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Loginはこちら【1537】[1869]1月からの株崩れ、マイナス金利(金融混乱)は、中国とアメリカの闘いが原因だ。
副島隆彦です。 今日は、2016年2月27日です。
株式相場の乱高下などの 金融市場の 混乱は、先週の2月18日(木)をもって一段落して、落ち着きを取り戻した。 次の 暴落と激変は、4月以降に来るだろう。
私、副島隆彦は、金融・経済を動きを、政治、世界政治の方向からも見ることのできる評論家だから、貴重な存在なのである。自分で言ったら横柄(おうへい)だが、そういうことだろう。
私は、以下に載せる一本の 新聞記事(というよりも評論文、日経新聞の記者のよるもの)にじっと注目してきた。 これを載せます。 真に頭のいい私たち学問道場の会員(学歴なんかどうでもいい。勉強秀才にロクなやつはいません)だったら、きっと分かってくれるでしょう。
それは、「豹変(ひょうへん)ソロス氏の挑戦に、牙(きば)を向ける習主席 」( 日経新聞 編集委員 中沢克二 )という記事です。
激しい株式の暴落が、NY市場で起きたのは、1月20日、21日だった。このことをの背景と原因 を、この記事がはっきりと解明、解説している。
私は、次のように書いた。
〇〇編集長へ。 副島隆彦から。 私は、以下の 日経の中沢記者の2月22日の文を重視します。やはり、これが、去年の8月からの、世界の株・為替・国債 くずれの 震源地でしょう。
「どうも 中国と アメリカは、激しく 金融市場(でのつぶしあい=潰し合い の)戦争 をやっている」であなたと合意しているのですが、 以下の様な、生々しい ジョージ・ソロスと 習近平の 両者の 歯を剥き出した 争いは、強烈であり激烈です。
これが、この1月からの 金融下落相場の 世界金融戦争 の 政治=国家統制 場面での真実でしょう。
以下の中沢の文の中の 「 ソロスは一瞬にして中国共産党の敵になった 」(1月21日、ダボスで)が、ソロスと習近平の 公然化した 衝突の始まりです。 去年の 8月、そして9月の 中国株 と人民元 の 売り崩し を計画して仕組んだのは、ソロスら ヘッジファンドである。その背後にはアメリカ財務省がいる。
それで このあと、100人ぐらい、上海と北京の中国人弁護士(彼らは外国で法曹の学位を取っている )を捕まえた。 そして、彼らに 自白させた。中国政府は、株売り崩しの証拠をつかんだ。
そして、今年の1月21日の ダボス会議での、ソロスの 「中国経済はハードランディング (ガタンと落ちる) する」発言のぶち上げだ。 習近平は、このときカイロにいた。 そのあと 23日に、イランのテヘランで、ロウハニ大統領 と 会談した。
ところが、ソロス と NY市場 は、どうやら返り血を浴びたようだ (これが、副島隆彦説)。 調べたら、この 1月20日に NYダウは、249ドル下げた。終わり値15766ドル(▼2.4%)。安値15450ドル。 翌21日も398ドル下げた。▼565ドルも有った。
2月末の今、 この両者のぶつかり合い、激突は、続いている。昨年8月(仕掛けは6月からのようだ。記事を探して 見つけました。)からだ。果たしてどっちが勝つか。
皆さん、以下の記事を、じっと よーく 読んでください。 「日経の中沢氏よ、いい記事だ。えらい。誰から知恵をつけてもらっているのですか?」 と私は、書きます。
副島隆彦拝
(転載貼り付け始め)
「 豹変ソロス氏の挑戦に牙向ける習主席 」
編集委員 中沢克二
2016/2/3 日経新聞
(写真)習主席(左)は制裁解除直後のイランに国連安保理常任理事国5カ国のトップを切って乗り込んだ。右はロウハニ大統領(1月23日、テヘラン)=AP
1月21日、中国国家主席、習近平(62)と、世界のマーケットを動かす著名投資家、ジョージ・ソロス(85)は意外に近くにいた。 中東訪問が佳境を迎えていた習はエジプトに。ソロスはスイス・ダボスに。地中海を隔てた南北である。
■「ハードランディング不可避」、中東訪問の習に冷や水
「中国経済のハードランディングは不可避である」「これは予想ではない。実際に目にしていることだ」 その日、ソロスは世界経済フォーラムの年次総会(ダボス会議)開催中のスイス・ダボスからテレビ画面で言明した。
世界に衝撃が走った。あのソロスが口にする言葉の意味を世界はすぐに理解した。彼は既にそのシナリオに沿ってポジションを取ったということだ。
サウジアラビア、エジプト、イラン3国を訪問した習は、同じ日のカイロでの演説で中東向けに計6兆5000億円超(円換算)という巨額の資金投下を華々しく打ち出した。 中国と中東、欧州、アフリカをつなぐ「新シルクロード経済圏」構想。その実現に向けて中東で布石を打った習は上機嫌のはずだった。
習が打ち出したのは「1 2 3」協力構想だ。
中東依存度が高いエネルギー協力が柱。インフラ整備と、貿易・投資の協力強化で両翼から支える。さらに原子力、人工衛星、新エネルギー開発の三大新技術領域を起爆剤とする。
習指導部下で権限が強まった中国共産党の「中央外事工作(がいじこうさく)指導小組」に経済・金融、科学技術、軍、外交・安全保障など、各部門の知恵を結集して練り上げた自信作だった。
習の中東訪問の真の意義は、力(ちから)の落ちた米国に代わり、中国が柔らかな「バランサー」として存在感を示すことだ。だからこそ核問題を巡る制裁解除直後のイランに国連安保理常任理事国5カ国のトップを切って乗り込んだ。イランとの外交関係を断ったサウジにも入った。
「時の人」であるはずの習への注目を封じたのはソロス発言だった。
世界は確かに「CHINA」の動きに目を凝らしたが、習の中東訪問にではなく、人民元・株式など中国に絡む市場混乱にだった。上海株式市場の1月の下落幅は22%。
ソロスも標的にする人民元の急落で中国経済の混乱が続けば、習の中東構想はおろか、「新シルクロード経済圏」構想も絵に描いた餅になりかねない。
中国と縁深いソロス、3年で豹変
そもそもソロスと中国の縁は深い。世界を動かすヘッジファンドの生みの親として中国の経済人、投資家の間でも絶大な人気を誇っていた。北京中心部、王府井にある国営書店、空港の書店にもソロスの著書が山積みになっていた。
この人気を背景に2013年春、中国・海南島でのボーアオ・アジアフォーラムにはソロスが招かれた。彼が発言する会場は超満員に。筆者も人混みにもまれながら話を聞いた。
