ふじむら掲示板

副島系掲示板の"補集合"としての役割
かたせ2号 投稿日:2022/06/13 18:14

【223】アメリカ国務省のサイトから2022年5月5日に削除された「台湾は中国の一部」「アメリカは台湾の独立を支持しない」の文言が先週、「復活」した。

かたせ2号です。
この投稿を通じてご報告する下記の状況変化を見ると、ヘンリー・キッシンジャーが、ジョージ・ソロスがこれまでやってきたことをジワジワと覆しつつあると考えます。

<この投稿で報告する事実のまとめ>
アメリカ国務省の台湾に関する立場を表明するサイトから、それまであった、「台湾は中国の一部:Taiwan is part of China. 」「アメリカは台湾の独立を支持しない:The United States does not support Taiwan independence.」の文言が2022年5月5日に「こっそり」消された。そのことをキッシンジャーはきちんと認識している(遠藤誉)。そして、2022年6月6日から6月10日にかけて、これらの文言は「復活」した。

<参考文書>

(文書1)
Yahoo news サイトから。遠藤誉による記事。
記事名:ウクライナの次に「餌食」になるのは台湾と日本か?―米政府HPから「台湾独立を支持しない」が消えた!
2022年5月12日
https://news.yahoo.co.jp/byline/endohomare/20220512-00295668

(文書2)
Yahoo news サイトから。遠藤誉による記事。
記事名:キッシンジャーがバイデン発言を批判「台湾を米中交渉のカードにするな」
2022年5月25日
https://news.yahoo.co.jp/byline/endohomare/20220525-00297750

(文書3)
プラウダのサイトから。
記事名:アジアで冷戦が起きても、NATOとの同盟を望む日本
2022年6月11日配信
https://www.pravda.ru/world/1717846-kholodnaja_voina/

<経緯>

(1)2022年5月3日
アメリカ国務省のサイトには「台湾は中国の一部」「アメリカは台湾の独立を支持しない」の文言があった。

(文書1から引用開始)
2022年5月3日付のアメリカ政府のウェブサイトには、台湾との関係のページで、以下の文言があった。( )内の日本語は筆者(遠藤誉)。
Government of the People’s Republic of China as the sole legal government of China, acknowledging the Chinese position that there is but one China(一つの中国) and Taiwan is part of China(台湾は中国の一部). The Joint Communique also stated that the people of the United States will maintain cultural, commercial, and other unofficial relations with the people of Taiwan. The American Institute in Taiwan (AIT) is responsible for implementing U.S. policy toward Taiwan.
The United States does not support Taiwan independence(アメリカは台湾の独立を支持しない). Maintaining strong, unofficial relations with Taiwan is a major U.S. goal, in line with the U.S. desire to further peace and stability in Asia.
(文章1から引用終わり)

(2)2022年5月5日
アメリカ国務省のサイトから「台湾は中国の一部」「アメリカは台湾の独立を支持しない」の文言が「こっそり」消えた。

(文書1から引用開始)
今年(2022年)5月5日に更新されたアメリカ政府のウェブサイトにおける台湾関係のページをご覧いただきたい。このページには、以下の二つの文言がない。
●Taiwan is part of China
●The United States does not support Taiwan independence
すなわち「台湾は中国の一部」という言葉と「アメリカは台湾の独立を支持しない」という言葉が削除されてしまっているのだ。それでいて
●one China
という言葉だけは残っている。これは何を意味しているかといえば、中国は「中華人民共和国」なのか、それとも「中華民国」なのかという違いはあるが、少なくとも「一つの中国」で、アメリカは場合によっては「中国=中華民国」として、「一つの中国」を認める可能性があることを示唆している。
(文書1から引用終わり)

(3)2022年5月23日
ヘンリー・キッシンジャーは、アメリカ国務省のサイトから「台湾は中国の一部」「アメリカは台湾の独立を支持しない」の文言が「こっそり」消えたことを問題視した。

(文書2から抜粋開始)
 アメリカのキッシンジャー元国務長官が、2022年5月23日、リモート講演を行った。
キッシンジャーは概ね以下のようなことを言っている。
 ●ワシントンと北京は、台湾を中心にすえたような緊張した外交関係を避ける道を求めなければならない(=米中は台湾をカードにして対立を深めることをやめなければならない)。
 ●世界の二大経済大国が直接対決を避ければ、それは必ず世界平和に貢献することになるだろう。
 ●アメリカは「ごまかし(ペテン)」や「(ひっそりと)徐々に進める方法」によって、何やら「二つの中国」まがいによる解決を展開すべきではない。中国はこれまでと同じように、忍耐し続けていくだろう。
 キッシンジャーが言うところの「二つの中国」とは何かを、少し具体的に説明しなければならない。まず、その前提となる「ごまかし(ペテン)」とか「(ひっそりと)徐々に進める方法」などが、何を指しているかを深堀してみよう。
 それは、アメリカ政府が台湾関連のウェブサイトから、「ひっそり」と
 ●台湾は中国の一部である。
 ●アメリカは台湾の独立を支持しない。
という二つのキーフレーズを削除したことを指している。
 なぜこれが、キッシンジャーが言うところの「ごまかし(ペテン)」とか「ひっそりと徐々に進める方法」に相当するかというと、台湾関連のウェブサイトから「ひっそりと」削除しただけであって、誰もそのことに気が付かなかったら、気が付かないままに月日が過ぎていったかもしれないからだ。
 じわーっと変化させておいて、「削除しましたよ」とは公表しない。
 誰かが気が付いたら仕方ないが、言い訳はまだできるようにしてある。
 それは「一つの中国(one China)」という言葉だけは残してあるからだ。
1992年に共通認識として、中国大陸と台湾政府の間で確立された「九二コンセンサス」では、「一つの中国」を中国大陸側が「中華人民共和国を指している」と認識し、台湾政府側が「中華民国を指している」と心の中で位置付けるのは「自由だ」という、共通認識なのである。要は「中国は一つしかない」と認識するのであれば、それでいい、という、妥協的とも偽善的ともいえる「九二コンセンサス」なのである。
 この解釈に関しては、筆者は1990年代半ばに国務院台湾弁公室の主任を取材し、長時間にわたって議論をしたので、まちがいないだろう。
 そこでアメリカ政府のウェブサイトには「一つの中国」という言葉だけは残しておけば、これは
 ●中国大陸から見れば「中華人民共和国」
 ●台湾政府から見れば「中華民国」
という「九二コンセンサス」精神を考えると、
 ●台湾は中国の一部である。
 ●アメリカは台湾の独立を支持しない。
を削除しさえすれば、「二つの中国」を暗に認めることにつながる。まるで「手品のような手段」なので、元国務長官だけあり、キッシンジャーは、この「インチキ性」と「まやかし」に敏感に気が付いたのだろう。
(文書2から抜粋終わり)

(4)2022年6月6日から6月10日
アメリカ国務省のサイトから「台湾は中国の一部:Taiwan is part of China. 」「アメリカは台湾の独立を支持しない:The United States does not support Taiwan independence.」の文言が「復活」した。確かに復活しています。以下のリンク先をご確認ください。
http://web.archive.org/web/20220503165930/https://www.state.gov/u-s-relations-with-taiwan/

(文書3から、機械翻訳抜粋開始)
日本は、ロシアの特殊作戦が、アジア全般、特にインド太平洋地域の安全保障問題から米国の目をそらさせていると考えている。東京によれば、後者は「放置」された中国が力づくで台湾を「奪還」し始める可能性があり、「戦場」と化す可能性があるという。
しかし、バイデン政権は、日本のパラノイアを共有していないようだ。そうでなければ、今週(2022年6月6日から6月10日までに)、国務省が台湾に関するニュースレターを変更し、1カ月前に削除した「台湾独立を支持しない」という一行を戻したことを、他にどう説明するのか。
(文書3から、機械翻訳抜粋終わり)

以上

かたせ2号 投稿日:2022/06/13 06:16

【222】日本の岸田首相は、アメリカから「はしごをはずされた」

かたせ2号です。
とり急ぎ。

藤原直哉さんのツイートから。
2022年6月12日配信
https://twitter.com/naoyafujiwara/status/1535761997434089472

(引用開始)
しかし、バイデン政権は、日本のパラノイアを共有していないようだ。そうでなければ、今週、国務省が台湾に関するファクトシートを変更し、1カ月前に削除した「台湾独立を支持しない」という一行を戻したことを、他にどう説明するのか。
(引用終わり)

以上

かたせ2号 投稿日:2022/06/12 11:08

【221】ユヴァル・ノア・ハラリへ一言、二言(信仰箇条に基づいて)

