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新刊「陰謀論とはなにか」(権力者共同謀議のすべて)を読んで
田中進二郎です。こんにちは。茂木さんが「陰謀論とはなにか」の副島先生の文章を洒脱な語り口と指摘していることにわたしも同感です。なんとなく江戸時代に為政者の検閲の目をかいくぐりながら、読者の喝采を浴びていた黄表紙(きびょうし)の伝統を感じますね。(実際幻冬舎新書は黄色い表紙だし。)資料の写真の使い方(レイアウト)も面白いですよね。
巻頭のレプティリアン(爬虫類人:デイビット・アイクが秘密結社の正体と主張している)と『世界皇帝』デービット・ロックフェラーの写真が同時に目に飛び込むようになっていて、よく見ると似ていますね。次のページは、『ヘリコプター・ベン』こと現FRB議長ベン・バーナンキのつるつる頭と、UFOから姿をあらわした宇宙人とが対比されてますね。
傑作なのはp42・p43の「優れたコンスピラシー・セオリスト」と「旧来の陰謀論者」の顔写真ですね。①右上端のデービット・アイク(陰謀論者)と左上端のアント二ー・サットン(コンスピラシ―・セオリスト)の眉間にしわが寄っている表情。②ひげを生やしたダンディーというところで一致しているのは、フリッツ・スプリングマイヤーとエズラ・パウンド。③宇野正美(うの まさみ)とアレックス・ジョーンズのてかてか光る頭。④太田竜(おおた りゅう)とユースタス・マリンズも目から下の部分が似ているぞ。⑤そしてベンジャミン・フルフォードと副島先生が左右から人差し指を突き出して論じている姿。と全体でシンメトリーとなっている。(凝ってますね。)
夏合宿で副島先生が「本当はタイトルを『陰謀論者と呼ばれて』にしたかったのだが、幻冬舎側の、「新書」というもののもつステータスを絶対にくずしたくない意向があって、妥協した。新書が好むタイトルは『・・・とは何か』という難しそうに響くやつだ。『陰謀論者と呼ばれて』だと(副島ファンという)内輪にとっては面白いが、個人的なことを表題にするのは出版社として、後々を考えるとよくないのだ。」ということを話しておられました。
中公新書に美学研究者の佐々木健一著『タイトルの魔力』という本がありますが、本の
タイトルをめぐっては作家と出版社の駆け引きというものがあるわけですね。以下、私が現在研究している、『ネオコンとシオニズム(Zionism:ツァイオニズム)とアメリカの覇権主義の関係』で「陰謀論とはなにか」が教えてくれたことを述べてみたいとおもいます。
さきほどp42の「優れたコンスピラシー・セオリスト」に名前が挙がっていた、ユースタス・マリンズの『真のユダヤ史』(成甲書房 天童竺丸訳:てんどう じくまる)もユダヤ5000年の歴史を暴く書物です。
イエス・キリストに妻がいたか、どうかという問題が『隠された歴史』の発刊以来、学問道場で静かなブームになっている(と勝手に私は判断しています)が、マリンズの主張は「イエス・キリストはユダヤ人ではない、ユダヤ人の悪行を告発し続けたためにイエスはシオン長老団の共同謀議にかけられ、十字架にかけられることになったのだ。そのユダヤ人は聖書をねつ造してキリスト教の本質を捻じ曲げている。」というものだ。
エズラ・パウンド(アメリカが生んだ20世紀最大の詩人)はかつてマリンズにこう語ったという、「かつてユダヤ人の破壊し得なかった文明はただ一つしかない。それはビザンツ帝国(330年―1453年)だ。この帝国では、ユダヤ人は行政的な地位につくことも、青少年を教育することも勅令によって禁じられていた。東方正教会の僧侶たちも『キリストはユダヤ人であった』という悪辣なウソに騙されなかったのだ。ユダヤ人を殺す必要はまったくない。銀行、教育、政府から彼らを締め出せばいい。」(p50より引用、要約)
ユダヤ人は現在でもイエス・キリストを憎悪しつづけている。ねつ造したキリスト教で他民族を洗脳しているけれども、裏ではイエスを処刑したことを今でも肯定しているのだ。そのことを証拠立てているのが、脈々と続くユダヤの宗教儀式である。
さて、『陰謀論とはなにか』の中で、たったの一か所だけ、太字で書かれている文章があります。
(p121・122から引用します。一部略しました。)
