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Loginはこちら【1257】[1456]柿本人麻呂の正体を暴く 1
日頃柿本人麻呂について考えていることを書きます。人麻呂は、下級官吏だったとか、宮廷歌人だったとか、流罪人だったとか、現実の政治に関与した人物ではなかったかのように論じられています。
しかしそうでしょうか。人麻呂が活躍を始めた天武後期から、盛んに活躍した文武朝の間は、『日本書紀』編纂が精力的に続けられた時期に完全に重なるのです。大宝二年の粟田真人を大使とする遣唐使は、日本の歴史を持って唐朝を訪れたはずである。唐朝に認証されて初めて国家としての正統性を獲得した。この遣唐使が日本統一王朝の最初のものであった。完成された歴史を持たずに唐朝を訪れたとは考えられない。持統朝・文武朝での最重要事業の一つは修史であった。その時期に日本最高の詩人がいた。その修史事業に日本最大の詩人が徴用されなかったと考える方が不自然だろう。
「大君は神にしませば天雲の雷の上に庵(いほ)らせるかも」の「大君は神にいませば」のフレーズは、万葉集巻三で柿本人麻呂によって初めて用いられている。天皇の現人神(あらひとかみ)信仰は、人麻呂によって創られたのではないか。人麻呂は、下級官吏などではなく修史事業の中心にいた人物ではなかったのか。粟田の真人の遣唐使の帰国は、修史事業に転機を齎したはずである。何故なら、唐朝は日本列島の事を実に良く知っていたのである。遣唐使の持って行った歴史は、詰問の的になったのであった。
日本国は倭国の別種なり。その国日辺にあるを以て、故に日本を以て名となす。あるいはいう、倭国自らその名の雅ならざるを悪(にく)み、改めて日本となすと。あるいはいう、日本は旧小国、倭国の地を併せたりと。その人、入朝する者、多く自ら矜大、実を以て対(こた)えず。故に中国これを疑う。
-『旧唐書』より
柿本人麻呂の素性は、謎のベールに包まれ明らかになっていない。しかし、大伴旅人や山部赤人、山上憶良にとり人麻呂は、父親の世代の人物である。人麻呂は、当時としては長命の人物であったらしいから、旅人や憶良は王朝内で同じ空気を吸っていたはずである。旅人も憶良たちも人麻呂が何者であるか、そんなことは十分すぎるほど知っていただろう。しかし、彼らは人麻呂の素性に一言も触れることがなかった。人麻呂は、何かの理由で韜晦することを望んだのだろう。旅人たち周りの人々も人麻呂の意思を尊重したのだろう。韜晦の中に人麻呂はいる。万葉集の中に手掛かりが残されていれば、人麻呂の正体を暴くことが出来ると信じて、この無謀なテーマに挑戦する。
【1256】[1454]経済物理学(econophysics)が予言する来年1月の株式市場の暴落
金融工学ということばは皆さんも知っていると思いますが、最近では、金融に物理学が入ってきました。「経済物理学、econophysics」といいます。私はどんな分野か興味があったので『ウオール街の物理学者』という本を読んでみました。
下に、その本の中の「ドラゴンキングの足音」という章から、一部を引用します。暴落を予言するテクニックに関して書いてあるところです。
<引用開始>
1977年の夏の終わりのことだった。ソネットは数年前からこの研究にとりくんでいたが、いまやっているジャンルに当てはめるのはこれが初めてだった。十分に時間をかけて、大量の過去データを精査した。大きなできごとが起こる前にはかならず、同じ特徴的なパターンが現れていた。グラフは波打ち、しだいに波の間隔が縮まってくる。揺れはどんどん細かくなり、その先の一点に集まろうとしている。臨界点だ。
(中略)
ソネットはルドワに、自分がいま発見したことを話してみた。データのパターンによれば、何か重大なできごとが起ころうとしている。世界を揺るがすようなできごとだでもそれは、地震や天災ではない。大惨事を迎えようとしているのは、世界の金融市場だ。ソネットはそれが起こる時期まで特定していた。10月の終わり、ほんの2ヶ月ほど先の話だ。
(中略)
そしてついにそれは起こった。1997年10月27日月曜日、ダウジョーンズ工業平均株価は554ポイントの下落を記録した。一日の下落幅としては史上六番目に大きい数字だ。
(『ウオール街の物理学者』より引用)
<引用終了>
この上の引用した文章の中で名前のでている「ソネット」という人は、ETH(エーテーハー、スイス連邦工科大学)の教授のディディエ・ソネット(Didier Sornette)のことです。もともとは材料科学や地球物理の研究者でしたが、現在は「経済物理学」の専門家です。様々な破壊現象とその兆候に興味を持ち、上のように金融の暴落にかんしても予測を試みています。上海総合指数(SSE)の暴落も予告して当てたようです。
この引用した文章の「大きなできごとが起こる前にはかならず、同じ特徴的なパターンが現れていた。グラフは波打ち、しだいに波の間隔が縮まってくる。揺れはどんどん細かくなり、その先の一点に集まろうとしている。」というグラフに、私はすごく興味がありました。
つい最近それをウエッブ上(zero hedge)で見ましたので、それを貼り付けます。S&P500株価指数です。ソネットではなく、John P. Hussmanという人がつくった図です。確かに波の間隔が縮まって、揺れはどんどん細かくなっています。これをソネット・バブルと呼ぶようです。
さて、重要なのは、これは過去のグラフではなく、現在と未来のグラフだということです。そして、臨界点による暴落の時期も予告されています。予告されている時期、つまりフィッテングによる臨界点は来年(2014年)の1月です。
副島先生も最近著『帝国の逆襲』でイエレン(QEの継続を表明したのでQEeen Yellenと呼ばれている)のFRB議長就任時(来年1月)に暴落がおこるだろうと予測しています。
