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アルルの男・ヒロシ 投稿日:2015/02/23 10:18

【1437】[1756]安倍晋三が米議会で演説する件

アルルの男・ヒロシです。多分重要な記事だと思います。

(貼り付け開始)

安倍首相、米議会演説へ 池田勇人氏以来54年ぶり 
共同通信 2015年2月22日

 日米両政府は、安倍晋三首相が4月下旬からの大型連休中の訪米時に米議会で演説を実施する方針を固めた。日本政府関係者が21日明らかにした。1961年に池田勇人首相が下院で演説して以来54年ぶりとなる。日本の首相としては前例がない上下両院合同会議での演説へ最終調整している。先の大戦への反省を踏まえ、戦後一貫して「平和の道を歩んできた」との見解を示し、未来志向の関係を呼び掛ける考えだ。

 首相の祖父、岸信介首相も57年に演説している。

 安倍首相は演説で、TPPなど経済分野を含めた幅広い両国関係の深化が相互の国益にかなうとアピールするとみられる。

2015/02/22 02:00 【共同通信】
(貼り付け終わり)

この記事は何処が安倍首相を招請したか書いてないが、共同通信の英語版には次のようにある。

(引用開始)

According to the government official, U.S. Deputy Secretary of State Antony Blinken proposed, when he called on the prime minister’s office on Feb. 13 during a trip to Japan, that Abe address Congress, and he agreed.

Abe also expressed hope to make address Congress during a meeting in Tokyo on Monday with a bipartisan group of U.S. lawmakers led by Rep. Diana DeGette, a Colorado Democrat.

(引用終わり)

この記事では、2月13日にホワイトハウスのスタッフであるトム・ブリンケン国務副長官から「連休中の訪米の際の議会演説」の提案があり、ついで、超党派の米議員団の訪日がありコロラド民主党のデゲット下院議員に安倍が演説をしたいという希望を伝えたとある。

ブリンケンは元大統領国家安全保障担当副補佐官だったので、これはホワイトハウスと国務省の意思ということのようだ。ブリンケンは元はトム・ダシュル上院議員のスタッフだった男だ。

ということは何を意味するかというと、「アメリカは日本における自民党長期政権」を認めたということだ。野党はおまけということになります。

55年体制のような日本にとって得もあった自民党一党支配体制ではない、いやらしい自民党の一党独裁体制になる。

自民党は改憲案で「基本的人権」を制限する条項を幾つか設けている。
このことから、ブルームバーグのコラムなどでは安倍自民党をトルコのエルドアン大統領やロシアのプーチン大統領、ハンガリーのオルバン首相のような「オートクラット」だとする向きもある。

Is Japan Asia’s Next Autocracy?
81 FEB 20, 2015 9:00 AM EST
By Noah Smith
http://www.bloombergview.com/articles/2015-02-20/japan-s-constitutional-change-is-move-toward-autocracy

オートクラシーとは、autocrat(オートクラット)による専制統治。対立がない自動決定による統治のことである。

それでもアメリカは安倍政権を積極的に支持するという方向にかじを切ったようだ。

やはりヒラリー・クリントン次期大統領への移行準備がすでに始まっているということか。

副島隆彦 投稿日:2015/02/22 10:11

【1436】[1755]読売だけで、カジノ(公営ギャンブル、賭博場)の 日本での解禁 の発表があった。法案もまだ出ないのに。

副島隆彦です。 今日は、2015日2月22日です。

 日本での カジノ(賭博場、ギャンブル場)の解禁、許可、建設が、突然、読売新聞だけで 19日に 行われた。 法案が国会に提出される前に、こうして以下の記事のとおり、2箇所の場所だけが公表された。 安倍政権としては、2020年の東京オリンピックに 向けて、同時開催のように賭博場を日本でも始めさせる、という計画だ。

 日本で、カジノに反対してきたのは、PTA(ピーティーエイ)のような学校教育団体と、警察だった。警察は、自分たち多くの警察官の再就職先としてパチンコ、ゲーム産業を「保護」して来たので、カジノが出来ると、それらの遊技場が、さらに衰退する、ということで歴史的に反対してきた。競馬や競輪、オートレース、モーターボート(競艇)業界なども反対だったろう。

 このカジノ法案には、民主党の議員たちもひとりも反対しないと、もう5年も前から根回しされていた。これから、誰が「カジノ反対」と言い出すかが、焦点である。

 以下の読売新聞の記事のとおり、横浜市の山下ふ頭 の再開発地区(約50ヘクタール)と、大阪市の、大阪湾の人工島・夢洲(ゆめしま)(150ヘクタール)の2箇所だそうだ。  

