重たい掲示板

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古村治彦(学問道場) 投稿日:2023/09/03 17:47

【3074】[3585]ホームページ「副島隆彦の学問道場」のリニューアルに関するお知らせ(学問道場・古村)

SNSI・副島隆彦の学問道場研究員の古村治彦(ふるむらはるひこ)です。今日は2023年9月3日です。

本日は、ホームページ「副島隆彦の学問道場」のリニューアルに関するお知らせをいたします。

 「副島隆彦の学問道場」は2000年に創設され、24年間続いているホームページです。「今日のぼやき」の欄の副島隆彦先生による文章は2000本以上、各掲示板の書き込みは合計すれば5000本以上が掲載され、現在も読めるようになっています。

 今年初めに、使用しているサーバー会社から機能強化のためにサーバーのリニューアルを行うという連絡を受けました。サーバーが新しくなると、現在のホームページのシステムでは対応ができなくなります。そこで、私たちのホームページのシステムもリニューアルすることになりました。これが今年の5月末のことでした。

 私友の会員・読者である専門家の方にご相談しました。その際に、専門家から「現在のホームページのデザイン、機能は簡潔であり、内容が良い。特にこれだけの長い間の文章が残っているのは財産だ」という評価を受け、「機能とデザインを大きく変えない」ということ、個々の機能や安全性については、最新の技術を導入して改善していくことで、専門家と私の間で意見が一致しました。そして、6月上旬からホームページのリニューアルの作業をお願いしました。

 今年の6月上旬から始まりましたホームページのリニューアルは大詰め段階に来ており、もう少しで完了いたします。リニューアル日は2023年9月8日を予定しています。

デザインはほぼ変わりませんので、使い勝手もほぼ変わらないと考えております。新しい機能により、副島先生と弟子たちの書籍紹介ページは充実した内容となっております。先生の200冊以上の著作を網羅しており、外部リンクになってしまいますが、注文することも可能です。2000年から現在まで蓄積しました文章もこれまで通り、そのままお読みいただけます。

 ホームページのリニューアルに伴いまして、会員の皆様にお願いがございます。リニューアルに伴い、ログイン情報をリセットする必要があります。私どもで管理しております名簿に記載されているEメールアドレスとパスワードでのログインとなります。会員の皆様には「2024年度の会員継続のお願い」と共に、ログイン情報を記載した用紙を郵便でお送りしております。このログイン情報を利用して、ログインをお願いいたします。海外在住などお手紙をお送りできない方には別途Eメールでお知らせをいたします。お手数をおかけいたしますこと、お詫び申し上げます。

 また、ホームページに書かれている文章を移行する作業を行っており、掲示板への書き込みは緊急性がないものに関しては、リニューアル後にお願いいたします。

 ご質問がございましたら、下記連絡先までお問い合わせくださいませ。

【連絡先】
Eメールアドレス:snsi@mwb.biglobe.ne.jp
電話番号:048-788-1837
ファクシミリ番号:048-788-1854

 今後とも「副島隆彦の学問道場」をどうぞよろしくお願い申し上げます。

SNSI・副島隆彦の学問道場
古村治彦拝

副島隆彦 投稿日:2023/08/28 23:20

【3073】[3584]BRICS会議のこと、プリゴジンの死。これからの世界の金融、経済の動き

副島隆彦です。今日は、2023年8月28日(月)です。

始めに、金(きん)の値段の最新の記事を載せる。

(転載貼り付け始め)

〇 「 金の国内小売価格が1グラム=9973円に 過去最高値を更新 円安進行など要因 」
2023年8月28日 テレ朝

  金の国内小売価格が1グラムあたり9973円となり、先週に続き、過去最高値を更新しました。1万円が迫っています。
 金の国内小売価格の指標とされる田中貴金属工業のきょうの店頭販売価格は、1グラム=9973円となりました。先週末から25円値上がりし、過去最高値を更新しました。
 円相場が先週末から1ドル=146円台に値下がりし、円安が進んでいることが主な要因とみられます。金は「有事の金」ともいわれ、戦争や災害など世界経済を揺るがすような事態が発生すると、需要が高まる傾向があります。

〇 「 金価格が過去最高更新 1グラム当たり9948円 」
  2023年8/25(金)   共同通信  

 地金大手の田中貴金属工業(東京)は8月25日、金の店頭販売価格を1グラム当たり前日比74円高の9948円に設定した。8月1日に付けた1グラム当たり9946円を上回り、国内の金小売価格の指標として過去最高を更新した。外国為替市場で円安ドル高の傾向が続いていることが金価格上昇の一因とみられる。

(転載貼り付け終わり)

副島隆彦です。金(きん)は、これから数年で、今の3倍に上がるでしょう。だから、今からでも金を、買えるだけ買いなさい。私は、これを言いつづけます。これまで、私、副島隆彦が、20年以上ずっと自分の本たちで書き続けたことを、信じなさい。

 さて、私、副島隆彦は、南アフリカの首都のヨハネスブルクで開かれた(22日から24にち)BRICS(ブリックス)会議 と BRICS通貨(カレンシー)の誕生の延期 (おそらく来年に持ち越しした)のことを、書かないといけない、と思っていた。


8月22日。 南アフリカのヨハネスブルグで。BRICSの 5カ国の首脳たち  

 このBRICS会議の記事は、ロイターのものを最後に一本だけ載せる。71カ国の代表たちが、「私の国もBRICSに入れてくれ」と集まった。6つの新興の地域大国 だけを、今回は加入させると決めた。 私が呼ぶ、この、反(はん)先進国G7の、 貧乏大国同盟は、これから、ものすごい勢いで、成長する。

 そして、米ドルの支配を突き崩して、すなわち「ドル覇権の崩壊」と共に、その受け皿となる。 もう、英と米を中心とした世界ではない。 世界は急激に変わりつつある。

そうしたら、24日の早朝の3時に、エフゲーニー・プリゴジン(ワグネルの指導者)の死のことを知って、それに、驚いて、その後、3日間、考え込んでいた。

  まだ、私の考えは纏(まとま)らない。プリゴジンは、2か月前の、6月24日のたった1日のワグネルの反乱(モスクワ進撃)の5日目、6月29日(金)に、クレムリンで、自分の部下のワグネル幹部35人と共に、プーチンと会談した。そして、今後の、ワグネルの待遇のことで、3種類の提案を、プーチンから受けた。その詳細のことは、今日は書かない。

 大事なのは、このあとの、7月23日の、サンクトぺテルブルクでのプーチンと、ベラルーシの大統領のルカシェンコの会談だ。これが重要だ。ルカシェンコが、プーチンに、「友人のプリゴジンを、うちで客分として引き受けた。わが軍(ベラルーシ国軍)の軍人たちを実践並みの訓練をしてくれるからありがたい。

 だけど、プーチンよ、こんなことを話していいのか、私は分からないが、プリゴジンが、(ワグネルの軍隊を率いて)ポーランドのワルシャワまで進撃したい、と言うんだよ。
(どうも困ったなあ)。オレは、プリゴジンが好きだから、その考えを何とかやめさせようと、説得したんだけどさ」と、ルカシェンコは言った。この情報は、そのうち載せる。プーチンは、その時は何も言わなかった。ただ、笑っていたようだ。

 この事が、私、副島隆彦は気になっている。これ以上の詳しいことは、今は書かない。
ポーランドの首都ワルシャワには、NATO軍の反共右翼の各国の将軍たちが揃(そろ)っている。
 この他に、スバウキ地溝帯(ちこうたい。ギャツプ)という、リトアニアとポーランドとの隙間(すきま)の長さ70キロの地帯 で、NATO軍の最精鋭の戦車隊と、ロシアの戦車隊が、一触即発で睨み合っている。その先に、カリーニングラードという、ロシアの飛び地(ストリップ)がある。ここには、ロシアのバルト海艦隊(バルチック・フリート)の司令部(鎮守府)がある。

 プリゴジンのワグネル軍が、ポーランド国境線を踏み越えて、ポーランドの諸都市で、市街戦の白兵戦を行えば、それは、まさしく第3次世界大戦である。ポーランド軍の中の強硬派は別として、NATO軍はそこまでやる覚悟はない。ドイツもフランスもロシアと戦争をする根性は全く、ない。だからNATO(ネイトー。北大西洋条約機構)はもうすぐ壊れる。

 アメリカ合衆国は、国家が内部分裂している。トランプ派の勢力は、すでに、東部(ワシントンやニューヨーク)からの、分離独立の国家の形成をしつつある。トランプ派の軍人たちは、外国で戦う気が全く、無い。このアメリカ国内の、激しい政治的な、ひび割れ 問題に、知らん顔をして、世界の政治問題を、偉そうに、自分に都合のいいように、ヘラヘラ書いている者たちは、すべて無能な知識人、専門家として、やがて歴史の藻屑(もくず)となって消えるだろう。 

 アメリカ政府も、ペンタゴンも、「そこまでの計画はない。武器援助までだ」となる。自分たちが、プーチンを策に陥れて、嵌(は)めようとして始めた戦争のくせに。
  プリゴジンを、一番、恐れて、嫌(いや)がっていたのは、まさしく、西側のデープステイトの勢力だ。ポーランドのモラエウィツキ首相(こいつはMoonie だ)などは、ワグネル軍が、自分たちの正面に、今や世界最強のワグネル軍が、出現した(今は、まだ1万人)ので、小便をちびりそうになっている。 

 私、副島隆彦は、プリゴージンを暗殺したのは、イギリスの国家情報部のMI6(エム・アイ・シックス)と、アメリカの特殊軍(スペシャル・フォーシズ。これには CIAの工作本部が合体している)が、モスクワに送り込んでいるスパイの組織だ、と思う。プーチンではない。ロシア軍の上層部でもない。

 日本の反共右翼たちは、アメリカに倣(なら)って、24日に、即座に、「プーチンがやった。プーチンは、そういう冷酷な男で、自分にわずかでも楯突いた(反抗した)者は、許さない」と書いた。私はそうは思わない。この件は、そのうち情報がもっと集まってから書く。これは、歴史の審判 に掛けられることだ。

 それで、世界の金融、経済が、これからどうなるのか、の話を、私は、書かなければいけない。この下の方に、ずっと、私の金融予測を、ブルーンバーグの記事を一本、まるまる使った。みんなが、何とか、分かるように、ずっと説明した。私が、この記事の書き手と、合体して、この書き手(ブルーンバーグのアナリストの Edward Harrison エドワード・ハリソン)の文に、どんどん加筆をしてゆく、という書き方をした。 長文になったが、これを、我慢して、皆さんは、最後まで読んで下さい。これがまさに、金融、経済の、本当の専門家の文章だ。 

その前に、9月10日に迫って来て、「副島隆彦の “予言者” 金融セミナー」の宣伝、広告を再度します。 詳細は以下の通りです。

(ここに画像を貼る)

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「副島隆彦(そえじまたかひこ)の“予言者”金融セミナー 第26回」
*会場:イイノホール&カンファレンスセンター 東京都千代田区内幸町2-1-1
*日時:2023年9月10日(日) 
 開場・受付=11:00~ 
 開演=12:00~
 終了=17:30 (予定)
*受講料:15,000円(税込)/ホール(指定席) または オンライン
===============================
「ホール受講」または「オンライン受講」を選択し、
ショッピングカートに入れてください。
副島先生への質問は「備考欄」に入力してください。
申し込みは、コチラから ↓↓↓
https://soejimayogen.cart.fc2.com/