かたせ2号です。
わたしの信仰箇条(証明ができない)に基づき、以下、コメントする。

・ハラリへの第一印象「太っている悪魔より、痩せている悪魔の方が手強い」。
・人間には自由意思がない、というハラリの主張を受け入れると、ハラリがセットで述べているディストピア的な未来(機械と結合した超人階級と、逆らう手立てを奪われた無用者階級への分裂)を読者は受け入れる他はない。そういう仕掛けになっている。なぜなら、おそらくそのようにしか未来は流れていかないのだろうし、それに逆らう根拠となる自由意思などないのだから。DSがハラリを世界中の人にオススメする理由もよくわかる。
・池谷裕二等の研究結果は正しいと思うが、それを根拠に「自由意思」がないと結論づけるのは早計である。「意識とは何か」問題は、科学の領域ではまだ未解決である。
・人間が志(こころざし)を立てるのは、大きなことでも、小さなことでも、それは本人の自由意思による。自由意思は存在する。たしかに自由意思とは、人間の尊厳の根本にある。
(以下、信仰箇条に基づく)
・できうるならば、死後、地獄を経由せずに天国にそのまま還るのが望ましい。地獄とは、天国に至るためのもっとも遠い道のりである。そして、死後、天国に行くか地獄に行くかは、各人の、今日の、この人生での自由意思の選択内容いかんにゆだねられている。
以上

かたせ2号 投稿日:2022/06/12 08:50

【220】DS最高司令官ジョージ・ソロスにおけるウクライナ情報戦の敗北、およびその背景について考える

<投稿内容のまとめ(かたせ2号による仮説を含む)>

(1)ウクライナの人権監察官リュドミラ・デニソワに、ロシア兵による女性暴行の戦争犯罪を根拠なく捏造した疑惑が浮かび、ウクライナ最高会議によって解任された(2022年5月31日)。これは、DSの最高指揮官ジョージ・ソロスの、情報戦での敗北を意味する。
(2)この動きの発端となったのは、2022年5月25日のウクライナ国内でのジャーナリスト等の声明。
https://detector.media/community/article/199528/2022-05-25-mediynytsi-zaklykaly-lyudmylu-denisovu-skoryguvaty-komunikatsiyu-pro-statevi-zlochyny-v-chas-viyny/
(3)かたせ2号の仮説
・今回のデニソワの解任の背後には、キッシンジャーが動いていた。
・「敵の敵は味方」の理屈で、キッシンジャーとプーチンが、現在、共闘関係にある。共通する敵は、ジョージ・ソロス。
(4)最後に、世に倦む日日ブログの優れた内容の記事を紹介する。

<以下、詳細>

かたせ2号です。

最初に、Janoの字幕倉庫から、動画を紹介します(2分9秒)。これでこの事件の概要がわかります。ご参考ください。(RT放送の番組、日本語字幕つき)
動画名:【字幕】ウクライナお抱え人権委員会理事のオンブスマンデニソワさんがレイプのデマを流し過ぎて解雇された 騙されて吹聴したメンツがすごい!
2022年6月3日配信
https://odysee.com/@Jano:7/RT:d0

かたせ2号です。
続いて、MKさんのツイート
https://twitter.com/sofimari21/status/1535093946770108416
で、リンクを貼っていた記事を紹介します。
デニソワは、自分の「罪」と「動機」を認めています。

ウクライナのNVのサイト。
記事名:やりすぎたかもしれない "と。デニソワは、ウクライナの占領者による性的犯罪を説明する際に、非倫理的な言葉を使用したことを説明した。
2022年6月4日配信
https://nv.ua/ukraine/events/denisova-poyasnila-ispolzovanie-neetichnoy-leksiki-v-soobshcheniyah-o-seksualnyh-prestupleniyah-vragov-50247551.html

(機械翻訳、引用開始)
元オンブズマンLyudmyla Denysovaは、ロシア人居住者がウクライナの住民に対して行ったと思われる性犯罪について、非倫理的な言葉の使用についてコメントした。
「私は、なぜ戦争犯罪について話すべきなのかを説得し、メディアの人々もそれに同意したのです。というのも、例えば私がイタリア議会の国際問題委員会で演説したとき、ウクライナに対して、もう飽きたよという雰囲気で聞いたり見たりしたのです。私は、ウクライナとウクライナ国民が必要とする決定を下すよう、何とか彼らを後押しするために、ひどいことを話した」と、デニソワはLB.uaのインタビューで語った。
演説の後、ウクライナへの武器供与に反対していたイタリアの五つ星党のリーダーの一人が、ウクライナ人への支持を表明したという。
「ユニセフの心理サポートラインの心理士が伝えてくれたことを、調停委員に一言一句漏らさず伝えました。私は、原告団が社会に、世界に訴えたいこと、敵であるロシア連邦を罰するべきことをすべて伝えました。そう、あの時の言葉はとても厳しかった。(メディアの人たちと)話し合い、確かに、やりすぎたかもしれないと言ったんだ。しかし、私は、世界を説得して武器を提供し、(ロシアに)圧力をかけるという目的を達成しようとしていた」と、元オンブズマンが語った。
デニソワはまた、ロシアのウクライナに対する戦争の間、占領軍は組織的に、絶えず、特に残酷な方法で性的暴力を行使したと述べた。そして、そのことを証明するために、そのような事実を挙げる必要があったのです。
2022年5月31日、ヴェルホヴナ議会はデニソワの人権委員解任を支持しました。この決定は234人の国会議員によって承認された。
デニソワ自身は前日、一時占領地での人権侵害に関する情報を収集する彼女の「積極的な活動」に大統領府が満足していないと述べ、彼女の解任は「違法」であると付け加えている。
Media Detectorによると、2022年5月25日、ウクライナのメディア代表やジャーナリストがデニソワを公然と取り上げ、戦時中の性犯罪に関するコミュニケーションを正すこと、特に出版前に事実を確認し、犯罪の過度の詳細化を避けることを呼びかけたという。
このテーマで公にコミュニケーションする場合、倫理的な表現だけでなく、衝撃的な内容を公表することの正当性や妥当性にも注意を払うことが重要であると強調されました。
(機械翻訳、引用終わり)

かたせ2号です。
上の記事中に、「Media Detectorによると、2022年5月25日、ウクライナのメディア代表やジャーナリストがデニソワを公然と取り上げ、戦時中の性犯罪に関するコミュニケーションを正すこと、特に出版前に事実を確認し、犯罪の過度の詳細化を避けることを呼びかけたという。」とあります。この日は、ジョージ・ソロスがダボス会議で、プーチンとの戦争で「文明の存続危ぶまれる」と演説した日です。
あまりにタイミングが良すぎます。

ここからは、私、かたせ2号の仮説です。
「敵の敵は味方」の理屈で、キッシンジャーとプーチンが、現在、共闘関係にある状況と考えます。共通する敵は、ジョージ・ソロス。
そして、上記の「ウクライナのメディア代表やジャーナリスト」の動きは、キッシンジャーが仕掛け人ではないでしょうか。
根拠は以下の通りです。
そもそもウクライナ国内から出た動きなので、このような声明は弾圧すれば済む話です。それが、2022年5月31日の、ウクライナ議会によるデニソワ解任にまで至ってしまったのは、プーチンとの戦争で「文明の存続危ぶまれる」と主張するソロスの意向の完全に逆を行っています。ここまでの動きを実現させるためには、キッシンジャークラスの大物が背後で動かなければ無理だと考えます。また、デニソワ解任のニュースを西側諸国の報道機関が「正直に」配信しているのも、風向きの変化を感じさせるところです。

最後に、デニソワの件に関する、優れた内容の記事を紹介します。デニソワの人物紹介もなされています。ご参考ください。

世に倦む日々のブログから。
記事名:人権監察官リュドミラ・デニソワの捏造と解任 ― プロパガンダはどっちもどっち
2022年6月6日配信
https://critic20.exblog.jp/32611558/