 この大阪の積出港の先端(せんたん)の埋立地に、私は10年前に行ったことが有る。輸出入品の保税地区になっていた。 ここに出来る、ということは、元々が、父親以来の暴力団体質の、松井一郎大阪府知事と菅義偉(すがよしひで)官房長官の 連携で進められた話だ。 松井一郎は、「もう(維新の党をやめて)自民党に戻りたいよ」と言っている男である。

 東京ではなくて、横浜の山下公園から斜め先に見える埋立地に出来る、ということは、 こちらも菅義偉官房長官の 自分の選挙区であり、ここには確か藤井組という大きな港湾、荷役(にえき)の元締めもやってきた建設会社があって、菅義偉長官の盟友で、後援会長のはずだ。

 今の横浜市は寂(さび)れている。新幹線も止まらないし、昔のライナー(今は、大型観光クルーザー船 )も来なくなった。このままでは港・横浜は自滅だ、ということで、こういう計画に、5年前からなっていたのだろう。

 今回の カジノの最初の2つ(おそらく国際・外国人カジノ場。残り、次々と出来るのは日本国民用)が、横浜と大阪に決まった、ということで、負け組は、私、副島隆彦の判断では、大手の遊戯機器の業者のセガ・サミーの会長と、彼が、有頂天で進めた、東京のお台場を候補地にすべく10年前から動いてきた、石原慎太郎と、彼の後援企業である 鹿島建設(ここが現代の最高の政商だ)と、フジサンケイ・グループの日枝久(ひえだひさし)会長だ。彼らの負けだ。

セガサミーの会長の家の、ドアに、銃弾が打ち込まれたそうだ。そういう「ガラス割り」一回で、今の日本では、権力者・支配層内部の争いの決着はつく。

 舛添要一(ますぞえよういち)東京都知事は、「そんな、賭博場なんか東京に作らないでくれ。オリンピックで手一杯だ 」で、「他所(よそ)に行ってくれ」と言っていたはずだ。

 私は、カジノ関係や、パチンコ業界の日本の業者たちの歴史をずっと、調べてきた。その資料の束がある。だから、そのうちまとめて今日のぼやきの会員ページに書きます。 日本を東西に二分する地である、岐阜県に秘密があるのです。

 博奕(ばくち)好きも、他の性癖(せいへき)と同じで、一生続く病気であり、どうせ治らないから、気をつけて、まわり(家族、親戚、友人)に迷惑を掛けるのを最小限度に抑える努力をしながらやってください、としか、私は、言いようがありません。

(転載貼り付け始め)

●「カジノ候補地、横浜市と大阪市に…政府方針」

2015年2月19日 読売新聞

http://www.yomiuri.co.jp/politics/20150218-OYT1T50154.html

 政府は、カジノを中核とした統合型リゾート(IR)について、2020年の東京五輪・パラリンピックまでに横浜市と大阪市の2か所で開業を目指す方針を固めた。

 IRの候補地には、全国20か所以上が名乗りを上げてきたが、五輪までに開業できるのは、再開発計画などで適地のある横浜と大阪と判断した。

 横浜市は、再開発計画が進む山下ふ頭(約50ヘクタール)が 誘致先となる。大阪市は、大阪湾の人工島・夢洲(ゆめしま)が 本命視されている。橋下徹大阪市長が誘致に熱心で、関西国際空港にも近く、広大な未利用地(約150ヘクタール)を抱える。

 IRを巡っては、超党派の「国際観光産業振興議員連盟」が一昨年の臨時国会にIRに関する制度の骨格を定めた法案(カジノ解禁法案)を提出し、継続審議となっていたが、衆院解散に伴い廃案となった。

 同議連が今国会に解禁法案を再提出するが、ギャンブル依存症への懸念などから、公明党や野党に慎重な声が強く、成立は見通せない状況だ。

●「セガサミーHD会長宅で発砲か 銃弾・薬莢見つかる」

2015年1月14日 朝日新聞

http://www.asahi.com/articles/ASH1G3GDGH1GUTIL00F.html

 14日午前8時半ごろ、東京都板橋区双葉町にあるゲーム・パチンコ機器大手「セガサミーホールディングス」の里見治会長兼社長(72)方で、「夜中に『ドン』という音がした」と、警備員から警視庁板橋署に通報があった。里見会長宅周辺からは銃弾や薬莢(やっきょう)が見つかったといい、署が発砲事件として調べている。けが人はいなかった。

