重たい掲示板

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楊航嘉 投稿日:2014/03/17 02:44

【1297】[1544]マレーシア航空機の件について

学問道場のみなさん、マレーシア航空機の行方不明事件について、

●墜落説
●行方不明説
●ハイジャック説

など、入り乱れています。
しかし、この件は乗客割合(ほとんどが中国人)から考えても、
中華人民共和国をターゲットとした事件であると考えて間違いないと思います。

大事なことはこれに惑わされないことです。
この事件はそれはそれで重要な事案ですが、これに目を引きつけられている
間になにか、中国経済について大きな動きがあるはずです。

私は浅学にてその「大きな動き」をつかめません。
いま、リアルタイムで起きている、中国・東南アジアについての経済の動きを
解説できる方はぜひ投稿をお願いします。それが我々が世界を読み解く鍵に
なるはずです。

古本屋 投稿日:2014/03/15 11:45

【1296】[1543]新聞の書評欄より

毎日新聞に属国日本論に関係する本の書評が掲載されていましたのでご紹介します。マコーマック氏はそのものずばり『属国』という本も書かれています。
「サンフランシスコ体制」「属国」がこの著作のキーワードということです。

毎日新聞 2014年3月2日 今週の本棚
『転換期の日本へ』J・W・ダワー G・マコーマック NHK出版新書

   以下引用開始

 著者の二人は、米豪を代表する日本研究者。知日派として知られる。本書はそんな二人による警告の書である。
 キーワードは「サンフランシスコ体制」と「属国」。この二つが戦後日本を規定してきたという。「サンフランシスコ体制」とは1951年のサンフランシスコ講和条約に規定された秩序のあり方を示す。ここで日本はアメリカの属国となることを宿命づけられた。日本の為政者はアメリカに主体的に服従していく。
 マコーマックは「サンフランシスコ体制の本質は不平等」と断言する。日米の共謀で「二つの日本」が誕生し、沖縄に負担が押し付けられた。周辺諸国との領土問題は、意図的に「未決」にされた。将来の紛争の種をあらかじめまいておき
日本政府の共産国家との連携を封じ込めたのである。
 さらに日本の再軍備を後押し、「核の傘」を提供することで、アメリカの戦術計画に組み込んだ。日本の防衛はアメリカにイニシアティブを握られ続ける。
 属国であることの代償は大きい。エリートたちは自国の利益よりも、アメリカの利益を優先する。しかも対米従属派がナショナリストを名乗り、日本の利益を優先すると「反日」と罵倒される。この転倒が外国人の眼には奇妙なものに映る。
 いま時代は大きく変化している。アメリカの覇権は低下し、中国の台頭が著しい。「パックス・アメリカーナ」は終焉の時を迎え、世界の警察としての信用を失っている。
 そんな中、アメリカは中国に対して両義的な態度をとることで、プレゼンスを維持しようとしている。中国を「仮想敵」と捉えながら、一方で中国に接近する。
 日本はアメリカとともに中国を「仮想敵」としたい。だからアメリカが中国への親密な態度をとると、より一層、尾っぽを振って対米追従を突き進む。そんな自発的追従を続ける日本はアメリカは軽んじる。中国首脳を歓待し、日本政府を冷遇する。負のループが加速する。
 二人は安倍政権に対して厳しい意見を投げかける。安倍内閣は法や民主的手続きを軽視し、粗雑なパターナリズムを振りかざしていまいか。隣国に対しては独善的な論理で挑発し、歴史的に構築された信義を重んじていないのではないか。
安倍首相こそが、対米従属という戦後レジームを踏襲しており、自国の独立を遠ざけているのではないか。
 二人は、現在を「パックス・アメリカーナ」から「パックス・アジア」への転換期と捉える。この流れを本物にするためには、日本と中国が連帯しなければならない。日中が手を結べば新しい時代が到来する。そう彼らは訴える。

    以上引用終わり

 以下中島氏の見解が述べられておりますが、長くなりますので省略します。
親中国的な外交政策をとる日本の政治家はアメリカにより徹底的に排除される。
そしてアメリカが考える日本の外交政策を体現する政治家の出現を待つ。
「対米従属派がナショナリストを名乗り」登場するとアメリカは中国と日本の仲介者の立ち位置をとる(効果的な仲介はしない)。日本には対中強硬策を取らせ手駒として扱い、アメリカは中国と対立的でない外交政策を探求する。これがオフショアバランシングなのでしょうか。
「転換期」ということですが、副島先生がどこかで書かれているように日本自体で、自らの取り巻く状況を変えるのは難しいのかもしれません。

