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Loginはこちら【160】[175]やはり 日刊ゲンダイ の1月31日 記事が重要です。
副島隆彦です。 検察審査会 という 謀略国家組織(裁判官たちの 裏金の集積所)が、動き出して、 小沢一郎への 政治弾圧を 決定した(1月31日)時点で、すでに、この謀略組織 による「小沢(強制)起訴」なる 国家犯罪の 実行のための、でっち上げの証拠作りが、内部からすでに崩れ落ちていたことの、
石川知裕(ともひろ)議員が、ひとりで断行した、極悪人の取り調べ検察官(吉田正喜 =まさよし?= 東京地検特捜部副部長)との、すばらしい 闘い で、勝利していたこと (取り調べでの、検察官の 怒鳴り声の 脅迫言辞 を ICレコーダー で録音していたこと。それが裁判所に提出されたこと) の 詳細は、すぐに書きます。
今は、ここでは、それと関連する 日刊ゲンダイ の 1月31日の 重要な記事を載せるだけにします。 これで、 バカ菅直人 らと 自民党の チンピラ政治家の石原伸晃(のぶてる)幹事長 たちが、「小沢を国会に証人喚問(しょうにんかんもん)する」 と息巻いていたのが、一瞬で、消え去って、戦線崩壊、逃亡、責任擦り付け合いをやっている。 この ことの重要性をあとで書きます。
副島隆彦拝
(転載貼り付け始め)
●「 水谷建設元会長衝撃の暴露「(1億円裏ガネ証言は)ワケ分かりません」
日刊ゲンダイ 2011年1月31日
小沢強制起訴 「裏ガネ授受」疑惑のキーマン 水谷建設元会長 本紙に激白
「私には分かりません」 (水谷元会長)
小沢疑惑のカギを握る「キーマン」が本紙に”衝撃”告白だ。
その人物とは、7日に初公判が開かれる「陸山会」をめぐる政治資金規正法違反事件で、衆院議員・石川知裕被告(37)や大久保隆規被告(49)らに「裏ガネ1億円を渡したと証言した」と報じられた 水谷建設(三重県)元会長 の水谷功(みずたにいさお)氏(65)である。
きのう(31日)、「強制起訴」された小沢元代表の事件でも、核心は「水谷証言」にたどり着く。水谷会長の口から出た言葉は驚きの内容だったー。
「(1億円裏ガネ証言は)ワケ分かりません」
「石川(議員)の『イ』の字も知りません」
「大久保(秘書)なんて会ったこともない」
「水谷建設側が04年10月と05年春の2回にわたって、小沢秘書に5000万円ずつ、計1億円を渡した。岩手の胆沢ダム関連工事を受注した謝礼だった」
09年11月から、大新聞テレビで一斉報道が始まった「水谷建設裏ガネ疑惑」。 大マスコミは「検察リーク」に乗っかり、以来、このカネが「陸山会が購入した世田谷の土地資金の原資になった」と決め付け、「小沢悪者キャンペーン」 を展開してきた。検察の”ネタ元”とされたのが、水谷元会長だった。
「脱税で三重刑務所に服役していた水谷元会長に、東京地検特捜部の検事が会いに行ったのは、09年夏ごろ。当時、西松建設をめぐるダミー団体献金事件で、小沢氏の第1秘書の大久保被告を逮捕・起訴したが、検察側のシナリオ通りに裁判が進まず、困り果て、すがったのが水谷元会長だったといわれています」(司法ジャーナリスト)
「水谷証言」 が本当なら、小沢は即、逮捕・起訴されていただろう。ところが、検察は1年以上、捜査したが何の証拠も見つけられず、結局は不起訴。「水谷証言」はいつの間にか雲散霧消し、大新聞テレビも報道自体を忘れてしまったかのようだ。しかし、あれだけ国民、世論を”誘導”した重大証言をこのまま闇に葬り去るのは許されない。
現在、刑を終えて出所した水谷元会長を直撃した。
記者「裏ガネ疑惑、証言内容は本当だったのか」
水谷氏「分かんないよ。知らないよ」
記者「04年と05年の2回、石川、大久保両被告に水谷建設がカネを渡したと報じられています」
水谷氏「石川、大久保なんて会ったこともない。石川被告の顔は報道でクローズアップされて知っているが、それまで石川のイの字も知らなかった」
