重たい掲示板
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Loginはこちら【377】[419]「人はとことん困らないと変わらない」と「言葉は正確に遣おう」の二点について
群馬のゆみこです。本名は川端優美子です。
まず、「人はとことん困らないと変わらない」ということについて。
わたしは実体験から、人は本当に心底困った状況にならないと変わらない(考え方、生き方を変えない)ことを知っています。困らなければ、そのまま生きていればいいだけです。
人が心底困ったときに採(と)る道は二つです。ひとつは、困って困って困って、ほかにはもう道がないと思い込んで自殺する。もうひとつは、困って困って困って、でも死にたくないから、いま握り締めている考え方を捨てて生き方を大きく方向転換させる。
(念のために言いますが、わたしは自殺した人を批判しません。人には死ぬ自由もあると思うからです。なにか制限があったら、それは「自由」とは呼べません。)
困った状況になるのは、ある考え方に固執して自分を追い込んでしまうからです。これは洗脳状態とも言えます。ですから、考え方を大きく変えることは脱洗脳です。わたしたちは奴隷として使いやすいように教育(洗脳)されてきました。だから体を壊してまで働いたりします。洗脳されていなければ、自分の体調が悪くなったら体を休めるのが正常な反応です。
今、福島県民をはじめ、日本人全体が困っています。わたしは困ることは悪いことではない、むしろ良いことだと思います。今までの考え方、生き方を大きく変えるチャンスです。ピンチはチャンス。今しがみついている考え方のせいで困った状況になっているのだから、考えを変えれば違う結果を得られる。大変だけど、やる価値は大いにあります。
次に、「言葉は正確に遣おう」ということについて。
[417]の磯貝太(いそがいはじめ)さんの投稿について、思うことがあります。
>福島県の小中高校生の生徒さんらが被爆者だとかいう意味不明の名目で修学旅行に行けなくなる
この部分ですが、福島県民が被曝者だというのは意味明確、そのとおりだと、わたしは思います。前から思っていたのですが、福島県民は被曝していますよね。被曝しているでしょう?だって、原発から放射能が漏れてしまったのですから。わたしは群馬に住んでいるので、わたしもやはり少し被曝しているだろうと思います。「わたしたちは被曝している」これは事実です。
肝心なことは、「被曝していると言っても、ちょびっとだから大丈夫だ」ということです。そして炉心が大爆発したわけではないので、放射性物質が福島県中に飛び散ったりしていない、だから福島県民の体に放射性物質が付いているわけではないので「福島県民に近寄っても放射性物質を吸い込んだりしない」ということです。そう相手に納得してもらえば、子どもたちが修学旅行に行けるでしょう。
物事は分けて考えて、言葉を正確に遣うことが大事だと思います。福島県の皆さんはとても大変な目に遭っているので、あのような文章になるお気持ちはお察しします。しかし、事実を隠してやわらかい雰囲気で包むと誤解を生むし、何より自分自身がその不正確な言葉に騙されてしまい、物事をきちんと認識できなくなり、覚醒(脱洗脳)が遅れます。だから言葉は正確に遣ったほうがいいと思います。
この磯貝さんの文は、例として挙げただけで、ほかにも「おや?」と思うことが時々あります。言葉を正確に遣うことは、たとえそれがこの時代の「何でもやわらかく、相手を傷つけないよう配慮して表現する」という雰囲気に合わなくても、学問道場の思想には合致すると思ったので、書きました。
それから、ちょっと自信がないのですが、もし「わたしたちは被曝している」という認識が事実でなく、わたしの勘違いだとしたら、この話はぜんぶわたしの勘違いです。ご指摘ください。そして許してください。
また、「被曝していると言っても、ちょびっとだから大丈夫だ」の「ちょびっと」の部分を数値で言えると説得力が出るとは思うのですが、わたしは数字を見るとちょっとした思考停止を起こすので、困ったもんだわと思っています。 以上です。
【376】[418]Re : [412]これが真実
田中公男さん
>ニューヨークタイムズが
津波で原子炉が暴走したのではなく、地震ですでに壊れたと
報道したから馬鹿な東大の教授が記者会見しただけのこと
まず中田安彦(アルルの男)氏と私の掲載文を読んでください。
地震で壊れたことがデータにより立証できたのという西村教授の論証です。
今回の原発事故は当事者が誰も現場から避難してしまったため、誰も事故の経過をしる由がないのです。もちろんNewyorkTimesやNHKなどメディアは何も自前で検証する能力などありません。
むしろ海外メディアの方が嘘でたらめ風評を垂れ流している状況です。
