重たい掲示板

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原 正寛 投稿日:2011/05/18 23:09

【484】[536]5月16日(月)河野太郎議員の講話

原です。
2011年5月16日に開催された、河野太郎氏緊急講演会 「日本は『フクシマ』を乗り超えられるか?」のUstreamアーカイブです。(IWJより)
http://www.ustream.tv/recorded/14745486#utm_campaign=synclickback&source=http://iwakamiyasumi.com/&medium=14745486
 前半1時間ほどに「核燃料サイクル」に関してホワイトボードを用いながら河野議員がとてもわかりやすく解説してくださっています。

 メディアなどでは今後のエネルギー政策の課題として「発電量」「コスト」などを特にあげています。しかしこの「核燃料サイクル」に関しては、あまり扱われていないと思います。
今後原発の問題を議論するうえでは、
「日本が保有している(海外に預けているものも含め)45tものプルトニウムをどうするか」
「高速増殖炉は少なくとも2050年までは稼動しないのに、使用済み核燃料を再処理して毎年8tものプルトニウムをつくる(作ろうとしている)のはどうか」など、「核燃料サイクル」について知ることが必要不可欠だと感じました。
 実際河野議員の話を聞いて、「一貫して反原発(核燃料サイクルに生じる矛盾)を唱え続けている、数少ない議員の1人なんだろうな」と感じました。
 あと、ユーストリームだから流せる内容なんだろうなって思いました。

川端優美子 投稿日:2011/05/18 21:25

【483】[535]原発に呼び戻されるときは「赤紙」が来るんだと。

群馬のゆみこ(川端優美子)です。
こないだ電話で聞いたんだけど、避難している原発作業員が原発に呼び戻されるときは、封筒も中身も赤い紙の通知が来るんだと。電話の主は、その作業員と避難所で仲良くなって、ちょっと家族みたいな気分になっているから「本当に戦場に送り出すようだ」と言ってたぃな。すこしふざけて「最後の晩餐(ばんさん)だ」っつって、その人だけ一品多くつけて、お酒もつけてやったんだと。その人は「俺、国のために頑張ってくるよ」と言い、周りは「一回行って、帰ってきて、もう行くな」と言ったんだと。

赤馬 投稿日:2011/05/18 08:47

【482】[534]RE:RE;[530]「半減期」について

六城様

ご丁寧なご教示を戴き、有難うございました。六城様は現場経験が豊富な
方と拝察いたしました。

「よくわかりました」と申し上げたいのですが、恥ずかしながら素人には
完璧な理解まで至っておりません。

  ご例示戴きましたリンクなどにより、勉強いたします。

六城雅敦 投稿日:2011/05/17 13:50

【481】[533] Re:[530]「半減期」について

赤馬様

慌てて書いたので言葉足らずでありました。
なんせこの掲示板はあとからは修正できませんので。

指数関数のイメージを捉えやすく、発言したつもりでいました。
実際に書き込むときに頭の中で描いていたのはべき関数です。
ビジネスの世界ではロングテールの法則(20:80)の法則というやつです。http://ja.wikipedia.org/wiki/冪乗則

普通に指数関数では
半減期が30年であるので、経過時間をX、その時の線量をYとすると
Y=(1/2)^(X/30)
対数をとって
LogY=-(X/30)Log2

では数値が半減ではなく、Y=3/4になる時間Xは
X=30(Log3-2Log2)/(-Log2)
X=12.4年
最初に半分の半分(75%)に要する時間は15年ではなく12.4年です。
同様に計算して半減期の半分の半分(62.5%)になる時間は20年です。直線で低減する場合との差は3年です。

あくまでも時間の経過30年毎に半分(50%)、半分(25%)、半分(12.5%)・・・となると赤馬さんの考えでおかしくないと思います。

ここからは言い訳です。
半減期が30年ですが、この半減期が短いものはどんどん<えぐれた>グラフになります。http://ja.wikipedia.org/wiki/指数分布
(半減期が短い→λが大きくなる)

実際、非破壊検査の現場でコバルト60やイリジウム192といった<人工的な>放射能物質では理論値よりももう少し大きな割合で減少しているという話を聞いたことがあります。
もし実際には30年で1/3になってしまったら、12年ではなく8年程度で25%が消えることになります。
理論と現場感覚の違いですね。

副島隆彦 投稿日:2011/05/17 13:46

【480】[532]福島の東電・原発ビジネスは綺麗(きれい)事ではありません。 福島の会員からのメールを載せます。

副島隆彦です。 

 私たち学問道場の主要な読み物である「今日のぼやき」の方に、昨日、福島の現地に復興のための活動本部を作りましたことのお知らせを載せました。6月4日(土)、5日(日)に 事務所開きをします。会員は来てください。

以下に載せるメールは、私たちの会員で福島市に在住する人からのものです。世の中の裏側や、かなりの奥深い真実を知っている人です。 甘(あま)ちゃんの キレイごとの表面でしか物事(ものごと)を考えられないような人は、結局、いくつになっても子供さんで、お子様ランチです。

暴力団(やくざ者)と政治、官僚、大企業の裏の繋つながりまで実感で知っていて、それなりに分かって、それで初めて一人前の大人(おとな)です。

福島の原発事故の前からの、現場の原発作業員たち という人々が一体、どういう人たちなのかを、薄ら薄らと皆、わかる。

 どうして彼ら作業員たちが、今も原発の裏の事務所の床や 土間に雑魚寝をして、レトルト食品ののようなものばかりを食べて生きているか、を週刊誌のグラビアとかで見ることになった。 そして皆で驚いたふりをしている。

すべては、手配師(てはいし)と呼ばれる広域組織謀略団と、東電の人事・労役担当の部署が、長年、作ってやってきた「タコ部屋」、「ひと買い」強制労働の実態が大事故のあおりで チラリと表に出たのだ。

 長年やってきた刊行を、急に原発事故で”英雄”にされて、それで、急に原発作業員たちを、立派なベッドで寝せるわけには、東電としてはできないのだ。長年の慣行というのは恐ろしいもので、ちょっとぐらいの大きさのボロ隠しでは、とても覆い隠せない。

「そうでっか。サラ金のカネ600万円、返せない言うのでんな。いいやろ。そんなら ゲンパツに行ってもらおうか。しっかり働いてや 」 というようなものだ。マンガの劇画「難波金融道(なにわきんゆうどう)」の世界そのままの世界だ。