副島隆彦です。以上の通りです。5時間、私が、目いっぱい、元気よく、てきぱきと、話します。質問にも答えます。おカネと時間に余裕のある人は、来てください。
 
 それでは、金融、経済のこれからのことを、今日は、少し難しい文を読んでもらうことで、皆さんの勉強になるようにする。私を含めて、日本の金融の専門家が、何か偉そうな、難しそうなことを、書いても、日本人は全く信用しない。

 日本の金融専門家や経済学者たちは、何の信用もない。それからテレビに出て、偉そうなことをしゃべっている連中も、信用がない。 政府に好かれそうな、テレビ局に逆らわないのが、出ているだけだ、と、皆、もう分かっている。
金融、経済の話を、私がちょっと専門用語を使ってすると、「あー、そうですか。むずかしいですね(私には、よく分かりません)」という、反応しかしない。世の中、そういうものだ。

 だから、本場のアメリカの金融評論家(アナリスト)の文章を、そのまま使って、それを、土台にして、それに、私、副島隆彦が注記で、加筆して、書き加えることで、どうですか、これで、何とかむずかしい、金融の話が、ちょっとは分かりますか。 それを、今日は、実験的にやってみる。すべては日本人の、金融、投資、経済問題に強い関心のある人たちの為(ため)だ。

 私、副島隆彦は、勿体(もったい)ぶった、偉そうな態度は一切しない。どこまでも分かり易く、正直に、本気で話したい。だから、以下の文を、我慢して最後まで、読み終わりなさい。

(転載貼り付け始め)

〇 「 誰も恐れていない(時に)リセッション(は来る)、米国債利回り急上昇で、年内到来も 」
Yield Jump May Cause the Recession Few Now Fear: Everything Risk 

Edward Harrison   (副島隆彦注記。私は、このエドワード・ハリソンの文が気に入った。私と同じ考えだ ) 2023年8/24(木)   Bloomberg

この論文(記事)の、英文の原文は以下です。
https://www.bloomberg.com/news/newsletters/2023-08-22/rising-yields-on-averted-recession-may-just-cause-one

(ブルームバーグ)  誰もがリセッション(景気後退)は訪れないと考え始めた矢先、長期の米国債利回りが、(急に)上昇を始めた。これは全ての資金の借り手にとって悪いニューズであり、先送りされていた信用サイクルの、痛みを伴う局面をもたらすだろう。
言い換えれば、市場が「来ない」ことに賭けている景気縮小(不景気)が始まる可能性が高くなっているということだ。

奇妙な世界
 皆が債券市場(の動き)について(関心を集中して)話しているというのは奇妙だ。だが、利回りが至る所で大きく上昇し10年物米国債利回りが16年ぶりの高水準( 利回りが、年率4.3%になった)を記録している 今は、そういう奇妙な世界だ。

(副島隆彦から。ここに、10年ものの米国債のグラフを貼る)

 その背景にあるのは、実質利回り( real yields リアル・イールド) の上昇、すなわち、インフレ調整後(インフレ率を引いたあと)の利回りの上昇だ。 インフレ期待(副島隆彦注記。もっと景気が良くなること)は、上昇しておらず、現実のインフレ率自体も下がっている。 問題は実質利回り(real yields リアル・イールド)だ。実質利回りは(どんどん)上昇し、あらゆるものを巻き込んでいる。

(債券の)利回りが上がると、問題になるのは、低金利時代(副島隆彦注記。10年前、2013年)に発行された債券資産の価格が下がることだ(副島隆彦注記。 古米のように、古い米国債が満期を迎えて、償還させる。その表面金利はものすごく低い。1%とかだ)。

 米連邦準備制度(FRB  アメリカの中央銀行) 

 が昨年、異例のスピードで金利を引き上げた。(副島隆彦注記。2022年3月から、一気に政策金利を、急激に上げ始めた。ウクライナ戦争に勝って、ロシアのプーチン体制を倒すことが出来る、と想定していた。)

 この(急激な金利の上昇の)ために、米地方銀行のローン債権(副島隆彦注。企業への貸付と住宅ローンを含む)や、保有米国債の価値 は
 ( 副島隆彦注記。古い、中古の国債であるために、劣化して、目減りしていて、実質で大きな評価損を出している。銀行の帳簿上だけ、立派な金額だ。だが、すでに、その資金は、内部に寝かしていた間に、腐っていた。これらを投げ売りすると、地方銀行たちは、大損を出す) 

 は、大きく下落し、相次いで経営が悪化した。
(副島隆彦注記。それが、この3月からの、シリコンバレー・バンクを筆頭とする、全米の有力な地方銀行の 連鎖破綻だった)長期債利回りが2022年10月に付けた高水準を突破した今、地銀にとってはさらなる痛手となる。

  現在、長期(米国)債の保有者(投資家と、米地方銀行たち)が感じている痛み は、数カ月後には、地銀やクレジット市場(各種の金融市場)、そしてその他の経済(実体)全体にまで波及することになり、(アメリカの経済)成長の足かせとなるだろう。

(副島隆彦から。ここに、NYの株価のグラフを貼る)

  一方、(2023年の)年初から7月半ばまでで40%余り上昇したハイテク株のようなリスク資産(まさしく、株式のこと)の値上がり(があった。こ)の動きに乗り遅れた投資家たちは、(自分は、儲けられなかった、と焦(あせ)って)、最悪のタイミングで(ハイテク買いという)後追いをしている。

  リスク資産(株式の株価のこと)の価格は(すでに)高過ぎるように(私には)見える。1990年代後半(に起きた。日本ではビットバレーと呼ばれた、孫正義のソフトバンクの前のヤフーの株式)の ドットコムバブル末期(2000年の1月に、弾(はじ)けて、大暴落した) と同じように、(今度も、もうすぐ)景気循環( けいきじゅんかん。 副島隆彦注記。大きな周期での景気の波。その下落方向 )が、リスク資産に追い付くと見込まれる。

(副島隆彦から。ここに、世界の金(きん)の値段のグラフを貼る)

景気循環は教科書通りにはならない
  新型コロナウイルスのパンデミック(感染症の世界的大流行)を経た米経済の本格再開(2022年からの)、そして インフレ急上昇、米連邦準備制度(FRBの利上げ)の対応から解説しよう。
 コロナのワクチン接種(が始まったこと)により米経済が再開した(2022年秋)とき、米国の多くの家計は、比較的潤沢な資金を持っていた(副島隆彦注記。コロナ給付金を貰って、ジャブジャブ・マネーになった)。しかし、(コロナ騒ぎで)サプライチェーンは寸断され、パンデミックによって旅行業など多くの産業が、大きな打撃を受けた。

 つまり、需要(余ったおカネの使い道を求めた)が、供給 を上回り、超高(ハイパー)インフレに見舞われたのだ。 始めのインフレは一時的なものだった。だが、われわれアメリカ国民が経験したインフレの波は、すぐに持続的かつ広範囲に及ぶようになり、金融当局(FRB)は、アメリカの(加熱した)景気を減速させるために、金利(短期金利)を引き上げざるを得なくなった。 (副島隆彦注記。それが、今、5.25%まで来た)

(副島隆彦から、ここに、アメリカのFRBの政策金利のグラフを貼る)

 問題は、金利政策が(アメリカ経済にとって)「鈍器(どんき)」だということだ。(副島隆彦注記。徐々にしか効果を生まない) (FRBの)金利(あげ)政策は、主にクレジット(与信。資金を世の中に出すこと) へのアクセスを抑制することによって経済の減速をもたらす。(副島隆彦注記。すなわち、 金利が高くなると、資金の借り手が減る。安価な資金が手に入らなくなって、さらなる投資に向かわない)

  金利が上昇すると、銀行は信用に値する顧客(すなわち、資金を貸したいと思う企業)を減らし、潜在的な借り手(銀行融資を受けて、ビジネスを始めようとする者たち)は金利が高過ぎるために、(今、抱えている以上の)借金を増やすことを敬遠する。

 しかし、それが行き過ぎると、(企業や投資家=ばくち打ち=は)資金調達ができない。ために優良企業が事業を縮小したり、あるいは倒産したり、事業の縮小や倒産によって、人々が職を失うなど、多くの巻き添え被害が生じる。

 このプロセスはすでに(アメリカ社会で)始まっている。一部の人々が理解していないのは、金利上昇が経済に(抑制的に)波及する経路は、これだけではないということだ。
金利が上がるということは、銀行やその他の金融機関、債券投資家(博奕打ち)、あるいは金融機関や金融市場にとって重要な資金の源(みなもと)である一般の貯蓄者(預金者)など、貸し手の資金が膨らむ(副島隆彦注記。すなわち、金利が上がって預金者の資金が増える)ことを意味する。

(副島隆彦注記。ただし、日本はインフレではない。日本は、日銀が、ゼロ金利政策を続ける、と断固たる決意だから、銀行預金・郵便貯金の金利は、ほとんど、ゼロのままだ。この政策を、もう、1999年から、アメリカに押し付けられて、もう24年間も、続けている。

 だが、この日本の日銀と財務省(大蔵省)の、「ゼロ金利と 金融緩和をやめない。いざという時は、日本政府が、資金を供給して、地方銀行でも、大企業でも救済する。という政策を、強い決断で続けている。アメリカとイギリスに逆らっている。

  だが、この英米への反抗こそは、日本政府の優れた、決断だ。「お前たちが、日本に、ゼロ金利を24年間も、強制したくせに。今頃になって、急に、金利を上げろ、だと。ふざけるな。そんなことをしたら、今、発行して抱えている、日本国債の利払いさえできなくなる(長期金利=10年物国債の利回りは、0・5%が限度だ。これなら、何とか払える。それを、黒田から植田に替わって、1.0%までなら上げてもいい」とした。

 この日銀の、前、黒田東彦(くろだはるひこ)の金融政策の決断は、「日本は、焦土作戦(しょうどさくせん。 scorched earth policy スコーチド・アース・ポリシー)で、自分の国を焼け野が原にしても、敵に資源を与えないことで、我慢に、我慢で、ゼロ金利を続ける、ということだ。

 そして、来年(2024年)に、アメリカの金融市場がおかしくなって、米国債が暴落を始めて(今の10年ものが、8%とか10%になる)、ドルが暴落して、それが、NY発の世界大恐慌になる、ことを、日本の日銀と財務省は、口には、絶対、出さないが、その時の為に、日本国内の金融を厳しく管理している。

 銀行・郵便貯金の金利がほとんど、ゼロで、日本の金持ち層には、大変な苦難と苦労を掛けているが、それは、我慢してください、ということだ。それが、日本が取っている、焦土作戦だ。 ドル覇権の崩壊、アメリカ帝国の崩壊を、じっと、待っている、ということだ。これを見抜いたのが、天才(バカボン)である副島隆彦の眼力だ。)

 つまり、(FRBによる)金利上昇は、景気刺激策にもなる(預金者の受け取り金利があがるので)ということだ。(だが、)金利上昇の純効果が、景気抑制になる(副島隆彦注記。これは、博奕打たちに、余計な資金を出さない。バブル経済をやめさせる)ためには、信用力の枯渇(副島隆彦注記。もう、これ以上、銀行が、危険な客には貸さないということ)が、金利上昇による(預金者たちの)収入(増)よりも、大きな影響を与える必要がある。

