ふじむら掲示板

副島系掲示板の”補集合”としての役割
かたせ2号 投稿日:2022/05/03 21:29

【158】ロシア「金本位制」はドル基軸通貨体制に打撃、について

かたせ2号です。
この2ヶ月の世界経済の動きの中で、一番、重要だったのが、以下の出来事です。

週刊エコノミスト Onlineサイトから。
記事名:ロシア「金本位制」はドル基軸に打撃=市岡繁男
2022年4月18日配信
https://weekly-economist.mainichi.jp/articles/20220426/se1/00m/020/019000c

この出来事(以下の記事の下線部)を起点に、世界の動きが大きく変わりました。日本のマスコミはこの出来事に一切触れませんが、これ抜きにして、今後の世界経済の動きは把握はできません。

(一部引用開始)(下線部はかたせ2号が引いた)
ロシア中央銀行は2022年3月25日、2022年6月30日までの間、1グラム当たり5000ルーブルで金を購入すると発表した。国際市場で1グラム=約62ドルで取引されている金を5000ルーブルで買い取るのだから、1ドル=約81ルーブル(5000ルーブル÷62ドル)となる計算だ。実際、3月中旬に1ドル=100ルーブルで取引されていたロシア通貨はその後、同84ルーブルと、金の買い取り価格から算出した理論値近辺まで買われた。
 為替だけでなく、金価格そのものもロシア中銀が決めた買い取り価格にサヤ寄せしている。金1トロイオンス(約31・1グラム)は15万5500ルーブルだ。ルーブルの対ドル理論値は約81なので、金の妥当値は1トロイオンス=約1920ドル(15万5500÷81)となる。だからか、最近の金価格は1930ドル近辺で推移している。
(一部引用終わり)

かたせ2号です。
そして、ロシアが今後実施するであろう「金本位制」がどのようにしてドル基軸に打撃を与えるかについて、Kan Nishidaさんが、2022年5月3日(本日)、わかりやすく説明してくださっているので、以下に内容を紹介します。よろしくご参考ください。

Kan Nishidaさんのツイッターから。
2022年5月3日(本日)のツイート。
https://twitter.com/KanAugust/status/1521330543652130819?cxt=HHwWhsCyhbaE7ZwqAAAA

(一部引用開始)
ロシアは現在ルーブルを金(と資源?)本位制に移行させようとしていますが、これはアメリカ側にとって面倒な問題となりそうな件について。
ルーブルとドルと金、ついついそれぞれの関係に目がいってしまいますが、これらを三角関係として捉えてみましょう。
(ルーブルとドルと金とを三角形でつないだ図)
https://twitter.com/KanAugust/status/1521330759507845123/photo/1

現在は以下のような関係となっています。
(ドルと金は「変動」、ドルとルーブルは「変動」、金とルーブルは「固定」を表す図)
https://twitter.com/KanAugust/status/1521331122696773633/photo/1

金の値段はドルベースで現在、1オンスあたり$2,000のちょっと下辺り。
ここで問題です。もし金の値段が$2,000を超えて上昇していくと、ルーブルはどうなるのでしょうか?
(グラフ:2000年からの金価格の推移(USドル/オンス))
https://twitter.com/KanAugust/status/1521331803499507718/photo/1

現在アメリカのインフレ率は8.5%。欧米はどの国でも現在大きなインフレ圧力を抱えています。放っておいたら金の値段にも上昇していく圧力があります。
(グラフ:2021年4月以降の、アメリカの月次インフレ率の推移)
https://twitter.com/KanAugust/status/1521332812279861251/photo/1

金がUSドルベースで上がると、金に固定されるてるルーブルもUSドルに対してつられて上がります。金に対してルーブルはそのままですが、USドルに対しては強くなります。
(金とルーブルの価値が上がり、ドルの価値が下がる様子を示した三角形の図)
https://twitter.com/KanAugust/status/1521333363122053120/photo/1

すると、ルーブルを下げたい欧米は金の値段を上げさせないようにするために、金を売りに出し介入しなければいけません(それか何らかの手段で価格操作)。すると、金本位制に向けて準備をしている中国、インドといった国はその金を買いまくるのではないでしょうか。
(グラフ:各国の中央銀行による金の保有高(単位:トン)-2022年2月時点)
https://twitter.com/KanAugust/status/1521336861767176193/photo/1

それでは、欧米の金に対する介入が効かなくなり、つまり現在のインフレ圧力に耐えられなくなり、金の価格が2,000ドルを超えて大きく上がっていくとどうなるのでしょうか?
金と固定されているルーブルの世界では変化はない。
しかし、ドルの世界では金と、さらにルーブルに対しても大きく価値が下がることを意味します。ドルで取引する西側諸国は、域外からの輸入品が高くなることを意味します。
(金とルーブルの価値が上がり、ドルの価値が下がる様子を示した三角形の図)
https://twitter.com/KanAugust/status/1521337623943565312/photo/1

ただでさえ食糧危機、エネルギー危機が騒がれています。中東、アフリカ、アジアの多くの国はロシアの穀物に頼っています。価値の下がっていくドルを保有し、取引に使い続けたいと思うのでしょうか。

中国は現在USドルにペッグしています。すると、中国元もルーブル、金に対して下げていくことになりますが、それを受け入れ続けるでしょうか?
(金とルーブルの価値が上がり、ドルと中国元の価値が下がる様子を示した三角形の図)
https://twitter.com/KanAugust/status/1521339150816976897/photo/1

それとも、中国も金本位制に移行するのでしょうか? それは中国のドル基軸通貨体制からの離脱を意味します。
この「ウクライナ戦争」、実は何が争われているのでしょうか? 誰が現在優位に戦っているのでしょう? 欧米メディアを見ていると、ロシアが苦しそうな印象です。
しかし、「通貨戦争」という点では、欧米のほうが苦しそうに見えます。
将棋に例えるなら、プーチンは3手先まで考えて戦っているように見えます。
それに対して、軍需産業とネオコンに乗っ取られたバイデン政権は1手先まで考えるのが限界のようです。
(一部引用終わり)

以上

かたせ2号 投稿日:2022/05/03 20:47

【157】プーチンがロシアに対して金融・経済制裁をした欧米に感謝している6つの理由

かたせ2号です。
田中宇さんがDS最高幹部によるロシアの経済制裁は「超愚策」である、と主張していて、かたせ2号もその意見に賛同しています。
これに関して、Kan Nishidaさんという方が、その根拠を6つに分けて、わかりやすく説明していたので、以下の通りご紹介します。よろしくご参考ください。

Kan Nishidaさんのツイートから。
2022年5月3日(本日)発信。
https://twitter.com/KanAugust/status/1521287504237940736?cxt=HHwWgMC-tZm72ZwqAAAA

(引用開始)
プーチンがロシアに対して金融・経済制裁をした欧米に感謝している6つの理由

理由1
ルーブルに対する金融制裁を行ったことで、結果としてルーブルの価値は制裁前よりも上がった。ルーブルが強くなる、輸入品が安くなる、海外資産を買い漁れる(欧米日以外とは以前通りの通商関係)。
(グラフ:対ドル通貨価値の変化率(2022年2月1日比)円・ユーロ・ルーブル2022年5月2日現在。)
https://twitter.com/KanAugust/status/1521287504237940736/photo/1

理由2
ロシアの資源に対する輸入禁止という経済制裁は、それまで上昇気流であった原油、ガスの価格をさらに高騰させる。全体的な輸出量は減ったかもしれないが、高騰した価格で原油、ガスを売ることができるため、収益は上昇中。
(グラフ:天然ガス価格(ヘンリーハブ、スポット先物価格)-2022年1月1日から4月17日)
https://twitter.com/KanAugust/status/1521287989669900290/photo/1

理由3
欧米はロシアのオリガルヒ(巨大資本家)の海外資産の没収。しかし、もともとプーチンとオリガルヒの仲がいいわけではない。金に物を言わせて政治に首を突っ込んでくるオリガルヒはプーチンにとって政敵。
しかし、国際的につながっているオリガルヒを取り締るのはさすがのプーチンでも躊躇する。そこに現れたのが今回の欧米による海外資産の没収。欧米メディアはオリガルヒのヨットだとか邸宅だとかを没収のニュースに喜ぶが、普通のロシア人にとってはどうでもいい話。
(記事名:ロシア・ベラルーシの新興財閥、計4兆円の資産を凍結 EU制裁 2022年4月10日CNN配信)
https://www.cnn.co.jp/world/35186102.html
むしろ、プーチンにとっては、ロシアの外でビジネスできなくなったオリガルヒに対して立場が強くなっただけ。
(記事名:Why Some Say Putin Is Happy His Oligarchs Are Getting Sanctioned 2022年3月11日Forbes配信)
https://www.forbes.com/sites/jemimamcevoy/2022/03/11/why-some-say-putin-is-happy-his-oligarchs-are-getting-sanctioned/?sh=699ca7d6647e
もともとオリガルヒに牛耳られていたロシアだが、そこに現れたのがプーチン。プーチン対オリガルヒの象徴的な出来事は、オリガルヒの元石油会社ユコス社長のコドルコフスキーが反プーチン政党を起ち上げると、脱税という疑惑でシベリアの刑務所に放り込まれた件。経済回してロシアに貢献するのはいいが、政治には首を突っ込むなと言う強烈なサイン。

