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田中進二郎 投稿日:2018/05/05 23:35

【1944】[2314]↓の投稿記事の一部訂正

↓の投稿記事を訂正します。田中進二郎

「多くの歴史書では、島津重豪の蘭学趣味は藩財政を悪化させ、のちに家老・調所広郷(ずしょ・ひろさと)が大坂の大名貸しに150年賦(事実上の無期限返済)を通達して、薩摩藩の借金・三百万両を帳消しにしたとあるからだ。しかし、重豪が裏金を残していたとなると、幕末史も相当に変わってくるはずだ。」

上記の×「150年賦」→○「250年賦」
  ×「借金・三百万両」→○「五百万両」に訂正します。
なお当時の一両は現在の12万円相当と考えられるので、薩摩藩は表向きは500万両=6000億円の借金があったことになります。
おそらく重豪は、ひ孫の島津斉彬に隠し財産を残したのでしょう。
以上です。

田中進二郎 投稿日:2018/05/03 23:07

【1943】[2313]石井利明氏 『福沢諭吉 フリーメイソン論』 を読む

最新刊 石井利明著『福沢諭吉 フリーメイソン論』を読む  投稿者 田中進二郎

電波社から石井利明さんの初めての単著となる『福沢諭吉 フリーメイソン論』が刊行されました。

 SNSI共同論文集『フリーメイソン=ユニテリアン教会が明治日本を動かした』(2014年)、『明治を創った幕末の天才たちー蕃書調所の研究』(2016年 ともに成甲書房刊)で巻頭論文の執筆を務められた、石井さんの研究成果が世に出たことを、上記二冊の論文集の執筆陣の一人としてお喜び申し上げます。

 この本では、ほとんどの幕末・明治本の人物評伝で軽視されている、世界の歴史および世界的ネットワークとの関係の中で日本史を俯瞰(ふかん)するという歴史観が貫徹されております。18世紀啓蒙思想の全盛期から、20世紀終わりの帝国主義時代の始まりまでの、西洋近代の歴史的大事件の中心にいつもフリーメイソンという秘密結社があった。これを副島歴史学では、ルネサンス以来のイエズス会と死闘する知識人たちの思想運動ととらえる。
 
 副島先生の『 隠されたヨーロッパの血の歴史ールネサンスとは何だったのか 』では天才芸術家のミケランジェロを最高峰として、フィレンツェ・ルネサンスのネオ・プラトニズム運動がローマ教会に反逆して、最後には押しつぶされていった経緯が描かれていた。

 また『 ニーチェに学ぶ 奴隷をやめて反逆せよ 』では、ニーチェ哲学の本質が反カトリックであり、ニーチェは、「キリスト教は邪教である 」と公然と言って闘ったのだ、と書かれている。ルネサンスから19世紀終わりまでの西洋の近代とは、カトリック教会イエズス会 VS フリーメイソン=ユニテリアン教会の対決に他ならなかった。このことが属国日本では、これまでほとんど知識として与えられてこなかったのである。

 石井利明氏の『福沢諭吉 フリーメイソン論』では、このフリーメイソン=ユニテリアン教会
こそが、アメリカ建国の実体であり、アメリカの初期の自由な市民はベンジャミン・フランクリンらフリーメイソンリーによって形作られた。そして福沢諭吉もこのフリーメイソン・ネットワークの助けを借りながら、明治日本を当時の覇権であるイギリス帝国から政治的・経済的に独立させようとした稀有な日本人知識人であったことが明らかにされている。

日本人とフリーメイソンとのつながりは、杉田玄白、桂川甫周、吉雄耕牛(よしお こうぎゅう)、といった18世紀後半の初期蘭学者たちにまでさかのぼることができる。彼らは長崎の出島にやってきたオランダ商館長たちから、医学をはじめとする西洋科学を学んだが、それは蘭学者たちに名声だけではなく、莫大な富ももたらした。

 「オランダ正月」という西洋式のパーティ(1794(寛政6)年、閏11月、新年祝賀。大槻玄沢邸で) に集った蘭学者の面々は、フリーメイソン式のパーティーを開いていた。江戸幕府も、蘭学者たちのもたらす技術や物産がとてつもない利益をもたらすことを知っていたから、密かに容認していた。

 薩摩藩も、蘭癖大名(キリシタン大名)として知られる藩主・島津重豪(しげひで)が、彼らのネットワークに入って、密貿易をして利益を上げた。そしてこれが80年ものちに薩長連合が武器を輸入する時の軍資金になった、というのは驚きだ(本書P170)。

 何故なら多くの歴史書では、島津重豪の蘭学趣味は藩財政を悪化させ、のちに家老・調所広郷(ずしょ・ひろさと)が大坂の大名貸しに150年賦(事実上の無期限返済)を通達して、薩摩藩の借金・三百万両を帳消しにしたとあるからだ。しかし、重豪が裏金を残していたとなると、幕末史も相当に変わってくるはずだ。

 全く同時期の18世紀後半、アメリカのフリーメイソン(=ユニテリアン)の商人たちが、イギリス帝国の植民地支配に対抗してイギリス船を襲撃して、独立の機運を高めていた。彼らは本国イギリスと戦うために、オランダ商人(かれらもフリーメイソンだ)と手を結んだ。そのようなアメリカ人財閥の一人として、ジョン・ハンコックが紹介されている。(本書P120)

 私、田中進二郎の知見(ちけん)では、このころの独立戦争直前のアメリカ人も、長崎に来ていたようだ。ボストンの近郊のセイラムという港湾の町から、日本の長崎の出島に来航して、秘密裏に貿易を行っていた。長崎に入港する前に、オランダの国旗を掲げて、それで長崎奉行たち役人の目をパスしていたらしい。

 このセイラムという町に生まれた人物として、アーネスト・フェノロサがいる。そのほか、エドワード・モースや「少年よ 大志を抱け」のクラーク博士などもこの地域の出身である。彼らはボストンの富裕層のボストン・ブラーミンの一員なのだ。 彼らは明治になって突然、来日したのではなくて、18世紀後半の田沼意次が老中だった時代から長崎のオランダ商館長と通じて、日本の情報を集めていたのだろう。

 だからオランダ商館はアメリカ人の密貿易を幕府に訴えなかった。ここにもフリーメイソン・ネットワークの力が大きく働いていたのである。

 著者の石井利明氏から聞いた話であるが、幕末の段階でボストンに日本人がなんと五千人も住んでいたそうである。にわかには信じ難い史実が本当はあるのだ。

 前野良沢(まえのりょうたく)や杉田玄白、中川淳庵(なかがわじゅんあん)ら 初期蘭学者による『解体新書』の刊行が 1774年で、その翌年がアメリカ独立戦争だ。世界史と日本史はここでつながっている。

 しかし、『解体新書』の翻訳事業のリーダーだった中津藩医の前野良沢だけが、このフリーメイソン人脈から外されてしまう。良沢が翻訳を密かに行っていた場所が、中津藩の江戸中屋敷(なかやしき)である。これが築地の鉄砲洲(てっぽうず)にあった。蘭癖(らんぺき)大名・奥平昌鹿(おくだいら まさか)の庇護のもとで、良沢は書物の翻訳に没頭した。

 その中には、幕府が禁止しているキリスト教に関する書物も含まれていた。また、良沢には尊王家としての側面もあって、それがフリーメイソン人脈から外された理由だ、と石井利明氏は指摘している(本書p44)