2099 六城雅敦 投稿日:2014/03/06 15:33

【1295】[1541]なぜビタミンCが効くのか(副作用のない抗ガン剤)

近代医学・医療掲示板に「ビタミンC点滴と断糖療法でガンが消える! 西脇俊二著 KKベストセラーズ」の書評を載せてあります。ご興味ある方は覗いてください。

津谷侑太 投稿日:2014/03/06 07:41

【1294】[1540]日本の読書人階層の結集である伊藤律生誕百周年シンポジウムに行ってきた感想②日本の文化人を代表する83歳の篠田正浩さんの講演に私は衝撃を受けた。

津谷(つや)侑太(ゆうた)です。今日は、2014年3月6日です。

 伊藤律生誕百周年シンポジウムに行ってきた感想の続きを書きます。

 伊藤律のシンポジウムは瑞浪市で開かれました。岐阜に住んでいる私ですが、瑞浪には久しぶりに足を運びます。

 電車で何時間もかかってしまい、瑞浪駅に着いたときには午後三時(シンポジウム開催は午後一時から)近くになっていました。

 岐阜市には柳ヶ瀬(やながせ)という商店街があるんですが、人はものすごく多いですね。瑞浪駅は日曜だというのに人はほとんどおらず、少し淋しく感じました。そこから十分くらい歩いたところにシンポジウムが開かれる、瑞浪市総合文化センターに入りました。
 レンガ立ての立派な建物です。

 シンポジウムが行われていたホールは七百人収容の巨大なホールでした。私が入っていくともうシンポジウムは佳境を迎えており、映画監督(2003年に引退)の篠田正浩(しのだまさひろ)氏の講演がはじまっていました。
篠田監督は岐阜県岐阜市出身、現在は東京在住なのだろうと思います。私は「梟(ふくろう)の城」(司馬遼太郎原作)の映画しか、見たことがありません。2003年に映画監督引退後は何をしているのか、知らなかったんですが、講演活動や本の執筆で元気に活動されているようです。奥さんは女優の岩下志麻(いわしたしま)さんですね。

本当は渡部富哉(わたべとみや)氏の講演や伊藤律の次男である伊藤淳(いとうじゅん)さんの講演もあったんですが、私が遅刻をしたので、もう終わっていました。

それで篠田監督の講演から聞くことになったんです。

私は失礼ながら「映画監督の自慢話でも聞かされるのか。やだなあ」と思って期待してなかったんですが、この篠田監督の話がとても面白かった。行ってよかったと思いました。

それはなぜかというと、篠田監督しか知らない秘密の裏話が満載だったからです。映画監督というのは、政財界、芸能人や文化人といったさまざまな人からいろんな話が聞けるので、歴史学者や歴史評論家よりも歴史の真実に肉迫できるんでしょう。

 篠田監督の話で面白かった点を列挙すると

・東條英機は日米戦争には反対だったが、暗殺される恐怖で日米交渉反対を仕方なく言っていた。

・スパイ・ゾルゲという映画を撮ったとき、渡部富哉氏の伊藤律本を読んで、伊藤律がスパイであるという考えを捨てた。映画『スパイ・ゾルゲ』のシナリオは全部出来上がっていたが、伊藤律がスパイでないとあったので、全部捨てて、一からシナリオを作り直した。

・2003年の『スパイ・ゾルゲ』に対する反応はゼロ。世間から無視された。

・天皇家は神道ではなく、仏教。聖武天皇が東大寺を建てているのがその証明。

・孫が小学五年生でネトウヨになった。インターネットで反韓国になった。

などです。

 篠田監督は現在の世界情勢にも通じているようでウクライナの政変の話まで飛び出し、まさしく日本を代表する一級の知識人、文化人という感じでした。八十三歳という高齢なのに、その頭の回転の速さ、知識量には脱帽です。私はこのシンポジウムに来て篠田正浩という傑物を発見したことが大きな成果でした。

 私以外の他の聴衆は篠田監督の話に「そうだ!そうだ!」という感じで拍手を送っていました。私もつられて、拍手していました。安部晋三批判のところが一番盛り上がっていました(笑)

 まさか私は瑞浪市で世界最高情報を持つ篠田正浩という人物の話が聞けるとは思いませんでした。安部晋三批判に大笑いが起きていましたから、ここに来た聴衆はリベラルなんでしょう。