理由4
オリガルヒを含むロシア人の裕福層が、欧米による資産没収を恐れて、彼らにとって唯一、比較的安全なロシアにかなりの資産を戻した。制裁を食らうと、普通は資本が外へと出ていくが、現在ロシアではこれまでにないレベルの流入が起きている。
(記事名:Russia to see record capital inflow this year despite sanctions SIRF NEWS NETWORK 2022年4月4日配信)
https://www.sirfnews.com/russia-to-see-record-capital-inflow-this-year-despite-sanctions/

理由5
制裁が、結果としてインドとの関係をこれまで以上に強くしている。
もともとアメリカとインドはトランプ大統領、モディ首相、安倍首相の元で歴史的な友好関係を結んだ。
ところが、現在のアメリカの、制裁するなら味方、しないなら敵という二者択一の強制は
インドをさらにロシア側へと押し出し、ロシアはインドからより多くの原油、ガス、肥料、食糧、武器を買ってもらえる。
https://twitter.com/KanAugust/status/1521293582178689027/photo/1

理由6
ロシアのような大国でも気に入らなければドルから追い出す。これを見れば「独裁国家」としてアメリカから睨まれている多くの国はドルから抜け出そうとするだろう。これまでプーチンが警鐘を鳴らしても重い腰を上げなかった国が具体的な対策を検討し始めた。
ロシアと中国がドル基軸通貨体制から抜け出すと、雪崩れが起きるのではないでしょうか。
制裁の目的は、当初は「制裁するぞ!」と脅すことで、プーチンにウクライナ侵略を思い留めさせる。制裁後は、ルーブルの暴落、経済の混乱を起こし、侵略を諦めさせる、または内政を不安定にさせる(クーデターを期待)。
しかし、現在そのような効果が起きているとは考えにくい。逆に、冷静に考えると、プーチンにとって有利な状況に事が進んでいるのではないでしょうか。こういう状況に対して、喜ぶとか、怒るとか、そんな単純なことではありません。
ある前提(期待)のもと、ある対策をとった。しかしその対策からすでに2ヶ月経った現状は、それが効いてないどころか、逆効果となっている。という現実をありのままに受け止めるということです。(なんかワクチンのデジャブのようです。)
このまま、「もっと制裁を!」と叫んでもしょうがないですよね。制裁に賛成とか反対とかではないんです。前提(期待)を再構築した上で対策を考えなければ、あまりにも無責任だということです。制裁をやるのはタダではありません、やる方にも痛みがあります。
そして、いつものことですが、その制裁の痛みを感じるのは庶民であって、政治家や役人、こういう危機があるとメディアに出てくるお雇い専門家ではありません。
以上。
(引用終わり)

以上

かたせ2号 投稿日:2022/05/03 20:08

【156】ウクライナの不都合な真実「金融編」

かたせ2号です。
表記の内容について、世の中にあまり伝わっていない情報を、以下の通り引用します。きちんとまとまっています。よろしくご参考ください。

Kan Nishidaさんのツイッタ~から。
2022年4月8日ツイート。
https://twitter.com/KanAugust/status/1512287771121094656

(引用開始)(下線部はかたせ2号が引いた)
<ウクライナの不都合な真実:金融編>
多くの市民がウクライナの人達のために募金したお金。政府が国民の税金を使ってウクライナへの支援金として用意したお金。このほとんどがウクライナ政府を経由して、国際金融機関への借金返済として流れていく。
現在ウクライナの借金は6.7兆円ほど。今年の支払債務は9000億円ほど。半分は欧米の銀行、ヘッジファンド、残りの半分はIMF、世界銀行、ヨーロッパ投資銀行など。
https://jacobinmag.com/2022/03/ukraine-foreign-debt-cancellation-imf-global-finance
ウクライナは、この戦争がなくてもデフォルトが心配されていたほどの、国際金融機関への借金大国。2019年にはGDP比50%だったものが、2020年には65.4%。
以下は、2020年の各国の政府債務。ウクライナは東ヨーロッパでトップクラス。ちなみに、ロシアの債務はかなり低い。
(グラフ:2020年の政府債務のGDP比-東ヨーロッパ各国)
https://twitter.com/KanAugust/status/1512289920819380228/photo/1
ウクライナの政府債務(借金)がどんどん積み上がり、破産間近になったとき、2014年にマイダン革命が起き、その後2015年に国際金融機関と債務再編を行い、債権者は一部の借金を免除する。ところが。。
(グラフ:ウクライナの債務の推移)
https://twitter.com/KanAugust/status/1512293003058159618/photo/1
金融の世界で「タダほど怖い」ものはありません。このとき、ウクライナはヤクザより怖い国際金融機関の債権者に、以下のような条件を飲まされました。
1. GDPにリンクした支払い債務
2. 高い利率 (25%) 
3. 国際金融機関優先、国民最後

1. GDPにリンクした支払い債務
債権者はウクライナにGDPとリンクした支払いをさせる権利を得る。GDPの成長が4%を超えると、GDP125.4ビリオンドル(約15兆円)を超えた分の40%を払うことに。この支払い権は2040年まで続くとのこと。
https://foreignpolicy.com/2021/02/26/imf-review-ukraine-debt-gdp-linked-warrants-reform/

2. 高い利率 (25%) 
この債権は25%の利率ということだが、これを全額完済すると、もとに借りたお金の300%が国際金融機関の懐に入るという皮算用。
https://jacobinmag.com/2022/03/ukraine-foreign-debt-cancellation-imf-global-finance

3. 国際金融機関優先、国民最後
これはいつものIMF、世界銀行の仕業なのだが、公共投資の削減を含む緊縮財政、民営化、市場の自由化を求められる。これは知る人ぞ知る、発展途上国を永遠に発展途上国にするためのゴールデンルール。
https://twitter.com/KanAugust/status/1512294095624019968/photo/1

国の資源、食糧、人材によって作りだされる富は、国民の分けられるのではなく、一部のオリガルヒ(資産家)、国際金融機関へ流れていく仕組み。あまりにも国際金融機関に対する借金がひどいので、2021年後半の時点でデフォルトするかもしれない状況になっていた。2021年、最初の半年の間にGDPの7%もの額の借金支払い義務。そして、残りの後半でさらに同じ程度の額の借金支払い義務。
https://twitter.com/KanAugust/status/1512294589834661888/photo/1
そして、2022年2月24日、ロシア侵攻。各国政府、民間から支援金が集まる。ウクライナ政府は国内のロシア系資産を押収する。ウクライナは戦争で大変で、海外から支援が必要にも関わらず、海外の国際金融機関へは、現在も毎月借金を返済し続けている。
https://twitter.com/KanAugust/status/1512295366569435141/photo/1
そして、この最中にもIMFや世界銀行は利子と様々な条件のついたお金をさらに貸し付ける。
https://twitter.com/KanAugust/status/1512295771189780483/photo/1
この戦争で得をするのは誰なのでしょう? もちろん、ウクライナに住む市民ではありません。この戦争によって得する人達がいる、さっさと停戦されると困る人達がいる、というのは忘れてはいけない視点だと思います。
ところで、戦争前には、ウクライナの市民には見えていたようです。この腐敗したシステムから甘い蜜を吸っていたゼレンスキー政権の正体が、2020年12月の時点で市民の42%がゼレンスキー大統領を、最悪の失望だと言っていたらしいです。
https://foreignpolicy.com/2021/02/26/imf-review-ukraine-debt-gdp-linked-warrants-reform/
市民の想像が及ばないところにいる人達の都合で戦争が起き、彼らの都合で戦争が終わる、もしくは終わらない。いつの時代も変わりません。ウクライナに住む無実の人達の無事と平和を祈ります。
以上。
(引用終わり)

