日本政界●情報メモ

投稿日:2010/07/14 05:36

【145】「小泉進次郎の選挙演説を持ち上げる朝日一面の記事」

「永田町異聞」から貼り付けます。

(転載貼り付け開始)

2010年07月13日(火)
「小泉進次郎の選挙演説を持ち上げる朝日一面の記事」

テレビクルーが街に出て、たまたま通りかかった人々にマイクを向ける。いきなりカメラとマイクがあらわれて戸惑う人の口から、とっさに出てくる言葉は耳慣れたフレーズだ。

「子ども手当てより保育所対策を」「民主党はバラマキはやめるべきだ」「こどもたちの世代に付けまわししないでほしい」

それも、もとはといえば、テレビで繰り返し聞き、頭にこびりついている呪文のようなものである。

この街の映像を見た後で、たとえば昨夜の報道ステーションなら古舘伊知郎氏が「これぞ市民の声だ」とばかり、したり顔で、星浩氏や一色清氏ら朝日新聞編集委員に同意を求める。

多くの談話のなかから、番組制作スタッフが恣意的に選んだごく一部の意見とわかっていながら、朝日の二人はただただうなずくばかり。

国を衰退させる少子化を食い止め、将来を担う人材を育てるため、国民全員で子育てを支えようという、子ども手当ての理念はけっして語られることはない。

その一方で、星浩氏は「民主党の大敗で、参院がねじれ、衆院でも与党が再議決に必要な3分の2の議席を確保していないから、政策が通りにくくなった。国政の停滞が心配だ。メディアの報道も、政局のゴタゴタより政策重視に変えなければならない」と正論を吐く。少しはメディアの報道のありように疑問を抱いているようだった。

ならば、今日の朝日の一面で星氏の筆になる「民主党挫折の先」は、さぞかし深みのある内容かと思い、期待をこめて記事をながめた。冒頭の一節をそのまま下記に引用する。

◇「自民党の人寄せパンダ」の小泉進次郎氏は、行く先々の方言で演説を始め、支持者を沸かせた。その後、聴衆が真剣に聞き入る場面がある。

「民主党の子ども手当の悪いところは、もらっている人が将来のツケになることが分かっている点だ。だから、とても不安になる」。

民主党政治に対する国民の不信感を巧みに言い当てている。◇

星氏はこのあと国の借金財政の話に続け、さらに鳩山、小沢の資金疑惑も「辞任で不問」とつなげてゆく。

のっけから「子ども手当て」を取り上げながら、星氏自身がそれをどう考えるのか、この記事には一切、出てこない。ただ、小泉氏の一方的なプロパガンダといえる演説内容が国民の不信感を言い当てていると書くだけだ。

国民の不信感をつくりだし、煽っているのは、どこのどなたであろうか。

どんな政策にも、メリット、デメリットがあり、それで利益を受ける人もいれば、不利益をこうむる人もいる。短期で見るか、長期で考えるかによっても評価は自ずから異なるだろう。

それらすべてをオミットし、小泉氏の選挙演説賛美のような内容に、政策論をすり替えるのが、星氏のいう「考え直すべきメディアの姿」なのだろうか。

街の談話集でVTRを編集して時間を埋めるテレビメディアの、安易な報道番組制作手法はいうまでもなく、テレビを死に至らせる病であるが、国政選挙直後の新聞の一面に、特定政党の選挙演説賛美で政治を語り始める朝日新聞の姿勢は、報道の自殺行為に近い。

まだまだ、他人事なのだ。国が危機的状況にあると言いながら、新聞記者自身が、政治を自分のこととして主体的にとらえていない。責任を持とうとしないし、批判だけで、代案を示そうという気概もない。

メディアが多様な意見を取り上げて、より正確な報道を心がければ、世の中は確実に変わる。複眼的にものを考える世論の形成もあながち夢物語ではなかろう。

「メディアも考え直さなくては」というのが気まぐれ発言でないのなら、まず朝日から変わるよう、星氏は自らの記事をもって示すべきではないか。

(転載貼り付け終了)

投稿日:2010/07/14 05:32

【144】「国民は民主政治を否定したのか」

「ゲンダイ的考察日記」から貼り付けます。

(転載貼り付け開始)

2010/07/13(火) 21:40:50
「国民は民主政治を否定したのか」

証明された「脱小沢では無力」な民主党
参院選で世紀の大惨敗を喫した菅民主党は、執行部の責任回避に躍起だ。しかし、今度の選挙でハッキリしたのは、「脱小沢路線」が大失敗だったということだ。

「小沢さんにはしばらく休んでもらう」と言い、クーデターのごとく、小沢切りを断行した菅政権。その主役は菅であり、知恵を授けたのが仙谷官房長官や枝野幹事長であるのは言うまでもないが、その結果が、このザマだ。脱小沢でいい気になったのは一瞬で、あとは国民も呆れ返る迷走の連続だった。

しょせん、小沢がいなければ何もできないじゃないか。菅らの“幼稚さ”をまざまざと見せ付けられた選挙戦だったのである。
(⇒続き ゲダイネット)

菅、枝野、仙谷たちの青二才体質
「50議席を割ることはないよ」

朝日や読売が民主党の50議席割れの可能性を伝えた日。番記者の前でこう言い放ったのが、安住選対委員長だ。
「枝野幹事長も同じように楽観的でした。さすがに『大丈夫か』と騒ぎになりましたよ」(全国紙記者)

根拠なき楽観論に支配されていた民主党執行部。これぞ、ダメな組織の典型だが、それ以外でも、民主党は負けるべくして負けた。菅、枝野、仙谷の3人は、脱小沢で世論の支持率がV字回復したことで、すっかりテングになったのである。

いい気になっている3人は、シロウト感覚で小沢から引き継いだ選挙体制をことごとく壊した。これが傷口を広げていく。

「例えば、選挙資金の配り方ひとつとっても、小沢は緻密でした。選挙区によって、渡す相手を本人、選対、県連と変える。常におカネを効果的に流す方法を考えていました。しかし、菅体制になって、選挙資金は公平配分が原則。あと一歩で通りそうなのも、てんでダメなのも一緒にしたのです。揚げ句が1人区の大惨敗。カネの使い方を知らなすぎる」(小沢に近い関係者)

組織票もみすみす逃した。小沢は、連合幹部と一緒に全国行脚して、組織を固めた。頭を下げ、酒を酌み交わし、血の通った人間関係を築くことで、組織票を一票一票積み上げてきたのである。枝野は連合任せでほったらかし。それじゃあ下部組織は動かない。

その一方で、連日、激戦が続く選挙区に大勢の幹部が入り、駅前で応援演説をやる空中戦が目立った。代表、幹事長、政調会長、選対委員長、財務委員長、組織委員長、大臣、副大臣、政務官……と、じゅうたん爆撃みたいだが、「受け入れ体制づくりに人手を取られたり、動員疲れで逆効果のところもあった」(県連関係者)という。これでは勝てない。選挙のイロハも知らない青二才が選挙を仕切ったことが、大間違いだったのである。

(日刊ゲンダイ 2010/07/13 掲載)

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★ハシゴをはずされた日本国民 (⇒2010/07/13 olive news)
思えば、『国民の生活が第一』といって、政権奪取を目指した頃の野党=民主党がなつかしい。
今、菅民主党は、『元気な日本を復活させる』といいながら、実際には、完全に国民に背を向けた政策に明確に舵を切った!
わずか、1年足らずで、ひとつの政党が、こんなにも変節するものだろうか!?
多くの国民は戸惑っているに違いない。

今回の惨敗の原因について、記事は延々と続きますが、ゲンダイにしろ、当ブログにしろ、疑問や不満を持ちながら菅民主党を支持していていました。勝てるはずがありません。それにしても、菅、枝野、仙谷、安住、千葉景子など…、オソマツです。

(転載貼り付け終了)

投稿日:2010/07/13 16:01

【143】「格差問題@一票の価値」

「Chikirinの日記」から貼り付けます。

(転載貼り付け開始)

2010年07月13日00時00分
「格差問題@一票の価値」

今回の参議院選では、121の議席が改選されました。73名が選挙区、48名が比例区です。参院選の選挙区は一票の格差が衆院選より更に大きく、今回も鳥取県民は神奈川県民の5倍の権利を与えられました。 実際に、神奈川県では70万票近くを獲得しながら落選した候補者がいる一方で、鳥取、徳島、高知県では16万票以下でも当選です。そこで今日は、「もしも、得票数の多い順に当選していたらどうなっていたのか」をみてみましょう。

記事全文―直の注:もしここが開けなければ「Chikirinの日記」の「2010年07月13日00時00分」の「格差問題@一票の価値」をご覧ください。

(転載貼り付け終了)

投稿日:2010/07/13 10:01

【142】「鳩山由紀夫氏から菅直人氏へ(2)」

「雁屋哲の美味しんぼ日記」から貼り付けます。

(転載貼り付け開始)

2010年7月11日(日)@ 22:59
「鳩山由紀夫氏から菅直人氏へ(2)」

この日記を書いている間に、参議院選挙で、自民党が結構票を集めていることがテレビで報じられている。
自民党に票を投じた人が、この私の日記を読んで、どう思うだろうか。
変に勘ぐられたりするのがいやだったから、選挙前に、こう言う話を書きたくなかった。

さて、選挙が終わったので前回の続きと行こう。
前回、昭和天皇の御用掛だった寺崎英成によって、

1.昭和天皇はアメリカが、沖縄と琉球諸島の軍事的占領を続けることを望む。
2.昭和天皇は、アメリカの沖縄(必要であれば他の島々も)の軍事的占領は、主権は日本のままで、25年から50年またはそれ以上の長期リースの形で行われるのが良いと言った。
と言う事実、さらに、

1.日本人の国民性には美点も多いが欠陥もあるから、米軍による占領は長期間つづくほうが望ましいと、昭和天皇は感じている。
と言うことが明らかになったことを記した。
私が驚いたのは、私が書いた上記の各項は、文藝春秋社から、1991年に発行された本に書かれたことであるのに、「知らなかった」という人の多かったことである。
それを知らなくては話にならないだろう。
昭和天皇の果たした役割を考えなければ、沖縄の基地問題を論じることは出来ないではないか。
どうして、多くの日本人がこんなに大事なことを知らずに、沖縄の基地問題を論じるのか。そんなことは全く無意味だ。