 おそらくは読書人階級の人たちです。とにかく、篠田監督の話は熱気に満ち、ホール内は盛り上がっていました。やっぱり安部晋三は読書人階級には嫌われているんだな(笑)と思いました。

 しかし、私は安部晋三が嫌いではないです。彼が靖国参拝したときに不戦の誓いと言い放って、「A級戦犯とされた人たちは無実であり、冤罪だ。板垣征四郎(いたがきせいしろう、満州事変を起こした陸軍軍人)も東條英機も松井石根(まついわね、南京大虐殺の陸軍責任者)もみんな親中国派で親米派じゃないか、だから和平派の彼らが合祀されている靖国で平和を祈って何が悪い」という感じに私には見えました。ただ、私は首相が靖国参拝するのは副島先生の言うとおり、世界に逆らうので反対です。

 細川護煕(ほそかわもりひろ)熱烈支持である中田安彦さんや古村治彦さんにも篠田監督の話を聞いていただければ、元気が出たのではないか、と思います。お見せできなかったのが残念ですね。

 今日はここまでにします。

津谷侑太拝

津谷侑太 投稿日:2014/03/04 20:48

【1293】[1539]日本の読書人階層の結集である伊藤律生誕百周年シンポジウムに行ってきた感想①

津谷(つや)侑太(ゆうた)です。今日は、2014年3月4日です。

今日は岐阜県瑞浪(みずなみ)市で開かれた伊藤律(いとうりつ)シンポジウムに行った感想を書こうと思います。

伊藤律は日本共産党のナンバー2だった人物で野坂参三(のざかさんぞう)という悪い共産党指導者にはめられ、中国に送られて27年獄中にあった人物です。

そのあと、目も耳も不自由となりながらも、日本に送り返されてきました。

しかし、伊藤律が投獄されている間、日本では松本清張が『日本の黒い霧』
で伊藤を尾崎秀実(おざきほつみ)を特高警察に密告した特高のスパイだと告発していました。これに同調して尾崎秀樹(おざきほつき)という尾崎の異母弟(いぼてい)の評論家が伊藤はスパイであると書き続けました。

この事実を私は副島先生の『属国日本論』によって知りました。『属国日本論』では渡部富哉(わたべとみや)氏の『偽りの烙印 伊藤律スパイ説の崩壊』(五月書房、1993年刊)が紹介され、私はかねてより興味を持っていました。

そして最近(2010年)では尾崎を特高に売ったのは川合貞吉(かわいさだきち)という戦後評論家になった男だと判明しました。加藤哲郎教授がアメリカの公文書館に発見したそうです。

私は野坂参三、川合貞吉、尾崎秀樹らの共同謀議があって伊藤律への人格攻撃を仕組んだと見ています。

これは山本五十六への人格攻撃として阿川弘之が山本をほめるふりをしながらも、あったかどうかもわからない愛人スキャンダルを書いて、山本のイメージを悪くしたことと似ています。阿川は山本五十六の家族から名誉毀損で訴えられています。三村文男さんが阿川説に追随(ついずい)して、この愛人スキャンダルを本当のことのように書いてますが、私は異論がある。これはまたの機会に論文を書いて徹底検証します。

話を元に戻すと渡部富哉さんのサイトである、ちきゅう座で伊藤律の故郷である瑞浪市でシンポジウムが開かれることを知り、岐阜在住の私は行ってみることにしたわけです。それはなぜかというと有料の「今日のぼやき」で副島先生が以下のように述べていたからです。ナンバーは「978」 9月に行われた、『時代を見通す力』(PHP研究所)の発刊記念講演会の模様を再録しました。(1)ですね。

(引用開始)

だから若い人たちに助言したいのは、いろいろな文化人・知識人・学者の姿形(すがたかたち)を1回でいいから見ておいてください、ということです。それは後々、非常に役に立ちます。

(引用終了)

 私の頭には副島先生のこの文章が残っていました。渡部富哉さんという、体制派には入っていない八十四歳の高齢の言論人、昭和史研究家を一度見ておこうと思いました。

 長くなったので分割して続きはまた次回書いていきます。

津谷侑太拝

長井大輔 投稿日:2014/03/04 16:20

【1292】[1538]【報告文】2月22日、23日に、熱海の副島先生の仕事家で、文章指導の合宿がありました

長井大輔(ながいだいすけ)です。今日は3月4日です。

 2月22日、23日に、熱海(あたみ)の副島先生の仕事家で、文章の書き方を学ぶために、合宿が行われました。参加者は、六城雅敦(ろくじょうつねあつ)さん、田中進二郎(たなかしんじろう)さん、津谷侑太(つやゆうた)さんと、私(長井)でした。その時の、模様を報告します。

