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Loginはこちら【647】[718]「放射能コワクナイ」?
「放射能コワクナイ」ではなく、
◆過度に「放射能コワイコワイ」を主張したり
◆故意に「放射能コワイコワイ」を煽ったり
ということに疑問を持って、自分で調べよう、考えようというのが、副島先生の主張ではありませんか?
だから、「離れた所から偏った情報だけでゴチャゴチャ言っていないで、まず福島へ行ってみろ(自分の足と目で確かめてみろ)」ということではないのですか?
会員番号1600番台ということは、それなりに古くからの会員のはず。
勿論、ただの「右へならえ」がいいとは思いませんが、何を考えての投稿かがよくわかりません。
【646】[717]放射能コワクナイ
この掲示板は副島先生へ右へならいの「放射能コワクナイ」掲示板になって久しいのですが、あえて一言だけ申し上げておきたいのです。
ミイラ取りがミイラ
【645】[716]ヨーロッパについて
ソブリンリスクについて心配をしている者です。副島さんは日本は大丈夫と仰っておられますが、本当にそうでしょうか?
特にギリシャについては、ドラクマに戻った方がいいのではと危機発生当時から思っていました。EU会議やギリシャ首脳の発言などをみても、余計に不安になります。今となってはPIGSも時間的課題の範疇に入ってしまったのでしょうか?
古くから執筆されている浅井さんも特に日本などのソブリンリスクを指摘していますし、また格付け会社の主張の方が実際的で、何を信用していいのかよくわかりません。
ギリシャのユーロ離脱が得策と思うんですが…(これも時間切れですか?)…
【644】[715]LNT仮説を徹底的に検証すべき
大川です。日本を含む世界各国で、放射線はどんなに微量でも危険だ、という考えに基づいて、放射線防護政策が実施されています。この考えはLNT(Linear No-Threshold; 直線しきい値なし)仮説と呼ばれ、1950年代のアメリカで提唱されて以来、半世紀以上が経過した現在でも実証的に検証されず、単なる仮説にとどまっているのです。そして、この単なる仮説にすぎないものによって、放射線被ばく線量の上限が定められ、福島の人々に、必要のない苦しみと不安をもたらしています。
LNT仮説については、1995年にスウェーデンの放射線学者グンナー・ワリンデールが、「LNT仮説は20世紀の科学における最大のスキャンダルである」と批判し、大阪大学の近藤宗平名誉教授も「この意見に賛成せざるをえない」とのことです。(近藤宗平「人は放射線になぜ弱いか 第3版」1998年、講談社ブルーバックス p.77, p.257)ほかにも世界中で数多くの科学者が批判しているようです。
これほど批判の多い“仮説”なのだから、放射線専門の科学者にぜひお願いしたい。LNT仮説と放射線防護のあり方について、賛成派と反対派が徹底的に議論して検証していただきたいと思います。
大川晴美
【643】[714]2つの重要な出来事
会員の平田裕子です。
私が、重要だと思った記事を2つ載せます。
(引用はじめ)
●「内部被曝、生涯で最高2ミリシーベルト 福島県住民検査
2011年9月12日 朝日新聞
http://www.asahi.com/national/update/0912/TKY201109120327.html
福島県は12日、東京電力福島第一原発事故による放射線量が高い地域で6月から続けていた住民の内部被曝(ひばく)検査の結果を発表した。8月末までに検査した3373人のうち、生涯に浴びる内部被曝量が1ミリシーベルトを超えると推計されたのは7人。最高は2ミリシーベルトだった。県が進める内部被曝検査の全容が明らかになるのは初めて。
日本原子力研究開発機構と放射線医学総合研究所で、ホールボディーカウンターで検査し、セシウムによる被曝量を評価した。対象は浪江町2483人、飯舘村625人、川俣町山木屋地区213人など。4~19歳が約2600人と大半を占めた。
評価結果は、浪江町の7歳男児と5歳女児が2ミリシーベルト、浪江町の5~7歳児5人が1ミリシーベルトで、ほかは1ミリシーベルト未満だった。県によると、家族には専門家の判断で「健康に影響が及ぶ数値ではない」と説明しているという。
国際放射線防護委員会(ICRP)専門委員を務める甲斐倫明・大分県立看護科学大教授は「2ミリシーベルトなら将来のがん発症など健康への影響は心配ない。3千人を超える調査で最大2ミリというのは大きな安心材料。さらなる住民の安心のため、なぜ高めの数値が出た人がいるのか、詳しく調べて説明していく必要がある」としている。
(引用おわり)
このように、内部被曝検査の結果が発表されました。「最高でも生涯で2ミリシーベルト」だそうです。
日本政府が定めた放射線量の許容限度は、年間20ミリシーベルです。
やはり、私たちは専門家である放射線医たちの判断にまかせ、不安がらず心配しないで、毎日を元気に生きていくことが大切です。
(引用はじめ)
● 「[FT]欧州危機「リーマンよりも深刻になる可能性」」
2011年9月14日 日経新聞
http://www.nikkei.com/news/category/article/g=96958A9C9381959FE3E1E2E6E58DE3E1E2EBE0E2E3E3E2E2E2E2E2E2;at=ALL
2011年9月13日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)
今週は「9.11」(米同時テロ)から10年という節目を迎えただけではない。リーマン・ブラザーズが破綻した「9.15」から丸3年を記念する週でもある。国際政治の議論はもはや「対テロ戦争」一色ではなく、テロとは異なる恐怖が世界の金融市場に忍び寄っている。
■保護主義と通貨戦争が迫る
金融界の有力者(かつて世界の覇者と呼ばれた人々)の間に広がるムードは今、金融危機がぼっ発して以来、最も恐怖に満ちている。ソロス氏は先週、欧州の債務問題は「リーマン・ブラザーズよりはるかに深刻になる可能性がある」と警告した。一流バンカーらも数カ月前から、内々に同じようなことを口にしていた。
欧州の政治家も励みを与えてくれない。先週は、ユーロ問題の解決を担うある高官から「新たな大恐慌とナショナリズムの復活」を想定する発言が聞かれた。