同じサイトに日経平均もありましたが同じように波の間隔が縮まって、揺れはどんどん細かくなっています。おもしろいですね。
私はお金もうけには興味がないのですが、この予言があたるか、つまり「物理学が金融市場という複雑系の予言を本当にできるのかどうか」の一点に注目しています。
下條竜夫拝
【1255】[1452]MPS研究会 治療指針 第1版
MPS研究会の木村 裕明と申します。
今回、副島先生の治療をさせていただきました。
我々の研究会の治療指針が昨日、一般公開となりました。
痛みの治療にご興味のある方は、是非ご覧になってください。
【1254】[1448]「中国 大 包囲網 」が敷かれつつ有る。私は不愉快なので、世界政治の今の頂点での動きを暴露しておきます。
副島隆彦です。 今日は、2013年11月16日です。
私の本が次から次に出るものだから、ここの会員の皆さんは読むのが大変でしょうから、申し訳ない、という気持ちになります。 あんまり無理して読まなくていいです。のんびり、気が向いた時に読んでください。
皆、自分の生活を守ることで精一杯なのです。自分の生活(と仕事)がすべてに優先します。 なかなか 人助けなど出来るものでありません。この思想が、リバータリアニズムの根底にあります。 あんまり綺麗事(きれいごと)は言うな、ということです。
私は、知識人で、言論人ですから自分の仕事を大事にします。今は、弟子たちと出す、SNSIの論文集である「幕末維新編 人物評伝」本で弟子たちの文章に赤ペン入れをしています。これがなかなか大変だ。人を育てるというのも手間暇(てまひま)掛(か)かります。
私が一番、直近(ちょくきん)で出した 「説得する文章力」(KKベストセラーズ刊、ベスト新書)は、文章の書き方の基本を徹底的に書きました。 「副島隆彦の文章読本(ぶんしょうどくほん)」あるいは、「作文の書き方の技術」 である本です。 自分の作文力、小論文の書き方、提出すべき報告書や同好会の冊子への寄稿文、小文(しょうぶん)の書き方で苦しんでいる人は、どうぞ読んでください。
いつもの、副島隆彦の豪速球(ごうそっきゅう)の、真向空竹(まっこうからたけ)割りの 文で書いています。 読んで損(時間とお金の両方の)はさせません。
私が、今日急いで書いておこう、と思うことが有ります。私は、今、自分の「中国本6」(副島隆彦の中国研究の6冊目 という意味)を書いていて、調べていて、 「あ、痛(いた)。また、嵌(は)められたぞ。この予言者・副島隆彦でさえ、どうしても、世界権力者どもが、大きく企(たくら)んで実行することを見抜いて暴露するには、どうしても、2ヶ月は遅れるなあ 」と大きく気付いたことがあります。 それを書きます。
私が、最新の金融・経済本として今も書店に並んでいる「帝国の逆襲」(祥伝社刊、2013年11月3日発売)の中で、「オリンピック決定と抱合せの消費税増税で、日本からアメリカはまたふんだくる。それが帝国の逆襲の一環だ」と書いたまでは、大きく正しいし、他の日本の言論人、知識人、学者たちなどは、私の本を密かに読むしかない人たちだと、私は鼻で嗤(わら)っている。
それでも、私は、今、中国本6を書き出して、「あ、しまった。ここまで読む(鋭く洞察、かつ未来予測す)べきだった」と思ったことがある。どうせ来年しか出せない、この本の書名は、「中国大包囲網(だいほういもう)の構築」 (仮題)だ。
アメリカのオバマは、9月6日に、サンクトペテルブルクでのG20(ジー・トゥエンティ)の時に、ささっと安倍首相を会談した。この時に、今年の2月に50兆円(5千億ドル)を、日本政府(財務省)が、ボロクズ米国債を買ったのに引き続き、さらに又、この9月に、50兆円(5千億ドル)をアメリカに差し出す(貢ぐこと)を、オバマと安倍は、ここで合意した。オバマはニンマリした。
その代わりに、日本とロシアが、サハリン2(ツゥー)の天然ガスを、そのまま、パイプライン(日本の十八番(おはこ)のコベルコのシームレスパイプ)で、海底を這わせて、津軽海峡も渡って、それを太平洋岸から、茨城県の日立市あたりに上陸させる、この計画を「アメリカが承認する。邪魔をしない」という決断をしたのだ。
これでプーチンが喜んだ。大喜びに喜んだ。アメリカが日ロの天然ガスのパイプラインにようやくのことでOKを出した。これで、北方四島の返還も 「二島分の海面の同面積返還」で合意して、日ロの平和条約(=講和条約。戦争終結条約)も締結に向かう、ということになった。プーチンにしてみれば、シベリア開発の起爆力を持つ大きな資金が、天然ガス代金として日本から手に入る、ということで、この話に乗った。ニンマリである。
プーチンは、この見返りに、来年2月のソチ(黒海東岸の保養地)での冬季オリンピックで、テロを起こされないように、チェチェン人やアルカイーダとかを、背後からイスラエルのモサドやアメリカの特殊部隊があやつってやる自爆テロ、爆弾攻撃はアメリカがナシにしてくれる、ということで喜んでいる。
それなら、この中国大包囲網( Containing China 、コンテイニング・チャイナ)の大企画にロシアも参加する、ということになった。中ロが仲良くでのユーラシア大陸全体の開発は、後回し、ということになった。 日本は、ロシアと組んで中国を挟み撃ち(ボウス・フランクス・アタック)にするという長い間、隠然と存在する外国戦略を発動したのだ。
だから、安倍晋三の大勝ちだ。安倍は外交で大きな得点を挙げた、ということになる。だから、今、安倍首相は、ゴルフをやって有頂天で遊んで回っている。 世界政治では、ウィキリークスと、スノーデン氏からの世界の多くの政府の機密情報漏洩(ろうえい)とエシュロンでの各国首脳の通信の傍受の暴露の件で、プーチンが、情報公開の英雄みたいになって実力政治家NO.1みたいになっている、が、そんなことはない。あくまで、オバマである。