「・・・この地上に陰謀(コンスピラシ―)はあるし、世界規模の恐ろしい秘密結社の巨大組織もいくつかあるだろう。それらが持つ秘密を、欧米社会から流れてくる知識と情報を丁寧に集めて、真実だと思われるなら慎重に吟味したうえで、わかりやすい日本文にして日本国民に知らせなければならない。・・・悪魔主義なるものはdiabolismと総称すべきである。太田竜氏がいうようなサタニズムではない。ヨーロッパの悪魔はスペイン語のdiaboroディアボロが一番、多用される。・・・そして悪魔主義の一語で、何かが解明されたことにはならない。そんなおどろおどろしいものなど存在しない。存在するのは、それらの秘密結社の中で行われている儀式だ。(田中注:ここから太字の文章)犯罪を共同するための怖ろしい秘密の儀式だ。その儀式に参加した者たちは二度とその組織から逃げられなくなる。」(引用おわり)
この秘密の儀式というものの全貌は『真のユダヤ史』第6章―ユダヤの恐るべき宗教儀式の秘密(p123~160)で暴かれています。「ワクワク、ドキドキしたい人」は読んでみてください。
太田竜氏の陰謀論は、秘密結社の儀式をきちんと研究分析していないのでしょう。だからフリーメイソンとユダヤの秘密結社をいっしょくたにしているのでしょう。
フリーメイソンの儀式については『陰謀論とは何か』の巻頭資料7に絵が出ていますが、どんな様子なのか知りたい方は、トルストイの『戦争と平和』の第二巻のp100あたり、第二部の最初のところに、主人公の一人ピエール・ベズウーホフがフリーメイソンに入信するシーンがあります。30ページぐらいなので本屋で立ち読みできますよ。
フリーメイソンの儀式、また組織の教義は世界の地域、時代ごとにやや違いもあるようです。トルストイが描いたフリーメイソンはモスクワ支部のそれであり、当時の貴族社会のロシア皇帝アレクサンドル1世が主唱する神聖同盟を支持する考え方が濃くみられる。(1800年前後)
またフランス革命前夜のフリーメイソンについてはモーツアルトのオペラ『魔笛』もフリーメイソンの思想表明である、と昔から言われているようだ。自分が属している支部で違いがあるのだ、というメッセージをモーツアルトは伝えようとした、という。そしてこれがモーツアルトの暗殺と関わりがあるという、ユダヤ陰謀論者もいるそうで、これがドイツのナチス時代にも流布したようだ。サリエリがモーツアルトの暗殺の張本人だとする主張は、ユダヤ陰謀論と通低しているのだと述べている本もある。『撲殺されたモーツアルト』(1791年の死因の真相)ジョルジュ・ダボガ著 谷口伊兵衛ほか訳 而立出版
サリエリがモーツアルトを殺したというのは、映画「アマデウス」で世界的に流布されていますが、どうやらこれもコンスピラシ―で、真相を隠すために作られた神話なんでしょう。(つづく)
田中進二郎拝
【977】[1106]NHKドラマ「負けて、勝つ ~戦後を創った男・吉田茂~」
ご覧になった方も多いかと思いますが、考証のせいかタイトルと裏腹に「戦争で負けても外交で勝とうとしたけれど、やっぱり負けたのでは?」と思わせる単純ではない演出になっていました。
やはり鳩山自由党が選挙で第一党になったもののGHQの圧力により公職追放→第一次吉田内閣成立となったプロセスが印象深く、あぁ60年以上前の話でも陸山会事件→小沢一郎の代表辞任のプロセスと全く同じだなと思わせました。
(副島先生は映画版「小説・吉田学校」のこのあたりのシーンの印象を時々書かれていますね)
興味深いのは鳩山の公職追放のきっかけになったのが外国特派員協会主催の会見だったらしいということ。
このあたりは田中角栄の失脚の原因となった金脈疑惑追求が同協会での会見から口火を切ったことを思い起こさせます。
やはり後ろ暗い協会なのでしょうね。
【976】[1105]五欲について
会員番号1149番の茂木です。
http://celadon.ivory.ne.jp
“陰謀論とは何か”副島隆彦著(幻冬舎新書)を楽しく読みました。「一般人の興味を逆手にとって、真実(本当のこと)をやさしく語りかける」という洒脱な方法で書かれた本ですが、本物の思想家・副島氏のこういった芸を理解できるのは、ここの会員といえども多くはないかもしれません。
中でも第3章と第4章は、ヨーロッパの合理思想の生い立ちを知る上で重要だと思います。初めての人も、ここまでたどり着けば、やがて真実に眼を開くチャンスがあるのではないでしょうか。ここの会員ならば既知の内容かもしれませんが、復習の意味も兼ねて、改めて読んでみてはいかがでしょうか。
第3章の中に、次の文章があります。
(引用開始)
私はラッショナル・マインドによる思考と組み立てを、一所懸命、英語の辞書を引きながら何十年もずっと勉強してきた。それがユダヤ人的な思考にもなっていった。このラチオ、ラッショナルがどんどん極端になっていくと、greed(強欲)になってしまう。これがいけない。とにかくどんな卑劣な手段を使ってでも目的を達成するみたいになってゆく。
(引用終了)
