日本政界●情報メモ

投稿日:2010/08/05 07:34

【239】「週刊ポスト・「覆面官僚座談会」で見えてくる菅政権で財務省が目指すもの」

「日々坦々」から貼り付けます。

(転載貼り付け開始)

2010/08/04(水) 11:04
「週刊ポスト・「覆面官僚座談会」で見えてくる菅政権で財務省が目指すもの」

週刊ポストはますます面白くなってきている。

今週号は既に皆さん買って読まれた方も多いと思う。

鈴木宗男氏が官房機密費マスコミ汚染問題で証言している。
特に新しいものはないので割愛し、今日は久しぶりに読んだ覆面官僚座談会をとりあげてみる。

(週刊ポスト8/13号)

空きカン内閣の「奥の院」緊急招集

タイトル
≪「政治主導」をせせら笑う霞が関の真実を全て明かす 新・覆面官僚座談会 前編「みんなの党・渡辺善美をぶっ潰せ」≫

リード
≪霞が関にとってはまさに「わが世の夏」であろう。「脱官僚」を掲げた民主党の政権奪取から間もなく1年、参院選で菅政権が一敗地にまみれたのを契機に、窮地に追い込まれていた官僚機構が急速に勢力を盛り返している。本誌は、この国の政治がターニングポイントを迎えるごとに、主要官庁の官僚を集めた「覆面官僚座談会」を開催してきた。時代を映す証言は回を重ね、人を替え、9年前からは「新・覆面官僚座談会」と装いを新たにした。今回、緊急招集に応じた4人が「霞が関の大反攻」の実態を明かす―。≫

以下要約&引用(●の見出しは管理人作成)

・・・・・

●事務次官会議復活

財務官僚
総理会見で税率の話が出たのはハプニング。会見前日に玄葉光一郎・政調会長が菅総理に、「政治決断の時だ」と迫った。

通産
玄葉さんは財務省が消費税引き上げの旗頭に仕立てた人物で、民主党内に「国家財政を考える会」を旗揚げし、その論功行賞で菅内閣の政調会長兼公務員担当相に大抜擢された。

外務
財務省の洗脳が政治家とマスコミに効きすぎてしまったんだな。

総務
最大の功績は事務次官会議の復活だろう

司会
鳩山内閣は事務次官会議を廃止したが、菅内閣は仙谷由人・官房長官が会議復活に踏み込んだ。国民にはわかりにくいが、この問題は霞が関にとってそれほど重要なのか。

財務
次官会議の総意がなければ法案を閣議に提出できないという敢行は、いざという時に政治の暴走を防ぐ抑止力、保険としての機能であって、その場で何か決めるものではない。

総務
鳩山内閣では省内は次官の代わりに政務三役が仕切り、各省にまたがる政策は閣僚委員会で協議することになった。それは一つの考え方だと思うが、政治家の能力がともなっていなかったことが問題だ。

財務
事務次官会議復活の意味は、役所の調整機能と政治に対するチェック機能を復活させることになる。
勝次官はそのことを菅首相や仙谷官房長官に認めさせた。ただし、何も堂々と官邸で次官会議を開こうというような話じゃないけど。

参照:「事務次官会議復活のニュース」

********** ******

●みんなの党問題

菅内閣は鳩山時代に凍結されていた幹部人事を解禁し、参院選後に財務、経産など7人の次官が交代した。新次官の顔ぶれは順送りで政治任用はなかった。

経産
勝次官は各省の新次官と一席も持ちたいと呼びかけているらしいじゃない?もう会場も用意してるとか。次官会議復活祝いというところかな。

財務
いや、民主党代表選前の時期だから、もっと生臭いものになるだろう。このまま菅政権を支えていくのかどうかのすり合わせが行われるはずだ。

総務
総理が最も心配してるのが、霞が関に梯子を外されることだ。代表再選を考えると、総理は消費税増税を撤回した方がプラスかもしれないが、それでも増税の旗を降ろそうとしないのは、消費税引き上げを諦めた瞬間に、財務省にクビを切られるかもしれないと不安だからだろう。

外務
小沢さんより、財務省を怖がってるわけだ。

経産
菅首相と仙谷官房長官は財務省のご機嫌伺いで競い合っているみたいだ。

財務
確かに仙谷さんは財務省とのパイプさえ握っていれば、仮に菅総裁が退陣しても次の政権の中枢に残れると計算しているフシがある。わが省のOBの古川元久・官房副長官も仙谷さんの意向ばかり伝えてくる。

経産
財務省から官邸に送り込まれた佐々木豊成・内閣府参事官も仙谷さんに張り付いているね。彼らが仙谷さんに「官房長官と国家戦略相の2人の調整役は指揮系統が混乱する」と囁いた結果、国家戦略室の縮小が決まった。民主党が政治主導で予算や外交の基本方針を決める司令塔にするといって設置した部署だが、財務省は予算編成権を奪われかねないと潰したがっていた。・・・菅総理には消費税、仙谷官房長官は政治主導撤回と、財務省は2人に忠誠心を競わせているんじゃないの?

財務
民主党がみんなの党の公務員制度改革案を丸呑みし、再び政治主導と言い出されると、また混乱を招く。官僚が政治に口を出すことは厳に慎まなければならないが、行政を停滞させないためにも政治の安定は必要なんだ。

司会
渡辺氏は菅内閣が閣議決定した「退職管理基本方針」は天下り容認だから撤廃すべきだと主張して仙谷官房長官に会談を申し込んだが、拒否された。

司会
興味深い二つの資料がある。1つは「総務省作成:官房長官用想定問答集」、もう1つは、「玄葉大臣用想定」とあり、答弁作成者として内閣府の国家公務員制度改革推進本部の事務局参事官(総務省出身)の名前がある。
内容はほど同じで、現役出向は「形を変えた天下りとのご指摘はあたらない」、退職管理基本方針についても「撤回する考えはない」と、みんなの党の要求を拒むよう指南している。

総務
なんでそんなものを司会者が持っているのか知らないが、官房長官用の想定問答を作成したのは、わが省に出向中の財務官僚だ。ウチだけが持っている資料じゃない。

外務
・・・仙谷さんには各省から総理(6人)より多い8人もの官僚が秘書官として脇を固めている。彼らは仙谷さんを渡辺さんに会わせないようにという点では一致して動いている。

財務
彼ら(みんなの党)のバックには、改革派を名乗る現役官僚たちがいる。役所内で意見の対立があってもいいが、特定の政治家と結びついて政府批判をするのは行政官としての矩(のり)をこえている。それを許したら政治と行政の境界がわからなくなる。

・・・

財務
・・・政治主導を唱え続けてきた小沢前幹事長が渡辺さんと手を組むようなことがあれば非常に手ごわい敵になる。みんなの党はいろんな意味で危険な存在であることは間違いない。
ただし、江田憲司・幹事長や浅尾慶一郎・政調会長は公務員改革に関しては穏健派。しかも、選挙で苦労しているから、民主党と選挙協力したいのが本音だ。彼らと渡辺代表の考え方の違いは突破口になる。

外務
政界の分断工作は財務省が得意とするところ。これは、みんなの党も相当厳しいことになりそうだ。

経産
財務省の同期は「渡辺はスキャンダルまみれになる」といっていた。今回の参院選で当選した新人議員にはベンチャー経営者などが多い。株取引、国税関係など資金関係を洗っていて、マスコミへも少しずつ流している・・・。

********** ******

●財務省のもくろみ「大・大蔵省」?

経産
・・・大蔵省から金融庁が分離されたのは10年前の金融国会。この時、自民党に「金融・財政分離」を強く主張したのが民主党の菅氏、仙谷氏、枝野幸男氏らの現政権執行部だった。参院で少数だった小渕内閣はその要求を受け入れ、大蔵省の解体へと向かったが、その恨みを忘れてはいないはずだ。

財務
金融行政を一体化した大蔵省でなければ、経済政策の整合性をとることが難しいのではないかという議論はある。政府が財政再建を求められる中で景気を腰折れさせないためには、民間の金融機関の協力が欠かせないが、現在の金融庁は必ずしもそういう大局的な見方はしないわけです。ただし、菅政権への意趣返しというのは邪推だよ。総理が国家戦略相時代の高田英樹・秘書官は英国財務省に派遣され、組織や人事管理を学んできた専門家。英国の財務省は金融・予算・経済政策のすべてを担当するまさに「大・大蔵省」だ。菅首相は財務大臣時代に彼を高く評価して省内に財務省改革プロジェクトチームをつくらせた。かつては財金分離論者だった菅首相も、今や大蔵省の再建に理解を示している。

・・・

次号「後編」は小沢氏が座談会の主人公になる。

(以上要約&引用)

官僚支配政治の何がわるいのか。

小沢さんが強烈に進めようとしている政治主導は「国民生活が第一」が第一の眼目であり、官僚支配の中には「国民の視点」が抜け落ちているということだ。

これを菅政権になり、官僚たちによってまったく自民党政権以上の官僚支配政治が復活されようとしている。

この「大・大蔵省」案はその最たるものである。

(転載貼り付け終了)

投稿日:2010/08/05 07:34

【238】「週刊ポスト・「覆面官僚座談会」で見えてくる菅政権で財務省が目指すもの」

「日々坦々」から貼り付けます。

(転載貼り付け開始)