「そんなに米国内が、財政不足(国のカネがない)で、困っているというのなら、大統領である私が、外国との交渉で稼いできてやるよ」ということだ。このあとの方に、英文ではない日本の新聞記事を載せるが、2ヶ月遅れで、日経新聞が新聞には9月6日のニューズ報道文としては載せないで、何食わぬ顔で、討論会のまとめの記事のようにして乗った、10月30日付の 新聞記事を載せる。
ここで、9月6日のサンクトペテルブルクでのオバマ・安倍 密約のあと、オバマが、「安倍を見直したよ。彼は、力量の有る政治家だ」と べた褒めに褒めている。そりゃあ50兆円を、また、日本から引き出したというか、ふんだくったのだから。嬉しいだろうよ。
この直後、安倍首相は、飛行機に飛び乗って、モスクワから、はるばるアルゼンチンのブエノスアイレスまで飛び、何くわぬ顔をして、9月7日の、「2020,トーキョー」 の、あのすっトボけたようなロゲIOC委員長(ベルギー人)の発表があった会場に滑り込んだ。
安倍が、50兆円出す、ということは、ヨーロッパの貴族たち(こいつらがオリンピックを握っている。汚れた貴族たちだ)にも分前がちゃんと来るようになっている。つまり、ヨーロッパ諸国も、中国包囲網(コンテインメント・ポリシー・アゲインスト・チャイナ)に加わっている、ということだ。 安倍首相は、「東京にオリンピックが決まったのバンザーイ」の真ん中に、無邪気に、何も知らないとぼけた顔をして居た。 これで、安倍政権の長期政権化の布石が打たれた。 日本国内の反対勢力は、ほとんど一掃(いっそう)どころか、鎮圧、殲滅(せんめつ)されている。
これがナマの世界政治だ。現実政治だ。大きなカネが動くのだ。世界覇権国の意思と欲望と、自分が生き延びるための、まさしく「帝国の逆襲」戦略の発動だ。 それに寄り添い、従順に従うことで、主要各国の首脳たちのひとりひとりの動きと決断もある。 政治の世界は、このように裏側で決まってゆくのである。
私、副島隆彦は、自分の最新刊の金融本「帝国の逆襲」を10月14日に書き上げて、「どうもおかしいなあ。あいつら何かを仕組んだな。すでに仕掛けを作っている」と、感じながら原稿を書き終えた(手離れして、出版社に渡した)。私があの本で解明しつくせなかったのは、この9月6日、7日の、政治ドラマだ。あの時、この大きな中国たたきのめし、中国封殺の世界密約を知っているのは、世界の政治のトップの連中だけだ。
安倍がアメリカとユーロッパ(EU)に50兆円(5千億ドル)の救援金のカネをだす、と言わなければ、オリンピック・トーキョーも、サハリン2の天然ガスも来ない。
そして、この2ヶ月で、どんどん下まで情報が降りてゆく。官僚や大企業トップたちのところにまで、徐々に、滴(しずく)が下に垂れるように、漏れ伝わってゆく。 これを、まさしく、トリックル・ダウン理論(しずく垂れ理論)と言う。
だから、ロシアが、サハリン1,2,3の天然ガスを、一端、大陸の方に引いて、それからハバロフスクそしてウラジオストックまで引いて、そこで、LNG(エル・エヌ・ジー、液化天然ガス)の、氷漬けにして、専用タンカーで、新潟まで運んで、というこれまで宣伝されていた計画は、あれは、やらせ、見掛け倒し、 red herring レッド・ヘリング であった。
私、副島隆彦は、予言者(プロフェット prophet ではなくて predictor プレディクター) 宣言をしているのだから、もっと早く、2ヶ月も掛からずに、このことを察知して、日本国民に知らせるべきなのだ。だが、どうしても世界権力者どもの所業と蠢(うごめ)きを確信するまでに、2ヶ月は遅れるようだ。先回りするほどのことはできない。 それでも、気を取り直して、元気を出して、皆さんに世界で最先端の情報と知識をこうして知らせます。
状況は、刻一刻と動いてゆきます。 そんなものに負けるか。 私は、日本最高の頭脳であり予言者だぞ。
副島隆彦拝
(転載貼り付け始め)
●「日米関係「ぬくもり」再び 討論を終えて 」
2013年10月30日 日経新聞
http://www.nikkei.com/article/DGKDZO61829120Z21C13A0M10900/
「安倍(晋三首相)の印象が変わったよ」――。9月7日、ロシア・サンクトペテルブルクで急きょ開催した日米首脳会談を終えた後、オバマ米大統領 は上機嫌で側近のスーザン・ライス補佐官(国家安全保障問題担当)に漏らした。首脳会談ではシリア問題のほか、日本の経済情勢や環太平洋経済連携 協定(TPP)、中国・北朝鮮の問題など幅広い案件について意見を交わした。その場で「質の高い議論を展開した安倍首相の力量に大統領は感銘し た」とホワイトハウス関係者は明かす。
実際、この会談以来、寒々しい「家庭内離婚」のような状態が続いた日米関係にもようやく本来の「ぬくもり」が戻りつつある。国務、国防両長官に よる初の同時来日と日米外務・防衛閣僚級協議(2プラス2)の開催は象徴的な出来事だった。
それまでの日米関係は、従軍慰安婦問題や靖国神社参拝問題などに足元を取られ、思うような前進ができないでいた。日米重視の姿勢を掲げながら、 安倍政権は歴史認識問題を巡り、中国、韓国だけでなく、米側にまで痛くもない腹を探られ、あらぬ警戒心まで植え付けてしまったからである。
日経・CSISシンポジウムに米国から参加した6人の元米政府高官は、日米間のすれ違いに強い懸念を示し、形勢挽回に向けたアドバイスを水面下 で日本に送り続けていた。パネル討論でも、米側出席者からは「日米同盟はすでに広範かつグローバル」(ナイ氏)といった意見が相次ぎ、日米関係の 未来に期待する姿勢が際立った。