以上

かたせ2号 投稿日:2022/05/03 10:24

【155】ロシア産天然ガス輸入に関するEU諸国の対応について

<表題に関する結論>
DS最高幹部の意向が通り、2022年5月3日以降、EU諸国ではロシア産天然ガスの代金をルーブルで払えなくなります。ドイツの意向はこれで一旦、完全に抑え込まれました。
このため、今月(2022年5月)の下旬以降、ポーランドやブルガリアのように、その他の国でも、ロシアからの天然ガスの供給がストップする可能性が高くなりました。

かたせ2号です。
以降、時系列に沿って、関連記事を並べて提示しますので、ご参考ください。

1.まとめ(2022年4月29日まで)

J Satoさんのツイートから。
2022年4月29日のツイート。
https://twitter.com/j_sato/status/1519992329448218625?cxt=HHwWgoCjoY2-jJgqAAAA
(引用開始)
西側諸国がロシアを国際決済SWIFTから排除。「金融版の核兵器/ロシア制裁の最終兵器」という触れ込み
 ↓
ロシアがSWIFT回避のため、ガス料金をロシアの銀行にルーブルで払うように要求
 ↓
欧州委員会「絶対応じない」
 ↓
結局、多くの国がロシアの要求に従う
 ↓
ユーロ/ルーブルが75円台、ルーブルが侵攻前より2割上昇
(引用終わり)

2.2022年4月28日(EU)

ロイター通信サイトから。
記事名:欧州の一部業者、ロシア産ガス代金のルーブル支払い開始=関係筋
2022年4月28日配信
https://jp.reuters.com/article/ukraine-crisis-russia-europe-gas-idJPKCN2MK1K8

(引用開始)(下線部はかたせ2号が引いた)
欧州の一部の業者がロシアへのガス代金をルーブルで支払い始めていると、関係者2人が2022年4月28日、ロイターに述べた。
関係者によると、5社以上がルーブルでの支払いを始めたもようだが、大口顧客は含まれていないという。
欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会はこの日、天然ガスの代金をルーブルに換金すれば対ロシア制裁措置に違反すると警告。ただ、ロシアが提示した新たな支払いシステムに対し明確な対応を打ち出せていないことで混乱が広がっており、EUは2022年5月2日にエネルギー相会合を開き、対応を協議する。
ロシアの新たな支払いシステムの下では、業者はガスプロムバンクの口座にユーロまたはドルを預けることが義務付けられ、ガスプロムバンクはそれをルーブルに換金してから国外の業者が所有する別の口座に入金し、業者はこれを使ってガスプロムにルーブルでガス代金を支払う。
ただ、EU高官は、ロシア産ガスを購入している業者がユーロまたはドルで支払った時点で支払い完了を宣言すれば制裁違反にならないが、ガスプロムバンクにルーブルの口座を開設すること自体がEUの制裁に抵触する可能性があると指摘。業者がガスプロムバンクにユーロを預けた時点で支払いが完了したと宣言すれば、ガスプロムバンクにルーブルの口座を開設する必要はないとした。
一方、ロシアは代金がルーブルに換金された時点で支払いが完了したと見なすとしている。
欧州のガス業者の一部がすでにルーブルの口座を開設したとの情報もあるが、欧州委関係者によると、欧州のガス購入業者がルーブルの口座を開設したとの報告は受けていないという。
ガスプロム、およびガスプロムバンクからコメントは得られていない。
ロシア大統領府によると、プーチン大統領が新たな支払い方式を発表した後に供給された天然ガスの支払いは2022年5月に始まる。関係筋は匿名を条件に、2022年5月20日に支払いが「検証」されるとの見方を示した。
(引用終わり)

3.2022年4月29日(EU,ドイツ)

ロイター通信サイトから。
記事名:EU、ロ産ガス代ルーブル支払い巡り混乱 エネ相会合で協議へ
https://jp.reuters.com/article/ukraine-crisis-eu-gas-idJPKCN2ML1Q9
2022年4月30日

(引用開始)(下線部はかたせ2号が引いた)
ロシア産ガス代金のルーブル払いを巡り、欧州連合(EU)域内では各国の温度差が見られ、混乱が広がっている。EUは週明けに緊急のエネルギー相会合を開き対応を協議し、ロシア産ガス購入が対ロシア制裁措置に違反しないようより明確なガイダンスを提示する見通し。
ロシアのエネルギー大手ガスプロムは2022年4月27日、ルーブルでの支払いがなかったとし、ポーランドとブリがリアへのガス供給を完全に停止した。
ロシア産ガスへの依存度が高いドイツは2022年4月29日、ユーロもしくはドル建てによる送金であれば、エネルギー業者がガスプロムバンクに特別口座を開設し代金を支払うことは可能で、対ロシア制裁違反にならないという認識を示した。
しかしEUの制裁には、企業がロシアの要請に応じこのような対応を取ることやルーブル口座の開設が可能かどうか明記されていない。
関係筋は2022年4月28日、欧州の一部の業者がロシアへのガス代金をルーブルで支払い始めていると明らかにした。
デンマークのオーステッドは他の通貨での支払いについてコメントを避けつつも、ルーブル口座を開設する意向はないとした。イタリアのENIもルーブル口座は開設していないとした。
フィンランドのトゥップライネン欧州問題相は28日、ロシアが天然ガスの代金をルーブルで支払うよう求めていることについて、応じない方針を明らかにした。
(引用終わり)

4.2022年5月1日(ハンガリー)

Almayadeen(レバノンに本拠を置く、汎アラブ主義の衛星放送会社)のサイトから。
記事名:ハンガリー:他のEU諸国9カ国がロシアの銀行に口座を開設
2022年5月1日配信
https://english.almayadeen.net/news/economics/hungary:-9-other-eu-countries-have-opened-accounts-in-russia

(引用開始)(下線部はかたせ2号が引いた)
ハンガリー首相府によると、自国以外に欧州の9カ国がガス代支払いのためにロシアの銀行に口座を開設しているという。
ハンガリー首相府のゲルゲリー・グリヤス長官は日曜日に、ガス代金をルーブルで受け入れるというロシアの計画に従って、ハンガリー以外の9つのヨーロッパ諸国がロシアの銀行に口座を開設したと述べた。
ハンガリーのペーテル・シジャルト外務大臣は、金曜日に、ロシアへのヨーロッパのガス供給国数社は、ルーブルでの新しい支払条件に合意しているが、この件に関するハンガリーの態度について誤解を招く情報を流している、と述べた。
ハンガリーはユーロ口座を開設しており、ガス代はユーロで入金され、銀行がルーブルに変換している。ハンガリーの他に9カ国が同じことをしているが、彼らは同じことをしていることを認めていない。なぜなら、ヨーロッパでは今、『ヨーロッパにとって良いこと』とは、その国の指導者が国民や国際的に正直に話していないことを意味するからだ」とグリアスはハンガリーの放送局コスートラジオに語った。
ロシアのガスプロムによると、ヨーロッパのガス購入者4社はすでにロシアからのガス配送の代金を支払い、ロシアのガスと引き換えにルーブルのみを受け取るというクレムリンの決議を遵守しているとのことである。
モスクワが提案した新しいスキームでは、ガスプロムバンクは外国人顧客向けに特別な外貨とルーブルの口座を開設する予定である。ガス購入者は、ガス契約で指定された通貨で資金を送金することができる。ガスプロムバンクは、その資金をモスクワ取引所で売却し、ガス購入者のルーブル口座にルーブルを振り込み、購入者はその資金をガスプロムへの支払いに充てる。
(引用終わり)

5.2022年5月2日(EU)

ロイター通信サイトから。
記事名:ロシア産ガス代金のルーブル支払い制度利用は制裁違反=EU
2022年5月3日配信
https://jp.reuters.com/article/ukraine-crisis-eu-gas-idJPKCN2MO158

(引用開始)
欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会のカドリ・シムソン委員(エネルギー担当)は2022年5月2日、域内企業がロシア産ガス代金を支払う際にロシアがルーブルに換金できる仕組みを利用することは、EUの制裁措置に違反すると述べた。
EUエネルギー相会合後の記者会見で「ガスプロムバンクに2つ目の専用口座を開き、ロシアの公的機関が管理する換金メカニズムを通じて(ロシア産ガス代金を)ルーブルで支払うことは制裁措置に反しており、容認できない」とした。
(引用終わり)

以上

かたせ2号 投稿日:2022/05/02 09:43

【154】2022年4月27日、アメリカ国土安全保障省は「真実省」(偽情報統制委員会) を発足させた

かたせ2号です。
表記の件につき、ネットから関連する情報を拾いましたので、下記の通りご報告します。よろしくご参考ください。
なお、正式には「偽情報統制委員会:Disinformation Governance Board」です。「真実省、真理省:Ministry of truth」は、ジョージ・オーウェルの小説「1984」に出てくる架空の組織名です。

