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下條竜夫 投稿日:2022/01/05 12:25

【2858】[3321]ヴィトゲンシュタインの『論理哲学論考』の謎を解く(1)

新年あけましておねでとうござます。今年もよろしくおねがいします。

さて、少々昔であるが、副島先生が「今日のぼやき」の中でルードビッヒ・ヴィトゲンシュタイン(1889- 1951)について書いている。ルードビッヒ・ヴィトゲンシュタインとはウィーン生まれの20世紀最大の哲学者である。哲学の問題すべてを一挙に解決したともいわれている。


ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタイン(1889~1951)

私は前からヴィトゲンシュタインに興味をもっていたが、このぼやきの文章を読んでなるほどなあということがいくつかあった。ここでは、ヴィトゲンシュタインが用いた用語の解説をし、ヴィトゲンシュタインの『論理哲学論考』がなぜ重要なのかを、副島先生のぼやきの文章を補完する形で説明しようと思う。

というのは、既存の『論理哲学論考』の解説書では、どの哲学問題を、どう解決したのかという点について、なにも説明していないからだ。ある解説書の表紙には「哲学の問題すべてを一挙に解決するという野心的な試み」と書いてありながら、中ではこれについて言及していない。したがってヴィトゲンシュタインが何をやったのか、やろうとしたのかは、さっぱりわからない。

ちなみに、副島先生のぼやきでは、「精神と物体の二元論の問題について」解決したことがわかる。ここでは、別のことについてふれる。

さて、ヴィトゲンシュタインは『論理哲学論考』という本の中で、命題(proposition)、表現(representation)、射影(projection)、演算(operation)ということばを用いている。これらのことばは、実は数学用語である。特に表現(representation)は、数学で用いられる特殊な用語である。ヴィトゲンシュタインの『論理哲学論考』はなかなか理解されていないが、それは数学との類似性を使わないとうまく説明できないからだ。

表現(representation)というのは、表現論(representation theory)という形で数学の理論で用いられる。表現論は空間の線型変換を研究する数学の一分野である。例えば、高校の数学の範囲で言えば、三次元空間の平面や形を、別の空間に写像する場合が一番簡単な表現(representation)である。

ヴィトゲンシュタインは、この数学の「表現」を用いて、言語と事実で構成された「論理空間」を構築しようとしたが、実はそれは線型写像の行列による表現と非常に似通ったものである。

今、三次元の空間を行列で変換する場合を考えよう。式で表すと次のようになる。

3つの括弧がある。実は、この真ん中の3行3列の行列が「表現」である。

そして、この式をじっくりと眺めてほしい。今、右のx、y、zというのは普通は座標である。3つしか入っていないが、実際は、空間でなくてもいいので、拡張していくらでも大きくすることができる。また、右と左の括弧には、座標以外の何が入ってもいい。ベクトルが入る場合を「ベクトル空間」、関数が入る場合を「ヒルベルト空間」という。

ヴィトゲンシュタインはこの右の括弧に事実(facts)を入れ、「論理空間」と名付けた。つまり、右の括弧に事実(fact)を入れた。これをatomic facts、つまり「原子のように無数にある、これ以上分解できない事実のかたまり」という。人間は生まれてから死ぬまで様々な経験をする。そのひとつひとつを拾い集めた経験的事実がこのatomic factsである。

このatomic factsを先ほどの行列という「表現」をつかって左側に変換する。

左側には1つの命題(proposition)がくる。図にすると下のようになる。

命題が「赤」とか「高い」とか、単純な単語である簡単な場合を考えてみよう。小さいころから我々は様々な赤いものを見てきている。赤い旗、赤い血、赤で塗られた皿・・・・・・。これらが原子的な事実である。そしてそこから、「赤」ということばが命題として構成される。「赤」という概念を抜き出しているわけだ。つまり、経験的事実から、「赤」ということばを抽出しているわけである。

このことをヴィトゲンシュタインは「射影」(projection)と名付けた。三次元のベクトル空間なら、球を平面に押し付けてつぶして二次元上で円にすること、一次元上で線分にすることを「射影」という。この性質の類似性をつかって、多数の事実(fact)から、「赤」という一次元のことばを「射影」しているわけだ。これがヴィトゲンシュタインのアイデアである。

ここまでは数学がわかっている人ならばなんとなくわかってもらえるだろう。問題はなぜこんなややこしいことを考えなければならないかということである。

それは、数学で、きちんと射影できない場合、「潰れている」と表すからである。逆にきちんと射影できた場合faithful(忠実)であるという。

この類似を使って、ヴィトゲンシュタインは諸事実からきちんと「射影」できた場合、その命題文は真(true)であるとした。逆に「射影」できない場合、それは偽(false)であるとした。

