日本政界●情報メモ

投稿日:2010/06/15 06:58

【47】「熊野を歩いた小沢一郎の心境」

「永田町異聞」から貼り付けます。

(転載貼り付け開始)

2010年06月13日(日)
「熊野を歩いた小沢一郎の心境」

渡辺乾介という政治ジャーナリストがいる。変り種である。

「小沢一郎以外の政治家のインタビューには興味がない」と言い切る。いまの世の中の風潮では、袋叩きにあいそうだ。

小沢一郎が海部政権の自民党幹事長だったころから20年にわたってインタビューを積み重ねてきた。もっとも小沢を知るジャーナリストといえる。

おそらくこういう人は、東京のテレビ局からお呼びがかからないだろう。小沢の本質を語ることが、ほとんどの場合、企画に沿わないからである。かく言う筆者もこの方の顔を見たことがない。

「小沢一郎嫌われる伝説」という本を昨年12月に出版した。その最初のページ「『小沢』の序」に、渡辺氏ならではの小沢評が書かれている。

小沢は政治に臨む発想とその行使と手法において自分にも人にも厳しく、それでいて手抜かりがあり、甘く、なお冷たく、政治思想を生み出すときは鉄壁の印象を抱かせる一方で、老婆心ながら何とかしたらいいのにと口を挟みたくなるほどに不用意で、なおかつ人がいい。端から見ていると驚き、あきれるほどに用心深いかと思うと、簡単に人を信じて、狐に化かされたのかと唖然とするほどの騙され方をする。そういうときの小沢は決まって「騙すより騙されるほうがいい」と言いつつ臍を噛むのが通り相場である。

いったい何が言いたいのかと苛立つ読者もいよう。しかし、筆者はこの長ったらしい分かりにくい文章に、強く惹かれた。一種のポエムのようにも感じた。

小沢一郎という人物の彫像に、細かな陰影をつけようと思えば、このような表現がぴったりといえるのではないか。

剛腕、独裁、口下手、壊し屋・・・マスメディアは、さまざまなレッテルを貼り付けるが、それはいわば「記号」のようなものであって、実体ではない。

どんな人にも、多面性、複雑性があり、時とともにその様相は変化していくものだが、小沢はとくにその振幅が大きいのかもしれない。

政治改革の構想力、実行力、指導力、あらゆる面から、卓越した政治家である小沢一郎という人物は、同時に不器用で、不用意で、弱さも人のよさもあって、騙されやすい。しかし、寡黙で言い訳をせず、説明不足のために誤解も受ける。

昨年来、東京地検特捜部の小沢とその周辺に対する常軌を逸した捜査に疑問を感じ、小沢一郎に関する多くの書物や資料を読みあさったが、その過程で筆者のなかに浮かび上がってきた小沢像は、渡辺乾介がジカに見続けてきたそれとほとんど一致する。

小沢が、自民党の中枢にいるころから、自民党政治を「足して2で割る日本的コンセンサス社会」と批判し、政治改革を志したことは周知の通りだ。

中選挙区制のぬるま湯につかっていた議員たちは本音では小沢の導入しようとする小選挙区制に反対だった。海部政権、宮沢政権、ともに「政治改革」を唱えながら実現できなかった。

小沢は同じ経世会の竹下登への反発もあって自民党を飛び出し、非自民連立の細川政権を誕生させて、衆院への小選挙区比例代表制導入、政党助成法、政治資金規正法改正など、いわゆる「政治改革4法」の成立にこぎつけた。

こうした新しい政治の動きが、自社なれあいの55年体制に風穴をあけ、脱官僚支配を掲げた昨年の歴史的政権交代につながっていく。

ところが、どういうわけかその立役者、小沢一郎はつねに「悪役」なのである。しかし、同時に「小沢vs反小沢」という対立軸の中心として、この国の政界のど真ん中に存在し続けている。

さて、なぜこんなことを書いているかというと、小沢氏が昨日、熊野古道を短時間だが歩いたという、ただそれだけの報道に触発されたからである。

毎日新聞の記事に小沢氏の談話が載っている。

「私個人も民主党も、もっと辛抱強く我慢して努力を重ねると、また国民の皆さんの信頼を勝ち取ることができる。身も心も洗われ、再生する」
 
「ポジションには固執していない。私を捨てて、あらゆることに取り組むことが改めて大事だと分かった」

20分間、背広に革靴姿の山道散策だったという。これを筆者は自らに言い聞かせる言葉と解釈した。

辛抱、我慢、努力。私心を捨て、やるべきことをやっていく。それによって、とらわれた心は解放され、心身の自由を取り戻し、再生する。

これはまさに、「禅」の精神そのものである。

97年、臨済宗円福寺で得度を受け、仏門帰依した稲盛和夫氏が小沢氏と親密な間柄であることはよく知られている。

異なる分野ながら互いに「辣腕」をうたわれ、激しい戦いに身をさらした者どうし、心の平穏と自由を求め続けてきただろうし、今もそうであろうことは想像に難くない。

民主党の再生のため、鳩山首相とともに身を退いたあとの空虚感を、怒りや怨嗟で埋めるのは愚かなことだ。

小沢氏はもはやそういう次元から離れ、「私を捨てる」すなわち「無心」の境地を求めつつ、これからなすべきことを自らに問いかけているのではないか。

毎日のように、政治評論家と呼ばれる人物がテレビに登場し、「小沢は民主党を割り政界再編に打って出るかもしれない」などと、いまだに小沢すなわち権力闘争の権化のような見方を語りたがる。

そのあまりに皮相な鑑識眼に、一人の視聴者としてただただ暗澹たる気持に落ち込むばかりである。

(転載貼り付け終了)

投稿日:2010/06/15 06:54

【46】「テレビ・新聞から消えた「普天間」報道」

「ゲンダイ的考察日記」から貼り付けます。

(転載貼り付け開始)

2010/06/14(月) 21:28:50
「テレビ・新聞から消えた「普天間」報道」

鳩山首相のクビを取ったら解決なのか
沖縄県民は「利用された」と怒っているぞ
何だかおかしくないか。あれだけ大騒ぎした沖縄の「普天間基地移設問題」報道が、鳩山前首相の辞任以降、バッタリやんでしまった。基地問題は片付かなくても、首相が辞めたから一件落着というのか。

「沖縄県民の民意を尊重しろ」「怒りを知れ」とテレビ・大新聞が声高に叫んでいたのは、つい2週間前のことだ。5月28日、日米両政府が合意に至ったといっても、移設先に「辺野古」が明記され、沖縄県民の県外移転の期待を裏切られた。沖縄の怒りは続いたままだし、だから社民党は政権を離脱した。その日米合意を菅政権は「継承」の方針だから、大マスコミに信念があるのなら、民主党政権を叩き続けないと筋が通らないのだ。

