日本政界●情報メモ

投稿日:2010/09/03 07:42

【388】「私は小沢一郎を支持する(1)~森永卓郎」

「ゲンダイ的考察日記」から貼り付けます。

(転載貼り付け開始)

2010/09/02(木) 20:50:20
「私は小沢一郎を支持する(1)~森永卓郎」

米国に「ノー」と言えなければ経済有事に対応できない

危機的状況にある日本経済を立て直すには、小沢さんの力が必要です。
円高・株安の“経済有事”に対応できるリーダーは、菅首相ではなく小沢さんです。

菅首相の経済政策は、①財政規律重視 ②金融引き締め ③対米服従 が3本柱になっています。
実は、この路線は小泉元首相と同じです。菅首相が続投すれば、国民は格差社会の拡大に苦しめられることになります。

ほとんどすべてのエコノミストは、為替介入をせず、金融緩和を打ち出せなかった菅首相の無策に失望しました。なぜ、機敏に動けないのか呆れたのです。

考えられる理由はひとつしかありません。米国を怒らせるのが怖いのです。米オバマ大統領は、輸出を倍増させて経済成長をはかる政策を打ち出しています。それには為替相場でのドル安は欠かせない。現状の円高基調は大歓迎なのです。

もしそれを止めようとして、円売り・ドル買いの為替介入をすれば、オバマ大統領の成長戦略は根底から崩されます。当然、米国はカンカンになるでしょう。米国を怒らせた首相は短命で終わるのが常。鳩山前首相もそうでした。菅首相はそれを恐れ、手をこまねいているわけです。

小沢さんは違います。米国の方針に「ノー」を突き付けられる唯一の政治家です。きのう(1日)の会見でも、米軍基地の移設問題について「米国とも話をする」と言っていましたが、経済でも日本の立場を主張し、為替介入や金融緩和といった必要な政策を実行するでしょう。

大規模リコール問題でやり玉に挙げられたトヨタのように予想外の嫌がらせを受けるかもしれません。小沢本人も、攻撃されるでしょう。しかし、日本を踏み台にして成長しようとしている米国を止めなければ、日本は沈没してしまうのです。

無駄を削減すれば財源は出る
小沢さんは、消費税増税の前にムダの削減が必要と訴えています。衆院選マニフェストには、公務員の人件費を20%削減するとありました。その実現を目指せば、大変な反発を受けるのは目に見えています。でも、公務員や独立行政法人の職員の給与を、中小企業まで含めた“民間並み”に引き下げれば消費税を10%に引き上げるのと同じくらいの財源は生み出せるはずです。小沢は血まみれになってもやるでしょう。

米国に服従し、経済対策で二の足を踏み、公務員との軋轢(あつれき)を恐れて増税路線を選択する菅首相には、何も期待できません。
【私は小沢一郎を支持する~森永卓郎】連載①より

(日刊ゲンダイ 2010/09/02 掲載)

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まったくその通りです。テレビでもっと小沢支持を語ってください、森永さん!

楽しい連載も始まったというのに、毎日更新が出来ず申し訳ありませんm(__)m

(転載貼り付け終了)

直  投稿日:2010/09/03 07:39

【387】「小沢一郎の一連の含みある発言の「本音」を分析、代弁を試みる」

「世相を斬る あいば達也」から貼り付けます。

(転載貼り付け開始)

2010年09月03日
「小沢一郎の一連の含みある発言の「本音」を分析、代弁を試みる」

今夜のコラムは、一昨日、昨日の民主党代表選における共同会見及び公開討論会における小沢一郎の発言、また質疑応答における含みのある発言を全体の流れや知り得る限りの小沢一郎の情報をもとに、筆者なりに分析をし、小沢がブッチャケ言おうとしている本音を推察してみようと思う。あくまで推察の範囲なので、妄想小説だと思って読んでいただけるとありがたい。(笑)

本題に入る前に一言。2日の討論会が記者クラブ開催と書いておきながら、後になって「あの癒着の巣窟・記者クラブか~」と嫌な気分になったのだが、なになに小沢は記者クラブの4悪人に囲まれながら「蛙の面に小便、屁の河童」と云う風情だった。小沢一郎と云う政治家にとって、新聞記者などと云う人種はまったく眼中にと云うか、所詮報道屋だと端から呑み込んだ姿勢を見ると、成程マスメディアが小沢を嫌い、怖れている現状がよく理解出来た。星浩や橋本五朗ら質問者が気圧されている雰囲気が手に取るように判った。質問者の顔の表情が見られたらもっと面白かったろう。

討論会とか共同会見と言いながら、小沢一郎の良くも悪くも「ワンマンショー」になっている事実に菅直人の陣営は焦りに焦っている事だろう。刺身のツマにすらなっていないのだから、憐れな存在である。何故ここまで菅直人の発言や態度が話題にならないかと云うと、明らかに中身がないからだ。空疎な美辞麗句とキャッチコピーをワンフレーズで口から垂れ流すだけだから、“ン!”と耳をそばだてる必要がないのだ。おそらく一世を風靡した小泉純一郎スタイルを踏襲したようだが、成り上がり政治家には似合わない。正直、菅夫人がタオルをリングに投げた方が適切な判断なのではないのだろうか。(笑)

それでは注目の小沢の発言を分析してみる。

① 小沢「2011年度予算編成の概算要求に当たり、一律10%カットという決定がされた。自民党政権と同じ手法で同じ結果しか出ないのではないか。」

代弁:財務省に相談してシーリングの提出時点で一律10%カットは財政再建に着手した象徴的事象だ。経済対策も円高対策もなにもせずに、財政再建に舵を切ったも同様である。やたらと雇用・雇用と叫ぶが、デフレ需給ギャップが存在する状況下で財政再建に舵を切るのは経済そのものを知らないだけだ。「赤字国債を垂れ流した責任は財務省にあり」などとパフォーマンス発言をしても意味はない。最重要課題は経済再建だと云うメッセージを国民や市場にまず提供しなければならない!はじめに誤ったメッセージを発することは、その政策の失敗を意味する。

② 小沢「自分たちが国民に約束した主張を実行していくためには、参院でも過半数を有することは本当に大事なことだ。 このままだと仮に民主党政権が続くとしても9年、12年の歳月をかけないと過半数はなかなか難しい。」

代弁:いいかね菅君、参議院を制する者が国会を制するんだよ。だから鳩山と俺は直前に辞任したんだよ。少しでも多く当選者を獲得する為に自らの首を差し出したのだ。それをオマエは台無しにした、その罪は万死に値する。にもかかわらず「天の配剤」などとぬけぬけと語る、盗人猛々しいとは君のことだよ。もうこれでは民主党は立ち行かないと思ったから助け船を出したんだ。それさえも、コロコロ寝返りのように変え捲り、だから俺は決意したんだ。これでは民主党が壊れる、日本が沈没するから出馬を決意したんだよ。こんな参議院のネジレを放置して、是々非々の野党に期待する?馬鹿も休み休みに言うものだ。9年も12年も、そんな綱渡りが続くと思っているのか?ここ3年総理でいたいだけの男に政権は委ねられん、だから俺がやむにやまれず出馬するんだよ。俺が政権を取ったら、やるぞ~。この参議院のネジレは早々に決着をつけなければ、政治は出来ん! 連立を増やすしかないのだ、目星を俺はつけているぞ!