1.設立に関する経緯

PickUpさんのツイートから。
2022年5月1日のツイート
https://twitter.com/pickup_topic/status/1520751410824249344?cxt=HHwWgIDUnbrW5ZoqAAAA

(引用開始)
訳:バイデンは単なるフロントマン。実質的支配者のオバマは2022年4月21日、「ソーシャルメディアの検閲は”十分に行き届いていない”。政府が介入する必要がある。6日後、国土安全保障省は「真実省」(偽情報統制委員会) を発足させる。」と語った。
<オバマのスピーチ映像付き>
https://twitter.com/TulsiGabbard/status/1520713806086696960
Biden is just a front man. Obama, April 21: social media censors “don’t go far enough,” so the government needs to step in to do the job. Six days later, Homeland Security rolls out the ‘Ministry of Truth’ (aka Disinformation Governance Board).
(引用終わり)

TATさんのツイートから。
2022年5月2日のツイート。
https://twitter.com/TSW_TAT/status/1520805742454149120
(引用開始)
イーロン・マスクのTwitter買収発表後、バイデン政権が偽情報統制委員会の設立を発表。
トップはハンター・バイデンのノートPCの一連の疑惑を偽情報だと断定したニーナ・ヤンコビッチ。言論統制が益々加速するのは間違いない。嘘つき組織の言うことが真実かなんて最早考えるまでもないでしょう。
(引用終わり)

トータルニュースワールドのツイートから。
2022年5月1日
https://twitter.com/TotalWorld1/status/1520537391664033792

(引用開始)
【動画あり】バイデンの「真実の省:偽情報統制委員会」のトップに抜擢された人物、過去の『TikTokでの馬鹿げた歌』が掘り出され、大炎上
(引用終わり)

ユー子@カンジダ情報発信中さんのツイートから。
2022年5月2日のツイート
https://twitter.com/yuko_candida/status/1520802584130248704?cxt=HHwWgICjiZH5_JoqAAAA

(引用開始)
訳:真実省はDHS(国土安全保障省)下に設置されました。FCC(連邦通信委員会 )下ではなく、DHS下です。これは強制執行の権限を持たせることを計画をしている時に行うことです。
https://twitter.com/laurenboebert/status/1520474923076132864
The Ministry of Truth was placed under DHS.Not the FCC, but DHS.You only do that it you plan on having an enforcement component.
(引用終わり)

2.イーロン・マスク、ドナルド・トランプ、共和党の反応

Tsukasa Shirakawa(白川司)さんのツイートから。
2022年4月29日のツイート。・

(引用開始)
国土安全保障省がDisinformation Governance Board(偽情報管理委員会)なるものを立ち上げたことが明らかになり、イーロン・マスク氏も激怒
(引用終わり)

デイリーメールのサイトから。
記事名:イーロン・マスクがバイデン大統領の「不快」な「偽情報統制委員会」をナチス政権と比較してツイッターで非難した。共和党は、ハンター・バイデンのラップトップ(ノート型パソコン)をロシアと関連付けることを拒否し、偽情報統制委員会の「解散」を要求した。
2022年4月28日配信
https://www.dailymail.co.uk/news/article-10764173/Bidens-new-disinformation-head-DEFENDS-tweet-linking-Hunter-Bidens-laptop-Russia-Trump.html

(抜粋+翻訳引用開始)
イーロン・マスクは、保守系メディアタレントのSteven Crowderが、この委員会をナチスの誤報イニシアチブと比較したツイートに反応した。
Crowder氏はまた、イーロン・マスクがTwitterを買収した後に理事会が発表したことを指摘した。「億万長者は今週Twitterを買収し、より言論の自由を志向するプラットフォームにする計画だと言っている」。
ニーナ・ヤンコヴィッチは、ハンター・バイデンのノートパソコン・スキャンダルについて、以前疑問を投げかけたことを擁護した。
ロシアの情報操作の専門家であるヤンコヴィッチが、「偽情報統制委員会」を率いることを確認した後、共和党はすぐに攻撃した。
ドナルド・トランプと共和党のジョシュ・ホーリー上院議員は、委員会が始まる前に "怪物 "を "解散 "させることを要求している。
なぜ米政権が「自国民の憲法修正第一条の言論に審判を下す」のか、この委員会は「風刺」だと思うと述べた。
ヤンコヴィッチ氏は以前、ハンター・バイデン氏のノートパソコンの正当性を疑問視し、「トランプ陣営の製品」と呼んでいた
また、彼女は先週、イーロン・マスクがTwitterを買収した後、ソーシャルメディア・プラットフォームにおける言論の自由がより失われることについて『考えるだけでぞっとする』と述べている。
(抜粋+翻訳引用終わり)

Youさんのツイートから。
2022年4月30日ツイート。
https://twitter.com/You3_JP/status/1520283368637706240

(引用開始)
アメリカ・フロリダ州 デサンティス知事(共和党)
「バイデン政権が真実省という名の偽情報局を作ってしたいことは、人々が真実を話したり、反論できないようにして嘘の説明をしたいということだ。デマを流し、我々を黙らせてロックダウンをしたいということなんだ。」
(引用終わり)

以上

かたせ2号 投稿日:2022/04/30 07:10

【153】ブチャでの犯罪、ロシア軍兵士10人を容疑者と特定 ゼレンスキー氏

かたせ2号です。

CNNサイトから。
記事名:ブチャでの犯罪、ロシア軍兵士10人を容疑者と特定 ゼレンスキー氏
2022年4月29日配信
https://www.cnn.co.jp/world/35187001.html

(引用開始)
ウクライナのゼレンスキー大統領は、「ブチャでウクライナ国民に対して行われた犯罪」の容疑者としてロシア軍兵士10人が特定されたと明らかにした。
2022年4月28日にソーシャルメディアに投稿された演説で、ゼレンスキー氏はロシア軍による犯罪の調査が進行中であり、「ブチャで我が国民に対して犯罪を行ったロシア陸軍第64自動車化狙撃旅団の兵士10人が最初の容疑者として特定された」と述べた。
ゼレンスキー氏は、容疑者の姓が判明しており「彼らが何をしたかは立証されている」と語った。
「容疑者らとその行動の詳細を把握している。そして、我々は容疑者全員を見つける。ウクライナ人を殺し、拷問した他のロシアの凶悪犯を全員見つけるのと同じように。国民を苦しめた者たち、ウクライナの家屋や民間インフラを破壊した者たちだ」とゼレンスキー氏は語り、誰一人として責任を回避することはないと付け加えた。
今月上旬にはブチャの路上に横たわる遺体の映像が流れ、キーウ(キエフ)近郊から撤退したロシア軍の残虐行為が明らかになった。
ゼレンスキー氏はこれを「ジェノサイド(集団殺害)」と呼んだ。ブチャでの残虐行為疑惑は国際的な怒りを呼び、西側諸国の首脳らは戦争犯罪の調査やロシアへの新たな制裁を要求している。ロシア国防省は責任を否定し、ブチャでは「暴力行為に遭った住民は一人もいない」と述べた。
(引用終わり)

かたせ2号です。
DS最高幹部としては、ゼレンスキーに与えられた「ジェノサイド」された民族の代表者、という称号は、やはり手放せない、このまま行こうという決断に至ったようですね。

以上

かたせ2号 投稿日:2022/04/30 06:51

【152】ブチャの事件の目的は、ドイツをロシア産天然ガスの年内輸入停止に追い込むことだった。

かたせ2号です。

DS最高幹部の意思を受け、表題の内容を目的として、イギリスのトラス外相とウクライナのゼレンスキー大統領とが、以下のイベントを実施したと前提を置けば、すべての出来事の内容とタイミングとのつじつまが合います。

以下、時系列に沿って関連する各記事を引用し、その後、かたせ2号の解釈を述べます。
よろしくご参考ください。

1.2022年3月7日(ドイツ)

ドイツは、ロシア産石油・ガス輸入継続の意思を表明しました。

NNA ASIA経済ニュースから。
記事名:ドイツ、ロシア産石油・ガス輸入継続 ショルツ首相「代替手段ない」
2022年3月9日配信
https://news.yahoo.co.jp/articles/c2d172a21410bf88c8511db9c07ee9252bd47e3b

