重たい掲示板

書き込みの連番がリニューアルによりリセットされております。
旧サイトの書き込みの連番は[●●]で表示されております。ご了承ください

書き込みの連番がリニューアルによりリセットされております。旧サイトの書き込みの連番は[●●]で表示されております。ご了承ください

磯貝太(いそがいはじめ) 投稿日:2016/02/21 17:06

【1532】[1864]石原慎太郎前知事の著書「天才」についての私見になります

石原慎太郎氏著の「天才」について

私見で恐縮ですが、感想です。

まず、文字がでかい。
ヘッタ、フッタ、業界用語で上余白、下余白が異常に広い。
そうなると、見た目よりも極端に文字数が少ない本が出来上がります。
わかりやすく言うと老眼の人には読みやすいが本の内容に中身がない。

出版関係の方は文章のくせなどから一発で見抜けると思いますが、多分、ゴーストライターがまとめて石原氏の著名度で一儲けしたいと企画し売り出そうとした本かなと思わせるところもあります。

とはいえ、石原氏は知事選前にたしか『法華経を生きる』という本で創価学会を取り込んだ過去があります。

その味をしめているのであれば、石原氏の名前で田中角栄礼賛ものをこの時期にどうしてだしてきたのか、??になりますね。

そうすると、本をだすことによるお金儲け(印税収入)よりも、オリンピック利権とカジノ構想利権やらに、
「田中角栄氏が築き上げた利権構造をこれから私他石原一族が利用しますのでよろしくお願いします」
の後付けの為の証拠づくりのためにだした本ではないかとも考えられます。

以上ですが、当方に反論等あれば是非ともお願いいたします。

中野 誠 投稿日:2016/02/20 14:35

【1531】[1863]石原 慎太郎の謎

石原が嫌っていた、角栄を絶賛する本(天才)を出版しました。
それも幻冬舎から・・ 反田中で長年やってきたのに違和感が
非常に有ります。副島先生はどう思いますか?
 会員No1035 中野 誠

副島隆彦 投稿日:2016/02/16 17:43

【1530】[1862]「年金の 減額もあり得る」と安倍首相が国会答弁で認めた。

副島隆彦 です。  今日は、2016年2月16日です。

今日の 株式市場は、200円ぐらい下げて始まって15800円ぐらいまで下がったが、途中から「上げろ、上げろ」という動きが起こって、16,341円まで上げて、最後は、30円ぐらい上げの 16,000円と少し、で終わった。

 今、日経平均先物(さきもの)は、午後5時で、16,070円ぐらいで動いている。昨日は、日経平均先物よりも 現物市場の方が跳ね上げて、この動きに先物が付いて来れなかった。HFT(エイチ・エフ・ティ 高速ロボット取引)が主体のCME(シー・エム・イー、シカゴ・マーカンタイル・エクスチェインジ)日経円建 もやっとのことで追い付いてきて、丁度16,000円だ。

昨日は、ロケットの打ち上げのような、急激な1200円上げが有った。よくも、まあこんなことをするものだ、と私は呆(あき)れた。 日本政府(安倍政権、財務省)は、相当に焦っているなあ、と思った。こんなことをして、このあと保(も)つのかなあ、この人たちは、と心配する。 

 安倍首相は、ついに昨日の国会答弁で、追い詰められて、GPIFでの年金の運用失敗で、年金(厚生年金も、国民年金も、公務員の年金も)の減額があり得る、と 答弁した。 以下の記事の通りである。 だから、昨日、「上げろ、上げろ、株を上げろ」になったのだ。

(転載貼り付け始め)

「年金給付減額あり得る=GPIF運用悪化なら―衆院予算委・安倍首相」

2016年2月15日 時事通信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160215-00000074-jij-pol

 衆院予算委員会は、15日午後、安倍晋三首相と関係閣僚が出席して経済などに
関する集中審議を続けた。

 最近の株価下落で年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の運用損拡大が
指摘されていることに関連し、首相は「想定の利益が出ないなら当然支払いに
影響する。給付に耐える状況にない場合は、給付で調整するしかない」と述べ、
運用状況次第では、年金支給額の減額もあり得るとの認識を 明らかにした。

 民主党の玉木雄一郎(たまきゆういちろう)氏への答弁。首相は「運用は長い
スパンで見るから、その時々の損益が直ちに年金額に反映されるわけではない」とも強調した。

(転載貼り付け終わり)

副島隆彦です。 この 安倍首相の発言は、居直りである。本人も相当に焦(あせ)っているはずだ。 「GPIFの運用で失敗があるなら、年金の減額もあり得る」とはっきり言ってしまったのだ。政府の統一見解として言った。

だから、昨日の株の日本政府自身による吊り上げ工作があったのだ。 こういうことをして、無理して、バカなことを続けると、一体、この者たちはこの先どういうことになるか。

 私、副島隆彦は、自分の本(たち)でずっと書いた。 「政府が、大切な国民の 資金で、博奕(ばくち)を張って、それで利益を出そうなどと言う、そういう大それたことをすると、本当に、あとで大変なことになる。大損を出したとき、この者たちは、どうやって責任を取るつもりか」 と。 私、副島隆彦だけは、日本の言論人として、いろいろと人物たちの名前も、顔写真も載せて、本で書いてきた。

  「政府だって株式市場で、利益を上げることが出来る」というバカなことを推進した、「理論面での」最高責任者である、 伊藤隆敏(いとうたかとし)政策研究院大学教授は、去年の8月に、株式の暴落があったあと、「これは危ない」と、さっさとアメリカのニューヨークにあるコロンビア大学に逃げた。

 伊藤隆敏が、インフレターゲット(インフレ目標値)政策の推進者であり、命名者でもある。 アメリカの手先になりつくして、日本国民の大切な資金をアメリカに貢ぐ係の大僧正である。

 私たち日本国民は、ます、この伊藤隆敏という男を縛り首にしなければいけない。竹中平蔵は、その次だ。 それから、・・・それから、・・・だ。私が、その順番を付ける。

今、日経平均は、16,000円丁度だから、19,000円を損益分岐点(そんえきぶんきてん。ブレイク・イーブン・ポイント)として、おそらく 20兆円ぐらいの大損を出している。 だから、昨年の5月から7月の株価ピークの時(2万900円まで行った)の 時に、「1年間で15兆年の 儲けを出しました」(7月10日発表)と言っていたのに。 

 そのあとの8月、9月暴落で、「7.8兆円の損が出ました」の発表を10月にした。そのあとの 成績発表の 政府発表 は、・・・・無い。 できない。しない。一切ない。どうなっているの? だ。
 だから、今は、おそらく20兆円ぐらいの損が出ている。平均株価16,000円だとそうなる。 

 ということは、先週末(12日、金曜日)の終値の、15,000円割れの14,900円 というので、計算すると、おそらく 30兆円の損だ。

 全部で、130兆円しかない(最大時141兆円だった)年金資金の運用資金は、このようにして、どんどん消えている。

 アメリカに持ち出して、アメリカ株と、アメリカ国債を買っている分でも大損も、含めての大損だ。

 だから、私が、前著『再発する 世界連鎖暴落 』(祥伝社刊、2016年11月)の P115 ではっきり書いている。

 「 ということは、今の日本株買いのための資金投入割合(アセット・アロケーション)が、今の上限の25%であるものを、25 + 9 = 34% にまで引き上げる、ということだ。 (略) 
 だから、このあと(GPIFが日本株に)投入できる余裕資金(よゆうしきん)は8兆円である。このお金を使い切ったあら、もう手持ちの資金はなくなる。その先の地獄が見える 」

と、私、副島隆彦は書いた。だから昨日と、今日の株価の吊(つ)り上げの資金は、どうやら、この8兆円を作ったようだ。GPIFが保有する日本国債を日銀に売って、それで新たなバクチの種(たね)カネを作ったのだ。 こういうなり振り構わぬ、どころか、発狂したとしか言いようのない、「 損を取り戻そうとして、焦って、さらに損を作って深手(ふかで)を負う」博奕打ちが、絶対にやってはいけない、最悪の行動を政府はGPIFでやっている。

 私は前著で、GPIFの運用者が、ひとりで数千億円とかの運用失敗を出して、電車に飛び込む、という事態が地よく予測できる、と書いた。

 安倍晋三とその子分たちは、(GPIFの資金運用者は、昨日、年収2千万ではなり手がない、ということで、新規の人材募集時の提示年収を、3千万円に増やしたようだ 。こんな端(はした)金では引き合わない )は、「おれ様たちは、権力者だぞ」と 息(いき)がって、しゃかりきになって、「日経平均16,000円は死守せよ。これは至上命令だ」 となって今、現場は、精神状態がおかしくなっているはずだ。

 為政者(いせいしゃ)が、こんなことをやっていると、本当に、日本国民を大量に殺すことになりますよ。 年金受給者たち(65歳から上)の年金が、毎年、毎年、 一か月の受け取る年金がだいたい1万円ずつ、減っているようだ。  

 たとえば月に22万円もらっていた人が、今年は、21万円、とかにどんどん減額されている。 この真実も、誰も書かない。テレビ、新聞は、報道しない。くだらない事件ばかりに、国民の関心を逸(そ)らさせる、という悪質な手口を使っている。  一体、この国はどうなるのか。国民の暮らしはどうなるのか。本当にみんな、心配したほうがいいですよ。

副島隆彦拝

守谷健二 投稿日:2016/02/16 12:41

【1529】[1861]天武天皇の正統性について

柿本人麿の悲劇(その2)

 「壬申の乱」は、倭国(筑紫王朝)の大皇弟(天武天皇)による近畿大和王朝(日本国)の乗っ取り(簒奪)事件であった。一ヶ月にも及ぶ日本史上最大級の内戦です。『日本書紀』が記すように天智天皇と天武天皇が同母の兄弟(両親が同じということ)であったら、単なる王朝内の相続争いに過ぎないのです。そんな争いのどこに日本を二分するエネルギーが秘められていた、と云うのでしょう。
 天武の命で開始された歴史編纂事業は、近畿大和王朝を簒奪した天武を正統化する作業でした。簒奪者の正統性を創造したのです。この事業の中心にいたのが柿本朝臣人麿でした。天智系勢力の強い敵意の中で進められた作業でした。人麿は、注意深く警戒する必要があった。自身だけでなく一族の安全も図る必要があったのです。正体を擬装し、韜晦(とうかい)したのです。