③ 小沢「政調をやめるべきだ と言ったことは事実だし、今もそう思っている。」

代弁:族議員の温床とも言える政調など残しておいてみろ。どいつもこいつも業界や団体の代弁者となり、族化するものだ。志高き若い政治家諸君に甘い蜜の味を教えるようなものである。子供を野放しにして、歌舞伎町で夜遊びさせるようなものである! 百害あって一利なし!

④ 小沢「議院内閣制では 最大与党の党首が首相を務めるのは当たり前のことだ。自民党時代も総総分離という話があったが、もってのほかだ。だからわたしも思い悩んで最終決断した。」

代弁:誰がそんな事を言ったのかね?君ら報道が作り上げたねつ造情報とか妄想だろうが。議院内閣制を知らんのか、民主主義を最も大切にしてる政治家に向かって、何と云う愚問を発するんかね。首相の激務に自分が耐えられるかどうか、だから思い悩んだのだよ。しかし、現状俺しかそれをする奴が居ない以上、死ぬ覚悟で出馬しているんだ!

⑤ 小沢(政治とカネ質問に対し)「謙虚に受け止めている。検察の捜査で、実質的に不正な犯罪事実は何ら無いことが証明されたものと思っている。」、「(検察で)実質的な不正犯罪はなかったという結論を得ているので、審査会の皆さんも理解していただいてくれていると思う。」、(検審の起訴相当が再度出たらの質問)「わたしも逃げません。」

代弁:8月28日付拙コラム「小沢一郎は検察審査会議決と訴追を尊重することも視野にあるだろう」で述べたように、裁判での決着は望むところだ。良いかね、行政から独立しているとはいえ一部組織である検察が不起訴にした話だよ。行政に関わる責任ある立場の人間は、行政の一部検察が不起訴にした案件をとやかく言うこと自体、憲法に抵触するかも知らんのだ。岡田君・千葉君などは裁判を起こしても良いくらいの放言なんだよ。菅君、君も同類なのかね?裁判が行われることはやぶさかではない。検察の問題点が浮き彫りになるのも悪くないだろう。しかし、行政の長になった内閣総理大臣と云う立場で、行政組織の検察の瑕疵を殊更表沙汰にするのは気が引けるのも事実だね。村木裁判で恥を晒し、国民の検察への信頼が揺らぐことは憂慮に堪えない。その上、俺の裁判で検察の捜査段階からの全体像が公になり、更なる検察への国民の信頼が揺らぐことは、憂慮に堪えんよ。

⑤ 小沢(円高への対応質問)「円の評価が上がること自体は長期的に見て悪いことではない。ただ急激な円高は弱い者にしわ寄せがくる。(各国との)協調介入ということなら別だが、日本だけで世界が円高を容認している中ではなかなか効果は上がらないが、そのくらいの覚悟でやるべきではないか。」

代弁:総体的に円高は悪いことばかりではない。しかし、急激な円高は輸出企業は体力がタップリあるからダメージは少ないだろうが、その関連する中小零細企業の経営を直撃するわけだから、協調介入が難しい時期であっても「これは行き過ぎだ。アメリカも少しは同盟国の経済を考えた動きをして欲しい」と米国に財務大臣が飛んでいく位の勢いを見せないとメッセージは伝わらない。つまり、政治主導の外交的為替運営が出来るような内閣でなければならないのだよ。軽井沢で総理の椅子の守り方なんて考えている暇はないはずだ。慌てた姿を見せるのも外交だよ。俺なら断固一国でも「行き過ぎの円高は為替介入!」と米国に発信するね。ガイトナー財務長官が日本に飛んでくるような行動が必要なのだ、それが政治主導というものだ。だから君は隷米なのだよ、米国が怖くて対等の関係などと言うものではない。対等だと思うなら、友を怖れてはイカン、友には言うべきことは言わなければならない。

*政策の財源、消費税、普天間移設、健康問題、解散総選挙は長くなり過ぎたの明日追加の予定。

(転載貼り付け終了)

投稿日:2010/09/03 07:34

【386】「党首選に一般国民参加を扇動する手法の問題点 – 政党政治の否定」

「世に倦む日日」から貼り付けます。

(転載貼り付け開始)

2010.9.2.
「党首選に一般国民参加を扇動する手法の問題点 – 政党政治の否定」

菅直人とマスコミは、この代表選が総理を選ぶ選挙であることを強調し、国民に直接支援を呼びかけ、世論を動員して党員・サポーターや地方議員に圧力をかけるよう要請を繰り返している。テレビの報道番組は、どの局も露骨に菅陣営に与し、視聴者に向かって行動を起こすよう扇動していて、昨夜(9/1)のNHKの大越健介もそうだった。大越健介は、生出演した菅直人に対して、もっと強く消費税増税を訴えろと発破までかけていた。消費税増税は、わずか2か月前の選挙で国民に拒否された政策公約である。NHKは放送法の第1条と第3条をどう考えているのか。大越健介の偏向と非常識は極端で目に余るものがある。公共放送のNHKのキャスターとして適正と言えない。さて、この菅陣営とマスコミが扇動している一般国民の民主党代表選への積極介入の問題だが、まず、こうした政治報道は、これまで一度も見たことがない光景だ。自民党総裁選では、マスコミは視聴者が辟易するほど公共の電波で大量に宣伝放送を流したが、そのときですら、国民に向かって、自分の支持する候補者を総理にするべく自民党の議員や党員に直接声を届けろとは言わなかった。関心を持って見守りましょうというレベルのメッセージだった。宣伝はしたが扇動はしていない。その異常さと気味悪さを冷静に確認する必要がある。「ファシズムの中の代表選」という認識は、眼前の現実を言い表す表現として決して誇張ではない。  

以下、政党政治の本来性の観点から、もう少し問題点を掘り下げて考えよう。結論から先に言えば、この一般国民への選挙動員の手法は、政党の代表選挙の意義を失わせるものだ。例えば、政党政治の本家と言われる英国で、労働党や保守党の党首選挙において、ある候補が党員以外の一般国民に圧力行動の援護を促し求めるという事態があるだろうか。党員が党のリーダーを選ぶ選挙なのである。これでは、労働党の党首を選ぶのに、政敵である保守党の党員にも間接介入を働きかける矛盾を意味する。政権党の党首選は、確かに一国の首相を選ぶ選挙となるが、英国の保守党が党首選を催行するとき、労働党員を含む一般国民に選挙を左右する圧力行動をかけるよう強引に嗾けるなどという想定は考えられない。そんなことをすれば、保守党の党首選びに労働党の意思が反映し混入するからだ。実際に、テレビで大越健介と古館伊知郎に参加を呼びかけられている国民は、参院選で自民党に投票した者たちであり、自民党の政策を正しいと判断している者が半分なのである。すなわち、第一に、菅陣営の手法で党首選をやれば、民主党に敵対する勢力の政策意思が民主党の党首選に混入し、その結果、当選する党首の政策は、自民党と民主党を足して二で割ったような性格に薄まる結果に導かれる。原理的にはそうなる。民主党の政策が、民主党の綱領や理念から離れる危険性が助長される。