 優れた 歴史作家・吉村昭(よしむらあきら)著『彦九郎山河』(1995年刊 )には、前野良沢が尊王家の先駆的存在である高山彦九郎(たかやまひこくろう)を、築地の江戸中屋敷にかくまっていたことが記されている。細かい話になってしまうけれども、高山彦九郎は朝廷と薩摩藩を結びつけるために、九州にわたり薩摩藩を説得しようとした。

 この工作が失敗すると、彦九郎は自刃する(1792年)のだが、その直前に中津藩(大分県)にたどりついている。この時に彦九郎に宿となったのが、神官の渡辺重名の家である。

 この渡辺重名の孫が、福沢諭吉が十代のときの学友で、遠縁にもあたる渡辺重石丸(いかりまろ)である。 祖父・重名から三代にわたる神道家だった。そして尊王攘夷派だった。

 ペリー来航の後、中津藩全体が開国和親派と攘夷派に分裂していた。諭吉のまわりも師の一人・野本真城(のもとましろ)や渡辺重石丸ら尊王攘夷派がいた。しかし、諭吉は一切彼らのことを書き記さなかった。そして、十代の諭吉が書き残したものは全くない、という(本書P25)。なぜ諭吉は自分の中津藩時代について、語らなかったのか。

 前野良沢が翻訳をしていた中津藩奥平家の江戸中屋敷に、1858年に諭吉が蘭学塾を開いたのが、『解体新書』刊行から84年後のことである。この2年前の1856年に幕府は全国の洋学者たちを集めて、九段下に蕃書調所(ばんしょしらべしょ)を設立している。

 SNSI論文集『蕃書調所の研究』で明らかにされたように、ここは江戸幕府の中にある諜報機関(インテリジェンス)だった。ここには、大村益次郎や勝海舟といったエージェントがうようよいた。西周(にし・あまね)のようにのちにヨーロッパでフリーメイソンになったものもいる。築地の中屋敷にいた福沢諭吉は、この蕃書調所にたった一度しか訪れなかった。

 その理由について、諭吉は「蕃書調所まで歩いて通うのは遠かったから」ととぼけたことを言っている。築地から九段下までは現代人でも歩ける距離だ。

 本当は諭吉は蕃書調所の中で、日本をイギリス帝国の属国化する謀略が進んでいることをよく知っていたのだ。そこでこの機関に入ることを避けたのだ、と考えられる。

 諭吉と蕃書調所の関係と、前野良沢と、オランダ正月の初期蘭学者たちとの関係がよく似ている。前野良沢は尊王派だったので、フリーメイソンがめざす開国和親政策に反対だった。だから蘭学者ネットワークからはじき出され、名声からも遠ざけられ最後は孤独死した。

 諭吉も、イギリス帝国の日本属国化の走狗にはなりたくなかった。しかし、フリーメイソン人脈との関係は保ち続けた。そしてそれを日本の独立のために活用した。だから、自分が尊王派でもあったという中津藩時代の過去については、抹消せざるを得なかったのだろう。

 『福沢諭吉 フリーメイソン論』を読み、私田中進二郎は諭吉の真意をそのように解釈した。諭吉は、自分の先達者として前野良沢を深く尊敬していたのだろう。

 石井利明氏の『福沢諭吉 フリーメイソン論』はこのような歴史についての洞察にあふれた書物である。ただ一点、難点は誤字・脱字の類がとても多い。そうなった事情について、著者の石井さんは校正にかける時間が非常に少なかった、とおっしゃられている。

 そこで私田中進二郎は、誤字・脱字などの訂正箇所を徹底的に見つけて、それを石井さんにお送りした。だから、増刷の時にはパーフェクトになるだろうと、自負している。

学問道場の皆様におかれましては、この『福沢諭吉 フリーメイソン論』を是非とも購読していただきたい。皆様の力で増刷を実現しましょう。

田中進二郎拝        2018年5月3日

副島隆彦  投稿日:2018/04/29 10:38

【1942】[2312]前回約束の、 私の本からの画像での ページ貼り付け。

副島隆彦です。 今日は、2018年4月29日(日)です。

 前回、下↓ の 4月23日に書いて載せた 「2308」番で、約束しました 私の本の「世界政治の裏側の真実」(2017年10月刊 日本文芸社、 佐藤勝氏との対談本) からの ページを、画像で読めるようにした ものを、 そのまま、貼り付けます。何とか、読んで下さい。

 私は、今は、またすぐに次の本を書くことに取りかかりまして、貧乏暇なし、 で仕事をしています。

 あ、そうだ。 私、副島隆彦 の職業は、以後は、「作家(さっか)」と言うことになりました。 どうも、もう「評論家(ひょうろんか)」の範囲には、入らなくなっているそうです。

「副島よう。お前の本を、事実の記述だ と思って読むと、腹が立つけれど。小説、文芸作品だと思って読むと、すんなり読めるよ」 という、私の友人が、昔、居ました。そうなのでしょう。

 最近、どうも、私は「作家の先生」と呼ばれて、それで通用するらしい。私も、自分で、もっと世の中の広いところに出て、「私は、作家です」で、通用する生き方をしようと、思います。ですから、以後、私は、自分の職業を、作家とも名乗ります。 副島隆彦 記

(転載貼り付け始め)

 副島隆彦です。 今もまだ、首相の地位にしがみついている、みっともない、最低の男である、安倍晋三たちの 森友学園の 贈収賄(ぞうしゅうあい。=汚職。刑事法の専門用語なら、=瀆職罪(とくしょくざい) )の事件での、犯罪のことについて。 

 警察が全く動かない。警察も腐り果てている。ぴたりと動かないままだ。 さらに、検察庁、地検特捜部(ちけんとくそうぶ)という、法務省の、腐り果てた、準司法権力による、証拠隠滅、証人( 篭池夫婦たち )を、捕まえたまま、拘置所の中に隠している、汚れきった者ども、の所業。

篭池に 20億円を融資した、りそな銀行の関係行員たちは、すべて、ゲロゲロと、大阪地検特捜部に、自白して、供述証拠が、すべて出来上がっているだろうに。それを、大阪地検特捜部が、隠してしまっている。 「東京から、強力な、応援をもらい」だと。

 あの、山本真千子(やまもとまちこ)特捜部長、 という、間抜け顔をした、 女の特捜部長は、どうなったのか。 
 

山本真千子 大阪地検 特捜部長  (2008年撮影)
 
 彼女は、少しは、本当のことを、やって、検察官としての正義と倫理 を貫こうとして、それで、今は、「隠せ、隠せ。山本を外に出すな」 と、内部で、 “押し込め” に遭(あ)って 検察庁の中に、監禁されているのではないか(笑)。 

 私は、の1か月、記事とかの追いかけを全くやっていないので、国会での追及を含めて、ほとんど、事件の経過を知らない。 検察官、というのも、本当にワルいやつらだ。 まさしく、腐(くさ)り果てている。 他に言いようがない。 

以上が、 森友学園の問題についての、私、副島隆彦の発言部分です。

副島隆彦です。 続けて、シリア内戦での、 ウソ八百の 「シリア政府軍(バシャール・アサド政権)が、化学兵器=ケミカルウエポン を撒(ま)いた」 の 西側(ザ・ウエスト。 アメリカ、フランスF2、イギリスBBCなど)の、ねつ造報道 に、ついての、私の 昨年の 10月での本の中の 発言部分です。 これが、真実だ。  副島隆彦 記

(転載貼り付け終わり)

副島隆彦です。 取り急ぎ、以上です。 気になった人は、この本を買って全編を読んでください。勉強になりますよ。   

副島隆彦 拝 

(追加。新聞記事 資料 )