ところが、政治面から社会面まで埋め尽くしていた普天間問題の新聞記事は、首相交代できれいサッパリ消えてしまった。テレビに至っては、「鳩山さんは沖縄県民の思いをどう受け止めているのか」なんて力説していたコメンテーターが、今はヘラヘラしながらサッカーW杯の勝敗を予想しているから呆れる。
自ら「米国と官僚の手先」を証明
基地移設に反対する4月の県民大会に出席した名護市民がこう言う。
「『5月決着が最大の焦点』『基地問題を考える転換期』と大々的に取り上げられた嵐のような報道がウソのようです。だいたいマスコミは、世論調査で菅政権の支持率がハネ上がったことばかり報じているが、鳩山前政権であれだけ騒いだ『普天間問題』は設問に含まれてもいなかった。結局、マスコミは鳩山前首相を辞めさせるために県民を利用したのです」

米政府高官は早々と「日米共同声明を評価する」と言い、菅内閣は8日の閣議で、沖縄米海兵隊が「抑止力の重要な一つとして機能している」とする政府答弁書を決定し、従来の対米従属関係にカジを切り戻した。

自民党時代と同じ方向に戻ったから、「もう報じなくていいんだ」という大マスコミの姿勢は、報道機関としてあまりにデタラメだ。鳩山政権の「県外移転」に反対だったアメリカや外務・防衛官僚、地元推進派の手先に過ぎなかったことを、大マスコミは自ら白状したようなものである。

近く「さらば日米同盟」(講談社)を上梓する元大使の天木直人氏がこう言う。
「沖縄の基地問題解決には、本土で議論が高まる必要があります。でも、メディアが報じなければ難しくなる。米国も外務官僚も大笑いでしょう。菅首相が鳩山前首相を反面教師にすればするほど、対米従属型の新自由主義政権になり、日米同盟はますます固定化していくことになりますよ」

アメリカのために、沖縄県民の怒りを利用して、鳩山首相のクビをとった大マスコミは、一体どこの国の連中なのか。

(日刊ゲンダイ 2010/06/14 掲載)

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鳩山内閣が発足してから、毎週のように世論調査が実施され、内閣支持率が下降して行った。普天間問題での、首相や閣僚の苦労よりは、発言のぶれを取り上げ「迷走」だとマスコミは批判し、世論調査を連続した。その結果、鳩山首相は辞職し、外相、防衛相ら関係閣僚は再任された。結局、普天間基地問題は重い閉塞感と共に沖縄県民に残り、沖縄新報などを除き、マスコミは基地移設問題で、日本のため、沖縄のための報道をしたか。沖縄を売り、日本を売るために、邪魔者を排除するネガキャンをしたのではないか―。
普天間問題だけじゃなく、鳩山・小沢を追い払った後は、政治ニュースが激減した。

※W杯。前大会ブラジル戦でのボロ負け以来、すっかり関心が薄れてしまいました。さすがに日本戦は見ますが、やめて欲しいのが“ブルゼラ”の音。FIFAは禁止するつもりはないようですが、凄く憂鬱です。

(転載貼り付け終了)

投稿日:2010/06/14 07:10

【45】「「沖縄差別」とは、つまり、こういうことなのです。」

「渡瀬夏彦の「沖縄 チムワサワサ 日記」」から貼り付けます。

(転載貼り付け開始)

2010年06月13日
「「沖縄差別」とは、つまり、こういうことなのです。」

昨夜は、神田駿河台の明治大学で、沖縄タイムス論説委員・屋良朝博さんのトークを聴いてきた。

有意義な時間だった。

沖縄だけが理不尽かつ過重な基地負担を押し付けられてきた歴史と現実、県民の意識をおもんぱかると沖縄タイムスの社説でも「差別」という言葉を使わざるを得ないと判断しているという現状認識、「海兵隊の抑止力はユクシ(ウソ)」である理由等、盛りだくさんの内容を、パワーポインターとやら(でよかったかな。昔はスライド映写だったよね、、、苦笑)を駆使し、図解と写真を交えつつ、手際よくわかりやすく説明してくれていた。

仕事部屋に戻ってから、大変遅ればせながら、会場で購入した屋良氏の著書『砂上の同盟 米軍再編が明かすウソ』(沖縄タイムス社、09年7月刊)を読んだ。著者本人の話を聞いたあとだけに、理解は深まった。普天間問題を考える上で、これは必読の書。皆さんも、ゆたしく、です。

結論的な感想のみ述べれば、普天間基地の代替施設を沖縄に造らなければならない必然性は皆無であるし、決して造らせてはならないという思いを強くした。というより、現在ののような日米政府の「甘い考え」を、沖縄県民が許すことはもはやないだろうという認識を新たにした。

そして僭越な感想を述べれば、屋良氏は、「辺野古新基地建設を許さない」という、沖縄側の真っ当な世論をリードしていくことのできる一人に違いないと実感した。

話は前後するが、じつは、屋良氏のトークは、沖縄以外の国民の意識を嘆くところから始まっていた。沖縄で世論調査をすれば、普天間基地の「県外・国外移設」を望む声は、8~9割にも達するわけだが、それに引き換え、、、、という話。

菅新政権が誕生した途端、「辺野古新基地建設」の日米合意を踏襲するとした首相の考えを肯定する人間が、約半数も生まれた、その世論調査の結果について、屋良氏は、大いなる怒りを胸のうちに隠しつつ、静かに嘆くことから、トークを始めたのである。

わたし個人は世論調査というものについては、その方法も含めて疑問がないわけではないし、結果が常に正しく民意を表しているとは思っていないけれども、次の2例ぐらいは、事実としてご紹介しておこう。屋良氏のあらわした嘆きを理解するためにも。

朝日新聞・2010年6月10日・世論調査結果記事
http://www.asahi.com/special/08003/TKY201006090513.html
《沖縄の米軍普天間飛行場の移設問題で、菅首相が日米合意を踏まえて対応するとしていることについては「評価する」は49%で、「評価しない」26%を上回った。》

毎日新聞・2010年6月10日・世論調査結果記事
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20100610k0000m010112000c.html
《8月末に工法などを決める期限を迎えるが、菅首相は沖縄県名護市辺野古周辺に移設する日米合意を引き継ぐ考えを示している。世論調査では、合意通りに「進めるべきだ」との回答が51%と半数を超えた。5月調査では辺野古移設への賛成は41%で反対の52%を下回っていた。》

蛇足的解説を、ひとつ。

多くの国民にとって、鳩山前首相の「普天間問題」への取り組みを批判していた理由は、「普天間移設問題は、代替基地を辺野古に押し付けて、さっさと解決しろ」というものだった、ということが判明したというべきか。大手メディアの確信犯的「思考停止」に、まんまと付き合わされ、誘導されている人びとがいかに多いか。そのことが察せられる、おぞましい結果ではある。

アメリカの意向ばかり尊重する外務・防衛官僚、タフな外交交渉をする気のない関係閣僚や首相&官邸、そのような権力にベッタリ癒着した大手マスコミ。しかし彼らをわらうだけではすまないのだ。国民一人ひとりの意識、つまり「あなたの中の、沖縄に対する意識」こそが、大問題なのである。

