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副島隆彦 投稿日:2020/06/22 11:40

【2201】[2587]河井克行、案里の逮捕の裏側の恐ろしい真実。

副島隆彦です。 今日は、2020年6月21日(月)です。

 河井克行、案里の 2議員が、6月18日(木)に逮捕された。逮捕したのは警察ではない。最高検察庁(法務省と一体。東京地検特捜部の肩書きで)だ。この異常さが分かる日本人は、あまりいない。

 このあとうしろの方に、日刊ゲンダイの6月20日(土)の記事を載せる。しっかり目を皿のようにして読んでください。一体、今の日本で、何が起きているか。大変な権力闘争、権力動揺(どうよう)が、起きている。血生臭(ちなまぐさ)い殺し合いだ。

 私は、6月19日(金)に、佐藤優氏と、対談本用の最終の対談を六本木でやった。そこで、佐藤氏に、ワーワー喚いて、今、日本国で何が起きているかを教えてあげた。河井克行と前日、佐藤優が、電話で話して、「拘置所に入ったら、サンダルにひどい水虫の菌が付いているから、まずサンダルをすぐに買いなさい」と佐藤優は、助言した。これは、ニューズになって知られている。そういうすっとぼけた話ではないのです。事態は異常の進展です。

 19日、そのあと、私は、主要な弟子および友人たちと東京駅で待ち合わせて、そのあと祝杯を挙げた。だが私の弟子たちで、私の祝杯の意味を分かる者は、残念ながらいない。今から、私がここに書くことの真意を、ここの学問道場の、本当に気合いの入った、人生経験もある、ずば抜けて頭のいい100人ぐらいが、分かってくれるだろう。

 河井克行(かわいかつゆき)は、去年、2019年9月11日に、法務大臣になった。安倍首相の特別の計らいだ。そして50日で、10月末に、河井は辞任した。 ・・・・
 私、副島隆彦が今から書くことは、走り書きになる。そのうち、まとめて、今日のぼやきに載せる。今日は、概要(がいよう。アウトライン)だけにする。巨大な真実を、分かる人だけ分かりなさい。人それぞれ持って生まれた知能というものがある。

 河井克行(そのまえに、外務担当首相特別補佐官 もしていた。スティーブ・バノンを招いた)は、日本の統一教会 (Moonie ムーニー)の、現職、現役の、最高幹部だ。その奥さんの、案里(アンリ)も同じく、「お母様、聖母様」として日本の統一教会の大幹部だ。

 河井克行は、統一教会の創立者の文鮮明(ぶんせんめい。ムン・サンミョン)の奥様の韓鶴子(はんはくじゃ。かんつるこ)を日本に招いて、東京の有明のビックサイトで開かれた、「お母さま(聖母様)に献げる会」の一万人集会の主催者である。そこにいた6人の自民党の衆議院議員の筆頭である。 

 河井は、法務大臣(法相)になったとき、「これで(私たちが)法務・検察の上に立った」と言ったそうだ。このことは、後ろに乗せる、一昨日(20日)発売の日刊ゲンダイに載っている。5月22日に、賭けマージャンで、幕を引いた、黒川弘務(くろかわひろむ)東京高検 検事長が、検事総長になろうとして、遂に失敗した。この黒川が、この日本の最高検と法務省に、「裏口入学」で、着々と潜り込んだ潜入者(インフィルトレイターinfiltrator )の統一教会の検察官たち100人ぐらいのトップだ。

 日本の官僚機構は、このように、反共右翼の、恐ろしい政治宗教団体に、よって激しく汚染、ウイルス感染している。外務省も、財務省も同じく、ムーニーたちが、幹部たちの中にまで、一杯いる。東大法学部に入学する前から、父親に連れられて、そういう秘密の勉強会に入っている。日本会議や、神社本庁(じんじゃほんちょう)などは、そこから見れば、下っ端の、出先の、フロント団体に過ぎない。 

 それから、みんな、知らないだろうが、「幸福実現党」および、「幸福の科学」というのも、統一教会の 表(フロント)に団体だ。幸福の科学は、それこそ、全国各地に、その建物が建っている。
本当に恐ろしいことだ。

 統一教会は、昔は、勝共(しょうきょう)連合 とも、 原理研究会(げんりけんきゅうかい)ともとも名乗った。そして、盛んに街頭で宣伝活動をした。勝共(しょうきょう)とは、「共産主義に勝つ」という意味で、ソビエトや中国の共産主義を打ち倒すことを自分たちの、宗教的な堅い信念にしている人たちだ。その後、全国の大学のサークルや、別の宗教団体の中にも潜り込んでゆくことをした。狂気のカルト集団である。

 アメリカやヨーロッパ諸国の先進国にも広がっている。おそろしい連中だ。なんで、こんな気色の悪い人間たちが、大きな勢力として出現してしまうのか、と、私は問われることが、多くなってきた。そのうち、まとめて、私の知る限りのことを書いて説明します。

 私、副島隆彦は、自分もこのキチガイ集団に狙われている、と知っているので、あまり、彼らのことは書かないようにして、この20年間を、慎重に生きて来た。それでも、河井克行が捕まったので。そのお祝いとして、今日は、どうしても書く。

 この後ろの方に、3日前の、6月19日のネット上(ウエブサイト)の、週刊新潮の記事を載せる。「去年の12月10日に、広島地検に赴任して、河井案里の選挙違反の捜査の、担当検事だった、30歳前後の、若い、(おそらく優秀な)検察官が、自死している」

 という記事だ。それが、19日発売の、週間新潮に載った。それは、どうでもいいことばっかり書いてあった。ウグイス嬢たちと河井が性交をしていたとか、広島の市議や、県議たちに、数十万円ずつ、ポケットの中に入れた、とか、そういう、どうでもいいような、記事にしてあった。

「公職選挙法違反の、賄賂の犯罪が、どうして、どうでもいいことなのですか。大変なことではないですか、副島先生」と、私に向かって言うな。この低脳のバカ人間めが。

 どうでも、いいんだ、そんなことは。1億5千万円の選挙資金を買収に使った、とかは表明のことだ。問題は、東京から派遣した、真面目な若い検察官が、去年の12月10日に、殺されて、日本の法務省=最高検察庁=最高裁 のトップたちが、煮えたぎったように、怒り狂って、「もう、あいつら、許さん」と、なったのだ。
週刊新潮も、文春も、統一教会(ムーニー)と言うコトバを1行も書かない。このことが問題なのだ。

 今、日本の国家体制で起きていることは、最高権力者たちの間で起きている、狂乱状態だ。私は、ずっと冷ややかに、この事態を見ている。

 宮崎駿(みやざきはやお)の、「風の谷のナウシカ」(1984年制作)は、中で、自分たち虫(worm 本当は、「ワーム」/wa:m/ 。この映画では、日本共産党の超インテリ知識人だった宮崎駿でも「ウォーム」と呼んだ。日本のインテリも全員「ウオーム」と発声する。バカなんだこの土人たちの国は)

