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太田理空 投稿日:2010/08/19 10:43

【54】[64]竹田様

苫米地英人さんの主張は、税金をなくしてしまい、iPhone4などを活用して議論をしたり、直接民主制を実現させるというものだったとおもいます。彼の意見を詳しく見ていないのでよくわかりません。ただ、国会議員資格試験は彼の案からいただきました。あくまで、私は自分で考えています。

竹田恭一 投稿日:2010/08/19 09:00

【53】[63]大田理空様へ

会員の竹田といいます。3度目の投稿です。

大田さまへ  貴方は高校生ということで少し投稿するのを考えましたが、
ご自分の考えの主張ということなので指摘をしたいと思います。
貴方の2通の投稿文の内容は苫米地さんの本だかDVDにあるものと逐一同じですね。盗作(でなく模写)はいけないと思いますがどうですか?
私は書かれてある苫米地さんの考えには同意しますけど。

らいおん 投稿日:2010/08/18 22:55

【52】[62]日本のタンカーが魚雷攻撃された?

 らいおんです。今日は平成22年8月18日です。先日、日本の大型オイルタンカーが外部からの攻撃によるとみられる損傷をこうむる事件が発生していましたが、これについて魚雷攻撃説を紹介しているネット上の記事を昨日見つけました。
 本日、それを裏付けるかのような新聞記事が出てきましたので、重要と思いますので、貼り付けます。

貼り付けここから。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2010081801000213.html

タンカー水面下にも大きなへこみ ホルムズ海峡事故で調査委
2010年8月18日 19時55分

 国交省で開催された「ホルムズ海峡タンカー事故原因調査委員会」の第1回会合=18日午前

 中東・ホルムズ海峡を航行中に損傷した商船三井の大型原油タンカーについて、国土交通省は18日、船体側面には水面下にも大きなへこみがあり、水面上の損傷部分には放射状にすすが付着していたことを明らかにした。船体から少し離れたところで何かが爆発した可能性がある。

 事故後の聞き取りでは、船員が「右舷側で『ズーン』という大きな音と衝撃を感じ、赤い物体が上から下によぎるのを感じた」と証言していたことも判明。いずれも、国交省で同日開かれた事故原因調査委員会の初会合で報告された。

 会合の冒頭、前原誠司国交相は「あのような行為、事故が起きること自体、大変由々しきこと。再発防止には、まずは原因究明。力添えを心からお願いしたい」とあいさつした。

 国交省によると、右舷側面にあった外板のへこみは、水面上が高さ約6メートル、幅約11メートル。水面下は高さ約16メートル、幅約23メートル。外板は鋼鉄製で厚さ2センチ弱あり、大型のクジラなどがぶつかっても損傷は考えられないという。

(共同)
 貼り付けここまで。

 なお、魚雷攻撃説は次のサイトの文章の中で紹介されています。サイトの管理者である高島康司氏によると、魚雷説に関しては、情報源はイスラエルのジャーナリストたちが作っている「デブカファイル」という名前のサイトだそうです。

「ヤスの備忘録 歴史と予言のあいだ」
http://ytaka2011.blog105.fc2.com/

 らいおん 拝

太田理空 投稿日:2010/08/18 18:35

【51】[61]日本がやるべきこと其の二

新しい日本のビジョン~太田論~

こんにちは、太田理空といいます。
私はいま、現役の高校生ですが、高校生という視点で見た、こうなると住みやすいであろうと思う日本を考えて発表してみます。前回は外交について申しあげました。
今回は日本について語ります。

日本がこれからやるべき事として、円建てでアメリカ国債を買いまくるということです。円でドルを買うので、日本は通貨発行権を得ます。どんどん、好きなだけ刷れるので、ハイパーインフレになります。つまり、意図的に世界へハイパーインフレをしかけるのです。すると、差別と地球環境に悪い現在の資本主義は終わりを迎えます。資本主義で得をするのは一部の人間のみなので、さっさと終わらせるべきです。これがまずひとつ目。

次に、国会議員の45歳定年制をつくります。年寄りの国会議員がいても、過去の視点でしか現状をみないから、日本が国際社会でリーダーをとれることができないのです。国政は20代30代の人に任せるべきです。幕末に活躍した志士たちはみな、若者です。しかし、その若者を育てるには副島先生のようなひとがいります!だいたい、20以上も国会議員をやっていると腐っていくんです。これは党派関係なく言えます。

次に、世襲制の完全禁止をして平民に政治を担わせるべきです。世襲制があるかぎり、一般市民が実権をとることはできないと思うのです。さらに、ろくな政治をしません。それは最近の首相たちをみてつくづく思います!さらに、国会議員資格試験をつくるべきです。ただし、官僚がつくるのではなく市民がつくらねばなりません。今の公務員試験や数々の試験はみな官僚がつくっています。それは正に官僚支配です。なぜなら、選んでいるのは試験をつくった官僚どもですから。
話がそれましたが、これがあれば漢字が読めない議員は論外として、政策立案や法案を考えられないタレント議員やオバカ議員は姿を消すでしょう。

次に、議院内閣制を廃止すべきです。なぜかというと、今の日本は三権分立ではなく二権分立になっており、その原因が議員内閣制だからです。国会で一番議席を取った党の党首が平気で内閣総理大臣になっています。それは一党独裁に同じです!学校の授業で教科書をみてたら誰にでも分かると思うのですが(現にこんな田舎の高校生にもわかっています)、なぜかみんな気がつきません。盲点というものです。
なので、議院内閣制はすぐにやめて、内閣のメンバーは、全く別に選ぶべきなのです。すくなくとも、国会議員をやめなければ入閣できないようにしなければなりません。また、国会議員への団体・企業からの政治献金は完全に禁止すべきです。

次に、死刑廃止条約を批准すべし!死刑はいかなる理由があってもしてはいけません。同じ人間が人間をころしてはならないのです。死刑を認めている限り、戦争はなくなりません。なぜなら、理由があれば人を殺して良いということになるからです。罪を犯したから罰として殺す。それは、アメリカのイラク戦争や過去にあった全ての戦争を容認してしまいます。

