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Loginはこちら【1346】[1629]マレーシア機の撃墜は、プーチン失脚を狙って、第3次世界大戦を勃発させようとする危険な勢力の動きだ。
副島隆彦です。 緊急に書きます。今、2014年7月20日の午前1時35分です。
7月17日の午後5時20分(日本では午後10時20分)の、マレーシア航空機のウクライナ東部上空での撃墜は、ロシアのプーチンの失脚を狙った、アメリカ合衆国 の一番凶暴な戦争計画勢力による世界規模での謀略(コンスピラシー)である。
プーチンが失脚させられたら、世界は第三次世界大戦 に突入する準備段階に入るだろう。
(転載貼り付け始め)
●「 マレーシア機墜落、国連事務総長が原因究明の徹底調査求める 」
2014年 7月17日 ロイター
国連の潘基文(パンギムン)事務総長は、17日、ウクライナ東部上空を飛行中に墜落したマレーシア航空の旅客機について、原因究明のための「徹底的に透明性が確保された国際調査」を実施するよう求めた。「国連の専門機関である国際民間航空機関(ICAO)と共に、報道を注視している。徹底的に透明性が確保された国際調査が必要なのは明らかだ」と述べた。
(転載貼り付け終わり)
副島隆彦です。世界情勢は急激に緊迫してきた。すべてが戦争に向かって準備が進みつつある。 ウクライナ(キエフ)政府は、凶暴なネオナチの右翼勢力によって作られている政府である。それをアメリカとヨーロッパの右翼勢力が後押ししている。
アメリカは、自分たちが劣勢である今のウクライナでの情勢を一挙に挽回して、ロシアを国際社会で孤立させる計画を開始したようだ。 それには、「アメリカの言うことを聞かない」マレーシアを巻き込むのが良い、と判断して実行に移した。
マレーシアは、東アジア諸国へのアメリカ政府 の圧力である、TPP に最も強く反対している国である。マレーシア政府が反対するからTPPがうまく行かないのだ。 マレーシアの航空機事故が相次ぐ(100日前にも不可思議な形で起きている)ことで、この国を国際紛争の中に叩(たた)きこむことでマレーシアを弱体化させる計画だ。
東アジアの 対・中国 の軍事包囲網は、フィリピン(ベニグノ・”ノイノイ”アキノ大統領)を中心に作られつつある。 その右側が、日本、韓国、台湾だ。左側が、ベトナム、インドネシア、マレーシア、タイ、オーストラリアだ。
日本の 安倍政権による集団的自衛権行使の容認の閣議決定(7月1日)とは、日本の武力行使の準備と、兵器の日本製の電子部品を海外に輸出できるようにしたことだ。
アメリカの NY の株価の17,000ドルの高値での維持を、どこからの資金で行っているか、だ。このあと起きるしかない、米株式の下落は、米ドルの世界的な信用崩壊につながる。 だから、この高値を維持するためには、どうしても戦争経済(ウォー・エコノミー)をやるしかない。アメリカは最早(もはや)戦争なしでは保(も)たない。
日本の株価の15,000円の維持も同様で、ここには、GPIF(ジー・ピー・アイ・エフ)を通して、公務員の共済年金の資金までも、遂に6月分から、使われだした。
ウクライナ政府と戦っている東部諸州の 親ロシア勢力( Russian backed scisstionists、ラッシャン・バックト・シセショニスト、分離独立主義者) の中に、特殊な勢力が潜り込んでいて、以下に載せる記事のとおり、ロシア政府が持っている 「地対空ミサイル「BUK」(ブーク)一式」 を勝手に動かして来て、これで、マレーシア機を撃墜したようだ。あるいは、ウクライナ空軍の戦闘機による、追尾型のミサイルでエンジンに当てて撃墜したようだ。プーチン自身が、40分前にこの同じ航路を、大統領専用機で飛んだ、とされる。プーチン暗殺を狙った攻撃だとも言える。
プーチンの指導力をそぎ落とそうとする、世界規模での大きな政治謀略(コンスピラシー)がここには見られる。
今のイラクの北部を支配している ISIS(アイ・エス・アイ・エス、「イスラム国」)という、兵力わずか合計1万人ぐらい の 全員、人殺し専門のプロの戦闘集団も、サウジアラビアとイスラエルとアメリカの特殊部隊によって訓練されて、投入された殺し屋部隊だ。 ワッハーブ派という暴力思想を持つサウジ政府と合体しているイスラム原理主義集団が、サラフィー(セラフィスト)というアラブ人あるいはイスラム教徒の若者たちを、世界中から募集、勧誘して、集団生活で軍事訓練をして、投入している。
クルド人の自治政府は、このISISの動きと協調している(「首都」モスルで共存している)から、このことで、イランと、トルコ(エルドアン政権)に打撃を与えている。
たとえば、日本の海上保安庁と海上自衛隊の中にも、凶暴な宗教団体の構成員たちが潜り込んでいて、彼らが、戦闘を暴発させる形で、やがて中国艦船との軍事衝突を行うだろう。それで日本も戦争に引き釣りこまれてゆく。同じく中国海軍の中にも、おかしな戦争扇動勢力が入っていて(北京の政府の統制が効かなくなる)、彼らが軍事衝突を起こす。
まず、フィリピン海軍( アーミテージたち米軍の軍事顧問団が観戦将校として乗り込んでいる)が中国海軍とぶつかるだろう。このようにして私たちの極東(ファー・イースト、東アジア)でも、きな臭い戦争の臭いがしてきた。
一気に、世界は戦争体制に突入しそうな気配が出てきた。世界の火薬庫(かやくこ、アーセナル)は、私が、ずっと書いてきたとおり2つしかない。それは、中東(ミドル・イースト)と極東(ファー・イースト)である。
国が戦争をせざるを得ないのは、経済の運営がうまくゆかないからだ。政治(軍事)と、経済(エコノミー)は常に、「互いに貸借を取り合ってバランスする」というのが、一貫した、私、副島隆彦の理論だ。
金融、経済で追い詰められた、アメリカとヨーロッパ(EU)が、巨額の隠れ損失を抱えたまま(政府部門と民間の金融機関の両方で)、どうにもならなくなっている。だから、自分たちの「帳簿を燃やしてしまう」ための戦争を始めるしかなくなりつつある。 世界全体と世界民衆にとっては、極めて迷惑な話だ。
エジプトと、タイで、去年から今年に、クーデターが相次いで成功して、デモクラシーは押しつぶされた。
これらの軍事政権の後押しをしているのはアメリカだ。この動きと全く同じものが、日本でも起きたのであって、それが、2009年に出来た鳩山・小沢政権を、たった半年で違法な攻撃で瓦解させた。
警察庁、検察庁そして最高裁判所の長官たち、“法の番人”を使って、彼らが違法行為を行い、「法律という刃物」を彼ら官僚組織(オール霞ヶ関、今はチーム安倍 )に振るわせて、政治謀略を仕掛けて、小沢一郎を犯罪者扱いして追い詰めた。あれは実質クーデターである。 警察庁長官だった漆間巌(うるまいわお。そのあと内閣官房副長官)、検察庁の検事総長だった樋渡利秋(ひわたりとしあき)、そして、最大の頭目は、最高裁長官の 竹崎博允(たけざきひろのぶ)だ。 この竹崎(たけざき)が、最大のワルで、小沢一郎潰(つぶ)しの最高責任者だ。
あの検察審査会(けんさつしんさかい) は、私がずっと書いてきたとおり、最高裁の事務総局に所属する司法部(行政部ではない)の国家公務員たちである。竹崎博允が、一番上から指揮して、小沢攻撃を行ったのだ。国民の指弾(しだん)受けていない、この男だけは、私たちは、断じて許してはならない。
今の世界の焦点は実は、インドネシアだ。 インドネシアの大統領選挙で、清潔で立派な人物であるジョコ・ウイドド氏が、7月9日に、54%を得票して当選している。ところが、今も決まらず、軍事クーデターの脅威が、インドネシアを覆(おお)っている。
2.4億人の大きな人口を持つ准BRICS(ブリックス、新興5大国)であるインドネシアの動きが、世界の成長勢力、平和勢力の生き残りの鍵である。インドネシアが民主政治(デモクラシー)で生き残れて新興国成長モデルを続けることができれば、世界にとっての希望となる。
反対に、インドネシアまでが、再び軍事クーデターによって民主政治が押しつぶされて、この国が、「再び歴史の闇に隠れる」ようだと、先行きが暗い。
もしインドネシアが民主政で何とか維持できたら、東アジアでの中国包囲網(コンテイニング・チャイナ)もうまくゆかないから、ヒラリーたちが、苛(いら)立って、次に何かを仕掛けてくるだろう。
インドネシアで、ジョコ・ウイドドが、無事、22日の選挙判定で、勝利すれば、インドネシアは、さすがに、人口2.4億人の大国だ、ということになる。アメリカの言いなりにならない、堂々たる准BRICSの国(トルコと同格)だ。
それに対して、タイ、エジプトと全く同じクラスの 小国 なのが、我らが日本 だ。残念ながら、世界基準(ワールド・ヴァリューズ)での見方では、こうなる。この世界からの目を、日本人が、勝手に無視して、「日本は、今も大国(a power 、パウア )だ 」 と虚勢を張っても世界では通用しない。
大国と小国(どこかの大国の属国、家来の国)の違いは、自分たちの運命を自分たちで決められるか、否かである。
だから、インドネシアが、ようやく目覚ましい経済成長によって、世界の表面に出てきて、自分たちの国の方向を、外国の指図と影響ではなく、自分たちの判断で決めることが出来る国であることが、今度のジョコウィ(ジョコ・ウイドド)の登場ではっきりする。それが出来なければ、アメリカの飢えた戦争勢力の謀略に掛かって、東アジア(極東)も、もうすぐ戦争の地帯となってゆく。