ソロスは当時、中国で問題化した「影の銀行」について「米金融危機を招いたサブプライム住宅ローンと似ている」と指摘した。とはいえ今回のような攻撃的姿勢はとらなかった。それから3年弱。習政権の経済・金融政策に「ノー」を突きつけた。豹変(ひょうへん)である。
今度は中国が反応した。「人民元を空売りし、中国大陸、香港資本市場を攻撃する国際ヘッジファンドに強く警告する」。中国国営通信の新華社は1月23日未明、英文記事を配信した。
翌日の記事では「悪意の人民元空売りは高いコストを払う結果になる。法的にも厳しい結果を覚悟すべきだ」と言い切った。
同24日、習が中東訪問から帰国するとトーンが上がった。「ソロスの人民元、香港ドルへの挑戦は決して成功しない。空売りは成功しない」。共産党機関紙、人民日報の海外版は同26日付1面コラムで反論した。
2日後、人民日報の国内版が1、2面で全面攻撃した。「中国経済は絶対にハードランディングしない」。2面には中国経済の堅調さを示す図表もふんだんに使った。
同29日付には人民日報が国内版4面の社論で「中国を空売りするものは、自分を空売りしている」という刺激的な見出しを掲げた。痛烈なソロスへの個人攻撃である。
翌日には上海の党機関紙も人民日報を引用する形でソロス攻撃に参加した。
国営メディアがソロスを波状攻撃
新華社英文 → 新華社中国語 → 人民日報海外版1面 → 人民日報国内版1、2面 → 人民日報国内版社説 → 地方有力党機関紙。もはや党、国を挙げてのソロスたたきだ。
「指導部の指示や承認なしに、このキャンペーンは打てない。習主席が中東でメンツを潰されたんだ。黙ってはいられない」
「『中国の空売りを許すな』。専門用語入りのスローガンが、ソロスたたきの代名詞として党内部で流行している」。
中国メディア関係者らが解説する。習の怒りが、国営メディアの対ソロス波状攻撃を生んだ。
ソロスは一瞬にして中国共産党の敵になった。
敵と味方をしゅん別し、敵と見なせば徹底的にたたく手法はこの3年、習の反腐敗運動、同時進行した「群集路線(ぐんしゅうろせん)教育実践活動」で遺憾なく発揮された。
大学の党組織で集会を開き、部下に上司を◯×式で評価させる。×が多かった幹部を即、摘発するやり方に幹部らはおびえた。毛沢東の文化大革命(1966~76年)に似た大衆つるし上げだ。
同じ手法は対外政策でも使われ、成功を収めた。英国に対してだ。英首相、キャメロン(49)が2012年にダライ・ラマ14世(80)と会談すると、中国は英国との接触を極力断ち、経済的に締め上げた。
音をあげたキャメロンは態度を変える。英国は中国主導のアジアインフラ投資銀行(AIIB)に主要欧州勢として一番乗りを果たす。習の英訪問では原発建設まで中国に任せた。
この締め上げ戦法は、国境にとらわれないヘッジファンドの祖、ソロスには通用しない。かつて彼は、習と同じようにイングランド銀行と戦い、勝った武勇伝を持つ。
中国は昨夏の株価暴落時、習が抜てきした公安・警察の幹部らを筆頭に市場に介入し、「空売り」を厳しく取り締まった。今回もソロス問題で「法的手段」に言及している。だが、いくら習の「お友達」の警察が強権を振るって「空売り」をたたいても、国外にいるソロスを捕らえるのは無理だ。
ソロスは「帝国主義」の手先?
中国指導部はソロスと米政府、経済界が一体で中国経済を標的にし始めた、と疑っている。そもそも「新シルクロード経済圏」構想には、米国に対抗する意図がある。中国自身がそれを強く意識しているからこそ「米国は必ず潰しに来る」と身構える。
2011年の「アラブの春」で中国は、米国などの「和平演変(わへいえんぺん)」(平和的な政権転覆の陰謀 )が中国に波及しかねないと慌て、小さな集会さえ厳しく取り締まった。
中国が警戒レベルを上げる際、内部で使われる言葉がある。「帝国主義」である。今回は、ソロスも「帝国主義」の手先として語られ始めた。
国際通貨基金(IMF)は、先に通貨危機に備えて加盟国に配る特別引き出し権(SDR スペシャル・ドロウイング・ライト)に 中国・人民元を採用した。 世界第2位の経済規模を持つ中国には、的確な情報発信を通じて国際市場と意思疎通する責任がある。
それが習とソロスの戦いの決着をも左右する。今、中国経済の国際化が試されている。(敬称略)
(転載貼り付け終わり)
副島隆彦です。 この文の中の、「 (中国の)警察が、強権を振るって「空(から)売り」をたたいても、国外にいるソロスを捕らえるのは無理だ 」に私は笑った。 さて、ヘッジファンド(国際投機筋、こくさいとうきすじ) と 中国の 今度の 金融戦争(マネー・ウォー)は、どっちが勝つかな。
只(ただ)読みの人も、そろそろ私たちの学問道場の会員になって下さい。一度でいいですから。お願いします。
副島隆彦拝
【1536】[1868]天武天皇の正統性について
柿本人麿の悲劇(その4)
うつそみと 思ひし妹が 灰にてませば (生きていると信じている妻が、この灰だと言うのだもの)
前回は『万葉集』第二巻〔213〕“或る本の歌に曰く”の歌を検討しました。人麿の妻は、ただ単に死んだのではなかった、秋の山に覚悟の失踪を遂げたのだ。
人麿は、妻の窮状を十分認識していた。それなのに世間の目が恐ろしいと、手を差し伸べて援けずにいた。ほとぼりが覚めれば、また逢えるようになるさと、のんきに構えていた。
さねかづら 後もあはむと 大船の 思ひたのみて〔207〕
そんな中、突然失踪したのである。
三首の長歌は、それぞれ反歌を持っている。今回は〔210〕の歌に附けられている反歌を検討したい。
去年(こぞ)見てし 秋の月夜(つくよ)は 照らせれど 相見し妹は いや年さかる〔211〕
《訳》去年見た月は、今も変わらず照っているが、いっしょにこの月を見た妻は、遠く去って行って年が変わってしまった。
衾道(ふすまじ)を 引出(ひきで)の山に 妹を置きて 山路を行けば 生けりともなし〔212〕
《訳》衾道を 引出の山に(土地の名か、形状を言っているのか不明)妻を置いて、山路を歩いているが、もう妻は生きていないかもしれない。
この〔212〕の歌の解釈は難しいのです。最後の「生けりともなし」原書では「生跡毛無」です。「生けり」と読むのは「とも」を接続助詞と見るからです。接続助詞「とも」は、終止形に接続します。