2010/08/04(水) 11:04
「週刊ポスト・「覆面官僚座談会」で見えてくる菅政権で財務省が目指すもの」

週刊ポストはますます面白くなってきている。

今週号は既に皆さん買って読まれた方も多いと思う。

鈴木宗男氏が官房機密費マスコミ汚染問題で証言している。
特に新しいものはないので割愛し、今日は久しぶりに読んだ覆面官僚座談会をとりあげてみる。

(週刊ポスト8/13号)

空きカン内閣の「奥の院」緊急招集

タイトル
≪「政治主導」をせせら笑う霞が関の真実を全て明かす 新・覆面官僚座談会 前編「みんなの党・渡辺善美をぶっ潰せ」≫

リード
≪霞が関にとってはまさに「わが世の夏」であろう。「脱官僚」を掲げた民主党の政権奪取から間もなく1年、参院選で菅政権が一敗地にまみれたのを契機に、窮地に追い込まれていた官僚機構が急速に勢力を盛り返している。本誌は、この国の政治がターニングポイントを迎えるごとに、主要官庁の官僚を集めた「覆面官僚座談会」を開催してきた。時代を映す証言は回を重ね、人を替え、9年前からは「新・覆面官僚座談会」と装いを新たにした。今回、緊急招集に応じた4人が「霞が関の大反攻」の実態を明かす―。≫

以下要約&引用(●の見出しは管理人作成)

・・・・・

●事務次官会議復活

財務官僚
総理会見で税率の話が出たのはハプニング。会見前日に玄葉光一郎・政調会長が菅総理に、「政治決断の時だ」と迫った。

通産
玄葉さんは財務省が消費税引き上げの旗頭に仕立てた人物で、民主党内に「国家財政を考える会」を旗揚げし、その論功行賞で菅内閣の政調会長兼公務員担当相に大抜擢された。

外務
財務省の洗脳が政治家とマスコミに効きすぎてしまったんだな。

総務
最大の功績は事務次官会議の復活だろう

司会
鳩山内閣は事務次官会議を廃止したが、菅内閣は仙谷由人・官房長官が会議復活に踏み込んだ。国民にはわかりにくいが、この問題は霞が関にとってそれほど重要なのか。

財務
次官会議の総意がなければ法案を閣議に提出できないという敢行は、いざという時に政治の暴走を防ぐ抑止力、保険としての機能であって、その場で何か決めるものではない。

総務
鳩山内閣では省内は次官の代わりに政務三役が仕切り、各省にまたがる政策は閣僚委員会で協議することになった。それは一つの考え方だと思うが、政治家の能力がともなっていなかったことが問題だ。

財務
事務次官会議復活の意味は、役所の調整機能と政治に対するチェック機能を復活させることになる。
勝次官はそのことを菅首相や仙谷官房長官に認めさせた。ただし、何も堂々と官邸で次官会議を開こうというような話じゃないけど。

参照:「事務次官会議復活のニュース」

********** ******

●みんなの党問題

菅内閣は鳩山時代に凍結されていた幹部人事を解禁し、参院選後に財務、経産など7人の次官が交代した。新次官の顔ぶれは順送りで政治任用はなかった。

経産
勝次官は各省の新次官と一席も持ちたいと呼びかけているらしいじゃない?もう会場も用意してるとか。次官会議復活祝いというところかな。

財務
いや、民主党代表選前の時期だから、もっと生臭いものになるだろう。このまま菅政権を支えていくのかどうかのすり合わせが行われるはずだ。

総務
総理が最も心配してるのが、霞が関に梯子を外されることだ。代表再選を考えると、総理は消費税増税を撤回した方がプラスかもしれないが、それでも増税の旗を降ろそうとしないのは、消費税引き上げを諦めた瞬間に、財務省にクビを切られるかもしれないと不安だからだろう。

外務
小沢さんより、財務省を怖がってるわけだ。

経産
菅首相と仙谷官房長官は財務省のご機嫌伺いで競い合っているみたいだ。

財務
確かに仙谷さんは財務省とのパイプさえ握っていれば、仮に菅総裁が退陣しても次の政権の中枢に残れると計算しているフシがある。わが省のOBの古川元久・官房副長官も仙谷さんの意向ばかり伝えてくる。

経産
財務省から官邸に送り込まれた佐々木豊成・内閣府参事官も仙谷さんに張り付いているね。彼らが仙谷さんに「官房長官と国家戦略相の2人の調整役は指揮系統が混乱する」と囁いた結果、国家戦略室の縮小が決まった。民主党が政治主導で予算や外交の基本方針を決める司令塔にするといって設置した部署だが、財務省は予算編成権を奪われかねないと潰したがっていた。・・・菅総理には消費税、仙谷官房長官は政治主導撤回と、財務省は2人に忠誠心を競わせているんじゃないの?

財務
民主党がみんなの党の公務員制度改革案を丸呑みし、再び政治主導と言い出されると、また混乱を招く。官僚が政治に口を出すことは厳に慎まなければならないが、行政を停滞させないためにも政治の安定は必要なんだ。

司会
渡辺氏は菅内閣が閣議決定した「退職管理基本方針」は天下り容認だから撤廃すべきだと主張して仙谷官房長官に会談を申し込んだが、拒否された。

司会
興味深い二つの資料がある。1つは「総務省作成:官房長官用想定問答集」、もう1つは、「玄葉大臣用想定」とあり、答弁作成者として内閣府の国家公務員制度改革推進本部の事務局参事官(総務省出身)の名前がある。
内容はほど同じで、現役出向は「形を変えた天下りとのご指摘はあたらない」、退職管理基本方針についても「撤回する考えはない」と、みんなの党の要求を拒むよう指南している。

総務
なんでそんなものを司会者が持っているのか知らないが、官房長官用の想定問答を作成したのは、わが省に出向中の財務官僚だ。ウチだけが持っている資料じゃない。

外務
・・・仙谷さんには各省から総理(6人)より多い8人もの官僚が秘書官として脇を固めている。彼らは仙谷さんを渡辺さんに会わせないようにという点では一致して動いている。

財務
彼ら(みんなの党)のバックには、改革派を名乗る現役官僚たちがいる。役所内で意見の対立があってもいいが、特定の政治家と結びついて政府批判をするのは行政官としての矩(のり)をこえている。それを許したら政治と行政の境界がわからなくなる。

・・・

財務
・・・政治主導を唱え続けてきた小沢前幹事長が渡辺さんと手を組むようなことがあれば非常に手ごわい敵になる。みんなの党はいろんな意味で危険な存在であることは間違いない。
ただし、江田憲司・幹事長や浅尾慶一郎・政調会長は公務員改革に関しては穏健派。しかも、選挙で苦労しているから、民主党と選挙協力したいのが本音だ。彼らと渡辺代表の考え方の違いは突破口になる。

外務
政界の分断工作は財務省が得意とするところ。これは、みんなの党も相当厳しいことになりそうだ。

経産
財務省の同期は「渡辺はスキャンダルまみれになる」といっていた。今回の参院選で当選した新人議員にはベンチャー経営者などが多い。株取引、国税関係など資金関係を洗っていて、マスコミへも少しずつ流している・・・。

********** ******

●財務省のもくろみ「大・大蔵省」?

経産
・・・大蔵省から金融庁が分離されたのは10年前の金融国会。この時、自民党に「金融・財政分離」を強く主張したのが民主党の菅氏、仙谷氏、枝野幸男氏らの現政権執行部だった。参院で少数だった小渕内閣はその要求を受け入れ、大蔵省の解体へと向かったが、その恨みを忘れてはいないはずだ。

財務
金融行政を一体化した大蔵省でなければ、経済政策の整合性をとることが難しいのではないかという議論はある。政府が財政再建を求められる中で景気を腰折れさせないためには、民間の金融機関の協力が欠かせないが、現在の金融庁は必ずしもそういう大局的な見方はしないわけです。ただし、菅政権への意趣返しというのは邪推だよ。総理が国家戦略相時代の高田英樹・秘書官は英国財務省に派遣され、組織や人事管理を学んできた専門家。英国の財務省は金融・予算・経済政策のすべてを担当するまさに「大・大蔵省」だ。菅首相は財務大臣時代に彼を高く評価して省内に財務省改革プロジェクトチームをつくらせた。かつては財金分離論者だった菅首相も、今や大蔵省の再建に理解を示している。

・・・

次号「後編」は小沢氏が座談会の主人公になる。

(以上要約&引用)

官僚支配政治の何がわるいのか。

小沢さんが強烈に進めようとしている政治主導は「国民生活が第一」が第一の眼目であり、官僚支配の中には「国民の視点」が抜け落ちているということだ。

これを菅政権になり、官僚たちによってまったく自民党政権以上の官僚支配政治が復活されようとしている。

この「大・大蔵省」案はその最たるものである。

(転載貼り付け終了)

投稿日:2010/08/04 06:49

【237】「小沢一郎前幹事長は連日、夜陰に紛れてフル回転で政界要人と密会、菅直人首相は下克上に怯える日々」

「板垣英憲『マスコミに出ない政治経済の裏話』」から貼り付けます。

(転載貼り付け開始)