福島原発のひどい労務実態が、どんどん口伝え、ネット伝えで、世の中に噂(うわさ)として広がったので、あわてたのは、厚労省の 労働行政の 労働基準監督署の 幹部どもである。 自分たちの監督責任が問われる、ということになって、あわてて、泥縄で、こういう新聞記事になる。

●「【雇用】 だまして原発で働かせないよう、東電などに要請 厚生労働省  大阪労働局 が 職業安定法違反の疑いで調査」 
2011年5月12日 

という新聞記事だ。役人たちは自分の保身と責任逃れしか考えない。

 こういうことは世の中を実感で生きている人たちなら、全員知っている。それが現実の下層社会に人間たちの世界だ。 きれいごとばかりで世の中を見ていると、勘違いをする若者が出てくるので、本当の実社会というのも、私は教えたい。

○○さん。あなたは仮名でいいですから(他の人はダメです。実名で書きなさい)、今後とも実感のこもった真実の福島を、和たちに教えてください。 お願いします。  副島隆彦拝

(転載貼り付け始め)

From:************
Sent: Monday, May 16, 2011 10:37 PM
To: snsi@mwb.biglobe.ne.jp
Subject: 福島市の****と申します。

副島隆彦さまへ

○○です。 最近、福島市でも地元でやくざがらみの話をよく聞くようになりました。

掲示板に投稿されたの皆さんの安全が心配ですのでご報告します。
私が日ごろ親しくお付き合いしています 今年**歳になる元自民党福島県議会の***だった方から5月始めにお聞きした話です。

 内容は、福島原発立地の話が出た約40年前のことです。元県議が**歳頃でこの人の絶頂期の頃の回顧話です。 当時の福島県知事は木村守江(、きむらもりえ)氏でした。

 あの悪名を馳せた政商の福島交通のドンで、現在も地元ナンバーワンの地方紙の福島民報のオーナーだった小針暦二(こばりれきじ)氏とつるんで、木村知事はやりたい放題をやっていた頃です。全くとんでもない知事でした。

 とはいえ、今の佐藤雄平 知事よりは、人間味があってまだましでした。
小針氏は、栃木県の渡辺美智雄(わたなべみちお、ミッチー)代議士のスポンサーでもありました。ミッチーのの黒幕も、巨万の富を築いた小針暦二氏でした。 余談ですが小針氏の愛人は女優の池内淳子さんです。

 元県議によると、福島原発の作業員たちは、今回の原発事故で現在大変な活躍をしていますが、どうして大活躍するかというと、これは山口組が元締めだからだそうです。

 自己破産で窮地に追い込まれた人や、ホームレスたちを、東電が、山口組を使って恫喝し、原発事故の最先端での仕事を強要しているからだとのことです。

 これは、原発ができた昭和40年始め頃からずっと続いていることだそうです。現場から逃げようとすると殺されてしまうそうです。ですので、本気になって仕事をするとのことです。

私は個人的にはそれなりになるほどなあと思い、納得しています。

 3月11日の大震災では、各地に「神戸」「なにわ」ナンバーの重機、クレーン車が続々と被災地に入ったそうです。目撃者も多数います。

 阪神大震災で培ったマニュアル通り、被災地での強奪の限りをつくしたそうです。3月11日の大震災当時は、携帯電話、固定電話も通じなく、停電でテレビ情報も全くありませんでした。

 私も原発被災で福島市の避難所に逃げて来ていた人たちから話を直接聞きました。 3月12,13日当たりは、大窃盗団がはいってきた(原発事故の情報は当時はありません)ので、自分たちは避難することになったのだと話している人が多数いました。

このあたりのこと私が直接聞いたのでおそらく間違いはありません。
着の身着のまま避難された人の多くは、全くの情報切断状態でえすから、かえって原発事故のことはほとんど知らない人が多かった。

 山口組(らしい)の窃盗団が、福島県にある東邦銀行、福島銀行、大東銀行、相双信用組合やらの各支店の場所を探して、それらの金庫ごと重機を使って根こそぎもっていってしまったそうです。そこからが大変です。

 原発半径20?圏内は、ただちに 一般住民が表向き立ち入り禁止の無法地帯になったので、彼らはやりたい放題になってしまったようです。

 ところで、大熊町、双葉町の住民の7割近くが原発関連業務に勤務し、避難した先の町々の人たちよりも、年収が3倍ぐらいあるということが最近わかってきました。

 地元で頑張って被災者と避難民を助けたボランィアの人たちの年収を聞いて彼ら原発城下町の人たちから小馬鹿にされることも多々起きています。

 大熊町、双葉町、浪江町、富岡町 の住人たちは、今でも東電関連の企業から給与が出ていて、ほかにも漁業権や 定住による裏補償などで1人3000万円ぐらいの収入があったそうです。1世帯4人だと実に1億2000万円になります。

 その人たちが体育館などの1次避難所から、会津磐梯山の温泉街など1人あたり3食付きで1日5000円の補償がある2次避難所に避難しています。

ここからが、頭が痛い話です。
 磐梯山の温泉街の従業員の所得と、避難してきた人たちとの収入は
かけ離れています。
避難してきた人たちのかなりの人が昼間はパチンコ屋に入り浸りで、夕方からは、飲み屋街で飲みまくる、などあまりいい話を聞きません。

 こうなると、避難者たちを精一杯助けてきた私などは、一体何がいいのか、悪いのか全く訳がわからない状況になってしまいました。 失礼します。

****

福島市の ****さまへ

副島隆彦から

 丁寧なメールをありがとうございます。
貴重な真実の情報をありがとうございます。

 遠洋漁業のマグロ漁船に乗るか、ダム現場に行くか(今はもうダム建設はあまりありません)、それとも原発に行くか と暴力団サラ金から聞かれて、それで 原発に来たという 作業員たちがゲンパツにたくさんいるのだ と私も聞いています。

 私が聞いた大阪の人の話では、原発事故のあった日から一週間目の3月19日には、特別仕立ての 夜行高速バスが列をなして、福島からやってきたそうだ。大阪にまで直通で、多くの労働者が福島の原発周辺からやってきて、無料券のサウナのカプセルホテル で 一週間ぶりの風呂に入っていたと聞きました。 

 考えてみれば、これも山口組が組織決定で動かして、仕立てた 緊急の災害、原発救援活動だったのでしょう。自分たちの配下にある労働者たちを急いで救出した、ということでしょう。さすがです。

