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副島隆彦 投稿日:2023/11/30 11:10

【3093】私の新刊の金融本「金(きん)は(まだ今から)3倍になる」の宣伝と、金の賢い買い方。

副島隆彦です。 今日は、2023年11月30日(木)です。
私の金融本の、最新刊である『 金融恐慌が始まるので 金(きん)は3倍になる』 (祥伝社、2023年12月1日発売 )の宣伝をします。
明日から全国の書店で発売です。大都市圏は、1日早くて今日から店頭の並んでいるかもしれません。 買って読んで下さい。

金融恐慌が始まるので 金は3倍になる
この本の宣伝は、すでに、今日のぼやき の方で、広告を始めていて、そこには、私が書いた まえがき や目次 が載っています。そちらを読みに行ってください。

私が、この本で強調したいのは以下のことです。
金(きん)の価格は、世界価格だから、日本国内だけで決まるのではない。もうすぐ、米国債(べいこくさい)が、あまりにも発行し過ぎて、信用を無くすので暴落する。このこととドルの暴落は同じだ。

だから、その時、  Gold – US Dollar Linkage Cut 「ゴールド・USダラー・リンケイジ・カット」 すなわち、「金ドルの連携の切断」 が起きる。世界中で、米ドル(=米国債)が信用を無くして暴落を開始する。それは来年でしょう。

だから、それと争うように、金(ゴールド)が、世界的に更(さら)に今よりも、どんどん価格を上昇させるだろう。目標は、今の1グラム=1万円 が、3倍の3万円になる時だ。それは、3年後のことだ。だから今のうちに、もっともっと、金(きん)を買いなさい、ということだ。

副島隆彦です。それから、以下に、2枚、この私の最新刊の本の中の、2枚(4ページ分)の画像(写真)の載せた。

(ここに、金貨=ゴールド・コイン= と 野口コインの福岡の天神(てんじん)の実店舗の画像のページを載せる)

野口コインを勧める


野口コインは田中貴金属よりも、金(きん)を安くで買える

上記の 画像にあるとおり、野口コイン(本店、福岡市)で、ネット販売でいいですから(わざわざ、お店まで行かなくて済みます)金の1オ(ウ)ンス・コイン(硬貨、31.1グラム)を買いなさい。この野口コインは、私、副島隆彦の信用保証付き(笑)です。

私は、この10月の福岡での野口コイン主催の講演 で、野口貴志 社長と親しく話して、この人は、本当に立派な経営者で信用がおける、と、確信しました。ですから、皆さんも、さらに、この野口コインで、金貨を買ってください。

(ここに野口コイン株式会社の HP を載せる)
https://www.noguchicoin.co.jp/


野口コインHPの表紙

副島隆彦です。野口コインでは、本当のたくさんの、豊富な金貨や銀貨、そして、100グラムの金の延べ板も売っている。 自分の気に入ったものを買いなさい。
私が、特に推薦するのは、上掲の ページ(拡大して、よく、読んで下さい)の中に書いてあるとおり、田中貴金属とかで買うよりも、野口コインの方が、1オンス金貨1枚で、6,000円も安くで買える。

このことを、私は、9月からお知らせしている。配達の手数料も安い。もう1オ(ウ)ンス金貨は、一枚が36万円ぐらいになっているはずです。

そして、野口コインで、英国王立造幣局(えいこくおうりつぞうへいきょく The Royal Mint )製の ブリタニア金貨 を買うと、さらに3,000円 安くで買えます。だから、このブリタニア金貨を買いなさい。メイプルリーフ金貨(カナダ国)とウイーン・ハーモニー金貨(オーストリア国)は、もう持っているから、少し飽(あ)きた、という人も買いなさい。

この The Royal Mint Official Partner 「ザ・ロイヤル・ミント(英国王立造幣局) オフィシアル・パートナー(正規代理店) 」 と、野口コインが、公然と名乗れることが、世界基準(ワールド・ヴァリューズ)から見て、どれほど高い信用があるか。このことを、今度の私の本で、詳しく書いた。この個所を、特に丁寧に読んで下さい。

アメリカ政府造幣局 が発行する、イーグル(白頭鷲=はくとうわし)金貨は、日本では買えない。アメリカでも買えない。アメリカの金持ちたちがすべて買い占めている。だからイギリスのブリタニア金貨を買いなさい。ブリタニア Britannia というのは、今のイギリス England を形成して表わす Great Britain Island  大ブリテン島 (=United Kingdom  ユナイテッド・キングダム 連合王国とも言います )を、女神さまだ、と見なして、”女神ブリタニア”という。その象徴としての金貨だ。

最新の、金の価格の動きは、 田中貴金属工業 の  公表している価格表で、

11月29日 店頭小売(こうり)価格 は、1グラム=10,682円
店頭買取(かいとり)価格 は、 1グラム=10,573円
1万円を越えている。この動きは、簡単には止まらないだろう。 金は、上がり続ける。

金の世界値段である、 NY(ニューヨーク)の 先物市場(COMEX)の 卸売りの金価格 は、10月31日 に、最高値があって、 1オウンス( ounce  31.1グラム)= 2017.70 ドル だ。 20,00ドルを、軽く突破している。

取り敢(あ)えず、これだけの事を、今日、皆さんにお伝えできればいい。
金の動きについては、以下に一本だけ記事を載せます。

(新聞記事の資料。 転載貼り付け始め)

〇 「金の価格、6カ月半ぶり高値 FRBの利上げ停止観測で買いが進む NY」
2023年11月29日 毎日新聞
https://mainichi.jp/articles/20231129/k00/00m/020/011000c

11月28日のニューヨーク商品取引所の金先物(さきもの)相場は3営業日続伸し、取引の中心となる12月渡しが前日比27・60ドル高の1オンス=2040・00ドルと中心限月の終値としては5月上旬以来、約6カ月半ぶりの高値を付けた。
米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ停止の観測が強まり、外国為替市場でドルが主要通貨に対して下落した。このため、ドルの代替資産とされる金の買いが進んだ。

(転載貼り付け終わり)

副島隆彦拝

福松 博史 投稿日:2023/11/28 10:47

【3092】「日本は戦争に連れてゆかれる。狂人日記。戦争を嫌がった大作家たち」(共に作者副島先生 祥伝社新書から出版)を読んで私が思ったこと

マスメディア(テレビ 新聞 大手雑誌)の垂れ流す偽情報(フェイクニューズ)について。
イギリスの作家 ガリバー旅行記を書いたジョナサン・スウィフトの言葉。
嘘八百は空高く飛翔し、真実は足を引きずりながら後をついていく。
ガリバー旅行記の中の第4章「馬の国」が本当はとても重要だと私は思う。つまり、人類(人間)は”頭(気)が狂った猿”なんだということ。
”万物の霊長”だ、なんておこがましい。ちゃんちゃらおかしいのだ。

月刊誌 中央公論2023年12月号「陰謀論が破壊する日常」(について私が思ったこと)
9人の論者が雁首揃えて上から目線で一般国民の大衆に対して偉そうに正邪善悪の判断は自分たちにあって、お前ら無知蒙昧で下賤な奴らにはその資格がないから、「どれ、俺たちが諄々(じゅんじゅん)と説教をしてやる。」という傲慢で恐るべき態度だ。
①陰謀論に取りつかれている人々がSNSやネット上で急増している。
②その人たちがコロナワクチン接種の強要に反対している
③だから親子断絶などの分断を作り、日常生活を破壊しているのだ
④ということで反政府、反権力側のけしからん連中だから・・・・
⑤よってこいつら反抗的なけしからん連中を退治しなければならない。大政翼賛会に逆らうとは何事か。
という、三段論法ならぬ、五段論法だ。本当にしつこい。こいつらワクチンどうしてもうちたいんだろ?それならお国の為に本物のワクチン打って苦しんで死ね。と私は言いたい。コロナだからワクチンではない。逆だ。前もって初めから計画的にワクチンを売るために米軍軍事強硬派が中国の武漢にコロナ菌をばらまいたのだ。現職のトランプと習近平を叩きのめすために。
何事にも慎重に物事を考え、お国(お上)の命令に軽はずみな賛同、行動は控えるべきだと コロナバカ騒ぎの三年半、私は苦々しい思いだった。
神奈川県横須賀市の元市会議員の一柳さん。反コロナワクチンの切実な活動に尽力なさっておられた。健康上の理由であまり活動出来なくなってしまったということです。
私は、賛同、応援していた一人として、大変ご苦労様でしたと、お見舞い申し上げます。

前掲 中央公論12月号19pの大澤真幸氏の「不思議なキリスト教」(共著、新書大賞2021)について私が思ったこと。
キリスト教ローマンカトリックの聖書の重要な教え「処女懐妊」だって。はあ? 妊婦が”処女”だって? 妊娠したら、もうすでに、処女膜はなくなっているに決まっているだろう。こんなヨタ話を信じている方がバカだ。頭がイカレている、としか言いようがない。「信じる信じないのはあなた次第」なんてものではない。
必ず結果には原因があるのだ。と私は特に強く思う。

プロテスタント、宗教改革のマルチン・ルッター(1483~1546)。
(北ドイツのヴィッテンブルグ城の門の前で子供を作るぞ。だから女を抱かせろ。金儲けを認めろと喚いたのだ。1517年「95ヶ条の論題」)。
免罪符クソくらえ。
なんとこれに先立つ300年前にも日本では親鸞が同じことを既に実行していたのだ。僧侶の「女犯」の厳しい戒律を敢えて破ったのだ。こんなものクソくらえだと。つまり破戒僧だ。だから妻帯して、子供をもうけたのだ。
要するに宗教なんか共同幻想(マス・イリュージョン)の一種なのだ。だが、戒律を破ると、”異端審問”でとっ捕まったら教義に反したということで火あぶりの刑だ。
映画「アマデウス」。天才モーツァルトも当時のキリスト教ローマンカトリックに目をつけられて 若くして(35歳)、殺された。オペラ「フィガロの結婚」これがとんでもなくキリスト教を貶していると見なされてバチカンの逆鱗に触れたのだ。
アレクサンドリア(エジプト)のヒュパティア(天文学者、哲学者)も暴徒と化したキリスト教徒たちに惨殺されたのだ。映画「アレクサンドリア」の話で、あんな男女の恋愛の甘ちょろい話ではない。
本当は彼女はキリスト教の暴徒に襲われて、手にしたカキの殻で肉をそぎ落とされたのだ。本当は物凄く残虐な話なのだ。
だから「不思議なキリスト教」だ、なんてピントがずれた題名なのだ。本当は「いかれぽんちのキリスト教」が相応(ふさわ)しい言い方なのだ。と私は強く思う。ニーチェの「アンチ・クリスト」の事がどうしても頭に浮かぶ。そして遠藤周作の映画「サイレンス(沈黙)」の事も。

中央公論12月号44p、45p。古谷経衡氏。タイトル「日本のシニアはなぜはまってしまうのか?」について…
一言で言って、山口百恵の「プレイバック パート2」で「坊や 一体何を教わってきたの?」と私「も」言いたい。

私がガキの頃、学校で”何事が起こっても他人(ひと)のせいにするな、全部自分が悪いんだぞ。人殺しはいけないことだ、泥棒もいけないことだ。いじめや差別はするな。女子生徒の着替えや便所は覗くな。女の子のスカート捲りはやめろ。”エトセトラ…
で、運動会ではなんとマイムマイム、オクラホマミキサー、最高に楽しいフォークダンスと来たものだ。で、家では「いいか、よく聞け。女と酒(アルコール)が一番危険なんだぞ。特に商売女に気をつけろよ。化粧、おしろいは何のためにあると思う。男を騙すためなんだぞ。だから家から出るときに化粧をするだろう。そして帰って来てから落とすだろう。バカみたいな話だけどな。」
「お前みたいなやつはちょろいもんなんだぞ。のぼせるんじゃないぞ。女は怖いんだぞ。わかったか?」と母親から口うるさいぐらい言われたものだ。けっ。自分だって家から出る時化粧するじゃないかと鼻たれ小僧の私はずっと思っていた。そんなこと守れるわけないじゃないか。自由な男女交際がない世の中、そんなもん全然面白くない。人間生きている意味がないと私は強く思ったのだ。

話が飛んだが、つまるところ、学校や家庭と 実際の社会(世間)では道徳や規範が必ずしも一致している訳ではない。大人になるにつれてだんだん本音と建前が違うと言うことに気付かなければならない。と、私は思う。