●「 野党の追及よりずっと厳しい大阪地検の女性特捜部長は何者か 」

2018年4/3(火) NEWS ポストセブン 週刊ポスト2018年4月13日号

 政権支持率の大幅低下をもたらした森友学園問題をめぐり、安倍一強を揺るがしたのは野党でもメディアでもない。大阪地検特捜部である。異例の女性特捜部長を中心とした捜査チームは、異常なまでの執念と覚悟で、官邸を追い詰めている。

「訴追を受ける恐れがあるので答弁を差し控えたい」

 証人喚問に立った佐川宣寿・前国税庁長官はそう繰り返し、約50回にわたって証言を拒否した。

 自民党内では、佐川氏が安倍晋三首相夫妻をかばい続けたことから、「これで佐川は逮捕を免れる」という見方もあるが、政権が検察捜査を意のままに操れると考えているとすれば思い上がりだろう。

 佐川氏にすれば、ダンマリで逃れられる証人喚問での野党の追及は怖くない。だが、刑事訴追され、証言拒否できない検察の捜査を受けることは本気で恐れていたのだ。

 公文書改竄事件で財務官僚が検察の取り調べに“全面自供”すれば捜査が政界に波及する事態もありうる。森友事件を取材してきたジャーナリスト・伊藤博敏氏が指摘する。

「財務省の公文書偽造の事実がはっきりした以上、大阪地検特捜部は籠池前理事長夫妻だけを逮捕・起訴し、財務官僚は不起訴にするという“予定調和”の捜査はできなくなった。佐川氏が逮捕、起訴される可能性は十分あります。

 その場合、検察は、財務官僚たちが、国有地を安く払い下げたという背任を隠すために公文書の改竄を行なったという容疑を組み立てるはずです。そして『官邸の指示があった』という証言を得られれば、政治家や官邸中枢も事情聴取の対象になる」

 検察の森友事件捜査は、今後、財務省から政界を視野に入れた展開になる。その指揮を取るのは“酒豪”で知られる山本真千子(やまもとまちこ)大阪地検特捜部長だ。大阪市立大学出身で京都、大阪、東京の各地検を経て法務省人権擁護局総務課長から2年半前、女性初の特捜部長に抜擢された。

「独身で化粧気が全くなく、おしゃれにも無頓着で、記者とも気さくに赤提灯で飲む。これまで大型事件の捜査を手がけたことはなかったが、テキパキ事件を処理するタイプで上司に信頼されている。女性検事の中では出世頭です」(大阪の司法記者)

趣味は酒とテレビドラマ。とくに木村拓哉主演の検事ドラマ『HERO』の大ファンで、DVDボックスまで買いそろえたといわれている。その山本氏が特捜部長に就任すると、国民の注目を集める森友学園事件に遭遇した。

「山本特捜部長は森友学園への国有地払い下げ疑惑の報道直後から重大な関心を持って内偵捜査を進めさせ、土地売却の資料を集めた。最初から立件に向けてやる気満々だったが、政界がからむだけに捜査は難航した」(同前)

 籠池夫妻の逮捕(2017年7月31日)は「国策捜査」と批判され、その後、籠池夫妻を異例の長期勾留していることも「政権の口封じに加担している」との批判を浴びている。そこに強力な助っ人が現われた。東京地検特捜部である。東京の司法記者が語る。

「大阪地検特捜部は文書改竄問題で財務官僚を大阪に呼び、任意の聴取を行なっている。いずれ佐川氏の聴取も行なわれるはずだが、最高検は大型事件の経験が乏しい山本特捜部長だけでは財務省の捜査は荷が重いとみている。そこでリニア事件捜査が一段落して手が空いた東京地検特捜部と大阪の特捜部が合同で財務省本省に強制捜査に入るという情報が流れています」

 東京地検の森本宏・特捜部長は特捜経験が長い文字通りエース。法務省刑事局刑事課長を経て昨年9月に特捜部長に就任すると、安倍政権肝煎りのリニアに関わる談合事件捜査と、やはり安倍人脈がからむスパコン疑惑を次々に立件し、特捜部の「最強の捜査機関」としての威信を回復させた人物だ。

 最高検は強力な助っ人投入で女性特捜部長に大手柄を立てさせようとしているのである。

◆最高検の“リーク”か
  その背後に検察の安倍政権との因縁がある。法務省・検察組織は検事総長を頂点とするピラミッドで、「検察官の独立」を守るために実質的な人事権も検事総長が握っている。他省では官僚トップの事務次官は検事総長への出世コースにあたる。

 だが、安倍政権は内閣人事局の人事権を盾に検察人事に介入した。

「法務・検察首脳部は2016年7月の人事でエースの林真琴・前刑事局長を事務次官に就任させる人事案を官邸に上げた。ところが、官邸は人事案を突き返し、同期の黒川弘務・官房長を次官に据えた。

 黒川氏は政界捜査の際には情報を逐一官邸にあげることで官邸の覚えがめでたく、甘利明・経済再生相の斡旋利得事件の際に特捜部が甘利事務所への家宅捜索さえ行なわずに不起訴処分にしたのも、そのパイプで政治的取引があったからだと見られています」(伊藤氏)

 その後も、法務・検察首脳部は昨年7月、同12月に林氏を次官にする人事案を上げたが、官邸は拒否して黒川次官を留任させ、ついに林氏は次官になれないまま名古屋高検検事長に異動した。法務・検察は煮え湯を飲まされ続けたのだ。

 安倍官邸の人事介入への反発は、黒川氏の存在で政界捜査に“待った”をかけられてきた特捜部など捜査の第一線に立つ検事ほど強い。

 それからほどなく、朝日新聞が財務省の文書改竄問題をスクープし、安倍政権は追い詰められた。伊藤氏が言う。

「朝日の情報源は改竄前と後の文書を持っていた大阪地検ではないかと見られていますが、流出を疑われるのを覚悟でやったとは考えにくい。むしろ、最高検の検察首脳部が安倍政権に痛打を与えるために出したのではないか」

 オール検察の安倍政権に対する“宣戦布告”だったという見方だ。折しも佐川喚問の後、改竄の全責任を負わされた形の財務省サイドから不穏な情報が流れ出した。

「文書改竄にあたって、官邸と財務省本省の間で書き換える文面の調整が行なわれていた。窓口となったのは双方の中堅キャリアだった」

 という内容で、その話には調整役となった2人の官僚の個人名や関係性などもあって妙に具体性を帯びていた。現時点では真偽不明だが、大阪地検特捜部が財務省への強制捜査と佐川氏ら財務官僚への取り調べで、官邸と財務省が改竄の協議を行なっていたという証拠をつかむことができれば、今度こそ、安倍官邸は決定的なダメージを被ることになる。

 そこまで踏み込めるか、それとも官邸の顔色を窺って籠池夫妻立件で終わるのか、山本特捜部長の真価が問われる。

(新聞記事 資料 貼り付け終わり)

副島隆彦 拝 

副島隆彦の学問道場・古村治彦 投稿日:2018/04/27 12:15

【1941】[2311]副島隆彦の学問道場からのお知らせ(学問道場・古村)

 SNSI・副島隆彦の学問道場研究員の古村治彦(ふるむらはるひこ)です。今日は2018年4月27日です。

 本日はこの場をお借りしまして、いくつかお知らせを申し上げます。

1.2018年6月17日(日)に定例会を開催いたします。現在、参加お申し込みを承っております。参加申し込みは以下のアドレスからお願いいたします。

※定例会出席のお申し込みは以下のアドレスでお願いいたします↓
http://snsi-j.jp/kouen/kouen.html

2.既に参加お申し込みをいただき、参加費のお振込みをいただきました方には返信メールをお送りいたしております。お振込みをして1週間経過してもメールが届いていないという方には、お手数をおかけし恐縮でございますが、下記連絡先までご連絡をお願いいたします。

