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Loginはこちら【1197】[1375] [1374]の若者へ
前田和寿です、
[1374]の若者へ。
分別ある大人とは、黙ってお金儲けをするものです。自分の収入も資産額も口には出しません。あなたの人生だから好きに生きればいいけど、もうちょっとだけ大人になるといいよ。自分の自己重要感を自分で満たせる術を覚えるといいですよ。あなたがお金持ちになれる事を願っています。
【1196】[1370]1344大川さん大変遅くなりました
中野剛志「反・自由貿易論」と「TPP亡国論」(こちらは間違って別の本を買ってしまいました)はお勧めいただいた後、すぐ読み終わっていたのですが、投稿が大幅に遅れてしまいすいませんでした。
結論から言うと、TPP加盟は全体として日本の国益に反し、アメリカのやりたい放題になる恐れが非常に高いと思います。ぼくの勉強不足かも知れませんが、モノづくりを忘れたアメリカにもはや国際競争力のあるメーカーはほとんどないように思えます。アメリカの狙いはズバリごり押しによる金融・保険、知財、政府調達分野への参入とそれに伴う裁判や紛争でもぎ取る魂胆の賠償金・和解金でしょう。
オバマさんはお膝元のデトロイト市の破綻、国内景気不振により支持者から相当突き上げを喰らっているのでしょう。年内に性急に妥結する必要性は少なくとも日本側にはありません。全く余裕がなくかなり追い詰められているのはアメリカの方です。
中川八洋「TPP反対が国を滅ぼす」は農業分野には当てはまると思いますが、日本全体のことを考えると必ずしも賛成できません。反共精神のあまり、後半は感情的論調です。
自由貿易か保護貿易かという問題はどちらか一方だけが常に正しいとは限らないと思います。その時の自国の国内事情や世界情勢によって使い分けるのが現実的です。少なくとも貿易のために古来からの慣習・法律・言語を他国の介入によって変更を強制されてはいけないし、それこそ本末転倒です。多国籍企業は資本力にものを言わせていくらでも国境をやすやすと越えられても、一般庶民はそうはいきません。経済はボーダレスになっても、政治的にはますますボーダフルになってきているのは、民族・宗教的に相容れない国がいつまでも敵対をやめなかったり、小国がどんどん分離独立していく様からも明らかです。
とにかく、今回は大川さんのおかげでいい勉強になりました。
【1195】[1369]クレバーとシタタカサ
その前の晩は、たくさんの来客があり、少々深酔いして、今朝(9月8日)は10時も廻ったころに目覚め、そして居間に出てきますと、家内が民放のテレビ番組を見ておりました。
まだ、幻覚状態の私にはその番組の内容が掴めず、「オリンピックはどこに決まったの?」と家内に訊くと、「東京だ」と言う。ボーとしている私は特に何も感じませんでしたが、そのまま番組を眺め続けていると、招致委員関係者の現地祝賀会会場での、お決まりの招致関係者へのインタビューが始まりました。
しかし、招致委員会の委員の一人である鈴木大地の話で、一変に私は覚醒したのです。
要約すると、こんな感じでした。
インタビュア おめでとうございます。今のお気持ちは?
鈴木 「嬉しいです。だから、こんなに酒臭いでしょう。でも今晩だけは勘弁してください。明日からはちゃんとやりますから。」
インタビュア いろいろと大変だったでしょう!
鈴木 「いいえ、そんなにやったわけではありませんから。でもここにいない人、表には出てこない裏で活躍してくれた人を思うと、こうやって目から汗が出てきちゃあうんですよ。」
そして、お決まりのインタビューが少し続いたのですが、最後に
鈴木 「ごめんなさいね、こんなに酒臭くて」(と言ってインタビュアに息を吹きかけるマネをする)
しかし、テレビで見ている私にはどう見ても、彼は酔っていたようにも見えないし、口調もまったく酔った様子もありませんでした。
そこに彼の人間性と、クレバーさ、そして、シタタカサを見たような気がしたのです。
彼のほんとうに短い発言でしたが、招致関係メンバー間の暗黙の了解だったとしても、決して公に口にしてはいけない言葉を彼が発したようにも思えたのです。しかし、その発言で彼が自分の責任ある立場を追われることもないように、しっかり演技して、そこも防御していたようにも感じられたのです。
つまり、彼の発言を聞いて咄嗟に頭に浮かんだのは、前東京オリンピックの招致時の、日系二世、ロス在住だった『和田・フレッド・勇』さんのことです。今は故人でいらっしゃいます。
当時の東京オリンピック開催が決定された年は戦後14年経ったとき(1959年)ですが、当時の世界の多くの国の人々は、日本人が大嫌いだったと断言しても過言ではないでしょう。
日本人と言えば、例えば、メガネを掛けたチビで出っ歯な人種で、ペコペコしているが、こすからい卑怯な奴ら・・・・・と、いくらでも悪口を挙げることができます。そして、日本と言えば貧乏な国で、作り出す製品は低品質の物真似、安物。
しかも他の立候補地には、アメリカのシカゴもあり、当時のアメリカ大統領・アイゼンハワーがIOC総会に招致のための親書までも送っています。それだけではありません。東京前の開催地はすべて白人国家ですし、東京の二大会前のメルボルン大会(1956年)の時でも、金メダルを争えるような世界的実力を備えた日本人競泳選手ですら、練習・調整では白人選手が泳ぐ公式の練習プールに入れてもらえないような状況でした。
しかし、当時の招致委員には冷静沈着に状況判断と策を練れ、しかも世界を知る人たちがいたのです。
ここでそれを語ることが本旨ではないので、詳細は省きますが、シカゴに勝つ為には、そのアメリカの裏庭的な中南米諸国の票が取れれば、マイナスとプラスで倍の票になる。そのためには、一介のスーパー経営者ではあるが、中南米諸国にコネがあり、信頼も厚く、それらの国の人々の心境も知る前述の和田氏にお願いするしかないと、彼に白羽の矢を立てたのです。
だからと言って、和田氏と親交の深い日本の招致委員が個人的頼みに行って、まるで、「和田さんだったら、誠心誠意をもって彼らと話をすれば良い結果が得られはずです」みたいな頼み方すれば、和田氏だって、困惑するのみでしょうし、まずは和田氏に対して全くの礼を失している如きのストーリーで終わってしまいます。
その招致委員は当時の岸首相に和田氏宛ての親書をお願いし、それを携えて和田氏に会いに行き、お願いしたのです。
もちろん、その親書に何が書かれてあり、和田氏がメキシコを最初に訪れ、そして他の中南米諸国でどんな話をして説得にあったたのかは、私如きにはまったく知る由もありません。
しかし、私でも知っている事実はたった二つ、それは圧勝で東京開催が決まったことと(シカゴは2位)、その後、次の開催地がメキシコシティに決まったこと。
もちろん、私には政治、外交、そしてこのような外国(人)との交渉経験はまったくありませんので、別世界の話です。ただ、生きてきたというだけの経験ですが、この二つの事実が何を物語るかは、私なりの多少の勝手な類推はできます。
当時の私の年齢では、このようなことを知るはずもありませんが、この話を普通の日本人が知るようになったのは、むしろ和田氏がお亡くなりになってからだと思っています。
(もちろんその当時、そういう話は和田氏のアメリカ社会での立場やセキュリティーを顧慮して、今の我々の庶民感情論は別にして、伏せることが当然でしょう)
ここで、和田氏に礼を失することなくということを書きましたが、実はそれ以降の無頓着極まるお願いを和田氏に依頼するスポーツ競技団体組織が数々出現し始めたからです。
つまり、当時の日本の各スポーツ競技団体組織には金銭的余裕がなかったことは事実でしょうが、アメリカで開催される様々な国際競技大会に出場する日本選手対する、日常的世話や寄付金集めを和田氏にお願いしたという行為です。
もちろん、お願いするにはそれなりの話をしたのでしょうが、「母国、日本の選手のためによろしくお願いします」。
まったく、和田氏に対し、非礼極まりない話です。
