重たい掲示板

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アルルの男・ヒロシ 投稿日:2016/08/16 12:52

【1633】[1968]アメリカ大統領選挙の帰趨を決める、ジュリアン・アサンジの「メール爆弾」

アメリカ大統領選挙は外交政策(過激イスラム主義、移民規制政策)が表の大きな争点ですが、裏の争点というか本当の争点は「オバマとヒラリーの外交政策の失敗」です。それが「アラブの春」を引き金とする中東のブッシュ政権終了時以上の混乱です。それは何かというと、エジプト、リビア、エジプトの政権転覆で、これにアメリカ国務省が関わっていたのではないかとするものです。

ずい分前からアメリカがシリアの反体制派に武器を供与していて、その結果として、アルカイダよりも更に恐ろしいISIS(イスラム国)が生まれたということは言われてきました。「いや、アメリカは穏健派の反アサド大統領派にだけ武器を供与するんだ」と言っていましたが、実際はそうではなくものすごく過激な勢力に武器を与えていたのではないかという疑惑。

それがまさしくリビアのベンガジ領事館襲撃(2012年9月11日の事件)ですが、ここのオペレーションヒラリー・クリントン国務長官が関わっていたのではないかと言われていた。ただ、いまままでは断片的な状況証拠やメールしかなかった。

その証拠となるメールを、ウィキリークス代表のジュリアン・アサンジが持っていると発言しました。発言した場所は、日本でもよく知られる「デモクラシーNOW」という番組でのインタビューの中で、ヒラリーとリビア関連のメールは1700通あるそうで、これをしかるべくタイミングを見て、検索できる形で公開するとアサンジは言っている。

そのことは大手メディア(ニューヨーク・タイムズ、ワシントン・ポストやCNN)はほとんど報じませんが、ネット上でこのアサンジのインタビューを報じた記事ではかなり報じられています。

海外のメディアでも、アメリカのそういう系統のネットニュースサイトを転載する形で、報道するところは出てきました。以下に転載するのは、バングラデシュの地元紙の「Daily Sun」という新聞の電子版の記事です。もともとは「US24.co 」というアメリカの非主流系のニュースサイトで書かれた記事ですが、そのまま転載されています。ただ、大元は「デモクラシーNOW」ですから、ソースとしては問題ありません。

ジュリアン・アサンジは今はイギリスのエクアドルの大使館で匿われており、それにもかかわらず、結構いろんなインタビューに出ています。CNNにも出ています。http://edition.cnn.com/videos/tv/2016/07/29/wikileaks-hacked-dnc-emails-julian-assange-intv-ac.cnn

以下に転載するのはバングラデシュの新聞の記事と、もともとのデモクラシー・ナウ!の記事です。

つまり、アサンジの持っている情報が10月辺りに公開されると、いわゆる「オクトーバーサプライズ」になって、ヒラリーの支持率を直撃する事になります。これが大統領討論会でトランプに取り上げられて、ヒラリーがしどろもどろになるという可能性が予想されます。ベンガジ事件のオペレーションはかつてレーガン政権に起こった「イラン・コントラ事件」を想起させるとも、デモクラシー・ナウ!には書いてあります。外交とは別の秘密工作で国を転覆させるというアメリカの闇の部分がリビアのカダフィ政権転覆にもあります。

それと関連し、ドナルド・トランプ候補は、激戦州であるオハイオ州で演説し、先週までとは打って変わって、テレプロンプターで原稿を読みながら、過激イスラム主義にどう対抗するかというテーマで演説を行いました。この演説は原稿も公開されており、きちんと情報の出典に脚注がついているものです。つまり、シッカリした内容の演説です。

(転載開始)

Update : 2016-08-09 00:06:23
Wikileaks confirms Hillary sold weapons to ISIS
US24.co
http://www.daily-sun.com/post/157634

Wikileaks confirms Hillary sold weapons to ISIS
Although Hillary Clinton has repeatedly denied that she sold weapons to the Islamic Stats while serving as Secretary of State, Wikileaks founder Julian Assange claims he has proof to the contrary. Thepoliticalinsider.com reported: In Obama’s second term, Secretary of State Hillary Clinton authorized the shipment of American-made arms to Qatar, a country beholden to the Muslim Brotherhood, and friendly to the Libyan rebels, in an effort to topple the Libyan/Gaddafi government, and then ship those arms to Syria in order to fund Al Qaeda, and topple Assad in Syria. Clinton took the lead role in organizing the so-called
“Friends of Syria” (aka Al Qaeda/ISIS) to back the CIA-led insurgency for regime change in Syria. Under oath Hillary Clinton denied she knew about the weapons shipments during public testimony in early 2013 after the Benghazi terrorist attack. In an interview with Democracy Now, Wikileaks’ Julian Assange is now stating that 1,700 emails contained in the Clinton cache directly connect Hillary to Libya to Syria, and directly to Al Qaeda and ISIS.