 綺麗ごとだけの表面の話でなく、こういう裏の話も、私たち学問道場は どんどん書いて発表したいと思います。 しかし、私以外は、書き手がまだ30代の ガキばかりですから、学問道場は、どうしても インテリ・ボンボン風の集団です。 

 それでも、あまり 暴力団(ヨゴレ)たちに近寄ると いいことはない、と私は腹の底から知っていますから、痛い人生の教訓としても、「絶対に あんな連中とは関係を持たない」と決めています。 それは人生を難なく生きる鉄則だと思っています。 

 それよりも やはり、国家暴力団、国家ヤクザ組織である 官僚どもや、警察たちや国税庁 の方が、ずっと きたないし悪いことをしていると 私はずっと考えています。

 ですから生き方がものすごく下手な 落ちこぼれの人間たちが寄せ集まって作ったのが 下層民の 自衛組織としての 自主的な 社会福祉団体 暴力団と言うのだと、私は、ずっと昔に書きました。 」

 そして、彼らの為に 国家がやっている公式の福祉施設の方を刑務所というのでしょう。 この考えの方が奥行きがあると 私は思っています。

 **さんが ここまでなら危なくないと思われるギリギリのことろで、これらの真実の話を どうか重掲に どんどん書いていただきたい。それが出来なければ、私が伏字にして、**さんの文だと分からないように工夫して、重掲に転載しようと思います。 いかがでしょうか。

浪江、双葉、大熊、富岡 の 住民たちの多くがが 東電から落ちてくるカネで、汚(よご)れているのだ、という、あちこちからこぼれ落ちてくる話も、真実である限り、私たちは一切、臆することなく書かなければいけないと私は考えます。 

 日本の下層社会の間でだけ、風評として広がる、「 原発の世話にさんざんなった くせに、今頃になって埼玉まで 逃げて来るなよ。放射能を持ってくるな 」という ひどいコトバも 下層の 人間たちは平気で吐くようです。 そういうことも 隠さないで、書くべきだと、私は思います。

 真実は、多重の構造をしていて、多くの層からなっているのだと思います。それをキレイにまとめようとすると大事なことが隠されて見えなくなります。  私、副島隆彦は、一切の言論規制をするな、すべてを書くべきだ、といつも言っています。

6月4、5日に、都路でお会いできますことを大変 楽しみにしています。  
副島隆彦拝 

(転載貼り付け終わり)

副島隆彦拝

川端優美子 投稿日:2011/05/16 22:25

【479】[531]福島旅行報告4: 1号機の炉心のフタをもちゃげる でっけぇクレーンが、地震でぼっこれて、ぶっ倒れてるんだと。

群馬のゆみこ(川端優美子)です。[516][518][526]に続けて、GWに行った福島旅行報告4をします。5月4日の午後に、原発20km圏内(浪江町など)から福島県内に避難している知人を訪ねました。そこで知人を含め、何人かの避難者(原発で働いていた人もいる)から聞いた話です。

○事実として避難者から聞いたこと

・原発から20km圏内が立入禁止(罰則付き)になる話は、新聞やラジオで初めて知った。役所(県)からの連絡は、そのあとに来た文書のみ。

・浪江町長は原発事故後、へこたれて、鬱病(うつびょう)で入院。最近退院してきた。

・一人が4月23日に町長に会いに行ったが、来客中ということで、面会できなかった。
(これは、「避難区域に指定する権限はその自治体の長のはずだ」と大川さんが言い、では集団で町長に文句を言いに行けば良いのではないかという話になったときに出た話。)

・福島第一原発の1号機は工事も杜撰(ずさん)でボロボロ。2,3,4号機とはぜんぜん違う。

・うまく燃料棒の冷却ができても、そのあとに、重たい炉心の蓋(ふた)を開けて燃料棒を引き抜いて移動させなくてはならない。1号機では、その蓋を開けるための大きなクレーンが地震のときに壊れて倒れている(原発の上に倒れているのだったかな?)。

・今も原子炉の現場で復旧作業をしている作業員から聞いたが、上から「何もしゃべるな」と言われている。

・津波は1号機の5階建てのリアクタービルの2階まで来た。正門までは津波は来ていない。
(海→5mの防波堤→循環水ポンプ→ECCSの燃料タンク→タービン建屋→リアクタービル→すごい法面(のりめん・人工的な斜面)→(ずっと上に)正門)

・タービン建屋の緊急用冷却装置(ECCS)のディーゼル発電機は地下にあり、そこへ入るドアは普通のドアであり、防水ではなかった。燃料タンクは津波で流された。

・「マグナ通信」という会社が電気系統の修理をする仕事をしている。
(これは、こちらの「マグナという会社が入っているか」という質問に答えて。)

○避難している人たちの意見や気持ち

・冷却装置の電源はまだ回復していないので、まだ爆発するかもしれないという不安がある。だから、家に帰りたい気持ちもあるが、原発から離れていたいという気持ちもある。

・1号機の炉心の蓋(ふた)を持ち上げるクレーンが壊れており、クレーンなしでどうやってあの重たい炉心の蓋を持ち上げるのか。代用のクレーンを設置するとしても、建屋が吹っ飛んでいるあのような状態でどうやって代用品を設置するのだろうか。建屋があれば、まだ何とかなる(放射能が外に漏れないように蓋を開けられる)だろうが、建屋も吹っ飛んでしまっているから、冷やした燃料棒の移動をどうやってするのか疑問だ。

・9ヶ月で原発事故を終息させるのは不可能であろう。

・東京電力の社員はたくさんいるのだろうから、避難者を一軒一軒(一人ひとり)訪問して、現状と今後の見通しを説明して回るべきだ。そんなことは常識だろう。

・農作物をいつ植えられるようになるのか知りたい。

・牛のことが心配だ。

・副島先生の「20km圏内に金網を張って、放射性廃棄物処理場にするのではないか」という話を読んで、それは無理だと思った。なぜなら、20km圏内の山や土地、そのほかの財産をすべて東電が買い上げるということは、金銭的に無理であろうから。

・ヨウ素が何ミリシーベルトとか言うけど、ほかの物質がどれくらい出ているのか知りたい。MOX燃料についても不安。そういうことが分からないと、帰れるか帰れないか決められない。

・とにかく腹が立つ。いつ帰れるのか分からないので、いらいらする。

タイトル解説:「1号機の炉心のフタをもちゃげる でっけぇクレーンが、地震でぼっこれて、ぶっ倒れてるんだと。」=「1号機の炉心のフタを持ち上げる大きいクレーンが、地震で壊れて(ぶっ壊れて)倒れているそうだ。」