 前回は『万葉集』第二巻〔207〕の歌を検討しました。今回は〔210〕の長歌を検討します。

   柿本朝臣人麿、妻死(みまか)りし後、泣血哀慟して作る歌二首

 うつせみと 思ひし時に 取り持ちて わが二人見し 走り出の 堤に立てる 槻の木の こちごちの枝の 春の葉の 茂きが如く 思へりし 妹にはあれど たのめりし 児らにはあれど 世の中を 背きし得ねば かぎろひの 燃ゆる荒野に 白妙(しろたへ)の 天領巾(あまひれ)隠り 鳥じもの 朝立ちいまして 入日なす 隠りにしかば 吾妹子(わぎもこ)が 形見に置ける みどり児の 乞ひ泣くごとに 取り与ふる 物しなければ 男じもの 腋はさみ持ち 吾妹子と 二人わが寝し 枕づく 嬬屋(つまや)の内に 昼はも うら寂び暮らし 夜はも 息づき明かし 嘆けども せむすべ知らに 恋ふれども 逢ふよしをなみ 大鳥の 羽易(はがい)の山に わが恋ふる 妹は居ますと 人の言へば 岩根さくみて なづみ来し 良けくもそなき うつせみと 思ひし妹が 玉かぎる ほのかにだにも 見えぬ思へば

 「私の訳」
 妻が生きていた時に、手に手を取り合って二人で見た、家の近くにあった堤に立っていた槻の木の、春になると枝いっぱいに芽が吹きだすように心の底から愛していた妻であったのに、心から信頼していた妻であったのに、世の中を欺くことは出来ないと、かぎろひの盛んに立っている荒野に、真っ白な死に装束を身にまとい、鳥のように朝巣から飛び立ち、入日の如く隠れてしまったので、残されたみどり児がお腹を空かして泣いても、男である私はどうして良いか分からない、ただ抱っこしてオロオロするばかり。
 妻と二人で寝た嬬屋の中で、昼は寂しく悲しく過ごし、夜はため息をつき嘆いているがどうして良いやら分からない。
 大鳥の羽易(はがひ)の山であなたの奥さんを見かけた、と人が云うので、ゴロゴロとした岩を踏み分け、難渋して捜しに行ったが、良い事なんか何にもなかった。生きていると信じている妻に結局逢うことが出来なかったのだもの。

 私が目にした注釈本の全ては、「世の中を 背きし得ねば」を「死ぬと云う事は世の摂理、人はそれに背くことが出来ないから」と解釈している。題詞に引きずられて、人麿の妻は死んでしまっていると決め付けているのです。しかし、「世の中」原文は「世間」と書かれています。単なる「世間」に「死ぬと云う事は世の摂理」など云う重い意味を背負わせていいのでしょうか。ここ以外にこのように訳している文献にお目にかかることは出来ないのです。

 〔207〕の歌で、人麿は世間の目が恐ろしくて妻の下に通うことが出来ない状況が生じていた、と歌っています。ほとぼりが冷めたらまた逢えるようになるさ、とのんきに構えていた中に、突然妻の里からの使者が来て「黄葉(もみちば)の 過ぎて去(い)にき」と告げられたのです。妻は、異様な事件に巻き込まれていた。人麿は世間の目を恐れて自分の妻であるのに逢いに行けなかった。人麻呂の妻は、里でひっそりと暮らすことも許されない世間の厳しい視線に曝されていたのではなかったのか。
 人麿は、妻の死を簡単に受け入れることが出来ずにいた。誰かが妻に似た女性を見かけた、と云うのを聞いては、岩根をさぐくみ 難儀して捜しまわったがついに発見することが出来ずに終わったのです。  

副島隆彦 投稿日:2016/02/12 10:25

【1528】[1860]あーあーあ、大きく崩れ続ける金融市場。 その中でのドル預金(外貨預金)の話。

副島隆彦です。 今日は2016年2月12日です。

 世界の金融市場は今も激しく下落を続けている。

(私が、以下の文を2時間かかって以下の文を書いて、今、ここに載せようとしたら、あららら、もう日経平均は、630円も下がって、15,000円を 割ってしまった。 底なし沼の大暴落相場だ。 ) 

 それでも もうすぐ落ち付くだろう。夜明けの来ない日はない。

 2月の中頃になると、朝日が上がったあと散歩に出ると、あちこちの家の庭の梅の花が咲いている。もうそんなに寒く感じない。梅を見ながら私は考える。私がいる熱海では、桜の方が先に咲く。熱海桜(あたみざくら)という大島桜(おおしまざくら。伊豆大島の )から分かれて改良された桜が、1月に咲き始める。

 私、副島隆彦に、年末の12月に激しい攻撃があって個人的に不幸なことがあった。その詳細はまだ公表できない。そのうち書きます。体が一番寒く感じるのは、11月から12月にかけて冬に入るころだ。体の方が寒さに準備ができないので、冬に向かう時が一番、寒いと感じる。 2月はもう春なのだ。老人になるとこのことを自分の体で分かるようになる。

 昨夜(10日午後11時ごろ)ロンドン市場で、為替(円ドル相場)で、110.98円が出現した。ついに1ドル=110円だ。私が、3日前の9日にここで ↓ で予測(予言)したとおりになった。 日本政府が為替介入したようで、今は、112円台で動いている。 

 ついにあっと言う間に、5円、円高(えんだか)に動いた。日本人でドル預金をしている人たち(あるいは外国人で、日本国内で円預金 をしていた人たち )は、大損を出している。

 円安(ドル高)にはならないのだ。もっともっと円高ドル安に世界は向かうのだ。どうして、たったこれだけのことさえ人間は分からないのだろうか。「アメリカは強い、アメリカに頼るべきだ。アメリカがこれからも世界をリードする」と自分の脳(のう)の中心部から、信じ込んでいる人々は、アメリカに長年、洗脳されている人たちだ。

 この態度は今の日本の国家体制の基本方針であり、「属国・日本」の運命であり、故(ゆえ)に、日本国民の支配層の人たちの大半が罹(かか)っている病気である。 この頭の病気からなかなか自由にならない。自分の脳(=思考力)を、「いや、待てよ。もう一度、考え直してみよう」と、自分で自分を疑ってみる、ということが出来ない。 自分は頭がいい、と思い込んでいる人間ほど、この 思考柔軟さと反省(はんせい、リフレクション)がない。
 
 アベノミクス(安倍政権の経済政策。2012年12月から。もう3年3か月)を信じて「もっと円安になるからドル預金をするべきだ。儲かる」 と“金融の専門家たち”から勧(すす)められて、ドル預金をしてきた人たちは、この一週間の円高で、為替投機で大損を出している。オロオロしている。 

 アメリカの野球の大リーガーで泥臭い(筋肉増強剤疑惑。自白)でも有名だった カンセコ選手が、「日銀のマイナス金利は、私の脳を吹き飛ばした」と 、ウォールストリート・ジャーナル紙の記事になった。おそらく彼は、 数百万ドル(数億円)の円を買っていて大損したのだろう。   

 藤巻健史(ふじまきたけし)氏という 金融評論家(元モルガン銀行東京支店長)がいる。彼は、昨年の10月にも、「ドルを買え!」という本を出している。「国も企業も個人もドルを買え」と煽り続けてきた。「日本の財政は破綻する、ドルか米国債を買いなさい」とずっと日本の投資家たちを、アジり続けてきた。 そして、このざまだ。
 
 藤巻健史は、自分だけ上手に、さっさと参議院議員になって逃げて、2008年のリーマン・ショックのあとも、ずっと、それから、2011年の大地震・大津波のあとも、「日本はもう駄目だ。1ドルは、300円になる。いや、1ドル1000円になってもおかしくない」 という 奇妙奇天烈な本を書き続けた。

 他の金融評論家たちが、リーマンのあと、大きく予想を外(はず)して、自分の客たちをなくし、信用も無くして、事務所をたたんで、わずかに残った自分の家にしょんぼりと立て籠(こ)もったのに、藤巻だけは、意気軒昂で、「ドルを買え。米国債を買え」を書き続けた。

 ほかの経済評論家たち(大銀行とか大証券の調査部長上がりとか)が、出版社から本を出すことさえ出来なくなって困り果てているというのに、何なのだ、この男は。

 藤巻健史は、30年前の、外国銀行の為替ディーラーの時から、「逆神(ぎゃくしん)、あるいは、ポジション・トークの藤巻」 と、業界の人々から呼ばれていた。モルガン銀行(現在は、JPモルガン・チェース)と数行の米大銀行(投資銀行)が、コンスピラシー(共同謀議)で、日本市場を痛めつけて、自分たち米資本が荒っぽく大利益を出そうとして相場を操縦(そうじゅう)した。

 このときに、この東京の為替ディーラー業界の“エース”に祭り上げられていた、藤巻が、ポジション・トークで丁度、逆のことを言って、それで相場をかく乱した。 このことで、そのうち藤巻は業界では信用を失った。元々がそういう男なのだ。 

 こういうバカのいうことを聞いて従順に従って、自分の資産を運用してきた人々が、大損することになった、ということは、やはり自業自得だ。自己責任だ。私は、かわいそうだ、とは思わない。

 藤巻のような、「アメリカに頭の芯の底から、自分の脳をやられている 金融の専門家」というのは、そこら中(じゅう)にたくさんいる。そのうちひとりずつ、摘発して、副島隆彦の筆誅(ひっちゅう)の鉄槌(てっつい)を下してゆく。

 私に反論があればすればいい。いつでも受けて立ちますよ。私は、絶対に逃げないで、堂々と、利根(とね)の河原で決闘をする。出てこい、どいつもこいつも。私に名指しで、そして自分の名もきちんと名乗って、勝負を挑みなさい。 それが、“大利根月夜”というものだ。 どいつもこいつも斬り殺してやる。

 うるさい。「早く、副島さんの金融本を読みたいよー。まだ出ないのかなあ」とか言うな。私から、離れて、他の バカ評論家の(本の)方に、ペロぺロ行ってしまって、それで、痛い思いをして、それから、また、「当たっている人に近付こう」という下卑た精神で寄ってくる人間の卑屈な精神を、

 私は、・・・・理解してあげるから、また、学問道場の会員になってね。 ・・・・ 本当に、お客様は神さま( 浪花節=なにわぶし=語り、浪曲師あがり往年の演歌歌手。三波春夫のコトバ。彼は、戦場の兵士として仲間の兵隊たちに浪曲を唄った )です。

 以下のメールは、一昨日、会員になって下さったばかりの人からのものだ。私は、今、全国から私たちの同志が、学問道場に結集しつつある手ごたえを感じている。その中心は、決して、金融や投資や、自分の資産の防衛を考えての人たちではない。安サラリーマンや介護職員のような貧乏な人も多い。 私、副島隆彦は、はっきりと、貧乏(ビンボー)と書く。  私の

 言論に、轡(くつわ)をはめるな。何でも自由に書く。言論の自由のために死ぬ気の人間に、余計なことを言うなよ。 

 あの トランプ候補 だって、アメリカの下層の、貧乏の、デブの、どうしようもない頭をした、白人どもの星となって、言いたい放題のことを言って、それで、アメリカの政治を、アメリカ国民のものに取り戻そうとしている。 これが、怒れる保守的な、中間層白人 たちの、 「俺たちアメリカ人の真の代表を 大統領にしよう」 という、ポピュリズムの嵐だ。 国民の下から沸き起こる、ワシントンの権力者ども(中央政界)と、ニューヨークの金融財界に対する 一般人民( people ピーポー)激しい怒りの嵐 の ことを populism ポピュリズム というのだ。