西村肇教授は副島隆彦先生とも親交のある方です。わかりうる現状を少しでも早く立証して公開したいと考えられている実直な先生です。産業界と対峙(たいじ)してでも、根拠を明示する姿勢にはもっと評価されるべき学者であると思います。
拝
【375】[417]福島県会津若松市の磯貝太です。
会津全体で毎年年間400万人の観光客が来られます。
自治体が発表する放射線量という数値では、3月16日の0.63という計測から、今日は0.14まで下がりました。
原発事後処理関係者のご尽力に頭が下がる思いです。
業務上での取引先でもある会津の観光業者さんのお話では、風評被害でキャンセルが相次いで、ゴールデンウイークの前年比100パーセントとすると、0、全くなしに落ち込んでいます。
会津地方は震災の被害はあまりなかったのですが、これから、そここそ明治維新の戊辰戦争以来の危機的状況に陥っています。
ところで、福島県の自動車には、福島、いわき、会津と3つのナンバーがあります。
直接お話をお聞きした事業所の具体名は、公の場で明示出来ません(もう開き直ってこの際はっきりと記載してもよいのかとも思ったりもしています)が、他県やら、都道府県で「福島の人はお断り」というものがガソリンスタンドやコンビニ、スーパーまで広がっているそうです。
会津には修学旅行の児童、生徒が毎年多数こられますが、今年はまったくないでしょう。
それはそれで覚悟がもう出来ています。
けれども、福島県の小中高校生の生徒さんらが被爆者だとかいう意味不明の名目で修学旅行に行けなくなることの方が大変心配です。
福島県の小中高校は、マーチングや合唱や吹奏楽のコンクールで、全国大会に選ばれ、すばらしい成績をおさめてきました。
このあたりは私個人の一方的な情報よりも、ネットで調べてください。そのほうがよくわかると思います。
自慢で恐縮ですが、当方長女が所属する吹奏楽部では全国大会最優勝ということで今年2月に新宿のオペラホールとかいうとこで表彰式があり私も親バカで、その様子を見に行ってきました。
そこまではいいのですが、これからは、福島県民への放射能汚染という人種差別が始まったので、このあたりをもの凄く心配しています。
高校野球など、福島県の代表校がもの凄く差別されるのかが心配です。
ところで、渡部恒三という代議士事務所が自宅から歩いて5分ほどのところにあります。
このような状況下、事務所を開け、地元の人の相談窓口になって欲しいのですが、シャッターが閉められ固く閉ざしてしましました。
副島先生から脳が汚染されていると指摘された渡部恒三のご子息渡部恒雄君は、高校時代からの親友です。
渡部恒雄君の件に関しては、副島先生と携帯電話でお話をしました。
今回の地震で、取引先など失うものも多々ありましたが、得るものも多かったです。
余計なことを記載すると副島先生にご迷惑をおかけするかもしれませんが、副島先生の本を読むだけ。恐れ多くてお話も出来るはずがないはずだった副島先生と携帯電話で直接お話をすることが出来ました。
今回の地震で、ネットで人工地震兵器やらの話題もあることを知りました。
人工地震兵器が仮にあれば、それこそ、日本の諜報機関の性能を上げれば、災害への予知、一般市民への情報提供が確実になります。
おもしろおかしく不安を煽るよりも、人為的な地震、津波であれば正確な情報が提供されると思います。
地震兵器をなんたらと不安をあおり立て騒ぐよりも、津波やら地震兵器がいつ動くかを正確に情報提供されたほうがよいのではないかと思います。
当たり前ですが。
当方近所でも、放射能やら、余震のストレスでしょうか。
近所での家族喧嘩が耐えません。
おかしなわけのわからない一般論で言う大手マスコミによる情報もある程度信頼があるかもしれませんが、自分が直接見て聞いた話で冷静な判断による議論をこの掲示板で期待します。
【374】[414]原発のコスト
原発がクリーンでないことは明らかですが、コスト面をみても、発電施設(原発、水力、火力、風力、揚水)の中で、原発がもっともコストフォーマンスが悪い発電であることが、今回の事態でベールから解かれた情報によって明らかになりつつあります。
平均で数十年かかる廃炉作業を完了させるまでのコストを含めると、今回のような事故を起さずに廃炉になっても、原発がもっともコストがかかるようです。
電力会社と国は、原発が、一番コストが掛からない発電施設だと宣伝してきましたが、廃炉作業を完了するまでのコストが見えないように、意図的に隠してきました。(一種の情報操作です)
しかし、一般庶民が毎月支払う電気料金には、廃炉作業までのコストも、天下りした役員の給与もきっちり計算されて請求されているのです。
では何故、クリーンでもなく、コストが高くつく発電をわざわざ行ってきたのでしょうか?