以上

赤馬 投稿日:2011/05/16 22:08

【478】[530]「半減期」について

会員番号4513 赤馬と申します。初めて投稿致します。

527 六城様の御投稿中「半減期」のご説明を拝読致しました。

以下引用

放射能の減少(放射性崩壊)は指数関数的に減っていきます。簡単に言えば最初に一気に減って、やがて徐々に減るカーブを描いたグラフになります。
直線で徐々に減っていくわけではなく、あるていど半減期の始めの一割や2割程度の期間でドカーンと減ってしまいます。ですから半減期が30年でも、わずか数年でほぼ半分になることが予想されます。

引用終り

 上記のご説明中「半減期が30年でも、わずか数年でほぼ半分になる」という点がよくわかりません。

 私は、放射能が半分になるまでの期間が「半減期」と理解しています。更にそのまた半分(つまり4分の1)になるまでに同じ期間を要し、以下同様に繰り返すのではないでしょうか。

 従って引例の「半減期30年」で考えますと、90年経過しても初期の8分の1、180年でやっと64分の1に減衰するものと考えております。

 計算上は、値は極めて僅かになってもゼロにはならず、未来永劫に放射能を出し続ける(最初にドカーンと減るのは間違いありませんが)のではないでしょうか?

 間違っておりましたらご教示ください。

副島隆彦 投稿日:2011/05/16 08:26

【477】[529]河野太郎という若い政治家の優れた 「原子力行政」の文章を載せます。

副島隆彦です。

 皆さん、どうか、この下の「528」番の 原正寛氏が転載してくれた、西村肇(にしむらはじめ)東大名誉教授の今度の原発事故・放射能漏れの大事故の原因の究明についての、決定的に重要な、ユーストリームの 動画を熱心に見てください。そして、何が真実であるのかを、自分の頭でしっかり考えてください。

  そして私が今らか載せますネット上にあった文は、自民党のハト派の、若手(もう若くもないか)の河野太郎 議員(今は、ようやく自民党の執行部入りしている)の文章です。

 彼が原子力行政について、2008年と言う早い時期に書いたものです。 大変優れています。 福島の原発巨大事故が起きてからなら何とでも書ける。今頃になって、原発反対派になって、豹変してまるで、昔から原発反対のリーダーだったみたない顔をしている者たちは、すべて徹底的に過去の発言や書いたものを調べられるべきである。

 私は、河野太郎をやがて日本国の首相にするべきであると思う。これほどの優れた政治家としての頭脳と手腕を持っている人間は、そうそうはいない。やはり、戦後の優れた「全方位外交」の鳩山一郎の若き盟友だった 河野一郎(こうのいちろう)の孫だけのことはある。

 河野太郎はアメリカ留学暮らしが長い。だから凶暴なネオコン派の連中とも深い付き合いがある。しかし河野太郎は決して国を売らない、日米間の厳しい交渉事も徹底してやるだろう。自分が抜擢されたらすぐに売国奴になってアメリカの言いなりになって自己保身に走るような人間たちとは違う。 

 ただ、私が河野太郎に対して、気に入らないのは、山本一太や世耕弘茂(せこうひろしげ)のような、アメリカの為なら違法な謀略政治でもなんでやって来た若手のゴロツキ政治家たちと仲がいいことである。 他にもっともまともな議員仲間はいなのだろうか。

 河野太郎は、中曽根康弘や 森喜朗( 竹下登の“根草忍者40年”の男。暴力団山口組の裏側の本当の大幹部。今の相撲界の賭博騒ぎも森叩きだ)ら、裏側で、日本の自力の核武装(核保有)を、東電の木川田一隆(きかわだかずたか)や平岩外四(ひらいわがいし)たちと密かに実行してきた者たち からずっとひどく嫌われてきた。だから、河野太郎は偉いのだ。彼は本当のことを書く、新しい種類の政治家だ。

 使用済みウランとプルトニウムの再処理による 38トンものプルトニウムを日本政府は隠し持っている。しかし、IAEA(国際原子力委員会)によって、日本側の核保有のたくらみは、ずっと丸裸にバレている。それでも国家目標のために、この愚か者の国民殺しの、タカ派の政治家たちは、ずっとこの青森六ヶ所村での再処理施設を目くらましの表の施設として、やってきた。本当はもっと他の施設でやっている。それらが今度の福島原発事故で、大きく頓挫した。

 それでも、彼らタカ派の政治家たちはまだ、この自力での核保有の道を諦(あきら)めていない。福島第一原発の事故のあとの処理で、どうやら、放射能廃棄物の最終処分場をここに密かに作りそうである。このことが、日本国民にとっての、次の新たなる悲劇なのである。 

 私は、ようやく「 どうして、あんなに、日本政府は、原発事故は3月16日にはもう治まって、もうほとんど放射性物質の拡散、放出はなくなったのに、4月に入ってから、急に、『危険だ、危険だ。今からでも避難しなければいけない。福島県からも避難しなさい、の狂騒、集団ヒステリー状態と、愚か者の専門家と、確信犯の専門家たちを、動員してまでやろうとするのか。

 そうか、大事故をきっかけにして、この福島第一原発に敷地を、核廃棄物のこのまま、最終処分場にしてしまう気だな。だから、20キロ圏内の住民たちを、自分の家に帰らせない(立ち入り禁止の罰則付き)、という 恐ろしい強行策に出たのだ。これで、現地の原発避難民たちにとっての地獄が始まっている。 “原発・放射能まだまだ、こわい、こわい派”の人々は、自分たちが、巧妙に操(あやつ)られて、扇動されていることに気付かないのだ』

 私は、副島隆彦は、このように考えます。 このことは、このあと、すぐに、私の「報告文 16」として、続けて書きます。

 まずは、以下の河野太郎の極めて優れた、一国の指導者としての重責を十分に担えるだけの内容の文章をじっくりと読んでください。これほどの内容のある文をスラスラと書けるのは彼ならではです。 この文を、今度の事故のすでに3年前(2008年6月)に書いていたことに私は驚嘆します。  
副島隆彦拝

(転載貼り付け始め)

 「河野太郎のごまめの歯ぎしり」
http://www.taro.org/policy/saishori2.php から

●「再処理工場の稼働に反対する2」
2008年6月9日

六ヶ所村の再処理工場の稼働に反対する

 六ヶ所村に使用済み核燃料の再処理工場が造られ、この工場の稼働が迫っている。
 問題は、この工場の稼働が本当に必要なのかという議論が極めていい加減に行われてきたことだ。単純に言うと、この工場の稼働を稼働させることなく凍結すれば国民負担は4兆円で済むところを、ひとたび工場を稼働させると(つまり核で工場が汚染されることになると)国民負担は十数兆円にふくれあがる。