アメリカでは、ヒラリーを押し上げている凶暴な勢力が、第三次世界大戦も辞さず、の動きに出ている。 オバマとバイデンは、まだ、それを食い止めようとして動いている。アメリカ国内もふたつの勢力に割れている。
ヒラリー(その代理人が、今も公然と日本国内で動き回っている マイケル・グリーンである)に呼応する、日本国内の戦争翼賛のマスメディア(テレビ、新聞)、と極右の言論人たちの動きが見られる。
いよいよ世界は、そして、日本も、危険な状態に突入してゆきつつある。 私たちは、身を引き締めて、自分たちに襲い掛かりつつある、これからの不安な事態に備えなければならない。
このあとの事態の推移を、新しい情報が入り次第、私、副島隆彦は、会員ページで報告します。
副島隆彦拝
(転載貼り付け始め。 以下が、最新の、一番、よくまとまっている新聞記事だ。 朝日新聞の記者がヨーロッパから現地に飛んで、早速、世界規模の謀略政治に、どっぷりと、半ば無自覚に浸かっていることをよく示している)
●「 マレー機撃墜に使用? ミサイルの写真公開 ウクライナ 」
朝日新聞 ジュネーブ=松尾一郎、キエフ=喜田尚
2014年7月19日13時09分
ウクライナ内務省のホームページに掲載された、トレーラーで運ばれる地対空ミサイル「BUK」とされる写真
マレーシア航空機がウクライナ東部上空で撃墜されたとみられる事件で、ウクライナ内務省は、使用された可能性のある地対空ミサイル「BUK」(ブーク)一式を、親ロシア派が18日早朝にトレーラーに載せてロシア領に向けて運搬しているのを確認した、と写真付きで発表した。
ゲラシェンコ内務省顧問は、自身のフェイスブックで、「BUKはロシア領に移動された。たぶん破壊されるだろう」と書き込んだ。
ロシア国営ノーボスチ通信によると、ロシア国防省は「いかなる武器も持ち込まれていない。ひそかに国境を越えることも不可能だ」と反論している。
これに対し、ウクライナ保安局(SBU)は18日、親ロシア派武装勢力の戦闘員とロシア軍参謀本部情報総局(GRU)の要員らとの間のものとする通信内容を動画サイト「ユーチューブ」で公表した。
動画によると、今回、使われたとみられるBUKやそれを操作するための要員は、マレーシア航空機が撃墜された17日、未明のうちにロシアから国境を越えて親ロシア派地域に入ってきたという。
●「 マレーシア機墜落、「撃墜」とウクライナ当局 親ロ派は関与否定」
2014年 07月 18日 07:56(日本では)
グラボベ(ウクライナ)17日 ロイター
マレーシア航空の旅客機が17日、ウクライナ東部上空で墜落し、乗客280人と乗員15人の295人全員が死亡した。米当局は「空中で爆発した」として、地対空ミサイルによるものとの見方を示した。
ウクライナ当局は、親ロシア派武装勢力がロシアの軍事諜報当局者の支援を受け、ソ連時代に開発されたSA11地対空ミサイルにより撃墜されたと非難。
一方で親ロシア分離独立派の「ドネツク人民共和国」の指導者は関与を否定、ウクライナ空軍のジェット戦闘機が撃墜したと指摘した。ただ親ロシア派は、地対空ミサイルを入手したことを認めており、14日にはウクライナ空軍の輸送機を撃墜した。
国連の潘基文事務総長は、原因究明のため「徹底的かつ透明性が確保された国際調査」を求めた。墜落したのはアムステルダム発クアラルンプール行きのボーイング777型マレーシア航空17便で、ドネツク市近郊に墜落した。ロイターの記者は、ロシアとの国境から約40キロ離れたグラボベの村で、墜落した機体の残骸と遺体を確認した。
ポロシェンコ大統領は、今回の事件は「事故ではなく、テロリストの攻撃によるもの」と断定した上で、親ロシア派武装勢力に対する軍事行動を強化すると言明した。
マレーシア航空は、「機体が最後に確認された地点はウクライナ上空だった」と明らかにした。17便にはオランダ人154人、オーストラリア人27人、マレーシア人23人が搭乗していた。
ロシアのプーチン大統領は「悲劇だ」と述べたが、原因については言及しなかった。
バイデン米副大統領は「空中で爆発した」と述べ、米当局者は地対空ミサイルがおそらく原因だとしたが、その理由は示していない。
マレーシア機は高度3万3000フィートを飛行中に機影がレーダーから消えた。この高度は、親ロシア派がウクライナ軍のヘリコプターなどを狙って通常使用しているミサイルでは届かない。しかしSA11ならば撃墜可能。
ロシアのメディアによると、親ロシア派は少なくともSA11を1発取得し、14日にウクライナ軍のアントノフAn26型輸送機を撃墜したという。ウクライナ当局も、輸送機撃墜と、16日にはスホーイSu25型ジェット戦闘機が撃墜されたと認めている。
親ロシア武装勢力の一派は、1337GMT(日本時間午後9時37分)に、An26型機を撃墜したとソーシャルメディアで公表した。これについてウクライナ当局側のコメントは得られていない。マレーシア機が、この時間帯にウクライナ東部を飛行していた可能性もある。
米国のオバマ大統領はロシアのプーチン大統領とウクライナ問題をめぐり電話会談を行っていたが、会談の終盤でプーチン氏がロシアとウクライナとの国境近くに墜落した旅客機の一報を伝えた。
アーネスト報道官によると、オバマ大統領はスタッフから撃墜に関して報告を受けた後、ウクライナ当局と引き続き緊密に連絡を取り合うよう高官に指示した。
また、ウクライナの航空当局は、墜落機が管制塔のレーダーから消えるまで、同機は問題なく通常通り航行していたと述べた。
(転載貼り付け終わり)
副島隆彦拝
【1345】[1628]『フリーメイソン=ユニテリアン教会が明治日本を動かした』を推薦する
この度出版された『フリーメイソン=ユニテリアン教会が明治日本を動かした』の購読をひろく呼びかけるために、以下の書評を貼り付けます、
(転載貼付開始)
読書室
副島隆彦+SNSI副島国家戦略研究所著『フリーメイソン=ユニテリアン教会が明治日本を動かした』 成甲書房 本体価格 1800円
ついに明らかにされた幕末・明治のフリーメイソンの活動実態と表裏一体である
ユニテリアン教会の教義思想の核心と世界規模での最先端の政治思想の“真実”
この本は、副島隆彦氏を指導者とする副島隆彦国家戦略研究所の第7論文集である。
常日頃からの誹謗中傷の嵐に耐えながら、副島氏は弟子たちと着実に前進しつつ、この様な充実した論文集を発刊したことを大いに喜びたい。そしてこの本は副島氏の主著の一つである『属国・日本論』の「第三部 属国日本の近代史」を直接的に補完するものだ。
周知のように江戸末期に黒船で来航し開国を強要したぺリーらによって、日本は開国された。その後、折から勃発したアメリカの南北戦争で政治的影響力を低下したアメリカに対して、反比例するかのように影響力を急速に増大させ実質的に日本を主導するようになったのは、オルコック・パークス・アーネスト・サトウらのイギリス勢力であった。
薩摩や長州等と闘う中で彼らを変え、倒幕勢力としつつ戦略を授けて武器を売りつけ、背後から動かしたのは前面に出たイギリスの武器商人らと黒子に徹した彼らであった。
この本は、そのイギリスとは別に世界最大の秘密結社であるフリーメイソン=ユニテリアンが、幕末・明治の日本にどれほど強い影響を与えたかを解明した本である。
具体的には、幕末・維新、そして明治の日本の指導者たち十一人の「偉人伝」を読み解いてゆく事で、明治の元勲たちの中にフリーメイソン=ユニテリアンの思想がどのように入り込んだかを、正確に歴史資料に基づいて立証している本である。
この選ばれた幕末・明治のイレブンを紹介順に列挙すると、日本の自立自尊のためにフリーメイソンと共に闘った福澤諭吉、ユニテリアン思想を日本に導入した新島襄、オランダ軍人に操られた榎本武揚、日本人初のフリーメイソンとなった西周、自由民権運動の父・実はフリーメイソンであった板垣退助、「牽制の神様」かつユニテリアン人脈の尾崎行雄、西周が従兄弟叔父の森鴎外、ジャディーン=マセソン商会が育てた日本工学の父・山尾庸三、日本初・国際“超”高級官僚としての新渡戸稲造、「日本のセシル・ローズ」である後藤新平、開国期の女子教育に献身した「津田津田しい」津田梅子の十一人、その他にオランダ人フルベッキのユニテリアン思想の日本受容を準備した横井小楠がいる。
紙面の関係で当然の事柄として全員には触れられないので、ここでは残念ながら明治期の啓蒙思想家の両雄でもある福澤諭吉と西周に限って紹介したい。
幕末に開塾した慶應義塾が大学になる際、諭吉の強い意思により教壇に立った外国人教師の多くはハーヴァート大学から来たユニテリアン教会に属する宣教師たちだった。
また汎神論者スピノザが準備したフリーメイソンのオランダからの影響も見逃せない。横井小楠や西周・森鴎外・榎本武揚たちは蕃所調所を通してフルベッキと出会ったのだ。
当時の日本はロシアとイギリスの確執の最中にあり、まさにイギリスから遠隔操作されていた手駒であった。その日本の政治的な代表者が伊藤博文である。
確かに慶応義塾にはイギリス国教会からの教師もいたが、彼らと福澤との間には信頼関係というよりは相互利用し合うことを目的とした付き合いしかなかった。なぜなら福澤には、明治政府をしてイギリスのくびきから解き放たれるには、アメリカのユニテリアン思想の助けを借りて自立自尊する道の他ありえないとの大戦略があったからである。
ユニテリアン思想とは何か。端的には、理神論という名前の「神の否定」思想である。彼らは神を信仰せず、理性を合理を最高のものとする。彼らはカソリックの馬鹿げた三位一体説、信仰への盲従強要や神父らの商工業者への蔑視を嫌い、自らの理性信仰を「神の摂理」と称してきた。ミケランジェロ・モーツアルト・ニュートンらが理神論たちである。