(一部引用開始)
ドイツのショルツ首相は2022年3月7日、ロシアからのエネルギー輸入を継続する方針を示した。現時点では、これに代わる手段がないためとしている。米国やウクライナからは、対露経済制裁に石油・ガスの禁輸を加えるよう求める声が強まっているが、これに改めて抵抗する格好となる。
 同首相は、ロシアのウクライナ侵攻を受けた欧州連合(EU)の経済制裁は「長期的に持続できる形で策定されている」と説明。市民生活の維持に石油・ガスは不可欠なため、「ロシアからのエネルギー輸入は意図的に制裁の対象外と見なされた」としている。
 また、ドイツ政府は他のEU加盟国などと共に過去数カ月にわたり、ロシア産エネルギーの代替を検討しているとした上で「これは一朝一夕には達成できない」と説明している。
(一部引用終わり)

かたせ2号です。
これは、DS最高幹部からすると利敵行為なわけです。この時点で、ドイツはDS最高幹部から「敵」認定されました。

2.2022年3月8日(イギリス)

日本貿易振興機構(ジェトロ)のサイトから。
記事名:英政府、ロシアからの石油輸入の段階的な停止を発表
2022年3月9日配信
https://www.jetro.go.jp/biznews/2022/03/dafa5cbf2d88c10f.html

(一部引用開始)
英国政府は2022年3月8日、ロシアの石油の輸入を2022年末までに段階的に停止することを発表した。
政府は2022年末まで、サプライチェーンを調整するための十分な時間を確保し、産業界と消費者を支援するとしている。さらに政府は、石油に関する新たなタスクフォースを設立し、企業と協力して2022年末までに代替供給先を見つけられるよう支援する。
政府によれば、英国の石油需要全体に対するロシアからの輸入は8%を占めるが、英国は原油と石油製品の重要な生産国でもあり、さらにオランダ、サウジアラビア、米国などロシア以外の多様な信頼できる供給先から輸入している。政府は、これら国際的なパートナーと緊密に連携し、燃料製品の代替供給を確保するとしている。
また、天然ガスについては、英国はロシアに依存しておらず、供給量の4%未満としている。政府はこれをさらに削減するための選択肢を検討しており、ボリス・ジョンソン首相も、再生可能エネルギーと国内の石油・ガスの供給の両方を含む、エネルギー安全保障強化に向けた長期計画を示すエネルギー戦略を打ち出すとしている。
(一部引用終わり)

かたせ2号です。
イギリスは、ドイツと異なり、2022年内でのロシア産エネルギーの輸入停止を発表しまさした。DS最高幹部からすれば、文句なしの優等生の対応です。まあ、もともとロシア産エネルギーへの依存度が低いからできたことですが。

3.2022年3月9日(イギリス)

ATP通信サイトから。
記事名:ロシア産原油禁輸、G7連携を イギリス外相
2022年3月10日配信
https://www.afpbb.com/articles/-/3394196?pid=24294386

(引用開始)
イギリスのエリザベス・トラス(Liz Truss)外相は2022年3月9日、日本を含む先進7か国(G7)に対し、ウクライナに侵攻したロシアに対する制裁強化の一環として、原油・天然ガスの輸入禁止で連携するよう呼び掛けた。
 訪米中のトラス氏は、アントニー・ブリンケン(Antony Blinken)国務長官との共同記者会見で、原油・天然ガスの禁輸に加え、国際銀行間通信協会(SWIFT、スイフト)の決済網からロシアの銀行を全面排除するなどの措置でG7が共同歩調を取る必要があると語った。
トラス氏は「今は手を緩める時ではない。(ロシア大統領のウラジーミル・)プーチン(Vladimir Putin)を失敗させなければならない」と述べた。
 米国は2022年3月8日、ロシア経済を支える生命線である原油・天然ガスの禁輸を発表。カナダが追随し、英国も年内に禁輸に踏み切ると宣言した。しかし、残るG7構成国の日本、フランス、ドイツ、イタリアは同様の措置を表明していない。オラフ・ショルツ(Olaf Scholz)独首相は2022年3月7日、ロシア産原油の全面禁輸は欧州のエネルギー安全保障を脅かしかねないと慎重姿勢を示した。
 トラス氏は、これまでの対ロシア制裁については「われわれ(西側諸国)の結束と厳しさはプーチンを驚かせた」と自賛。ブリンケン氏も「ロシアが世界経済への統合を通じて30年にわたって達成してきた進歩を帳消しにした」と語った。
(引用終わり)

かたせ2号です。
上記記事で、ロシア産エネルギー輸入に対する各国の対応状況(2022年3月時点)が一覧できると思います。この状況を打破すべく、DS最高幹部は、ブチャの事件を引き起こしました。

4. 2022年4月3日(ウクライナ)

ブチャの事件が公表されました。

5. 2022年4月4日(イギリス)

イギリスのトラス外相が、訪問先のワルシャワで、ウクライナのクレバ外相と共同会見を開き、ロシア産原油・石炭・ガスの輸入全廃を、NATO加盟国やG7各国に強く要請する意向を示しました。

日本経済新聞サイトから。
記事名:英トラス外相、週内に「厳しい追加制裁を」 G7・NATO検討へ
2022年4月5日配信
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR0500T0V00C22A4000000/

(引用開始)
英国のトラス外相は2022年4月4日、訪問先のワルシャワでの記者会見で、2022年4月6日~7日に開く北大西洋条約機構(NATO)外相理事会やあわせて開催される主要7カ国(G7)外相会合で、ロシアへの「新たな厳しい制裁を発表する必要がある」と語った。ウクライナの首都キーウ(キエフ)近郊で民間人とみられる多数の遺体が見つかったことについて「戦争犯罪があったことは明らかだ」と強調した。
ロシア側は民間人の殺害を否定している。トラス氏は「私たちは民間人の無差別殺害や性的暴力の証拠を見てきた」とロシアを非難し、追加制裁の必要性を訴えた。
NATOやG7の外相会合はブリュッセルで開かれる。トラス氏はこの場で、ロシア船舶の港湾利用の禁止や金融機関への制裁強化、ロシア産原油・石炭・ガスの輸入全廃に向けた明確なスケジュールで合意を目指す意向を示した。
経済制裁の解除に関しては「ロシア軍がウクライナに残り、欧州に侵略の脅威が残る間はすべきではない」と訴えた。同席したウクライナのクレバ外相はロシア軍によるキーウ近郊での攻撃について「氷山の一角にすぎない」と述べ、国内の他の地域でも民間人への無差別攻撃が行われているとの認識を示した。
ウクライナ検察は2022年4月3日、キーウ近郊のブチャなどで民間人410人の遺体が見つかったと明らかにした。欧米各国の首脳は一斉に「戦争犯罪だ」と批判している。ただ欧州の一部の国はロシアへのエネルギー依存度が高い。NATOやG7の会合でのロシア産エネルギー脱却に関する議論は難航する可能性もある。
(引用終わり)

かたせ2号です。
ブチャの事件(DS最高幹部が引き起こした)の公表に乗っかる形で、イギリスのトラス外相が3月10日に引き続き、「ロシア産原油・石炭・ガスの輸入全廃」を関係各国に要請しました。
2022年4月6日~7日に開く北大西洋条約機構(NATO)外相理事会やあわせて開催される、主要7カ国(G7)外相会合の直前のタイミングを最初から狙っていましたね。
また、発表の場所は「友好国」(フランスのマクロン大統領から「ネオナチの国」と罵倒された)ポーランド。そして、偶然にも「ジェノサイド」された国、ウクライナのクレバ外相と共同会見を開けるという運の良さ(笑)。この辺もきちんとスケジュールがセッティングされていますね。こうやって、牧羊犬(イギリスのトラス外相)が吠(ほ)えたてて、羊の群れ(NATO加盟国、G7各国)を囲いの中に追い立てていけるようにスケジュールを組んだわけですね。

6.2022年4月5日(イギリス)

イギリスのトラス外相は、西側諸国の経済制裁によってロシアに打撃を与えた成果を誇示しました。35兆円の凍結額(ロシアが公表した)が40兆円へと更に膨らんだことを強調して。

BBCのサイトから。
記事名:プーチン氏の軍事資金、制裁で「6割超を凍結」=トラス英外相
2022年4月6日配信
https://www.bbc.com/japanese/61005731

(引用開始)
イギリスのリズ・トラス外相は2022年4月5日、ウクライナに侵攻しているロシアのウラジーミル・プーチン大統領の軍事資金の6割以上を、制裁措置によって凍結したと述べた。その上で、さらなる対応が必要だとした。
トラス氏は、これまでの「壊滅的な打撃を与える」制裁によって、ロシア経済は「ソヴィエト時代に」逆戻りしていると述べた。
同氏によると、ロシアの外貨準備高6040億ドル(約74兆円)のうち、3500億ドル(約40兆円)以上が利用できない状態になっているという。
トラス氏はこの日、ポーランドで同国のズビグニェフ・ラウ外相と会談し、記者会見に臨んだ。トラス氏は、主要7カ国(G7)がロシアに対する制裁を強化することが必要だと強調した。
具体的には、ロシア船の入港禁止、ロシアの銀行への締め付けの強化、金取引などで「プーチンの軍事資金を満たしている」産業の取り締まり、ロシア産の石油とガスの禁輸スケジュールでの合意などを挙げた。
(引用終わり)