次に、教育。これは純粋に高校生という立場からの意見です。
学びたい事だけを学ばせてほしい。そのシステムがある国はいまのところ、北欧の福祉国家(フリーミアムですが)やニュージーランドといったところでしょう。キューバもそのようです。自分が興味があることからどんどん学ばせて欲しい。強制はイヤです。そして制限もイヤです。
強制や制限は、ある機能脳学者からいわせれば、脳のIQを確実に下げるようです。偏りがでてくるだろという批判があるかもしれませんが、学んでいるうちに、これも勉強しておいた方がいいなと思ってくるものです。現に私は、医者になって世界中を飛び回って、子ども達を救いたいという夢があるのですが、そのためには医学は勿論の事、法律・宗教・写真・ドラマ・サンスクリット語・ポルトガル語・スペイン語・タイ語・認知心理学・脳科学・コンピューター・東洋医学・栄養学・数理科学・気功・催眠・ロボット工学・化学・物理学は最低でも学んで身につけたいと思っています。
長い文におつきあいいただき、ありがとうございました。
では、これにて。

感謝
太田理空

田中淳璽 投稿日:2010/08/18 02:29

【50】[60]新彊ウイグルの3都市

田中淳璽と申します。2010年8月17日現在まで
新彊ウイグル自治区に行く機会がありましたので、
現地に行って初めて知ったことを簡単にご紹介致します。
基本知識の補充に役立てば幸いです。

新彊の主要都市の中から3都市についてのインターネットの情報は、
以下の通りですのでご参照ください。

1.ウルムチ 
(ウィキペディア:http://ja.wikipedia.org/wiki/ウルムチ市

2.カシュガル
(ウィキぺディア:
http://ja.wikipedia.org/wiki/カシュガル市

3.和田(ホータン)
(ウィキペディア:
http://ja.wikipedia.org/wiki/ホータン市

新彊についてはまちがいなく1のウルムチが最も重要な都市なのですが、
今は2のカシュガルも経済特区となることが非常に注目されています。
(カシュガル経済特区化のニュース:http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=42311

私がこの二つの都市について非常に気になったのは、
とりまく環境(あるいは状況)が、かなりちがったということです。

まず第一にウルムチでは中国語(普通話)が通用するのに、
カシュガル界隈では「全然」といいたくなる程、通用しませんでした。
(私の下手な中国語が通じないということではなく、
ネイティブ普通話がうまく通じません)

カシュガル市内の真ん中には大きな広場があり、
巨大な毛沢東の像が立っています。
カシュガルの役所で働く漢民族の中国人は、
言語の普及状況について、中国語が通じてないのではないと尋ねると、
「そんなことない。どこも同じだ。」といいます。
でも通じないと思います。

第二に、暴動の後、ウルムチは比較的外国人の旅行者や記者に対し、
多少は開かれた場所になってきているとは思いますが、
カシュガルのような場所は今も閉じてるという印象です。

カシュガルでは暴動の時に邦人記者の拘束事件がありました。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/h20/8/1182459_914.html
(中国から投稿しているので、当時のニュースを載せたページで、
良さそうなものを開けませんでした。検索して探してみて下さい)
現在でも、国家権力の「目」が非常に強いです。

その「目」が、外国人を監視する方法は、
案外簡単にホテルの受付からのようです。
中国旅行はビザが観光ビザの他、訪問ビザ、就労ビザ、学生ビザ、
さらに取材ビザ、外交ビザ等で行けますが、
ホテルでは必ずパスポートのコピーをとられます。

0.空港に到着した外国人はどこかのホテルにチェックインする。
1.外国人が提出したパスポートからビザが確認できる。
2.ビザが特別なら、公安に連絡する義務がある。
3.公安が事前許可を確認(外事の便宜を図っている機関がある)
4.問題があれば(無許可取材等)数時間でホテルから飛行場に送られる。
5.問題がなくても、私服の公安の「目」がついてくる場合もある。

たとえ当局の気になるような行動をしたとしても、
今はいきなりなぐったり、つかまったりすることはないでしょう。
とても長閑な緑と泉に囲まれたカシュガルの街を歩いていると、
兵隊のトラックが往来したり、漢民族の子とウイグル族の子が、
一緒にゲームしていたりするのを見かけますが、
暴力より想起されるのは、監視の「目」かもしれません。

現地の中国人はみな公安がホテルにやってくるようなことは、
「大丈夫。それはよくあることだ。」
と笑います。

ただし、自分の職場に外国人が訪ねてきた時に、
公安に監視されていると(先に職場に来て、私服で混ざって“居る”)、
ホスト側の中国人は顔をひきつらせてしどろもどろになります。

ホテルの受付に任せるのは、ずいぶんと大らかで、
きめの粗い監視とも思えますが、
場合によっては、もっと影から見ている「目」の存在があるようです。
ただ、今回これ以上はわかりません。

最後に和田(ホータン)については、玉(ぎょく)の産地として、
非常に有名なところです。玉(ぎょく)というのが、非常に不思議で、
何というのか、中国人は非常に玉を大切におもってるようです。

中国人に聞くと、「魔除けだよ」とか、簡単な回答が来るだけです。
ただ日本人から見れば、もっと強いつながりがあるようで興味深いです。
和田(ホータン)で出る羊脂玉(羊の脂のような白い色の玉)というのが、
最高レベルに良い玉のようです。

以上新彊の3都市について簡単にご紹介致しました。

余談ですが、
北京で知識ある友人にこの話をすると
(カシュガルでは中国語が通じないという)、
「ああそうか。でも、あっちの人は多少英語が話せるんだろ?」
と本気で言います。
見た目がコケイジャン(白人)のように見えるからでしょう。
ただし、カシュガルでは英語はほぼ完全といえるくらい通じません。
ちなみにウイグル語がメインです。
中国沿海部のご友人が居る方は試しに聞いてみて下さい。
笑いにしているのではなく、上述のような監視というか、
メディアなどの出入りが自由でない世界になっているので、
そういうことにもなるのだろうと思います。