よくよく考えてみると、それは、日本の新聞テレビなどのマスコミの誘導による物だと思わざるを得ない。
テレビでは「皇室アルバム」などと言う番組があり、NHKなどでは、しょっちゅう皇室を日本人の家庭の理想像のように美しく描く番組を放送している。
新聞でもそうだ。
昭和天皇に都合の悪いことはなるべく隠すのだ。
隠さないまでも、なるべく表立って論じることを避け、みんなの意識に上がらないようにしているのだ。
戦後の日本人が新聞やテレビで見せられた昭和天皇の姿は、背広姿で顕微鏡をのぞいている姿、皇后と一緒に那須の別邸の庭などを散策している姿などである。
そして、昭和天皇は「平和を愛する天皇」「科学者である天皇」、園遊会で愛想を振りまく「慈しみ深い天皇」である。

ところが、1945年8月15日までの昭和天皇は、元帥帽をかぶり、いかめしい天皇服を着て、白馬にまたがって、皇軍を率いていた大元帥の勇ましい姿だった。
白馬にまたがった勇ましい大元帥が、どうして「平和を愛する天皇」なのか。
240万の日本の将兵はみんな、昭和天皇の大元帥姿を神と崇めて「鬼畜米英」「撃ちてし止まん」「死は鴻毛より軽し」などと言って天皇のために死んでいったのだ。

その昭和天皇が「平和を愛する天皇」だって?
もう、戦争の敗北が決まった段階で「もう一つ、戦果を上げてから和平に持って行った方が上手く行くのではないか」と言った昭和天皇が「平和を愛する天皇」だって?
日本が中国対して仕掛けた侵略戦争、いわゆる「満州事変」も中国在中の関東軍司令部が勝手に兵を動かして始めた物だったが、昭和天皇は最終的に関東軍に

「(前略)勇戦力闘以テ其(その)禍根(かこん=災いの根)ヲ抜キテ皇軍の威武ヲ中外ニ宣揚セリ朕深ク其忠烈ヲ嘉ス(よみする=ほめる、よしとする)(後略)」

と言う勅語(天皇から国民に下賜するたちで発した意思表示。戦前の日本では勅語が最強の力持った言葉だった)を与えた。
この、侵略戦争を褒め称えた昭和天皇が「平和を愛する天皇」だって?

ついでながら、勝手に戦争を起こしておいても、後で天皇に讃められば上手く行く、と言う前例がここで出来上がったので、以後、軍部の独走が始まった。
何が何でも、恥も外聞もなく戦果を上げればよいという日本軍の性格がこの天皇の勅語によって決まったのだ。
戦争当時、昭和天皇の側近を務めた木戸幸一の記した「木戸幸一日記」という物がある。
公共図書館に行けば置いてあるから読んで欲しい。

その中には、昭和天皇の生々しい言動が記録されている。
木戸幸一日記に寄れば、昭和天皇は、対米開戦を決める前に、海軍や陸軍の指導者の話を何度も何度も、聞いた後に

「海軍大臣、総長に、先ほどの件を尋ねたるに、何れも相当の確信を以て奉答せる故、予定の通りに進むる様首相に伝へよ」

と言っている。
昭和天皇は、アメリカとの戦争を始める前にさんざん検討を重ねているのである。
それは、勝つか、負けるか、の検討であって、戦争の善悪の検討ではない。
戦前の昭和天皇は操り人形ではなかった。(同じ人間が、戦後には、アメリカの傀儡、操り人形になったのだが、戦争を始める時点では、人形ではなく自分の意志で動いていた)
これが、「平和を愛する天皇」か?

同じ、「木戸幸一日記」の1942年(昭和17年)2月16日に、次の記述がある、(日本がシンガポールを陥落させた直後のことである)

「シンガポール陥落につき祝辞を呈す。
陛下には、シンガポール陥落を聴こし召され(お聞きになって)、天機殊の外麗しく(天皇の機嫌は大変に良かった)、次々赫々たる戦果の挙がるについても、木戸には度々云う様だけれど、全く最初に慎重に充分研究したからだとつくづく思ふと仰せあり。誠に感泣す。(これまでに充分研究して戦争を始めたんだから、勝つのは当たり前だ、と天皇は言ったのだ。それに対して、木戸は感動して泣いた)」

とある。
最初から、戦争を慎重に充分研究した昭和天皇が「平和を愛する天皇」だって?

もうひとつ、木戸幸一日記から。

1942年3月9日、前々日に、日本軍がインドネシア、ビルマを陥れたという知らせを聞いて、

「(前略)竜顔(天皇の顔のことをこう言う)殊の外麗しくにこにこと遊ばされ『あまり戦果が早く上がりすぎるよ』との仰せあり。」

もう一つ行くか。

1942年6月8日、ミッドウェーでの敗戦を聴いた後で、

「今回の損害は誠に残念であるが、軍令武装庁には之により士気の阻喪を来さざる様に注意せよ。尚、今後の作戦消極退嬰とならざる様にせよと命じ置いたとのお話しあり。英邁なる御資質を今目の当たり景仰し奉り、真に皇国日本の有り難さを痛感せり」

「あまり戦果が早く挙がりすぎるよ」と喜んだり、ミッドウェーの海戦に敗れた後も、「消極的になるな」、と言う人間が、「平和を愛する天皇」だって?

天皇について更に続ける。
昭和天皇独白録の最後に結論とされている章がある。
その中で、昭和天皇は、次のように言っている。

「開戦当時に於る日本の将来の見透しは、斯くの如き有様だったのだから、私がもし開戦の決定に対して「ベトー(Vetoのこと、通常「拒否」と訳される)」をしたとしよう。国内は必ず大内乱となり、私の信頼する周囲の者は殺され、私の命も保証できない。それは良いとしても結局狂暴な戦争が展開され、今時の戦争に数倍する悲惨事が行はれ、果てとは終戦も出来兼ねる始末となり、日本は亡びることになったであろうと思う」

こう言う言葉を今読まされて、私は、血が逆流するような思いがするのである。
あの段階で、万一昭和天皇が戦争に反対したところで、誰が昭和天皇の命を狙えたか。
確かに、秩父宮などもっと好戦的な立場の皇族がいたことは確かだ。
しかし、かれらが、昭和天皇を殺して指揮者になれたか。
そんな状況ではなかったことは全ての歴史的資料が説明している。
本当に昭和天皇が戦争をしたくなかったら、自分の命のことなど、二の次にして、堂々と「戦争はしない」、と一言言えば良かったのだ。
そう言った結果、どうしても戦争をしたい人間によって殺されたとしたら、それでこそ本当に「平和を愛した天皇」だろう。
自分がもし殺されたら他の人間によって「結局狂暴な戦争が展開され」とあるが、そんな言葉は聞きたくもない言い訳だ。
昭和天皇がやってのけた戦争以上に狂暴な戦争を想像するのは、常識を持った人間には不可能だ。
昭和天皇の残した其の一文は、卑怯な言い訳として世界史に残るだろう。

もともと、この「昭和天皇独白録」は、、昭和天皇を戦争犯罪人にせずに、傀儡として戦後の日本を支配したいというアメリカの意志の元に作られた物だ。
こう言うアメリカの工作のお陰で、昭和天皇は戦争責任を問われることなく「平和を愛する天皇」として、歴代天皇としてはまれな長寿まで生き続けたのだ。
葉山の別邸で、そこらの漁師が拾ってきた貝殻や、虫を顕微鏡で覗いていると、そばに控えている御用学者が、「陛下!世界的な新種の発見でございます。おめでとうございます」と言い、数年経つと、昭和天皇が発見したと言う新種の生物の写真が載った豪華本が発刊される。
東南アジアや、アフリカの浜辺で、漁師の少年がちょいと網を掬うと、これまで登録されていない生物が幾らも見つかる。それを新種として報告して登録するのは、貧しい漁師の少年にはちょっと無理だろう。
少年は、面白い新しい生物を見付けたという誇りを生涯持ち続けるかも知れないが、平和を愛する科学者である、などと言ってくれる人は誰もいない。
昭和天皇は、顕微鏡を使って生物の細かい状況を見るのが得意だったようだ。
それなら、硫黄島、ガダルカナル、サイパンなどの戦地に顕微鏡を持って行って、戦死した兵士の骨を顕微鏡で覗いて、この骨はどの兵士の物であるか特定に力を尽くしたら、まだ意味があっただろう。
せいぜい、葉山の貝殻じゃあなあ・・・・・・・。

「平和を愛する天皇」か・・・・・・・。

日本という国は、嘘と偽善が絡まり合って救いがない。
昭和天皇の戦争責任問題は良く議論に上るが、昭和天皇の戦後責任につい語る人は余りいない。
先の戦争で、中国や東南アジア各国合わせて2千万とも3千万とも言われる人命が失われた。
日本の将兵240万人以上も命を落とし、アメリカ軍の空襲によって50万人近くの日本人が殺された。
それから考えると、確かに敗戦後、昭和天皇の責任によってそれまでのように直接300万人もの日本人の命が失われる事はなかった。
(300万人の日本人の命を奪った人間が、戦争に負けてそれ以上日本兵を殺せなくなったから、平和を愛する天皇となった。凄い論理だ)
しかし、その代わり前回にも書いた1942年にアメリカが立てた「Japan Plan」通りに、天皇はアメリカの傀儡となって、アメリカの日本支配のために大きな役割を果たした。
アジア各国に与えた被害を別にして、日本人についてだけ言えば、300万人の国民を殺した戦争責任より、1945年以来、今に至るまでアメリカに隷属し続けているこの国の構造の根底を作った、昭和天皇の戦後責任の方が重いと私は考える。

ついでに、現憲法の第一条には、

「天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であり、この地位は、主権の存する日本国民の総意に基づく」