 ・・・この虫の子供一匹を、虐めて殺した、大魔神の巨人ロボットに向かって、怒り狂った虫(ワーム。warm 「暖かい」が「ウォーム」/w c:m/ (このc は反転)なの。発声がひっくりかえる。私の英語勉強の本を読め。だが、本当に悪いのは、文字と読み(発声、音)が食い違う、英語という劣等言語、交雑言語のせいだ。日本語もそうだ。 私が書いた「英文法の謎を解く」筑摩新書、1995年刊 全3巻。今の日本の中学、高校の英語教育は、私のこの本からペロペロたくさんのことを学んだ英語教師たちによって、行われている。私はここまで豪語する )

 このカブトムシのような虫たちが、大群となって巨人兵に襲いかかり食い掛かっていった。自分たちがいくら破壊光線で殺されても、虫たちの進軍は続いた。そして巨人兵ロボットを打ち倒した。今、法務省=最高検が、やっていることは、これだ。
 
 河井が言ったのだ。「私たちに手を出すと(つまり、私を捕まると)、お前たち(検察官ども)みんな、あんな風にしてやるぞ」と。統一教会というのは、こういう凶悪な組織だ。震え上がったあと、怒り狂った 日本の法務省、検察の主流派の、稲田検事総長と、林(次の検事総長に就任した)派は、全国の法曹(ほうそう)を結集して立ち上がった。

 法曹内の黒川派=統一教会を叩き潰すと決めたのだ。弁護士会も、裁判官たちも団結した。目を血走らさせて、「私たちの絶対に、汚してはいけない、日本の法秩序という、お城、祭壇を守れ。あいつらを叩き出せ」となった。

 このことが、黒川弘務を、突然、例外の63歳の定年延長で、閣議決定までして、次の検事総長にする、という異様な事態に対して、日本の法曹(ほうそう。legal guild リーガル・ギルド。日本の法律エリート集団。裁判所、検察庁、弁護士会の3者)が、一丸となって、法律に違反している定年延長に絶対反対、抗議を唱えだした。その真の理由は、法曹内部に潜り込んで来た統一教会の問題なのである。 

 黒川を閣議決定で、稲田検事総長を急いで辞任に追い込んで、次に据えようとした 悪足掻(わるあが)きは、今年の1月31日である。広島地検の 河井案里事件担当の若い検事が、殺された、昨年の12月10日から、1か月後である。黒川弘務を検事総長にして、河井夫婦への追及を、不起訴処分で、押しつぶす計画だった。当然、安倍晋三首相がやったことだ。多くのボロボロ答弁で、苦境にある法務大臣の森雅子(もりまさこ)も、統一教会である。

 日本の検察、法務省は、これまで長いこと、戦後もずっと、アメリカの手先となって、愛国者の田中角栄を捕まえた(1976年7月)。それから自民党のハト派 のすぐれた政治家たちを、「逮捕するぞ」と脅して痛めつけた。それをテレビ、新聞、週刊誌(大手の出版社たちが発行)という、アメリカの手先の別働隊が、「カネと女の問題」のスキャンダル報道で痛めつけた。「日本は、アメリカ、西欧ばかりでなく、ロシア、中国とも話し合いをして、仲良くする」という考えで動いた、温厚な保守の自民党政治家たちを、煽情的な記事を書いて、辱(はずかし)め、追い落とした。

 法務省、最高検は、悪いことの限りを尽くして、互いに「部長、部長」と呼び合って、威張ってきた。国民の代表である政治家たちよりも、自分たちの方が、上なのだと。このお前たち自身が、反共右翼の砦(とりで)となって、悪いことをずっとしてきた。それなのに、今、その内部に、さらに凶悪な、ウイルス、病原体が蔓延(はびこ)っていることが、満天下に暴かれた。

 それで、全身、膿(う)みだらけになって、掻(か)き毟(むし)りながらながら、身もだえしながら、獅子心中の害虫の駆除を、今、やっている。最高裁の長官だった、三好達(みよしとおる)はじめ、いっぱい、いっぱい、歴代の統一教会の大幹部たちがいるではないか。そのうち、私が、名前を列挙する。 

 私は、まるで、今のこの様子は、「2.26」事件(1936年)の叛乱将校たち(皇道派、こうどうは)と、戒厳令司令部(統制派)の、つかみ合いと同じだと、考えている。激しい形相をした、血みどろのつかみ合いが、今、起きているのだ。と、腹の底から私は知っている。そして、じっと見ている。

 「2.26」の叛乱軍(昭和維新の断行)の青年将校たちのトップの、磯部浅一(いそべあさいち)と、統制派の、石原莞爾(いしはらかんじ)の、ギリギりの睨み合いのような感じだ。このあと、「世界最終戦争」まで書けた、満州国の設計者の、石原莞爾が、反乱軍の本部に乗り込んで、「貴様(きさま)ら、何をやってんだー」と、対峙したときの、あの気迫と同じだ。 石原莞爾は、陸大(りくだい)出 の白い銀のバッジを付けていた。叛乱軍の将校たち、ただの陸軍士官学校卒の、部隊付きの将校では無い。

 彼らは、双方、軍刀を持ち、腰に拳銃(ピストル)を下げている。双方が、この拳銃の蓋(ふた)に手を掛けている。一触即発だ。怒鳴り合いのあと、掴(つか)み合いで、どちらかが、拳銃を抜いたら、その場で、撃ち合いの殺し合いだ。今、日本で起きていることは、このことだ。

 日本の法務省官僚(赤レンガ組という)と最高検は、自分たちが、日本の最高権力者だ、と、本当に、死ぬ気で思っている。頭のてっぺんから狂っているのだ。「自民党のよごれた政治家どもを、たとえ首相であっても、私たちが捕まえて、牢屋にぶちこんでやる」と信じ込んでいる。

 今の法務省と最高検の検察官は、軍刀と拳銃を持っていないが、それと似た強い権力をもっっているのだ。アメリカが、そのように仕組んだ。 だから、日本の愛国者の政治家(議員、大臣)たちでも、検察を、ひどく恐れている。どこが、何が、デモクラシーだ。こんなものは、デモクラシー(自分たち民衆、国民の代表に本当の権力を握らせろ。代議制民主政体=だいぎせいみんしゅせいたい=、X民主主義 )ではない。 

 だから、今の、新聞記事は、「次は、安倍晋三首相の事務所や、自民党の総裁室が、捜索されるだろう」と、公然と書いている。

 それでも、私、副島隆彦の、日本で一番の、最高の頭脳から、すれば、「おまえたちなあ。法務、検察ごときが、日本国民というほんとうに大事な人々を、軽く見て、自分たちが、威張り腐って、アメリカの手先をやりながら。
 その挙句に、こんな、恥ずかしいことになったんじゃないか。恥を知れ」 と。「統一教会に、ここまで内部に潜り込まれて、それで、目を剥(む)き出して、つかみ合いのケンカをしている。お前たちの、苦悩を、私は、じっと間近で見ていてやるよ」と。