福澤諭吉は、この立場を受け入れて二人の息子を米国留学させ“日本の独立自尊”を更に追求していった。そして全く意外にも、“ワルの頂点”である伊藤博文もまた追求していたのだ。まさに「事実は小説よりも奇なり」ではないか。伊藤博文が朝鮮併合に強く反対して、山県有朋に暗殺されたのはその遠因がここにあったのかも知れないのである。
その意味では、福澤が無謀な政治的な闘いに引き込まれずに、思想家・教育家として生涯を全うしたのは、賢い選択であった。福澤は部分的ではあれ、着実に日本が自立していくために、知識・思想・学問の分野で伊藤らと生死を掛けて闘い続けたのである。
この事に関連して述べておくと、以前から開明的な諭吉とアジア蔑視の諭吉と二人の福澤諭吉が云々されてきたが、近年平山洋氏の福澤諭吉全集の各版本精査の尽力により、これらアジア蔑視の無署名論考については弟子の石河幹明氏のものであることが明らかになった(詳しくは、『福澤諭吉の真実』(平山洋氏・文春新書)をご覧下さい)。
続いて西周について紹介する。彼は、幕末期に津和野藩の選抜メンバーとして江戸留学中に脱藩した。その後蕃書調所に出入りすると共に当時江戸で英語塾を開いていたジョン万次郎の所で勉学に励んでいた。学友には榎本武揚と大鳥圭介がいる。この時、幕府がオランダ留学生を派遣するに当たって選抜され、二年間オランダに行っている。彼は反カトリックのオランダの自由主義者の牙城であったライデン大学に学び、J・S・ミルやコントらを研究した。この間、英国留学中の五代友厚ら薩摩藩士と密会した事もある。
ミルと言えば、『代議制統治論』で知られているようにデモクラシーの元祖である。こうした流れの中で、西周は留学中にフリーメイソン入会日本人第一号になったのである。
そして帰国してからは、日本の古い身分制度の破壊のため、社会革命をめざした。彼がめざしたのは思想界の革命である。幼少期に朱子学を学び青年期に荻生俎徠で開眼した西周は、日本の知識人の教養の土台とである儒学を基礎として西洋の学術大系を理解させるべく欧州語の哲学・思想用語の日本語訳を、日本社会に確実に定着させていったのである。
その手始めとして『万国公法』の中国語訳本にレ点を入れ刊行した事で、当時の知識人達に注目され西周の名は一躍有名となった。彼はこの本を徳川慶喜に献上もした。彼によって有名になった蕃書調所は、その後東京大学に発展していった。
この開明思想の鼓吹者として西周は、徳川慶喜に呼ばれて京都に私塾を開き、その塾生の中に松平容保会津藩主に従って上洛した山本覚馬もいた。西に大いに学んだ山本がその後、京都府政のために尽力したのは、周知の事実である。彼を導いたのは西の思想である。
西周はまさに思想界に革命を起こした。現在に至っても私たちが恩恵を受けている主な訳語を列挙すれば、哲学・観念・概念・主観・客観・理性・悟性・感性・総合・帰納法・演繹法など、枚挙するに暇がない。これらの訳語の恩恵は、日本一国のみならず現代中国の哲学・思想界にすら大きな影響を及ぼしているのであり、彼の残した業績の偉大さは誰にも否定できないものがある。西周については、こうした面をぜひ補強しておきたい。
このように明治期日本の思想界からユニテリアンから学んだ福澤諭吉と西周の二人を除いたら、どんなに貧しくみすぼらしいかを、読者にはぜひとも想像していただきたい。
また付章として、ブリタ理科大百科事典に掲載されている「フリーメイソンリー」「ユニテリアン」「理神論」の項目についての翻訳がついている。これらの解説は、まさに世界標準からの実に簡潔でありながらも本質を突いた貴重な記述である。精読を期待する。
最後に、副島隆彦氏によるフリーメイソン・福澤諭吉・伊藤博文についての重要な指摘を「はじめに」から一つ、「おわりに」から二つを引用しておこう。
「はじめに」では、「このローマン・カトリックから毛虫のように嫌われ続けたフリーメイソン=ユニテリアン思想は、これまで、日本の出版界が『おどろおどろしい闇の支配者たち』だとか、『裏に隠れた悪魔の集団』などという愚か極まりない理解を日本国内に蔓延させた。(中略)その真の元凶は、やはりロール・カトリック教団そのものである。彼らは、この世の諸悪の根源である。実は、フリーメイソン=イルミナティの思想が、ローマ・カトリック教団の中にまでじわじわと潜り込んでゆき、自分たちの巨大な偽善を暴いて突き崩しに来るのがイヤでイヤでたまらないのだ。(中略)だが、ところがである。どうもきっかり20世紀に入ったあたりで、本当にフリーメイソンリーとイルミナティは、世界を頂点のところで支配する超権力者たちの、秘密の集団によって乗っ取られて大きく変質をとげたようである。(中略)日本の明治時代を生き生きと作った指導者たちがフリーメイソン=ユニテリアンに加入していた頃までは腐敗していない」と従来の日本のフリーメイソン観を一新する視点を明確に打ち出したのである。
そして「おわりに」では、「日本が誇る大知識人である福澤諭吉と、明治の最高権力者のワルの頂点である伊藤博文には共通の考えがあった。それは、『日本はインドや中国やエジプトやトルコのように外債(外国からの借金)を理由に西洋人に騙されて西洋列強(とりわけ大英帝国)の悲惨な支配下に置かれないように、急いで欧米の(当時)最先端の政治思想と諸学問(理工系の科学技術だけでなく)を輸入し(翻訳し)、身につけなければならない』と、共に切迫した気持ちで考えたことだ」と福澤と伊藤との共通認識を指摘した後、「福澤は、伊藤博文らに謀られて追いつめられ決起した西郷隆盛の自刃のあと立憲運動として起きた自由民権運動が、同じく狡猾な伊藤によって、自由民権運動の最大のヒーローとなった土佐の板垣退助が早くも1881年には、洋行の資金で籠絡されててっぺんから切り崩されていく様をずっと苦々しく見つめていた。板垣が伊藤の子分になり下がって自由民権運動を内部から壊したのだ。だから福澤は、終始一貫して、伊藤博文ら買弁権力者たちに一歩も譲らなかった。知識、思想、学問の方が現実の政治権力より上に立つべきだと、生涯この説を通した」と明治期日本を貫く、その対立構図を指摘したのである。
この本によって、私たちは明治期日本の二十年代・三十年代の全体像が理解できる。そして今後、この本の続刊として『明治偉人伝のウソ』が企画されているという。
今後、日本の近現代史を主体的に理解するためにも、孝明天皇、徳川慶喜、明治天皇、大室虎之祐、山内容堂、小松帯刀、坂本龍馬、木戸孝允、伊藤博文、西郷隆盛、大久保利通らにも鋭いメスが入らねばならない、と私たちは確信する。
その意味において発刊を大いに期待して筆を置く。2014年7月15日 清野 眞一
(転載貼付終了)
【1344】[1626]サッカー
僕は長年のサッカーファンなので、今回はいい試合が多く見れたので満足です。
(オランダファンです)
以下、箇条書きで。
・アナウンサーは、アフリカ系の選手だと必ず「身体能力が高い」と言うけど、これって人種差別発言の感じがする。ヨーロッパ のでかい選手にはこういう表現はしないので。
・まあ今はフランス・ベルギー・オランダ(ドイツもいる)あたりは黒人選手が非常に多いね。
・ヨーロッパでも確かにサッカーは非常に人気高いけど、フランスあたりだとインテリ層は少し斜めに見てる感じらしいね。
・どっちみち、差別はなくならないんで、ヨーロッパもどんどん色黒の人を出してほしいです。
副島先生の「シュバインシュタイガーはドイツの突撃隊のようなやつだ」には笑えました。
本当にそうですね。昔のアメリカの戦争映画で、ナチの看守で必ずシュバインシュタイガーみたいな奴がいましたね。
【1343】[1625]サッカーはいろいろと、わからないことだらけだったこと。
副島先生。
学問道場のみなさん。
ご無沙汰しておりました。
わたしも仕事が立て込んで徹夜続きだったので、サッカーを見逃すことなくながら見することができました。
メッシ=トム・クルーズは、ほんとにそう思いました。
決勝戦ではもうメッシー、なんて言わずに、トム!と呼んで応援してました。
ほんとに、アルゼンチンに勝たせてあげたかった。
副島先生に洗脳されたわけではないでしょうが、オランダ人とか、ドイツ人の顔がものすごーく、イジワルでイヤラシイ顔に見えてしょうがなかった。
特に、ロッベンが嫌なヤローだ!と思って、ロッベンの僚友のカイトという人は、ブレードランナーでハリソン・フォードの適役をやった、ルトガー・ハウアーに似てると思ったけど、ルトガー・ハウアーよりもイジワルそうな顔をしていた。
カイトの顔を見て、ルトガー・ハウアーを思い出して、そして、ルトガー・ハウアーもやっぱりオランダ出身だったことを思い出して、あ、やっぱり出身地が同じだと、雰囲気似るのねー、と思って面白かった。
でも、ルトガー・ハウアーはあんなにイジワルそうな顔じゃない。
さて、サッカーの話題に戻ると、前から噂には聞いていたけど、あの、あからさまな白人至上主義の審判は、なんとかならんのか。と思ったこと。
それに、白人の嫌っている有色人種にも、ランクがあって、中米が一番、いじめたくて、南米はそれよりもマシなんだな、アジア人に対する差別と、中米、南米の混血のひとたちに対する差別は、まったく質が違うんだなあ、というのが肌でわかった。
もう、中米の人たちなんかは、ほんとに賎民みたいな扱いなんだな、と思って、そういうことの背景が、知りたいと思いました。
それから、これが結構不思議だったのですが、ブラジルが準決勝でボロ負けして、あれは八百長なんじゃ、ないの?
