日本政界●情報メモ

投稿日:2010/09/02 11:28

【379】「会見の二人をみて「月とスッポン」「天と地」その差は歴然だが心配が一つ」

「日々坦々」から貼り付けます。

(転載貼り付け開始)

2010/09/02(木) 08:24
「会見の二人をみて「月とスッポン」「天と地」その差は歴然だが心配が一つ」

代表選での共同記者会見は、ちょうどオンタイムで最初からテレビで観ることができた。

大きく二つの感想を持っている。

一つ目はその印象からである。

二人が並んだ画像を見た瞬間から、その力の差は歴然と顕(あらわ)れていた、ということだ。

以前、ヒクソン・グレイシーという、とんでもなく強い格闘家がいた。

当時、「400戦全勝で負けなし」というキャッチコピーがついていて、日本では高田延彦氏と対戦した相手ということで知っている方もいると思う。

アメリカでブラジリアン柔術を広めるためにグレイシー一族が立ち上げたといわれる「UFC」という興行団体で何回も優勝したホイス・グレイシーが「兄はオレより10倍強い」と言ったのをきっかけに、一躍有名になった。

そのヒクソンは、山に籠もって瞑想したり、ヨガのような独特な呼吸法をしたりして、強靱でしかも柔らかい肉体と共に、身体からあふれ出ているような、強い精神力が伝わる、心技体を兼ね備えた最強の格闘家といわれていた。

何故こんな話を出すかというと、昨日の二人の代表選における記者会見でヒクソンを思い出したからだ。

高田延彦がヒクソン・グレイシーと戦いたい、ということを実現するため、彼の周りにいた人達が「PRIDE」という興行団体をつくりイベントを行った。

最初の対戦は圧倒的強さでヒクソンが勝ったが、その一年後、高田がリベンジとして再度、ヒクソンと戦った。
ちょうどその試合をリングサイドから観られる機会を得て観戦したが、二人がリングに揃った瞬間に、既に勝負あったと思った。

ヒクソンから出ている動物的とも言えるものすごいパワーや、落ち着いた中で虎視眈々と狙いを定めている、その立ち居振る舞いなど、余裕からかもしれないが、高田延彦氏には悪いが、その差は歴然、小学生と大人がやるような、試合前から勝負はあったと感じた。

試合内容は1戦の時よりもよかったが、ヒクソンが手加減をして、少し高田選手にやらせてあげていた、という印象だった。

余談・前置きが大変ながくなってしまったが、この絵を小沢さんと菅さんが並んだ時に、思い出したのだ。

二人が並んだのを見た時に、40年の議員生活の中の20年間、だた、ひたすら日本を普通の国にするために走り続け、何度も打ちのめされて、それでもなお立ち上がり、昨年ようやく政権交代を達成した。

その政権交代に対する思いや政治改革に対する執念、国民との約束に対する信義の捉え方、国家ビジョンなど、全てにおいて「月とスッポン」比べ物にならない。

小沢さんにとっては政権交代が目的ではなく、その上で政治主導で国民のための政治にすることであり、今までの官主導で疲弊した社会システムを改革しつつ、二大政党制をつくることにある。

カンさんにとっては政権交代は、ただ権力を奪うことだと考えていたのだろう。

この違いは、まさに天と地ほどの差がある。

********** ******

もう一つの感想としては、カンさんの話の中に流れる仕掛けが計算しつくされているということだ。

政策などを淡々と語る小沢さんに対して、カンさんのは、誹謗、中傷、悪意を内に含んだ、聞いていても気分が悪くなるようなものばかりだった。

そのカンさんの隠れている言葉を文字化してみると、

≪私は清廉潔白な市民運動家出身でクリーンだけど、あたなはあのロッキードでつかまった田中角栄を師と仰いでいるんでしょ。そもそも出自が違うんですよ。≫

≪消費税でよく私が批判されますが、小沢氏が代表の時にはしっかりマニフェストに書かれてますよね。あなたも増税論者じゃないんですか≫

≪参院選には負けましたけど、ねじれになったことは結果的に良かったと思っています。≫

≪小沢さんが総理というイメージがどうもわかない。予算委員会に座っている場面が想像できないなんですよ。お体は大丈夫ですか?心臓は耐えられますか?本会議をよく欠席してますが持ちこたえられますか?≫ 

もう、書いててイライラしてきた。

そこには政策を語るというよりも、全てにおいて小沢批判を言葉の端々に含め、あるいは批判に繋がるものを連想させる言葉を意図的に出している、ということがよくわかった。

まず、カンさんは「クリーン」と言う言葉を多く使い、暗に小沢さんをダーティイメージを浮き立たせる。
また、世論調査の結果を後ろ盾に、小沢さんには国民の支持はないから、総理の資格はない、と印象づけている。

これに呼応するかのようにメディアがその部分を大きく取り上げている。

姑息ではあるが、「メディアリテラシー」や「スピンコントロール」に長けた人物が、しっかり戦略を立てていることがよくわかる。

それに対して小沢さんは、あくまでも淡々と述べ、政策重視だが、そこにはメディア戦略というものがなかった。

同じ土俵に乗ることはない、と言われそうだが、これも今や考えていく必要があると思う。

「小沢総理」を確実なものにしていくためにも、誰かしっかりコントロールできる側近はいないのか?

(転載貼り付け終了)

投稿日:2010/09/02 06:41

【378】「前原誠司国土交通相が、小沢一郎前幹事長と菅首相が代表選に突入した裏でニンマリ、漁夫の利を得んとする」

「板垣英憲『マスコミに出ない政治経済の裏話』」から貼り付けます。

(転載貼り付け開始)