 本当の、殺し合いは、素手でやると、ボクシングみたいな、きれい事の、パンチの応酬という訳にはゆかない。きたない、血だらけの格闘技(K-1、とかアルティメット、グレイシー柔術とか)だ。

 本当に殺し合いの、最高度の憎しみが高まったら、すぐに、クリンチしあって、地面に転がって、互いに羽交締(はがいじ)めになって、相手の指を歯で、食いちぎる、目に指を突っ込む、ことをする。最後は腕力の強い方が相手の喉を絞めて絞め殺す。それが本当の殺し合いだ。今、統一教会と、日本の法務検察が、やっていることは、そういうことだ。

 私、副島隆彦は、本当のことを、平然と書くぞ。今の、この河井克行、案里の逮捕の、真実を知っているのは、自民党の幹部たちで、上の方だけだ。各省官僚の中でも上の方だけだ。

 テレビ、新聞でも本社の上の方だけだ。あとは、本当の政治とは何かを、分かるだけの頭の無いのばっかりで、ただの真面目なサラリーマンで終わる連中だ。だから、副島隆彦の学問道場に、結集してくる、本当に、副島隆彦の本を、血眼(ちまなこ)になって真剣に読んできた、生来、高い知能をした者たちだけが、今、私が、書いていることを理解できる。

 それ以外は、平和な、お庶民(しょみん)で、穏やかに平穏に生きて、死んでいけば、それで、いいんだ。それが、最上の生き方だ。“ Ignorance is bliss .“ 「イグノランス・イズ・ブリス」 「無知(むち)は至福(しふく)なり 」、「何も知らないことが、最大の幸福だ」、「お前たち、庶民、平信徒は、何も知らないのが、一番、仕合わせだ。平穏無事の人生がなによりだ。ローマ・カトリック教会の裏側の恐ろしい姿など知ってはいけない。近寄ってはいけない」 だ。

 本当に、副島隆彦は心底、そう思いますよ。血だらけの、穢(きたな)らしい、権力者たちの、いがみ合いの、この世の真実なんか、知ってしまって、何が、楽しいことがあろうか。

 大坂(おおざか)と、京都の、上層の町人(市民、金持ち層、商人)たちは、「おお、ついに、この御方も、こうして、四条河原に、お首(くび)を、晒(さら)しなさった。一時は、あれほどの権勢を誇られたのに・・・」 と、橋のたもとから、みんなで、その、首が切り離された 死体を、眺めるのだ。無惨な、権力者たちの、権力闘争の、末路だ。

 小池百合子も、もう終わってゆく。学歴詐称と、盗作(とうさく)と、政党をコロコロとあまりに変わる政治家を、民衆(国民)は、どうせ許さない。美しい晴れやかな、高級和服(色留め袖。いろとめそで。六〇〇万円ぐらい)の姿で、オリンピックの旗を、小池が、晴れがましく、左右に大きく振ってみせる(ブラジルの選考会でこれをやった)、という、一世一代の美しいドラマももうないのだから。

 お役目ゴメンで、この女も、どうせ消えてゆく。小池ゆり子は、統一教会の中でも、7男坊の、文亨進(ぶんきょうしん)派だ。安倍晋三が、“聖母さま”の韓鶴子(ハンハクジャ)と3男坊の文顕進(ぶんけんしん)派の主流派であるのと、派閥が違うのだ。  副島隆彦記

 副島隆彦です。このあとに、上記で説明した、記事を2つ載せる。長い。
そして、さらに、1枚、世界政治も、まったく日本と同じように、激しく動いているのだ、の 私が作った画像を1枚載せる。これの解説はしない。生来、頭のいい人間だけが、食い入るように、じっと見て、そして自分の脳で必死に考えなさい。 副島隆彦 記

(転載貼り付けはじめ)

●「 なぜ法相に(なれたのか)?  核心は買収ではなく安倍首相の捜査妨害 」
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/274891

  2020/06/20 日刊ゲンダイ 

 ともに現職国会議員の夫婦が同時に逮捕されるのも、法相経験者が逮捕されるのも憲政史上初めてだという。昨年7月の参院選広島選挙区をめぐる公選法違反(買収)容疑で、18日、検察当局に逮捕された前法相の衆院議員・河井克行容疑者(57)と妻の参院議員・河井案里容疑者(46)。2人は案里を当選させるために、地元の県議、市議ら100人近くに計2570万円ものカネを配った疑いが持たれている。

 案里は取り調べに対し「違法な行為をした覚えはない」と強気に容疑を否認しているというが、捜査関係者によれば、2人が選挙当時に陣営関係者らとやりとりしたLINEの記録の一部を消去していた疑いがあるという。買収の証拠隠滅を図った夫妻には、やましい自覚があったのだろう。東京地検特捜部は消されたデータの復元を進めている。

 前代未聞の逮捕劇。すべての発端は、昨年10月に「週刊文春」が報じた「法務大臣夫婦のウグイス嬢『違法買収』」だった。案里が当選した参院選で法定上限の倍額の日当を車上運動員に支払い、ウソの領収書で偽装していた疑惑だ。

 この参院選で案里は初当選。「定数2」の広島選挙区で、安倍首相が敵視する自民党のベテラン溝手顕正前参院議員は落選の憂き目に遭った。その2カ月後、9月の内閣改造で、克行は6選を目指した溝手を追い落とした論功行賞のごとく法相に起用されたのだが、文春報道を受け、就任からわずか50日で辞任したことは記憶に新しい。

首相の関与が大きく疑われる
 ウグイス嬢14人に法定の上限を超える報酬を支払った公選法違反では、すでに克行の元政策秘書と案里の公設秘書が起訴され、16日に案里の公設秘書に有罪判決が下された。この事件を捜査する過程で河井夫妻の事務所や自宅を家宅捜索したところ、夫妻の自宅や事務所から現金の配布先を示すリストが押収され、買収事件に発展したのだ。

「この選挙買収事件が前代未聞なのは、前法相の犯罪というだけでなく、安倍首相の関与が大きく疑われるところにあります。参院選で党本部から投入される資金は1500万円が基本なのに、案里氏の陣営には1億5000万円が振り込まれていた。相場の10倍という尋常ではない待遇で、幹事長の一存で動かせる金額ではない。

 党総裁の安倍首相が指示したとしか思えません。さらに、河井陣営には安倍首相の地元である山口県の事務所から、筆頭秘書をはじめ4人もの秘書が送り込まれていた。まさに首相丸抱えの選挙だったのです。安倍事務所が選挙買収を指南していた可能性だって否定できない。法解釈をねじ曲げてまで、“官邸の守護神”と呼ばれた東京高検の黒川前検事長の定年延長を画策したのは、安倍首相に後ろ暗いところがある証左でしょう」(政治評論家・本澤二郎氏)

 河井夫妻の事件に関し、発売中の「週刊文春」が広島地検の幹部の発言を伝えている。黒川氏が賭けマージャンで検事長の職を辞した5月22日、地元記者らを前に、憤まんやるかたない様子でこう話したのだという。

「官邸が圧力をかけて、河井夫妻の捜査をやめさせようとしている」

「官邸は(稲田伸夫)検事総長を(黒川の監督責任で)辞めさせて、河井捜査を止めようとしているようだが、そうはいかない。法務・検察は内閣に人事を握られているが、俺は捨て身でやる」――。

 この検事の憤りこそが、事件の核心ではないのか。
安倍事務所と自民党総裁室へのガサ入れは必須

 首相補佐官や総裁特別補佐を歴任した克行は、紛れもない安倍側近だ。そして安倍は昨年、妻の違法選挙を取り仕切った克行を、よりによって法の番人に据えた。違法行為を働いた直後に法相に抜擢なんて、悪い冗談としか思えない。官邸は本当に選挙買収を知らなかったのか?