試訳:「ウイキリークスがヒラリーがISISに武器を売ったことを証明した」

ヒラリー・クリントンは、国務長官在任中にISISに武器を売ったのではないかとの疑惑を繰り返し否定してきたが、ウイキリークス創始者であるジュリアン・アサンジはその反証となる武器売却へ関与した証拠を持っていると主張している。

Thepoliticalinsider.comが報告したところでは、国務長官であったヒラリー・クリントンは、オバマ政権の第二期に、アメリカ製の武器を、イスラム教徒の兄弟分と言える国でリビアのカダフィ政権転覆を図る反政府勢力と友好的であったカタールに輸出し、さらにそれらの武器をシリアに送ってアルカイダとシリアのアサド政権に対抗する反政府勢力を支援する動きにお墨付きを与えた、とのことである。

クリントンは、いわゆる「シリアの友人(アルカイダ/ISISとして知られている)」をシリアの政変を目的としたCIA主導の反乱に戻す組織的活動の指導的な役割を担っていた。

ヒラリー・クリントンは、ベンガジでテロリストによる攻撃があった後、2013年初めの公的に証言をする機会では、武器の輸出について知らなかったと宣誓した。

Democracy Nowのインタビューで、ウイキリークスのジュリアン・アサンジは、ヒラリー・クリントンのキャッシュディレクトリには彼女とリビア、シリア、そして直接アルカイダおよびISISとのつながりを示す1700通の電子メールが含まれている、と語っている。

(試訳をお送りいただいたのは、会員番号7327番宮林氏です。ありがとうございます。―副島隆彦の学問道場・古村)

=====

thepoliticalinsider.com

WikiLeaks CONFIRMS Hillary Sold Weapons to ISIS… Then Drops Another BOMBSHELL! Breaking News
Kosar Featured Contributor
http://www.thepoliticalinsider.com/wikileaks-confirms-hillary-sold-weapons-isis-drops-another-bombshell-breaking-news/

Julian Assange, the founder of WikiLeaks, is a controversial character. But there’s no denying the emails he has picked up from inside the Democrat Party are real, and he’s willing to expose Hillary Clinton.

Now, he’s announcing that Hillary Clinton and her State Department was actively arming Islamic jihadists, which includes the Islamic State (ISIS) in Syria.

Clinton as repeatedly denied these claims, including during multiple statements while under oath in front of the United States Senate.

WikiLeaks is about to prove Hillary Clinton deserves to be arrested:

The Reagan administration officials hoped to secure the release of several U.S. hostages, and then take proceeds from the arms sales to Iran, to fund the Contras in Nicaragua.

Sounds familiar?

In Obama’s second term, Secretary of State Hillary Clinton authorized the shipment of American-made arms to Qatar, a country beholden to the Muslim Brotherhood, and friendly to the Libyan rebels, in an effort to topple the Libyan/Gaddafi government, and then ship those arms to Syria in order to fund Al Qaeda, and topple Assad in Syria.

Clinton took the lead role in organizing the so-called “Friends of Syria” (aka Al Qaeda/ISIS) to back the CIA-led insurgency for regime change in Syria.

Under oath Hillary Clinton denied she knew about the weapons shipments during public testimony in early 2013 after the Benghazi terrorist attack.

In an interview with Democracy Now, Wikileaks’ Julian Assange is now stating that 1,700 emails contained in the Clinton cache directly connect Hillary to Libya to Syria, and directly to Al Qaeda and ISIS.

via The Duran

Here is the incredible transcript:

JUAN GONZÁLEZ: Julian, I want to mention something else. In March, you launched a searchable archive for over 30,000 emails and email attachments sent to and from Hillary Clinton’s private email server while she was secretary of state. The 50,547 pages of documents span the time from June 2010 to August 2014; 7,500 of the documents were sent by Hillary Clinton herself. The emails were made available in the form of thousands of PDFs by the U.S. State Department as the result of a Freedom of Information Act request. Why did you do this, and what’s the importance, from your perspective, of being able to create a searchable base?

JULIAN ASSANGE: Well, WikiLeaks has become the rebel library of Alexandria. It is the single most significant collection of information that doesn’t exist elsewhere, in a searchable, accessible, citable form, about how modern institutions actually behave. And it’s gone on to set people free from prison, where documents have been used in their court cases; hold the CIA accountable for renditions programs; feed into election cycles, which have resulted in the termination of, in some case-or contributed to the termination of governments, in some cases, taken the heads of intelligence agencies, ministers of defense and so on. So, you know, our civilizations can only be as good as our knowledge of what our civilisation is. We can’t possibly hope to reform that which we do not understand.

So, those Hillary Clinton emails, they connect together with the cables that we have published of Hillary Clinton, creating a rich picture of how Hillary Clinton performs in office, but, more broadly, how the U.S. Department of State operates. So, for example, the disastrous, absolutely disastrous intervention in Libya, the destruction of the Gaddafi government, which led to the occupation of ISIS of large segments of that country, weapons flows going over to Syria, being pushed by Hillary Clinton, into jihadists within Syria, including ISIS, that’s there in those emails. There’s more than 1,700 emails in Hillary Clinton’s collection, that we have released, just about Libya alone.

It appears that Hillary Clinton committed perjury, just like her husband was caught doing as President.