つまり、この方法で真偽が判定できる。

ただのことば遊びに見えるかもしれない。しかし、科学はこれと同じ仕組みで出てきている。例えばF(力)=m(質量)×a(加速度)という命題を考える。この物理の命題は様々な実験的な事実(experiments)や経験的事実(experience)から抽出して得られた式である。物が落下する、物体を動かすなどの多くの実験的事実から、この式(命題)が得られるわけだ。ヴィトゲンシュタインはこれを抽出ではなく「射影」という数学用語で表した。

つまり、事実からきちんと導出される命題のみが真である。様々な実験事実から理論を導く。このとき、諸事実からきちんと射影できれば、その命題は真である。逆に矛盾があれば偽(false)となる。例えば「風が吹けば桶屋が儲かる」という格言がある。それ格言自体は論理的におかしくない。ではそれが真かというと、その事実がない。だから、これは、論理的に正しくても真とはならない。

簡単にいえば、ヴィトゲンシュタインはこの数学の表現(representation)をつかって、「真と偽はどうやってきまるのか=論理とは何か」についての答えを導いたことになる。

ヴィトゲンシュタインはラッセルとフレーゲが「論理とは何か」に悩んでいるときに、数学に興味を持ち、ラッセルの追っかけみたいなことをやっていた。困ったラッセルにヴィトゲンシュタインは「私をきちがいだと思うか?」とラッセルに尋ねた。その時、ラッセルは「わからない、何か文章を書いて見せてくれ」といった。その時に書いた文章がこの「論理とは何か」についてだといわれている。

さて、この「諸事実が射影されている(反映されている)命題だけが真である」というのは、様々な諸学問を否定している。だからものすごく重要な概念である。

特に、数学にとってこれが意味することは非常に重要だ。数学では1 1=2になる。1 1=2となるのはそう決めた(公理)からではなく、ひとつのリンゴとひとつのリンゴをあわせるとふたつのリンゴになるという事実から発生していることを意味する。この考え方からすると「無限」「4次元空間」などはみんなあやしいものとなってしまう。諸事実が反映していない(射影されていない)命題は偽となってしまうからだ。

ただし、真の命題から別の命題を導くことは可能である。ウィトゲンシュタインはそのために、どのような場合にこれが成立するかもきちんと議論した。事実からえられる命題を基本的命題とか要素命題(elementary proposition)という。基本的命題を発展させれば別の命題を証明することができる。例えばF(力)=m(質量)×a(加速度)から、衛星は恒星のまわりを回転しているという別の命題が導ける。

しかし、それでも決まらない場合がある。つまり事実から「真」と「偽」が決まらない場合がある。これは、「真」か「偽」を決めるための事実がなにもない場合だ。「神が存在する」「無限は存在する」などがこれにあたる。

この場合は、「沈黙しなければならない」。これがウイトゲンシュタインが『論理哲学論考』の最後に述べたことば、「語りえぬものについては、沈黙しなければならない」の意味である。すべてここに帰着できる。

そして、これによって哲学が扱える範囲と境界が明確にできたわけだ。

つまり、ヴィトゲンシュタインはこのように哲学の成立する範囲と境界を決めることに成功した。このことを、「ボトルの中にいるハエを外に出して飛ぶようにする(To show the fly out of the fly bottle)」と表現する。ハエ(fly)は飛ぶ(fly)からハエ(fly)である。哲学も知識を愛するのだから、わからないことを議論していては哲学にならない。

以下続く

副島隆彦 投稿日:2022/01/02 07:00

【2857】[3320]ぼやきに、副島隆彦が書き加えました。

副島隆彦です。今日は、1月2日です。
 学問道場の会員たちに、新年のご挨拶をします。今年もよろしくお付き合いください。 私は、今、今日のぼやきの方に私の加筆文として、私の、今の考えを書きました。そっちを読んで下さい。
 
 どんな苦難が私たちの前にやってこようと、それに立ち向かって、それに正面からぶつかってゆく気力を養いましょう。私も、歳のせいで、体と頭がかなりキツくなってきました。それでも気力を振り絞って闘い続けます。皆さんも自分の人生を闘って切り開いてください。今年もよろしくお願いします。  副島隆彦拝  

六城雅敦 投稿日:2021/12/31 12:52

【2856】[3319]60年前の若者たちはどのように考え/行動したのかを理解する

激動日本左翼史 学生運動と過激派 1960-1972 池上彰 佐藤優 講談社現代新書 2021/12

会員の六城です。2ヶ月前に”真説日本左翼史 戦後左派の源流 1945-1960”の感想 を投稿しました。
我々が正しく左翼を理解しないかぎり政権交代の気運など盛り上がるはずがない