と思ったものですが、最後には敵のドイツを応援するブラジル人の群衆心理がわからなかった。
きのう、たまたま総集編を目にして初めて知ったのですが、ブラジルのGKをやったジュリオ・セザールという人が、2010年に自分のせいで負けたと、レポーターから国民から、ものすごく非難されて人生終わったみたいになったということで、あー、日本て、1次リーグでボロ負けしても、暖かくファンが迎えてあげる国民性、それはそれで「甘やかしすぎ!」などの批判も聞こえてくるのですが、傷ついた人をさらに叩くのって、水に落ちた犬を叩く、ってことばがあるように、やっぱり品のない行動だと思うのですね。
わたしは日本人の集団主義とか、ナイーブさとか、自立してないこととか、好きじゃないことが多いのですが、負けたひとにちゃんと優しくできるところは褒めてもいいかなと思いました。
これが東京で、日本を負かした韓国がドイツと決勝戦をやったと仮定したら、日本人はどっちを応援するかなと。
2002年の日韓共催大会の頃だったら、韓国を応援しただろうと思うけど、昨今の世相だと、どうなんだろう。
わたしは韓国を応援したいと思うけど、みんないま現在でも、韓国に「大韓民国(テーハミングク)!」て応援してあげられるかな~と、ちょっと不安になりました。
【1342】[1624]ワールドカップ決勝戦を見ての感想、 と最新の世界問題
副島隆彦です。 今日は、2014年7月14日(月)です。
私は、さっきまでワールドカップ決勝戦をテレビで見ていて、いろいろ考えました。まとめて、色々書きます。
まず、このサッカーの試合のことから。ドイツが勝ってしまった。がっかり。アルゼンチンのほうがずっと実力があったのに。アルゼンチンの選手たちの技術力の高さは、ひとりひとりが際(きわ)立っているように見えた。それに対して、ドイツは全員のっぽで身長192センチぐらいありそうなのが揃(そろ)っていた。
ひとりだけ、ドイツ人選手なのに、チビがいたが、それが、主砲のクローゼからアレと思った時に替わった、ゲッツェ だった。こいつが、抜け目なくスルスルと、アルゼンチンの鉄壁の防御の目を掻(か)い潜(くぐ)って得点してしまった。 これでドイツの勝ちとなった。
集団戦の、ドイツ人らしい頭脳戦で勝った。それでも それほど、ずば抜けた選手はいない。ヨーロッパ白人サッカーでは、世界レベルのすごい人たちなのだろうが。
シュバインシュタイガーというMF(ボランチか)が、顔面に血を流すぐらいの、激しい競り合いで、アルゼンチン・ボールの邪魔をした。ドイツの突撃隊のようなやつだ。フリードリッヒ大王の精鋭巨人軍(竹槍のノッポ部隊)だ。
アルゼンチンの防御の激しさもすばらしい。ガンガン頭をぶつけあって、転んで痛みに耐えても突撃してゆく。スライディング・タックルで相手を蹴(け)り転ばせる。
アルゼンチンのFD(先鋒)のふたりのアグエロと、メッシは、あんなに背が低いのに、よく世界のサッカーの頂点にいるものだ。172センチぐらいしかないのではないか。英雄メッシのあの、飄々(ひょうひょう)とした、寸胴(ずんどう)で短足な感じで、よくもあんな長身のドイツ人たちの4人掛かりでの包囲網を何とも感じずに、ボールを運べるものだ。メッシは俳優のトム・クルーズに似ている。あまり感情を表に出さない、いつも上品に、上向きの顔で、ボーッとした感じもそっくりだ。
メッシは、天才マラドーナの再来だと言われるが、なんだか、アルゼンチン人のサポーターサイドからすぐにブーイングが起きるから、国内では色々と言われているのだろう。それでも顔色一つ変えずにずっと試合をしている。自分は、国家を超えて、人類のレベルなんだ、という感じだ。まだ27歳だそうだ。
それよりも、私が気に入ったのは、 いかにも原住民に血が入っているアエグロとマスケーラが、ものすごい突撃をするものだから、あの長身のドイツ人たちでも勝てなくて、ひっくり返って呻(うめ)いて痛そうにしている。スポーツ試合も偶(たま)に見ると面白い。
世界レベルのプロ(ウ)pro の選手たちだから、無理をして体をグキと痛めたら選手人生に響くから、あまり激しい競り合いはやらないはずなのに、決勝戦ともなると気迫で、ドスコイ勝負でぶつかり合う。殴り合い、蹴り合いの感じだ。
さすがに世界レベルの試合となると、日本国内で、ころころ小さい日本人選手たちが走り回っているのとは違う。これが、私、副島隆彦が言う、world values ワールド・ヴァリューズだ。 日本ごときに国内の言論や、感覚や、基準では、世界は動かない。世界は、日本など全く相手にしていない。あと5年したら身長192センチクラスの中国人の選手たちがアジア大会でどんどん伸(の)して来るだろう。
アルゼンチンのGK の ロメロがよく球を跳ね返していた。あの南米原住民の顔で、日本の無精髭を伸ばした、兄ちゃん、あんちゃんたちにもそっくりなのがいて面白かった。それに比べれば、ドイツのGKのノイヤーというのは嫌(いや)なヤツだ。メッシと並んで最優秀選手に成ったようだ。
私は、3日前の、アルゼンチン・オランダ戦もたまたま見た。こっちのほうが面白かった。オランダのハリー・ロッベンが、何度かシュートを決めかかったのだが、アルゼンチンの防御DFチームとGKのロメロが強かった。この壁を崩せなかった。
延長戦のあとのPK戦で、プロウの技の冴えで、アルゼンチンが勝った。
アルゼンチンは、このあと、ワールドカップが終わったら、国家としてデフォールトしそうである。アルゼンチン政府が、一週間ぐらい前に、「或る国(アメリカ合衆国のこと)が、デフォールト(破産)の手続きを邪魔するので、我が国の再建策がうまく行かない」と、抗議していた。
このワールドカップのあと、続々と、ブラジル(リオデジャネイロ)に世界の指導者たちが集まるようだ。 インドの新首相のモディも行く。すでにロシアのプーチンは、アルゼンチンのフェルナンデス(女、クリスティーヌ)大統領と会談して、「マルビナス島(英語名、フォークランド諸島)の領有権、帰属を巡り」合意していた。
アルゼンチンの国家破産(銀行取引停止)の難問は、隣国の大国、ブラジルがどうせ救(たす)けなければ済まないのだ。 それでも、こうやってワールド・カップの最終日に合わせて世界の首脳が集まるということは、「皆で、助けよう」ということだろう。ただし、ここには、アメリカ合衆国がいない。もう中南米諸国(ラテンアメリカ)を資金面から救援する力が北アメリカにはない。
私は、サッカーのこと(野球のことも)など何も知らないし試合も見ない。それでも、90年代には、たとえば、フランスの選手だったら、ロナウドたちのような物凄く強い、頑強そうな、しかし頭はハゲポッポで、厳(いか)つくて、北アフリカの 、マグレブ人(人種)と呼ばれる、北アフリカ黒人の血が混ざった選手たちのことを思い出す。
あの頃のフランスは強かった。 まるでアルジェリア人(カルタゴ人、フェニキア、ムーア人、オセロのような黒人)ですか、という選手たちがいた。
ヨーロッパ純系白人(優先)主義は、そろそろやめた方がいい。どうせサッカー(英語では、わざとフットボールという)は世界の下層民衆、労働者階級のスポーツなのだから、人種融合(ゆうごう)主義(congregationalism コングリゲイショナリズム)がいい。
それに対して、たとえば、クロアチアという旧ユーゴスラビア(スラビアとは、スロバニ(キ)アで、スラブ人という意味だ)の国のサッカー選手は、身長が全員190センチ以上で、紅毛碧眼(こうもうへきがん)つまり、金髪で青い目をしていて、自分たちが、ドイツ人(ゲルマン人)よりももっと北ゲルマン人の純系白人です、みたいな、チビコロの国がある。あそこは、今のウクライナ政府と同じで、「自分たちは、きれいな白人で、有色人種ではない」を強調する、イヤな国だ。
私たち日本人は、東アジアの モンゴル・インディアン(インド人。インド人 Indianの本当の意味は、、白人ではない有色人種という意味である。このモンゴロイード(モンゴル種)インディアン=東洋人(オリエンタル・インド人)である。このことを、隠したり、誤魔化したりしてはならない。自分たちが、まるで、名誉白人である、などという奇妙な、劣等感(れっとうかん)の裏返しの、おかしな理屈は捨てるべきだ。
反中国・嫌韓(けんかん)の人種差別を、同じ東アジア人種でありながら、盛んに扇動して、煽った本を書いた者たちは、私は、絶対に許さん。ずべて証拠として集めて、そのうち、この人種差別主義者(レイシスト)の、奇っ怪な扇動者(デマゴーグ)たちを徹底的に成敗(せいばい)してくれる。
世界民衆の、このワールドカップに見える、人種融合主義の、世界人類の団結を、日本国内の、中国への反感、中国が攻めてくるから防衛しなければ、の一点の国民の不安感を根拠、利点にして、荒れ狂う愚劣な言論活動との、正面からの闘いを私はする。桜井よしこ(台湾華僑の娘)、黄文雄(こうぶんゆう。亡命台湾人を名乗る反共主義者)、呉善花(オソンファ。韓国人のくせに反韓国を煽動する奇っ怪な女)、室谷克実(むろたにかつみ。「悪韓論(あっかんろん)」で韓国人は、劣等民族で、悪韓(あっかん)だと、呪詛する愚か者) たちとの、言論戦を私はする。
政治問題は、私の専門のフィールドだ。私は、サッカーボールは上手に蹴(け)れないが、政治思想の球なら、三段突飛ケリの回し蹴りで、お前たちの脳天を、真後ろから当てて、前のめりにつんのめらせてみせる。それぐらいの特殊技は、持っている。 如何せん。政治思想、学問、知識の分野では、こんな東アジアの地域(リージョン、 region)では、とても世界選手権に出れないので、残念だ。