つまり、和田氏の母国は日本ではなく、アメリカ合衆国なのですから。和田氏本人はそれをどう受け止めたかは全く知りませんが、ロスの日系人の間では非常な嫌悪感を持たれた話です。
少し、荒っぽい言い方ですが、私の過去の経験ですと、ロスとハワイの日系人では日本人に対する感情が異なっていました。
はっきり言って、ロスの日系人の多くの方々は日本人が嫌いでしたし、一方、ハワイの日系人の方々は日本人に親しみを覚える人が多かったように感じられました。むろん、今では私自身、ロス、ハワイ、共に長らくご無沙汰していますので、現在のことはまったく分りません。
ここで、冒頭の話に戻します。
そして今日のその後、鈴木は再びテレビのインタービューに駆り出されていますが、ここで私が紹介した話はオクビにも出していません。
それどころか、開催国としての与えられた特権に言及しています。
つまり、個人競技であれば、オリンピック標準記録にも及ばない個人競技者、もしくはオリンピック地域予選に勝ち抜けなかった団体など、これを開催国の持つ特権で推薦してオリンピックに出場させることができるのです。
そして彼の発言趣旨は、こういう競技者(団体)にもオリンピック出場に希望をもって頑張ってもらうため、この為の(オリンピック)予算を獲得できるように自分は努力したい。
つまり、ロンドンオリンピックで言えば、その特権を使って、やっと泳げるような旧植民地だったアフリカの競泳選手を、確か自由形だったと思いますが、出場させました。もちろん、結果はオリンピックでの予選で、大きく水をあけられた惨敗です。もちろん、これはイギリスのパフォーマンスですが、イギリスとしての貴族の沽券を世界に見せつけようとしたのです。
話が逸れついでの蛇足ですが、前回の東京オリンピック当時の開催国の特権は、その大会に限り、一つの競技だけですが、オリンピック正式種目とすることができたのです。
それが柔道でした。
柔道と言えば、私にとって真っ先に思い浮かべるのは嘉納治五郎です。当時、スポーツという概念がなかった明治の日本で、それまで柔術として戦場で戦う術として発達してきた各諸派を纏めて、スポーツとしての概念を入れた「柔道」の礎を作った人です。
つまり、西洋から見れば、開国したばかりの汚い奇妙な後進国であった小人(コビト)の国、日本にあって、彼はその貴族然としての立ち振る舞いと、「柔よく剛を制す」を外国で実践して見せ、大男達を投げつけ、西洋各国に人脈を着々と築きあげていきました。そして、幻で終わってしまいましたが、1940年の東京オリンピック開催に彼の人脈と政治力(交渉力)が大きく寄与したのは事実だと思っています。
話逸れついでに行きますと、私の自宅から講道館は15分程度のところにあります。そんな地理的な関係から、柔道金メダリストの山下や前柔道男子日本代表監督のSを、道通りすがら程度ですが、見かけたことがあります。
Sは付け人のように数人を従えて、首と手首に金ピカじゃらじゃらを付けて、小脇に小カバンを抱え、その体格と風貌からして、まるで、あの業界の人であるが如く。そして山下は、「エッ、今のは山下じゃない」と振り返るような地味で目立たぬ感じを受けました。
ですから、Sがその後、柔道男子日本代表監督に就いた時には私は暗雲を感じたことがありました。たまたまでしょうが、結果、その時の男子柔道のオリンピック成績はその通りでした。
昨年からの柔道界の一連の不祥事の表面化から、やっと山下が協会の表舞台に出てきた時、彼のまるで徳川家康の如く、「ホトトギスが鳴くまで」待ったという、したたかさを、希望をこめて見たような気がします。
柔道界という組織に於いては、講道館柔道、警察柔道、そして学生柔道という三つの世界で組織が成り立っていることも私は知っているつもりです。
もちろん格式に於いては講道館ですが、実際の力を持つのは警察柔道で、そこに寄り添いながら力を維持してきたのは学生柔道界の名門校です。
しかし、近年ここに来て日本柔道界に危機感を覚えていた人たちの力が結集してきたようです。
それが、柔道女子日本代表監督(警察が出身母体)が女子選手に対するセクハラと暴力の表面化で辞任に追い込まれ、ついで成績不振にも拘らず、次のオリンピックにも続投が認められていたSも辞任に追い込まれました。さらには、その巻き返しができないようにの如く、Sの母校である天理大柔道部のちょっと古い暴力不祥事件が、最近、表沙汰になったところは記憶に新しいところです。
私の話が纏まりのつかないところですが、鈴木大地と言えば、ソウルオリンピックの背泳100mの金メダリストですが、バサロ泳法(キック)の長所を上手く使い、短所を知り尽くし、長身が有利な背泳において大きな選手を相手して小柄ながらも、ほんのタッチの差で勝利を手にした競泳選手でした。
それほどの緻密な選手でしたが、レース後のインタビューでは、「本番のプレッシャーで計算していたよりも早く浮き上がってしましました」と、本音を率直に述べていたことも記憶しています。
(その後、バサロキックはスタートとターンから15m以内と規定が変更になっています)
また、和田氏の活躍を依頼した組織委員は鈴木と同じ競泳出身者でしたので、引退後の鈴木は近いところでそういう話を聞き、そういう人たちから、その頭脳と人間性を見込まれ、組織のトップとしてのエリート教育を受けていたのかもしれません。
しかし、当時とは違い、今の時代及び社会状況等から、思い出話ではなく、一回でも一言でも、そういう人(達)を公に口にすべきだと彼は思っていたのかもしれません。
ここでは、オリンピックの意義とか、影響等の様々の議論は別な角度の話として、そういう『クレバーで、したたかな』円熟期をこれから迎えようとしている日本人たちが日本にいることを知り、そして確信できたという、私にとっては良い一日を述べたに過ぎません。
まあ、次の東京開催まで私が生きているか、どうか、これも全く別な話です。
【1194】[1368]半沢直樹「何が面白いの、これ。」
小幡績PhDの行動ファイナンス投資日記 リンク
http://blog.livedoor.jp/sobata2005/archives/51918091.html
【1193】[1367]半沢直樹に負けない、生(なま)の権力闘争の裏側を覗く
こんにちは、前田和寿です。
最近、半沢直樹が流行っています。あれほど根性のあるサラリーマンって、もう日本にはほとんどいないでしょうね。あんな作り話ではなく、本物の権力闘争の裏側を暴力団・山口組の元幹部が語った回想録が出版されました。
『鎮魂』盛力健児著(宝島社) http://amzn.to/15CAQYD
山口組は3代目の田岡一雄組長が死んでから、現在の6代目組長まで内外で様々な抗争がありました。詳しくは本を読んで下さい。
著者の盛力健児さんは、山口組の中枢で先頭に立って貢献して、本来ならこの人が山口組の組長になるだろうと言われていた人みたいです。迫力がハンパないですが、そんな彼が如何にして権力闘争で負けて行ったのか、そして、5代目から6代目に変わるクーデター事件の真相などが語られています。(ちなみに、北野武の最新作『アウトレイジ ビヨンド』はこのクーデターを元にして作られているはずです。)
相手を蹴落とすために盃を交わした兄弟にも平気で嘘をつき、義理人情を捨て去り、トップを勝ち取ろうとする姿が暴力団の世界にもあります。
私たちのように平凡に暮らしている人間には、分からない闘いを権力者たちは常にやっています。今の自民党内部でも、この山口組の争いと同じ事が起きていて、誰が誰を騙して、誰が誰を謀略させ、自らがトップを取るのか、じっくりと彼らの気持ちになって観察しなければ、政治は分からないと改めて感じました。勉強になりました。
私は、この本を読んで山口組もバブルまでは金がなかったんだと初めて知りました。あと、根性の無いヤクザ者もトップにはいるんだと知りました。
何よりも、ヤクザ者の任侠道=義理人情が消えつつあって、お金のみを優先するようになっているようです。今の6代目はしっかりされているようですが、6代目の後、山口組は簡単にアメリカに操られてしまうんだろうなって感じました。ヤクザも牙を抜かれつつあります。