(抜粋開始)
ウクライナの人権監察官リュドミラ・デニソワに、ロシア兵による女性暴行の戦争犯罪を根拠なく捏造した疑惑が浮かび、ウクライナ最高会議によって解任された。重要な事件の発生であり、俄に注目が集まっている。リュドミラ・デニソワの役職を英文で見ると、Ombudsman for Human Rights とか、Commissioner for Human Rights の表記で紹介されている。ウクライナは伝統的な統治機構の様式を継承していて、立法府たる議会を「最高会議」(ヴェルホーヴナ・ラーダ)と呼んでいる。そこから類推して、デニソワの役職の了解も Ombudsman よりも Commissioner を採った方が妥当だろう。この Commissioner はコミッサール(政治委員)の意味だ。議会によって任命された監察官であり、だから解任も議会によってなされた。現在62歳。経歴を調べると、白海に面したロシア北極圏の辺境アルハンゲリスクの出身で、幼稚園の先生からキャリアをスタートさせている。いわば田舎出の成り上がり者だが、新天地ウクライナに移ってから頭角を現し、トントン拍子で出世。クリミア自治共和国の政府閣僚を務め、オレンジ革命からマイダン革命にかけてのウクライナ政界で有力者になる。
2007年にティモシェンコ首相(同性同年代)の下で労働社会政策相に抜擢、2014年2月にヤツェニク政権でも労働社会政策相に就任、そしてマイダン革命(クーデター)に突入した2014年9月に反ロ右翼政党・人民戦線の創設メンバーとなっている。この20年ほど、一貫してウクライナを反ロ親米の方向に牽引してきた大物の右翼政治家であり、マイダン革命の中堅元勲の一人と言っていい。デニソワから見れば、コメディアン上がりの44歳のゼレンスキーなど素人の若僧もいいところで、現在のウクライナ国家への功績では自分の方が断然上という比較と自負になるはずだ。
そうした傲慢な気分があったからこそ、今回の杜撰な失態に繋がったのだろうと思われる。公式の発表では、デニソワ解任の理由は二つで、(1)ロシアとの捕虜交換の任務をサボって西側で遊興していた件がメイン、(2)ロシア兵による女性暴行の告発が根拠のない捏造だった件がサブに挙げられている。前者は国際社会の目からは大きな問題ではないが、議会としては国内的に看過できない罪過であり、解任決定の名目の上でも合理的であって、合わせ技一本の処分にしたのだろう。若者たちが国家を守るため戦場で命を落としているのに、国の高位の要職者が職務を怠業して西側で享楽三昧とは何事かということだ。
後者の問題は重大で深刻である。重大であるがゆえに、ウクライナ議会はデニソワの責任を重く見たのだろうし、この問題が国際社会に悪影響を及ぼさないようにと腐心し、前者の問題を解任理由の第一に挙げて報道させ、カムフラージュと火消しに努めたのだろう。発端は、ウクライナの女性人権NGOが、デニソワが告発した何件かの「ロシア兵による女性暴行」を調べたところ、何の具体的根拠もなく事実無根の捏造だと判明、糾弾と抗議に動いたところから始まっている。ウクライナのNGOと議会議員に頭が下がる。放置すれば国家の恥で致命傷になると確信したのに違いない。
リュドミラ・デニソワで検索すると、NGOから追及を受けた「女性暴行」の件だけでなく、他にも幾つも「ロシア軍の残虐行為」と「戦争犯罪」を告発した案件が出てくる。ロシア軍が12万人以上の子どもを強制的に連行したとする2022年4月12日の発表も、デニソワによるSNS発信だ。ブチャで25人の女性が地下室に閉じ込められ、組織的に性暴力を受けていたとする告発も、発信者はデニソワでBBCが2022年4月12日に報道している。ロ軍に捕虜になっていたウ軍女性兵士15人が、拘束中に拷問や虐待を受けていたという情報を、2022年4月6日に西側マスコミに伝えたのもデニソワだ。
ホストメルで400人以上の住民が行方不明となっていると、2022年4月6日に(証拠を示さないまま)発表したのもデニソワだ。ブチャの集団墓地に300人の遺体が埋葬されている可能性があると、2022年4月5日にロイターに報道させたのもデニソワだ。キエフ州内キャンプ場で5人が虐殺されていたと、2022年4月5日に発表したのもデニソワだ。英語で検索すればもっと掘り出せるかもしれない。検索結果を見て直観するのは、2022年4月5日に出て世界を震撼させ、この戦争の趨勢と局面を大きく変えた「ブチャの虐殺」も、どうやら、ウクライナ側の広報担当で西側マスコミの窓口となった責任者が、人権監察官のデニソワだった可能性が高いということだ。
ウクライナ議会がフェイクと判定したデニソワの報告が、具体的にどの事件とどの事件なのか、現在はまだ詳報がない。だが、おそらく、半数以上の案件に十分な根拠がなく、噂話を手軽に煽り立てて捏造工作したものだろう。以下は私の推察だが、デニソワと西側マスコミ(BBC、CNN、ロイター、等々)は直接に、あるいは情報機関(MI6・CIA・SBU)を通して繋がっていて、デニソワがソースとなって発表するものなら何でも、証拠なし検証なしに西側マスコミが事実認定し、そのままプレスリリースしていたのに違いない。それをまた、日本のマスコミが復唱して報道していたのだ。ロシア軍の戦争犯罪と断定して。
西側マスコミ(BBC、CNN、ロイター、タイムズ等)は、デニソワと共にフェイクをばら撒いた共犯者だが、おそらく確信犯であり、デニソワ発の情報がフェイクだと了解していたと思われる。彼らの認識と意念においては、何より戦争でロシアを打ち負かすことが重要で、報道は情報戦たる軍事作戦の一部であり、ジャーナリズムを偽装して国際社会の世論を誘導するプロパガンダだと位置づけているのだ。そして、ここからが重要だが、仮にフェイクだと後でバレでも、情報ソースはウクライナ高官のデニソワであり、責任はデニソワに帰するのである。西側マスコミは「デニソワに瞞されて翻弄された被害者」の立場で保身できるのだ。
ウクライナ議会の人権委トップは国家の高官である。国連の人権高等弁務官のポジションと同じだ。閣僚級以上の、検事総長と並ぶ地位と権力だろう。こんな公的な重職にある者が、しかも世界が注目する重大な問題の渦中で、まさかこれほど粗雑なフェイクを吐き散らすなど普通は考えられないことだ。西側マスコミは、ウクライナ高官から発信されるフェイクを、正規で信用ある情報として、躊躇なく、事実として世界に配信することができた。ウクライナ人権監察官にオーソライズされた情報なのであり、ウクライナ国家が保証するのだから、裏づけも責任も万全だろうという予断と安心を持ち得る。
わざわざ自分で真偽確認して(裏取りして)配信する必要はない。世界の読者に信じてもらえる。われわれ日本人は、ウクライナ人権監察官のハンコと、BBC・CNN・ロイターというブランドのハンコと、二重の検印が押されて品質保証された「情報」を、そのまま受け取り、NHKや朝日新聞に真実として報道させ、西側の読者視聴者と同じ反応を演じて喜んでいたのだ。ロシア憎悪に燃えてウクライナ支援に熱中する西側先進国市民になって満足していたのだ。プロパガンダを真に受けて。テレビを軍部にオキュパイさせ、防衛費増をアメリカに約束して嬉々としていたのだ。「ロシア軍の戦争犯罪」のフェイクを信じ込んだまま。マスコミもアカデミーも永田町も。
デニソワがかくも粗雑な失敗をやらかした原因は、西側マスコミが全く証拠や検証を要求しなかったからであり、口から出任せが次々と世界の真実になったからである。西側マスコミは、フェイクをプライムバリューの情報の扱いで受け取って配信し、他にもないか、次は何だとデニソワに催促する関係になっていたのだろう。扇情的な内容ほどマスコミは喜ぶ。デニソワが何を告発してもロシア側は反論・抗弁しないし、個別の「戦争犯罪」で無実潔白を言い立てない。ロシア側は「ブチャ虐殺」で完全に悪者になり、プロパガンダ戦線で敗者の立場に固まった。国際社会に何を言っても相手にされず、ゆえに「戦争犯罪」の個別の事件で争う姿勢をやめてしまった。
いずれにせよ、NGOが指弾し、議会の調査で発覚したデニソワの虚偽と捏造工作が、仮に1件2件であったとしても、嫌疑はその他のデニソワの告発全体に及ぶ影響となる。彼女が発信したロシア軍の強姦や虐殺や拷問や誘拐の一つ一つが、本当に確証のある事実なのかという疑惑は当然避けられないし、ウクライナ側は証明する必要に迫られるだろう。政治的に、ウクライナと西側が甚大なダメージを負うのは確実だ。なぜなら、ロシアの戦争犯罪は、人権検察官リュドミラ・デニソワの統括で情報が整理され、第一報が発せられていたからである。国家の公式情報であり、彼女がオーソライズし、彼女が仕切るチャネルから全世界に公表されていたのだ。
この衝撃的な醜聞を前に、ウクライナの検事総長のベネディクトワはどういうコメントを発するのだろう。彼女はデミソワと二人三脚のコンビだったはずだ。また、ICC主任検察官のカーンはどのような対応を示すのだろう。「ブチャの虐殺」事件は、果たして障害なく予定どおりの捜査と訴追のプロセスを運ぶだろうか。
(抜粋終わり)