テレビやインターネットなどからさまざまな情報が得られ、
しかも情報の信憑性もかなり高くなったメディアの時代に、
カシュガルは不思議な状況になっている都市だと感じます。
今後、経済特区で深センのような都市になっていくのか、
変化に注目したいです。

以上です。

追伸:カシュガルの不動産価格は去年から30%あがっているようです。
関連記事(中国語):http://www.wlmqwb.com/shbl/txfw/fczx/201007/t20100701_1243750.shtml

太田理空 投稿日:2010/08/17 20:55

【49】[59]日本が外交でとるべき行動

皆さん、こんにちは。
現役高校生の太田理空といいます。今回は私自身が考えた日本が外交でとるべき最優先課題ということで書きました。副島先生が言う、中国が次のは建国になるとか、次の国連の候補地等云々以前に考えてみて欲しいです。
ひとつの論として読んでください。

日本が外交でとるべき行動~太田論~
「国連に対して」
現在国際連合の安全保障理事会の常任理事国はアメリカ、イギリス、中国、フランス、ロシアの5大国です。世界平和実現するために、私は5大国が常任理事国の座から辞すことが不可欠であると確信しています。
国際連合憲章第一条には次の4つが謳われています。
・国際の平和と安全を維持する
・諸国間の友好関係を発展させる
・経済的、社会的、文化的、又は人道的国際問題を解決するため、人権及び自由の尊重をはかるために国際協力を行う。
・これらの目標を達成するにあたり、各国の活動の調和を進める中心的存在となる。
以上の事を約束せねば、国連に加盟することはできないはずが、常任理事国である5大国が自国の利権の為に戦争を利用したビジネスに深く関わってきました。そんな国々が常任理事国に居座る事は本来あってはならないことです。だから、今の常任理事国は辞し、日本だけが唯一の常任理事国になるべきなのです。

日本が外交でとるべき行動~太田論~
「日本が常任理事国になるために」
日本が常任理事国になれる一番の理由として、日本は憲法で戦争の放棄を定めている世界で唯一の先進国だからです。本来は、国際法には外交の最終手段として戦争を起こす権利が各国にはあるのです。戦後64年間、戦争の放棄を守り続けた日本は、とてもスゴイ国なのです。
であるからにして、日本が自国の戦争放棄の理想を国際社会でも実現すれば世界は平和になるのです。
では、どうやって常任理事国になるか。それは簡単です。日本が常任理事国をやめろといった際に、日本ごときがふざけんなと言われたら、では日本は戦争を起こす様な国連にはお金を一銭もだすものか!と言い返してやれば常任理事国、特にアメリカは真っ青になるでしょう。国連の通常予算分担率はアメリカがトップの22%で、日本が次いで16.6%です。しかも、アメリカは滞納しておりそれは日本が受け持っているのです。これで日本がお金を出さないと言ったら、国連は完全にその機能を失います。日本には、唯一の常任理事国になりうる資格があるのです。百歩譲って、他に常任理事国へいれる国を考えるとすれば、軍隊の不保持を憲法で言っているコスタリカ、パナマでしょう。とにかく、今の5大国は汚れ過ぎです。現状を維持しようとする限り、世界平和は望めません。

そして、日本が常任理事国となった暁には、日本は経済の世界的リーダーである必要があり、また世界平和のためにはなるべきです。そのために、ダボス会議(世界経済フォーラム)は日本の京都にて行われるべきです。ダボス会議には、政財界はじめとする各界のリーダー達が世界中から集まってそれぞれの問題に対して話し合われていますが、日本こそがそこでリーダーシップをとるべき唯一の国です。なぜなら、日本は現在実体経済において世界ナンバーワンだからです。中国は最近力をつけてきましたが、まだまだひとりあたりのGDPでくらべると日本やアメリカに敵いません。
EUも加盟国すべてあわせてようやっと日本に少しだけ勝っている程度です。そしてアメリカはバーチャルなお金が流れている資産経済になってしまっています。
間違いなく、実体経済では日本こそが一番なのです。
だから日本でダボス会議(日本でおこなえば名称はかわるでしょう)をするべきなのです。もし各国、特にアメリカ・EUが反対してきたら「だったら、アメリカ国債をかってやらん!EUとは商売せんぞ!」ぐらいの勢いで、アメリカ・EUに対してのみ経済鎖国宣言をするべきです。
日本にとって重要な国は、副島先生のいう中国や中東をはじめとするアジア諸国なのです。あと、ニュージーランドやオーストラリアとの貿易があれば日本は国家としてやっていけます。
アメリカがもし、軍事で物を言ってきたら…と心配かもしれませんが、アメリカ国債を買わなくなれば全く問題ありません。軍を動かすお金もなにも、いまのアメリカにはありません。

どうでしょう、先生方。もちろんこれを実行するには国政をかえることも必要不可欠です。しかし、世界平和という観点からみたとき、それをなし得る国は日本以外ありえません。日本国憲法は、皮肉にもアメリカの法学者たちが、自国で実現できなかった理想を盛り込んだ憲法です。(今の官僚どもはそれを全く違う解釈で国民に示していますがね)
国政はについてはまた次回に語らいましょう。
それでは今日はこの辺で。おつきあいありがとうございました。

感謝
太田理空

副島隆彦 投稿日:2010/08/13 10:59

【48】[58]NHKの景山日出夫(かげやまひでお)解説委員の「自殺」の報道を受けて

副島隆彦です。今日は、2010年8月13日です。

 お盆前の、台風一過のことの時に、NHKの 景山日出夫(かげやまひでお)解説委員の首つり自殺の知らせがあった。私の弟子たちが伝えてくれた。

 私は、この NHKの政治部記者あがりが、NHKの日曜討論会のテレビで司会者でありながら、あまりに、偏(かたよ)ったひどいことばかり言うので、不愉快だからテレビを消したことが、過去に数回あった。 