冒頭に触れたように日米関係は今、力強い前進のための一歩を再び踏み出そうとしている。だが、世界は日米関係だけで成り立っているわけではな い。シリアへの空爆をちゅうちょしたオバマ政権の姿勢は、日米関係、そして日本を取り巻く国際環境が一段と厳しさを増していくことも強く暗示している。
いわば「警察官のいなくなった世界」(北岡氏)において、日本では国家安全保障会議(NSC)創設や特定秘密保護法案の導入、集団的自衛権の行 使などの真剣な議論も進んでいる。それらは中国が指摘する「戦前回帰」のためではなく、21世紀の未来に向かって「責任ある主要大国」としての責 務を果たすためである、と日本は世界へ声高く説明しなければならない。未来志向の日米同盟体制の構築も、そこから始まる。 (編集委員 春原剛)
(転載貼り付け終わり)
副島隆彦です。 以上の日経の重要な記事を書いた日経新聞・編集委員の 春原剛(すのはらつよし)という人は、日経新聞内の 優秀な政治記者で、アメリカ(ワシントン)の政治を分析する本も書いている。しかし、この男は、私たちのアルルくん(中田安彦研究員)の「ジャパン・ハンドラーズ」その他の研究を、勝手に泥棒、剽窃(ひょうせつ)して全く恥じることがない愚か者だ。内心では、恥ずかしく思っているのだろうが。きちんの人の業績を、引用文にして、敬意を払って、尊重するということをしなかった。このことは公然と非難されなければいけない。
アルルくんは、お人好しだから、この春原のような、第一線の新聞記者や、若手で売出中の政治学者たちなどを、鼻で嗤ってみている。しかし、自分と同じ、同格の日本知識人たちだから、もっぱら、この泥棒人間たちに向かって、懇切に書いて教える、とうことをする。それで、ジレンマに陥って、困ってしまっている。
私、副島隆彦は、アルル君に、「もっと広く、大きく、日本国民に訴えかけなさい。世の中は、もっともっと大きいんだ。いろんな人たちが、君の書く文章を楽しみにして待っているんだ」 と、励ましています。
世界権力者ども、がやっていることと言っても、これぐらいのことだ。フン、と私は、軽く鼻で藁(わら)ってやる。 フン。
副島隆彦拝
【1253】[1447]ドナルド・キーン
桑原義明と申します。
ドナルド・キーン・センター柏崎というのが、新潟県の柏崎市の諏訪町というところに出来たというので早速行ってみました。
へぇ~、都会でなくて、わざわざ、どうして原子力発電所のある田舎街?にである。
地元の人でも、どこにあるの?というくらい分からない(目立たない)ところに、それはあった。ホテル登久満の跡地と聞けば、すぐに場所がわかるところにだ。
ちなみに、ドナルド・キーンさんは、東京の「北区」に住んでおられて「帰宅」する場所があるので、普段は柏崎にはおられないとのこと。
実を言うと私は、日本人の国籍を取得して、キーンドナルド(鬼怒鳴門)になったというテレビ報道くらいで、どのような人物なのかは、(ゲロすると)それまでは、全くと言ってよいほど知りませんでしたが、ひとことで言うと、ドナルド・キーン先生は、ニューヨークの書斎から、世界に日本文学や日本文化の(素晴らしさ)を発信(伝えて)していたのだそうです。
ドナルド・キーン・センターの、展示物の最大の目玉は、ニューヨークのハドソン川の川辺にあった自宅の書斎と居間を、そのまま再現(復元展示室)させているところのようだ。
やはり、ツワモノ(初日に3人いた、と係りの人が言っていた)がいて、ある本を見て、『この本は、どこに行っても見ない』という本がある(あった)のだそうだ。ちなみに、その本を係りの人から確認してもらったら初版本であった!
“我こそ”は、その本を探してみたいという出版関係者の方々や、知識人の方は、新潟県の柏崎まで行って(足を運んで)探す(お宝?)のをチャレンジしてみるのも面白い(楽しみかた)かも知れません。
私が行った時には、運良く、キーンさん本人がおられたので、一緒に写真を撮って握手してもらいました。それは、とても90歳を超えているとは思えないほど力強い握りだったのと、目を合わせた時ではあるが、あきらかに「日本人の瞳(になっている)」だと感じたのが、とても(非常に)印象に残りました。
書籍(展示物)については、親交があった三島由紀夫(手紙のやり取りあり)はもちろんだが、吉本隆明の書籍もあったのは、私は見逃さなかった。頭脳が明晰な人たちというのは、ペラペラと本をめくるだけで物事の判別(情報分析)ができるのであろう(その本の情報が正しいことが前提であるが)。
また、柏崎にはドナルド・キーン・センターのほかにも、田中角榮記念館(近くには生家(お墓も)がある)がありますし、すぐとなりの長岡市には山本五十六記念館などもあるので、あわせて探索することも可能だろう。
また、注意したいのが、ドナルド・キーン・センターは、12月26日~3月9日は冬季休業になるので、これには気をつけてください。
余談ですが、電話は、パナソニック、レコードプレーヤーは、テク二クス(これも松下)、アンプは、ヤマハのAVアンプのように見えた(スピーカーは洋物だったようだ)。
日本製の家電製品を使っていたことなどからも、日本人の「こころ」の部分までも読み取ろう(感じ取ろう)としていたのではないか、と私は感じた(感じ取った)のであった。
【1252】[1445]「税金官僚から逃がせ隠せ個人資産」が書店でトップ1に
今週、私の住んでいる地方都市の書店で、副島先生の「税金官僚から逃がせ隠せ個人資産」が、お勧め及び売れている本の「top1」に選ばれていました。
副島先生の学問を探求する流れが日本中で巻き起こると良いのですが。
【1251】[1444]腰痛
こんにちわ、会員の石川と申します。
副島先生、福田先生の意見は大変参考になります。