以上

かたせ2号 投稿日:2022/06/12 06:23

【219】長尾和宏さんのブログから。「ワクチンを打った方が新型コロナに感染しやすくなる!厚労省がデータ改ざん」

かたせ2号です。
表題に関する記事を紹介します。ご参考ください。

長尾和宏さんのブログから。
記事名:打った方が感染しやすくなる! 厚労省がデータ改ざん
2022年6月9日配信

(一部引用・補足追記開始)
ワクチンを打ったほうが感染しやすくなる。心筋炎のリスクの計算方法が間違っている。厚労省のデータ改ざんの実態が報道された。
サンテレビが報道した。(2022年6月7日)

[かたせ2号による注を割り込み開始]
サンテレビは、神戸新聞社の連結子会社で系列新聞は神戸新聞とデイリースポーツ。
(以下、wikipediaから抜粋)兵庫県・大阪府の全域、京都府の13%(以下人口比)・奈良県の30%・徳島県の82%・香川県の30%・鳥取県の47%・岡山県の34%及びその周辺の約750万世帯・1700万人で視聴可能(直接受信または共聴・ケーブルテレビでの視聴)
[かたせ2号による注を割り込み終わり]

サンテレビの記事はこちら(2022年6月7日配信)。
記事名:【検証】厚労省データ 心筋炎リスク情報も不適格~新型コロナワクチン未接種扱い問題だけじゃない!2つの不適格データ問題を独自検証独自検証~
YOUTUBE。
https://www.youtube.com/watch?v=wrPxi5zg6hs&t=1s
Yahoo news。
https://news.yahoo.co.jp/articles/0cf1122ab31210e8f5fd8bb14e8eec53e58e50e6
サンテレビのサイト。

【検証】厚労省データ 心筋炎リスク情報も不適格~新型コロナワクチン未接種扱い問題だけじゃない!2つの不適格データ問題を独自検証~

長尾和宏です。

1)打てば打つほど感染しやすくなる事実を「改ざん」した。
2)心筋炎のリスクが低いようにデータを「改ざん」した。

隠ぺいと改ざんで、多くの人が犠牲になった。それをマスメデイアが報じた。でも、今も知らずに打ち続けている人がいる。今日は、これだけで充分だろう。
厚労省が恣意的にデータ改ざんを行い、その改ざんデータを専門家が宣伝する。その結果、多数の死亡者や重篤な後遺症で悩む人が今もあとをたたない、という現実。
これって、何度も繰り返してきたけども、
・国家による殺人
・国家による犯罪

それが、テレビやネットニュースで報道された。2つの改ざんは、大事件である。国家の根幹が揺らぐ、まさに犯罪。サンテレビが正義のために勇気を出して報じたのだろうが、さて、次はどこのテレビ局が、この重大犯罪を報じるのか。まさに、放送倫理が問われている。
NHKは、絶対に報道しないだろうね。その理由は、書かなくても分かるだろう。あれだけイベルメクチンのネガテイブキャンペーンをやっている放送局だ。厚労省とNHKは共犯関係。つまり、大本営の犯罪をマスコミが隠して、国会も追及しない国。それは「国家の崩壊の始まり」を意味している、のではないか。最近は、患者と呼ばずに、「被害者」と呼ぶこともある。あるいは「犠牲者」。自国に殺された何千人の日本人。「被害者」は我慢せずに、怒ったほうがいいと思う。今週は梅雨の低気圧、酸素濃度の低下に伴う気象病のために、CVS(コロナワクチン症候群)がぶり返した被害者がとっても多い。
本当に可哀そう。難民化している。ところで、兵庫県宝塚市はCVS(コロナワクチン症候群)の被害者に見舞金の支払いを決めたそうだ。こんな動きが、早く全国の自治体に広がって欲しい。でも国がまだ認めていないので、無理なのかなあ?

第二回のワクチン後遺症患者会は2022年7月16日(土)に開催。
→こちら http://www.drnagao.com/img/lecture/amagasaki_20220716.pdf

第三回からは、「被害者の会」に名称を変えようかと思っている。
被害者の国への怒りの声は日々大きくなっている。しかし、公立病院や医師会など、99%以上の医師は無視している。それどころか、毎日、被害者を増産している。政府は早めに手を打たないと選挙に影響が出る可能性が、ある。ずっと指摘してきたように、この1年間は「ワクチン戦争」なのだ。日本は、敗戦国なのにまだ気が付かない。僕は日本が大好きなので、叩かれても現場から発信をする。

(一部引用・補足追記終わり)

以上

かたせ2号 投稿日:2022/06/11 22:03

【218】ジョージ・ソロスとヘンリー・キッシンジャーとの暗闘はまだ続いている。

かたせ2号です。

<結論>
2022年5月25日以降、ジョージ・ソロスとヘンリー・キッシンジャーとの暗闘がまだ続いています。
DSの中が割れています。DSが劣勢の証拠です。
ロシアがDSとの経済戦に持ちこたえた(勝利した)からです。

<以下、詳細>
まず、ジョージ・ソロスの動き。

FNNプライムオンラインのサイトから。
記事名:岸田首相「ウクライナ侵攻 対岸の火事ではない」アジア安全保障会議
2022年6月22日配信
https://www.fnn.jp/articles/-/373405

(引用開始)
シンガポールを訪問中の岸田首相は、アジア安全保障会議で講演し、中国などを念頭に、アジアの危機に積極的に取り組む考えを表明した。
岸田首相「日本、アジア、世界に迫り来る挑戦・危機には、これまで以上に積極的に取り組む」
岸田首相は講演で、ロシアのウクライナ侵攻は「決して『対岸の火事ではない』」と強調した。
そして、中国を念頭に、「東シナ海で、一方的な現状変更の試みに、わが国は、断固とした態度で立ち向かっている」としたうえで、「自由で開かれたインド太平洋」実現に向けたプランを「来年春までに示す」と述べた。
また、アジア太平洋諸国に、巡視船をはじめ海上保安設備の供与など、今後3年間で20億ドル規模以上の支援を表明した。
(引用終わり)

かたせ2号です。

次に、ヘンリー・キッシンジャーの動き

プラウダのサイトから。
記事名:米国防総省のオースティン長官:米国は新たな「アジアのNATO」を必要としない
2022年6月11日配信
https://www.pravda.ru/news/world/1717779-nato_pentagon_azija/

(機械翻訳、引用開始)
国防総省のロイド・オースティン長官は、米国はアジア太平洋地域での紛争を望んでいるわけではないと述べた。米国が北大西洋同盟のアジア版を作ろうとしているとの報道は、すべて事実無根だという。
オースティン氏が強調したように、米国は領土内にNATOのアナログを必要としない。
“対立 “や “衝突 “を求めているわけではありません。国防総省長官は、「われわれは、新たな冷戦やアジアのNATO、敵対的なブロックに分裂した地域を求めているわけではない」と述べた。
しかし、米国にとって戦略的に重要な地域を守り、その地域で「安全保障とそのビジョンを拡大する」ことを「ためらわない」つもりであることを強調した。
(機械翻訳、引用終わり)

かたせ2号です。
東アジアで戦争を起こすかどうかで、5月25日以降、ジョージ・ソロスとヘンリー・キッシンジャーとの暗闘が続いているのを確認できました。どちらが勝利するかは、今後の情報を待って判断する他ありません。

なお、DS側の組織が割れているわけですから、DS側が劣勢であるという判断となります。
これはプーチンがDS側の組織を割ったことになります。
それは、経済戦で、ロシアが勝利したからです。

まず、4月初旬(ブチャの事件直後)時点でのジョージ・ソロスの目論見を紹介します。

イギリスのトラス外相は、西側諸国の経済制裁によってロシアに打撃を与えた成果を誇示しました。35兆円の凍結額(ロシアが公表した)が40兆円へと更に膨らんだことを強調、ロシア経済は「ソヴィエト時代に」逆戻りしている、と豪語しました。

BBCのサイトから。
記事名:プーチン氏の軍事資金、制裁で「6割超を凍結」=トラス英外相
2022年4月6日配信
https://www.bbc.com/japanese/61005731