  しかし、これまでのところ、それは見られない。(副島隆彦注記。 FRBが、いくら政策金利(1年以下の短期金利)を上げても、それでも、博奕打ちのニューヨーク金融ユダヤ人や、欲ボケの、バブル不動産投資をやめないで、もう5棟も10棟も、住宅を、住宅ローンで買っている者たち。アメリカでは、こういう住宅ローンが許されている。
 前に買った家たちを、さらに担保=抵当権に差し出して、こういう危険な資金の借り方をする。これで、自分の資産が、1千万ドル、2千万ドル(10億、20億円)になる。すなわち「住宅(不動産)博奕」だ。 こういうことをしている、中産階級の上層の者たちが、アメリカには、数百万人いる。彼らのことを、FRBのパルエルたちが、物凄く、嫌いなのだ。彼らに、金融博奕(ばくち、ギャンブル)を止(や)めさせるために、FRBは、金利を上げているのだ)

 誰もが驚いたことだが、(今年)2023年は、米国の消費者が極めて強靱(きょうじん)で、信用不安も発生しなかった。その結果、(FRBによる、景気引き締め。QT キュー・ティ政策)の、金利上昇という止血帯(しけつたい)が、信用を圧迫している(余分は資金を溢(あふ)れさせない) にもかかわらず、米経済は力強さを増しているように見える。

  人々(アメリカ人)は、リセッション(景気後退。本当は、不景気への突入 と訳すべき)はないと予測し、投資家(博奕打ちたち)は、最もリスクの高い資産に投資している。
そしてここ数週間で、リセッション(不景気突入)の先触れである、逆(ぎゃく)イールドが縮小し始めた。 利回り曲線はまだ反転している(ままだ)が、長期金利が急速に上昇している。 

(副島隆彦注記。 逆イールドというのは、10年ものの米国債よりも、長期の30年ものは、買った人にとって、長期に資金が寝込むので、金利は、ケインズの流動性選好利子説(るうどうせい・せんこう・りしせつ)によって、長期金利の方が、高くなければいけない。

  ところが、それが、ひっくり返ってしまって、2年ものの方が、5年ものよりも、金利が高い、と言う現象が起きていた。この3年間ぐらい、この逆イールドが、騒がれた。逆イールドは、金融恐慌への突入の合図で、不穏な予兆だ、と、金融世界では、過去の経験から、言われている。今もそうだ。 

 ところが、この7月から、逆イールドが、改善して、長期金利が、健全に、上がりだしている。これをとらえて、「ほら、アメリカ経済は、強い。景気はこのまま続く」が、今、8月末での、アメリカ経済の、全体の、楽観論だ。

副島隆彦に予測、予言では、9月に入ったら、急激に、雲行きが怪しくなって、アメリカは、金融市場が、おかしくなってゆくだろう。)

逆張り指標と平均回帰
  しかし、これ(現状での債券市場の健全化の動き)は良い状態ではない。
年初には、(金融の専門家たちは、)2023年に景気が緩やかに減速し、株式は一時的な弱気相場になると想定していた。ところが、われわれ(のアメリカ経済)は、はるかにひどいハードランディング と、もっと深刻な景気減速(不況入り)の条件を整えてしまった。(なぜなら)超過(ちょうか)リターン が平均へと回帰するからだ。

(私、エドワード・ハリソンは、)1800年代までさかのぼり、あらゆる市場価格と経済データを測定したスプレッド(利差)シートを、この20年間に保管している。

  このデータの一貫したパターンは、「 好況時には市場のリターンが高まり、不況時には下がる」というものだ。さらに重要なことは、「(景気の)上昇局面が顕著であればあるほど、下落局面も激しい」ということだ。

 例えば、S&P500種株価指数(インデックス)や、ダウ工業株30種(しゅ)平均 のような株式バスケット(インデックス商品を買うこと)を、保有する投資家のリターンを見てみる。

 すると、インフレ後は、 約200%のリターン(10年間で)の後に、平均に回帰している。5年または10年のインフレ調整後リターンがその水準に達すると、一般的には頭打ちになり、その後は大きく下落する。

 ダウ工業株30種平均を見ると、1928年から1929年、1959年の短期間、1997年から2000年、そして2019年のごく短期間に、10年間の実質リターンは200%を上回った。
いずれの場合も実質リターンはその後に大きく低下した。

 最初のケース(200%の超過リターン)は世界大恐慌が止めた。2回目は1960年代にゆっくりと、そして1970年代には急速に悪化した。ドットコムバブルは2000年1月に崩壊した。そして現在、ダウの実質リターンは、2019年に始まった下落トレンドの真っただ中にある。

  1950年からのデータしかない(私は、持っていない)が、S&P500種も、これと同じパターンだ。その意味で、リスク資産(危険も大きい株式買いのこと)の超過リターンは“逆張り指標 ”と見ることもできる。(副島隆彦注記。そうだ、今こそ、先物(フューチャー)の売りを立てて=プット・オブションを買う=、暴落が始まるのを待つ手法。すでに、ヘッジファンの大手たちが、この手を始めている)

 数値が極端であればあるほど、平均への回帰は近い。そしてもちろん、こうした回帰は、(急激な市場の変化で)人々が悲観的になるにつれて、下方にオーバーシュートする傾向がある。(副島隆彦注記。オーヴァーシュートとは、パニックに陥った、一般投資家たちが、恐怖に駆られて、自分の保有株の投げ売りを始めて、さらに、株価が下落すること。これが、金融恐慌になる。)

実質金利の上昇と信用サイクル
  今回の(景気循環の、信用供与の)サイクルにおいて、最も重要なのは、実質金利だと、(私は)思う。昨年までの10年半にわたって見られた(アメリカの)ゼロ金利環境は、実質リターンを抑制すること(副島隆彦注記。だから、FRBが、ゼロ金利で、資金需要を引き締めて、バブル経済をやめさせたこと) で、

 あらゆるリスク資産(が、暴走することしないようにしたことで、市場の安定)を助けた。しかし、この(アメリカのゼロ金利政策は)マクロ的な異常事態であり(副島隆彦注記。大きな見方からの国民経済からは、ゼロ金利は、やるべきでない。金利は、3%ぐらい付いていることが健全)、その結果、人々はより良いリターンを得るためにリスク資産に逃避した(株式の方へ、資金を回した)。

  例えば、2013年5月に10年物米国債を購入し(た人は)、今年初めに(10年の)満期を迎える。(ところが、その )インフレ調整後のリターンは、マイナス(実質で損)になる(副島隆彦注記。こんなもの、買うんじゃなかった、と)。 同様に、今年5月の10年債利回りは、3.57%だったから、個人消費支出(PCE)コアのインフレ率が4.62%だったことを考慮すると、実質利回りは(その差の)マイナス1.05%となる。

 今はそれが一変している。コアPCEインフレ率 が4.10%であるため、10年債利回り4.30%はわずかではあるが、(その差は)ようやく実質プラスに転じている。

 ニューヨーク連銀総裁だったビル・ダドリー氏は、「インフレ率が例えば2.5%まで低下すれば、名目利回り4.5%の実質リターンは2%になる」と計算する。だがしかし、2%はマイナス(実質、損)や、現在のわずか0.20%よりはずっと良いが、リスク資産(株式のこと)にとってはマイナス面が多い。

  一つは、実質的な借り入れコスト が上昇することだ。これに対処できない借り手はデフォルト(債務不履行)する。低スプレッドとデフォルトの少ない時代が終わろうとしているのはそのためだ。 (副島隆彦注記。アメリカの欲ボケ投資家の2大、博奕、ギャンブルは、危険な株を買うこと、と、 住宅投資だ。

 高級一戸建てで、300万ドル(4億円)の物件が、400万ドル(5億円)、600億ドル(8億円)になった、と、今も、騒いでいる。この話が、日本には、まったく伝わらない。 私以外は、このことを、誰も書かない。FRBのパウエルたちが、ニガニガしく思い、イヤなのに、政策金利を、上げて、「インフレ対策だ」と、言っているのは、この強欲人間の、博奕好きたちの、資金需要が、低金利の為に、いつまでも続いているからだ。だから、どうせ、アメリカの金融恐慌、経済破綻は、もうすぐ、起きる)

  実質金利が意味のあるほどにプラスになるということは、金融政策が景気抑制の為になる、いうことだ。そして、金利上昇という(本来なら)信用(副島隆彦注記。資金が世の中に流れること。しかし、過剰になったらいけない。)を阻害する力が、これから働くことになる。 それは(過剰な)住宅所有者にとっても、企業の借り手にとっても同じことだ。例えば、(アメリカの)住宅ローン金利は2002年以来初めて7%を超えた。

(副島隆彦注記。日本の住宅ローン金利は、日銀のゼロ金利政策の為に、今も、25年物の固定で、1%台だ。高くても2%台だ。歴史的には、これは、ものすごいことだ。本来なら、有りえないことだ)

  しかし、現在の(FRBの) マイルドな景気抑制政策 は、過去60年間の平均的政策ですらないことも忘れてはならない。10年物国債の実質利回りと実現利回りを、分析したところ、1959年以降の平均は、ダドリー氏が保守的に見積もっている2%よりも3%の方に近いことが(私は)分かった。 実質利回り3%に、当局(FRB)の目標である「インフレ率2%」 を加えると、10年債の名目利回りは5%になる。
ということは、(米の)住宅ローン金利も8%に近づくだろう。

株式について
 (1株当たりの)株価収益率(PER、ピー・イー・アール。 パー)が、ドットコム時代(2000年1月に破裂した )に、近づけば近づくほど、より急激な巻き戻しのリスクが高まる(副島隆彦注記。こんなに、異常に高いPERは、どうせ、低下してゆく)。

  人工知能(AI)の寵児(ちょうじ)であるエヌビディア(NVIDIA)や、電気自動車(EV イー・ヴイ )のリーダーであるテスラ・モーター のような「未来の企業」を見てみると、(この2社の)PERは、まさにドットコム(バブル)的だ。

エヌビディアの株価評価は、過去の利益の225倍以上で、将来利益の57倍以上。
テスラはともに65倍以上で取引されている。1999年のドットコムバブル期のマイクロソフトと同様だ。
(副島隆彦注記。エヌビディアという急成長した会社は、本当は、台湾の会社で、GPU(画像処理半導体)という半導体を作って、一気に、大企業になった。画像処理とか、動画の配信とかの技術の、特許をたくさん持っている。)

これらの企業の規模を考えれば(副島隆彦注記。企業としては、そんなに巨大ではないのに、株価だけが異常に高い。 エヌビディアでさえ、株式時価発行額が、1兆ドル(140兆円)になった。トヨタの倍だ )、この倍率を正当化するものは何もない。実質金利と名目金利が上昇し、信用サイクルが変わりつつある今の世界で、あまりにも高い期待に基づく株価になっている。(副島隆彦注記。 だから、もうすぐ下落する。その時は、大暴落となる)

 あらゆるサイクルがそうであるように、今回も信用サイクルの変化とともに変わっていく。地銀と商業用不動産に注目しよう。家計のピンチにつながるから、住宅ローン金利の上昇にも注意が必要だ。(このように考えると、)将来の収益成長に対する楽観的な予測は、打ち消されるだろう。完璧を想定した価格設定が、不完全な現実にぶつかるのはその時だ。

  それはいつだろうか。ドットコムバブルが崩壊した(あとの)2000年の実質金利は4%だった。 現在との差がまだ大きいことを考えると、(この株式下落は)しばらく先になるかもしれない。筆者が予測しようとするならば、(アメリカの)リセッション(不景気突入)はわれわれが考えているよりも近く、恐らく2023年後半になると思う。ということは、米国株のピークは、恐らく(すでに付けた)7月(の最高値)だったということになる。

(副島隆彦注記。 NYダウ平均株価が、8月1日に付けた、35,630ドルのことを指している。 エドワード・ハリソンは、もう、アメリカの株価は、この36,000ドル よりも。高くなることはないだろうと、予測している。私、副島隆彦も同感だ。 )