<同書 148~149ページ>
理性的で健全なはずのratioの思想が、どうしてgreed(強欲)に至るのか。それは端的に言えば、人に備わる五欲(食・睡・排・名声・財)のうち、前の三つ(食・睡・排)が「脳幹・大脳旧皮質主体の思考」による身体的欲望であるのに対して、後の二つ(名声・財)は「大脳新皮質主体の思考」によるものだからだと思われます。
このことは、会員の崎(崎は立つの崎)谷博征氏のご本“グズな大脳思考 デキる内臓思考”(アスカ)にもありますから、みなさん周知のことでしょうが、復習を兼ねて書いてみます。
そもそも後者(名声・財)は、前者(食・睡・排)の身体的欲望を、人の脳が肥大化させたものです。人は、大脳新皮質を進化させて、道具を作り、計画を練り、通貨を発明し、前者(食・睡・排)の欲望をより効果的に満たす方法をいろいろと編み出してきました。その過程で生まれたのが後者(名声・財)です。
大脳新皮質主体の思考は、本来「公的(Public)」なものの筈です。そもそもこの機能は、集団の(欲望充足の)利便性を上げるために発達してきたのですから。しかし、社会の発展に連れて、これを私的(Private)な欲望充足に用いる悪賢い輩がでてきます。
脳幹・大脳旧皮質主体の思考は、身体的欲望が収まってしまえばそれで一旦終わりますが、大脳新皮質主体の思考は、身体的束縛を受けにくいところがあります。ratioという単語が「比率」をも意味するように、この思考過程は、身体を離れてどんどん飛躍・増殖します。自動操縦ロケットのように止まることを知りません。
ヒトとは本来、「理性を持ち、感情を抑え、他人を敬い、優しさを持った、責任感のある、決断力に富んだ、思考能力を持つ哺乳類」のはずですが、大脳新皮質主体の思考を私的(Private)な欲望充足のみに用いていると、名声欲と財欲とが果てし無く増殖し、ヒトは「他人を蹴落とそうとする、悪知恵に長けた、責任感の無い哺乳類」となってしまうわけです。
【975】[1104]フフホト通信(山東省青島市から)
山東省青島市から石井裕之がフフホト通信をお届けします。
最近、日本の方からセカンドハウスに関する問い合わせを多々受けます。特に首都圏に御住まいの方に多いですね。退職金で購入出来る範囲でとか、天災に備えてなんて理由からのようです。それに折角買うんだったら値上がりの期待出来るもので、スポーツ・ジム施設の完備されたマンションが良いね、なんてご意見も聞きます。
そこで、日本人が中国にマンションを購入する際の注意事項を列記してみたいと思います。
①中国では不動産に対する所有権は基本的に認められておりません。それが中国人であろうが外国人であろうが同様です。住居の場合、50年~60年の使用権を購入する、ということになります。
②外国人がその不動産の使用権を購入する(以下、購入すると略します)場合、条件が付けられる場合があります。その一番大きな条件とは、ローンが組めない。現金のみの買取になります。
③上海や北京の中心部などにおいては、外国人の購入することが出来ない物件もあるようです。
④一般的に一年以上中国に滞在していることが不動産購入に必要な条件です。
⑤地域によって、上記「④」が緩和されている場合があります。
⑥中国人向けの価格と、外国人向けの価格が違う場合があります(当然、外国人向けの価格の方が高い)。
⑦地域によって不動産購入と同時に長期滞在ビザの発給が得られる場合があります。これはその地域行政のサービスですね。
⑧日本では「坪」当り単価(3.33平米)で金額を表示していますが、中国では「1平米」当り単価を用います。
⑨最近のマンションは内装工事を仕上げてから受け渡しをしている物件も見掛けられますが、基本的に内装工事は購入者が行います。
⑩上記「⑨」のような状態をスケルトンでの受け渡しと言いますが、床材を張ったり、壁に断熱材を入れたりするところから購入者がしなければなりません。
⑪そのため、中国では内装工事屋が大繁盛していますし、内装建築資材屋の数がやたらと多いですね。日本では有り得ないでしょうが、「床は大理石張りにしようか、それとも木板を使うか」とか、「クローゼットをどこの壁にどのように配置しようか」なんてことをDIYすることが出来ます。好きな人には堪りません。
⑫ただ、その内装工事も日本の仕上げ品質に比べてしまうとお粗末としか言い様が有りません。それに工事をしにくる職人の腕も怪しいものです。
⑬不動産価格ですが、地方によってマチマチです。例えばフフホトのような人口300万人程度の地方都市であれば、8000元(10万円)/1平米くらい出すと街の中心に割りと近いところにマンションを購入出来ます。これが青島になると25000元(31万円)/1平米以上出さないと良いところに住めません。北京や上海になってくると青島の5~10倍に跳ね上がります。