This is a breaking news story. We will update this as more details become available.
(転載終わり)
デモクラシー・ナウ!  Assange: Why I Created WikiLeaks’ Searchable Database of 30,000 Emails from Clinton’s Private Server http://www.democracynow.org/2016/7/25/assange_why_i_created_wikileaks_searchable
トランプのオハイオでの外交演説
FULL Event: Donald Trump Foreign Policy Speech at Youngstown State Unive… https://youtu.be/M_tifPMzerA https://assets.donaldjtrump.com/DJT_Radical_Islam_Speech.pdf

相田英男 投稿日:2016/08/11 22:02

【1632】[1967]庵野カントク、アンタはエライ

 相田英男です。
 今回は原発ではありません。

 ここのサイトとリンクしている(私が尊敬する)藤森かよこ先生のブログで熱く取り上げられていたので、私も観に行った。シン・ゴジラだ。

 感想を正直に言おう、全くもって藤森先生の推薦の通りだと。凄い映画だよ、これは。

 この映画、2時間の中でゴジラが登場して動き回るのは、30分位ではないのか?そのうちの半分は、未成長のヘンテコな形だから、ちゃんとしたゴジラのあの姿で動くのは、15分位しかないだろう(実は動かないで寝ている時間の方が長かったりする)。残りの時間は、大人の役者達が部屋の中で早口で議論し合うだけという、異様な構成だ。子供向け内容では全くなく、そもそもが怪獣映画ですらない。

 一体この映画は、何を言おうとしているのか?

 答えは簡単だ。これは、子供向けの怪獣映画を装った、真実暴き系の映画なのだ。少し前の阿部寛と広末涼子が主演した「バブルへGO」と同じパターンだ。池上明がNHKの「週間子供ニュース」の時代にやってたことでもある。

 テキストで書いたり話したりすると、問題にされて潰される内容を、「子供向けの番組ですから」、とか、「怪獣が出ますから」、とかいう理由を付けて、サラリと、そして堂々と正面から訴えたのが、この映画なのだ。

 「シン・ゴジラ」が訴える内容とは何か?それは、日本という国がアメリカにより上から押さえつけられて、真実が語れなくなっていること、そのために、重要なことがなかなか自分たちで決められずに、一般市民に大きな犠牲を強いる、ということだ。即ち、副島隆彦の「属国日本論」が「シン・ゴジラ」の「真の」テーマなのだ。
 
 映画を見た人は、私の主張が荒唐無稽な電波発言ではないことがわかるだろう。庵野カントクは、副島先生の本を相当に読み込んでいる筈だ。その影響が、意図的かどうかはわからないが、映画の中に色濃く出ている。たぶん間違いないと思う。

 とはいえ、この映画はエンターテイメント性も抜群だ。今放送中のテレビドラマで見かける名のある役者さん達が、チョイ役で続々登場するので、会話シーンばかりでも、華があって飽きさせない。ストーリーもよく練られていて秀逸だ。「子供にわからないだろう」とはいっても、アニメでありながらも何が言いたいのか内容がさっぱりわからんかった「もののけ姫」とか、「千と千尋の神隠し」よりは、百倍くらい良い映画だと私は思うけど。

 前の日にテレビでやってたアメリカ版ゴジラ(渡辺謙のやつ)をチラと見て、「気色悪い」とチャンネルを変えたカミさんが、食い入るように、最後まで映画館で見てたよ。

 この夏の最大の話題作で、客も相当入ってそうにもかかわらず、この映画のテレビの宣伝はあまり見ないように思う。「スターウォーズ フォースの覚醒」に較べると、相当に控えめだ。宣伝費用のせいなのだろうが、試写会で初めて観た連中が、「しまった、こんなヤバい作品だったとは … 」と、気づいて電通に宣伝を減らすように圧力を掛けたのか? などとつい妄想してしまう。

 ともあれもう遅い。この映画は出来てしまった。ゴジラの名を冠した、こんなにも内容テンコ盛りの映画を無かったことにするなど、最早出来ない。日本は「シン・ゴジラ」を得たのだ。ザマアミロ、である。

 小学生には無理でも、中学、高校生の少年少女達は、内容を何とか理解しようと、この映画を必死で見直すに違いない。そして、この映画が訴える真のメッセージに、いち早く気づくだろう。現実の大人の社会の惨めさと、自分の力でそれを乗り越えられるかもしれない可能性があるのだと。

 問題から逃げても、人のせいにしても、何も解決しないのよ、サヨクの皆さんよ。

 庵野カントク、アンタは良くやったよ。この映画に触れた子供達が、大人になる日が楽しみだよ。日本はまだ捨てたもんじゃないよね。

相田英男 拝

守谷健二 投稿日:2016/08/11 15:42

【1631】[1966]天武天皇の正統性について

1963のつづきです。

 副島先生の後に書くのは、大きなプレッシャーを感じます。
このまま書き続けて良いのか、常に自問自答しています。
 日本人がありがたがている「天皇の万世一系」は、易姓革命を無かったことにしただけの論理ではなかったのか。
「壬申の乱」は、明らかに「易姓革命」でした。
王朝の簒奪事件でした。

 しかし、日本の修史は、この明らかな「王朝の簒奪(易姓革命」」を、なかったとしたのです。
 これが「万世一系」の論理です。「革命はなかった」、と云うのが日本教の根本教義(ドグマ)です。

 では革命の有無は、どのような歴史をたどるのでしょう。
「易姓革命」の論理は、徳の有無にあります。
有徳の者が政治を執れば、世は平和で豊かな社会になる、
一方、徳を失った皇帝が政治を執ると、世は乱れ、国民は飢えに苦しむ。
 故に、徳を失った皇帝を倒し、天に有徳の者と認められた者が、新たな王朝を立てるのは、天命に叶った行為である。(つまり、革命の肯定です)
 これが中国の基本的な政治思想である。中国は、徳の有無で政治倫理を律していた。 