実体験を通しての意見だからです。
僕は現在腰痛に悩まされています。3週間ぐらい続いています。
先週我慢できずに近所の整体に行きました。
そしてその時はだいぶ楽になりました。ツボを数か所教えていただきました。
それから毎日ツボを自分で押しています。それで効果が出ています。
しかし、足の指を洗うとき、靴下を履くときは飛び上がるほど痛みます。
この痛みのツボを探して自分で直そうと思います。ひそかな楽しみでもあります。20年以上続いた胸やけも同様のやり方で直しました。
それでも治らないときは両先生の助言に頼りたいと思います。
良いお医者さんを探すのは良いことです。素人判断には限界が有ります。
ただし、自分でいろいろ試して見るのも良いことだと思います。
副島先生の本からリバータリアンの考え方を教えていただきました。
僕なりの解釈では「自分でできることは自分でやる」ことだと思います。
それを実践したいと考えています。
【1250】[1443]私の腰痛治療法
副島先生に、「私の腰痛治療法」というメールをお送りしたところ、重たい掲示板に載せて
くださいとのご返事をいただきましたので、書かさせていただきます。
家庭で長年利用してすばらしい効果をあげている腰痛・肩痛治療法になります。
「瀉血」とか「刺絡療法」と言われている治療法です。
中国その他で、古代から行なわれていた治療法になります。
参考文献:中国刺絡鍼法
http://www.amazon.co.jp/gp/product/images/4924954519/ref=dp_image_0?ie=UTF8&n=465392&s=books
・体のツボ・筋肉のツボに、三稜鍼を指して、黒い血(悪い血)を出して抜いていく治療
法です
三稜鍼
http://www.shinkyu-itiba.com/shopdetail/012000000032/
キュッポン(大きめの100円ショップで買えます)で血を抜きます
この治療法、現在日本では禁止されている治療法のようです。
ちょっと調べたところ、血を抜くこと(瀉血というらしい)は医療行為にあたるので、鍼灸
師の資格ではだめという理由のようです。
私は、まだそれほどうるさくない時代に、とある鍼治療院で治療を受けました。
その後、引っ越さざるを得なくなったので、特別に三稜鍼をその鍼治療院から買って、家庭
内で(夫婦で)やりあっています。
→ 家庭内で行なうことは問題ないけど、お金をもらって治療することは禁止されていると
思います。
→ 現在も刺絡療法と名うって治療を行なっている鍼治療院はありますが、簡易的な治療法
を行なっていて、本格的に血を抜くところはほとんどないと思います。
・私も、年に2回くらい腰が痛くなることがあって、3日ほど連続で血を抜くと、だいたいよ
くなってきます。
次の週にはかなり軽くなり、その次の週にはほとんど治っているという感じです。
(平行して腰の運動も行ないます)
・妻は、ひどい肩こり持ちなので、月に数回、背中から血を抜くと、すごく良くなるようです。
・このおかげで我が家では、ひどい腰痛・肩痛であっても、一切病院・接骨院等に行くことは
ありません。
以上になりますが、最初掲示板に書かなかったのは、公に認められている治療法ではないとい
うこともありますが、下手に真似をすると危険なのかもしれないと思ったからです。
(本当のことを言うと、常識的な刺し方・抜き方をすれば危険でも何でもありません)
実際、家ではなくてはならない治療法なので(お金もかからない)、我が家の一生ものの治療
法になっております。
【1249】[1441]整形外科医療にもパラダイムシフトが起きつつあります。
学問道場会員の福田克彦と申します。
先日(10月28日)副島隆彦先生に御送付致しましたメールに再度加筆修正を加、私の実臨床での経験と見解を送らせていただきます。
本日、日本腰痛学会理事である元会長の慈慶医科大学院大学の米延策雄(よねのぶかずお)教授に「腰痛診療ガイドライン」についてご講演いただいた後、「腰痛の最大の原因である『筋肉性の腰痛』
をガイドラインのトップに載せていただきたい。」と、進言させていただきました。
先日、ザ・フナイの11月号に掲載された、副島先生の論文を拝読いたしました。
副島先生が長年、腰痛や首・肩の凝りを持病だと勘違いされ、痛みは腰部脊柱管狭窄症や椎間板ヘルニアによるものと整形外科医に診断され手術を勧められていたとのこと。
トリガーポイント注射(神経ブロックではない)を受けられて初めて、腰痛などは骨関節異常ではなく筋肉異常であること気づかれ、ご自身の実体験をもとに整形外科学会の伏魔殿のような悪しき体質を鋭く指摘され、かつその考察の鋭さにも敬意を表します。
誠に僭越ではありますが、腰痛をはじめとする私の臨床上の治療経験を基に、整形外科医療の問題点について内科・リハビリ医の立場から述べさせていただきます。
私も30年前の医学生時代、腰痛と下肢の痺れで歩行困難となり、母校の大学病院を含めた別々の病院の3人の整形外科医から腰椎椎間板ヘルニアの診断で手術を勧められましたがそれを拒否し、カイロティック治療院にて2.3回施術を受け、数週間後にはスポーツもできるまでほぼ完治した経験があります。
しかし、現在はカイロや整体と言った骨関節を主体に動かすアプローチだけでは根本的に心身全体を矯正したり痛みを取ることはできず、翌日の揉み返しや施術前よりも痛みが悪化し動けなくことにもなりかねません。
私はもともと内科医ですが、クリニックを開業した7年前から腰痛や肩こり、膝や首の疼痛や筋肉の拘縮などでの関節可動域制限を訴える患者を外来で多く診るようになりました。