前田和寿
【1192】[1366]憲法について
日本人の多くが今の憲法を守ることが平和につながると思っている。それ故に平和憲法などと呼ばれている。
外国から攻められようと、ただ戦わないことが平和の精神であり、アメリカにお願いすること一番いいのだと思っている。 攻められても軍隊や武器を放棄するといっている。でもそれをすることが緊張緩和につながるし、かえって外国に信頼を得られる手段である、日本の繁栄の基であると思っている。
でも日本人が北朝鮮に多くの人が拉致されているでも取り返すこともできない、国のために犠牲者となった人の霊を慰めるために靖国神社に政治家が参拝に行くことも外国から非難される、
沖縄県民が反対している基地を取り返すこともできない。他の日本人は仕方がないとあきらめている。自分さえよければいいということなのだろうか?日本人の誇りはどこに行った
わたしは下記の情報を見てそう思いました。
http://www.realinsight.tv/member/issue09_2013/video-1/
【1191】[1365]『中国人の本性』
山深し 島の本性 羅針盤
やまふかし しまのほんせい らしんばん
【1190】[1364]マーケットのパニックに備えよbyジムロジャース
ジム・ロジャースの最新インタビューです。重要なところだけ、訳を加えました。
Prepare for market panic(マーケットのパニックに備えよ)
Astute investor, Jim Rogers has warned overnight in an interview with Tara Joseph of Reuters that oil and gold will go much, much higher” due to “market panic” regarding Syria and the coming “end of free money”:
Jim Rogers: Well, Tara, I own oil, I own gold, I own things like that and if there is going to be a war, and it sounds like America is desperate to have a war, they’re gonna go much, much higher.
(もし戦争になったら、アメリカは戦争したくて必死のようですから、石油と金はもっともっとあがるでしょう)
Stocks are gonna go down, some of the markets that I’m sure are already going down, commodities are gonna go up. I mean, yeah, some of the things I own all make a lot of money. It’s, I’m not particularly keen on war, I assure you, but it sounds like they want it.
Tara Joseph: Is your main concern about supply chain disruptions for oil? Is that where we’ll see the biggest moves?
Jim Rogers: Well, that’s where we’ll see huge moves but the problem with war, Tara, is — and I’m not the first to know this — no matter how well the plans are made, strange things happen in war and who knows what unintended consequences will come.
(どんなに計画をねっても、戦争ではわけのわからないことが起き、誰もこの予期しない結果がなんだかわからないのです。)
But I do know that throughout history whenever you had war, things like food prices have gone up a lot, energy prices have gone up a lot, copper price, lead prices: you know, all of these things go up a lot whenever there’s been a war in the past.
TJ: Meanwhile, moving farther to the Far East, we’re seeing of a mini crisis around Asia. The Fed stimulus unwinding really affecting confidence in India and Indonesia in particular. Do you think this is a short-term blip or do you think these countries face very rough waters ahead?
Jim Rogers: Of course they face rough waters ahead, Tara. You know, India and Indonesia – Turkey too, which is part of Asia – all of them have huge balance of trade deficits, which they’ve been able to finance with all this artificial free money that’s been floating around. Now, the artificial sea of liquidity is going to end some day and when it ends, all the people depending on this free money and this sea of liquidity are gonna suffer.
(今、人為的につくられたお金の流動性の海がいつか終わるでしょう、そしてそれが終わる時、この「フリーなお金」と流動性の海に依存していたすべての人びとが逆にひどい目にあうことになります。)
Whether its this week or this year or next year, they’re all going to suffer.
TJ: We’re already, though, Jim seeing sort of the unwinding of what happens when there’s fears of that stimulus coming out. What’s next for these countries? Where does it go from here?
Jim Rogers: Tara, we, we haven’t seen much of anything yet. I mean, normally, in bear markets things go down 40% to 80% and people give up. They throw the shares out the window and they say, “I never want to invest again as long as I live.” Sure, we’ve seen some declines. Have we seen panic, have we seen terror? Absolutely not. Not in any markets yet.