⑭今から10年くらい前であれば、マンション価格の値上がりも相当激しいものがありました。3年で2倍になった、という例もあったくらいですから。ただ、今はそのような値上がりは期待出来ません。
大体そのような感じです。
上には書きませんでしたが一番やってはいけないことは、飲み屋で知り合いになった中国人の女の子の名義でマンションを購入する、ということです。これでマンマと騙し取られた日本のオジさまを何人も知っています。
日本語が話せるというだけで相手(女の子)を信用しないようにすることが肝心ですね。
【974】[1103]11月の米大統領選挙について。
こんばんは、加地 龍太(かじ りょうた)です。
購読している月刊誌「選択出版」の10月号に気になる記事が載っていたので、ここに転載貼り付けしてシェアします。
(転載貼り付け始め)
共和党の「黒幕」が復活
●米大統領選に波乱はあるか
カール・ローブという人物をご存じだろうか。「選挙の天才」「陰の大統領」「共和党の事実上のボス」など、数々の異名をとることで「悪名高い」人物であり、米国人ならばその名を知らぬ者がいないというほどの有名人だ。その数々の「実績」や共和党のキングメーカーとしての横顔については、すでに本誌二〇一〇年十一月号で触れており、ご記憶の読者も多いだろう。オバマ氏への政権交代を機に、最近は表舞台から一切姿を消しており、一見政界から引退したとみられていた。しかし、彼は鳴りを潜めて、その天才ぶりを発揮する機会を虎視眈々と狙っていただけだったようだ。
投票まで残り一ヶ月余りとなり、大詰めを迎えた米大統領選挙だが、ここにきて、にわかに浮上した「波乱要因」が米国内で識者の話題をさらっている。ほかでもない。ローブ氏の「復活」である。
●すでに二千二百万票が削除?
九月中旬、米国である衝撃的な告発本が上梓された。『ビリオネアと票泥棒:投票を盗む九つの方法』--著者は、調査報道ジャーナリストとして著名なグレッグ・パラスト氏。二〇〇〇年の大統領選において、フロリダ州の黒人投票がブロックされた事実を突き止め、ローブ氏らの「選挙工作」の実態を暴露したことで世間の耳目を集めた人物だ。同氏によると、今回はもっと洗練された手口が使われているという。
「オバマ大統領の再選を阻止するには、その大票田となっている黒人やヒスパニック系、ラテン系の人々の票をいかにブロックするかがカギになることは言うまでもない。代表的な手口は、例えば”ロバート・ムーア”という名前は黒人に非常に多い名前だが、仮に同名の人物が一人でも刑務所に収監されていれば、犯罪者には投票権がないことを利用して、何千人もの同名の黒人を投票者名簿から意図的に削除する」
パラスト氏によれば、ローブ氏は「Themis」というデータマイニング用のコンピューター・プログラムを開発しており、それを駆使すれば優秀なハッカー集団を使って選挙登録されている有権者名簿の中から、特定の人種を選び出し、登録を抹消することができるという。米国の場合、有権者が投票をする場合、事前登録が必要となる。「もちろん、オンラインで自分の名前が登録されているかどうかチェックすることもできるが、投票日ギリギリにチェックして、抹消の事実が判明したとしても、後の祭り。今回の選挙には間に合わない」(パラスト氏)。
ローブ氏の「手口」はこればかりではない。選挙管理委員会や選挙担当の州役人などの買収を通じた「票泥棒」の実態もパラスト氏は指摘する。「アフガニスタンなど海外に派兵されている米兵も投票権を持つが、彼らは通常、普通郵便で投票する。ところがそのいくつかは、選挙管理委員会に送られてきても梱包されたまま、開けられるとはない」。兵士には相対的に貧困層が少なくないが、そのほとんどが民主党の潜在的な支持者であることが多く、オバマ陣営への打撃としてはきわめて効果的だ。
「言うまでもなく、登録された名簿から正当な理由もなく特定の名前を削除することも、人種をターゲットにすることも違法であるが、不正を証明することがほとんど不可能なので、この不正行為がなくなることはない。
今でもローブらは必死に民主党に投票しそうな人種の名前を削除し続けている」(同)
このようにして削除されている選挙人名簿の数は、一説には二千二百万票にもなるとの見方もあるというから、驚くほかない。