 東京新聞(19日付)によると、克行は法相就任後、宴席で親しい知人たちに「法務・検察の上に立った。もう何があっても大丈夫だ」と言い放ったという。

「違法選挙の捜査を抑え込むために、あえて当事者の克行氏を法相に就けたという見方もある。文春報道で悪事が明るみに出なければ、今も克行氏が法相を務め、黒川氏の定年延長を決定していた可能性があるのです。これは恐ろしい話ですよ。官邸ぐるみで、民主主義の根幹を歪める不正選挙の隠蔽工作が行われていた。

 検察への露骨な人事介入で疑惑を封じようとしたのです。河井夫妻が離党し、自民党も政権も買収疑惑は候補者個人の問題だと切り離しにかかっていますが、本当の司令塔は誰だったのかを解明する必要がある。日本のメディアは昨年、韓国の“タマネギ法相”夫妻の疑惑報道で過熱していましたが、それどころではないスキャンダルです。河井事件の担当検事が昨年12月に自殺していたというのも、森友学園事件と同じ構図で、底知れぬ闇を感じます」(高千穂大教授の五野井郁夫氏=国際政治学)

 通常国会の閉幕を受けたおとといの会見で安倍は「我が党所属であった現職国会議員が逮捕されたことについては大変遺憾であります。かつて法務大臣に任命した者として、その責任を痛感しております」とお決まりのセリフを読み上げた。

 法相任命は「かつて」と遠い昔の話のように印象操作し、河井夫妻の個人的問題に矮小化することで、政権へのダメージを回避しようという魂胆だろうが、夫妻は前日まで自民党所属議員だったし、何より安倍丸抱えの選挙における買収疑惑であり、その捜査を官邸主導で潰そうとした。それこそが、この事件の争点なのである。

法定上限を超える資金提供の意味は?
 昨年の参院選で広島県選管が定めた選挙運動費用の上限は4726万9500円だった。その3倍以上もの資金を河井陣営に投入したのは、買収を奨励するようなものではないのか。

 なりふり構わず違法行為を働いてでも、溝手を追い落として案里を当選させろという官邸の意向が反映されていたのではないか。1億5000万円は誰が決裁し、何に使うと考えて支給したのか。

「買収の原資は、党からの1億5000万円だったのか。政党交付金からの支出なら、国民の税金がカネで票を買う違法選挙に使われたことになる。そんなことは絶対に許されません。原資を特定しなければ、法相の違法行為という前代未聞の犯罪の全容を解明できない。少なくとも、安倍事務所や自民党総裁室へのガサ入れは必須です。

 そこに切り込めなければ、検察は官邸と手打ちしたと見られても仕方ない。官邸の守護神と言われた黒川氏がいなくなっても、権力に忖度する姿勢に変わりはないと国民から見放され、今度は検察に批判が向かうでしょう。河井夫妻の逮捕というトカゲの尻尾切りでお茶を濁せば、国民の期待を裏切った検察は、二度と信頼を回復できなくなります」(本澤二郎氏=前出) 

 その黒川氏にはきのう、約5900万円の退職金の支給手続きが行われた。コロナ禍で困窮する国民への支援は届かないのに、首相に近い黒川氏や河井夫妻には、税金から速やかに巨額が支払われるのだから、やるせない。

 この不条理を正すには、諸悪の根源である安倍の退陣しかないだろう。河井事件の本質は安倍事件だ。検察人事にも介入して捜査を潰そうとした。「桜を見る会」にも通じる首相の犯罪である。チンピラ夫妻の逮捕というガス抜きで終わらせるわけにはいかない。

(転載貼り付け終わり)

副島隆彦です。2本目の記事を載せます。この記事の、本当の恐ろしさを、感じ取ることができなければ、政治というものの、本当の姿は、分からないから、アホのままの一般国民として、今のまま、生きてゆきなさい。それが一番、いい。 
 現職の、若いエリートの検察官で、河合案里の公職選挙法違反の担当の検察官が、昨年の12月10日に、広島で殺されているのだ。このことに、激しい恐怖感を持たない者は、鈍感人間だ。学問道場を去りなさい。このことで、驚かないで、他のことに話題と関心をすぐに、移そうとする者は、すべて私、副島隆彦の敵である。以後、私に、馴れ馴れしく近寄るな。

(転載貼り付け始め)

●「「河井案里」捜査担当検事が自死していた 夫妻は“暴露”の切り札に…」

デイリー新潮 2020年6月17日   週刊新潮 6月25日号掲載 
https://www.dailyshincho.jp/article/2020/06171700/?all=1

 広島地検が河井案里議員(46)と夫の克行前法相(57)の本格捜査に着手したのは、今年1月。国会の閉会翌日となる6月18日が逮捕の「Xデー」とも噂されているが、その裏では、案里議員の捜査担当検事が自ら命を絶っていた。

「亡くなったのは昨年12月10日。広島市内のマンションです。この検事は国立大卒で30歳前後と若く、2年ほど前に東京地検から異動してきたばかりでした。遺書も残されていなかったようです」
 と証言するのは、広島の政界関係者。上司のパワハラを苦にして……との情報があるものの、理由は定かではない。案里議員の捜査との関係については、

「検事が亡くなったのは本格捜査の開始前です。とはいえ、事件の露見から捜査に着手するまでには告発状なども出されていたし、情報提供もあった。彼はそういった情報を精査し、案里事件を検察が手掛けられるかどうかを見極める、下調べ的な位置づけの捜査にたずさわっていたのです」(同)

 亡くなった検事の遺族に尋ねると、自殺の原因は不明としつつも、
「検察の方から息子が職場で注意を受けていたという話はありました。でもそれは、よくある仕事上の軽い失敗に対する叱責とのことで、具体的な説明はありません」と涙ながらに語る。

 関係者が頭を悩ませているのは、この一件が、すでに河井夫妻の耳に入っているためだ。
「否認している案里が、検察当局や周囲に対して、“自分たちに何かあればこの話を暴露してやる”と息巻いているんです」(先の政界関係者)