とある。

この「象徴」という言葉に、日本人はみんな頭を悩ました。
当時の憲法担当大臣の金森徳治郎は「象徴」を「憧れの中心」と説明した。
どうして、天皇に憧れなければいけないのか。これでは、混乱するだけである。
何のことはない。
1942年の「Japan Plan」で既にアメリカは、戦後の日本を統治するのに、「天皇を平和のシンボル(象徴)として利用する」と決めていたのである。
アメリカは自分が勝手に決めたことを日本国憲法に翻訳したのであって、その真意が日本人に分かる訳がない。
それを、日本の憲法専門家という先生方が議論し続けたのだからご苦労千万な話である。
(私は、以前に「マンガ 日本人と天皇」という本を書いた。「講談社のα文庫」に収められているので、読んで下さい。
その中で、象徴天皇制について、象徴と言う言葉の出所が分からなかったので、はっきり書けなかった。しかし、この「Japan Plan」が明らかになって、象徴天皇制の意味が明らかになった。
残念ながら、当時はまだ「Japan Plan」の存在など誰も知らず、私としても様々な研究書を漁ったのだがとても、「Japan Plan」など思いもつかず、なんだか中途半端な形でマンガに書いてしまった。歴史学という物は、恐ろしい物で、一つの資料が発掘されると、それまでの歴史ががらりと変わる。それを自分で体験した)

昭和天皇が、まず、自分自身を立憲君主国天皇と言いながら、その範囲を自分で超えて、「沖縄をアメリカの基地にしろ」「日本も出来るだけ長く占領を続けろ」と言った。
こう言う時の天皇の言葉の力は大きいらしく、いまだに、天皇の言葉のままだ。
日本全体のアメリカの隷属化の第一は昭和天皇の言葉による物であることは明らかになった。

言葉は力である。
昭和天皇は当時は非常なる権力者であったから、昭和天皇の言葉はそのまま強力な力となった。
では、次に日本をアメリカに隷属し奴隷となることを推進したのは誰か。
それは、過去半世紀にわたって日本を支配してきた「自民党」である。

2007年にニューヨーク・タイムズの記者ティム・ワイナーが「Legacy of Ashes. The History of the CIA」という本を出版した。
「Legacy」とは遺産のこと。
「Legacy of Ashes」で「灰の遺産」と言うことになる。
これは、もともと、アイゼンハウワー大統領の言葉だそうだが、どのような状況で何をさしていったのか、この本からだけでは分からない。
しかし、戦争直後に言った言葉であり、戦後のヨーロッパやアメリカの各地のあの壊滅的状態を思い起こせば、そして、この本のあちこちの表現を見ればその意味は想像がつく。

あの当時のドイツと言えば、遺産としては灰しか残っていなかったのだから。
「The History of the CIA」という副題から推察すると、CIAから次世代のアメリカが(現代のアメリカのことである)受け継ぐのは戦後のヨーロッパのように「灰だけだ」と言うことになる。
ずいぶん、厳しい言葉だが、この本を読んでみると、この題名に納得がいく。
私たちは、CIAというと、大変に優れた諜報機関で、全世界にスパイ網を持ち、世界中の情報を収集し、と同時にアメリカにとって邪魔な国を倒すための陰謀を巧みに企んできた恐ろしくもあり強力な存在だと思ってきた。
ところが、この 「Legacy of Ashes」では、如何にCIAが無能で、情報機関としても陰謀機関としても、大きな失敗ばかり重ねてきたか暴いているのだ。

例えば、

1.自発的にCIAのスパイになってくれたソ連での人々を、CIAがわのソ連のスパイが密告して全員殺された。
2.レーガン大統領の時に、イランに武器を売り付け其の代金を中東で使うというイラン・コントラ事件が起こって、CIAも、中東での関係もめちゃくちゃにしてしまった。
3.恐ろしく情報能力が低下して、ソ連の軍事能力を過信し、アフガニスタンに武器を大量に提供してソ連のアフガン侵攻を阻止しソ連を崩壊させる一助となったのはいいが、其の大量の武器が今アメリカを困らせている。
4.大統領がCIAを信じないし、CIAも大統領を喜ばせることしか伝えない。CIAは大統領に嘘をつくのである。
5.イラク戦争の時も、CIAは大量破壊兵器があると強調して戦争を始めたが、結局、全て偽の情報でイラクに大量破壊兵器はなかった。
6.CIAの組織力はくずれ、世界中にいるCIAの人間は、ニューヨークのFBIの職員の数より少ない。
7.2004年にブッシュ大統領は、CIAのしていることは「just guessing」だといった。
「guess」とは推量とか、あて推量で言い当てる、と言う意味だ。
要するに、CIAは「事実に基づいた判断ではなく、勝手に思いこみで言っているんだろう」、とブッシュは言ったのだ。
これは、「Political death sentence(政治的死刑宣告)」だとワイズナーは書いている。
こんなことを今までに言った大統領はいない。

1.2005年に中央情報長官の職が廃止されたことでCIAがアメリカの政治の中心で果たしてきて役割は終わった。
2.アメリカは、情報機関を立て直さなければならないが、遺産として目の前にあるは「Ashes」である。
というのが、ワイナーのこの本に書いてあることだ。

実に恐ろしいくらい、愚かな失敗をCIAは繰返している。
CIAと言えば泣く子も黙る恐ろしい存在だと思い込んでいた私など、それじゃ、幽霊と思ってススキにおびえていたのか、と愕然となった。
今まで、CIAとソ連の諜報機関との戦いを描いていたハリウッド製のスパイ映画は何だったのと言うことにもなる。

なお、ワイナーによれば、ここに書いたものは、CIA、ホワイト・ハウス、連邦政府の55000以上の文書、 2000以上の、アメリカ情報機関担当員、兵士たち、外交官たち、のオーラル・ヒストリー(自分の歴史的体験を口述したもの)、そして、1987年以来行われた、300以上の、CIAの職員、退役職員、(その中には10人の元長官も含まれている)に対して行われたインタビューを元にしている。
この文書は、全て実名の情報に基いている。出所を明らかにしない引用、匿名の情報、噂話の類は一切用いていない。
この本はCIAの真実の全てを書いたものとは言えないかも知れないが、ここに書かれたことは全て真実である、とワイナーは述べている。

幸いなことにこの本が2008年に文藝春秋社によって日本語訳が出版されたので、日本人も容易に読めるようになった。
(なお、文藝春秋社版の日本訳と私の持っているアメリカのAnchor Books版とでは、この第12章の内容が甚だしく違うところが多い。
文藝春秋社の編集部の解説によれば、文藝春秋社版の第12章の前半と、第46章は日本語版のために著者が追加執筆した物だという。
他にも、Anchor Books版になくて、文藝春秋社版にある部分がある。
結果として、本来は50章の本なのに、日本版にはおまけで1章付け加えられた。
私は、アメリカのAnchor Books版を元にしていたので、危うくこの付け加えられた一章を見落とすところだったが、後で述べるように、1994年にワイナーによって書かれたNew York Timesの記事には、もっと厳しい内容が書かれているので、この付け加えられた章がなくとも、私には問題がなかった。
(英語版が手に入らない日本の読者には意味があるだろう)
逆に、英語版で大事なところが、文藝春秋社版では欠けているところがあるので、私は一応Anchor Books版を基本に、文藝春秋社版を参考にすることにした。)

さて、改めて言うが、この本を読んで、私はCIAがこれ程までに無能な機関であり、ここまで数々失敗を重ねてきたひどい政府機関であることを知って驚いた。
そして、一番驚いたのは、この駄目機関であるCIAがただ一つ成功した例があることである。
それは、ああ、なんと、この日本という国の支配なのである。

今回の眼目は、この本の第12章である。
その章のタイトルは、「We ran it in a different way.」となっている。
「run」とは、動かす、管理する、指揮する、支配する、と言う意味である。
ここでの、「it」は日本の政治のこと。すなわち日本のことである。
「we」はCIAのこと。
「in a different way」とは、当時日本を占領していた連合軍司令官であるマッカーサー元帥とは、違う方法で、と言う意味である。

なぜ、わざわざこの部分を英語の原文のまま示したか、それは、この「We ran it in a differnt way」という言葉の持つ、冷酷さ、非情さ、おごり高ぶった情感をはっきり読者諸姉諸兄に味わって頂きたいからである。
これを、文藝春秋社の日本語訳のように「別のやり方でやった」などとしてしまっては、このアメリカの非情さが分からない。
英語と言う言語の持つ実に直裁的な冷酷な味わい、そして、それが、アメリカ人の心理をそのまま反映した物なのだが、それが消えてしまう。
我々日本人は、アメリカ人に、「run」されたのだ。「rape」と変わらない。
其の屈辱感を、しっかり身にしみて貰いたいために、あえて英語の原文を示したのだ。

始まりは、1948年の末。
ワイナーは次のように書いている。

「二人の戦争犯罪人が、敗戦後三年間入れられていた巣鴨刑務所から釈放された。
それは、彼らと同じ戦争犯罪人の仲間が巣鴨刑務所の絞首台に連れて行かれた前の日だった。
其の二人の男は、岸信介と児玉誉士夫である。」

岸信介は、1896年山口県生まれ。
東京大学の法学部を卒業して農商務省に入り、東条内閣の対米宣戦時の商工大臣であり、敗戦後A級戦犯に指定されたが、釈放され、その後総理大臣になって対米安全保障条約・新条約の締結を行った。

児玉誉士夫は、1911年福島県生まれ。
戦前右翼の活動家として活躍し、戦中は海軍の庇護の元に中国で「児玉機関」と言う組織を動かし、強奪的にタングステン、モリブデン、などの貴金属、宝石類を大量に集め、それを海軍の力を利用して日本に送り届けた。(それを自分の物としたのが凄い)
敗戦後、A級戦犯とされるが釈放された後、中国から持ち帰った巨額の資産を元に、政界に影響を及ぼし、やくざ・暴力団・右翼のまとめ役、フィクサーとして力を振るった。