 七世紀後半から八世紀にかけて、日本列島に何が起きたのか、『古事記』『日本書紀』『万葉集』の関係は、どのようなものであったのか。
 
 おかしなことではあるが、万葉集の歌を当時の社会状況と無関係に理解出来る、と、考えている学者たちがいることです(まるで芸術至上主義者のようです)

 人麿の作歌活動と、天武の王朝に於ける「修史事業」は、完全に重なり合っている〔同時進行〕です。

 あまり共感していただけないようですが、中国正史に書かれている「倭国」は、全て(筑紫王朝)の事です。

 ああ!今回は、人麿の「辞世の歌(」を中心に述べる予定でした。
 
 (223)
 鴨山の 岩根しまける 吾をかも しらにと妹が 待ちつつあらむ
   
柿本朝臣人麿、石見の国に在りて臨死(みまか)らむとする時、自ら傷みて作る歌。
 という題字を持っています。

 万葉学の主流の学者たちは、人麿を、石見国の下級地方官吏、と位置付けます。
 しかし、『万葉集』を読んでごらんなさい。

人麿の圧倒的な迫力を。
無名の無学な人間に、人麿の歌が創れた、と云うのだろうか。
 
 天武の命で始まった「修史事業」と「人麻呂の作歌活動」は、完全に重なり合うのである。

 これも偶然と云うのか。

 中国では、徳が在るかないかで倫理が生じます。それが易姓革命の論理である。
しかし、日本では、政治を徳の在る無し、倫理とは無関係にしたのです。
 「壬申の乱」は、明らかに易姓革命でした。大和王朝を倭国の大皇弟(天武天皇)が乗っ取った(簒奪)事件でした。
 しかし、日本の修史は、革命を無いことにしたのした。あったことを無いことにしたのです。
 この修史事業の中心にいたのが柿本人麿です。
人麿以外にこの難事業を遣り遂げられた人材など見つけることは出来ません。
 修史事業は、言語に絶する難事業でした。中国語の漢字の音と訓とを借りて、日本語を書くのです。
 漢字だって、時代と地方で違うのです。
『万葉集』が滅びずに現代に伝えられたのは、本当に奇跡です。日本人は、もっと一生懸命『万葉集』を読むべきなのです。
『万葉集』は、単なる抒情歌集ではありません。より大きくは、叙事歌集です。歴史を秘めているのです。 
 その叙事をこれまでの研究者は誰も理解できなかった。
 当然でしょう、本当の歴史(王朝簒奪)を、無いことにしたのですから。
人麿の長歌は、歴史(真の叙事)と響きあっています。
 日本人は、もっと一生懸命『万葉集』を読まなければなりません。秘められた歴史を暴かなければなりません。
 

副島隆彦 投稿日:2016/08/11 09:01

【1630】[1965]今日のぼやき に、 ” Lock Her Up ! ” 「 ヒラリーを逮捕せよ、投獄せよ !」の嵐が全米で起きている、を書いた。

副島隆彦です。  たった今、私は、今日のぼやき 「1920」番として、 長い文を書いて載せました。 タイトルは、 “Lock Her Up ! ” 「ヒラリーを逮捕せよ、投獄せよ」です。読んで楽しんでください。

 以下に載せるのは、今日のぼやきの方の内容に関係する、最新の新聞記事3本だけです。 

(転載貼り付け始め)

●「息子の死「ヒラリー・クリントン氏に責任」」

2016年8月10日 共同通信
http://this.kiji.is/135906365592274421?c=39550187727945729

 リビア東部ベンガジで2012年に起きた米領事館襲撃事件で犠牲になった政府関 係者の家族が、事件の責任はクリントン前国務長官にあるとして同氏をワシント ン連邦地裁に訴えたことが9日、分かった。

 米メディアによると、訴えを起こしたのは事件で一人息子を亡くしたパトリシ
ア・スミスさんら2人。当時長官のクリントン氏が公務で私用メールを使ってい
たことから、同氏が重要情報の管理を怠ったことが原因で「犠牲者の所在が実行
犯に漏れた」と主張しているという。

 クリントン氏側は「遺族の心痛は図りしれないが、過失がなかったことは証明
されている」とのコメントを出した。

●「ロシア・トルコ首脳会談 関係修復を確認」
 Putin mends broken relations with Turkey’s Erdogan

2016年8月10日 BBC
http://www.bbc.com/japanese/37030957?ocid=bbc-japan-twitterjapan

 ロシアのプーチン大統領とトルコのエルドアン大統領は9日、ロシアのサンクトペテルブルクで会談し、昨年11月にトルコ軍がロシア軍機を撃墜して以来、断絶状態にあった関係の修復を確認した。

プーチン大統領は、トルコに対する経済制裁を「段階的に」終わらせると述べた。「優先すべきなのは協力を危機以前の水準に戻すことだ」と述べた。

 エルドアン大統領にとっては、先月のクーデター未遂事件以来、初めての外国訪問になる。事件以来、トルコ国内では軍や政府機関で広範囲にわたる粛清が行われている。

 エルドアン大統領は、事件直後にプーチン大統領から電話会談の申し入れがあったことについて、「心理的に大きな助けになった」と謝意を表し、「ロシアとトルコの友好的枢軸は回復される」と語った。