 ヒューイ・ロング上院議員、や、ウイリアム・ジェニングス・ブライアンたち、ポュリストの政治家たちは、アメリカ民衆の真のデモクラシーのために闘って殺されていった。そのことに殉(じゅん)ようとして、私、副島隆彦は、この日本で言論で闘っている。余計な妨害は、すべて跳ね飛ばして撃退する。

 なぜ、ドナルド・トランプが人気があるか、と言えば、「お前は、クビだー」 ‘
You are fired ! “ のコトバだ。トランプは、自分が登場した、企業の人員採用のテレビ番組で、新規参入を求める面接のときに、そんなことでは、会社にとって能力のない人間である、と経営者に見破られたぞ、という合図で、優しく叫んだコトバだ。

 トランプには、企業経営の能力もある。ダメな、能力のない社員(従業員)たちでも、それなりに厳しく使って、雇いづづける能力がある。「どうか、私たちを食べさせてください。首を切らないでください 」 という アメリカの庶民の切実な願いを資本家側であるトランプが、まさしく全身で体現しているからだ。 

 だから、トランプが、「たとえ私が、ニューヨークの大通りで(アラブ人イスラム教徒、だろうか、ヒスパニックだろうが、黒人だろうが、中国人だろうが、Jap と口を滑らせて本当に言った、だろうが) 私が、ピストルで射殺しても、私の支持率は落ちない」と言ったのだ。 本当に彼の支持率は落ちない。 

 このことの、 本当に、ビンボーになりつつあるアメリカの悲惨な現実からの真剣なコトバを、私たちは、日本の国民洗脳(のために)メディア(テレビ、新聞)から零れ落ちてくる真実を、鋭く私たちは、拾い集めないといけない。日本国民は、ますます、「何も大きな真実を教えられていない」という洗脳状態に陥っている。それを、打破するために、私たちの学問道場があります。

(転載貼り付け始め)

**** さまへ

2016年2月11日

学問道場の 事務所へも 

副島隆彦から

まず事務所へ  以下の ●●さまに、銀行の入金先の詳細か、急いで郵便振替の入金用紙を送って差し上げてください。

メールをありがとうございます。
●●さまが、学問道場にご入会くださいましたあとの、メールでの私宛てのご質問をいただきました。簡潔にお答えします。

「 巷の多くのアナリスト達は、今後円安が加速しハイパーインフレが起こるので、現金でのドルを持っていた方が良いと言ってます。先生も同じ考えでしょうか?」

 に対してですが、私は反対です。 私は、 「ドル預金で資産を守りなさい。もっともっと円安になるから」という投資の助言は、愚か者たちがしてきたことだ、、と、ずっと書いてきました。 この数日で、もう1ドルが112円に、円高になりました。これまでドル預金をしてきた人は、損をしています。

 アメリカ旅行のときの、VISAカード用決済用 の ドル建ての銀行預金とかを2万ドル(2百万円)ぐらいもっているのはいいことです。お続けください。

それでも、 口座管理手数料 ( handling charge  ハンドリング・チャージ) で、アメリカの銀行でしている預金は目減りします。2パーセントどころか、5パーセントぐらいづつ、どんどん減ってゆきます。毎月(20日に一遍)、20ドルとか、40ドルとか勝手に、口座維持手数料として引き取れさてゆきます。

 それが今のアメリカです。 この 口座管理手数料のことが、これから日本人にも、襲い掛かる まさしく、マイナス金利のことなのです。

あとは、ご自分で、注意深く、慎重に、疑い深く行動なさってください。  

副島隆彦拝

—–Original Message—–
Sent: Thursday, February 11, 2016 9:32 AM
To: 副島隆彦
会員番号****番 の **** です。

副島隆彦先生からの直々のメールに恐縮いたします。
ありがとうございました。

 実は会費をまだお支払いしておりません。
頂いたメールには振り込み先が載っていた様に記憶しているのですが、探しても見つかりません。恐れ入りますが、今一度郵貯の振り込み先を教えて頂ければ幸いです。

 頂いたメールで申し訳ないのですが、先生に一つお伺いしたい事がございます。

 巷の多くのアナリスト達は、今後円安が加速しハイパーインフレが起こるので、現金でのドルを持っていた方が良いと言ってます。 先生も同じ考えでしょうか? 

 私はハワイに旅行に行くついでに、ハワイに口座を作り、VISAカードを作りたいと考えております。物価が上がったら、日本円の支払いをこのVISAカードで支払いをしたいと思っておりますが、考えが甘いでしょうか?

 オリンピックまでは、日本の経済は表向きには持ち堪えるかも知れませんが、その後はどんな事が起きるのか空恐ろしい気が致します。先生の講演会にも、これからは足を運んで見たいと思って居ります。
よろしくお願い申し上げます。

2016/02/11 8:19、
副島隆彦 GZE03120@nifty.ne.jp のメッセージ:

****さまへ

> 副島隆彦から
>
> このたびは私の弟子たちが運営しています 学問道場の会員に
> なってくださいましてありがとうございます。 私からもお礼を申し上げます。長いこと、私の本を読んでくださってありがとうございます。

私は、***様と同感で、「 近(きん)未来に起きるであろう金融クラッシュ」を予測しています。すでに金と海外口座をお持ちとのことで、あとは、さらに ご自分の資産を防衛する 方策を用心舞楽お考えください。

私は、今のまま、日本国民に真実を伝え続けます。「 これからこういうことが起きる、政府や権力者たちは、最後には法律をどんどん変えることで統制経済をやる」 と 書き続けます。

「 私の氏名はどうぞ公表されませんよう、ご配慮下さい 」 には、私た弟子たちと防御を固め、細心の注意を払っていますので、どうぞ ご安心ください。
 
副島隆彦拝

>> コメント : 副島隆彦氏の著書はもう15年以上前から読んでおります。
>> 最初のきっかけは、何と 占い師の方から 勧められました。
>> その方の勧めで、金(きん)も購入し海外口座も作りましたが、私の行動は必ずしも夫には理解されておりません。近々子供達には、近未来に起きるであろう金融クラッシュについて、話しておこうと思っております。 どうぞ先生は、真実をこれからも私共に発信して下さいますよう、お願い致します。

 私の氏名はどうぞ公表されませんよう、ご配慮下さい。

(転載貼り付け終わり)

副島隆彦です。この会員になってくださったばかりの女性が、私が、このようにメールをここで引用して貼りつけたことで気分を害することがないことを祈ります。

 私は、この女性からのメールに対して、今朝は、「ドル預金(外貨預金)という アホのすること」にちて、急いで、私の読者、会員たちに教えておきたかったので、このように書きました。
読者、会員との会話、通信こそは、私の血肉となる財産です。

 以下に、最新の新聞記事を、一本だけのちのちの資料として貼りつけます。私、副島隆彦の眼力(がんりき)で、これは優れている、という記事しか、私は貼りつけません。私の眼力=すべてを裏側まで見通す力= の コワさを知っている人なら、すぐに、分かってくれるはずです。

副島隆彦拝

(転載貼り付け始め)

「 円、一時110円台 ヘッジファンドが円買い攻勢 」

2016/2/11 19:33  日経新聞  

 春節、東京市場休場で取引の薄い日を狙い、ヘッジファンドが円買い攻勢を仕掛けてきた。さらに、欧州時間に入っても円買いモメンタム(勢い)に歯止めがかからない。

 きっかけは10日のイエレン米連邦準備理事会(FRB)議長の議会証言。特に、中国・人民元リスクに具体的に言及しつつ、外部要因について長めに語ったことで、3月利上げ観測が、ほぼ消えた。利上げに慎重なニュアンスを打ち出していたフィッシャー副議長、ダドリー・ニューヨーク連銀総裁を追認する形となっている。

 外為市場では、「米利上げ=ドル高」のシナリオが崩れ、特にヘッジファンドを中心に、新たな円買いポジションを増やす動きが加速している。さらに、トレンドフォローで超短期売買を行うCTA(商品投資顧問)が、円高のモメンタムに乗ってきた。

 2014年10月の、いわゆる「ハロウィーン緩和」のときに、110円近辺から一気に115円前後まで跳ねているので、そこが真空地帯になっていた。今回は、その空白の価格帯を「埋めに来る」動きだ。

 なお、現在の円高は2層構造になっている。

 まず、米国経済の景気後退懸念により米利上げ観測も後退して、ドル金利が低下。マイナス金利の導入を決めた円との金利差が拡大せず、縮小していること。

 次に、欧州銀行不安、原油安、中国経済不安のトリプル懸念が共振して、比較的安全とされる円にマネーが逃避していること。

 その結果、日銀のマイナス金利導入決定による円安効果も吹っ飛んだ。円相場115円、日経平均1万6000円はアベノミクスの防衛線であったが、それが崩れてしまった。あすの日経平均は1万5000円の攻防となる可能性がある。

 さらに、春節明けの来週、上海市場での展開も気になるところだ。激動の1週間、春節で休場の上海株式市場には、潜在的な売りエネルギーが充満しているとみられる。中国人民銀行が人民元の基準値をどの水準に設定してくるかも注目される。
 アベノミクス相場はまさに正念場を迎えた。

(転載貼り付け終わり)

副島隆彦拝

副島隆彦 投稿日:2016/02/09 19:56

【1527】[1859]日本の株価は、今日、後場(ごば)で1000円下げがあった。世界の金融市場は、一体これからどうなるのか。

副島隆彦です。 今日は、2016年2月9日(火)の 午後5時です。

今の私の本心は、「お願いだから、こんなに急激に株価が暴落しないでくれ。私が、次の金融本を書くのが間に合わなくなる」です(笑)。

今日は金融市場の市場関係者が、「全員、パニックで、どうしていいか分からなくなって、思考停止状態だ」だそうです。 いよいよ大変なことになってきた。ヨーロッパ各国の株式市場の崩れから、この急落相場は始まった。
明日は持ち直して、300円ぐらい高いだろう。 私は、日本の株価は、なんとか14,000円台で下落は、一旦は、なんとか食い止められると見ている。

原油の値段も、1バーレル(158リットル)25ドルを下限として、30ドルぐらいでそろそろ下げ止まる、と私は予測している。 NYのダウ平均株価も、14,000ドル台で、杭(くい)止まるだろう。そして、また乱高下(らんこうげ)があって、しばらくしてから、また世界的な連鎖暴落が起きる。

ただ、マイナス金利政策の導入の悪い影響が、どこまで広がるか、は予測できない。相当な悪影響が出そうである。

今日の日経平均の株価は、後場(ごば)で、▼ 1000円 安の暴落が起きた。
この後、16,085円の安値を付けた(引け値、終り値。918円安で、▼5.4% )。今日、円ドルの為替は、114円22銭の円安が出た。私は、一貫した円高(えんだか)論者だから、1ドル=110円が出現しても驚かない。歴史の運命としての、自然な流れに従って、ドルの世界的な下落、信用低下(あまりものドル紙幣の無際限の刷りすぎと世界中へのバラマキに因る)に伴って、円は対ドルで高くなるのだ。