(引用開始)
イギリスのリズ・トラス外相は2022年4月5日、ウクライナに侵攻しているロシアのウラジーミル・プーチン大統領の軍事資金の6割以上を、制裁措置によって凍結したと述べた。その上で、さらなる対応が必要だとした。
トラス氏は、これまでの「壊滅的な打撃を与える」制裁によって、ロシア経済は「ソヴィエト時代に」逆戻りしていると述べた。
同氏によると、ロシアの外貨準備高6040億ドル(約74兆円)のうち、3500億ドル(約40兆円)以上が利用できない状態になっているという。
トラス氏はこの日、ポーランドで同国のズビグニェフ・ラウ外相と会談し、記者会見に臨んだ。トラス氏は、主要7カ国(G7)がロシアに対する制裁を強化することが必要だと強調した。
具体的には、ロシア船の入港禁止、ロシアの銀行への締め付けの強化、金取引などで「プーチンの軍事資金を満たしている」産業の取り締まり、ロシア産の石油とガスの禁輸スケジュールでの合意などを挙げた。
(引用終わり)

かたせ2号です。
しかし、実際には、上記とは全く逆の結果となってしまいました。

J Satoさんのツイート
https://twitter.com/j_sato/status/1530074164270231552

(引用開始)
2022年5月27日ツイート
ロシア中銀、政策金利を14%から11%に引き下げ。侵攻前に近づく
https://cnb.cx/3PKYT5i
・政策金利:ウクライナ侵攻前9.5%→侵攻後20%→17%→14%→11%
・10年国債金利:侵攻前より米国債との差が縮小
・ルーブル:侵攻前よりルーブル高
・経常収支:22年Q1の経常収支黒字が過去最高

2022年6月10日ツイート
ロシア中銀、政策金利を9.5%に引き下げ=ウクライナ侵攻前の政策金利に戻す
https://financialpost.com/pmn/business-pmn/russian-central-bank-cuts-key-rate-to-pre-crisis-level-of-9-5
・10年国債金利:侵攻前より低下、デフォルト気配なし、米国債との差が縮小
・ルーブル:対ドルで侵攻前より42%ルーブル高
経済戦争はロシアの勝ち
(引用終わり)

以上

かたせ2号 投稿日:2022/06/08 06:03

【217】ゼレンスキー氏「全占領地の解放を」 欧米諸国の温度差にくぎ

毎日新聞サイトから。
記事名:ゼレンスキー氏「全占領地の解放を」 欧米諸国の温度差にくぎ
2022年6月8日配信
https://mainichi.jp/articles/20220608/k00/00m/030/019000c

(引用開始)
ウクライナのゼレンスキー大統領は2022年6月7日、ロシア軍の侵攻に対して「私たちは全ての占領地域の解放を達成しなければならない」と改めて強調し、欧米に対して更なる武器支援や対露制裁の継続を求めた。英紙ファイナンシャル・タイムズのオンラインイベントに出演して語った。徹底抗戦を支持する国内世論を背景に、ロシアに融和的な姿勢を見せるフランスなどをけん制する発言とみられる。
 ゼレンスキー氏は「領土をやすやすと譲るには、既にあまりに多くの人々が犠牲となっている」と述べ、戦場での足踏み状態は「選択肢ではない」と強調した。ウクライナ側によると、露軍は領土の20%を占領しているとされる。
(引用終わり)

かたせ2号です。
「私たちは全ての占領地域の解放を達成しなければならない」(ゼレンスキー)と、2022年4月27日のトラス外相による「地政学の復活」演説の線に戻っているのが確認できます。そこが、この記事からわかる変化点です。これは、キッシンジャーの考えではなく、ジョージ・ソロスの構想に沿った考え方です。

以上

かたせ2号 投稿日:2022/06/07 20:58

【216】考えがまとまったので記録する。

かたせ2号です。

ウクライナ情勢とはまったく関係ないことで、本日(2022年6月7日)、以下の通り考えがまとまったので、記録する。
周囲からの評価がもらいたくて、自分自身の重要感が欲しくて、どれだけがんばってみても、処分価格、20分の一以下の評価しかもらえないこの世の中で(副島隆彦先生による指摘)、それでも前を向いて、人生を最後まで歩ききるための方法。

(以下、記録)
以下の6つの表現はだいたい同じ意味内容である。

1.「今の世の中にあって一番むずかしいのは、人から偉く思われたい気持ち、人の上に立ちたい気持ち、そういう気持ちを捨てることです。」

2.「和光同塵」(老子)

3.「冬菊のまとふはおのがひかりのみ」(水原秋櫻子)

4.「人間は、箸の上げ下げででも自分を鍛えることができる。」

5.趙州和尚に、ある僧が問うた。
「私は、この寺に新しく入ったばかりです。どうか教えてください」
 趙州は言った。「粥(かゆ)はすすり終わったか。まだか」
 僧は言った。「粥はすすり終わりました」
 趙州は言った「使ったお椀を洗っておきなさい」

6.「根気づくでお出でなさい。世の中は根気の前に頭を下げる事を知っていますが、火花の前には一瞬の記憶しか与えて呉れません。うんうん死ぬ迄押すのです。それ丈(だけ)です。決して相手を拵(こし)らへてそれを押しちゃ不可ません。相手はいくらでも後から後からと出てきます。そうして我々を悩ませます。牛は超然として押して行くのです。」(夏目漱石)

以上

かたせ2号 投稿日:2022/06/06 21:11

【215】「DS側は、今後、ウクライナでロシア兵がレイプした、ということも主張できなくなった。」だけではすまなくなった。

かたせ2号です。

田中宇の国際ニュース解説サイトから。
記事名:ロシアの優勢で一段落しているウクライナ
2022年6月4日
https://tanakanews.com/220604ukrain.htm

(一部引用開始)
ウクライナ戦争の米国側は、プロパガンダの分野でもインチキが横行している。ウクライナ政府のデニソバ人権監督官(Lyudmyla Denisova)は、露軍兵士がウクライナで市民を強姦したり性的に残虐な殺し方をしているといった話を、2022年4月の2週間に400件、米国側のマスコミに流し、米タイム誌などがさかんに喧伝した。だがその後、ウクライナのNGOが、露軍兵士に強姦された被害者たちの救援事業をやって米欧政府などから補助金や支援金を集めるため、デニソバ人権監督官の強姦話を一つずつ検証して被害者や家族など関係者に会っていこうとしたところ、具体的に検証していける話がなく、デニソバが話をでっち上げていたことがわかった。
(Ukraine Fires Own Human Rights Chief For Perpetuating Russian Troop ‘Systematic Rape’ Stories)
https://www.zerohedge.com/geopolitical/ukraine-fires-human-rights-chief-perpetuating-russian-troop-systematic-rape-stories
加えてデニソバは、ウクライナ政府からロシアに行って捕虜交換の話をまとめてこいと言われたのに西欧に行って休養していたことも発覚し、NGOからの抗議を受けてウクライナ議会が調査し、2022年5月31日にデニソバを罷免した。デニソバは辞めさせられたが、無根拠なのに無検証のまま報道したタイム誌など米国側マスコミは訂正記事も出さず、米欧日の多くの人がインチキな露軍強姦話を軽信したまま生きている。今回の戦争で米国側のプロパガンダづくりを担当している英諜報界がデニソバに入れ知恵した可能性があるが、デニソバがなぜ突然に大量の作り話をでっち上げて流布したのかも不明だ。
(Rape Allegations Against Russian Troops In Ukraine Were Fake)
https://www.moonofalabama.org/2022/05/rape-allegations-against-russian-troops-in-ukraine-were-fake.html
(Why Ukraine’s human rights chief Lyudmila Denisova was dismissed)
https://www.dw.com/en/why-ukraines-human-rights-chief-lyudmila-denisova-was-dismissed/a-62017920
(一部引用終わり)

かたせ2号です。次に、J satoさんのリツイートで知った、以下のツイートを紹介します。

世に倦む日日さんのツイート
2022年6月5日発信。
https://twitter.com/yoniumuhibi/status/1533319419270950912

(引用開始)
人権監察官リュドミラ・デニソワのでっち上げ事件。何でこれほど次々に捏造の告発をしたのか。たぶんアメリカのメディアから金をもらってたんですね。儲かるもんだから次から次へ。証拠がなくてもOKだったわけだ。裏で情報機関(MI6・CIA・SBU)も噛んでたんだろうけれど。
https://www.newsweek.com/lyudmila-denisova-ukraine-commissioner-human-rights-removed-russian-sexual-assault-claims-1711680
「ブチャの遺体300人埋葬」や「ホストメルで400人が行方不明」の情報も、発信元は人権監察官リュドミラ・デニソワだ。これもウソだった可能性が高い。「マリウポリで民間人5000人死亡」の情報もデニソワ発。ぜんぶ西側のメディアが真に受けて、真実として報道。(「人権監察官 リュドミラ・デニソワ」の検索結果:https://t.co/26cgvib5lc )
(引用終わり)