2010年09月01日 21時28分00秒
「前原誠司国土交通相が、小沢一郎前幹事長と菅首相が代表選に突入した裏でニンマリ、漁夫の利を得んとする」

◆菅直人首相はこの間、様々な策を弄して「無投票再選」による続投を目指してきた。早々に敗北を認め、「何でも言うことを聞くので助けてほしい」と泣きついてきたのが混乱の発端である。しかし、菅首相が望む無投票による首相続投の命乞いは、ことごとく木っ端微塵に粉砕された。小沢一郎前幹事長を「静かにしていて欲しい」と事実上「蟄居謹慎」状態に置いておいて、「脱小沢」政治を行おうとしておきながら、続投の命乞いを求めるだけでも見苦しいものを、仙谷官房長官にそうした姑息な裏切りを見透かされて、交渉を反故にしてきたのである。
 民主党内で40%の大勢力を率いる小沢前幹事長を「最高顧問」という名誉職として「神棚」に祭り上げ、棚上げして「封じ込め状態」にしたうえで、「トロイカ+1」による挙党態勢をいくら叫んでも、それは所詮、論理矛盾、無理な話である。そもそも左肺のみの片肺飛行で航空機を飛行させようとしても、安全航行は難しいからである。はっきり言って、菅機長では、この日の丸飛行機は墜落の危険が極めて高い。いく古狸に見えようとも、百戦錬磨、海千山千の実力者を文字通り「抜き」にする。つまりは小沢前幹事長及び小沢派を疎外して政権を維持しようという考え方が、いかにも幼稚であった。
◆菅首相の計算違いは、本人のあまりにも欲どうしく、ご都合主義が禍した結果であった。感極まって菅首相が示していた「トロイカ体制に戻りたい」との意向を鳩山前首相と小沢前幹事長、それに輿石東参院議員会長が受け入れ、小沢前幹事長に幹事長を委ね、挙党態勢を築く強力な人事案を提示していたのに、これを拒み、続投のみを図ろうとしたことで、皮肉にも菅首相がもっとも嫌っていた代表選に突入せざるを得なかったのである。
◆代表選突入は、これまた皮肉なことに、菅首相を支持している前原誠司国土交通相、蓮舫行政刷新担当相らが、「トロイカ+1」による「話し合い」を「密室談合」と嫌い、オープンな代表選による代表選出を強く求めざるを得ない流れになったことから、菅首相は、意に反して選挙突入の決断に追い込まれたのである。
 代表選実施により、「漁夫の利」を得たのは、意外にも前原国交相だっただろう。あくまで「小沢外し」の路線を貫かせ、「密室談合」を嫌い、オープンな代表選を強く求めたことが、結果的には、菅首相が代表選出馬を決意させたのは、まさに我田引水的な発言であったと見える。早い話が、このまま菅首相に続投されては、前原国交相自身が総理大臣に就任できる時期が、遠のくからである。
 つまり、仮に小沢前首相が要求する幹事長と法務大臣のポストを了承して菅首相を続投させた場合、まかり間違えれば小沢前幹事長の手腕で「ねじれ」を克服して長く政権を維持するやもしれない。その後に小沢前幹事長が総理に就任して、前原国交相がそのまた次を狙うというのは、かなり不確定となってくる。しかも近頃では小沢前幹事長から将来の総理の座を約束されたという渡辺喜美も気にかかるところだ。ここは、菅首相をとっとと降ろして小沢前幹事長に早々に首相になってもらったほうが、自分の出番が早まるというもの。そんな強かな計算が「小沢外し」の発言として代表選を促す結果に導いたのではないかと見える。
 選挙上手である横綱級の小沢前幹事長に比べて、菅首相は、ふんどし担ぎにも等しい。月とスッポンである。という現実をよく見極めているのが、まさに前原国交相なのである。
 どう見ても、選挙上手の小沢前幹事長が勝ち、菅首相は負ける。前原国交相は、そう予測しているはずである。ここで、菅首相が政権の座から引きずり降されれば、自分に総理大臣の座がめぐってくる時間がぐ~と早まる。表向き、菅首相支持を表明しながら、その裏では、小沢前幹事長が代表選に勝利することを願っている。前原国交相自身、口の堅い同志に「小沢一郎」に投票を指示することは、十分あり得るのである。正確な意味の「漁夫の利」(互いに争っている間に第三者が利益を横取りすること)とは、違うものの、やや似たような状況になっている。はたまた関が原合戦に準えば、石田三成軍の小早川秀秋か。位置的に菅首相=石田三成軍に属しながら、小沢前幹事長=徳川家康の中間に立っているのが、前原国交相である。小沢前幹事長からも、小泉純一郎元首相からも寵愛される「現代の小早川秀秋」のポジションにいる。だからこそ、前原国交相が玉虫色に見えるのかも知れない。
◆さて、 菅直人首相と小沢前幹事長は1日午後、東京都内のホテルで共同記者会見を行い、14日の投開票に向けた論争が始まった。小沢前幹事長は、参院選で首相が掲げた消費税率引き上げに対して「予算の優先順位をつける、行政の無駄を徹底的に省くことにまず全力を挙げるのが国民との約束だ」と批判した。菅首相は「政権は本格稼働の時期に入った。一に雇用、二に雇用、三に雇用だ。経済成長にもつながる」と雇用創出に努める方針を表明したものの、雇用創出の具体策は不明。小沢前幹事長は、米軍普天間基地移設問題について、事前に発表した政見で沖縄県や米政府と「あらためて話し合う」とし、その具体的な処方箋についても、具体的な内容は今は明かさせないとしながらも、自信のほどをしっりと見せていた。
 あらためて小沢前幹事長は、力強く自信あふれた実に能弁だった。対する菅首相は、外交防衛政策の片鱗もなく、国の宰相の貫禄が微塵もなかった。政策も抽象的で弱弱しく、小沢前幹事長に終始圧倒され気味であった。それは、この日、両陣営から発表された政見に如実に表れていた。

【菅直人首相が仕掛けた「小沢一郎前幹事長封じ込め作戦」が大失敗】
 ①菅直人副総理・財務相は6月3日夜、民主党本部で記者会見を開き、「昨年秋に国民が託した日本再生のたいまつを鳩山前首相から引き継ぎ、実現させる」と述べ、4日の民主党代表選への立候補を正式表明した。小沢前幹事長については、「ある意味、国民の不信を招いた。しばらく静かにしていただいた方が、本人にも、民主党にも、日本の政治のためにも良いと思う」と語った。小沢氏には面会を要請していた。だが、まだ返事はなかった。
 ②鳩山由紀夫前首相のグループの研修会が19日、鳩山前首相の別荘がある長野県 軽井沢町で行われた。9月の代表選に向けた“党内政局”が過熱するなか、小沢一郎前幹事長や小沢グループも含む150人以上の国会議員が大集結。
 ③鳩山前首相が8月23日、仲介に動き出している。鳩山前首相は菅首相から託された小沢前幹事長に向けてのメッセージを電話で伝えた。メッセージは「元の鞘(トロイカ体制)に収まりたい。左翼政権と言われるのが、耐えられなくてなっている。仙谷由人官房長官が好き勝手やっているのが、内心面白くない。しかし、自分を担いでくれているので、言えない。とにかく小沢さんに心より謝罪申し上げ、補佐していただきたい」という内容だったようである。いくつかの折衷案として「菅首相・小沢代表」案を提示して、「時期を見て小沢さんと交代したい」伝えた。自民党政権時代に派閥激突を回避するために考案・模索されたいわゆる「総・総分離論」(総理大臣と総裁を別々の政治家が分けて担当する方法)の民主党版である。小沢前幹事長が望めば、幹事長でもよいという。小沢前幹事長は「困ったな」と言っていた。
 ④鳩山前首相が提示したのは24日夜、ホテルニューオータニ6階ダイニングバーの個室で小沢前幹事長と約3時間会談し、「菅首相続投、強力内閣・役員人事案」として作成した。
 ⑤民主党の小沢前幹事長は25日午前、自ら主宰する「小沢一郎政治塾」で講演。小沢前幹事長は「この政治塾は下世話な政局話をする場ではない」と語り、円高や政治理念などについての見解を披露。9月の代表選に向けた自らの対応には触れなかった。
 民主党本部で代表選の立候補者説明会が25日午後1時から行われ、菅グループ、小沢グループ、旧民社党系の議員らが出席した。鳩山前首相に近い中山義活前首相補佐官がこの日午後、都内で小沢前幹事長の側近・山岡賢次副代表に会い、小沢前幹事長への出馬要請を避けるよう求めた。
 また、菅直人首相は25日午後、民主党の鳩山前首相と首相官邸で会談。9月の党代表選をめぐり、鳩山前首相は、菅首相と小沢一郎前幹事長の仲介に乗り出す意向を示しており、党内対立回避に向けて調整。「脱小沢」の代表格である仙谷官房長官もすでに鳩山前首相と接触を済ませていて、菅首相は、最終的には鳩山政権時代まで党運営の中心となってきた「菅、小沢、鳩山、輿石」の「トロイカ+1」による4者会談で挙党一致を確認したいと考えていた。だが、鳩山前首相が、菅首相に「菅首相続投、強力内閣・役員人事案」を提示したところ、これに仙谷由人官房長官が強く難色を示して抵抗した。このため、99%実現すると思われた人事作業が土壇場でオジャンとなり、菅首相と小沢前幹事長が激突することになる。鳩山前首相この日夕、会談後「私は、脱小沢を快く思っていない」「明日また小沢さんと会談する」と話した。
 ⑥小沢前幹事長が26日午後、代表選挙出馬決意を発表する。その前に鳩山前首相が「小沢支持」を表明。鳩山前首相は、この日、ロシアに向かった。
 ⑦菅首相が、ロシア滞在の鳩山前首相に頻繁に電話。それは、ストーカーまがいの激しさだったという。
 ⑧菅首相は29日夕、ロシアから帰国した鳩山前首相と会談し、その後、再度会談を希望した。
 ⑨小沢前幹事長・鳩山前首相・輿石東参院議員会長が8月30日に会談した結果、小沢前幹事長・鳩山前首相・菅首相・輿石東参院議員会長のいわゆる「トロイカ 1」を31日に「トロイカ 1」をセットして覆水を盆に返らせようとした。
 ⑩菅首相は30日、鳩山前首相との会談で「トロイカ 1に賛同した」と語った。そもそも自分から「トロイカ体制に戻りたい」と泣きついたのが始まりだった。すなわち、「トロイカ体制復活」は、菅首相の発案だったにもかかわらず、「トロイカ体制に同意した」と言い、いかにも鳩山前首相・小沢前幹事長サイドからの提案の如く摩り替えていた。
 ⑪だが、小沢前幹事長側から提案された「幹事長ポストを小沢前幹事長に渡せ」に加え、さらに「法務大臣も小沢陣営に」(小沢前幹事長が東京地検特捜部と東京検察審査会の動きをいかに気にしてるかの表れ)という要求に対して、菅首相は、「嫌だ。幹事長は渡さない」と明確に突っぱねたという。 ⑫鳩山前首相は31日午後、、小沢前幹事長、輿石参院議員会長と会談して、菅首相の意向を伝えた。この結果、小沢前幹事長は、要求は拒否されたと受け止めて、「話し合いにならん」と折衝決裂を自覚したようである。「後は君に任せる」と鳩山前首相にいい残して会談の場を去った。その際、記者団から「菅さんとの会談はあるのか」との質問に、「ありません」と答えた。 ⑬小沢一郎前幹事長が8月31日午後5時45分、民主党本部で記者会見で、代表選出馬を正式表明し、続いて菅直人首相も改めて出馬表明した。これで、民主党代表選は9月1日告示を前に事実上、火ぶたが切られた。菅直人、鳩山由紀夫、小沢一郎、輿石東の「トロイカ 1」構想は、脆くも崩壊した。ここにおいて、菅直人首相が仕掛けた「小沢一郎前幹事長封じ込め作戦」は、大失敗に終わった。