【お問い合わせ先】
「副島隆彦を囲む会」
・メールアドレス:snsi@mwb.biglobe.ne.jp
・電話番号:048-788-1837

3.2018年4月28日から5月6日まで大型連休となります。金融機関も休みとなるため、参加費お振込みをいただきながら、確認が遅くなり、返信が遅くなる場合もございます。ご理解とご協力のほど、よろしくお願いいたします。

4.ウェブサイト「副島隆彦の学問道場」内の「今日のぼやき」広報ページで副島隆彦先生、SNSI研究員の最新作のお知らせをいたしております。よろしくお願いいたします。

※「今日のぼやき」広報ページは以下のアドレスとなります↓
https://www.snsi.jp/tops/kouhou

以上、お知らせいたします。

よろしくお願い申し上げます。

副島隆彦の学問道場
古村治彦拝

古都弁蔵 投稿日:2018/04/26 08:23

【1940】[2310]日本は超格差社会になる

まずは一句
大増税の予感。家計( 加計 ・家計)に優しい安倍政権  なんちゃって

大学受験の時期もかなり前に過ぎた。大手予備校Tスクールのチラシを見てびっくりしたことがある。昨年より今年にかけて、私立大学の定員を大幅に削減しているとのことである。これは文科省の方針によるとのことである。

そのTスクールのチラシによると、関西有名私大R大学はこの2年間で6000人削減 関西有名私立大学KK2大学はこの2年間で4000人削減 東京を中心の有名私立M大学はこの2年間で4000人削減という。私の出た小規模中堅私立大学も今年750人削減されたという。他の大学も文系を中心にして大幅な人員が削減されたようである。これについて様々な意見がある。

私 古都弁蔵の意見を言いたい。

これは政府・自民党の国家像と国民をどのようにしたいかの国家像の反映である。という点を指摘しておきたい。

今後 日本は超階級社会になる。エリートはごく少数でよい。あとは一般労働者として75歳まで働き続けること、生活できない者は死ぬまで働きつづけよ。あと特殊技術を持つものは別扱いにするが、この者たちも年収1千万円までしかだしませんよ、残業代は支払いませんよ。但し、過労死はさせたくない、なぜならば日本の労働力が減少するからである。ただし過労死の直前まで働いてもらう。

これが政府自民の考える国家感だとつくづく思う。

最近新聞の折り込みチラシを見てつくづく感じることがある。

この10年で、いわゆる高級かつ高給な職種が大幅に減少している。8割ぐらい清掃と警備の仕事である。いわゆる3Kの仕事は常に非常に人手不足で苦しんでいる。巨大ビルの清掃部門は人手不足ですでに現場は仕事の押し付けあいで騒然としているという。

この3Kという分野に人を供給できるように、この社会は巧妙に仕組まれていると考えるのが正しい見方である。あらゆる場面で人がどんどん下に落ちて行く社会になってしまった。一旦落ちたらこの社会は上に這い上がることが非常に困難になった。まさに超階級社会の出現である。フリードマン氏の提唱した新自由主義の到達点であり完成点である。このように考えると、今回の私立大学の大幅な定員削減問題も、すべてのことが地下水脈としてつながってくるのが見えてくる。

森本達樹 投稿日:2018/04/24 22:16

【1939】[2309]福沢諭吉と学問道場の苦労は類似?

会員番号8177番の森本達樹と申します。

石井利明研究員の著書、「福沢諭吉フリーメーソン論」を拝読しました。

石井研究員に「福沢諭吉フリーメーソン論」の、私の読後感を、学問道場のサイトを通じてメールした。そして、石井研究員より丁寧な返信をいただいた。
私は、再度、同著を読み込んで、学問道場の掲示板に、私の「福沢諭吉フリーメーソン論」の読後感を投稿しようと考えていたが、石井研究員から頂いた返信にある「私としては、頂いた感想でも十分だとおもいます」との言葉に甘えて、私が石井研究員に送信したメールに加筆修正したものを投稿させていただきます。

「福沢諭吉フリーメーソン論」を読み終えて、まずは、石井研究員が「フリーメーソン=ユニテリアン教会が明治日本を動かした」で論じた福沢諭吉像を、ガッツリと肉厚にして一冊の読み応えのある本にしているのに驚嘆している。
同著の冒頭で、中津はどういう所であったのか知り得た。
そして、同著を読み進めるにつれて幕末から明治初頭までの国内外の情勢が良く分かった。
特に、アヘン(アロー)戦争の真の原因、薩英戦争の実相、下関砲撃の真相を知り得て驚愕している。
「歴史(真相・事実)は、えぐり出す(暴く)モノ」だと改めて認識できた。

浅学の私は「福沢諭吉フリーメーソン論」を一読しただけでは、福沢諭吉の偉大さは分からない。
ただ、「福沢諭吉の生涯は苦労つづきであっただろう」とは想像できた。
福沢諭吉は、日本をワールド・ヴァリューズでの文明国にすべく奮闘し、「学問のすすめ」がベストセラーとなり、日本に光明が差したかに思えただろう。
しかし、日本国内の自由民権運動の高まりや、米国でのユニテリアンの衰退、西洋列強の帝国化など、国内外の趨勢が、福沢諭吉たち(ユニテリアン。ロッキアン)の望まない様相を呈し始めた時の彼らの落胆は、いかほどだったか私には想像できない。

上記のような感想を石井研究員にメールしたところ、石井研究員は私のメールへの返信の中で、

「帝国―属国関係の中で、属国の心ある知識人は苦労せざるを得ない。
それは、現在までも続く、厳しい現実だと思います。
この苦労の渦中に、我々、学問道場も晒されています。」

と、仰られていた。
石井研究員は、「我々、学問道場」と、謙遜して仰られていて、本当は「SNSI」と仰りたかったのではないのか?
私は学問道場に入会してSNSIの皆様を、わずかばかり支援している分際だ。しかも新参者である。

福沢諭吉になったつもりで「福沢諭吉フリーメーソン論」を再読して、福沢諭吉とSNSIの皆様の苦労の一端をうかがい知りたい。

ここに、私と石井研究員のメールを貼るのが望ましいだろうが、石井研究員の了承を得ていないので貼らない。

石井利明研究員殿、ありがとうございました。

副島隆彦 投稿日:2018/04/23 09:38

【1938】[2308]私は、ずっと出版社に籠(こ)もっていました。続けて4冊の本が出ます。

副島隆彦です。 今日は、2018年4月23日(月)です。

 私は、この3週間ずっと、出版社の編集室や、組み版屋(くみはんや。type setter 印刷屋に最終原稿が入る準備をする会社。昔の版下(はんした)制作屋 )の 校正者用の部屋に、閉じ込められていました。

 独房のようなところに入れられて(収監だ)、ずっと外界(がいかい)からほとんど遮断された処(ところ)で、ずっと集中して原稿を書いていました。それを、どんどん打込み係や編集者が、ゲラ(ガリー・プルーフ galley proof )にしてゆきます。

 そういう監禁部屋(笑い)に、ずっといて、寝るときは、椅子を並べて寝て、上着やスプリングコートを被(かぶ)っていた。そうしたら、4月20日(金)から急に暖かくなって、初夏の感じになった。