そして13p。ドイツの政治学者 カール シュミットについて。「友敵理論」…政治的なものの根底には友と敵を線引きして その敵対性を高める人々の傾向がある。
私は思う。こんな事 古今東西老若男女当たり前すぎる位当たり前の話だ。オスマン帝国のメフメド2世、エリザベス一世(姉殺し)とその父ヘンリー八世(女房殺しとトーマス モア殺し)、斎藤道三や武田信玄、「東方見聞録」のマルコ ポーロの親子、フビライ ハーン(弟殺した)の身内の対立、断絶、殺し合いは 腐るほど…皆さんの方がよーくご存じでしょうが。

日本は戦争に連れてゆかれる 狂人日記2020(祥伝社新書 副島先生の本 2020年8月10日発売)の84ページから引用。
人類(人間)は目下(もっか)、第三次世界大戦への道を着々と歩みつつある。この戦争は迫りくる核戦争であり、生物化学戦争であり、サイバー戦争である。コンピュータ・ウイルスで相手(敵国のレーダー)を無力化して 軍事施設を爆撃するということもする。2007年9月にシリアを空爆したイスラエル軍が、このサイバー攻撃でシリアのレーダー(ロシア製)に捕捉されず、攻撃に成功した。
日本もまた、世界の一部として、次の大きな戦争(ラージ・ウォー、第三次世界大戦)に連れてゆかれる。またたくさんの人が死ぬ。

そして29ページから引用。
日米交渉の真実。
今から80年前、日本人は保守層だけでなく、リベラルや左翼だった人たちも含めて皆、対英米戦争にのめり込んだ。日本国民も同様にのめり込んだ。日本の中学校、高校の社会科の教科書には「ABCD包囲網」すなわちAアメリカ Bブリテン(イギリス) Cチャイナ Dダッチ(オランダ)の4つにほういされ経済封鎖(禁輸)されたので、仕方なく日本は戦争に打って出た、という書き方をしている。
(略)28pから。
ところが、真珠湾攻撃が起きるその日まで、日本国民はアメリカ合衆国と交戦するなどと思ってもいなかった。政府の要人たちと軍のトップたち以外は、アメリカ合衆国との開戦への動きを知らなかった。何も知らされなかった。この大事な事を日本史学者(昭和史専門家)たちが書かない。1941年(昭和16年)の4月から、「日米交渉」が始まっていた(その準備段階を含めれば2月から)。
アメリカ政府はコーデル ハル国務長官が「日本は中国から手を引け。政府機関も居留民も、全て引き上げさせよ」と初めから要求していた。交渉官(全権公使)の野村吉三郎は海軍大将であって、もともと外交官ではない。助っ人で送られた来栖三郎(くるす さぶろう)は外交官だが、日独伊の軍事同盟(三国同盟)を推進した男だ。アメリカに好かれるはずがない。
この二人の日本の高官は、アメリカ側と真剣な厳しい交渉などしていない。どうもおかしな外交交渉だったのだ。アメリカは初めから日本に戦争を仕掛けさせようと計画していた。このようにしか、今となっては考えようがない。日本はまんまと騙され(嵌めら)れたのだ。
交渉の山場では二人はフランクリン・ローズベルト大統領とも会って話した。真剣で切実な交渉に見せながら、どう考えても和気あいあいと話をしている。そして12月には交渉決裂となった。「ハルノート」が11月26日に出されて、日本側はそれを「最後通牒」だ、と受け取った。日本は開戦を決定し、12月8日の真珠湾攻撃となる。その前から日本の連合艦隊は動き出していた。択捉島(北方四島の一つ)の単冠湾から11月26日に艦隊は出動、出港して真珠湾攻撃に向かった。6艘の空母が戦闘機と必要人員を満載していた。
アメリカ側は「突然、日本に攻撃された」と言う。だが本当は全部、計画的に仕組まれていたのだ。日本が上手に操られ、先に手を出したように事前に設(しつら)えられていた。のちに『真珠湾の真実―ルーズベルト欺瞞の日々』(文芸春秋、2010年刊 ロバート・B・スティネット著。)で明らかにされた。真珠湾攻撃はアメリカによって上手に、用意周到に実行されたのだ。戦争が始まるときには、日本をまず中国との泥沼の戦争に引きずりこんでおいて、そのあと日米開戦を仕組んだ。当然シンガポールや香港など大英帝国(イギリス)が東アジアに持つ拠点への攻撃も予想されていた。日本国民はアメリカと開戦するなんて思いもよらず、知りもしなかった。

昭和天皇が出席する御前会議が開かれた。昭和16年(1941年)には真珠湾攻撃決定までに4回も御前会議があった。開戦を準備する動きは着々と進んでいた。この時点で、全てアメリカとイギリスに仕組まれていた。日本は昭和天皇以下、国家指導者たちが騙され、策に陥ちていたのだ。この世界史の真実を歴史学者を含めて日本の知識人たちは今もあまり自覚がない。それで一番ひどい目にあって苦労するのは一般国民である。

29pから日米交渉(1941年11月17日)の写真(共同通信イメージズ) 向かって右から来栖三郎、コーデル ハル、野村吉三郎。1941年4月から12月まで8か月も長丁場が続いた日米交渉は、連日日本で報道された。のらりくらりとした交渉だった。どうせ日本がアメリカの言うことを聞くとは思っていない。初めから仕組まれていた。
以上 引用終了。

要するに初めから猿芝居だったのだ。

守谷 健二 投稿日:2023/11/22 14:08

【3091】『日本史』は、どのようにして創られたのか、5

 『日本書紀』の原型は粟田真人の遣唐使(西暦703年)には成立していた。

 

『旧唐書』は703年の粟田真人の遣唐使の記事から始まっている。彼の使命は、天武天皇の命で創られた「日本の歴史」を唐朝に承認してもらうことであった。故に、この時『日本書紀』の原型は完成していた筈である。

ここで『日本書紀』編纂の段取りを検討する。

天武10年(681)三月、帝紀及び上古の諸事を定めしたまふ。

天武11年(682)三月、新字一部四十四巻を造らしむ。

朱鳥(あかみとり)元年(685)正月二日、天皇詔して曰はく、「朕、王卿に問ふに、無端事(あとなきこと)を以てす。依りて対(こた)へて言(もう)すに実(まこと)を得ば、必ず賜ふこと有らむ」とのたまふ。

ここに高市皇子、問はれて実を以て対(こた)ふ。

朱鳥元年十六日、天皇群臣に問ふに。無端事を以てす。即ちその時に実を得ば、絁(ふときぬ)綿を給ふ。ー『日本書紀』より

 

天武10年三月の「新字一部四十四巻」と云うのは、『日本書紀』を書く漢字を定めた事です。当時、日本語を書く仮名文字、カタカナは成立していなかった。すべて漢字の意味、音を借りて書かねばならなかったのです。しかし漢字の音と云っても、時代、場所によって異なっていました。漢字は既に日本に入っていましたが、日本語を表す漢字は、同一のものとは限らなかった。また日本でも筑紫と大和では発音が違っていた。その為、大和地方の発音を基準にして、中国のどの時代、どの地方の漢字の発音を採用するか、その統一した基準を定める必要があったのです。それを決めたと云うのが、天武11年三月の記事です。

朱鳥元年正月二日の「無端事(あとなきこと)」と云う熟語は、漢字の本国中国にも無く、日本でも登場するのはここだけです。それで学者も、何の意味か分からなかったようです。

天武の命じた歴史編纂は、天武天皇の即位を正統化する為の歴史です。つまり歴史の起点は、正統な皇位継承者であった天智天皇の長男である大友皇子を滅ぼした「壬申の乱」にある。この戦いを「正義の戦」に仕立て上げることであった。

つまり最後に起点を持つ歴史なのだ。是こそ「無端事」と云うべきだろう。誠に『日本書紀』編者たちの造語能力には恐るべきものがある。 

 

守谷 健二 投稿日:2023/11/17 12:03

【3090】『日本史』は、どのようにして創られたのか・4

中国(宋朝)は何故日本認識を変えたのか

 

前回、宋朝が日本の歴史認識を変えた事を指摘した。983年に編纂された『太平御覧』は『旧唐書』を踏襲して、倭国(筑紫王朝)と日本国(大和王朝)は別王朝であり、七世紀後半に日本の代表王朝は倭国から日本国に代わったとの認識に立っていた。

ところが1060年に撰上された『新唐書』では、日本の王朝は天御中主神(あめのみなかぬしのかみ)を祖に持ち今の天皇まで絶えることなく日本を統治して来たとする『日本書』の述べる「万世一系」の歴史を持つと書く。

『旧唐書』と『新唐書』の日本認識は全く異なっている。『旧唐書』の史料を残した記録官達も、日本が「万世一系の天皇」の歴史を主張していたことは知っていた。

703年の粟田真人の遣唐使以降、彼等の最大の使命は、中国(唐朝)に『日本書紀』の歴史を認めてもらうことであった。

 

***日本国は倭国の別種なり。その国日辺にあるを以て、故に日本を以て名となす。あるいは云う、倭国自らその名の雅ならざるを悪(にく)み、改めて日本となすと。あるいは云う、日本は旧(もと)小国、倭国の地を併せたりと。その人、入朝するする者、多く自ら矜大(誇り高く堂々としていること)、実を以て対(こた)えず。故に中国是を疑う。***『旧唐書』日本国伝より。

『旧唐書』日本国伝は、703年の粟田真人の遣唐使の記事で始まる。これ以前は「倭国伝」である。

1060年に成立した『新唐書』以前は、『旧唐書』の認識が通用していたのである。

中国は記録の国である。史書を何よりも尊重し尊敬する。それが中国文明の一大特徴である。前出の史書の記事を軽々に書き換えることなどあり得ない事である。

しかし『新唐書』は、日本記事を書き換えている。983年から1060年の間に、いったい何が起きたのだろう。

日本国の東大寺の僧・奝然(ちょうねん)が宋朝を訪れたのは、984年であった。

 

***雍熙元年(984)、日本国の僧奝然、その徒五、六人と海に浮かんで至り、銅器十余事ならびに本国の『職員令』・『王年代記』各一巻を献ず。***『宋史』日本伝より

この『王年代記』に触発されて『新唐書』日本国伝は作られた。

不思議なことは、奝然が中国に着くや早々に宋の皇帝に謁見を許されていることです。皇帝への謁見がそんなにも容易なことだったのだろうか。奝然は名声の確立した高僧ではなかった、東大寺の一学僧にすぎない、日本国の公式の使者でもない。そんな者に何故皇帝への謁見が許されたのだろうか。

謁見が許された鍵は、奝然が持って行った「銅器十余事」にあったのではないか。

『日本歴史年表』(歴史学研究会編・岩波書店)がある、これは年表と銘打っているが、四百ページにも及ぶ大部なもので、現在日本にある年表で最も詳細で信頼がおける。

この年表の982年の項に「陸奥国に宋人に給する答金を貢上させる記事がある。これではないのか、奝然が持って行った「銅器十余事」の中身は。

奝然は、帰国後、988年に弟子の嘉因を宋朝に派遣している。それに持たせた貢上品は、金銀細工、水晶、螺鈿細工など平安朝工芸の粋の品多数と豪華なもので、とても一介の僧に用意できるものではなかった。(宋書・日本伝より)

奝然は、平安王朝の密命を帯びて宋朝を訪れたに違いないのである。『旧唐書』の成立は945年である。当時民間貿易は活発になっていた、『旧唐書』は、間もなく日本に齎されたろう。平安王朝はそれを見て驚愕し愕然としたに違いない。

大変な思いをし何度も遣唐使を派遣し、阿部仲麻呂など優秀な人材を唐朝に仕えさせ、日本の歴史を『日本書紀』のものに変えてくれるよう必死に働けかけをしたのに『旧唐書』は依然として元のままであった。

平安王朝の日本支配の正統性は『日本書紀』の記す「万世一系」にあった。何が何でも『旧唐書』の記事を覆さねばならなかったのです。

マルコポーロの『東方見聞録』の証言、ジパング(日本)は、黄金の満ちている国である。

少年の日、この事を聞いて不思議でしょうがなかった。どこにそんな根拠があると云うのか。またフビライハンの日本に対する異常な執着(二度に亘る元寇の襲来)、フビライも日本は黄金の満ちている国と信じていたらしい。マルコポーロは、フビライの王朝に仕えていた。

マルコポーロたちが、日本を黄金の満ちている国と信じた根拠は、奝然が運んで行った黄金にあったのではないか。奝然らは、『旧唐書』の書き直しを頼んだのではなかったか。それが完成した暁にはさらなる黄金のお礼をしますと約束して。