 22日に、田中さんの評伝『西周』、23日には、長井の評伝『榎本武揚』、六城さんの評伝『森鴎外』、津谷さんの論文『二・二六事件は木戸幸一が仕組んだ』が、先生の添削(てんさく)を受けました。

 田中さんと私の評伝は、はじめて、先生の赤ペンが入るので、一人6時間かけて、手直しを受けました。田中さんと私の評伝は、字数が約10000字を超える大論文です。しかし、先生は一文、一文、自ら、読み上げながら、指導してくました。

 先生の添削を受けながら、私は、先生の文章指導は、基本に忠実なものだと思いました。決して、高等な技術を弄(ろう)するというものではなく、徹底的に基礎・基本に忠実に文章を書きなさいというものでした。

 先生の文章術の主眼は、どう書いたら、読者にとって、読みやすくなるのか、わかりやすくなるのか、という点におかれているのだと思います。適宜(てきぎ)、接続詞や助詞、助動詞などの品詞が入れ替えられ、補足されていきました。

 また、今回の勉強会で、私は「、」や「。」といった句読点の打ち方や、()や「」などの括弧(かっこ)のつけ方が、ものすごく大事だと感じました。細部にこだわることによって、読者にとって、読みやすい文章、わかりやすい文章はできあがるのだと思いました。

 文章指導終了後、先生自ら、赤ペン、青ペンを入れて、添削した原稿を頂きました。先生の著書『説得する文章力』に掲載されている原稿のように、びっしりと先生のコメントが書きこまれていました。まさに、『説得する文章力』の実践授業でした。

 先生から直接、文章指導を受けることができて、非常にありがたいことだと思いました。先生から受けた文章指導を、何とかして自分のものとするべく、今後も、努力していきたいと思います。

長井大輔 拝

前田和寿 投稿日:2014/03/03 13:52

【1291】[1537]プーチン大統領が握るヨーロッパの天然ガス

前田和寿です、

ウクライナがヨーロッパ世界に与えている衝撃は予想以上です。

副島先生が以前から指摘しているように、EU諸国が使う天然ガスの4分の1はロシアから来ています。そのパイプラインはほぼウクライナ経由。プーチン大統領が握っている綱はヨーロッパ人の生活に直結しています。おとなしくクリミア半島(Crimea クライミア)だけは手渡すかもしれません。

引用先:http://www.businessinsider.com/ukraine-hopes-russia-will-not-change-gas-price-2014-2

わふまなふ 投稿日:2014/03/03 02:29

【1290】[1536]高い確率で予想される日中の軍事衝突に対して慎重になるための論理について

はじめまして。初めて投稿させていただきます。
わふまなふと申します。職業はIT技術者・SE(システムエンジニア)をしています。年齢は32歳です。東京都在住です。

この度は、去る1月31日に投稿された副島先生の投稿、「 [1525]安倍の靖国参拝問題から、その後の世界の動きを洞察、予言する。」及び、3月1日に開催されました『キャロライン・ケネディ駐日大使着任が 日本政治中枢に与えている衝撃』に大きく感銘を受けたため、それにお応えする気持ちで筆を取った次第です。

未熟者ですが、何卒よろしくお願いいたします。

■はじめに
私は、去る1月31日に投稿された「 [1525]安倍の靖国参拝問題から、その後の世界の動きを洞察、予言する。」に大きく感銘を受けました。
そこで、僭越ですが、私も未来予測を書いてみようと思いました。
 なお、恐縮ではありますが、私も、今回は詳細な根拠やデータは挙げずに、「断言、断定、予言」の文体で書かせていただきたいと思います。

■まずは、尖閣諸島事変、東シナ海事変についてからです。
結論から言いますと、発生する可能性が極めて高いと思います。
日本国の空気・民意の大部分が日中軍事衝突を積極的にであれ、消極的にであれ、ほとんど容認してしまっているように感じます。
曰く、
「軍人同士(海上自衛隊と中国人民解放軍海軍)が衝突するだけなら構わない。」
「抑制的に軍事衝突することによって、内閣の支持率が上がり、穏やかな軍備拡張によって雇用が増え、福祉も改善し、景気が良くなるなら…いい。」
「今やらないと、今後はもうできないかもしれない。(中国が台頭し、且つ米国の覇権が衰微するので。)」

気持ちは良くわかります。私は安倍晋三首相以下、右傾化する日本国の空気に同情的です。
しかし、やはりここはもっと慎重にならなければいけないと思います。
以下で、少しシミュレーションしてみたいと思います。

・シミュレーション1.
×月×日、×時×分×秒。尖閣諸島周辺、あるいは東シナ海周辺で、日中の軍事衝突が発生しました。
さて、軍事衝突をしてその後、どのように中国と外交交渉しますか?その交渉の落とし所はどこですか?
そして、いつまで事態を継続して、いつ事態を収束しますか?