“何かあれば”とは、夫妻の逮捕を指してのものである。
「彼女が自殺の情報をどのような筋で得たかは定かではありません。法相だった克行ルートかもしれませんね」(同)
 検察の不祥事隠蔽を暴露してやると“恫喝”めいた切り札を手にしていた夫妻。検察に抱く恨みのほどがうかがえる――。6月18日発売の週刊新潮では、ウグイス嬢をも相手にしていた克行前法相の女性遍歴と併せ、夫妻の事件、そして若き検事の死を詳しく報じる。

(転載貼り付け終わり)

副島隆彦です。さらに、1枚だけ、ものすごく重要な、世界政治の 真髄(しんずい)と言うべきとを、私、副島隆彦の手垢(てあか)の付いた、手書きもしてあるものを、ここに載せる。本気で読め。

副島隆彦拝 

一柳 洋 投稿日:2020/06/22 09:17

【2200】[2586]コロナ神奈川県資料から見る真実

 会員の一柳洋です。神奈川県の資料から「コロナ怖い」のウソを見てました。
 相も変わらずコロナ怖いを煽り続けるテレビ。
 そして欧州、米州と違い日本を含む東アジアは、著しく低い死亡者数から、何らかの抗体を獲得しているらしいので、そう怖れることはないと言わない政府と各知事。
 そこで神奈川県のコロナ感染&死亡の年代構成と、インフルエンザの比較をしてみましたので、以下貼り付けます。

 以下の表は神奈川県の新型コロナの罹患と死亡数で6月初旬のもの。
 県は感染者数は毎日出す物の、年代別罹患や死者数、及び陽性確認者の軽症・無症状率などは出さないので、知り合いの県議に頼んで出して貰った物です。
  年代     陽性者数   死亡者数   死亡率
 0~10   21   0     0%
 10代 29     0      0%
 20代     210      0     0%
 30代     215      1      0.47%
 40代     230      2      0.87%
 50代     239     22      0.84%
 60代     156     11     7.05%
 70代     143     20    13.99%
 80代     103      31    30.10%
 90代      35      18    51.43%%
 100才超     1      1    100%
 非公表      1      1    100%
  合計   1387 87

  神奈川県では30才以下の死亡ゼロ(全国でも30才以下は数人)。また20才以下の感染確認数も極めて少なく、20才以下の感染確認数は50人で全陽性確認者のたった3,6%。
 50代での死亡数は年代感染確認者数の1%に満たない。
 要するに60才以下の通学・就労年齢者の死亡数は全く怖れる必要のない数である。
インフルエンザとの比較
 ではインフルエンザでの県内死亡数はどうなっているのか直近3年の状況を県衛生年報から見ると、平成27年 104名 平成28年 80名 平成29年 160名となる。
 なお全ての死因は医師の死亡診断書記載によるので、死亡者ががんや基礎疾患があり最期は肺炎で死んでも医師が、インフルエンザに死とすれば「インフル死亡」となる。
 インフル死亡者が多かった2017年(H29)の年代別死亡数は以下の通り。
0~4歳 2人、5~64歳 0人、65~69歳2名、70~74歳6名 、75~79歳16名、80~84名 27名、85~89歳 38名 90歳以上69名となっている。
 4才以下が2名いるが僅か1,3%であり、圧倒的に80以上の後期高齢者で、90代が69名と凄い(施設等のクラスター感染のようだ)。
 これは新型コロナでも同様傾向であるが新型コロナの場合、神奈川県はもちろん全国でも20才以下の死亡はない。
 インフルでもコロナでも死亡者は80代以上が圧倒的に多い。寝たきりや重度基礎疾患で体力、免疫力の弱い人が天に召されていることになる(人類の新陳代謝)。
 結論は
 新型コロナによる感染数と死亡数をインフルエンザと比較すれば、神奈川県の罹患数と死者数はインフルエンザより軽いと言うことになる(全国も同様傾向)。これは数字から見た動かぬ証拠ではないか。
脅されない騙されない
 第2波を迎えるあいだの中間総括としては、新型コロナの若年層死亡はインフルより低く、60才以下の罹患数、死亡数からすると、どうみてもコロナはインフル並み対応で十分と言えるでしょう。となると学校閉鎖は完全にやり過ぎ、少なくとも5月の7日の緊急事態宣言解除時に、政府と各知事は延長でなく「学校は再開」をすべきであった。
 就学年代に死者はいないのにコロナ禍を煽り、2ヵ月半も授業機会を失わせた。
 また50代以下の就労者の死亡率も極めて低いのに十派一絡げで、ステイホームと経営自粛の強要をして低所得層や零細業者の生活を破壊し、日本経済を破壊した。
 と言うことになりますが、安倍政権は何を目的にこの様なことをしているのでしょうか。また、やらされているとしたら、どの勢力の意向なのでしょうか?  

会員 古都弁蔵 投稿日:2020/06/18 17:46

【2199】[2585]米国も過去に海外における人権侵害はなかったか 

トランプ大統領が中国に貿易戦線をしかけて以降、じっとその動向をみている。勿論私は、この問題の専門家でもなく素人ではあります。

コロナの件を通じて、米中関係は残念ながら後戻りできないように見える。勿論次の大統領がトランプ氏になるかバイデン氏になるかによって少しかわってくる可能性はある。

しかし現状どう見ても後戻りが難しいと見える。

中国の天安門事件を今回も米国が当然問題視発言している。

チベットについても問題視している。有名な経営評論家の方の記事によると中国のチベットにおける人権問題は相当現在改善されているようだ。日本のマスコミはそのことを一切言わない。

天安門事件当日 職場のテレビで天安門の映像をみていたことを思い出す。
人権上大きな問題があったことは事実だ。

中国がこれは国内問題だとして防戦しても説得力が現在の世界情勢の中では弱くなっていると感じる。

では では アメリカは今までなにをしてきたかだ。
この際 はっきりさせた方がよいのではないか。

かつて他国に対する人権上の重大な問題がなかったのか。

古くは ベトナム戦争 確か1972年チリのアジェンデ政権の転覆 記憶に新しいところではアフガニスタン戦争しかりイラク戦争しかり
これは米国内ではなく他国に対する戦争であった。

これも大きな歴史の検証が必要である。

戦争の場合には、人権侵害だけではなく具体的に死者が多く出ている。
天安門事件も中国の国内の問題ではあるがこれも人権侵害があったと思う。
この際 アメリカの他国における上記などの戦争そして人権侵害も一緒に論議すべきである。

特に歴史に照らして両者の公正な論議を期待したい。
力関係と特定の偏見だけで事実を歪曲してはいけない。

副島隆彦 投稿日:2020/06/15 10:34

【2198】[2584]当時、最先端の知性で戦争に反対し続けた清沢洌(きよさわきよし)の「暗黒日記」について。

副島隆彦です。今日は、2020年6月15日(月)です。

 今日のぼやき に、遠藤誉(えんどうほまれ)女史の優れた中国分析の文を載せて、それに私が、大いに論評(ろんぴょう。コメント)を加筆で加えたものを載せたので、読んでください。