 

守谷 健二 投稿日:2023/11/13 10:18

【3089】『日本史』は、どのようにして創られたのか.3

 中国(宋朝)は、日本認識を変えた。

西暦945年に成立した『旧唐書』と、983年成立した『太平御覧』の日本認識では、「倭国(筑紫王朝)」と「日本国(大和王朝)」は別王朝で(661~663年)朝鮮半島で唐・新羅連合と戦ったのは倭国であると『旧唐書』は明記する。

七世紀後半まで日本を代表していたのは倭国(筑紫王朝)であった。

日本国(大和王朝)が日本代表王者として登場するのは八世紀初頭(703年)粟田真人の遣唐使の記事からだ。

これに対し1060年に成立した『新唐書』は、日本の天皇は「天御中主」を祖に持ち、血統の絶えることなく舒明天皇(在位629~641)・皇極天皇(642~645)まで連綿と日本を支配してきた。日本には王朝の交代など無かったと云う『日本書紀』の「万世一系」の歴史で書いている。

『旧唐書』と『新唐書』の日本認識は違うのである。何が中国(宋朝)の認識を変えさせたのだ。何が起きたと云うのだ。

中国文明の特徴の一つは、司馬遷の『史記』を文学の最高峰と崇め尊敬しているように、歴史記述(史書)を大事にする事にある。通常では、前出の記述を変えることなど行わない。よほどの確かな新しい史実でも発見されない限り、前述の記事を変えることは許されない。

983年の『太平御覧』の成立から1060年の『新唐書』の成立まで間に、そのような新事実が発見されたのだろうか。

『新唐書』が日本の歴史を「万世一系」の天皇史観で書いたのは、984年中国を訪れた日本の東大寺僧・奝然(ちょうねん)が持って行った「王年代記」による。

***雍熙元年(984)、日本国の僧奝然、その徒五、六人と海に浮かんで至り、銅器十余事ならびに本国の『職員令』・『王年代記』各一巻を献ず。***『宋史』日本伝より

***太宗、奝然を召見し、これを存撫すること甚だ厚く紫衣を賜い、太平興国寺に館せしむ。

上、その国王は一姓継を伝え、臣下も皆官を世々にすると聞き、因って歎息して宰相にいっていわく、「これ島夷のみ。乃ち世祚遐久(代々の位が遥に久しい)にして、その臣も継襲して絶えず。これけだし古の道なり。***『宋史』日本伝

しかし、これだけのことで日本に対する記述を変えたのだろうか、過去の歴史書の記述がそんなにも安っぽいものなのか。

中国の史官たちは、日本の王朝が「万世一系」史観を主張していることは十分に承知していた。天武天皇の命で編纂された『日本書紀』の歴史は「万世一系」である。これは703年(大宝三年)の粟田真人の遣唐使以来、毎回日本の遣唐使の主張する事であった。遣唐使の最大の使命は、唐朝(中国)に『日本書紀』の歴史を認めさせることであった。日本の執拗な働きかけに対しても中国の史官達は、首を縦に振らなかったのである。何故なら、それは真実ではないから。

では何故宋朝は、日本の王朝の言い分に同意したのであろうか。次回はそれを検討する。

副島隆彦 投稿日:2023/11/09 09:40

【3088】FT紙の「トランプ氏再選で変わる世界 マーティン・ウルフ筆」への私のコメント。

副島隆彦です。  今日は、2023年11月9日(木)です。

英高級紙の FT (フィナンシャル・タイムズ)紙の 今朝の記事に対する、自分の意見を書いた。
筆者は、マーティン・ウルフ Martin Wolf  ((チーフ・エコノミクス・コメンテイター)である。

Martin Wolf マーティン・ウルフ FT (フィナンシャル・タイムズ)紙 チーフ・エコノミクス・コメンテイター

私は、現在、自分の毎年恒例の 中国研究本 を 書き上げることをで苦しんでいる。
私は、2007年の9月15日の “リーマン・ショック”の前年そして、直前に出た、このリーマン・ショックを予言して当てた 私の金融本である、『ドル覇権の崩壊』(徳間書店刊)と、 『恐慌前夜』(祥伝社 刊)の2冊を書いていた。

 それでも、その時すでに、私は、中国のことを、どうしても書かないといけない、と必死の思いで、出版社に泊まり込んで、担当の編集者とふたりで、一心不乱になって、一冊、書き上げた。それが、『中国 赤い資本主義は 平和な帝国 を目指す』(2008年12月刊、ビジネス社刊)である。

『中国 赤い資本主義は 平和な帝国 を目指す』(2008年12月刊、ビジネス社刊)

 あれから15年が経(た)って、私は、今年で15冊目の中国本を出す。書名は、『中国は イヤイヤながら 世界覇権(せかいはけん)を握(にぎ)る』である。 今日からアマゾンで公表されるはずだ。

ところが、この本の 冒頭の まえがき から書き始めて、私は、相当に苦しんでいる。
なかなか書けない。 その理由は、あまりに激しい、“ぶち壊し言論”で、書き始めたからだ。
それら中に、ケンカ を売っている書き方だ。 「おい、中国が、もうすぐ、崩壊する、と、まだ、そんなバカなことを信じている、反共(はんきょう)右翼ども。その中心の統一教会(とういつきょうかい)どもよ。本当に、お前たちは、今の、この強大になった、中国が、潰れるとか、崩れる、と本気で思っているのか。馬鹿どもめ。ウクライナ戦争も、どうせ大国のロシアが勝つんだゾ 」 と、書きだした。

これでは、商業出版物として、とても成り立たない。のかな? と、自問しながら、1週間が過ぎだ。これが、今の副島隆彦の現状です。つまり・・・元気です。この本もなんとか書き上げます。

この他に、もうすぐ、恒例の私の金融本が、1か月遅れで、 『金融恐慌が始まる(ドルが没落する)ので 金(きん)は3倍になる』(祥伝社刊)が、発売になる。

 それから、幻冬舎新書からの、私の、初めてのスピリチュアル本である 『自分だけを信じて生きる  エマーソンに学ぶ スピリチュアリズム… 』(書名は、何だったっけ? これを今、公表していいのかな? )が、出ます。

私は、さっき、今朝読んだ新聞記事のことで、自分の考えと共に書いた。こういうことをやって、ほぼ毎朝、知識・情報の採集を自分の貯金箱(ちょきんばこ)に入れている。すでに、この私のコメント付きの新聞記事(ネット記事)の量は、数万個あって、膨大な量である。

私は、中国本がなかなか、書き上げられないものだから、じたばたして、えーーい、それなら、今朝の自分の記事コメントを、このまま、重たい掲示板に載せようと、決めた。以下の通りである。   副島隆彦拝

副島隆彦注記。 今朝、11月9日の記事である。 下の方に載せる。この 英FT(フィナンシャル・タイムズ紙)の トップ 幹部評論記者の マーティン・ウルフは、3年前の、2020年11月に実際に有った、あの 米大統領選挙で 巨大な不正を認めない。それなら、真実の新聞 評論にならない。欠陥、粗悪(そあく)記事だ。 だから、ウルフが、あれこれ真面目(まじめ)そうに、未来予測を書いても、どうせ、こいつも、英の デープステイトの 高級な一員であることに変わりはない。

だから、ほとんどが、読むに堪えない、くだらない内容の記事だ。 それでも、私は、そこから、グラフを2枚だけ採集した。中国の経済・金融での大きさと強さが、はっきりと、ここに 出ている。

購買力平価(こうばいりょくへいか。PPP パーチェス・パウワ・パリティ )では、すでに、中国が、世界GDPの 20%(20兆ドル)である。米と欧は、15%(15兆ドル)ずつだ。 これが世界の実態だ。

だが、真実は この中国の数字は、もっと大きい。 すでに 中国が、世界GDPの 40%ぐらいまで行っているだろう。これに台湾(人口2300万人、世界GDPの1%の1兆ドル)と か、アップルのスマホ( 真実は中国製だ )の売り上げ3兆ドル(400兆円)とかを足すと、もしかしたら、すでに中国が、世界GDPの60%(60兆ドル)ぐらいを占めているだろう。私、副島隆彦は、ここまで、平気で考える。

ちなみに、世界GDPは、2022年で、丁度100兆ドルである。私、副島隆彦は、自分の金融本で、この数字を算出して使っている。

 日本は、つい最近のIMFの発表で、世界GDPで、4位に転落した。ドイツに抜かれた。 ということは、どちらも、GDPで、4・2兆ドルである。 これは、1ドル=135円で計算された、名目GDPでの世界統計である。日本政府が、国内向けに公表している GDPは、従って、570兆円である。

「ついに、ドイツにも抜かれたか」と、慨嘆(がいたん)している 専門家たちが、居る。だが、その一方で、「あんな、ウクライナ戦争で、国内がガタついているドイツごときに日本が負けるはずがない。円安の所為(せい)で、起きている、こんなヘンな、IMFの発表なんか相手にするな」 という経済界からの意見もある。

 以下の記事は、 世界メディア言論の王者で頂点である FTの マーティン・ウルフでさえ、来年の11月のトランプ当選を 予測し始めた。 私、副島隆彦は、そうはならないと予言している。
英米の デープステイト どもが、アメリカの政治権力を、簡単に手放すはずがない。あいつらは、足掻(あが)きに足掻いて、またしても巨大不正選挙(ヴォウター・フロード)をするだろう。だが、アメリカの多数派国民の意思が、それをもう、許さない。 そうなると、アメリカの国家の3分裂になるしかない。私は、このことを、2019年に出した本で書いている。

『国家分裂するアメリカ政治 七顚八倒』(秀和システム 2019年刊)

 アメリカは、来年になったら、大統領選挙どころではない。それでも、一応、表面上は、2月中旬から、ニューハンプシャー州を手始めに、予備選挙(プライマリー)が始まる。
大統領選挙 どころか、アメリカは国家分裂する、と、私、副島隆彦は予測、予言してきた。今もこの考えに変わりはない。 すでに、大州のテキサスは、「連邦(ユナイテッド・ステイツ)からの 離脱の 州民投票を準備しつつある」 。テキサスを中心にして、① アメリカ中央国(セントラル)を作りつつある。これは「アメリカ共和国」とも名乗るだろう。テキサスを中心にして、すでに20ぐらいの中西部と南部の諸州が、テキサスの決断に同調して、次々と州民投票をして、連邦からの離脱をするだろう。 トランプは、来年の、どこかの時点で、テキサス州に、今のフロリダ州から、移動するだろう。

 なぜなら、デープステイト側は、トランプを、インチキの刑事裁判で、判決を出して、そのまま逮捕、収監ことが考えられるからだ。トランプ支持勢力が、トランプの逮捕を、許すはずがない。その時は、デープステイト側との、撃ち合い、銃撃戦が始まる。

  現在の世界を支配している、醜悪(しゅうあく)極まりない、デープステイト=カバール Cabal の アメリカの大(おお)金持ち白人どは、東部のニューヨーク、ワシントン それと、5大湖のシカゴたちからなる 旧来の、従来のままの、 ② アメリカ・イースト(東部)国になるだろう。この ②は、西欧のデープステイト共との同盟を続けて(これまでのUSAの国家借金も引き受けて、引きづって )の国になる。

③ 番目は、太平洋側のカリフォルニア州を中心にした、LGBTQたち(気色の悪い同性愛者たちと、麻薬常習者と 黒人の暴れ者たち)の国だ。ここは、どうしようもない殺伐とした、荒廃した国になる。浮浪者(バム bum )も ここに集まるだろう。 この③に、台湾と香港からの反共人間たち(法輪功=ファー・ルン・ゴン= 中国の統一教会勢力、キリスト教徒を名乗る)が 移ってゆく。ここに、日本からも、100万人ぐらい、反共右翼(統一教会系)が、移動して行けばいいのだ。

ちなみに、3年前の、2020年の11月4日の、大統領選挙での、巨大な不正選挙は、どのような規模だったかを、簡単に教える。 これに対して、トランプ動乱(トランプ革命)と呼ぶべき、国内騒乱が起きた。
1月6日に、ワシントンのアメリカ議会議事堂に、150万人のトランプ支持の人々が結集して、抗議した。