・シミュレーション2.
もし、軍事衝突がエスカレートしたらどうなりますか?
もし、東京や北京でテロ(テロル)が発生したらどうなりますか?中国の過激派、北朝鮮の過激派、日本の過激派、アメリカのネオコンの過激派が実行する可能性についてはどう思われますか?
もし、私達の身の回りでテロ(テロル)が発生したらどうしますか?

その時でもまだ、私達は、穏やかな軍備拡張によって雇用が増え、福祉も改善し、景気が良くなるならいいといえるでしょうか?

それでもいいという方もいらっしゃると思います。
それは嫌ですという方もいらっしゃると思います。
しかし、私が皆様に申し伝えたいのは、日中の軍事衝突を積極的にであれ、消極的にであれ、また、意識的にであれ、無意識的にであれ、容認するという方は、上述のような場合をきちんと想定しておいていただきたいということです。

■次に、これらの国際的緊張の本質についてです。
これは私の創見ではなく、国際関係論の中でよく指摘されることですが、
国際的緊張の本質は、実は国内問題なのです。

なんらかの難しい国内問題があって、その問題を解決することの代わり・代替策として、国際的な緊張を高めるという選択肢が選ばれるということが多いのです。
今回もこのパターンに該当すると思います。

では、日中の緊張の高まりの本質にあたる、国内問題とは何でしょうか?
それは、景気(雇用、賃金、労務問題、税制、金融政策)、福祉(健康、育児、介護、年金)、防災、原発、規制緩和・・・先の東京都知事選挙で主要争点となったことがそうです。
日本国内は問題・課題が山積ではないですか。

そして、それは中国でも同じなのです。韓国でも。アメリカでもそうです。
財政問題、金融問題、ブラック企業問題、格差問題、少子高齢化…
これらの解決困難な国内問題があるからこそ、時の政権は統制を強めて、経済を回復し、自らの支持率を維持するために、あえて国際的緊張を高めるのです。
これは、もはや国家運営・共同体運営のお約束・マニュアル・常套手段のようなものです。

ですから、私達は本来であれば、国内問題にこそ目を向けるべきなのです。

・・・ですが、ただ、確かにこの度の右傾化は、その日本の国内問題の解決が、日本一国の範囲だけでは解決ができないことから生じたものでありました。
 そもそもの文脈を辿れば、第二次大戦後、戦後レジーム(サンフランシスコ講和条約、日米安全保障条約)を受け入れ、
米ソ冷戦下をアメリカ合衆国の下で、朝鮮戦争、ベトナム戦争、中東戦争を経ながら高度経済成長からバブル経済へ。(ロックフェラーセンターを買収したのでした。)
しかしそして、東西冷戦終結し、その後すぐに、バブルは崩壊します。
そして、アメリカ一強時代へ。湾岸戦争、失われた10年、9.11テロ、イラク戦争、アフガン紛争。
そして、リーマンショック、3.11東日本大震災です。
 そもそもの問題は衰微するアメリカの覇権、及びそれにより利害が変化した日米同盟にあるのでした。
端的にいえば、アメリカが日本を保護する理由がなくなったということです。(それどころか、TPPによって、日本の国益に干渉し始めています。)
 このような流れの中で、3.11東日本大震災と、あの福島第一原発の事故が発生して、日本のナショナリズムが高揚し、金融緩和(アベノミクス)、財政出動、排外主義(反中、反韓、反米)、軍備拡張・・・になって行くのは大局的な視点から見れば、ごくごく自然なことです。
 つまり、そういう意味では、日本の種々の国内問題は確かに、進化/深化した国際化/グローバリゼーション=パックス・アメリカーナ、及び新型大国間関係(G2)の帰結なのです。ですから、そういう意味では国際的緊張の高まり及び日本の右傾化は正しいのです。問題の本質は国際関係の方にあるのですから。
 しかし、その右傾化が正しいのも、今述べたような国際情勢に合致する限りにおいてです。政治は生き物です。国際政治も生き物です。国際情勢は常に変化します。
 私が申し上げたいのは、基本的には、現在の国際的緊張の高まり及び右傾化は、国内問題を解決するためだということです。
つまり、国際関係よりも、国内問題の解決こそがより重要だということです。
優先順位は国内問題の方が上なのです。
 国内問題がまずあって、それが、国内だけで解決できない問題だから、国際問題が前面に出てきているのです。
そのことを忘れてはいけないと思います。
 ですから、私達は、現在は右傾化するという道を歩んではいますけれども、今までと同じように、いつもどおりに冷静に舵取りをして、安易に軍事衝突を容認するというようなことは慎まれた方がよろしいように思われるのです。