こうした悲観論がとりわけ心配になるのは、国際経済に対する懸念の高まりに対処する効果的な国際協調や世界的なリーダーシップの兆候がほとんど見られないからだ。そうした指導力がないため、世界が保護主義と「通貨戦争」に陥る危険が高まっている。
■「ギリシャの隔離」は手遅れか
ほとんどあからさまなヒステリーと言える雰囲気が広がり始めたのは、今夏、欧州の債務危機がスペインとイタリアに波及した時のことだ。欧州中央銀行(ECB)はイタリア国債とスペイン国債の大口購入者として市場に介入せざるを得なくなった。この政策は大きな物議を醸し、つい先日は、ECBの役員会に名を連ねるドイツ出身のシュタルク専務理事の辞任を招くことになった。
欧州の政治家は必死に、放たれてしまった魔物を瓶に戻そうとしている。ある財務相は「ギリシャの隔離」が不可欠だと言う。だが、それにはもう手遅れかもしれない。懸念されているのは、ギリシャの状況が大幅に悪化し、それが欧州各地の銀行破綻を招くと同時に、市場がイタリアやスペインなどに資金を貸すのを拒み、さらなるソブリン債務危機に発展する事態だ。
欧州連合(EU)全体の経済規模は中国経済や米国経済より大きい。このため、欧州の経済、銀行システム、債務の発作は、必然的に世界に悪影響を及ぼす。米国経済がこれほど弱い時にはなおさらだ。
■国際協調の意欲が後退
ただ、現在の危険を雄弁に語れる政治家は大勢いても、世界的な対応が打ち出される兆候はほとんどない。これはリーマン・ブラザーズ破綻への反応とは全く対照的だ。2009年には、主要20カ国・地域(G20)首脳会議に集まった世界の指導者たちが協調的な景気刺激策に合意し、市場の信頼回復を後押しした。
同じくらい重要なのは、彼らがしなかったことだ。1930年代のような関税戦争に陥るという予想が広まる中で、主要国は保護主義の抑止を確約した。
これを今のムードと比べてみるといい。国際協調に対する意欲は大きく減退した。要となる政治指導者は内向きになっている。
EU諸国の指導者はよろめくように緊急首脳会議を重ねている。ドイツのメルケル首相は、次第に緊迫を増し、シュタルク氏の辞任で新たな展開を迎えた国内議論への対処に大半の時間を割いている。
英国のキャメロン首相はユーロ圏の混乱のツケを払う事態を避けたいと考えており、傍観していることに満足している。
一方、フランスのサルコジ大統領は明らかに、G20議長国の立場を利用して大統領再選を目指す自身の選挙運動に磨きをかけたいと考えている。ただこのことは、サルコジ大統領が提案する構想はすべて市場ではなくメディアに合わせたものである可能性が高いことを意味している。
かつて国連に代わる、より効果的な組織とうたわれたG20は苦境に陥っている。バラク・オバマ大統領は米国自身が抱える手ごわい経済問題に気を取られ、共和党と果てしない殴り合いを続けている。中国政府はいつもと変わらず自分勝手なままだ。
■米国やブラジルで保護主義の兆し
国際政治が漂流している今、世界が遅ればせながら保護主義に陥る明白な危険がある。
米大統領選に向けた共和党指名争いの有力候補で、一般に自由市場主義者と見なされているミット・ロムニー氏は先週、中国が人民元を変動相場制に移行しないようであれば、中国製品に関税を課すべきだと訴えた。
ブラジルは先週行動を起こし、政府が中国からの鋼管輸入に「反ダンピング」税を課した。ルセフ大統領の声明は、経済危機がいかに保護主義に発展し得るかを示す典型例だった。「現在の国際的な危機下では、我々の主たる武器は、国内市場を拡大して守ることだ」と大統領は述べている。
不振にあえぐ経済が自国の輸出促進を図るために競争的な通貨切り下げを繰り広げるプロセスを指し、「通貨戦争」という表現を世界に与えたのはブラジルのマンテガ財務相だった。先週は通貨戦争でも新展開があり、市場がスイスフラン相場を未踏の領域に押し上げるのをもはや容認できないとスイスが決断を下した。
■大恐慌の再来防ぐ行動を
ほかの国々がブラジルとスイスの例にならって自国通貨を管理する大胆な措置を講じれば、自由な資本移動の原則というグローバル化の支柱の1つが弱まる。また、ユーロ圏の解体を考えた場合、一定期間だけにせよ、資本規制の再導入を伴わないシナリオは存在しない。
歴史上の共通点は正確だったためしがない。それでも1930年代の歴史を振り返れば、政治家はもっと素早い対策に突き動かされるかもしれない。当時、ウォール街の金融危機として始まった問題が大恐慌に発展したのは、保護主義の台頭と欧州の銀行危機を経てからだった。
By Gideon Rachman
(翻訳協力 JBpress)
(引用おわり)
もうすぐ、世界の金融と経済は、大変なことになりそうですね。
各国の財政危機が深刻になっています。
【642】[713]フランス核廃棄物処理施設で爆発
松尾雄治です。今日は2011年9月12日です。
フランスの核廃棄物処理施設で爆発がありました。
欧州株式市場は大幅に下落しています。
仏CAC40指数は日本時間の21:29現在、▲4.81%の下げです。
(貼り付け始め)
Wire: BLOOMBERG Japanese News (in Japanese) (JBN) Date: Sep 12 2011 21:26:45
仏マルクール施設の爆発で放射能、化学物質の漏れはない-EDF
【記者:David Whitehouse】
9月12日(ブルームバーグ):フランス電力公社(EDF)は12
日、南仏のマルクール核廃棄物処理施設で起きた爆発では放射能もしく
は化学物質の流出はないと述べた。
原題:EDF Spokesman Says No Radioactive, Chemical Leak at
Marcoule
(抜粋) {NSN LRET0T6KLVRV<GO>}
(貼り付け終わり)
松尾 雄治 拝
【641】[712]富岡タマ(みーこ)の飼い主の渡辺さんからのメール。
副島隆彦です。 私が、3月28日に、大津波で全壊していた富岡町(とみおかまち、福島第一原発と第ニの間の、海辺の風光明媚な駅がある)の駅のそばでニャーニャー鳴いていたので助けて拾ってきた 富岡タマ(本名は、魚八さんちの みーこ。メス猫2歳ぐらい) の 飼い主の 渡辺さんからメールを昨日いただきました。
早速返事しました。私は、またこの 最愛の猫に会いにゆきます。私と富岡タマは、運命の糸で結ばれていますので、きっとずっと時々、会い続けます。 タマのほうがきっと私よりも長生きでしょう。