発電という目的以外に、自民党と官僚と東電と原発メーカーの、金儲けと利権のためにも造ら¬れてきたというです。
これを誰が否定できますでしょうか?
【373】[412]これが真実
西村肇東大名誉教授の緊急記者会見はニューヨークタイムズが
津波で原子炉が暴走したのではなく、地震ですでに壊れたと
報道したから馬鹿な東大の教授が記者会見しただけのこと
NHKもニースで炉に穴が開いたこと言っていた。
【372】[411]4月8日西村肇東大教授の緊急記者会見「理論物理計算が示す福島原発事故の真相」 の内容
1970-80年代に四日市公害や瀬戸内海汚染を数式でモデル化し、公害汚染の研究で実績のある西村肇東大名誉教授の緊急記者会見に出席してきました。汚染物質の拡散には数式モデルがあり、それを用いることで福島第一原発による放射能物質の総量がわかるのです。物理学者らしい明朗な説明でわかりやすいお話でした。
1) 福島原発はチェルノブイリの10万分の1、最悪でも千分の1程度の規模
2) 津波で壊れたのではない。地震でタービン間の配管が壊れた事故である
3) 非常用ディーゼル発電機が五時間しか動かなかったことで重大事故の原因
という内容です。
観測された汚染状況から逆に推測した福島第一原発からの放射線物質の放出量は世界中で危機を煽るほどではないのです。この現実に早く気がついてください。
—————————-
4月8日 緊急記者会見 (帝国ホテル東京 蘭の間)
西村肇(にしむら はじめ)東大名誉教授
「理論物理計算が示す福島原発事故の真相」
現代科学2011年5月号(発行:東京化学同人)に詳細は掲載予定
1.結論
(結論1)福島第一原発からの放射能物質の放出量の算出した結果、一日あたりではチェルノブイリで放出された量の10万分の一である。
もしこの状態が100日(7月中旬まで)続いたとしてもチェルノブイリの一日分の千分の一の放出量である。
※放射能物質とは具体的にセシウム137とヨウ素131である。放射能汚染はヨウ素を基準とされている。
(結論2)放射能物質の放出量は大気に漏れた量と海水に流れた量は1000:1と計算される。
(結論3)原子炉格納容器の破損はない。原子炉とタービン間の蒸気配管系がどこかで破損したものである。本来であれば単なる蒸気漏れの事故でしかなかったが、緊急ディーゼル発電機がなぜか5時間程度で止まってしまったことが、今回の大事故の元凶である。
2.解説
(海水への放出量)福島第一原発からの放射能物質の放出量はおおざっぱな計算で簡単に計算できる。海水への放出量は、排水中の放射線濃度(3万ベクレル/L?)と消防隊からの放水量(3月21日時点で200トン)から単純計算すると
放水量からの推定量は1ギガベクレル/日である
この数値はチェルノブイリの総放出量の推定値1760ペタベクレル(ペタはギガの100万倍)に比べると小さい。スリーマイル島の総放出量が500ギガベクレルである。
この試算を裏付けるために、事故後に環境調査船の白鴎丸(はくおうまる)のデータでも試算をしてみる。白鴎丸は海上30km離れた地点の採水を行い、その測定値から福島第一原発から流れている放射能物質の放出量は簡単な拡散方程式※を用いて推定することができる。(注:数式は現代科学2011年5月号参照のこと)
調査船データからの推定量は6ギガベクレル/日
となる。1ギガベクレルと6ギガベクレルでは相当隔たりがあるように思われるが、工学的な検証では「オーダーが等しい」と言える。つまりどちらも相応の数値である。
※ 1970年代に四日市公害や瀬戸内海の水質汚染の範囲を求めるために日本で完成された数式モデル。実測値と理論値の差違が少なく、実際に公的な測定で用いられており信頼性が高い。
(大気への放出量)大気への放出量も拡散方程式により計算を行った。福島県内の測定値を地図上に記し、等濃度線とその面積を計測することで発生源からの放出量は計算できる。計算結果は
1000ギガベクレル/日
となる。
したがって大気への放出量と海水への放出量は1000:1である。
(原子炉格納容器が破損していない理由)
炉内温度、圧力計が被災時から動作していないが、停電復旧時には炉内水位計は動作している。この水位計による水位変化のグラフと高温のジルコニウムによる酸化反応(水素が発生する現象)の反応率のグラフの二つを並べてみると、地震直後から水素爆発までの課程が理論計算で裏付けられる。