2010年08月03日 17時37分59秒
「小沢一郎前幹事長は連日、夜陰に紛れてフル回転で政界要人と密会、菅直人首相は下克上に怯える日々」

◆民主党は8月2日の常任幹事会で、9月1日代表選挙告示、14日投開票を正式決定した。一般党員、サポーター参加の代表選が、事実上スタートし、各派閥が、一斉に会合を開き、
一致団結して行動することを確認するとともに、擁立する候補者選定問題をはじめ、各派閥の動向や情勢などを分析、選挙態勢づくりに入った。
 なお、8月2日、民主党国会議員が代表選を意識して開いたと窺われる会合は、次の通りである。
 ○小沢鋭仁環境相(鳩山派)-「21世紀国家モデル研究会」(国会議員約40人、代理出席67人)
 ○海江田万里衆財務金融委員長(鳩山派、小沢派にも近い)
 このほか、山岡賢次前衆院国対委員長(小沢派)8月3日~5日、自宅で暑気払い(140人を招待、小沢派の結束を図る。
 党内の動きが活発化していけば、8月いっぱいは、いろいろな名前が出てくることが予想される。
◆肝心要の小沢一郎前幹事長は、何をしているのであろうか。以下、近況を追ってみた。
 まず、居所である。これは、定かではないが、帝国ホテルかホテルニューオオタニなど都内ホテルを拠点に、連日、夜陰に紛れては、フル回転で政界要人と密会している。このなかには、森喜朗元首相、古賀誠元幹事長が含まれており、代表選後の政権運営の根回しを続けている。森、古賀両氏との間では、すでに話はついている。すなわち、「(小沢前幹事長が)民主党を割って出るもよし、民主党代表でいてもよし。いずれにしても協力する」ことにしている。それでも、小沢前幹事長は、民主党を割る選択肢を依然として捨ててはいない。自民党では、小沢前幹事長との連携を嫌がるグループがある。
 意外なことに、みんなの党の渡辺喜美代表が、真っ先に「小沢さんと連携したい」と手を上げたという。みんなの党は、「森元首相の別働隊」と言われているので、やっぱりという思いがする。それは、ともかく、「豪腕でスピーディ」な小沢前幹事長と「突破力抜群」な渡辺代表が手を結べば、公務員制度改革に拍車がかかる。小泉純一郎元首相が時間切れでやりそこなった官僚改革。いよいよ霞ヶ関の官僚たちがひどい目にあう。
 小沢前幹事長は、すでに創価学会との話をつけている。創価学会は「菅直人首相とは組まない。小沢でなければいけない」と明言。たちあがれ日本の与謝野馨元財務相も、参院選の際には、盛んに小沢批判を繰り返していた新党改革の舛添要一元厚生労働相も、「小沢前幹事長に協力する」と意思表示している。そのせいか、とくに与謝野元財務相は、このところ元気もりもりで、鼻息が荒い。
◆菅政権内部では、前原誠司国土交通相が衆院予算委員会の閣僚席で、表向きポーカーフェイスを装っている。前原国交相は、東京第一審査会が小沢前幹事長について「不起訴不当」の議決をしたのを境に気持ちを「大転回」した。これは、すでに述べた通りだが、それ以上に、大転回を促したのは、「小沢外しをして初めて、菅政権が社民党以上に左翼政権であることに気がついたことだった」ようである。加えて、小沢前幹事長に民主党を割って出られたら大変になると痛感したということだ。これは利口な選択だった。
小沢派では、小沢前幹事長が「みんな出ないのであったら、オレが出る」と言ってギリキリのところで、立候補を表明する段取りを考えていると見ている。
◆ところで小沢前幹事長や森喜朗元首相、古賀誠元幹事長、渡辺喜美代表らの動静は、要人警護警察官(SP)から警視庁警備部警護課第4係を通じて、菅首相秘書官(警察庁から出向)に逐一通報されているとみられ、首相はこの真夏、クーラーを全開して枕を高くして眠れない夜を過ごしている模様。その足元で、仙谷由人官房長官が、将来につなげようと思って代表選出馬への色気をプンプン漂わせつつある。菅サイドからだれかが出て票が割れる。果たして下克上となるか?

(転載貼り付け終了)

投稿日:2010/08/04 06:44

【236】「天下り根絶・企業献金禁止に背を向ける悪代菅」

「植草一秀の『知られざる真実』」から貼り付けます。

(転載貼り付け開始)

2010年8月 4日 (水)
「天下り根絶・企業献金禁止に背を向ける悪代菅」

政権交代の実現はゴールではなく、スタートである。菅直人首相は、7月29日の民主党両院議員総会で、「政権交代が実現して、政治家としての最大の目標が実現した」と述べたが、菅首相が述べなかった本音の本音は、総理大臣になることこそ、政治家としての究極の目標だったのではないか。
 
 その究極の目標を手に掴んだ以上、死んでも総理の椅子は手放したくないのだろう。
 
 政権交代が実現しようが総理大臣に就任しようが、そのうえで、日本政治を刷新しないのなら、何の意味もない。
 
 菅首相は6.2クーデターにより、民主党内少数の対米隷属派議員と結託して、日本政治の実権を不当に奪取してしまった。政権交代は日本の主権者国民が日本の歴史上、初めて実現した権力の掌握であった。歴史的な偉業だった。
 
 政権交代のよって樹立された政権は主権者国民の意思に沿って運営されなければならないが、菅首相を含む対米隷属市場原理主義者たちは、主権者国民の意思に反する自分たちの利益を充足するための政治を始めてしまった。
 
 政権交代に託された三つの政治課題は以下の通りだ。
①官僚の天下りを根絶すること
②企業団体献金を全面禁止すること
③対米隷属外交を排し、自主独立外交を確立すること
 
 さらに、
④取り調べ過程の全面可視化
⑤市場原理主義から共生重視主義への転換
も、必ず実現しなければならない課題である。
 
 ところが、これらの五つの重要課題がすべて脇に放り出され始めている。
主権者国民政権は6.2クーデターにより破壊されてしまったことを、主権者国民は正確に認識しなければならない。米官業政電の悪徳ペンタゴンは小沢一郎氏を軸とする主権者国民政権に対して、激しい攻撃を展開し続けてきたが、その延長上で6.2クーデターが実行され、悪徳ペンタゴンが日本政治の実権を奪還してしまったのである。
 
 8月3日の衆議院予算員会でみんなの党の江田憲司氏が質問に立った。みんなの党は対米隷属と市場原理主義を基本政策に据えていると見られ、悪徳ペンタゴンの一味であると見なさねばならないが、天下り問題および企業団体献金全面禁止に関する民主党に対する批判は正当なものである。
 
 菅直人氏は官僚主権構造を打破することを訴え続けてきたはずだ。天下り根絶も強く主張してきた。ところが、財務大臣に就任し、総理大臣の椅子が視界に入ってから、まったく別の人物に入れ替わったのではないかと思われるほど、基本姿勢が変質してしまった。

現政権の下で、天下りはこれまでの役人パラダイス=天下り天国に完全に復帰してしまった。
 
 天下りを根絶するには、
①公務員に対して定年までの就労を保証する
②公務員人件費を抑制するために、年功制賃金体系を変える
③公務員に労働基本権を付与して公務員に対してもリストラを実施すること
④公務員を退職する直前10年間に関与した業界、企業、団体には、退職後10年間は就職できないことを法定化すること
⑤独立行政法人などの政府系機関を徹底的にスリム化すること
などの施策が不可欠である。
 
 ところが、菅政権の下で、天下りが根絶される可能性はほぼ消滅している。役所による天下りのあっせんを禁止しても、OBが支配する天下りを容認するなら、天下りは完全に温存されることになる。
 
 玄葉光一郎担当相は蓮舫行政刷新相が事業仕分けによって不要な政府系機関を廃止すると答弁したが、事業仕分けによって、どれだけの機関が廃止されたのかを示して発言するべきだ。事業仕分けなど、これまでの実績はゼロに等しく、単なるガス抜きの域を出ていない。
 
 企業団体献金全面禁止を法制化する政府案をいつ国会に提出するかについて、菅首相は何も答えなかった。政府が何の行動を示さないなかで、みんなの党には、法案提出権も確保されたのだから、法案を提出されたらどうかなどと、開き直った発言を繰り返した。
 
 「政治とカネ」の問題に根本からメスを入れる考えを持つなら、企業団体献金全面禁止を実行するしか道はない。この制度が導入されれば、日本政治は根本から大変革する。
 
 しかし、政治を私物化してきた大資本は、企業団体献金全面禁止に猛烈に反対する。利権政治屋も利権の源を断つことを意味する企業団体献金全面禁止に猛反対する。
 
 菅直人氏はもはや、完全に悪徳ペンタゴンの使い走りに堕したと言わざるを得ない。

 
 
 菅直人氏は2002年に、抑止力の視点から海兵隊が沖縄に駐留する必要はないと明言している。それが、総理の椅子が視界に入って以降は、米国の言いなりの人間に堕してしまった。
 
 菅民主党は参院選マニフェストから「取り調べ過程の全面可視化」を消した。また、消費税大増税凍結公約を、党内での民主的な論議を経ることなく、消費税大増税実施公約に変更してしまった。
 