Anchor Books版に書かれていて、文藝春秋社版に書かれていない文章は、以下の物である。

「Two of the most influential agents the United States ever recruited helped carry out the CIA’s mission to contorol the government.」
Anchor Books

拙訳「かつてアメリカがリクルートした二人の一番影響力のあるエイジェントがCIAの日本政府を支配する任務を遂行するのを助けた」

で、其の二人の男とは、岸信介と児玉誉士夫である。

リクルート、エイジェント、この二つの言葉の持つ意味は重い。
会社にリクルートされて其の会社に勤めたら、貴方は其の会社の人間だ。
エイジェントとなったら、貴方はその会社の人間だ。
これが、会社でもなく、アメリカ政府なのだ。

岸信介と児玉誉士夫は、アメリカ政府に雇われて、アメリカ政府のために働く人間になったのである。もっと正確に言えばアメリカ政府の人間になったのである。
岸信介と児玉誉士夫は日本人のためではなく、アメリカ政府のために働く人間になったのだ。
文藝春秋社版では、この岸信介が「アメリカのエイジェント」だったことを、明確に書かない。
文藝春秋社が翻訳に使った底本が、そうなっていたのかも知れない。
しかし、ワイナーの本は、まずアメリカで出版され、非常に高く評価されたのだ。
アメリカの恥部を暴いた其の著者が、国ごとによって違う内容の版を出すとは思えない。
この一文が無くては、自民党の本当の姿を理解出来ない。
この一文を見のがしてはならないのだ。
岸信介は、アメリカにリクルートされたエイジェントだった。
エイジェントとは軽い言葉ではない。アメリカのエイジェントとなったら日本のために働くのではなく、アメリカのために働くのだ。
正確に言えば、岸信介はアメリカに魂を売ったアメリカの手先、「売国奴」、だったのだ。

何度でも繰り返したい。この一文は非常に重い意味を持っているのだ。
日本国民が、日本の首相だと思っていた人間が、実は日本人のためではなくアメリカのために働いていたのだ。我々日本人は「売国奴」を首相として崇めていたのだ。
こんな事があっていい物だろうか。

ワイナーの記述は、まだまだ続く。
分かりやすいようにまとめよう。
(念のために断っておくが、ワイナーが言明しているように、以下に書くことは真実である。すべて、文書や記録が残っている。)

1.岸信介と児玉誉士夫は、CIAのエイジェントとなった。
2.CIAの助けによって、岸信介は自民党の党首となり、首相となった。
3.児玉誉士夫は暴力団のナンバーワンとなり、CIAに協力した。
4.岸信介と、児玉誉士夫が、戦後の日本の政治の形を作った。
5.岸信介は、児玉誉士夫の金を使って選挙に勝った。
代議士になると、岸信介はその後50年に渡って日本を支配する自民党を作り上げた。
6.岸信介の作った「自由民主党」は自由主義的でもなければ民主主義的でもなく、戦争で亡びたはずの日本帝国の灰の中から起き上がってきた右翼的で封建的な指導者たちのクラブだった。
7.CIAと自民党との相互の間で一番重要だったのは、金と情報の交換だった。
その金で党を支援し、内部情報提供者をリクルートした。
8.アメリカは、一世代後に、代議士になったり、大臣になったり、党の長老になったりすることが見込める若い人間たちとの間に金銭による関係を作り上げた。
9.岸信介は党の指導者として、CIAが自分の配下の議員たち1人1人をリクルートして支配するのを許した。
この部分、Anchor Books版では、次のように書かれている。

「As the party’s leader, he(岸信介)allowed the CIA to recruit and run his political followers on a seat-by-seat basis in the Japanese parliament.」

文藝春秋社版では、そこのところが、

「岸は保守合同後、幹事長に就任する党の有力者だったが、議会のなかに、岸に協力する議員を増やす工作をCIAが始めるのを黙認することになる」

と書かれている。
この文藝春秋社版の文章では、「議員たちが岸に対する協力者となった」と読めるが、Anchor Books版の文章とは、意味が違ってくる。
Anchor Books版の文章では、「岸に協力する議員を増やす工作」とは読めず、「岸の配下の議員たちは、CIAにリクルートされて、CIAの支配下に入った」と読める。
文藝春秋社版とAnchor Books版とでは大分意味が違ってくる。

「recruit and run his political followers」は「岸信介に政治家として従う者達をリクルートして支配する」と言うことではないのか。「rectuite and run」の目的語は 「his political followers」だろう。これから、岸に協力しようという者たちではなく、すでに岸に従っている者達である。
岸信介に政治的に従う人間が必ずしも、CIAと関係がある訳ではない。
だから、岸信介は、自分の従属下に入った人間を、自分と同様CIAに仕えるように、CIAが働きかけることを許したのだ。
Anchor Books版に描かれた岸は、自分の配下をCIAに売る悪辣な男である。

1.岸信介は、トップに上り詰めるための策動をする間に、日本とアメリカの間の安全保障条約を作り直す作業をCIAと一緒にすると約束した。
2.岸信介は、日本の外交政策をアメリカの要求を満たすように変えると約束した。
それによると、アメリカは日本に軍事基地を保持し、核兵器を貯蔵しても良いというのである。
それに対して、岸信介はアメリカの秘密の政治的な協力を要請した。
もう充分だろう、と思うが、先ほど書いたように、実は、ワイナーは、1994年10月9日付けのNew York Timesに「CIA Spent Millions to Support Japanese Right in 50’s and 60’s. 」(CIAは日本の右翼を助けるために1950年代から60年代に書けて何百万ドルもの金を使った)と言う記事を書いている。
その記事の内容は、今回の本の内容に近いし、文藝春秋社版用に書き下ろしたと言う部分も、実はこの中に含まれている。
この本よりももっと具体的なことも書いてある。

そこから幾つか拾ってみよう。

1.1970年頃に、日本とアメリカの貿易摩擦が起こっていたし、その頃には自民党も経済的に自立出来ていたので、自民党に対する資金援助は終わった。
しかし、CIAは長期間にわたって築き上げた関係を利用した。
1970年代から1980年代初期に東京に駐在していたCIA職員は「我々は、全ての政府機関に入り込んでいた」と語った。
「CIAは首相の側近までリクルートしており、同時に農林省とも同じような関係を結んでいたので、日米農産物貿易交渉で、日本がどのようなことを言うか事前に知っていた」とも語った。

1.元警察庁長官で、1970年代に自民党の代議士になり、1969年には法務大臣になった後藤田正晴は、自分が諜報活動に深く関わってきた1950年代60年代について「私はCIAと深いつながりを持っていた」と言っている。
2.1958年に、当時の自民党の大蔵大臣だった佐藤栄作が選挙資金の援助をCIAに要求して、その資金で自民党は選挙に勝った。
3.1976年にロッキード事件が起こって日本は騒然としたが、それは、同時にCIAにとって、それまでの工作が暴露される恐れのある危険な事件だった。
ハワイで隠退生活をしている元のCIAの職員は電話で、次のようなことを語った。

「この事件は、ロッキードなんかよりもっともっと深いのだ。もし、日本という国のことについて知りたかったら、自民党の結党時のことと、それに対してCIAがどれだけ深く関わったか知らなければ駄目だ」

もう、本当に充分だろう。
日本を半世紀にわたって支配してきた「自民党」はCIAのエイジェントによって作られたCIAのために働く党だったのだ。
狡猾な旧日本帝国の官僚である岸信介、中国で強奪して来た資産で力を持ったやくざ・暴力団の親玉である児玉誉士夫。
この2人の、魂をアメリカに売り渡した売国奴によって作られた党だったのである。
作られただけでなく、自民党は長い間、政治的・金銭的援助と引き替えに日本をアメリカの代わりに支配を受け付け続けていたのだ。

日本人は長い間、自民党を支持し続けて来たが、実はアメリカの政策に従っていただけだったのだ。我々は、アメリカに支配されてきたのだ。
(それを考えれば、前回取り上げた、「思いやり予算」や、「年次改善要望書」などをなぜ日本政府が受け入れるのか、その秘密が解ける。我々日本人は、アメリカのために汗水垂らして働いてきたのだよ)

CIAが、有望な若い者達にも金を与えていた、と言うことも忘れてはならない。
官僚から自民党の政治家になった者は大勢いる。
CIAの金は官僚にまで回っていたのだ。
事実、1970年代後期、80年代初めに東京に駐在したCIA局員はワイナーに「われわれは全ての政府機関に浸透した」と述べているではないか。
CIAは首相側近さえも取り込み、農林水産省とも非常に有力なつてがあったので、日本が通商交渉でどんなことを言うか、事前に知ることが出来た、とはなんと情けないことだろう。
日本の官僚たちもアメリカに逆らえない弱みを握られているのだ。

これで、日本がアメリカに隷属し続けた原因が分かるだろう。
自民党議員も政府官僚はみんなアメリカから金を貰って弱みを握られているからアメリカに反することは出来ない。
自民党の二世・三世議員も同じことだ。祖父と父が従ってきたボスにどうして息子が反抗出来るか。
だから民主党政権になって、辺野古問題でアメリカの意志に反することを言い出したら、日本の官僚組織が一団となって、小沢一郎氏、鳩山由紀夫氏を引きずり下ろすために全力を傾けたのだ。
誰なのか正体の知れない「市民団体」に訴えさせて、一旦不起訴と決まった小沢一郎氏を検察審議会に、「起訴相当」の判決を出させたりもした。

どうして、あんな事をさせるのか。
考えてみれば、日本の官僚は上下関係でがんじがらめになっている。
自分たちの先輩の決めたことを、自分が覆したら、官僚世界から追放される。
官僚は官僚の世界から追放されたら生きて行けない。東大法学部を卒業した人間はその肩書きしか人間としての力はない。その肩書きが通用するのは官僚に関係する社会だけであって、実社会に放り出されたら、全く無能力である。
だから、日本では改革などと言葉で言っても、絶対に改革が実行されない。