アルゼンチンにも、ひとつだけ欠点があって、あのサッカー選手たちも、自分ことをスペイン系白人だと思い込んでいる点だ。だから、ひとりも黒人選手が居なかった。アルゼンチン人は自分の国をヨーロッパ白人の国だと強固に思い込んでる。
私はアルゼンチン人の知識人(大学教授)とこのことで、15年前に大喧嘩(けんか)をしたことがある。アルゼンチンのパンパ(北米ならプレーリーの大平原)のインディオ=インディアンは、ほとんど全滅した。白人入植者たちによって撃ち殺されたりして駆逐された。それでも、南米諸国は、メキシコのメスチーゾ始めとして、ラティノスと呼ばれる混血人間たちだ。
隣の大国、ブラジルは、今も貧乏だ、貧乏だ、と言われるが、目下、急激に、成長している。日本の1964年の東京オリンピックの頃のような高度成長経済の熱気の中にある。外国からの報道陣は、ブラジルはまだまだ貧民街(大都市の周囲の丘陵地帯の一面に掘っ立て小屋が立っている)が多いと、すぐに悪口の報道をするが、どんどんこれらの貧困遅滞も住宅の質が改善しつつある。 この成長経済の熱気を、ブラジルが南米全体を主導して起こしている。
ブラジル人は、アフリカからの黒人奴隷とポルトガル白人と、それから原住民のインディオとの混血である。完全な融合民族である。だから強いのだ。これからの世界をひっぱってゆく国は、(中国とインドと共に)ブラジルである。映画「スターシップ・トルーパーズ」の原作のハインラインというブラジル人作家が、これからの世界が向かう政治思想(ポリティカル・ソート)として、ものすごく重要なのだ。
ブラジル人こそは、融合人種のサイボーグ人間だ。ブラジルのサッカー選手たちをじっと見ていると、そのことがよく分かる。彼らは、あまりに、ひとりひとりは商業主義で、自分のためのお金を世界中のサッカーチームにそれぞれ所属して忙しいものだから、団結心がない。
たとえばオペラ音楽(楽劇)の発祥のイタリアのオーケストラ(交響楽団)が早くに衰退して、個人技になってしまって、遅れてきたドイツ人やロシア人がすばらしいオーケストラの集団楽器演奏の花を咲かせたことと似ている。
ブラジルに集まって、明日、あさって、14,15日で、「BRICS(ブリックス)開発銀行」の 話をする。 どこに、その事務局を置くかで、おそらく中国の上海に決まりだろうが(どうせ中国が半分の資金を出すから)、インドも欲しいと頑張るようだ。この「ブッリックス世界開発銀行」というのは、今のワシントンに有る、世界銀行(ワールドバンク)に取って替わるための、新世界銀行(ニュー・ワールドバンク)である。
世界には、そんな動きがあるのか、と驚く人は、私、副島隆彦の本をまじめに読まない人だ。読め。これまでに何回も書いている。
この世界銀行と兄弟組織の IMF(国際通貨基金)に相当する準備基金の国際組織も同時に作りつつある。 世界は、確実に変わりつつ有るのだ。日本国民は、つんぼ桟敷(さじき)に置かれて、言論やニューズが激しく国内で、規制、統制されていて、国民がバカになっているから、世界基準(これがワールド・ヴァリューズだ)での知識を持たせてもらえなくされている。
「見ざる、聞かざる、言わざる」の三猿(みざる、さんえん)のお猿さんにされている。日本のバカ官僚のワルたちと、自民党のタカ派と、それをアメリカが背後から命令するからだ。
安倍晋三の 右翼内閣(ザ・カルト・オブ・ヤスクニ集団) は、早く終わってしまえ。そして、それよりは少しだけはマシな石破茂(いしばしげる)のちっとは穏やかな世界言うことを少しは聞く、内閣(政府)にするべきだ。
集団的自衛権(しゅうだんてきじえいけん)の容認の閣議決定(7月1日)というのは、東シナ海で軍事衝突(ぐんじしょうとつ。ミリタリー・コンフラグレイション。 まだ戦争ではない。)が起きることを想定して定めている有事法制で間に合うのに、それを、さらに踏み越えて、日本が軍事国家への道を、歩もうとすることである。
集団的自衛権を、政府(内閣の閣議で決める)が、歴代の法制局長官たちの政府の見解としてきた、「国際社会=国連憲章では、集団的自衛権(国連憲章51条)は、認めている。しかし、その行使の容認は、日本国憲法が許さない。その自衛権の行使は、憲法の規定を越えるから違憲である、とする。
この法務省官僚たちの歴代の答弁を、政権政治家たちの集まりである政府=内閣の意思として、今回、はっきりと、「官僚決定が 政府見解=政府の意思 を名乗るな」として、ひっくり返したものだ。そのための手続きを、自分たち安倍政権(自民党政府)は、この度(たび)、はっきりと決議しました。
従って、これまでの歴代内閣法制局長官(東大法学部出の法務省官僚の集まり)が守ってきた(先例拘束として)ことを破棄したものだ。
だから、私、副島隆彦は、ここでは、「憲法改正の手続きをしっかり取るべきで、それをしないで、解釈で憲法を変える(解釈改憲、かいしゃくかいけん。憲法が、軍事衝突の準備までしていい、と解釈すること)は許されない」と、答弁した、公明党=創価学会の勢力の考えだと、それでは次の手続きとして、憲法改正を議論しましょう、という、ふうに、相手の思う壺に入るので、そういう態度と、思考はしない、相手の手(策略)に乗らない、という一歩引いた態度を、私、副島隆彦は取っている。
実は、この集団的安全保障の行使の容認の問題は、フィリピンが中心だ。フィリピンのベニグノ・“ノイノイ”・アキノ大統領を中心にして東アジアの海洋での中国を封じ込めるためのアメリカ政府(オバマ政権)の意思決定に基づくものだ。
フィリピン海軍が、中国海軍とぶつかる(軍事衝突。戦争=ウォーフェア warfare =ではない。その2歩手前)ことを想定して、アメリカを総大将とする、鶴翼(かくよく)の構えのうち、その右翼 を、日本、韓国、台湾に堅めさせ、左翼を、ベトナム、マレーシア、インドネシアに堅めさせようとする、アメリカの 東アジア版の、 NATO(ネイトー、北大西洋条約機構)の構築の動きである。だが、そんなにうまくはゆかない。東アジアの華僑の勢力が、親中国政府で動くから、この中国包囲網を突き崩して来る。
実は、今の世界の政治の焦点の中心は、誰あろう、インドネシアである。
インドネシアの政治が世界の中心だ。 先週の7月9日に、大統領選挙があった。それで、ジョコウィ(ジョコ・ウイウイ)という清潔で国民思いの立派な人物(オバマとそっくり)が、45%の得票(投票率72%?)をして当選したようなのだ。
ところが、いかにも悪人顔の、プラボウォという軍人あがりのワルが、その選挙結果を認めない、と騒いでいる。 このインドネシアの戦後政治の長い悲劇を、多くのインドネシア人を虐殺してきた、元戒厳令司令官=首都戦略軍司令官とかいう恐ろしい経歴のプラボウォに表れる、インドネシア国軍、右翼たちが、どうも、クーデターを掛けて、軍事国家になりそうな気配である。それでインドネシアが緊張状態にある。
人口2.4億人のインドネシア(天然資源がものすごく豊富)はBRICSに続く、準経済成長大国であり、トルコ(人口9千万人)やナイジェリア(アフリカでは。1人口.4億人)や、ブラジル(2億人)と共に目下、激しく成長している国である。
このインドネシアの政治が安定して、成長経済が続けば、世界がこの辺りを中心に発展する。 もし、ジョコウィが大統領に就任できず、暗黒の軍事国家への後戻りが有るようだと、インドネシアは、再び歴史の闇の中に隠れてしまう。私が、デヴィ・スカルノ夫人と対談して、かつ彼女の回想録(自伝)を読んで分かった、「インドネシアの戦後政治の悲惨」の重要性については、ぼやきの会員ページに載せた。
インドネシア政治映画の、最近の衝撃の名作である、「アクト・オブ・キリング」を見たら、インドネシア人が、1965年の9.30事件(以降の2年間)で、200万人ぐらいが、多くが針金で首を絞め殺されて河に捨てられた、そして、その多くをインドネシア国軍がおいない、その裏からアメリカのCIAが指揮した(そして、スハルト政権という傀儡政権が出来た)ことが、よくわかった。
この血塗られたインドネシア国軍の、暴力団そのもののワルさを、もし、日本の右翼勢力が、それと自分たちは、同じぐらいの暴力団体質の人間で、座るときには、足を開いて座る、という生来の右翼、暴力団人間だと、自民党の幹部になっている者たちまでが、自覚するようだと、日本の政治も血塗られた裏側を持っている、ということになる。
インドネシアやインドは、サッカーが強くなることはないだろうが、このインド系の肌が褐色で浅黒い人たちは、そのまま、地球をぐるりと回って、おそらくブラジルや、コロンビアや、パラグアイ、エクアドル、ベネズエラ、ペルーなどの、混血有色人種と全く共通の世界感覚を持っている。このことが重要だ。
インドネシア人は、インド人の一種である。そして、500年間(それこそ、日本の平戸にポルトガル人たちが1540年頃に出現したのと同じ時だ)の残酷な支配をした、ポルトガルそのあとオランダの支配を受けて、その間に、確かにオランダ人と混血している。
それは、アルゼンチンに、スペイン系だけでなく、貧乏な食い詰めのドイツ人やイタリア人が入植して混血している事実に現れている。その他に、ナチス・ドイツの将校だった者たちも大量に、バチカンの手引で、南米過酷に逃亡して生きた。
だから、オランダ人が確実に微(かす)かに混血しているインドネシア人は、世界性としても、ブラジル人や、北アフリカ人(マグレブ人。セム系。南イタリア人もアラブ人との混血だ)と、世界共通の感覚を、今、持っているのだ。彼らの方が日本人よりも、政治センスや、世界共通の感覚を持っている。このことを分かることは重要だ。