(転載貼り付け終了)

投稿日:2010/09/02 06:37

【377】「小沢氏菅氏共同記者会見に示された三つの論点」

「植草一秀の『知られざる真実』」から貼り付けます。

(転載貼り付け開始)

2010年9月 1日 (水)
「小沢氏菅氏共同記者会見に示された三つの論点」

小沢一郎氏と菅直人氏による共同記者会見が行われた。

 事前に示されていた主張と大きな違いはなく、目立ったサプライズはなかった。
 
 共同記者会見でので特筆すべき点は以下の三点である。
 
 第一は、参院選の責任について問われた菅直人氏が何も答えなかったことだ。小沢一郎氏は日本の民主主義制度において国政選挙は最重要であることを強調したが、正論そのものである。
 
 マスゴミは「ミンイ」だの「セロン」だのを強調するが、国政選挙こそ、主権者国民が民意を表明できる唯一にして最大の重要行事である。
 
 菅直人氏は総理に就任して3ヵ月足らずであることを強調し、これから本格的に活動を始めたいとの願望を主張するが、その前に、自分が参院選の前に主権者国民に何を言ったのかをよく考えてもらいたい。
 
 菅直人氏は参院選に際して、「菅政権に対する信任投票」であると明言したのである。政権は民意を反映するものでなければならないというのが菅直人氏の持論なのだろう。だからこそ、参院選で主権者国民から信任を得ない限り、政権には正統性がないことを発言したのではないか。
 
 その参院選で民主党は大敗北を喫した。主権者国民は菅政権に対して不信任を突き付けたのである。したがって、菅政権が存続する正統制は消滅した。菅直人氏が自らの言葉に責任を持つなら、総理を辞任する以外に道はない。
 
 それでも、何らかの特別な理由があって、総理の座に居座りたいと言うなら、その事情を主権者国民が納得できるように説明する責任がある。今日の記者会見でこの点についての質問があったにもかかわらず、菅氏は何も答えなかった。
 
 国民に総理大臣を選出することを依頼する前に、参院選で主権者国民が菅首相=NOとの意思表示を示したにもかかわらず、首相の座にとどまろうとすることについて主権者国民が納得できる説明を示すのが先である。小沢一郎氏に説明責任を求めるなら、まず自分自身が説明責任を果たすべきだ。

第二は、沖縄普天間問題についての基本姿勢に明確な相違が見られたことである。小沢一郎氏は地元住民と米国の両者の意向を尊重する必要性を訴えた。
 
 これに対し、菅直人氏は沖縄の主権者国民の意向を完全に無視した、米国の意向だけを反映した日米合意をてこでも動かさないことを主張し続けている。菅直人氏が沖縄の主権者の意向を完全に無視する姿勢が改めて鮮明に示された。
 
 菅直人氏は日米合意を決定した時点で小沢一郎氏が幹事長であったことを理由に、小沢氏にも決定に責任があるとの趣旨の主張をしたが、完全な誤りである。
 
 鳩山政権の時代、小沢氏が政策について意見を述べることを強く批判したのが菅直人氏自身だった。政策決定は政府に一元化するとの方針で、党務を担当する幹事長には政策決定に関与させなかった。したがって、菅氏の主張は完全な誤りである。小沢氏が指摘したことが100%正しい。
 
 第三は、菅直人氏が「雇用重視」と発言したことの根本矛盾である。
 
 菅直人氏は「雇用、雇用、雇用」と発言したが、菅直人氏が推進している財政再建原理主義の経済政策が、現在の日本経済を悪化させている主因である。このために、株価が9000円を割り込んだ。
 
 代表選との関連で言えば、小沢氏出馬辞退観測が強まると株価が下落し、小沢氏出馬観測が強まると株価が上昇するとの市場の反応が観測されている。
 
 このまま菅政権が存続するなら、日本経済が「菅製不況」に突入することは間違いない。追加金融緩和政策は効果がない。「流動性のわな」に直面した状況では、財政政策しか景気を支持する方策はない。そのなかで、菅直人氏は緊縮財政を推進しているのである。この政策を進めるなかで「雇用、雇用、雇用」と主張するのは完全な自己矛盾である。

(転載貼り付け終了)

投稿日:2010/09/02 06:33

【376】「黙々とビジョン・政策を語る小沢、端からネガキャンに走る菅」

「世相を斬る あいば達也」から貼り付けます。

(転載貼り付け開始)

2010年09月02日
「黙々とビジョン・政策を語る小沢、端からネガキャンに走る菅」

打ち合わせの真っ最中だったが、先方さんの了解を得て小沢一郎・菅直人の共同記者会見を最初から最後まで視聴することが出来た。うっかり見逃すとNHKはじめ腐れテレビ局の継接ぎだらけの誘導編集ニュースを見る破目になるのだから、大変ありがたかった。

小沢一郎と菅直人のツーショットが画面に出た瞬間に、この二人勝負する関係か?と我が目を疑うくらい勝負がついていた。会見が始まってから、その差はどんどん開くばかりで、もうニヤニヤ笑いながら視聴する愉快な時間だった。「横綱とふんどし担ぎ」と昨日のコラムで揶揄したのだが、巡業中横綱に遊ばれる子供のようであった。「褌かつぎ」は少なくともプロだ、大変失礼した次第である。(笑)

記者会見の冒頭発言から、両者の違いは鮮明だった。「日本社会を立て直し、経済を再生していくためには、国民主導、政治主導の政治を実現しなければならない。官僚任せではない、政治家が自らの責任で政策、予算を決定できる体制をつくらなければならないと強く感じ、代表選に立候補した」と真面目に立候補の趣旨を語った小沢に対し、菅は「クリーンでオープンな民主党をつくり、カネがまつわる古い政治から脱却しなければならない」と端からネガキャンを開始した。

もうこの時点で、菅直人には総理としての理念・政策がない馬脚が現れてしまった。 菅は昔、色男だったかもしれないが、半端な二枚目俳優が老いて無惨でだらしない顔に変わる好例を見る思いだった。小沢の方は生まれた時からの顔に、人生の経験が重みとなって現れ、逆に色男を逆転する渋みと重厚さのある良い顔になっている。まぁ筆者の欲目もあるだろうが、そう感じる人多いだろう。

会見の内容は、時事通信や産経新聞に詳しく載っているので、そちらを参考にしていただくことにする。筆者の会見内容の両者の印象は、「ビジョンと具体性が小沢、相手の弱味をチクリと突き、野党政治家となって、政策は抽象論に終始が菅」、「革命的改革に着手する小沢に対し、菅は持続的継続堅守がすべて」、「普天間問題で菅は当時幹事長だった小沢の責任もあると責める、小沢は内閣の政策決定には関与していないと切り返す(内心オマエ副総理だったろうと思ったが口にはしなかった)」、「小沢はネジレ国会乗り切る方法論で、政界再編など考えてもいない、国民の為の政策を実行すれば乗り切れると言えば、菅はネジレは天の配剤・日本の政治の象徴だと言い放つ」。

最終盤では「小沢がどういう首相になるのか?体力は持つのか?と菅は恥じる事もなく相手候補者への個人攻撃で締めくくる始末、どうにもならない。小沢はあくまで国民の命を守る理念政治をする首相だとかわす。