TJ: Are you expecting panic? We’ve seen mini crises do you see more panic?
Jim Rogers: Yes, of course. When, when, when this artificial sea of liquidity ends we’re gonna see panic in a lot of markets, including in the US, including in West developed markets.I mean, Tara, this is the first time in recorded history that all major central banks have been flooding the market with artificial money printing at the same time. They’ve all been trying to debase their currencies at the same time. This has never happened in recorded history. When this ends its gonna be a huge mess.
(この人為的につくられたお金の流動性の海がなくなる時、アメリカ、西側の先進国を含めて、多くの市場はパニックに陥ります。すべての中央銀行が、同時に市場にお金をジャブジャブにあふれさせている、これは歴史上最初のことなんです。自分たちの通貨の質を同時に下げている、こんなことは今までありませんでした。だから、これが終わる時にはめちゃくちゃな混乱が起きるでしょう。)
【1189】[1363]英と米の空軍が謀略政治で、無実のシリアを爆撃しようとしている。
副島隆彦です。今日は、2013年8月29日です。夏の終わりで、そろそろヨーロッパとアメリカの金融市場が崩れ出しそうです。じりじりと株価が下げ、債券=国債市場の利回り上昇(長期金利の下落、暴落)のおかしな動きが始まりそうです。
私は9月の変動よりも10月の激変、暴落劇の方に賭けています。 それでも 米、欧、日の先進3地域(リージョン)は悪賢く生き延びる。またしてもインチキの延命政策を採るだろう。
今日からイギリス軍を主体とする シリア政府軍の飛行場への爆撃が起きるはずだった。それがあと4日、国連調査団が帰って来るまで出来ない、とか、「いや国連決議など無くても、英米の空軍だけでシリア爆撃を実施する」という瀬戸際の駆け引きをしている。
8月21日にシリア軍が化学兵器を使った、というのはウソの世界的なキャンペーンだったことが満天下に露見しつつある。 それでも英と米の、軍需産業界の後押しを受けた勢力がシリア爆撃をやると言って聞かない。
(転載貼り付け始め)
●「「アサドは愚かでない」、シリアのクルド人組織が毒ガス使用に疑義」
2013年8月28日 ロイター
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYE97R02320130828
シリアで化学兵器が使用された問題をめぐって西側諸国がアサド政権の関与を疑う中、同国最大のクルド人組織「民主統一党」(PYD)のサレ ハ・ムスリム代表は、「アサド大統領はそれほど愚かではない」と述べ、政権の関与に懐疑的な見方を示した。
同代表は、政権側が内戦で優位な立場を築いており、アサド大統領が化学兵器に
頼る必要はないと説明。その上で、今回の化学兵器使用はアサド 大統領を陥
れ、国際的な批判の声を引き出すために行われたものだと述べた。
化学兵器が使用された当時はすでに国連の専門家らが、シリア国内で前回の使用
疑惑の調査を行っており、同代表は「そのさなかで化学兵器を使 うようなまね
はしないだろう。政権側はそれほど愚かではない」と語った。
また、ムスリム氏は「もし国連の調査団で反体制派が化学兵器を使用した証拠が
出てきたとしても、水に流されてしまうのだろう」と皮肉った。PYDはこれまで、アサド政権側と反体制派側の両者と衝突してきたが、別のクルド人組織からはPYDが政権に近い立場にあるとの批判の声も 上がっている。
●「対シリア軍事介入検討で米欧けん制…イラン」
2013年8月28日 読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20130828-OYT1T00927.htm?from=navr
イランの最高指導者ハメネイ師は28日、閣僚を集めた席上で、シリアのアサ
ド政権の化学兵器使用疑惑に関連し、「米国の軍事介入は、地域 を火の海とす
るだろう」と警告し、対シリア軍事作戦の検討に入った米欧を強くけん制した。
イランのザリフ外相は27日、国営テレビに出演した中で、化学兵器使用を非
難した上で、「(米国の軍事介入を期待した)過激派の罠だ」とし て、シリア
の反体制派によるものだとの見方を示唆。「 米国が罠にはまれば、オバマ大統領の評価は地に落ちる」と述べた。スラム教シーア派が多数を占めるイランは、シーア派の分派アラウィ派のアサド政権を全面支持している。
(転載貼り付け終わり)
副島隆彦です。 イギリスのキャメロン首相というは、かつての小泉純一郎とそっくりだ。アメリカの言いなりになって何でもする、という感じだ。この後(あと)、田中宇(たなかさかい)氏の優れた、英米が強行しようとしているシリア爆撃を強く批判している評論記事を載せます。
オバマ大統領は空爆をやりたくない。化学兵器をワザと使ったのは反政府勢力(イスラエルとアメリカの軍事狂暴派が背後で支援している)であって、バシャール・アサド大統領のシリア政権ではないと分かっている。ジョン・ケリー国務長官は、自分のパレスチナ和平交渉の業績を作りたいから、生来の弱腰な生き方で、どっちつかずになっている。
今のアメリカ政権(ホワイトハウス)を軍事政策で牛耳っているのは、スーザン・ライスという黒人女である。彼女はヒラリーの子分として政権内の安全保障担当大統領補佐官(クレジデンシャル・エイド・フォー・ナショナル・セキュリティ)という重要な職についた。
この性悪女(しょうわるおんな)が今は一番いけない。すでにヒラリーの力はない。いくら「私は次の大統領選に出るわよ」と喚(わめ)いても周りに人が集まらない。すっかり飽きられている。
アメリカの軍需産業界(=軍産複合体)と軍事強硬派(ジンゴウイスト、他国への軍事干渉派。インターベンショニスト)は今はもうこのスーザン・ライスを自分たちの頭(あたま)に押し立てている。この秋の景気回復もない、インチキの違法な「金融緩和(ジャブジャブ・マネー)」もなかなか出来ない、ということなれば、またぞろウォー・エコノミー(戦争刺激経済)である。戦争で経済(=景気)を刺激するしかない。
アメリカとヨーロッパのの軍需産業界は、「とにかく何でもいいから、爆弾、ミサイルを使ってくれ。そうしないと私たちの商売があがったりだ」と悲鳴を上げている。それで彼らは戦争を「作り出す」。
この分析で私はアルル君と一致した。 以下の田中宇氏の分析も私たちと同じだ。たくさんの新聞記事を世界中から集めて証拠にしている。真実は何であり、世界の世論であっても、どういう風にいい加減に操(あやつ)られるのか、そして真実の報道をしようとする勇気あるジャーナリストたちがいることも、じっくりと読んで理解してください。