かたせ2号です。
以下、ウクライナの人権オンブズウーマンの「告発」記事を時系列で紹介します。これらすべての記事の信憑性が疑われる結果となりました。「ウソの内容をそのまま報道したんだな」と、普通は判断します。その報道範囲は、広範囲に及びます。もう取り返しがつかない状況です。

(1)
CNNサイトから。
記事名:ロシア軍から解放の女性捕虜、「拷問を受けていた」 ウクライナ当局者
2022年4月6日配信
https://www.cnn.co.jp/world/35185918.html

(引用開始)
(CNN) ウクライナ議会の人権担当者リュドミラ・デニソワ氏は2022年4月6日までに、ロシア軍の捕虜となっていた女性兵士15人が拘束中、「拷問や虐待を受けていた」と明らかにした。
女性15人は1日の捕虜交換で解放された兵士86人の中に含まれていた。
ロシア軍による拘束後、これらの女性はまずベラルーシに移送され、続けてロシア西部ブリャンスクの公判前収容施設に連行されて「拷問や脅し」を受けた。
デニソワ氏によると、女性捕虜は士気を砕くために男性の前で裸にされたり、スクワットや髪を切ることを強制されたり、尋問を受けたりした。ロシアのプロパガンダ動画撮影への協力を強要された人もいるという。
デニソワ氏はまた、ロシアの行動は捕虜の待遇に関するジュネーブ条約第13条の違反に当たるとも指摘した。同条約第13条には「捕虜は常に人道的に待遇しなければならない」との規定がある。
デニソワ氏はウクライナ侵攻に伴う人権侵害を調査する国連委員会や、欧州安全保障協力機構(OSCE)参加国によってモスクワメカニズムに基づき設立された専門家チームに対し、ウクライナ人戦争捕虜へのこうした人権侵害を調査するよう要請している。
これに先立ちデニソワ氏は2022年4月4日、ウクライナ人捕虜が拘束中に殴打や飢餓の強制、凍傷、脅迫を受けたと明らかにしていた。
(引用終わり)

(2)
ロイター記事。
記事名:ブチャの集団墓地、最大300人の遺体埋葬か=ウクライナ人権監察官
2022年4月6日配信
https://jp.reuters.com/article/ukraine-crisis-bucha-casualties-idJPKCN2LX1YG

(引用開始)
ウクライナの首都キーウ近郊ブチャの教会付近で見つかった集団墓地に、150─300人の遺体が埋葬されている可能性がある。ウクライナの人権オンブズウーマン、リュドミラ・デニソワ氏が2022年4月5日明らかにした。
ブチャなどではロシア軍撤退後、民間人とみられる遺体が多数発見されている。
デニソワ氏によると、遺体は当局によって収容され、検死などが行われているという。
(引用終わり)

(3)
ロイター記事
記事名:首都近郊のホストメルで400人超が行方不明=ウクライナ人権監察官
2022年4月7日配信

(引用開始)
ウクライナの首都キーウ(キエフ)近郊のホストメルで、ロシア軍の撤退後、400人以上の住民が行方不明になっていることが分かった。ウクライナの人権オンブズウーマン、リュドミラ・デニソワ氏が2022年4月6日明らかにした。
直接的な証拠は示さなかった。目撃者の情報や詳細も不明。
ロシア軍は2022年2月24日にウクライナ侵攻を開始後間もなく、ホストメルを占拠した。デニソワ氏によると、複数の人が殺害され所在不明との証言がある。
(引用終わり)

(4)
時事通信サイトから。
記事名:「少女ら25人に組織的暴行」 ロシア占領の首都周辺―ウクライナ
2022年4月13日配信
https://www.jiji.com/jc/article?k=2022041300811&g=int

(引用開始)
ウクライナ最高会議(議会)の人権担当者デニソワ氏は、ロシア軍が占領中、北部キーウ(キエフ)州ブチャで「14~24歳の女性約25人が住宅の地下室1カ所に集められ、組織的に性暴力を受けていた」と説明した。英BBC放送(電子版)が2022年4月12日に伝えた。
「戦争犯罪」が指摘されるブチャではロシア軍の撤退後、これまでに400人以上の遺体が確認される一方、女性に対する暴力の実態も明らかになりつつある。
(引用終わり)

(5)
毎日新聞サイトから。
記事名:ロシア、ウクライナ市民118万人を強制連行か アメリカが非難
2022年5月10日配信
https://mainichi.jp/articles/20220510/k00/00m/030/296000c

(引用開始)
米国防総省のカービー報道官は2022年5月9日の記者会見で、ロシアが侵攻を続けるウクライナの市民を強制的にロシアへ連行している動きがあるとして「受け入れがたく、責任ある大国のすることではない」と非難した。強制連行の可能性はたびたび指摘され、118万人に上るとのウクライナ側の報告もあるが、露側は「自主的な避難」と否定している。
ウクライナ最高会議(国会)の人権オンブズマン、リュドミラ・デニソワ氏は2022年5月9日、フェイスブックに「20万人の子どもを含む118万5000人」がロシアに連行されたと投稿した。
(引用終わり)

(6)
産経ニュースサイトから。
記事名:露、子供12万人連れ去り ウクライナ主張
2022年5月10日配信

(引用開始)
ウクライナ最高会議の人権担当者デニソワ氏は、ロシア軍が侵攻以降、12万人以上の子どもを強制的に連れ去ったと述べた。複数の情報源の話として、フェイスブックに8日に投稿した。孤児を含む子どもを、ロシアが包囲攻撃を続けるウクライナ南東部マリウポリなどから親ロシア派支配地域を経由し、ロシア西部に強制的に連れ去られたとしている。
ロシアメディアによると、同国国防省は7日、ウクライナ側から65万8千人以上が「避難した」と発表。うち12万人以上が子どもだと説明した。
デニソワ氏は、多数の民間人が犠牲となった首都キーウ(キエフ)近郊ブチャで男女の子どもがロシア兵から性的暴行を受けたとも主張した。
(引用終わり)

以上

かたせ2号 投稿日:2022/06/05 15:56

【214】遠藤誉と、ヘンリー・キッシンジャー。「言葉(コトバ)への感度」という意味では、この二人に脱帽する他ない。

かたせ2号です。

以下に、遠藤誉が書いた記事を2つ引用する。

結論としては、2022年5月24日までのバイデン大統領およびアメリカ政府の言動・行動は、それまでのアメリカが堅持した「一つの中国」の原則を、巧妙に骨抜きにする動きになっている。中国と台湾との対立を先鋭化させる意図がある、ということ。
そして、ヘンリー・キッシンジャーも遠藤誉も少しのコトバの変化から、それを読み取っている。

1.

Yahoo news サイトから。
記事名:キッシンジャーがバイデン発言を批判「台湾を米中交渉のカードにするな」
2022年5月25日
https://news.yahoo.co.jp/byline/endohomare/20220525-00297750

(引用開始)(下線部はかたせ2号が引いた)
「一つの中国」コンセンサスで国際秩序を形成したアメリカのキッシンジャー元国務長官は、バイデン大統領の台湾防衛発言を受けて、「二つの中国」をカードにすべきではないとダボス会議で演説した。

◆ヘンリー・キッシンジャーが「台湾を米中交渉のカードにするな」
 世界の政財界のリーダーが集まるダボス会議が、2022年5月22日から26日の日程でスイスのダボスで開催されているが、アメリカのキッシンジャー元国務長官が、2022年5月23日、リモート講演を行った。

 講演では「台湾を米中交渉のカードにすべきでない」という趣旨のことを語っている。
https://www.cnbc.com/2022/05/23/kissinger-says-taiwan-cannot-be-at-the-core-of-us-china-neogitations.html
これは来日したバイデン大統領が台湾有事に関して記者会見で言った「台湾防衛にアメリカが関与する」という趣旨の言葉を受けて話したものである。

 バイデン発言の詳細に関しては2022年5月24日のコラム<バイデン大統領の台湾防衛発言は失言か?>
https://news.yahoo.co.jp/byline/endohomare/20220524-00297585
に書いた通りだが、それに対してキッシンジャーは概ね以下のようなことを言っている。
 ●ワシントンと北京は、台湾を中心にすえたような緊張した外交関係を避ける道を求めなければならない(=米中は台湾をカードにして対立を深めることをやめなければならない)。
 ●世界の二大経済大国が直接対決を避ければ、それは必ず世界平和に貢献することになるだろう。
 ●アメリカは「ごまかし(ペテン)」や「(ひっそりと)徐々に進める方法」によって、何やら「二つの中国」まがいによる解決を展開すべきではない。中国はこれまでと同じように、忍耐し続けていくだろう。