 ここでそういう計画だからと議論無しに稼働を強行すれば、年金とグリーンピアのようなことになる(つまり負担が顕在化した時に、なんであのときにそんな馬鹿なことを止めなかったのか、と)。

 再処理工場とは、ウランを原発で燃やした時に出てくる使用済み核燃料からプルトニウムを取り出す工場だ。

 本来、プルトニウムを取り出して高速増殖炉で燃やす予定だったのが、95年のもんじゅの事故で高速増殖炉の実現が極めて難しくなり、プルトニウムを燃やすことができなくなった。通産省はあわてて高速増殖炉に代わり、プルサーマルという敗戦処理技術(あまりメリットがない)を位置づけたが、これも計画通り進まない。

 ところが再処理だけはヨーロッパに委託したり、東海村で始めたりと先行してしまった。その結果、六ヶ所村の新工場を稼働させる前でもプルトニウム がどんどん貯まり、いまや国内に38トンもある。IAEAの査察費用のかなりの部分が日本のプルトニウムのために使われている。日本国内にあるはずのプル トニウム量と実際の量の誤差(MUFという)が200kgもある。

 プルトニウムは、ウランの何万倍もの発ガン性を持つ極めて危険な物質であり、わずか5kgで核爆弾ができてしまうため警備が大変で、さらにコストも非常に高いというデメリットがある。

 六ヶ所村の再処理工場を稼働させると、さらにこのプルトニウムが貯まっていく。六ヶ所村の工場本体は当初計画で8000億円のはずだったのが、建ててみたら三兆円もかかった。しかもステンレスの溶接という確立された技術を使ったところにひび割れが発生するという問題が起きている。

 六ヶ所村の工場ではジルコニウムとステンレスの配管を異材継ぎ手という新しい技術でつないでいるところが何万カ所だか何十万カ所だかある。動燃の東海村の再処理工場も当初の稼働率は無茶苦茶低かったことを考えると、六ヶ所村の工場の稼働がスムーズにいくとは思えない。再処理した時の総費用は11兆円と言われているが、これも発表の半年前には16兆円と言われていた。

 11兆円という数字は、通産省がでっちあげた原発の発電コストである5.9円よりも高すぎず(高すぎれば再処理を止めろと言われる)、ある程度高く(ある程度費用がかかることにしないと電力会社に国が補助を出せない)という観点から創られた数字なのだ。だから、国民負担がいくらになるかやってみなければわからないというのが現実なのだ。

 2005年といわれる再処理工場の稼働開始を凍結し、再処理が本当に必要なのか、コストがいくらかかるのか、ということを検証し、きちんと合理的に議論してから結論を出すべきだというのが我々の主張だ。原子力発電が、夏場の一時期の需要期を除き必要不可欠でもないということは、去年の原発の全面運転停止でも立証された。

 本来ならば、水素ベースのエネルギー路線に転換するための研究開発や自然エネルギーで本当にどこまでやれるのかという政策転換が必要なのだが、そ れを担当する経済産業省は、自然エネルギーを殺している。自然エネルギーが着実に増加すると、原子力はいらないではないかという議論になっていくことをおそれている。

 電力会社に対して自然エネルギーによる発電を求めたRPSという制度でも異様に低い数値設定をして、しかもその設定が前半は極端に低く、2010年以降は現在、設定がないという新規事業者の参入を阻止するための設定になっている。このため、風力発電に関しては、日本には未来がないような状況だ(風 力発電事業者は2010年以降の需要を示せないために、そこから先の資金手当をすることができない)。

 太陽光発電に関しても、ドイツが80円相当で買い入れるという法改正をして、先頭を走る日本に追いつこうとしているのに対し、日本はまったく逆を行っている。日本の太陽光発電のためのパネルメーカーも日本市場を相手にせず、ヨーロッパ、特にドイツを狙っている。

 競争力のない産業を整理し、新たな産業を興すということが国策になりつつあるこの時代に経済産業という名前を持つ役所が、新規産業の有望な種を省益のために平気で殺している。

 政治は何をやっているのかと言えば、自民党の電力族と経済産業省べったりの政治屋どもは民主党の電力総連の息がかかった議員どもと一緒に、電力の自由化が叫ばれているこの時代に、原子力発電は国策と位置づけようと必死になっている。なぜ原子力を国策と位置づけたいかといえば、国策ならば国が金を出しても当然という議論ができるからだ。

 つまり電力会社は原子力発電を維持しきれなくなっている。原発でウランを燃やした時に出てくる使用済み核燃料の処理ができなくなっているのだ。
 電力会社の経営にとって、原発のバックエンドをどうするかは極めて大きな経営判断になる。電力会社は自分の会社が負担するよりは、血税で尻ぬぐいをしてもらいたい。

 経済産業省は自分たちの政策ミスを表には出したくないし、天下りやらなんやらのおいしい蜜である原子力を維持したい(まさに厚生省の年金と同じだ)。政治家は原発によって地元に落ちる補助金を維持したい。労組は原発による雇用を維持したい。

 ババを引くのは一般納税者、高い電力を買わされる消費者、そして地球環境ということになる。自民党の中でエネルギー問題の責任者を務めたこともある亀井善之農水大臣も、自らの著作の中で原子力はもはや国策ではない、見直しが不可欠だと訴えている。にもかかわらず、与野党の中に暴走する議員がいる。

 グリーンピアの悲劇を目の当たりにして憤慨している納税者よ、今、原子力政策の見直しを求めて立ち上がれ。年金問題で特集を組んでいるマスコミよ、原発の問題の特集を組め。今、動けば十兆円以上の国民負担をストップできる。電力会社、特に東京電力は、自らの都合で六ヶ所村の再処理工場を稼働させたがっている。

 原子力発電所は、運転すればかならず燃やしたウランが使用済み核燃料となって出てくる。日本の原発が抱えている直近の課題は、この使用済み核燃料を貯蔵するスペースが無くなりつつあるということだ。

 とくに東電の福島第二では、この使用済み核燃料の貯蔵スペースが後二年分程度しかない。日本の原発トータルで見ても、今のままならばあと七、八年で貯蔵スペースがなくなる。