「生けり」は、「生き」と「あり」の合成語ですから「生きている」と云う意味になります。故に、「生けりともなし」は、「生きているとも思えない」と云う意味になります。
これに対して「生けるともなし」と主張する学者もいます。「生ける」は、連体形ですから「ともなし」の「と」は、体言(名詞)だと言うのです。利心(とごころ)“確かな心”を「と」だけで表しているのだと言います。この多立場で訳しますと、
引手の山に妻の屍を置いて山路を帰ると、生きた心地もしない。
私が目にした注釈書全ては、このように解釈しています。しかし「と」だけで、当時の人々は「利心(とごころ)」だと理解できたのでしょうか。また原書の「跡」は、上代特殊仮名遣の研究から「ト乙類」の音を表す「万葉仮名」であることが明らかで、助詞「と」は、全て「ト乙類の万葉仮名」で書かれています。
それに対し名詞である「利心」の「と」は、「甲類の万葉仮名」で書かれています。『上代特殊仮名遣い』は、橋本進吉博士が発見し、体系付けた学説で、万葉集の時代の大和言葉は、母音を八個持っていたことを明らかにした画期的な研究です。この研究の成果で『万葉集』『古事記』『日本書紀』は、初めて正確に読むことが出来るようになりました。
その『上代特殊仮名遣い』の立場からは、「生きけるともなし」とは読めないのです。「生けりともなし」と読まなければならないのです。
つまり、「生きているとも思われない」と。
しかし、全ての注釈書は「生きた心地もしない」と、『上代特殊仮名遣い』が明らかにした万葉仮名の用法に違反して解釈しているのです。もうお判りでしょう、これも題詞「柿本朝臣人麿、妻死りし後、泣血哀慟して作る歌二首」に囚われて、人麻呂の妻は、死んでしまっているのだ、と決め付けていることからくる誤りと云わなければならないのです。
人麿の妻は、秋の山に覚悟の失踪を遂げた。妻は窮地に堕ちていた。人麿は、妻の窮状を十分に分っていた。それなのに手をこまねいて見放していた。人麿は、妻を見殺しにした。必死に捜索したが、屍(しかばね)にすら巡り合うことが出来なかった。
【1535】[1867]誠に有り難う御座います。
当方の私見に対する多大なる評価誠に有り難う御座います。
大変恐縮しております。
石原慎太郎氏に関しては、
副島先生のぼやき「166」
『私の石原慎太郎論 2001.6.18』
あたりから読まれたらよいかと思います。
当方50歳過ぎで子育ても終わり、老後が直面するある程度出来上がった人間です。
中野様が、もし、私よりも年齢が下であれば、石原慎太郎氏著「天才」、また、それ以外の本をお読みになって、疑問に感じた本の書評などを掲載されれば、色々な方々からご意見、ご感想があるかと思います。
今後益々のご活躍を御祈念しております。
以上です。
よろしくお願いいたします。
【1534】[1866]磯貝様 有難う御座いました
磯貝様、お忙しいのに有難う御座いました。
やっぱりこれは、老害の妄想ですね。
貧乏神(息子)にまだ夢を見ているのでしょうね。
会員No1035 中野 誠
【1533】[1865]天武天皇の正統性について
柿本人麿の悲劇(その3)〔1861〕の続きです
かけまくも ゆゆしきかも 言はまくも あやに畏(かしこ)き(高市皇子に奉げた挽歌より)
大君は 神にしませば 天雲の 雷(いかづち)の上に 庵(いほ)らせるかも
上記の表現は、全て柿本人麿によって始められている。「天皇(すめらみこと)のことは、心で思う事も畏れ多く禁ずべきで、まして口に出して云う事などもってのほかである。何故なら、天皇は神であらせられるのだから。」と。
「天皇は、神であるから、つべこべ言わず、ただ崇め奉れ」と云う事である。人麿こそは、天皇の現人神(あらひとがみ)信仰の創造主であった。
天武の王朝の最大課題は、「壬申の乱」で大和王朝を簒奪した倭国の大皇弟(天武天皇)に正統性を付与する事であった。日本国の最初の正史『日本書紀』に、天武は天智天皇の同母に弟と挿入することで、正統性を獲得したが、当時の人々はそれがインチキと誰でも知っていたのです。もう一工夫する必要があった。それが、天皇を神そのものにすることであった。神であるから、一切の批判は許されない、と。これは人麿の独創であす。
人麿は、間違いなく日本史上の最重要人物の一人です。しかし、彼の素性、正体は全く分かっていない。私は、以前から人麿の正体を知りたく先人の書を読んできましたが、いずれの論にも納得することが出来なかった。それなら自分で解明してみようと思い立ったのです。この論を進めていく中で、人麿の正体が浮かび上がり、読者を説得することが出来ればそれ以上の満足はありません。
前回は『万葉集』第二巻〔210〕の歌を検討しました。題詞と歌の内容が異なっているのです。通説は、題詞「柿本朝臣人麿、妻死(みまか)りし後、泣血哀慟して作る歌二首」に囚われ、人麿の妻は死んでしまっていると決め付けている。その為、「世の中を 背きし得ねば」を「死ぬと云う事は世の摂理、人はそれに背くことが出来ないので」と解釈し、人の魂は死んだ後、山に行くのだと、山岳信仰のように考え、人麿は妻の魂に会いに行ったかのように訳している。。
しかし、歌の内容は、人麿が必死で妻を捜し求めている。実際に山に分け入り岩を踏み砕き難渋して妻の姿を求めているのです。人麿は、妻の死を簡単に受け入れることが出来なかった。
岩根さくみて さくみて なづみ来し よけくもぞなき うつせみと 思ひし妹が ほのかにだにも 見えぬ思へば
題詞には「二首」と有りますが、実は「或る本の歌に曰く」としてもう一首の歌が並んでいます。〔210〕の歌と内容はほとんど同じですが、最後だけ劇的に異なっています。
大鳥の 羽易(はがひ)の山に 汝(な)が恋ふる 妹は居ますと 人のいへば 岩根さくみて なづみ来し よけくもぞなき うつそみと 思ひし妹が 灰にてませば
〔訳〕大鳥の羽易の山で あなたが恋い慕っている奥さんを見かけた、と人が云うので、岩根さくみて 難儀して捜しに行った。良い事なんか何にもなかった。生きていると信じている妻を、この灰があなたの奥さんのなれの果てだというのだもの。
人麿は、妻の死を簡単に受け入れることが出来なかったのです。妻は何か得体のしれない異様な事件に巻き込まれ、夫である人麿が世間の目が恐ろしくて逢いに行くことが出来なくなっていた。ほとぼりが覚めたらまた逢えるようになるさ、とのんきに構えていたところに、突然妻の里から使者が来て「もみち葉の 過ぎて去(い)にき」と告げられた。あまりのことで頭の中が真っ白になり、人麿はどうして良いのか分からなかった。それでも若しかしてと微かな希望を抱き妻のお気に入りの場所であった軽の市に捜しに行った、と云うのが〔207〕の歌の内容でした。