例えば、消費税増税の問題について、民主党支持者の多くはそれに反対の立場だろう。比較して、自民党支持者は賛成の者が少なくない。政党支持別に消費税増税の賛否を問えば、世論調査の数字はその傾向が出る。そのとき、民主党の代表選で消費税増税が争点になり、二人の候補の間で政策が分かれ、自民党支持者も含めた国民一般に代表選への参加が呼びかけられ、地域の民主党議員事務所に声を届けろと言われ、自民党支持者が積極的に動き、消費税増税に賛成の候補に投票しろと圧力がかかったときはどうなるのか。それを国民の声として地域の民主党議員が受け止めてしまったらどうなるのか。そういう問題がある。地域の民主党議員が拾わなくてはいけないのは、自民党支持者の声ではなく、民主党支持者の声である。事務所に届けられる声は、必ずしも民主党の政権継続を認める立場からの政策要求ではない。これは、マスコミ報道が街で拾って放送する「国民の声」も同じで、彼らの中には自民党支持者が多くいるという事実を忘れてはいけない。民主党の代表選にネガティブな反応を示し、「国民不在だ」とか「政策不在の抗争だ」と貶しているのは、マスコミに洗脳されて口パクしかできないB層もいるが、少なからず自民党に政権が戻ることを期待する国民であるという疑いを持っていい。政治に対して無色透明な「市民」などいない。編集でセレクトされてオンエアされる「街の声」は、本当は「マスコミの声」である。

第二に、政党が選ぶ政党の指導者は、その求められる資質や能力や思想は、国民全体の指導者と必ずしもイコールではないという問題である。例えば、オバマは共和党の指導者としては認められない。マケインは民主党の指導者としては認められない。二人は、それぞれの政党支持者が選んだトップなのであり、二党に選ばれた二人が対決するのが大統領選だ。もしも菅陣営とマスコミが言うように、政権党の党首選には広く国民が参加するべきで、一般国民の政策意思が反映された結果になるべきだと言うのなら、最初から首相公選にすべきで、英国のモデルを移植した二大政党制の制度で政治をする意味はないだろう。また、代表選のポイント計算に、一般国民の票の比重も入れ、実際に投票を受け付ければいい。そうすれば、より広範な国民の意思が党首選に反映される。しかし逆に、民主党という政党の指導者を選ぶ意味や契機は失われる。政党とは、理念と政策を共有する同志の集団である。政党とは英語でPartyと言うが、Party(政党)はPart(部分)に由来する。と、山口二郎が言っていた。社会全体の部分の利害を担い、主張を代表するのが政党である。部分は全体ではない。PartはあくまでPart。民主党は、代表選で民主党の理念を実現する指導者を選ばなければならず、民主党と自民党を足して二で割って政策を薄めた指導者を選んでも仕方がないのだ。したがって代表選挙は、民主党とはどういう政党か、何をめざす政党かを党員がクラリファイする機会でもある。

第三に、代表選で民主党が選ぶ指導者は、何より民主党という組織の基盤を強化し、地域で党員を増やし、選挙で勢力を拡大する能力を持った人間でなければならないという問題である。Partは拡大させないといけない。この点が、今回の代表選の政治で最も見失われ、報道が国民に隠蔽している決定的事実である。党首選で選ぶのは、組織を作り固め、支援者の輪を広げ、選挙に勝つ党首である。議員の立場から本音を言えば、選挙で当選に導いてくれるカエサルのような戦上手のリーダーである。マスコミ報道の「国民世論」の支持率など関係ない。そんなものは移ろい変わるもので、数か月経てば状況が変わっている。マスコミが評価する指導者を党員は信用するべきではない。マスコミの保証書などあてにならないものだ。菅直人は選挙に弱く、その資質は参院選で証明された。あのような楽勝の選挙を惨敗に導く愚昧な政治家を、民主党の党員や議員は党首に戴くべきではない。菅直人は幹事長のとき、民主党の地方組織を整備拡充する仕事が全くできなかった。党務の才能を持っておらず、不得手で、そのことが菅直人の派閥(菅G)の小ささとも関連している。その逆が小沢一郎で、小沢一郎が代表に就いて以降、地方での民主党の党勢躍進は著しいものがあった。政策が当を得て、組織戦略に手抜かりがなかったから、3年前と1年前の選挙で圧勝したのである。選挙を勝利に導いたカリスマは小沢一郎だ。このシンプルな事実は認めなくてはいけない。そして、代表選の争点として決定的なものだ。

演説の上手さやテレビ映りの良さも、確かに指導者を選ぶ上での重要な要素である。だが、どれほど見栄えや聞こえがよくても、頭がよくて政策理論の弁論に長けても、選挙に弱い党首では何にもならない。小沢一郎は、新人の候補者に対して、辻立ち千回とか、握手と名刺配りのノルマとか、そういう選挙活動の基本を叩き込む。その体育会系的なドブ板の特訓は、田中角栄譲りのもので、私のような古い世代の者は見ていて気持ちがいい。二世の官僚上がりとか、知事のドラ息子とか、日銀出身とか元新聞記者とか外資系ファンド(ハゲタカ)出身とかの生意気な若僧が、口先三寸で評論家のようにテレビで舌を回しながら、新人議員だとか当選2回だと言って出しゃばる光景は、不愉快な気分が高じて憂鬱になる。そういう連中の跳梁跋扈は、自民党政権の時代で打ち止めにして欲しかった。元キャバ嬢の大田和美とか、生きるために仕事を選べなかった田中美絵子のような若者が、国民代表になってよいのであり、底辺の庶民の出発点から国民の役に立つ政治家に成長すればよいのだ。彼らを一人前に育てるのが小沢一郎の政治手腕であり、すなわち、小沢一郎の指導と薫陶を受けることで、どんな学歴や肩書きのない者でも、一個の有能な政治家に育つことができるのである。東大卒や慶大卒でなくてもよく、裕福な家の子弟の官僚や記者や研究者でなくてもよいのだ。今の時代、それは夢のあるシンデレラ物語であり、人々に希望を与える話ではないか。政権交代を媒介したマグマとエネルギーは、そういう深層のところにも原因がある。

田中美絵子の言葉は率直で、私は同情を覚えるし、努力して立派な政治家に育って欲しい。本当のところ、普通の庶民は、親に恵まれた者以外は、若者も中年も稼ぐために仕事を選べないのが時代の現実ではないか。大卒の新卒者でさえ、50社も100社も履歴書を送って就職させてもらえない時代ではないか。人は、自分に与えられた環境と条件の中で生きて行かなくてはいけない。自分が持つものの中で、市場で稼ぎに代えられる何かを探さなくてはならない。誰しも同じだ。貴賤はない。田中美絵子の経歴情報は、決して不名誉なものではなく、国民代表の責務を果たす上で不具合なものではない。田中角栄にも学歴がなかった。学歴のなかった田中角栄だが、戦後の政治で国民にとって重要な実績を残している。4年前、民主党の代表選で小沢一郎と菅直人の一騎打ちとなり、テレビ朝日のスタジオに二人で生出演して討論したことがあった。座席後方のパネルに、市川房枝と田中角栄の写真があった記憶がある。そのときは、菅直人のキャリアが正統的に麗しく見え、田中邸に秘書で詰め、経世会の陣笠から出発した小沢一郎の経歴を価値のないものだと思ったものだ。民主党の関係者、地方議員や党員サポーター、そして県連と連合の幹部は、この代表選に当たって、誰が次の時代を担う若手を発掘し育成できるのか、教育指導者としてどちらが適性と技能があるのか、実績があるのか、その点を間違えることなく評価して党首を選んでいただきたい。選挙はまたある。勝って生き延びなくてはならないし、人材を育成して次の時代に備えなくてはいけない。

以上、政党政治の観点から、マスコミや菅陣営が唱える「国民の参加と圧力」の言説と手法について批判した。

(転載貼り付け終了)