 菅直人政権に主権者国民政権を名乗る資格も内容もない。菅直人政権はまったく正統制を保持しない政権である。
 
 菅首相自ら、菅政権に対する信任を問う国政選挙であると規定した本年7月11日の参院選で、菅政権は国民から鮮明なレッドカードを突き付けられた。
 
 メディアは悪徳ペンタゴンの一味であるから菅政権を擁護しているが、主権者国民は菅政権の続投を容認していない。
 
 大きく歪められた日本政治刷新の道筋を正道に戻す最重要の機会が9月の民主党代表選になる。民主党は菅直人氏を退陣させ、正統制を持つ主権者国民政権を再樹立しなければならない。
 
 そのうえで
①天下り根絶、②企業献金全面禁止、③対米隷属からの脱却
の三大課題を確実に実現させなければならない。

(転載貼り付け終了)

投稿日:2010/08/04 06:40

【235】「【書評】『実感なき景気回復に潜む金融恐慌の罠―このままでは日本の経済システムが崩壊する』(菊池英博著、ダイヤモンド社)」他

「高橋清隆の文書館」から貼り付けます。

(転載貼り付け開始)

2007年07月04日08時57分  
「【書評】『実感なき景気回復に潜む金融恐慌の罠―このままでは日本の経済システムが崩壊する』(菊池英博著、ダイヤモンド社)」

 誠実で勇気のある本が出た。小泉前首相と竹中前金融相による構造改革はビジョン無き破壊活動だったと喝破し、郵政民営化の実現により国民生活が崩壊の危機にひんすると警告する。

 郵政民営化で危惧(きぐ)されることは、資金の海外流出による金融システムの崩壊である。現在、郵政公社が保有している日本国債のうち、約200兆円が海外へ投資されると推測する。三大メガバンクも計54兆円の国債を抱えている。国債が売られれば、長期金利は上昇し、膨大な信用収縮が発生する。

 菊池氏は小泉政権発足直後から「構造改革は大前提から間違っている」と指摘してきた。政権発足直前の2000年度の不良債権比率はほぼ正常の5%まで低下し、50兆円を超える預金が余っていたからである。そして、デフレ下での緊縮財政が経済を疲弊させたと分析する。

 驚くべきは、金融庁が意図的に不良債権を増やし、UFJ銀行をつぶしにかかったとの指摘である。2002年10月に発表された「金融再生プログラム」の骨子は、資産査定の厳格化による不良債権の加速処理と、繰り延べ税金資産の圧縮だった。これが金融システムを弱体化した。

 UFJは2004年3月期の決算で東京三菱銀行を上回る8000億円近くの業務純益を上げていた健全銀行だったが、金融庁に1兆2000億円の貸倒引当金を積むように指示されると著者は客観的事実を説明する。多額の不良債権があるからとの理由だった。外資に売られることを警戒したUFJ銀行は、自らの経営判断でつぶされる前に東京三菱銀行との合併を選んだという。

 本書は過去の政策への批判にとどまらず、国民経済を守るための政策提言を明示している。郵政民営化をやめて公社に戻すこと、投資の促進や、ペイオフの停止、金融機関に対する時価会計適用の停止、国債安定化基金の創設などにもふれている。

 本書はあくまで専門書の分類に入る。しかし、破滅的なシナリオが避けられるかどうかは、この重大な問題が広く知られるかどうかにかかっている。【了】

『実感なき景気回復に潜む金融恐慌の罠』の真相について 経済アナリストの菊池英博氏に聞く(1)2007年09月27日02時15分
 広がる格差、豊かさを実感できない「景気回復」。期待を寄せていた構造改革が国民のためには「すべて改悪である」と聞かされたら、あなたはどう思うか。
 6月中旬に刊行された『実感なき景気回復に潜む金融恐慌の罠・このままでは日本の経済システムが崩壊する――ゆうちょ銀行、かんぽ生命が引き金を引く――』(ダイヤモンド社)は、小泉・竹中改革の本質を明快に分析している。著者の菊池英博氏に、景気の真相や構造改革の今後の国民生活への影響などを聞いた。

 ―新著を発表された動機は。
 「小泉前首相や竹中氏の政策を引き継ぐ安倍内閣では、真の景気回復は望めないどころか、このままでは日本経済そのものが破壊されることが確実になっているからだ。『構造改革』は『ビジョンなき破壊活動』である。わたしは『構造改革』は経済学的にも歴史的教訓から見ても間違った政策であり、『構造改革』を実行すれば、間違いなく財政面では財政赤字が拡大し、金融面では金融システムが不安定化すると予言していた。経済政策は本来、客観的データや歴史的教訓などを踏まえて決定されなければならない。こうした点を無視した政策では、うまくいくわけがなく、結果としてデフレが一段と深刻化し、そのツケが増税であり、金融システムの不安定化である。この矛盾を明示したかった」

 ―現在は「いざなぎ景気」以来の好況と発表されているが。
 「多くの国民は好景気という実感が持てないのではないか。それもそのはず、実質GDPは名目GDPからGDPデフレーターを引いた値にほぼ一致する。だから、デフレ下ではマイナスとマイナスでプラスになる。具体的に見ると、2000年度の名目GDPは503兆円で、2006年度は506兆円であり、6年間でわずか3兆円の増加(0.6%の増加)に過ぎない。ところがこの間、GDPデフレーターは累計でマイナス7.9%であるから、実質GDP成長率(名目成長率マイナスGDPデフレーター)はプラス8.5%となり、年平均でプラス1.4%となるのだ。そこで経済が成長していると政府は言っている。これは統計上の詐術である。2000年度に298兆円あった家計の可処分所得が2005年度、283兆円になり、15兆円も減っていることがこれを裏付ける。家計の貯蓄額はこの間23兆円から6兆円まで17兆円減っている。つまり国民は、貯金を取り崩して必死に生活しているのである。景気が拡大しているというなら、なぜ減税をしないのか。増税路線ではないか」

 ―具体的には、政策のどのような点が間違っていたのか。
 「まず、財政政策では、デフレが進んでいるときに緊縮財政を組み公共投資を削減すればデフレは深刻化・長期化するし、財政赤字が拡大して政府債務は増加する。これは当然のことであり、1930年代の米国と1930~31年の昭和恐慌の教訓で明白な事実だ。それを無視してやったのが小泉・竹中構造改革であり、今でも継続している」

 「2番目には金融システム安定化策、つまり不良債権の加速処理だ。『不良債権があるから、その分だけ資金が固定化され、成長産業に金を回せない』というのが竹中平蔵氏の見解だった。しかし、小泉政権ができる前の2000年に不良債権比率は5%まで低下し、解決していた。不良債権を作ったのは、小泉内閣のデフレ緊縮政策である。竹中氏が出てきて、不良債権を自ら増やしておいて、『不良債権を回収しましょう』と資産査定を厳格にし、不良債権を激増させた。その小泉内閣が不良債権処理を加速しようというのは、まさにマッチポンプではないか」

『実感なき景気回復に潜む金融恐慌の罠』の真相について 経済アナリストの菊池英博氏に聞く(2)2007年09月28日07時20分
 ―平成の大不況が大恐慌に発展したのは、米国と逆の政策を採ったためと書かれていますね。

 「日本は1995年からの金融恐慌に際して、1990年代米国のS&L(貯蓄貸付組合)への措置をまねたことがスタートラインとして大きな失敗だった。特に旧大蔵省『金融システム委員会』の委員だった池尾和人氏、伊藤隆敏氏、堀内昭義氏、翁百合氏らは公的資金注入に反対し、当時の実情に合わない的外れなことばかり言ってきた。1990年代前半の米国の措置は中小銀行を対象にしたものだった。それをまねしようとして適正を欠く提言を行っていた。平成金融恐慌では大手銀行が対象になるからであって、1990年代のアメリカの政策は当てはまらない。大手行は株を大量に持っていたため、被害が大きくなった。だから参考にすべきは「大恐慌タイプ」の1930年代の米国だったはず」

 「米国は1933年施行の新銀行法(グラススティーガル法)で、銀行の株式保有を禁止し、金融機関への時価会計の適用を無期限延期し、この方針は実に1993年まで60年間も継続した。1990年代の日本では、これと同じことが発生し、株価が下がると含み損が発生し、自己資本比率の低下を招き信用収縮を引き起こしたのである」

 「そして、1998年6月に深尾光洋氏や池尾和人氏、伊藤隆敏氏、翁百合氏、香西泰ら『金融監督政策研究会』が提言を発表した。この案では、不良債権が多ければ、大銀行でも破たんさせ、ブリッジバンクを政府が設立して破たん銀行をその管理下に置くという案であった。大手行を一方的につぶしたらどうなるか。金融恐慌が一挙にぼっ発し金融システムが破壊されてしまう。その後、わたしが提案したように大手銀行に公的資金を注入する方針を決めて金融システムが回復した。危機の認識を誤り、大手行の株式保有がもたらす金融システムへの危険性を分からなかった市場原理主義者たちが、当時の市場を混乱させたのであり、彼らが現在でもまだ金融審議会に残っている。本来なら10年前に公職から追放(パージ)すべきである」

 ―彼らは認識が甘かったというより、米国の手先としてわざと企業破たんをもくろんだ可能性は。
 
 「それはないと思う。このブリッジバンク法案が間違っていると言ったのは、米国のグリーンスパン(当時の連邦準備制度理事会議長)だから。彼は親切にも1995年のG7の会合で、『日本は1990年代の米国より、1930年代の米国を参考にすべき』と助言している。わたしは米国を悪く言うつもりは全くない。米国のまねをして日本に合わない政策を導入しようとしたのは、日本の学者(ブラインド・オポチュニスト)だ。不況のとき時価会計を入れたり、デフレのとき緊縮財政をやったりする日本人を見て、米国の心ある識者は内心『ばかだねえ』と思っている。