不正選挙の結果は、トランプ票が、1.1億票に落とされた。バイデン票が、インチキで、1・2億票とされた。それで、バイデンの勝ち、だと。
真実は、トランプ票は、1・4億票だった。それに対して、愚劣なるバイデン票は、3000万票だった。こんなにも差がある。アメリカ国民の8割は、トランプ支持である。今もそうだ。 
それで、選挙制度を弄(いじく)って、8000万票の 郵便投票(ゆうびんとうひょう。 mail-in voting メイルイン・ボウティング)というのを認めた。これで、どれだけでも票の捏造、水増しが出来る。 郵便投票というのは、普通は、重病者にために病室で行う。 
それから、Dominion (ドミニオン。アリストス・システム)という、不正集票マシーン(違法な表計算ソフト)を
使って、遠隔操作(遠く、ローマのヴァチカンから操作した)で、合計2000万票を、トランプからバイデンに、移し替えた( flip フリップという)。あるいは、トランプ票を激しく減少させる不正操作をした。
これで、結果として、上記の、バイデンの 逆転勝ち、とした。何という、狂った連中であることか。
これで、バイデンは、真実の3千万票(2016年の大統領選挙でも、ヒラリーの得票は、これと同じだった)に、8千万票の郵便投票と不正集計ソフトからの1千万票を足して、1.2億票、とした。

投票代議員数の獲得数でも、真実は、トランプが、50州合計で、420人ぐらいで、バイデンは180人ぐらいだ。それも、無理やり、数字を弄(いじく)って大逆転させた。何ということを、するやつらだ。これでは、人類史がひっくり返るはずだ。
私、副島隆彦は、これらのことを、自分の 『 裏切られた トランプ革命』(2021年4月刊、秀和システム)に、詳しく書いた。この本は、歴史の資料となるだろう。    副島隆彦 記

(転載貼り付け始め)

〇 2023年11月9日   英FT (フィナンシャル・タイムズ)

「 トランプ氏再選で変わる世界 」 マーティン・ウルフ筆 (チーフ・エコノミクス・コメンテイター)

・・・・だが、同盟関係にはリーダーが必要だ。当面の間、米国はそのリーダーでいなければならない。ロシアが欧州の脅威であり、中国が米国と肩を並べる競争相手である今、同盟関係の重要性は今まで以上に高まる。それは同盟国だけでなく、米国にも当てはまる。トランプ氏はこの点を理解しておらず、気に掛けてもいない。
購買力平価でみた中国の国内総生産(GDP)が世界に占める割合は米国とEUを上回る(赤が中国、青が米国、水色がEU)

注)購買力平価に基づく。EUは現加盟国で計算 出典)The Conference Board/FT
次に、世界経済に対する影響がある。トランプ氏はすべての輸入品に対して一律10%の関税導入を提案している。関税率こそ低いものの、1930年に成立した悪名高き「スムート・ホーリー関税法」の現代版といえる。報復関税を招くことは間違いない。また、数十年にわたって関税障壁の引き下げに取り組んできた米国の努力を否定することになり、世界貿易機関(WTO)に大きなダメージを与える。

それと同じく重要になりそうなのは、気候変動対策への影響だ。米国はバイデン政権が成立させたインフレ抑制法に盛り込まれている取り組みの多くを後退させるだろう。同様に深刻なのは、新興国や途上国におけるクリーンエネルギーへの投資促進の取り組みから米国が撤退する可能性があることだ。

中国の貿易規模は米国とEUを上回る(世界の貿易に占める割合、赤が中国、青が米国、水色がEU)

注)EU域内の貿易を除く。EUは現加盟国で計算 出典)IMF DOT/FT
今後の中国との関係も問題になるだろう。中国の台頭を敵視するのは党派を超えて共通であり、この点における変化はそれほど大きくはないはずだ。だが、トランプ氏の下では反中国のイデオロギー色が薄まるだろう。・・・・

(転載貼り付け終わり)

副島隆彦拝

守谷 健二 投稿日:2023/11/08 13:35

【3087】『日本史』は、どのようにして創られたのか. 2

二つの『唐書』(3081の続きです。)

 

正史『唐書』は二つある。西暦945年に撰上されたものを『旧唐書』と呼び、西暦1060年撰上された方を『新唐書』と呼びます。

先に成立していたか、後に成立したかの違いでどちらも皇帝の命を受けて作られた「正史」です。

既に正史『(旧)唐書』があったのになぜ新たな正史が必要とされたのか?

『旧唐書』は、唐末の戦乱、唐朝滅亡後の短期間の王朝の交代があり史料の散逸がひどく、宋代になって多くの史料が発掘された故、より完成された「正史」の制作が要請された為であった。

それを考えれば、『新唐書』の方が完成度の高い「史書」になっているはずです。

しかし、実際には『旧唐書』の方の記事の方が正確で、資料的価値は『新唐書』は『旧唐書』に及ばないと云うのが中国では定説になっています。

『新唐書』完成直後に編纂を開始した『資治通鑑』は、唐代の記事は全面的に『旧唐書』に依拠し、『新唐書』をほとんど相手にしていない。

また考証学が盛んになった清代でも『旧唐書』の方が信頼度が高いとの評価である。

ただ日本では、『新唐書』を『唐書』と呼び、『旧唐書』をお蔵入りにし完全に無視してきた。(これは第二次世界大戦の敗北まで続きました)

 

『旧唐書』と『新唐書』の最大の違いは、日本記事にあります。『旧唐書』は、「倭国伝」と「日本国伝」の併記で日本記事を作ります。七世紀半ばまで日本を代表していたのは「倭国」(筑紫王朝)であり、「日本国」(大和王朝)が日本の代表王朝として登場するのは八世紀初頭からです。

つまり七世紀後半に日本では王朝の交代があった、と云うのが『旧唐書』の認識です。宋初(983年)に撰上された『太平御覧』は『旧唐書』の認識を踏襲しています。

一方『新唐書』は、日本には王朝の交代はなかった、天御中主を祖に持ち皇極天皇まで皇統の絶えることなく日本を統治して来たとする『日本書紀』の主張する万世一系の歴史で書く。

日本の王朝が『新唐書』に飛びつき『旧唐書』をお蔵入りにしたのは当然であった。(続く)

飯田 次郎 投稿日:2023/10/29 04:26

【3086】アルメニアとアゼルバイジャンについて

2つの国の母語について、話して通じることはないです。アルメニアはアルメニア語で、私はかつてモスクワで、そこに住むアルメニア人から習ったことがあります。単語はペルシャ語やトルコ語由来のものも多いですが、文字もあり、独特です。

一方のアゼルバイジャンは、アゼルバイジャン語で、これはトルコ語系です。だから、同じ系統の中央アジアのカザフ人、キルギス人などは、ある程度わかる、と言われます。

人種的には、トルコの人、アルメニアの人、アゼルバイジャンの人の区別は、見た目は難しいと思います。

 南コーカサスは、カスピ海と黒海に挟まれた地峡で、歴史的に大国が縦横無尽に通り過ぎた歴史を持つので、そのようなことになっていると言われます。加えて、山がちなので、グルジアも含めて、言語は独特の発展をしました。

 

 

副島隆彦 投稿日:2023/10/28 08:05

【3085】生物化学兵器であるコロナ・ワクチンと、その先輩のエイズ・ウイルスの製造者の画像を載せる。

副島隆彦です。今日は、2023年10月28日(土)です。

私は、この前の 下 ↓の 「3083」番(10月13日)で、「 宮沢孝幸(みやざわたかゆき)京都大学准教授(ウイルス学、感染症研究 )が、「コロナワクチンは、人為的に作られた、人工兵器(生物兵器)だ」と、テレビでも断言した」と書いた。

その時、私、副島隆彦が、これまでに、自分の講演会用に作成して話した内容に添った、コロナウイルスの 日本への計画的な持ち込みの資料を、後で載せる、と書いた。

コロナ・ワクチンという、アメリカが製造した、 大量の人殺し 用の 生物化学兵器 (bio chemical weapon  バイオ・ケミカル・ウエポン ) を、日本国民に、半ば、強制的に打った(接種した、国民の8割、9割かも))ことについての 画像資料(パワーポイント)を、まず11枚載せる。

このコロナ・ワクチンの大量培養をやった (2018年頃だろう) アメリカの米陸軍基地内の生物研究所である、フォート・デトリックという研究所の 外観の画像を載せる。このフォートデトリックの生物兵器製造所で、その40年前の 1979年に、エイズウイルス( HIV ヒト免疫不全ウイルス )も製造されたのである。

フォート・デトリック

そのあとで、ロバート・ギャロ Robert Gallo  ( 86歳で、存命) というアメリカの生物、遺伝子学者 が、エイズウイルスを作ったのだが、この、人類にとっての、大(だい)犯罪者の顔写真と、経歴を載せる。

ロバート・ギャロ(1937―、86歳) エイズウイルスの製造者

その際に、私、副島隆彦が、2009年に 雑誌に書いた評論文の上に載せた一枚の写真を載せる。
このロバート・ギャロ と一緒に、リュック・モンタニエというフランス人の、パスツール研究所のウイルス学者が、写っている、貴重な写真だ。 国際エイズ学会 が、横浜で開かれた時の写真だ。 まるで、仲良しの研究者仲間のようにしている。だが、モンタニエの方は、大(だい)悪人ではなくて、 このエイズウイルス(HIV) を、世界で初めて分離(すなわち、発見)した 学者で、彼が、2008年に、その業績で、ノーベル生理学物理学賞を受賞した。

恐るべきことに、この「エイズ菌を開発・製造した、ロバート・ギャロは、「私が、発見者だ」と、1984年に、リュック・モンタニエと、激しく争ったのだ。 「あんたは、エイズ菌の製造者であって、発見者ではありません」 という、笑い話を通り越す、恐ろし世界だ。

副島隆彦です。 私は、今日は、私のコロナウイルスや、エイズ菌についての考えは、もう書かない。以下の講演資料と、写真(画像)たちを、皆さんに、じっと見て、真剣に、持て貰うことにする。本当に、真剣に、一枚、一枚を読みなさい。そして、自分の頭(知能、思考力 =mind マインド、= thinking  ability  スインキング・アビリティ)を酷使して、一所懸命に 考えなさい。

2021年3月に作成した

日本企業の乗っ取りが次々と起きている

2021年9月に作成した

コロナよりワクチンが危険。打つべきか。

2021年9月に作成した

コロナ・ウイルスが、生物化学戦争だ

2021年9月に作成した

ワクチンは発症を防ぐが、周りへの感染を起こす

2021年9月に作成した

接種した人は新型人間になる

2021年9月に作成した

接種率が高まっても感染者数が増えている

2021年9月に作成した

儲かるのはコイツら

2021年9月に作成した

日本の大企業の乗っ取りが次々と起きている

2022年3月に作成した

コロナとワクチンは、仕組まれた集団ヒステリー。

2022年3月に作成した

この時からタケダにコロナワクチンを作らせる計画。心底ワルいやつ。

2022年9月に作成した

コロナとワクチンは、世界人口削減がディープステイトの目的

2023年3月に作成した

10年前からタケダにコロナワクチンを作らせる計画。心底ワルいやつ。


フォートデトリック 米陸軍の 生物化学兵器の製造工場 (今は破壊されて証拠隠滅。その後、同基地内の他の場所に別の生物研究所を建てた) 首都ワシントンの隣りのメリーランド州 べゼスタ にある)


「ザ・フナイ誌」2009年2月号  ここに写っている ロバート・ギャロ(右)
が、1978年に、エイズ・ウイルスを製造した。 隣りのリュック・モンタニエ博士(パスツール研究所)(左)は、そのエイズ・ウイルスの 発見者として、2008年の、ノーベル医学生理学賞を受賞した。

モンタニエは、スウエーデンの王宮でのノーベル賞の授賞式に欠席することで抗議の意思を表明した。 極悪人と 善人 の ふたりが、日本の横浜で開かれた、1994年8月8日の「国際エイズ会議」に出席した時の記念すべき写真である。この、ロバート・ギャロという人類にとっての大(だい)犯罪者の顔を、私たちは、こうして見ることが出来る。


ロバート・ギャロ(1937―、86歳) エイズウイルスの製造者

(ウィキペヂアの説明文)  ロバート・ギャロ(Robert Charles Gallo, 1937年3月23日 – )は、アメリカ合衆国のウイルス学者である。ヒト免疫不全ウイルス(HIV)が、後天性免疫不全症候群を引き起こす要因であることを発見し、血液検査によるHIV検査方法を開発したことで知られている。