記者「大新聞テレビでは、これまで、水谷氏が検事に『カネを渡したことを証言』などと報じられてきた。これは誤報ということですか」
水谷氏「何がどうなのか。ワケが分かんないよ」
記者「新聞テレビの記者は、証言の裏付け取材に来なかったのですか」
水谷氏「何人かは来たけど……。『こんな話、聞いたことがありますか』って言うから、『聞いたことぐらいはあるな』とは答えたが……」
記者「”証言”の否定会見はしないのですか」
水谷氏「どうでもエエ。私には分からん。あんた方は私のことを勝手に書いて……」
いやはや、仰天発言ではないか。報道の中には、大久保被告と懇意だった大阪の建設会社社長が水谷会長を紹介――なんてものもあったが、水谷氏の話通りなら、これらは全部デタラメだったということか。検察が書いたシナリオに水谷氏はうなずいただけなのか。
検察はなぜか水谷氏を証人申請していない。 ”主役”を抜きにして、「裏ガネ疑惑」をどう立証するつもりなのか。もういい加減にした方がいい。 大久保秘書のことを知らないとは驚きだ。
(転載貼り付け終わり)
副島隆彦拝
【159】[174]敬称
「小沢一郎と律令(官僚体制)との闘い」
中田様は、そんなに偉い方ですか。
アルルの男の書き込み文章のときから何度か気になっていました。
タイトルだから・・・良いと言われると思うが・・・。
【158】[173]三井環氏
会員番号6661のカンママです。
この日曜日、西宮小沢支持デモに参加しましたが、
三井環さんも来ておられました。
三井さんの講演もあり、検察がそこまでやるのかと暗澹たる気持ちにさせられました。
当時、菅首相は解明に協力しましょうと言ってますから、色々な内部情報を三井氏から得ている筈です。けれどその後に何もしませんでした。
三井さんからの内部情報を、
裏取引に使った可能性があると私は感じました。
というのも、
検察の良き伝統として、政治に影響を及ぼす時には動かない、という不文律があったそうですが、去年から小沢さん絡みでそれが崩れ、菅氏が代表選挙に動き出してからは、完璧に破られています。
それほどまでに、
検察の闇は深いのでしょうが、
市民の味方と称して世に出た菅氏の裏切りは、
まさに万死に値するものです。
【157】[172]追加。現下のエジプト革命、国民民主革命の様子をネットで見ましょう。
副島隆彦です。 追加で書きます。
念のために、アルジャジーラ Aljazeera の 英語版のネットの もうひつ 別の URLも載せます。 こっちの方が、 民衆の街頭闘争の様子が、動画でたくさん見れます。ご覧ください。
http://english.aljazeera.net/indepth/spotlight/anger-in-egypt/
副島隆彦拝
【156】[171]エジプトでの民衆暴動、民衆革命の様子をネットで見てください。
副島隆彦です。
昨日、1月31日の 小沢一郎に対する、 検察審査会 という 奇怪な国家機関が選任した という 3人の 指定弁護士(うち二人はヤメ検、ひとりは、恐ろしい宗教団体のメンバー)の検事役 による 「強制起訴」などという 法学用語があるはずもないのに、そういう 言葉を使ってやる、政治弾圧が、行われました。
これで、最高裁の裁判官どもも、グルで、法務省の手先であり、一緒に 違法行為に手を故意に染めることした、汚染された、汚れた人間たちだ、ということがはっきりした。いいだろう。 自分たちが 公然と犯罪に手を染め、コンスピラシー(共謀共同正犯、きょうぼうきょうどうせいはん) という アメリカ型の刑事判例法が作った 犯罪に 加担するという意思を固めて、実行行為(ターツベシュタント、ドイツ語)を行ったのだから。 これからは、日本国民が反撃する。おまえたち、法務・司法官僚どもを、日本民衆が逮捕して、正しく裁判にかけることになるだろう。 この件は、私、副島隆彦があとでまた書きます。