 そこで、2010年をめどに、青森のむつに、中間集中貯蔵施設を造ることになっている。ところが、これはあくまでも中間貯蔵であって最終的な処分 では無いということになっている。そのために、六ヶ所村の再処理工場を稼働させることにより、中間貯蔵しているものも再処理してよそへ持っていきますとい うことで、むつの施設を認めてもらっている。だから電力会社は、六ヶ所村の再処理工場を稼働させないと原発の稼働が止まってしまうので、あせっている。

 しかし、再処理工場などにかかるコストを誰が負担するのかということが明確に合意されない限り、この費用は電力会社の経営の命取りになりかねない。原子力発電所はいいことだけではない。使用済み核燃料という核のゴミがどんどん出てきているのだ。

 これを処理する方法は二つある。ひとつは、ウランを燃やした時に出てくる使用済み核燃料、つまり今、原発からでている核のゴミをそのまま処分する方法。

 もう一つは、再処理をしてプルトニウムを取り出す方法。再処理をしてプルトニウムを取り出すと、使用済み核燃料は高レベル放射性廃棄物と呼ばれる タチの悪いゴミに代わる。再処理をするとTRU(トランスウラニウム)と呼ばれるコバルトやストロンチウムよりも毒性が強くしかも半減期が何万年、何十万 年と非常に長い物質が出てくるのだ。

 再処理を推進しようとする経産省などは、再処理をすると処分しなければならない量が減るから(1トンの使用済み核燃料を再処理すると0.7トンの 高レベル放射性廃棄物になる)、処分しやすいと主張する。これは大きな間違いだと思う。

 なぜならば処分すべき核のゴミは三割減るかもしれないが、TRUを 作り出してしまえばTRUそのものの量の何倍もの体積のTRUに汚染された廃棄物が生まれる。処分の難しさは重さではなく体積で決まる。だから重さは三割 減っても、処分すべき体積は何倍にもふくれあがる。

 経産省の見積もりではTRUの処理に8100億円かかる。この見積もりは甘いと僕は思う。再処理工場本体の見積もりが三倍以上にふくれあがったように、このTRUの処理コストも何倍にもなると僕は考えている。

 そして、この高レベル放射性廃棄物の最終処理場所は決まっていない。(六ヶ所村でたしか40年間の中間貯蔵をすることになっているが、その後どう するかは未定である。経産省はその後、数百年間にわたり、地層処分、つまり地中深く穴を掘って埋めると主張している。問題はどこに、ということだ。)

 いずれにせよ、今のずさんな見積もりと国民に対する説明責任もあいまいなまま、再処理工場を稼働させ、再処理をして燃やし方も決まらない大量のプ ルトニウムを取り出して、高レベル放射性廃棄物を最終処分するか、再処理を当面凍結し、使用済み核燃料の中間貯蔵期間を伸ばす方策を考え、その間に再処理 が必要なのかどうかを検討し、コストを精査して、国民的な議論をきっちりとやるかの分かれ道に立っている。

「河野太郎のごまめの歯ぎしり」から

●「再処理工場の稼働に反対する 1 」

2008年6月9日

http://www.taro.org/policy/saishori1.php

六ヶ所村の再処理工場の稼働に反対する

 ウラン鉱山から天然ウランを掘り出し、それを濃縮、加工して、燃料を作り、これを原子炉で燃やしてエネルギーを取り出すのが原子力発 電です。とこ ろが我が国の原子力政策はそこで終わりません。

 原子炉でウランを燃やすと、どうしても燃え残りが出ます。これを使用済み核燃料といいます。このウランの燃 え残りを「再処理」するとプルトニウムがとりだされます。そして、「再処理」で取り出されたプルトニウムを高速増殖炉という特別の原子炉 に入れて燃やすと、理論的には投入した以上のプルトニウムが取り出され、つまり燃やした燃料以上の燃料が生産されるはずです。これを「核燃料サイクル」と呼びます。

 1967年に国の原子力委員会は、この「核燃料サイクル」の実現を国策として目指していくという基本方針を打ち出しました。地下資源 に恵まれない 我が国にとって、原子力発電所の燃料のウランも火力発電所の燃料の石油も海外からの輸入に頼っていることにはかわりありません。

 そして、1970年代のオ イルショックで石油の価格が暴騰すると、国際的なウランの価格もあっという間に跳ね上がりました。輸入したウランからプルトニウムを取り 出し、そのプルト ニウムを使って発電することができれば、燃料コストを引き下げると同時に燃料の安定供給にもつながると考えられたのです。

 ある時代には正しい政策も、時代が変わると合理的ではない政策になるということはよくあります。厚生年金で作った大規模保養施設グ リーンピアなど がその良い例です。そして1960年代から1970年代にかけては合理的な政策だった「核燃料サイクル」もその後の環境変化によって、誤った政策になって しまいました。

 1970年代には比較的埋蔵量が少ないと思われ非常に高価だったウランでしたが、2003年に発行されたハーバード大学のレポートに よれば経済的 に採掘が可能なウラン資源は原子力発電が急成長しても100年分以上あるといわれています。1970年代のウラン価格に比べ、最近の価格は非常に安くなっ ていて、プルトニウムを取り出す方がよっぽどコストがかかることになりました。

 つまりコストや安定供給の面からは「核燃料サイクル」の必 要性がなくなった のです。もっと困ったことに、プルトニウムを燃やすための高速増殖炉とよばれる原子炉が、計画から三十年たった今も実現していないのです。ナ トリウム漏れ の大事故を起こした「もんじゅ」は、この高速増殖炉の実験のための原子炉でした。三十年前に三十年後の技術と言われた核燃料サイクルは、三十年たった今、 やはり三十年後の技術なのです。

 プルトニウムは危ない物質です。同じ核物質であるウランなどと比べてもその毒性は飛び抜けています。そして、プルトニウムは核兵器の 原料であり、IAEA の厳重な監視下におかれています。

 最近、北朝鮮がプルトニウムを使って国際社会に揺さぶりをかけていますが、北朝鮮が入手したプルトニウムの量は約5kgと言われてい ます。それに 比べてこの三十年間、核燃料サイクルの実現を言い続けてきた我が国はずっとプルトニウムを溜め続けてきました。今や、日本が所有するプルトニウムは、38 トンを超えています。かたやキログラム、かたやトンです! 