こうしたローブ氏の暗躍を支えているのは、彼が集めるその巨額の選挙資金にほかならない。そして、その嚆矢となったのは、一〇年一月に連邦最高裁判所が示した、ある「判断」だった。有名な「シチズン・ユナイテッド対連邦選挙委員会」の裁判で争点となったのは選挙活動における「表現の自由」であったが、この裁判の結果、選挙団体であるPAC(政治活動委員会)に対して、個人も企業も無制限に寄付できると認められたのである。その後の選挙活動を大きく変えたこの判決の恩恵に最も浴した人物こそローブ氏であった。
彼は判決の三ヵ月後に自宅に二十五人ほどのビリオネアたちを招待し、そのときこらした謀議から生まれたのが、ローブ氏の資金源である政治団体「アメリカン・クロスローズ」とその系列団体である「クロスローズGPS」であった。
「共和党はテレビ広告による中傷合戦に巨額の資金をつぎ込んでいるが、その資金の出所こそローブだ。しかし、彼は自分の指紋や足跡を残さず巧妙に陰で操作することに長けており、CIA工作員も彼の手法を学んでいるほどだ」
こう語るのは、カール・ローブ氏の動向詳しいジャーナリスト、クレイグ・アンガー氏だ。アンガー氏によると、「連邦最高裁の判決が出た二〇一〇年に行われた議会選挙で共和党は見事大勝利を収めたが、あれはローブにとっては単なるリハーサルに過ぎない。それ以後、ローブはビリオネアから十億ドルを集めたようだ」。いまや、共和党の選挙戦略の趨勢はローブ氏の一挙手一投足にかかっているといっても決して過言ではない。
●浮き彫りになる共和党の「窮状」
だが、選挙最終盤における、こうしたローブ氏への過度な依存ぶりが浮き彫りにするものこそ、共和党の「窮状」にほかならない。
移民増大による白人保守層の拡大とそれに伴う左傾化によって、共和党の選挙地盤は年々崩壊しており、一部には「今回こそ共和党が勝ちうる最後の選挙」(米ジャーナリスト)との指摘もある。
投票日までの残り少ない期間で選挙戦の帰趨を左右するのは、オハイオ州、バージニア州、コロラド州、ウィスコンシン州など、いわゆるスイングステートと言われる激戦州だが、ニューヨーク・タイムズ紙によれば、各州に割り当てられた五百三十八人の選挙人のうち、オバマ候補はすでに二百三十七人を固めているとされている。
過半数の二百七十人を制するtめには、これら激戦州でオバマは三十三人を取ればいいことになる。
依然、共和党の劣勢は変わらない。
加えて、ロムニー候補の度重なる「失言」や先の民主党大会のまれにみる成功を受け、共和党はますます窮地に追い込まれている。
それに伴い、ローブ氏のスーパーPACによる広告キャンペーンは、その勢いを一段と強めている。最近の新しい広告では本来の共和党支持層である富裕層からはかけ離れた炭鉱労働者をターゲットにしたものまで登場しており、まさになりふり構わずといった格好だ。
ローブ氏の「復活」で急速に泥沼化の様相を呈し始めた米大統領選挙。彼の手腕がもたらすものは共和党の勝利か、米国社会を切り刻む深刻な亀裂か。二〇〇〇年の「混乱」が再び繰り返されるようなことがあれば、それこそローブ氏の「手腕」といっていいだろう。
(転載貼り付け終わり)
【973】[1102]「陰謀論とは何か」を読んでみて
JFK暗殺
多分、これが結構有名な映像だったと思います。
http://www.youtube.com/watch?v=DguBcLpWBS0&feature=related
実行犯はかなり明確にわかりますが、実行犯に指示を与えたのはどのような団体か個人だったのか。
このあたりは一般庶民には想像もつかずさっぱりわかりません。
それ以前にわかるはずがないか、ですか。
わかってしまえば都市伝説とか陰謀論、共同謀議ではなくなってしまいますね。
失礼しました。
【972】[1101]前原誠司の9月の訪米時の講演
Hon. Seiji Maehara: “Japan’s Security Policy and the U.S. Rebalance to the Asia-Pacific” – YouTube http://www.youtube.com/watch?v=tj8t8yvkYQY&feature=youtu.be
これが属国日本のワシントンにおける真の姿です。
この惨めさを観てください。
【971】[1100]「隠された歴史」を読んで
もの凄い権力を持つと維持管理も大変なようです。
バチカンにどの程度の権威があるのかは日本の辺鄙な片田舎に住んでいるのでさっぱりわかりません。
以下、転載
現在位置:朝日新聞デジタル国際ヨーロッパ記事2012年10月1日19時13分
「イエスに妻」否定 バチカンが公式見解関連トピックスエジプト [PR]