来歴 メリーランド大学教授、アメリカ国立がん研究所所属。コネチカット州ウォーターバリー出身。

1963年、トーマス・ジェファーソン大学で医学博士号取得した。1976年、インターロイキン-2というT細胞増殖因子を発見した。1980年には、セザリー症候群に罹患したカリブ海の黒人から、のちにヒトTリンパ好性ウイルス(HTLV-2)と命名されるレトロウイルスを分離した[1]。1986年、 ヒトヘルペスウイルス6(HHV-6)を発見した[2]。

1984年以降、HIVの発見をめぐり、パスツール研究所のリュック・モンタニエと激しく争ったことが知られている。後に両者が共に発見者であるとして政治決着したが、ノーベル生理学・医学賞の受賞はならなかった(2008年にモンタニエが受賞)。

主な受賞歴  1982年 アルバート・ラスカー基礎医学研究賞
1983年 レオポルド・グリフエル賞
1985年 ディクソン賞医学部門
1986年 ラスカー・ドゥベーキー臨床医学研究賞
1987年 ガードナー国際賞
1988年 日本国際賞[3]
1990年 カール・ラントシュタイナー記念賞
1997年 ウォーレン・アルパート財団賞
1999年 パウル・エールリヒ&ルートヴィヒ・ダルムシュテッター賞
2000年 アストゥリアス皇太子賞 学術・技術研究部門
2009年 ダン・デイヴィッド賞

自伝 『ウイルスハンティング―エイズウイルスとの邂逅』 山口一成 訳、羊土社 1993年 ISBN 978-4-89706600-4
脚注 ^ 成人T細胞白血病とHTLV発見物語(前編)日本学術振興会

(ロバート・ギャロの説明文終わり)


『悪魔の遺伝子操作』ヤコブ ゼーガル (著), リリー ゼーガル (著) 徳間書店 1992年刊。 原著は、” The Origin of Aides  ,1989 “  「ザ・オリジン・オブ・エイズ」(1989年)である。副島隆彦です。この本の重要性については、今日は、何も書かない。

この本の中に、ロバート・ギャロが、どのようにして、エイズ・ウイルスを製造したかが、克明に書かれている。   副島隆彦拝

副島隆彦 投稿日:2023/10/27 05:38

【3084】ガザ戦争(イスラエル・ハマス戦争)について、遅れたが、書く。

副島隆彦です。今日は、2023年10月27日(金)です。

10月7日に、イスラエルのガザ地区(Gaza strip ガザ・ストリップ 飛び地 の意味)で戦争が始まった。ガザ地区から出撃したハマス Hamas  という武装集団が、襲撃してイスラエル側で1700人の死者が出た。このあとイスラエル軍の反撃で、どうやら5000人ぐらいのパレスチナ人が死んだ。10月25日現在である。


ガザ地区(出典:読売新聞 2023年10月14日)

この新らしい小さな戦争のことを、私は書かなければいけないとずっと思っていた。もう3週間が過ぎた。私は、和歌山市での講演に行って、そのあと奈良県のあちこちを日本の古代史の始まりの探索、追究として、最後の結論を作るために調べて来た。

この新たな戦争のことは、皆、テレビやネットの報道などで知っているとおりである。私に、特別の情報や知識はない。 まず私が言うべきことは、世界中の人々が、ウクライナ戦争に次いで再び中東(ミドル・イースト)で戦乱の火が上がったので、激しく動揺し、狼狽(うろた)えたことだ。特に女と子どもたちが、「第3次世界大戦になるの?」と脅(おび)えた。現地のガザ地区でイスラエルからのミサイル(ロケット砲)攻撃で負傷しているパレスチナの子どもたちの悲惨なニューズ映像を見て、日本人も驚いたようである。
私は世界中の民衆が、次の大きな戦争を予感して、恐怖することを軽く考えない。民衆が受ける大きな受容感覚が、世界政治と歴史を作っていくからだ。

ここから下が、私、副島隆彦の考えである。ハマスHamas というパレスチナ人(難民全体で900万人ぐらいが諸外国にも散らばって暮らしている。そのうちの)220万人もが、固まって居住するガザ地区を政治的、軍事的に制圧している集団である。まずはっきり書くべきは、このハマスという組織は、パレスチナ人の民衆を代表する組織ではない。

私はハマスは、アメリカのCIAが、1987年から作った武装組織だと考えている。だから今回のガザ地区戦争は、真実は、アメリカ政府が、仕組んで仕掛けたものである。なぜか、をこれから説明する。

この10月7日にガザ地区から突如、非戦闘地帯(緩衝地帯。 DZE ディーミリタライゼイション・ゾーン))の、幅3キロぐらいの砂漠を踏み越えて行って、イスラエル人の居住地区に銃や手榴弾(グレネイド)で突撃していった1万人ぐらいのハマスの戦闘員たちがいる。どうやらそのうちの2000人ぐらいが、イスラエル側の郷土防衛隊によって自衛の反撃で殺されたようだ。その時、200人ぐらいのイスラエルの一般住民を人質で取って退却した。

これは特攻隊(決死隊)のやり方である。このハマスの兵士として死んだ、パレスチナ人の青年たちは、ハマスに焚(た)き付けられて騙(だま)されて、血気盛んとなって、イスラエルへの激しい憎しみと復讐心で突撃して死んだのである。

どんな時代も、どこの国の戦争でも、騙されて最前線で死んでいく若者たちが存在する。憐れなものだ。だが、これが人類の戦争の歴史である。はじめの報道で、3500発のロケット砲がガザ地区の北部を占領するハマスの秘密基地から発射されて、イスラエル側の居住地区に落ちて、無差別の死者がたくさん出た。このガザから発射されたロケット弾の映像は、日本でもニューズ報道されて、私も見た。

ハマス側は、今も2万発のロケット弾を持っているという。それらはどこから来たのか。報道で流れたのは、「ウクライナに行ったはずの砲弾が、死の商人 ( death merchant デス・マーチャント、兵器商人)たちによって、ハマスに売却され引き渡されたものだ」としている。この裏側にアメリカ政府の動きがある。

従来ハマスは、ロケット弾など持っていなくて、粗末な手製の爆弾を作って、それを迫撃砲のようにして飛ばすやり方しかなかった。そういう粗雑なもの以外持っていなかった。今回も、西側(ディープステイト)は、まず英FT(フィナンシャル・タイムズ紙、10月11日)の記事を一番後(うしろ)に資料として載せるが、「モハンメド・ディーフという、この男が今度のハマスからの攻撃の凶悪な主導者である。片手片足がない。この男をイスラエル側は首謀者として殺そうとしている」と報道された。

このモハンメド・ディーフ の先生(師匠)が、ヤヒヤ・アーシュで、ハマス組織の中の一番の過激派であるようだ。手製のロケット弾を作った人たちだ。ハマスは、1980年代から、自分たちには兵器がないので、イスラエル軍に対して、「インティファーダ(抵抗)」と称して、青年たちが激しく石を投げる戦いを始めた。ハマスと言えば、この「インティファーダ」で有名だ。古代から、本当の戦争は、投石だっただろう。岩や石がまともに当たると本当に負傷する。

今回のガザ戦争は、だから、深く仕組まれている。だからこそ、この10月7日の突如の戦闘で、ほぼ大きな衝突は終わりであると私は最初から考えた。なぜなら、この10月7日というのは、「第4次中東戦争(1973年10月7日)」のちょうど50周年にあたる日だ。私はこの日のことを大学生だったが新聞で読んで覚えている。

中東戦争の歴史については、ここでは説明しないが、パレスチナ人の独立運動とイスラエル側の自衛戦争としての反アラブ諸国との激しいぶつかり合いの枠組みが、この1973年に決定した。それから丁度、50年が経(た)った。

なぜ、今度のガザ戦争が起きたのか。一番大きな理由と原因は、今年の3月10日に、中国(王毅=おうき=外相)が、仲介して仲裁者(ミィーディエイター)して、なんと、イランとサウジアラビアという中東の2つの大国が和解の協議をして、国交を回復したことである。

(この3人の指導者が映っている写真をこの下に載せる)

サウジアラビアとイランの外交関係者と握手する中国の王毅・共産党政治局員(中央)2023年3月10日、北京

イランとサウジアラビアは、長年、激しく対立し争ってきたのだが、急に仲直りをして、平和を中東(ミドル・イースト)にもたらすという動きに出た。それを中国が後押ししたという事実は、世界歴史上の大きな動きである。

中東アラブの世界は、ほとんどがイスラム教徒だが、彼らが「もうイギリスとアメリカに騙されて、中東で新たな戦乱が起きることを望まない」と大きな決断をしたのだ。イランは、イスラム教の中でもシーア派(シーアイト)という、やや差別されている宗派(セクト)の国である。

その隣のイラクは、このシーア派の方がやや多数派の国である。イラク戦争(アメリカ軍が、2003年3月20日のバクダッド爆撃から16万人の兵力で侵略した。そしてサダム・フセインを捕まえて縛(しば)り首にした)でイラクは弱体化していて、今はイランの影響下にある。

それに対してサウジアラビアは、イスラム教の中の主流派で、正統派とされるスンニ派(スンナー。ハンバル法学者集団による教義中心のイスラム思想)である。サウジアラビア国は、そのスンニ派の中のさらにワッハーブ派(ワッハービア)という矯激(きょうげき)なセクトである。

それでもイランとサウジが仲直りして、中東世界が団結したことは、ものすごく重要なことだ。
だから、これを叩き壊すために、ワルのアメリカが、動いて再び中東で戦乱を引き起こすことを計画した。それが今度のガザ戦争だ。大きくは中国による次の世界覇権(世界の安定を目指す)を邪魔して、妨害するための動きである。

ついこの間まで、イラク北部とシリアでの、IS(アイエス。イスラム国という暴れ者の集団)が戦争を仕掛けた。あのISは、2014年の6月に、突如、7万人の兵力で、イラク北部に出現した。トヨタの「ランドクルーザー」SUV(砂漠に強い。アメリカのテキサス州で製造。荷台に機関銃の銃座を据え付ける )の、2000台の堂々たる隊列を連ねて、出現した。彼らは、ヒラリーとジョン・マケインたち デープステイトが、育てた「狂ったイスラム聖戦主義者(ジハーディスト)たち」だ。

ISのトヨタの「ランドクルーザー」の車列

IS の最高幹部バグダディ以下の青年たちは、イラク戦争(2003年から)で捕虜になったイラク人の若い兵士たちで、アメリカのサウジの北の砂漠にある、米軍の秘密の軍事基地(米空軍の大きな空港でもある)で、米軍の特殊軍(スペシャル・フォーシズ。CIAと反共右翼軍人の結合体)に、洗脳され、訓練されて、ISとなって暴れ出したのだ。そして中東を再び火の海にした。

これに対して、アラブの民衆も指導者たちも、「もう戦争はイヤだ。アメリカが大きらいだ」と腹の底から思っている。

ガザ地区を軍事的に占拠しているハマスは、前述した通り、決してパレスチナ民衆の代表ではない。今やシリアでもほとんど全滅した(北部のイドリブ県に少し残っている)このIS「イスラム国」と、今のウクライナのゼレンスキー政権(アゾフ大隊。反ロシアの反共右翼)と、全く同じ、英米によって作られて、操(あやつ)られている武装集団である。そして、アメリカによって、捨て駒(ごま)、使い捨て、にされる運命だ。

今度のガザ戦争は、このような複雑な仕組みになっているから、普通の人々で、ちょっと世界政治に興味のあるレベルの人間たちでも、なかなか中東の全体像を理解できない。私、副島隆彦はハッキリ書くが、日本の新聞記者やテレビで世界政治評論をやっている学者たちレベルでも、私が今、書いていることを理解できない。
別に私は、私の考えに従えという気はない。だが、これまで20年、副島隆彦の言論や知識、思想につきあってきた皆さんは、静かに私の話を受け入れるだろう。

その次に重要なのは、この10年間、サウジアラビアは、イスラエルと仲良くしてきた、という事実だ。これは、アラブ諸国の大義(たいぎ。cause コウズ。「自分たちが生きる理由」 の意味。自分たちの強い正義感、信念 )である、イスラエルというユダヤ人国家をヨーロッパから帰ってきた白人ユダヤ人(アシュケナジム)たちが建国したこと(1947年4月)を絶対に認めない、という態度を持つのだが、これに対しての裏切りの行動である。