(水位計の注目点)グラフより地震発生時から5時間までは水位は一定であった。したがってこの時点では炉内は水によって冷却状態であったと考えられる。)
ところが5時間が過ぎると徐々に水位が低下している。これは燃料棒からの熱によって水が熱せられて徐々に蒸気となって漏れていることを示している。(燃料棒は制御棒が入っていてもそれ自体が熱を帯びるため、使い終わった燃料棒でも水中で冷却しておかなければならない)
燃料棒内部の崩壊熱で原子炉内部の水が熱せられて、水蒸気となって漏れたため水位が下がり、やがて燃料棒が露出して水素爆発にいたったものと推測される。
露出した燃料棒は100秒足らずで約800度(779度)にまで上昇し、この温度での水素発生量はジルコニウムの特性グラフから推測できるのである。水素発生量はTNT火薬で100kg相当である。
もし原子炉格納容器自体が破損しているならば、水位は地震直後に変化しているはずであるが、その兆候はなく、むしろ緊急ディーゼル発電機がなぜか5時間で止まってしまったことがすべての元凶と言える。もしこのディーゼル発電機が数日稼働していさえすれば、たんなる蒸気漏れ事故で済んだはずなのである。
3.その他の考察
なぜ福島第一原発から30km離れた飯舘村(いいだてむら)の数値が高いのか?
この現象も、公害のモデルで実証できる。それは煙突高さと風速と気象条件により、風下からどれほどの距離で汚染物質の降積量は増えるかを推測できる(プルーム理論)。その手法により、爆発当時の気象状況で検証すると、パスキル・ギルフォード線図により風下側30kmあたりから放射能物質の濃度が高いことが説明できる。
飯舘村の放射線量の計測値(ヨウ素131の放射線量)は10μSv/hであった。この計測値からも海水の1000倍相当が大気中へ放出されたことが裏付けられた。
(了)
【371】[409]気象庁
気象庁の発表によりますと、
福島原発一号機の放射能漏れが、昨日に急上昇しています。
こちらでご確認ください。
http://atmc.jp/plant/rad/?n=1
なお、東電や保安院は、
理由は分からないと言っているようです。
もしもこのまま酷い状態になれば、
二号機や三号機にも、
近寄れなくなる事が起こるかもしれません。
要注意ではないでしょうか。
【370】[408]原発
アメリカの報道によると、津波の前に
地震で冷却水がなくなり(残り10%に)メルトが3/11 21:00の
時点で始まっていたと報道していたし、4/8のNHKのニースでもいっていたよ。
【369】[407]仙台から北ルートで福島県南相馬市に行きました
会員番号2581の長井大輔(ながい・だいすけ)です。
2011年4月7日に福島県南相馬(みなみそうま)市に行ってきました。南相馬市は鹿島(かしま)区・原町(はらまち)区・小高(おだか)区からなり、小高区は福島第一原発(福島県双葉ふたば町、大熊おおくま町)から20km圏内にあるということで避難区域に入り、原町区はだいたい屋内退避(おくないたいひ)区域(原発から30km圏内)に入っています。
南相馬から南下して浪江(なみえ)町・双葉(ふたば)町に入る道路は、私が思いつくかぎり5本あります。国道6号線と海沿いの1本、山沿いの3本です。今回は6号線と山沿いの3本を通ってみました。
・南相馬市の地図
http://www.chizumaru.com/maplink.asp?SER=all&D=all&X=507414.208&Y=135256.586&SCL=14840
国道6号線より西側の県道120号線、県道34号線、国道114号線
【国道6号線】
福島県相馬(そうま)市から国道6号線で南相馬市原町区(旧原町市)に入ってみるとめっきり交通量が減りました。原町区と小高区(旧小高町)の境目(さかいめ)あたりで6号線は封鎖(ふうさ)されていました。警察官はおらず、立入禁止の標識(ひょうしき)をテープでつないだだけの簡単な封鎖でした。
封鎖されている方向から、自転車に乗った高齢の男性がやってきたので声をかけました。彼は南相馬市鹿島区(旧鹿島町)に住む地元民(じもとみん)でした。彼は「封鎖されている区域には警察官は取締(とりしまり)もしてないし、見回りもしていない」、「いずれ原町も避難区域になる」、「避難民が南相馬市に帰ってきている」、「畑を耕すなと言われている」と言っていました。