その続編”激動日本左翼史”の紹介です。書評と呼べるものではなく、あくまでも簡単な感想文としてお読みください。

自分は現在の社会集団としての日本に対しては悲観するほどではないですが、虚無的な感覚を持っています。

『人間を幸福にしない日本というシステム』と同じ現状認識

30年近く前のカレル・ヴァン・ウォルフレン の書名そのもの。そして平成から令和となった今では、その度合いがさらに酷くなっていると感じています。

なぜこんな不条理に民衆は怒らないのだろうかと不思議でなりません

それの回答として、本書では六〇年代の過激派の功罪として、政治的関心までも危険であると社会がみなしたことにある。いわゆる総ノンポリ化です。

同時代(1968年)にパリで起きた左翼勢力による五月革命は現在までもフランスの政治スタンスに影響を与え続けているのに対して、日本の新左翼運動は完全な裏目となってしまった。
そしてこの状況は日本の為政者にとって、とても具合の良い結果となっている。

頭の良い奴は既に爆発して発狂するか引篭もっているんだろうなあと同情します。
自分は頭の回転が良くないから、なんとか精神が保っているだけなんだと思います。

まあ歴史において平民が幸福であった国や期間なんてのも、過去一度もないのですが。
それにしてもなんか全土に覆う生ぬるいボヤ~とした、怒りが”漂白”された今の日本の現状が大嫌いです。

安倍晋三(と麻生太郎)の虚言漬け内閣による陰湿な隠蔽、国家統計の偽装と悪事とこれだけあり、それに続く公明党の元財務副大臣のリベート事件と政治に対する怒りが渦巻いてしかりな状況にあるにも、です。
60年前なら暴動が起きてますよ、絶対に。

副島隆彦先生の怒りのエネルギーの原点は高校時代に体験した新左翼運動です。

本書では従来のマルクス・レーニン主義を標榜する左翼思想から、戦後にスターリンと訣別しトロツキーの世界革命論を掲げて、自壊していく新左翼の時間経過が対談形式で解説されています。

また本来であれば武力革命を率先するべき共産党においても、武力闘争を放棄したことで各ブント(独:同盟)や赤軍派が飛び出していきます。

重要なことはなぜ若者たちが、次々に武力も肯定した新左翼運動に加わっていったと言うことです。

大学生は小ブルジョアジー(プチブル)と共産党は白眼視していた

かけ算も怪しいのが大学生になれる現代において想像しがたいのですが、大学への進学率は1割程度で裕福な家庭しか行けなかったからです。

その学生たちもやがて労働者側になるという発想が当時の共産党にはなかった。
資本家ではなくても知識や才能で必死に喰っている人たち(学者や芸能人)もブルジョアとして非難の対象としたのです。

だから大学生たちが抱える「ノブレス・オブリージュ」(高貴な者が宿命的に負う義務)のエネルギーがすべて新左翼運動へと集まっていたのです。

うん、なんとなくわかる。

世間知らずなのに、義憤に駆られるというのは若さの特権です。
でもそれ自体が「仁義なき戦い」そのもののような内部抗争を生み出していくということまでは想像できなかったのです。

それでも大学生の若い熱気はやがて全学連という組織として具現化して、労働者に代わって六〇年安保闘争で表舞台に立っていきます。

六〇年安保闘争は反米運動なのか、アンチ岸という反ブルジョア運動なのか?

池上と佐藤両氏が指摘しているのは、反安保運動も左翼内では所属によって糾弾相手がアメリカなのか国内の資本家と手先の岸内閣なのかと標的が異なっていたということ。

そして驚くことに共産党は対米従属を是としていたことです。(安保改正を進めた岸内閣だけを悪とした)
アメリカの力により天皇制を打倒してから民衆蜂起でアメリカを出し抜こうという戦略です。
この共産党の唱える二段階革命論は六〇年安保で急展開し、とつぜんナショナリズムを前面に出し始め、反米愛国主義に切り替わります。

(抜粋はじめ p75)
■共産党が「対米従属論」に固執したワケ

池上 なるほど。ところで共産党の対米従属論に話を戻すと、六〇年代といえば日本の資本主義は確かにまだまだ未成熟な部分がありましたし、その時代状況で「日本はアメリカの従属国であり、日本政府はアメリカの傀儡政権なのだ」と聞かされて納得してしまう人は共産党支持者でなくても一定程度はいたでしょう。正直なことを言えば、私自身も若い頃にそう思っていた面があったような気がします。
ですから私も学生時代に非共産党員の友人と、「日本は対米従属の半植民地国家なのか、それともアメリカの意向とは無関係に日本政府は対外進出を企てているのか」について論争したことがあります。
でも翻って、六〇年代とくらべてずっと経済的に発展した現在の日本が果たして米国に従属しているだけの国なのかどうかを考えると、これはなかなか難しいですね。
つまり従属国でないのであれば、日本は今日に至るまでのどこかの段階で独り立ちした帝国主義国になっていなければいけないはずですが、果たして今の日本がそういう国なのかというと、そうと見えるめんもあればそうではない面もある。この問題は現在においても曖昧で答えを出しにくい問題のように思えます。