日本中の 投資家と、金融当局(政府)が青褪(あおざ)めている。だが空売り(ショート)を仕掛けていたバクチ打ちたちは、ぼろ儲けをしただろう。

日本国内にこれまでとは違う危機感が生まれてきた。「これは 国家存亡(こっかそんぼう)の危機だ。国民の危急の事態だ。ようやく学問道場の会員になる気になった」という人たちが、今、私たちのこの学問道場に入会してくださっています。

下↓の「1857」番で、2月5日(金)に私が書いた、「これを機会に、どうか学問道場の会員になって下さい」の呼び掛けに応じてくださって、どんどん新規の会員の皆さんが、集まっています。本当にありがたいことです。心から感謝申し上げます。 私たち日本国で、本当に真剣にものごとを、自分の頭で考える人間は、集まって団結しなければいけない。 どうぞ、

https://www.snsi.jp/tops/entry

をご覧ください。

私、副島隆彦は、日本における、真実の言論の闘いの戦場で、その最先頭で闘って、そして死んでもいいと思っています。 何ものも怖れない。どんな権力(パウア power )にも権威にも屈服しない。ただひたすら 大きな真実を、日本国民に書いて叫んで、伝え続けるだけです。 この他にすることもない、やりたいこともない。

NYダウでは、昨夜、15,804ドルの 16000ドル割れの安値が出現した。それでも最後に無理やりつり上げて、16,027ドルで引けた。明日は16,000ドルを割るのは目に見えている。

大事なことは、 日本株の安値(暴落した株価)を、買い支えて、つっかい棒を立てて、買い向かうだけの資金が、もう無いようだ、ということだ。 GPIF(年金の運用団体)も郵貯・簡保の資金(これが2頭目、3頭目のくじら)も、日銀FTF(イーティーエフ、これが、5頭目のくじら)も、もう買い上げ、下支えの資金が無いようだ。「5頭のクジラがゲロを吐いた」といった優れた株式トレーダーがいた。

・・・ということは、 この先、どうなるか、だ。 私、副島隆彦でさえも、「お願いだから。こんな急な、株価の落ち方を続けないでくれ」 と言いたくなる。あまりに急激な市場の変化があると、私、副島隆彦が金融本を書くのに間に合わなくなってしまうからだ。だから、「ほら見ろ、私が本でずっと書いてきた通りじゃないか」と言っているヒマさえなくなって、本当に私が困る(笑)。いつも現実の方がもっと激しくて、一番冷酷に世の中を見ている私の予想よりも、荒々しく次の世界を作って行く。

どうか、まだ読んでいない人は、まだ大手の書店には並んでいるであろう、私が、昨年末に書いた『再発する 世界連鎖暴落』(祥伝社刊)を買って読んでください。 あの時点で、私は、今の、世界的な連鎖暴落 を予測(予言)していました。 私が書いていたことが、正しかったか、間違っていたのかを、どうか、ご自分で厳しく判定してみてください。


東京の株(日経平均)もNYのダウも、私が、今朝の5時に調べていたら、どちらもそれぞれ昨日は、500円、500ドルの下げ(安値)があった。それをどちらも、市場の終わる最後の1時間 (午後2時ぐらいから。これも「ザラ場」と言うのだろうか)で、ゴミあさり、ゴミ拾いのようなことをして、主にGPIFなどが、最後に平均株価を吊(つ)り上げる、価格の操作(そうさ)をやっていた。ところが、今日(9日)は、もうその元気もなかった。

NYでも今朝のブルームバーグが、「長期のベア・マーケット(弱わ気の市場、下落相場)に、流れが訂正(コレクション, correction)されて、市場に危機感が広がっている」と司会者が言っていた。

なぜ、日本の為替(円・ドル相場)が、急に円高になるか、というと、それは、日本国債の利回り(イールド)が、どんなに下がっても(ついには、マイナス金利 negative interest rate になっても)、それでも日本国の信用が高いから、どんどん日本国債を買いに来るからだ。その勢いにはものすごいものがある。

そして、ついに下に載せる日経新聞の記事「 長期金利が一時0%に 史上初、日銀緩和・景気懸念で 」のとおり、10年物の日本国債の値段のことである、長期金利が、「0.00パーセント」になってしまった。 黒田東彦日銀総裁の1月29日の「マイナス金利政策を導入する」の決定は、早くも、長期国債の利回りの 0.00%を生んだのだ。これはこれで、日本の為政者(いせいしゃ)、権力者たちにとっては、予測通りで、いいことなのだ。

なぜ、日本の株価 が、こんなにガラガラと崩れるように下がるのか。それなのに、日本国債は強いのか。
それは、サウジアラビア国の国富(こくふ)ファンド(SWF、ソブリン・ウエルス・ファンド)やアメリカの投資家たちが、どんどん日本株を売って、自分の国に資金を持ち帰っているからだ。あるいは、金利なんかつかなくてもいいから、日本国債に代えて持ち続けるからだ。

株を売って、円貨に変わったその資金を、為替市場で売って、米ドルとかに代えて(「ドル転=てん=」という)外国に持ち出す。あるいは自分の国に持って帰る。 だから、普通なら、円安が起きるはずなのだ。
ところが、円安にはならないで、逆の現象が起きて激しい円高になっている。 それは、だから奇妙なことに、日本国債に買いが集まって、どんどん円が外国勢に買われているからだ。

あ、そうだ。 皆さん、急いで金(きん)の地金(じがね、インゴット)を買いに、金(きん)屋さん(金ショップ)に走りなさい。ついでに、学問道場の会員の入金もしてね。

今は、1オンス(31グラム)が1190ドルだ。昨日の相場で、1200ドルを付けた。だから、日本の国内相場で、卸値(おろしね、TOCOM,トコム、東京商品=しょうひん、コモディテイ=取引所)の価格で、4400円になった。 急いで金を買いなさい。もう余計なことを考えているヒマはありません。 私、副島隆彦に、背中を、ドーンと押された、と思ったからついに買った、でも、いいから買いなさい。

小売り(田中貴金属などの金ショップ、とその全国の代理店)だったら、4800円ぐらいするだろう。100グラムの小粒でいいから、税込み、手数料込みで、48万円ぐいらで、バラバラッと買いなさい。

いよいよ、アメリカのドル覇権(ドルによる世界支配)が終わる。私が、「ドル覇権の崩壊」(徳間書店、2007年8月刊)を書いてこの直後に、アメリカで、サブプライム・ローン崩れが起きた。その翌年の2008年9月15日に、リーマン・ショックの巨大な金融崩れ (金融恐慌) が起きて、その2週間前に、私は、『恐慌前夜(きょうこうぜんや)』(祥伝社刊)を出した。

この本の「まえがき」で、リーマンブラザーズが破たんする、と書いた。あれから、もう7年、8年がたつ。

私の言うことを聞いてみよう、という人は、急いで、金を買いに走りなさい。それが自分の資産を防衛する、中長期で見たときの今のところ唯一の道だ。

今日の取引で、「日本版VIX(ヴィ・アイ・エックス)」と呼ばれる、恐怖指数(きょうふしすう)の先物商品に規制当局(市場の管理者、政府)から、サーキット・ブレイカーが発動され取引停止になったようだ。

取引所番号 で、1552番「国債ETF・VIX短期先物指数
http://www.bloomberg.co.jp/apps/cbuilder?T=jp09_&ticker1=1552:JP

と 2030番「VIX短期先物指数連動受益証券」」
http://www.bloomberg.co.jp/apps/cbuilder?T=jp09_&ticker1=2030:JP

である。

(転載貼り付け始め)

●「日経平均VI先物取引全限月の売買を停止、サーキットブレーカー発動=東証」

2016年2月9日 ロイター
http://jp.reuters.com/article/idJPL3N15O0L3

東京証券取引所は9日、日経平均VI先物取引について、全限月で売買を一時停
止する措置をとったと発表した。午後0時36分12秒から同0時46 分12
秒の間。サーキット・ブレーカー発動のため。

(転載貼り付け終わり)

副島隆彦です。 このあと一体、日本のそして世界の金融市場はどういうことになるのか。
私は自分の能力の限りを尽くして、起こり得るあらゆる事態を、先へ先へと 考え詰めようとしている。
自分の近(きん)未来予言者 = 占(うらな)い師、呪(まじな)い師としての 真骨頂(しんこっ
ちょう)が試される時が遂(つい)に来た。

最後に、今朝の11時の日経新聞の記事だけ、のちのちの資料として貼っておきます。

(転載貼り付け始め)

〇「 長期金利が一時0%に 史上初、日銀緩和・景気懸念で 」

2016/2/9 10:47 日経新聞

9日の債券市場で日本の長期金利が初めて0%となった。日銀のマイナス金利政策決定で金利が下がりやすくなっていたところに欧米で金融不安が再燃。安全資産とされる国債を買う動きが強まった。一方で円は一時1ドル=114円台まで上昇し、企業収益悪化の懸念から日経平均株価は800円超下げた。金融市場でリスク回避の動きに拍車がかかっている。

長期金利の指標となる新発10年物国債の金利は9日午前、前日より0.04%低下し0.00%をつけた。きっかけは前日の欧米市場で懸念材料が相次いだためだ。米エネルギー企業の債務不安が強まったほか、欧州の銀行で不良債権が膨らむことも意識された。ギリシャの債務問題への懸念も再燃し、株を売って国債を買う(金利は低下)動きが強まった。

日銀は1月29日にはマイナス金利政策の導入を決めた。黒田東彦総裁は「必要ならさらに下げる」と明言しており、市場では一段と金利が低下するとの見方は多い。この結果、マイナス金利でも国債を手放したくないと考える金融機関が増え、幅広い金利に低下圧力がかかっている。

そこへ中国をはじめとする新興国の景気減速や欧州の信用不安が重なり、金利低下に拍車がかかっている。ドイツでも長期金利が0.2%台に低下。昨年12月に利上げした米国でも追加利上げが難しくなるとの思惑から、1.7%台に低下している。一方、イタリアやギリシャなど信用力の低い国債の金利は上昇している。

マイナス金利政策の導入で先行した欧州では、スイスで長期金利が0%を下回った。日本の長期金利がさらに下げてマイナスとなればスイスに次いで2例目だ。お金の借り手が利息をもらえる異例の事態だ。

長期金利が下がれば、銀行の貸出金利も下がるため企業の設備投資や家計の住宅購入を促す効果が期待される。ただ、貸出金利はすでに過去最低の水準だ。企業は豊富に資金を持っており、どこまで景気を押し上げられるかはみえづらい。

金利が下がると銀行は融資や国債投資でお金を稼ぎづらくなるという副作用もある。日銀がマイナス金利を決めてから、銀行株は大きく下落。年金運用の利回り低下や預金金利の低下で、国民にも負担が出るおそれがある。