もう「普天間問題」は、終わりにしたい、なんぞと「あなた」は、言うつもりなのだろうか。

しかしどっこい、そうはいかないのである。
何度でも書くが、沖縄をなめてはいけない。

追伸:
しかし、昨夜はびっくりしましたなぁ。
今年2月に、石川真生さんが那覇市と沖縄市で写真展を同時開催したというのはご記憶の方もおられるでしょう。で、そのとき石川邸で合宿状態だったメンバーの一人、真生さんの友人で娘婿の母でもある、加藤賀津子さん(その節は、毎朝おいしいご飯をありがとうございました!!)が会場におられてわたしに気づき、声をかけてくださったのだ。

でもよく考えてみたら、不思議ではない。
6月26日には、宜野湾市長の伊波洋一さんを東京・文京区民センターに招き、普天間基地を抱える自治体の首長としての思いを、たっぷり語ってもらうとのこと。賀津子さんは、日ごろから、そういう活動にも熱心なフリー編集者なのでありました。

沖縄県民のみならず、むしろ全国的規模でいろんな立場の人びとが、ゆるゆるしっかり、繋がっていくことは、とっても肝要でありますね。そのための力にならんとして、入れ替わり立ち代り沖縄からヤマトへやってきてトークを繰り広げる、複数の政治家、ジャーナリスト、文化人、市民の存在があると知り、ホッと安堵もいたします。「沖縄の底力」を感じます。皆さん、お疲れさんです。

では、わたしもまた、今週、ささやかな歩みを前向きに歩んでまいりましょう。

(転載貼り付け終了)

投稿日:2010/06/14 07:04

【44】「高野論説で気づいたオリジナル民主党の台頭と小沢氏排除の論理」

「日々坦々」から貼り付けます。

(転載貼り付け開始)

2010/06/13(日) 10:49
「高野論説で気づいたオリジナル民主党の台頭と小沢氏排除の論理」

「脱小沢」を前面に出した菅政権に対する、民主党支持者の複雑な想いがネット上の情報を通じて伝わってくる。

昨年の衆院選挙で民主党(社民・国新含む)に投票した人の中で、一連の「政治とカネ」問題で早々に見切りをつけられた浮動的な人たちを除き、検察とマスコミが強風を吹かせた嵐の中でも民主党を中心とする連立政権を支持し続けた「コアな人たち」が、菅政権に対する評価に微妙な違いを見せてきた。

まず、分類として大別すると

1.民主党結党以来のコテコテな支持派
2.とにかく非自民政権維持してもらいたい派
3.シャキシャキの小沢一郎支持派

ということになる。かなり、荒っぽい分けかたではある。

まず、現政権を思いっきり支持しているのが、1の民主党結党以来の支持者層の方々だろう。

それから、不本意ではあるが、とにかく非自民政権を維持してもらいたいという、現政権に対しては消極的な支持層が全てにいて、とくに3に多い。

そして、今までどんなことがあっても支持してきたが、民主党自体の支持を撤回し、次の参院選は別の党に入れるつもりでいるという、見限った人たち2.3の中にいて3が特に多いと思う。

この1の「民主党結党以来のコテコテな方々の中から、最近よく小沢批判ともとれる発言が見られる。

「ドラエモン」の名を勝手に使っている、あの民主党ゴロ・松田光世元秘書である。
菅内閣が発足してから、本性を現し小沢氏をコケにするツイートを日々エスカレートさせている。このブログでも、この御仁の発言を引用・転載し、参考にさせていただいてきた。最近では、自分が自分がと首相秘書官になりたくてしかたがない病に陥っているようで、人の取材による情報も自分が以前から取材してきたような書き方をしていたり、思い込みで間違った情報をかなり流している。また、人が語ってもいないことでも、自分で創作していたりして後でバレてそのツイートを削除までしていたりするので、今後は参考にしないほうが無難である。

こんな小粒なかたは、あの生方ではないが、無視するのが一番いいとして、もっと影響力がある方が、とうとう「カミングアウト」している。

『インサイダー』編集長の高野孟氏である。

高野氏はブログサイト「THE JOURNAL」を主宰していて、いつも参考にさせていただいている。

つい最近の三日連続ですばらしい論説が掲載されている。

●平野貞夫氏の「菅民主党新政権に感じること」(6/8)だ。

この中で、菅さんが代表選挙の記者会見で「小沢幹事長は国民の不信を招いたことについて、少なくともしばらくは静かにしていただいた方が、ご本人にとっても、民主党にとっても日本の政治にとってもいい」と発言したことを激怒。
≪人間は基本的人権として、言論と行動の自由をもっている。まして与党の幹事長を勤め、党の代表として政権交代に自己を犠牲にして貢献した小沢一郎という政治家に「日本のためにも静かにしていろ」との暴言は見逃せない。この発言は、政治家の言論・活動の自由を侵害するという憲法上、由々しき問題である。日本の有識者、政治家がこのことに気がつかないことが、日本の知的危機といえる。・・・率直にいって、菅氏の性格は他人を利用して自分の地位や利益向上に利用するというきわめて自己本位で人間としての礼や信や道に欠ける態度であった。「脱小沢」の選挙劇場を演ずる役者としては適当かもしれないが、日本の社会や国民の生活を一新させることは無理である。≫と三行半をつきつけている。

*****政治ブログ***********

●田中良昭氏「政界再編が準備されつつある」(6/9)
これもよかった。

●二見伸明氏 「動かざること山の如く、動くこと雷霆の如し」 ── 孫子の兵法
この論説は何回か読み込んだ。さすがに新進党が無くなって後、公明党から自由党に移籍したツワモノである。当時公明党=創価学会からかなりの妨害を受けただろうけど、小沢さんに魅せられ妨害を絶ち切り、創価学会とも絶縁して小沢さんのもとに駆けつけた人が言うことは内容が深い。今は引退してしまったが、平野氏といい惜しい人が小沢さんの周りにいたいことが気になるところだ。
予断だが、同じく公明党から移籍し、公明党の数々の嫌がらせを受けつつ選挙にも落とされつつも復活してきた、東 祥三議員が民主党にいる。気骨のある猛者である。

このお三方が掲載された後の高野氏の論説は、「とうとう本音を言い始めた」という印象だった。

●ダブル辞任はどちらが仕掛けたのか? ── それはともかく、さあ、菅政権! 