 報道元のアメリカ大手メディアCNBCは、バイデンの発言は、台湾に対するワシントンの長年の「戦略的曖昧さ」を否定するように見えたが、しかしホワイトハウスはすぐに「台湾問題に対するアメリカの政策は変わっていない」と火消しに追われていると報道している。

◆キッシンジャーが言う「二つの中国」とは何か
 キッシンジャーが言うところの「二つの中国」とは何かを、少し具体的に説明しなければならない。
 まず、その前提となる「ごまかし(ペテン)」とか「(ひっそりと)徐々に進める方法」などが、何を指しているかを深堀してみよう。
 それは2022年5月12日のコラム<ウクライナの次に「餌食」になるのは台湾と日本か?―米政府HPから「台湾独立を支持しない」が消えた!>
https://news.yahoo.co.jp/byline/endohomare/20220512-00295668
で書いたように、アメリカ政府が台湾関連のウェブサイトから、「ひっそり」と
   ●台湾は中国の一部である。
   ●アメリカは台湾の独立を支持しない。
という二つのキーフレーズを削除したことを指している。

 なぜこれが、キッシンジャーが言うところの「ごまかし(ペテン)」とか「ひっそりと徐々に進める方法」に相当するかというと、台湾関連のウェブサイトから「ひっそりと」削除しただけであって、誰もそのことに気が付かなかったら、気が付かないままに月日が過ぎていったかもしれないからだ。
 じわーっと変化させておいて、「削除しましたよ」とは公表しない。
 誰かが気が付いたら仕方ないが、言い訳はまだできるようにしてある。

 それは「一つの中国(one China)」という言葉だけは残してあるからだ。

 1992年に共通認識として、中国大陸と台湾政府の間で確立された「九二コンセンサス」では、「一つの中国」を中国大陸側が「中華人民共和国を指している」と認識し、台湾政府側が「中華民国を指している」と心の中で位置付けるのは「自由だ」という、共通認識なのである。要は「中国は一つしかない」と認識するのであれば、それでいい、という、妥協的とも偽善的ともいえる「九二コンセンサス」なのである。
 この解釈に関しては、筆者は1990年代半ばに国務院台湾弁公室の主任を取材し、長時間にわたって議論をしたので、まちがいないだろう。
 そこでアメリカ政府のウェブサイトには「一つの中国」という言葉だけは残しておけば、これは
   ●中国大陸から見れば「中華人民共和国」
   ●台湾政府から見れば「中華民国」
という「九二コンセンサス」精神を考えると、
   ●台湾は中国の一部である。
   ●アメリカは台湾の独立を支持しない。
を削除しさえすれば、「二つの中国」を暗に認めることにつながる。
まるで「手品のような手段」なので、元国務長官だけあり、キッシンジャーは、この「インチキ性」と「まやかし」に敏感に気が付いたのだろう。
 些末なことで申し訳ないが、某元外交官だった評論家は、筆者のコラム<ウクライナの次に「餌食」になるのは台湾と日本か?―米政府HPから「台湾独立を支持しない」が消えた!>に書いてある論理を「非常に浅い読み」と批判しておられるようなので、その方は是非とも、今回のこのコラムに書いてあるキッシンジャーの「二つの中国」という言葉を「深く読み取り」、なぜキッシンジャーが、「ごまかし(ペテン)」とか「(ひっそりと)徐々に進める方法」などという言葉を使わなければならなかったのかを「深く読み取って」いただきたいものだと思う。
 アメリカ政府が「一つの中国」だけは残したのは、「九二コンセンサス」があるからだ。台湾政府が勝手に「中華民国である」と認識することが許される仕組みになっているのである。
 なお、バイデン政府が次にやる手段は「削除」ではなく、「明示する」という段階に入る。すなわち「アメリカは台湾の独立を支持する」と明確に書くという意味である。この段階に至るにはまだ少し長い時間がかかるだろう。それをキッシンジャーはgradual process(ゆっくりと漸進するプロセス)という言葉で表現している。
 私たちは、こういった微妙な変化に鋭敏に気が付いて米中台全体の動きを俯瞰的に観察していかなければならないのではないだろうか。
 それが日本国民を真に守ることにつながると、固く信じる。
(引用終わり)

2.

Yahoo news サイトから。
記事名:ウクライナの次に「餌食」になるのは台湾と日本か?―米政府HPから「台湾独立を支持しない」が消えた!
https://news.yahoo.co.jp/byline/endohomare/20220512-00295668

(引用開始)
プーチンを怒らせるには「ウクライナのNATO加盟」を煽ることだったが、北京を怒らせるには「台湾独立」を煽ることだ。台湾が政府として独立を叫べば北京は必ず武力攻撃をしてくる。独立を叫んでくれないと中国が武力攻撃してこない。戦争が永久に地球上で起きていないとアメリカの戦争ビジネスは儲からない。
バイデンはウクライナと同じ構図を、今度は台湾と日本で築こうとしている。
 次にバイデンの餌食になるのは台湾と日本だ!
◆これまでの台湾関係の米政府文書
2022年5月3日付のアメリカ政府のウェブサイトには、台湾との関係のページで、以下の文言があった。( )内の日本語は筆者。

  Government of the People’s Republic of China as the sole legal government of China, acknowledging the Chinese position that there is but one China(一つの中国) and Taiwan is part of China(台湾は中国の一部). The Joint Communique also stated that the people of the United States will maintain cultural, commercial, and other unofficial relations with the people of Taiwan. The American Institute in Taiwan (AIT) is responsible for implementing U.S. policy toward Taiwan.

The United States does not support Taiwan independence(アメリカは台湾の独立を支持しない). Maintaining strong, unofficial relations with Taiwan is a major U.S. goal, in line with the U.S. desire to further peace and stability in Asia.(引用ここまで)

 バイデン大統領が習近平国家主席と電話会談するときも、ブリンケン国務長官が楊潔●(よう けつち)・中央外事工作委員会弁公室主任や王毅外相と会談するときも、必ずと言っていいほど「アメリカは台湾の独立を支持しない」という言葉を、決まり文句のように言っていた。だから、対中包囲網とかいろいろな連盟を結成しても、中国は決して本気で怒ることはなかった。

 台湾政府もまた、政府として「独立」を宣言すると、必ず中国の全人代で2005年に制定された「反国家分裂法」が火を噴くのを知っているので、民進党の蔡英文総統といえども、やはり「独立」を宣言することだけは避けている。

 だというのに、バイデンは今般、ウクライナでプーチンを軍事侵攻に持っていくことに成功したため、同じ手法を用いて、遂にその刃を台湾に、そして結局は日本に向け始めたのである。

◆2022年5月5日の更新で消えた「台湾は中国の一部分」と「アメリカは台湾独立を支持しない」
今年(2022年)5月5日に更新されたアメリカ政府のウェブサイトにおける台湾関係のページをご覧いただきたい。このページには、以下の二つの文言がない。
     ●Taiwan is part of China
     ●The United States does not support Taiwan independence
 すなわち「台湾は中国の一部」という言葉と「アメリカは台湾の独立を支持しない」という言葉が削除されてしまっているのだ。それでいて
     ●one China
という言葉だけは残っている。これは何を意味しているかといえば、中国は「中華人民共和国」なのか、それとも「中華民国」なのかという違いはあるが、少なくとも「一つの中国」で、アメリカは場合によっては「中国=中華民国」として、「一つの中国」を認める可能性があることを示唆している。
 これが実際行動として起きたら、中国は必ず台湾を武力攻撃するだろう。
 それは「ウクライナはNATOに加盟すべき」と言ってプーチンを激怒させたのと同じことを、習近平に対しても仕向ける可能性を秘めている。
 習近平は本来、台湾を武力攻撃するつもりはない。なぜなら、ウクライナと違い、統一した後に統治しなければならないので、武力攻撃を受けて反中感情が高まっているような台湾国民を抱え込んだら、一党支配体制が崩壊するからだ。したがって経済でがんじがらめにして、搦(から)め取っていこうというのが、習近平の基本戦略だ。
 しかし、バイデンは、それでは困る。
 戦争をしてくれないと、アメリカの戦争ビジネスが儲からない。
 戦争ビジネスで儲けていかないと、やがて中国の経済規模がアメリカを抜くことになるので、それを阻止するためにもバイデンには「戦争」が必要なのである。