副島隆彦拝
(転載貼り付け始め)
田中宇の国際ニュース解説 無料版 2013年8月28日
http://tanakanews.com/
━━━━━━━━━━━━━
★無実のシリアを空爆する
━━━━━━━━━━━━━
米国が英仏の賛同を得て、早ければ8月29日にシリアを空爆するという。
首都ダマスカスの近郊で、8月21日に化学兵器によって市民が攻撃され多数
の死者が出たとされる件について、米政府は「シリア政府軍の仕業に違いない」
と断定し、国際的に違法な化学兵器の使用に対して制裁する目的で、シリア沖
の地中海にいる米軍艦や、英軍の潜水艦から、トマホークなどのミサイルを
発射して、シリア軍の基地などを破壊する予定と報じられている。攻撃対象が
多くなる場合、B2ステルスなど、ミサイルより多くの爆弾を落とせる戦闘機
を使う予定だという。
http://www.israelnationalnews.com/News/News.aspx/171340
Strike on Syria `As Early as Thursday’
攻撃の時期については、9月1日以降との説もある。時期の早晩があるかも
しれないが、米政府の高官がマスコミに攻撃を明言しており、言葉だけでなく、
いずれ攻撃が行われる可能性が高い。攻撃は2日間行われる予定だ。世論調査
では、米国民の9%しか、シリアに対する軍事攻撃を支持していない。
http://rt.com/usa/us-syria-strike-chemical-060/
Obama reportedly considering two-day strike on Syria
取り沙汰されている空爆の理由は「シリア政府軍が化学兵器を使って無実の
市民を大量殺害したから」だが、シリア政府軍が化学兵器を使ったという確た
る証拠を、米英仏は持っていない。8月21日に市民への化学兵器による攻撃
が行われたとされる根拠は、ユーチューブなどに、被害者を撮影したとされる
映像が掲載されたり、現場の地域(Ain Tarma、Zamalka、Jobar。いずれも反
政府派が強い)の病院に医薬品などを供給している「国境なき医師団」が、現
場の病院の医師から、化学兵器の被害を受けたと思われる多数の市民を手当し
ているとの報告を受けたりしたことだ。
http://www.washingtonpost.com/world/national-security/kerry-obama-determined-to-hold-syria-accountable-for-using-chemical-weapons/2013/08/26/599450c2-0e70-11e3-8cdd-bcdc09410972_story.html
After Syria chemical allegations, Obama considering limited military strike
しかしこれらの証拠は、化学兵器を使ったのが政府軍であるということの証
明になっていない。証拠とされるユーチューブの動画の中には、事件の前日の
8月20日にアップロードされたものもあり、ユーチューブのサーバーがある
米国とシリアとの時差を考えても、動画が事件前にアップされていたという指
摘がある。
http://rt.com/news/syria-chemical-prepared-advance-901/
Materials implicating Syrian govt in chemical attack prepared before incident – Russia
http://investmentwatchblog.com/news-of-chemical-weapons-attack-in-syria-published-one-day-before-massacre-happened/
News of chemical weapons attack in Syria published one day before massacre happened
また、アップされた動画を見た英国の科学捜査の研究機関(Cranfield Forensic
Institute)の専門家(Stephen Johnson)が、写っている被害者の容態が、
化学兵器の被害を受けたにしてはおかしいと思われる点が複数あると指摘して
いる。写っている負傷者は、身体に白い気泡(水ぶくれ?。foaming)ができ
ているが、報じられているような化学兵器の攻撃を受けた場合、気泡はもっと
黄色か赤っぽくなるはずで、白い気泡は別の種類の攻撃を受けた症状のように
見えるなど、シリア軍が持っている化学兵器が攻撃に使用されたと結論づける
のは早すぎる。専門家はそのように指摘している。
http://www.euronews.com/2013/08/21/expert-casts-doubt-on-chemical-weapons-footage-from-syria
Expert casts doubt on Syria chemical weapons footage
また、現場の「国境なき医師団」がシリア政府軍の攻撃であると証言したよ
うな報道があるが、実のところ医師団は「化学兵器攻撃の可能性が高いが、誰
が攻撃してきたかはわからない」と言っている。また、米国の金融界や大企業
の献金を受けて活動している同医師団について、戦争で儲けたい米国の勢力の
意向を代弁している疑いがあると見る向きもある。
http://www.activistpost.com/2013/08/doctors-behind-syrian-chemical-weapons.html
“Doctors” Behind Syrian Chemical Weapons Claims are Aiding Terrorists
シリアでは今年3月にも化学兵器による攻撃があり、シリア政府や、同政府
を支持するロシアなどは「反政府勢力が化学兵器を使った」と主張する一方、
反政府派や彼らを支持する米欧などは「政府軍が化学兵器を使った」と主張し、
対立してきた。シリア政府軍は化学兵器を持っていることがわかっているが、
反政府勢力は持っていないと、当初思われていた。だがその後、シリアに隣接
するトルコの当局が、トルコ国内のシリア反政府勢力の拠点で、化学兵器の
材料を押収するなど、反政府派による犯行の可能性が高まった。国連は、シリ
アに専門家の調査団を派遣することを決め、調査団は8月中旬にダマスカスに
到着した。その数日後の8月20日、調査団が滞在するダマスカスのホテルか
ら15キロしか離れていない地域で、化学兵器による攻撃が起きたとされている。
http://www.activistpost.com/2013/08/propaganda-overdrive-suggests-syria-war.html
Propaganda Overdrive Suggests Syria War Coming Soon
http://www.tanakanews.com/130625mideast.htm
悲劇から喜劇への米国の中東支配
http://tanakanews.com/130507israel.php
大戦争と和平の岐路に立つ中東
http://tanakanews.com/121212syria.php
シリアに化学兵器の濡れ衣をかけて侵攻する?