題詞は、必ずしも本当の事を書いていない。人麿の正体を隠すために擬装されている。人麿は、妻の窮状を知っていた。しかし手を差し伸べて救ってやらずにいた。世間が怖いと妻を見放していた。人麿は妻を見殺しにしたのです。長い間人麿は苦しまなければならなかった。懺悔と鎮魂の旅を続けねばならなかった。
【1532】[1864]石原慎太郎前知事の著書「天才」についての私見になります
石原慎太郎氏著の「天才」について
私見で恐縮ですが、感想です。
まず、文字がでかい。
ヘッタ、フッタ、業界用語で上余白、下余白が異常に広い。
そうなると、見た目よりも極端に文字数が少ない本が出来上がります。
わかりやすく言うと老眼の人には読みやすいが本の内容に中身がない。
出版関係の方は文章のくせなどから一発で見抜けると思いますが、多分、ゴーストライターがまとめて石原氏の著名度で一儲けしたいと企画し売り出そうとした本かなと思わせるところもあります。
とはいえ、石原氏は知事選前にたしか『法華経を生きる』という本で創価学会を取り込んだ過去があります。
その味をしめているのであれば、石原氏の名前で田中角栄礼賛ものをこの時期にどうしてだしてきたのか、??になりますね。
そうすると、本をだすことによるお金儲け(印税収入)よりも、オリンピック利権とカジノ構想利権やらに、
「田中角栄氏が築き上げた利権構造をこれから私他石原一族が利用しますのでよろしくお願いします」
の後付けの為の証拠づくりのためにだした本ではないかとも考えられます。
以上ですが、当方に反論等あれば是非ともお願いいたします。
【1531】[1863]石原 慎太郎の謎
石原が嫌っていた、角栄を絶賛する本(天才)を出版しました。
それも幻冬舎から・・ 反田中で長年やってきたのに違和感が
非常に有ります。副島先生はどう思いますか?
会員No1035 中野 誠
【1530】[1862]「年金の 減額もあり得る」と安倍首相が国会答弁で認めた。
副島隆彦 です。 今日は、2016年2月16日です。
今日の 株式市場は、200円ぐらい下げて始まって15800円ぐらいまで下がったが、途中から「上げろ、上げろ」という動きが起こって、16,341円まで上げて、最後は、30円ぐらい上げの 16,000円と少し、で終わった。
今、日経平均先物(さきもの)は、午後5時で、16,070円ぐらいで動いている。昨日は、日経平均先物よりも 現物市場の方が跳ね上げて、この動きに先物が付いて来れなかった。HFT(エイチ・エフ・ティ 高速ロボット取引)が主体のCME(シー・エム・イー、シカゴ・マーカンタイル・エクスチェインジ)日経円建 もやっとのことで追い付いてきて、丁度16,000円だ。
昨日は、ロケットの打ち上げのような、急激な1200円上げが有った。よくも、まあこんなことをするものだ、と私は呆(あき)れた。 日本政府(安倍政権、財務省)は、相当に焦っているなあ、と思った。こんなことをして、このあと保(も)つのかなあ、この人たちは、と心配する。
安倍首相は、ついに昨日の国会答弁で、追い詰められて、GPIFでの年金の運用失敗で、年金(厚生年金も、国民年金も、公務員の年金も)の減額があり得る、と 答弁した。 以下の記事の通りである。 だから、昨日、「上げろ、上げろ、株を上げろ」になったのだ。
(転載貼り付け始め)
「年金給付減額あり得る=GPIF運用悪化なら―衆院予算委・安倍首相」
2016年2月15日 時事通信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160215-00000074-jij-pol
衆院予算委員会は、15日午後、安倍晋三首相と関係閣僚が出席して経済などに
関する集中審議を続けた。
最近の株価下落で年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の運用損拡大が
指摘されていることに関連し、首相は「想定の利益が出ないなら当然支払いに
影響する。給付に耐える状況にない場合は、給付で調整するしかない」と述べ、
運用状況次第では、年金支給額の減額もあり得るとの認識を 明らかにした。
民主党の玉木雄一郎(たまきゆういちろう)氏への答弁。首相は「運用は長い
スパンで見るから、その時々の損益が直ちに年金額に反映されるわけではない」とも強調した。
(転載貼り付け終わり)
副島隆彦です。 この 安倍首相の発言は、居直りである。本人も相当に焦(あせ)っているはずだ。 「GPIFの運用で失敗があるなら、年金の減額もあり得る」とはっきり言ってしまったのだ。政府の統一見解として言った。
だから、昨日の株の日本政府自身による吊り上げ工作があったのだ。 こういうことをして、無理して、バカなことを続けると、一体、この者たちはこの先どういうことになるか。
私、副島隆彦は、自分の本(たち)でずっと書いた。 「政府が、大切な国民の 資金で、博奕(ばくち)を張って、それで利益を出そうなどと言う、そういう大それたことをすると、本当に、あとで大変なことになる。大損を出したとき、この者たちは、どうやって責任を取るつもりか」 と。 私、副島隆彦だけは、日本の言論人として、いろいろと人物たちの名前も、顔写真も載せて、本で書いてきた。
「政府だって株式市場で、利益を上げることが出来る」というバカなことを推進した、「理論面での」最高責任者である、 伊藤隆敏(いとうたかとし)政策研究院大学教授は、去年の8月に、株式の暴落があったあと、「これは危ない」と、さっさとアメリカのニューヨークにあるコロンビア大学に逃げた。
伊藤隆敏が、インフレターゲット(インフレ目標値)政策の推進者であり、命名者でもある。 アメリカの手先になりつくして、日本国民の大切な資金をアメリカに貢ぐ係の大僧正である。
私たち日本国民は、ます、この伊藤隆敏という男を縛り首にしなければいけない。竹中平蔵は、その次だ。 それから、・・・それから、・・・だ。私が、その順番を付ける。
今、日経平均は、16,000円丁度だから、19,000円を損益分岐点(そんえきぶんきてん。ブレイク・イーブン・ポイント)として、おそらく 20兆円ぐらいの大損を出している。 だから、昨年の5月から7月の株価ピークの時(2万900円まで行った)の 時に、「1年間で15兆年の 儲けを出しました」(7月10日発表)と言っていたのに。