それと同じで、現在の官僚は、米軍の沖縄基地の自由使用、と言う過去の先輩たちの決めた慣例をひっくり返したらえらいことになると怯えたのだろう。
で、人間としての価値もない無能な官僚全体がよってたかって民主党攻撃に回っているという訳だ。

さて、もう一つ言わなければならないことがある。
それは、日本の新聞、テレビ、など、いわゆるマスコミの問題である。
民主党をけなし続けているのは、大新聞、テレビ各局である。
では、その報道機関、マスコミが、アメリカの魔手から逃れていたのか。
これが、実はそうではない。
民主党攻撃に必死になったマスコミも、実は、アメリカの手先なのだ。

ちょっと長くなりすぎたし、「美味しんぼ」の原稿の締め切りが迫っているので、今回はここまで。
マスコミなどについての続きは次回で。
ま、とにかく、日本という国が、「出来るだけ長い間アメリカに占領していて貰いたい」と考えていることをアメリカに伝えた、元大元帥閣下の昭和天皇と、CIAのエイジェントである自民党のおかげで、実は1945年の敗戦の時から今に至るまでアメリカの完全支配の元にあると言う認識だけは今回で充分持って頂いたと思います。

次回は、日本がアメリカの支配下にある恐ろしい実態を示します。

(転載貼り付け終了)

投稿日:2010/07/13 06:29

【141】「「民主党大敗/今後どうなるのか」(EJ第2854号)」

「エレクトロニック ジャーナル」から貼り付けます。

(転載貼り付け開始)

2010年07月13日
「「民主党大敗/今後どうなるのか」(EJ第2854号)」

 予想通り民主党は参院選で大敗です。50台割れは確実と思い
ましたが、40台後半と考えていたのです。それがまさかの44
議席、菅政権が目標とする54議席に届かないこと10議席、し
かも自民党に改選第一党まで取られてしまったのです。
 なぜ、民主党は敗れたのでしょうか。
 大方の意見は「消費税増税」を打ち出したことが大敗の原因と
していますが、そうではないと思います。もし、そうなら自民党
も負けているはずです。
 11日のテレビ各社の選挙特番において、出演したキャスター
や政治評論家は、小沢前執行部の2人区擁立を失敗と断じ、相変
わらず、小沢氏の政治とカネも原因であると、なぜか現執行部で
はなく、小沢批判を展開していたのです。ある局では、党内の小
沢批判の急先鋒である渡部恒三議員まで出演させていたのです。
 読売新聞のアンチ小沢の姿勢はいつもの通りですが、今まで小
沢前幹事長に対して比較的中立的立場を取っていたテレビ朝日ま
でが、小沢系候補に「小沢マーク」をつけ、それが落選していく
様子を印象付ける演出をしていたのです。解説者も小沢批判色の
強い政治評論家田崎史郎氏と朝日新聞論説委員星浩氏がしきりと
負けの原因は、小沢氏の政治とカネの問題と選挙戦略の失敗であ
るとして、小沢批判を展開していたのです。
 これにより、テレビ朝日の『サンデープロジェクト』が廃止に
なった理由が読めてきました。『サンデープロジェクト』は司会
の田原総一郎氏にはいささか問題があるものの、同番組のレギュ
ラースタッフ陣は、どちらかというと、小沢氏の問題を感情的で
はなく、冷静に公平に扱っていたので高く評価していたのです。
そのため、上層部がやめさせたのでしょう。
 負けの原因に小鳩政権の政策運営の失敗がないとはいいません
が、それなら、鳩山政権のツー・トップのダブル辞任のあとの民
主党の支持率急回復は何だったのでしょうか。あの勢いを維持し
て選挙に臨めば、過半数獲得は容易であったと思います。選挙態
勢は万全であったからです。
 今回の参院選の敗因は、国民が菅直人という政治家の本性を見
抜いたからだと思います。菅首相は首相に就任するや執行部の人
事は反小沢で固め、何も仕事をしないで国会を閉じ、早々と選挙
に突入しました。ここまでは国民は容認していたと思うのです。
 そのあと党内合意のないままに「消費税10%増税」を打ち上
げたのです。それに加えて新執行部は、マニュフェストを大幅に
修正しているのです。
 枝野幹事長は、この決定には小沢幹事長も関与しているように
いっていますが、それは事実ではないのです。確かにマニュフェ
ストの修正の話は出ていたと思いますが、鳩山─小沢ダブル辞任
の時点ではまだ決まっていなかったのです。その証拠に消費税に
関する記述は新執行部が付け加えているのです。
 菅首相は「脱官僚」といいながら、平気で消費税増税を宣言し
税率まで踏み込んでいます。しかし、増税は財務官僚の意に沿う
ものであり、裏切り行為です。
 マニュフェストの変更については、マニュアルまで作り、候補
者に次のようにいうよう指示しています。
―――――――――――――――――――――――――――――
 マニュフェストは生き物であり、環境や状況の変化に応じて、
 柔軟に見直すことも重要である。
―――――――――――――――――――――――――――――
 しかし、これは「公約破り」であり、あまりにも有権者をバカ
にしています。さらに菅首相は、サミットで「中国をG8に招聘
せよ」という場違いの提案をして、G8首脳から顰蹙を買ってい
ます。これは外務省幹部と何の打ち合わせもせず、いきなり発言
したのです。
 さらに国民新党の連立合意──郵政法案を今国会で成立させる
──をわずか数日で反故にし、しかも国民新党が連立離脱か否か
で深夜まで協議を重ねているときに、首相は既に寝ていたことが
わかり、これまた大きく国民新党との信頼関係を損ねています。
 さらに、選挙に突入し、消費税発言が受けが悪いとわかると、
深い考えもなしにころころ発言を変更し、ほとんど何も考えずに
消費税増税を打ち出したことがわかってしまっています。
 さらにメディアが9党首討議会を開くことを提案したときには
8対1では不利だと主張して逃げまくり、テレビ局に時間振りや
逆質問を認めさせて出演するなど、男らしくないです。
 国民は、短い間ではあるものの、一連の菅首相の行動や発言を
見て、愛想をつかしたのです。10%の消費税増税でも、小鳩の
政治とカネでもないのです。首相の行動を見ていて、こんな男に
は日本をまかせられないと判断したからこそ、民主党に鉄槌をを
下したのです。
 もうひとつ菅政権には許せない裏切りがあります。仙谷官房長
官は、マニュフェストから電波料値上げにつながる「電波オーク
ション」を外してテレビ局に恩を売り、記者クラブの存続と優遇
を約束しています。また、官房機密費がメディアに渡っている疑
惑については、追求しないことを約束するなどの、メディア対策
を行っていたのです。
 だからこそ、大新聞はそろって「消費税増税」賛成の論陣を張
り、とくに増税派の急先鋒とされる読売新聞は、独自の世論調査
で菅政権を擁護しています。読売新聞の策動については、「関連
情報」の情報もお読みください。
 菅首相は、自らの退陣を否定し、枝野幹事長も留任させると明
言していますが、それはきわめて困難です。連立の相手は自民党
しかないのですが、首相には自民党のつてはないのです。そこで
いわれているのは、読売新聞の渡辺氏の仲介で与謝野氏を通じて
自民党との連立を仕掛けるはずです。しかし、これだけは阻止し
ないと、せっかくの政権交代が元の木阿弥になってしまいます。
 一体これからどうなるのでしょうか。民主党の去就が注目され
るところです。       ──[ジャーナリズム論/58]

≪画像および関連情報≫
 ●読売の露骨な「援護射撃」
  ―――――――――――――――――――――――――――
  参院選終盤の7月7日付の読売朝刊は、「参院選ネットモニ
  ター」調査で小沢氏の執行部批判を75%が「評価しない」
  と回答したことを報じ、「小沢氏の公約違反批判などは、民
  主党内の意思統一に対する有権者の不安を増幅させているの
  ではないか」という識者コメントを掲載した。民主党の枝野
  幹事長が参院選後のみんなの党との連携に言及して、与党内
  から厳しい批判を浴びたことについても民主党支持者の58
  %が「評価する」(同アンケート)とかばっている.
              ──『週刊ポスト』7/23より

(転載貼り付け終了)

投稿日:2010/07/13 06:25

【140】「小沢一郎を襲う、「見えざる手勢力」の姿なきクーデター」

「世相を斬る あいば達也」から貼り付けます。

(転載貼り付け開始)

2010年07月13日
「小沢一郎を襲う、「見えざる手勢力」の姿なきクーデター」

『小沢一郎に次々襲いかかる妖怪たち・その正体は?』このような見出しは、今更陳腐な言い回しかもしれない。しかし、今後の小沢一郎の政治活動を応援し、その政治理念・哲学をベースに「国民生活第一」の政治を推進して貰うためには、何度でも確認しなければならない作業だと考えている。

実は今夜は以上のような書き出しで、小沢一郎支持の方向性などを考える積りでいたのだが、急遽筆者の鈍った「第六感」が久々目覚めた為に、このような見出しのコラムを書くことになってしまった。不愉快極まりない推測記事になるのだが、臭いものに蓋をして、怖いものを見ないというわけにもいかない。

菅民主党政権はこれだけの大惨敗の醜態を演じたにも関わらず、お茶濁しのような反省の弁を語っただけで、責任論封じ込めに出ている。多くのマスメディアの社説における論調も、総じて菅直人とその執行部に優しく問いかけ、「反省を生かし、腰を据えて国会運営を行え」と全面的に支援している。THE JOURNALの高野孟と意思統一が出来ている?星浩、田崎史郎の論調も同じだ。

ヤバイ!!これは完全なる「小沢・鳩山民主党政権」の完全抹殺のクーデターがいま起きようとしているのではないのだろうか。昨年の3月以降、常にそうなのだから、何を今さらと云う考えもあるが、今度のは違う。

仙谷官房長官が似非メディア・ジャーナリストに数億の機密費をばら撒いたかどうかと云うレベルでは済まない力の意志が貫かれている予感がある。 おそらく政治家や政党が蚊帳の外に置かれ、モノも言わぬ、姿も見えぬ「見えざる手」で日本を支配する勢力によって、姿なきクーデターが始動したと考えるべきである。