◆中国は激しく反応
2022年5月10日の18:24に公開された中国外交部のウェブサイトによれば、定例記者会見で、ロイター社の記者が趙立堅報道官に以下のように聞いている。
 ――アメリカ国務省のウェブサイトが最近「米台関係に関する事実のリスト」を更新し、「台湾は中国の一部である」や「米国は「台湾の独立」を支持していない」などの表現を削除したと、多くの報道が注目している。これに関して外交部はどのように考えているか?
 すると、趙立堅が眉間にしわを寄せて、概ね以下のように回答した(概略)。

――世界に中国は1つしかなく、台湾は中国の領土の不可分の一部であり、中華人民共和国政府は全中国を代表する唯一の合法的な政府だ。 これは国際社会が普遍的に認める共通認識で、国際関係の原則だ。歴史を改ざんすることは許されない。アメリカは、3つの米中共同コミュニケにおいて、台湾問題と「一つの中国」原則について、厳粛な約束をした。今になってアメリカが米台関係を改定することは、危険な火遊びをするようなもので、必ず大やけどをすることになる。
 バイデン大統領は何度も「アメリカは台湾の独立を支持しない」と誓ったではないか。それを言葉通りに実行せよ。台湾問題を口実に政治的小細工を弄して、「台湾を以て中国をコントロールする」ような愚かな行為はやめることだ。(引用ここまで)

 2022年5月11日06:47には、中国共産党機関紙「人民日報」の姉妹版「環球時報」が外交部のコメントを引用して激しい批判を展開している。そこでは

 ●2018年8月31日にアメリカ国務省の東アジア局が更新したウェブサイトには、「米国は、中華人民共和国政府が中国唯一の合法的な政府であることを認め台湾は中国の一部であり、米国は台湾の独立を支持しておらず、台湾との強い非公式な関係を維持することは米国の主要な目標であり、アジアにおける平和と安定の追求に対する米国の期待に合致している」と書いてあるが、それは今アーカイブ入りしてしまった。

 ●2022年5月5日に更新されたヴァージョンでは、厳粛な中台間の約束事が削除され、「台湾は民主主義のリーダーであり、科学技術の要人であり、インド・太平洋地域における米国の重要なパートナーである」と書いてある。

 ●「台湾カード」を用いて、卑劣な小細工を弄することは絶対に許されない。

という趣旨のことが書いてある。

 さらに2022年5月11日15:41、中共中央台湾工作弁公室と国務院台湾工作弁公室は同時に記者会見を開いて以下のようにアメリカを批判した。

 ――「台湾が中国の一部である」という事実を変えることはできない。 米政府に対し、「一つの中国」原則を空洞化させることをやめ、「一つの中国」原則と三つの米中コミュニケを遵守するよう要求する。

◆台湾のネット番組は
台湾のネット番組【頭條開講】が【台湾海峡は煉獄になったのか? ホワイトハウスはどうしても北京を怒らせたい(北京を怒らせるためには手段を択ばない)! 文字によるゲームは中国のレッドラインに挑戦しようとしている! 「台湾の独立を支持するか否か」がカードになってしまった! アメリカはかつての承諾を覆そうとしている!】といった、やたら長いタイトルの番組を報道した。

 コメントしているのは、元ニュージーランドの「中華民国」代表(大使級)の介文汲氏で、彼はアメリカの今般の台湾に関する変化を「戦争に誘うため」と解釈している。

 【頭條開講】は台湾の「中天新聞」傘下のニュースチャンネルで、国民党側のメディアだ。そのため中天新聞は民進党の蔡英文政権からテレビ局としての運営許可を2020年11月に取り上げられ、今のところはYouTubeチャンネルを運営している。その上でご紹介すると、介氏は概ね以下のように言っている
 ●これはほんの始まりに過ぎない。フルコースの料理で言うなら、前菜が出たといったところか。
 ●今は当該文章を削除しただけだが、そのうち明確に「台湾は中国の一部ではない」と書いてくるかもしれないし、「アメリカは台湾の独立を支持する」と明言するようになるかもしれない。
 ●そこまで行ったら、当然、戦争が始まる。
 ●そもそも、考えてみるといい。アメリカがちょっとした策を講じただけで、ロシアは見事に引っ掛かって手を出してしまったじゃないか。今度は似たような手で「台湾」を道具に使って中国に戦争を誘発させようとしている。GDP1.7兆ドルのロシアと比べたら、何と言っても中国はGDP17兆ドル!アメリカにしてみれば、この中国こそが本当の敵なんだ。
 ●アメリカにとっては、台湾海峡での緊張が高まれば高まるほど有利で、その分だけアメリカの懐にお金が転がりこむという寸法だ。
 ●アメリカは大臣クラスの人が台湾を訪問したり台湾に武器を売りつけたりして、できるだけ北京を怒らせ、台湾海峡の緊張を高めて、戦争に持っていこうと準備している。
 ●だから、台湾人自身が、自分たちの未来を、どのようにして決定し、どういう道を選ぶのかを考えなければならない。

◆ウクライナの次に「バイデンの餌食」になるのは日本か
 ウクライナ戦争をきっかけに、日本は軍備増強への意向が強くなっている。その方向に日本人の意識を醸成した上で、アメリカは「日本をNATOに加盟させる」雰囲気をちらつかせて、「餌」にしている。
 こうしておいて「台湾独立」という北京が激怒する「台湾カード」を用いて、武力を使って台湾統一をすることを避けようとしてきた北京を何とか怒らせ、武力を使わざるを得ない方向に持っていこうとしているのだ。
 これはミアシャイマーが「棒で熊(プーチン)の目を突いた」ことに相当する。   
 ウクライナの場合は「NATO加盟」を煽ればプーチンは動くと、バイデンは2009年から周到に計画して行動してきたことは、これまで何度も書いてきた通りだ(拙著『ウクライナ戦争における中国の対ロシア戦略』だけでなく、たとえば2022年5月1日のコラム<2014年、ウクライナにアメリカの傀儡政権を樹立させたバイデンと「クッキーを配るヌーランド」>や5月6日のコラム<遂につかんだ「バイデンの動かぬ証拠」――2014年ウクライナ親露政権打倒の首謀者>など)。
 結果、獰猛なプーチンは愚かにもその手に乗って軍事行動に出てしまった。
 北京の場合は「台湾独立」が中華人民共和国誕生以来の「最大の怒り」となることをバイデンは知っている。習近平が「反国家分裂法」を発動して台湾を武力攻撃するしかないところに追い込まれるかもしれない。
 その場合、アメリカ人は戦わないで、「台湾有事は日本有事」という概念を日本人に刷り込み、「アメリカは遥か離れた所にあるが、日本は台湾のすぐ隣なのだから、さらに尖閣問題だってあるから、これは日本の問題だ」として、「戦うべきは日本人」と主張し、日本国民を戦場に駆り立てる可能性がある。尖閣に関しては日米同盟が対象としていると言っているが、中国は尖閣を狙って武力攻撃をするわけではないのでアメリカは回避する理由を見つけられるし、また日米安保条約も、米議会の承諾がなければ米軍を動かせないので、そこで否決すれば済むことだ。
 戦費も日本が出しなさいと、金を日本からむしり取ることもするだろう。
 アメリカにとって、日本人の命が犠牲になることは「痛くない」のだ。アメリカの言う通りに動くことに、日本は慣らされてきたので文句は言うまいと高を括っているだろう。1945年8月15日以来、その方向に日本を手なづけてきたのだから。
 筆者がなぜ執拗にバイデンの動きを追いかけてきたかというと、実はこれがバイデンの行きつくところであろうことを最初から予感していたからだ。
 従って、「遂に来たか」という思いしかない。
 1945年からアメリカに飼いならされてきた(少なからぬ)日本人には到底信じられない「妄想」のように見えるかもしれないが、これが現実だ。嘘と思うならアメリカ政府のウェブサイトをしっかりご覧になるといい。
 ウクライナで起きたことは。必ず日本でも起きる。
 それをどのようにすれば防ぐことができるのかを考えることこそ、日本人の責務なのではないだろうか。
 追記:台湾関係の文言削除は、ただ単に対中包囲網を強化しているだけではないのかという疑問が湧くかもしれないが、もしそうなら、米通商代表部(USTR)が対中制裁を一部解除し始めたことと矛盾する。対中包囲網の強化だけが目的なら、何も最も戦争を誘発する手段を使う必要はなく、他にいくらでも方法があるはずだ。
(引用終わり)

以上