今の日本人は、70年代までの高度成長経済で豊かになったものだから、どうしても、思い上がっている。だから、「私たち日本人は肌の白い白人と同じ、先進国で、奇麗な国で、優秀な名誉白人種なのよ」 と、密かに思ってる。
それで、今も世界中にいる、白人たちの中の、ヨーロッパ白人優越主義者=人種差別主義者 ( これには、「プロウ・ホワイト・オーストラリアン」=白豪=はくごう=主義のオーストラリアを含む。ところが今のオーストラリアは国民の12%が中国系にいつの間にかなっている。)は、批判されるべきだ、ということになる。
世界は、今、確実に、そのように、西洋白人種(コーカソイード)と黒人種とインド人種の混ざった サイボーグのような褐色の人種の世界になりつつ有るのだ。そのことが、ワールドカップを観ていたら、実によく分かった。
こんな、日本のような、衰退国家にしがみついて、私の弟子たちの一部でさえ、自給1300円のコンビニ店員であるような、おそろしい停滞(ていたい)国家で、インフラだけは異常に整備され、公務員というふざけた人種(何だかんだで1千万人いる)だけが、「自分の生活は大丈夫」のような、ひねくれ者の国に生きていると、本当に、自分の感覚のほうが、おかしくなる。
世界は、BRICSの 貧乏人口大国を中心に、どんどん伸び上がっている。どこの貧乏国も、指導者がしっかりしていれば、成長経済を地で行っている。
中国は、地価が暴落しているから、もうすぐ、崩壊する(暴動が各地で起きる)と、書き続ける、バカな耄碌(もうろく)ジジイの長谷川慶太郎を筆頭に、今年、2014年が、「中国崩壊論」 が、賞味期限の切れる、最後の年だと、思い知るがいい。今年中に中国が崩壊しなかったら、こつらの負けだ。
ところが、こいつらは、生来、ズルい性格をした、悪い人間たちだから、また、別のコトバを考えついて、「中国悪漢(あっかん)論」とかでも書いて、自分たちの予測のハズレを糊塗(こと。ウソで塗り固める)するのだろう。中国は崩壊などしない。まずまず元気で、日本など無視して、どんどん太平洋に出張ってくるよ。
どうするんだ。その時。本当に、中国と 戦って、戦争をする気があるのか、お前たちは。アホめが。そのくせ、「そのとき、果たして、アメリカが助けに来てくれるだろうか 」などど、いつまでも、自己疑問文の、「昔の左翼リベラル派の十八番(おはこ)だった、自己宛(あ)て疑問文を、書き続けて、取り澄(す)まして生きているがいい。他に考えることもないし、中国、北朝鮮、韓国を貶(けな)すこと、見下げること、脅威に感じること以外に、自分のうまくゆかない人生の捌(は)け口は無いのだから。心底、バカなやつら。
こんな貧乏たれ、の衰退国家の日本など尻目(しりめ)にして、ブラジル人、インドネシア人、アルジェリア人 のような南米褐色混血人種を中心にして、世界は進んでゆく。 日本の若い人は、元気な人は、自分のうつ病を治したかったら、外国に出稼ぎで出ることを本気で考えるべきだ。
ただし間違っても、アメリカ合衆国や、イギリスのような、これまでの世界覇権国(世界帝国)にだけは、どうせ、ビジネス・チャンスなど、何も残っていないから、行かないように。エリート大学留学も、アメリカの人騙(だま)しの一種の、学校屋(がっこうや)という商売だから、だまされたらいけない。
ワールドカップ決勝戦の会場には、ドイツのメルケル首相(この女が、今や、ヨーロッパの団結の女帝だ)も来ていて、ジルマ・ルセフ大統領の横に居た。メルケルは、天然ガスのロシア経由での輸入の話もあるので、プーチンと真剣に話し合って、アメリカの言うことなど聞かないで、ヨーロッパの生き残りを賭ける。 もう、アメリカの軍事力も限界だと、よく分かっている。
ブラジルの大統領のジルマ・ルセフは、苦労の多い自分の大統領の職を必死で続けている。この女も、ブラジル解放運動の左翼ゲリラ上がりで2年間、刑務所に居た女だから根性があるだろう。ドイツが勝った瞬間で、さすがにメルケルの様子をカメラが写した。
世界向けの報道だ。ワールドカップの最中は、世界中で、ゲリラたちや、中東のならず者の武装集団たち(ジハーディスト。サウジアラビアやCIA、イスラエルのモサドの資金で雇われている)でも、サッカーの試合を見ているだろう。 インターネットの中継でも見れるだろう。だから、私も見た。
今日からブラジルに世界各国の指導者たちが集まって会議を開く。これは、アメリカ主導ではない。ヨーロッパの没落、衰退、気取り屋白人国家どもの主催でもない。浅黒い肌をした、有色人種たちの主導する世界会議だ。これからの世界は、こうやって、決まってゆく。
だから、2016年のオリンピックまでは、急激に成長する新興国を助けるために、またブラジルが主催国だ。ところが、その次の2020年は、日本(東京)にやらせろ、このままでは、日本が危ない。先進国の一角が、アジアで崩れるのは、まずい、という高所(こうしょ)からの戦略判断で、日本にオリンピックをやらせることにしたのだ。
貧乏国に追いつかれて、自分たちが貧乏に転落しそうになっている 先進国同盟からの反撃だ。だが、成長の止まった国に、高層ビルや、道路、橋のインフラを整備するだけで、日本に成長経済が戻るのか。おそらく無理だ。狙いは、せめて、東京の、それも中心地の海側のところだけでも、外国への玄関として、カネをつぎ込んで、立派そうにしろ、ということだ。
日本の地方と田舎は、もう、草ぼうぼうで見捨てられている。全国、すべての地方都市が、シャッター通りのガラガラだ。商店街の店は閉まったまま、二階で老人夫婦が寝ているのだろう。この商店主階級の 100万人を、これから、破産させて、消してしまおうというのが、竹中(パソナカ)平蔵の、「300万社の中小企業の廃業率を10%に上げて、100万社を消そう」という「国家復興戦略」である。 こんな干からびた商店主たちでも、法人で会社の代表取締役社長なのである。すべては、騙しだ。
サッカーも、「民衆にはパンとサーカスを与えよ。そして、上手に騙せ」の一種だから、私は、生来、こういうスポーツ競技は好きではない。それでも、世界民衆が、そこに集まって、ワオワオワオとやっているのだから、その 各国の下層民衆の顔を見るのはいいことだろうと、テレビを深夜に見ていた。私も、元気を出さねば。
ここからあとは、私が、弟子たちと苦労して出版しました、 7月1日発売の『 フリーメイソン =ユニテリアン教会 が 明治日本を動かした 』( 成甲書房 刊)の宣伝をします。
この本は、掛け値なしに、すばらしい本ですから、買って読んで下さい。損はさせません。これまでに、副島隆彦の本を読んで、「この人は、本当のことを書いている。世界基準での真実を書いて日本国内に伝える人のようだ」と、分かっている人は、必ず、買って読んでください。自分の日々の生活で忙しいでしょうが、時間をなんとか作って、読んで下さい。
しっかり読んだら必ず、ビックリします。大きな真実に気づきます。それを、一作、一作を、私の弟子たちが、気合を込めて、書きました。この本は、日本の知識人、読者人層の、必読の書となって、これから長く、読まれてゆくでしょう。なぜなら、幕末、維新、明治時代になってからの、日本の国の作り方についての、一番、重要な、これまで秘密にされてきた事実が、これでもか、これでもか、というぐらいに、書き連ねられ、発見されているからです。
私、副島隆彦が、もっと、解説して、皆さんの 理解の呼び水、誘引となるように書こうと思うのですが、今日は、ワールドカップ(世界サッカー試合)のことを中心に書きましたので、またの機会にします。 会員ページの方にも、すぐれた論文を、どんどん発表しています。
会員で更新をしていない人は、この機会に、更新して、読んで下さい。 日本で一番 優れた知識、思想、学問の習得は、今の時代は、このような、ネット上の私塾(しじゅく)でしか、真実の勉強は出来なくなっています。 既成(きせい)の威張り腐った、制度や、教育集団になどは、もう何の新味も新奇さもないでしょう。
私たちの学問道場が、日本で最先端の政治思想、知識、学問を追究している集団です。このことを再発見していただく為にも、 前掲した 『フリーメイソン=ユニテリアン教会が 明治日本を動かした』をお読み下さい。
以下に転載するのは、 先ほど、私に届きました、編集者の吉野勝美(よしのかつみ)氏のこの本への高い評価と読書感想です。
(転載貼り付け始め)
『フリーメイソン=ユニテリアン教会が明治日本を動かした』
の読後感
吉野勝美 筆
本書(『フリーメイソン=ユニテリアン教会が明治日本を動かした』)の副島先生の長文の「はじめに」に、すべてが言い尽されていると思いました。
欧米の本当の近代史は、「無神論(むしんろん)」と「理神論(りしんろん)」の間に横たわる長きにわたる知識人たちの葛藤(かっとう)であること。ローマ・カトリック教団そのものが諸悪の根源であり、それと戦ったフリーメイソン=ユニテリアンたち との抗争が、日本の近代史にも反映しているということがよくわかりました。
初期の社会主義運動が、フリーメイソン会館から起こったという事実も驚きです。 佐藤優氏の帰依しているカルヴァン派の背景もよくわかりました。また、クエーカー教 とユニテリアン教会の密接な関係もよくわかりました。
これまで今イチ、わからなかったクエーカー教徒である新渡戸稲造(にとべいなぞう)の人生の謎も吉田祐二(よしだゆうじ)氏の優れた論考でよくわかりました。
さて、本書中でもっとも白眉な論考は、石井利明(いしいとしあき)氏の「福澤諭吉論」だと思います。私もこれまで、福澤諭吉にフリーメイソンの匂いを感じていて、その生き方に疑問を抱いていたのです。このたびの優れた石井利明氏の論考で、その疑いが一掃されました。