 昨年11月のトルコ軍によるSu-24攻撃機の撃墜を受け、ロシアはトルコに貿易制裁を科し、トルコにとって大きな収入源となっている団体旅行を停止した。
ロシアは団体旅行の再開を決めている。

 内戦が続くシリアについては、プーチン大統領はトルコと大きな意見の隔たりがあると認めた上で、「解決策を探る」と述べた。

●「露トルコ大統領、関係正常化で合意 貿易・エネルギーで協力加速」

2016年8月10日 ロイター
http://jp.reuters.com/article/russia-turkey-idJPKCN10L07R

 トルコのエルドアン大統領は9日、前月の軍部によるクーデター未遂後初の外遊でロシアを訪問し、プーチン大統領と会談した。両首脳は、ロシア軍機撃墜で冷え込んだ関係の正常化に向け、貿易やエネルギー分野の関係強化を表明した。

 9カ月前、ロシアは、シリア国境近くで同国軍機がトルコ軍に撃墜されたことを受けトルコに対する制裁を発動した。

 プーチン大統領は会談後、対トルコ制裁を段階的に廃止する方針を示し、両国関係を危機前のレベルに回復させることが最優先事項と表明した。

 エルドアン大統領は、ガスパイプライン事業や、トルコでの原発建設などのプロジェクトとともに防衛分野でも両国が協力を強化していくと述べた。

(転載貼り付け終わり)

副島隆彦 記

げ浅川京華 投稿日:2016/08/09 05:11

【1629】[1964]人間の原型は女であるという事実・おまけ

私は、人間は死ぬまで現役が一番良いのではと、一応考えているが、現役のままで死ぬと、周りの人間が迷惑する、つまり、この人がいなければ、というままで死ぬと、後に残る人間が困ると気付き、ある程度の年になったら、現役を退いて、生きてるのか死んでるのか分からないような存在になる、つまり、いつ死んでも、周りが困らない存在になるのも、悪い事ではない、一つの選択だと思うようになったが、今上天皇の退位希望表明を見て、そんな事も思い出した。話は変わるが、赤石様、私の「人間の原型は女であるという事実」に頷いて下さり、ありがとうございます。日本の最高頭脳集団である学問道場の会員仲間に誉めていただき、嬉しいです。人間は、母親の体内に出来た最初はみんな女、という事実は、猿の惑星が、実は地球だった、というくらいの衝撃だと思うのですが。で、ふと思い出したが、従軍慰安婦の話をしていて、戦争中、女だけでなく、男で強姦された人も本当はいたらしい、でも、そういう男が、戦後、賠償しろだの、謝罪しろだの、全く言わない、女は、80になっても90になっても、強姦された罪を問えるが、男はそんな事は、恥ずかしくて出来ないのかと、ゲラゲラ笑った。日本人で、父親が戦死している人なんてのは、戦後70年もたつ今だに、戦没者年金だかを貰っている。私は、そのおかげで、遊んで暮らせるくらいの金持ちの婆さんを、実際に知っている。はっきり言うが、韓国とかの元慰安婦と言う人たちも、日本国内の、前述のような人たち同様、遊んで暮らせるくらいの年金を、日本から70年間ずっと払い続けられていたら、文句など言わないだろう。こういう事を言うと、金が欲しいのではない、とかの、お決まりの罵声がとんできそうだが、もちろん、金ではない。でも人間に出来る正式な賠償方法など、金しかない。戦争責任などと言うが、戦争など、責任の取り切れるものでは、そもそもないだろう。だからみんな、戦争などしてはいけないと言うのだろうが。

守谷健二 投稿日:2016/08/04 12:28

【1628】[1963]天武天皇の正統性について

柿本人麿の正体(その7)
 
 会員番号3260さん、ありがとうございました。大変励みになります。
 
 前の「人麿の悲劇」のシリーズで「柿本朝臣人麿、妻死(みまか)りし後、泣血哀慟して作る歌」(207~216)を検討しました。
 その結果、人麻呂の妻は普通の死ではなく、覚悟の失踪を遂げたのだと結論付けるしかなかった。
 三つの長歌(207,210、213)の後半は、全て人麿が必死で妻を捜し求めている様が歌われている。

  …大鳥の 羽易(はがひ)の山に 汝(な)が恋ふる 妹(いも)がいます 人の言えば 岩根さくみて なづみ来し 好けくもぞ無き うつせみと 思ひし妹が 灰にてませば(213)

 《訳》大鳥の羽易の山で、あなたの奥さんを見かけた、と人が云うので、岩を踏み砕き難儀して捜しに行ったが、良い事なんか何にもなかった。生きていると信じている妻を、この灰がそのなれの果てだというのだもの。

 妻が失踪せねばならなかった原因もちゃんと書いている。

  天飛(あまと)ぶや 軽の路は 吾妹子(わぎもこ)の 里にしあれば 根もころに 見まく欲しけど やまず行かば 人目を多み 数多(まね)く行かば 人知りぬべみ さねかづら 後もあはむと 大船の 思ひたのみて 玉かきる 岩垣淵(いはがきふち)の 隠(こも)りのみ 恋つつあるに・・・(207)