そのあとの8月、9月暴落で、「7.8兆円の損が出ました」の発表を10月にした。そのあとの 成績発表の 政府発表 は、・・・・無い。 できない。しない。一切ない。どうなっているの? だ。
だから、今は、おそらく20兆円ぐらいの損が出ている。平均株価16,000円だとそうなる。
ということは、先週末(12日、金曜日)の終値の、15,000円割れの14,900円 というので、計算すると、おそらく 30兆円の損だ。
全部で、130兆円しかない(最大時141兆円だった)年金資金の運用資金は、このようにして、どんどん消えている。
アメリカに持ち出して、アメリカ株と、アメリカ国債を買っている分でも大損も、含めての大損だ。
だから、私が、前著『再発する 世界連鎖暴落 』(祥伝社刊、2016年11月)の P115 ではっきり書いている。
「 ということは、今の日本株買いのための資金投入割合(アセット・アロケーション)が、今の上限の25%であるものを、25 + 9 = 34% にまで引き上げる、ということだ。 (略)
だから、このあと(GPIFが日本株に)投入できる余裕資金(よゆうしきん)は8兆円である。このお金を使い切ったあら、もう手持ちの資金はなくなる。その先の地獄が見える 」
と、私、副島隆彦は書いた。だから昨日と、今日の株価の吊(つ)り上げの資金は、どうやら、この8兆円を作ったようだ。GPIFが保有する日本国債を日銀に売って、それで新たなバクチの種(たね)カネを作ったのだ。 こういうなり振り構わぬ、どころか、発狂したとしか言いようのない、「 損を取り戻そうとして、焦って、さらに損を作って深手(ふかで)を負う」博奕打ちが、絶対にやってはいけない、最悪の行動を政府はGPIFでやっている。
私は前著で、GPIFの運用者が、ひとりで数千億円とかの運用失敗を出して、電車に飛び込む、という事態が地よく予測できる、と書いた。
安倍晋三とその子分たちは、(GPIFの資金運用者は、昨日、年収2千万ではなり手がない、ということで、新規の人材募集時の提示年収を、3千万円に増やしたようだ 。こんな端(はした)金では引き合わない )は、「おれ様たちは、権力者だぞ」と 息(いき)がって、しゃかりきになって、「日経平均16,000円は死守せよ。これは至上命令だ」 となって今、現場は、精神状態がおかしくなっているはずだ。
為政者(いせいしゃ)が、こんなことをやっていると、本当に、日本国民を大量に殺すことになりますよ。 年金受給者たち(65歳から上)の年金が、毎年、毎年、 一か月の受け取る年金がだいたい1万円ずつ、減っているようだ。
たとえば月に22万円もらっていた人が、今年は、21万円、とかにどんどん減額されている。 この真実も、誰も書かない。テレビ、新聞は、報道しない。くだらない事件ばかりに、国民の関心を逸(そ)らさせる、という悪質な手口を使っている。 一体、この国はどうなるのか。国民の暮らしはどうなるのか。本当にみんな、心配したほうがいいですよ。
副島隆彦拝
【1529】[1861]天武天皇の正統性について
柿本人麿の悲劇(その2)
「壬申の乱」は、倭国(筑紫王朝)の大皇弟(天武天皇)による近畿大和王朝(日本国)の乗っ取り(簒奪)事件であった。一ヶ月にも及ぶ日本史上最大級の内戦です。『日本書紀』が記すように天智天皇と天武天皇が同母の兄弟(両親が同じということ)であったら、単なる王朝内の相続争いに過ぎないのです。そんな争いのどこに日本を二分するエネルギーが秘められていた、と云うのでしょう。
天武の命で開始された歴史編纂事業は、近畿大和王朝を簒奪した天武を正統化する作業でした。簒奪者の正統性を創造したのです。この事業の中心にいたのが柿本朝臣人麿でした。天智系勢力の強い敵意の中で進められた作業でした。人麿は、注意深く警戒する必要があった。自身だけでなく一族の安全も図る必要があったのです。正体を擬装し、韜晦(とうかい)したのです。
前回は『万葉集』第二巻〔207〕の歌を検討しました。今回は〔210〕の長歌を検討します。
柿本朝臣人麿、妻死(みまか)りし後、泣血哀慟して作る歌二首
うつせみと 思ひし時に 取り持ちて わが二人見し 走り出の 堤に立てる 槻の木の こちごちの枝の 春の葉の 茂きが如く 思へりし 妹にはあれど たのめりし 児らにはあれど 世の中を 背きし得ねば かぎろひの 燃ゆる荒野に 白妙(しろたへ)の 天領巾(あまひれ)隠り 鳥じもの 朝立ちいまして 入日なす 隠りにしかば 吾妹子(わぎもこ)が 形見に置ける みどり児の 乞ひ泣くごとに 取り与ふる 物しなければ 男じもの 腋はさみ持ち 吾妹子と 二人わが寝し 枕づく 嬬屋(つまや)の内に 昼はも うら寂び暮らし 夜はも 息づき明かし 嘆けども せむすべ知らに 恋ふれども 逢ふよしをなみ 大鳥の 羽易(はがい)の山に わが恋ふる 妹は居ますと 人の言へば 岩根さくみて なづみ来し 良けくもそなき うつせみと 思ひし妹が 玉かぎる ほのかにだにも 見えぬ思へば
「私の訳」
妻が生きていた時に、手に手を取り合って二人で見た、家の近くにあった堤に立っていた槻の木の、春になると枝いっぱいに芽が吹きだすように心の底から愛していた妻であったのに、心から信頼していた妻であったのに、世の中を欺くことは出来ないと、かぎろひの盛んに立っている荒野に、真っ白な死に装束を身にまとい、鳥のように朝巣から飛び立ち、入日の如く隠れてしまったので、残されたみどり児がお腹を空かして泣いても、男である私はどうして良いか分からない、ただ抱っこしてオロオロするばかり。
妻と二人で寝た嬬屋の中で、昼は寂しく悲しく過ごし、夜はため息をつき嘆いているがどうして良いやら分からない。
大鳥の羽易(はがひ)の山であなたの奥さんを見かけた、と人が云うので、ゴロゴロとした岩を踏み分け、難渋して捜しに行ったが、良い事なんか何にもなかった。生きていると信じている妻に結局逢うことが出来なかったのだもの。
私が目にした注釈本の全ては、「世の中を 背きし得ねば」を「死ぬと云う事は世の摂理、人はそれに背くことが出来ないから」と解釈している。題詞に引きずられて、人麿の妻は死んでしまっていると決め付けているのです。しかし、「世の中」原文は「世間」と書かれています。単なる「世間」に「死ぬと云う事は世の摂理」など云う重い意味を背負わせていいのでしょうか。ここ以外にこのように訳している文献にお目にかかることは出来ないのです。