(転載貼り付け終わり)

副島隆彦です。 以上ですが、どうですか。少しは、金融の分析と予想の、優れた文の内容が、分かりましたか。
 このエドワード・ハリソン論文(記事)の英文の原文に、付いていた、別の見出しと、
重要なグラフの中の表題(見出し)になっている 英文 を、以下に示して、その、私、副島隆彦による日本語訳を、書いておきます。じっくり読みなさい。

この論文(記事) 全体 の 表題 
“ Rising Yields on Averted Recession May Just Cause One ”

(その日本語訳) 「 実質金利 ( Real Yields リアル・イールド)から、目を逸らして(背けて)いると、そのことが、 まさしく  Recession (リセッション 。不況への突入)を引き起こす(cause one = it )」 

 次に、この論文(記事)の中の、重要なグラフの中の 見出し 
 “ Real Yields Are Only Back To the 2000s Level
We saw 4% in 1999 and 3% is the average since 1959  “

(その日本語訳) 「 実質金利( Real Yield リアル・イールド)は、Only ( 残念なことに、結局は) 2000年代の(10年間の)水準(Lebel )に戻ってしまっている 。 我々は(統計数値から)、1999年には、実質金利( Real Yields
リアル・イールド )が、4% 有り、(アメリカの景気が絶好調だった)1959年以後は3% あったことが、分かる(それが、もう 2%も 無い)」 

副島隆彦です。 それでは、最後に、資料 として、冒頭に書いた、BRICS会議 の概要の記事です。

(転載貼り付け始め)

●「BRICS、サウジなど6カ国が来年加盟 歴史的拡大と習中国主席」
  2023年8月24日 ロイター
https://jp.reuters.com/article/brics-summit-ramaphosa-idJPKBN2ZZ0JI

 ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカの新興5カ国(BRICS)首脳会議は、6カ国の加盟を決定した。議長国南アフリカのラマポーザ大統領が24日、発表した。

 大統領によると、アルゼンチン、エジプト、イラン、エチオピア、サウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE)の6カ国が2024年1月1日にBRICSに加わる。

 ヨハネスブルクで3日間にわたって開かれた首脳会議では、加盟国の拡大が中心議題となった。5カ国全てが拡大への支持を表明する一方で、新規加盟国の数やペースについては意見が分かれた。

 南ア政府筋によると、40カ国以上がBRICS加盟に関心を示しており、22カ国が正式に加盟を希望した。西側先進国中心の国際機関のリバランスを図るというBRICSの姿勢への共鳴が背景にある。

 ラマポーザ氏は「BRICSは公平な世界、公正な世界、包摂的で繁栄する世界の構築に向けた取り組みで新たな門出を迎えた」と表明。「われわれは拡大プロセスの第一段階で合意した。今後さらなる段階が続く」と述べた。

 ブラジルのルラ大統領は、グローバル化は約束を果たせなかったとし、今こそ途上国との協力を再活性化すべきだと訴えた。「核戦争のリスクがある」とも指摘、ウクライナ戦争を巡るロシアと西側諸国の緊張拡大に言及したとみられる。

 中国の習近平国家主席は、今回の決定はBRICSの協力メカニズムに新たな活力を注入する歴史的な拡大だと指摘した。

 加盟国の拡大は、他の途上国と団結し協力するという決意を反映するとし、「国際社会の期待に応えるもので新興市場と発展途上国の共通の利益に資する」と述べた。「(BRICS諸国は)いずれも大きな影響力を持つ国であり、世界の平和と発展に重要な責任を担っている」との認識も示した。

 習主席は別の演説で、中国は「昔も今も、これからも発展途上国の一員」と述べ、2021年に開始した経済・社会開発促進プログラムの「世界開発イニシアティブ(GDI)」に向け、中国の金融機関が100億ドルの特別基金を間もなく立ち上げることを明らかにした。

 インドのモディ首相は、BRICSの拡大は、20世紀に設立され時代遅れとなった他の国際機関の模範となるはずだと主張。「BRICSの拡大と現代化は、世界の全ての機関が時代の変化に合わせて形を変えていく必要があるとのメッセージだ」と述べた。

(転載貼り付け終わり)

副島隆彦拝

古典回帰 投稿日:2023/08/19 08:07

【3072】[3573]小室先生、副島先生に学んで

小室先生、副島先生に学んだことのまとめと、私見です。
福沢諭吉は、偉かったのですね。彼のおかげで、近代化できた。しかし、小室先生のご本によると、日本はまだ、民主主義・資本主義・近代法が不徹底なのだそうです。
これが、日本の課題なわけですが、ときに、ドイツの哲学者、マルクス・ガブリエルは、倫理資本主義」をとなえています。(『現代用語の基礎知識2023』283ページ)資本主義にも、倫理が必要だというわけです。

ウェーバーの『プロテスタンティズム……』というのは、ウソで(羽入論文)、実は、ユダヤ教が元だったと、副島先生とお弟子さんの本で学びました。ユダヤ教が元の資本主義に対して、ドイツの哲学者は、倫理性が不十分だと、言っています。

それは、それとして、小室先生の先生、森嶋通夫先生は、「儒教資本主義」という言葉を使用されていました。
これは、哲学者のように、頭の中でつくられた観念ではなく、具体的な日本の経済活動の中の要素を、指摘されたものです。昔の経営者は、漢文も読んでいた(あるいは一部は今も)わけです。それを、実践していた。

民主主義・資本主義・近代法のシステムは、小室先生のおっしゃる通り、今のものを、さらに、徹底化するとして、そこに欠けてきている、あるいは、西洋には無かった、知恵として、リーダーのための学問「儒教」を、日本の先輩にならって、実践、体現すればよいと考えます。

お粗末でした。

副島隆彦 投稿日:2023/08/18 09:51

【3071】[3572]ユーチューブに有る、感動の映画と歌たち。

副島隆彦です。今日は、 2023年8月18日(金)です。
 断続的な、雨と嵐のなかで、お盆が過ぎた。天気、天候に、人口移動の大動脈の、交通機関が左右されるので、人と会ったり、お出迎えするだけでも、大変な気(注意力)の入れようだ。 それだけで疲れる。
 
 「嵐(あらし)も吹けば、雨も降る、女の道 よ なぜ険(けわ)し・・・・ここに幸(さち)あり ・・」という、確か大津美子(おおつよしこ)というシャンソン歌手が歌ったヒット曲がった。40年前には、結婚式で、よく歌われた曲だ。あとでお見せします。

 私は、ユーチューブを、ずっと見て、暮らした。仕事の原稿書きと資料調べも有るのだが、その合間は、ずっと、ユーチューブの歌を、聞いていた。 もう1か月、例の フランスの歌手、女優の ジェーン・バーキン Jane Birkin (76歳で、7月16日に死去)の「ジュ・テーム・モア・モン・プリュ」 以来、
ずっと、そこから導かれて、ずーっと You Tube を聴いて見て過ごした。

 このことはここの、ずっと 下 ↓ の方に書いた。 その途中で、4日間は、スーパーモデルの冨永愛(とみながあい)の追っかけをやりました。冨永愛(身長 179センチ) は、18歳で、パリコリ・デヴューしたとき、世界と世界水準を見て、知った。

 だから、もう日本国内基準の芸能界をすべて見破って、水準を知った。大地震、原発事故(2011年)のあと山本太郎(すでに国会議員)と数年、付き合っているから、日本政治の真実も、しっかり教えられたはずだ。私の冨永愛論は、そのうち発表する。

  私は、 ユーチューブを、ジェーン・バーキンから始まって、ずっと、その下のサムネイル (thumb-nail 親指の爪。~ sketch 寸評 。)たちを、次々に導かれるように開いていって、多くの動画に出会った。 まず、イタリア女優の大御所のソフィア・ローレン(まだ存命。80歳ぐらい)の 、この映画の公式プレビューを見て下さい。 みんな泣きますから。

(1)「 ソフィア・ローレン、Sophia Loren 「ひまわり Sunflower I girasoli~Love Theme~」ヘンリー マンシーニ Henry Mancini 」 110万回視聴 1年前にアップロード
 
https://www.youtube.com/watch?v=ElQzsTo2qoc

 副島隆彦です。この イタリア映画 「ひまわり」 I girasoli (イ・ジラソリ)は、旧ソビエトで、1970年に、始めて西側世界( the West ) が現地撮影を許されて、作られた映画だ。
 監督は、ヴィットリオ・デ・シーカ監督だから優れているに決まっている。 50年前に、日本人の多くを感動させた大作だ。今の若い人も見るべきだ。
この映画は、今、全国あちこち で、ウクライナ側を支援している人たちの間で、自主上映会が開かれていると聞いた。 この「ひまわり」は、1943年の冬に、スターリングラード(今はボルゴグラード)の戦いのあとの映画だ。

「ひまわり」

  旧スターリングラードは、今のウクライナ(ドンバス)を更(さら)に東の方に400キロぐらい行ったところにある。このスターリングラードの攻防戦で、ドイツ軍と一緒に、ファシスト同盟(日本もこれに参加の3国軍事同盟)で参戦したイタリア軍が、ボロボロになって敗戦して、退却する途中の、今のポルタヴァ あたりで、雪の中で倒れたイタリア軍の敗残兵たち、の中の生き残りと、それを家族が探し続けた話だ。
何とか夫の生存を探し当てて、行ってみたら。もうそこで新しい家族を作っていた。それを、大根役者のマルチェロ・マストロヤンニと、ソフィア・ローレンが演じた。

  ここで、出て来た、ロシア人女優で、小柄で真っ白い顔の女性が、リュドミラ・サーベリワエ だ。日本人で西洋映画の相当の訳(わけ)知りたちでも知らないだろうなあ。

 彼女は、このあと、ロシア版の「戦争と平和」にも主役の女優として、出ている。この映画の話も、そのうちします。オードリー・ヘップバーン主演のハリウッド版「戦争と平和」(1812年のナポレオンのフランス軍のロシアへの、愚かな侵略戦争)の向こうを張って、「こっちが本場、本物(トルストイ原作)だ」とソビエト政府が、頑張って作った映画だ。これも、私は、公立中学校の2年生の時に、ぞろぞろと街の映画館まで連れられて行って観ている。

 私、副島隆彦は、これまでに4冊、政治映画(ポリティカル・ムービ―)の専門家として、映画評論集を4冊出している。私は、映画評論もやっている物書きだ。政治映画の中に、当然、いろいろの国にとっての大戦(たいせん)である、歴史上の戦争を扱った映画がある。その国が国力を投入して作った歴史大作がたくさんある。

 ウクライナのドニエプル川の東の都市ポルタヴァは、ここは、1709年に、バルト海=大北方(覇権)戦争で、スウエーデン軍カール12世が、ロシアのピョートル大帝に大敗した場所。日本の知識人程度では、この重要なポルタヴァの戦いを知らないだろうなあ。

 今の南部、ザポリージャ州の戦闘地 のすぐ北だ。・・・戦争と言うのは、本当に悲惨なものだ。さっさと停戦(シース・ファイア)すべきなのだ。だけども人類は戦争をやめない。地球上のあちこちで、次々と起きる。いや、計画的に起こされる・・・。

 私のPCは、音声に簡単なスピーカーを付けているので、音質がかなり良く、かつ大きく出ることが分かった。昔の(今も)、ラジオを掛けっぱなしで、車を運転したり仕事をしたりしている人たちと、同じことが出来る。 昔の簡単なステレオ並みの 音が出る。