 《訳》(天飛ぶや)軽の路は、吾妻の里がある土地だから、訪ねて行ってじっくり細やかに見ていたいのだけれど、いつも行けば人目が多い、しょっちゅう行けば人にばれてしまう。さねかづらの蔓が分かれても、また一緒になって絡み会うように、しばらくすればまた逢えるようになるだろうと、大船に乗っているような気持ちで安心していた。心の中では変わらずにずうっと愛し続けていたのに、・・・

 人麿は、妻の下を訪れたくても訪れることが出来ない状況が生じていたのです。人の目を恐れた。世間に知られるのが恐ろしかった。
 ほとぼりが覚めたらまた逢えるようになるさと、大船に身を任せるように安心していた。心変わりなどしたのでは無い、心の内ではずうっと愛し続けていた、のに。・・・

 人麿の妻は、何か異様な事件に巻き込まれていた、としか考えようがないでしょう。
 そんな折、妻の里から使者が来て、あなたの妻は「もみち葉の 過ぎていにき」と告げられたのです。
 人麿は、愕然とし、妻のお気に入りの場所であった軽の市に走って行き、妻を捜したが見出すことが出来なかった、のです。人麿は、必死になって妻を捜し求めている。妻の死を受け入れていない。

 しかし、私が目にした注釈書の全ては、題詞「妻の死(みまか)りし後、」に囚われて、人麿の妻は既に死んでしまっていることを前提に解釈しているのです。例外はありませんでした。
 だったら、「あなたの奥さんを見かけた」と聞くと、どうして難儀して必死になって捜索に出かけて行くのですか。
 人麿は、容易には妻の死を受け入れることが出来なかったのです。
 
 この連作に続く「吉備津の采女が死りし時、柿本朝臣人麿の作れる歌」(217~219)「讃岐の狭岑(さみね)の島に石の中の死(みまか)れる人を見て、柿本朝臣人麿の作る歌」(220~222)は、失踪を遂げ、何処で果てたかしれない妻に奉げたレクイエム(鎮魂歌)である。
 ここのシリーズは、数ある人麿の作歌中でも特に感動的な歌です。間違いなく日本詩歌の最高峰の一つです。

 問題は、この歌群の直後に置かれている歌です。あまりにも有名な歌です。

   柿本朝臣人麿、石見国に在りて臨死(みまか)らむとせし時、自ら傷(いた)みて作れる歌

  鴨山の 岩根しまける 吾をかも 知らにと妹が 待ちつつあらむ(223)

 《訳》鴨山の岩根を枕にして横たわっている私を、妻はそうとも知らず待ち続けているのでしょうか。

 人麿の辞世の歌として世に知れ渡っている歌です。しかしですよ、この歌の直前まで人麿は、失踪を遂げ、何処で果てたかしれない妻(吾妹子)にレクイエム(鎮魂歌)を捧げ続けていたのです。
 では「鴨山の歌」で人麿が語り掛けている妹(妻)とは、いったい何者なのだ。当時は、複数の妻を持つのは珍しい事ではなかった、とでも言うのだろうか。
 しかし、この直前に置かれている歌群は間違いなく人麿の絶唱です。歌聖人麿が精魂尽して歌い上げた日本詩歌の最高峰です。人麿にとって亡き妻への鎮魂慰霊は、何よりも大事であった。

 鴨山の 岩根しまける 吾をかも 知らにと妹が 待ちつつあらむ

 この歌の妹(妻)も、失踪を遂げ、何処で果てたかしれない妻ではないのか。
 鴨山の岩根を枕にして旅を続けている私を、そうとも知らずあの世の妻は、待ち続けているのでしょうか。
 
 次に置かれる「柿本朝臣人麿の死りし時、妻依羅(よさみの)娘子の作れる歌二首」(224~225)の妻も、あの世の妻が、この世の人麿に応える形に作っているのです。
  このことは、次回詳しく述べます。

 

赤石修一 投稿日:2016/08/02 14:44

【1627】[1962]浅川京華氏の文章に共感

 会員番号5367赤石修一です。
自分も女が人間の原型であることは、渡辺淳一氏の小説で薄々気づいてはいたのですが。
 福岡伸一氏の「できそこないの男たち」を読んだ時は、副島さんの本を読んだ時と同じような、ショックを受けました。
「引用はじめ」
 他人から見ると実にしょうもないものをチマチマ集めている人がいる。男性に多い。なぜだろうか。福岡ハカセの仮説
は次のようなものだ。生物の世界、はじめに雌があった。雌が生命の基本仕様。メスは誰の力も借りずに自分の
子孫を増やすことができた。いわゆる単為生殖。今でもアリマキ(別名アブラムシ。ただしゴキブリとは違います)の
ような昆虫はそうやって増殖する能力を保持している。だからものすごい速度でどんどん増える。同じ個体に由来する
同じ遺伝子を持った子孫、つまりクローンである。
 この仕組みは効率が良いが、一つだけ不利な点がある。環境が良好なうちは良いが、環境が激変した時、生き残りう
るような個体間の多様性を生み出せない、ということである。
 そこで雄が作られた。雌を作りかえることによって。雄の役割は、クローンとクローンの間を橋渡しすること
である。もうちょっとありていにいうと、ママの遺伝子を別のメスに届けるメッセンジャーボーイ。これによって遺伝
子がシャフリングされ、多様性が作り出せるようになった。だから以降、多くの生物は、単為生殖から有性生殖に生存
戦略を切り替えた。アリマキは器用な生物で、良い季節の間だけは単為生殖で増え、寒くなり始めると雄をつくって
有性生殖をする。
 このように雄は、本来、雌の使い走りだったのだ。しかし雌は欲張りなので、そのうちに単に遺伝子を別の雌に届けるだけでなく、帰り道、食料や水を取ってこさせたり、棲家を作らせたり、あるいは花でも摘んでこいとい
う具合に雄を便利に使い始めた。そうしないと交尾させてもらえなくなった。おみやげがないと怒られるようになった。
そこで雄たちは汲々とするようになり、ちょっと余分に獲物があったような時には、それを帰路のどこかに貯め、
隠すことを覚えた。あるいは、雄どうしで交換したり、貸借りするようになった。
 これが契約を作り、経済を生み、社会を作り出した。モノ集めの起源も実にここにあったのではないだろうか。
                          男がモノを集める理由(生命と記憶のパラドクス 、文集文庫)
「引用終わり」