 ―国際会計基準の導入は米国の要求で行われたはずでは。
 「それは確かだ。ただし、デフレのときに採用する必要はない。いつやるかは日本の判断であり、議論すればいい。それから、日本がどんどん悪くなることを米国はそれほど希望していない。わたしが2003年12月にベン・バーナンキ(当時、連邦準備制度理事。現在は同総裁)に会ったときに彼はこう言った。『世界で需要があるのは、米国と中国だけ』と。日本はなぜ需要喚起させないのかとの趣旨とも受け取れる。日本の需要が増加して輸入増加すれば、米国もプラスなはずだ。対日要求があることは事実だ。しかし、日本の現状に合わない米国のシステムを盲目的に日本に受け入れる学者と政府が間違っている。日本にとって適切な意見を持っている学者が政府の周りにいないのが残念だ。竹中氏がやってきたことは全面的に間違っている。結果を見れば分かることで、日本はまだデフレが続いており、金融システムはかってないほど弱体化している」

『実感なき景気回復に潜む金融恐慌の罠』の真相について 経済アナリストの菊池英博氏に聞く(3)2007年09月29日07時53分
 ―郵政民営化による破滅的なシナリオは、完全民営化の2017年でなく、今年10月から始まる可能性もあるのですか。

 「理屈上、あり得る。国債の書き換えが順調に進むか、新規国債の引き受けが進むかどうか、確証はない。今まで国債を買っていた資金が金利の高い外国の債券の購入に充てられるようになると、日本の国債は売れなくなる。そして金利が上がる」

 「今、郵政公社全体で368兆円の資金があり、266兆円を国債の購入に充てている。民営化で200兆円ほどの資金が日本から海外に出ていくと予想され、国債が売れなくなれば、長期金利が上昇し、大量の国債を保有している日本の大手銀行では多額の国債評価損が発生し、大規模な金融不安が起こる。3大メガバンクは合計で54兆円の国債を抱えている。大手銀行はBIS(国際決済銀行)の自己資本比率規制で自己資本を8%以上要求されているから、国債が暴落すれば、評価損だけで自己資本がかなり目減りし、貸し出しを圧縮しなくてはならない。ここで大規模な『貸しはがし』が起こる。長期金利わずか1%の上昇だけで、国内銀行全体で43兆円の信用収縮(貸し渋り)が起きると理論値だけでは予想される」

 「特に地方は深刻だ。今すでに、公共投資の削減と地方交付税の縮小でお金が流れなくなっている。国内総生産(GDP)で見ると、大都市でプラス成長だが、地方はほとんどマイナス成長である。地方の民間銀行等は、いつつぶれるか分からなくて不安な状況だ。メガバンクに持っていこうか、郵便局に持っていこうかと。そこに『ゆうちょ銀行』が出てくれば、民営化されても政府が株式を100%持っているので、超優良銀行の誕生ということになり、地方銀行や信用金庫などは業態不振になって、半分はなくなるだろう」
 ―「金融庁がUFJ銀行を意図的に破たんさせようとした」のは、最初から3メガ化をもくろんだのか、売り飛ばしを狙ったのか。

 「恐らく、両方あるのではないか。これは竹中氏の考えでしょう。『日本は銀行が多すぎる』と言っていたから。しかし、わたしが書いたように、日本はオーバーバンキング(銀行過剰)ではない。むしろ銀行等の少なすぎることが不安定要因になっている」

 「UFJ銀行が狙われたのは、不動産関連の融資が多いため、DCF(ディスカウント・キャッシュ・フロー)と呼ばれる手法や減損会計を使って財務内容を次々に悪くすることができたから。DCF方式では5年後の貸出債権の回収具合を判断するから、不動産価格が下がっているときは、そのまま下がるとみる。年2%下がっていたとすれば、5年後にはマイナス12~13%になり、『これでは返せない、不良債権だ』ということになる」

 「UFJは2003年の決算のとき8000億円の業務純益を上げていた。そこに金融庁が1兆2000億円の貸倒引当金を積ませたために、4000億円の赤字にさせられた。当時のUFJは信用不安を起こしているわけでないし、預金が減っているわけでもない。株も売られていない。一生懸命つぶそうとしたのは金融庁である。UFJは『行政リスク』を回避するため、東京三菱銀行に逃げ込んだ。

『実感なき景気回復に潜む金融恐慌の罠』の真相について 経済アナリストの菊池英博氏に聞く(4)2007年09月30日05時54分
 ―国の借金はネット、すなわち金融資産を引いた純債務で見なければならないと主張されてきたが、社会保険庁解体による金融システムへの影響はあるか。
 「社会保険庁の役割は、年金基金の徴収と年金の支払いだ。金融システムへの影響という面から見ると、危険はこの年金基金で購入している国債が書き換えられなくなるときではないか。国の借金が公共投資を抑える口実にされてきた。しかし、政府は2007年3月末現在、GDPを上回る580兆円(推計値)の金融資産を持つ。外貨準備、内外投融資、年金基金や国民健康保険基金(社会保障基金)などである。

 米国は920兆円の国債を発行しており、うち25%を外国人が保有し、その40%(約90兆円)を日本が保有している。最近、発展途上国が新規分はユーロに向けていると伝えられており、米国離れが進んでいるのではないだろうか。もしこの傾向が継続すると、米国は台所に火がついて、財政が破たんしてしまう。だからわが国に郵政公社の民営化を要請し、その資金で対外的債務(約2兆ドル、240兆円)を安定化したいのだろう。

 ―巻末に「社会的に行動すべし」とあったが、国民レベルでどうすればよいのか。
 「当初述べたとおり、わたしは2001年からの『構造改革』は『ビジョンなき破壊活動』と思っており、安倍内閣でも継続されている。この破壊路線を止めるには、最後には政治になるが、一人ひとりが立場上、できることをすべきであろう。国民は政府の政策をよく判断して、選挙や社会的活動をすることではないだろうか」
 「最近、偽装事件が相次いでいる。『構造改革』は、本質的にも偽装されたもの。規制緩和の下でこうした偽装犯罪が許される風潮ができているのではないかと懸念する。しかも、ある意味ではマスコミがこうしたムードをたたえてきたのではないか。象徴的な例が、2005年の『9.11選挙』だ。特に民放テレビは『郵政民営化がいい』と宣伝し、『女刺客』を正義であるかのように放映した。これに便乗したのがフリーターやニートなど、小泉改革の犠牲者になっている人だと聞く。これは恐ろしいことだ。事の重大性を認識して、自ら考え行動を取ってほしい」

『実感なき景気回復に潜む金融恐慌の罠』の真相について 経済アナリストの菊池英博氏へのインタビューを終えて 2007年10月01日03時26分

 菊池先生の著書とご自身に出会い、いろいろなことを知った。UFJ銀行が金融庁によってつぶされたという事実もその一つだ。「事実」というのは、不良債権として積み増しを指示された貸倒引当金の60%が、合併直後に戻っているからである。健全債権だったことを、金融庁自らが告白したことになる。合併は一体何だったのか。

 「行政リスク」(当時、日本経済新聞が使用)という言葉は皮肉である。行政は本来、金融システムを守るべき立場にある。ところが、行政の活動が銀行を破たんさせ、中小企業を倒産に追い込む姿を指す。これは構造改革の矛盾を象徴する歴史的な言葉として、博物館に収めるべきである。

 基本的なことでも、知らないことがたくさんあった。韓国では5行ある大銀行の4行で株式の70%が外資に渡っている。わが国の大手5行の株式はいずれもすでに30~40%前後が外国人によって保有されている。構造改革の真相といい、マスコミが伝えない限り、われわれが知る機会は少ない。こうした重要なことを国民がいちいち調べなければ国民を犠牲にする政策が変更できないというのももどかしい。

 菊池氏は金融システム安定化のため、大銀行の分社化などとともにペイオフ制度の廃止も提言している。預金者にいちいち預金する銀行の信用状態を考えさせるのは全くの愚策であり、「そんな時間があったら本業に精を出してもらった方が経済的効果は大きい」と述べている。わたしには、上記の基本的な事実を国民各自がいちいち調べなければ知り得ない状況も愚策に思える。政府が国民を守るのと同様、マスコミは重要な事実を伝えるべきではないか。

 それとも、ますます自由化する市場の下では、政府やマスコミも資本の道具でしかないのだろうか。合理主義を極(きわ)めたはずの現代の経済が、わたしには理不尽にしか見えない。【了】

(転載貼り付け終了)

投稿日:2010/08/03 09:06

【234】「「死に体」菅直人政権が臨む不毛な国会論戦」

「植草一秀の『知られざる真実』」から貼り付けます。

(転載貼り付け開始)

2010年8月 2日 (月)
「「死に体」菅直人政権が臨む不毛な国会論戦」

臨時国会が召集され、国会論戦が始まった。

菅直人政権が発足して初めて予算委員会が開催された。参院選前に予算委員会開催が求められたが、菅首相は参院選での損得勘定を優先して予算委員会を開かずに通常国会を閉会し、参院選に臨んだ。しかし、参院選結果は民主党大敗に終わった。
 