 窓外の街路の樹木も見窄(みすぼ)らしいまま盛んに繁(しげ)りだしている。3泊4日もお風呂にもはいらないで、穢(きたな)い下着のまま、集中して仕事をしていると、体が痒(かゆ)くなって、流石に工場労働者( manual worker , labourer )のようだ。

 だが、私はこのカンヅメの環境が好きだ。会社で椅子並べて、そのまま寝ているのが、自分の人生環境と職種によく合っていて、気持ちが安らぐ。そうやって、いろいろの出版社に、押し掛けては、編集部に泊まり込んで居座って、原稿を書き上げて、それで本にして貰った、私の20年だ。いや、30年が経(た)った。 そうでないと最後の締め上げで本が完成しないのだ。 その前に、準備期間が3カ月ぐらい掛かっている。

「ホテルの部屋なんか取って貰わなくていい。コンピュータとテレビとベッドがあると、私は仕事をしませんから」と、言い続けて、それで、こういう 現場の週刊誌ライターや、打込み係や、校正者と同じ生活が、一番、自分に合っている。 私は、生来の出版業界の、職人(しょくにん。クラフトマン、アーチザン)だ。

なぜ、私が、追い詰められると、自分から出版社に押しかけて、そこで寝泊まりしてきたか、というと、まさしく、毎回、毎回、追い詰められて、それで、編集者から催促の電話が来て、「先生、そろそろ原稿はどうですか(出来上がっていますか)」の、電話が、ものすごくイヤだったからだ。。 

 借金取り(融資を受けた先)から、返済の催促を受けて、電話が、何度も掛かってきた、だらしないサラリーマンたち(博奕か酒か女か)への、サラ金地獄の時代は、もう、過ぎ去ってなくなった。非合法化されて地下に潜ったのだと、私は、鋭く思うが。 私は、大学時代に、利息制限法(高利貸し法だ)と出資法の 裁判所の重要判例をずっと読んでいたことがある。

 経営者(自営業者も)だったら、この 借金取り立ての恐怖心が分かる。それが、どれぐらいイヤなものか。これを体で味わって知っている人から、先(さき)、上(うえ)を、本物の人生という。

 作った会社を何回か潰して、この世の人間関係の地獄を知り、そこから這い上がって来たような人間でなければ、本当は、本物の人間ではないのだ。 あとは、デパートのお子様ランチか、女子供(おんなこども)の世界だ。 

 私たちの学問道場は、本物の人間集団だから、こういう大人の世界を、大前提( the major premise ザ・メイジャー・プレミス) にしている。少なくともこのことを知っている人間でなければいけない。 

 だが、私たちは、一方で、同時に、知識、思想、真の学問をする人間たち(この世の真実を表に出すこと)でもあるから、そういう、薄汚い 商売人、実業家の、「凍り付くような浮世=憂き世 の 裏」を、一方で、遠ざけ、軽蔑するだけの、高見(たかみ)に立つ人間集団でもある。

私、副島隆彦は、この借金取りの恐怖と、そっくりの、編集者からの原稿催促の電話が、もの凄くイヤだった。だから苦し紛れで編み出したのが、「それでは、私は、今からそちらに行きます。そして原稿が終わるまで帰りません。編集部の片隅ででも置いて下さい」と、やり出した。

 自分の体ごと出版社に持ってゆけば、文句は出ない。目の前に、人質で著者がいるのだから。原稿の催促の電話も来ない。いくら何でも編集者が、「あの先生(著者とも言う。書き手、作家 )は、約束を守らなくて、自分たちに迷惑をかける。書けないのだ」と、言わなくなる。だから、私は、こういうことをずっとやって本を書いて来た。

 これが、私の生き方だ。必要に迫られれば、どんなことでもする。どうやってでも仕事を終わらせる、という気迫と根性がなければ、もの書き、言論人なんかやっていられない。

 文章を書いて、それを世の中に出して、人々に読んでもらって、わずかなお金に換える、というのは、これぐらいキツいことだ。どんな仕事でも、そうなのだろうが。 そういう根性のある若者でないと、育て甲斐(がい)がない。私の処に、今からでも、寄ってきて集まりなさい。私が、体ごとまるまる、で指導します。 「人は、自分の先生と呼べる人の、背中を見て、育つ」のだ。

 だから、私は、この4月4日ぐらいからの、世界の動きも、日本の政治の動きも、何が起きていたのかよく知らない。編集者たちが、最新のニューズの内容を、ぽつんぽつんと教えてくれただけだ。

 「ああ、そうなのか」と私は思うだけだ。一昨日、我が家に帰って、ようやくネットで、いろいろ後追(あとお)いで、この3週間で、次から次に起きていた政治問題のあれこれと、その推移を分かった。

私は、4冊の本を 順番に何とか仕上げて、それを どんどん 書店に並べている。

1.「 福澤諭吉 フリーメイソン論  大英帝国から日本を守った独立自尊の思想
2018/4/16 発売 電波社 刊
著者 石井 利明、 監修 副島 隆彦


福澤諭吉 フリーメイソン論

これは、今、全国の書店に並んでいます。今、「今日のぼやき」で紹介しています。読みにいってください。 そのせいで、アマゾンでは、売り切れ、入荷待ち という状態です。

 アマゾンという 会社 (この10年で巨大企業になった。タコ入道の ジェフ・ベゾスが会長 ) は、ふざけた会社で、品切れになっても、取り次ぎや出版社に対して、「勝手に持ってこい」という威張り腐った商売をしています。出版社の営業・販売のバカも大至急で、この事態に対応しようとしない、横柄な、連中もいます。

 「言っても、営業が言うことを聞いてくれないんですよ」 と、編集者は、言い訳をする。「お前に押しが足りなくて、お前がバカだからだ」、と、私は怒鳴ります。

この 『福澤諭吉 フリーメイソン論  大英帝国から日本を守った独立自尊(どくりつじそん)の思想 』は、ものすごくいい本です。石井利明君が、10年間、苦労して書いた。これで、ようやく、ボケのままの 日本人が、 「一万円札の、福澤諭吉、という人は、一体、どういう人で、何がそんなに偉かったのか」が分かる。 

 考えてみれば、「私(たち)は、福澤諭吉について、実は何にも知らないよ。誰も教えてくれないよ」 「 福澤先生は、何が、どう偉大だったのか。ホントだよ。誰か教えてくれよー」
という人、読書人にとって、必読の本です。分かりたくない人間は、分かるな。どうせ愚鈍なままの人生を、終わりだけなのだから。

 私は、冒頭の 推薦文にも書いたが、「この本は慶応大学出(で)の人たちに読んでもらいたい。あなたたちも、福澤先生のことは、何も知らないんだ。誰からも何も習っていない」と、厳しく、鋭く、問い詰める。「このことを、少しは恥ずかしいと思うなら、この本を読みなさい」 と。 

 「 自分は、慶応高校や、大学(東京の 金持ちの家のボンボンのアホたちであれば、慶応幼稚舎=小学校、中学校=に、親に入れられただけで、と正直にいうだろう。安倍晋三並の生来の知恵遅れたち )に、たまたま入っただけで、福澤諭吉のことは、学生の間も、誰からも何も本当のことは、教えてもらっていない」と、正直に言うだろう。 その正直さ、が、我ら学問道場に集まる者たちの、真に誇るべき、凄さだ。

 日本人は、 自分の県内の、どこどこ高校を出たことで、お互いをランク付して生きている。「あの家の娘は、 県立足利女子校の出で、あそこは進学校で、いい子だから、きっといい家の嫁になるだべ。いいもらい手があるずらー」と、言うのだと、石井利明君が、栃木県(下野=しもつけ= 蝦夷=アイヌの 下の毛の国。 上の毛の国が、上野=こうずけ=群馬県) の人だから、言っていた。 