「できそこないの男たち」を凝縮したような文章だったので、
貼り付けました。本質を鋭く解き明かす文章には、感動があります。
副島隆彦先生の経済の本を初めて読んだ時に、経済の本は最新版が命と疑わず信じていたことが、植え付けられた記憶なのか・・・・涙が溢れてどうしょうもなかったことを想い出しました。
最近よく来る変なメール、読む気にもなりません。

浅川京華 投稿日:2016/07/30 06:48

【1626】[1961]人間の原型は女であるという事実

余談ですが、例の謀略メ―ルが私にも来ました。大変光栄です(笑)。私が30代の時だったか、40すぎていたか、忘れたが、岸田秀氏(ものぐさ精神分析という著作が有名)の本を立ち読みしていて、人間は母親の体内に出来た最初はみんな女で、それが途中で男に変化したり、女のままだったりして生まれてくる、と初めて知り、この事実を知っているのと知らないのとでは、人間についての認識が根本から変わってくると、衝撃を受けた。私のように、良い年になるまで、この事を知らないままで来ている人、あるいは、知らないまま死んだ人間も多いのではないか?こんな重大な事を、学校の理科では、ちゃんと教えているのだろうか?イブはアダムの肋骨から作った、なんていう物語は大嘘で、事実は逆だった。私は、全ての常識が引っ繰り返るのを感じた。女性差別なんて大嘘じゃないか(もともと全員女なのに、差別もくそもない)。岸田氏によると、生物学的に言うと、男は女の変態で、女は男のなりそこないだそうな。性同一性障害などというのも、男に生まれたけれど私は女、という人は、最初自分は女だった、という本能が強い人、という事だろうし、女に生まれたけれど私は男、という人は、自分は本当は男になるはずだったんだ、という本能の強い人、という事ではないかと思う。多分、女だけれど私は男、という人より、男だけれど私は女、という人の方が、ずっと数が多いのでは?と思うが、これも、人間は最初、みんな女だった、という事実ゆえではないかと思う。ここ迄と、全く関係のないような事を言うが、私は、女の優等生というものが、基本的に嫌いだ。私の職場にも、このテのタイプの女はいて、結構同性受けも良いが、私はハナからバカにしている。私の職場では、定期的に勉強会なるものがあり、これが明らかに時間外労働なのに、残業手当を出さない。これについて、前述の優等生女が「当たり前のことだ」と言ったそうな。この事について私は「ほら見ろ、あれはその程度だ、どこが優秀だ」と嘲笑った。単純に言うと、優等生女のダメな所は、男の悪いマネをする所だ。ヒラリ―・クリントンなんてのも、その典型だと私は思う。

副島隆彦の学問道場・古村治彦 投稿日:2016/07/29 11:52

【1625】[1960]2016年7月27日に副島隆彦先生講演会(八重洲ブックセンター)が開催されました

SNSI・副島隆彦の学問道場の古村治彦(ふるむらはるひこ)です。


トランプ大統領とアメリカの真実

2016年7月27日(水)の午後7時から、東京駅八重洲南口から歩いてすぐの八重洲ブックセンター8階のイヴェントスペースで、『トランプ大統領とアメリカの真実』(日本文芸社、2016年7月)の出版を記念して、講演会(主催:八重洲ブックセンター、協賛:日本文芸社)が開催されました。

今回はこの場をお借りして、当日の様子をご紹介いたします。講演の内容は、後日、本ウェブサッドの「今日のぼやき」の「会員ページ」で詳しくご紹介いたします。

講演会は午後7時(開場は午後6時30分)から開催されました。開会時間になると、用意された100席の椅子はほぼいっぱいになりました。

講演会では、副島先生は、たくさんの写真を使い、「ドナルド・トランプが大統領になるのはどうしてか」ということを、語りました。時には爆笑も起き、政治漫談というものがあるとすればこうなんだろうと思いながら、私は聞いていました。

講演会は午後8時15分まで続き、その後、15分ほど質疑応答が行われました。質疑応答の後、『トランプ大統領とアメリカの真実』へのサイン会が行われ、ここにもたくさんの方が列を作っていました。