 論戦は始まったばかりだが、多くの重要な論点が浮上している。国会議員には巨額の歳費が支払われている。国会議員の活動を支えるために、議員会館、議員宿舎などを含めて莫大な国費が投入されている。
 
 政治家の本分は議会で国政を真摯に論議することにある。国会議員は全身全霊を注いで本来の職務に取り組まねばならない。
 
 予算員会審議で示された三つの重要な論点を示す。 
 
 第一は郵政民営化の実態である。民主党の松野頼久議員が質問に立った。郵政民営化の過程で郵政マネーが約100兆円も減少した。日本国民が小泉郵政民営化に対して、極めて深刻な不信感を抱いていたことが明らかにされた。
 
 小泉政権は民営化によって大きな収益が生み出され、サービスは向上し、必要なネットワークは守られると喧伝(けんでん)してきたが、現実はまったく違った。この短期間に100兆円もの資金流出が発生したのであるから、郵政マネーが枯渇するのは時間の問題だった。郵政マネーが際限なく流出すれば、郵政事業が破たんに至るのも時間の問題になる。
 
 つまり、郵政民営化は大失敗だったのである。郵政各社が破たんすれば、そのつけは日本国民にすべて押し付けられることになる。「サービスが良くなる」、「ネットワークが維持される」などの構想は、まったくの出鱈目であり、すべては夢物語だった。国家レベルでの詐欺が横行したと言ってもよい。
 
 原口一博総務相は、「ガバナンスの崩壊、ガバナンスの形骸化」、「郵政民営化の実態は郵政私物化だった」と明言した。
 
 松野頼久議員は具体的事例として、「かんぽの宿不正売却未遂事件」、「博報堂との癒着」、「JPエキスプレス問題」を例示した。
 
 かんぽの宿不正売却未遂事件は、本ブログでも集中的に取り上げた問題である。小泉竹中政治支持者は、オリックス不動産への売却価格が不当に低いものでないとの懸命な主張を展開したが、客観事実は、売却予定価格が不当に低いものであったことを裏付けている。
 
 端的に言えば、オリックス不動産に払い下げられる予定だったかんぽの宿79施設の固定資産税評価基準額は856億円だった。これが、109億円で売却されようとしていたのだ。国会論議で改めて明らかにされたことは、日本郵政が不動産鑑定評価を行った鑑定機関に対して、再三、評価額の引き下げを働きかけていたとの事実である。
 
 不動産鑑定評価には、原価法、収益還元法、取引事例比較法がある。低い鑑定評価を肯定する人々は、かんぽの宿の収益状況を前提に収益還元法を基準にした論議を提示してきた。しかし、かんぽの宿は営利事業ではなく、加入者福祉施設であり、見かけの収益データだけを根拠に鑑定評価を下すことができないはずである。
 
 かんぽの宿の収益見通し計数が鑑定評価を引き下げるために、下方に改ざんされていた疑惑も存在する。
 
 鳩山邦夫元総務相は、かんぽの宿売却事案が「出来レース」ではないかとの疑念を提示し、結局、オリックス不動産への売却は白紙に還元された。この問題は、事実の内容によっては、巨大な汚職事件にも発展する余地を内包しており、今後、徹底的な真相解明が不可欠である。
 
 この問題以外に、松野議員は、博報堂との癒着疑惑、JPエキスプレス社創設に関する旧日本郵政経営陣の暴走についても言及した。これらの問題に関する真相解明が不可欠である。
 
 文章が長くなるので、2番目の問題、3番目の問題については、概略だけにとどめる。

二番目の問題はマクロ経済政策運営である。菅首相は2011年度予算編成における国債発行金額を44.3兆円以下に抑制する政策方針について、「経済成長と財政健全化を両立させるぎりぎりの提案」だと述べた。
 
 同時に「緊縮財政を実施するのは時期尚早」とも述べた。この判断は正しいが、この判断を前提とするなら、国債発行金額を44兆円以下に抑制するとの方針決定は間違っている。
 
 2011年度の国債発行金額が48兆円で景気中立であり、44兆円は強い緊縮財政になる。このような基礎的事項を適正に判断できなければ、適切なマクロ経済政策運営は実現できない。菅政権が日本経済を破壊するリスクが極めて高くなっている。
 
 三番目の問題は、消費税問題である。菅首相は6月17日のマニフェスト発表会見で消費税率10%を当面の税率の参考数値とすることを明言し、玄葉光一郎政調会長は、最速で2012年秋の増税実施を明言した。
 
 ところが、選挙戦の公判で消費税大増税公約に対する批判が強まると、発言を大幅に後退させ、「論議を呼び掛けただけ」などの逃げの論議に走った。しかし、参院選後も消費税問題についての論議を提唱するなど、菅首相の主張が極めて不明確である。
 
 鳩山政権は2013年までの消費税増税を完全に封印することを公約に掲げて総選挙を戦った。この公約がいまも有効であるのかどうか、不明確である。
 
 消費税増税を掲げる自民党と、民主党が結託して消費税増税の方向に突き進めば、主権者国民の意思を離れて大増税が決められてしまうリスクが存在している。このリスクは解消されていない。
 
 参院選結果を踏まえて、菅首相は昨年8月の総選挙で民主党が主権者国民と約束した公約に回帰したことを明確にしなければならない。
 
 9月に民主党代表選がある。菅政権は代表選までの寿命である可能性が高い。この問題が残る限り、国会論議は極めて空虚なものになる。
 
 本来は、民主党代表選を前倒しし、新代表を定めてから国会を召集すべきであった。いま、問題を提起しても遅いが、国会審議を有効性のあるもにするためにも、民主党は早期に代表選を実施して、新体制を確立しなければならない。

(転載貼り付け終了)

投稿日:2010/08/03 06:52

【233】「毎日・夕刊の衝撃記事 「日本の政治の黒幕はアメリカ」」

「オリーブニュース」から貼り付けます。

(転載貼り付け開始)

2010/08/02 18:15
コラムと特集記事   <徳山 勝>
「毎日・夕刊の衝撃記事 「日本の政治の黒幕はアメリカ」」

5大紙と言われる新聞に、【日本の政治の黒幕はアメリカ】と発言したのを、記事として掲載されたのは、おそらく初めてだろう。7月30日毎日夕刊「特集ワイド」記事「日本の政治これから」の中に、毎日新聞夕刊編集長の近藤勝重氏が、同紙小菅洋人政治部長との対談で述べている。以下はその発言の前後である。

小菅洋人政治部長:・・・先の人事では菅さんが小沢さんの影響力を排除して支持率のV字回復を果たしましたが、党内はねじれ国会を前にして、小沢批判だけでは事は済まないという空気です。菅さんと小沢さん、さらには鳩山由紀夫前首相との間で代表戦後の党のあり方について心理戦が始まっているのです。

近藤編集長:小菅さんは前回、「小沢さんは辞めた方がいい」と言いました。集団の中で自己主張の強い人間を嫌うと、歴史的に「黒幕化」します。そういう意味でも、「辞めた方がいい」ということかもしれませんが、本当の意味で【日本の政治の黒幕はアメリカ】だと思います。沖縄の基地問題など、この最大の黒幕に太刀打ちするには、相当な力業が必要です。そこにも小沢待望論が出てくる素地があると思います。

小菅氏:公明党と組むとか、自民党との大連立を仕掛けるとかは、小沢さんにしかできないかもしれない。しかし問題は小沢さんが何をしたいのかが分からない。かって「日本改造計画」では自己責任を強調したが、今はあの輝きは感じられない。小沢さんが代表選に立って「俺はこの国をこうするんだ」という場面を見たい気はします。

市井の一私人である筆者が、「アメリカが黒幕」だと書いても誰も相手にしないが、毎日新聞夕刊編集長の発言である。発言の重みが違う。筆者は予てから、メディアは真実を伝えないと書いて来た。それは日本のメディアが【日本の政治の黒幕】の支配下にあるから、黒幕に都合の悪い真実を伝えない、と云う意味であった。そのメディアが、【政治の黒幕はアメリカ】だと言うのだから、この発言を信じていいだろう。

黒幕がアメリカだと言っても、具体的にはアメリカの誰だということになる。ネット上では「横田幕府」「CIA」或いは「軍産複合体」などいろいろ書かれているが、そこまで書くと身に危険が及ぶとことになるに違いない。マスメディアの政治記者や編集委員などの間では、【日本の政治の黒幕】は公然の秘密なのだろうが、命が惜しいか、官房機密費・毒饅頭中毒に侵され、これまで誰も書けなかったのだろう。

この対談から、あれほど「最低でも県外」と叫んでいた鳩山前首相が、突如「勉強すればするほど、海兵隊が抑止力を持つことを認識した」と発言し、辺野古移転に舵を切った理由が分かる。鳩山氏は、その発言の軽さもあって、全て手の内を黒幕に読まれていたに違いない。そして最後に、売国外務官僚と防衛官僚によって「抑止力」を理由に辺野古移転を飲まされ、首相辞任に追い込まれたということだ。

菅首相が、就任後直ぐに日米関係に触れ、恭順の意を示したのも納得できる。菅氏は鳩山前首相のように、沖縄県民そして国民のために黒幕と戦うよりは、黒幕と手を結ぶ道を選んだようだ。遡って見れば、藪大統領の前でプレスリーを歌ったポチ首相。
日本列島を不沈空母とのたまわった大勲位殿。核密約を隠したノーベル賞首相。彼らは全て、黒幕の覚えが目出度かったので、長期政権を謳歌したのであった。