 近年は、民主党と 小沢一郎への、誹謗中傷(ひぼうちゅうちょう)がひどかった。話の前後の脈絡(みゃくらく)もなく、
唐突に、「ところで、小沢さんの政治とカネの問題は」 と言い出すメディア人間のひとりだった。きわめて不愉快な男だった。

 それが、こんな死に方をした。 NHKのトイレの ドアの ノブ に 自分のネクタイで 首をひっかけて、それで、自殺をする、
ということが、可能なのか。 いつも不審な死に方をする人たちの事例(ケース)は、さっさと、自殺で片づけられる。

 この件は、明らかの政治的な死である。 誰がどう取り繕(つくろ)っても、口を噤(つぐ)んでも、言(げん)を左右にしても、政治的な 死である。 景山日出夫自身が、おそらく、NHKの政治部記者の幹部として、内閣官房機密費(報償費、ほうしょうひ)を、長年、受け取ってきただろうから、それが死因のひとつだろう。 NHK内部での統制や、調査が行われていたのだろう。しかし、それだけが原因ではない。  

 公正で、公平であるべきNHKの報道を、あそこまで、意識的に、ゆがめて、おそるべき偏向報道をしてきた者たちに、天罰が下(くだ)りつつある。 私は、この苛烈(かれつ)な、政治闘争、権力闘争(これは、カール・マルクスが発見した重要な政治学の用語であり、考えである)の中で、 たかがテレビ局の記者程度の、準公務員(NHKは、今も、政府系の特殊法人である) が、権力闘争にのめり込むと、こういうことになるのである。 

 実名で、自分の名前と顔をさらして、本気で、言論をやる者たちだけが、本当の政治活動家だ。私は、自分のことを、そのような意味では、政治活動家としての 知識人であり、政治思想家だと思っている。自分にも、いつ、どのような不正な攻撃がかかっても構わない、という覚悟をして、生きている。 実名で、言論を為さないような人間たちには、どうせ到達できない、これは重要な指摘である。 甘えた、匿名の、政治見識の表明などはすべきでない。 腐れ切った商業新聞の投稿欄でも、実名での投稿が原則である。

 以下に載せるのは、事件の事実を報道した記事と、それから、一番、すぐれた 景山日出夫・NHK解説委員への評論を行っていた 植草一秀(うえくさかずひで)氏の、一年半前の 文章である。 

 人間は、度を越して、人にひどい事をすると、恨(うら)みと憎しみが、いつまでも残って、怨念となって、かならすその人に
報(む)いが来るのだ、ということを私たちは深く思い知るべきだ。  副島隆彦拝
 

(転載貼り付け始め)

● 「NHK・影山解説委員が自殺図り重体」

産経新聞 2010年8月12日

 11日午後5時25分ごろ、東京都渋谷区神南のNHK放送センター内西館8階のトイレ内で、NHKの影山日出夫解説委員(56)が首を吊っているのが見つかった。影山委員は病院に搬送されたが重体という。警視庁は自殺を図ったとみている。関係者によると、職場の机の上に遺書らしきものがあり職員が放送センター内を捜索。トイレの個室のフックにネクタイをかけて首を吊っている影山委員を発見した。影山委員は政治全般を担当していた。

● 「NHK影山解説委員死去、関係者絶句「まさか自殺するとは」」

産経新聞 2010年8月13日

 東京・渋谷区のNHK放送センターで11日に自殺を図った同局解説委員室副委員長、影山日出夫(かげやま・ひでお)さんが12日午後4時40分、搬送先の都内の病院で死去した。56歳だった。詳しい死因は分かっていない。

 訃報が伝わったこの日、局内では関係者が、「最近、体調がよくないとは聞いていたが、まさか自殺するとは…。解説委員室は自分のペースで仕事ができるし、周囲などとのあつれきは聞いていない」といまだに信じられない様子。また、別の関係者は「仕事熱心だし、茶目っ気もある。飲んで騒ぐこともある人だったのに、何か、よほどのことで個人的に悩んでいたのか…」と首をひねった。

 警視庁代々木署の調べや関係者のこれまでの話によると、影山さんは11日夕、放送センター西館8階のトイレ内で首をつった状態で見つかった。心肺停止状態から一時蘇生(そせい)したが、帰らぬ人となった。影山さんの机の上に自殺をほのめかす内容のメモが数枚置いてあり、同署は自殺とみている。

 影山さんは1976年、NHKに入局し福岡放送局に勤務。その後、政治部などを経て、2000年から解説委員として活躍、政治問題全般に詳しく、1日に放送された「日曜討論」でも司会進行役を務めていた。

●「 向NHK「日曜討論」悪質なタイトルと映像 」
http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2009/05/post-f55f.html

植草一秀の『知られざる真実』 2009年5月17日 (日)

 日本偏向放送協会の看板番組のひとつ、「日曜討論」に5月17日、民主党鳩山由紀夫新代表、自民党の河村建夫官房長官が出演した。現在のような「偏向」報道を続けるなら、NHKの「偏向」に同意できない視聴者は、一斉に受信料不払いを堂々と主張し始めるだろう。

 NHKは受信料支払いを「義務」とする制度変更を希望し、政権にその働きかけを行なっている。NHKの運営は制度的に、NHKの財政基盤を支える視聴者ではなく、政府、与党に支配されている。NHKが率先して偏向報道にいそしんでいるのは、政権与党に取り入って、受信料の義務化を進展させたいからなのだろうか。NHKは、自らの利益のためには、NHKの財政を支える視聴者に背を向けても意に介さないように見える。このような姿勢を取る限り、受信料義務化など「夢もまた夢」である。