〔207〕の歌で、人麿は世間の目が恐ろしくて妻の下に通うことが出来ない状況が生じていた、と歌っています。ほとぼりが冷めたらまた逢えるようになるさ、とのんきに構えていた中に、突然妻の里からの使者が来て「黄葉(もみちば)の 過ぎて去(い)にき」と告げられたのです。妻は、異様な事件に巻き込まれていた。人麿は世間の目を恐れて自分の妻であるのに逢いに行けなかった。人麻呂の妻は、里でひっそりと暮らすことも許されない世間の厳しい視線に曝されていたのではなかったのか。
人麿は、妻の死を簡単に受け入れることが出来ずにいた。誰かが妻に似た女性を見かけた、と云うのを聞いては、岩根をさぐくみ 難儀して捜しまわったがついに発見することが出来ずに終わったのです。
【1528】[1860]あーあーあ、大きく崩れ続ける金融市場。 その中でのドル預金(外貨預金)の話。
副島隆彦です。 今日は2016年2月12日です。
世界の金融市場は今も激しく下落を続けている。
(私が、以下の文を2時間かかって以下の文を書いて、今、ここに載せようとしたら、あららら、もう日経平均は、630円も下がって、15,000円を 割ってしまった。 底なし沼の大暴落相場だ。 )
それでも もうすぐ落ち付くだろう。夜明けの来ない日はない。
2月の中頃になると、朝日が上がったあと散歩に出ると、あちこちの家の庭の梅の花が咲いている。もうそんなに寒く感じない。梅を見ながら私は考える。私がいる熱海では、桜の方が先に咲く。熱海桜(あたみざくら)という大島桜(おおしまざくら。伊豆大島の )から分かれて改良された桜が、1月に咲き始める。
私、副島隆彦に、年末の12月に激しい攻撃があって個人的に不幸なことがあった。その詳細はまだ公表できない。そのうち書きます。体が一番寒く感じるのは、11月から12月にかけて冬に入るころだ。体の方が寒さに準備ができないので、冬に向かう時が一番、寒いと感じる。 2月はもう春なのだ。老人になるとこのことを自分の体で分かるようになる。
昨夜(10日午後11時ごろ)ロンドン市場で、為替(円ドル相場)で、110.98円が出現した。ついに1ドル=110円だ。私が、3日前の9日にここで ↓ で予測(予言)したとおりになった。 日本政府が為替介入したようで、今は、112円台で動いている。
ついにあっと言う間に、5円、円高(えんだか)に動いた。日本人でドル預金をしている人たち(あるいは外国人で、日本国内で円預金 をしていた人たち )は、大損を出している。
円安(ドル高)にはならないのだ。もっともっと円高ドル安に世界は向かうのだ。どうして、たったこれだけのことさえ人間は分からないのだろうか。「アメリカは強い、アメリカに頼るべきだ。アメリカがこれからも世界をリードする」と自分の脳(のう)の中心部から、信じ込んでいる人々は、アメリカに長年、洗脳されている人たちだ。
この態度は今の日本の国家体制の基本方針であり、「属国・日本」の運命であり、故(ゆえ)に、日本国民の支配層の人たちの大半が罹(かか)っている病気である。 この頭の病気からなかなか自由にならない。自分の脳(=思考力)を、「いや、待てよ。もう一度、考え直してみよう」と、自分で自分を疑ってみる、ということが出来ない。 自分は頭がいい、と思い込んでいる人間ほど、この 思考柔軟さと反省(はんせい、リフレクション)がない。
アベノミクス(安倍政権の経済政策。2012年12月から。もう3年3か月)を信じて「もっと円安になるからドル預金をするべきだ。儲かる」 と“金融の専門家たち”から勧(すす)められて、ドル預金をしてきた人たちは、この一週間の円高で、為替投機で大損を出している。オロオロしている。
アメリカの野球の大リーガーで泥臭い(筋肉増強剤疑惑。自白)でも有名だった カンセコ選手が、「日銀のマイナス金利は、私の脳を吹き飛ばした」と 、ウォールストリート・ジャーナル紙の記事になった。おそらく彼は、 数百万ドル(数億円)の円を買っていて大損したのだろう。
藤巻健史(ふじまきたけし)氏という 金融評論家(元モルガン銀行東京支店長)がいる。彼は、昨年の10月にも、「ドルを買え!」という本を出している。「国も企業も個人もドルを買え」と煽り続けてきた。「日本の財政は破綻する、ドルか米国債を買いなさい」とずっと日本の投資家たちを、アジり続けてきた。 そして、このざまだ。
藤巻健史は、自分だけ上手に、さっさと参議院議員になって逃げて、2008年のリーマン・ショックのあとも、ずっと、それから、2011年の大地震・大津波のあとも、「日本はもう駄目だ。1ドルは、300円になる。いや、1ドル1000円になってもおかしくない」 という 奇妙奇天烈な本を書き続けた。
他の金融評論家たちが、リーマンのあと、大きく予想を外(はず)して、自分の客たちをなくし、信用も無くして、事務所をたたんで、わずかに残った自分の家にしょんぼりと立て籠(こ)もったのに、藤巻だけは、意気軒昂で、「ドルを買え。米国債を買え」を書き続けた。
ほかの経済評論家たち(大銀行とか大証券の調査部長上がりとか)が、出版社から本を出すことさえ出来なくなって困り果てているというのに、何なのだ、この男は。
藤巻健史は、30年前の、外国銀行の為替ディーラーの時から、「逆神(ぎゃくしん)、あるいは、ポジション・トークの藤巻」 と、業界の人々から呼ばれていた。モルガン銀行(現在は、JPモルガン・チェース)と数行の米大銀行(投資銀行)が、コンスピラシー(共同謀議)で、日本市場を痛めつけて、自分たち米資本が荒っぽく大利益を出そうとして相場を操縦(そうじゅう)した。
このときに、この東京の為替ディーラー業界の“エース”に祭り上げられていた、藤巻が、ポジション・トークで丁度、逆のことを言って、それで相場をかく乱した。 このことで、そのうち藤巻は業界では信用を失った。元々がそういう男なのだ。
こういうバカのいうことを聞いて従順に従って、自分の資産を運用してきた人々が、大損することになった、ということは、やはり自業自得だ。自己責任だ。私は、かわいそうだ、とは思わない。
藤巻のような、「アメリカに頭の芯の底から、自分の脳をやられている 金融の専門家」というのは、そこら中(じゅう)にたくさんいる。そのうちひとりずつ、摘発して、副島隆彦の筆誅(ひっちゅう)の鉄槌(てっつい)を下してゆく。