 署によると、警備員は「午前3時半ごろに発砲音のような音を聞いた」と説明。朝になって銃弾のようなものを見つけた。通報を受けて駆けつけた署員が調べたところ、門の照明1個が割れ、近くに薬莢1個や未使用の銃弾3発が落ちていたという。これまでに里見会長から脅迫などの相談が寄せられたことはなかった、と署は説明している。

 同社広報部は「事実関係を確認中なので、詳細はコメントできない」としている。

(転載貼り付け終わり)

副島隆彦拝

相田英男 投稿日:2015/02/18 20:42

【1435】[1754]懺悔します

みなさんこんにちは。相田です。

さて、ネタバレになってしまうのですが、あえて書かせて頂きます。ぼやき1504,1506を読まれた方はお気づきでしょうが、あの記事はズバリ、西村肇先生による武谷三男論になっています。会員の方限定の情報ですが、あそこでの西村先生の評価が、正確な、そして真実の武谷三男であり、坂田昌一の姿です。

私が重掲で書いた一例の武谷、坂田の話は、あそこで西村先生がおっしゃった典型的なダメな解説の方に入ります。それでも、一般的に語られる武谷、坂田像の標準レベルの理解ではあるとはおもいますけど…。

それに西村先生が語られるような、あの時代の真実をえぐるとも言える内容は、武谷から直接話を聞けるインサイダーの立場でないと、とても書けないと思います。名古屋大学理学部の坂田の弟子筋の方々も、ここまで深く、且つ、きちんと距離を置いて対象化した武谷、坂田の姿は、恐らく語れないのではないでしょうか。

そもそも私が、武谷、坂田の存在を知ったのが、10年前の幻の副島・西村対談を読んだ時なので、色々と言える筋合いは全くありません。ただ、まさかこのタイミングで、この話がぼやきに出てくるとは、全く想像しませんでした。

1504,1506を読んだ最初は「しまった…、自分の一連の投稿を止めとけば良かったかな?」とおもいました。それでも今は、話の前振りとしての意味はあったかな、と考えています。いきなり素粒子物理と哲学の結び付きについて、西村先生にあのレベルで展開されては、ついて行くのが大変ですから…。

本来ならば自分も、最初にきちんとした武谷三男論を書くべきとは思いますが、はっきり言って今の私には無理な相談です。ヘーゲル、マルクス、エンゲルス、レーニンをきちんと読み込んで、素粒子物理学を理解しないと、本来の武谷論には進めないという‥…。なんという人なのでしょうか‥‥‥ 。

私が今からいくら頑張っても、西村先生の理解度に追いつく前に、多分寿命が尽きると思います。日本は偉大な思想家を持っていたと、改めて思います。ただし、このままでは武谷は、誰からも真実を理解されないまま、いずれ忘れ去られるのでしょうが‥‥‥。

ちなみに私の前の重掲の投稿中にあった、間違いをいくつか修正します。
[1677]
× 広重徹 「戦後日本の科学者運動」 → ◯「戦後日本の科学運動」
[1731]
× 森山欣司 → ◯ 森山欽司
× 田島英男 「ある物理学者の生涯」→◯「ある原子物理学者の生涯」
× 熊谷大三郎(くまがやだいざぶろう)→ ◯ 熊谷太三郎(くまがやたざぶろう)

広重の本を私は何度も読み返しているのですが、投稿するまでタイトルの間違いに気付かないままでした。全く間抜けです。

相田英男 拝

副島隆彦 投稿日:2015/02/17 09:51

【1434】[1753]副島隆彦 の 金融セミナー(講演会)の お知らせです。

副島隆彦です。 今日は、2015年2月17日です。

 私は、年末からずっと、書いてきた2冊の本を、今さっき書き上げた。今から、それぞれの出版社にゲラへの私の赤ペンがびっしり入った原稿を届けに行く。
 いやあ、書くのに苦労した。夜も寝ないで書いた、なかなかの本ができた、と自慢してもあまり意味は無い。

今、アマゾンを開いてみてみたら、2冊とも「発売予定、予約可能」で出ていた。
一冊は、 『 余剰(よじょう)の時代 (ベスト新書) 新書 - 2015/3/7 発売。 副島 隆彦 (著)』 です。
 
 この本の帯(おび)には、次のように書いてある。 「人類最大の解けない問題、それは、余剰(サープラス、surplus )。  最後に余ったのは、“人間”。   つまりあなたのことだ」 と。すごい本だと、自分でも思う。