・写真 国道6号線の封鎖地点 http://p.twipple.jp/qpn4C
【県道120号線と34号線】
つぎに国道6号線を横切って県道120号線(浪江鹿島線)と県道34号線(相馬浪江線)に行ってみました。2つの県道とも小高区への入口(いりぐち)あたりで、警察官と警察車両によって厳重(げんじゅう)に封鎖されていました。
・写真 県道34号線の封鎖地点 http://p.twipple.jp/3gYfE
【県道49号線】
最後に県道49号線(原町浪江線)経由(けいゆ)で国道114号線をめざしました。49号線は私が南相馬市に住んでいたころ、よくスクーターでドライヴした道です。横川ダム沿いにつくられ、雄大(ゆうだい)な景色を楽しむことができます。しかし、この辺でパンクでも誰も助けに来てくれないのではないかとの思いにかられ、ドキドキしながら運転しました。
49号線は原浪(はらなみ)トンネルという長いトンネルを抜けると、国道114号線(富岡とみおか街道、福島県川俣かわまた町と浪江町をつなぐ)に出ます。ちょうど49号線と114号線がぶつかるところで封鎖されていました。ここには警察官はいませんでした。
・写真 国道114号線の封鎖地点 http://p.twipple.jp/q63LY
横川ダム http://p.twipple.jp/eHbw7
【南相馬市原町区】
最後に原町区内を回ってみましたが、区内の交通量は少なかったです。ほとんどの店が閉まってました。ですが、犬をつれて散歩している人を何人か見かけましたし、コンビニも数軒開いてました。ですので、何とか最低限生きていくことは可能だと思いますが、普通の生活を営(いとなむ)むにはきついと思いました。
・写真 原ノ町駅前商店街 http://p.twipple.jp/NK7QM
原ノ町駅の張り紙 http://p.twipple.jp/Gr2cN
※南相馬市を撮影した映像もあります→http://www.youtube.com/watch?v=0hEwWnmJTzY
【368】[406]西村肇・東京大学名誉教授の記者会見に行く。
アルルの男・ヒロシ(中田安彦)です。今日は2011年4月8日です。
今日の午後に東京・有楽町の帝国ホテルで、副島先生の知人でもある東京大学名誉教授の西村肇(にしむらはじめ)氏が「理論物理計算が示す福島原発事故の真相」という緊急記者会見を行いました。私と学問道場の六条雅敦(ろくじょうつねあつ)研究員が聴講しました。今回はこの記者会見の内容を報告したく思います。
まず西村肇教授は以下のような経歴です。
1933年 東京生まれ、満州育ち
1957年 東京大学工学機械学科卒業
1966年 東京大学工学部化学工学科助教授
1980年 東京大学工学部教授
1993年 東京大学名誉教授
研究工房シンセシス設立、主催。現在に至る。
http://jimnishimura.jp/whois/whois.html
西村教授の主著は『水俣病の科学』(日本評論社)です。この本は有機水銀が河川や海に流出したことによる公害・水俣病についての研究書です。西村教授は、「汚染の広がり」についての専門家であるようです。
この日の記者会見は、全部で5つの部分で構成されていました。
1.大気への放射性物質の毎日の放出量
2.海域への放射性物質の毎日の放出量
3.チェルノブイリや他事故との比較
4.水素爆発事故に至る詳細な経過の完全解明
5.研究結果からいえる「大災害の主要原因」
この会見では1から3までが大気と海に流れだした放射性物質(ヨウ素131とセシウム137)の「量」についての理論物理計算、後半の4と5が福島第一原発1号機の水素爆発(12日15時36分)にいたるまでの1号機の原子炉の温度変化や炉内の水位の測定値についてのものです。
したがって、3月末から騒がれた、海への高濃度放射能を含んだ水を放水したことやタービン建屋内の床での放射能を含んだたまり水についての話はありません。また、放射能が人体にもたらす害ということにも触れているものではありません。そこは了解したほうがいいと思います。