2日は日本記者クラブ主催の討論会があるのだが、菅陣営の心ある応援団は気が気ではないだろう。菅直人のぬいぐるみに前原が入って、ヘラヘラ代弁したいに違いない。(笑)それとも、ネガキャンにかけては菅直人が最右翼のグループかもしれない。しかし、討論会方式となると昨日の会見馬脚バレバレに火がつく心配はしているだろう。経済も外交も実は全然判っていない領袖の言動に、菅陣営はハラハラドキドキなことは明白だ。

毎日討論されたら、菅直人は神経衰弱になるのではないだろうか?討論会の席上の菅の耳元をたしかめておかなければいけないな、小さなイヤホーンが埋め込まれているかもしれない。(笑) 無線で指令が出る!(笑)それでも菅直人は頑張るだろう。「絶対に朝日と毎日がクロスオーナーシップの強みを生かし、徹底的反小沢キャンペーンをする約束になっている。もう少し菅直人礼賛の記事も欲しいところだ。それだけの事を要求する権利はあるぞ」そんな事を心で思っているのかもしれない。

「何が何でも小沢には勝たなければならない。小沢が勝ったら、官房機密費を全部公開するに違いない。そんなことになったら、俺も仙谷も枝野も政治家どころか人生オシマイだ。HもTもFもNもGもマスコミの奴らだって必死の筈だ、記者とか評論家の人生を失うんだからな、ウン絶対に俺は勝てる、勝たなければならない」そう菅直人はイメージ・トレーニングをしているのかもしれない?

それにしても、小沢一郎にとって議院内閣制が幸運だったとも言える。このような日本のマスメディアの状況だったら、首相公選制だったら流石の小沢もネガキャンに対抗し切れなかったかもしれない。

それでも菅直人が縋るものは捏造報道とB層国民への訴え、世論政治家の面目躍如だ、選挙の民意なんて時の運、作られた世論が一番確実だ。「国民のみなさんも選択に参加し、議員であれ党員であれ、どちらが首相に相応しいかアドバイス?」もう馬鹿丸出しだ。(笑)

世論に阿る風見鶏国会議員であっても、流石に両者の会見や討論会くらいは見るだろう。どちらが首相に相応しいか、民主党が政権を維持していく為に必要な人は誰か、選挙の際に力になってくれるのはどちらか?馬鹿じゃないのだから、選択するだろう。死活問題だからな!(笑)

それに党員やサポーターになっている人々は政治に興味がある人々で、タレントテレビ報道を鵜呑みにする一般的B層国民とは自ずと異なるわけで、捏造や改竄報道には一定の知識を持っている人々である。仮に菅直人が、このような党員・サポーターにどちらが相応しいか伝えてくれ等と本気で思っているのなら、キチガイだね。党員・サポーターが自分で考え、自分の意志で投票する邪魔立てしてくださいB層さんと言っている事に気づいていないのが素晴らしい。

最後に、少々乱暴な文章だが産経新聞の両陣営の動きを観察した記者の記事を参考掲載しておく。どちらの陣営にも加担していない分、まっとうな記事に思える。(笑)最近の朝日新聞、毎日新聞の選挙妨害に近い報道は最悪だ。公職選挙法とは関係がない選挙だと言っても、それこそ日本の総理大臣を実質的に決める選挙。朝日などは、代表を選ぶだけではなく総理も選ぶ選挙、小沢の出馬には「あいた口がふさがらない」とまで言い放った。そうであるなら、公職選挙法に則った中立性を堅持するのが新聞社の矜持ではないのだろうか?

≪【民主代表選】菅陣営「これは戦争。小沢をつぶす」
 「この官邸は近代的で美しい。ここの主人になるには、かなりの競争がある でしょう」(サパテロ・スペイン首相)「今も競争しています。あははっ」(菅直人首相)
 1日夜、日本・スペイン 首脳会談でも民主党代表選が話題になった。前幹事長の小沢一郎との決戦に突入した菅の興奮はまだ冷めていな かった。同日夕、都内で開かれた菅と小沢の共同会見は、いきなり「ネガティブキャンペーン」の場となった。 「小沢さんの国会での首相としての行動も、率直に言って想像がつきにくい。予算委員会に長い間、座っているなんて、なかなか想像 できないものですから」菅は、衆院本会議で長く座っていることが少ない小沢に強烈な 皮肉を放った。内心ムッとしたに違いない小沢だが「私も20年以上前に閣僚を経験し、長時間予算委に座って、いろいろ答弁してまいりまし た」と、笑顔で切り返す。
 参院選に大敗したばかりの菅が自身の政策を押し出してもインパクトに欠ける。小沢の「政治とカネ」の問題や政治行動への批判を通じ、「脱小沢」路線を掲げた方が、世論や党員・サポーター、そして議員に訴えやすい。「脱小沢」路線の是非が最大の争点かと記者から問われた小沢は 「間違いだ。マスコミの諸君も、政策論争の観点でとらえてほしい」と反論したが、代表選は「親小沢」「反小沢」で推移しそうだ。
 菅は1日夜、都内の中華料理店で、自身を支持する野田グループにあいさつし「明治維新に西郷隆盛の力は必要だったが、西南戦争があって本格的な明治政府ができた」と語っ た。菅陣営幹部は解説する。
 「代表選は西南戦争なんだ。小沢をつぶす」明治 10年の西南戦争では維新の功労者の西郷が敗れた。官軍と「菅軍」をもじり、政権交代の立役者の小沢を重ね合わせたのだ。
 だが、野田グルー プ議員の間では、山口県出身の菅にちなんで「長州征伐になったらいけないよなあ…」とのヒソヒソ話も出た。
小沢は1日夜、国会近くの居酒屋で、選対政策班長の中塚一宏らと、2日の日本記者クラブ主催の菅との討論会について協議した。
 「オレは政局の人間と思われてるが、政策の話は大好きなんだ。どんな質問が効果的かな」政策班の1人が「首相が菅のままだったら、離党しようかと思います」と思い詰めたように語ると、小沢は「フフフッ」と笑った。小沢の戦闘意欲も増している。
この日、民主党議員らが意識したのは2人が発表した政策などではない。双方の総決起集会の数だった。午前 11時、衆院第2議員会館の会議室で開かれた小沢の総決起集会には 125人が出席した。廊下で出番を待つ小沢に、参院議員会長の輿石(こしいし)東(あずま)が駆け寄り、がっちり握手した。菅の総決起集 会は午後5時から。直前まで選対事務総長の鉢呂吉雄らは電話をかけまくった。「あまり少ないと大変」(鉢呂)だからだ。出席は114人。鉢呂は「(出席しなかった)閣僚たちには公務もある。国民の支持率は7、8割もある」と声を張り 上げた。
双方の集会に現れた議員は少なくとも3人いた。偵察なのか、迷いなのか…。両陣営の間では、熾(し)烈(れつ) な情報戦も始まった。
「菅陣営はしょせん風頼み。こっちが勝つぞ」
「某幹部が1人300万円配っているらしい」
「小沢の集会に出た若手にも『菅と書く』と確約したやつがいる」 対立は修復不可能だ。 =敬称略(産経新聞:榊原智) ≫

(転載貼り付け終了)

投稿日:2010/09/02 06:26

【375】「国民の生活が第一。」の政権政策 〜 小沢一郎氏

「岩上安身オフィシャルサイト」から貼り付けます。

(転載貼り付け開始)

2010年09月01日(水) Web Journal
「国民の生活が第一。」の政権政策 ~ 小沢一郎氏

1.基本方針
日本は今、日本人の誇りであった「経済大国」という言葉が空しく響くほど経済が停滞を続け、一方では、就職できずに人生に絶望している若者や、自ら命を絶つ人たち、行方の知れない高齢者が相次ぎ、社会が急速に崩壊しつつある。そのような閉塞感の打破を国民に約束した昨年の総選挙のマニフェストと政権交代の原点に立ち返り、総選挙マニフェ
ストを誠実に実行することに全力を挙げる。
それにより、全ての国民が安心して安定した生活を送り、日々の暮らしに夢と希望を取り戻すことができるようにする。
まず、「自立と共生」の理念と「国民の生活が第一」の原則に基づいて、政治、行政、経済、社会の仕組みを一新し、国家予算207兆円の全面組み替えを断行する。もって、行政の無駄を徹底的に省き、マニフェスト実行の財源に充て、日本経済、国民生活、地域社会を再生する。特に、あらゆる分野で日本型セーフティネットを構築しつつ、外需に頼らない成熟した経済・社会を実現する。そのために、民主党内の全員の力はもとより、党派を超え、官民を超えて、国民の総力を結集する。