 さらに、これの末尾に、6月10日に、5月22日からの中国の全人代(ぜんじんだい)が、「習近平指導部は、コロナウイルス攻撃を見事に防御し撃退した。それで中国民衆は、習近平体制を、大いに支持している、という重要な記事を載せた。よく読んで、自分の頭で真実とは何かを、考えてください。

 私は、今も自分の狂人日記(きょうじんにっき)を書き続けている。
そのために、清沢洌(きよさわきよし)という、私が、心底、尊敬できる知識人が、戦争中に、憲兵や特高(とっこう)の捜索を警戒しながら、こつこつと書いた「暗黒日記(あんこくにっき)」を丁寧に、読み返している。


暗黒日記―1942‐1945 (岩波文庫)

 この本は、彼の死後、随分経(た)った1954年に、東洋経済から出版された。この本を、ずっと読み直しながら、私は、今の自分の歳(とし)で、初めて、清沢たち、日本の温厚な自由主義者(リベラリスト。これはドイツ語からの訳。英語にはリベラル liberals しかない。無いものは無い)が、開戦の前から、ずっと戦争に反対し続けて、どれぐらい苦労したかをずっと丹念に調べていた。

 清沢の同志で生涯の盟友は、東洋経済(とうようけいざい)の中興の祖の、石橋湛山(いしばしたんざん)である。石橋が、どれぐらい優れた人物で、本当の日本の愛国者で、温厚な自由主義者であり、汚れた政治家や軍部を嫌う、堅実な経営者(資本家)たちの厚い支持を受けて頑張り通したか、今の日本人には、ほとんど知られていない。

官僚たちが実質で支配した政治を、強く批判した。官僚主義というコトバは、石橋湛山が使い始めたのだ。  石橋湛山が、書いた、すばらしい文章たち(政策提言)は、私が、そのうち紹介し説明する。

石橋湛山(1884~1973)
 石橋湛山は、1956年の12月初めに、自由党(もう自民党)の総裁選挙に勝って首相に就任した。ところが、翌年の1月末には、政治謀略で病床に倒れ、このあと大(おお)ワルの岸信介(きしのぶすけ)が、1957年の2月末から、首相になった。アメリカのきたない勢力が、岸を選んだ。周知のように、この岸信介の孫が、今の安倍晋三である。
日本は、すっかり政治がよごれた国になった。この時から日本人は、自分たちの運命を自分たちで決めることに出来ない国にされた。

 石橋湛山は、言論人であり、出版人であり、経済政策の専門家である。多くの優れた、そして高潔な日本の有識者たちが仲間、同志として彼を支えていた。それが、たったの3カ月弱で、首相の座を病床から、悪人たちに明け渡した。

 ここには、明らかに、日本人が、自分の足で立ち、自分たちの力で、自分たちの運命を決めてゆこうとする、日本の自主独立路線を葬り去り、「お前たちは、自立なんかしないで、アメリカ帝国の属国のままでいろ」と、押え付けた、アメリカの意志が働いている。

 石橋湛山の、前の首相であった鳩山一郎(はとやまいちろう)も、病気になって、たった2年で、首相を辞めた。鳩山一郎については、私は、自分の著作『日本の秘密』(PHP研究所刊、2010年)で、 鳩山一郎論を書いて、「鳩山は、全方位外交(ぜんほういがいこう)で、(ソ連、中国とも)すべての国と仲良くする外交方針をとった。鳩山は、ものすごく日本国民に支持され愛された」、「・・・・日本の自主独立を目指した、鳩山一郎の無念が、私に伝わってくる」と、最後の1行に書いた。副島隆彦の本の読者だったら、この日本政治論の本を、どうか読んでください。

 私たちが今も尊敬する、真の国民指導者であった田中角栄は、1972年7月に首相になったあと、すぐの9月には、中国に国交回復の話し合いをしに行った。大平正芳(おおひらまさよし)外務大臣と。そして、あの歴史的な日中共同声明(日中国交正常化合意。9月29日)を発表した。 

 田中角栄は、アメリカに虐(いじ)められ続けた。文藝春秋という、アメリカのCIAの手先に成り下がった、出版社の編集長(のち社長)の田中健吾(たなかけんご)と、あの性悪(しょうわる)編集者あがりの、立花隆(たちばなたかし)に、「金脈事件(きんみゃくじけん)」という、スキャンダル攻撃を受けて首相を辞任した。

 角栄は、その後も、ずっと執拗に狙われて、ロッキード事件という謀略で、角栄は、逮捕された(1976年7月27日)。そしてずっと裁判を闘った。田中軍団と呼ばれ、闇将軍と呼ばれながら、最大派閥の自民党政治家たちを率いた。

 この日本の真の愛国者、指導者は、ヒドい目に遭い続けて、脳梗塞を起こし(1985年2月)た。そして、生ける屍となって8年後に逝った(1993年12月16日死)。 田中角栄の日本愛国者としての戦いは、そのまま、私たち日本国民の人生と重なる同時代だ。みんな、自分の目先の生活と、自分の人生目標の実現のために忙しくて精一杯だから、政治のことなど、あまり構っていられない。それでも私たちの日本国の戦後の75年間は、このようにして続いて行ったのだ。

 田中角栄は、1972年9月25日に、首相として中国に行く、その前日に、石橋湛山を病床に見舞った。そして、「湛山先生。今から、私は中国に行って参ります」と、湛山の手を握りしめながら挨拶した。

 湛山は、もうほとんどボケて、痩せ衰えた病床から、うんうんと嬉しそうに頷(うなず)いた。このシーンは、ニューズ報道の記録フィルムに残っている。私、副島隆彦は、自分が自覚して生きたこの50年の日本の政治を振り返り、本当の愛国政治家たちのことを思うと、今も、涙が出る。

 この石橋湛山と盟友で同志だった、清沢洌(きよさわきよし)のことを、日本人はもうほとんど誰も知らない。清沢は、敗戦の直前の、1945年5月に、肺炎で死んだ(55歳)。その直前まで、ずっと暗黒日記(本当は、「戦争日記」)を書き続けている。流石に、知米派の一流ジャーナリストの、文章は、すばらしい。簡潔で要を得ている。

 日本国民は、どのように、あの苦難の戦争中を生き延びたか( 兵隊は、外国の前戦でたくさん死んだ)この本を読むと本当によく分かる。ヘンな偏(かたよ)った、くだらない学者たちの、見てきたようなウソの、歴史の本なんか、読まないで、この清沢の「暗黒日記」を読みなさい。そうしたら本当の日本の私たちの歴史が分かる。