 今日は、私は、自分が、ユーチューブで次々に、見つけて、びっくりして、50年ぐらい前を、思い出して、感傷的になっているユーチューブ動画を、何本か貼り付ける。それぞれ、開いて動画を見て歌も聴いてください。 私、副島隆彦が、厳選したものだから、いい加減なものではない。 

 次が、私が死ぬほど感動した、かつての名曲と映画だ。ヒット曲だから、皆、メロディ(旋律、せんりつ)だけは、耳の残っている。

 私は、幼少から、ずっと文学少年だったから、今でも文学作品(小説)と西洋映画にはかなり執心(しゅうしん)している。だけど、日本の芸能界と大衆文化 を低俗文化だ、として、小馬鹿にして、相手にしないのが、私が属した、“ 朝日・岩波文化 ”だから、歌謡曲(ポップス)は聴かない。

 「巨人、大鵬(たいほう。有名な相撲取り)、卵焼き」のスポーツも嫌いだ。 相手にしない、というのが、日本のインテリ(知識人階級)の生き方の流儀であり沽券(こけん)である。

 ところが、それらの、自分と同時代のヒット曲のメロディが耳に残っている。街で流れている曲を、何気なしに聴いたその曲と、テレビ番組の断片と、名作映画のストーリーが、頭に残っている。それらを、今や、日本国民の総合文化研究家にもなった、私は、どうしても、ずっと取り上げて行かなければならない。これは私の運命だ。そうしたら、ユーチューブの出現があった。

 ユーチューブ(13年ぐらい前の、始めの頃は、私の弟子たちは、ユーツベと呼んでいた。まだ大した量は無かった。8年前からのスマホ文化で大爆発した )は、ただで、どれだけでも、私たちに過去の文化遺産の、映像と、歌を見せて聴かせてくれる。 まだ音楽会社が生きている場合は、勝手なアップロードに対して、著作権侵害だ、と、どんどん削除している。

 だが、もう、レコード会社(テイチクや、キング、キャニオン、コロンビア、グラモフォンや、東芝EMI、まだ有るの? たち)も、それから外国からの映画配給会社(ヘラルドやRCAやMGMや)も、撤退したり、廃業して、多くが無くなった。

 それで、これらの複製芸術(ふくせいげいじゅつ)の、映像や歌は、人類(人間全部)の、公共財産 (パブリック・プロパティ public property 1)だ、文化遺産(アーカイーヴ、archive  古文書館、記録文献保管所 )だ、ということで、 Google=YouTube が、自分たちの隠れ子会社たちを使って、「どんどん、載せてしまえ」で、著作権保護の法理を、突き破って、今の、誰でも、いつでも見れる ユーチューブになった。

 ネット(ウエブ Web )とメモリーと動画配信(エヌヴィデア。台湾の会社)の技術の進歩(このせいで、テレビ、新聞、出版業が、今や、存亡の危機だ)で、こんなことにになってしまった。

 それなら、私、副島隆彦は、それを逆手に取る。ユーチューブ上の作品たちを、どんどん、自分の言論の補強材料にして、自分の思想表明の道具(インスツルメント)してしまう。そのように決めた。私は、文字(文章)を書くしか他に脳(能力)が無いから、ここで勝負して、自分の思想と言論の生き残りをかける。

 次に、載せるのは、私にとっては、54年ぶり(高校一年生だった)以来の、感動の再会の作品だ。これとユーチューブで出会えて、私は、呆然(ぼうぜん)となった。
 
(2)「 愛は限りなく 原タイトル  “ Dio , Come Ti Amo “  「ディオ・コメ・ティ・アモ」 歌 ジリオラ・チンクエッティ 」  モダン・カンツオーネ 

https://www.youtube.com/watch?v=xwdZ_TnbsaA
愛は限りなく Dio come ti amo (1966)翻訳-感動のラストシーン

副島隆彦です。 この映画、Dio Come Ti Amo は、1966年制作のイタリア映画だ。この 「ディーオ・コメ・ティ・アーモ」は、直訳では、「神さま。私はこんなにあなたを愛しています」だが、イタリア語で、男女の愛のことを指す。日本語訳では、「愛は限りなく」となっている。  

「愛は限りなく」

 空港の管制塔から歌って(普通はあり得ないが)、旅客機で飛び立とうとする恋人を、最後に、飛行機を止めさせて、降りてきて、滑走路で二人で抱き合う、という映画の最後のシーンだ。 主役を演じて、歌っているのは、ジリオラ・チンクエッティだ。彼女の名前を知っている音楽ファンも、相当に減っている。最後に、2017年に来日して公演をしている。 

 私は、ずっと彼女の行方を知らなかった。この50年間の間に、何とか、あの映画と歌を手に入れようと探したが、CDやDVDは見つからなかった。ところが突然、このユーチューブで、54年ぶりに、私は、再会した。 涙が出て仕方が無かった。

 この歌を理解してもらう、即席のやり方は、以下の、日本人の歌手たちによる、カヴァー曲を聴くことだ。これで、一気に、この歌と、 原曲(元歌)を歌っている、ジリオラ・チンクエッティに接近できる。 このユーチューブ動画の下の方のサムメネイルを、探してゆけば、日本人の歌手たちのカヴァー曲に出会える。

 その中で、ピカ一、断トツにすばらしいのは、次の 倍賞千恵子の 「  愛は限りなく 」だ。これはすばらしい。倍賞千恵子の歌唱力に凄(すご)さに、きっと気づいている人は、気づている。全身、全力で歌っている。オペラ歌手たちに近づいている。

 倍賞千恵子は、映画「男はつらいよ」のフーテンの寅さん、妹のさくら役だけの女優ではない。生涯、真面目で、「下町の太陽」そのものだ。 聞いてください。これで、元歌の イタリアの 1966年の、Dio Come Ti Amo 「ディーオ・コメ・ティ・アーモ」のすばらしさに、一気に、接近できます。

(3) Dio Come Ti Amo  倍賞千恵子  愛は限りなく  Baisho Chieko カンツォーネ

https://www.youtube.com/watch?v=IMxupa1ZyGA

副島隆彦です。 もの凄く、上手いでしょう。すばらしい曲で、かつ、歌い手の倍賞美津子が、何といってもすばらしい。これで、「愛は限りなく」と、日本では呼ばれているイタリアの現代の歌のメロディをみんな、思い出したでしょう。

 私、副島隆彦が、この映画 Dio Come Ti Amo と歌を、見て聞いたのは、1969年で、高校一年生(16歳)の時だった。私は、この映画を、封切(ふうぎり)館の立派な映画館ではなくて、裏通りの いわゆる、「名画座」と呼ばれた、もうフォルムが擦り切れたような、粗い、白黒の映画の過去の作品を、全国巡回で放映している場末の映画館だった。300円ぐらいだったと思う。新作の人気作は、その頃でも千円ぐらいした。

 それ以来、私の脳の中に、ジリオラ・チンクエッティのことが残っていて、ずっと気になっていた。そうしたら、彼女が歌ってる様子が、ユーチューブの中で、どんどん見つかった。私は、ほぼ、一週間、これらの作品を狂って見ていた。

 本当は、この「愛は限りなく」Dio Come Ti Amo よりも、その2年前に、彼女が、16歳でデヴューしたときの、ユーロビジョンコンクールでの優勝したときに、歌の方が、私にとっては重要だ。それは、「ノ・ノ・レタ」Non ho l’età という曲だ。 
「ノ・ノ・レタ」とは、「私は、まだ若すぎる。あなたを愛するには、若すぎる。だから…待っていてください」 という歌だ。 これもすばらしい。この歌も、上の方に挙げた、映画の中で、ジリオラが、歌っていた。

(4)  [VIDEO] Gigliola Cinquetti   “Non ho l’età” (ESC 1964 Italy) – YouTube

https://www.youtube.com/watch?v=iPykrIVrrsk

副島隆彦です。この 「ノ・ノ・レタ」については、今日はもう書きません。
それよりも、「愛は限りなく」に戻って、以下の日本の歌手たちによるカヴァー曲も、
自分で、倍賞美津子の 下の方に、必ず、探せば出て来ますから、次々に探して聞いてください。布施明、 と 岩崎宏美が歌っています。

〇 dio come ti amo<愛は限りなく>(布施明)
saku Sakura   9.2万 回視聴 6 年前 (自分で探してください)
〇 岩崎宏美「愛は限りなく」
hirorin2012   8.6万 回視聴 8 年前  (自分で探してください)

この他に、伊東ゆかりと西城秀樹も歌っている。皆、日本のポップス界で、番を張った人たちだから、それぞれに上手い。 この他に、シャンソン歌手の金子由香里(ゆかり)が、歌っている。私は、閉店する前の、銀巴里(ぎんぱり)で、金子由香里を、一度だけ聴いていてよかった。美輪明宏(みわあきひろ)は聴いていない。死ぬ前の三島由紀夫も出入りしていた。他に、シャンソン歌手の伊藤愛子と、佐藤まゆみ、と 茅(かや)俊子も歌っている。

この他に、このdio come ti amo<愛は限りなく> のフランス語版 や スペイン語版もあって、Paolo Turci パオロ・トゥルチ が歌っている。英語では、・・・が歌っている。Domenico Modugno ドメニコ・ドモウーニオという男のカンツオーネの大歌手も歌っている。

  ユーチューブは、世界基準だから、30年、40年前の現地のテレビ番組でジリオラ・チンクエッテイが歌っている映像もたくさん有った。彼女は、1947年生まれだ。だから、私よりもたった6歳上だった。みんな、こんな感じだ。

 世界中の大(だい)歌手も、有名な映画俳優たち も、みんな、私よりも10歳ぐらい上の人ばっかりだ。ジリオラも、もう76歳だ。 5年ぐらい前の大きなフェスティバルで歌っている動画も有った。もう70歳のおばあさんだ。ジリオラ・チンクエッテイは、言ってみれば、イタリアの美空ひばり のような立場の歌手なのだ。だけど、日本ではもう、ほとんど、誰も、知らない。

  彼女は、他に「悲しき天使」を歌ってヒットしている。 これは、日本語では、森山良子(もりやまりょうこ)が、日本語版で歌っている。森山良子も、上品な洋物の歌を歌った人だ。 演歌(えんか)や 演歌ぽいポップス、の俗っぽさが無かった。だから、その分
、人気が無かった。 そういう一連の歌手たちがいいる。歌手稼業も、まさしく人気商売だから大変だ。ヒット曲がないと生きてゆけない。

 ジリオラ・チンクエッティには、この他に、「ラ・ピヨージャ」 La Pioggia 「雨」という元気いっぱい行進曲のような、ヒット曲がある。「女の子は、(人生の)雨なんかには負けない 」という歌だ。これもいい。・・・もう、これ以上は、今日は紹介しません。

 上記の歌たちを、ユーチューブを開いて、何回も聴いてください。 みんな、いい歌だ。
私は、54年前にワープして(時空を超えて)、16歳だった自分に戻って、この映画と歌に再会した。 他に人たちも、きっと同じような体験を、今、しているのだろう。
 次回は、私は、「シェルブールの雨傘」と「ロシュフォールの恋人たち」とかを、紹介したい。 映画ならジュゼッペ・トルナドーレ監督の Malena 「マレーナ」だろう。

私は、一体、何をやっているのだろう?  副島隆彦拝

副島隆彦 投稿日:2023/08/11 05:54

【3070】[3571]8月22日に、BRICS通貨の世界通貨体制が始まる。それと9月10日の、私の金融セミナーのお知らせ

副島隆彦です。今日は、2023年8月11日(金)です。

金(ゴールド)の世界価格と、日本国内での最新の価格の高値は、以下の通りである。7月31日、「 (1オンス=31.1グラム で) NY金 、小幅高で2009.20ドル、一時2010ドルを上回る」 である。この記事は、今日の私の文の、一番最後の方に載せる。