だからサウジアラビアは、アラブの大義に反してでも、イスラエルと連絡をとっており、英米の仲介もあるので、イスラエルと決定的に対立していない。さらにこれにエジプトも加わっている。だからここで複雑な構造が生まれる。サウジアラビアとしては、これ以上、事態を荒立てたくない。同じくイランも、イスラエルの北のレバノンにいるヒズボラ(レバノン人のシーア派の武装集団。6万兵ぐらいいる)という武装集団を、背後から動かしているのだが、これ以上、イスラエルと戦闘をする気はない。

アラブ世界は、もう、アメリカに騙されたくないのだ。

それでもイスラエルのネタニヤフ首相(リクード党という日本の自民党右派 のような政党 )が、自分の失策を挽回するために、ハマスに対して強硬な姿勢を、ポーズなのだが、ワザと取る。すなわちガザの北4分の1にあるハマスの拠点を、イスラエル軍の戦車隊(メルカパという有名な戦車の師団 )と歩兵部隊(GI ジーアイ。グラウンド・インファントリー)で制圧するという計画を今も立てている。

イスラエルのネタニヤフ首相

だが、このガザ地区の北4分の1にまだ、難民として南に逃げないで居残っているパレスチナ人たちがいる。不思議なことにさらにその南に、「ガザ市」という四角の地帯がある。ここにもハマスがまだたくさんいるようである。この北部の2つの地区以外に、全体の6割ぐらいの南にもガザという地域がある。

ここは、イスラエル軍からほとんど攻撃を受けていない。どうやら、ここに住んでいるパレスチナ人たちは、イスラエル政府からも認定をされたアラブ人ではあり、イスラエル国民として認めている130万人ぐらいのパレスチナ人である。この奇妙さを、私は昔から注目してきた。今のところ、これ以上の知識、情報が私に無いので、正確には分からない。

すでに50万人以上が、イスラエルからの警告に従って、非戦闘員(ノンコンバタント。一般市民 )として、北からこの南側のガザ地区に避難した。友人、親戚がいるのだろう。さらには、南のシナイ半島のエジプト領土側からもラフィという出口(検問所)から、脱出しているパレスチナ人たちもいる。このパレスチナ問題の複雑さの説明は、一旦、ここで置く。

私、副島隆彦が論究してきた、世界史の中の「ユダヤ人とは、そもそも何者か」ということまで言うと、イスラエル国によって認定されているガザのパレスチナ人というのは、宗教は違うが、どうも、ほとんどが古代以来、ユダヤ人と同じ民族だ、と言ってよいぐらいの人たちだ。

彼らはパレスチナ人なのだが、イスラエル政府に暴力(軍事力)で反抗する人々ではない。平和主義者(パシフィスト)だ。今のイスラエル国民の人口は、970万人である。そのうちのいわゆるユダヤ人は、730万人ぐらいである。残りの人たちはユダヤ人と結婚したアラブ人で、イスラエル国民の認定を受けている。これ以上の問題はここでは説明しない。

それでパレスチナ人全体を代表している政府機関は、PLO(ピー・エル・オウ)である。 PLOは、今のヨルダン川西岸地区(Trance Jordan トランス・ヨルダン川)(上掲の地図を参照せよ)と呼ばれる、イスラエルの古代からの首都とされるエルサレム(Jerusalem)からは東側だ。ヨルダン国からはヨルダン川の西岸(せいがん)と呼ばれる西側だ。

ここにパレスチナ人たちで地元民の多数がいる。400万人ぐらいいる。パレスチナ人で国外に逃げていない人たちだ。イスラエル側が、第3次中東戦争(1968年)で、ここのエルサレムだけは奪い取って占領した。だから地図では、エルサレムに向かってイスラエルから棒が突き出たようになっている。

このヨルダン川西岸地区のパレスチナ人の居住区の、東エルサレムと呼ばれる地区のラマラという町に、パレスチナ政府を名乗るPLO(ピーエルオー。パレスチナ解放機構)の今の代表のアッバス議長がいる。あまり激しい発言をしない、気の弱そうな男だ。だがその方が生き延びれる。アッバスの声明文を、以下に新聞記事で載せる。アッバスは、ハマスを認めない。「パレスチナ人全体を代表する唯一の政府機関はPLOである」と主張し続けている。そして、この考えを国際社会、すなわち国連の決議がずっと毎回、毎回、採用している。

(転載貼り付け始め)

〇 「パレスチナ議長、イスラム組織ハマスのイスラエル攻撃を非難 」

2023年10/17(火)   CNN

パレスチナ自治政府(PLO)のアッバス議長がハマスによるイスラエル攻撃を非難

(CNN) パレスチナ自治政府のアッバス議長は10月15日、パレスチナ自治区ガザ地区を実効支配するイスラム組織ハマスがイスラエルに対して行った攻撃について、初めて明確かつ厳しく非難し、ハマスの行動は「パレスチナ人を代表するものではない」と述べた。

パレスチナ自治政府の通信社WAFAの報道によれば、アッバス氏は南米ベネズエラのマドゥロ大統領との電話会談の際、「ハマスの政策や行動はパレスチナの人々を代表するものではない。PLOパレスチナ解放機構の政策やプログラム、決定こそが合法的かつ唯一のものとしてパレスチナの人々を代表している」と述べた。

WAFA によれば、アッバス氏は民間人の死傷の停止や人質の解放、暴力の拒否を求めた。 アッバス氏は会談で、イスラエルがガザへの侵攻を停止し、ガザ市民に対して医薬品や水、電気、燃料を供給するための人道回廊を開設して、ガザの民間人を直ちに保護することが早急に必要だと強調した。 アッバス氏は、パレスチナの人々をガザから立ち退かせることは「パレスチナ人にとって2度目の破局だ」と述べた。 ハマスが今月に入りイスラエルに対して破壊的な攻撃を実施し、イスラエルとハマスは戦争状態にある。

(転載貼り付け終わり)

副島隆彦です。2004年にPLOのヤセル・アラファト議長が死んだ。アラファトは、本当は、英米に殺されたと言われている。 アラファトは、恐れることなく、いつでも殺されるところに居たが、生き延びた。英米が、アラファトを必要としたからだ。

ヤセル・アラファト議長(1929-2004)

もっと遡(さかのぼ)ると、1967年6月の「第3次中東戦争」(6日戦争)のときに、エジプトのナセル大統領が、イスラエル軍(片目のダヤン将軍、国防相 )の戦闘ヘリ部隊(アメリカが供給した)によって、エジプト軍の2個師団の戦車(400台)が、シナイ半島の国境線で全滅させられた。


ダヤン将軍、国防相(1915-1981)

民族の英雄の ナセル(ナシィール)大統領のエジプトは、軍事的には大(だい)敗北した。だが、このとき、激しくイスラエル軍と戦って登場した、パレスチナ人の自衛組織であるPLOとその軍事組織のファタハが頑張った。このPLO(ファタハ)を率いたアラファトを救い出すために、ナセル大統領が、ヨルダン国王のもとに、アラファトを助け出し、会談させた。

エジプトのナセル(ナシィール)大統領(1918-1970)

このことでナセル大統領は、西側に殺された。だから、そのあとにアラブの英雄として登場したのが、PLOのアラファト議長である。あのひげ面と分厚い唇の顔と、ヴェドウイン族(砂漠の民。アラブ人の中の上級民たち)のターバンを巻いた姿を覚えている人は多いだろう。 このあと、PLOに対抗させるために、英米によってハマスが、1987年に、作られたのである。

こういう大きなイスラエル・パレスチナ問題の大前提がなければいけない。日本人の新聞記者やテレビ解説程度では、表面のことしか知らない。知りたくないのだ。 大事なことは、1948年5月14日に、イスラエルが建国された時、初代首相は、ダビド・ベングリオンだ。この男がずっとイスラエル国の指導者で、それなりに立派な男だ。
“現代イスラエル建国の父“ である。ベングリオンは、イスラエル労働党を率いて、首相を13年間続けた。

ベングリオンは、独立直後から、「パレスチナ人との和解を目指す。ユダヤ人が、パレスチナ人を抑圧している事実はある。我々は、アラブ人たちからのキブツへの襲撃には自衛するが、自分から攻撃はしない」という穏健派の立場を取った。ベングリオンたちが作った、穏健派の軍事組織である、ハガナー Hagana が、やがてイスラエル国防軍(IDF)になった。

それに対して、このハガナーから分裂して、イルグーン団 Irgun という過激派の軍事組織を作ったのが、メナヘム・ベギン Menahem Begin である。建国時から、ベングリオンは、ベギンと対立を続けた。イルグーン団は、
アラブ側とパレスチナ人に対して、容赦のない、軍事行動を取った。ベングリオンは、ベギンを政敵として、イスラエル国内の政治で、ずっと対立し続けた。

このベギンが、1973年に、頑迷な宗教右翼たちと、合同してリクード党を作ったのだ。 今のネタニエフ政権もリクードだ。ベギンは、1977年から、5年間、首相をした。

私は、ベングリオンのイスラエル労働党(社会主義者である)を支持し続けた、したヨーロッパ、アメリカ白人ユダヤ人たち、たとえば、シドニー・フックや、女性思想家のハンナ・アーレントとかを尊敬している。だから、ベングリオンの系譜は、今のリクードや宗教右翼の政党たちとは全く考えが違う。ベングリオン派の人たちは、パレスチナ人と和解し、共存することを望み、ずっと平和を求めている。


ダヴィド・ベン=グリオン(1886-1973)

イスラエル建国に反発したアラブ諸国とすぐに戦争(これが、第1次中東戦争)になったが、ベングリオンたちが粘って勝利した。イギリス軍の干渉にもベングリオンは勝った。この最中に、ベギンのイルグーン団は、自分たちの建国運動を鎮圧しようとしたイギリス軍の司令部があったダビデ大王ホテル King David Hotel に、爆弾を仕掛けて爆破したり、パレスチナ人を収容所で処刑したイギリス人の軍人を絞首刑にして木にぶら下げたりの激しいことをした。


メナヘム・ベギン首相(1913-1992)

だから、イスラエル建国の時以来、国連決議はずっとイスラエルを批判している。それでも、その時、必ず、「イスラエルと同時にパレスチナ国家の成立を認めて、イスラエルとパレスチナ国家の2国家共存を承認する」という態度である。国連安保理の「第242号決議(1967年)が、今も非常に大事とされる。のちに、PLOとパレスチナ国民会議(これが国会だ)は、この決議を承認した。そして、同時に、イスラエル国の存在を認めた(1988年)。

だから、まともな感覚をした人々は、世界中で、「イスラエルはパレスチナ国家を承認すべきである。そして、2国家で平和に共存すべきだ」と考えている。私、副島隆彦もこの立場だ。この考え方以外には、中東世界が安定することはない。

今後、何が起きようが、小さな戦争が続こうが、最後は、この「イスラエルとパレスチナの2国家の平和な共存」しか、有り得ない。 だから、私たち日本人も、この主張を後押しすべきだ。

1995年の11月に、イスラエルで、平和主義者の、イハツク・ラビンが首相(イスラエル労働党、ベングリオンの伝統 ) になって、パレスチナPLOのアラファト議長と、「2国家共存」を目指して、協議を始めようとした。1993年のオスロ合意に基づくものだ。ところが、このあと、ラビンは暗殺された。その後は、優柔不断のペレス首相が継いだが、もう平和交渉はうまく進まなかった。
暗殺されたラビン首相を熱烈に支持した、そして今も支持している、平和を求めるイスラエルの(潜在的には多数派の)国民の気持ちを、私たち日本人は大事にしなければいけない。


イツハク・ラビン首相(1913-1992)

だから今のイスラエル国民の中にもパレスチナ人の中にも、双方が停戦( cease-fire シース・ファイア)して、戦争をやめて、2国家共存で仲良くする、という考えの人々が多数派として存在するのである。私たちは、この勢力を応援しなければいけない。このことの説明が日本国でまったくされない。

だから、前述したこの3月10日の大きな動きである、中国が仲裁したイランとサウジアラビアの国交回復(仲直り)が、これからも何があろうが、中東アラブ(イスラム教)世界全体で、進んでいくのである。だから、私、副島隆彦があえて言います。


和平合意に調印後握手をするラビンとアラファト。中央はビル・クリントン(1994年)

あんまり心配するな。もうアラブ人も、ユダヤ人も、戦争や戦乱を望んでいない。だからあえて、この中東地域(region  リージョン)に、歴史的に、戦争を持ち込もうとする英と米が非難されるべきだ。 英と米の超(ちょう)財界人と軍需産業からなるディープステイト the Deep State の邪悪な連中の動きをこそ、私たちは注視し睨(にら)みつけるすべきだ。