 NHKは「カネ」だけを追求して、報道機関としての中立公正な適正報道を脇に置き忘れている。いずれかの日程で、「日曜討論-NHKの報道姿勢を問う-」という番組を制作し、NHK番組制作責任者を政治家が問い正す必要があるだろう。本日の放送の酷(ひど)さは、「偏向」NHKのなかでも異彩を放っていた。多くの視聴者からクレームが多数寄せられてもおかしくない内容だった。誰にでも分かる問題がふたつある。番組タイトルとカメラワークだ。

 番組タイトルは、前半が「鳩山民主党を問う」 後半が「河村官房長官に問う」だった。 NHKは「言葉遣(つか)い」に特段の神経を使う。ニュース報道における、いわゆる「枕詞(まくらことば)」ひとつをとってみても、例えば、小沢一郎氏について報道するときに、「西松建設問題で公設秘書が逮捕された・・・」の枕詞を使って報道を繰り返すことによって、視聴者のイメージが特定の方向に誘導される。「枕詞」の選択には、それぞれ、報道機関の「意図」、「恣意」が込められている。この問題については、「喜八ログ」様が記述されている。

 同様に、番組のタイトルをどうつけるかにも、細心の注意が払われている。鳩山由紀夫氏が(2009年)5月16日に民主党両院議員総会で新代表に選出された。民主党代表は次期総選挙で民主党が勝利すれば、次期内閣総理大臣に就任する人物である。 代表に選出された翌日早朝の出演をNHKが要請し、鳩山氏が出演した。 NHKは最低限の礼節をわきまえるべきだ。適正なタイトルは「民主党鳩山新代表に聞く」だ。こんなことはNHK自身が百も承知だ。それをあえて、「鳩山民主党を問う」だ。「鳩山民主党に問う」でもない。「鳩山民主党を問う」は鳩山新代表への詰問(きつもん)である。司会者の影山日出夫(かげやまひでお)氏の姿勢は無礼な「尋問」だった。NHKの思い上がりもはなはだしい。

 拙著『知られざる真実-勾留地にて-』にNHK問題を記述した。 NHK番組『総理にきく』は、当初、政策について総理と討論するための『総理と語る』だったのが、田中角栄首相の時代に、聞き手を首相官邸が選ぶ首相の自己PR番組『総理にきく』に変えられたという。 細かい話だが、「鳩山新代表に聞く」、「鳩山新代表に問う」、「鳩山新代表を問う」など、NHKは詳細を検討してタイトルをつけている。鳩山氏に対するインタビューは「鳩山民主党を問う」であった。これは、詰問(きつもん)、尋問である。 一方、河村氏に対しては、「河村官房長官に問う」だった。NHKの「偏向」が明瞭に示されている事例だ。

 もうひとつの問題がカメラワークである。ストップウォッチで計測したわけではないが、鳩山新代表の映像は、大半が「下から撮影のアップ映像」だった。失礼極まりないカメラワークだった。人物に対する印象は、相当程度カメラワークによって操作できる。鳩山新代表に対して敬意を払う放送を行う場合に、このようなカメラワークはあり得ない。麻生首相を出演させて、このようなカメラワークを取ることがあり得るか。絶対にあり得ない。河村(健夫、わかむらたけお)官房長官 に対しても、質疑応答中、一部分、下から撮影のアップ映像が用いられた。しかし、このカメラワークが用いられたのは、河村官房長官に鴻池官房副長官の不祥事を問いただした場面だけだった。

 河村官房長官は鴻池(こうのいけ)官房副長官の辞任を「更迭(こうてつ)」と明言し、「解任」であったことを明らかにした。下から撮影アップ映像は、河村官房長官を問い詰める場面で用いられた。鳩山氏に対するカメラワークは、大部分が下から撮影のアップ映像で、番組を見る者に対しても、強い不快感を与えるものだった。 NHKがサブリミナル効果を活用した映像を使用したことが問題になっているが、NHKの姑息(こそく)さ、悪質さ、偏向ぶりは、もはや「暴走」の領域に入っている。

 私はNHK「日曜討論」に数十回の単位で出演した経験を持つが、番組司会者の劣化が著しい。かつて、司会を担当した山本孝(やまもとたかし)氏は、極めて公平で中立の運営を実行した。権力者に対しても、躊躇することなく、問うべきことを問う姿勢が鮮明だった。 山本氏に代わって登場したのが影山日出夫氏である。影山氏は 「権力迎合」 を絵に描いたような運営を示した。その姿勢は現在まで一貫して貫かれている。私が出演した時期には登場していなかったが、その後に登場した島田敏男(しまだとしお)氏も「偏向」が著しい。影山氏以上の「偏向」を示していると言ってもよいだろう。

 一般国民のなかには、NHK報道に対する「中立公正で信頼できる」との幻想が残っているが、もはや、過去の遺物である。政治権力がNHKに対する圧力を強めているのも事実だろう。他方、不祥事の相次いだNHKの経営状況が悪化し、権力へのすり寄りを強めた面もあるだろう。さらに、NHKの経営改革にかこつけて、NHKを監視する名目で外部から投入された人材が、権力の手先としての活動を活発化させている面も否めない。 (以下、省略)

(転載貼り付け終わり)

副島隆彦拝

石井裕之 投稿日:2010/08/11 05:05

【47】[57]中国の内蒙古から

このようなことを、今更私が書かずとも周知の事実であるとは思いますが、ひょっとして皆さんの今後の資産形成の一助となれば、ということで敢えて書き込んでおきます。まずは本日のロイターの記事です。

(貼り付け開始)
 [香港 10日 ロイター] 中国人民銀行(中央銀行)金融政策委員会の元委員である中国経済改革研究基金会国民経済研究所の樊綱・所長は10日、人民元は緩やかに上昇しているものの、中期的にはより大きく変動する可能性があるとの見方を示した。

 同所長は香港で講演し「2005―08年の3年間に人民元は22%切り上げられた。したがって段階的なアプローチは小さな動きを意味していない」と指摘。

 「中期的には大きな動きになる可能性があり、世界経済がバランスを取り戻すのに有意義だろう」と語った。
(貼り付け終わり)