 終戦(本当は、敗戦)間近の、1945年の3月9日と10日の東京大空襲で、焼けただれて、ぼろぼろになって、目を真っ赤に腫らしながら、浅草や領国の方から逃げてくる人々のことも、ずっと、書いている。この一晩だけで8万人が死んだ。暗黒日記を、今から日本人は、読んで再評価しなければいけない。その先頭に副島隆彦が立つ。

全巻3巻の評論社版があるが、一冊にまとまった岩波文庫版(1990年刊)がある。

 清沢洌の、もうひとりの盟友は、中央公論社の2代目社長(社主)の、嶋中雄作(しまなかゆうさく)である。嶋中も偉い人だった。出版人として、格調高く、吉野作造(よしのさくぞう)を表に出して“大正デモクラシー”を闘った「中央公論」の編集長として、ずっと出版業界で重きをなした。 

嶋中雄作(1887~1949)
 東洋経済新社も、中央公論も、今では、すっかり、アメリカのグローバリスト(ディープ・ステイト)の子分に成り下がっている。それでもまだ、温厚な保守で、経済重視の、世の中の堅実な経営者や小金持ち層の支持に支えられている。

 清沢洌は日記に、1943年に入ってからの、日本の苦しい戦局を、ずっと、書き留めている。その主なものを列挙すると。

1. 前年(1942年)の6月5日に、ミッドウエー海戦で、日本海軍は、主力の空母4隻を失っていた。このことは国民には正確には知らせず、誤魔化していた。それでもまだ、1942年中は、戦争の帰趨が見えなかった。そして、ガダルカナル島へ米軍が上陸(1942年8月7日)した。そして、ここで、8カ月が過ぎている。

 1943年の2月1日から7日に、日本軍は、撤退を完了した。これが大きな敗北であることを、日本の指導者たちも、清沢たちも、考え込んでいるが、よく分析できていない。大本営が、ウソの発表をするからだ。

 日記では、この箇所は、2月11日。 「石橋湛山が、吉田茂ら外交官に、すきやきを振る舞う。僕も旧知なり」と書いている。ここで、三土忠造(みつつちちゅうぞう)という外務省の幹部が、「今朝(10日)の「ガダル・カナルよりの転進(てんしん)」の、大本営発表を、三回読みかえしたが・・・何を意味するからよく分からぬ」と言った」 と書いている。

2.4月18日に、ソロモン島上空で、戦線視察に行った、山本五十六・連合艦隊司令長官が、撃墜されて死んだ。 清沢は、5月23日に、「山本神社が長岡に建つ由(よし)。・・・・
情勢の正しい見通しは出来ない。その選択が大東亜戦争最大に弱点だ」

3.アッツ島の守備隊の全滅。1943年5月29日、アリューシャン列島のひとつ。「今朝の新聞でみると、最後には百数十人しか残らず、負傷者は自決し、健康者は突撃して死んだという。これが軍関係でなければ、・・・社会の問題となったろう。・・・・」

4.7月15日、米軍、シシリー上陸。7月25日「ムッソリーニついに辞す。イタリー脱落。・・・皆遠慮して時局の談話には触れず。ただ困ったというようなことを繰り返すのみなり」・・・・9月8日、イタリア(パドリオ政権が)、無条件降伏した。

5.10月19日。 「毎日新聞」に、徳富蘇峰と本多熊太郎(元、中国、ドイツ大使)の対談会載る。開戦の責任は、何人よりもこの二人である。文筆界に徳富、外交界に本多、軍界に末次信正(すえつぶのぶまさ)、政界に中野正剛(なかのせいごう)――これが四天王だ。徳富も本多も客観性皆無。」

6.10月27日。午后の夕刊にて中野正剛(なかのせいごう)の自殺を知る。僕は、・・ショックを受けた。彼に、ローマにてご馳走になれるからかもしれず。・・・僕は、かれのを憎んだ。かれの思想が戦争を起したのである。・・・彼は生一本(きいっぽん)であった。かれは開戦すれば、米国は直ちに屈服すると公言していた。これは謬りであった。・・・」

 副島隆彦注記。中野正剛は、東条内閣の 倒閣の クーデターのようなことを計画していて、東条派から先制攻撃で、中野の東方会、百数十名が、検挙、梗塞されていた。中野は、追い詰められて、自宅での自殺だが、「死ね、死ね」と 強制されて割腹自殺した。 殺されたも同然だ。

7.1944年2月1日。マーシャル群島に米軍、上陸。6日、日本軍6800人、全員玉砕。2月17日、トラック島に、米軍の大空襲。暗黒日記では、「2月5日。マーシャル島に、敵上陸したの旨発表。これは既に3日に外務省畠の人から聞いたところ。石橋和彦君がクエゼリンにいるはずで、果たして無事であるかどうか。」

ずっとこういう感じで、淡々と日記は書かれている。

 石橋湛山の東洋経済新報社は、日本銀行の真向かいに、今もビルがある(日本橋本石町。もといしちょう)。そこで、いくつか研究会を主催して、清沢の友人、同志たちが、戦争中も、ずっと集まって、毎週のように、順番に研究発表をし合っている。

 主な人名を列挙する。
 馬場恒吾(ばばつねご。ジャパンダイムズ編集長。戦後、読売社長も)、嶋中雄作(前述した。中央公論社長 )、谷川徹三、長谷川如是閑(はせがわにょぜかん)、芦田均(あしだひとし。戦後すぐ、吉田茂への評判が悪いとき7カ月だけ、首相をした)、小林一三(こばやしいちぞう。東宝、阪急鉄道、それから東京電灯のちの東電などの電力会社の創業者。清沢は、小林から、東電の社史を書くことを頼まれていた)。

 片岡鉄兵(かたおかてっぺい。横光利一たちと新感覚派の作家。左翼になる。そして転向)、三木清(みききよし。京大の哲学者。私の先生の久野収=くのおさむ=の先輩。敗戦間近に、策略で捕まり、獄死した。)、田中耕太郎(戦後、最高裁長官になった)高橋亀吉(かめきち。経済ジャーナリストの優れた政策家)、正宗白鳥(まさむねはくちょう。小説家)、

 徳田秋声(とくだしゅうせい。彼も自然主義の文学者)、蝋山政道(ろうやままさみち。東大の行政学の権威)、柳田国男(やなぎたくにお)、正木ひろし(弁護士)・・・・

 彼らが、戦争になる前から、戦争に反対して、戦争中も、しぶとく細々と粘り強く、論陣を張った。多くの企業経営者(資本家)たちが応援した。
 
 優れた経営者(資本家)たちの応援で、東条英機の軍事政権(東条は参謀総長を兼ねた)に反対する言論を、締め付けに遭いながら続けた。しかし、この自由主義者たちは、英米や外国の動きをよく知っている優れた見識を持っていたから、外務省も、内務省警保局(けいほきょく)の特高警察も、必要としていた。 今の、私、副島隆彦からの世界情報を、ペロペロ盗み読みに来ている各省の国家情報官どもと同じだ。