佐藤 そうですね。ただ、帝国主義国だからといって完全に自立するとは限らないのも事実です。たとえば現在のドイツはアメリカの核の傘の下に入っている完全には自立していない国のひとつですが、ドイツがアメリカと組んでいるのは別にアメリカの属国だからではなく、単にドイツの政治エリートと資本家にとってそのほうが経済合理的だからです。しかし対米従属という見方に囚われると、そうした大国の傘に入りたがる(相対的)小国の主体的意思は見えなくなってしまいます。
またこの属国論は、陰謀論と結びつきやすいのも問題です。日本がひどい目に遭うのはすべてアメリカの陰謀であり、しかもそのアメリカを陰で動かしているのはユダヤ系のネットワークやフリーメイソンのような秘密結社である、といった妄想と実に容易に結びついてしまう。

池上 田中角栄がロッキード事件で潰されたのはエネルギー政策に関して対米自立を唱えたからだ、という説が未だにそれなりの数の人に信じられているくらいですからね。対米従属論に囚われると、「アメリカに逆らった総理大臣は潰される」といった、根拠のない話が独り歩きしてしまうのはたしかにそのとおりかもしれません。

佐藤 そしてこの対米従属論がなにより問題なのは、日本国内の権力者を論理的にアメリカの一方的な被害者にしてしまうことです。つまり、日本の政治家や財界がアメリカという巨大な悪の帝国の意のままに動いているという世界観で世の中を見始めると、今度は日本の政権の不作為や資本家の悪行まで「アメリカのせい」となってしまい、日本の権力の事実上の免責になってしまう。

池上 アメリカというものすごく強大な悪の帝国が上からコントロールしている以上、日本の政治家などは所詮何もできないのだというエクスキューズになりやすいというわけですね。

佐藤 アメリカとくっつくことで甘い汁を吸っている人以外は、誰であろうと被害者という構図に共産党の見方ではなっていまうわけです。
私が思うに、六〇年代の日本共産党が対米従属に固執したのは、おそらく外国の共産党の意向に振り回されてきた彼ら自身の意識の裏返しでもあったのでしょう。
(抜粋おわり)

共産党が「六一年綱領」で反米愛国主義へと転換すると、社会党も(資本主義から)社会主義への転換(革命)という方向性をはっきり打ち出していきます。
ところが64年の春闘ではゼネストを訴える社会党と、資本家の挑発に乗るなと反ストの立場をとる共産党とみごとに左派が二つに割れてしまいました。(この経緯で宮本顕治が誤りを認め書記長を辞任しています)

前著でも三池闘争をはじめとした労働争議が尻つぼみになっていったことは解説されています。

結局、社会主義を理想とする共産党は社会党やその他左派政党とくらべて、組織の維持拡大のみに特化するあきらかに異質な政党であったわけです。

■全学連から全共闘の時代

全学連が六〇年代の安保以降は分裂によって徐々に勢力が下火となり、代わりに出現したのがベトナム反戦運動を契機に発生した全共闘(全学共闘会議)です。
分裂した派閥をふたたび集約するための代表者会議であったのが、反ベトナム戦運動や東大安田講堂占拠などの学園紛争の主役になっていきます。

興味深いことに、このような状況下でも共産党は学生のゲバルトを「ニセ左翼暴力集団の挑発行為」として非難に終始しています。

1968年(昭和43年:前年にアポロ月面着陸)の頃が全共闘の盛り上がりのピークです。それは大学の大衆化が進み、ノブレス・オブリージュの気概もなく、就職予備校化していったことです。

また全共闘も内ゲバで自滅に向かい、共産党は新左翼=ニセ左翼暴力集団として、けっして歩み寄ることがなかった。

テリー伊藤の斜視が投石が当たったからであることは有名な話ですが、当時は共青同や中核、革マルらの機関紙も神田神保町((東京の書店街)のみならず個人書店でも購入することができたそうです。

だから左翼活動家は基本的に文筆力があり、作家や出版になっていった人も多い。そしてカリスマも多く政界にも輩出していったことは事実です。

私にとって身近なのは太田龍(1930-2008)で元日本革命的共産主義者同盟(第四インターナショナル日本支部)委員長です。
革命家からユダヤ陰謀論を展開したオカルトの教祖様です。