かたせ2号です。
実は、ロシアへの経済制裁で凍結された金額を公表できたのは、これまで世界中で、この記事と、ロシアによる自殺行為的な公表の2件のみです。
とても貴重な情報なんですね。
DS最高幹部としては、経済制裁の効果(ロシア公表額よりさらに5兆円上乗せ)の公表ですから、とっておきのタイミングで封を開けるべき、最上級のワインのようなものです。
その情報をこのタイミングで公表しました。そうやって「戦果」を公表して、「いつまでロシアに味方についていても、やつらの先はないんだから、もうだめだぞ」と、NATO加盟国とG7各国にさらなる圧力をかけたわけです。
そして、この情報を公表できたトラス外相の「位の高さ」もわかろうというものです。

7.2022年4月7日(G7)

G7は、石炭輸入の禁止・段階的廃止を含め、ロシア産化石燃料依存の低減を速やかに進める共同声明を発表しました。

時事通信サイトから。
記事名:石炭輸入を禁止・段階的廃止 ロシアに圧力強化―G7首脳声明
2022年4月8日配信
https://www.jiji.com/jc/article?k=2022040701279&g=int

(一部引用開始)
先進7カ国(G7)は2022年4月7日、首脳声明を発表し、ウクライナの首都キーウ(キエフ)近郊ブチャなどでロシア軍撤退後、民間人とみられる遺体が多数見つかったことを受けた対ロ追加制裁方針を打ち出した。石炭輸入の禁止・段階的廃止を含め、ロシア産化石燃料依存の低減を速やかに進めることを明記した。
 ロシアのプーチン政権の資金源を断ち、侵攻停止への圧力を高める。原油に関しても「依存を低減する取り組みを加速する」と表明した。日本も石炭の輸入制限を含むエネルギー制裁を打ち出す方向で検討に入った。
 米国は既に2022年3月上旬、ロシア産原油や液化天然ガス(LNG)、石炭などの輸入を禁じている。一方、ロシア産燃料への依存度が高い欧州連合(EU)は、ドイツなどが慎重姿勢で輸入禁止を見送ってきたが、制裁強化を求める声が内外から拡大。フォンデアライエン欧州委員長は5日、石炭輸入禁止を柱とする追加制裁案を発表した。現在、最終決定に向け加盟国間で協議している。
(一部引用終わり)

かたせ2号です。
こうやって、DS最高幹部の狙いはある程度は達成されました。しかし、これではまだ不十分ですよね。事実、イギリスのトラス外相は、以下のようにくぎを指してします。

イギリスのトラス外相のFacebookから
2022年4月7日 ・

(引用開始)
My message to our G7 and NATO allies today is simple. The only thing Putin understands is strength. Together with our allies we are keeping the pressure up with more sanctions, weapons and ending imports of Russian energy.
<日本語訳>今日(2022年4月7日)のG7とNATOの同盟国に対する私のメッセージはシンプルだ。プーチンが理解しているのは強さだけだ。同盟国とともに、我々はさらなる制裁、武器、そしてロシアのエネルギー輸入の停止によって圧力をかけ続けている。
(引用終わり)

かたせ2号です。
ここでいったん、イギリスのトラス外相の「牧羊犬」としての役割が終わります。その役割は、「ジェノサイド」された民族の代表、ウクライナのゼレンスキー大統領が引き継ぎます。

8.2022年4月7日 (ウクライナ)

ウクライナのゼレンスキー大統領が西側諸国に対し、ロシアからの早期の石油禁輸を求めました。

日テレNEWSサイトから。
記事名:ゼレンスキー大統領 ロシアからの早期石油禁輸求める
2022年4月7日配信
https://news.yahoo.co.jp/articles/d5342dca34429cd7793b8106510d5ddaff910b9b

(一部引用開始)
ウクライナのゼレンスキー大統領は、日本時間2022年4月7日朝に公開した動画で、西側諸国によるロシアへの制裁は不十分だとした上で、石油の禁輸を早く行うよう求めました。
(一部引用終わり)

かたせ2号です。
これはウクライナ大統領が西側諸国へ要請という内容になっていますが、本当のところはDS最高幹部がドイツに対して、強力な圧力(命令)を下したのです。
標的がドイツであることは、翌日のドイツの対応を見ればわかります。
次の記事をごらんください。

9.2022年4月8日 (ドイツ)

ドイツが、ロシアからの石炭と石油の輸入を年内に停止する考えを示しました。

読売新聞サイトから。
記事名:ロシア産石炭と石油、ドイツが年内に輸入停止…24年半ばには対露依存度ゼロへ
2022年4月10日配信
https://www.yomiuri.co.jp/world/20220410-OYT1T50192/

(引用開始)
 ドイツのショルツ首相は2022年4月8日、「ロシアの化石資源から自立するため、大きな仕事をしなければならない」と述べ、ロシアからの石炭と石油の輸入を年内に停止する考えを示した。就任後初めて訪問した英国で、ジョンソン英首相との共同記者会見の際に明らかにした。
 独政府によると、石炭については今月から輸入制限を始め、秋には取引を止める。輸入量の半分を占める天然ガスは、2024年半ばまでにロシアへの依存度をゼロにする方針だ。
 欧州連合(EU)は2008年から露産石炭などの輸入を禁じる。石油禁輸についても2022年4月11日に協議する見通しで、エネルギーのロシア依存からの脱却を加速させる。
(引用終わり)

かたせ2号です。
2022年4月からのDS最高幹部からの強力な圧力に耐えかねて、ドイツはそれまで方針としてきたロシア産石油の輸入継続を諦めて、年内の輸入停止に踏み切ったわけです。ただし、「輸入量の半分を占める天然ガスは、2024年半ばまでにロシアへの依存度をゼロにする方針」を示し、ロシア産天然ガスの早期の輸入停止は行わない、という防衛戦を敷いて抵抗しようとしました。

10.2022年4月9日 (ウクライナ)

ウクライナのゼレンスキー大統領が以下の声明を発表しました。

ロイター通信のサイトから。
記事名:ウクライナ大統領「ロシアの侵略、全欧州が標的」 制裁強化求める
2022年4月10日配信
https://jp.reuters.com/article/ukraine-crisis-idJPKCN2M205T

(一部引用開始)
ウクライナのゼレンスキー大統領は2022年4月9日に演説し、ロシアの侵略はウクライナだけにとどまらず、欧州全域が標的だと指摘、西側諸国にロシア産エネルギーの完全輸入禁止とウクライナへの武器供与拡大を求めた。
ロシアの武力行使について「最終的には全ての人々に打撃を与える惨劇だ」とし、「ロシアの侵略はウクライナだけを念頭に置いたものではない。欧州全体がロシアの標的になっている」との認識を示した。
(一部引用終わり)

かたせ2号です。
ウクライナ大統領から西側諸国へ要請という内容になっていますが、これも、本当のところは2022年4月7日に引き続いて、DS最高幹部がドイツに対して、より強力な圧力(命令)を下したのです。
「ロシア産エネルギーの完全輸入禁止」というDS最高幹部のこの新たな命令は、前日にドイツが示した「ロシア産天然ガスの早期の輸入停止は行わない」という、ドイツの抵抗線を完全に否定しています。そこまでやれと命令を下しているわけです。
そして、「ロシアの侵略はウクライナだけにとどまらず、欧州全域が標的だ」というゼレンスキーが同時に発したコメントについて。
本当に意味するところは、「もし、この命令に従わなければ、DS最高幹部がとり得る「最終手段」をドイツ国内で行使する」という意味です。そうやって脅しにかかっているわけです。
「最終手段」という意味がわかりますでしょうか?
DS存在肯定の立場の人には理解できるであろう、9.11とかでも知られる、DS最高幹部がよくやる「いつもの『アレ』」です。

11.2022年4月10日(ウクライナ)

ウクライナのゼレンスキー大統領が以下の声明を発表しました。

ロイター通信サイトから。
記事名:ゼレンスキー氏、ドイツの姿勢称賛 「ウクライナ寄りに変化」
2022年4月11日配信
https://jp.reuters.com/article/ukraine-crisis-zelenskiy-scholz-idJPKCN2M300Y