7月13日に川内村(かわうちむら)でタマに再会出来たのは、幸運でした。 川内村は、私たちの活動本部のある 都路(みやこじ)古道(ふるみち)から、南に車で30分行ったところにあります。同じく原発から20キロちょっとのところです。もうすぐ避難区域の指定が解除されます。住民も、若い人達も含めてどんどん戻ってきています。 皆、元気です。
誰一人として、放射能のせいで病気になっている人はいません。赤ちゃんも、子供の元気です。 5年後にも、10年後にも、元気でしょう。
福島の現地の住民たちで、騒いでいる人は誰もいません。皆、はやく元の生活に戻りたいと願っています。福島県民は団結しています。
愚か者たちの、「放射能コワイ、コワイ」の大合唱をしている、バカたちには、本当に迷惑です。そういう人たちは、一度でいいから、福島の第一原発のそばの出来る限り近いところまで来て、自分の目と体で、真実を見て、住民たちと話して、すべてを実体験してください。
「本当は何があるか分からないから、コワイから、用心する」と慎重な態度で生きている人たちも、一度でいいから、福島の現地に時間とお金を作って行って来てください。そうしたら真実と現状が分かります。日本人ならそうすべきだ。 何も 外国の遠いところに行けと言っているのではありません。
私たちは、放射線医学の専門家で、放射性物質の人体への被害、影響について、本当に、何十年も自分の体を使って、放射線を日々、扱ってがん治療をしてきた、山下俊一教授(長崎大)たちの指導に従って、冷静沈着に生活していればいいのです。
私は、自分の「ケンカ対談」本に、山下俊一教授の他に、神谷研二(広島大)教授、近藤宗平(こんどうそうへい、大阪大)教授、中村仁信(ひろのぶ、大阪大)教授、伊藤哲夫(近畿大)、北村晴彦(東北大)、高田純(札幌医大)らの名前を挙げて、彼ら 放射線医学の専門の医学者たちの考えと、判断に従えばいいのだ、と書きました。 この本の77ページです。
この他に、日本アイソトープ協会の佐々木康人(やすひと)常務理事、と放射線影響研究所の理事長だった、この学界の重鎮である長瀧重信(ながたきしげのぶ)氏と、それから、東大の放射線医学の専門家の若手の代表である、中川恵一准教授の 指導に、日本国民は従えばいいのだと、書きました。
彼らが、放射能の人体への影響の、本当の専門家なのであり、彼ら以外は、ウソ者の、大ウソつきの、インチキ人間たちです。彼ら放射線医学者たちの学界(学会)での総意を、無視して、本当の専門家でもない者たちが、 逆流の嵐を起こして、現在、この放射線医学者たちを、ドンデモ学者として、攻撃をしています。
愚か極まりない、テレビ、新聞、そして言論誌までを動員して、ここには悪質な世界規模での企(たくら)みが有るとしか考えられないような、日本国民への「放射能コワイ、コワイヒステリー」攻撃が加えられています。
放射線医学者たちは、堅実で誠実な人たちですから、じっと、この理不尽な攻撃に耐えています。彼らは、日本政府に助言する有資格者たちであるから、ちっとも慌(あわ)てない。じっくりと構えて、5年後、10年後のことを考えて、しっかりと原発事故の放射能の影響の医療データを、後世、貴重な学術証拠となるように着実に収集している。彼らのこの専門家としての自重した態度は立派だと思う。
それにひきかえ、私がケンカ対談した相手の、武田邦彦(たけだくにひこ)という男は、おそるべき低能である。愚か者を通り越して、このままゆくと、ピエロ(喜劇俳優)も通り越して、福島だけでなく、東北の農民たちの総意の重低音の激しい怒りを買って、ろくな死に方はしないだろう。
武田に正しく抗議した一関(いちのせき)市長は、こんなバカを相手にしていると自分たちがひどい目にあう、ということで怒りの鉾(ほこ)を収めた。武田は、「一関で、放射能が検出されたのは畑に青酸カリが撒(ま)かれたのと同 じだ。東北地方の農産物を食べると発病する」というテレビでの恐るべき暴言を撤回するどころか、居直って、そして、これからものうのうとテレビに出続けるのだろう。 なにか恐ろしい世界規模での謀略攻撃が、日本国民に仕掛けられている、と、私は感じる。
放射能は、どんなに微量でも人体に危険である、という 恐怖感を日本人に植えつけて、それで私たちから、正しい判断力と、現状への批判的な思考力を奪い取ってしまおうという策略だろう。 そして、事故原発20キロ圏には人々が近づかないように仕向けて、それで、あの周辺の地下に巨大な地下空間をつくって、そこを核廃棄物の最終処分場(名目は「中間貯蔵施設」)を現在も着々と建設中なのだろう。
日本のメディア(テレビ、新聞)は、この20キロ圏内に絶対に近寄ろうとしないから、「国民による政治の監視の目」の重要な役割を放棄し続けている。突撃カメラマンも、フリーのジャーナリストの果敢な調査所在も行われない。 報道の自由の大切さが、今の日本では死に絶えている。
私たちの学問道場が貧弱な力でなんとか設営している、20キロ圏のすぐ外側の、都路(みやこじ)の福島復興活動本部からの 政府と東電の動きに対する監視と観察の目だけが、かろうじて残されているだけだ。 そうではないのですか。
私は、おとといの10日の新聞の広告に大きく載った、月刊・文藝春秋の
「原発 私は警告する 除染せよ、一刻も早く」という記事の 児玉龍彦(こだまたつひこ、東京大学アイソトープ総合センター長)という男のヒステリー論文の掲載に、怒りを覚えた。まだ、このような新手(あらて)のバカを使って、「放射能コワイ、コワイの大キャンペーン」を続ける気だ。
福島の現地に来てみなさい。道路沿いの小学校や、中学校などの校庭を無残に、ブルドーザーが掘り起こして、炎暑の中で、砂ぼこりが舞う中で、それを「除染」だと言っている。住民たちは、迷惑そうな顔をして、口を砂ボコリから覆いながら、知らん顔をして通りすぎる。 その削りとった表土を一体どこに捨てにゆくのか。誰も語らない。
農産物や人体への除染というのは、ただの水を噴射器で飛ばすだけだ。それだけのことだ。水をかけるだけで除染と称している。その水は、下水管に入って、それから処理場に行き、そして海に流れる。そういう話もタブーだ。
この 「除染というマンガのような所業」のために、多額の予算を、農水省と、文科省と、国土交通相の官僚たちがもらって、喜んでいる。