 IAEAは、毎年その査察予算のかなりの部分を北朝鮮ではなく日本が保有する プルトニウムを査 察するために使っているのです。

 「もんじゅ」計画が頓挫して、プルトニウムを燃やすことができなくなったため、経済産業省と電力会社は、大あわてでプルトニウムをウ ランと混ぜて ふつうの原子炉で燃やすために「プルサーマル」という計画を立案しましたが、この計画もまだ実現していません。仮にプルサーマルの原子炉が一基稼働して も、38トンのプルトニウムを燃やすのに、35年かかり、発電コストはウラン発電の約四倍になります。

 ウランの燃えかすからプルトニウムを取り出すことにコスト的なメリットもなくなり、しかも、国内にはこの危険なプルトニウムが余って 処分ができなくて困っているというのに、なんと三十年前の計画に沿ってプルトニウムを取り出そうという計画が着々と進行しています。

 青森県の六ヶ所村にプルトニウムを取り出すために当初予算七千億円、完成してみたら二兆円のコストで「再処理」工場が完成しました。 この再処理工 場からは年間5トンのプルトニウムが生産されます。時々、日本は核兵器を作るのではないかという話が海外からありますが、疑われるのも無理ありません。

 再処理工場にかかる費用は莫大です。再処理工場を計画通りに稼働させるコストは13兆円です。厚生年金で作られたグリーンピアが大き な問題になり ましたが、グリーンピアとそのほかの年金福祉施設にかかった費用をすべて合計しても、数千億円の単位でした。それに比べて、再処理工場にかかる費用がいか に大きいかよくわかると思います。

 しかも、この数字には大きな疑問符がついています。この十三兆円という数字は、半年前にはもう少し高かったのです。費用負担が多いと 言われること を恐れた関係者が鉛筆をなめて数字を下げて作った数字だといわれています。それを裏付けるように、工場の建設費用が当初七千億円と見積もられていたのに、 完成してみたら二兆円、つまり約三倍の誤差があったのです。この調子でいったら三十九兆円の国民負担になりかねません。

 しかも、この再処理工場は稼働前からトラブルが続いています。既に確立された技術であるはずのステンレスの溶接部分ですらひび割れす るという事故 が起きています。そして、この再処理工場ではジルコニウムとステンレスの異材継ぎ手という全く新しい技術が何万カ所にも使われていて、関係者ですら何も問 題が起きないとは思っていないのです。

 この再処理工場は、本格的に稼働させる前に、ウランを使ったテスト、そしてプルトニウムを使ったテストを実施することになっていま す。今年中にで もテストを開始したいと関係者は公言しています。しかし、一度プルトニウムを使ったテストが行われてしまえば、この工場全体がプルトニウムで汚染されてし まいます。

 そうなってから核燃料サイクルを見直して、やっぱり再処理をやめようということにしても、核で汚染された工場を解体するために は兆の単位の莫大
な費用がかかります。なぜ、十兆円を超える莫大なコストをかけて、当面必要のないプルトニウムを取り出すこの再処理工場を稼働させなくてはならないので しょうか。なぜ、三十年前に立てた計画を変更し、再処理を中止することができないのでしょうか。

 余っているプルトニウムのこと、六ヶ所村の再処理工場のこと、あるいはそれに伴い国民負担が少なくみても十数兆円もかかるということ を初めて聞く方も多いと思います。年金問題に匹敵するようなことなのに、何でニュースで聞いた覚えがないのだろうと思いませんか。

 マスコミはみんなこの問題に気がついています。しかし、新聞もテレビも報道してきませんでした。なぜならば、電力会社が莫大な広告宣 伝費を使って いるからです。電力会社の広告はマスコミにとって大きな収入源になっています。だから、公に発表されるような事故でもない限り、原子力の政策に関する報 道、とくに国の政策に異を唱えるような報道はマスコミはそろって避けているのです。

 経済産業省はいまだに核燃料サイクルの実現を至上の命題とした政策を遂行しようとしてあらゆる手だてを尽くし、挙げ句の果てには原子 力発電の邪魔 になるような自然エネルギーを徹底的に妨害し続けてきました。(つまり太陽光発電や風力発電が増えれば、原子力発電はいらないではないかという声があがる のを恐れているのです)

 与党の政治家は電力会社と経済産業省に鼻薬をかがされ、野党の政治家は電力会社の労働組合から様々な支援を受けているためにモノが言 えません。

 電力会社にいたっては、もっとひどい理由です。日本の原子力発電所は、それぞれの発電所の中にプールを作り、ウランを燃やした時に出 る使用済み核 燃料を貯蔵しています。しかし東京電力の福島第二原子力発電所では、あと一、二年でこのプールが一杯になってしまいます。

 貯蔵プールが一杯になれば、それ 以上ウランを燃やすことができませんから必然的に発電所を止めなければならなくなります。福島の次は中部電力の浜岡発電所、九州電力の玄 海発電所、そして北海道電力の泊発電所と次々にこの数年間で使用済み燃料の貯蔵プールが一杯になるために発電所が止まってしまうという事態に直面しつつあります。

 そこで、電力会社は六ヶ所村の再処理工場の近くに使用済み核燃料の貯蔵プールを作り、もし福島第二のプールが一杯になれば、六ヶ所村 のプールに移 動しようとしているのです。 ですから電力会社にとって、再処理工場本体が動くかどうかは問題ではありません。再処理工場に付属した貯蔵プールが使えれば 良いし、使えなければ後一、二年で原発停止という事態になってしまうのです。

 電力会社の中にもそれはおかしいと思っている人がいます。経済産業省の若い課長クラスにも核燃料サイクルは止めるべきだと思っている 人がいます。 自民党の中にも河野太郎のように声を上げている人間はいますし、他の党にも同調する声がないわけではありません。マスコミの中にも再処理工場にまつわる取 材を綿密にやる記者もいます(ただ、異動させられました)。

 でも、自民党でも野党でも、経済産業省でも電力会社でもマスコミでも真ん中に座っている人間たちは目と耳をふさいでじっとしているだ けです。そして国民負担が十兆円を超えます。これって、国家規模の陰謀以外の何物でもないと思いませんか。

(河野太郎 ごまめの歯ぎしり 第二十三号)

http://www.taro.org/policy/saishori2.php から

●「再処理工場の稼働に反対する 1、2」

2008年6月9日

(転載貼り付け終わり)

副島隆彦拝

原 正寛 投稿日:2011/05/15 11:31

【476】[528]西村肇教授講演続編(5/14撮影)