福澤諭吉は、明治維新当時の日本が、イギリス帝国からの属国支配から免れるために、アーサー・メイ・ナップ他のユニテリアンのハーバード大学の優れた教授たちを、慶応義塾に招き活用していたのですね。これを読んで、私も福澤諭吉への評価を変えました。
次に興味深かったのは、田中進二郎(たなかしんじろう)氏の「西周(にしあまね)」論です。資料の少ない分野を、田中進二郎氏はよく分析され推論されたと思います。幕府が開いた蛮書調所(ばんしょしらべしょ)に関わっていた西周が、その後のオランダ留学中に、ユニテリアン人脈を通してデモクラシーを学んだという発見は極めて重要です。
西周とグラバーとの関係も一歩突っ込んで推論されています。「万国公法(ばんこくこうほう)」が、それまでの熱狂的な尊王攘夷派の思想を大きく変えて、開国派に変えていったという叙述も優れています。また、西周(にしあまね)と山本覚馬(やまもとかくま)との関係も初めて知りました。副島先生が、逸早く才能を発見された田中進二郎氏のこれからの軌跡が楽しみです。
それから、六城雅敦(ろくじょうつねまさ)氏の「森鷗外」論が秀逸でした。私もかねがね森鷗外という文学者にあまり親しみを感じませんでした。その理由が、この論考を読んで納得できました。鷗外はダブル・スタンダードの人物だったのですね。
大叔父である西周から幼児から習いながらも、西を嫌った鷗外は、ユニテリアンからの影響も多く、ニーチェ思想に通暁していた。軍医としての鷗外は、東大医学部閥の悪習に染まり、「脚気(かっけ)伝染病説」に固執し、念願だった爵位獲得に失敗した。自分の出世のためには、山縣有朋(やまがたありとも)に追随するなど、鷗外の意外な世俗的な一面を知って、実に出色(しゅっしょく)の論考でした。
あまり世間には知られていない“長州ファイブ”の一人、「山尾庸三(やまおようぞう)」という「日本工学の父」になった技術者についての、下條竜夫(げじょうたつお)氏の論考も秀逸でした。
合理的なクリスチャンである、プリーストリーというスコットランド人の神学者の存在と、ユニテリアン思想の関係についての指摘は実に鋭いと思いました。マセソン社の便宜でイギリス留学をし、造船技術を学び取り、「日本の工学の父」と尊称された山尾庸三の足跡がよくわかりました。
下條氏の略歴を見ると、早稲田大学理工学部卒とあり、チューリッヒ大学にも学び、理学博士とのこと。このような優れた異分野の人材までが参加されている「学問道場」の裾野の広さを感じました。
その他、いつもながらの安定した論述をされている中田安彦(なかたやすひこ)氏の「後藤新平(ごとうしんぺい)」論、古村治彦氏の「尾崎行雄(おざきゆきお)」論、紅一点でありながら、同性ならではのユニークな女性論「津田梅子(つだうめこ)」論を展開されている足助友子(あすけゆうこ)さんの鋭い分析力と着眼点に感心しました。
津田梅子の、これまで言われて来た“つだつだしい女性 ”というイメージから、「愛と献身に生きる」素晴らしい女性像というイメージに転換させられました。
最後に、付章 として設けられた鴨川光(かもがわひろし)氏による、項目の翻訳文も勉強になりました。本書の重要なキーワードになっている「フリーメイソン」と「ユニテリアン」などの正しい語義がこれではっきりとわかりました。
その他も一読して傑出していると分かる論考がありましたが、言及は今回はこれで終わらせていただきます。
学問道場(SNSI副島国家戦略研究所)各位のますますのご研鑽とご健康をお祈り申し上げます。
平成26年(2014年)7月13日
吉野勝美
副島隆彦先生
(転載貼り付け終わり)
副島隆彦です。このようなありがたい書評をいただきました。皆さんも、ご自分の読書眼力で、この本を読み破って、自分はこの点に鋭く気付いた、などのご意見や感想を、ここの重たい掲示板に、投稿でお寄せ下さい。
自分なりの研究もしている、という人は、私、副島隆彦宛てに、書いてきて下さい。 私は、急いで、能力のある若い人間たちを育てなければいけないのです。それが私、副島隆彦の人生に残された任務であり使命です。
さて、最後の最後にお知らせです。 来週の末 (7月26日、土曜日)に開かれます、私の金融セミナーへのお誘いです。
経営者や小金持ちの人で、金融や経済の先読みのことで、私、副島隆彦の最新の考えを直(じか)に聞きたいという人、および、自分は親の財産を相続するのだが、相続税や贈与税の強化で、不安を感じている若い人たちも、ご参加下さい。以下の概要ですので、要領に従ってお申し込み下さい。まだ席に空があるそうです。
学問道場の定例会である 講演会は、10月末に開催する予定です。詳細が決まりましたら、お知らせしますので、お待ちください。
副島隆彦拝
(講演会のお知らせ)
「 副島隆彦(そえじまたかひこ)の“予言者”金融セミナー 」 第8回
*日時:2014年7月26日(土)
*会場:ヤクルトホール 東京都港区東新橋1-1-19 ヤクルト本社ビル
開場・受付:10:00~
第1部:11:00~12:30 休 憩 :12:30~14:00
第2部:14:00~15:30 休 憩 :15:30~16:00
第3部:16:00~17:30(終了予定)
*受講料:15,000円(税込み)
*主催:ブレイントラスト企画(成甲書房内)
第8回金融セミナーへご参加を希望されます場合は、
お電話 03-3292-8401
FAX 050-3156-3040
メール seminar@seikoshobo.co.jp
で、お申し込みください。
副島隆彦拝
【1341】[1623]フリーメイソン研究の二冊の最新刊の本について
秘密結社フリーメイソンの世界史的役割を明らかにした最新刊二冊
投稿者:田中 進二郎
投稿日:2014年7月14日
7月初めに成甲書房から、『フリーメイソン=ユニテリアン教会が明治日本を動かした』がリリースされました。最初は大書店の副島先生の本のコーナーだけに置いてありました。が、十日ほどたった現在は、関西私鉄などの駅の中にある書店の店頭でも平積みされています。
この本の人気に火がつくのはまさにこれから、というところでしょうか。
共同執筆者の一人(西周 にし あまね の章を担当)として、自分の塾の教え子に十冊ほど配布したところ、彼ら(中学生たち)は学校に持っていって、「読書タイム」に皆で読んでいる、とのことです。
「難しい。」と言いつつも、彼らはがんばって読もう、と思っているらしいです。
この『フリーメイソン=ユニテリアン教会が明治日本を動かした』の発刊とほぼ、機を同じくして、フリーメイソン(リー)の歴史的役割を考察したもう一冊の研究書が出されています。
書名は『ロシアを動かした秘密結社 ― フリーメーソンと革命家の系譜』 植田樹(うえだ しげる 1940年生まれ)著 彩流社 2014年5月刊 です。タイトルも似ています。
フリーメイソンリーが、17世紀後半のロマノフ王朝、すなわち、ピョートル1世(在位1689~1725年)の治世から1917年のロシア革命に至るまで、ロシアに大きな影響をふるっていたことを、フリーメイソンリーおよびその他の分派の秘密結社の研究によって、明らかにした本です。
ピョートル大帝については、西欧化を推進させるため、貴族たちのアジア的な髭(ひげ)を強制的に剃らせたりしたということが知られている。高校の世界史の教科書(山川出版社)にも、その絵が載っている。著者植田樹氏は次のように書いている。引用します。
(『ロシアを動かした秘密結社』より引用開始)
ピョートル大帝にとってフリーメイソンとは西ヨーロッパ文明そのものだった。彼はロシアの近代化=西ヨーロッパ化にまい進した。アジア的な後れたロシアを短期間に近代化するには、西ヨーロッパの文物の大胆な導入と模倣が一番の近道だと考えた。彼は何よりも富国強兵をめざした。それは同じく脱亜入欧による近代化と富国強兵を目指した日本の明治維新より約200年も前だった。
ピョートル大帝は1697年、総勢数百人の大使節団を西ヨーロッパに派遣した。(中略)ピョートル自身は低い身分の随員の下士官に身をやつし、偽名でこの使節団に加わった。彼はこのとき25歳だった。
フリーメイソンの一人、ドイツの著名な数学者であり法学者でもあった、ゴッドフリード・ライプニッツ(1646~1715年)は、西ヨーロッパにおける合理主義や啓蒙思想の先駆者だった。その彼は東方の後進国ロシアを啓蒙し、西欧化することに強い関心を抱いたのだ。(中略)彼はピョートルのこの視察旅行を利用して若い皇帝を感化することを考えた。
ピョートル帝はブランデンブルク大選挙侯国に立ち寄ったあと、1689年イギリスに渡った。そして、イングランドのオラニエ公ウィリアム3世(1650~1702年)に会った。(彼はイギリス名誉革命の後にオランダから国王として迎えられた人物である。-田中注)
ウィリアム3世もまた熱心なフリーメイソンであった。そこから、このときにピョートル帝がフリーメイソンになった、という説もある。 (田中注-このあと、ウィリアム3世はピョートル帝とともに、オランダにわたり、旅案内役までしたそうである。Wikipedia[ウィリアム3世]の項を参照した。)
(中略)
ヨーロッパの上流社会で発展したフリーメイソンは団員を「兄弟」と呼んで、国籍や民族を越えた友愛と相互扶助の精神で連帯していた。それはフリーメイソンの「コスモポリタニズム(国際主義)」と呼ばれたが、根底では王族や貴族たちの国境を越えた家族的結びつきの延長線上の感覚だった。 -p48~51より
(引用終わり)