地元の人達は、たしかに、東電と政府からの補償金(ほしょうきん、保証金ではない。損害賠償金のことである)を期待している。 住民は寡黙(かもく)にして押し黙っている。国がやることには逆らわないという態度で、じっとしている。
たったひとりの赤ちゃんも、放射能事故のせいで、入院しているとか、具合が悪い、という話が、福島の現地には無い。無いものは無い。誰も放射能のせいで病気になってない。赤ちゃんと子供もだ。この先、5年後にも誰も発病しない。 10年後にもだ。 甲状腺が肥大してその摘出手術をする子供もいないだろう。 私は、そのように断言する。 なぜなら、現地で、私たち、学問道場の人間たちは、住民たちと話しながら、平穏に生きているからだ。
「専門家でもないのに、どうしてそのような断定(断言)が出来るのか。証拠はあるのか。少しは心配しなければいけないのではないのか」と、疑いの目で、私の言論を見る人は、自分で、現地にゆきなさい。行って、自分の体で、すべてを感得(かんとく)してください。 これ以上の何を私たちは言えるのか。
だから、あとは、「放射性物質の人体への被害、影響」についての本当の専門家である 長年の年季の入った、前述した放射線医学者たちの言うことを私たちは、冷静に聞きていればいい。 彼らは責任感のある人たちだ。
私は、あまりに 一方的で、無根拠の、大法螺吹(おおぼらふき)をやって、扇動言論をやって、日本国民を脅(おど)かしている、武田邦彦、児玉龍彦、小出裕章(こいでひろあき)、広瀬隆の4人組に対して、これからも徹底的な批判を行う。私はほんの僅(わず)かも黙ってない。彼らの凶悪な「科学(サイエンス)のふりをした扇動言論」と闘い続ける。
私たちは、福島産の、東北産の果物や野菜や魚や肉を、すすんで食べることで、東北を応援しているあたたかい気持ちをした多くの国民と共に、行きている。
福島産の農産物を食べることで、私たちは日本人として団結できる。
私たちは、被災地、原発事故地の人たちと同じものを食べるという重要なことをすることで同じ、同族の人間としての誇りと名誉を保つことが出来る。そうやって 日本国を復興させることができるし、そうしなければいけないのです。
福島では放射能のせいのたったひとりの赤ちゃんの病人も出ていない。誰一人として病人になっていない。 それなのに、どうして、そんなに馬鹿げた騒ぎ方が出来るのか。 放射能コワイ、コワイ派のバカたちは、自分の脳が今、操(あやつ)られているのだ、とハッと気づいて、すこしは反省したらどうか。 これ以上の扇動言論は許しがたい。
副島隆彦記
遅くなりましたが、以下が、私が愛する福島の地元の猫の富岡タマの飼い主の渡辺さんとの、昨日の やりとりのメールです。
(転載貼り付け初め)
From:***************
To: GZE03120@nifty.ne.jp
Sent: Sunday, September 11, 2011 8:57 PM
Subject: お引っ越し
こんばんは。ご無沙汰しています。私達家族四人と 猫三匹ミーコ、マメそして今週、半年ぶりに見つかった本当のタマ (半分野生化して逃げ腰)達と、広野町(ひろのまち)に引っ越しました。
小さなアパートで富岡に帰れる日を待ちます。猫達も環境がころころ変わり落ち着かない日が続いてると思います。それでもが山の中を走り出すのも、もうすぐだと思います。ミーコは やはりどこに来ても貫禄です。
ずーっと住みついている住民のように落ち着き払ってます。
今月末には ここも避難解除になるそうです。年明けから警戒地区も除染が始まります。帰れる希望を持ってもいいでしょうか。帰りたいです。
渡辺衣子
渡辺衣(きぬ)子 さまへ
2011年9月11日
副島隆彦から
メールをありがとうございます。
渡辺さまのご一家と かわいい猫さんたちが、広野町に 引っ越しなさったことのお知らせをいただきました。
広野は誰でも行けるところですから、私も出かけてゆきます。 前のお蕎麦屋さんの庭の感じとはきっと違うと思います。
津波でおうちが流されて、全財産を失った渡辺さまのご一家にとっての これからの お暮しのことを思うと本当に 大変なことが起きたものだと思います。ご同情申し上げます。
私は今のような現地の 超微量な放射能は、人体には何の被害もないし、たとえ赤ちゃんや子供でも 何の被害はないし、5年後にも甲状腺癌が発病する人はいない、と 確信しています。 それなのに 放射能がコワイ、コワイの 大騒ぎを今もやって、そして福島県人200万人を苦しめている人たちがいます。
政府は内緒で、第一原発の敷地の周辺に 巨大な地下空間を作って、そこに瓦礫などを収納し、放射性物質の最終処分場にする気でしょう。
私は、原発からせいぜい3キロ以内だけを封鎖して、それ以外は すべて住民に返して、さっさと現地を復興させるべきだと 考えています。常磐道も常磐鉄道もさっさと開通させるべきだと思います。 しかし、政府はそうはしないでしょう。
コワイ、コワイの声を、変な学者たちを使って わざと大きくさせて、テレビ・新聞まで使ってけしかけて、 私たち国民を脅かしつづける気です。
福島の人たちにとっては苦難の追い打ちです。
渡辺さん。福島の浜通りの原発のそばにいる者たちには、放射能が何の害悪ももたらしていないし、皆、元気だし、子供も動物も誰一人として 病気になっている者はいないと、よく分かっていますよね。 5年後にも誰も発病しないでしょう。 私たちはこのことを現場にいて自分の体でイヤと言うほど知っています。原発の周りで生きている人は作業員たちを含めてみんな、このことを知っています。 このことはあまりお互いには話さないで淡々と生きています。 私は弟子たちと都路(みやこじ)の活動本部にいて、このことを実感しています。
それなのに、 こんなに ひどい状態のまま、渡辺さまはじめ7万人の住民は20キロ圏内に入れなくされて 今もひどい状態で、避難者として放置されています。 福島県の復興も何もあったものではありません。
ほんとうに 悲惨極まりない現状です。 哀れを通り越します。
かしこい猫のみーこ(私にとっては抱きしめたいほど愛している 富岡タマです) はじめ、マメも、ようやく半年もたって野生化していて見つかったというタマも、みな 渡辺さまのご一家です。ご主人とお嬢さんたちと、ほんとうにご家族が全員、寄り添って元気に生きていることが何よりも
すばらしいことです。