その頃、日本気導術学会の鈴木真之会長と出会い、これらの脊椎をはじめとする骨関節のトラブルのほとんどが、実は筋肉異常が原因の主体であることを教えていただき、以後疼痛や関節可動域制限の運動器のリハビリに気導術を応用して施術したところ、鍼灸やトリガーポイント注射よりも格段に即効性と持続効果があり、中には数回の治療で回復して手術を回避したり、歩行時の杖が不要になるなど驚きを臨床現場で体感している毎日です。
まず「筋肉の硬結や痛みを捉え、エネルギーを与えて適度に柔らかく調整することが、やがては骨格全体を矯正したりストレスの緩和にもつながる」ことに気付きました。
当院には毎日20人前後の方が、慢性的な首、肩、腰、膝などの痛みを訴え来院されますが、そのほとんどは整形外科受診をされた既往があり、術後の後遺症の悩みや見当違いの関節手術を勧められたり、鎮痛剤やヒアルロン酸などの無効な関節注射を漫然と繰り返されるも、症状が改善されないと訴えられて来院されます。
ザ・フナイで副島先生もご指摘されておられるような、ストレスを受けると脳の即坐核の機能低下が起こるといった仮説は、単に腰痛に対して大脳が2次的に反応しているのに過ぎず、腰痛の原因の首座が大脳にあるわけでもなく、こんな仮説が50年ぶりの大発見と申される諸先生方には呆れてしまいます。
認知症でもうつ病でも統合失調症でも、ADHDなどの発達障害においても、神経内科や精神科医などは、生体では測れもしない脳の生化学伝達物質の異常とMRIなどの画像・病理の異常を強引に結びつけ、脳の異常こそが神経・精神病の根本原因であると勘違いの診断基準をでっち上げ、それに基づいた対症療法をしているだけです。
また、整形外科医は椎間板や半月板など、レントゲン上での局所の関節破壊・軟骨の磨耗や神経圧迫などの異常所見だけが、腰痛や膝痛などの原因であると勘違いして、過剰な手術や鎮痛剤の多投を行う傾向があります。
(中には徒手的な整復だけでは治せず、手術が必要な症例も確かにありますが、それは腰痛全体の数%で、椎間板ヘルニアが全て手術適応になるわけではありません。)
整形外科医は、日常生活での歩行や姿勢の異常による体の歪や骨格異常が腰痛の原因であることをほとんど気づいていませんので、レントゲンの異常箇所の手術をされることばかりに興味をもたれて、術前・術後に十分なリハビリテーションがほとんど行われていないのが現状です。
(この場合の骨格異常とは、副島先生が指摘されている疼痛のある部位だけの局所の骨関節病変の意味ではなく、疼痛部位とは離れたカラダ全体の骨格の捻れやバランス異常のことを指しています。)
副島隆彦が受けられたトリガーポイントブロックはかなりいい治療ではありますが、局所注射だけではやはり何度も注射を打つケースが多く、根本治療のレベルに到達していないと思います。
現在当院では、脳卒中後の四肢の痙縮などに対して、ボトックス注射(A型ボツリヌス毒素製剤)を筋肉注射しておりますが、これらの治療も筋肉を弛緩させる様なリハビリを行わなければ持続的な効果が無いのと同じです。
さらに疼痛部位だけの筋肉硬結や疼痛緩和だけでなく、関連する遠隔部位の凝りの緩和や、姿勢や歩行や咀嚼などの日常生活から来る身体全体の歪を補整する必要があります。(たとえば腰痛の部位を直接ブロックをする前に、首や肩・下肢の原因部位への施術のみで、腰には一切触れずに腰痛が無くなるケースもあります。)
NHKのクローズアップ現代やためしてガッテンなどでも指摘されたように、「腰痛の85%は原因不明。その内の多くは、心理的・社会的ストレスで、大脳の側坐核に原因がある非特異的な腰痛であるからして、精神科的な薬物治療に委ねましょう・・・」などという恐ろしい特集をマスコミは今だに一斉報道しており、愚直な国民だけでなく整形外科医までもがこの説を盲信しております。
以前腰痛の研究会で私がこの「腰痛原因不明仮説」の元凶である福島県立医大の菊池臣一学長に、整形外科医は筋肉異常を診ていないことを公開質問したところ、
彼はそのエビデンスとして自らの臨床データを殆ど提示されず、退役軍人のPTSDなどを心理的・社会的要因と称し欧米の論文を提示するばかりでした。
菊池氏のみならずほとんどの整形外科医は、我々が臨床で施術しているマニュプレーションなどの徒手的なリハビリ治療の現状についてはほとんどご存知ない様子で、腰痛の原因としてレントゲンには映らない筋肉などの軟部組織障害や心身のバランス異常を無視していることが判明しました。
さらに菊池氏は「脊椎の手術後に尚も痛みや痺れを訴えて来る患者はクレーマーであり、これらは精神科医療の範疇の腰痛である」と言われたのには、呆れて二の句が継げませんでした。こんな横柄な人間が整形外科学会の腰痛の権威で「腰痛原因不明仮説」の提唱者なのです。
整形外科医は画像診断→腰椎手術or鎮痛剤だけでは到底治癒しえない多くの要因を究明することよりも、ストレス説や脳原発説などで国民や他科の医師を煙に巻いてまで「腰痛ガイドライン」を作成し、唯一メスをふるえる「整形外科学会」の主導的権威を死守したいのだと思います。
以上の趣旨を本日、米延教授の公演後お尋ねしたところ、「福島県立医大一派の「85%原因不明説」はマスコミで独り歩きしまっていて、日本腰痛学会としては非常にまずい事態である。」と公開の場で申されました。
当院での外来診療において、「腰痛症」は最も多い保険病名のですが、1年前から当県の国保連合会の審査では「整形外科でもない内科医院に腰痛症が多いわけはない」「腰痛は整形外科医が診るベキ疾患である」などと、筋の通った理由も根拠もなく一方的に鎮痛剤やリハビリテーションの診療報酬が毎月査定されるようになりました。よって今日の診療では、30分前後の時間を要するエネルギー治療による疼痛緩和や徒手整復によるリハビリだけでは採算が取れない赤字経営の状態です。