また、下記の「サーチナ」のサイトより、人民元-日本円の為替レートの推移にも注目して頂きたいと思います。
http://searchina.ne.jp/exchange/index.cgi?type=JPY_CNY&mode=chart2

結論から申し上げます。今こそ、「人民元建て外貨預金」の空前絶後のタイミングだと思うのです。日本円は人民元に対して今年の3月後半からジリジリと円高基調で推移してきています。それは勿論、米ドルに対してペッグしていることの人民元の宿命なのですが、ここにきて日銀総裁が、あまりの円高傾向に嫌悪感を表明するに至っております。また、先のロイターの記事によると、今後の人民元の切上げ幅を広げていくとも取れる内容です。
さらにこの先、副島先生の分析によると、金の大暴落が起こり(起こされ)相対的に米ドルの価値が一時的に、とは言え上がっていくのでしょう。
すると、今までの 米ドル=人民元(↓)/日本円(↑)という傾向から、米ドル(↑)・人民元(↑)/日本円(↓)という傾向に転換することを意味します。人民元に対する、日本円の相対的な下げ幅の予測は付きませんが、消費者物価指数で図ると1/2になってもおかしくないようです。
要するに、日本円で人民元を「買う」のに今が絶好の機会であり、将来人民元に対して日本円の価値が半分になったところで日本円を「買い戻」せば、手元には2倍になった日本円が戻ってくる、という算段です。

どうです?私の計算は正しいでしょうか。

副島隆彦 投稿日:2010/08/04 07:38

【46】[56]以下に載せるFT(英フィナンシャル・タイムズ紙)の最新の記事が、重要です。私の本と同じ考えです。

副島隆彦です。 今日は、2010年8月3日です。 

 私は、中国の 新疆ウイグル自治区への調査旅行から帰りまして、その成果の整理の作業などをしています。 新疆ウイグルは、日本人から見れば、中国の内陸部の、さらに奥地です。が、あそこに居ると、 日本の方が、東のはずれの、太平洋という大きな海の中の 小さな島か何かにしか見えない。 ポロポロと石が並んでいるような。大きなユーラシア大陸のはじっこの、本当に、ガラパゴス諸島並みだね。

 今は、もう夏休みなのですから、会社員奴隷をやっている人たちを含めて、できるだけのんびりしましょう。あくせく 考え込んでもどうにもならない。 世界中の 金融トレーダーたちや大金持ちたちも、皆、夏休みに入っているに決まっている。 「金持ち、喧嘩(けんか)せず」 です。

 今は、私が先週、書いて出版した「新たなる金融危機に向かう世界」(徳間書店)を買って、家で静かに読んでいてください。書店に山積みになっているはずですから。 そして、その山がどんどん減って、私の本だけが、ぼこっと凹(へこ)んでいるはずです。 私、副島隆彦は、頑強ですから、どんなものにも負けない。 この夏は、体を鍛(きた)えます。

 私たちの学問道場に、盗む読みに来て、ヒヒヒヒヒで、けち臭く、情報泥棒だけしていれば、「それで、おいらは賢いのだ」とチンケな人間たちが、今も、あくせくと、ここを読みに来ています。 それで、聞きかじりの知識だものだから慌(あわ)てふためいている。   

 私たちの会員たちなら、ここで、しっかりと勉強しているから、どっしりと落ち着いています。私たちは、何ものにも動揺しません。  根性の曲がった人間たちも、早く、ここの会員になって、自分の歪(ゆが)んだ背骨を、しゃきっとまっすぐにしなさい。

 私が、金融・経済のことや、政治の動きのことで、あれこれ、ここに今、書いてもつまらない。今は、私の「新たなる金融危機に向かう世界」を買って、家で、じっくりと読みなさい。それがなによりだ。

 以下に載せる新聞記事は、すばらしい。 「経済学は宗教であることが判明した」 そして、「ケインズ経済学をようやく再発見した(もとに、戻った。金融政策=マネタリズムは、ずべて滅んだ)」という重要なことで、私、副島隆彦と全(まった)く同じ考えを書いています。 

 以下の記事の中に、はっきりと、 「経済学は宗教に基づく学問であることが露呈した。長年、合理的期待や効率的市場理論の奴隷だった経済学者たちは、原点に立ち返ってケインズを再発見した 」と書いてある。 痛快です。

 この英国のFT(エフ・ティー)、英フィナンシャル・タイムズ紙 さえ 定期的に読んでいれば、世界のことは、全部わかります。
アルル君は、毎日、FTばかり、英文の束(プリントアウトしたもの)抱えて、ずっと読んでいます。楽しそうです。私は、時々しか読みません。アルル君が、秋には、「ヨーロッパ超財界人(あるいは超富豪、スーパークラス)たち」を出すでしょう。

 FTの以下の記事は、ものすごくおもしろいです。 じっくりと読んでください。 皆さんの便宜のために、記事の 途中途中に、私、副島隆彦の 「注記」を ( ) を表示して 入れました。  副島隆彦拝

(転載貼り付け始め)

「あれから3年、(金融)市場が再び支配者になった」

2010年08月02日(Mon)  Financial Times   
By Philip Stephens

2010年7月30日付 英フィナンシャル・タイムズ紙

 屋根が崩れ始めてから丸3年経った。また、金融危機は景気下降が大混乱に転じる前兆ではないかと恐れ、心配性の人が地下室にボトル入りの水 や缶詰の食品を蓄えてから1年余り経つ。 では、この間に何が変わったのか? 答えは簡単だ。ほとんど何も変わっていない。市場(そしてバンカー(たち))が今も支配しているのだ。 威勢のいい発言が相次いだが・・・

 グローバルな金融システムが自滅の危機に瀕していた時に、政治指導者(たち)が口にした壮大な宣言を振り返ってみよう。いくつもの約束や誓いの言葉が左から右から、真ん中から 発せられた。 ゴードン・ブラウン英首相(当時)やバラク・オバマ米大統領、アンゲラ・メルケル独首相やニコラ・サルコジ仏大統領、各国中央銀行や国際通貨基金(IMF)が皆、(副島隆彦注記。もう二度と金融危機は起こさせない、という) 誓いを口にした。