8月1日の 日本国内の 卸売り価格(TOCOM、今は大阪市場)は、1グラム=8977円である。小売価格 (田中貴金属、税込み) は、1グラム=9,946円 である。
  もうあと僅(わず)かで、1グラム=1万円だ。 本当は、1グラム1万円を越しているのだが、意地でも、1万円を突破させない。 

 真実の金(きん)の世界値段は、すでに1グラム1.2万円である。ロシアとの貿易決済では、この価格で取引している。 米と英の今の世界体制(先進国G7体制)の 動揺が激しいが、それでもまだ、自分たちが、世界の王者だと、精一杯の虚勢を張っている。彼らの時代は、早晩、終わる。

  次に、来たる 9月10日(日)、1か月後、に開かれる、私、副島隆彦 の「予言者金融セミナー」(第26回)が、東京で開かれる。その詳細は、この文の 終わりの方でお知らせする。時間とお金に余裕のある人は参加してください。

副島隆彦です。今日は、いよいよ、8月22日(火)に発表されるであろう、BRICS(ブリックス)通貨(カレンシー)のことを書く。
 今は、奇妙に静まり返って、音無(おとな)しの構えで、世界中が、何喰わぬ顔をして、知らん顔をしている。それでも、この秋からの世界の金融・経済の動きの中心は、このBRICS通貨と、BRICS債券(ボンド)の制度の誕生、発足、運用開始 の発表である。

「 BRICS currency (ブリックス・カレンシー) が、今の米ドルに取って替わる、新しい世界通貨になる」という噂が、さらに広がっている。

  その発信源で、震源地(エピセンター)は、日本では、私、副島隆彦が、この件について、7月11日に、この下 ↓ にある、重たい掲示板「3562番」 に載せた、ジム・リカーズ氏の論文の記事と、私の解説文である。これは、以後、歴史に残る文となるだろう。 

 まさしく、この「BRICS通貨が、8月22日から始まる。それは、1971年8月15日の、“ ニクソン・ドル・ショック” 以来の、世界通貨体制の大変動である。

 今から52年前の “8.15の ニクソン・ショック” とは、「アメリカ政府は、今後は、金(きん)とドルの交換(兌換、だかん)を停止する(もう出来ない)」というドル防衛策の発表だった。これが、現在もまだ一応、続いている、IMF世界銀行(世銀)体制(ブレトンウッズ体制。1944年7月、開始)である。 金ドル体制とも言う。これが、この日をもって、終焉(しゅうえん)終了して、世界(すなわち人類)は、次の新しい世界通貨体制(ニュー・ワールド・カレンシー・オーダー new world currency order )に向かってゆく、ということである。

 このことを、私は、この重たい掲示板の7月11日に載せて、詳しく書いて説明した。この情報を、世界中に一気に広めたのは、ジム・リカーズという人物だ。この人のことについて、このあと説明する。

(転載貼り付け始め)

〇 「BRICSによる 金(ゴールド)を裏打ちとする 新通貨が、8月に登場する」
デイリー・レコニング 誌  2023年6月6日  筆者 ジム・リカーズ

(ジム・リカーズ氏の顔写真をここに貼る)

ジム・リカーズ

〇  (原文) BRICS Gold-Backed Currency Coming in August
Tuesday,  6/13/2023   Daily Reckoning   by James G. Rickards
http://dailyreckoning.com/rickards-drops-bombshell/

(転載貼り付け終わり)

副島隆彦です。 このBRICSカレンシー の誕生(おぎゃーと生まれる)と 制度発足のことで、すでに新興大国の首脳たちが、一昨日(9日)から続々と、南アフリカ共和国 のダーバンに集まっている。そして、この世界新通貨体制のことを真剣に話し合っている。

 これは世界史上の大事件だ。BRICS(ブラジル、ロシア、インド、中国、南ア)の5首脳に他に、40カ国の、首脳たちが、「私の国もBRICS に 入れてくれ。この歴史的な大変動に、私も加わりたい」と、どんどん集まってきている。それを、日本のテレビ、新聞は、意図的に、報道しようとしない。「プーチンは、指名手配の犯罪容疑者だから、南アに来れない。代わりにラブロフ外相が来る。プーチンは、オンラインで参加する」という枝葉末節の記事ばかり報道する。

 西側(ザ・ウエスト the West )のG7の先進国体制(米と英が主導。日本も入っている )にしてみれば、自分たちが、世界支配の根拠、土台を失い始めるのだから、不愉快で仕方がない。だから、「BRICSで、世界新通貨が発表される」を、西側メディアには、報道管制、規制を掛けて、報道させない。

 そのあと、22日から開会される、BRICSの年次総会で、発表される。本当に、このBRICSカレンシーが、今の基軸通貨(key currency キー・カレンシー あるいは、reserve currency リザーブ・カレンシー。準備通貨)である米ドル の地位を脅かして、もうすぐ、その地位を奪い取り、取って替わるか。この試練の時が、一気に近づいている。このことについて、私がさらに説明する。

 ジム・リカーズ氏が、6月6日に、DAILY RECKONINGデイリー・レコニングという情報紙に載せた記事から 後、世界中の、どこにも、ほとんど新しい情報が発表されていない。

 あまりにも恐ろしいテーマだから、西側(ザ・ウエストG7体制)側の金融評論家や学者たちは、ほんの僅(わず)かも、触れることができない。世界中の金融、経済の予測が、凍りついた状態になっている。猛暑のさ中で、「みんな、世界中、夏休みだー」で、胡麻化(ごまか)している。 こういう時にこそ、世界史が動くのである。

 私、副島隆彦は、その後、ジム・リカーズのThe Coming Shock to the Global Monetary System 「ザ・ カミング ・ショック・ トゥー・ ザ・ グローバル・ マネタリー・ システム」「世界通貨体制 に向かって襲い来る衝撃 」という副(ふく)表題のこの論文以外のものを探したが、ロシア政府とRT(エルティ。ロシア・トゥデイ)というロシア政府広報紙以外に、この「BRICSカレンシーの開始」に言及している記事や表論文は見当たらない。ジム・リカーズ論文 以上の内容以上のものは、どこを探してもまだ出て来ない。

 それなのに、8月22日(あるいは24日までに)に予定されているBRICSカレンシーの誕生の発表、導入、開始の噂(うわさ)が、世界中を駆け巡っていて、日本国内でも、嗅覚(きゅうかく)の鋭い、金融人間や、博奕打(ばくちうち、ギャンブラー)たちの間では、ひそひそと語られている。 

 このBRICSカレンシー(通貨)の始まり、が、どれほどの影響を世界金融体制にもたらすかは、今のところ予測の範囲を出ない。

 私が、7月11日に載せた、ここ ↓ の文で、ジム・リカーズの英文原文に手を入れて、分かり易い、説明文の翻訳文にした。いろいろな箇所で手を入れて、私が、加筆した、この文をしっかり読んでください。この下 ↓ の文を、きちんと読みもしないで、あれこれバカなことをあっちこっちで言いふらして回るのをやめなさい。

 出来れば、その後ろに載せた英語の原文もしっかり読みなさい。「英文は読めないよ、俺(おれ)、馬鹿だからさー。学校時代に、勉強が出来なかった」という人は、正直に、そのように、周りの人に言って、少しでも自分より、頭のよさそうな人に、これを読ませて、感想、解説をして貰(もら)いなさい。・・・誰も出来ないから。日本(人)は、その程度の、みっともない国民だ。そのように、敗戦後のこの78年間で、洗脳されたのだ。学校教育その他で。

 私、副島隆彦によるジム・リカーズ Jim Rickards 論文の 翻訳と解説抜きで、日本国内で、これから、新しい世界通貨になるであろう、そして、現在のドルによる世界支配を打ち壊す、新通貨(しんつうか)の誕生という大きなテーマについて、あれこれ言うことは無駄である。

 ここで、急いで、解説しておくが、この新しく誕生するBRICS通貨は、表面上は、今のドルの紙切れ体制と同じく、fiat moneyフィアットマネーである。すなわち、「金にいつでも 兌換(交換)してもらうことはできない、紙切れの新通貨」である。だから、すぐに、金本位制度(きんほんいせいど。gold standard ゴールド・スタンダード )になる、ということではない。

 ただし、このBRICS通貨の信用は、加盟国たちが。合計で保有する 金(きん)によって、その通用力が、保証、担保(たんぽ)される、ということである。政府間の取引では、金(きん)で決済する、という制度になるだろう。

今回の新通貨の導入では、その信用の保証、裏打ち(pledge プレッジ)では、コモデティ・バスケット(地球上の、すべての基本物資=商品=コモディテイの総合的な金額換算による通貨体制)は、導入できなかった。そのように ジム・リカーズが書いている。だから、
まず、金(ゴールド)だけを保証とする通貨体制に、移行してゆく、ということである。

 だから、このBRICS通貨では、紙の紙幣(ペイパー・マネー)が、直(ただ)ちに、BRICS加盟国によって発行されるのではない。あくまで政府間での取引の時の通貨だ。
今のIMFの、特別引き出し権( special drawing right スペシアル・ ドローイング・ライト)のようになるだろう。 
 その代わりに、BRICS債券(ボンド、bond )という、今の各国の国債(こくさい。国家債券。ナショナル・ボンド。真実は、国家借金(しゃっきん)証書を発行する。 これは、アメリカでは、財務省証券 TB、ティー・ビー。 トレジャリー・ビルと言う)に近い、債券(証券)の形で発行される。

  それをインドやブラジル、そして中国、ロシアの新興大国の金持ち層の人たちが、競って、どんどん買い始めるのである。例えば、今の中国は、政府(財務省)による、中国国債なるものを発行していない。ずっと発行してこなかった。だから、中国の金持ち層は、株式(ストック、シェア)か、不動産への投資しか、投資手段がなかった。そこへBRICS債券が登場すると、ものすごい勢いで、これを中国人の投資家と富裕層が、買うだろう。インドとブラジルでも、それがすぐに起きる。

 そして今回は、南アフリカも、ラマポーザ大統領が、一所懸命に音頭(おんど)を取って、このBRICS通貨と、BRICS債券(ボンド)の両方を、自分が所属するアフリカ会議の54カ国のアフリカ諸国に対しても、「積極的にこれに加わるように」と、説得している
 分かり易く言えば、「君たちも、こっちに来なさい。こっちに来なさい」で、「これまで、200年間、イギリスとフランスとベルギーとかの西ヨーロッパの大国と、アメリカの植民地(支配)主義で 、私たちアフリカ人は、どれぐらい酷(ひど)い目に遭ってきたlことか 」という、世界政治の駆け引きが、この場で行われている。南アがアフリカ代表だ。だがアフリカ諸国は、まだまだ桁(けた)違いに貧しい。

 それで、実は、BRICsのSは、最近まで小文字で書かれて、5番目が、サウス・アフリカの S なのだが、最近は、このSが、サウジアラビアのS を指すようになっている。サウジアラビアと、インドネシアとトルコ、ナイジェリアなどの新興国の、経済成長が著(いちじる)しい。

 これら地域大国(ちいきたいこく。リージョナル・パウア regional power )の新興大国たちを、さらに加えて、彼らを前面に押し立てて40カ国の新興国が、我も我もと、「私の国も、BRICSに入れてくれ」という動きになっている。世界の政治勢力の様子は、まさしく、大きく変わりつつある。欧米先進国が中心の今の世界は、急激に終わりつつある。