投稿日:2010/09/02 20:53

【385】「関ヶ原合戦と民主党代表選は相似形、菅首相と小沢前幹事長のどちらの味方か、負けた民主党議員は、斬首!」

「板垣英憲『マスコミに出ない政治経済の裏話』」から貼り付けます。

(転載貼り付け開始)

2010年09月02日 20時30分22秒
「関ヶ原合戦と民主党代表選は相似形、菅首相と小沢前幹事長のどちらの味方か、負けた民主党議員は、斬首!」

◆「民主党代表選は、天下分け目の関が原合戦の様相だが、勝算と戦略を聞きたい」といった趣旨の質問が投げかけられた。9月2日午後1時すぎから3時すぎまで、日本記者クラブで民主党代表候補公開討論会が行われ、NHK総合テレビで約2時間中継された。同じ党内での代表選なのに、いかにもライバル政党・自民党との間で繰り広げられる政権争奪戦でもあるかのような質問の仕方であった。
 菅直人首相は「全国のみなさんの激励を受けて戦いたい」と、小沢一郎前幹事長は「代表選が戦いであるとすれば、勝利をめざして戦う。勝敗は別問題で、結果はどうあれ、挙党一致でいく。アメリカでは、オバマとヒラリーが大統領選挙戦中は、お互いに罵り合っていたのに、終われば仲良くやっている。そのようにしたい」とそれぞれ答えていた。
◆しかし、日本の場合、現実には、選挙の後、そううまくはいかない。とりわけ小沢前幹事長は、一旦敵に回った者に対しては、厳しく報復するのが、常である。これは、師匠の田中角栄元首相譲りのところがある。その最たるものが、選挙において「刺客」を送って落選させる手法である。
 たとえば、師匠・田中元首相は、「おじいちゃん」の愛称で知らた西村英一(1897年8月28日 ~ 1987年9月15日、運輸官僚出身、自民党副総裁)を信頼しご意見番とし、田中派(七日会)の初代会長に充てていた。だが、1979年10月の総選挙後、大平、田中の主流派と福田、三木武夫、中曽根康弘ら反主流派は四十日抗争を繰り広げていたなか、西村副総裁は両陣営の調整役を務めた。1980年6月の総選挙(衆参同時選挙)中に大平が急死し西村副総裁は自民党総裁代行として総理大臣臨時代理の伊東正義と二人三脚で選挙運動を遂行していた最中、田中元首相の知らないところで、大平政権の後継として西村副総裁の名前が上がったことから、怒った田中元首相が、秘書の佐藤昭子を使い、西村副総裁のライバル田原隆前衆院議員を実質的な「刺客」に仕立てて積極的に支援、このため西村副総裁は落選(次点)、その後、政界引退に追い込まれた。たとえご意見番であっても、「背いた者」には容赦はしなかったのである。
◆弟子の小沢前幹事長は、師匠の手法を踏襲している。「来る者拒まず、去るもの追わず」をモットーにしながら、とはいえ、「背いた者」には、師匠同様に容赦はしない。この点から、小沢前幹事長は9月1日、自分の陣営と菅陣営がそれぞれ開いた「総決起集会」に参加した顔ぶれに神経を集中していた。読売新聞は2日付け朝刊6面「国際面」に「菅・小沢両陣営 総決起集会の参加者」(菅氏は読売新聞調べ、小沢氏は小沢陣営調べ)を掲載している。
 総決起集会の参加者は、菅陣営は120人、小沢陣営130人。全議員412人なので、態度を決めていても何かの都合で参加できなかったり、様子見の中間派(勝ち馬に乗ろうとしているで者を含む)であったりの国会議員は、162人(39・3%)ということになる。
 両陣営が狙っている陣笠・新人衆院議員は全体で143人、このうち菅陣営に37人、小沢陣営に49人が駆けつけた。ただし、両陣営ともに、スパイを送り込んでいると見られ、実数には、増減がある。態度が不明の陣笠・新人衆院議員は、残り57人ということである。
◆民主党代表候補公開討論会のなかで、小沢前幹事長は、「衆参ねじれ」を解消するための方法として「他党との連立、組み換えを想定しているか」と質問を受け、「いまは選挙戦が始まったばかりで、選挙後のことを言うのは不謹慎。もし、勝利したときは、スカッと申し上げます」と答えていた。これは、小沢前幹事長が代表選挙に勝利すれば、直ぐにスカッと言えるところまで、連立組み換えの下準備を済ませていることの証拠でもある。事実、小沢前幹事長は、参院選後、水面下に深く潜り、各党トップクラスとの折衝を進めていた。自民党の一部、みんなの党、たちあがれ日本、新党改革、国民新党、公明党である。
 各党は、菅政権は「左翼政権」と感じて、菅首相との連立を嫌っており、連立は難しく、「衆参ねじれ」の解消は絶望視されている。このためか、菅首相は、公開討論会での質問に対して、「野党時代の民主党が作成した金融再生法案を自民党に丸呑みしてもらった。本当に国民ために謙虚に話し合い、共に責任を感じて行けば、合意形成はあり得る。政策合意して法案を成立できる」と延べ、熟議の民主主義による合意形成に期待していた。だが、自民党は、政権奪還を激しく対抗してくる可能性が大であり、連立組み換えにより参院で過半数確保ができなければ、2011年度政府予算案の国会審議がヤマ場を迎える2011年3月に民主党政権は、デッドロックにぶつかる危険があるということだ。
 こうした危機状態を回避するには、どうしても他党との人脈豊富な小沢前幹事長の手腕が欠かせない。たった一人しか当選できない衆院小選挙区制下での連立組み換えは、本来は難しいけれど、他党とバッティングする候補者との調整に当たって、小沢前幹事長が、菅首相支持に回った陣笠・新人衆院議員を他党候補者に差し替えて支援することは、十分あり得る話である。当事者の1人として初めての権力闘争に加わる陣笠・新人衆院議員のこれからの命運を左右する代表選でもある。菅首相が勝利すれば、立場は逆転する。
 1600年9月15日の関が原合戦の人間模様は、410年の時空を超えた2010年9月14日の民主党代表選の人間模様とは、実に恐ろしく相似形である。菅首相と小沢前幹事長のどちらを支援するか、負けた民主党議員は、斬首!