「イエス・キリストに妻がいた可能性を示す記載」として、話題を呼んだ古代紙パピルスの切れ端について、バチカンの公式見解を伝える日刊紙オッセルバトーレ・ロマーノは「まったくのできの悪い偽造品」と否定する記事と、編集長の論説を9月28日付で掲載した。
切れ端は縦4センチ横8センチ。北部エジプト…
続きを読む
転載終了
なお、続きはお金がかかるので、読みたい人はお金を支払って読んでください。お金をかけたくなくても読みたい人は図書館に行くと読めると思います。
【970】[1099]今のこの 中国人たちの 生きることへの必死さに勝てる国は、どこにもない。
副島隆彦です。
以下の文を、勝手に無断で ここに転載します。抗議がきたらすぐに消します。樋泉克夫(ひいずみかつお?)さま。なにとも、無断転載を お許し下さい。
以下の文にあるとおり、今の中国人の生きることへの必死さに、敵(かな)う国は、ない。 だから、私が、ずっともう8年間も言っているとおり、中国が、2015年から 次の世界覇権国になるのだ。 ふやけきったアメリカ帝国の、 ワル(悪)女 ヒラリーの 中国包囲網(ちゅうごくほういもう、containing China コンテイニング・チャイナ。 東シナ海での軍事衝突も辞さず)戦略など、今の中国人に通用しない。 彼らは、中国民衆の真の強さと、恐ろしさを、まだ、知らないのだ。 副島隆彦拝
(無断転載貼り付け始め)
樋泉克夫のコラム 【知道中国 808回】
――中国人はイタリアを乗っ取る気なのか 『I CINESI NON MUOIONO MAI』(R.Oriani R.Stagliano Chiarelettere 2008)
日本でも参考になるだろうからと、イタリアの友人が送ってきてくれた。
イタリア有力紙 の2人の若い記者が全土をこまめに歩き取材して書き上げている。 「死に絶えることなき中国人」という書名も凄いが、「生きて、カネ儲けして、イタリアを ひっくり返す。恐怖するイタリア人」とズバリ核心を衝いたサブタイトルにも驚いた。
だが読み進むに連れ、中国人のイタリア席捲、いや蚕食ぶりの凄まじさには魂消るし かなかった。
先ずイタリア西北部の米所(こめどころ)で知られるピエモンテでのこと。 80年代末に紅稲(あかいね)と呼ばれる 雑稲 が 突然変異のように発生し増殖をはじめ、稲の生産 を急激に低下させた。
ところが紅稲は除草剤や除草機では駆除できない。やはり1本 1本を丁寧に人力で抜き取るしかない。 だが、肝心の人力は不足するばかり。農家の苦境をどこで聞きつけたのか。そこへ 大量の中国人がやってきた。
イタリアで半世紀以上も昔に行われていた田の草取り の方法のままに、彼らは横一列に並んで前進し、紅稲(あかいね)を抜き取っていく。 「7, 8 月の灼熱の太陽を受け泥に足をとられながら、手足を虫に咬まれ、腰を曲げ、全 神経を紅稲に集中する。 想像を超える体力と集中力、それに一定の植物学の知識が 必要だ。
紅稲は一本残らず抜き取らなければ正常な稲に害が及ぶ、抜くべきか残す べきかを知っておく必要がある」。過酷な作業ながら収入は少ない。 だが喜んで中国人は請け負う。 ある日、田圃で中国人のひとりが脱水症状で倒れた。 イタリア人の雇い主は、彼らに「健康を考慮し明日からは10時 間以上の作業を禁ずる」と告げた。
翌日、雇い主が田圃に行ってみたが誰もいない。 慌てて宿舎に駆けつけると、彼らは荷物をまとめ立ち去るところだった。彼らは口々 に「毎日10時間しか働けないなんて、時間のムダだ」と。著者に向かって雇い主は呆 れ返った表情で、「中国人は疲れることを知らない。気が狂っている」
かくして「中国人がいなかったら、イタリアの米作りは成り立たない」そうだ。 農業ですら、この調子である。大理石の石工、ゴミ処理工場労働者、ソファー・皮革・ 衣料職人、バー、レストラン、床屋、中国産品の雑貨商など・・・
ミラノを「イタリアにお ける中国人の首都」にして、イタリアのありとあらゆる産業を蝕みつつある。 その大部分は浙江(せっこう)、福建(ふっけん)省人で、多くは非合法でイタリア入りしている。 教育程度は他国からの移民に比較して低く、それゆえイタリア社会に同化し難い。苦 労をものともせず、倹約(けんやく)に努めるという「美徳」は備えてはいる。
が、それ以外に目立つ ことといえば博打、脱税、密輸、黒社会など。どれもこれも、胸を張って誇れることで はない。 文化程度の低さは、勢い生きるためには手段を選ばないことにつながる。 これが現在のイタリアで増加する中国人の姿だ。
イタリア人は、彼らを通じて中国を 知る。だが、中国人は、そんなことはお構いナシだ。子供をイタリアの学校に通わせ、 イタリア人として育てようとしている両親もいることはいるが、なんせカネ儲けに血道 を挙げているので、学校で、地域社会で偏見に晒されている子供の苦衷を推し量るこ となどできはしない。