私は、10月には、都路から50キロ南にくだった広野町まで皆さんに会いに参ります。 そのときに みーこ(タマ)を抱きしめたいと思います。お元気でお暮しください。 携帯にお電話します。
副島隆彦拝
(転載貼り付け終わり)
副島隆彦拝
【640】[708]東京大学の児玉龍彦(こだまたつひこ)アイソトープ総合センター長に関する記事
会員の平田裕子です。
下の「707」で大川晴美さんが書いていらっしゃるように、「どんなに微量でも放射線は危険だ」という科学的に検証されていない仮説に基づき、今の日本では放射線の基準値が決められています。
以下に、コワイコワイを喧伝する、東京大学の児玉龍彦(こだまたつひこ)アイソトープ総合センター長に関する記事や、ネット上にあった意見などを載せます。
1.日本経済新聞から引用します。児玉氏の参考にしている資料は、「科学者の間で多くの疑問点が指摘されている」ものだったそうです。
(引用はじめ)
●「「健康リスク」専門家の見解割れる」
2011年8月29日 日経新聞
http://www.nikkei.com/news/special/related-article/g=96958A9693819595E0E5E2E29E8DE0EAE2EAE0E2E3E386989FE2E2E2;q=9694E0EBE2EAE0E2E3E3E1EBE1E6;p=9694E2E6E2EAE0E2E3E3E1E2E4E5;o=9694E2E6E2EAE0E2E3E3E1E2E4E4
東京大学の児玉龍彦アイソトープ総合センター長の発言が波紋を広げている。
7月下旬、衆議院厚生労働委員会で「福島原発事故で放射性セシウムを被曝した人では、ぼうこうがんのリスクが増える恐れがある」と主張、
根拠となるチェルノブイリ原発事故の健康影響をまとめた科学論文も示したからだ。
一方、丹羽太貫・京都大学名誉教授は「引用した論文に対しては科学者の間で多くの疑問点が指摘されており、慎重な評価がいる。
あたかも科学的に 確定した事実のように扱うのは、不要な不安をあおるだけだ」と児玉氏の主張に批判的だ。
専門家らが放射線の健康リスクを判断する材料に使うのが、過去に発表された様々な科学論文だ。ただ、その信頼性はまちまち。
査読といって第三者の審査委員がチェックしたかどうかなど、掲載条件が雑誌によって異なるからだ。
一度、論文に掲載されても、その後の研究で内容は否定されることも少なくない。
日本は放射線の健康影響を管理する上で国際放射線防護委員会(ICRP)が定めた基準を採用している。
ICRPは1928年に世界の放射線研究 者たちが立ち上げた老舗組織。
国際原子力機関(IAEA)をはじめ、多くの国が法律や管理のたたき台にしているほど、信頼度は高い。
だが、このICRPの評価に批判的な専門家もいる。97年に欧州議会の「緑の党」が設立した、放射線リスク欧州委員会(ECRR)は、内部被曝 に関しICRPの評価が甘いと主張する。
放射線の健康リスクは科学的根拠が定まらない分、専門家の主観が入り込む余地が増え、見解も食い違う。
消費者を惑わす大きな要因になっている。
●「「放射線巡る混乱、収束遠く 「安心な値」定まらず」」
2011年8月29日 日経新聞
放射線(放射性物質)を巡る混乱や被曝(ひばく)への不安が、なかなか収まらない。
消費者らは「安心できる基準」を求めるが、健康への影響では不確かな点が多く、今の科学では絶対安全を示すことが不可能だからだ。専門家の間でも意見がわかれ、翻弄される。
消費者庁は28日、横浜市で食品と放射線をテーマに意見交換会を開いた。
パネリストの1人は消費者の不安を代弁し「100ミリシーベルト以下なら、本当に健康に問題ないのか」と追及した。
専門家は「絶対がんにならないとはいえないが、影響は他の要因に隠れるほど小さい」と述べるにとどまった。放射線の「許容値」を求める消費者の納得は得られなかった。
100ミリシーベルト以上の放射線を浴びると何十年もの間にがんになるリスクが上昇するのは、広島・長崎の原爆被爆者を対象とした疫学調査で立 証済み。
しかし、これを下回った場合に、がんが増えるのかどうかには科学的な根拠はない。影響はないとみる専門家もいる。
がんは様々な要因が複雑にからみあって起きる病気だ。
放射線によって遺伝子に傷がつくと、がん細胞ができる、大量の線量だと話は別だが、
今回の 原発事故のように月単位、年単位の低線量被曝では、必ず遺伝子が傷つき、がん細胞が増殖していくというわけでもない。
傷つきやすさは性別や年齢、 持って生まれた「体質」によっても違う。修復機能も人間の体には備わる。
大分県立看護科学大学の甲斐倫明教授は「危険と安全の境目は人それぞれで、一定の値を決めることはできない」と説明する。
7月下旬、食品を介した放射性物質による健康影響のリスク評価をした食品安全委員会は
「生涯で100ミリシーベルト以上を被曝すると、健康影響 が出る恐れがある」との報告書をまとめた。
部会の座長を務めた山添康・東北大学教授は「100ミリシーベルトは許容値を示しているわけではない。
あくまでも目安で、放射線は浴びないにこしたことはない」と話す。
(引用おわり)
2.ジャーナリストの高野孟(たかのはじめ)氏が主宰する「THE JOURNAL」というサイトがあります。
その中のニュース・スパイラル2011年8月1日で、児玉氏の国会陳述の内容が掲載されています。そのコメント欄にあった書き込みを引用します。
http://www.the-journal.jp/contents/newsspiral/2011/08/_296.html
(引用はじめ)
またか、と言う思いで苦々しくなる。
児玉氏の迷演説は矛盾が満載で、なんでこんなレベルの人間が専門家として参考人に呼ばれるのか、何か意図があって選任されたのかはなはだ疑問だ。
高野氏も衝撃ばかり受けないで、もう少し専門的に検証した方がよい。
自分で出来なければ、詳しい人の意見も聞いてはどうなのか。
児玉氏の矛盾
1)広島原爆29.6個分の放射線量総量が漏出、と児玉氏はぶち上げる。高野氏はそれでたまげる。
放射線は漏出するものではない。放射性物質が漏出したために、それによる放射線量が増えていると言うことであり、それならまず放射性物質が広島よりも膨大だとの説明が必要になる。
なお、長期間にわたり被曝し続ける総量というなら、まだ5ヶ月の福島の今観測される線量では、広島とは比較にならない。
広島では、直後に数万人が放射線障害でなくなっているのだ。