これはじっくり読んでいただくとして・・・。

高野氏は民主党結党の仕掛人であり、立役者であることを考えれば、この論説も理解できる。

高野氏は結党にまだ消極的だった菅直人(当時さきがけ)に、自分で書いた「民主党基本理念」を鳩山由起夫と一緒に見てもらい、二人に了解を取り付け結党に至っている。

オリジナルメンバー中の中心メンバーなのだ。

この中で高野氏はリベラル色を前面に打ち出し、古い政治家像からの脱却を標榜しているように聞こえてくる。小沢氏とはそもそも相容れないものがあることがよくわかる。

「脱小沢」を打ち出した菅政権において、民主党結党当初の理念を、今こそ実現できる絶好の機会と捉えた、と高野氏が考えている、とみることができる。

菅さんは考えてみれば、あの「自社さ政権」に乗った、いわば日本の政治を歪めた張本人である。
権力のためなら何でもありの権力志向の自民党的政治家といえる。

この政権は、選挙管理内閣ではなく、初期民主党の理想を実現させるための本格政権を目指している。

仙谷氏が小沢さんに対して、週刊文春で「彼は民主党にいるべき人ではない」と公然と語っていることからもわかるように、もはや、小沢さんの居場所は民主党にはない。

今まで高野氏は折に触れ、小沢擁護の発言を繰り返してきた。

別の言い方をするならば、高野氏をはじめ「民主党オリジナルメンバー」達は、民主党が政権交代を実現するために小沢さんをうまく利用してきた、ともいうことができる。

今後、菅民主党は、益々小沢排除に動いていくだろう。

そのためには野党の「反小沢」勢力とも結託していくだろうし、検察・マスコミともガッチリ手を結ぶかもしれない。

何せ、権力のためなら村山さんを総理にかつぎ上げ、自民党と社会党を結びつけることに協力することができるくらいの感覚の持ち主であるのだから。

高野氏の論説で、そのことがはっきりわかったことは大きな収穫だった。

参照

最後までお読みいただきありがとうございます

(転載貼り付け終了)

投稿日:2010/06/14 06:59

【43】「「世論」は思考停止でつくられる。政策が真逆になっても…」

「世相を斬る あいば達也」から貼り付けます。

(転載貼り付け開始)

2010年06月14日 | 日記
「「世論」は思考停止でつくられる。政策が真逆になっても…」

「国民の生活が第一」、「コンクリートから人へ」、「脱官僚・政治主導」、「日米同盟の深化」を標榜し、民主党が有権者の圧倒的支持を受け、衆議院で308議席と云う議席を得、政権与党になってから1年も経っていない。

民主党は鳩山、小沢が辞任したと云うだけで、次に登場した菅直人と云う市民派を看板にする政治家は、その昨年の政権交代時に民主党が掲げた国民へのマニュフェストの基調理念を一夜にして無きものにした。いや、真逆の政策さえも実行しようとしている。

国民が抗議の声も出せないほどの電光石火で、かなぐり捨てたのである。見事な変身の術である。政治家個人が変身・変心・変節することは、その政治家の信条の問題なので特に異論はない。 しかし、一定のマニュフェストの基調理念を変えるのであれば、それはあらためて選挙の洗礼を受けるのが筋である。

勿論、菅直人にその洗礼を受ける誠実さなどは微塵もない。良いじゃないか、直近の参議院選で国民の洗礼は充分に受けられる。とやかく言われる筋合いではないと思っているだろう。

野党は自民党をはじめ全党あげて、民意を問えと怒っている。たしかに正論であるが、声は小さい。本来マスメディアのジャーナリスト精神が健全であれば、当然この野党の「民意を問え」を大きく扱い、それこそ「世論を喚起すべき」問題なのだろう。しかし、その兆候は見られない。

それどころか、マスメディアはこぞって菅直人政権に注文をつけながらも、世論を喚起させるどころか、菅直人政権の支持率アップに貢献さえしているのだ。その理由が又単純なもので「官僚と仲良く」「米国の言う事を聞いて」「財務省の財政再建に尽力する」政治を行いますと「踏み絵を踏まされた」からである。第二小泉純一郎政権が誕生したのだから、特に世論喚起の必要はなくなったと云う事である。

この1年数カ月、政治的世論の中心は小沢一郎の資金問題に集約されていたと言っても過言ではないだろう。検察の度重なる小沢ターゲットの強制捜査がなされ、マスメディアが「小沢一郎=金権政治家」と云う大キャンペーンを敷き、死に物狂いでたった一人の政治家の政治生命を断とうと画策した。

検察の行動がどのような意図で行われたかここでは触れないが、マスメディアが「小沢一郎は悪だ」と云う世論を誘導する為に、全マスメディアが血眼になったのだけは事実として闇に消えずに残っている。 検察の恣意的捜査過程は事実関係の検証が容易ではないが、マスメディアが「小沢一郎は悪だ」と云う世論形成に、重大な役割、否、主役を演じた点だけは歴然とした事実である。

その意図を探る事も重要だが、事実か否かに関わらず「小沢一郎は悪だ」と云う世論が一般的国民に浸透した事実こそが重大だ。これは筆者が小沢一郎が好きだからと云う理由だけではない。右左関係なく、時には一般人を含め、マスメディアが一定の意図を持って恣意的に報道を繰り返せば、政治家すべて、否芸能人すべて、否国民すべてが「悪人」に仕立て上げられると云う事実である。

「世論」とは人々が共有する意見ってことだが、個人生活主義が蔓延し、村社会的な人間関係を失った現代人にとって、共有する意見を自発的に持つことは、ごく限られた人々の間でしか起きない。

多くの国民が共有の意見とか意識を持つ動機づけはマスメディアの情報が核となっている。その核が発する様々な情報の色づけによって、人々はどっちが良いとか悪いとか、好きだとか嫌いだとかを決める事になる。

たしかに、ネットメディアの普及などにより、マスメディアに登場しない真偽織り交ぜた情報に接することは出来るが、共通の意識である「世論形成」にまで至る事は現状ではあり得ない。やはり、現代において「世論形成」に最も影響力があるのはマスメディアである。

ただ残念なことは、様々なマスメディアがそれぞれの立ち位置によって、情報に色づけがなされれば、人々は考える、感じると云う自主的思考を持てるのだが、すべてのマスメディアが同一の色に染まり、同一の解説を加え始める最近の風潮は、マスメディアがジャーナリストとしての思考を停止したことであり、それを読み聞く人々の思考をも停止させてしまっているのだと思う。

突きつめて考えるなら、日本と云う国家が全国民・全組織を巻き込んで「思考停止」と云う状態に陥っているのかもそれない。思考停止状態だとの認識があれば、それはそれで救いがあるのだが、困った事にその意識すらもない。

反論を怖れずに言い放つなら、マスメディア各社は個性を失い、何かに感服、敬服、ひれ伏し畏敬をもって従属している。それを情報として思考停止状態で耳にする人々は、右にでも左にでも烏合の衆となって大移動する。集団自殺に嬉々として従う野鼠のようである。

昨日発表された朝日新聞の世論調査によると、参議院選の比例区投票先が民主党43%、自民党14%だそうである。これはどういう事を意味しているのだろう。世論調査が捏造か誘導によるものか別にしても、あまりの激変ではないか。到底国民が思考状態で答える能力を失っていると言っても過言ではないだろ。

過激な言い方をすれば、国民の多くが準禁治産者状態と云う事かもしれない。ひたすら風潮に流され、右に左に流されているだけのように思える。 霞が関では国民等と云うものは「有象無象」思考能力など無きに等しいと云う官僚世界の共通認識があるらしいが、現状を見せつけられると、うっかり納得してしまいそうである。(笑)