原です。
世間は大きく言えば「原発危ない危ない」が大多数ですが、私自身はどうしても腑に落ちません。
再度西村肇東大名誉教授の動画を見て勉強しようと思いましたら、続編がでていたようですので、こちらに転載させていただきます。
『続 理論物理計算が示す福島原発事故の真相』
http://www.ustream.tv/recorded/14674639

Video streaming by Ustream
西村先生の理論が違うと思うのであれば、マスコミであれ有識者であれ「反論」していただきたいのに、完全に「黙殺」「無視」されているように感じます。
 ある時期から「マスコミを信じないひとびと」も「マスコミ」も同調する意見が増え、小出裕章助教(京都大学原子炉実験所)が「異端の学者」として結構取り上げられてます。
 小出助教を否定する知識を持ち合わせておりませが、しかしマスコミが真実を言うとはこれぽっちも思っておりません。

 もう20km圏内に入れないですから、情報はすべて牛耳られています。どのようにでも操作できるといっても過言ではないと思います。

 別件ですが25日(水)19時~「若者討論会」を開催いたします。「モノ言う国民」が増えないかぎり、根本解決にはならないと考え行動いたします。
テーマは「原発です」。
詳細は「ネットメディアと主権在民を考える会」ホームページをご覧ください。http://www.netshuken.info/

六城雅敦 投稿日:2011/05/14 13:48

【475】[527]有害物質の「汚染」と放射能の「汚染」はまったく違う

昨日放射能の「汚染」について関係者との会話がありました。

その方が言うには、汚染地域にわざわざ行くことは理解できない。わずかでも健康被害の「可能性」があるのであれば誰でも避けるべきである、と言うのです。

その方は六価クロムや有機溶媒の土壌汚染と同列に考えられていることは明白です。

有害物質の土壌汚染と放射能汚染は性質が違うのです。

(1)まず一つに化学汚染と異なり、
汚染物質は時間経過によりどんどん無害なもの・ありふれたものに変化していってしまいます。

天然のウランやラジウムなどは半減期は何万年何千年と長いのですが、その代わりに<放出するエネルギーは低く長く発生する>ものです。この状態を原子の自然崩壊と言います。
だからこれらをいくら精製しても原子燃料になることも爆弾にもなりません。

一方原子炉内で中性子があたることで質量が増えて<放射能>を帯びた原子は、自然には存在しない状態なので、短期間で崩壊してしまいます。
定員オーバーのエレベーターに押し込まれたけれど、すぐにはじき出されるような状況を想像してみてください。もしくはお団子を山盛りにした三方にさらに載せてみたけれど、ぼろぼろと崩れるようなイメージです。
(当方のブログへのリンク)放射線はなぜ発生するのか?
http://www.rokujo-radium.com/blog/index.php?entry=entry091008-004219

人工的な放射能物質の代表はプルトニウムです。とても不安定な元素だからこそ、ちょっとのきっかけで連鎖的に崩壊するのです。
このように原子炉から漏れた人工的な元素(同位体:アイソトープ)は短命です。

そこでセシウム137(放射能汚染の指標として使われる代表的な元素)の半減期は<30年もあるじゃないか!?>と言われます。

放射能の減少(放射性崩壊)は指数関数的に減っていきます。簡単に言えば最初に一気に減って、やがて徐々に減るカーブを描いたグラフになります。
直線で徐々に減っていくわけではなく、あるていど半減期の始めの一割や2割程度の期間でドカーンと減ってしまいます。ですから半減期が30年でも、わずか数年でほぼ半分になることが予想されます。

実際にラドン(半減期8日)を計測したことがありますが、一晩もおくとほぼ数値は消えてしまいました。半減期とは崩壊過程をシュミレーションしてy=(1/n)^xに当てはめて出した理論値です。誰も30年もガイガーカウンターを見つめて計ったものではありません。

残留放射能が怖いと言っても、時間、それもそれほど100年や1000年といった長期ではない期間で人工的な放射能物質(原子番号の大きな元素)は跡形も無くなってしまうのです。

(2)二つ目にやみくもに恐れている人は放射線とは何かを理解できていないのです。

放射線は何でも怖い。なぜなら目に見えないから・・・とおっしゃいます。放射線は元素が他の元素へ変わるときに、原子から発生する、原子核、電子、電磁波(X線)です。

飛び出した原子核や電子は距離さえあれば空気で徐々に失速してしまいます。原子や電子ですから、やがて空気になっていまします。(電子はマイナスイオン、原子核はヘリウム)

それでは短波長の電磁波(X線)はというと、これも距離の二乗で半減していきます。電磁波はエネルギーです。他の物質にあたって熱になってしまいます。(応用したものが電子レンジです)

汚染地帯を歩いて黒焦げになった人はいません。時間の経過とともに放射線は減っていきます。

セシウム137が怖くて、ラジウム温泉が怖くないというのはナンセンスです。 どちらから発生する放射線は同じものです。多少元素により原子核、電子、電磁波の割合が違うだけです。

(3)放射線はDNAを傷つけるから癌になる!?体内に蓄積されて被爆する!?

生命の細胞は寿命があり、かならず自然死(アポトーシス)を起こします。新陳代謝(しんちんたいしゃ)と言われます。
新陳代謝はなぜ起こるのかというと、細胞には寿命があり、再生することで常に新しい組織を維持する能力が生命体にはあります。原爆症で髪の毛が抜けたというのは頭皮細胞がアポトーシスを起こしたからです。(脱毛の原理では抗がん剤による脱毛と同じです。抗がん剤もアポトーシスを誘発する作用が大きいからです。)

一度に強い放射線を浴びることで、DNAの複製でエラーが生じて不良細胞が発生したり、粘膜細胞が破壊されてしまうと言われています。

放射線は所詮は「熱」「外力」と同じエネルギーですから、強い放射線は外傷(火傷)を作る可能性はあります。ただし細胞核内のDNAレベルで傷つけるというという理屈も机上の理論です。どの程度の放射線が傷つけてしまうのかという閾値(しきいち)は永遠の研究者の課題の感があります。

同様に体内に蓄積されると信じられているようですが、口に入れたものがそのまま体内に残ると考えるほうがおかしいでしょう。成長の止まった成人の体内に長期間留まるとは考えられないと多くの生物学者が指摘しています。

「体内毒素」や「デトックス(毒出し)」という美容業界用語があります。体内は汚れや毒が蓄積されていると洗脳して、成功を収めています。
要するにこのような「体はやがて汚れて腐臭を放つ」(そんなことあるかいな!)という洗脳を無意識に受け入れた結果が放射線への無知な恐れの正体ではと考えています。