放射性物質の漏出なら、広島型原爆はおよそ10Kgのウランが使用されていて全量が飛散したのだが、
爆発を起こしたのはごくごく一部、1%以下であり、最初の爆発で残りは蒸発飛散しているから、ばらまかれたのはウラニウムがほとんどだ。
核爆発により生成した放射性物質は極微量である。ちなみに、海水中には天然ウランが45億トンとけ込んでいる。
福島原発には使用中および使用済み燃料が数百Kg以上存在したが、事故時核爆発も核分裂も起こしていない。
漏出したのは、崩壊熱による水蒸気爆発などであり、核燃料が直接気化し爆発した物ではない。
これも漏出した総量は極めて少量である。何を根拠に29.6個分としたかの説明が無く、しかも核爆発である原爆と違い、核燃料が直接爆発飛散したわけではないので、児玉氏の挙げる数字は物理的にあり得ない。
直接爆発で気化飛散させた原爆よりは桁違いに少ない筈だ。
2)プルトニウムは飲んでも大丈夫と言った学者がいたが、とんでもないと児玉氏は言った
プルトニウムが発する放射線はα粒子であり、紙一枚で遮られる放射線であって、
またプルトニウムは体内に取り込まれず比較的早期に排出される。
したがって、今回の排出量、すなわち検出限界ギリギリの量等の溶け込んだ水を飲んでも一切健康には問題がないのは当たり前であり、
べつにプルトニウムの固まりを飲んでも大丈夫という意味ではない。
誰がそのようなことをわざわざして福島の事故でプルトニウム検出、みんな癌になると言う証明をするのか。
大気圏核実験以降、全世界の人間の体内には平均数ピコキュリーのプルトニウムが取り込まれている。
環境にばらまかれているため、今後永久にそれが続くだろう。
3)α線は危険な物質と児玉氏は言っている
α線とは核物質崩壊の際に生ずるヘリウムの原子核と同じ電荷を持った粒子であり、単独で存在する物質ではない。
放出されても人間の皮膚を通して中に入り込む透過力はない。
4)放射性ヨウ素で癌になると児玉氏は確信している。
ヨウ素が甲状腺、特に幼児の甲状腺に集まるのは事実だが、日本人の場合は普段からヨウ素が十分に足りていて、必要以上のヨウ素が集まることはない。
もちろん、放射性だからよけいに集まるなどはあり得ない。
放射性ヨウ素を今回問題になっている量の数万倍を甲状腺癌やバセドウ病患者に与えて治療を行うなどは50年前から医師なら常識だろう。
チェルノブイリが良く引き合いに出されるが、実際には児玉氏が言うように、
彼らで見つかった甲状腺癌が放射性ヨウ素による物であるとの確認は取れていない。
したがって、児玉氏は恐れがあるから危険だというのだが、それは単なるトンデモ博士のトンデモ脅迫だ。
計算上、今後10年間で40万以上の癌患者がでるから危険だというなら、それをどのように検証するのか。
検証する義務も負わず、電卓を叩いたから危ないというのでは、過去の実績はどうなるのかと反論されて当たり前だ。
広島長崎、千回以上繰り返された大気圏内核実験による放射線物質の飛散の結果、どこでどれだけの人間が癌になったのか証明されたことはない。
では、今後も福島原発が原因で癌になる人間をどう証明するのか。
それでなくとも、喫煙、肥満、食生活、ストレス、環境汚染、紫外線などなど周りには発癌要因があふれている。
その中のどの分が福島由来だと証明するのか。
たとえば欧州放射線リスク委員会はWW2以降放射線障害で亡くなった人間は延べ6500万人だと言っているが、
戦後66年間で世界中で死んだ人間は、少なくとも100億や200億はくだらないだろう。
しかも人口は急激に増えている。100-200億、またはそれ以上の延べ死者のうち6500万人の放射線障害死が、電卓を叩いた数字以外どんな根拠があるのか。
また児玉氏がアイソトープの専門家だと聞いて納得できたことがある。
5)被曝総量が問題とのことと児玉氏は仰る
児玉氏は、政府基準が一時の被曝に対する物で、長期間にわたる外部被曝、内部被曝に対する物ではないから危険だ、自分たちは長期間にわたる被曝の総量を問題視すると言っている。
しかし、一般的に放射線物質は一度飛散すると、すぐに消えることはなく環境に長くとどまり放射線を出し続けるし、また水や食物を通じて人体に取り込まれ、内部被曝も起こす。
つまり放射線障害とは長期間にわたる外部被曝内部被曝を前提とするのが当たり前であり、戦後広島長崎の被爆者達の追跡調査も当然それを前提としている。
一時的な高度の被曝とは、レントゲン技師、アイソトープ技術者、航空機のパイロットなどであり、それなりの対策を講ずるのは当然だが、原発事故による放射線被曝は極めて長期間続く。
そのうえで、今の線量は全く健康被害には関係がないとの結論が、広島長崎以来の放射線医学に於ける研究で出ている。
だから、児玉氏の言うように、検証されたことがないのだ。
検証されないからと言って無いとは言えない、と言っていたらどんな恐怖でもばらまける。
高野氏もあまり踊らされないよう、そしてここに集まる方々も少しは自分で調べる努力をされてはいかがか。
むろん、危険という可能性があるなら子供を守るためにその方を信ずる、というのは自由だが、そのために子供を疎開させ、食べ盛りの子供に食物を制限し、外での運動を禁じてストレスを与え、父親だけ単身で残すような犠牲を払うのが、証明されていない危険に対する正当な行為なのか。
証明されていない危険ではなく、過去の放射線発見以来続いている、
放射線医学の100年近い研究の結果、危険はないと証明されている事実に目をつぶるのが正しいのか。
(引用おわり)
3.「誇りはどこにある」という、ブログから転載します。このブログの筆者は、都内でご商売をされて3児の父だと、プロフィールにあります。
この方が書いている「「わかってないことを心配しろ」と言って普通の人たちの行動に余計な縛りをかけるのは、科学者の取るべき態度ではないと思います。」
という考え方に私は同意します。
(引用はじめ)
●「児玉龍彦氏の発言に対する疑問」
2011年7月30日
http://blog.livedoor.jp/furusatochan/archives/5436581.html
児玉参考人の国会における冒頭陳述がネットで大きな話題になっています。
動画ではよく理解できなかったのですが、文字起ししてくださった方がいたので読んでみました。
文字にして読んでみると、いくつか疑問が湧いてきます。
■飛散したのは核燃料の一部か?