我が国の医療制度では、腰痛治療において2次的な誘因でしかない脊椎や脳神経の検査や手術、鎮痛剤や抗精神病薬など対症療法ばかりが優遇されており、米国やドイツではNSAIDの次に4割の患者に理学療法がおこなわれているのに対して、日本では逆に保険診療でリハビリが査定される傾向が年々強まっています。
すなわち統一基準でのビジュアル化が困難なリハビリ治療や、代替医療と称される鍼灸・柔術整体・カイロプラクティック、エネルギー治療は、個別的には根治的な即効性のある治療や施術であっても、マススケールでのペインクリニックにおいてはエビデンスがないと軽視されているのが現状です。
以下は腰痛の診断と治療ー新しい診療ガイドライン:白土 修(福島県立医科大整形外科教授)から抜粋したものです。
(引用始め)
非特異的腰痛の手術適応の決定は慎重に行う必要がある。腰痛の治療において、手術療法とリハビリテーションとのいずれが有効であるかの結論は、非特異的腰痛の病態が不明であるため得られていない。
腰痛に代替療法は有効か
徒手療法は急性および慢性腰痛に対して他の保存的治療法よりも効果があるとはいえない。(Grade B)
マッサージは亜急性や慢性腰痛に対して他の保存的治療法よりも効果があるとはいえない。(Grade I)
鍼治療は慢性腰痛に対して他の保存的治療法よりも効果があるとはいえない。(Grade B)
日本にはカイロプラクターや整体師のための公的な資格制度が設置されていないため、上記の推奨は海外の文献によるものである。日本における代替療法は保険診療上、柔道整復師、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師が医師の同意を得た場合以外では、非外傷性腰痛や慢性腰痛には実施してはならないことになっている。
(引用終わり)
慢性腰痛は一般に以下の3つに原因別分類されることがあります。
1)構築性腰痛、2)内臓起因性腰痛、3)心因性腰痛
構築性腰痛は、筋肉や靱帯、腰椎の損傷によるもので、筋筋膜性腰痛や肉離れ、腰椎捻挫、椎間関節症、椎間板ヘルニア、腰椎分離症など腰の構造上に問題があるものです。
また腰痛の診療ガイドラインでは、腰痛を生物学的な損傷、解剖学的異常として捉えるのではなく“生物・社会・心理的疼痛症候群”と位置づけ、多面的なアプローチが必要な病態と捉え、(1)Red flag sign、(2)Green light、(3)Yellow flag sign
の3つの診断的トリアージと病因分類カテゴリーに分類されています。
Green lightは非特異的腰痛ともいわれ、神経学的異常や器質的異常のない予後良好な腰痛、
Yellow flag signは、慢性腰痛、休職、長期の活動性低下へ移行する可能性がある腰痛(psychosocial risk factor;心理社会的因子)に分類されます。
非特異的急性腰痛症では、4~6週間のマニプレーションが推奨されており、プラスチックコルセット治療は有害との報告ですが、急性腰痛においても固定のみおこなわれているのが現状です。
痛みは一般に、
① 炎症や刺激による痛み(侵害受容性疼痛)
② 神経が障害されることで起こる痛み(神経障害性疼痛)
③ 心理・社会的な要因による痛み
などに分類されることがあります。
侵害受容性疼痛とは外傷や打撲、筋筋膜炎、腱・腱鞘炎、腰椎圧迫骨折、関節リウマチなど、炎症などによって発痛物質が受容器を刺激することで起こる痛みといわれています。
神経障害性疼痛とは、帯状疱疹後神経痛、坐骨神経痛、頚椎症など、神経の損傷や機能異常によって起こる痛みで知覚異常を伴うことがあります。
その他の痛みとして、不安や社会生活で受けるストレスなど、心理・社会的な要因で起こる痛みという分類がされていますが、終末医療など代表されるスピリチュアルペインが根底の、これらメンタルペインはすべての痛みに関わってくると思われます。
よって筋肉の痛みを把持して捉えることができない臨床医が、疼痛を神経障害性・侵害受容性疼痛・メンタル・スピリチュアルなどと明確に区分したり、消炎鎮痛剤の適応を保険病名だけで分類することは到底不可能だと思います。
また最近、線維筋痛症とか複合性局所疼痛症候群(CRPS)といったような、わけの分からない病名診断を下すだけで、疼痛や可動域制限を治せなくても恥ずかしいと思わず平然と鎮痛処置ばかり繰り返す医者が多いように思います。
レントゲン所見に異常がない場合や、術後になおも疼痛や機能障害を訴える患者や、内科医を煙に巻いて誤診や治らないことを誤魔化せる、整形外科医らに便利なこれらの病名を言われた場合は要注意で、疼痛の原因や部位の特定追求を怠っているケースが多いと思われます。
整形外科医は関節手術数などの手術実績があるほど名医として評価され、手術件数が病院のランクを決めますが、実は股関節手術などではケアやリハビリを怠るほど同じ患者の再手術も多くなり、手術件数としてカウントされ病院の評価が上がるカラクリがあります。
多くの整形外科医は筋力や反射テスト、可動域を確認する以外はほとんど患者の体に触れて筋肉病変を捉えてはおらず、手術をしなくなった整形外科開業医の仕事といえば、骨関節のレントゲン異常に沿った鎮痛剤処方、骨折・捻挫の整復固定、交通外傷などでの損保と結託した意味不明の牽引療法やホットパック、電気・超音波・磁気治療ぐらいです。
リハビリテーションにおいても同様に、家庭でも行えるような歩行や動作訓練や局所のみを増強するアンバランスな筋肉トレーニングが主で、理学療法では医師自らが筋肉を直接触り硬結などの異常を捉えて緩和させたり、全体的な骨格の歪を矯正して自力歩行ができるなど自律的な運動機能を高めて、すこしでも生活の自立や社会復帰を促そうとはあまり考えていない様です。