ウィキペディアによると、『世論と対外政策形成過程の関係についてはカナダの国際政治学者ホルスティがいる。ホルスティは先進国における世論の形成者である国民を、国際問題に強い関心や知識・意見を持つ関心層、関心はあるが知識がないために政党やマスコミの意見を受け入れることで自らの意見を持つ中間層、知識がないため意見が持てない無関心層に分類し、政策形成の過程において関心層の影響力が大きいとした。一般的な国際関係理論ではこのように無知な大衆を軽視し、少数エリート集団が 対外政策過程に影響しているように考える傾向が強い。現実主義的な世界観が国家を統一的な政治共同体として認識していることが関係しているため、内部的な 意見対立を研究対象としない場合もある。』としているが、最近の日本はもっと凄い事になっている気がする。

世論形成において、その絶対権力的存在のマスメディアが、右に左に動かして世論を誘導し、その結果生まれた「世論」を盾に政治家や政党に「世論政治」を強要する。しかし、このようにして形成された「世論」をもって、議会制民主主義が左右されるのであれば、単なる世論迎合政治が跋扈するだけのことである。菅直人がそのシンボル的政治家に今まさになろうとしている。そして、マスメディアは「世論政治」に抱きついた菅直人を愛い奴として扱いだしている。

政治的に、このマスメディアの世論誘導を徹底的に止めることは出来ないだろう。言論・報道の自由の壁は厚い。最終的には、自らの思考を停止させない人々が増えることだが、益々思考停止国民が増える傾向さえある昨今、果たしてどんな10年後の日本の姿が見られるのか怖ろしくもあり、僅かに愉しみでもある。

(転載貼り付け終了)

会員番号4781番 投稿日:2010/06/13 23:36

【42】渡部恒雄氏 「自身で平和守る覚悟を」

 6月12日北海道新聞夕刊に、渡部恒三議員の息子である渡部恒雄氏の文章が掲載されたので、全文を転載します。

(転載開始)

「鳩山前政権の問題提起」 東京財団上席研究員 渡部 恒雄

 日米同盟と沖縄基地のハンドリングを誤ったことが、鳩山由紀夫前首相の辞任の大きな原因の一つだったことは、政権交代により日本政治が新しい時代に入っていることを如実に示している。
 1960年代に岸首相が日米安保条約の改正とそれに対する抗議の声の中で辞任した後は、自民党中心の政権下で、日米の同盟関係維持は所与のものであり、争点となるようなものではなかった。
 実のところ、自民党時代が長く続いた理由は、それが東西冷戦構造と関係している。野党は非同盟中立を日本の選択肢として示したが、日本の現実的な選択肢は米国との同盟と自由主義陣営への参加以外に考えられず、国民はそれを選択した。
 そもそも自民党という政党は、社会主義に対抗して米国を中心とする自由主義陣営に参加するために、保守・自由主義の政党が55年に合同し結成された政党なのである。
 自民党時代が終わって登場した鳩山政権は、これまでの日米関係のバランスをより日本の自主性が高まる方向に変えようとし、具体的には普天間飛行場の代替施設を沖縄から県外に移設することで一歩近づこうとした。それ自体は、決して誤った方向性だとは思わないが、問題は米国側がその交渉に応じるかどうかの現実的な分析をせずに安易な交渉を始めたことが命取りになった。沖縄県民はそのような「中途半端な」鳩山前首相のハンドリングに怒り、国民の多くは、これまでの自民党政権では所与のものであった日本の対外政策に大きな不信感を持つことになったからだ。
 しかし、鳩山政権の問題提起により、これからの日本の政権は、単に日米同盟維持ということだけを唱えて、思考停止をしているわけにはいかなくなった。自国と地域の安全保障環境を損なわずに、同時に沖縄の負担を軽減していくという難しい二兎を追うことが求められる。沖縄県民の合意なしに、5月の日米合意を実行できないのはあきらかだからだ。
 実は、日米普天間移設合意と鳩山前首相の退陣会見には、今後の日本の方向性への大きなヒントがある。日米合意にある在日基地の日米共同使用という将来の方向性と、鳩山前首相の「日本の平和を日本人自身で作り上げていく」覚悟である。
 日米共同使用の先には、より自立的な日本の防衛の姿があり、それは反米的なものではなく、日米協調的なものとなろう。鳩山前首相の「米国に依存し続ける安全保障が50年、100年続いていいとは思わない」というのは、米国が5月に発表した国家安全戦略の、将来的に米国は信頼できる同盟国やパートナーに地域の安全保障の負担を分かち合ってもらう、という方向性と符合する。
 日本の安全保障政策の歴史的な矛盾の中で短命に終わった鳩山前首相のメッセージを真摯に受け取らなければならない。
 鳩山氏自身もまだまだやるべきことがある。元首相として、日米同盟と沖縄の負担軽減の方策を研究するための超党派の基盤をつくることだ。米国には、大統領任期中は不人気だったが引退後、「カーターセンター」というシンクタンクを立ち上げ、朝鮮半島の軍事的緊張を緩和し、ノーベル平和賞を受賞したジミー・カーターのような存在がいる。そうなって初めて、歴史は鳩山前首相の未完の試みを評価することになろう。

(転載終了)