(転載貼り付け終了)

投稿日:2010/09/02 17:09

【384】「共同記者会見 菅首相と小沢前幹事長を判定」

「ゲンダイネット」から貼り付けます。

(転載貼り付け開始)

2010年9月2日
「共同記者会見 菅首相と小沢前幹事長を判定」

「政治とカネ」しか材料がない菅直人と民主党政権の理念の実現約束を強調した小沢一郎
 民主党の代表選は1日、菅首相と小沢前幹事長が正式に立候補し、2週間の戦いが始まった。
 さっそく両者は共同記者会見に臨んだが、呆れ返ったのが菅の言い草だ。「政権発足してまだ3カ月」「これから政治主導を本格化する段階に入ってきた」とか、言うのである。
 政権発足後3カ月間、ナーンにもしなかった菅政権への評価は市場が雄弁に物語っている。政治主導はガタガタになり、役人の高笑いが聞こえてくる。これじゃあ、国が滅びてしまう、と小沢が立候補を決めたのである。その小沢はこう決意表明した。
「政治主導、国民主導の政治をつくらなければならない。政権交代以来の主張と実態が少し違う。そこに国民の期待が薄れている原因がある」
 これに対して、菅は「自分はまだ3カ月じゃないか」とばかりに居直ったのだ。経済アナリストの菊池英博氏は仰天していた。
「この3カ月間に菅政権は参院選で惨敗し、円高を放置し、財務省主導で歳出1割カットという政治主導とは程遠い予算編成方針を決めました。国家戦略室も棚上げし、民主党らしさは完全に失われた。これから政治主導を本格化させると言われても、口からデマカセにしか聞こえません」
 菅が財務官僚に籠絡されていることは、国民だって知っている。唐突な消費税増税発言からも明らかだ。こうした批判を意識してか、会見で菅は「財務省こそが野放図な財政を放置してきた張本人」とか力んでいたが、こういう発言も空々しい。だったら、どうやって政治主導を確立するのか。その具体的処方箋がないのである。

●攻め手がないから揚げ足取りの醜態
 政治ジャーナリストの野上忠興氏は「菅氏は現職総理なのにみっともなかった」と切り捨てた。
「空き菅といわれるように、菅首相には『これをやりたい』というものがない。だから、何かを打ち出すのではなく、相手への非難になってしまう。1日の会見でも小沢氏への当てこすりや皮肉、中傷がやたら目立った。現職の首相なのに余裕がない。権力にしがみつきたいのでしょうね。それがトロイカ体制をいったん受け入れながら、やっぱり、拒否するというブレになる。会見でも、いかに追い詰められているかがよく分かりました」
 菅は冒頭、「カネにまつわる古い政治から脱却したい」と強調、「小沢さんは(政治とカネについて)しっかりとした説明が必要だ」と攻めた。
「小沢さんが予算委員会で何時間も座っている場面は想像しにくい」と健康問題まで匂わせた。攻め手が「相手の揚げ足取り」しかないのだ。
 これに対し、小沢は政治主導とマニフェスト順守の必要性を堂々主張、さらに予算の組み替えによる財源の捻出方法、その額など、具体的に語った。こうなると、軍配は歴然ではないか。
「世論が頼みの菅氏ですが、小沢氏への攻撃は品がなかった。裏目に出たんじゃないですか」(政治評論家・山口朝雄氏)
 2人が並ぶと菅の薄っぺらさばかりが目立つ。菅に勝ち目なしである。

(転載貼り付け終了)

投稿日:2010/09/02 16:56

【383】「見識・能力・人物の格差歴然の代表選公開討論」

「植草一秀の『知られざる真実』」から貼り付けます。

(転載貼り付け開始)

2010年9月 2日 (木)
「見識・能力・人物の格差歴然の代表選公開討論」

民主党代表選に向けて小沢一郎氏と菅直人氏の公開討論会が行われた。

 小沢政権樹立妨害を目的に行動するマスゴミが主催する小沢一郎氏にとってはアウェイの討論会であったが、小沢氏の受け答えは堂々としたもので王者の風格を漂わせるものであった。
 
 菅直人氏の発言は小沢一郎氏に対する「カネと数の力にものを言わせる古い政治家」などの非礼な誹謗中傷に終始する痛すぎるものだった。小人の風情を如何なく発揮していた。総理の職にあるのだから総理の職をまっとうするのは当然のことで、このことをオウムのように繰り返し強調するのは恩着せがましい
 
 マスゴミ記者は「政治とカネ」問題で、懸命に小沢氏のイメージを貶(おとし)めることに注力したが、小沢氏の清々とした説明に一蹴され、結局、小沢氏を攻撃する具体的な根拠を持たないことが明らかになった。
 
 それでも一般国民は、まだ問題の詳細を掴みかねているものと思われる。
 
 小沢氏は検察当局の1年半に及ぶ捜査にも拘わらず、犯罪の発掘ができなかった事実を改めて指摘した。しかし、マスゴミが検察審査会の問題、秘書逮捕の問題を強調しているため、一般国民はこれらの問題を誤解したままになっているかも知れない。
 
 つまり、秘書が何人も逮捕されたから、何か大きな悪事が存在したのではないか、そのことに小沢氏が関わっているのではないかとのイメージが一般市民に植え付けられてきたのである。偽黄門のように「悪いことをした人間」などの言葉を吐いて低能をさらけ出す人物さえ存在している。
 
 ここが問題の核心である。秘書の問題がすべて明らかになっているが、これらが、すべて取るに足らない、通常であれば報告書の修正で済まされる問題、あるいは、逮捕そのものが誤認逮捕であったという「知られざる真実」がまだ、一般市民に周知徹底されていない。これが問題なのである。
 
 小沢一郎氏は極めて遠慮深い人柄であるので、このことをこまごまと説明していない。この部分をこまごまと説明すれば、間違った一般市民のイメージは払拭されるはずのものである。
 
 それでも、記者クラブの討論会では、卑劣な悪徳ペンタゴン走狗の記者たちが、事実を捻じ曲げて4対1で小沢一郎氏に襲いかかるから、今回の小沢氏のようなさらりとした説明が正解だったのかもしれない。
 
 しかし、小沢一郎氏陣営はこの点を留意しなければならない。テレビ朝日番組に出演した海江田万里議員は、この点について、北野大氏が間違ったイメージを植え付けられている一般市民をそのまま代表してこの質問を示したから、この点についてきちんとした説明を示す絶好のチャンスを得た。
 
 それにもかかわらず、海江田氏がまったく説明を示さなかった。海江田氏が詳細をしっかりと把握していなかったのではないか。このような対応の不備が大きな失点を生んでしまう。これを上手の手から水が漏れるという。
 
 小沢一郎氏選対は、この点で早急に綿密な対応策を講じる必要がある。

 公開討論会のポイントは以下の三点だった。

 第一は、普天間問題について、小沢氏があくまでも沖縄県民の意思尊重を重視したのに対し、菅直人氏は沖縄住民の意向を切り捨てる決定を固守することを改めて明言したことだ。私は日本国民が菅直人氏に対して不信任を突き付けたのは当然のことだと判断する。
 
 第二は、菅直人氏が政策の第一の柱として提示する「雇用、雇用、雇用」が意味不明であることが改めて明らかになったことだ。雇用量は経済活動規模そのものである。経済活動規模の拡大策を提示せずに雇用、雇用と叫ぶのは、人をレストランに招待して、お金を出さずに「何でも好きなものを食べていいよ」と勧めるのに等しい。詳しくは
「代表選:雇用重視を掲げ雇用悪化推進の菅直人氏」
をご高覧賜りたい。
 
 第三は、菅直人氏が小沢氏に対して「金と数の力にモノを言わせる古いタイプの政治家」と、根拠不明な誹謗中傷を浴びせる一方で、自身が招いた参院選大敗北の結果を、「天の配剤」などと、あたかも自分が良い結果を生みだしたかのような詭弁を弄して素知らぬ顔を示し続けていることだ。参院選前に参院選が菅政権に対する信任投票だと言い切ったことなど、おくびにも出さない。
 
 人間を見抜く人は、例外なく宰相として小沢一郎氏を選択するだろう。
 
 この討論を見てなお菅直人氏を選択する人は、その人物自体が菅直人氏レベルということになるのだろう。
 
 見識、専門能力、人物を基準に宰相を選ばねばならない。上記の三つのポイントは、小沢一郎氏と菅直人氏の、見識、専門能力、人物をそのまま示すものである。
 
 今日の質問者のようなマスゴミで働く人は、金で雇われている悲しい人々である。雇い主の意向には逆らえない。こうしたすべての構造をしっかりと認識して、日本の将来を委ねる宰相には、正しく小沢一郎氏を選択しなければならない。