ただし70年代からはご存知のように論調が行き詰るに従い、よど号ハイジャックやあさま山荘、テルアビブのテロと過激な行動へと飛躍していくことになります。

自分が30年前の頃は、まだゲバ文字が躍る立て看板が学食などにあったり、マルクス経済が主流の帝大系ではジグザグデモの練習をさせられただのと、名残らしきものはありました。
それに、両親からは学生運動と統一教会(原理研)にだけは絶対関わってはならないと言われてました。

当時の若者たちもそろそろ後期高齢者を迎えるようになり、駿河台周辺、早稲田や慶応を歩いてみても、かつての学生運動の残渣はほとんど見かけません。

しかしながら、幼稚ながらも『革命』を目指したそれぞれの論理は、今に生きる我々にも”教養”として知っておくべきことなのではないでしょうか。

末席の新参者 投稿日:2021/12/28 01:44

【2855】[3318]支配する者と支配される者

世界の超富裕層1%、4割を独占 コロナ影響、格差拡大に拍車(共同通信)
https://nordot.app/847731571357138944?c=65699763097731077
>世界上位1%の超富裕層の資産が今年、世界全体の個人資産の37.8%を
>占めたことが、経済学者ら100人超による国際研究で分かった。
>特に最上位の2750人だけで3.5%に当たる13兆ドル(約1490兆円)超を占め
>富の集中は鮮明。研究報告書は「不平等は今後も広がり続け、巨大な水準に
>達する」と懸念し、富裕層や巨大企業への課税強化が不可欠だと訴えた。

連続の投稿ですみません。ご容赦ください。
マックス・ウェーバーの「経済と社会」によると世の中は、支配する者と支配される者に大別されることになります。

世界の超富裕層の1%が4割の富を独占して、格差拡大の報道がありました。メディアも「1%の人々」などと曖昧な表現ではっきりと名指しで報道しないのもミソです。それほどの超富裕層なら、きっと有名だから隠す必要もないはずです。

俗に言う「陰謀論」ですが、企業レベルで考えても守秘義務契約を交わして、秘密裏に進めている計画はあります。ましてや世界の支配層が推進する計画は漏洩しないように証拠もなるべく残さないように管理しているはずです。世の中は秘密裏に行っていることだらけです。「世界に秘密や陰謀など存在しない」と考えるほうが無理筋です。

格差を無くして平等に分配する社会を創るなら、人口は少なく、貧困層が多いほうが、その障壁は低くなります。1億人より、5000万人のほうが分配原資は少なくて済みます。また全体的に低所得であるほど、分配量が少なくても理解が得られるからです。

紙幣は、ある意味いくらでも供給できま。
一方、食料の供給量は急には増やせません。また天然資源においては有限なので、供給量に制限があります。

これから、世界がベーシックインカムを伴った資本主義と共産主義のハイブリッドな体制に移行することを支配層が考えているならば、人口削減と格差の拡大の2つは至上命題とも言えると思います。

東京大学名誉教授をの上野千鶴子が、「平等に貧しくなろう」と主張していながら、自分自身はタワーマンションで暮らし、高級外車に乗っていると批判されたことがありました。上野氏の発言は特段否定するものではないと思います。誰しも利権や財産を手放したくないのが本音です。

資本主義であろうと、ナントカ主義であろうと、体制側にいる支配層は豪華な生活を享受している構図はどこまで行っても変わらないはずです。ベーシックインカムを配って平等にしたと、大衆を上から見下ろす支配層の存在はボスザルの存在と同じで世の中の縮図や宿命かもしれません。

末席の新参者 投稿日:2021/12/27 21:44

【2854】[3317]未曾有の社会実験が迎えるシナリオ

米議会、債務上限280兆円引き上げ デフォルト回避(日本経済新聞)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN150CB0V11C21A2000000/
>米議会下院は15日、連邦政府債務の法定上限を2.5兆ドル(約280兆円)
>引き上げる法案を可決した。上院は14日に可決済みで、バイデン大統領が
>署名して成立する。米政府の資金が枯渇し、国債がデフォルト(債務不履行)
>に陥る事態は回避される。
>債務上限は現行の28.9兆ドルから31.4兆ドルに増える。米政府は2022年
>秋の中間選挙を越えて23年まで新たな国債を発行して資金をやりくりできる
>見通しだ。

米国の債務上限の引き上げ法案が成立しました。これで2023年までは米国債のデフォルトは回避できる模様です。ただ2024年以降は不透明であり、その前に大きな金融ショックが起きる可能性もあり、予断を許さないと思われます。

先進国が足並み揃えて前例のない金融緩和を行ったのは、壮大なる社会実験と思います。壮大なる社会実験であるがゆえに、そのクライマックスも前例のない結末になっても不思議ではありません。