その主体は世界金融資本勢力・市場原理主義勢力である。これらの勢力と財務省を通じて「菅・仙谷民主党政権」は「小泉・竹中自民党政権」のクローンとして生まれ変わったのである。

昨年3月以降の鳩山民主党政権へのバッシングは日本の既存の組織を利用した霞が関(検察)、マスメディアの露骨な攻撃であった。しかし、鳩山・小沢が去った後の菅・仙谷民主党へのマスメディアや評論家の論調や扱いが妙に優しくなっている。支持率のV字回復もその一つだが、菅直人の不用意な消費税発言も「何らかの約束事」と云う契約を結んだ安心感から出た「ボロ」の一つなのではないだろうか。

この菅の消費税発言は「見えざる手勢力」にとって予測不可能な出来事であったが、「菅・仙谷民主党」が参議院選で勝とうが負けようが、そんなことはどちらでも良い事になっていたと考えるのが自然だ。

それはそうだ。「菅・仙谷民主党」は「小泉・竹中自民党」のクローンなのだから、民主が勝とうが、自民が勝とうが、みんなの党が勝とうが、「見えざる手勢力」にとって結果は同じである。自民党、民主党、みんなの党の3政党を抑え込んだのだから、もう政治家も政党も日本国民も存在しないのと同じ事である。

正直、選挙直前に「消費税値上げは公約の一種」と政権与党の総理が平気で発言した事実を深く読むべきだったかもしれない。しかし、菅直人と云う男の下劣無能変節の所為だと思いこんだ点は間違いだった。仙谷が言ったら疑う余地があったのだが、菅直人の発言だけに馬鹿の戯言扱いしたのが、少々失敗である。(笑)

日本国民の民意は今後完全に無視されるだろう。一見選挙で意志表示できるように思えるが、民主・自民・みんなの党が同じ「見えざる手勢力」の支配下なのだから、選ぶこと事態無意味になるのだ。

沖縄県民の悲劇も何度でも繰り返されるだろう。貧富の差はますます広がる。ワーキングプアーの是正などする訳がない。団塊世代が後期高齢世代にかかる頃には医療費の自己負担が5割近くなるのかもしれない。それを補うために、米国資本の様々な医療保険の加入は必須となるだろう。

しかし、安心してくれ。これからは庶民だけが痛い目に遭う訳ではない。資産家や高額所得者にも税は重くのしかかる。早い話、日本国民の富の全てを、米国本土と日本と云う支配国家との間で還流させ、両国が見せかけの経済成長を構築しようとしているのである。

米国は日本の富を自国に再配分せよと要求しているのだ。国内の貧乏人に再配分できるなら、我が国に再配分せよと言いだした訳である。 この基本的政治ポジションを呑めば、長期政権を約束すると言われれば、菅直人のような政治家は二つ返事だったに違いない。時には、どえらいスキャンダルを突きつけられ徹底的に脅かされたのかもしれない。まぁその辺の経緯は妄想の域だが、菅直人の選択を見る限り、そのようなことが起きていても不思議ではない。

仮に、上記のような「見えざる手勢力」の勝利が確実になっているのなら、実は小沢一郎と云う政治家も蚊帳の外ということになる。ところが、どうも小沢一郎と云う存在だけが、「見えざる手勢力」にとって目障り、気に障るモノのようである。ここに日本の唯一の灯りが燈っている。

その炎の勢いはけっして強くない。時に風に煽られゆらゆらと揺れ、消え去る危険すら感じられる。 さぁ小沢一郎はどうするのだろう。

9月の代表選まで菅直人に好き勝手をさせるのだろうか、それとも揺さぶりを掛けるのだろうか?そして、日本の唯一の灯の火を再び燃え上がらせるのか。それとも「見えざる手勢力」の魂を売った民主党を捨て「日本改造計画」「日本一新11基本法案」を旗印に「国民生活第一」の理念の気高き野党として存在感を示すのか?

筆者はどちらでも良いと思っている。政治哲学や理念に拘る小沢一郎と云う政治家が居て、その考えに賛同する国民が居る事だけでも潔しとする。小沢一郎がどのような選択をしようと、日本の政治史に残る政治家であれば、かたちに拘るつもりはない。出来ることなら、首相になって夜叉の如く日本や世界に「小沢旋風」を竜巻のように起こして欲しいものだが、あまり贅沢を言うつもりもない。

(転載貼り付け終了)

投稿日:2010/07/13 06:22

【139】「政治家にも「引き際の美学」というものがあるだろう」他

「毒蛇山荘日記」から貼り付けます。

(転載貼り付け開始)

2010-07-12
「政治家にも「引き際の美学」というものがあるだろう」

菅直人が参院選惨敗にもかかわらず、意地汚く居座りを続け、つまり続投を早々と宣言し、ますます恥を曝しそうな気配だが、しかも惨敗の原因は消費税増税を突然提案したことと、その提案のタイミングや方法が悪かったからであって、菅直人に対する「no」ではないと言い訳したいらしいが、この未練がましく地位に恋々とする態度を見ていると、やはり最近の政治家の思想的未熟さと決断力の欠如を感じないわけにはいかない。いつ頃から、政治家が、選挙という国民からの審判が明確になっているらにもかかわらず、それを認めようとせずに、恥も外聞もなく地位に恋々とするようになったのだろう。参院選惨敗直後に、総辞職という大方の予想を裏切って、それこそ意地汚く続投を宣言したが、二、三ヶ月も経たない内に精神的に追い詰められて、政権を投げ出すという前代未聞のドタバタを演じた安倍晋三元首相の例を思い出す人は少なくないだろうが、僕が思い出すのは、選挙結果を受けて「チクショー」という苦悶の声と共に辞任宣言した橋本龍太郎の例だが、まだあの頃までは政治家にも「引き際の美学」とでも言うべきものが残っていたのだろう。おそらく日本の「政治」や「政治家」が、急速に幼児化し、痴呆化していくのは、この「引き際の美学」の衰退と連動しているのではないかと思われる。国のトップが、選挙という国民の唯一の国政参加のチャンスと、その厳しい審判を無視・黙殺し、悠然と責任放棄した上で居座り続ければ、国民は絶望し、無力感に襲われるだけだろう。さて、菅直人は、内閣組閣にあたって、高杉晋作の「奇兵隊」にちなんで、「奇兵隊内閣」とか呼んで悦に入っていたようだが、実は菅直人は、郷土の先輩であるにもかかわらず、高杉晋作が、肝心な場面になると、いつも「逃げる男だった・・・」という秘話を知らなかったらしい。今、まさに肝心な場面に直面し、責任転嫁と言い訳を繰り返しながら、そこから必死で逃げようとしている菅直人なわけだが、やはり菅直人はその程度の人間だったということだろうか。どこまで逃げられるものか、じっくり観察するのも悪くない。菅直人よ、大いに恥の上塗りを演じてくれよ・・・と思う、今日この頃である。



2010-07-11
「民主党惨敗を歓迎する。菅直人、枝野幸男等は、即刻辞任すべし」

予想通りというか、当然というか、民主党の惨敗が確定したわけだが、やはりせつかく政権交代を果たし、自民党政治を転換させようとした民主党政権を、初心を忘れて、沖縄を見捨て、国民を見捨て、米国に従属するような植民地主義的な従米属国政権へというように、あらぬ方向へ導こうとした菅直人、枝野幸男の政治責任は重大だろう。ここで責任をとらないようだったら、民主党の明日はありえない。まず、何はともあれ、枝野幹事長、安住選対委員長は、即刻、辞任宣言をするべし。そして恥かしげもなく、未練がましく続投に固執する菅直人を引き摺り下ろせ。ことここに至って、菅直人が「続投宣言」を繰り返すのは米国の支持がある、と未だに信じているからだろうが、しかし、米国は、うまく罠にはめることに成功したと思っているのではないのか。菅直人が、一か八かで、衆院解散総選挙に打って出たとしても、次期衆院選挙はさらに惨敗必至ということだろう。つまり、菅直人には、もう出口は何処にもない。誰が見ても辞任しかないわけだが、菅直人は、最後までジタバタして、意地汚く、総理の椅子にしがみつくだろう。いずれにしろ、裏切り者の醜悪な最期を見るのは、いい見ものである。

■【参院選】与党過半数割れへ 

【参院選】与党過半数割れへ 出口調査

2010.7.11 20:02

 第22回参院選は11日、投開票が行われた。共同通信の出口調査によると、民主党の獲得議席は選挙区と比例代表との合計で40議席台半ばにとどまり、非改選議席と合わせても国民新党を含む与党は過半数割れする見通しが強まった。一方、自民党は50議席前後を獲得し、「改選第一党」となる可能性が出てきた。

 みんなの党は10議席をうかがう勢いで、公明、共産両党は改選議席を維持するのは困難な情勢。社民党は現有2議席を、新党改革、たちあがれ日本は1議席をうかがう。

■菅首相、参院選の結果にかかわらず続投の意向

菅首相、参院選の結果にかかわらず続投の意向

2010年7月11日21時1分

 菅直人首相は11日夜、首相公邸で自らに近い国会議員と会談し、「引き続き、財政や経済の立て直しに取り組みたい」などとして、参院選の結果にかかわらず、続投する意向を表明した。自らの消費増税をめぐる発言などから、参院選での民主党の獲得議席は伸び悩んだが、首相就任から1カ月余りということもあり、引き続き政権を担うことで、首相としての責任を果たしたいとの考えと見られる。

 ただ、民主党内からは、首相の責任論が噴出するのが確実で、9月に予定される党代表選では、消費増税の是非などが争点になる可能性もある。

(転載貼り付け終了)

投稿日:2010/07/12 07:18

【138】「道理に従い菅首相辞任は絶対に避けられない」

「植草一秀の『知られざる真実』」から貼り付けます。

(転載貼り付け開始)