以下の 目下の、 1月25日(火)から起きた、すばらしいエジプト革命、民衆蜂起の 映像を、 「中東アルジャジーラ放送局」の ネットで、見てください。
http://english.aljazeera.net/news/middleeast/2011/01/20111311965695371.html
アルジャジーラは、中東全体の アラブ人たちの 共通の放送局です。
私、副島隆彦が、日本のテレビ局は、故意に、目下のエジプト民衆革命の映像を、ほとんどニューズ報道しない。 NHKもBS1 でさえ、各国報道をほとんど削ってしまって、流さない。 今の、もう一週間続く、エジプト民衆の 激しい街頭抗議行動の ものすいご様子を、私は、昨晩は、ずっとこのアルジャジーラの ネットで、映像(ユーチューブとかもある)で見ていた。すばらしい。私たち日本国民も、やがて、エジプト民衆のあとに、続きましょう。
(転載貼り付けはじめ)
「 エジプト野党、ゼネストと100万人デモ行進呼びかけ」
2011年1月31日21時 朝日新聞
【カイロ=石合力、ワシントン=望月洋嗣】 ムバラク大統領の退陣を求める民衆デモが続くエジプトで31日、野党勢力は全土での無期限ゼネストと、2月1日に100万人規模のデモ行進を呼びかけた。米ホワイトハウスは30日、オバマ大統領が「エジプト国民の願望に応じる新政府への秩序ある移行」を支持すると発表、ムバラク氏に退陣を促した。同氏は瀬戸際に追い詰められたといえ、エジプト情勢は重大局面に入った。
オバマ政権は「ムバラク後」の動きが不透明なため、特定の野党勢力への支持は避けているが、「政権移行」への支持表明は、ムバラク政権を支えてきた米国の対エジプト政策の転換を意味する。
インターネットを通じてデモを呼びかけた市民グループや最大野党勢力ムスリム同胞団は30日、朝日新聞の取材に対し、民主化指導者でノーベル平和賞受賞者のエルバラダイ前国際原子力機関(IAEA)事務局長を軸に野党勢力の結集に乗り出していることを明らかにした。
ムバラク氏退陣後を視野に暫定政権樹立を探る動きとみられる。大規模デモは1日正午、カイロの複数の貧困地区から出発。抗議活動の中心になっているタハリール広場に結集する。
25日に始まったデモは7日目の31日も続き、タハリール広場では同日午後、10万人以上が集まった。カイロ市内では、一部商店が営業を再開したものの、銀行や株式市場は営業を停止したままで、事実上のゼネスト状態になっている。
(転載貼り付け終わり)
副島隆彦です。 エジプトでは、今のアメリカべったりの30年続いた、ムバラク政権の 腐敗政治が終わって、これから、エルバラダイ(前のIAEA委員長。「イラクには、核兵器の開発の証拠はなかった」と真実を言って、アメリカたちと対立して、ノーベル賞をもらった立派な人) が指導する国になるでしょう。 日本も、偉大なる小沢一郎が首相になって、指導する国に早くならなければいけない。
エジプトは、アラブ世界に、最高の知識人たちがいるところで、エジプトこそは現代イスラム思想がもっとも高度に到達している国だ。 ここから、本当のアラブ・イスラム世界の 自立と繁栄が始まる。 南米諸国や・・・・との世界的な連帯、連携、が生まれ、アメリカ帝国の衰退、崩壊へと 世界歴史に裏打ちされた、大きな包囲網を敷かれる。
このアルジャジーラのネット映像の ものすいご数のエジプト民衆の勇敢な戦いのを飽かず見てください。
http://english.aljazeera.net/news/middleeast/2011/01/20111311965695371.html
副島隆彦拝
【155】[170]今日、マスコミ自身の手で、国民に対する「日本のマスコミの政治」について、リトマス試験が行われた。