FOMCが終わって、なおも順調に米国株が上昇しています。一方でAmazonの倉庫で働く従業員の時給も18ドル(約2,000円)に上昇しています。倉庫で働く方には失礼かもしれませんが、単純労働まで高時給になれば結局は販売価格に転嫁しないと採算が採れません。

(参考)
Amazon、従業員の学費を全額負担 75万人対象
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN100BX0Q1A910C2000000/

米アマゾン、時給2千円 従業員確保で引き上げ
https://news.yahoo.co.jp/articles/2df9a57b51c1f202735cea65e5215e15a9a00933

未曾有の金融緩和の結末として紙幣が紙切れ同然になった結果、株価が暴騰して現在の金融体制はリセットになる結末も考えられると思います。
わかりやすく言えば、日経平均が10倍の290,000円になっても、自動販売機で買う缶コーヒーが100倍の1本13,000円になれば意味はありません。暴落ではなく、暴騰で金融システムが崩壊するシナリオも壮大なる社会実験の結末としてありえるかもしれないと思いました。

佐藤義孝 投稿日:2021/12/27 16:50

【2853】[3316]超過死亡とワクチン接種

 やはり超過死亡とワクチン接種に関連性がありそうです。

(引用始め)
超過死亡と接種後死亡について再び考察(後編)
https://agora-web.jp/archives/2054438.html

4月18日を境として、以前と以後では、明らかにグラフの傾向が異なります。4月18日以前では、1月を除きますと、観測死亡数は予測死亡数と、ほぼ同じです。観測死亡数が予測死亡数より少ない週が合計3週あります。一方4月18日以降では、すべての週において、観測死亡数は予測死亡数を上回っています。

新型コロナなどの特殊要因がなければ、観測死亡数が予測死亡数を上回る確率は50%、下回る確率も50%です。その場合、4月18日以降のように、20週連続で、観測死亡数が予測死亡数を上回る確率は、0.5の20乗という極めて低い確率となります。したがって、観測死亡数を押し上げる要因が持続的に働いていなければ、20週連続で上回ることは確率的にあり得ません。これは、4月18日以降には、4月18日以前には存在していない何か特別な要因が存在しており、それが観測死亡数を押し上げていることを示しています。

観測死亡数を押し上げる要因としては、主に次の4つが考えられます。

新型コロナによる死亡
医療逼迫に伴う他疾患による死亡
ワクチン接種後死亡
去年の超過死亡がマイナスであったことに伴う回帰
(中略)
残された要因は、ワクチン接種後死亡ですが、未知の要因の可能性も完全には否定できません。ただし、現時点では未知の要因は不明であり、(d)と(e)の増加は、4月18日以降持続している要因、すなわちワクチン接種後死亡によると考えた方が合理的です。真の接種後死亡数は、(d)の青線と(e)の赤線との間に存在すると考えられます。

最後に、超過死亡が少ない県、接種率が低い県、コロナ死亡者が少ない県などの県別データを検証してみました。観測死亡数が予測死亡数を上回った週の割合を、県ごとに計算して表にまとめました。

コロナ死亡や接種後死亡などの特殊要因がなければ、割合は約50%となるはずです。実際には、東京都を除けば4月18日以降の割合は以前のそれに比べて、大幅に多くなっています。これは、4月18日以降に、観測死亡数を押し上げる要因が存在していることを示しています。

島根県の5月は、コロナ死亡者はゼロです。医療逼迫死もゼロと推測されます。したがって、観測死亡数を押し上げる要因としましては、接種後死亡しかありません。偶然5週連続で、観測死亡数が予測死亡数を上回ることもあり得ますが、その確率は、0.5の5乗で、わずか3.1%です。

まとめ
4月18日以降には、観測死亡数を持続的に押し上げている要因が存在する。
その要因は、ワクチン接種後死亡である可能性が高い。
接種後死亡数は、報告数の1~9倍と推定される。
(引用終わり)

 一部を引用しましたがリンク先の全文を読みにいったほうが理解が深まると思います。
 
 世界中にコロナが広がって何かと不自由な生活を強いられてる方も多いと思いますが、専門家の中でもコロナの終息が来年だったり3年先だったり意見が分かれてます。

(引用始め)
ウイルス共存へ最低3年 レッドフィールドCDC前所長
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN23F090T21C21A2000000/

感染が世界に広がり、3年目に突入した新型コロナウイルス。各界の第一人者や論客に意見を聞く。初回は米疾病対策センター(CDC)前所長のロバート・レッドフィールド氏。今後のワクチン接種や検査のあるべき姿、経済や教育を継続するための手法、事態収束への道筋などを示してもらった。さらなる感染症のリスクについても見解を求めた。

急速に広がるオミクロン型への対応で最も重要なのは依然としてワクチンの接種だ。
(引用終わり)
 