逆に、日ソ友好条約を目指した鳩山一郎首相。日中友好条約を締結し、日米対等を目指した田中角栄首相。日米対等を謳った細川首相。米国債の売却を言った橋本首相。
インド洋に無料ガソリンスタンドを維持できなかった安倍首相。渡辺美喜金融担当相(現みんなの党党首)が企てた1兆ドルの米国債購入を拒否し、辞任した福田首相。
いずれも短命政権であった。おそらく黒幕の意に沿わなかったということだろう。

そして、昨年の3月から始まった異常なまでの小沢バッシング。小沢氏は、野党民主党代表として、アメリカにその存在感を示した。誰もが認める黒幕に太刀打ちできる日本で唯一の政治家である。黒幕としては、彼を政権に就ける訳にいかないと考えたのだろう。その黒幕の手先として働いたのがポチ首相の時に「裏ガネ」で首根っこを抑えられた検察官僚。だから漆間官房副長官の「自民党に及ばない」発言が出た。

それに協調したのが、CIAのエージェントであった故正力松太郎が社主であった読売新聞を頭とするマスメディア。官房機密費も配られたのだろう。その結果、今や日本国民の8割近くが、小沢悪人症候群患者である。そしてばら撒かれたのは、「天の声」(裁判所が否定)、「4億円の記載洩れ」(テレビ番組で嘘が暴露)、「1億円ウラ献金・日記帳の日付」(1年前の日記帳)等々異常な病原菌であった。

政治資金規正法を使い、憲法の定める罪刑法定主義を無視し、強引に小沢氏の秘書たちを逮捕・起訴。そして小沢氏に収賄罪容疑があるかのように報道させた。小沢氏に容疑が無いと検察審査会制度を悪用し、「起訴相当」と大きく報道させた。狩猟民族アングロサクソンらしい狙った獲物は逃がさない、執念深いものを感じる。これで、近藤氏が【日本の政治の黒幕はアメリカ】と語ったことを裏付けていると言える。

(転載貼り付け終了)

投稿日:2010/08/03 06:35

【232】「官から菅内閣が参院選に惨敗した根本的な理由」

「反戦な家づくり」から貼り付けます。

(転載貼り付け開始)

2010-08-01(Sun)
「官から菅内閣が参院選に惨敗した根本的な理由」

参院選が終わって3週間になる。

民主党の惨敗については、様々な解説が繰り広げられてきた。
だが、私の目にした限りでは、もっとも根本的な理由に触れている見解がないようだ。

その、もっとも根本的な理由というのは、「今回の参議院選を引き回した面々は、政権交代の当事者ではなかった」 ということだ。

もちろん、それぞれの立場で政権交代の現場には立ち会っていた。が、それは「傍観者」あるいは「尻馬に乗る」ものであって、命をかけて政権交代ににじり寄った当事者ではなかった。

証拠はあるのかって?

例の消費税発言が、まさにその証拠だ。
なぜ、自民党が10%と言って議席を伸ばし、民主党が同じことを言って惨敗するのか。それを、ぜんぜん理解していなかったことが、連中が当事者でない何よりの証拠だ。

なぜ、自民党なら良くて民主党なら許せないのか。
昨年の政権交代を、立場はどうあれ、当事者として体感したものならば、言わずとも分かる。
民主党に期待したからだ。

期待した民主党が裏切ったから、許せなかった。

自分たちが、いかに期待され、希望の的にされ、どれほど重い付託を背負っているのか。
そのことを、官から菅内閣の面々は、全く実感していない。

鳩山は、それを分かっていたからこそ、自らの裏切りを開き直ることができず、辞任するに至った。
あの政権交代は、あくまでも民意を預かったものであり、自分の力ではないことを知っていた。

しかるに、あの政権交代を傍観者として果実だけ手にした連中は、押し寄せた民意の熱を感じていない。
そんなものを預かった自覚もない。
だから、まるで自分たちのチカラで政権交代が実現したかのような幻想を、現実と信じ込んでいる。
官僚の甘言の花園で、すっかり殿様気分に浸っている。

惨敗した今でも、それは変わらない。
「私たちは分かっています。負けたのは本当は小鳩のせいです。それを口にしないあなたは、まことに器の大きい首相だ。」という官僚と取り巻きの菅言が、催眠術のように菅直人の心を満たしていく。

やつらが政権交代の当事者でないもうひとつの証拠は、両院議員総会から逃亡した前原誠司の姿だ。
よりによって、コイズミと手に手を取って結婚披露宴の鏡割りをしていたという。

欠席した理由もたいがいではあるが、何よりも問題なのは、閣僚であるにもかかわらず両院議員総会から逃亡したということだ。
これ以上は、書くのもアホらしい。

しかも、その前原を懲罰することすらしない官から菅たち。
もう、心の芯から腐りきっている。

一応付言すれば、小沢一郎が欠席したことも良いとは思わない。
ただし、一兵卒に降格された小沢一郎と、現役閣僚である前原とを同列に論じることは、ナンセンスである。

しかも、現代表は、「しばらくおとなしくしていろ」と投げつけたのだから、この暴言を訂正謝罪しない限り、官から菅が小沢の欠席を責めることはできない。

ただ、政権交代の熱を共有したものとして、やはり小沢一郎には出席してもらいたかった、と思う。
何も発言しなくても、小沢と鳩山は、国民に対する歴史的な責任という意味で、出席はするべきだろう。

もう、中途半端な態度は、不完全燃焼で一酸化炭素中毒をおこしそうだ。
「打倒 官から菅内閣」
これが、政権交代の熱気を共有した人々の、旗印である。

仮に、それが解散総選挙という事態になったとしても、恐れることなく「打倒 菅内閣」を言おう。
せっかく登り始めたハシゴあっても、それが腐りきってしまったならば、いつまでもしがみついているのは愚かだ。

自分たちと子どもたちが生き延びるために、しぶとく熱く選択を続けよう。

日々の選択のその先に、何があるのか、目をこらして見極めよう。

(転載貼り付け終了)

投稿日:2010/08/03 06:29

【231】「国民の敵:悪徳ペンタゴンはどのように生まれたのか」

「新ベンチャー革命」から貼り付けます。

(転載貼り付け開始)

2010年8月2日 No.164
「国民の敵:悪徳ペンタゴンはどのように生まれたのか」

1.日本を実質支配しているのは政治家ではなく、悪徳ペンタゴン

 日本を実質的に支配しているのは、天皇でもなければ、総理大臣でもなく、悪徳ペンタゴン(注1)日本人であることが、2009年9月の政権交代以降、明らかになっています。彼らは、国民に気付かれないよう、日本国をステルス支配しています。日本の場合、始末の悪いことに、悪徳ペンタゴン日本人のバックに、米戦争屋(注2)ボス・デビッドRF一派が控えていることです。

 悪徳ペンタゴン日本人は、自分たちの実質的権力を維持するために、オモテの権力である、ときの政権を操らなくてはなりません。

日本は建前上、民主主義国家ですから、民主主義ルール上は、国民から選ばれた政治家が、国民の代表として国家運営の権限を与えられています。

 日本において政治家に真の権力を握られてもっとも困るのが官僚です。戦後の官僚がやったこと、それは政治家を自分たちの傀儡(かいらい)にすることでした。政治家を意のままに操るには、アメリカ様の威光を利用することです。

2.米戦争屋は戦後日本の官僚をエージェント化しようとした

 さて、戦後日本を戦利品として手に入れた米戦争屋は、日本を彼らの属国としてステルス支配するのに、日本人エージェントを必要としました。戦争屋は、そのため、官僚を利用することを思いつき、戦前から続いた官僚体制を戦後も維持することを許したのです。そこで、戦後の官僚支配体制は、1940年体制と呼ばれています(注3)。

 官僚にとって、米戦争屋を利用することによって、政治家をコントロールできるようになったのです。そして、米戦争屋のジャパンハンドラーと、親・戦争屋化した官僚との間に、いつしかWinWinの関係が生まれたのです。この関係がもっともうまく機能したのが、外務省です。ちなみに、彼ら外務省官僚、もとい米務省官僚は官邸機密費の予算を握って、歴代の首相を操ってきたのです。

 このようなWinWinの関係は、外務省から、財務省、日銀、検察、防衛省、経産省、などに広がっています。そして、現代日本の中央官庁には親・戦争屋官僚が大量生産されています。

さらに親・戦争屋官僚は、米戦争屋に庇護されていますから、政治家にもなりやすく、自民党政権時代、官僚上がりの政治家が多数生まれ、自民党の親・戦争屋化の推進力となってきました。

3.米戦争屋はマスコミの親・戦争屋化に熱心だった

 さて、米戦争屋が、戦後日本のステルス支配のために重視したのは、官僚支配と並び、マスコミ支配です。たとえば、読売・日テレは、CIA(=戦争屋の対外工作機関)の支援で生まれたことは公知の事実です。少なくともネットの政治ブロガーでこれを知らない人はモグリと言ってよいでしょう。知らなかった人は、グーグル検索で“読売”と“CIA”と入力してみてください。