2.日本経済の再生
① 急激な円高に対処するため、緊急経済対策用の予備費として平成22年度予算に計上している2兆円(国庫債務負担行為を含む)を直ちに全額執行し、住宅ローン供給の円滑化、エコポイントの延長、学校・病院の耐震化をはじめとする景気対策を実施する。
② 円高効果を生かす一方、今後の急激な円高については、日本経済を守るために、市場介入を含むあらゆる方策を果断に実施する。
③ 国の「ヒモ付き補助金」を順次全て地方への一括交付金に改める。
④ 高速道路の建設は今後、国が建設費を支援して都道府県が自ら行うことのできる仕組みを創設する。それにより、全国の高速道路網を速やかに完成させる。
⑤ 緊急経済対策と補助金の一括交付金化、地方自治体による高速道路の建設などにより、地方の雇用を安定的に増やし、地方経済を活性化させることで、日本経済再生の起爆剤とする。

3.国民生活の再生
① 全ての国民が同じ年金に加入する年金制度の一元化を実施し、最低保障年金(月額7万円)と加入者の報酬比例年金という2階建て年金制度をスタートさせる。それとともに、国民健康保険、介護保険、生活保護は実務を全て地方自治体が行っている実態を踏まえ、社会保障関係費としてまとめて地方に交付する。これにより、各地方の実情に応じて、かつ地方の知恵を生かして、より効果的な福祉が行える仕組みに改める。以上の制度創設に向けて国民的議論をおこし、年内に具体的方針を示す。
② 地域の中核的な病院に必要な機能を集約し、病院・診療所間のネットワークを構築することで、地域医療を再生する。
③ 子ども手当は、子育てをめぐる厳しい家庭環境に最大限に配慮し、平成23年度に現行の月額13,000 円から20,000 円に引き上げ、平成24年度から満額の月額26,000 円を支給する。

4.地域経済・社会の再生
① 「ヒモ付き補助金」の一括交付金化によって、地域のことは地域で決める真の地方分権(地域主権)を実現するとともに、地場産業を活性化させ、地方の雇用の場を拡大する。
② 人口規模や集積力の大きい地方都市を中核都市(基礎自治体)と位置づけ、そこを中心に医療・介護・福祉のネットワークを整備し、地域に密着した新たな成長産業として育成する。
③ 日本の技術の宝庫である中小企業に対し、国内外での活動を積極的に支援する。
④ 一次産業の安定と地場産業の活性化を図り、食糧自給率を向上させるため、農業の戸別所得補償を拡充するほか、漁業についても平成23年度から段階的に所得補償を導入するとともに、農林漁業と加工・流通の一体化を促進する。
⑤ 農林漁業を再生し、中核都市を整備することで、都市と自然の共生という形で、均衡のとれた地域再生を実現する。

5.行政および政治の改革
① 国家公務員の天下りは全面的に禁止する。
② 公務員制度の抜本改革を実施して、公務員が誇りを持てる処遇をし、公務員に労働基本権を認める。また、地域主権の実現に合わせて、国家公務員の定数を削減し、地方公務員への移転を進める。
③ 地域主権の確立に伴い、国の地方支分部局は廃止する。
④独立行政法人、特殊法人と特別会計は必要不可欠なものを除き廃止あるいは民営化する。
またそれらの関係団体(公益法人、関連会社等)も原則として廃止あるいは民営化する。
⑤ 政府・与党の一体化を進めて、内閣の機能を強化し、国民主導の政治を実行する。
⑥国会の機能を強化すると共に、官僚答弁の禁止等により、国会も国民主導の仕組みに改める。

6.責任ある外交の確立
① 日米同盟は最も重要な2国間関係であり、一層緊密な協力関係を構築する。同盟関係は従属関係ではなく、対等のパートナーであることから、日本は国際社会において、米国と共に今まで以上にその役割及び責任を分担する。
② 日韓、日中関係は日米関係に次ぐ重要な2国間関係であり、長い関係史を踏まえて、政治、経済、文化等あらゆる分野で協力関係をさらに深める。

③ 日中韓3カ国の協力を前提として、環太平洋諸国も含む東アジア共同体構想を推進する。
④ 日本の平和と世界の平和を維持するため、日本国憲法の理念に基づき、国連を中心とする平和活動に積極的に参加する。
⑤ 米軍普天間基地移設問題は、沖縄県民と米国政府がともに理解し、納得し得る解決策を目指して、沖縄県、米政府と改めて話し合いを行う。

7.新しい公共
明治以降の国家形成の過程で、「公共」イコール「官」という意識が強まり、中央政府に権限や財源が集中した。その結果、社会や地域のつながりが薄れひとりひとりが孤立しがちな社会となってきた。「新しい公共」とは、人や地域の絆を作り直し、支え合いと活気がある社会をつくるための自発的な共同作業の場のことである。NGOやNPOをはじめ、ボランティアや企業の社会貢献活動を積極的に支援するとともに、政府の持つ情報もできる限り開示する。

こちらからPDFをダウンロードできます。

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投稿日:2010/09/01 06:59

【374】「菅夫人が「見事に討ち死にしろ」とアドバイスで、一夜で君子豹変。これでは闘いにならんでしょう」

「毒蛇山荘日記」から貼り付けます。

(転載貼り付け開始)

2010-09-01
「菅夫人が「見事に討ち死にしろ」とアドバイスで、一夜で君子豹変。これでは闘いにならんでしょう」

最近、「マイケル・グリーンが潜水艦で八丈島に現れ、小沢一郎と密談した…」とかいうような、何やら、怪しい内部情報を発信以来、続々と怪しい内部情報を発信し続けてきた某ブグ(板垣英憲)が、今度は、昨夜の菅夫人の発言なるものを、見てきたかのように、私小説作家も真っ青の女房的リアリズムで、詳細に証言している。今回もまた「当らずとも遠からず…」というわけで、ここに、虚実皮膜的真実が書きこまれているから、ちょっと引用してみることにしよう。

■菅首相の伸子夫人が夫に与えた「潔く討ち死にしなさい」の叱咤から、小沢一郎前幹事長との一騎打ちに突入へ

2010年08月31日 20時47分00秒

◆小沢一郎前幹事長が8月31日午後5時45分、民主党本部で記者会見で、代表選出馬を正式表明し、続いて菅直人首相も改めて出馬表明した。これで、民主党代表選は9月1日告示を前に事実上、火ぶたが切られた。菅直人、鳩山由紀夫、小沢一郎、輿石東の「トロイカ 1」構想は、脆くも崩壊した。

◆菅首相は30日、鳩山前首相との会談で「トロイカ 1」構想に賛同した。そもそも自分から「トロイカ体制に戻りたい」と泣きついたのが始まりだった。

 だが、小沢前幹事長側から提案された「幹事長ポストを小沢前幹事長に渡せ」に加え、さらに「法務大臣も小沢陣営に」(小沢前幹事長が東京地検特捜部と東京検察審査会の動きをいかに気にしてるかの表れ)という要求に対して、菅首相は、「嫌だ。幹事長は渡さない」と明確に突っぱねたという。

 一夜明けて、31日午後、鳩山前首相は、小沢前幹事長、輿石参院議員会長と会談して、菅首相の意向を伝えた。この結果、小沢前幹事長は、要求は拒否されたと受け止めて、「話し合いにならん」と折衝決裂を自覚したようである。「後は君に任せる」と鳩山前首相にいい残して会談の場を去った。その際、記者団から「菅さんとの会談はあるのか」との質問に、「ありません」と答えている。

◆舞台裏では、菅首相の伸子夫人が、政局に大きな影響を与えたようである。伝えられる情報によると、伸子夫人は「これまで支持してくれた仙谷さんや前原さん、枝野さんたち仲間を裏切って、小沢さんに付いてはいけない。妥協してよいことはない。ここは格好よく討ち死にしなさい。これは、代表選なんですよ。負けて意地を通しなさい」とアドバイスやら、ハッパやらをかけられたという。政治家にとって「筋」を通すということが命題であり、これまで「反小沢」でここまできたのなら、たとえ負けても最後まで「筋」を通すことが大事であり、ここは腹を括れということをキッパリ説いたようである。市民運動はいつも、敗北の連続であり、負けるのは屁でもない。負けることより、支援者を裏切ることのほうが命取りだということを、肝に銘じよと説いた伸子さんの力強さがにじみ出ている。まさに夫唱婦随の名言と言えよう。