<http://www.afpbb.com/article/politics/2568165/3755169?ref=jbpress>

金融危機の直後に散々叩かれたバンカー(たち)だが、払った代償は小さくて済んだ(写真はウォール街)〔AFPBB News <http://www.afpbb.com/> 〕

 金融を金ぴかの台座から引きずり下ろす、と彼ら(政治家たち)は言った。 メインストリート(実業界や一般社会)が、ウォールストリート(金融界)に対する優位を取り戻す。ワシントン・コンセンサスによる自由放任の資本主義の時代は終わった。世界の主要先進国は、金融工学ではなく、本物の工学の育成に注力する――。

 確かに、1つか2つ、変わったことはある。 経済学は宗教に基づく学問である ことが露呈した。長年、合理的期待や効率的市場理論の奴隷だった経済学者たちは、原点に立ち返ってケインズを再発見した。

 ゴールドマン・サックスの上層部はかつて、プライベートジェットだけでなく一定の名声も得ていた。神の仕事をするバンカーたちは 今、輝かしい社会的地位を失った。 だが、このためにその他すべての人に降りかかった苦難を考えると、世間的な不名誉など、小さな代償のように思える。 筆者が昔から知るあるバンカーは、スーツケースに詰め込んで家に持ち帰る現金は減ったにせよ、それでも今年の稼ぎは過去最高になりそうだと話している。

バンカーのツケを払う一般家庭

 言うまでもなく、1つ、本当に大きな変化もあった。かつて銀行の帳簿上にあった何千億ドル(副島隆彦注記。8千億ドルだとすれば、70兆円ぐらい。イギリスだとそれぐらい。) もの不良資産が、危機が引き起こした景気後退が生んだ財政赤字の山の上に、さらに積み上がった。 一般の家庭が増税やお粗末になった公共サービス、失業者の増加を通じて、バンカーたちのツケを払っているのである。政治的な決意は、恐怖に取って代わられている。 自由市場の不公正についてサルコジ大統領ほど雄弁に語った人はいない。「今こそ資本主義が欧州の社会市場のイメージに沿って作り直される時だ」と 大統領は言った。

格付け機関に怯(おび)える政治家(たち)

  だが、こうした発言はどれも、ギリシャのソブリン債の危機を受けて、ユーロ圏(副島隆彦注記。EU加盟27か国のうちのユーロ通貨の導入国のことを指す) が 攻撃を浴びる前の話だ。 サルコジ大統領は 今、フランス(副島隆彦注記。フランスの国債の信用度が調査される。債券、国家の場合は国債の信用度しか格付けは行われない) がトリプルAの信用格付けを失うのではないかと心配し、毎晩、眠れぬ夜を過ごしている。 心配しているのは、大統領独りではない。ほぼすべての西側諸国の政治家が巨額の財政赤字の削減と奮闘しており、グローバルな資本市場の奴隷になっている。

<http://www.afpbb.com/article/politics/2735216/5864765?ref=jbpress>

キャメロン英首相はイングランド銀行から、「大幅な歳出削減をしないと格付け機関が納得しない」と聞かされていた〔AFPBB News <http://www.afpbb.com/> 〕

 デビッド・キャメロン英首相は、そう公言して憚らない。 同首相が 「(自分が) 福祉国家の歳出を大幅にカットし、英国の国際的な役割を小さくするのは、そこまでしないと格付け機関が満足しない と イングランド銀行に言われたからだ」という。格付け機関(レイティング・カンパニー) のことを読者は覚えておいでだろうか?  無価値の債務証券(副島隆彦注記。MBSや、CDOや、CDSなどのこと) が 最高級の金融証券に組み換えられたごまかしに 、こうした格付け機関が深く共謀していたことを思い出す人もいるだろう。 政治家(たち)が 「格付け機関の規模を縮小する」 と言ったことを、筆者ははっきりと覚えている。

 実際、そんなことは起きなかった。 格付け機関は悔い改めることはなかった。 そして今再び、支配者の座に就いている。今回の危機は当初から、皮肉に満ちていた。 (副島隆彦注記。ムーディーズとS&Pのふたつの格付け会社の幹部たちを、逮捕して処罰すべきなのだ。そのようにこの3年間、叫ばれた。

 ところが、今度の米金融規制法でも、格付け会社への規制や、処罰は全く議論に出なかった。法規制も科されない)  そもそも、あれほど巨額の資金が金融システムに溢(あふ)れ返り、ローンを返済できない米国の住宅購入者に、いつでも貸し出せる状態となっていた大きな理由の1つは、世界中の多くの新興国が西側の言葉を額面通りに受け止めたからだった。

皮肉に満ちた危機

 アジアは1990年代後半の金融危機(副島隆彦注記。1997年7月からのアジア通貨危機のこと。アジア諸国は計画的に叩きのめされて、ひどい目にあった。日本は、金融強制開国させられて、金融強姦された) の後、慎重な財政運営(をしなさい)というIMFの教えを丸のみした。 

 その後アジア諸国が貯めこんだお金 (副島隆彦注記。主に中国と日本の対外金融資産のことで、米国債を買う形で流出させられている) は、浪費癖のある西側諸国に再び還流して低利融資を支え(副島隆彦注記。これが、円キャリー・トレイド。ほとんどゼロ金利の日本円を借り出して、貧乏な国々での、バクチ金融商品や、高い金利の住宅ローンに投入した)。 それが今度は 世界にサブプライムローンと債務担保証券(CDO)をばら撒くことになった。