3月に化学兵器を使ったと疑われているアサド政権が、国連の調査団が到着
した直後のタイミングをわざわざ選んで、調査団の滞在場所からすぐ近くで、
一般市民を化学兵器で攻撃するとは考えにくい。シリアの内戦は今年に入り、
アサドの政府軍が優勢になり、政府軍は、各地の反政府派の拠点を奪還してい
る。しかも政府軍は空軍を持っており、化学兵器でなく通常兵器による空爆の
方が、反政府派を効率的に駆逐できる。政府軍が、自分らが優勢な時に、非効
率的な化学兵器を使うとは考えにくい。反政府派が、これまでも自分らに有利
な偏向報道をしてくれてきた米欧のマスコミが「政府軍の仕業だ」と決めつけ
てくれるとの見通しで(もしくは米国側から持ちかけられて)、国連調査団の
目前で化学兵器を使ったと考える方が納得できる。
http://www.globalresearch.ca/us-sponsored-rebels-in-syria-have-been-defeated-government-forces-are-restoring-peace-throughout-the-country/5346632
US Sponsored Rebels in Syria have been Defeated. Government Forces are Restoring Peace throughout the Country
事件後、米英マスコミの多くは、政府軍の仕業と決めつけて報道し、化学兵
器による死者の数を「60人」「600人」「1400人」などと、競ってつ
り上げて報道した。
http://voiceofrussia.com/2013_08_21/Chemical-weapons-use-in-Damascus-only-a-fool-can-believe-it-expert-5491/
Chemical weapons use in Damascus: ‘only a fool can believe it’ – expert
http://21stcenturywire.com/2013/08/22/chemical-weapons-media-propaganda-in-us-uk-is-designed-to-hide-the-truth-in-syria/
`Chemical Weapons’ media propaganda in US, UK is designed to hide the truth in Syria
事件直後は米国政府(国務省報道官)も「誰が化学兵器を使ったかまだわか
らない」と慎重姿勢だったが、マスコミはそんなのおかまいなしだった。03年
の米軍イラク侵攻の直前、米英マスコミが、実は存在していないだろうと最初
からわかっていたイラクの大量破壊兵器の脅威をでっち上げ、競って報じて
いたのとまったく同じ姿勢だ。イラク戦争の失敗後、米英マスコミは、戦争を
起こすプロパガンダ機関になったことを反省し、姿勢をあらためたはずなのに、
今回またシリアで、03年と同質の扇動が繰り返されている。
http://www.reuters.com/article/2013/08/22/us-syria-crisis-usa-state-idUSBRE97L0Z620130822
U.S. says unable to conclusively determine chemical weapons used in Syria
http://www.reuters.com/article/2013/08/27/us-syria-crisis-china-idUSBRE97Q09420130827
Remember bogus U.S. excuses for Iraq war before attacking Syria: China’s Xinhua
FT紙はご丁寧にも「イラクへの侵攻は、イラクの体制を転換する意図(米
英によるおせっかい)で行われたが、シリアへの侵攻は、独裁のアサド政権を
倒そうとするシリア人自身の活動を支援する(良い)ものだ。イラクとシリア
はまったく意味が違う(イラクは悪い戦争で、シリアは良い戦争だ)」という
趣旨の記事を載せている。
http://blogs.ft.com/the-world/2013/08/why-syria-is-not-iraq/
Why Syria is not Iraq
FTの記事は間違いだ。今のシリア反政府勢力の参加者のほとんどは、シリ
ア国民でない。他のアラブ諸国やパキスタン、欧州などから流れてきたアルカ
イダ系の勢力で、トルコやヨルダンの基地などで米欧軍などから軍事訓練を受
け、カタールなどから資金をもらっており、事実上の「傭兵団」だ。外国勢力
が傭兵団を使ってシリアに侵攻している。FTなどが妄想している「シリア市
民の決起」とはまったく違う。シリアの一般の国民の多くは、長引く内戦にう
んざりし、アサド続投で良いから、早く安定が戻ってほしいと考えている。
http://www.washingtonsblog.com/2013/08/medias-reporting-on-syria-as-terrible-as-it-was-on-iraq.html
Media’s Reporting on Syria as Terrible as It Was on Iraq
http://edition.presstv.ir/TextOnly/detail.aspx?id=254692
`None of insurgents were Syrian’
http://tanakanews.com/120613syria.htm
シリア虐殺の嘘
シリア反政府勢力が良くない存在であることは、米軍のデンプシー参謀長も
明確に認めている。デンプシーは「シリアの反政府勢力は過激なアルカイダが
多く、彼らを支援して政権をとらせることは、米国の国益にならない」と断言
している。マスコミの歪曲はひどい。「ジャーナリズム」の「あるべき姿」は、
世界的に(もちろん日本でも)すでに消滅して久しい。今の(もしかすると
昔から?)ジャーナリズムは全体として、読者や視聴者に間違った価値観を与
え、人類に害悪を与える存在だ。(マスコミは昔から戦争宣伝機関の機能を持
っていたが、近年までうまく運用され、悪さが露呈しにくかった。911後、
宣伝機能が自滅的に過剰に発露されている)
http://news.antiwar.com/2013/08/21/gen-dempsey-syrian-rebels-wont-be-us-allies-if-they-seize-power/
Gen. Dempsey: Syrian Rebels Won’t Be US Allies If They Seize Power
米政府はシリア空爆を決めた後、ケリー国務長官が「シリア政府軍が化学兵
器を使ったことは否定しようがない」「それを疑う者は不道徳な陰謀論者だ」
と表明し、根拠なしに政府軍犯人説を主張した。しかし他の諸国は、もっと慎
重な姿勢だ。
http://news.antiwar.com/2013/08/26/no-proof-but-kerry-insists-syria-allegations-undeniable/
No Proof, But Kerry Insists Syria Allegations `Undeniable’
http://21stcenturywire.com/2013/08/27/john-kerry-delivers-obamas-war-declaration-against-syria/
John Kerry Delivers Obama’s War Declaration Against Syria
フランスの外相は、シリア政府軍の拠点を空爆することを強く支持した。し
かし、そこには「もし化学兵器を使ったのがシリア政府軍であるとしたら」と
いう条件がついている。英国の態度も同様だ。イタリアは、国連で化学兵器の
使用者が確定しない限り、空爆に参加しないと表明した。ドイツなどもこの線だ。
http://edition.presstv.ir/TextOnly/detail.aspx?id=320003