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投稿日:2010/09/02 16:52

【382】「弥生杉の下で考える。今日は屋久島・宮之浦港から、山登りと白谷雲水峡へ…」

2010-09-02
「弥生杉の下で考える。今日は屋久島・宮之浦港から、山登りと白谷雲水峡へ…」

いよいよ、民主党代表選挙がはじまったようであるが、マスコミの世論調査によると、「支持率80パーセント」とか持て囃してきた菅直人候補だが、選挙にいたるまでの言動において、そのあまりにも優柔不断、軟弱、女々しい人間性を、さんざん見せつけられて、語る意欲すら失ないそうであるが、そうとばかりはいっていられない。僕は確認していないが、噂によると、菅夫人は、「余りにも短い、もう少しやらせてほしい…」「駄目だったら私が辞めさせる…」とかなんとか言っているそうであるが、馬鹿も休み休み言いたまえ…、もう十分、やったではないか…、これ以上、何をやるというのか…、まだ居眠りでもやりたいというのか…、居眠りなら政界を隠退後にゆっくりやりたまえ…、公私混同もいい加減にしてくれ……とでも言うほかはない。それにしても、首相という職業を、菅夫妻は、甘く見すぎているのではないか。不適格者は、即、追放するべきである。甘い同情や憐憫は禁物である。

(転載貼り付け終了)

投稿日:2010/09/02 16:50

【381】「民主党代表選報道:本質論議をとことん回避する大手マスコミの卑怯」

「新ベンチャー革命」から貼り付けます。

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2010年9月2日 No.184
「民主党代表選報道:本質論議をとことん回避する大手マスコミの卑怯」

1.民主党代表選:争点を必死で隠す大手マスコミ

 2010年9月1日、9.14民主党代表選が告示され、小沢vs菅決戦の火ぶたが切って落とされました。大手マスコミは、これをプロ野球のセパ日本シリーズ決戦のような感覚で取り上げています。大手マスコミはもちろん菅支持で一貫しています。読売ジャイアンツと西武ライオンズの日本シリーズ決勝戦を中継する日本テレビのようなものです。

 筆者からみれば、小沢vs菅の対立軸は明確ですが、民主代表選に関する大手新聞の報道内容からは、その対立軸がさっぱり見えてきません。大手新聞は、日本を支配するステルス勢力を国民に気付かせないよう、実に巧妙な争点隠しに余念がありません。

 大手マスコミに依存する圧倒的多数の国民目線から、民主代表選は、小沢派と菅派が対立して、権力争いを行っている、国民は置き去りにされている、と感じるでしょう。まさに、大手マスコミは、国民がそう感じるように報道しています。

2.米国戦争屋と悪徳ペンタゴンを国民からひた隠す大手マスコミ

 筆者の持論、それは、戦後日本は、米国戦争屋(注1)(特記なければD系)と悪徳ペンタゴン(注2)にステルス支配されてきて、政治家は単なる彼らの傀儡であった。そのことに、国民の大半は気付いていない、というものです。なぜなら、国民に向けて政治報道する大手マスコミ自身が、悪徳ペンタゴン一味であるからです。

 戦争屋と悪徳ペンタゴンの傀儡・自民党があれだけ長期に政権党でいられた理由、それは、国民の大半が、大手マスコミの政治報道、政治コメントを頼りに投票行動してきたからであるとつくづく思います。

 さてそれでは、今回の民主代表選の本質とは何でしょうか、それは、小沢氏に権力をもたせ、戦争屋と悪徳ペンタゴンの正体を暴いて、退治することです、実に明快です。

 その観点から、戦争屋と悪徳ペンタゴンにまったく言及しない大手マスコミの政治報道、政治コメントは、まったくナンセンスの極みです、アホらしくて聞いてられません、見てられません。

3.ネットの発達で、大手マスコミの国民だましが通用しなくなっている

 今回の大手マスコミの民主代表選報道姿勢は、まったく従来通りです。変化しているのは、むしろ国民サイドです。周知のように、ネット社会の発達で、大手マスコミではなく、ネットから政治情報を取る国民は急増中です。しかし、現時点では、残念ながら、国民全体からみれば、少数ですが・・・。

 それでも、今回の民主代表選に関して、ネット世論と大手マスコミの世論調査結果の乖離が極限に達しており、真逆の結果がでています。そして、ネット世論のパワーが日々、強くなっています。

 大手マスコミの政治部幹部は、ネットを見ないようですが、パソコンが苦手だからなのでしょうか。こんな人たちの言っていることは、ネットアクセスする国民から見れば、アホらしくて相手にできません。それでも、大手マスコミの若手ジャーナリストは、少なくとも、ネットは覗くでしょう。彼らはネット世論をどう思っているのでしょうか、知りたいところです。

4.民主代表選の争点は実に明確:菅では政権交代の意味がない、この1点

 菅氏の方が、小沢氏より総理大臣にふさわしいと答える大手マスコミ世論調査国民のみなさん、わかっていますか、菅氏では、政権交代の意味がない!ことを・・・。イメージだけで答えるのはいい加減止めてください!小沢氏があえて、立候補した理由は、菅氏では政権交代した意味がない!実に明確でシンプルです。

 こんな簡単なことがわからない国民がまだいっぱいいるのには、驚かされるとともに、愕然とします、まったく・・・。

総理大臣になった後の菅氏の政治言動は、本人の本意ではないかもしれませんが、要は、米戦争屋サマと悪徳ペンタゴン・サマの言いなりになります、というものです。ところで、国家の資産(1500兆円規模)は国民のものですが、戦争屋と悪徳ペンタゴンは、それをできるだけおのれのものにしたいのです。だから、戦争屋と悪徳ペンタゴンのいいなりになるということは、とりもなおさず、国民の利益に反するのです。これほど簡単な理屈はありません。

 戦争屋も悪徳ペンタゴンも、自分の行動が、国民の利益に反することを、よく認識しています。だから、彼らはステルス化して、国民に見えないようにしているのです。

 悪徳ペンタゴン一味である大手マスコミが政治に関して、国民に真実を報道するはずがないのです。彼らが吼えていることは常に、その真実は真逆とみて間違いないでしょう。国民の皆さん、今後、そのような習慣を身につけるべきです、さもないと、自分が損するばかりです。

5.菅氏の表情から、国民を裏切っていることにうしろめたさを抱いていることがわかる

 大手マスコミが暗に菅氏を応援しているのはなぜでしょうか、それは、菅氏は、戦争屋と悪徳ペンタゴンに都合のよい総理だからです。つまり国民には不利な総理であると考えて間違いないでしょう。菅氏自身が、そのことをわかっています、彼の脅えた表情からそれは伺えます。彼の言っていることは実に空虚ですが、間接的に、国民にわからせようとしているのかもしれません。彼には、小泉氏や竹中氏のような確信犯的悪徳性を感じませんから・・・。

 菅氏を応援する国民のみなさん、あなた、マジですか。菅氏の一挙手一投足を見て、わかりませんか。彼はいやいやながら、戦争屋と悪徳ペンタゴンに妥協しているに過ぎません。