児玉氏は以下のように発言しています。
児玉「粒子の拡散というのは、非線形という科学になりまして、
われわれの流体力学の計算ではもっとも難しいことになりますが、核燃料というのは、ようするに砂粒のようなものが、合成樹脂のようなものの中に埋め込まれております。
これがメルトダウンして放出されるとなると、細かい粒子がたくさん放出されるようになります。
そうしたものが出てまいりますと、どういうことがおこるかというのが、今回の稲藁の問題です。」
ここをとやかくいうのは本質ではないと思いますが、これを聞いた人は「核燃料が粒子となって飛び散った」と解釈するでしょう。
しかし、被災直後から「ベントによる放射性物質の放出」とされているように、燃料溶融と放射性物質の拡散は直接関係ないはずです。
水素爆発による原子炉建屋の破壊も放射性物質拡散の原因でしょうが、
核燃料の一部が吹き飛ばされたかどうかは誰にもわからないし、おそらくその可能性は低いでしょう。
科学者が国会で陳述するのにこんな乱雑な認識(というか、テキトーな表現)でいいのでしょうか?
■プルトニウムはそんなに危険か
児玉氏の次の発言にも驚きました。
児玉「プルトニウムを飲んでも大丈夫という東大教授がいると聞いて、私はびっくりしましたが、α線は最も危険な物質であります。」
wikipediaが正確だという保証はありませんが、私にはwikipediaの記述が妥当に思えます。
半減期が何万年とか何億年というと「長く影響が残る=恐ろしい」と思いがちですが、それはすなわち「放射線をチョロチョロとしか出していない」ということです。
プルトニウムは体内摂取比率も非常に低く、ほとんどが時間と共に排出されてしまうので、
紙1枚も通過できないα線では消化管の壁をひっかく程度のことでしょう。
児玉氏は他に専門的な難しそうな話もされていますが、こんなにわかりやすいところで定説と違う見解を示される以上、
よほどニッチな研究をされているのか、トンデモ科学者かのどちらかなのだろうな、と推察します。
■放射性ヨウ素の影響について
さらに私が最近勉強したことと全く違う見解も述べられました。
児玉「次にヨウ素131。これはヨウ素はご存知のように甲状腺に集まりますが、甲状腺への集積は成長期の甲状腺形成期がもっとも特徴的であり、小児に起こります。
しかしながら1991年に最初、ウクライナの学者が甲状腺癌が多発しているというときに、日本やアメリカの研究者は、ネイチャーに、これは因果関係が分からないということを投稿しております。
なぜそういったかというと1986年以前のデータがないから統計学的に有意だということが言えないということです。
しかし統計学的に有意だということが分かったのは、さきほども長瀧先生からお話しがありましたが、20年後です。
20年後に何が分かったかというと、86年から起こったピークが消えたために、過去のデータがなくても因果関係があるということがエビデンスになった。
いわゆるですから疫学的な証明というのは非常に難しくて、全部の事例が終わるまでだいたい証明できないです。」
1つずつ見ていきましょう。
児玉「甲状腺への集積は成長期の甲状腺形成期がもっとも特徴的であり、小児に起こります。」
これはたしかにそう言えるのかもしれませんが、もっとも大事な要因は「甲状腺にもともとヨウ素が満たされているか」であり、これは年齢に関係ないことです。
参考:がんの放射線治療──その3 放射性ヨウ素内用療法|team nakagawa
http://tnakagawa.exblog.jp/15314393/
ここには、内部被曝を利用した治療が有効になるように、海藻などによるヨウ素の摂取制限をすると書いてあります。
つまり、年齢が高くてもヨウ素がカラカラの甲状腺には放射性ヨウ素がとりつくし、ヨウ素で満腹の甲状腺細胞には取り込まれないのです。
日本人は海藻などからヨウ素を摂取する量が多いので、乳幼児は別としてある程度の年齢であれば甲状腺はヨウ素で満たされている人が多いでしょう。
ソ連の内陸部にはヨウ素のないカラカラ状態の甲状腺を持つ人が多かったので、深刻だったとされています。
児玉「1991年に最初、ウクライナの学者が甲状腺癌が多発しているというときに、日本やアメリカの研究者は、ネイチャーに、これは因果関係が分からないということを投稿しております。
なぜそういったかというと1986年以前のデータがないから統計学的に有意だということが言えないということです。」
これも不思議な説明です。検索してみたら1997年の資料に「放射性ヨウ素(131I)を用いた甲状腺疾患の治療は50年以上前から行われており」と書いてあります。
<1997年の資料>
http://www.rada.or.jp/database/home4/normal/ht-docs/member/synopsis/030010.html
統計学的にどうこうではなくて、放射性ヨウ素が甲状腺がんの原因になることくらいは当然のこととして認知されていたはずです。
児玉「しかし統計学的に有意だということが分かったのは(中略)20年後です。
(中略)ですから疫学的な証明というのは非常に難しくて、全部の事例が終わるまでだいたい証明できないです。」
手前の説明がおかしいので結論部分がすっかりぼやけて見えてしまうのが残念ですが、疫学調査に膨大な事例と長い時間がかかるのは当然のことだと思います。
こんな説明をしなくても、そんなことはわかります。
また、DNAの異常からがん発症までに10年以上かかるのが普通だと聞いてますので、
20年くらいかけなければ影響があったかなかったかもわからないというのは正しいでしょう。
そしてここに、先ほどの答えがあるような気がします。
つまり、事故から5年後に癌が発症するというのは普通では考えられない、というのが、ネイチャーに書かれた日米の研究者の意見だったのではないでしょうか?