(記事引用開始)
ウクライナのゼレンスキー大統領は2022年4月10日、ドイツのショルツ首相と電話会談し、ロシアに追加制裁を科す可能性について協議したと明らかにした。
ビデオ演説で、ショルツ氏とは戦争犯罪当事者の責任追及、対ロシア制裁強化やロシアとの和平交渉について話し合ったと述べ、「ドイツの姿勢が最近、ウクライナに有利な方向に変化していることを私は喜んでいる」と語った。
ショルツ首相は2022年4月8日、ドイツは年内にロシアからの原油輸入を停止できる可能性があると述べた。ただ、天然ガスについては、代替供給源から輸入するためのインフラ構築が必要となり、もっと難しくなるとの見方を示した。
ドイツの原油輸入にロシア産が占める割合は25%と、2022年2月24日のウクライナ侵攻開始前の35%から低下している。ロシア産天然ガス輸入の割合は55%から40%に低下している。
独首相府は2022年4月10日出した声明で、ゼレンスキー大統領からショルツ氏に現状やロシアとの交渉について説明があったとしたが、制裁に関する協議には触れていない。
(記事引用終わり)

かたせ2号です。
記事名の「ゼレンスキー氏、ドイツの姿勢称賛 「ウクライナ寄りに変化」」は、
「DS最高幹部が、ドイツの姿勢称賛 「DS最高幹部寄りに変化」」に置き換えてかまいません。
まだ、正式な発表はないので、以下は私の推測に過ぎませんが、DS最高幹部が称賛したドイツの姿勢とは、すなわち、ロシア産天然ガスを早期に輸入停止することを、ドイツがDS最高幹部に約束した、ということだと思います。

12.2022年4月13日(ドイツ)

NHKのサイトから。
記事名:ロシアからの天然ガス供給停止 ドイツ経済約30兆円のダメージ
2022年4月14日配信
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220414/k10013581391000.html

(引用開始)
ロシアからドイツへの天然ガスの供給が止まった場合、ヨーロッパ最大のドイツ経済はおよそ30兆円にのぼるダメージを被り、深刻な景気後退に陥るという見通しが明らかにされました。
これは、ドイツを代表するIFO経済研究所など5つの経済研究所が2022年4月13日、ベルリンで共同で記者会見を開いて発表したものです。
それによりますと、ロシアからドイツへの天然ガスの供給が止まった場合、ドイツ経済は、この先2年間で、2200億ユーロ、日本円にしておよそ30兆円にのぼるダメージを受けるとしています。
これは、ドイツのGDP=国内総生産のおよそ6.5%にあたり、その場合、ことしの成長率は1.9%にとどまり、来年はマイナス2.2%に落ち込むと見込んでいます。
キール経済研究所のクートス副所長は、会見で、「ウクライナでの戦争が景気回復に水をさしている。仮に、ロシアからのガスがとまれば、ドイツ経済は、来年、深刻な景気後退に陥る可能性が高い」と指摘しました。
ヨーロッパでは、ロシアへの制裁を一段と強化するべきだという意見が強まっており、自国経済への影響も大きいロシア産の天然ガスの輸入禁止に踏み切るかどうかが議論の焦点となっています。
(引用終わり)

かたせ2号です。以下が私の解釈。
DS最高幹部に年内のロシア産天然ガス輸入停止に約束したものの、国民の前でそれを言い出せなかったドイツの政治的指導者は、とうとう、ドイツの窮状を世界に訴え、理解を求めて形勢逆転を図る作戦に出ました。

13.2022年4月14日(ウクライナ)

BBCニュースサイトから。
記事名:ゼレンスキー氏、欧州が「他人の流血」でロシア原油購入と非難 BBC単独インタビュー
2022年4月15日配信
https://www.bbc.com/japanese/61115698

(引用開始)
ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は2022年4月14日、首都キーウでBBCの単独インタビューに応じ、ロシア産原油を買い続ける欧州諸国について「他人の流血」でビジネスをしていると非難した。
BBCのクライヴ・マイリー記者は、欧州がロシアにエネルギー供給のため1日10億ドルを払い続けている一方で、2月末以降に欧州がウクライナに提供した軍事援助は総額が10億ドルだと指摘。これをどう思うかゼレンスキー氏に質問した。これに対して大統領は、「いったいどうやったら他人の流血から金もうけができるのか、理解できない」と答えた。
続けてゼレンスキー大統領はドイツとハンガリーを名指しし、ロシア産エネルギーに対する禁輸措置の実現を両国が阻止したと非難した。エネルギー輸出によるロシアの年収は、最大2500億ポンド(約41兆2000億円)に上るとされる。
(引用終わり)

かたせ2号です。
ドイツの世界への命乞い、に対する、DS最高幹部からの反撃です。
「ロシアからドイツへの天然ガスの供給が(年内に)止まった場合、ドイツ経済は、この先2年間で、2200億ユーロ、日本円にしておよそ30兆円にのぼるダメージを受ける」
とのドイツの主張(2022年4月13日)に対し、
DS最高幹部は、「いったいどうやったら他人の流血から金もうけができるのか、理解できない」と反論したわけです。
さあ、ドイツの言い分と、ゼレンスキーの言い分とどちらが通るでしょうか?
さてしかし、そもそも、なぜウクライナの大統領が、ドイツのエネルギー政策にここまで口を挟めているのか、という疑問があります。
これはですね、
ゼレンスキーが、「ジェノサイド」され、現在も「ジェノサイド」されているウクライナ民族の代表者という立ち位置を維持できているからです。そして「ジェノサイド」をなくすことは絶対的な正義ですから、ゼレンスキーの発言と行動には誰も反論できないのです。そのような正義をゼレンスキーは手中に収めているわけです。
もし、ロシアの行動を「ジェノサイド」ではなく、2022年4月11日以前のアメリカ・バイデンのように「戦争犯罪」と名付けたままならば、おそらく、ゼレンスキーはここまでドイツのエネルギー政策に口出しできなかったでしょう。
「ジェノサイド」という言葉が、現在のドイツをここまで追い詰めているわけです。
「ジェノサイド」という言葉はここまで恐ろしい言葉なのです。
もし、ドイツが今後、ロシア産天然ガスの早期(年内)輸入停止を発表することになれば、それは、DS最高幹部によるドイツに対する勝利(抑え込みの完了)であり、かつ、小国ウクライナ大統領ゼレンスキーの発言と行動の影響力が、大国ドイツの政治的指導者のそれを上回ったことの証明(記録)ともなります。
たぶんドイツが負けるだろうと私は予想しますが、それでも、もう少し状況を見守りたいと思います。

(補足)時期はわかりませんが、ドイツ国内で、核爆発の事故が起きて多数の死傷者が発生し、その出来事が、「核戦争も辞さない」と表明するプーチン大統領の仕業だとするプロパガンダ付きで、世界中に情報発信されるようなことが起きないよう、かたせ2号は、切に祈ります。

以上

かたせ2号 投稿日:2022/04/29 06:50

【151】詳報『ブチャの大虐殺を行ったのはウクライナ軍である』

かたせ2号です。

PickUpさんのツイッターから。
2022年4月27日のツイート
https://twitter.com/pickup_topic/status/1519324385739698177

(引用開始)(下線部はかたせ2号が引いた)

詳報『ブチャの大虐殺を行ったのはウクライナ軍である』
ウクライナの法医学者による解剖で、ブチャ市民を殺したのは、ウクライナ軍であることが明らかになりました。スレッドに詳細なレポートから要点に絞って翻訳でまとめます。
是非お読みになって拡散して下さい。
https://mpr21.info/fue-el-ejercito-ucraniano-quien-cometio-la-matanza-de-bucha/
(MPR21というスペイン語サイトで2022年4月26日に配信された記事)