最後に印象的なシーンを・・・著者がアンナと呼ばれる20歳の中国娘に「夢は?」と尋 ねる。 「夢! そんなもの知らないわ。中国人って1ヶ所には留まらないものなの。あっちが よければ、あっちに行くわ。おカネの儲8もう)かり次第ってとこね。この地に未練なんてない わ。もう14年は暮らしたけど、とどのつまりは行きずりの人間なの・・・」。 《QED》
(転載貼り付け終わり)
副島隆彦です。 昔の日本人もこれぐらい強かった。 私たちは、欧米白人のようになって、大事な何かを忘れたのだ。 「中国人て、いやね。気持ち悪い。あっちにいってって感じ」と、眉(まゆ)を顰(ひそ)める、小金持ち層の今の、日本人女たちも、昔の、米俵(こめだわら)を担(かつ)ぎ、リヤカーで魚を売り歩いていた、自分のおばあさんたちのことを思い出すべきなのだ。 何を気取っているのか、バカどもめが。 副島隆彦拝
【969】[1098]シリア内戦について思うこと
シリアで本格的な民衆蜂起が始まったのは昨年の3月18日とされています。おととしからすでに反政府デモは始まっていますが、いずれも小規模で、治安当局によって抑えられてきたようです。それが昨年3月に首都ダマスカスの南約150キロのダラア市(新約聖書でイエスが奇跡を起こしたとされるガリラヤ湖に近い)において、数千人のデモ隊に治安部隊が発砲し数名死亡する事件が発生します。そこから反政府運動は激化し、内戦に発展して、この1年半で戦闘による死者の数は三万人にのぼると、報道されています。
戦闘以外で死んだ人間も多数いるでしょう。昨日の戦闘でも、アレッポの世界遺産の歴史的地区が炎上したようです。とっくにシリアの観光業は壊滅しているそうなのですが。
8月に重たい掲示板(1077)で副島先生が「私はバシャール・アサドを支持する。アサドは何も悪いことはしていない。・・・住民虐殺は嘘だ。・・・アルジャジーラができた時からの、後ろ暗い資本関係で、これもアメリカが操っている。アルジャジーラの偏向報道が初めから起きていた。」と書かれていました。ちょうどその翌日に、女性戦場カメラマンの山本美香さんが、アレッポで銃撃され死亡しましたが、大手メディアは『アサド政権の仕業である』と報道しました。
「ツイートTV」というサイトでは「山本記者が日テレの上層部に命令を受けて、シリアで自由シリア軍と合流して取材を開始した。外国人記者それも女性が殺害されるということが、シリア国民に対するプロパガンダとして必要である、と反政府側は考えている。アサド政権をメディアが非難するためのいけにえとして、シリアで殺されることがあらかじめ計画されていたのだろう」と指摘していました。
自由シリア軍はアラウィ派(イランの宗教指導者にシーア派の一派として公認されたらしい。アサド一族ももともとこれに属している)の住民を虐殺しておいて、直後にアルジャジーラなどで偏向報道する。事実が明らかになってくると、一切口をつぐむ。という手口が繰り返し行われてきた。アラウィ派住民の殺され方は喉をナイフでかき切るやりかたで、これはアルカイダ特有の殺し方だそうである。シーア派やキリスト教徒を狙った人質事件も横行し始めた。
シリア大使を2006年から4年間務めた国枝昌樹氏(くにえだ まさき)の著書「シリア」(平凡社新書)によると、アルジャジーラの反政府側の捏造(ねつぞう)工作と報道の在り方に抗議して、辞職する記者が相次いでいるそうだ。シリア報道の拠点である、ベイルート(レバノン)の支局では3人がすでにみずから辞職している。(うち支局長2人)またテヘラン(イラン)の支局長も二人が続けて辞表をたたきつけて去った。彼らの一人はこう言っている。「アルジャジーラは、シリア内戦が始まってからのこの一年で1300万人の視聴者を失った。」と。「カラスを鷺と報道するやりかたにはもう我慢できない。」こちらは、辞職したモスクワ支局長の弁である。(P137~138より)
・ネオコンとGCC加盟国のメディアによる扇動