近年では骨粗鬆症において定期的に骨密度を測定し、ビスフォスフォネート製剤を永久に投与することが流行っているようですが、副作用問題は別として、同剤の圧迫骨折予防に対する骨形成効果は未だ不確定で、圧迫骨折後の根本的な緩和治療とは無関係で、効果が明確でない薬物療法であると思われます。
先進医療の進んだ欧米諸国でさえ、慢性疼痛を対症的な鎮痛処置でコントロールするより、メンタル・スピリチュアルカウンセリングや鍼灸・マッサージやカイロなどの整体、エネルギー・量子医療が、理学療法的アプローチと共に疼痛治療の主役になりつつあるのに、日本ではいまだに整形外科学会を中心とした強固な診療科の縄張りや特権意識の闇が蔓延り、これらの代替医療は怪しいからという理由で締め出されています。
私のような内科系の医師は市内の医師会においても腰痛診療に口出しができない雰囲気で、同じ整形外科医同志お互いの治療効果を干渉しない、ぬるま湯のような体制が出来上がっております。
このような整形外科医療の闇は、癌医療や精神医療に匹敵するぐらい壮絶なものでありますが、私も開業するまで実地臨床で腰痛治療を依頼されて本格的に携わった経験がなかったため、これまで整形外科医療の闇の内部に立ち入ることはありませんでした。
しかし今後は副島先生のご指導を仰ぎながら、学問道場の医師や治療家の同志の諸先生方や患者として実体験のある会員の皆様とも連携させていただき、それぞれの治療家がライヴの臨床現場で自分自身のエビデンスの研鑽を積み重ねられる様、お互いが切磋琢磨し、既存の整形外科医療が覆るパラダイムシフトを次々と実証で解き明かしていきたいと思います。
【1248】[1440]『古事記』偽書説の不条理
守谷健二です。
副島先生から二度にわたってメールをいただきました。感激しました。今回もこの掲示板に心の篭った御指導感謝しています。 自分としては、気の重い掲示板に書き続けることで御返事のつもりでいたのです。
小生、新潟の古町と云う繁華街(昭和の新潟の中心街。今は夜の街としてかろうじて余命を保っている)の場末の深夜食堂で働いて糊口を凌いでいる者です。来客のピークは、午前零時から三時頃までです。客層は、酔っぱらいのサラリーマンとバー・キャバレーのねーちゃん達です。昔は(二十年ぐらい前)背中に刺青を背負った人たちも沢山いましたが、今はすっかり姿を消しました。
不思議に思うのですが、テレビ、新聞などでは、アベノミクスとやらで企業の業績は空前の利益を計上しているとの事ですが、夜の街の賑いは、この二三ケ月、目に見えて極端に悪くなっていることです。こんな商売をやっていると、誰が儲けているのだ、とひがみ根性も湧いてしまいます。小生、高校しか出ておらず正規の学問の訓練を受けた経験がありません。その為見苦しい点が重々あるのは承知しています。なにとぞ御寛容のほどを。
今回は『古事記』偽書説の不条理について書くつもりでしたが、先生の御返答に感激して前書が長くなってしまいました。謝々。
『日本史の誕生』で岡田英弘先生は、『古事記』は、和銅五年(西暦712)に書かれたものではなく、『日本書記』が上梓されてから百年後、九世紀の初め、平安朝に入ってから書かれた物で、『日本書紀』より早く書かれたとする『古事記』の序文は誤りと、自信有りげに断定されておられるが、これは如何なものだろう。
平安時代以前を探究するに『日本書紀』『万葉集』『古事記』の三点は、根幹の史料です。この三つの中で、もっとも行き届いた研究がなされているのは『古事記』です。本居宣長が生涯賭けてこの研究をしてくれたおかげです。その次に探求されているのは『万葉集』です。和歌は、日本人の心の古里です。しかし、『万葉集』の歌で考究されているのは、短歌だけです。長歌の研究は、酷いものです。平安時代から、歌と言えば、短歌だけでした。その為、今に残る『万葉集』の写本には、短歌には、返り点やら注意書きはあるのですが、長歌には全くないのです。明治になって、正岡子規は『万葉歌』の復権を唱えましたが、子規の眼中にあったのも短歌だけでした。未だに『万葉集』の長歌は、まともに解釈されていないと思います。
『日本書記』の研究は、よほど魅力がないのでしょうか『万葉集』の長歌研究以下です。しかし、『日本書記』は、日本国の正史でしょう、しかも最初の。おろそかに扱ってよいものでは、決してないはずです。
書きたいことは山ほどありますが、話を進めます。今日は、『古事記』偽書説が、どうして不条理か、と云う事に絞ります。
疲れて来ましたので、簡単に述べます、七世紀の後半から八世紀の半ば、つまり『万葉集』の時代の大和地方では、八母音の日本語が話されていたと云う事です。(現代の日本語は、五母音です)九世紀・平安初期の日本語は、六母音になっていました。『万葉集』は、八母音・87音節で書かれているのです。『古事記』は、『万葉集』より一音節多い88音節で作られている。これが、平安時代になると、日本人は、六母音・六十八音節しか区別できないようになっていた。その後世の日本人が、祖先の日本人の音韻を正確に復元することが出来たのだろうか。と言うのが、私の長年の疑問でした。私は、無学ですから、だれかが答えを出してくれていると、ヅウッと思っていた。どうして、日本史学はこんなにも退屈なのだろう。以前目にしたものに、遠山美都男氏が「壬申の乱」の本を出すと、学者仲間に言ったら、いまさら何を穿(ほじく)りかえすのだ、との反応だったと、どこかに書いておられた。
どうも日本史学会は、根幹から子葉まで腐りきっているらしい。どうして、七世紀の後半に初めて日本統一王朝が成立したと認めることが出来ないのか。聖徳太子だって、『隋書』倭国伝を基に作っているのだろう。倭国と近畿大和王朝は、別王朝なのだ。別王朝の上の宮(聖徳太子)を、大和王朝に挿入しため、異常な矛盾・混乱が生じたのである。法隆寺だって、九州から移築されたと云う遺伝を持っているのだろう。