 本当に後3年も続くとなると考えると、正直うんざりします。日経の記事によると、持続性の高い次世代ワクチンが開発されるまで、これから何度も打ち続けるんだろうと書いてあります。

 私みたくうんざりするくらいならマシですが、冒頭の記事にあるように本当に超過死亡とワクチン接種に関連性があるなら、3回目接種も始めったので、これからも死亡者数が増えますし心筋炎のような重大な副反応も起こり続けるということではないでしょうか。

 [3308]で副島先生が仰っているように世界が、どんどんおかしくなっていると、私も感じます。

 来年は良い年でありますように。

はぐらめい 投稿日:2021/12/26 09:28

【2852】[3315]『徳政令 なぜ借金は返さねばならないのか』を読む

早島大祐著『徳政令 なぜ借金は返さねばならないのか』(講談社現代新書2018年刊)を読んだ。

徳政令は「借金帳消し」と理解される。出発点においてそれは「徳ある政策」すなわち、天変地異や疫病の流行などを君主の不徳によって生ずるものと考え、それを除くために行われる仁徳ある政治、善政であった。しかし16世紀中葉において、徳政観念の転換があった。その過程を経て「借金は返さなければならない」という現代に通ずる倫理観が形成される。

最終章において、この転換が文明史的転換であったことが明かされる。すなわち徳政令は、そもそも災害等、自然と向き合わざるを得ない中で発祥した。しかし「私利私欲」に絡め取られながら、変質が余儀なくされる。《徳政の脅威が、地域社会の信頼をどん底にまで突き落としていたのだ。徳政が起これば、いかに信用のおける相手であっても貸したお金が返ってこないかもしれない。》(263p)そして《脅威へと変貌した徳政から個々がおのれの利益のみを守ろうとするようになった結果、社会が個々へと分断されてしまった時期への変化》(266p)をたどる。以来「借りた金は返せ」が第一義となり、「人本来のくらし」は背景に退いて今に至る。そのことで家族を捨てざるを得なくなった人、命を絶たざるを得なかった人がどれだけいることか。

いまこの本を手に取った理由。コロナ禍対策としての「実質無利子・無担保融資(ゼロゼロ融資)」の返済据置期間がまもなく切れようとしている。多くの経営はコロナ前に戻ってはいない。「徳政令しかない」、そう思った。→https://oshosina2.blog.ss-blog.jp/2021-12-25

日本政策金融公庫が引き受けている、弁済不能に備えた保険は33兆円という。国債発行でまかなえばいい。れいわ新選組の主張《参議院調査情報担当室の試算では、国民1人に対して10万円を配ると1年144兆円の予算がかかりますが、1年目インフレ率1.2%、2年目インフレ率1.4%、3年目インフレ率1.8%、4年目インフレ率1.7%となり、国民1人あたり10万円の給付を4年間続けたとしても、インフレ率は2%を下回るので可能であることが判明しています。》33兆円は十分余裕。

群馬のゆみこ 投稿日:2021/12/24 11:01

【2851】[3314]訂正 銀は、金の2倍になる

群馬のゆみこです。昨日の投稿([3312]舞台は整った!トランプは1月に復帰する! 今こそ銀を買おう!)の、金の価格を訂正します。

フィルが言っていたのは、「金は、おそらくその半分の1オンス2万5000~5万ドルになると思います。」ということです。

〇 金は、おそらくその半分の2万5000~5万ドル
× 金は、おそらくその半分の25~50万ドル

元の動画を確認しましたので、合っています。始まってからちょうど50分のところです。

“What’s my prediction of future silver price, silver and gold prices, under the new gold standard?”

“あー、my prediction is that silver tops out, I don’t know when, but maybe within three or five year period, somewhere between fifty to hundred thousand dollars announce, and I think gold probably about half of that. Twenty-five to fifty thousand announce.”

最後の”announce”という言葉がもしかしたら聞き違いかも知れません。よく聞こえなかったです。 

とにかく、フィルによると、銀が、金の2倍の価格になる、ということです。以上です。

一会員 投稿日:2021/12/24 09:29

【2850】[3313]2021年の漢字は「金」

2021年末には、びっくりするような大きな発表があるかもと思っていましたら、今年の漢字は「金」でした。
いつも先生がおっしゃっている「金を買いなさい」とのことがすごく心に響きました。

(引用貼り付けはじめ)

「2021年の漢字は「金」 東京五輪やコロナ給付」
2021年12月13日 日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUF108XW0Q1A211C2000000/

日本漢字能力検定協会は13日、2021年の世相を1字で表す「今年の漢字」が「金」に決まったと発表した。「清水の舞台」で知られる京都市東山区の清水寺で、森清範貫主が縦1.5メートル、横1.3メートルの和紙に特大の筆で揮毫(きごう)。東京五輪・パラリンピックで日本人選手が多数の金メダルを獲得したことなどが理由に挙げられた。