(転載貼り付け終わり)

副島隆彦拝

守谷健二 投稿日:2016/02/08 20:32

【1526】[1858]天武天皇の正統性について

 柿本人麿の悲劇(1844の続きです)

 人麿が下級官吏で石見国の鴨山で亡くなった、と云う伝説は『万葉集』第二巻223の「柿本朝臣人麿、石見国に在りて死に臨む時、自ら傷(いた)みて作る歌」から227の「或る本の歌に曰く」までの五首の歌と題詞から作られている。 
しかし、「かけまくも ゆゆしきかも 言はまくも あやに畏(かしこ)きかも」(心に思う事も、畏れ多く忌むべきである。言葉に出して云う事は、実に畏れ多いことだ。)この天皇に対する枕詞も、「大君は 神にしませば 天雲の 雷(いかづち)の上に いほらせるかも」と、大君(天皇)を「神にしませば」(神であるから)と、天皇信仰の中核をなす表現を最初に用いたのは柿本人麿である。人麿以前は、誰も表現していないのである。

 「壬申の乱」は、倭国(筑紫王朝)の大皇弟(天武天皇)による近畿大和王朝(日本国)乗っ取り事件であった。正義の無い事件であった。故に天武天皇は、正統性を欲したのであった。天武の命で開始された修史事業は、天武天皇の正統性を創造する事業であったのです。天武天皇を正統化する事が、最重要課題であった。
 人麿は、誰よりも先駆けて「天皇を神化」する表現を発表している。人麿こそ、天武天皇の正統性の創造者です。この王朝の最重要課題・修史事業の中心人物でした。
 その人麿が、地方の下級官吏であったはずがない。石見国の鴨山で死んだなど云う事は、擬装である。人麿と『万葉集』編者が施した擬装だ。

 〔1844〕で『万葉集』の編者は、柿本人麿の「生と死」を、(207)「柿本朝臣人麿、妻死(みまか)りし時、泣血哀慟して作る歌二首併せて短歌」から〔227〕の「或る本の歌」までを、一つのシリーズとして読むことを示唆していると私には見えた。故に〔207〕の歌から検討する。

   柿本朝臣人麿、妻死りし時、泣血哀慟して作る歌

 天飛ぶや 軽の路は 吾妹子(わぎもこ)が 里にしあれば ねもころ 見まく欲しけど 止まず行かば 人目を多み 数多(まね)く行かば 人知りぬべみ 狭根葛(さねかづら) 後も逢はむと 大船の 思ひ頼みて 玉かぎる 磐垣淵の 籠りのみ 恋ひつつあるに 渡る日の 暮れ行くが如(ごと) 照月の 雲隠(がく)る如 沖つ藻の 靡きし妹は 黄葉(もみちば)の 過ぎて去(い)にきと 玉梓(たまづさ)の 使の言へば 梓弓 音に聞きて 言うはむ術(すべ) 為(せ)むすべ知らに 音のみを 聞きてあり得ねば わが恋ふる 千重の一重も 慰むる 情(こころ)もありやと 吾妹子が 止まず出で見し 軽の市に わが立ち聞けば 玉襷(たまたすき) 畝傍の山に 鳴く鳥の 声も聞こえず 玉鉾の 道行く人も 一人だに 似てし行かねば すべをなみ 妹が名呼びて 袖を振りつる

 「私の訳」(目にしたすべての注釈書とは大きく異なっている。それは「壬申の乱」、天武天皇に対する歴史認識の違いによる。)

 天飛ぶや軽の路は、私の妻の里であるから、行ってじっくり見ていたいのだけれど、しょっちゅ行けば人目が多く、数多く行ったら人が知ってしまうだろう。
 狭根葛の蔓が分かれてもまた絡み合うように後でまた逢えるだろうと、私の心はずっと変わらず妻を愛し続けているのだから、大船に乗っているように鷹揚に構えていた。
 突然、渡る日の暮れ行くが如、照月の雲隠る如、靡き寄った妻は秋の山に入って行って行方知れずになった、と妻の里からの使者は告げた。(すべての注釈書は、使者の伝言「黄葉の 過ぎて去にき」をただ単に「妻が死んだ」と解釈している。
 私は、人麿の妻は、覚悟の出奔を遂げたと解釈する。何故なら、妻は何か得体のしれない窮状の中に突き落とされていたのだ。夫である人麿が、世間の目が怖くて逢いに行くことが出来なかった。人麻呂の妻は、困窮の中で孤立していた。人麿は、ほとぼりが覚めたらまた逢えるようになるさ、と鷹揚に構えていたのだ。)
 人麿は、使者の伝言を聞き、なんと言ってよいのか、どうしてよいのかまるで分らず、じっとしている事も出来ず。もしかしたらと微かな期待を抱き、妻がしょっちゅう行っていたお気に入りの軽の市に行き妻を捜した。
 しかし、妻の声は聴くことが出来ず、一人として妻に似た人も通らない。むなしく妻の名を呼び、袖を振るだけであった。

 すべての注釈書は、題詞「妻死(みまか)りし後」に引きずられ「黄葉の 過ぎて去にき」を、ただ単に「妻は死んだ」と解釈しているが、それならどうして人麿は、妻のお気に入りの場所・軽の市に行き妻を捜しているのだ。人麿は、まだ妻の死を受け入れていないのである。
 このことは、次の長歌(210)を読むとよりはっきりする。続く。

副島隆彦 投稿日:2016/02/05 05:58

【1525】[1857]学問道場の会員継続のお願い そして 日本の金融市場に異常事態が起きていること。私たちへのサイバー攻撃。

副島隆彦です。 今日は、2016年2月5日です。

 まず、日本の金融システム 全般に どうやら異常事態が起きています。 財務省の官僚たちが極度に緊張した動きをしている。その 張り詰めた緊張感が、金融市場(株、債券(国債)、金利、為替、商品そのほか)に表れている。

 そのせいで、市場関係者 と呼ばれる 株式ストラテジストや、ファンド・マネージャーや 債券トレイダーや、為替ディーラーや、セースル部門の人間たち や、各種の仲買人(短資業者など)も びりびりと緊張している。 何かが起きつつある。 市場が動揺し決壊(けっかい)を始めている。
 
 その直接の始まりは、黒田東彦(はるひこ)総裁が、1月29日に発表した、「マイナス金利の導入」という 天変地異を引き起こしてもおかしくない苦し紛れの、破壊的な金融政策(ファイナンシャル・ポリシー)を決断したことにある。

以下に載せる 「 (個人向け)国債(を財務省が)一部 募集中止へ 10年物の固定金利型 NHK 」 という記事に表れている。

 どうやら、日本でもお金持ちたち(富裕者)が、一億円単位で、預金を引き出す動きが出ているようだ。 「 預金封鎖=金融統制 」の断行を嗅ぎ取って、早めに動き出したようだ。  私は、今度の「マイナス金利導入」に対して、

ここの重たい掲示板の 下 ↓ の 「1855」番で、1月31日に分析をした。きっと日本で一番鋭い、遠くまでを見通している内容だ、と 自信を持っている。

 すると、私たちの学問道場のこの画面を読めなくするための通信妨害、すなわちサイバー・アタックの攻撃が、かかったようだ。2月1日(月曜日)の朝から、学問道場の画面が、4時間ぐらい開けなかった。「何があったんですか」とという 会員からの問い合わせが続いた。今は対応策をとったので、復旧しています。  学問道場の文章を、月曜日の朝に多くの人が読みに来るのを妨害したのだ。 なんと悪質なやつらだろう。 背後に日本の権力者たちの動きがある。

 今日は、まず、私たちの学問道場の新規の会員になって下さるように、お願いをします。ずっと タダでこのページを読みに来ている人々に対して、一度でいいですから、私たちを助ける、と思って 会員になってください。 

https://www.snsi.jp/tops/entry

をクリックして、入会の手続きをしてください。ご支援ください。私たち学問道場が、日本国における真実の言論と情報提供の、唯一とは言いませんが、重要な発信拠点になっています。 私たちは、この国のどんな勢力、どんな組織にも頼ることなく、貧乏のまま、苦しい思いをして、私と弟子たちで運営しています。 どうか、日本国民に大きな真実を伝える、私たちの意思に賛同してくださるのなら、どうぞご支援ください。

それから、現在の会員の皆さんには、今日のぼやきの会員ページに「会員継続のお願い」を しました。会員たちには郵便振替の用紙を同封した手紙を郵送しました。 手紙が届かない、とか、一時、会員を中止している、という人も、どうか、以下の文を読んで会員継続をしてください。心からお願いします。

(転載貼り付け始め)

今日のぼやき 「1585」番 2016年「副島隆彦の学問道場」会員ご継続のお願い 2016.2.4

https://www.snsi.jp/tops/boyaki/1881

リンク先やタイトルは↑上記のものをお使いいただければ有難いです。

――――――――――――

「副島隆彦の学問道場」2016年会員ご継続のお願い

 常日頃、大変お世話になっております。「副島隆彦を囲む会」代表の須藤と申します。昨年も、当「囲む会」が運営しております「副島隆彦の学問道場」の会員となって下さいまして誠に有難うございました。

 この度は、誠に恐れ入りますが「2016年の会員継続」お願いのお手紙を、ご送付申し上げます。

ウェブサイト「副島隆彦の学問道場」は、副島隆彦(そえじまたかひこ)先生の
「弟子たちを育てたい。貧しいが優秀な若い人間を世に送り出して、日本国のために役立てたい。」という切なる願いを実現するため、今から16年前(1999年11月)にインターネット上の言論活動の場として始まりました。

 これまで、お蔭様で先生と弟子たちとの共著での研究論文集を8冊も発刊することも出来ました。

来年も様々な分野で活動してゆきたいと考えております。サイトの運営管理などの会の維持のために、2002年から、ご支援金としての「会費のお願い」をしています。そうして集まりましたお金は皆様からいただいた貴重な志でございます。一円たりとも無駄にせず、大切に使っています。

どうぞ来年の私どもの活動を、これからもご支援いただきたく、2016年も会員を継続して下さいますよう、心からお願い申し上げます。

(転載貼り付け終わり)

副島隆彦です。 私は、アメリカで1950年代に生まれた、新しい政治思想である リバータリアニズム Libertarianism の リバータリアンの清新で健全な、独立独歩の知識人たちから、多くの真実を教えられながら、ここまで日本の知識人、言論人として育ってきました。

 リバータリアンの思想は、「どんなに苦しくても、自分の知恵、考え、思想を市場(マーケット)で、皆に買ってもらえ。押しつけ販売や組織販売はなしである。じっと我慢して行商をして、客を説得して、一冊ずつ市場で買ってもらって、それで、優れた言論や知識がもつ真の優位性を理解してもらって、賛同者を増やすのだ。それ以外の間違ったやり方をしてはならない。リバータリアンには、個人への考えの押し付けや、強制は絶対にない」 という ものです。