2010年7月12日 (月)
「道理に従い菅首相辞任は絶対に避けられない」

参院選が実施され、民主党の惨敗が明らかになった。

民主党大敗の責任は菅首相にあり、菅首相の辞任は避けられない。

2007年7月の参院選で自民党が惨敗した。安倍晋三首相は参院選敗北の責任を取って辞任することを拒絶したが、結局、安倍首相は辞任に追い込まれた。

菅首相はせっかく掴んだ総理の椅子にしがみつくだろうが、必ず辞任に追い込まれる。1998年の参院選で敗北した橋本龍太郎首相は、責任を取って辞任する意向を表明した。そこには、政治家としての出処進退のあり方のひとつの美学が示されていた。

出処進退は美学が問われる問題である。今回の民主党惨敗の原因の大半は菅直人首相自身にある。したがって、菅首相は潔く自ら身を引くことを決断すべきである。それが、主権者国民の意思に沿う行動である。

仮に菅首相がポストにしがみつく行動を示しても、2ヵ月はもたないだろう。自由主義社会の大原則は「自己責任」にある。菅首相が独走して方針を提示し、その結果として民主党を大敗に導いたのであるから、責任を取るのは当然である。総理大臣が自分の出処進退を適正に示すことができないことが、無責任社会を生み出す大きな原因になる。菅首相の失策により、本来、国会で活躍し続けるべき多くの有為の人材が落選した。菅首相はまずその責任を重く受け止めるべきだ。

民主党が大敗した大きな原因が二つある。

第一は、消費税大増税公約を提示したことだ。

選挙戦の後半、消費税大増税公約に対する風圧が強まったため、菅首相および執行部は、「逃げ」、「ぶれ」、「ごまかし」戦術を採用したが、口先だけの小細工は通用しない。菅首相の消費税大増税公約が民主党大敗の最大の原因になった。

菅首相は選挙戦終盤、「議論を呼びかけただけ」と弁解したが、そうではない証拠が残されている。民主党は公式サイトでマニフェスト発表会見の動画を配信した。この動画に動かせない証拠が残されている。

菅首相は、

今年度中に大増税を含む税制抜本改革案をまとめ
(菅代表アピールの10分30秒経過時点)

当面の消費税率を10%にすることを示唆
(菅代表アピールの10分59秒経過時点)

し、質疑応答に立った玄葉光一郎政調会長が、

最速で2012年秋に大増税を実施すること
(質疑の7分20秒経過時点)

を明言した。

その後、菅首相は、

「1ミリたりともぶれていないし、1ミリたりとも後退していない」

と明言した。

つまり、6月17日のマニフェスト発表会見で明らかにした、消費税率10%大増税公約は、選挙投票日当日まで生き残ったのである。

この大増税公約には三つの重大な問題があった。

①第一は、この公約が民主党内部での民主的な意思決定手続きを経ずに決定されたことである。昨年8月30日の総選挙に際し、鳩山前首相は、2013年の衆議院任期満了までは消費税増税を封印することを公約として提示した。主権者国民との約束=契約が、何らの正当な手続きを経ずに、一方的に変更された。このことは、今後、民主党内部でも問題にされるはずである。

②第二は、国民負担増加を検討する前提条件である政府支出の無駄排除が、ほとんど進んでいないことである。「事業仕分け」には着手したが、成果はまだほとんどあがっていない。天下り根絶も手つかずの状態で残っている。この段階で大増税に進めば、政府支出の無駄排除が雲散霧消することは火を見るよりも明らかである。菅首相の提案は霞が関の論理に乗るものでしかない。

③第三は、日本経済の現状が緊縮財政を強行する局面にないことである。1997年、2000~2001年に過去の自民党政権は、景気回復初期の超緊縮財政を強行した。その結果、日本経済を破壊し、日本経済の失われた20年を生み出した。いずれも、財務省が主導した超緊縮財政であった。菅首相の提示した大増税もまったく同じ類型の財務省主導の超緊縮財政の提案だった。

さらに補足すれば、菅首相は消費税大増税と法人税減税の組み合わせを提案した。ところが日本政府は2007年の税調報告で、「日本の法人負担が国際比較上、高くない」ことを明示している(17-18ページ)。つまり、菅首相の提案は、「大企業を優遇し、一般庶民に過酷な負担を負わせる」という政策方針を示すものであったことも問題である。

菅首相はこのような間違いだらけの大増税公約を、党内の民主的な意思決定手続きを経ずに決定し、勝手にマニフェスト発表会見で公表した。その結果として民主党が大敗したのだから、その罪は万死に値する。

二つ目の原因は、菅首相が編成した新政権が、主権者国民の意思を踏みにじるものであったことだ。

鳩山総理が辞任を表明し、後継代表に菅直人氏が就任した。その際、菅直人氏は新内閣および民主党新執行部を反小沢陣営で固めた。

しかし、小沢一郎氏は政権交代実現の最大の功労者である。また、小沢一郎氏陣営の国会議員が150人程度存在するが、これらの議員はすべて、主権者国民の負託を受けた存在である。

参院選を前に党勢を回復させるための代表交代、首相交代であるなら、いかなる事情があるにせよ、挙党一致体制を構築することが何よりも重要であった。

 

菅首相は参院選惨敗記者会見で「国民主権」を強調したが、主権者国民の声を踏みにじったのが自分自身であることを、まずよく考えるべきだ。

民主党内反小沢一郎氏陣営の議員は、

①対米隷属

②市場原理主義

を基礎に置いている。しかし、昨年8月の総選挙で民主党を支持した主権者国民は、

①対米隷属からの脱却

②市場原理主義から共生重視主義への転換

を掲げた民主党の方針に賛同して民主党に一票を投じたのである。

菅直人首相が反小沢陣営の議員で内閣および党執行部を固めたことで、この主権者国民は、今回の選挙で民主党を支持することができなくなった。

菅直人首相は挙党一致体制を取らず、その結果、本来の民主党支持者が民主党に投票することを取りやめる行動を招いたのである。私もその一人である。

つまり、民主党大敗の最大の責任は菅直人首相にあることは動かせない事実である。

テレビ朝日番組で発言した古館伊知郎氏、偏向評論家の田崎史郎氏、元民主党スタッフの政治アナリスト伊藤惇夫氏が、小沢一郎氏が敷いた2人区2人立候補戦術が失敗したと発言したが、これは事実に反する。

古館氏、田崎氏は、民主党内での小沢氏勢力の台頭を防止するための情報誘導を早速開始しているが、あまりにも低質な解説である。

民主党は2人以上の定員選挙区に2人以上の候補者を擁立したが、この戦術はまったく失敗していない。

2人擁立戦術は、1人当選にプラスアルファをもたらす戦術であると同時に、比例票を掘り起こすことを狙ったものである。民主党は2人以上定員の選挙区で共倒れを生んでおらず、他方で、比例区での突出して高い得票率を獲得したのであるから、小沢氏が敷いた戦術は所期の目的を達成している。問題があったとすれば、2人区の1人目の候補者が無風選挙を送ることができなかったことである。しかし、その要求は元来、甘えでしかなかった。

菅新体制を支持する岡田克也氏は、鳩山首相辞任以前の状況に比べれば、今回の結果は悪くないと主張するが、これも誤りである。

6月2日に鳩山首相、小沢幹事長が辞任し、菅政権が発足して民主党は支持率を大幅に回復させた。それ以前の問題には「辞任」という形でけじめがつけられ、そのことによって民主党支持が回復したのであるから、評価の基準が回復後の支持に置かれるのは当然である。

この順風を逆風に変えてしまったのが、菅首相の主権者国民を無視する偏向人事と消費税大増税公約提示だった。

民主党内反小沢氏陣営は菅首相辞任に抵抗するだろうが、彼らの自己中心主義の主張は通用しない。

菅首相および反小沢陣営の議員は、「みんなの党」であった民主党を「自分の党」にしてしまったのである。

厳しいが、菅首相は辞任する以外に道はない。自ら辞任しなければ、9月の代表選で辞任を求められることになる。この点は動かないと考えられる。主権者国民は、今回の選挙を契機に、主権者国民政権の再構築に向けて全力を注がねばならない。

(転載貼り付け終了)

投稿日:2010/07/12 07:14

【137】「予想通り、菅直人大惨敗!敗因をあえて言う「人格欠如」だ!」

「世相を斬る あいば達也」から貼り付けます。

(転載貼り付け開始)

2010年07月12日 | 日記
「予想通り、菅直人大惨敗!敗因をあえて言う「人格欠如」だ!」

筆者は民主党49議席で惨敗と予想していたが、結果は44議席と云う大・大惨敗の結果となった。完璧な「ねじれ国会」の再現である。

しかし、このような結果になることは菅直人と云う男が首相になり「国民生活が第一」の理念を捨て、民主党支持者を裏切った時点で判り切った事である。それにしても負け過ぎたかな。(笑)

ひとえに、マイナスの上乗せ分は菅直人の人格の問題だったのだろう。消費税云々もあるが、その説明がテキトーだった。とても国民生活を考える政治家の発言態度ではなかった。 国民と云うもの、案外「人がら」と云うものを見る。その点で自民党の谷垣の方が人格を感じる人は多いだろう。

これだけの大惨敗を喫した首相が
「選挙結果を真摯に受け止めながら、改めてスタートラインに立った気持ちで、責任ある政権運営を今後とも続けていきたい」
と云う言い草はないだろう。自らの出処進退を自ら決定する能力もない阿呆になったようである。

枝野も安住も玄葉も小宮山も辞めさせない?
「だって、あいつら辞めさせたら俺だって・・・」菅直人はそう云う男である。
「阿波の官房長官、何とか言えよ。助け舟出せよ!俺の真似して“ダンマリ戦術”か!棚からぼた餅待っているんだな、卑怯者!オマエだって、足元徳島の候補落としたじゃないか!」等とカンカンがくがく、今日から迷走劇のはじまり始まり。

正直、これだけの大惨敗で生き残った首相は歴史上居ない。歴史上ないことが覆るほど菅直人に気力も器量もないのだから、消え去るのみである。必ず首相の座は追われる。だって、オマエは民主党支持者全体を裏切り、混乱を引き起こし、実力者小沢一郎を亡きものにしようとしたのだ。