それにしても、この手の「わかってないから心配しろ」の理屈は他のトンデモ学者から何度か聞かされました。
一種の脅迫だと私は感じています。
私たちは現在わかっている範囲内で科学を信用して対処するしかない。
未来の知見を利用することはできないのだから、結果的にそれが間違いだったとしても、現在の仮説に基づいて行動するしかないのです。
「わかってないことを心配しろ」と言って普通の人たちの行動に余計な縛りをかけるのは、科学者の取るべき態度ではないと思います。
もちろん、政府にやるべきことを進言するのは、多ければ多いほどいいでしょう。
でも、私が見ても他で聞く定説らしいものと相反することをこれだけ並べられれば、信用しろという方が無理だというものです。
(引用おわり)
【639】[707]放射線のことを考え続けました
会員の大川です。高校時代から中高年の現在まで、ずっと文科系で科学は苦手でした。
2011年5月に福島で初めて放射線量を測定して以来、雨の日も晴れの日も、寝ても覚めても放射線のことを考え続けました。5月から8月まで4回、福島県を訪問しました。一般向けの本を手当たり次第に読み、毎週末ネットで調べました。専門家の講演を3回、聞きました。何度も夢に放射線が現れました。
・・・そして、ようやく次のことがわかりました。
1.年間被ばく線量が100ミリシーベルトの場合、致死的ながんのリスクが0.5%増加する。これはリスクを「最大限厳しく」見積もった場合であり、「大人でも子供でも」これより悪い影響は「今までに全く見つかっていない」。
2.年間100ミリシーベルトより低い放射線量では、「大人でも子供でも」、がんの発症リスクもそのほかの疾病のリスクも「今までに全く見つかっていない」。
それではなぜ日本では、平時において年間1ミリシーベルトなどという、100分の1もの低い数値が規制値となっているのでしょうか。その理由は、どんなに微量でも放射線は危険だ、という「直線しきい値なし(LNT)仮説(モデル)」にあるようです。
けれどもこの仮説は、未だに科学的に検証されていない仮説にすぎません。だから、「なぜ年間1ミリシーベルトなのか」という問いに対して、専門家の多くは、「“ほんのわずか”に危険性が増している“かもしれない”ことを“想定”して安全側に立つ」、などという、不可解な表現をするしかないのです。つまり、年間1ミリシーベルトにも20ミリシーベルトにも科学的な根拠はありません。
現時点で最も説得力のある基準は、年間100ミリシーベルトだと思います。しかし、そもそも空間線量で人々の生活を規制すること自体に、大きな疑問を感じます。避難するかしないかは、リスクへの対応を含め、原則として当事者が自分で決めるべきです。その代わり、放射線の放出源そのものを直接的に規制して、罰則を強化すべきではないでしょうか。
国際放射線防護委員会(ICRP)は2007年の勧告で、緊急時における目安として、1~20ミリシーベルト、20~100ミリシーベルト、100ミリシーベルト以上(急性または年間)、という3つの枠で示し、それぞれの枠内で適切な線量を選定することを勧告しました。これを受けて、日本政府は20~100ミリシーベルトの枠内から、最も低い20ミリシーベルトを選択しました。けれども、この時もし100ミリシーベルトを選択していたら、福島県でこれほど多くの人が何か月も避難し続ける必要はなかったのです。
参考資料: 山下俊一監修 「正しく怖がる放射能の話」 長崎文献社(2011) p.117-119 日本学術会議会長談話
大川晴美
【638】[706]ミクロネシアのヤップ島で、ヤップ人とフィリピン人と副島先生の『人類の月面着陸はなかったろう論』の話をする
わたしがこの間、ミクロネシア連邦のヤップ島に行った時の話です。コテージ(cottage カティッジ)にしばらく泊まったのですが、毎日隣にあるレストランで食事をしたりお茶を飲んだり手紙を書いたりと長居していたので、そのまた隣にあるダイヴィング・ショップのヤップ人と仲良くなりました。
ある晩、その人と、その人の友達のフィリピン人の自動車修理工(共に40代男性)と、いい調子でお酒を飲んで、わたしがコンスピラシー(conspiracy 共同謀議)っぽい話を出したら、おもしろい話になったんですよ。副島先生が、外人さんは知っているから根掘り葉掘り聞いてみなさい、とどこかで書いていらしたので、そういう話を出しました(先生がおっしゃったのは白人さんのことだと思うけど、このアジアの人達はどうだろうと思って話してみた)。
その前に、わたしはヤップ島を拠点にして、離島の本当に小さな島(住人300人くらい、ほとんど自給自足)に団体で行ってきたところでした。その島では1986年に大きな台風が来て、マホガニーの柱とヤシの葉の屋根でできたお家はほとんど流されてしまい、今はコンクリートの家が建っています。わたし達は伝統的な、壁がなくて風が吹き抜ける、ヤシのお家に泊めてもらえると思っていたので、がっかりしました。島の人によくよく聞いてみると、その1986年の台風のあとに、なんとFEMA(フィーマ Federal Emergency Management Agency of the United States アメリカ合衆国連邦緊急事態管理庁)がやって来て、台風の後片付けをしてくれて、お金をくれたんですって。「これでコンクリの家を建てなさい」って。そのお金で人々は島の外からコンクリを買って、コンクリとトタンの屋根のお家を造りました。時が経ち、トタンの屋根が朽(く)ちたりしてきて、人々ははっと気付きました。この家は台風には強いけど、お金がないと修理ができない。マホガニーとヤシの家なら、修理する材料は島のどこにでもあるのに。それで、人々は伝統的なお家をまた建て始める相談をしているそうです。
その話を、ヤップ島に戻って、ヤップ人とフィリピン人に飲みながら話しました。
ゆみこ「そしたらFEMAが来たんだよ!それでお金を置いていったんだって!」
フィリピン人「あー、あいつらはこれだもの(と、両手で頭から二本の角を出す)。」
ゆみこ「そうなんさ!FEMAはevi fellows(イーヴル・フェロウズ わりいやつ)だいね!」
ヤップ人「このコはよく分かってる。」
それで、わたしにはマスター(師匠)がいて、コンスピラシーのことを教えてくれるのよ、とか言いました。そしたらフィリピン人が「オー、ユーハブ・センセイ!」とか言ってね。それでわたしが「そう。センセイは、人類は月に行ってないという本を書いて、クレイジー・ブックの賞をもらったんだよ!」と言ったら、身を乗り出して「オウ、ワッツ・ヒズ・ネイム?」と聞くから、わたしは「イッツ・ソエジマ!」と言いました。で、ヤップ人がまた「う~ん、このコはよく分かってる」って。
わたしはこの人たちが世の中のことをよく分かっているので、驚いて、「なんで、そういうこと知ってるの?日本人なんか、ぜんぜん知らないんだよ」と言いました。だって、失礼だけど、フィリピンから流れ着いた元アル中の現自動車修理工ですよ。もう一人はダイヴ・ショップの店員ですよ(素潜りで水深40m行けるらしい)。そしたらフィリピン人が「まあ、日本人は・・・ナイーヴだからねぇ」ですって。そうさな。
後日、学問道場会員の友達に会ったときにこの話をしたら、それはやはり彼らは英語が使えるので、英語の情報をダイレクトに取れるからじゃないか、と言われて、やっぱそうだいねーと思いました。 おわり