 ですから、アメリカのリバータリアンたちは、今も政治勢力としては小さい( 若いリバータリアンのランド・ポール上院議員=ケンタッキー選出、共和党が、昨日、大統領選挙から撤退表明しました。) ですが、それでも、アメリカ国民の大きな正義、と アメリカ人は世界を支配することなどしない、という地道な生き方で、今も頑強に戦っています。私は、その日本における橋頭保(きょうとうほ、ブリッジヘッド)として不屈の闘いを弟子たちと続けます。どうか、投げ銭をください。 

アルル君が、最新のアメリカ大統領選挙の 優れた分析を、 今日のぼやきの広報ページに載せました。お読みください。

副島隆彦拝

(転載貼り付け始め)

●「国債一部募集中止へ 10年物の固定金利型」 NHK 

2016年2月3日 NHK

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160203/k10010395581000.html

 日銀がマイナス金利という新たな金融緩和策の導入を決めた影響で、財務省は個人などが金融機関の窓口で購入できる10年物の固定金利タイプの国債 について、利回りがマイナスとなり需要が見込めないとして、5日から予定していた募集を中止することを決めました。

 今回、募集を中止するのは、1口5万円で個人や法人などが金融機関の窓口で購入できる「新型窓口販売方式」の国債で、来月の販売に向けて5日から 募集する予定だった満期までの期間が10年の固定金利タイプのものです。

 国債の取り引きを巡っては、日銀が先週、マイナス金利という新たな金融緩和策の導入を決めた影響で、長期金利が過去最低の水準で推移しており、2 日行われた10年物の国債の入札では平均の落札利回りが0.078%と大幅に低下しました。

 このため財務省は、今回募集する国債について金融機関 の販売動向を踏まえて価格を設定すると税引き後の利回りがマイナスとなることから需要が見込めないとして、募集の中止を決めました。金利の低い状 態が続いていることから、「新型窓口販売方式」の2年物と5年物の国債はすでに募集が中止されていますが、10年物の国債の募集中止は今回が初め てです。

 財務省によりますと、個人向けに販売を限定し金利の下限を設けているいわゆる「個人向け国債」は、今後も販売を続けるということです。

(転載貼り付け終わり)

副島隆彦です。 次の記事は、私が、尊敬するアメリカの超大物の債券トレーダーで、年金資金の運用業界の指導的人物で今も一貫して、「米国債の自然な動きとしての暴落」を追求している ビル・グロース(今はジェイナス・プロジェクト。以前はピムコの 巨額資金の運用者) の発言です。

 今のアメリカで、FRBのイエレン議長と、互角の戦いをしているのは、このビル・グロース氏です。彼の動きと発言を読んでいると、世界の金融の動きの大きな真実が分かります。 

 イエレン女史(婆さん)たちは、今や年明けからの「世界連鎖暴落の再発」で、「どうやら自分たちの出口戦略(エグジット・ストラテジー)=序々の金利上げと国債の市場償却=は、大失敗したようだ。自分たちは敗北しつつある」と、感じて震えあがっている。

(転載貼り付け始め)

●「日米欧中銀の不適切な金融政策で経済・市場が混乱=グロス氏」

2016年2月3日 ロイター
http://www.newsweekjapan.jp/headlines/business/2016/02/163918.php

 著名債券投資家でジャナス・キャピタル・グループのビル・グロス氏は、国際金融市場や世界経済に主要中銀による不適切な金融政策の影響が出ており、低金利やマイナス金利で事態は今後悪化する一方との認識を示した。最新の投資見通しで述べた。

 米連邦準備理事会(FRB)や日銀、欧州中央銀行(ECB)などの主要中銀は、低金利により金融市場の富が最終的には実体経済にも波及すると確信 しているようだとし、モデルベースの中銀は「混乱の度を増している」と指摘した。

 その上で「これまで彼らがどれだけ成功しているのか常識的に問いたい。日本経済はなぜ数十年に及ぶゼロ金利にも反応しなかったのか。なぜ米実質成 長率は金融危機を受けた景気後退後も平均2%にとどまるのか」とし、主要中銀の金融政策に否定的な考えを示した。

(転載貼り付け終わり)

 私たち学問道場の会員になって、この国における真実の言論の存立のための運動に参加して支援してください。

副島隆彦拝

須藤(1210) 投稿日:2016/02/04 07:10

【1524】[1856]佐藤優、井戸まさえ先生『小学校社会科の教科書で、政治の基礎知識をいっきに身につける』の中で、副島先生の著作が注目されていました

『小学校社会科の教科書で、政治の基礎知識をいっきに身につける―これだけは知っておきたい70のポイント』
著者:佐藤優、井戸まさえ
出版社:東洋経済新報社
発売日: 2015/12/4

(引用はじめ:『小学校社会科の教科書で』p.193-p.195)

佐藤 税の具体的な話については、副島隆彦さんの『税金官僚から逃がせ隠せ個人資産』(幻冬舎)に書いてある話が本質を突いていて面白かったですね。
たとえば、税金といえば消費税の増税が話題になることが多いけれども、広く薄く一般サラリーマン層からとるのもこれ以上は無理だろうとなると、国家は5000万円から5億円くらいもっている小金持ちからとる方法を考える、というのです。

井戸 貧乏人ではなく、お金をもっている人からとろうというわけですね。

佐藤 そうです。ただし、「大金持ちではなく小金持ちからとる」という発想です。大金持ちは重税をかける国からは逃げ出してしまうので。
世界的な傾向としては法人税を低くして消費税をアップしていく方向で、なぜかというと、資本が多国籍資本になっているからです。

井戸 アマゾンやスターバックス、グーグルの税金逃れは問題になっていますね。

佐藤 たとえばアマゾンは、本社がアメリカで日本の法人税がとれません。そういう企業が増えてきていて、かといって消費税でとるのにも限界がありますよね。そうすると今度はどこに目をつけるかというと、小金持ちの人たちの相続税が必ず上がっていく。こういう構造だと思います。

(引用おわり:『小学校社会科の教科書で』p.193-p.195)

(引用はじめ:『小学校社会科の教科書で』p.252)

※特別付録:本書に登場する書籍リスト
―――――
第6章 副島隆彦『税金官僚から逃がせ隠せ個人資産』幻冬舎、2013年

(引用おわり:『小学校社会科の教科書で』p.252)

副島隆彦 投稿日:2016/01/31 11:24

【1523】[1855]Zeus Ex Machina 「デウス・エクス・マキーナ」  である。 

副島隆彦です。 今日は、2016年1月31日(日)です。

 今の世界で起きていることは、 Zeus Ex Machina .「ゼウス・エクス・マキーナ」 である。 日銀の黒田東彦(はるひこ)総裁が、29日の 午後、後場の株式市場の終わり際を狙って、株つり上げの 奇策に出た。「マイナス金利政策の導入」だ、と。この者たちは一体、何をやっているのか。

 「ゼウス(デウス)・エクス・マキーナ」 とは、人間どもの愚かなる所業(しょぎょう)のその最中(さなか)に、突然、何者か奇妙な者が出現して、ギリシア悲劇の舞台を めちゃくちゃに破壊してしまうことだ。「オリンポスの12神(じゅうにしん)」と日本では教えるが、天(てん、ティエン heaven )を支配している天帝(てんてい、ティエンデイエ)である 天帝ゼウス、デウス Zeus  の天罰が落ちることだ。

 私、副島隆彦は、神(かみ)という言葉は、誤訳だ、とずっと書いてきた。
16世紀(1500年代)に日本に日本侵略・支配(日本人洗脳)のためにやってきた宣教師(伴天連、バテレン、パードレ、ファーザー、神父)たちが、「日本人の土俗の信仰では、カミ、カム、カンサー というらしいで、天(ゼウス)を「神(かみ)」と約した。

 だからそれ以来、日本の学者たちまでが、ゴッドや、ヤハウェやアッラーまでもを神と誤訳しづづけて今に至る。

 神、神さん、神(かん)さー、というのは、日本人にとっては、町はずれに住んでいる占(うらな)い師、呪(まじな)い師、巫女(みこ、ふじょ、いちこ、言付け=託)のことだ。 すなわち、お金を取って予言をしてあげる近(きん)未来予言者のことだ。 私、副島隆彦も、この近未来予言の業者である。

 「デウス・エクス(の外側)・マキーナ」は、「天帝デウスは、マキーナ(マシーン、人間どもが作った愚かなる秩序)の、常に その外側(Ex、エクス)にいる」 ということだ。「この天をも畏(おそ)れぬ愚かなる所業」を、次々と策出(さくしゅつ)して、国家政策と称して 繰り出す 愚か者たちに天の罰が落ちるだろう。

 私は、このことを自分の本で3年前に書いた。 あのとき、黒田東彦は、人格者でいい人なのだが、もともとは悪人(ワル)ではないのに、自分から進んで悪の権力者の列に加わった。だから、2013年4月4日の、あの みんなで、びっくり仰天の ”異次元(いじげん)緩和” じゃぶじゃぶマネー の 「財務省が刷り散らした国債=国家借金証書の)の日銀による(国債)引き受け 130兆円 → 270兆円(の倍にする)」のトリック芸 を発表した。

「 中央銀行が、国家の借金を大量に引き受けること」は、やってはいけないことだ。これをやると、やがて毒が国家そのものに回る。ところが、今は、なんと「日銀の国債引き受けは、もう360兆円ぐらい」になっている。今年2016年の年末(12月)までには、436兆円になるようだ。 

 このことの持つ本当の意味を、日本国民の中の「自分は頭がいい」と思い込んでいる人たちまでが実は分からない。「権力さま、お殿(との)さま、お上(かみ) のやることには逆らわない」という程度の、その程度の「頭のいい私」なのだ。

 その次に、どれどれ、私たちお奉行(ぶぎょう。勘定奉行 )さまが、「我らでも株で儲けることぐらいは出来るぞよ」と、監督者(コントローラー。当局。賭場(とば)の胴元(どうもと)) のくせに、自分で相場を張る、ということまで始めた。

 その挙句(あげく)が、投資の大失敗で、日本国民の大切な、年金 を 棄損した。それから郵貯と簡保(かんぽ)のカネまでも、在日ゴールドマンの社員どもを使って、「私たちに任せなさい」 で、NYの株にまで、突っ込んで、それで大損を出している。郵貯も簡保も、私が書いた通り、株式上場したあと、今ではもう 2割以上も上場初値(はつね)よりも落ちている。 国民をだましたのだ。

 この金融官僚の 馬鹿者たちがやっていることは、もともと民間のものであり、民間市場で必要であるカネを、国家が金融市場から吸い上げて、国家部門に回して、それで当たり前だ、というその脳が、問題なのだ。