■若年層・若者について、お伝えしたいことがあります。
最初に自己紹介させていただいた通り、私は現在32歳なのですが、若年層のひとりとして、皆様にお伝えしたいことがあります。

今、若年層の生活はますます厳しくなっています。もちろん世代にかかわらず大半の方々が同じような状況に置かれているということはわかっておりますが(特に、児童、女性、高齢層など)、今回は若年層の話をさせてください。
ようやく3.11東日本大震災以降、ブラック企業問題をはじめとして、
奨学金(お金がないと大学を卒業できない)や、就職活動(仕事が見つからない、見つかるけど低賃金労働)、結婚活動(相手が見つからない、見つかるけど結婚資金がない)、待機児童(子供を生んでも預ける保育所がない)、年金(生涯収支がほとんどゼロ、又はマイナス)、などの問題が注目されるようにはなってきました。
政府もようやく対策をとり2014年度予算に盛り込まれたそうですが、まだ予断は許さない状況です。実感として、不満・不公平感が和らいでいるわけではありません。

しかし、若年層支援に対する多くの団塊世代、高齢層の方々の意見は以下のようなものです。
「甘やかしてはいけない」
「私達の若い頃は現在とは比べ物にならないほど貧しかった」
「あなたたちは貧しい、貧しいというが、戦時中を知っているのか?」

結論から申し上げれば、このような意見が、若者を軍事衝突に向かわせています。
人々曰く、
「中国が反日を口実にして若者の暴走を許しているのだから、日本も、若者の雇用対策を口実にして、若者に軍隊で働いてもらえばいいではないか。」
「日本が軍事のノウハウを得て、新しい国際秩序の中で普通の国として生きていくためには、避けることのできないプロセスです。」

私達は戦争や軍事衝突を知りませんでした。ですが、これからそれを知ろうとしています。
これで、もう、「あなたたちは貧しい、貧しいというが、戦時中を知っているのか?」と、言われることもなくなります。
おそらく、先行世代からすれば、これは愛のムチなのだと思います。
私達若年層は先行世代の愛(のムチ)によって、軍事衝突へ向かわされています。
 さて、ところで、最終的に若者達はこの愛のムチに感謝するでしょうか?
私が危惧するのは、若者の反動です。
特に、現在の団塊世代、高齢層が、若年層の問題に対して、
「不満や不公平感があるなら、自分達で奪え。私達もそうしてきたのだから。」
というように考えている点がとても気がかりです。
若者はこの要請に対して、「わかりました」と了承せざるをえない状況です。
私は日本人は、前述のようなストーリー(物語)を本気で実現しようとしていると思います。
私はこの脚本に一定の共感は感じます。確かに親と子の関係は乗り越え、乗り越えられるもので、一面では、人類の歴史は親子闘争の歴史であったと思います。
ですけれども、それでは、やはり「いつか来た道」なのです。
第二次世界大戦前夜に起きたことを、そして、その後に辿った道を、もう一度繰り返すだけだと思います。

■最後に
最後に、恐縮ですが、簡単ではありますが、私の推奨案を付言させていただきたいと思います。

まず、なによりも、このたびの国際的緊張に対しては、引き続き、冷静且つ毅然と対応し、そして、軍事衝突については、あくまでも国際協調関係(戦後レジームのことですが、、但し変わりつつあります)を第一として、(今後予想される)新しい国際秩序における日本の誇りある地位を前提として慎重に対応するのが望ましいと思います。
(※安易な軍事衝突は戒められるべきであり、あくまでも今後予定されている新しい国際秩序の中で、今までよりも日本に有利な立場を得るという目的のために、あえて、穏やかに右傾化してみせていく。というのがもっとも賢明で、あるべき姿勢なのだと思います。)
 そして、日本は、今一度東アジアの中で、世界の中での自身の地位を選びとるべきなのです。
 7、80年ほど前に一度は踏み誤った道を今度こそ、自分達の手で、しっかりと掴み取るべきなのです。
 先を見据えて、未来を見据えて、中国と対峙して、アメリカと対峙して、世界と対峙して、その時に日本は、この国のために一命を捧げ、犠牲になった御霊(みたま)に真に報いることができるのだと信じています。