このようなシリアのアサド政権たたきの背後にいるのは、アメリカ、そしてイスラエル・ロビーの連中であるが、GCC加盟国(湾岸協力理事会:サウジアラビア・バーレーン・クウェート・オマーン・カタール・アラブ首長国連邦)これに加えて、トルコも加わっている。アルジャジーラは、GCC諸国内の民主化運動については報道しないのだ。これらの国々こそ本当の民主化が必要なのである。しかし、これらのペルシャ湾岸の首長・王国群の民主化は絶望的に厳しいようだ。イスラム世界の本当の怖さがここにありそうだ。ネオコンの残党たちが、サミュエル・ハンチントンの「民主化の第三の波」と論陣を張るが、ここにメスをいれたりはしない。イエメンとかシリアとかエジプトとかリビアとかイランとかイラクとか「民主化=democratization」を強要された国々に共通しているのは、社会主義思想がある程度実現した国々、あるいは社会主義的な政策が国内においてとられたことがあるということである。つまりフランシス・フクヤマのいう「歴史の終わり」はまだ来ていない。いや、洗脳された「末人」にとっては、「開かれた社会」などというものが理想にみえるのであろうが。
(末人:まつじん the last man もともとヘーゲルの言葉。それがニーチェの「ツァラトストラ」を経て、ヘーゲル・コメンテーターのハイデッガーに引き継がれて、科学技術社会の人間論となったのだ。末人については副島先生の仏教論「隠された歴史」の最終章を読まれたい。)
おおまかにいってしまうと、イスラエル・ロビーの強硬なシリアたたきの要求に突き上げられて、オバマ大統領はアサド退陣を要求し、国連安保理で制裁決議を図った。(2011年10月。これはロシアと中国の拒否権発動で廃案になる。)つぎにGCC加盟国が「アラブ連盟」という仮面をつけて、経済制裁を決議した。(同年11月)アサド大統領は猛烈に抗議した。アラブ諸国むけの輸出額がシリアの全輸出額半分をこえるのである。やがて、この決定にイラク、ヨルダン、レバノンが反対姿勢をとるようになった。アサドはGCC加盟国を「アラブ世界の裏切り者」と非難しながらも、アラブ連盟との合意の履行を行った。すなわち9207人に及ぶ恩赦の決定である。(12年1月)
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・アサド大統領は西欧的な指導者、ヨーロピアン
さらに2012年の2月には以前にアサド大統領は、国連やアラブ連盟の要求をいれた新憲法の人民投票を行っている。これは可決された。この憲法では、大統領は競争選挙の原則と、改選によってのみ大統領職が続けられることが明記されている。また5月には人民議会総選挙がおこなわれるのである。、しかしオバマ大統領はどれもこれもアサドがやることは「非民主的である。まったく評価しない」と非難し続けた。しかしシリア国民はよくわかっているのである。アサドと国連のどちらが正しいかということを。またアサド政権下で民主化運動を行ってきた運動家たちも、自国の問題が次々と国内に入ってくる、反乱軍(トルコの庇護・監督のもとにあるアサアド大佐に代表される。)やイラク、サウジアラビアの国境を越えて入ってくるアルカイダ勢力などと手を組むことへ危惧を抱いている。イスラム主義が政権の主導権を握れば、シリア国は諸外国の奴隷状態になってしまう。イラクのように自爆テロが日常の国になってしまってよいわけがない。
バシャール・アサド政権がすぐにも倒壊すると論じた政治家は多かったが、誰もここまでしぶとく頑強に抵抗してくるとは思わなかった。四面楚歌の中で、バシャールのもとに精神的に一致団結している。アサドも兵力をダマスカスや、アレッポに集結させて、戦争による被害をなるべく最小限に食い止めようとしている。戦略的にも、領土保全の点でも優れた戦い方だ。アルカイダを殲滅するには遠く及ばないだろうが、士気が下がりにくいだろう。最後になったら、首都ダマスカスを巨大な要塞に変えてしまえばいい。GCC加盟国のカタールやトルコもいつまでも隣国をいじめているわけにはいかない、戦争によって、自国の利益も大きくそこなわれていくのである。なにせシリアは古来から文明の十字路だ。ここを物資や人間が通れなければ、湾岸諸国もトルコも困ってしまうのだ。まさかイスラエルに通してもらうつもりだろうか。
ところでイスラエルは表面上、ゴラン高原から文字通り、高みの見物をきめこんでいるが、さぞ内心では焦っているだろう。当初は簡単にアサド政権を反乱軍が倒して、スンナ派の政権ができるということになっていたのである。だから、そうなればアラウィ派はシリアから亡命しなければならない。そこで彼らを受け入れてゴラン高原のシリアとの国境線に住まわせるという構想を練っているのである。彼らを人間の盾として使う、というのが狙いである。どこまでも悪辣(あくらつ)だ。狙いがはずれて、イスラエルの政治家はみんな押し黙っている。「うかつなことをいってはいけないよ」とヒラリーあたりに厳しく言われているのかもしれない。キッシンジャーもイスラエルの国策に従って、不介入主義というのを言っているそうだ。(岡崎戦略研究所の文章による。)
今日はここらへんで終わります。長くなりました
田中進二郎拝