 戦後の日本の官僚政治の支配者であった吉田茂でさえ、清沢の友人だ。1930年のロンドン海軍軍縮(ぐんしゅく。ディスアーマメント)会議のとき、吉田は外務省の交渉官として、清原の博学な知識に頼った。1945年の敗戦の間近には、大磯の吉田の屋敷の床下に、憲兵が潜り込んで、吉田たちの会話を盗聴した。この吉田茂でさえ、「外国と、和平の工作をしているのではいか」と疑われて、捕まり拘留されている。

 石橋湛山や、嶋中雄作から、「清沢さん。あんたは、特高や憲兵隊に狙われているよ。日記を書くのはやめた方が良い」と、再三、この暗黒日記の中に出てくる。

 清沢洌の、最大の敵は、 徳富蘇峰(とくとみそほう)で、彼が、明治、大正、昭和の、3代を生きた、生き方上手の ワルの権化の、言論人の親分で、伊藤博文(いとうひろぶみ)をハルピン駅頭で自分の銃殺隊に射殺させたあと、日本の最高検権力者になった、山縣有朋(やまがたありとも)や、その子分の 桂太郎(かつらたろう)に、べったりとくっついて、御用(ごよう)言論人の筆頭になった、大ワルの男だ。 

 この徳富蘇峰が、戦争突入後は、大政翼賛会の大幹部で、「文学報国会(ほうこくかい)」、言論報国会」の両方の会長だ。徳富蘇峰は、戦後は、戦犯容疑で自宅拘禁(81歳)になった。が、その後も厚かましく、皇国史観(こうこくしかん。天皇中心の国家思想)で生きながらえた。

 徳富蘇峰も、それより27歳下の 清沢も、上記の反戦(はんせん)思想の自由主義者たちも、15歳ぐらいから、当時のハイカラさんである、キリスト教に近寄り、同志社か、内村鑑三の無教会派の聖書購読運動に、強く憧れて、それから、渡米して、苦労して、苦学しなから英語を身に付け、国際的な教養人として、日本で一流の言論人になった人たちだ。

 私、副島隆彦が、彼ら真実の戦争反対の勢力(左翼では無い。温厚な保守だ )の系譜を、今に蘇らせなければ、誰も、もう今の日本の知識人は、彼らのことを知らない。 

 私たちは、コトバだけ激しい、奇妙に歪(ゆが)んだ、ネトウヨ(反共右翼)のコトバにも、その反対で、左翼思想の亡霊を引き摺(ず)った、過去からの怨念をもつ、急進リベラル派(人権絶対主義。無条件での、弱者の味方)の言論にも騙されないようにしないと、いけない。

今、大事なのは、反共バカ右翼では無い、穏健で温厚な、本当に穏(おだ)やかな保守の思想というものから、私たちは、多くを学ばなければいけない、ということだ。だが、私たちは、自分の言論においては、徹底的に反(はん)権力、反(はん)体制でなければいけない。
 私たちは、慎重に、注意深く考えて、目先の軽薄な正義判断(放射能や、コロナウイスルは、ほんの僅(わず)かでも、コワイ、コワイ、キャーキャー ではなく )に、一気に自分の脳を、絡(から)め取られないようにしないといけない。

 私は、このあと、今、アメリカで起きている、黒人暴動の、人種差別反対の、破壊活動を、強く疑い、それを批判し、その背後を探(さぐ)る文を書こうと思った。だが、もう長すぎるので、一旦、ここまでにして載せる。  副島隆彦拝  

pole 投稿日:2020/06/15 08:49

【2197】[2583]新型コロナは存在するのか。

新型コロナ感染症、いちばん不思議だったのは無症状者から感染すると
いうことです。
報道では感染する可能性があるとのことでしたがいまや感染可能性ではなく感染するから距離をあけるということをしています。
先日食べに行った飲食店は座れる椅子の半分を使えないようにしていました。
このようにしてこのお店は採算がとれるのか考えさせられました。
また、お客が退席すれば消毒液をテーブルに吹きかけていましたが、食べているわたしとしてみていてなんともたのしいとはいえない状況でした。
日本ではインフルエンザの死亡者よりもかなり少ない死亡者で大騒ぎしています。
まあまた寒くなれば不確かなPCR検査でマスコミ・メディアが大騒ぎするのでしょう。
外歩けば暑いのにかかわらずマスクしている方がおおいです。
マスクみるとマスコミ・メディアの洗脳は完璧だなと思います。

徳島大学免疫生物学名誉教授大橋眞さん(現在は退職)がYOUTUBE
「学びラウンジ」で新型コロナウイルスの存在を疑問視しています。

コロナ騒動を創出したPCR検査
https://www.youtube.com/watch?v=ENiTVnHB0u4&t=8s

新型コロナは、本当に無症状者から感染するのか
https://www.youtube.com/watch?v=_yf585RYpPM

庄司 豊明 投稿日:2020/06/13 07:18

【2196】[2582]アドバイスありがとうございます

安藤恵里也様。
先生の著書で金だけでなく、銀も買いなさいとおっしゃっていましたが、だんだんと実物経済へと移行する兆候かと感じています。

安藤恵里也 投稿日:2020/06/13 00:36

【2195】[2581]銀について2

庄司 豊明様

先日三菱マテリアルのオンラインで消費寄託で銀をキロ単位で購入しました。本日現引き注文して一週間後に届くようです。1キロだと徳力より手数料3000円位たしか高かったです。
三菱マテリアルのオンラインで購入されたらいかがですか?

安藤恵里也 投稿日:2020/06/13 00:35

【2194】[2580]銀について

誰も銀の価格がどのくらいになるのか明言している人がいない。歴史的にみて金が100なら銀が金に対して1~25くらいの価格差(金銀レシオ)認識でいますが先生が話されたように金が一グラム30000~36000円になるのであれば銀一グラム最低300円~360円(1g60円で計算)、強気で見積もるならなら1500円~3000円位になるのではないだろうか?
記憶違いがあるかもしれませんが中世ヨーロッパのイメージで考えるなら1オンス金貨一枚に対して1オンス銀貨5枚か6枚位になる計算になり銀貨1オンス20万円位の価値があることになります。

庄司 豊明 投稿日:2020/06/12 16:06

【2193】[2579]銀の需要が多いです

私の取引先の徳力本店では、銀の需要が多く店頭在庫がなく、電話もつながりにくい状況のようです。
金よりもかなり値段の安い銀までも買えなくなるねかと。

藤本 投稿日:2020/06/09 01:33

【2192】[2578]ついていきます。

会員番号8115 藤本です。

: しかし、「もう、間に合わないよ。そんなこと、今さら、副島センセーに言われたってよ。オレは、貧乏のまま、このまま、気楽に生きるよ。カネの心配なんか、したくもねえ 」という皆さんは、それこそ、そう、私の同志たちだ。 いざというときには、一生に、一度だけ、立ち上がりましょう。いいですね。

はい。こちらを読んでその覚悟が出来ました。