私に反論があればすればいい。いつでも受けて立ちますよ。私は、絶対に逃げないで、堂々と、利根(とね)の河原で決闘をする。出てこい、どいつもこいつも。私に名指しで、そして自分の名もきちんと名乗って、勝負を挑みなさい。 それが、“大利根月夜”というものだ。 どいつもこいつも斬り殺してやる。
うるさい。「早く、副島さんの金融本を読みたいよー。まだ出ないのかなあ」とか言うな。私から、離れて、他の バカ評論家の(本の)方に、ペロぺロ行ってしまって、それで、痛い思いをして、それから、また、「当たっている人に近付こう」という下卑た精神で寄ってくる人間の卑屈な精神を、
私は、・・・・理解してあげるから、また、学問道場の会員になってね。 ・・・・ 本当に、お客様は神さま( 浪花節=なにわぶし=語り、浪曲師あがり往年の演歌歌手。三波春夫のコトバ。彼は、戦場の兵士として仲間の兵隊たちに浪曲を唄った )です。
以下のメールは、一昨日、会員になって下さったばかりの人からのものだ。私は、今、全国から私たちの同志が、学問道場に結集しつつある手ごたえを感じている。その中心は、決して、金融や投資や、自分の資産の防衛を考えての人たちではない。安サラリーマンや介護職員のような貧乏な人も多い。 私、副島隆彦は、はっきりと、貧乏(ビンボー)と書く。 私の
言論に、轡(くつわ)をはめるな。何でも自由に書く。言論の自由のために死ぬ気の人間に、余計なことを言うなよ。
あの トランプ候補 だって、アメリカの下層の、貧乏の、デブの、どうしようもない頭をした、白人どもの星となって、言いたい放題のことを言って、それで、アメリカの政治を、アメリカ国民のものに取り戻そうとしている。 これが、怒れる保守的な、中間層白人 たちの、 「俺たちアメリカ人の真の代表を 大統領にしよう」 という、ポピュリズムの嵐だ。 国民の下から沸き起こる、ワシントンの権力者ども(中央政界)と、ニューヨークの金融財界に対する 一般人民( people ピーポー)激しい怒りの嵐 の ことを populism ポピュリズム というのだ。
ヒューイ・ロング上院議員、や、ウイリアム・ジェニングス・ブライアンたち、ポュリストの政治家たちは、アメリカ民衆の真のデモクラシーのために闘って殺されていった。そのことに殉(じゅん)ようとして、私、副島隆彦は、この日本で言論で闘っている。余計な妨害は、すべて跳ね飛ばして撃退する。
なぜ、ドナルド・トランプが人気があるか、と言えば、「お前は、クビだー」 ‘
You are fired ! “ のコトバだ。トランプは、自分が登場した、企業の人員採用のテレビ番組で、新規参入を求める面接のときに、そんなことでは、会社にとって能力のない人間である、と経営者に見破られたぞ、という合図で、優しく叫んだコトバだ。
トランプには、企業経営の能力もある。ダメな、能力のない社員(従業員)たちでも、それなりに厳しく使って、雇いづづける能力がある。「どうか、私たちを食べさせてください。首を切らないでください 」 という アメリカの庶民の切実な願いを資本家側であるトランプが、まさしく全身で体現しているからだ。
だから、トランプが、「たとえ私が、ニューヨークの大通りで(アラブ人イスラム教徒、だろうか、ヒスパニックだろうが、黒人だろうが、中国人だろうが、Jap と口を滑らせて本当に言った、だろうが) 私が、ピストルで射殺しても、私の支持率は落ちない」と言ったのだ。 本当に彼の支持率は落ちない。
このことの、 本当に、ビンボーになりつつあるアメリカの悲惨な現実からの真剣なコトバを、私たちは、日本の国民洗脳(のために)メディア(テレビ、新聞)から零れ落ちてくる真実を、鋭く私たちは、拾い集めないといけない。日本国民は、ますます、「何も大きな真実を教えられていない」という洗脳状態に陥っている。それを、打破するために、私たちの学問道場があります。
(転載貼り付け始め)
**** さまへ
2016年2月11日
学問道場の 事務所へも
副島隆彦から
まず事務所へ 以下の ●●さまに、銀行の入金先の詳細か、急いで郵便振替の入金用紙を送って差し上げてください。
メールをありがとうございます。
●●さまが、学問道場にご入会くださいましたあとの、メールでの私宛てのご質問をいただきました。簡潔にお答えします。
「 巷の多くのアナリスト達は、今後円安が加速しハイパーインフレが起こるので、現金でのドルを持っていた方が良いと言ってます。先生も同じ考えでしょうか?」
に対してですが、私は反対です。 私は、 「ドル預金で資産を守りなさい。もっともっと円安になるから」という投資の助言は、愚か者たちがしてきたことだ、、と、ずっと書いてきました。 この数日で、もう1ドルが112円に、円高になりました。これまでドル預金をしてきた人は、損をしています。
アメリカ旅行のときの、VISAカード用決済用 の ドル建ての銀行預金とかを2万ドル(2百万円)ぐらいもっているのはいいことです。お続けください。
それでも、 口座管理手数料 ( handling charge ハンドリング・チャージ) で、アメリカの銀行でしている預金は目減りします。2パーセントどころか、5パーセントぐらいづつ、どんどん減ってゆきます。毎月(20日に一遍)、20ドルとか、40ドルとか勝手に、口座維持手数料として引き取れさてゆきます。
それが今のアメリカです。 この 口座管理手数料のことが、これから日本人にも、襲い掛かる まさしく、マイナス金利のことなのです。
あとは、ご自分で、注意深く、慎重に、疑い深く行動なさってください。
副島隆彦拝
—–Original Message—–
Sent: Thursday, February 11, 2016 9:32 AM
To: 副島隆彦
会員番号****番 の **** です。
副島隆彦先生からの直々のメールに恐縮いたします。
ありがとうございました。
実は会費をまだお支払いしておりません。
頂いたメールには振り込み先が載っていた様に記憶しているのですが、探しても見つかりません。恐れ入りますが、今一度郵貯の振り込み先を教えて頂ければ幸いです。
頂いたメールで申し訳ないのですが、先生に一つお伺いしたい事がございます。
巷の多くのアナリスト達は、今後円安が加速しハイパーインフレが起こるので、現金でのドルを持っていた方が良いと言ってます。 先生も同じ考えでしょうか?