1094 投稿日:2010/06/13 10:17

【41】小沢一郎論序説 文藝評論家・山崎行太郎

文藝評論家・山崎行太郎
http://d.hatena.ne.jp/dokuhebiniki/
より貼付け

2010-06-08
「裏切られたモーゼ」の政治学・・・小沢一郎論序説
ジークムント・フロイトは、晩年に『人間モーゼと一神教』という論文を書いているが、そこで、フロイトは、モーゼはユダヤ人ではなく、ユダヤ人たちにとっては異民族であるエジプト人(王族)であったこと、しかもモーゼは、エジプトで捕虜になり奴隷生活を強いられていたユダヤ人たちを救い出し、カナンの地へ導いたにもかかわらず、逆に途中でそのユダヤ人たちによって裏切られ、殺害されたのではないか、そしてその「モーゼ裏切り」と「モーゼ殺害」の事実は忘れられたかもしれないが、ユダヤ民族の集合的無意識として、つまりトラウマとしてユダヤ民族の精神生活と宗教生活を支配している、という説をたてている。つまり、ユダヤ民族にとって、この「モーゼ裏切り」「モーゼ殺し」が民族的トラウマとなっており、結果的にユダヤ人はユダヤ教という戒律の厳しい宗教をかたくなに守り続けなければならなくなっている、というわけだ。さて、小沢一郎である。小沢一郎に関する情報の中で、よく言われることは、「弟子」や「子分」たちが次々と離れていく、という話がある。ある場合には、小沢一郎に長年付き従ってきたにもかかわらず、いったん袂を分かつと、今度は逆に「反小沢」になって小沢攻撃に転じる、と。最近では渡部恒三の例がそうだろう。長年の野党時代を含めて、政治生活を共にしてきたはずの渡部恒三が、今や意地になって小沢一郎批判と小沢一郎潰しに狂奔している。それをとらえて、われわれは、しばしば小沢一郎本人に問題があると考え、小沢一郎の人格や処世術に根本的な欠陥があると思いがちであるが、はたしてそうだろうか。僕は、この問題は複雑だと思う。しかし、いずれにしろ、小沢一郎批判は、マスコミの演出効果とはいえ、国民的な「小沢一郎バッシング」につながっていく。今回の政変劇においても、政治的、政策的な問題や、普天間問題に象徴される鳩山首相の政治能力の問題はそつちのけにして、「反小沢」や「小沢バッシング」が有効な武器として活用されている。挙句は「脱小沢」を宣伝することによって、支持率が急回復するというような椿事も起きている。しかし、よく考えてみよう。たとえば小沢一郎を見捨てて、裏切り、逆に小沢一郎に反旗を翻した人間で、不思議なことだが、その後、活躍している人間はいない。いや、小沢一郎に反旗を翻し、小沢一郎批判を開始した人間は、ほとんどの場合、その後は鳴かず飛ばずになるか、あるいは自滅し、消えている。竹下登、野中広務、船田元、野田毅、小池百合子、二階俊博・・・等の場合がそれである。彼等は、小沢一郎から離れ、小沢一郎を裏切り、敵側に寝返って小沢一郎批判を続けるが、長続きしない。いつのまにか表舞台から消えている。言い換えれば、身内や仲間に何回も裏切られ、バッシングされるにもかかわらず、何故、小沢一郎という政治家は潰れないどころか、何回も復活することができるのか。これは何を意味するのか。小沢一郎を裏切り、小沢一郎批判に転じる人たちにこそ、むしろ問題があると言うべきだろう。小沢一郎は、言うならば理想社会実現のためならば、いかに難問山積といえども、決して妥協しようとしない「永久革命家」であり、過激な理想主義者である。弟子や子分たちが離れていくのは、弟子や子分たちが、「永久革命家」「過激な理想主義者」である小沢一郎とともに闘い続けることに疲れ、その理想や理念に途中で恐れおののき、付き従いきれなくなるからではないのか。モーゼもまた理想主義者であり永久革命家であった。モーゼを裏切り、モーゼを殺害したユダヤ民族もまた、モーゼに救われ、モーゼに導かれ、モーゼに付き従いながらも、そのあまりにも強烈・強固な理想主義者、永久革命家の姿に恐れおののき、仕方なく集団による「モーゼ殺し」という裏切行為を選択したのだろう。小沢一郎を裏切り、小沢一郎を葬り去ろうとした弟子や子分たちが、その後、決して幸福な人生を送ることができないのは、モーゼを殺したユダヤ民族が、決して幸福にはなれず、苦行とも言うべき戒律の厳しい宗教生活に自らを閉じ込めているのと同じではないのか。今回の政変劇で、民主党内だけではなく、日本国民の間でも、検察官僚とマスコミが捏造した根拠の怪しい「政治とカネ」問題を理由に、大衆的な「小沢一郎批判」は頂点に達しようとしている。政権交代、民主党政権の実現に貢献した人は少なくないだろうが、どうひいきめに見ても、小沢一郎が最大の功労者であることは間違いない。その小沢一郎を、「検察官僚とマスコミ」が捏造した根拠の怪しい「政治とカネ」問題を理由に「小沢一郎」なるモーゼを排除し、追い落とそうとしているわけだが、おそらく渡部恒三を筆頭に、「小沢一郎廃除」「小沢一郎潰し」に狂奔している民主党の輩も、今頃は、寝覚めの悪い日々を送っていることだろう。やがて、「検察官僚とマスコミ」が捏造した根拠の怪しい情報に洗脳されたからとはいえ、無責任に「小沢一郎潰し」に加担している多くの日本国民にも天罰が下ることだろう。

投稿日:2010/06/13 06:49

【40】「対米隷属勢力に乗っ取られた国民主権政権」

「植草一秀の『知られざる真実』」から貼り付けます。

(転載貼り付け開始)

2010年6月12日 (土)
「対米隷属勢力に乗っ取られた国民主権政権」

6月11日金曜日、『金利・為替・株価特報』

2010年6月11日号=第110号を発行した。

巻頭タイトルは

「対米隷属勢力に乗っ取られた国民主権政権」

である。

以下に目次を紹介させていただく。

<目次>

1.【政治】米国が糸を引いた6.2クーデター

2.【政治】小泉亜流の道を進む菅直人政権

3.【政局】秋の民主党代表選に持ち越される最終決戦

4.【政策】政府支出の無駄排除なき増税へ

5.【株価】グローバルな緊縮財政がもたらす危機

6.【中国経済】循環的調整局面を迎える中国経済

7.【金利】グローバルな金融緩和の持続

8.【為替】持続するユーロの軟調

9.【投資】投資戦略

5月28日に鳩山政権は沖縄普天間基地移設地問題について、移設先を沖縄県名護市辺野古海岸部とし、1800メートル滑走路を建設する日米合意を日米共同で発表した。

主権者国民、地元住民、連立与党であった社民党の意思を無視しての決定であった。

主権者国民、沖縄県民、連立与党に憤りが渦巻いたことは言うまでもない。

鳩山前首相は米国の合意を得る前に、地元住民の合意を得ることを優先すると5月14日に明言したばかりであった。

内閣の合意文書に署名しなかった福島瑞穂社民党代表兼消費者庁担当相は罷免され、社民党は5月30日に連立離脱を決定した。

鳩山内閣の支持率はさらに大幅に低下し、結局鳩山内閣は総辞職に追い込まれた。

鳩山前首相が辞意を表明したのは6月2日だったが、鳩山前首相は辞意表明演説の中で内閣総辞職の原因を普天間問題での公約違反と「政治とカネ」問題だとした。「政治とカネ」問題では小沢一郎氏にも責任があることを強調し、小沢氏に道連れ辞任を求めたことを表明した。

小沢一郎氏を最重要攻撃対象とする米官業政電の悪徳ペンタゴン広報部隊のマスゴミは、鳩山前首相演説を活用して小沢一郎氏攻撃を激化させた。この動きと連携したのが菅直人新首相である。

菅直人氏は後継代表選出選にいち早く立候補する意向を表明するとともに、小沢一郎氏を攻撃し、民主党内反小沢一郎氏勢力と手を結んで代表選当選を果たした。民主党新執行部および新政権組閣においては、反小沢一郎氏勢力に主要ポストを占拠させる人事を強行した。