もし、菅氏が、過去、総理大臣になった自民党の御仁と同じく、総理大臣病にかかった俗人ならば、菅氏は、タナボタ式に総理大臣になってから、総理大臣の地位に安住するには、戦争屋と悪徳ペンタゴンのいいなりになればよいと知ったのです。

戦争屋と悪徳ペンタゴンと対峙するのがいかに大変か、それは、過去、田中真紀子・元外務大臣(外務省は悪徳ペンタゴンの権化のような官庁)の苦労を思い出せば、すぐわかります。

 戦争屋と悪徳ペンタゴンの言いなりになっている方が、政治家は、はるかに楽なのです。要するに、菅氏はサラリーマンの息子(ビロンガー、Belonger、注3)なのです。菅氏を応援するあなた、自分と同じビロンガーで、親近感が湧くのですか。今の日本は、苦境米国に振り回されており、抱きつかれ心中の危機(有事)にあります。こんなとき、ビロンガーが総理大臣になったら、国はどうなるか、わかりませんか。

ちなみに、ビロンガーとは何かに興味ある人は本ブログ(注3)をご覧ください。

注1:米国戦争屋(D系)とは、

デビッドRFが実権を握るRF財閥を頂点に形成されてきた米国の軍産複合体を指し、米国の軍産政官学に広く分布する米国覇権主義者で構成される。戦後日本は、米国戦争屋によってもっぱらステルス支配されてきた。米国寡頭勢力を構成する米国覇権主義者には他に銀行屋(欧州寡頭勢力含む)がいて、彼らは国際金融資本や米国中央銀行FRBを支配しているが、戦争屋に比べて、極東では中国に関心があって、日本支配への執着心が薄い。なお、戦争屋ボス・デビッドRFは、軍産複合体に加えて、金融機関も所有している。彼は元々、チェイス・マンハッタン銀行(現・JPモルガン・チェイス)頭取経歴の銀行家の顔ももっている。ところが2010年6月に、95歳を迎えて、デビッドRFの健康状態が悪化、米戦争屋覇権が、デビッドの甥・ジェイRF(銀行屋系)に移りつつあるとみられている。つまり、米戦争屋覇権は、D系からJ系に移る可能性が高まっている。なお、ジェイRF(RF4世)にとって、デビッドRFは亡き父(RF3世)の仇(かたき)である。

オバマ米民主党政権は、これまで米国主流であったデビッド率いるD系戦争屋(共和党系)というより、どちらかといえば米民主党上院議員・ジェイRF率いる銀行屋系に属しているが、D系戦争屋の謀略部隊から常時、監視を受けてきた。そのため、オバマ政権がD系戦争屋の意図に逆らうと、必ず何らかの妨害工作が行われ、その証拠はいくつも観察できる。しかしながら、米戦争屋覇権がD系からJ系に移れば、オバマ政権は実質的に、晴れて米国覇権全体を掌握できることになる。そうなれば、J系戦争屋の対日戦略は大きく変化する可能性が高い。

 なお、日本において、ジェイRFとの太いパイプをもつのは、小沢氏やトヨタなど、一部に限られる。

注2:悪徳ペンタゴンとは、

元・早稲田大教授・植草一秀氏の造語である。日本に蠢く一部の(1)政治家、(2)官僚、(3)マスコミ人、(4)財界人を指し、日本国民の利益より、米国寡頭勢力(主にD系米戦争屋)の利益を優先する(あるいは優先させられる)買弁家的日本人、および(5)米国ジャパンハンドラー(買弁日本人をコントロールする戦争屋系米国人)を指す。彼ら悪徳ペンタゴンは、アンチD系戦争屋の小沢・鳩山コンビや亀井・国民新党を目の仇にしている。

日刊ゲンダイを除く日本の大手マスコミはことごとく悪徳ペンタゴン化していることが、2009年9月の政権交代によってあらわになった。それは、以下の背景を知れば当然である。

すなわち、戦後、GHQ占領時代、自民党および読売・日テレは、D系戦争屋の対外工作機関CIAによってつくられたという過去をもつ。また、戦後日本の大手マスコミを仕切る電通も、読売・日テレ同様、CIAおよびGHQのテコ入れでつくられているので、日本のマスコミは親・D系戦争屋となっている。そしてD系戦争屋のつくった自民党に経営人事を握られてきたNHKも、今は親・D系戦争屋となっている。

注3:本ブログNo.51『見苦しい対米従属主義者:ビロンガー根性の権化』2009年12月20日
http://blogs.yahoo.co.jp/hisa_yamamot/5277190.html

ベンチャー革命投稿の過去ログ
http://www.geocities.co.jp/SiliconValley-Oakland/1386/melma.htm

テックベンチャー投稿の過去ログ
http://www.geocities.co.jp/SiliconValley-PaloAlto/8285/column-top.html

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投稿日:2010/09/02 11:32

【380】「代表選:雇用重視を掲げ雇用悪化推進の菅直人氏」

「植草一秀の『知られざる真実』」から貼り付けます。

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2010年9月 2日 (木)
「代表選:雇用重視を掲げ雇用悪化推進の菅直人氏」

 政府の活動とGDPの間の関係は次のように理解できる。

 いま、プールに500の水が入っているとする。ここから水を150抜き取ったあとで、200の水を注入したとする。水の量は550になる。
 
 元に戻して、同じく150抜き取るけれども、注入する水を180にすると、水の量は530だ。
 
 これとは別に、やはり元に戻してから150抜き取り、220注入したら水の量は570になる。
 
 上記の三つの例では、
①150抜き取り200注入=50の注入超
②150抜き取り180注入=30の注入超
③150抜き取り220注入=70の注入超
の違いがあるわけだが、結果としての水の量は
①550
②530
③570
である。
 
 読者はすでに気付かれていることと思うが、
①50、②30、③70の注入超が財政赤字を意味している。
抜き取る水が税や社会保障負担などで、注入する水が財政支出だ。
 
 財政活動を含めた経済活動規模が、
①550,②530,③570である。
 
 菅直人氏が「雇用、雇用、雇用」と唱えるが、
雇用量の全体は、経済活動規模によって決まる。
 
 ①550、②530、③570の経済活動規模は、そのまま雇用量を意味している。経済活動規模が大きくなれば雇用量は拡大し、経済活動規模が小さくなると雇用量は縮小する。
 
 ある年の雇用量が上記①のケースに該当して①550だったとしよう。
翌年の経済活動規模、雇用量は財政赤字を①50から②30に圧縮する場合、②530に減少し、③70に拡大する場合、③570に拡大する。
 
 これは財政以外の他の条件が不変の場合の数値になるが、政策の効果を考えるときには、他の条件一定で考えなければ分かりにくくなる。
 
 2010年度の財政赤字は予算書の上では44.3兆円だが、2009年度第2次補正予算のうち、4兆円分が2010年度に入っての執行であるので、2010年度の実際の財政赤字は48.3兆円になっている。
 
 したがって、2011年度予算編成においては、国債発行金額を48.3兆円にしたときに、景気への影響が中立になる。
 
 48.3兆円よりも大きくすれば景気刺激予算、48.3兆円よりも小さくすれば緊縮予算になる。

 菅直人氏は2011年度予算の財政赤字を44.3兆円以下にとどめる方針を示している。つまり、4兆円の緊縮予算を編成する方針を示しているわけだ。
 
 財政活動がGDPを1%弱押し下げる効果が生まれると予想される。
 
 菅直人氏はNHK「ニュース9」に出演して、緊縮財政にはしていないと発言したが、これは事実に反している。財務省の官僚が、2011年度財政赤字が2010年度当初予算の財政赤字と同額だから緊縮財政ではないと説明し、それを鵜呑みにしたのだと思われる。
 