 夫人の言葉に目が覚めた菅首相は、31日午前、周辺に「討ち死に覚悟で代表選を戦う。勝敗は時の運だ」と決意を披瀝した。この言葉がさらに菅首相支持の国会議員に伝わり、「菅さんはサムライだ」と感心する声がしきりに聞かれたという。

◆ところで余談ながら、菅首相は最近、アメリカ政府からいろいろ圧力をかけられて、既に総理の職が嫌になってきていたという。日本銀行が30日の臨時の金融政策決定会合で、追加緩和策の一つとして市場に超低金利で資金供給を行う新型オペ(公開市場操作)を、現在の20兆円から30兆円に増やす決定をすると、すぐにアメリカ政府(駐日米大使館ルース大使か?)からクレームがついたらしい。日銀の白川方明総裁が記者会見で、この追加緩和策に踏み切ったことについて「米経済の先行きと日本経済へ悪影響を熟慮したうえでの日本銀行独自の決断だった」と強調したからである。、菅首相が27日、視察先の東京都大田区の工場で行った談話がキッカケになり、日銀の決定を招いたと受け止めて、アメリカ政府が「アメリカ経済が2011年2月(新100ドル札発行)までは厳しいことは、知っているはずだろう。まったく余計なことを言ってくれたものだ」と不快感を露にしたようである。アメリカ政府は、1ドル=80円以上の「円高ドル安」に向けて誘導している最中で、菅首相に邪魔されたと感じたようである。

 ことほど左様に、アメリカ政府からことあるごとに圧力をかけられ、菅首相が辟易し、神経をすり減らしている様子が窺える。イラ菅は、そんな息苦しく、重苦しい総理大臣の重職にしがみつくよりは、ここは潔く討ち死にしようと覚悟を決めたようである。

 もうひとつ加えるなら、菅派の中にも「そろそろ菅を下ろすべき」という声も出始めていた。下ろすためには代表選に持ち込むのが一番の近道と、手打ちに持ち込もうとした「トロイカ+1」体制に異論を唱える者もいたという。

 しかし、菅首相サイドは、小沢前首相に関するスキャンダルの掘り起こしと、反撃キャンペーンの手を強めていくという。

(略)

繰り返すが、この菅夫人の発言は「当らずとも遠からず」というわけで、おそらくこれに近い発言があったと思われる。ちなみに、この情報のソースは、連合会長周辺らしい。そんなことはどうでもいいが、すでに菅直人一派は、負け戦覚悟で、つまり逃げ腰であることがわかる。しかし、窮鼠猫を噛むのたとえ通り、逃げ腰の玉砕戦法を甘く見てはいけない。何をやりだすかわからないからだ。しかし、いずれにし勝負あり。それにしても菅直人は、自分から鳩山に泣きついておいて、いざとなると尻込みして、右往左往するだけの、往生際の悪いダメ男なのだから、笑わせる。菅直人って、引き際も、女房に言われるまで分からないような、優柔不断なダメ男だったのだ。さて、話は変わるが、僕は、今朝(9-1)から屋久島に行く。林芙美子の『浮雲』の最後の舞台となった屋久島である。『浮雲』は、まさにダメ男とダメ女の物語であったが、菅夫妻のことを思い出しながら、『浮雲』舞台となった屋久島を歩いてみることにしよう。しかし、沖縄と奄美方面は台風らしいが、大丈夫だろうか。

(転載貼り付け終了)

投稿日:2010/09/01 06:55

【373】「菅首相の伸子夫人が夫に与えた「潔く討ち死にしなさい」の叱咤から、小沢一郎前幹事長との一騎打ちに突入へ」

「板垣英憲『マスコミに出ない政治経済の裏話』」から貼り付けます。

(転載貼り付け開始)

2010年08月31日 20時47分00秒
「菅首相の伸子夫人が夫に与えた「潔く討ち死にしなさい」の叱咤から、小沢一郎前幹事長との一騎打ちに突入へ」

◆小沢一郎前幹事長が8月31日午後5時45分、民主党本部で記者会見で、代表選出馬を正式表明し、続いて菅直人首相も改めて出馬表明した。これで、民主党代表選は9月1日告示を前に事実上、火ぶたが切られた。菅直人、鳩山由紀夫、小沢一郎、輿石東の「トロイカ 1」構想は、脆くも崩壊した。
◆菅首相は30日、鳩山前首相との会談で「トロイカ 1」構想に賛同した。そもそも自分から「トロイカ体制に戻りたい」と泣きついたのが始まりだった。
 だが、小沢前幹事長側から提案された「幹事長ポストを小沢前幹事長に渡せ」に加え、さらに「法務大臣も小沢陣営に」(小沢前幹事長が東京地検特捜部と東京検察審査会の動きをいかに気にしてるかの表れ)という要求に対して、菅首相は、「嫌だ。幹事長は渡さない」と明確に突っぱねたという。
 一夜明けて、31日午後、鳩山前首相は、小沢前幹事長、輿石参院議員会長と会談して、菅首相の意向を伝えた。この結果、小沢前幹事長は、要求は拒否されたと受け止めて、「話し合いにならん」と折衝決裂を自覚したようである。「後は君に任せる」と鳩山前首相にいい残して会談の場を去った。その際、記者団から「菅さんとの会談はあるのか」との質問に、「ありません」と答えている。
◆舞台裏では、菅首相の伸子夫人が、政局に大きな影響を与えたようである。伝えられる情報によると、伸子夫人は「これまで支持してくれた仙谷さんや前原さん、枝野さんたち仲間を裏切って、小沢さんに付いてはいけない。妥協してよいことはない。ここは格好よく討ち死にしなさい。これは、代表選なんですよ。負けて意地を通しなさい」とアドバイスやら、ハッパやらをかけられたという。政治家にとって「筋」を通すということが命題であり、これまで「反小沢」でここまできたのなら、たとえ負けても最後まで「筋」を通すことが大事であり、ここは腹を括れということをキッパリ説いたようである。市民運動はいつも、敗北の連続であり、負けるのは屁でもない。負けることより、支援者を裏切ることのほうが命取りだということを、肝に銘じよと説いた伸子さんの力強さがにじみ出ている。まさに夫唱婦随の名言と言えよう。
 夫人の言葉に目が覚めた菅首相は、31日午前、周辺に「討ち死に覚悟で代表選を戦う。勝敗は時の運だ」と決意を披瀝した。この言葉がさらに菅首相支持の国会議員に伝わり、「菅さんはサムライだ」と感心する声がしきりに聞かれたという。
◆ところで余談ながら、菅首相は最近、アメリカ政府からいろいろ圧力をかけられて、既に総理の職が嫌になってきていたという。日本銀行が30日の臨時の金融政策決定会合で、追加緩和策の一つとして市場に超低金利で資金供給を行う新型オペ(公開市場操作)を、現在の20兆円から30兆円に増やす決定をすると、すぐにアメリカ政府(駐日米大使館ルース大使か?)からクレームがついたらしい。日銀の白川方明総裁が記者会見で、この追加緩和策に踏み切ったことについて「米経済の先行きと日本経済へ悪影響を熟慮したうえでの日本銀行独自の決断だった」と強調したからである。、菅首相が27日、視察先の東京都大田区の工場で行った談話がキッカケになり、日銀の決定を招いたと受け止めて、アメリカ政府が「アメリカ経済が2011年2月(新100ドル札発行)までは厳しいことは、知っているはずだろう。まったく余計なことを言ってくれたものだ」と不快感を露にしたようである。アメリカ政府は、1ドル=80円以上の「円高ドル安」に向けて誘導している最中で、菅首相に邪魔されたと感じたようである。
 ことほど左様に、アメリカ政府からことあるごとに圧力をかけられ、菅首相が辟易し、神経をすり減らしている様子が窺える。イラ菅は、そんな息苦しく、重苦しい総理大臣の重職にしがみつくよりは、ここは潔く討ち死にしようと覚悟を決めたようである。
 もうひとつ加えるなら、菅派の中にも「そろそろ菅を下ろすべき」という声も出始めていた。下ろすためには代表選に持ち込むのが一番の近道と、手打ちに持ち込もうとした「トロイカ+1」体制に異論を唱える者もいたという。
 しかし、菅首相サイドは、小沢前首相に関するスキャンダルの掘り起こしと、反撃キャンペーンの手を強めていくという。一方、これまで小沢前首相を追い詰め、政治生命を脅かす秘密工作・謀略作戦を行ってきた米国対日工作担当のマイケル・ジョナサン・グリーンは、読売新聞29日付け朝刊7面(国際面)に掲載された「ワールドビュー」の「『アジア重視』の迷走」(ワシントン支局・小川聡特派員)で述べた日本の外交姿勢についての談話が掲載された以外、このところ表立った動きを見せていないし、小沢叩きの指令ももちろん聞かれない。
 