 今の日本人は、それぞれ出た高校や大学で、その人の出身部族(ぶぞく。tribe )とする。この部族認定は、いい加減なものであるが、ある人を、どういう人間かピン止め(これを、profile プロウファイール という ) するときに、その人の学歴で、どこの高校、大学かで、まず、決めつける。それが現実の世の中だ。

アメリカ合衆国でも、実は同じなのだ。 「 ああ、あいつは、あのpreppie プレッピー school 、進学校 )だから、秀才だな」と、「オバマは、ハワイの プナホウ高校か。じゃあ(日本で言えば、函館ラサールのような)優秀だな。黒人だけと、頭の中は白人だ。それから、ハーヴァード大・ラー・スクールで、ラー・レビュー誌の編集もしたエリートだからな」となる。

 最近聞いたが、あの、女たちに人気がある俳優の石田純一(いしだじゅんいち)が、あの歳で、また子供を作った(私と同じぐらいの歳なのに)そうだ。彼の2番目の嫁(妻、配偶者 松原千明)との娘の すみれ という女優も、ホノルル市のプナホウ高校を出てから、カーネギーメロン大学に行って、今は、ハリウッドで国際派の映画俳優を目指しているそうだ。

 トランプは、ニューヨーク市の東外れの、ニューヨーク5区(バーロー)の一つの、クイーンズ区のジャマイカエステイトという、東京で言えば、江東区か、足立区の、その中の、まあまあの高級住宅街で生まれて育った人で、生来の暴れ者だから、カトリック系で士官学校向けの高校しか出ていないが、イエール大学のMBA出だということで、一応、エリートだと言うことになっている、が大した学歴ではない。

 だが、お姉さんは高等裁判所の判事までしていたし、トランプは、生来、ずば抜けたビジネス、と人間管理 の才能を持っている。そこをアメリカ国民が、真剣に見込んだ。こいつを自分たちの指導者にしよう、と。それが、アメリカン・デモクラシーの凄さだ。・・・ もうこういうバカ話は、やめよう。

2. 「 今の巨大中国は日本(人学者)が作った 」
2018/4/28 発売  ビジネス社刊、 副島 隆彦 著  が、 もうすぐ発売になる。 この 「今の巨大中国は日本(人学者)が作った」の重要性については、今日は、もう書かない。やれやれ、苦労して突貫工事で書き上げた。 


今の巨大中国は日本が作った

3. 「 真実の西郷隆盛 」
2018/5/19 発売予定  電波社 副島 隆彦 著  は、古村治彦君が、膨大な文献収集をして出来上がった本だ。今、NHKの大河ドラマ「西郷(せご)どん」で描かれていることの、さらに、その裏の大きな真実を この本は描き出している。

 「西郷隆盛は、陽明学(ようめいがく)すなわち、儒学(じゅがく)の中に入り込んだキリスト教」を、真剣に学んだ、「士農工商エタ非人」の身分制度に、心底、反対した、キリシタンであり、同時に、薩摩藩が重点的に育てた 藩主直属のお庭方(おにわかた)、すなわち 情報将校(インテリジェンス・オフィサー)であり、藩の精鋭の武士集団だった精忠組(せいちゅうぐみ)を率いた人物だった」と、大きな真実を、たくさんの歴史資料に基づき書かれている。 

 今では、鹿児島市の教育委員会も、島津藩主の歴代の藩主の墓があり菩提寺である 福昌寺(ふくしょうじ)(玉竜高校の裏手)をキリシタン墓地 として、公示している。

 NHKの番組の時代考証をやった鹿児島大学教授の人の研究成果を、今度のドラマの中に、盛んに取り入れているようだ。 もう 隠しようがないのだ。だが、こっちの「真実の西郷隆盛」は、さらにその先、上をゆく。時代の最先端の本である。

「西郷(せご)どん」の原作となった小説家、ということになっている林真理子(はやしまりこ)は、何にもしていない。名前だけだ。林真理子は、自民党と 文化官僚 べったりの 悪い小説家に、成りはてた。成敗しなければいけない。林真理子だけではない、この他にも、たくさんの作家が、自ら自覚的に、体制、権力の手先になりきっている。強く、批判されるべきだ。

4.そして、私、副島隆彦は、 自分の最新の 金融本を、3カ月かけて、最後は組み版屋に泊まり込んで、やっとのことで書きあげた。書名は、「迫り来る大暴落 と 戦争“刺激”経済」 (徳間書店、5月末、発売予定)だ。この本のことは今日は書きません。

以上です。 このあと、私、副島隆彦は、近いうちに、この4月に起きていた 「森友、加計、政府決済文書の改竄(かいざん)犯罪=刑事違法行為 の 問題 での、安倍晋三 と麻生太郎たちの 犯罪 」のことで、 次回、 私が、すでに、昨年10月に出した、佐藤勝(さとうまさる)氏との対談本の中から貼り付ける。

 「安倍晋三が、”いわゆる疑惑の3日間” である、2015年の9月4日に、自分で、大阪まで行って、国会審議をすっとばして、公明党の冬柴鉄三の息子がやっている かき鐵(かきてつ)という 牡蠣なべ屋で、りそな銀行から下りた 融資金 の 20億円 うちの、 半分を、 財務省からの補助金8億円の半分と合わせて、安倍晋三が、秘書と直接、自分で、 “山賊わけ” で、受け取ったのだ」という箇所を、今週末にでも、 ここの 重たい掲示板に、そのページを貼り付けます。読んで下さい。

 籠池(かごいけ)自身には、このりそな銀行から自分が借りた形になっている融資金20億円は、1円も行っていない。そのかわり、籠池は、あの 小学校の土地と建築費、で合計、別の20億円分を、「なあ、篭池はん。あんたも、これだけのもんを、タダでもらえるんやから、安倍首相に感謝せな、あかんよ」と親分衆に言われたのだ。

私、副島隆彦は、はっきりと、こういうことも書いている。彼らは、全員で、政治犯罪者なのだ。それでも、安倍晋三と麻生太郎は、逃げ切って、生き延びるつもりだ。 このドス黒い男たちが強い、のではない。それを支えている 特殊な 宗教団体 の力だ。

 麻生太郎は、吉田茂の孫で、炭鉱夫から、這い上がって九州の炭鉱王になった、麻生多賀吉(あそうたがきち)の孫だ、と知っているが、炭鉱の時代はとうの昔(1960年まで。このあとエネルギー革命で、サウジアラビアからの石油輸入の時代 )に終わって、今は、麻生セメントだからセメント産業で儲かっている、のか、と思ったら、セメントなんかで食べられる(お金になる)はずがない。

セメントだけは、日本は、唯一、自給できる国だ。大陸の縁(へり)で、火山列島が珊瑚礁になって、その上にあるのが日本列島だから、セメント(石灰石)だけは、豊富に出るから、世界一値段も安く作れる。こんなもので利益は出ない。

 麻生は、全国の青年会議所、商工会議所を握っているが、本当は、今は、産廃(さんぱい)業者、産業廃棄物の業界を握っている、それで、儲けを出している。今は、ゴミが一番、カネになるのだ。それまでは、きたないものだったものが一番、カネになる。世に連れ、時代に連れ、で、人間は集団で生き延びてゆく。