不思議なことに、小沢一郎代議士が、今日、強制起訴された日の夜のドラマで(2010 01/31)、現役官僚、村木厚子氏の「郵便不正事件」を題材にしたものがTBS系列のテレビ局で、放送される。今朝、この番組をテレビ欄で見たとき、非常に引っかかる気持ちが起きたので、この掲示板で、検索してみると私の名前で、去年の10月に投稿していた。
(転載開始)
[77]厚生労働省元村木厚子氏とマイケル・グリーン氏の記事(1)
投稿者:山口@福岡 投稿日:2010-09-05 23:42:21
(転載終了)
白紙の状態から放送まで、日本のテレビドラマでは、考えられない早さで、準備、撮影、編集が行われている。三ヶ月前後で、一つのドラマを作るのは無理だからである。なぜなら、普通は、ドラマの配役の内定が決まるのは、放送される月の一年くらい前ぐらいだと思われるが、今回のドラマは、一番時間がかかるであろうこの段階が異常と言えるくらい早く終わってるからである。しかも、現在係争中の裁判に影響を与えるであろう事柄をドラマで放送されること自体が異常を通り越して、奇怪にみえるのは、私だけであろうか。
追伸、日経、朝日、読売新聞の今朝の朝刊、テレビ欄の番組紹介欄に掲載されている。
関係新聞記事の転載、日経新聞より
(転載開始)
小沢元代表を強制起訴、政治資金規正法違反罪で 2011/1/31 14:49
民主党の小沢一郎元代表(68)の資金管理団体「陸山会」を巡る政治資金規正法違反事件で、検察官役を務める指定弁護士は31日、小沢元代表を同法違反(虚偽記入)罪で在宅のまま起訴した。検察審査会の起訴議決に基づき国会議員が強制起訴されるのは初めて。元代表が刑事裁判の被告となったことで「政治とカネ」の問題が通常国会の焦点となるのは必至。離党や議員辞職を求める声も高まりそうだ。
小沢元代表はこれまで虚偽記入への関与を一貫して否定している上、元代表の弁護団は強制起訴の効力そのものを争う方針。公判では、指定弁護士と小沢元代表側が全面対決する構図となる。
小沢元代表は昨年12月28日、「通常国会召集後に衆院政治倫理審査会に出席する」との意向を表明。指定弁護士は当初、政倫審での説明を踏まえて判断することを検討していたが、政倫審開催が実現しないため起訴手続きに踏み切った。小沢元代表への事情聴取の要請は拒否されたが、東京地検特捜部が収集した証拠でも、小沢元代表が虚偽記入の報告を受け、了承したことは立証できると判断したとみられる。
起訴状によると、小沢元代表は、衆院議員の石川知裕被告(37)ら元秘書3人=規正法違反罪で起訴=と共謀。陸山会が2004年に購入した東京都世田谷区の土地を巡り、購入代金に充てた小沢元代表からの借入金4億円を04年分の政治資金収支報告書に記載せず、同年に支出した土地購入代金約3億5千万円を翌05年分の報告書に偽って記入したとされる。
借入金4億円の不記載は市民団体の告発内容には含まれていなかったが、指定弁護士は、検察審の起訴議決書に従い起訴内容に盛り込んだ。
事件を巡り、東京第5検察審は昨年10月、04、05年分の虚偽記入容疑について起訴議決を公表。これを受け東京地裁が選任した第二東京弁護士会所属の大室俊三弁護士(61)ら3人の指定弁護士が補充捜査を進めた。
小沢元代表は07年分の報告書の虚偽記入容疑でも刑事告発され、東京第1検察審が「不起訴不当」と議決したが、特捜部が改めて不起訴とし、同年分の刑事手続きは終結している。
09年5月の改正検察審査会法施行以降、検察審の起訴議決を受けた強制起訴はJR福知山線脱線事故などに続き4件目。
(転載終了)
【154】[169]人類の月面着陸について
会員番号5065番です。
今更遅いですが 『副島先生の人類の月面着陸が無かったろう論』
を読んでみました。
基本的に工学理科系人間です、そしてよーく考えてみました。
今は47歳です、あんな事が出来るわけがないと昔から疑って
ましたが、この本を読んで、すべての疑いが晴れました。
月になんか行けるわけが無い 月に行けるならば地球の核にだって
行ってるはず、www
これだったら立証出来ますよね?