講演会は熱心な観客の皆さまの熱意と副島先生の副島節が一緒になって、素晴らしいものとなって終了することが出来ました。

今回、ご出席いただけなかった方は是非、機会をとらえて、副島先生の講演会にご参加ください。また、『トランプ大統領とアメリカの真実』をまだお読みになっていない方は、是非お読みください。現在のアメリカ政治を理解するためには必読の一冊です。

また、今年5月29日に開催しました定例会(講演会)のDVD『アメリカ名物「トランプ・ポピュリズムの嵐」と最新の世界情勢』が発売開始となりました。こちらもよろしくお願い申し上げます。

※DVDのお申し込み は こちらからお願い致します。

(終わり)

会員番号3260 投稿日:2016/07/29 00:09

【1624】[1959]Re : 守谷健ニさんのご論考について

はじめまして、会員番号3260と申します。

アメリカに家族と移住して約10年が経過しました。
日本語を母国語にしない人たちに自営業で日本語を教えています。
いまの生徒の大半は中国語が母国語の女性たちです。
ただ残念ながら、
まだこの仕事だけで家族を養えるレベルには至っておりません。

副島先生の著作は10冊以上、購入させていただいております。

最初に購入したのはたしか、
「世界覇権国アメリカを動かす政治家と知識人たち」でした。

副島先生には失礼ながらウィキペディアをざっと参照したところ、
その他に私の手元にある本はたとえば

「日本の秘密」
「戦争経済(ウォー・エコノミー)に突入する日本」
「帝国の逆襲 金とドル最後の闘い」
「思想劇画 属国日本史 幕末編」
「英文法の謎を解く」
「続・英文法の謎を解く」
「隠された歴史 そもそも仏教とは何ものか?」
「『個人備蓄の時代 自衛自活の”要塞”を築け!」
「原発事故、放射能、ケンカ対談」
「次の超大国は中国だとロックフェラーが決めた」
「副島隆彦の今こそ金を買う 世界恐慌を生き抜く!」

などだと思います。

さて私がここで書きたいのは、
守谷健ニさんのご論考についての感想です。

非常に勉強なり、説得力があると思います。
そして、たいへん有意義なお取り組みだと思っています。

以前、いちどだけ個人メールをさし上げたことがあるはずですが、
たいへん興味深く拝見しております。
最初の回からすべて通読させております。

守谷さんは最近のご論考なかで以下のように書かれていらっしゃいます。

《以下、引用はじめ》

日本の歴史学では、四世紀には大和王朝の日本統一は完了していた。
天皇の万世一系は侵すことの出来ない神聖な真実である。と云う事が絶対のドグマ(教義)です。

《引用おわり》

私もまさに守谷さんのおっしゃるその通りだと思います。

そして、その病根がかなり深いことを実感します。
それは日本人だけではなくて、日本について興味のある諸外国の方にさえもです。ここが問題があると思います。

ここではその一例をご報告さしあげます。
この夏、あるアイビー大学院生に、集中的に日本語の個人教師をしている経験からです。

その生徒は中国とその周辺アジア大陸史を専門として研究しており、大学院から論文作成のための助成金を受け取っています。
その助成金が私への支払いになります。

彼女の母国語はマンダリンです。
大学院の担当教授は英語を母国語にしていながら、
日本語と中国語の文献を読みこなす方だそうです。

そして論文作成のためには、
せめて基礎的な日本語力が必要ということで
以前からお付き合いのあるその生徒から、僕に話がありました。

大学院教授からの指示が
「日本語文献をベースとして読んだ上で、中国史を英語で仕上げるように」とのことだからです。

彼女の日本語力はまだまだ本当に初心者クラスですが、
中国語の古い文献を読みこなす能力があるので、
漢字を追いかけるだけでそれなりに日本語の文献を理解できるのです。

現代中国でも、さすがに裕福な家庭の人たちは簡体字だけを勉強するのではないと実感しました。過去に源氏物語を読んだことがあるほか、いまでも日本の推理小説を読んだり、家族で拉麺をたべに行ったりする日本通です。

私達は5月末から、週に4日程度、1回あたり2時間
いま約20本ほどの日本語文献を読んでいるところです。
戦前のものもあれば戦後のものもありますが、検索してみると権威と実績のある大学教授たちの書いた文献です。
彼女に、ユーラシア、中国の歴史約700年分(隋、唐、宋、遼、元などとその周辺諸国)の文献を読む手ほどきをしています。

そして私がたいへん驚いたのは、
そんな、北はシベリアから西はアラビア半島や欧州まで
中国本土はもちろん、東南アジア、南味などユーラシア大陸のさまざまな王朝や民族の盛衰、同化、逃亡などについて
理解している彼女でさえも、
「日本は万世一系ですね」と真顔で信じ込んでいるのです。

もちろんやむを得ない点もあります。

なぜなら、彼女が私と一緒に読んでいる日本語のさまざまな文献の筆者たち自身が、
ユーラシアのさまざまな民族の違いを詳細に分析しているにもかかわらず、
倭国や大和王朝の性格の違いなどについてだけは
まったく無頓着な視点を持っているように見えるからです。

私はこの両者のような関係が今後とも続くことは、とって良くないことだと思います。
その意味で、守谷さんのご論考は素晴らしいと思います。

長くなりました。

今後とも副島先生はじめ、守屋さんやみなさんのご論考で勉強させていただく所存です。

ありがとうございました。