 もちろん、欧州の大半の人は、抑制の利かない英米流資本主義に危機の責任があると考えた。 だが結局、自国の(政府)機関も完全に共謀していたことに気づかされる羽目になる。 メルケル首相は盛んにヘッジファンドやプライベート・エクイティ・ファンド (副島隆彦注記。乗っ取りファンド、あるいはハゲタカ外資のこと) を非難した。 が(実際には、こうしたファンドには危機の責任があまりなかった)、 ふたを開けてみれば、ドイツの政府系地方銀行が カジノで最も熱心にプレーしていたのである。

<http://www.afpbb.com/article/disaster-accidents-crime/crime/2659488/4849928?ref=jbpress>

シティが税収を生む限り、労働党政権は見て見ぬふりをした〔AFPBB News
<http://www.afpbb.com/> 〕

 だからと言って、政府と規制当局が危機の責任を免れるわけではない。 英国の当時の労働党政権は、シティ(ロンドン金融街)が 社会政策の原資となる税収 を生み出し続けてくる限り、見て見ぬふりをした。 ギリシャは、大方の人がアメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)の名前を知るずっと前から 財政報告を粉飾(ドレッシング)していた。

 米連邦準備理事会(FRB)のアラン・グリーンスパン前議長とベン・バーナンキ現議長は、自分たちのプロパガンダを信じるというミスを犯した(副島隆彦注記。このふたりの責任者は、自分たちが、立場上、ウソだと知っていて公言しているのだという自覚をなくして、自分で自分の言ったウソを信じ込んでしまった、の意味)。  今、政策立案者(ポリシー・メイカー)たちは、こうしたミスを正すために対策を講じたと言うだろう。 

 一部の政府は大手銀行に超過利潤税を課した(副島隆彦注記。特にドイツのメルケル首相が、率先して即座に実施した)。  米国は規制体系を厳格化する法律を制定した(副島隆彦注記。この7月から実施される米金融規制法のこと)。(副島隆彦注記。金融業界人への)度を越えたボーナスの支払いには、わずかながらも成果連動部分が盛り込まれるようになった。

 バーゼル(副島隆彦注記BIS、ビー・アイ・エスという奇怪な国際金融機関が、スイスのバーセルにある) 銀行監督委員会は今より厳しい自己資本要件 を課す予定だ。 もっとも、実施は2018年だということを我々は理解しておかなければならない。

経済を破滅させる資本市場の威力

 こうした対策は恐らく有意義なのだろう。 が、資本市場が(副島隆彦注記。これからさらに) 経済を破滅させる威力と比べると、間に合わせの修繕のように見える。 金融機関は今も、英金融サービス機構(FSA) の アデア・ターナー長官が 「本質的に無益」と断じたトレーディング業務(副島隆彦注記。 銀行本体で行う自己勘定取引 approprietary dealings アプロプライエタリー・ディーリングズ のこと) で多額の利益を稼いでいる。 だが、ターナー長官は、抜本的な見直しを求めるほぼ唯一の存在だった(副島隆彦注記。ほかの人たちは押し黙って何も言わない、の意味)。

 ユーロ圏の危機は、資本市場の群集心理が一大陸全体(副島隆彦注記。この一大陸が、ヨーロッパ全体のことを指しているのか、もっと広くユーラシア大陸を指しているのかは、不明。おそらくヨーロッパ・コンティネントだろう) を不安定にし得ることを示している。 その結果、欧州諸国の政府は、景気回復が確かなものになる前に、早計で危険な財政赤字削減レースに乗り出すことになった。 

 大手銀行は今、規制当局に助けられて、きちんとストレステスト(健全性審査)を受けたと宣言できる(副島隆彦注記。この7月23日?に発表した、ヨーロッパ全部で91行の主要な大銀行への身体検査。貸付先への安全度の審査。日本では、2002年から、竹中プランで、残酷に実施したもの)。 が、システム全体の不安定さは残っている。 

 国際市場はどんどん先へ進み、政治指導者が市場を適切に監視する能力(副島隆彦注記。能力を超えている) は言うまでもなく、それ(副島隆彦注記。現状の金融市場の危機) を(彼らが)理解する能力のはるか先を行っている。 グローバルな経済統合に政治的な統治が後れを取っている状況は、今も(3年前の)2007年当時と変わらないくらい明白だ。

 各国の政治家が相互依存のリスクや、特定の機関や金融商品の脆(あやう)さについて(彼らが)理解を深めたとしても、グローバルな監視体制の責任をどう共有するかについては、コンセンサスに至るにはほど遠い状況にある。 というわけで、3年の月日が経っても、 状況は当時とほとんど何も変わっていない ―― 我々の大部分が3年前より貧しくなったという点を除けば。(金融)市場が(今も)すべてを支配している。(副島隆彦注記。このことの危険さを、皆さんは) お分かりだろうか? 

(転載貼り付け終わり)

副島隆彦拝

副島隆彦を囲む会事務所 奥村 投稿日:2010/07/28 17:58

【45】[55]副島先生がニコニコ生放送に出演されます

副島隆彦を囲む会の奥村と申します。

副島先生がニコニコ動画のニコニコ生放送に出演されますので、お知らせいたします。

ニコ生トークセッション 副島隆彦×ひろゆき 「騙されるな! 儲け話のここがウソ!」
放送時間:7/29(木) 開場:19:50 開演:20:00

詳細はこちらのリンク先を参照ください。
http://live.nicovideo.jp/gate/lv22570503

以下に紹介文章を転載します。

(転載開始)

FX、株、投資信託、保険商品etc…
「運用」という名の悪魔が、あなたを狙っている!
なけなしの貯金をはたき、大損した人々が日本中にいる。

だが、その実態はほとんど表に出ない。
なぜなら、危ない金融商品を売り続ける銀行、証券、生保が
メディアの大事な広告主だからだ。

番組には、著書『お金で騙される人、騙されない人』(幻冬舎新書)で
マネーのカラクリを暴いた副島隆彦氏が登場。
テレビや新聞が決して報じない真実を明らかにしながら、投資信託、がん保険、未公開株、外貨預金、FXのどこが危ないのかをを徹底指南いたします。

(転載終了)