要するに何が言いたいかというと
これが公になった時がアメリカ帝国の真の終焉でしょう。
案外経済よりも、こんな所から崩れて行くのでしょう・・・
【153】[168]実際は黒字!財務省と協調して税収不足を煽るマスメディア
会員番号2099番です。
国家運営に100兆円必要なところ、税収は46兆円なので54兆円は赤字国債でまかなう必要と試算した財務省発表のニュースが各紙に載っています。
一般会計と特別会計の関係は親会社と子会社に似て、いくらでも子会社に利益を垂れ流して「隠す」ことができるものです。この国家の巧妙な仕組みである特別会計が国民の知られていない裏予算であることは、故石井紘基(いしいこうき)代議士の著書ですでに明らかになっております。
以下のリンク先で解説されていますが、一般会計での業務収入(社会保障費等の収入)から業務支出を引くと、49兆円の黒字!すなわち公務員の給料と諸経費は、一般会計予算の半分しか使っていないのです。もっとはっきり言えば国家予算の50%が正味の国家の運営費(給料)でしかない。
社会保障費がパンクすると吹聴されていますが、社会保障費用は黒字なのです。(会社員なら給料の約1/4程度となる高負担です。)
副島先生はずっと言い続けていることですが
税収が足らないのではなく、
正味の税収(約50兆円)=役人の給料
であることがよくわかります。赤字国債として発行される50兆円の借金は特殊法人を通して退職した役人の高額な第二の「恩給」としてばらまかれているのです。
新聞がまったく当てにならないことが以下の記事からよくわかります。
————————–
10秒で読む日経!視点が変わると仕事と投資のネタになる
http://archive.mag2.com/0000102800/index.html
【152】[167]スペルの訂正
会員番号1149番の茂木です。
先日の投稿(「複眼的ものの見方」[164])で、スペルの間違いがありましたので訂正させていただきます。大変失礼しました。
×Prepositions(資質)
○Dispositions(資質)
【151】[166]ぼやき「1186」に関して(AI、長尾真)
会員番号2601番:濱田です。
以前に副島先生の「マーヴィン・ミンスキーの”The Society of Mind”を「心の社会」と訳している時点で、日本のAI学会は根本的にダメなんだ」という文言について触発されてメールを送り、返事をいただいた者です。大学・院と人工知能が研究テーマでした。
今回ぼやき「1186」(AIと長尾真)を読んで副島先生にメールを送った所、こちらに転載して良いと言われましたので投稿させていただきます。
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今回のぼやき「1186」に長尾真氏と電総研の話が出てきたので、久しぶりにメールを出します。恥ずかしながら修士論文は長尾真氏の研究の改良をしてました。
長尾真氏は日本のAI学界の中では珍しく世界的(欧米のAI学会)に認められた学者だと認識しています。日本語文章の解析をテーマとしており、70年代の彼の日本語処理研究は当時のアメリカと同じレベルだったと認識しています。同じように世界的なレベルのAI学者には、東大の甘利俊一氏がいます。彼はニューラルネットワークの理論的解析をメインとしていました。
この2名以外は全員、世界視点で見ると無名です。西垣通氏は色んな意味で、昔だったら教養学部にいるべき人でしょう。学生の頃は日本のAI学会誌を読んでいましたが、彼の論文は殆ど見た事がありません。