田中進二郎です。以上のように、ロマノフ朝のピョートル大帝は、秘密結社フリーメイソンリーのネットワークから、西欧の何たるかを学んだのだ。ピョートルの視察旅行は、このあと、ロシアの保守派の大貴族たちの反乱が起こったので、終わりになる。帰国したピョートルは反乱鎮圧後、直ちに西欧化政策を断行した。貴族たちの髭もこのときに剃られたのである。
さらに、ロシア正教会こそが、保守反動の牙城、アジア的因習の巣窟であるとして、主教にフリーメイソンの人物(フェオファン・プロコポヴィチ)を任じた。
このような開明的な政策の陰には、反対派に対するピョートル大帝の秋霜烈日な弾圧もあった。イワン雷帝(4世 1530~1584年)や日本の織田信長のような残忍な側面も残していたのだ。だから、ピョートルはヨーロッパの皇帝の肩書きである「イムペラートル」と東方的な「ツァーリ」を併用したのだ。
それから約一世紀を隔てて、啓蒙専制君主として知られるエカテリーナ2世の治世(在位1762~1796年)が到来する。ドイツ人であるエカテリーナ2世をクーデターで皇帝に担ぎあげたのもフリーメイソンたちであった。エカテリーナ2世即位まもないころのロシアの宮廷には、プロイセン国王フリードリヒ2世(大王)の威光が強く働いていたようだ。
啓蒙専制君主の彼はまた、プロイセンのフリーメイソンリーの総長でもあった。(前掲書 p63)
これよりさきに、フリードリヒ二世は七年戦争(1756年~63年)でハプスブルグ=オーストリア、フランス、ロシアに囲まれ、苦戦を強いられた。
フリードリヒ二世は、プロイセン王国を包囲する三人の女性による同盟(ペティコート同盟というものがあった)を打破するために、ロシアの宮廷内のフリーメイソンたちに女帝エリザベータを殺害させたのではないか、と私田中は考える。
だからその後、ロシアの皇帝には、フリードリヒ二世に心酔するドイツ人皇帝ピョートル3世が即位している。が、彼はフリーメイソンではなく、ただフリーメイソンの総長の地位を得ようとしていただけだった。そのように植田樹氏は指摘している。だから、再びフリーメイソンは宮廷クーデターで、皇帝を抹殺したのだ。こうして、エカテリーナ2世の治世が始まった。
このような具合に、ロシアの近代史はロシア革命に至るまで、実に多様に、連綿と、秘密結社フリーメイソンリーに動かされてきたということが、『ロシアを動かした秘密結社』を読めば納得できる。
また、ロシア革命のくだりでは、19世紀後半からテロも辞さないロシア社会主義の活動家、革命家たちが、いかにフリーメイソンリーの会員規約を研究し、模倣したかの考証がなされている。
ロシアの社会主義者は、フリーメイソンリーの結社精神から、個人主義を取り払い、秘密主義・集団主義の組織論を作り上げた。そして、ロシア革命ではフリーメイソン政権であった、ケレンスキー臨時政府が、ロマノフ朝最後の皇帝ニコライ二世を廃位させるのを待っていたかのように、彼らが主導権を奪い取った・・・。
新刊『フリーメイソン=ユニテリアン教会が明治日本を動かした』を読まれた方は、こちらの本も読まれてみてはいかがでしょうか?
田中進二郎拝
【1340】[1622]投稿をお休みします
私事を申し上げ大変恐縮ですが、10/26(日)にTOEIC試験があり来月8/25(月)より申し込み受付開始となります。
以前にお話した古村治彦様の翻訳なさった本と並行して’フリーメイソン=ユニテリアン教会が明治日本を動かした’の読破と重たい掲示板にその2冊について投稿させていただき一段落したとこで、試験勉強を本格的に始めるためにも原書
での読書(かなり読破だけでも時間を要するので)のため、しばらくの間重たい掲示板への投稿をお休みさせていただきます。
【1339】[1621]shoji@zenkeijikyo.or.jp
’フリーメイソン=ユニテリアン教会が明治日本を動かした’
早速、購入しただ今読んでおります。
読破していませんが、今まで歴史教科書で嘘を教えられていたかと思うと官僚、政治家は尊敬はおろか信用には値しないとつくづく感じています。
【1338】[1620]shoji@zenkeijikyo.or.jp
副島隆彦先生ならびに翻訳者の古村治彦様遅くなりました。
でも、まだ読破済ではありませんが、鄧小平の章まで読み終えたので
書かせていただくことにしました。
近所に在日中国人の友人がおりますが、今でも中華人民共和国の建国者として天安門には毛沢東の写真が掲げられていても功労者は鄧小平だと言っていました。
確かに格差社会で社会主義は平等という矛盾も生まれた中であの方が
おらりなければ中国の発展はなかったことは自分でも納得できました。
話は変わりますが、最近、某団体のホームページを見て政治家の靖国参拝と閣議での集団的自衛権に異議を申し立てる主張をしていました。
靖国問題と集団的自衛権の問題は一体だと自分でも感じています。
国のために不幸にして犠牲になられた方々のための施設は環境省管轄(国が管理する)千鳥ヶ淵戦没者墓苑が一切の人種や宗教、軍人、
軍属、民間人をも問わないで慰霊するのであるとの主張が当然かと
私も思います。
沖縄県民の方で以前はアメリカと戦争をして多くの人々を犠牲にしながら、今度はアメリカと組んで戦争をするつもりなのかと言う言葉も聞きました。
戦争を起こす本人は戦場には直接行かずに戦場に生かされるのは常に底辺の人々ばかりだと。
【1337】[1619]Re:集団的自衛権
会員番号5693、福島県在住の本多です。自営業者です。
今回の「集団的自衛権の解釈見直し閣議決定」を私なりに考えてみました。
(1)デモクラシー(民政政治)の手続きを無視した。
デモクラシー国家では、その手続きを重要視します。一部の国会議員のなかには、日本はもうデモクラシー国家ではなくなった と喝破した人がいました。
海外のデモクラシー国家のメディアでは、「日本は憲法をクーデターで乗っ取った」という趣旨の報道がされております。
どんなに時間がかかろうが、煩雑だろうが、憲法改正という手続きをとらなかったことで世界に対しての反響は大きく、その反動も大きいと思います。(かえって、日本国の抑止力が減少したともいえます。)
(2)行政権力が憲法の解釈変更を行なう摩訶不思議な現象。
三権分立というのは、義務教育で習いますが、その精神は学びません。また、憲法は法律ではありません。たしか、橋爪大三郎氏が動画で「(憲法は)国民から権力者への命令書」といっておりますから、命令を受けた行政権力がその命令の解釈を勝手に変えるという愚挙に憤ります。
(3)最終判断は誰がする?
行政権力が暴走しているわけですから、三権分立からいえば、司法が判断するのでしょう。解釈変更した時点で裁判所に提訴すればいいのか、それとも、次の国会で、例えば自衛隊法改正が成立したら提訴すればいいのか、私も悩みます。多分、後者ではないかなと推察しております。
ただ、最高裁は、過去に米国からの指示で高裁審理を飛ばし、最高裁で米国通りの判決をだしました。有名な「砂川裁判」(日米地位協定入門、p239)で、米国の過去の文書が解禁されてわかったことです。だから、司法も100%信用できない哀しい状況であります。
(蛇足)日本人は「日米地位協定入門」を読まれることをお勧めします。
(4)権力の監視を行なうメディアが、ポチ公に。
行政の各部署にある記者クラブは廃止したほうがいいと思う。サラリーマン・メディアは、ある場所(記者クラブ)にいけば、情報(ネタ)が貰えるものと思っている節があります。事業を行なっている者からすると、どこにでもネタは落ちているし、いいも悪いも自分で判断しないといけない状況になります。
あと、紙媒体やラジオ系メディアはそうでもないのですが、映像のマスメディアは、視聴者受けする映像や、はしゃぎすぎる映像を作る傾向があります。
頑張っているのは、フリーの方々ですね。
(5)「妄想」私が安倍首相だったら・・・
昨年末、私(安倍首相)が靖国参拝をしました。私は新道政治連盟国会議員懇談会の会長をしておりますから、昨年は一度、行きたかった。その後、米国からの反応は凄まじく、また米国のメディアから「ABE is over」(安倍は終わった)と報道され、苦境に陥りました。
今年のはじめ、米国政府高官から、「日米(軍事)ガイドラインの見直し(年末)に向けて、集団的自衛権を有効にせよ」という恫喝(要望)がきました。私が推測するに、米国の債務事情から、世界の軍事戦略を見直し、「リ・バランス戦略」が打ち出されましたが、米国軍隊の代わりを周辺同盟国が負担する というもののようです。
私は、その内容を、日本国民に伝えることはできないと考えました。本当は、「日本は米国から、集団的自衛権を有効にせよと言われております。検討した結果、憲法改正手続きしかありません。しかし、時間がありませんので、米国の指示通りの「集団的自衛権の解釈見直し閣議決定」で行きたいと考えております。国民の皆様、ご理解をお願いします。」といったら、生涯、物言えない者になってしまう可能性があるのです。だって、彼らは(特にアーミテージは)ヤクザよりも怖いですから。
私は、ともかく、国会会期中に、「集団的自衛権の解釈見直し閣議決定」を行ないたいと決意しておりましたが、公明党が難色を示したため恫喝(政教分離の憲法に反する活動をしていると締め上げるぞ)して、会期後に、首尾よく達成することができました。
問題は、沢山ある関連する法律の改正問題です。次の国会で行なう予定ですが、私は真実を国会議場で述べることはできません。墓場までもっていく所存ですが、本当に正しい選択だったかは、いまでも考えます。何も言わないことで、国民に迷妄を与え、米国に対して鎧袖一触できなかったを悔やみます。
アーメン。
失礼があったらお許しください。特に(5)は、私の創作(フィクション)であります。