今国会では郵政改革法の成立が最重要課題だった。菅新政権は政権発足に際して、国民新党の亀井静香代表と政策合意文書を作成し、署名、捺印した。

合意文書では郵政改革法の早期成立方針が明記された。

ところが、菅新政権は今国会で郵政改革法を成立させない国会日程を決定した。公党間の約束を反故にしたことに抗議して亀井静香国民新党代表は鳩山内閣の閣僚を辞任した。

結局、昨年8月30日の総選挙を通じて成立した三党連立政権では、民主党以外の二党の代表が政権から去る事態が生じた。ただし、国民新党は民主党が参院選後に郵政改革法を速やかに成立させることを両党覚書に明記したことを受けて、連立政権にとどまることを決定した。

菅直人新首相の行動に、民主主義の原点に照らして見落とせない二つの重大な欠陥がある。この欠陥が時間を経過する中で、次第に大きなマグマを蓄積させる主因になることが予想される。

第一は、昨年8月の総選挙を通じて実現した政権交代の果実を菅直人氏が私物化したことである。実現した政権交代は、日本の民衆の叡智と努力の結晶である。日本の主権者国民がこの果実を獲得するに際して、最大の貢献をした人物は小沢一郎氏である。

政権交代実現の果実は公共財であり、政治家のなかで最も強い権限を付与されているのは小沢一郎氏である。

ところが菅直人氏は、小沢一郎氏を騙し打ちすることにより、総理の座を手中に収めた。マスゴミの誤った情報操作の誘導で菅新政権の支持率は高く発表されているが、何よりも重要な政権の正統性が存在しない。多くの主権者国民が人間としての信義を踏みにじるこの菅直人新政権を承認していない。

第二の問題は、普天間問題、消費税問題などについて、主権者国民の意思を無視して菅直人氏が暴走を開始したことである。

普天間問題で菅氏が尊重するのは米国の意向である。消費税問題で菅氏が尊重するのは財界と財務省の意向である。

米国、官僚、大資本が支配する政治構造を打破し、主権者国民のための主権者国民が決定権を持つ政権を樹立することが政権交代の目的であった。しかし、菅氏は新政権を乗っ取ると同時に、日本政治を米官業が支配する構造に回帰させようとしている。

このような不正義、欺瞞行為が許されるわけがない。

9月民主党代表選で、菅直人氏はこの世の正道の力を思い知ることになるだろう。

各人が主義主張を持つのは自由だ。しかし、正当な政権を樹立するには正当な手順を踏むことが不可欠である。「信なくば立たず」である。

菅直人新首相は所信表明演説で主権者国民に決定権がある政治を強調した。そうであるなら、主権者国民の同意を確保せずに政府が米国の言いなりになって決定した普天間問題の日米合意にはまったく正当性がない。

正当性がなくても、強い米国には逆らわないというのが、菅新首相の言う「現実的な外交」だとでも言うのだろうか。

鳩山前首相の「政治とカネ」問題は鳩山前首相も認め、法律上も確定した事案だが、小沢一郎氏の「政治とカネ」の問題は、小沢氏が一貫して検察捜査の行動を糾弾している事案であり、まったく異質のものである。

米国が巨大な力を行使して、小沢一郎氏の政治的な抹殺を企てている暗黒の政治謀略である可能性が濃厚な問題なのである。この不正で暗黒の政治謀略に加担する国会議員が民主党内に多数存在することが、現代日本政治の最大の問題であると言っても過言でない。

正義は最終的に負けるわけにはいかない。不屈の精神で不正義と闘い抜く強固な意思が、必ず巨悪に風穴を開けることになると私は信じる。

この世の正道をすべての人に知らしめるために、どのような戦術を構築するべきか、志ある者が叡智を結集しなければならない。

(転載貼り付け終了)

投稿日:2010/06/13 06:44

【39】「緊急警告:米国戦争屋の対日圧力が凶暴化する危険高まる」

「新ベンチャー革命」から貼り付けます。

(転載貼り付け開始)

2010年6月12日 No.140
「緊急警告:米国戦争屋の対日圧力が凶暴化する危険高まる」

1.米オバマ政権、1兆ドル軍事費削減(5カ年計画)

2010年6月12日、日経新聞によれば、米オバマ政権は、向こう5年間で1兆ドル規模の軍事費削減を打ち出したそうです。このニュースが、日本の将来に与える悪影響は限りなく大きく重いと筆者(現在、眼精疲労とかぜで体調不良)は直感、大変重苦しい気分です。このニュースは非常に重要なので、本ブログに取り上げておこうと思います。

 米国防予算の削減について、本ブログ(注1)にてすでに取り上げています。
累積1000兆円規模の天文学的規模の財政赤字に苦しむ米国連邦政府が軍事費削減を必要とするのはよくわかります。しかしながら、悪徳モンスター化した米国の軍産複合体(戦争屋)にとって、軍事費削減は絶対に容認できません。彼らの配下にある軍事企業は100%軍事費で生きているからです。オバマ政権最大の頭痛のタネ、それは、追い詰められる戦争屋の凶暴化です。

 言っておきますが、アンチ戦争屋のオバマは、日本の国益より、自国の国益を優先します、当然ながら。そのしわ寄せが日本に降りかかる危険がでています。自国のエサで満腹できなくなった戦争屋という猛獣が日本に向っても、オバマは観て見ぬ振りをするでしょう。

 戦争屋はまさに、窮鼠、猫を食む状態に陥っています、非常に危険です。彼らは何をするかわかりません。なにしろ、9.11事件のような謀略を平気で実行する集団です。

2.追い詰められる戦争屋は日本国民の資産を狙っている

 米国戦争屋は、戦後日本を支配してきた米国寡頭勢力の中核に陣取ってきましたが、戦争屋と呉越同舟の仲である銀行屋により仕掛けられた金融危機で、今、窮地に陥っています。彼らは、軍事予算削減の穴埋めとして、われわれ日本国民の資産を虎視眈眈と狙っています。しかも、その度合いが、日に日に、高まっています。

 長年、戦争屋の行動をウォッチしてきた筆者は、彼らの関心が日本のマネーに向っているのをひしひしと感じます。

 彼らは自分が生きるために、平気で自国民を犠牲にするし、平気で自国の大統領を暗殺します。戦争を起こすためなら、平気でねつ造事件を企画・実行します。ほんとうに恐ろしい連中です。

3.戦後日本は、恐ろしい連中に支配されてきた

 1945年、日本は対米戦争に無条件降伏し、彼ら戦争屋の戦利品としてみなされてきました。現代の日本は実質的に戦争屋ボスに私物扱いされているとみなすべきです。

 戦争屋は戦争のプロですが、彼らの得意ワザは、ステルス攻撃です。すなわち、敵に気付かれずに攻撃することです。このワザが、戦後日本に応用されて今日に至っています。そのため、多くの国民は彼らに常時、狙われていることに気付いていません。戦争屋のジャパンハンドラーは、アフリカの草原にて、茂みから獲物(日本国民のマネー)を狙うライオンそのものです。

 戦争屋は、自国の長期的な財政危機の影響で確実に餓えてきました。餓えた猛獣ほど凶暴なものはありません。彼らの餓えを満たす絶好の獲物、それが、われわれ国民の資産(郵貯・簡保含む)です。その影響が、近年の日本政治にもろに出ています。