`US unclear on Syria chemical arms use’
http://www.thelocal.it/20130827/italy-rules-out-action-in-syria-without-UN
Italy rules out action in Syria without UN
今年3月に反政府派が化学兵器を使ったと指摘するロシアは「誰が化学兵器
を使ったか確定するのが先だ」と言っている。決めつけを表明した米国以外は
「もしシリア政府軍が化学兵器を使ったのなら、政府軍の基地を空爆すべきだ
(もしくは空爆もやむを得ない)」と言っているが、マスコミは「もし」の部
分を意図的に小さく報じ「空爆すべきだ、空爆はやむを得ない」と報じている。
http://www.bbc.co.uk/news/world-us-canada-23845800
Syria crisis: Russia and China step up warning over strike
シリアにはちょうど国連の化学兵器調査団がいる。彼らは当然ながら、8月
21日の化学兵器使用現場を調査しようとした。しかし現地に向かう途中、反
政府派から狙撃され、引き返さざるを得なかった。その後、日を変えて再び現
場に向かい、2度目は現場を検証できた。だが、調査結果を持ってダマスカス
から米欧に戻ることができないでいる。米国が国連事務総長らに圧力をかけ、
調査団のシリアからの帰国を阻止している。この指摘は、米国の元大統領補佐
官のポール・クレイグ・ロバーツが発したものだ。以前から彼の指摘は的確で、
注目に値する。
http://www.paulcraigroberts.org/2013/08/26/syria-another-western-war-crime-in-the-making-paul-craig-roberts/
Syria: Another Western War Crime In The Making – Paul Craig Roberts
対照的にFTは「シリアの独裁を倒すために立ち上がろう」と題する、昔の
共産党機関誌顔負けの扇動的な題名の記事で「シリア政府が調査団の現地訪問
を阻止している」と指摘している。当然ながら、信憑性に疑問がある。
http://www.ft.com/intl/cms/s/0/710d67fc-0be6-11e3-8840-00144feabdc0.html
We must stand up to Syrian tyranny
別の報道で「米英は、早く調査団を現地に訪問させろと言っているが、国連
事務局が、治安の問題を理由に、訪問を先延ばしにしている」という指摘もあ
る。これまた疑問だ。国連など国際機関の内部の議論を一般人が検証できない
ことを良いことに、誰が賛成して誰が反対しているかを逆に書くのは、昔から
英国が得意とするプロパガンダ手法だ。
http://thecable.foreignpolicy.com/posts/2013/08/23/un_blocking_its_own_chemical_weapons_investigation_into_syria
U.N. Slowing Its Own Chemical Weapons Investigation In Syria
現在の米政府の姿勢は「国連の調査団は来るのが遅すぎた。反政府勢力の証
言から、シリア軍の犯行であるのは、すでに間違いない。いまさら調査しても
意味がない」というものだ。ケリー米国務長官は「国連の調査は重要だが必須
でない。すでに(政府軍が犯人だということで)結論が出ている」と言っている。
http://news.antiwar.com/2013/08/25/obama-administration-accepts-rebels-account-on-syria-prepares-for-war/
Obama Administration Accepts Rebels’ Account on Syria, Prepares for War
http://www.smh.com.au/world/obama-considering-limited-military-strike-on-syria-20130827-2snl8.html
Obama considering limited military strike on Syria
なぜ米国は、国連の調査を妨害するのか。もしケリーが断言するとおり化学
兵器使用の犯人がシリア政府軍であるなら、国連調査団をさっさと現地に行か
せて米国に帰国させ、国連総会で真相を発表させれば良い。それをせず逆に、
調査団の帰国を遅らせ、妨害しているのは米政府自身なのに、アサドが妨害し
ているんだとマスコミに歪曲報道させている。真相は、化学兵器を使ったのが
反政府勢力だということだろう。それが国際的に暴露されると、米英が支援し
てきた反政府勢力の信用失墜と崩壊が進み、アサド政権が内戦に勝ってしまい、
ロシアの言いなりでアサド続投を認知する国際会議をやらねばならなくなる。
http://rt.com/news/russia-syria-chemical-attack-801/
Russia suggests Syria `chemical attack’ was `planned provocation’ by rebels
http://www.presstv.ir/detail/2013/08/26/320509/antisyria-western-axis-coming-apart/
Anti-Syria Western axis coming apart
反政府勢力の犯行を隠すため、米国は国連調査団を帰国させず、彼らが帰っ
てくる前に空爆を開始し、真相をうやむやにしつつ、シリアの空軍力を壊滅さ
せ、混乱のうちに反政府派を反攻させ、米軍の地上軍派遣をやらずに、アサド
政権を倒すまで持っていきたいのだろう。ロイター通信も、そのような筋書き
を報じている。米軍は、イラクやアフガンよりひどい占領の泥沼になるシリア
への地上軍侵攻に猛反対している。
http://www.activistpost.com/2013/08/reuters-us-to-strike-syria-before-un.html
Reuters: US to Strike Syria Before UN Evidence Collected
イラクとアフガンの失敗以来、米英などでは、政界や世論が、シリアやリビ
アなど中東の紛争地で戦争をすることに反対する傾向が増している。米英政府
が、議会でシリアとの戦争の必要性についてきちんと議論すると、空爆ができ
なくなり、反政府派の悪事が国際的に暴露されていくのを看過せねばならなく
なる。だから米英政府は、自国の議会が夏休みの間に、急いで空爆を実施しよ
うとしている。本来、米国も英国も、戦争するには議会の承認が必要だ。
http://news.antiwar.com/2013/08/27/war-on-syria-imminent-us-wont-seek-un-or-nato-vote/
War on Syria Imminent, US Won’t Seek UN or NATO Vote
米国では911事件以来、大統領が「テロリストとの戦い」を開始する権限
を持っている。だからオバマは合法的にシリアを空爆できる。しかし英国では、
議会の決議を経ずに首相が勝手に戦争を開始できない。特に英国は、03年に
米国のイラク侵攻につきあって大失敗して以来、開戦権について議会が厳しく
なっている。あと一週間もしたら、英国は議会がシリア空爆を阻止する決議を
して、米国と一緒にシリアを空爆できなくなる可能性が高い。だから、米国の
オバマより英国のキャメロンの方が、シリア空爆を急いでいる。英国はこの
10年ほど、米国に冷たくされ、何より大事だった英米同盟が希薄化している。
シリアに濡れ衣をかけて空爆する悪事を米国と一緒にやれば、英米同盟を立て
直せるかもしれないと、英政府は考えているのだろう。悪事を一緒にやった者
同士は(悪事の悪さが大きいほど、強い)運命共同体だ。