このことを(1)中国の習近平も、(2)ロシアのプーチンも、そして(3)アメリカのトランプ大統領を支持する勢力も、よーく 分かっている。だから私たち日本からも、この大きな動きを支持し、賛同しなければいけない。今、追い詰められているのは、いつも世界中で戦争を起こさせようと、画策する、英米のディープステイトである。もう、世界中で、こいつらの悪だくみはバレて露見してしまっている。この今の世界歴史の大きな動きを、私たちは、見誤ってはならない。

他のアラブ諸国の指導者たちもこの大きな動きをよくよく分かっている。だから、ガザ戦争と、まったく同じ時期に、北京で開かれた「一帯一路(いったいいちろ。One Belt, One Road Initiative, OBOR ワン・ベルト・ワン・ロード・イニシアチブ )の国際フォーラム」(10月18日)に、150カ国の政府の代表団(デレゲイツ)が集まった。

 

ロシアのプーチン大統領も参加した。「各国首脳は、今年の一帯一路に、23人しか集まらなかった。去年は37人が来たのに」と、西側(the West =G7 =ディープテイト)は、すぐに悪口を言う。だが、150カ国の政府の外交部の代表(デレゲイツ)が集まったのだ。日本からの、鳩山由紀夫(はとやまゆきお)元首相が出席した。だが、日本政府は、G7の西側(デープステイトの惨めな子分)だから代表を送らなかった。
このように世界は、どんどん中国を中心に動き出している。

ということは、今の国連(The UN ザ・ユーエヌ。正しくは連合諸国=ユナイテッド・ステイツ。加盟国は193カ国)をいいように動かしている英米の白人指導者たちに対して、一体、どっちが本当の国際機関か、と問えるのである。世界中の民衆と、世界の大勢は、もう大戦争(ラージ・ウオーlarge war )を望んでいない。 世界から戦争と地域紛争を無くしたい、

だが追い詰められた英米の超財界人たち(ディープステイト)は、これからも、まだ、何をするか分からない。核戦争の可能性にまで私たちは注意を続けなければいけない。このことは、日本でも行われた、2020年の1月からの、コロナウイルスと、それに続く、危険なワクチンの強制(2021年の3月から始まった。まず医療関係者、それから老人たちに接種した)による、日本国民殺しの動きとも関連する。

それから、大国である、フランスとドイツの動きでである。フランスは、つい最近、200年間に渡って、アフリカの赤道地帯を植民地にしていた。だが、遂(つい)に、この地域(リージョン、region レジオン)から、撤退した。 ニジェールという国にいたフランス大使と400人のフランス外人部隊 が、9月に撤退した。これが象徴的だ。

フランスはアフリカ諸国54カ国(AU。African Union アフリカ連合)への関与をあきらめて、投げ捨てて、今後は、自分の利益としてのアフリカの天然資源を奪い取る(搾取する)ことを諦めた。マクロン大統領が〇月〇日に宣言を出した。

私が、面白かったのは、8月に、実質はフランス国軍の最先頭の戦闘部隊である、フランス外人部隊(フレンチ・フォーリン・リージョン)という 民間軍事会社(PMC、傭兵部隊)の司令官が、言ったのだが、「とても俺たちは、ロシアのワグネルWagner とぶつかることはできない。あいつらには勝てない」と言って、逃げ出す決断をしたことだ。

この以前から、サヘールSahele と呼ばれる、サハラ砂漠の南側一帯から、フランス軍は撤退していた。ニジェールから逃げ出す前に、チャドとマリと ブルキナファソからである。それからガボンからもである。まだ残っているのが、ナイジェリアというサヘール地帯の大国である。このナイジェリア(人口1億人)の経済成長がものすごい。

そして、この地域大国(リージョナル・パウワ regional power )のナイジェリアの北半分の砂漠地帯に、民族解放戦線のような暴れ者の青年たちの組織がある。砂漠の中を武装したジープで駆け回っている。反政府ゲリラの集団だ。それに対して政府は、南の海に面した地帯で、長年、白人たちによって占領されている。
この地帯一帯で、奴隷貿易(スレイブ・トレイド)がずっと行われた。この海沿いで、ヨーロッパ白人たちが、植民地主義(コロニアリスム)の貿易と、プランテイションの農業経営を行って来た。それから鉱物資源の採掘と持ち出しである。この、南の都市部へも、北の砂漠地帯の反政府ゲリラからの攻撃が加えられる。

私、副島隆彦が、一番不愉快なのは、この海に面した都市部で、真っ黒いデブの黒人(バンツー・ニグロという)が、真っ白いローマン・カソリック教会の司教の白衣の恰好で、偉そうにキリスト教の神父として、宗教をアフリカ人たちに押し付けてきたことである。

原住民は、原住民の古くからの土俗的な、民衆信仰である自然崇拝(アニミズム)を行うべきである。キリスト教は、アフリカから排撃されるべきだ。

この地域大国のナイジェリアの 反政府ゲリラ組織の名を「ボコハラム」という。このボコハラムBoko Haram  の正確な意味を知っているのは日本人では、私だけであろう。

今、ふっと思いついて、私がウイキペディアを調べたら、次のように書いている。

(ウイキから)  Boko はハウサ語で「西洋式の非イスラム教育」を意味し、Haram とはアラビア語 で「」の意味である。つまり Boko Haram とは「西洋の教育は罪」という意味となる[15]

副島隆彦です。ボコハラムは、こんな、ウィキペディアにある、訳(わけ)の分からない「西洋の教育は罪」などと言う意味ではない。 ウィキペディアというのは、まさしく米CIAが作って運営しているネット組織だ。悪辣(あくらつ)なのだ。このことも、日本の知識層が知らない。それでいつも洗脳され、騙されている。

ボコハラムは、そんな持って回った、難しい意味ではない。ボコBoko とは、白人という意味で、ハラムHaram は悪魔である。だから、「ボコ(白人)ハラム(悪魔)」で、「白人は悪魔だ」という意味だ。こういうコトバの意味の政治組織だ。そしてナイジェリアの民衆が尊敬する政治勢力だ。だから、「 ヨーロッパ白人どもを追い出せ」という民族愛国主義の政治闘争だ。

このボコハラムの元気な兄ちゃんたち は、いくら殺されても負けない。次々にナイジェリアの青年たちが、北の砂漠に消えて、ボゴハラムにはいってゆく。


ボコハラムの指導者である元気な兄ちゃん(2021年に戦死した)

私が知っている、一番感動した出来事は、2014年4月に、ナイジェリアの都市部の女学校の女子生徒たち270人を、ボコハラムが誘拐した。世界中で、アフリカの凶悪事件とされた。ところが、その4年後に、その女子生徒たちのほとんど全員が、解放されて帰ってきた事件だ(2018年の3月)。


誘拐された女子学生たち

この女学校の女たち というのは、現地では、かなり良い家庭の、いいところのお嬢様たちだ。女学校に通(かよ)えるのだから。それで、4年後に、娘たちが無事に戻ってきたと言って、家族と皆で大喜びで、手と腰を振りながら踊っているニューズ映像を、私は見た。私は、びっくりした。その少女たちの中に、赤ちゃんをうれしそうに抱えている者たちがかなりいた。そして、そのことを、親たちも皆で、喜んでいるようだった。一体、誰の子供なのだ、などとバカなことは言わない。その赤ちゃんの父親 は、民族の英雄である青年たちなのだ。

その赤ちゃんたちは、ボコハラムの過激派の青年たちが産ませた赤ちゃんたちだ。すなわちボコハラムとは、日本の幕末の尊王攘夷(そんのうじょうい)の、「白人(毛唐 けとう)を見たら、その場で、斬り殺せ」という、当時の 切実な思いの、過激派の武士たちと全く同じなのだ。私は、尊王攘夷を唱えて、いっぱい死んでいった、直情的な正義感の、武士たちのことをずっと調べて、自分の歴史本に書いてきた。

だから、ナイジェリアの国民である黒人民衆、そして黒人の富裕層までが、ボコハラムが大好きだ。そして、ヨーロッパ白人が大きらいなのだ。この考え方が理解できなければ、アフリカ人の本当の気持ちと、根本のところで、通じ合うことはできない。

私、副島隆彦がどれぐらい、奥底からの深い思想を持っているか、分かるだろう。そして同時に、極めてまっさらさらに単純だ。何の複雑さも無い。まさしく、「白人(毛唐)悪魔」である。

だから、中東のアラブ人たちも、南米の原住民とメスチゾ(白人との混血。南米人の多数派の民衆)たちも、それから、アジア諸国の民衆も、今の人間たちも、みんな、「ボコハラム」=「白人悪魔」を、信念にしている。これでいい、と、私、副島隆彦は考えている。

パレスチナ人の問題に戻る。私はすでに『日本人が知らない 真実の世界史』(日本文芸社刊 2018年)という本を書いた。ここで、イスラエル人のテルアビブ大学の歴史学のシュロモー・サンド教授(今、77歳)が、ハッキリと、「古代ユダヤ人(初期のユダヤ人)とは、今のパレスチナ人だ」と書いた。

「古代ユダヤ人は、商人として地中海世界に脱出していった者たち(ディアスポラ Diaspora 大離散)以外は、農民になって、現在のパレスチナ人になったのである」という驚くべき学説を発表した(1987年)。シュロモー・サンド教授は、イスラエルや欧米世界で、軽く見られているおかしな学者ではない。イスラエル政府も敬意を払っている一流の学者だ(存命)。


テルアビブ大学の歴史学のシュロモー・サンド教授(77歳)

だから、ずっとこの地に住み続けているパレスチナ人たちこそが、古代ユダヤ人である。

最初に私が書いたとおり、パレスチナ人とイスラエル・ユダヤ人は、実際に見ていると、ほとんど差がつかない。西暦622年を、「イスラム教でヘジラ Hegira 元年」という。予言者ムハンマド(モハメッド)が、この年ヘジラ暦の元年を、イスラム教の始まり(紀元)と決めた。

この西暦622年前後から、すでに、中東アラブ世界は、巻き起こる熱狂(ねっきょう。エンシュージアズム)の中で、どんどんイスラム教(ムスリム)になっていった。イスラム教は、強烈な、民衆救済(きゅうさい)思想である。 だから、この熱狂は、西は、モロッコとスペイン(後(ご)ウマイヤ朝。首都アルハンブラ宮殿)にまで到達した。

そして、東側は、何と、ペルシャ高原を経てインドを通り越して、インドネシアにまで到達した。おそらく西暦800年代には、日本にまで到達し、それが日本の平氏(平家)という、インド系のイスラム教の海洋性商業民で、やがて日本民族に溶け込んだのだろう。平清盛(たいらのきよもり)の、遺(のこ)された画像を見るとインド人のような顔をしている。

平氏は、沖縄諸島(ルンクーン列島、琉球が正しい呼び名だ)を素通りして、偏西風(貿易風)で、直接、日本の瀬戸内海に到達した。だから、香川県の金毘羅様(こんぴらさま)に鯱(しゃち)を祭神とする神社を作った。インドにやって来たイスラム教は、ナーランダ学院(ビハール。ここで玄奘三蔵=げんじょうさんぞう=が640年頃に学んだ)という仏教の大研究所を、700年代に破壊した。

このようにして アラブ人なるものも、イスラム教徒として、その聖典(せいてん、カノンCanon )であるクルアーン(コーラン)とともに成立していった。だから、人種(race レイス)としてのアラブ人やユダヤ人と、宗教としての国民が、食い違いを起こしている。

再び話が逸(そ)れるが、中央アジアの南で、今も紛争を起こしているアルメニアという国がある。このアルメニアと争っている、アゼルバイジャンという国との紛争がある。アルメニア国は、トルコの東側に在って、オスマン帝国から虐殺されたという悲しみと憎しみを今ももっている。

アルメニア人は、白人種の一種だ。例えば、クラシカル音楽の指揮者のカラヤンや、お騒がせ女のキム・カーダシアンが、青を通り越した、緑の目をしたスラっとした美人で有名だがアルメニア人系だ。ユダヤ人よりもユダヤ人らしい種族だと言われている。

一方、アゼルバイジャン人 というのは、中央アジアのコーカサス(カフカス)地域(region リージョン)の1国だが、カスピ海沿いで、天然ガスがたくさん出る。ロシアにとっても大事な国だ。独立している。ここでハッキリ書くが、アゼルバイジャン人というイスラム教徒は、実は、元元は、アルメニア人なのだ。だから、アルメニア人とアゼルバイジャン人は、同じ種族だ。驚くべきことである。宗教が後で違っただけなのだ。