戦争屋は、日本を支配して60年以上の実績を誇ります。その間、日本をステルス支配するのに必須の日本人エージェント(悪徳ペンタゴン)を多数、育成してきました。日本政府および大手マスコミには、戦争屋の利益のために蠢く連中が大勢います、彼らはほんとうに日本人かと目を疑います、信じられませんが。

4.悪徳ペンタゴン征伐待ったなし

 日本の大手マスコミは、政治報道に関する限り、米国戦争屋の意思にそって忠実に動いています。国民のみなさん、この異常事態に気付いてください。

 日本政府の中にも、戦争屋に牛耳られてロボット化した官僚が大勢います。彼らは、増税してもっともっと戦争屋に貢ごうとしています。そして戦争屋に不都合な愛国政治家をどんどん葬って行きます。ほんとうに日本人かと疑うほどです。

 日本の政治家は、与野党問わず、少しでも、戦争屋に逆らうと、瞬く間に失脚させられ、最悪、命がありません。この実態を知っている政治家のみなさん、国民のために、日本の危険な実態を暴露してください、お願いします。

 国民が、この危険な実態に気付き、悪徳ペンタゴンに踊らされなければ、決して怖くありません。60年代の日本人は、戦争屋と闘い、彼らの傀儡であった岸首相など日本の悪徳ペンタゴンと闘った実績を持っています。

今、対戦争屋防衛に、日本人が一丸となる必要に迫られています。

注1:本ブログNo.86『世紀の悪徳モンスター米国戦争屋がついにリストラされるか』2010年3月8日
http://blogs.yahoo.co.jp/hisa_yamamot/10182263.html

ベンチャー革命投稿の過去ログ
http://www.geocities.co.jp/SiliconValley-Oakland/1386/melma.htm

テックベンチャー投稿の過去ログ
http://www.geocities.co.jp/SiliconValley-PaloAlto/8285/column-top.html

(転載貼り付け終了)

投稿日:2010/06/13 06:40

【38】「所信表明と事務所費問題で垣間見える菅・官主導の政治」

「日々坦々」から貼り付けます。

(転載貼り付け開始)

2010/06/12(土) 12:12
「所信表明と事務所費問題で垣間見える菅・官主導の政治」

昨日、鳩山さんがBS朝日で普天間問題の反省を語った、ということがネットニュースに掲載されていた。

「米は辺野古で非常に固かった。外務省も防衛省も今までの経緯があるものだから、『最後はここ(辺野古)しかないぞ』という思いがあった」
「政府の国家戦略局ががっちりできていれば、もっと指導力を発揮できたと思うが、そうなっていなかった」
「本当は、みんなを説得するぐらいの肝が据わってなきゃならなかった」
「沖縄県民や米国のことを考えると1年は無理。せいぜいその半分だと思って5月末と申し上げた」
「今から考えれば、半年で結論を出すのは短かった」

と、語ったという内容を抜き出してみたが、やはり理想はあっても戦略・戦術がないと、もの事は進まない、ということだ。ただ、鳩山さんに最後まで「県外・国外」という想いはあったことはわかってよかったが、同時に、一国の総理大臣が一つの理想とするものを実現するのは至難であること、アメリカと官僚機構、マスコミがなどが抵抗勢力として結託すれば、どんなに強いリーダーシップを発揮したとしても潰される、ということがよくわかった。

個人的には鳩山さんのスピーチは好きだった。
菅さんが所信表明したが、現実主義者らしい演説であまり”響く”ものがなかった。

最近は夜遅い時間に帰宅し、ネットなどで情報を収集しているうちに眠くなり、午前にアップして午後出社、というのが続いている。なので、よく見に行くブロガーの方々は既にエントリーされていて、チェックしてから考えをまとめる、ということになる。

4月頃からよく拝見させていただいている「池田香代子ブログ」や、以前より読み込ませていただいている「きっこのブログ」、最近、上記理由で本ブログエントリー前に最新記事を読むことができている(笑)「世相を斬る あいば達也」ブログでは、この菅さんの所信表明はあまり評判がよろしくない。

「財政再建なくして経済成長なし」と、どこかで聞いた言葉が、違う表現で語られたことが気になる。
菅首相は「税制抜本改革」において超党派を呼びかけている。具体的に実現することを考えれば、得策とは言えるが、どうも小泉・竹中路線を踏襲するのか、という疑問がつきまとう。

「脱小沢」で、この政権が純粋なオリジナル民主党政権として、彼らが本当に「政権担当能力」を持っているのかが問われている、といえる。

所信表明を行い、これから実現に向けて出航した菅政権に一つ釘をさしておく。このことは民主党支持者にも耳の痛い話となるが、あえて政治家全体の問題として菅政権に問わずにはいられない。

事務所費問題である。

*****政治ブログ***********

三人の閣僚から事務所費問題が吹き出し、「政治とカネ」から決別したはずの菅内閣の出鼻を挫く皮肉な出発となった。

個人事務所や個人商店をふくめた事業者なら、誰もがやっている、公私混同であり、私がよく知っている飲食店などは家族の食事代などは勿論のこと、被服、理美容代、家族旅行、車にいたるまで「ケイヒ」で落としている。

モラル的には全く同じなのだが、そのお金の出所が自分で稼いだお金か、国民の税金なのかで、天と地ほどの差がある。

事業仕訳で官庁の税金の使い方を指摘してきた民主党政権にとっては大変“痛い”問題である。

全国会議員を調査すれば、いったい何人の議員が潔癖なのか、誰もこの問題を追及する資格はないのではないだろうか。(小泉進次郎などは三重計上疑惑が飛び出している)

官房機密費マスコミ汚染問題で、先輩記者から受け継がれてきたように、先輩議員から「ウラガネ」を捻出する裏ワザとして指南され、代々引き継がれたものだ、というのは容易に想像できる。

それはあたかも検察の裏金疑惑に代表される、全国の公務員が手を染めている税金の私的還流と全く同じ構図である。

それはモラルの問題であると同時に税金に対する意識の問題である。

国民の代表である国会議員は、別の言い方をすれば、税金を納めた国民に代わり、その税金の使われ方を監視し、国民のために配分・還元されるように決定することを、国民によって許された者であり、実行することを認められた者であるといえる。

そのような観点からみた場合、決して法律で定められているわけではないのでと、平然とカメラの前で語る、その無神経さだけでも、まはや国会議員でいることすら、その資格はないし、即刻、議員辞職していただきたい。

個人的なマンガ本や趣味的なものにいたっては論外である。(秘書が買った領収書を使ったとうことなら、なおさら問題である)

官僚にもの一つ言えない政権になることは、このことを放置している現状を考えれば、間違いない、といえる。

この問題を法を整備するなりして、根本的解決する意欲を示せるかが、菅政権を評価していくうえでのメルクマールの一つとなる。

最後までお読みいただきありがとうございます

(転載貼り付け終了)