http://news.antiwar.com/2013/08/25/us-britain-and-france-agree-to-attack-syria-within-two-weeks/
US, Britain and France Agree to Attack Syria Within Two Weeks
米政府は、国内・国際的な反発を減らすため、空爆によってアサド政権を倒
す目的でなく、使用禁止の大量破壊兵器である化学兵器を使った「罰」を与え
るのが目的だとしている。だからアサドの大統領官邸やシリア政府の役所など
は空爆対象にならないという。だが真の目的は、シリアが100機ほど持って
いる空軍の戦闘機を、空爆によってできるだけ多く破壊し、反政府軍に対する
シリア軍の優勢を壊すことだろう。反政府軍は地上軍だけなので、空軍力があ
る政府軍に勝てない。政府軍の戦闘機やヘリのほとんどを破壊すれば、内戦は
地上軍どうしの戦いになり、政府軍の優位が減る。米英などは最近、シリアの
南隣のヨルダンの基地を使って、シリア反政府派を軍事訓練し、シリアに戻す
ことに力を入れている。
http://www.haaretz.com/news/middle-east/1.543880
Obama’s Syria options: From a symbolic strike to wiping out Assad’s air force
http://news.antiwar.com/2013/08/25/report-claims-us-israeli-trained-rebels-moving-toward-damascus/
Report Claims US, Israeli Trained Rebels Moving Toward Damascus
今後、米英仏が本当にシリアを空爆するかどうか注目が必要だ。この戦争に
は、イランやイスラエル、ヒズボラ、サウジなど、他の勢力も関係している。
今回は書ききれなかった、パレスチナ和平交渉との関係もある。それらは次回
に、有料記事で書くつもりだ。 【続く】
◆終戦記念日に考える
http://tanakanews.com/130816japan.php
【2013年8月16日】戦前の日本は、どこの国にも従属していなかった。
敗戦は日米の国力差から見て仕方がなく、敗戦直後の対米従属もやむを得ない
ことと考えられるが、米国が日本に自立した防衛力を持つよう促した1970
年代以降も、日本が官僚独裁を維持するために対米従属を続け、日本人が世界
のことに無知な状態に(意図的に)しているのは、明らかに国益を損ね、日本
人の精神をねじ曲げている。日本の対米従属は、自主独立を好む米国の精神に
も反する。戦没者たちは、自国が対米従属の国になったことをあの世で嘆いて
いるだろう。首相が英霊に謝罪するとしたら、それはまず自国が卑屈な対米従
属を続けていることに関してだろう。
(転載貼り付け終わり)
副島隆彦拝
【1188】[1362][中国人の本性」と「時代を見通す力」を読んで
副題:水戸藩の尊王攘夷思想について(2) 投稿者:田中進二郎
8/15に「重たい掲示板」に水戸の尊王攘夷運動が天狗党の乱(1864年)以後、水戸藩の内乱がどういう結末になったか、ということについて書きました。
もうすこし、調べてみたところ、このすさまじい内乱(内ゲバ)について、ライフ・ワークとして研究されている会田良守という方のサイトが総合的にみて精確である、と思われるので、↓をごらんください。
「幕末水戸藩の顛末(てんまつ)」 http://www.yosimori.net/mitotenmatu2.html
信じられないことですが、約3000名からの幕末動乱期の水戸藩の戦没者の名前と死因について、「水戸藩殉職者名簿1~4」のコーナーで列挙されています。しかも、この3000人という数字は名前がわかっているだけの数字であるから、やはり名もなき農民たちの犠牲者まで考えると、5000人以上は死んでいるでしょう。藤田東湖の死1855(安政2)年から、1864年の天狗党の乱の開始、そして1873年(明治6年)まで続く、藩内の闘争で水戸藩は疲弊(ひへい)して、明治時代には、治めることが難しい「難治県」に指定されたということが書かれています。
これはやはり、幕末史のタブーの一つだと思います。到底、NHK大河ドラマで取り上げられることはありえない歴史だ。
さらに時代をさかのぼって、徳川光圀の虚像の裏に何があるのかについても、倉田氏の研究は示唆してくれることが多いと思う。
たとえば、殉職者名簿の死因の多くは、「獄死」となっている(唖然、呆然としてしまう数である。)が、水戸藩は江戸時代初期から各所に牢獄があった。時代劇の水戸黄門の「水戸のご老公さま」の優しいイメージとは裏腹だ。(初代水戸藩主は徳川頼房、家康の第11子で二代藩主が頼房の次男光圀である。)
「水戸藩は意外と厳しい藩であった。獄に入れられ3年がたつと斬首か毒殺される、ということになっていた。」(↑の会田氏の文より引用)
吉村昭の『天狗争乱』にも、赤沼獄(水戸市)についての記述があります。
『天狗争乱』新潮文庫 p217より引用します。
(引用開始)
市川三左衛門ら門閥派と尊攘派との対立は古く、一方が他方を壊滅させて藩政の要職を占めると、やがて巻き返しにでて追い払うことの繰り返しであった。そのため、互いの憎悪は激烈で、藩政の権力をにぎった市川らは、武田耕雲斎(尊攘派・天狗党)らを賊徒として、(彼らの)乳のみ子を含む家族たちを牢に投じたのである。
獄舎の環境はきわめて悪く、あたえられる食物も劣悪で、病にかかれば治療もくわえられず死を迎えなければならない。これらの者たちを投獄したことは、死を強いることと同じであった。
(引用終わり)
田中進二郎です。
これをたとえば長州藩の牢獄と比べてみると、えらい違いだ、と思う。
吉田松陰は1854年、下田に停泊していたペリーの旗艦に乗り込もうとして、不審者として幕府側に引き渡された。
副島先生の著書『時代を見通す力』(PHP)にも、次のようにある。
p128より引用します。
(『時代を見通す力』より引用開始)
吉田松陰はこのあと幕府で厳しい取調べを受けたあと、囚人として駕籠に入れられて萩に護送される。そして野山獄(のやまごく)という長州藩の政治犯たちが入れられる牢獄に入れられる。そこで上級の囚人(武士たち)に説いてきかせたものが、『講孟さつ記』だ。だから演説調にできている。周りの囚人たちに話しながら書物にした。孔子と孟子の思想について論じるというふりをしながら、朱子学(徳川幕府の体制の学)を批判して尊王と倒幕の思想を表明した。そのあと釈放されて、家に帰る。
(引用終わり)
田中進二郎です。確かある伝記には、野山獄で吉田松陰は玉木文之進らが差し入れした、千冊以上の書籍を読んでいた、と書かれていた。このすさまじい学習意欲が尊王攘夷の原動力だと、昔から私は考えてきた。今風にいえば佐藤優氏(さとう まさる)でしょう。
ともかく、水戸藩の牢獄のように、入牢=死という悲惨な状況とは雲泥の違いだ。
吉田松陰は29年の短い人生の間に5回も水戸に足を運んでいる。そして、藤田東湖と会って、水戸学を学んだ。西郷隆盛もそうだった。
幕末水戸藩は、尊王攘夷の思想の最先端を突き進んでいたが、金はなく武士たちも貧乏であったようだ。だから牢屋の管理すら、水戸藩にはできなかった。暮らしをよくしようという考えが、水戸光圀公以来藩全体に乏しかったのであろう。
↑の会田氏の長大な考察は、水戸藩の慢性的な財政難を指摘している。
私が不可思議に思うのは、水戸藩は江戸時代を中心に幕府から、何度も財政援助をうけている。参勤交代も特別に免除されていたのである。それなのに、水戸藩は尊王攘夷(表だってはいわないが「倒幕」が裏には隠されていた。)に取り憑かれた。
徳川家一門の内部で、憎悪が200年続いて、それが幕末に爆発している。これはよっほどのことであろう。徳川家は一枚岩どころか、幕府をつぶしたくてつぶしたくてたまらなかったのであろう。そういう激しい親殺し的な思考(ドストエフスキー的なといってもいいような狂気を感じる)はどこからでてきたのであろうかということである。
途中になってしまったが、幕末水戸藩の歴史についてはここで筆をおきたい。失礼します。
田中進二郎拝