 国(くに。財務省と日銀のこと)が、株にカネを突っ込んでしまったら、そのことの 落とし前 が早くも迫っている。ケインズ経済学における(ヒックス・モデルの)「財(ざい)の市場」(=実物経済)における クラウティング・アウト(締め出し)ではなくて、金融市場 (=「貨幣の市場」)におけるクラウディング・アウトを起こしている、のである。まさしく 天才ジョン・メイナード・ケインズ(本当は、キーンズと発声する)卿 が怖れた事態だ。

 それでも その国の権力者は何でもやって生き延びる。それこそ、戦争でも、経済統制(コントロールド・エコノミー)でも、ファイナンシャル・サプレッション( financial supression、=金融統制)でも、反抗者たちの一斉検挙でも、国民の身体検査でも、預金封鎖(よきんふうさ)でも何でもやるさ。自分たちが握りしめてる権力(パウア)を手放さないためであれば、自分自身が満身創痍になって悪(あく)の所業をやり尽くす。

 今では漫才のような、黒田がどこに行っても吐く、有名になった決まり文句である、「 いざとなったら、追加緩和 だろうが何だろうが、躊躇(ちゅうしょ)なく果断に実行する」 の 「だろうが何だろうが」 の この ぶっきらぼうな、居直った感じが、なかなかいい。 

 だから、私は、黒田のことを、この人は生来善人で、いいやつなのだが、最後は、前線視察と称して出て、自死を覚悟してブーゲンビル島の上空で米機に撃墜された 山本五十六(やまもといそろく)元帥( このあと盛大に国葬。この人だけは やってもらった。あとは、自分だけ臆病にズルく 生き延びた 恥知らずの高級軍人ども )と同じような行動をとるだろう、と 書いた。

 日本の権力者たちは、アメリカに密かに逆らって (公然と逆らったら、叩き潰されるから)、日本を冷凍状態にして、日銀の出口戦略( でぐちせんりゃく。exit strategy エグジット・ストラテジー)も、テイパーリング( ろうそくの火がすーっと消えてゆくこと。日本国債の市場での償還、財政赤字の減少)も出来ない、し、やるくはない。アメリカにバレないように、密かに、団結して、自分たちのことを、密かな反米(はんべい)民族主義者、愛国者たちだと、黒田たちは思っている。それに付き合っている、安倍晋三たちも、本性(ほんしょう) ごろつき、チンコロ右翼のくせに、頭の芯からそのように 自分のことを信じ込んでいる。

 もう、学習偏差値42の 生来の低能の 安倍首相が、日銀・黒田を呼びつけて、「さっさと追加緩和(ついかかんわ)をやりなさい」 と、脅しをかけることも出来ない。 安倍たち自身も、 「デウス・エクス・マキーナ」のギリシア悲劇に出てくる 天の怒りである 天罰 (やってはいけないことを、やり続けた。アメリカに クルクルパーにされて) の怖さを自覚しつつあるから。

 私は、さっきまで朝のテレビを見ていた。 日本の蔵王(ざおう)スキー場で、ジャンプのワールド・カップをやっている。 あんな、空に向かって飛び出すような危険なことを、よくもやり続けるものだ、きっと、選手が突然の横風(よこかぜ)に煽られて、事故で死ぬのを みんなは固唾(かたず)を呑んで待ち構えているのだろう、と書いたら、叱られるのかなあ。 

 カー・レーサーの伝説の英雄アイルトン・セナがレースのさなかにガードに激突して事故死したことで「天に昇った」ように。 

 人間というバカ者は、スポーツと称して危険すれすれのことを何でもやって、お祭りにしてしまう。 私は、昔、蔵王 (仙台と山形の間)やら、新潟やら長野のスキー場に行って、国体(こくたい)コースというのを目の前で見た。恐ろしかった。

 どどーと向こう側までずっと広い幅があって、ただ単にずっと下まで続く広大な急、斜面で傾斜角度は40ぐらいあった。 あんな国体コースを、ザザーとまっすぐに滑り降りてゆくのは、とんでもないことで、真っ逆さまに落ちてゆく感じだろう。スキーの上段者は、実際にここをパラレルで滑り下りてゆく。

 コブのところ、をまるでカモシカみたいに、ぴょんぴょんと飛んで滑り下りてゆく、上手な者たちもいた。 

 私は、45歳で、もう駄目だ、とスキーをやめた。最後まで、ボーゲンでずりずり下りてゆくだけで、パラレル(両足が平行に合っているきれいな滑り方)になることはなかった。インストラクターから習って、言うことを素直に聞いて上達する、ということが出来ない人間だから。

 今の、若者は、スキーにゆく金銭的な余裕がないようだ。 私たちの頃は、夜汽車や夜行のスキーバスやらが乗客満載で、しかもどこのスキー場のゲレンデも リフトと ロープウエイが朝の通勤電車のような混雑で並んで込んでいた。

 最近起きた夜行バスの事故(軽井沢の碓氷峠の下りのグネグネの蛇行のところ。あの碓井のバイパスは、設計、工事上の欠陥もある。あの激しい蛇行続きでは必ず事故が起きる)に対して、びっくりポンがあった。

 ネット(ツウイター)で、ネトウヨもネトサヨも、どちらもが、死んだ女子大生で、大企業の社長のお嬢様で、留学経験があって、大企業への就職が決まっていて、に対して、いい気味だ、ざまあみろ(ザマー)、という悪罵が飛び交ったそうだ。 なんという「時代閉塞(へいそく)の現状」(石川啄木の言論 ) だろう。今の若者たちの 怨嗟(えんさ)は、スキーの夜行バス(格安)でスキーに行ける学生たちで事故で死んだ者たちにまで、向けられる。 

私たち 高度成長経済と、バブル時代を生きた世代もビンボーだったが、それでも何とかスキーぐらいは行けた。 今は行けないのだ。そのためのたった3万円のカネがない。若者たちをここまで、追い詰めたのは 政治 (=国家体制、国家権力者たち)の責任だ。

 私は、マイナス金利 (本当は、ネガティブ・インタレスト という)などという、地面がひっくり返るようなことを、同じ先進国仲間のヨーロッパに追随して「ええじゃなか、ええじゃないか」でやろう、としている日本の権力者たちの おかしさ、奇妙さを、今、分析し尽くそうとして本を書き始めた。

 黒田が、29日(金)にマイナス金利をやる(すなわち、日銀の当座預金に、溜めまくっているメガ銀行、地銀たちの 資金 に 今は、付利(ふり)という金利をあげる飴玉が付いている。これを取り上げる) と、
発表した。このせいで、一斉に、日本株だけでなく、日本国債の売り崩し(金利の上昇)を狙っていた、アメリカのガラの悪い投機筋(とうきすじ)のヘッジファンドども(ソロスや、ジョン・ポールソンも入っている)たちが、もんどりうって、建玉(ポジション)の解消に動いた。 

 日本国債は下落しない。だから金利が上がるどころか、このまま景気を冷やし続けて、焦土作戦(しょうどさくせん)を続けて、日銀は、長期金利の支配権を握り続ける。そのためにゼロ金利を通り越す マイナス金利で、ヘッジファンドどもに、氷の塊を、29日に 浴びせた。 ついでに、株式市場で、株価下落のショート(空売り)を仕掛けていた者たちや VIX(恐怖指数)を買っていた者たちが、投げ捨てに動いた。 これで600円前後の乱高下が続いた。

 分かり易く書くと、 マイナス金利という、低体温症(ていたいおんしょう)の、体温34度の女性を抱きしめて、一緒にベッドの中で凍(こご)えたまま、日本国債と 抱き着き心中をします、ということだ。 黒田が、自分の敵であるヘッジファンドたちに激しい逆襲を浴びせた。これは瞬間的には、相当な効き目があった。その代り、日本国内は、低体温症のままの 凍り付くような寒さの 不景気のままだ。 アベノミクス(日本経済)は、限りないデフレ経済(大不況)のまま静かに死につつある。 

 それでも黒田は、財務省出身だから、1000兆円を超えている国債のその利払いが、マイナス金利で、がた減りして、財務省が利払い(国家の資金繰り)で苦しまなくていいように、という考えで、マイナス金利の方に動いた。
黒田の本心は、日本経済が 「期待インフレ率 2% 達成」で、インフレ(景気回復)になってくれるのは、死ぬほどこわいことなのだ。 だから、口で言っていることと、本心は全く別だ。 日本は、凍り付くようなデフレ不況の地獄の中に、再びはまり込んだのだ。 国民生活も凍(こご)えつくように冷凍状態だ。

 低体温症の女(マイナス金利)を抱きしめて、ベッドの中で一緒に凍(こご)えている、か。我ながら、いい比喩(ひゆ)だ。そうだ、雪女(ゆきおんな)だ、ひえー。冷えー、冷えー、さむ(寒)ーだ。
 
 ところが、私は今は、『 日本が中国の属国にさせられる日』という本を書いている。 この本のサブタイトルは、「共産主義の 何が悪(あく)であり、どこがどう間違いだったのか」である。 この本が終わったら、すぐに 金融本を書く。

 ただし、私は、自分が昨年11月に出した『再発する 世界連鎖暴落』(祥伝社=しょうでんしゃ=刊) の決着をつけなければいけない。 私が、あの本で書いたことが正しかったのか、間違っていたのか、今こそ判定を下さなければいけない。 私のことを、「副島、またハズレー。お前はオカシイヨ」と、私に向かって書いた者たちの、顔の中を私はジーッと覗き込む。 

 自分が背負ってしまっている株式投資での損、大損 を取り戻したい一心で、藁(わら)にもすがりたい気持ちで、おのれの夢、願望で、「安倍ちゃん、株を釣り上げてくれよー」と 必死の願いが、それで、「どうせ、もうすぐ 暴落が世界中で連鎖して起きる」と書いた 私、副島隆彦への悪罵、憎悪となって表(あらわ)れたのだったら、許してあげよう。自分の夢、願望にすがるしか知能がない人たちなのだから。 

私は、「黒田マイナス金利の導入」の日の29日の早朝に、編集長に次のようなメールを書いている。

(転載貼り付け始め)

From: 副島隆彦
Sent: Friday, January 29, 2016 6:43 AM

Subject: 「「マイナス金利が望ましい」 元日銀副総裁・岩田一政氏」

**書店
****編集長へ

**君へも

副島隆彦から

昨日は、遅くまでありがとうございました。 
(略)

私が、昨日**** 君の発言で、一番強烈に感じたのは、 「地銀たちが、日銀に、国債を売る( 財務省から入札で買ったばかりの国債だ)時に、「日銀さま、現金で払ってください」という時がもうすぐ来る。「怖いですねー」でした。

以下の岩田一政(いわたかずまさ) の朝日新聞の1月28日の、インタヴュー記事が優れています。岩田は、「2017年に来るだろう (日銀による)国債買取りの限界。その到来の時期がどんどん早まっている」(「日銀トレード」の終わり)という言葉で表している。

 別称(べっしょう)では、「国債デフォールト」( 「日銀ポートフォリオ・インシュランスの死守」の決壊 ) です。「 現金で 払ってくれ 」( 裏に、「あんたとの信頼関係はもうこれで終わりだ」の意味あり)という コトバ以上の強烈なコトバは、人間関係が破局に陥るときの最後のコトバです。 