*マイケル・グリーンに関する記事掲載部分「マイケル・グリーン元米国国家安全保障会議(NSC)アジア上級部長は、「鳩山外交は対米依存を減らしてアジアとより緊密になると言いながら、現実には、ほとんどの周辺国にとっての日本の価値を引き下げてしまった」と手厳しく総括する。そのうえで、「菅首相はより現実的だ。しかし、日本は米国やASEAN諸国との間で、中国とのバランスをどのように保っていくかという外交戦略の擦りあわせができなくなったままだ」と指摘する。

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投稿日:2010/09/01 06:50

【372】「フィナンシャル・タイムズの「The wrong man for Japan」論説について

「反戦な家づくり」から貼り付けます。

(転載貼り付け開始)

2010-08-31(Tue)
「フィナンシャル・タイムズの「The wrong man for Japan」論説について
小沢氏の出馬は歓迎しつつも、気になることを書いてみる」

■フィナンシャル・タイムズの記事

反小沢の人々が、大喜びで引用しているフィナンシャル・タイムズの「The wrong man for Japan」という記事は、たしかに内政干渉そのものの、激烈とも言える小沢誹謗記事になっている。

英フィナンシャル・タイムズが、「小沢氏が日本の首相には良くない男だ」という根拠は、二つ。

一つは、対米従属ではないこと。これが「困惑させる外交の政治スタンス」だという。

二つ目には、それ以上の理由として、1993年に成立した連立政権を壊したことらしい。だから、今度も壊すに違いないと書いている。


最初におさえておくべきは、小沢氏が「壊した」のは新進党であり、それは細川・羽田の非自民連立政権が1994年に敗北してから4年後の1998年ことだということ。

1994年に羽田連立政権が敗北したのは、直接的には社会党のせいだ。
社会党の村山富市が、首相の座に目がくらんで、連立政権を裏切り、社会党そのものを裏切って、あろうことか自民党と手を結んだことが、原因だ。
その裏の立役者が、羽田政権に閣外協力と言いながら「自社さ」の根回しをした、さきがけの武村正義であったことも、比較的よく知られている話。

10年以上前のことで、しかも党首になった途端に新進党を解党したというイメージが強いために、あたかも小沢一郎が羽田連立政権を潰したように、よくよく知っているハズの日本のマスゴミも書き立てるが、意図的な誤解、というかデマの類である。


ただし、英フィナンシャル・タイムズとしては、こんな話は付け足しだろう。
本当に言いたいのは、一つ目の外交姿勢のほうだ。
それを、あまり正面から言うと露骨すぎるので、壊し屋のイメージを書いているだけだ。

ところが、やっぱりと言うべきか、日本のマスゴミは、この「外交姿勢」の中身についてはひと言も書かない。
日経だけが全文翻訳を掲載している。(これも、少々問題ありだが)

そこにはこう書かれている。
(以下引用)

「普通の国」として戦後体制を脱却し、米国に頼らない独自防衛を最初に唱えた政治家の1人だ。1990年代には小沢氏を「改革者」と持ち上げた米国だが、最近は冷淡だ。野党だった民主党が海上自衛隊のインド洋での給油活動に反対していたころ、シーファー前駐日米国大使は当時民主党代表だった小沢氏と会談することすら拒否された。小沢氏は中国の1党独裁政治には露骨な軽蔑(けいべつ)を示しつつも、対中関係強化には熱心だ。

(引用以上)

これこそが、英フィナンシャル・タイムズが「小沢はダメ」という最大の理由なのである。
それを、日本のマスゴミは、ひとっことも書かない。書けない。

ちなみに、こうした小沢の外交政策のスタンスについて、日経は「首尾一貫しない外交姿勢」と訳しているが、原文は、 confusing foreign policy stance  である。

confusing は「混乱させる」「困惑させる」であり、この文章が英国で書かれたことを考えると、「イギリスを困惑させる外交政策スタンス」というのが、直訳になるのではないか。
あるいは、外交政策であるから 「外交の相手方であるアメリカを困惑させる外交政策スタンス」であろう。

少なくとも首尾一貫しない ではない。内容の是非はともかく対米従属でないという点では、フィナンシャル・タイムズに書かれていることは首尾一貫しているのだから。


問題は、この記事が、「単細胞」と小沢に言われたアメリカからではなく、イギリスから出てきたことだ。
アメリカから、もっと激烈に反応があっても良さそうなものなのに、意外とおとなしい。

米、小沢氏出馬に警戒感 政治不透明化に懸念も
2010.8.26 ワシントン共同より引用

米シンクタンク戦略国際研究センター(CSIS)のニコラス・セーチェーニ日本部副部長は、小沢氏が最近の講演で米国人を「単細胞」と表現したことに触れ「対米外交は難しいのでは」と皮肉った。

(引用以上)

あのCSISにしてこの程度だ。
たしかに「単細胞」という言葉は褒められたモンじゃないが、どうも小沢一郎は、アメリカを試すために敢えて言ったのではないか という気もする。

つまり、アメリカの一部の層とは一定の合意ができている可能性を示唆していないか。
アメリカの経済崩壊は、凄まじい勢いで進行しているはずだ。
大量にマグマのように溜まった不良デリバティブが、これから吹き出して、高い山だったはずのアメリカはカルデラ湖のように陥没していく。

その決定的な状況証拠は、ドルの暴落を放置しはじめたことだ。
輸出を増やすという目的もあるだろうが、何よりも借金を棒引きにするには貨幣価値を下げるに限る。
ドル建ての借金は、ドルが半分になれば、借金が半分になったのと同じだからだ。

世界最高のドル建ての借金は何か。
それはもちろん、アメリカの国債だ。
だから、ドルが下がり続ければアメリカの国債は紙くずに近づいていく。
そんなものを、買う人はどんどんいなくなる。

いなくなると どうなるか。
アメリカは、財政破綻する。
イチコロだ。

それを阻止するためにはどうするか。
日本にアメリカ国債を買い支えさせ、中国になんとか売らないでくれと懇願するしかない。
そこまで、アメリカは弱い立場に陥っている。

そこを、小沢は突いたのではないか。
何の証拠もないし、中身も分からないが、どうも、そんな気がする。


もしそうだとすると、これは微妙な問題を生じる。
これまで、小沢氏を支持してきたのは、主に対米従属からの脱却を目指す勢力だからだ。
アメリカとナシをつけた というのは良いイメージにはならない。

しかし、考えようによっては、武力で対決するのでない以上は、何でも条件交渉である。
それが、良いか悪いかは、交渉された条件次第。

明日の小沢氏の政策発表に、それがどのように反映されるのか。
また、このまま順当に小沢氏が首相になったとき、どのような影響を及ぼすのか。

これは、他人事ではない。
鳩山の普天間をめぐる交渉も同じことだが、国民の圧倒的な声を背景に交渉するのか、首相が孤立してやるのかで、結果は大違いだ。
鳩山は全国民からの圧倒的な「辺野古反対」の声を期待したはずだが、情けないからそういう状況は作れなかった。

だから、仮にアメリカとの下交渉をしてから成立する小沢内閣であったとしても、その後の本交渉の正否は国民の声にかかっている。
逆に言えば、そのような国民への働きかけがあるかどうか、これが小沢内閣の真価を問われるとも言える。


小沢一郎の敵は、自民党でもなければ菅直人でもなく、アメリカ・マスゴミ・検察である。
アメリカというのは国民のことではなく、日本を操ろうとしている勢力のこと。
このなかの、検察にたいしてはほぼ勝利した。
アメリカに対しては、勝利はできなくとも、敵の弱みにつけ込んで条件交渉で黙らせた。(たぶん)
残るはマスゴミだけである。