  いつまでも、「このまま、アメリカ様(さま)にしがみついて、くっついていれば、日本は安泰(あんたい)だ、大丈夫だ」と考えている、愚か者の日本の金持ち層は、もうすぐ落ちこぼれていくだろう。
 いや。彼らも馬鹿ではない。彼らは金持ち層だから、生来、物事(ものごと)を、正しい間違い、正義か悪か、好きか嫌いか、などの女・子供の理屈で判断しない。金持ち層は、常に、お金のことを中心に動いて、冷静で、ずる賢(がしこ)い。おカネに正しい間違いはない。だから、

 「あら。どうも中国やロシアの方が強くなって来たなあ」と思い出して、自分の考えを、微妙に変化させ変更して、「どうやら、形勢がアメリカとイギリスに不利になってきたなあ」と判断したら、コロリと態度を変えるだろう。いつの間(ま)にか、周(まわ)りに、悟られないように、ササッとこれをやる。 だから、日本の金持ち層も、やがて日本でも販売されるようになる、BRICS債券(ボンド)を進んで買うようになるだろう(笑)。

 日本(人)は、どうあがいても、帝国(大国)にはなれない。大国と大国に挟(はさ)まれた風の谷のナウシカ(原作。宮崎駿 みやざきはやお)として、我慢強く生きてゆくしかない。 だから、世界政治で、大きな力の変化があれば、それにずるずるとひきずられて、いつの間にか自分の考えや、態度を変えているだろう。ここでは、「いつの間にか」というコトバが大事だ。

 ロスケ(ロシアのこと)、チャンコロ(中国のこと)、チョーセン人と、軽蔑して、毎日のように、悪口を言っていたのに、コロッと態度を変えて、何喰わぬ顔をして、
「そうかい。いよいよ、BRICS通貨の時代か」と、まるで、自分は、昔から、何でも知っていたかのような態度を取る。

  こらー。そういう金持ちども。お前たちも、私が、ガーガー、5時間、喚(わめ)き続ける、9月10日の 東京の日比谷公園の南側の、イイノホールで開かれる、「副島隆彦の予言者金融セミナー」に、そろそろ、頭を丸めて、聞きに来なさい。別に私が取って食う、という訳(わけ)ではないのですから。

 これまで、一度も、私の金融セミナーに、来たことがない人たちに、訴えます。一度、顔を出して、実物の副島隆彦を見て置きなさい。私だって、いつまでも生きているわけではありません。 

 「オレはいいよ。お前の本を読むからさ」と、はっきり言いきれる、生来の頭のいい人間なら、それでいいのだが。本当は、ほとんどの人は、本を読む力がない。一冊の金融本を、しっかりと読むのは、大変なことなのだ。私たち、プロ(ウ pro- )の物書き、言論人でも、大作の、世界で評価のある本を一冊、きちんと読むのは大変なことなのだ。 だから、私の話を、直接、聞き(聴き)に来なさい。

  この「人間は、いつの間にか態度と考えが変わっている」というのが、ミソである。私、副島隆彦は、いつも、この辺りのことを凝視(ぎょうし)している。私は、いつも、自分の目の前にいる人間に対して、「この人は、いつ自分の考えをコロリと考えを変えるのかなぁ」という目でまじまじと見ている。私は、恐ろしい人間なんだぞ。

  このジム・リカーズという特異な人物について、説明する。彼は1951年生まれ(私、副島隆彦よりも2歳、年上だ)で、今、72歳である。1973年に、ジョンズ・ホプキンズ大学を卒業。ここは、首都ワシントンDC(ディ・シー)となりのメリーランド州にある。

 このあと、ポール・ニッツェ・スクールという政治学の大学院を出ている。彼は、思想家のノーマン・ポドーレツから指導を受けている。ノーマン・ポドーレツこそは、アメリカのネオコンサヴァティブ(ネオコン neo – conservatives )の思想の産みの親の一人だ。

 したがって、故ヘンリー・“スクープ”・ジャクソン上院議員(戦略爆撃機を作っているボーイング社が資金を出した。ランドRand  研究所も) の系統に属する。

  これらアメリカの現代の政治思想の系譜、流派のことについて、そろそろ本気で勉強する気があったら、私、副島隆彦の主著である、『世界覇権国アメリカを動かす 政治家たちと知識人たち』(初版1995年刊)をしっかり読みなさい。この本が読めないようなら、今の日本で頭のいい人(学歴は関係ない)と言えない。

 日本土人の国の、土人知識人としてさえ通用しない。私が馬鹿にしている、今の東大教授どもであっても、50歳代から下は、全員、この本を読んでいる。

だが、「俺はお金(資産を増やすこと)のことしか興味がないよ。政治思想なんか、かんけーねー」という人は、それはそれでいい。別に頭が良くなくったって、鋭い嗅覚さえあれば金儲けはできる。

 ジム・リカーズは、このあとシティバンクの投資部門に勤めていた。政治的にはネオコン(新左翼崩れ)だから、強硬な反ソビエト思想を持っている。そして、リカーズは、金融戦略家として、有名な、ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)紙のルー・カイザーの教え子でもある。 

 ただし、ジム・リカーズは、2009年に書いた本で、「アメリカを筆頭に世界は、いよいよ、ハイパーインフレに突入する」と書き過ぎて、未来予測を外したという悪口の評価を受けた。だが、リカーズの方が、大きく正しい。

 なぜなら、この同じ時に、2008年9月15日に起きた“リーマン・ショック”を、正確に予言して当てた私、副島隆彦と同じことを、主張しているからだ。
この日本土人の国の言論、出版業界でも、私の本はたくさん売れた。けれども、私への冷静な客観評価は全くなく、無視された。私は、今もずっと怒っている。

 私、副島隆彦の墓碑銘(ぼひめい。epitaph エピタフ 死んだ後に、石に刻んで残す言葉)は、「あーあ、こんな国に生まれちゃったよ」である。この私の墓碑銘は、2000(平成12)年に、弟子たちとの会議で決定してから、変えることはない。

  ジム・リカーズは、日本の、私、副島隆彦と同じで、激しい、近(きん)未来予測の言論を行う。だが、それでも、ネオコン(新左翼くずれ。若い頃、トロツカイト Trotskyite、トロツキー主義者たち)であるから、アメリカ国防総省(ペンタゴン)やアメリカ財務省も、彼の言論を注視し、高く評価している。

 だから、政治思想の系譜からも超一流の言論人だ。 今回、リカーズが、「BRICS通貨が、誕生する。これが新世界通貨になるだろう。それは8月に登場する」と、6月6日に、ぶち上げて、書いたことで、世界中を震え上がらせた。

 まー、カンタンに言えば、私は、日本のジム・リカーズのようなものだろう。向こうは世界基準(ワールド・ヴァリューズ)だ。それでも、今では、日本国内言論は、あらゆる場面で、私、副島隆彦の発言を抜きでは動かない。そのようになっている。

  もうすぐの、再(さ)来週の、8月22日に、BRICS通貨と、BRICSボンドの発表 があって、世界中が大騒ぎになる。いや、日本国内では、極力この報道をせずに抑え込んで無視するということも考えられる。そんなことは、も無理だろうに。

 ここで大事なことは、このBRICS通貨の発足の発表があった後、アメリカ政府として、どうしてもそれに対応し、反応しなければ済まない。その役割(役目)を、一体、誰が演じるか、である。

 その人物は、すでに決まっている。それは、現在のSEC(エス・イー・シー。 証券取引委員会。 ストック・エクスチェインジ・コミティ)の委員長である、ゲイリー・ゲンスラー Gary Genslerである。彼が、アメリカ政府を代表して、この緊急事態に、体を張って、矢面に立って、対応しなければいけない。

 そして、このゲイリー・ゲンスラーが、来年、2024年に起きる、激動のアメリカ金融市場の崩壊(ほうかい。collapse コラプス)の時、責任を取らされるだろう。今から15年前の、2008年9月の“ リーマン・ショック”の10倍ぐらいの、金融恐慌が、NY(ニューヨーク)で起きる。


SEC委員長のゲイリー・ゲンスラー

 だから、この8月末までには、ゲイリー・ゲンスラーSEC委員長が、「アメリカの今後の金融政策を発表する」として、連邦議会に呼ばれて説明することが、すでに決まっている。
その時、このBRICS通貨の誕生、出現、発足に対して、アメリカ政府としての態度を表明する。そのように決まっているのである。

 去る 7月7―9日に、中国に、ジャレット・イエレン財務長官(あの、どうしようもない、チビで、ふんわり真白髪(しらが)頭の婆さん。前はFRB議長だった。アメリカのディープ・ステイトには、人材がいない)が行った。 イエレンは中国の首脳たちとの会談の前後で、異様なまでにペコペコと、あのチビな体で頭を下げていた。見苦しい限りだった。まるで日本の政治家のようだった。あそこまで、米財務長官が、ヘコヘコするとは、と、皆が驚いた。 一体、アメリカ政治に、本当は何が起きているのか、だ。

 イエレンは中国に、何をしに行ったのか。それは、ただ一点。「お願いだから、ニューヨークの債券市場(ボンド・マーケット)で、中国政府が持っている米国債を売らないでください 」 を、必死になって、言いに行ったのである。アメリカ財務省としては、ここで、米国債が暴落する、のが死ぬほど恐い。

  財務長官の婆さんのジャネット・イエレンも、ボケ老人のバイデン大統領も、このことで、自分が責任を取る気がない。全く無い。誰も相手にしていない。だから、ゲイリー・ゲンスラーが、アメリカの財政と金融の手綱裁(たずなさば)きの、最後の大物として、矢面(やおもて)に立つ。アメリカの大人の男たちは、指導者(リーダー)である、このゲンスラーの発言に、耳を澄ます。

 まさか、ゲンスラーが、「アメリカは、もう駄目(だめ)です。諦(あきら)めましょう」と、言う筈(はず)はない。

  だが、コトバの端々(はしばし)で、そのように、言うかも知れないのだ。 アメリカ国民と言うのは、開拓農民の伝統を持っている。だから、幌(ほろ)馬車隊の、隊長(リーダー)の言うことを聞く、と育てられた人間たちだ。だから、BRICS通貨が誕生した後の、このゲイリー・ゲンスラーの発表(議会証言)が、物凄く重要なのだ。

 中国は、公表されている、表面の外貨準備(フォーリン・リサーヴ)の10兆ドル(140兆円)の米国債を保有しているとする統計数値は、大ウソである。本当は、中国は、その20倍ぐらい(20兆ドル、2800兆円)ぐらいの米国債を持っている(華僑系の中国人の資産も含む)。

 だから、この米国債を中国政府他が、市場で1割でも売却すると、米国債は、大暴落する。このことは、そのまま長期金利の、金利の急上昇を意味する。今の「10年もの米国債」の金利(イールドyield)の、年率4.02%が、急上昇して、6%、8%、10%になることが、アメリカ政府は、死ぬほど恐いのだ。米国債の暴落とは、すなわち、ドルの暴落である。
 
 これが起きると、アメリカのNYとシカゴの金融市場全体が、機能マヒを起こして、市場停止になる。 それは、他の為替市場と、株式と、不動産市場と、商品先物(しょうひんさきもの)市場などにすぐに撥ね返る。 そして、この9月に強く予想されている、アメリカの中堅の地方銀行(地銀。ちぎん。リージョナル・バンク。regional banks 全米50州の各州を代表する地銀たち)の経営破綻とも関わる。 