西村教授は、「拡散方程式」というものを使って大気・地上や海域への放出された放射性物質に限って話を進めています。
会見ではまず5番目の結論部分から入りました。この結論を「西村論文」の「研究結果から導かれる重要な結論」から引用します。
(引用開始)
1.放射性物質の大気と海域への排出を比較すると、大気への放出は海域よりも1000倍大きい。
2.仮に3月22日の状態で大気への放出が100日間続いたとすると、総放出量はチェルノブイリ事故の1000分の1を超えない程度である。
3.液位低下の理論物理計算が実測値と完全に合っていることから、地震で炉本体の破損はなかったが、タービン付近の蒸気配管系が地震によって破損したと推定される。
4.同じく液位の理論物理計算と実測値の比較から地震時沸騰状態にあったはずの水温が一見40度まで下がり、6時間後に沸騰していることから、地震直後にはディーゼルエンジンによる緊急発電系が働き、いったん水温を下げたが、その後エンジンが止まり、冷却機能がなくなり、水素爆発に至ったと推定される。
(引用終わり)
以上の結論を導き出すために行った計算を本文で述べているのが今回、西村教授が専門誌『現代科学』(5月号)に寄稿した論文です。この論文の説明を2時間ほど行いました。
しかしながら、この論文の内容を説明することは私にはできません。上の結論を導くためにいろいろな計算を行ったことが書かれています。それを第三者が検証できるようにデータを残しているわけです。これは学術誌への寄稿論文であるからそういうことが中心になっています。
上の結論が正しいとすれば今回の原発事故はチェルノブイリほどの総量の放射性物質は放出されていない。ただ、この大気と海域への放出比率の1000:1という数値は、西村氏によれば、ことのほか大きな差異であったということです。
また、第一原発の1号機の水素爆発にいたるまでの課程についても、新聞などで言われているような、津波の被害や原子炉そのものの損傷が地震の瞬間に起きたということではなく、破損はせいぜいタービン付近の蒸気配管の破損であり、原子炉の水位が低下した原因は蒸発と蒸気漏えいであって水の漏えいではないということになるようです。
また、事故(水素爆発)の原因についても、根本的な原因は当初は動いていたディーゼルエンジン(ディーゼル燃料による自家発電機、新潟鉄工製)が何らかの理由によって止まってしまったために、冷却機能が止まってしまったことが直接の原因であるという結論です。
よく原子炉の安全については「止める」、「冷やす」、「閉じ込める」が基本だと言われていましたが、このうち「止める」までは出来ていて、そのあとの「冷やす」と「閉じ込める」が出来ていなかった。地震そのもので原子炉が壊れなくても、そういう冷却が出来なくなることで原子炉が何時まで経っても冷えない、裸になった燃料棒が溶けていって、そこから放射能が出続けるということです。
このようなことはすでにこの1ヶ月近く報道でもずっと言われてきたことでしたが、今回の西村論文ではそれを実際に炉内の水位の変化や燃料棒の温度変化をなどを計算することで確かめたかたちになるのでしょう。
だから今後の原発震災の教訓としては、地震があったり予期せぬ事故があった場合でも緊急発電による炉心冷却の道が常に残っておくべきであるということになるのでしょう。
そのようにすでにいろいろな専門家が言っていますからこれは別に意外な話ではありません。これは研究論文ですから巷で言われていることをちゃんと物理学として立証する役割を果たしているわけです。
なぜ冷却水を送るポンプを動かす発電機が5時間から6時間ほどで機能しなくなったのか。実は私はこの理由を一番知りたかったのですが、今の状況では分からないとのことでした。
原子炉の事故は物理学や放射線医学といった耳慣れない学問が複合的に絡んできます。私自身、この事故が起きるまでシーベルトとかベクレルという数値すら聞いたことがなかった。
ただ、福島原発内で起きていることが、のっぴきならない方向に向かう可能性をいまだ秘めている事態であり、それはしばらく先まで続くのだということは、専門家の口調から推測することが出来るだけです。
このような原発震災があった今だからこそ私達がやるべきなのは、やはり原子力に依存しないエネルギーの開発を地道に進めていくことなのであろうと私は思います。