そのマスゴミも、今日一日で論調が代わりはじめている。
「開いた口がふさがらない」とまで一方の候補者をこき下ろした、公正中立とは縁もゆかりもない朝日新聞ですら、すっかりおとなしくなってしまった。

しかも、各社が横並びで、小沢氏の記者会見発言を、全文掲載している。
いったいこれはどうしたことだ。

などなど、いろんな状況から、どうやらナシを着けたのではないか と予測する次第。
そして、仮にそうであっても、短兵急にアメリカに屈したなどの言うのではなく、その「ナシ」がどのように政策に反映されるのか、冷静に見極める必要がある と考えた。

見極めた結果、なるほどアメリカの弱みを突いたな ということであればアッパレだし、万が一逆であれば声をあげなくてはならない。
いずれにしても、国民が望むことを声高に唱えなくては。
もしも、国民の側を少しでも向いている首相になったならば、首相一人を孤立させてはならない。

(転載貼り付け終了)

投稿日:2010/08/31 19:33

【371】「菅直人がまた腰砕け(笑)。会談物別れで小沢が立候補宣言。ガチンコの選挙選突入を大歓迎する」

「毒蛇山荘日記」から貼り付けます。

(転載貼り付け開始)

2010-08-31
「菅直人がまた腰砕け(笑)。会談物別れで小沢が立候補宣言。ガチンコの選挙選突入を大歓迎する」

菅直人が、鳩山前首相との昨夜の共同記者会見による挙党体制発言、トロイカ体制発言から一夜にして、例によって例の如く、いつものようにいとも簡単に心変わり(笑)、この男が、いかに女々しい、未練がましい軟弱男であるかを国民の前で実証したわけだが、ちなみに一夜明けた今日は、前原や岡田等の説得によって戦う姿勢に転じたようで、小沢・菅会談もあえなく物別れ、いよいよ選挙戦へ突入することになった。言うまでもなく歓迎すべき展開てある。それにしても、日本のマスコミの伝えるところだから信用していないが、いずれにしろ、こういう魂の抜け殻みたいな欝病顔の男に、日本国家の指導者として期待するとかいう「80%の日本国民」(笑)というものが現実に存在するものなら、その顔をこの目で見てみたいものだが・・・。さて、選挙だが、鳩山グループもあらためて小沢支持を表明した模様だ。

【民主党代表選】小沢氏、立候補表明 首相との会談物別れ

2010.8.31 17:58

 菅直人首相、民主党の小沢一郎前幹事長 民主党の小沢一郎前幹事長は31日、党本部で記者会見し、9月1日告示の党代表選に立候補することを正式に表明した。会見に先立ち、小沢氏と菅直人首相は党本部で会談し、激突回避の可能性を模索したが、「挙党態勢」のあり方をめぐって折り合わず、交渉は決裂した。民主党は、党内の実力者2人の直接対決を回避できず、党分裂含みの選挙戦に突入する。

 首相は30日夜の鳩山由紀夫前首相との会談で、小沢氏を交えた「トロイカ態勢の原点に立ち戻る」との方針で一致。首相が政権発足時から掲げてきた「脱小沢」路線を撤回する方針を示したため、鳩山氏を中心に小沢氏の出馬取りやめで調整が進んでいた。

(転載貼り付け終了)

投稿日:2010/08/31 19:30

【370】「民主党代表選挙とは何か」

「田中良紹の『国会探検』から貼り付けます。

(転載貼り付け開始)

2010年8月31日 17:58
「民主党代表選挙とは何か」

 英国のように政権交代を繰り返している国の政党は、国政選挙に勝利した党首を党首選挙で交代させる事はしないし、その逆に国政選挙で負けた党首をそのまま続投させる事もしない。政党は国民の投票の結果を受け止め、それによって党首選挙をやったりやらなかったりする。

 保守党のサッチャーは14年間、労働党のブレアも13年間党首の座にあった。その間に国政選挙で勝利し続ければ党首選挙は行なわれなかった。党首選挙が行なわれるのは、党首が死ぬか、辞任するか、選挙に負けるか、党内の一定数が要求した場合である。

 ところが「民主主義もどき」のこの国ではそう考えない。国政選挙と関係なく党則で決めた任期に従って党首選挙が行われる。中選挙区時代の自民党には5つの派閥があり、その領袖を次々総理に就かせる必要があったから2年ごとに総裁選挙をやった。「歌手1年、総理2年の使い捨て」と自嘲しながら、しかし自民党単独政権時代にはそれが総理を決める唯一の選挙であった。

 今も自民党は3年、民主党は2年ごとに党首選挙をやる決まりになっている。そして困った事に小泉総理を誕生させた2001年の自民党総裁選に国民が熱狂した。国民が参加しない、つまり国民主権と関係のない選挙に国民は熱狂したのである。それに味を占めた自民党は自民党総裁選挙をPRの道具と考えるようになった。

 ここ数年、自民党総裁選挙には総理になるだけの経験を積んだとは思えない候補者がぞろぞろと出てきて、「口先三寸」の演説を新聞とテレビに連日報道させる茶番が繰り返されてきた。すると民主党にもそれを真似る議員達が出てくる。その連中は「国民に開かれた選挙」と言って、民主主義と関係のない選挙を民主主義であるかのように吹聴する。昔は自嘲気味に語られた「総理と流行歌手」が最近では本当に同レベルになった。

 参議院選挙に敗北した民主党が代表選挙を行うのは当然である。国政選挙に敗北した党首がそのまま続投する事は民主主義の考えに反する。辞任をするか、辞任をせずに続投するならまず党内で信を問うべきである。それもやらずに続投させるのは民主党が国政選挙の結果を無視する政党だという話になる。

 ところが代表選挙をやると党が分裂すると言う反対論がある。これは「私」の論理である。国民には関係のない話だ。第一、党首選挙をやると分裂するという政党は同じ政党である事の方がおかしい。党首選挙は次の国政選挙に勝つために党首を選び直す選挙である。その度に分裂するというならさっさと分裂してくれた方が国民のためになる。

 しかも今回の民主党代表選挙は対立軸がはっきりしている。昨年の衆議院選挙で民主党が掲げたマニフェストを続けるか、やめるかという対立である。思い起こせば自民党の小泉構造改革は「改革なくして成長なし」と言い、①成長重視、②緊縮財政の路線を採った。強い産業をさらに強くすることでその利益を国民に分配するという経済政策だった。

 ところが国民は利益の分配を実感できなかった。そこで3年前の参議院選挙に安倍政権は「成長を実感に!」というスローガンを掲げた。これに対して小沢民主党は「国民の生活が第一」を掲げ、それを具体化したのが昨年の衆議院選挙である。強い産業を強くして利益のおこぼれが国民に到達するのを待つ政策ではなく、税金を直接家計に注ぎ込む経済政策を打ち出した。それが「子供手当」、「農家戸別所得補償」、「高校の授業料無料化」などの諸政策である。

 これに対して自民党は財源の裏付けのない無責任な「バラマキ」だと批判し、自民党が責任政党である証拠に消費税を10%値上げすると参議院選挙のマニフェストに書き込んだ。すると菅総理は自民党の政策を丸飲みし、「財政健全化」に政治生命を賭けると宣言した。つまり菅民主党は小泉構造改革と同様に①成長重視、②緊縮財政路線なのである。

 従って民主党代表選挙はこの10年ほど日本が模索してきた路線対立の決着点になる。同時に政界再編の対立軸を作る選挙にもなりうる。小泉構造改革を支持する政治家は菅民主党と、小泉構造改革に反対する政治家は小沢民主党と手を握る事が出来る。実に意味のある選挙なのである。

 それを「選挙で政治空白を作ってはならない」などというバカがいる。そんなことを言えばアメリカ大統領選挙は1年がかりで行われるが、誰一人「政治空白」を問題にする国民はいない。むしろそれだけ時間をかけてくれるから国民も国家の現状や進路に関心を抱くことが出来る。この選挙は国民が参加する選挙ではないが、この国の「分かれ道」を考える貴重な時間を国民にも与えてくれる筈である。

 ところが昨夜鳩山前総理が菅総理と会談して「トロイカ」体制の確認を行ったことから、メディアは一斉に代表選挙回避と報道し始めた。しかし「トロイカ」体制を確認したからこそ代表選挙は行われると私は思う。党が分裂することなく代表選挙を戦うための「トロイカ」体制ではないか。選挙を回避したら政治が分かりにくくなるだけの話だ。

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