因果応報であるが、たしかに負け過ぎた。小沢が衆議院選で「勝ち過ぎた」と言ったが、今度は「負け過ぎた」と言うであろう。

しかし、最近のテレビ朝日の小沢一郎への執拗な攻撃は悪質だ。幹事長を辞任し、一兵卒として選挙応援を黙々としているだけの小沢一郎に対しての攻撃が凄まじい。

選挙速報に置いて、「小沢印」をビジュアルにペタっと貼り付け、「落ちた、落ちた」と無言で囃し立てていた。悪質過ぎる。

その挙句に「小沢の2人擁立は完全に裏目だった」と言い出す始末。裏目ってのは、民主党候補が共倒れになった事を指すのであって、どこにも裏目なんか出ていない。比例区の票は小沢の作戦通り自民党を上回っているではないか、馬鹿も休み休みにせよ。しかし、そこまでしなければならない力が小沢一郎に残っている証拠と見ることが出来る。

小沢シンパの諸兄、必ず小沢一郎が「国民生活第一」の政治が出来るよう今後も応援し続けようではありませんか。

参議院選挙、最終獲得議席が判明した。( )内は参議院の全議員数

民主党=44(106)、自民党=51(84)、公明党=9(19)、みんなの党=10(11)、共産党=3(6)、社民党=2(4)、たちあがれ日 本=1(3)、新党改革=1(2)、国民新党=0(3)、幸福実現党=0(1)

上記の議席を眺めながら、連立相手など赤鉛筆舐め舐め考えるのも、頭の体操になります。(笑)

(転載貼り付け終了)

投稿日:2010/07/12 07:10

【136】「開き直りの菅さんには世界の聖地を一年かけてお遍路に行くことをオススメする」

「日々坦々」から貼り付けます。

(転載貼り付け開始)

2010/07/12(月) 01:50
「開き直りの菅さんには世界の聖地を一年かけてお遍路に行くことをオススメする」

以前本ブログで民主党は参院選で50を切って出直せと、次のように書いた。

≪49議席がベストな数字で、最低50をきることが条件である。
そうすると9月の代表選までに、現執行部に対する責任論がどこまで噴出してくるかは不明だが、必ず出てくることになる。そこで小沢さんがどういう判断をするか。菅政権が目指しているところは見えてきている。
折角、政権交代によって55年体制を打破しようとしているところへ、旧政権の官僚支配政治を復活させ、時代に逆行することだけは阻止しなければならないと考える。小沢支持者のパワーをオリジナルメンバー特に、菅、仙谷、枝野、玄葉に見せつけてやるべきである。≫(参照:本ブログ6/24エントリー≪希望がない「最小不幸社会」から日本の自信を取り戻す「パックスジャポニカ」へ≫

これをも上回る敗退ぶりに民意の怒りも相当大きなものだったことが、今回わかり、昨年民主党に投票した多くの自民党支持者が今回は自民に戻ったといえる。また無党派層はみんなの党にかなり入れている。

こうした民意を踏まえて菅さんが何を言うのか遅れに遅れて会見した内容は、いいわけに終始し、開き直りにもとれ、誰も責任を取らないという、予想はしていたが、これも想像以上ひどい会見だった。
これについては、後ほど書こうと思う。

以下、昨日の選挙速報と同時にツイートしたことをまとめてみた。

以下、参院選速報連動、弾丸ツイートまとめ

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「NHK出口調査や情勢分析によると、民主党は、非改選の議席を含め、与党として過半数に必要な56議席には届かず、50議席を割り込む可能性も。自民党は、50議席に迫る勢い」(NHKニュース) 各社ほとんどが民主党50割れ。これは国民から菅内閣が不信任されたということだ!

参院選 民主・原田大二郎氏は落選確実産経新聞 [7/11 20:28] 菅さんの消費増税と不用意・不見識発言が、特に選挙区でひびいている。

民主党責任論予想:改選54議席割れ→枝野、安住辞任。50議席割れ→菅首相、執行部総入替え

コロコロ政権が変わるのが海外に対してかっこ悪いとか言っているような次元ではないのでは?国民の立場にたったの意味では、党の中に違う理念をもった人がいることが国益に反しているのではないか。

今回の民主党の選挙戦では枝野幹事長が抜きん出ていた。発言もブレブレ、言っていることが、そのほとんどが”いいわけ”じみていた。他党との連携を戦いの真っ最中に言ってみたりと、経験を積んでいない素人幹事長丸出しだった。こういう不向きな輩を幹事長にすえた首相の責任も非常に大きい。

官僚に主導されていた菅政権が、国民には見透かされていた、ということを民主党議員一人ひとりはキモに銘じることだ。昨年の政権交代での期待が大きかったほどに、裏切られた反動はより大きくなる。国民は菅政権に審判を下したということを、どれだけ執行部が自覚しているのか、見守りたい。

今回落選確定した民主党の新人、特に2人区で二人目の新人は、組織もなく党本部のサポートもなかった。落ちたのはひとえに菅さんの消費税と官僚支配丸出し政策のセイであり、選挙を仕切る枝野と安住、小宮山の非力、経験不足が原因だ。

枝野の顔がひきつっている(笑)。最後ぐらい自分でしっかりケジメをつけろ!

テレ朝の「小沢じるし」に悪意を感じる。テレ朝選挙速報は見る価値なし。

2人区について枝野は「原則はあり得ると思っている」連立については「国民新党と軸に」ここにきて言うことがまともになっても、もう遅すぎ!

輿石さんを参院議長にすえて、参院民主党の小沢さんの影響力を削ぐ、という計画あるとの情報があるが、本人が自民党新人に追い上げられ当選するかどうかの瀬戸際というのは、なんとも皮肉なことか。

「与党となっての初めての選挙、政権をとって10ヶ月での審判は早すぎる?」この期に及んでも、枝野はまだいいわけしている。

一瞬ツーショット!みんなの党・渡辺代表と枝野幹事長。選挙中か秋波を送っていたが、個々で是々非々の関係になりそうだ。あじぇんだゃ党がキャスティングボートを握るということか?

「シンガポールのニュース専門チャンネル「チャンネル・ニュース・アジア(CNA)」は11日夜、日本の参院選の出口調査で、与党が過半数を失ったことを速報で伝えるとともに、日本の政治が再び閉塞状態に陥るおそれが続くと指摘。」→菅政権が続くことのほうが閉塞カンが漂うはずだ。

日テレ「小沢さんの消費税批判、公約破り批判は、9月の代表選で主導権をとるつもりという菅サイドの情報を取り上げる」それは国民との約束を反故にする政権なら批判されて当たり前で、こんな代表じゃダメだ、というのも至極当然のことだ。

それにしても、枝野の「無責任な大衆迎合」発言は今聞いても腹立たしい。

舛添さんに巻き添えをくらった元改革クラブは悲惨だ。舛添さんも機に鈍感だった。やり方によっては選択肢はいろいろあったのに。それにしても、みんなの渡辺代表には理念や展望、政治思想という胆力が感じられない、やはり小粒な政治家だと実感。

輿石さんが当確。これで参院議長の芽が出てきたが、菅執行部の策謀にみすみす乗ることはない。

岡部まり落選確実。菅さんの消費税増税とブレブレ発言で、いかに逆風が吹き荒れたかが、この選挙結果でよくわかる。

「菅さんは完ぺきに官僚に乗っかり増税路線まで始めた」「発言はぶれまくり。覚悟のない政党と一緒にやるのはノーだ」みんなの党の渡辺氏のこの部分では共感できる。

また、玄葉がいい加減なことを言っている。「沖縄の皆さんに真摯に対応する?」とはどういうことだ?対米追従主義者の口から反米的な辺野古移転保留なんて絶対に望めないことは明らか。沖縄を考えた時に、民主党として約束してしまったから民主党中心の政権では普天間基地問題は進展しないということ。

ものを言う少数政党、うるさいけど静か、国民新党・亀井さんも、菅さんが継続審議にしてしまった郵政改革法が参院・与党過半数割れで、成立の見込みがなくなってしまった。一丁目一番地ができないとなると、これから亀井さんはできるようになるような再編に動くことになる。

あのタリーズの松田公太が当確。小泉チルドレン二人目の当確、猪口。こういう状況で菅さんがホテルに引きこもり状態。早々と続投の声が漏れてくるが、その前に言わなければならないことがあるはず。

この選挙結果の総括を間違えてブレると、もう取り返しがつかなくなる。菅さんは会見予定時刻を過ぎてもまだホテルに立て篭もっているが、どんな「いいわけ」を用意しているのか?自己否定してもしきれない、お遍路どころか世界の聖地を一年かけて行くことをオススメする。

民主党内では、既に水面下で9月代表選に向けた駆け引きが行われているだろう。小沢さんサイドが出てくる前に、狡猾な菅さんは、小沢派をじゅうぶん立てて、挙党一致を呼びかけてくるはずだ。権力にしがみつくことが、今の菅さんの最大テーマであるから、常識的には考えられないことも出てくるかも。

当確した1人区の29選挙区で民主党が8、自民が21議席と民主党は完敗。比例では民主が自民を上回り、小沢さんの戦略が功奏している。

予想どおりの菅さんの会見。責任は一切とらない。枝野も続投。国民の声には一切耳を塞いだ開き直りともとれる会見だった。消費税についても、選挙に影響を与えたが、議論をすることまで否定されたとは思ってない、どういう国をつくりたいのかの質問に対して、「生活が第一」を唐突に持ち出す有様。

菅会見は見るも無罪な言い分けのオンパレード。開き直り会見だった。国民の声を真摯に受け止めるなら、辞任だろ!あらためてスタートラインに立った?選挙結果で多くの国民から受けたご意見をしっかり受け止め新たにスタートしたい?反省の一言もない。やはりいいわけに終始した弁解会見だった。

********** ******

もう、民意を完全に読み間違えていて、その声も真摯に聞くこともできない、権力にしがみついている菅さんは、完全に終わっている。
ツイートもしているが、本当に世界の聖地に向けてお遍路したほうがいいのではないか?

(転載貼り付け終了)