最近、話題になっている安西祐一郎氏は認知科学と人工知能の境界線にいました。どっち付かずの内容の論文を書いていた印象があります。早稲田の総長だった白井克彦氏もやっぱり人工知能畑の人でした。長尾氏と同じ研究の方向性だった記憶があります。京大、早稲田、慶応と、人工知能畑の教授がTOPになったのは、第5世代プロジェクトが失敗して皆さんが学内政治に力を入れた結果だと、個人的には思っていました。
私が90年代後半にAI学会誌を読んでいた時点で、「日本の失われた90年代と同じように、日本の人工知能学会にとっても90年代は失われた10年間だった。第5世代プロジェクトの失敗を引きずって・・・」という内容の文面が書いてあった記憶があります。あの頃から「若い人のブレイクスルーが望まれる」と書いてあったのに、結局、次の10年間が過ぎて2010年になってしまった現実です。
人工知能分野の隣接分野にソフトウエア工学がありますが、そこの日本の第一人者もブログに書いていました。
http://home.att.ne.jp/sigma/satoh/diary/diary100930.htmlの2010年8月20日の記事です。今の人工知能の先の無さが率直に書いてあります。
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研究分野を細分化して、テーマを作っているとしか思えない研究が多い。重箱の隅を突くという段階を越えて、隅のないところに小さい隅を作っている感じ
一生懸命、応用事例をあげているのですが、実際に応用して効果があったという発表は少ない、とっても少ない。応用事例をあげていても、その提案方法以外の方法でもうまくいきそうな事例ばかり。
時間が止まったような研究が多い。10年前といわれても気がつかないような研究発表が続いていました。
研究者の入れ替えが怒らず、同じ顔ぶれが2年に一回集まっているのではないでしょうか。参加者の平均年齢が高いのですね。逆に言えば若い研究者はこの分野は避けているということになりますね。少なくても学生さんでも勘のいい方は避けるでしょう。
IEEE Intelligence Magazineだったと思いますが、人工知能の研究論文は人工知能以外の研究者から参照されないという指摘がありました
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結局、Googleのように大量文章を集めて、その中の類似性判断で処理をするのが現在の一番のベスト。人間が一生懸命に推論方法をプログラムするよりもよっぽど確実な結果が出てくる事が多い。それが私も現実だと思ってます。
最近は「セマンティックWeb」という方向性があります。Webを作ったティムバーナーズリー氏が入れ込んでいる内容です。けど、単なるタグ情報を本質的に超えれるのか微妙な気がしてます。ここに関連する内容として阪大の溝口理一郎氏が「オントロジー」を提案しています。知識階層をもうちょっと基本的な所から考えようという動きですが、方向性は納得できるけど、形式化の内容に疑問を感じ
ています。
個人的に思う、人工知能の問題点は以下の通りです。
①人間と全く同じ=「心を持てるか」の泥沼。
(「ハードプロブレム」「ソフトプロブレム」と内部では分類してます)
②自己概念とは突き詰めると何なのか、何処から生まれるのか?の泥沼
③論理式で知能が表現できると思った欧米の研究者の過信と、それに盲従した日本の研究者の甘さ
④思考言語が存在するのか? それは母語なのか? ぼんやりとしたイメージの操作なのか?