わふまなふ拝

副島隆彦 投稿日:2014/03/01 21:27

【1289】[1535]ウクライナ情勢 の最新の 報道

副島隆彦です。 私は、今日の定例会=講演会 から帰ってきて、今 夜9時過ぎです。 以下の記事は、午後8時のものが最新です。  刻一刻と世界は動いてゆきます。

日本、極東(東アジア)だけで世界が出来ているわけではないので、極東(ファーイースト)だけで何かが決まるわけでありませんン。世界はどんどん動いてゆきます。 私たちは、ウクライナに行ったこともないし、どういう国だか分からないけど、このあとしばらくは、ソチ・オリンピックが終わったあとは、世界の話題の中心は、ウクライナです。

そのうち 日本が中心になることもあるでしょうから、私たちは、今のウクライナをじっと凝視(ぎょうし)することで、私たち 日本(人)のこれからの運命をよく考えましょう。副島隆彦拝

(転載貼り付け始め)

(1)「 クリミアは民間機に関しては空域がほぼ完全に封鎖された状態になった 」

デイリースポーツ
http://www.daily.co.jp/society/main/2014/03/01/0006745221.shtml

 ウクライナ南部クリミア自治共和国の中心都市シンフェロポリの空港で、
航空機の離着陸が全面的に停止したことが1日、分かった。

 ウクライナで親欧米の 新政権が発足したことに伴い、空港を支配下に置いていた親ロシアの武装部隊が 占拠し、空域を封鎖したとみられる。運航再開のめどは立っていない。これにより クリミアは民間機に関しては空域がほぼ完全に封鎖された状態になった。

(2) 「 NHKのウクライナ取材陣、ロシア軍のBTR系装甲車部隊十数台とすれ違う 」

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140301/k10015629811000.html

 欧米寄りの暫定政権が発足したウクライナでは、ロシア系住民が多い南部のクリミアで暫定政権に反対する武装グループが空港を管理下に置き、
緊迫した状況が続いており、暫定政権のトゥルチノフ大統領代行は、ロシアが挑発を行っているとして、やめるよう求めました。

政権が崩壊したウクライナでは、欧米寄りの暫定政権が発足しましたが、 ロシア系住民が人口の60%以上を占める南部のクリミア自治共和国では、暫定政権に対する反発が強まっています。

(3) 【緊急速報】 ウクライナにロシア陸軍の戦車大隊が侵攻開始
http://hayabusa3.2ch.net/test/read.cgi/news/1393644490/

ソースCNN ロシア戦車大隊がウクライナに侵攻開始 2014/3/1
https://pbs.twimg.com/media/BhmYyTYCQAANFeA.png

ウクライナ上空を、クリミア南部に向けて飛ぶ、ロシア軍武装ヘリの大群
http://www.youtube.com/watch?v=2TVyPiHVZ1A
http://www.youtube.com/watch?v=LYFh2lABg48

(3)の2    

「クリミア政府、ロシアに治安支援要請=ウクライナ軍、ロシア兵拘束」

時事通信 2014年3月1日(土) 18時29分 配信

 【モスクワ時事】   軍事的緊張が高まっているウクライナ南部クリミア自治共和国の親ロシア派、アクショノフ首相は1日、全軍と治安部隊を指揮下に置くと宣言するとともに、ロシアのプーチン大統領に治安回復に向けた支援を要請した。

 自治権拡大をめぐる住民投票も3月30日に前倒し実施する。ロシア政府は支援に応じる構えで、クリミア半島情勢は一段と緊迫しそうだ。

 親欧州連合(EU)派のウクライナ新政権のテニュフ国防相は1日の閣議で、ロシアがクリミア半島に約6000人の兵力を追加派遣したと非難。半島南部フェオドシヤで、ウクライナ軍部隊が武装したロシア軍人らを拘束したことを明らかにした。ロシア軍人らはウクライナ海兵隊基地に侵入しようとして捕まったという。

 アクショノフ首相は「内務省、非常事態省、陸軍、海軍、税務当局、国境警備隊を掌握する。従わない指揮官はクリミアを去るべきだ」と述べており、クリミア自治共和国による事実上の「軍」創設の動きとみられる。ロシア大統領府は、治安回復に向けた支援要請を「無視しない」との立場を明らかにした。