今は、アゼルバイジャンの方が軍事力が強い。だから、ナゴルノカラバフという飛び地に取り残されているアルメニア人の軍事自衛組織は、敗北して、アルメニアに撤退した。このアルメニア国に、今は、欧米白人たちからの同情の応援や、軍事支援が来ないので、苦境に立たされている。現地に行けば、きっと、アルメニアとアゼルバイジャンは、互いに現地語で言語が通じる。いくら互いに憎しみ合っていても、である。

アルメニア正教(せいきょう)というのは、一番古いキリスト教とも言われて、エルサレムの古い地区の4分の1がこの一番古いキリスト教(2世紀頃に成立)である。

だから、ユダヤ人とパレスチナ人の違いも、これと同じで、現地では、お互い、話し言葉(spoken languageスポークン・ランゲッジ)が通じるだろう。書き言葉(written language リトン・ランゲッジ)は、イスラエル人は、国語としてヘブライ語(Hebrew  ヘブリュー)を、小学校以来ずっと習って話す。ちょっと出来がいい子は、すぐに英語もできるようになる。

一方、パレスチナ人は、アラブ人であるから、当然、アラビア語を話す。ところが、実際の現地では、おそらく話し言葉では、互いに通じるようである。2千年間もずっと、そこに居るのだから。この奇妙さを、私は現地で確認するために一度はイスラエルに行かなければならないのだ。

だが、私に助言する人がいて、「副島先生はイスラエルに行かない方がいいですよ、殺されますよ」だそうだ。そんなことはないと思う。私は、団体旅行(グループ・ツアー)に潜り込む形ででも、イスラエルに行ってみたい。イエスの本当の生地のナザレや、そこから東に50キロ行った、イエスの本当の奥さま(一番弟子でもある)マリアの、マグダラ行きたい。

ガリラヤ湖の畔(ほとり)のマグダラの町だ。Maria Magdalen (マリア・マッダレーン)こそは、真実のイエスの奥さまで、ふたりには、サラSara という女の子がいた。今も、世界中の女たちが真剣に拝む、マリア様(の像)は、聖母(イエスの母親)のマリアではない。奥様のマリアだ。このことも、世界中に知れ渡るべき大きな真実だ。
それが、大作の小説そして映画の「ダヴィンチ・コード」( 〇年作 )が暴き当てた真実だ。

それから、ローマ軍が駐屯していたツポリや、北部のゴラン高原の山並みを自分の目で見たい。イエスは、ギリシア語を書いて話していた教養人だ。ローマ軍の将校(百人隊長、センチュリオン)から上は、ギリシア語を書いて読めた。イエスはユダヤ人ではない。自分でも、一言もそうだと言っていない。「旧約聖書」も「新約聖書」も、すべて、ギリシア語で書かれていたのだ。ヘブライ語など、紀元後2世紀に作られた、人造言語だ。イエスよりも後の時代だ。
だから、私、副島隆彦はイスラエルに行きたい。だが、もう10時間も飛行機に乗るのがイヤになっている。

ガザ地区から出口(門 ゲイト)がたくさんあって、東側のイスラエルの町の工場や農場で、パレスチナ人たちがたくさん働いている。いくら完全に閉鎖したと言っても、今も、そこは人々が、ぞろぞろと出入りしているはずなのだ。皆、戦争には慣れっこだから。
ここで、政治難民(refugees  レフュジー)とは、一体何かと考えると、複雑な話になる。

私は、かつてニューズ映像で見たのだが、ユダヤ人(イスラエル人)の男が、パレスチナ人たちの群れに向かって「お前たちは、もともとエジプト人だ。エジプトから来たのだ。だから、エジプトに帰れ」と喚(わめ)いていた。私は、ものすごく、この瞬間に興味を持った。なぜなら、ユダヤ人そのものが、もともとエジプトから来た人たちであるからである。人(他人)のことなんか、簡単に言えるものか。

以下の知識は、ある程度、頭のいい人間なら知っていなければいけないことだが、紀元前1250年(この数字だけは、覚えなさい。バカども)に、モーセが、「出(しゅつ)エジプト記」(エグゾダス  Exodus これだけが、真実は、唯一のユダヤ教の本物の聖典 )に書かれているとおりだ。エジプトから1万人ぐらいの移民( 新天地を求めた開拓農民)が、モーセに率いられて、出て行ったのである。

真実は、エジプト国王(ファラオ)のラムセス2世から迫害されて、追尾されたのではない。「お前たちは、あっちの、北のカナーンという、肥沃な土地が空いているから、あっちに行け。支度金もあげるから」と、言われて、モーセたちは、植民者(パイオニーア pioneers )として、エジプトから平和に出て行ったのだ。

そして途中でモーセが、「私たちはユダヤ人だ。私が作った、新しい神であるヤファエ(Yahwhe エホバ)だけを信じる」として、この時、ユダヤ人が誕生したのである。モーセが、十戒(じゅっかい。10コマンドメント)を持って、シナイ山から下りて来た時にだ。たったこれだけのことなの。ユダヤ人の誕生、発生というのは。だから、モーセたちは、エジプト人だ。

ユダヤ人もパレスチナ人(アラブ人)も人種(レイス)としては、同じ民族である。西洋では、まさしくセム族(Semites セマイト )とされる。区別なんかない。例えば「反(はん)ユダヤ主義」のことをヨーロッパ語では、アンチ・セミティズムanti-Semitism という。アラブ人もまとめてみんなセム族だ。これは学問的にも決まっている。

私、副島隆彦は、オペラの傑作で、グランド・オペラと呼ばれて、「アイーダ」(ベルディ作)と同格とされる、「サムソン と デリダ」を、いつも思い出す。このオペラの大作「サムソンとデリダ」(サン・サーンス作、1870年ぐらい初演 )は、まさしく、ガザ地区(古代のガザの、ペリシテ人の王国)のことを描いた作品だった。


オペラの大作「サムソンとデリダ」

サムソンと言う、古代ユダヤ(ヘブライ)の民の代表の、師士(しし)と呼ばれる指導者が、デリダというペリシテ人(キリスト教では、パリサイびと。Pharisee ファラシー)の王女で、ガザの太守(国王)のアビメレクの娘なのだが、この女の色香(いろか)に惑わされて、ダゴンの神の虜囚(りょしゅう 捕虜)になる。

ダゴン神は、ペリシテ人、これが、どうも、今のパレスチナ人たちなのだ、の神で、悪魔扱いだ。ペリシテ人(パレスチナ人)に支配されているヘブライ(ユダヤ)の民を、目くらにされたサムソンが、最後に、怪力で、ダゴンの神殿ごと破壊してしまう、というオペラだ。 何が何だか、一体、どっちがどっちか、分からない作品だ。 やっぱり、この現地人のペリシテ人(パリサイびと)たちこそは、古代ユダヤ人なのではないか。

私は、もっと自分の考えを書く。今のイスラエル国は、実は、ディープステイトに嫌われている。なぜならば、イスラエル・ユダヤ人は700万人(970万人の人口のうち)だ。わずか埼玉県と同じぐらいの小国だ。この国家を建設したユダヤ人たちは、ヨーロッパから帰って来た、ヨーロッパ白人の民族主義者である。シオニスト(Zionist  ザイオニスト。シオンの丘にあるエルサレムへの帰還運動で帰って来た)である。

それに対して今のディープステイトの一角であるユダヤ人たちは、これは国家を持たない世界ユダヤ人の商業金融民族だ。彼らは、自分の祖国を持たない。それに対して、イスラエル・ユダヤ人たちは、民族主義者(ナショナリスト)であるから、我が愛する祖国を持っている。だから、欧米のワルの世界ユダヤ人たちから、嫌われている。

今のイスラエル国軍の軍事兵士たち(20万人ぐらい)は、全員、ファイザー社のコロナワクチンを5回打っているそうだ。だから、やがて半分ぐらいは死ぬのではないか。そして、前述したとおり、今のイスラエル国内の本当の多数派言論は、「もう戦争なんかしたくない」である。

まさか、そんなのはウソだ。と私、副島隆彦に言いたければ言いなさい。このことは日本国民にも言える。日本国民の圧倒的な多数派は「戦争などしたくない」。そして、副島隆彦がずっと唱えてきた「アジア人どうし戦わず」である。 ” 台湾有事(たいわんゆうじ)”で、極東でも、英米が戦争を仕掛けて、扇動してくると、自民党の右派や維新の会のように、「中国と戦争もする」となる。その原動力は、統一教会の勢力だ。

だから、日本国内のバカな1割ぐらいの反共右翼(統一教会)が、盛んにテレビ、新聞(ここもディープステイトに乗っ取られている)を含めて戦争を煽動している。私たちは、この動きに注意しなければいけない。

以上のとおり、私は、長々と思いつくままに、イスラエル・ハマス戦争(ガザ戦争)についての考えを書いた。以下に、新聞記事の資料を後ろに3つ載せる。

(新聞資料)

〇 「イスラエルを急襲したハマス軍事部隊の黒幕」

2023年10月11日 英FT(フィナンシャル・タイムズ紙)

(副島隆彦注記。イギリスの高級紙の、このFT紙自身が、ディープステイトそのものであり、イギリス国家情報部のMI6(エム・アイ・シックス)の広報紙である )

https://www.nikkei.com/prime/ft/article/DGXZQOCB1041S0Q3A011C2000000?n_cid=NPMFT000P_20231011_a02

「我々に対する継続的な犯罪、国際法や決議に反しての暴力的な占領、米国と西側諸国がこれを支持していることを踏まえ、我々はそのすべてを終わらせ、敵に自らが責めを受けることなく好き勝手を続けることはもはやできないことを理解させる決断を下した」。動画にシルエットだけ映った人物はこう語った。

パレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム組織ハマスが、10月7日にイスラエルを攻撃したわずか数時間後に公開されたこの動画の声の主はハマスの軍事部門の司令官で今回の攻撃を指揮したモハンメド・ディーフ氏とされる。

(中略) ディーフ氏はハマスの爆弾製造者ヤヒヤ・アヤシュ氏に師事していたとされる。「エンジニア」の異名をもつアヤシュ氏は1996年に爆薬を詰め込んだ携帯電話で暗殺された。・・・

 

〇 「「ハマスを消し去る」イスラエル、近く地上作戦か…多方面から一気に侵攻・短期戦狙う 」

読売新聞 2023年 10/14(土)

【エルサレム=福島利之】パレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム主義組織ハマスによるイスラエルへの越境攻撃から、14日で1週間になる。ハマスの攻撃とイスラエルの報復空爆による双方の死者は2800人を超えた。イスラエルは近く開始するとみられる地上作戦で、ガザからハマスの完全排除を狙っている。

イスラエルとガザ地区の比較

(副島隆彦注記。このグラフをあとで、復活して載せる)

イスラエル南部のガザ境界近くには、戦車や軍用車両が集結し、予備役の兵士が続々と到着している。数キロ先のガザからは時折、爆音が鳴り響き、大きな煙が舞い上がる。連日続くイスラエル空軍の空爆だ。

イスラエル軍が近く始めるとみられる地上侵攻の狙いは、「ハマスを消し去る」(ベニー・ガンツ前国防相)ことだ。

イスラエル軍は、ハマスとの圧倒的な軍事力の差を背景に、戦車などを多方面から一気に侵攻させる狙いだ。短期戦で決着をつける作戦だとみられる。過去最大となる36万人の予備役を招集したイスラエルにとって、長期戦は社会や経済へ重荷になるためだ。

ただ、ハマスも軍事力を強化している。約80キロ離れたエルサレムに届くロケット弾を発射させる技術を持ち、多数の攻撃ドローンも所有する。ガザの地下トンネルには、多数の武器や弾薬が隠されているといわれる。

建物が密集するガザは、ハマスの得意とするゲリラ戦に有利だ。イスラエル軍のアムノン・シェフラー広報官は12日の記者会見で、「イランから資金提供や訓練を受け、能力が上がっている」とハマスの軍事力に警戒感を示した。

イスラエルから連れ去られた150人とされる人質の存在も、イスラエルの作戦を難しくしている。「人間の盾」として利用されるおそれがあり、人質の命を守りながらの地上侵攻は、困難を極める。地上作戦を実施すれば、約222万人が密集して暮らすガザで多数の民間人が犠牲になることも避けられない。

(新聞資料終わり)

副島隆彦拝