個人的にはシンプルに考えています。
過去に長尾真氏が一時代を築いた研究は「中学の理科の問題を解く人工知能」でした。当時はこの成功を近接分野に広げることで、最終的に本当の知能ができると想定されていたのですが、失敗しました。その理由をシンプルに中学の9教科で考えます。
「音楽」と「美術」は人工知能は無理でしょう。美という概念は無理だと思っています。出来ても黄金比ぐらい。
「技術・家庭科」は今の産業ロボットで社会的に十分でしょう。
「体育」も最近のロボカップで十分かと。介護ロボットは有用性がありますが、ロボットの二足歩行も人をおんぶすると無理なんですよね。。ここには大きな壁があると思っています。
「社会」は、データベースへのマッチングだけで中学の問題ならば何とかなります。
「理科」は長尾真氏の研究でそれなりに上手く行きました。理科の分野は知識階層が綺麗に作りやすく、化学反応も推論規則として表現しやすいので。
だから問題は「英語」と「国語」です。
中学生の国語の問題が解ければ、それだけで十分だと個人的に思っています。人間ですら他人の心が分かっているとは言えないのだから、そんなのは泥沼の議論をしてもしょうがないです。
「お母さんに怒られて家を飛び出した太郎君。道端で空き缶を蹴飛ばした」というような小説で
「なぜ太郎君は空き缶を蹴飛ばしたのですか?」という問いに
「むしゃくしゃした気持ちだった」を選べる事が出来ればそれで良いと思っています。
それだけでも現在の大量にある文章を今のGoogle以上に分析できます。けど、人工知能の今の発表されている理論ではこれが出来ません。そんな事を大学院の頃は考えていました。今でも出来ていません。人間の感情を有用性のある形でモデル化する事が出来ていないからです。
副島先生の文章でサイエンスという枠組みの厳密な適用について学びました。ならば人工知能はどこまで行ってもサイエンスじゃないですね。人間の感情のモデル化に正しさは無いです。単に有用性しかないです。けど、その有用性さを計測できるレベルに行くのが、遥かに遠いです。
初期に掲げた理想「2010年には完全な人工知能が出来ている」がここまで外れたのなら、現状の率直な反省から出直すべきだと思っているのですが、それを言えるのはミンスキーのような超大御所だけですね。
私は普通に社会人をしながら、休日にこれらの問題について今でも考えています。
大変長い文章となってしまい、真に申し訳ございませんでした。
———————————–
[副島先生から返事のメールを抜粋]
メールをありがとうございます。
濱田さまの、 日本の 人工知能 と 認知科学 の研究の現状の 報告文をありがとう。私としては、やっぱりそうなのか、という 気持ち ( 事実判断、認識 エピステーメー)です。
君は、まじめに 人工知能学を大学でやって、そして、さっさと企業に入ってよかったです。そのまま人工知能( AI エイ・アイ、 アーティフィシャル・インテリジェンス)の研究者になっていたら、それこそどん詰まりの中で、もがき苦しんでいたでしょう。 私は、長尾眞(ながおまこと)には、何の恨(うら)みはないですが、「あんまり、自分だけ、上手に学者商売、学者政治をやって、抜け目なく、生き残るなよな」という、他の 敗残兵となった、多くの 人工知能学者 たち の 怨念を 少しは代弁してあげようと思ったのです。
人工知能研究に20代をつぶしたであろう、君にしてみても、私、副島隆彦の激烈な書き方に、同業界を生きた人間として、わずかに反感はあるでしょう。が、私は、およそどの業界(学界)に対しても、平等に叩(たた)きますから、この私の判断(価値の判定)における厳正な平等主義は理解してくださるでしょう。
———————————–
すみませんが、この場を借りて副島先生のメールに返事をさせてください。
副島先生の人工知能学会に関する認識は凄く正確だと思います。ただ、「長尾真氏の業績だけは他の日本人の研究者と比較して良かったと思う」という点を伝えたかっただけです。
副島先生の本を読んでいると「深層格」での文章解析について触れられてる箇所が、数箇所ありました。深層格の必要最少数を決めれなかったのが、人工知能の敗残のつまづきのように思っています。(たとえば道具格とか移動格とかを認めるか?の問題)
院での研究はここら辺の簡素化して、自動化する方向の第一歩だったのですが、教授と喧嘩等して、普通に就職しました。
知能の意味を突き詰めると、「意味があるとはどういう事?」という問題が浮かび上がり、哲学に近くなります。
けど、最終的に意味を保証するのは生存条件以上は宗教とそれに類するモノなんですよね。
それもあって、大学時代は仏教の本もつまみ食いしてました。副島先生の仏教論は非常に楽しく読ませていただいてます。