「雇用、雇用、雇用」と叫びながら緊縮予算を組むことは、南へ進むと言いながら、実際には北に進路を取っているようなものなのである。
 
 財政政策以外の政策手段に金融政策と構造政策があるが、いまの状況では金融政策は効かない。経済学を理解していない経済学者が激増しているが、最近の論壇では野口悠紀雄氏がまともなことを述べている。つまり、ゼロ金利=流動性のわな状況にあるときには金融政策は有効でなく、財政政策しか有効でない。これが正しい。
 
 構造政策は経済の効率を高める政策で重要だが、短期で効果を発揮する奇策はない。
 
「雇用、雇用、雇用」と叫ぶのなら、経済活動を拡大させる具体策を伴わないと、まったく無意味であるか詐欺になる。
 
 北半球を航海する船の船長が、暖かいところに向かうと乗客に宣言しながら、北極に向けて船を操舵しているようなものだ。
 
 何も分からない乗客は暖かいところに行けるものと思ってしまうかも知れないが、一番大事なことは、この船長がどちらの方向に船首を向けて航海しているのかを知ることである。
 
 菅直人氏が政策の筆頭に挙げたのが「雇用」で、「第一に雇用、第二に雇用、第三に雇用」というのが、代表選に向けての政策の第一の柱だそうだ。しかし、具体的な政策の中身は、明らかに雇用を減少させる政策になっている。
 
 これが菅直人氏の実情だ。こんな船長が操舵する船に乗ったら、全員凍死は必至だろう。すでに、乗客の多くが凍傷にかかり始めているのだ。
 
 乗船3ヵ月で、幸いなことに乗客の意向によっては、船長を交代できる機会がやってきた。船長を代えずに航海を続ければ一菅の終わりだ。
 
 菅直人氏選対には経済学を理解する人が一人もいないのだろう。財務省職員は法律や行政に詳しいが、経済学は完全など素人である。
 
 船長を交代しないと、小泉政権のときとまったく同じで、地獄に連れて行かれてしまうだろう。

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投稿日:2010/09/02 11:28

【379】「会見の二人をみて「月とスッポン」「天と地」その差は歴然だが心配が一つ」

「日々坦々」から貼り付けます。

(転載貼り付け開始)

2010/09/02(木) 08:24
「会見の二人をみて「月とスッポン」「天と地」その差は歴然だが心配が一つ」

代表選での共同記者会見は、ちょうどオンタイムで最初からテレビで観ることができた。

大きく二つの感想を持っている。

一つ目はその印象からである。

二人が並んだ画像を見た瞬間から、その力の差は歴然と顕(あらわ)れていた、ということだ。

以前、ヒクソン・グレイシーという、とんでもなく強い格闘家がいた。

当時、「400戦全勝で負けなし」というキャッチコピーがついていて、日本では高田延彦氏と対戦した相手ということで知っている方もいると思う。

アメリカでブラジリアン柔術を広めるためにグレイシー一族が立ち上げたといわれる「UFC」という興行団体で何回も優勝したホイス・グレイシーが「兄はオレより10倍強い」と言ったのをきっかけに、一躍有名になった。

そのヒクソンは、山に籠もって瞑想したり、ヨガのような独特な呼吸法をしたりして、強靱でしかも柔らかい肉体と共に、身体からあふれ出ているような、強い精神力が伝わる、心技体を兼ね備えた最強の格闘家といわれていた。

何故こんな話を出すかというと、昨日の二人の代表選における記者会見でヒクソンを思い出したからだ。

高田延彦がヒクソン・グレイシーと戦いたい、ということを実現するため、彼の周りにいた人達が「PRIDE」という興行団体をつくりイベントを行った。

最初の対戦は圧倒的強さでヒクソンが勝ったが、その一年後、高田がリベンジとして再度、ヒクソンと戦った。
ちょうどその試合をリングサイドから観られる機会を得て観戦したが、二人がリングに揃った瞬間に、既に勝負あったと思った。

ヒクソンから出ている動物的とも言えるものすごいパワーや、落ち着いた中で虎視眈々と狙いを定めている、その立ち居振る舞いなど、余裕からかもしれないが、高田延彦氏には悪いが、その差は歴然、小学生と大人がやるような、試合前から勝負はあったと感じた。

試合内容は1戦の時よりもよかったが、ヒクソンが手加減をして、少し高田選手にやらせてあげていた、という印象だった。

余談・前置きが大変ながくなってしまったが、この絵を小沢さんと菅さんが並んだ時に、思い出したのだ。

二人が並んだのを見た時に、40年の議員生活の中の20年間、だた、ひたすら日本を普通の国にするために走り続け、何度も打ちのめされて、それでもなお立ち上がり、昨年ようやく政権交代を達成した。

その政権交代に対する思いや政治改革に対する執念、国民との約束に対する信義の捉え方、国家ビジョンなど、全てにおいて「月とスッポン」比べ物にならない。

小沢さんにとっては政権交代が目的ではなく、その上で政治主導で国民のための政治にすることであり、今までの官主導で疲弊した社会システムを改革しつつ、二大政党制をつくることにある。

カンさんにとっては政権交代は、ただ権力を奪うことだと考えていたのだろう。

この違いは、まさに天と地ほどの差がある。

********** ******

もう一つの感想としては、カンさんの話の中に流れる仕掛けが計算しつくされているということだ。

政策などを淡々と語る小沢さんに対して、カンさんのは、誹謗、中傷、悪意を内に含んだ、聞いていても気分が悪くなるようなものばかりだった。

そのカンさんの隠れている言葉を文字化してみると、

≪私は清廉潔白な市民運動家出身でクリーンだけど、あたなはあのロッキードでつかまった田中角栄を師と仰いでいるんでしょ。そもそも出自が違うんですよ。≫

≪消費税でよく私が批判されますが、小沢氏が代表の時にはしっかりマニフェストに書かれてますよね。あなたも増税論者じゃないんですか≫

≪参院選には負けましたけど、ねじれになったことは結果的に良かったと思っています。≫

≪小沢さんが総理というイメージがどうもわかない。予算委員会に座っている場面が想像できないなんですよ。お体は大丈夫ですか?心臓は耐えられますか?本会議をよく欠席してますが持ちこたえられますか?≫ 

もう、書いててイライラしてきた。

そこには政策を語るというよりも、全てにおいて小沢批判を言葉の端々に含め、あるいは批判に繋がるものを連想させる言葉を意図的に出している、ということがよくわかった。

まず、カンさんは「クリーン」と言う言葉を多く使い、暗に小沢さんをダーティイメージを浮き立たせる。
また、世論調査の結果を後ろ盾に、小沢さんには国民の支持はないから、総理の資格はない、と印象づけている。

これに呼応するかのようにメディアがその部分を大きく取り上げている。

姑息ではあるが、「メディアリテラシー」や「スピンコントロール」に長けた人物が、しっかり戦略を立てていることがよくわかる。

それに対して小沢さんは、あくまでも淡々と述べ、政策重視だが、そこにはメディア戦略というものがなかった。

同じ土俵に乗ることはない、と言われそうだが、これも今や考えていく必要があると思う。

「小沢総理」を確実なものにしていくためにも、誰かしっかりコントロールできる側近はいないのか?

(転載貼り付け終了)