 米の有力地銀、30行から40行が、連鎖破綻しそうだ、と言われている。今、これらの銀行の預金の減少と、株式の下落と、発行済(すみ)の債券の下落が、起きている。 

 このことについては、私、副島隆彦は、「お金も、倉庫に、寝かして置くと、劣化する、腐(くさ)るのである。古米、古古米になる」理論として、これからも、ガンガン説明する。この前の、私の最新刊の 『米銀行破綻の連鎖から 世界大恐慌(世界大恐慌)の道筋(みちすじ)が見えた』(徳間書店、2023年6月末刊)でも書いたのだが、どうも、この「他の商品と同じく、お金も腐るのだ」を、うまく説明できなかった。

(ここに、この本のアマゾン・リンクを貼ってください)

  アメリカは10月1日からが、財政の新年度( fiscal year フィスカル・イヤー)である。だからそれまでの、9月中に、激しい変動がどうせ起きる。小中高と大学も、アメリカの新年度は、10月からだ。だから、それに合わせて、その前に、世の中の変動が起きる、と決まっているのである。 

 今から15年前の 2008年の、リーマン・ショックは、9月15日に勃発した。その前年の、2007年の7月18日に、その予兆(よちょう)であり、前哨戦であった、サブプライム・ローン崩れ(貸してはいけない、超低収入のサブ・ヒューマンたちにまで、住宅ローンを貸した)であった。だから、この9月に、15年ぶりの大変動が起きる。

 だからアメリカ政府代表(ゲイリー・ゲンスラーSECチェア )が、どの程度の激震で、これを食い止められるかが、現在の焦点である。FRB(米中央銀行)のジェローム・パウエル議長も、この世界通貨体制に関わる経済変動については関わりたくない。イエレンも、どうせ逃げ回って責任を取らない。

  ゲイリー・ゲンスラーは、1957年生まれで、66歳だ。私、副島隆彦よりも4歳下だ。彼は、最近までゴールドマン・サックスの重役を務めた、インベストメント・バンカー(金融投資のプロウ)だ。 この男が、最終的に責任を取らされて首を切られる係だ。

 ゲンスラーは、何と、32歳で、CFTC(シー・エフ・ティー・シー。 商品先物=しょうひんさきもの=取引委員会 ) の委員長になった男だ。まさしく2008年のリーマン・ショックの後である。ゲンスラーは、このときは、グラム=ラドマン=ホーリンクズ法(アクト)による、金融業界への法規制が正しいと発言した。

 その前にCFTC委員長だった女性の、ウェンディ・グラムにとって替わった。彼女は、たしか米議会の重鎮のフィル・グラム上院議員 の一族の女だ。 ゲンスラーは、そのあと、MIT(マサチューセッツ工科大学)のスローン・スクール(経営大学院)の教授をしていた。父親は、ピンボール業界(日本で言えば、大手のパチンコ業者。セガサミーだ)の大物だ。フィラデルフィア州出身のユダヤ人である。 

 ゲンスラーは、この血筋としても、十分に泥臭い金融市場の実態をよく知っている男だ。今のアメリカの金融業界の、まさに重鎮(アンカー)である。業界人たちから尊敬されている。だから、ゲイリー・ゲンスラーがBRICS通貨とボンドに対して立ち向かって闘う最前線司令官となる。

 それから、Gary Gensler ゲイリー(ギャリー)・ゲンスラー は、デジタル人民元 digital Yuan の研究家としても有名だ。すでに論文をいくつか書いている。デジタル人民元 と主要各国の中央銀行(セントラルバンク)デジタル通貨(CBDC シー・ビー・ディー・シーと言う)が、一体、これから、どういう風に発達して実用化するものか。ブロック・チェーンの技術をどのように、世界新(しん)通貨体制が、その内部に組み込んでゆくのか。私、副島隆彦もずっと考えている。

 私たちは8月22日からの激動の世界金融情勢を見るときには、このゲイリー・ゲンスラーSEC委員長の発言を注視しなければいけない。
今日は、もう、これぐらいにしましょう。

  そこで、来る9月10日に以下のとおり、第26回の副島隆彦の“予言者”金融セミナーが行われる。

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「副島隆彦(そえじまたかひこ)の“予言者”金融セミナー 第26回」
*会場:イイノホール&カンファレンスセンター 東京都千代田区内幸町2-1-1
*日時:2023年9月10日(日) 
 開場・受付=11:00~ 
 開演=12:00~
 終了=17:30 (予定)
*受講料:15,000円(税込)/ホール(指定席) または オンライン
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「ホール受講」または「オンライン受講」を選択し、
ショッピングカートに入れてください。
副島先生への質問は「備考欄」に入力してください。
申し込みは、コチラから ↓↓↓
https://soejimayogen.cart.fc2.com/

副島隆彦です。これまで書いてきたとおり、8月22日を区切りにして、世界の金融体制は変わる。私の本を、きちんと1ページずつ読んで、赤線を引っ張って、自分の頭に詰め込む、のは、とても出来ない人を、中心に、この金融セミナーに来てください。

 私が徹底的にわかりやすく、今日、ここまでに書いたことを含めて、これからの大きな金融経済の動きを予言も含めて解説します。5時間、ずっと、大声で、しっかりと、(最近、加齢、老化で、かすれ声になって来ました)話します。

  最後に、はっきり書く。金(ゴールド)の値段は、今の3倍になる。以下に記事を載せるとおり、先週、7月31日に、1オンス(31.1グラム)=2010ドルまで行った。ところが、日本国内の発表では、その日の終値は、1960ドルとなっている。国内価格では、8月1日に、卸値(TOCOM価格 )が、1グラムが8977円で、田中貴金属が発表して小売り価格は9,946円である。ほんの、あと少しで1万円である。

 ところが、何が何でも絶対に、1グラム=1万円の大台には乗せさせたくない、という、強い政治的な力が働いている。 だが、実質的な金(きん)の世界値段は、すでに 1オンス= 2,700ドルになっている。私の言うことを信じて、まだまだ、金を今からでも、買いなさい。

(転載貼り付け始め)

●「NY金 、小幅高で2009.20ドル、一時2010ドルを上回る」
2023年8月1日 フィスコ
https://finance.yahoo.co.jp/news/detail/9205c79ed883ceeeb198b0fc75b0e4cffa044061

 NY金先物12月限は小幅高(COMEX金12月限終値:2009.20 ↑9.30)。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は、前営業日比+9.30ドルの2009.20ドルで通常取引終了。

 時間外取引を含めた取引レンジは1986.70ドル-2010.90ドル。ロンドン市場の序盤にかけて1986.70ドルまで売られたが、米長期金利の低下を想定した買いが入ったことで米国市場の序盤にかけて2010.90ドルまで買われた。
 ただ、その後は伸び悩み、通常取引終了後の時間外取引では主に2004ドルを挟んだ水準で推移。

(転載貼り付け終わり)

副島隆彦です。ここの 下 ↓の 7月11日の、ジム・リカーズ論文と、それへの私の解説文を、しっかり読みなさい。  副島隆彦拝

古典回帰 投稿日:2023/08/10 16:48

【3069】[3570]「全体救済」=弊政改革=現実

小室直樹先生のいわゆる「全体救済」(儒教)とは、弊政改革のことです。

大げさに言ったり、理想化されていて、わかりづらいですが、その部分を

除けば、それだけのことです。

無名の人の仕事も含めて、過去に、いくらでも実例があります。

一方、「個人救済」は、パウロの単なる口約束=観念=信仰にすぎません。

「予定された者」に限定しても、その全てが救済された例は、副島先生の

ご指摘の通り、過去に、1例もありません。

それを信じたい人は、「これからだ」と思うのでしょう。

単なる口約束=観念=信仰(共産主義もです)に過ぎないものでもって

(それを信じるのは自由ですが)、過去に実例のある「全体救済」という

現実にケチをつけるのは、誤りです。

そこに、「個人救済」が、完全には行われなかったと言って、ケチをつける

のは、誤りです。

口先だけのきれいごとに騙されるのは、もうやめましょう。

現実と取り組んで、そこから、可能性のあることについて、

「より良くしよう」というのは、もちろん大切ですが。

古典回帰 投稿日:2023/08/09 00:54

【3068】[3569]OUR HISTORY AGAIN

先日投稿した曲ですが、

今だけ、ユニバーサル ミュージック合同会社から、

税込み1046円の廉価版CDが出ています。

宇崎竜童&R・Uコネクション with井上堯之 ゴールデン☆ベスト

UPCI90208

(元は、TOCT‐11113 東芝EMIでした)

何人か、配ってみます。

古典回帰 投稿日:2023/08/06 06:52

【3067】[3568]昔の大河ドラマ挿入歌

最近の入会者です。すべてに素人です。勉強には、あまり向きませんでしたが、学ぶ心は、持っています。情報源として、入会しました。

このサイトを見て、昔のことを思い出しました。
いろんな方がすでに他に投稿されていますが、「獅子の時代」という大河ドラマの、挿入歌で、いいのがあったんです。
それを、思い出しました。

OUR HISTORY AGAIN―時の彼方に―(ダウンタウンブギウギバンド)
(作詞:阿木耀子、作曲:宇崎竜童)

金が仇の世の中で
夢を追いかけて行く奴がいる
……

15で世の中を解っちまったような
奴らから見れば馬鹿げた話さ
日々の暮らしは晴れた日ばかりじゃないが
明日が雲間に見え隠れ

ああ 繰り返す時を見逃すな
熱く燃えて生きる
our history again

人の命は束の間で
星の一瞬のまばたきのようさ
無限のものさしで
計ってみれば誰だって
点にもみたない
長さだよ
……

ネットで聴けます。
日高茂和さんという方のブログ(2008.2.18)で、歌詞や、CD等の情報を見ました。

今の状況にぴったりの曲だと思います。
いま、頑張りどきです。
よかったら、聴いてください。

副島ファン 投稿日:2023/08/05 09:23

【3066】[3567]蒼海詩選より

偉大なる一流言論人に学ぶ喜びをかみしめている、読者です。
先生のご先祖の副島種臣にも学びたいと思い、『蒼海詩選』を購入しました。漢文は、読めませんが……。

パラパラめくっていたら、

吏民殊弗〇(りっしんべんに匧。音キョウ)
莫使国家危

とありました。「(大変な状況だが)みんながビビらなければ、乗り切れる」ということのようですが、間違っていたら、わかる人、直してください。

(原文)
草死風猶在、波生勢已馳、
玄陰凝朔氣,素景薄西〇(やまへんに、茲)、
大澤龍蛇鬪、嚴城〇(たけかんむりに、加)角悲、
吏民殊弗〇(りっしんべんに、匧)、莫使国家危。
(『蒼海詩選』大東文化協会、巻4、石田羊一郎選))

うなぎ 投稿日:2023/08/02 04:07

【3065】[3566]温暖化関連データ

初めまして。地方在住の、中年です。国文科卒。習字と漢文が大事だと思っています。石川九楊の読者ですが、共産主義者ではありません。現体制、法体系を、否定しません。
皆さんに、『気候変動から読みなおす日本史第1巻』28ページのグラフを見ていただきたくて、投稿します。
グラフ(d)と(a)を見てください。水温、気温(偏差)の目盛りは、0.5℃刻みなので、注意してください。
(d)は、広島県のデータです。800年過ぎと、1400年過ぎを見て、2000年と比較してください。
(a)は、東アジアのデータです。色の薄い線が、年ごとの気温(平均・偏差)です。色の濃い線は11年の平均値ですので、だまされないようにしてください。
スキャナーがないので、どなたか取り込んで、解説してください。
私は、『エコロジーという洗脳』成甲書房、157ページの、廣瀬哲雄氏の結論を支持します。