今年の漢字は27回目。協会のウェブサイトなどで募集し、最も応募の多かった字を選ぶ。協会によると、応募総数は22万3773票で、金は1万422票(4.66%)。米大リーグ・エンゼルスの大谷翔平選手や将棋の藤井聡太四冠の活躍で「金字塔」が打ち立てられたとする理由や、新型コロナウイルスに絡む「給付金」などを挙げる声もあった。金が選ばれるのは、リオデジャネイロ五輪が開催された16年以来の4回目。

2位は、1位と同じく五輪に絡む「輪」。3位は「楽」で、行事などが再開し、楽しみを見つけられたという意見が集まった。4位は「変」(新型コロナの変異型)、5位は「新」(新しい生活様式、新首相就任)だった。

森貫主は記者団の取材に「来年も輝かしい1年であるように努力していきたい」と話した。

昨年は、新型コロナの感染拡大で「3密」を避ける行動が広がったことなどから「密」が選ばれた。
(引用貼り付けおわり)

群馬のゆみこ 投稿日:2021/12/23 15:30

【2849】[3312]舞台は整った!トランプは1月に復帰する! 今こそ銀を買おう!

群馬のゆみこです。今日は2021年12月23日(木)です。

トランプが来年1月に復帰するという情報が入って参りました。ピカッ!
わたしがいま一番信頼しているフィル・ゴドルスキー(Phil Godlewski) という人の情報です。
これは、以前にも紹介したアメリカ在住20年以上(米国籍をお持ちです)のマリさん(mari-love-usa)のブログで、日本語訳を載せてくれています。すごい情報満載ですので、皆さん、ぜひ読んでください。

どうしてフィルが信用できるかということも書きたいのですが、わたしも結構忙しくてですね、書く暇がないので、知りたい人はマリさんのblogを自分で読んでください。

https://ameblo.jp/mari-love-usa/entry-12716598764.html

最新の記事では、メディアの統合、銀行の統合などにも触れています。あと、なぜトランプが、自分はワクチンを打ったと言っているのか、という考察などもあり、納得します。
https://ameblo.jp/mari-love-usa/entry-12717006667.html

でも、とうの昔にレッドピルを飲んでいるわたしたちは、ワクチンなんかはもう分かってる、トランプが打とうが誰が打とうが、あんなものは打たないんだ。それより、銀です。

フィルがランブルのライブ放送で、視聴者からの質問に答えた様子です。

https://ameblo.jp/mari-love-usa/entry-12715919130.html

(マリさんのblogから貼り付けはじめ)

⇒ 将来の銀価格、銀と金の価格、新しい金本位制の下ではどうなのか?

私の予想では、銀は最高値になると思います。いつになるか分かりませんが、おそらく3年から5年の間に、1オンス5万ドルから10万ドルの間に収まるでしょう。
金は、おそらくその半分の1オンス25~50万ドルになると思います。とても高く聞こえますが、金、銀、プラチナが通貨を支えるのですから、金本位制です。

(貼り付け終わり)

今日の銀価格は1g=95円です。1オンスだと31.1を掛けて、約3,000円?1ドル=114円で3,000円は約26ドル?26ドルが5年で5万ドルに?2,000倍???合ってます?

とにかく、フィルの情報がおもしろいです。読みに行ってください。英語が分かる人は、ランブルでライブを見てください。
https://rumble.com/vr6l9z-the-transition-december-21st-2021-7pm-eastern.html

あ、そうそう、フィルによると、わたしが以前紹介したJFKJr.のテレグラムとかは、偽物みたいです。JFK Jr.がそんなのやってたら、カバールに殺されてるよ、と言っていた気がする。そうか。電話番号とかいれますもんね。ざんね~ん。でも、JFK Jr.は生きている、フィル自身が会ったことがあると言っていました。ダイアナさんは、残念ながら亡くなったそうです。でもあの自動車事故は偽装で、その後亡くなったようです。

また、JFKもやはり生きていて、今年の初めだったと思いますが、104歳くらいでなくなってます。ジャクリーン・オナシス・ケネディも、死を偽装して、その後、つい最近、数日前だったか、亡くなったそうです。

あと、トランプ政権で報道官をしていたカイリー・マケナニーちゃんがJFK Jr.の娘というのは有名ですが、エズラ・コーエン・ワトニック(トランプの時の国防総省情報担当次官)が息子さんなのだそうです。ふたりは兄弟です!?

などなど、色んな情報がマリさんのテレグラムでも見られます。https://t.me/MariLoveUSA

以上です。