米戦争屋ボス・デビッドRFは、ゲシュタルト心理学(注4)を応用したナチスの軍事プロパガンダ研究に熱心で、筆者の居たSRIインターナショナルなど全米の軍事研究シンクタンクには、戦後すぐ、米陸軍を通じて世論操作研究を委託していました。ちなみに、SRIの開発したVALS(注5)(企業のマーケティング戦略ツール)は、上記の軍事研究を企業のマーケティング戦略ツールに応用したものです。

 米戦争屋ジャパンハンドラーは、CIA系の読売、産経を軸に、朝日、毎日へと親・戦争屋化工作を行い、今では、日本国民の愛読する大手新聞、そして日本国民が毎日、観る大手テレビ局の政治報道はことごとく、親・戦争屋化されてしまいました。NHKも、親・戦争屋の自民党政権に経営人事権を握られていたため、今では、親・戦争屋化しています。

4.悪徳ペンタゴンの狙いとは

 悪徳ペンタゴンの黒幕・米戦争屋ボスにとって、日本は太らせて食う属国です。イラクやイランと違って、日本には天然資源はないのですが、勤勉な日本国民が、カネの成る木なのです。国民の虎の子・郵貯・簡保がまさにそれに該当します。

 一方、政官財およびマスコミに巣食う悪徳ペンタゴン日本人にとっては、国民から税金を搾り取って、搾取することです。悪徳ペンタゴン日本人は、われわれ国民にとって、まさに内なる敵です。

 ところで、ネットウヨと呼ばれる人たちは、悪徳ペンタゴンから搾取される被害者のはずですが、なんと、悪徳ペンタゴンを支持しています。なぜでしょうか、それは、彼らが、寄らば大樹の国民性、すなわち、ビロンガー(注6)の典型だからです。ネットウヨには、悪徳ペンタゴンが寄らば大樹にみえるわけです。悪徳ペンタゴンの大好きな言葉 “よらしむべし、知らしむべからず”に従って、悪徳ペンタゴンの毒牙に引っ掛かる人たちです。

 ちなみに、官僚上がりを好んで政治家や知事に選ぶ有権者の人たちも、ネットウヨに近いビロンガーです。

5.悪徳ペンタゴン日本人の最大の問題、それは“木を見て、森を見ない”こと

 部分最適と全体最適という言葉がありますが、悪徳ペンタゴン日本人の最大の問題点、それは、彼らが総じて、部分最適の追求者であるという点です。

 米戦争屋に尻尾を振っていれば、悪徳ペンタゴン日本人はサラリーマン出世街道を無事に登れるのです。彼らは、自分の損得だけ考えて行動します。その結果、日本全体がガタガタになってしまうのです。悪徳ペンタゴン日本人が、米戦争屋の言いなりになるということは、われわれ国民の国富が収奪される結果をもたらすのですが、彼らは自分可愛さに、そのことについては、知らぬ振りをするのです。

 全体最適思考に長けた米戦争屋は、部分最適追求型の悪徳ペンタゴン日本人の、その貧乏性を鋭く見抜いて、その貧乏性を徹底的に利用しています。

早く気付けよ、悪徳ペンタゴン日本人よ!

注1:悪徳ペンタゴンとは、

元・早稲田大教授・植草一秀氏の造語である。日本に蠢く一部の(1)政治家、(2)官僚、(3)マスコミ人、(4)財界人を指し、日本国民の利益より、米国寡頭勢力(主に米戦争屋)の利益を優先する(あるいは優先させられる)買弁家的日本人、および(5)米国ジャパンハンドラー(買弁日本人をコントロールする米国人)を指す。彼ら悪徳ペンタゴンは、アンチ戦争屋の小沢・鳩山コンビや亀井・国民新党を目の仇にしている。

日刊ゲンダイを除く日本の大手マスコミはことごとく悪徳ペンタゴン化していることが、2009年9月の政権交代によってあらわになった。

注2:米国戦争屋とは、

デビッドRF財閥を頂点に形成される米国の軍産複合体を指し、米国の軍産政官学に広く分布する米国覇権主義者で構成される。戦後日本は、米国戦争屋によってもっぱらステルス支配されてきた。米国寡頭勢力を構成する米国覇権主義者には他に銀行屋がいて、彼らは国際金融資本や米国中央銀行FRBを支配しているが、戦争屋に比べて、日本支配への執着心が薄い。なお、戦争屋ボス・デビッドRFは、軍産複合体に加えて、金融機関も所有している。彼は元々、チェイス・マンハッタン銀行(現・JPモルガン・チェイス)頭取経歴の銀行家の顔ももっている。

オバマ政権は米国主流の戦争屋系というより、どちらかといえば銀行屋系に属しているが、戦争屋の謀略部隊から常時、監視を受けている。そのため、オバマ政権が戦争屋の意図に逆らうと、必ず何らかの妨害工作が行われる。

注3:野口悠紀雄、ウィキペディア参照

注4:ゲシュタルト心理学、ウィキペディア参照

注5:VALS
http://en.wikipedia.org/wiki/VALS

注6:ビロンガー(Belonger、旧・VALSのタイポロジーのひとつであった)
http://www.geocities.co.jp/SiliconValley-PaloAlto/8285/bironger.html

ベンチャー革命投稿の過去ログ
http://www.geocities.co.jp/SiliconValley-Oakland/1386/melma.htm

テックベンチャー投稿の過去ログ
http://www.geocities.co.jp/SiliconValley-PaloAlto/8285/column-top.html

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投稿日:2010/08/03 06:24

【230】「小沢一郎前幹事長は、小泉純一郎元首相が失敗したモンゴルへの米軍基地建設の尻拭いをさせられるのか心配だ」

「板垣英憲『マスコミに出ない政治経済の裏話』」から貼り付けます。

(転載貼り付け開始)

2010年08月02日 23時36分31秒
「小沢一郎前幹事長は、小泉純一郎元首相が失敗したモンゴルへの米軍基地建設の尻拭いをさせられるのか心配だ」

◆アメリカ・ブッシュ政権時代、国防総省は、モンゴルに米軍基地建設を目的に約3兆円を小泉純一郎元首相に託したのに、失敗していた。ところが、小泉首相は、このため、アメリカから資金の全額返済を迫られるとともに、首相を辞任した挙句、衆院議員バッジも外さざるを得なかった。小泉元首相は、一角を取り崩していた預かり金の全額を無理して返済した。
◆モンゴルにおける米軍基地建設は、アメリカ国防総省のアジア戦略にとって重要な政策の一つであるらしい。要するに、台湾とモンゴルで中国を挟み撃ちするのが、目的である。ブッシュ政権が行ったアフガニスタン空爆・イラク戦争の際、アメリカは、中国に対する政略を進めるのに最も有利な拠点を中央アジアに築こうしした。最初に目をつけたのが、ウズベキスタン、次いでカザフスタンであった。アフガニスタン空爆の最終局面で、パウエル国務長官は、両国に赴き、米軍基地を設ける約束を取り付けた。米軍基地を設けられれば、当然、基地を守るためと称してCIA要員を配置できるようになる。これらの国々が市場として成長していくなかで、石油業者をはじめ白人がウヨウヨするようになると、ビジネスマンに紛れてCIA要員が情報活動や政略工作をしやすくなる。アメリカは、ウズベキスタンに空軍基地をつくることができた。だが、アフガニスタン空爆からイラク戦争に発展するに至ったころ、米軍基地は撤退せざるを得なくなり、そこでブッシュ政権は、モンゴルに米軍基地を建設する計画を立て、これをモンゴルと友好関係にある日本政府、時あたかも、小泉元首相に委託したというのである。
◆しかし、モンゴルは、中国とロシアが、激しく地下資源の争奪を展開しているところである。その渦中に飛び込んで行くのは、いかに友好関係があるとはいえ、簡単ではない。小泉首相は、靖国神社公式参拝をめぐり中国共産党一党独裁の北京政府と対立関係にあり、とくに警戒されていた。女性閣僚である呉儀・通商担当相は、愛知万博に訪問して、小泉元首相との会談の寸前、これをドタキャンして帰国、その足でモンゴルの首都ウランバートルへ直行した。この日、モンゴルの大統領選挙の結果が出た直後で、呉儀は、ロシアに負けてはならじと、先陣を切って祝賀に駆けつけたのである。モンゴルは、元来、中国嫌いの国民が多い国であり、それだけに、ロシアに負けてはいられなかったようである。
◆こんな中ロ両国のいわば覇権抗争が、厳しい渦中に日本が飛び込み、しかも、アメリカの意向を受けて米軍基地を設けるのは、それこそ至難の業である。さすがの小泉首相も、とくに中国の妨害を受けて、米軍基地建設を実現するとはできなかったようである。結局、手付けの3兆円をアメリカに返さざるを得なかったのである。成功しておれば、成功報酬3兆円を手にすることができたのに、取らぬ狸の皮算用に終わった。挙句の果てに、衆院議員バッチを外して引退に追い込まれたのである。さて、問題は、小沢一郎前会長が、マイケル・ジョナサン・グリーンとの八丈島会談で小泉元首相に成り代わって、その尻拭いをさせられるかのように、モンゴルに米軍基地を命じられたのか否かである。中国北京政府ととりわけ親交の厚いだけに、これを裏切るようなアメリカの「中国挟撃戦」に加担させられるとすれば、心は痛む。

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