 この他に、シリアで、使われたという化学兵器 (ウソだった) の事件に、ついても、私は、前述した対談本に書いている。「 2012年に、シリア政府は、化学兵器を使用していない」と公言した、ヨーロッパで一番、勇敢で、優れた女性検察官である、カルラ・デルポンテ女史のことを書いた。その箇所(ページ)数枚を、後日、この重たい掲示板に貼り付けます。

 カルラ・デルポンテ女史 は、国際刑事司法裁判所の、戦争犯罪(ウォー・クライム)摘発の 国際犯罪捜査の主任検察官だった女性で、今は国連の人権委員のメンバーでもある。

 彼女の闘いが、真実を暴き続けたことが、Moonie ムーニー
=統一教会、 ISIS 、イスラエルの中の強硬派(ネタニエフ首相も抑えれない)、アメリカのヒラリー派の凶暴な、こっちも凶暴なムーニー、の犯罪者の連合体 との 闘いだ。世界中の正義の人々は、カルラ・デルポンテと共に闘わなくてはいけない。 

 なんだ、あの、「ホワイト・ヘルメット」という気色の悪い連中は。どこから、這い出してきて、そして、闇の中に消えてゆくのだ。 ロシア国営放送(RTV エル・ティ・ヴイ)が、アメリカのイリノイ州(シカゴ)にある、「アメリカ・シリア支援協会」が、彼らの本部だと、報道していた。

ねつ造画像で、泡を吹いて倒れていた、シリアの東グータ地区のドゥーマの 女の子や、救護隊員たちは、元気で、RTVの画面に出てきた。 「サリンや塩素ガスなど、撒かれていない」と。

イスラエル政府が加担してやった 犯罪こととなると、あのお高くとまった、フランス(マクロン)と。イギリス(メイ。内務官僚=政治警察上がりの女)たちは、顔が引き攣って、偽善者の表情になる。フランスとイギリス という 威張り腐った国の、真実の 愚劣さが、よく見てとれた。 彼らを、私、副島隆彦は、見下げ果てることが出来て、この一等国の 限界が、見えて嬉しい。 他の国は、こんなまで、無様(ぶざま)なことはしない。

 それから、私は、パキスタン人で、極悪人の世界秘密組織の 女である、
マララ・ユスフザイ (ノーベル平和賞をもらった) という 極悪人の少女を、許しがたいと思っている。先頃、故郷、パキスタンにチラと帰ったら、ものすごくパキスタン民衆、国民 から嫌われていた。

 政治指導者たちは、自分が、足下(あしもと)で、たくさん抱えている、子分(兵隊)たちを食べさせるために、裏金やら、きたないカネを自分で、せっせと稼いでこないと、済まない。 それは、分かる。王さまや 戦国大名が、威張れるのは、自分が食わせている 3千人、5千人、1万人の、自分の子分、兵隊たちを、本当に食べさせる(給料を出す)ことが出来て、始めて、それで王様、大名(侍大将)だ。 
 だが、本当の 本物の 保守(ほしゅ)の思想 にとって、大事なことは、 悪事がバレて、露見して、証拠があがった、その時だけは、潔く、腹を切る。自分を処罰する、ということだ。それが、秩序 と体制 をただしく守る、 ということだ。 この、秩序を汚さないで、きれいに保つ、ということが、 保守の思想 の根本である。このことを忘れたら、それは、もう保守ではない。

ただの犯罪者どもだ。権力を手放さず、地位に見苦しく、しがみつく、その姿は、無惨である。このことを、安倍晋三と麻生太郎 は、分からない。哀れな人間どもだ。そのまわりに集(たか)っている、テレビ新聞やら、御用(ごよう)評論家どもも、哀れな者たちだ。蔑(さげす)まれても、それでも、まだ地位に恋々(れんれん)とする。

 為政者、指導者は、人々、国民、民衆から 自然と沸き起こる、自分たちへの尊敬 と敬意の上にこそ成り立つのだ。 権力( power パウア) は、民衆の尊敬と 敬意の上に成り立つものなのだ。このことが分からない者たちによって、私たちの日本国は、乗っ取られている。自らを恥ずべき国だ。

 あの亡国のイージス、亡国のイージマ(飯島勲、いいじまいさお)が、「国会の解散、衆議院選挙 もあり得る」と言い出したようだ。これは、自分たちの内部の、自民党の政治家 たちで、安倍政権(執行部)に、反抗の火の手をあげようとする、競争派閥や、ハト派政治家たちへの脅しだ。

 「お前たちは、選挙で落ちるのが、イヤだろ。議員をやっていられるから、それで政治家として、やってゆけているのだ。安倍政権に逆らうと、軍資金も貰えなくて、邪魔もされて、きびいしいことになるぞ」という金日成と実にそっくりの、イージマからの脅しだ。

 これは、野党の政治家たちへの脅しでもある。「選挙はイヤだろ。落ちるぞ。 あんまり騒ぐと、落とされるぞ(おれ達に)。静かにしていろ」という脅迫だ。このイージマの恫喝に、決して屈さない者たちだけが、本物の、日本の愛国派の政治家たちだ。  

副島隆彦拝

ヒガシ(2907) 投稿日:2018/04/21 01:04

【1937】[2306]相田様の投稿に関連して

相田様の投稿を、いつも興味深く拝読させていただいています。
ありがとうございます。

[2305]の投稿に関係があると思い、参考のため以下の日経新聞(4月18日1面)の記事を、一部転載します。

なお、この転載はYahoo!ファイナンスhttps://news.finance.yahoo.co.jp/detail/20180418-01070701-fisf-stocks
からのもので、日経新聞の紙面の内容とは表現が少し異なっています。

(転載開始)

純利益世界で3割増、10位内に中国4社、米国と拮抗、17年度、7年ぶり伸び

先進国でIT関連の技術革新が収穫期に入り、新興国では資源高が業績を押し上げることで世界的に企業業績の拡大が加速している。QUICK・ファクトセットで世界約100カ国・地域の約8700社(予想・速報値含む)を集計した17年度の純利益合計額は4兆ドル(約420兆円)と3年ぶりに過去最高更新、増益率も前年度比29%増と7年ぶりの水準になる。

純利益額上位20社には米国12社、中国の銀行4社と通信1社、英国のブリティッシュ・アメリカン・タバコが第2位、韓国サムスン電子が第5位、日本のトヨタ自
<7203>が第13位にランクされた。トップはアップルで第3位にウォーレン・バフェットが会長兼CEOを務めるバークシャー・ハザウェイ、第4位が中国工商銀行。上位10社に限れば、米国4社、中国4社と拮抗している。米国企業はIT企業が6社、金融4社、医薬品1社、石油1社で07年度に首位だった米エクソンモービルは17位に後退、4位だった米ゼネラル・エレクトリック(GE)は赤字転落など、重厚長大型の企業が大きく後退している。

(転載終了)

上記のとおり、GEは不調のようですね。

なお、神戸製鋼には、安倍首相がサラリーマン時代に勤務していましたね。

また、アイン・ランドの著作「肩をすくめるアトラス」の翻訳者は脇坂 あゆみ氏ですが、彼女は日本ゼネラル・エレクトリック(GE)を退社した後、この本を書いたんですよね。