 ブチャでの虐殺についてメディアは突如沈黙した。この沈黙は、フランス国家憲兵隊が関わる捜査で、遺体から金属製の”ダーツ”が発見されたからである。この金属製の”ダーツ”が決定的な証拠となり、虐殺はロシアが行ったというプロパガンダがピタリと止んだ。
 解剖を行なったウクライナの法医学者ピロフスキー氏は「私達はこの地域の同僚と、遺体から金属製のダーツを発見しました。こういった遺体は、ブチャだけでなく、イルピンでも同じです。このダーツは、細か過ぎて遺体から探し出すのは大変なんです。」と語る。
 この”ダーツ”とは、2014年以降、ウクライナ軍によってドンバス市民に対して広く使用された、無差別殺傷兵器である。
ルガンスク軍は、放棄されたウクライナ砲兵陣地から、このダーツが使われている122mm D-30砲弾を発見した。
 ”ダーツ”は2015年のウクライナ軍によるドネツク人民共和国のスラヴィアンスク市でも発見され、当時は大きく報道されたが、例によって、すぐにメディアに緘口令が敷かれた。
砲弾1発で8000本のダーツを発射する榴散弾の一種で、戦争法違反の無差別殺傷兵器だからである。
 このD-30砲弾は今紛争でロシア軍は使用しておらず、ましてやブチャで活動した空挺部隊は、そもそもそのような砲弾は扱わない。
”ダーツ”は通常約4cmで、人体に当たると、4枚フィンが付いた本体がフック状に折れ曲がり、それによって突き刺さるのではなく、人体を引き裂きながら破壊する。
 紛争当初からウクライナ軍は、ヴォクザルナヤ通りのロシア軍に砲撃を加えていた。この砲撃で、市内のいくつかの地区が一度に破壊された。3月末、ロシア軍撤退の数日前に再び砲撃し、ロシア軍がキエフとチェルニヒフを離れると同時に、さらに砲撃を繰り返した。
これが”虐殺”の真相である。
 解剖の結果、民間人は明らかにウクライナ軍のD-30砲弾によって死亡したことが明らかになった。同様に、死体の散乱位置などの分析からもこれが証明された。
そもそもブチャに配備されたロシア軍は、自軍に向かって砲撃を加えていないのだから自明の理である。
 ブチャ、ホストメル、ボロディンカで独立した兵器専門家が証拠を収集し、分析した結果、この地域では民間人に向かってクラスター弾とミサイルが使用されたことが判明している。大勢の民間人を殺害したこのような兵器は、世界のほとんどの国で禁止されている。
 フランス国家憲兵隊の法医学部門の専門家18人と、キエフの法医学調査チームが調査した結果、両手を縛られて銃などで殺害された遺体には、そのクラスター爆弾のパーツが埋め込まれたケースがあった。
イギリスの専門家によると「非常に珍しい爆弾。米軍の対人弾シリーズのもの」だという。
 ”ダーツ”はWWIで広く使われたが、WWIIではあまり使用されなかった。
ベトナム戦争では米軍が、ガザやレバノンの戦場でイスラエル軍が、それぞれ濫用した。
市民の居住地域でこのような無差別殺傷兵器を使用することは、明確に戦争法違反である。
(了)

(引用終わり)

かたせ2号です。
ふと思ったことを以下に書きます。

[269]で紹介していますが、イギリスのトラス外相が2022年4月27日のタイミングで、
「ウクライナの戦争は我々の戦争、全員の戦争だ。ウクライナの勝利は、我々全員の戦略的急務になっているからだ」
「重火器、戦車、戦闘機……倉庫の奥まで探し回って、生産能力を高める必要がある。そのすべてをする必要がある」
と発言し、ヨーロッパ国民を戦争に巻き込もうとする姿勢をあからさまにしたのは、
ブチャの事件を使った「ジェノサイド」プロパガンダが全く使えなくなったからかもしれません。だから、トラス外相を使って狂信的に「あおる」しか方法がなくなったのかもしれない。
DS最高幹部としては「ちょっと困ったよな」というところかもしれません。
ちなみに、イギリスのトラス外相とフランスのマクロン大統領では、DS最高幹部から見れば明らかにトラス外相の方が「格が上」という判断となります。

かたせ2号 投稿日:2022/04/28 17:34

【150】イギリスのトラス外相は、DS最高幹部直属の「報道官」である。

かたせ2号です。
結論から言います。

イギリスのトラス外相は、ジョンソン首相をすっとばして、DS最高幹部に直属し、その「肉声」を発信する「報道官」ですね。

最近、私なりにうすうす感づいてきていましたが、2022年4月28日、本日の下記報道によって、その通りだなと確信が持てました。

煽(あお)る、煽(おお)る(笑)

みなさん。
ウクライナのゼレンスキー大統領、およびイギリスのトラス外相の発言と行動とを通じて、DS最高幹部の「肉声」が世界中に発信されていますよ。この二人の言動を押さえておけばDS最高幹部の動きの大きいところ(やりたいこと、やろうとしていること)は、だいたいわかりますよ。

BBCニュースのサイトから。
記事名:トラス英外相、ロシアを「ウクライナ全土から押し出すべき」
2022年4月28日配信
https://www.bbc.com/japanese/61253110

(引用開始)(下線部はかたせ2号が引いた)
イギリスのリズ・トラス外相は2022年4月27日、ロシア軍を「ウクライナ全土から」押し出さなければならないと発言した。
ロンドン市長の官邸「マンション・ハウス」での基調講演でトラス外相は、ウクライナの勝利は西側諸国にとって「戦略的急務」となっていると語った。
イギリスはこれまで、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領のウクライナ侵攻を「失敗させ、そう見せる必要がある」と述べるにとどまっていた。この日のトラス氏の発言は、ウクライナでの戦争をめぐるイギリスの目標を、これまでで最も明確に示したものといえる。
トラス外相は、西側の同盟諸国はウクライナへの支援を「倍増」しなくてはならないと強調。「ロシアをウクライナ全土から押し出すために、これまで以上に、より早く行動し続ける」と述べた。
これは、ロシア軍について、2022年2月24日の侵攻開始以降に占領した地域だけでなく、南部クリミアや東部ドンバス地域の一部など8年前に併合した地域からも撤退すべきとの考えを示唆したものとみられる。

侵攻開始から1カ月の節目に、ロシアはその目的を「ドンバスの解放」と位置付けた。ここでいうドンバスとは主に、ウクライナのルハンスクとドネツクの両州を指している。
これらの地域の3分の1以上はすでに、2014年に始まった紛争で親ロシア派の武装組織が制圧している。
トラス氏の野心的な目標は、全ての西側諸国と共有されているわけではない。武力によってであれ交渉によってであれ、達成は難しいとの懸念があるためだ。
フランスやドイツの政府関係者からは、戦争の目的を明確にすればロシアを挑発するリスクがあるという慎重な声も出ている。それらの関係者は、ウクライナ防衛という表現に絡めて話をすることを好んでいる。
トラス外相の発言は、目標を高く設定することで、ウクライナが今後、交渉の場に立った際に、政治的和解についてより有利に立てるようにしたいという西側諸国の思いを反映している。
トラス外相はまた、西側諸国は「経済的影響力」を使って、ロシアを西側の市場から排除すべきだと述べた。
「グローバル経済へのアクセスは、ルールにのっとっているかで決められるべきだ」とトラス氏は指摘した。
最大野党・労働党のデイヴィッド・ラミー影の外相は27日、トラス氏の演説は、保守党政府の10年超にわたる防衛・安全保障政策の「失敗を認めたように思える」と指摘した。

<対ロシア防衛の拡大を強調>
トラス氏は演説の中で、西側諸国はロシアのさらなる侵攻を防ぐための対策を講じるべきだと訴えた。
これには防衛費の増額も含まれるとし、北大西洋条約機構(NATO)が各国の拠出目標として設定している国内総生産(GDP)2%という数値は「上限ではなく下限と見るべきだ」と述べた。
さらに、ロシアから脅威を受けている国々に対する武器供与にも積極的な姿勢を示した。
「ウクライナだけでなく、西バルカン諸国やモルドヴァ、ジョージアといった国々が、主権と自由を維持する耐久力と能力を持てるようにするべきだ」
また、スウェーデンやフィンランドがNATO加盟を選んだ場合には「迅速に統合させることが必要だ」と述べた。
「ウクライナの戦争は我々の戦争、全員の戦争だ。ウクライナの勝利は、我々全員の戦略的急務になっているからだ」
「重火器、戦車、戦闘機……倉庫の奥まで探し回って、生産能力を高める必要がある。そのすべてをする必要がある」

「私たちは慢心できない。ウクライナの運命はまだ拮抗(きっこう)している。はっきりさせておきたいのは、もしプーチン大統領が成功すれば欧州全体に甚大な悲劇が起こり、世界中に恐ろしい影響が出るということだ」
プーチン大統領は2022年4月27日、ウクライナに介入する国は「電光石火」の対応に直面することになると警告した。
議会での演説でプーチン氏は、「我々にはあらゆる手段がある。(中略)我々はそれを鼻にかけるのではなく、必要に応じて使用する」と述べた。
プーチン氏の言う「手段」は、弾道ミサイルや核兵器を指しているとみられる。
(引用終わり)

以上

かたせ2号 投稿日:2022/04/26 06:52

【149】田中宇の国際ニュース解説サイトから。

記事名:ノボロシア建国がウクライナでの露の目標?
2022年4月25日配信
https://tanakanews.com/220425novorussia.htm

かたせ2号です。
これはいい記事ですね。

以上