私はハワイに旅行に行くついでに、ハワイに口座を作り、VISAカードを作りたいと考えております。物価が上がったら、日本円の支払いをこのVISAカードで支払いをしたいと思っておりますが、考えが甘いでしょうか?
オリンピックまでは、日本の経済は表向きには持ち堪えるかも知れませんが、その後はどんな事が起きるのか空恐ろしい気が致します。先生の講演会にも、これからは足を運んで見たいと思って居ります。
よろしくお願い申し上げます。
2016/02/11 8:19、
副島隆彦 GZE03120@nifty.ne.jp のメッセージ:
****さまへ
> 副島隆彦から
>
> このたびは私の弟子たちが運営しています 学問道場の会員に
> なってくださいましてありがとうございます。 私からもお礼を申し上げます。長いこと、私の本を読んでくださってありがとうございます。
私は、***様と同感で、「 近(きん)未来に起きるであろう金融クラッシュ」を予測しています。すでに金と海外口座をお持ちとのことで、あとは、さらに ご自分の資産を防衛する 方策を用心舞楽お考えください。
私は、今のまま、日本国民に真実を伝え続けます。「 これからこういうことが起きる、政府や権力者たちは、最後には法律をどんどん変えることで統制経済をやる」 と 書き続けます。
「 私の氏名はどうぞ公表されませんよう、ご配慮下さい 」 には、私た弟子たちと防御を固め、細心の注意を払っていますので、どうぞ ご安心ください。
副島隆彦拝
>> コメント : 副島隆彦氏の著書はもう15年以上前から読んでおります。
>> 最初のきっかけは、何と 占い師の方から 勧められました。
>> その方の勧めで、金(きん)も購入し海外口座も作りましたが、私の行動は必ずしも夫には理解されておりません。近々子供達には、近未来に起きるであろう金融クラッシュについて、話しておこうと思っております。 どうぞ先生は、真実をこれからも私共に発信して下さいますよう、お願い致します。
私の氏名はどうぞ公表されませんよう、ご配慮下さい。
(転載貼り付け終わり)
副島隆彦です。この会員になってくださったばかりの女性が、私が、このようにメールをここで引用して貼りつけたことで気分を害することがないことを祈ります。
私は、この女性からのメールに対して、今朝は、「ドル預金(外貨預金)という アホのすること」にちて、急いで、私の読者、会員たちに教えておきたかったので、このように書きました。
読者、会員との会話、通信こそは、私の血肉となる財産です。
以下に、最新の新聞記事を、一本だけのちのちの資料として貼りつけます。私、副島隆彦の眼力(がんりき)で、これは優れている、という記事しか、私は貼りつけません。私の眼力=すべてを裏側まで見通す力= の コワさを知っている人なら、すぐに、分かってくれるはずです。
副島隆彦拝
(転載貼り付け始め)
「 円、一時110円台 ヘッジファンドが円買い攻勢 」
2016/2/11 19:33 日経新聞
春節、東京市場休場で取引の薄い日を狙い、ヘッジファンドが円買い攻勢を仕掛けてきた。さらに、欧州時間に入っても円買いモメンタム(勢い)に歯止めがかからない。
きっかけは10日のイエレン米連邦準備理事会(FRB)議長の議会証言。特に、中国・人民元リスクに具体的に言及しつつ、外部要因について長めに語ったことで、3月利上げ観測が、ほぼ消えた。利上げに慎重なニュアンスを打ち出していたフィッシャー副議長、ダドリー・ニューヨーク連銀総裁を追認する形となっている。
外為市場では、「米利上げ=ドル高」のシナリオが崩れ、特にヘッジファンドを中心に、新たな円買いポジションを増やす動きが加速している。さらに、トレンドフォローで超短期売買を行うCTA(商品投資顧問)が、円高のモメンタムに乗ってきた。
2014年10月の、いわゆる「ハロウィーン緩和」のときに、110円近辺から一気に115円前後まで跳ねているので、そこが真空地帯になっていた。今回は、その空白の価格帯を「埋めに来る」動きだ。
なお、現在の円高は2層構造になっている。
まず、米国経済の景気後退懸念により米利上げ観測も後退して、ドル金利が低下。マイナス金利の導入を決めた円との金利差が拡大せず、縮小していること。
次に、欧州銀行不安、原油安、中国経済不安のトリプル懸念が共振して、比較的安全とされる円にマネーが逃避していること。
その結果、日銀のマイナス金利導入決定による円安効果も吹っ飛んだ。円相場115円、日経平均1万6000円はアベノミクスの防衛線であったが、それが崩れてしまった。あすの日経平均は1万5000円の攻防となる可能性がある。
さらに、春節明けの来週、上海市場での展開も気になるところだ。激動の1週間、春節で休場の上海株式市場には、潜在的な売りエネルギーが充満しているとみられる。中国人民銀行が人民元の基準値をどの水準に設定してくるかも注目される。
アベノミクス相場はまさに正念場を迎えた。
(転載貼り付け終わり)
副島隆彦拝