何か関係があるのだろうかと思いつつ、投稿させていただきました。
失礼いたしました。

相田英男 投稿日:2018/04/20 23:28

【1936】[2305]買春で辞職した新潟県知事と、爆発した旅客機のジェットエンジンの話

相田です。

重ねて投稿ですが、今回はどうしても書きたかったので、御容赦ください。

新潟県知事の米山隆一が以前に、女子大生を買春していたという、週刊誌の報道があった。それを認めて、知事を辞任するという。米山氏は、灘高校、東大理科三類を経て、医師として働きながらも、司法試験にも合格するという、学歴エリートの頂点を極めた人物だ。そのエリートが、数度の挫折を経て政治家になった。しかし、将来を嘱望されながらも、女性問題によりあっけなく失脚してしまう。私が学生時代に読んだ、高橋和巳(たかはしかずみ)の小説「悲の器」の内容を、そのまま地で行く筋書きで、大変感慨深い。高橋和巳といっても、若い人たちはほとんど知らないだろう。私の学生の頃(バブル期末から崩壊期)にも、高橋和巳を読む者など、既に誰もいなかった。

「悲の器」のような文学の古典(という程古くはないが)の持つ力は、侮れないものがある。描かれた内容が、実際に起きてしまうのだから凄い。人間心理や社会のあり方に対しての、深い洞察を踏まえて描かれた小説は、虚構とはいえど、真実を抉り出すものだと実感した。

米山隆一は、柏崎原発の再稼働については否定派(マスコミは慎重派と書いているが)だった。しかし私は、米山の原発再稼働反対の姿勢は、上辺だけで心が込もっていない、と思っていた。「地元の新潟県に原発があると、危なくて怖い」という、米山の肌感覚から生じた、素直な反対の気持ちではなかっただろう。「やっと県知事になれたのだから、出来るだけ目立ってやろう」という、不純な目的に、原発を利用していると思った。怪しげな下心が見え隠れしていたので、私は米山が好きでは無かった。

とはいえ、米山の掲げた「新潟県独自に行う安全性の検証が、柏崎原発の再稼働の条件だ」という主張には、真剣に向き合うべきだと、私は考えていた。これまでの原発推進側の、一般市民に対する説明のやり方には、問題が多くあるのは明白だ。上辺だけで心が込もってないとはいえども、米山の出した再稼働への条件は、鋭い処を突いていた。流石は、頭が抜群に切れる、エリートだけのことはある。これから東電や政府と新潟県の間で、丁々発止の議論が始まるのだろう。時間はかかるが、議論が深まっていけば良い、と、少しは期待はしていた。それで、この結末である。持って行きようのない虚しさと、脱力感から、しばらく私は抜け出せそうにない。

これでは米山は、単に、原発の再稼働を遅らせて、東電に莫大な損失を与えただけの、単なる迷惑な人で終わってしまうではないか。知事を辞めても会社経営などで、稼ぎはあるらしい。それならば、「悲の器」でも読んで、もう一度、自分を見つめ直したらどうか?多分、米山は「悲の器」をまだ読んでないだろう。既に読んでいて、女子大生を誘っていたのなら、それはそれで立派だとは思うが・・・・・

さて、セクハラだ、買春だと騒がしい世相だが、私の今の一番の関心は、日本ではなくアメリカにある。何といっても、GE(ゼネラル・エレクトリック)が、いつ潰れるのか、という状況と期待から、目が離せない。

ジャック・ウェルチが社長を辞める2000年頃には、GEの株式時価総額は、50兆円近い莫大な金額だった。ところが、今では何と、10兆円程度の5分の1まで減ってしまった。2017年の初頭から現在までの間にも、16兆円も減ったのだ。それだけ株価が、急激に値下がりした、ということだ。今のGEの株価は13ドルくらいだ。ちょっと前までは30ドル近い価格だった。「時価総額が10兆円といえば、三菱重工(1.4兆円)や日立製作所(3.8兆円)の、数倍もあるじゃないか。まだまだ立派な会社だよ」と思うかもしれない。しかし、さすがに下がり過ぎだ。投資家のGEへの信頼は完全に失われた、と言ってよい。。

最近では、ウォーレン・バフェットがまたGEの株に興味を示している、といった噂話がニュースに載るだけで、GEの株価が1ドルくらい上がったりする。数日経つと、また元の株価まで、すぐに下がるのだが。全くもって、情け無い会社になり果ててしまったものである。天下のGEたるものが。

数日前にサウスウエスト航空という会社の旅客機が、ニューヨークの空港を離陸した直後に、エンジンが破損して、壊れた部品が窓を突き破り、フィラデルフィアに緊急着陸する事故があった。窓側に座っていた乗客の女性は、頭に部品が激突して死亡した。40代の女性で2児の母親だが、大きな銀行の役員の一人だったという。痛ましい事故である。

壊れたエンジンの製造元はGEだった。正式にはCFMインターナショナルという、GE とフランスの製造メーカーとの合弁会社だ。しかし、アメリカで用られるエンジンは、GE系列の工場で組み立てられている。だから、今回壊れたエンジンの製造責任は、GEにある。既に、アメリカ国家交通安全委員会(NTSB)による事故の調査が、始まっているらしい。

壊れたのは、エンジンの前側にあるファンブレード(回転翼、温度は高くならない部品)だという。疲労破壊で回転中に吹っ飛んだらしい。飛行中の旅客機で、ジェットエンジンの回転部品が壊れて、人にぶつかるなどという事故は、絶対にあってはならないものだ。川崎重工の新幹線台車の製造ミスなどよりも、遥かに罪が重い。神戸製鋼のアルミなどは、十分な強度があるにもかかわらず、欠陥材料だと、散々非難を浴びせられた。人が死んでしまったGEのエンジントラブルと、神戸製鋼のアルミ素材の仕様書の不正では、一体どっちが問題なのか?誰か俺に教えてくれや、と、声を大にして叫びたい。

既にウヤムヤになっているが、少し前に羽田空港で、離陸中に火を吹いた旅客機のエンジンも、GE製だった。しっかりGEのロゴがエンジンの脇に書かれていたのを、私はニュースで見た。やっぱり今のGEは、何かおかしい。会社全体がトラブルの抱え過ぎで、細かい技術的な配慮が足りなくなっているのではないか?滅亡へのカウントダウンが、ヒタヒタと刻まれているのを感じる。東芝の車谷会長の舞台への登場も、いよいよ近いと、私は観る。

相田英男 拝

相田英男 投稿日:2018/04/08 23:25

【1935】[2302]ぼやき「2034の」内容の件

相田です。

ぼやき2034で副島先生が言及されている、日本のメーカーが得意とする高性能の鉄鋼材料とは、高張力鋼(ハイテンションスチール、略称 ハイテン)と呼ばれるものです。鉄鋼材料の中でも、最高ランクの強度を持つ素材で、厚さを薄くしても高い強度が得られるため、近年、自動車の鋼板に多用されています。川崎重工が削り過ぎて問題になった、新幹線の側バリの材料もこのタイプの筈です。

ハイテンの難点は、強度が高すぎるため、冷間(れいかん、室温のこと)プレス加工で成形する時に、スプリングバックという現象がおきやすく、きちんとした形が作れないことです。このため、ハイテンの製造には、高度な加工技術が必要です。このハイテン材の製造に実績があるのが、神戸製鋼所です。神戸製鋼は色々と叩かれますが、一流の素材メーカーです。

ちなみにハイテンの製造が難しいため、ヨーロッパのメーカーでは対抗技術として、ホットスタンプ法が開発されました。こちらは、900度を超える高温でプレス成形して、形を最初に作ってしまい、同時に金型内部で素材を急冷(クエンチという)します。急冷の効果で、金属のミクロ組織を微細安定化させて、ハイテンを超える強度を得ると共に、成形も安定させるという、優れた技術です。

コストや使う部材の寸法などの観点から、ハイテンとホットスタンプには、一長一短があるようです。材料技術も日々地道に進歩しています。

相田英男 拝