  これからは、この国債デフォールト(「国債買い入れの限界」)の シナリオ が、今の日本人のセミプロ級から上の金融投資 人間たち に 一番、受け入れられるでしょう。 (略)

以下の朝日新聞の 岩田一政(いわたかずまさ) の28日(昨日)の インタビュー記事が、他のものよりも光っている。****編集長が、言うとおり、「朝日は、すでに今の異常事態の次に起きること に 気づいている」のとおりでしょう。

 以下の中の、岩田一政 のここの発言が重要だ。
 「 ・・・・それ は私たちが17年夏と見ている国債購入の限界が、どんどん前 倒しになるということだ 」

岩田は、自分が日銀総裁になるはずだったのに(当然の、日銀生え抜き人事なら)、黒田に椅子を取られた、ということがあるから、腹に一物、で本当なら、権力側(コントローラー)としては、言ってはいけない、ばらしてはいけないことを、ズケズケと言っている。「権力から外された人間の (ざまあみろの )意趣返し」 だ。 これは、FRB議長になれなかったラリー・サマーズの放言とそっくりです。

これがコントローラーたちも自身も自覚している「国債デフォールト への道(シナリオ)」ですね。 「地銀たちが、国債を引き取ってくれ。現金でくれ」 が、来年(2017年)に向けて、着々と進行していると、私もはっきりと思いました。 しかも、それが、「どんどん早まる」と、岩田が言い出している。

  黒田が、刀を抜いて、次の緩和をやる、と言ったら。その副作用(サイドエフェクト、中毒症状)は、「 もうそれ以上 は、麻薬(=鎮痛剤)の投与の効き目がなくなる 」  先進国 の ” 薬飲まされ過ぎ老人たち” の悲劇と同じだ。 「痛いよー、痛いよー」で、死んでゆくしかない。  

 それなのに、「人命尊重で、長生きを強制させられる」 本当の地獄が国家にも来ている。

 岩田は、以下で、 「(追加緩和が簡単に出来ないなら ) ヨーロッパ諸国と同じような、マイナス金利 政策 をやるべきだ」 と言っている。 おそらく、権力者、支配者の論理で言えば、他に倣(なら)ってやる、そういうことをということをやるだろう。 黒田にしてみれば、日銀内にまだいる 自分の嫌いな、岩田一政一派の提案を受けいれる、という判断を近々するだろう。もうほかには手はないだろう。 

 為政者(いせいしゃ)の政策というものは、意表(いひょう)を突く (黒田の あの 2013年4月4日の、130兆円→270兆円の時の異次元緩和 ようなトリック芸 ) などやってはならない。 その反動が必ず来る。 為政者の政策は、優れた人間たちであれば、つねに 穏やかな、苦し紛れの何の芸もないものでなければならない。 大向こうの受けなど狙ってはいけない。 常に苦渋に満ちた選択でなければならない。 それが人類の知恵だ。 

(略)

副島隆彦拝

Sent: Thursday, January 28, 2016 11:24 PM
To: 副島隆彦
Subject: 「「マイナス金利が望ましい」 元日銀副総裁・岩田一政氏」

●「「マイナス金利が望ましい」 元日銀副総裁・岩田一政氏」

2016年1月28日 朝日新聞

http://www.asahi.com/articles/ASJ1V02HYJ1TULFA03D.html?iref=comtop_6_03

■金融政策 私の視点

 日本銀行は28、29日に金融政策決定会合を開く。年明けからの金融市場の
混乱を受け、市場関係者の間では追加緩和への期待が高まっている。会 合を前
に、岩田一政・元日銀副総裁に展望をきいた。

――年明けから円高と株安が進みました。昨今の金融市場の状況をどう見ていま
すか。

「昨年8月の市場の混乱から、『ギリシャ悲劇』の第3幕が始まったと思って
いる。年明けからそれが深くなった。『悲劇』の1幕目は2008年の リーマ
ン・ショック、2幕目は10年のユーロ危機、3幕目は現在進行形の新興国の減
速と債務問題、資源価格暴落の組み合わせだ」

――現在の状況は、リーマン・ショックやギリシャを発端とするユーロ危機と同
じくらい重大な事態なのでしょうか。

「1、2幕目に続く大きなショックだ。ある人の計算によると、今年に入って
世界の株式時価総額は8兆ドルくらい減った。リーマン・ショックが起 こった
08年9月でも5兆ドルくらいだった。当時以上の株価下落が発生している。
『パーフェクト・ストーム』と言う人もいれば、『メイヘム(大混 乱)』と言
う人もいる」

「金融市場には投機的な動きがつきものだ。だが、21日に欧州中央銀行
(ECB)のドラギ総裁が、将来の追加緩和を示唆したら、翌日の日経平均 株
価は900円超も上がった。戻り方が極端で、極度に不安定な状況が続いている」

――各国の中央銀行は、こうした市場を落ち着かせるためにどのような行動がと
れるでしょうか。

「米連邦準備制度理事会(FRB)は、連邦公開市場委員会(FOMC)で、
年内の金利引き上げペースを落とすといったサインを出すことができ る。ほか
にも、日本銀行が市場に渦巻く追加緩和期待が満たされるような声明を出すと
か、そういうことがあれば短期的には値を戻すだろう」

――それでも、市場が不安定になっている原因の解決にはつながりません。

「危機が本格的な底入れを迎えるには、中国の減速や新興国の債務問題、とり
わけ民間企業の債務問題の解決にめどがつく必要がある。また、原油価 格は極
めて低水準だが、まだ下がるかも知れない。これも底入れには時間がかかると思
える要因だ」

――金融市場の参加者の間では、28、29日の金融政策決定会合で日銀が追加
緩和に踏み切ることを期待する声があります。

「市場参加者は、中央銀行の政策をいろいろと比較するものだ。一つの視線は
『横』だ。ユーロ圏と日本が置かれた状況を比べると、物価上昇率は似 たよう
なものだ。景気はユーロ圏の方がしっかりしている。パリでテロがあった割に持
ちこたえている。

 日本の昨年第4四半期はゼロ成長に近くなる可 能性も多分かなりある。そんな
なか、ユーロ圏の中銀であるECBは、3月に追加緩和をすると示唆した。だから
、市場は日銀にECBと同様の政策を 期待してしまっている」

「もう一つは『縦』の視線だ。14年10月に追加緩和をした時と比べて、い
まの環境はあまり変わりない。株価も追加緩和前後の水準に戻った。為 替レー
トも円高の方向に反転し始めている。

 日銀が最も重視しているのはインフレ期待だ。一昨年、原油価格が下がってイン
フレ期待が大幅に低下する のを恐れて追加緩和をした、と説明した。だが、その
原油価格が再び下がってきている」

――ならば、月末に追加緩和に踏み切るのが適切と考えられると。

 「材料を『横』で見ても、『縦』で見ても、今追加緩和があってもおかしくな
い客観的情勢にはあるというふうに思う。もちろん実際にどうするかは 日銀の
政策委員の判断によるが」

「ただ、日銀はすでに量的緩和をやり尽くしている。国債購入の限界が見えて
きているなかで、追加緩和をどう考えるかという点がもう一つの要素と してあ
る。ECBにはそういう緩和の限界の問題はないが、日銀にはある。この点は二
つの中銀の政策を比べる時に複雑な要素になる」

――仮に日銀が踏み切らないとすると、市場では失望売りが懸念されます。

「それは大いにありうる。ECBのドラギ総裁が緩和を示唆しただけであれだ
け反応したのは、日銀も対応をするはずだという期待が込められてい た。市場
はわざとそういうストーリーをつくるところがある。どんどん株を買わせて、そ
の間に売っておいて、ダブルでもうけるものだ」

――岩田さんは日銀による大量の国債購入は2017年夏には限界を迎えるとの
立場です。さらなる追加緩和は、限界が来るのを早めるでしょうか。

「追加の金融緩和をする場合、現行の年80兆円の長期国債の購入額に、さら
に10兆円か20兆円を上積みすると市場関係者は期待している。それ は私た
ちが17年夏と見ている国債購入の限界が、どんどん前倒しになるということだ」

――日銀は国債購入の限界懸念を払拭(ふっしょく)しようと、昨年12月に金
融緩和の補完措置を導入しました。岩田さんはそれ以前も17年夏に 限界が来
ると言っていました。つまり、補完措置に効果はないとみているのですか。

「私は最初、補完措置は日銀の大規模緩和の延命を狙ったものだと思った。
18年3月までの黒田東彦総裁の任期いっぱいはいまの緩和の枠組みを残 すこ
とを狙ったのだろうと直感した。だが、丁寧に調べると、補完措置はほとんど延
命効果がないことが分かってきた」

――日銀は国債を買いやすくしようと、金融機関がお金を借りる場合の担保につ
いて、住宅ローン債権や外貨建て証書貸し付けを受け入れました。こ の措置に
効果はないのでしょうか。

「それらを担保として受け入れるとしても、補完措置で日銀が買える国債は
14兆円にしかならない。国債に代わって担保になりそうな額は、外貨建 て証
書貸し付けは7兆円にとどまる。住宅ローン債権は残高が130兆円あるから多
く見えるが、担保にするには信託受益権にしなければならない。こ の市場は小
さく、頑張っても7兆円だろう」

――それでは、現行の枠組みが行き詰まった場合の処方箋(せん)は何でしょうか。

「私は『マイナス金利』政策をとることが望ましいと思う。出口における赤字
発生を考慮すると、ここまで量的に日銀のバランスシートを拡大してし まった
ら、金利目標に戻るしかない。伝統的な金融政策の枠内で金利がゼロまで下がっ
てしまい、それ以上下げられなかったから、量的緩和に踏み切っ た。だが、金
利はマイナスにするという手が残っている」

――どういった効果があるのでしょうか。

「一番明確なのは為替レートへの影響だ。金利をマイナスにまで下げれば、為
替レートを円安にすることができる。また、金融機関の貸出金利に対し ては多
様な経験がある。マイナス金利のデンマークでは住宅ローンの金利がマイナスに
なり、借りれば借りるほどお金がもうかってお得だ。国債もマイ ナス金利で発
行できれば、発行すればするほど利払い費を削減できることになる」

「ただ、日銀はいま、マネタリーベースを操作目標にしてしまっている。日銀
の当座預金につく金利をマイナスにすると、当座預金が増えにくくな り、マネ
タリーベースの積み上げに悪影響が出てしまう。また、民間の銀行の収益を圧迫
するとの懸念もある。まずは日銀が現行の政策の枠組みを変え ることが必要だ」

いわた・かずまさ 1946年生まれ。東大教養卒。経済企画庁(現内閣府)
に入り、東大教授、内閣府政策統括官、日銀副総裁を経て、2010年 から日
本経済研究センター理事長。(聞き手・福田直之)

(転載貼り付け終わり)

副島隆彦拝