 アクショノフ首相はまた、自治権拡大の是非を問う住民投票を3月30日に行うと発表した。自治共和国議会は先に、繰り上げ大統領選に合わせて5月25日に行うと決めていたが、これを前倒しした。ウクライナ新政権への揺さぶりを強める狙いとみられる。 

(4)「 オバマ大統領「いかなる軍事介入にも代償」 サミット欠席も-ウクライナ情勢 」

【ワシントン=小雲規生】オバマ米大統領は2月28日、ホワイトハウスでウクライナ情勢について声明を発表し、 ロシアに対して「ウクライナに対するいかなる軍事介入も代償を伴う」と警告した。

 オバマ氏は、 ウクライナ国内でロシア軍が活動していると報じられていることに「深い懸念」を表明。 ウクライナの主権と領土的統一の侵害は極めて撹乱的な行為で、ウクライナやロシア、欧州の利益に反し、国際法にも違反すると強調した。

またオバマ氏はウクライナの状況は「極めて流動的だ」と指摘。米国はウクライナ暫定政府の努力を支援し、ウクライナの主権と領土的統一、民主的な未来のために立ち上がるとした。

(5)2014年 3月1日(土)9時50分  産経新聞 

 ロイター通信は声明発表後、政府高官の話として、ロシアがウクライナに軍事介入した場合、 米国は欧州各国とともに、6月にロシアのソチで開催が予定されている主要8カ国(G8)首脳会議(サミット)の欠席を検討することになると報じた。

 これに先立ち、ケリー米国務長官はロシアのラブロフ外相と電話会談し、ロシアの現在の対応は「誤解を招きかねない」と警告した。 ラブロフ氏は、ロシアはウクライナの主権を侵しておらず、侵すつもりもないと述べたという。ケリー氏が同日、 コロンビアのオルギン外相との会談後の共同記者会見で明らかにした。

 ケリー氏は会見で、ロシアによる軍事介入は「極めて重大な誤り」になるとの考えを改めて強調し、慎重な対応を求めた。 さらに「問題は現在起こっていることが一線を越えた事態にあたるのかどうかだ」とも話し、 米国として慎重に状況を見極めているとの姿勢を示した。 両氏は22、23、27日にも電話会談している。

(6「クリミア政府、ロシアに治安支援要請=ウクライナ軍、ロシア兵拘束」

時事通信 3月1日(土)18時29分配信

 【モスクワ時事】軍事的緊張が高まっているウクライナ南部クリミア自治共和国の親ロシア派、アクショノフ首相は1日、全軍と治安部隊を指揮下に置くと宣言するとともに、ロシアのプーチン大統領に治安回復に向けた支援を要請した。

 自治権拡大をめぐる住民投票も3月30日に前倒し実施する。ロシア政府は支援に応じる構えで、クリミア半島情勢は一段と緊迫しそうだ。

 親欧州連合(EU)派のウクライナ新政権のテニュフ国防相は1日の閣議で、ロシアがクリミア半島に約6000人の兵力を追加派遣したと非難。半島南部フェオドシヤで、ウクライナ軍部隊が武装したロシア軍人らを拘束したことを明らかにした。

 ロシア軍人らはウクライナ海兵隊基地に侵入しようとして捕まったという。アクショノフ首相は「内務省、非常事態省、陸軍、海軍、税務当局、国境警備隊を掌握する。従わない指揮官はクリミアを去るべきだ」と述べており、クリミア自治共和国による事実上の「軍」創設の動きとみられる。

 ロシア大統領府は、治安回復に向けた支援要請を「無視しない」との立場を明らかにした。アクショノフ首相はまた、自治権拡大の是非を問う住民投票を3月30日に行うと発表した。自治共和国議会は先に、繰り上げ大統領選に合わせて5月25日に行うと決めていたが、これを前倒しした。ウクライナ新政権への揺さぶりを強める狙いとみられる。

(転載貼り付け終わり)

副島隆彦拝 

新巻き鮭 投稿日:2014/02/28 10:47

【1288】[1534]音声配信が好き

はじめて投稿させて頂きます。
安陪首相の靖国参拝の音声配信を大変興味深く拝聴しました。
私は目が弱いため今回のような音声配信があるととても助かります。
可能であれば田中宇氏の記事についているような音声読み上げ機能が学問道場のレポートにもあると良いと思います。
そしてiphoneやタブレットでも聞けるようになると嬉しいです!
御検討を宜しくお願い致します。