2冊めは、『 日本に 恐ろしい 大きな戦争(ラージ・ウォー)が迫り来る  単行本 - 2015/3/19 発売 副島 隆彦 (著)  講談社 』 である。 帯には、たしか「副島隆彦のアメリカ政治の最新情報。 冷徹な近(きん)未来予測 ! 」 となるはずである。乞うご期待です。

 さて、私は、今日から頭を切り替えて、急いで、金融・経済の分析に、全力で立ち向かう。『官製(かんせい)相場の暴落が始まる』(祥伝社、2014年11月刊 ) の 後を継ぐ、次の私の金融本だ。 官製相場というコトバは、巷(ちまた)でも話される流行語となった。

 それでです。 さ来週の3月1日(日)に、 私が、5時間、ぶっ通しで、ずっと演説をする、「副島隆彦の“予言者”金融セミナー」が東京の有楽町の朝日ホールで開かれます。
 皆さん、まだ席が空いていますから、どうぞいらしてください。

 ここでは、私は、本当のことを、本にも書けない、この世の真実を、洗いざらい徹底的に大声で、ずっと話し続ける覚悟です。 ムズカしい本を読むのは、どうも 苦手だ、という人は、どうぞ、この講演会に来てください。金融、投資、資産防衛のことの質問でしたら、どんなことでもお答えします。

 私の金融セミナー(講演会)は、どうしても、小(しょう)資産家、企業経営者、投資家の皆さん相手となります。 少し講演料も高いです。それでも、「私、副島隆彦は、これまで、皆さんに、損をさせるようなことは、話して(書いて)来なかった」と、堂々と自信を持って言えます。

 ですから、私が渾身(こんしん)のちからを振り絞って、「今年は、これからこうなる。その次はこうなる。こういう事が起きる。 だから、こういうことをしなさい。このように考えるといいですよ」と話しますから、是非、参加してください。 詳細は以下のとおりです。

『 副島隆彦の“予言者”金融セミナー 第9回 』

 日時  : 2015年3月1日(日)
 場所  : 東京、有楽町朝日ホール
 開演  : 11時
 終了  : 17時(予定)
 受講料 : 15,000円(全自由席)

 申し込み先  http://kokucheese.com/event/index/259057/

 問い合わせ  アールシステム ブレイントラスト企画
        03-6261-5465(平日:10~18時)

以上です。 梅も咲いて、桜ももうすぐで、やがて春が来ます。

副島隆彦拝

守谷健二 投稿日:2015/02/16 14:12

【1433】[1752]天武天皇に正統性

  朝鮮半島の戦乱と「壬申の乱」
 
 西暦663年八月の「白村江の戦」での倭国軍の惨敗で朝鮮半島の戦乱が終わったのではない。高句麗が依然健在であった。国境を接する高句麗討伐が唐の目的であった。668年九月の高句麗滅亡まで唐と新羅は協力して高句麗討伐に当たっていたが、新羅内部に唐に対する不信感が芽生えていた。何故なら、百済王朝滅亡後、百済旧都に唐の都督を置き、その役人に百済王族を採用し、新羅の発展に対抗させ、高句麗討伐後、半島を唐の一元支配に置くことを目指していた。対高句麗戦争に於いても、激戦地には集中的に新羅軍を配置させ、あたかも新羅王朝が疲弊困憊するのを待っているかのようであった。
 668年九月、高句麗が滅亡するや、忽ちに唐と新羅の対立が顕になったのである。唐と新羅は、全面戦争になった。
 天智十年(671年)十一月、唐の役人・郭務宋が二千の軍勢を率いて四度目の来日を遂げている。『日本書紀』のこの記事で注目すべきは、郭務宗が予め対馬国司に使いを派遣し、今回の来日は、軍勢を多く率いているが、戦いの為のものではないと、伝えて来たことである。この来日に長安に拘留されていた倭国王を帯同していた。倭国王の送還であった。唐は、倭国との講和を望んでいた事は明らかである。
 半島では、高句麗残党も新羅に協力し、唐軍は窮地に立たされていた。それに長年に亘る朝鮮半島出兵で、唐国内では厭戦気分が蔓延していた。唐は窮余の策として、倭王朝に再度の新羅討伐軍の派兵を要請して来たのではないか。しかし、すでに倭王朝は日本国(近畿大和王朝)臣下に為っていたのである。唐の要請を近江朝に丸投げせざるを得なかったのである。この九月、天智天皇は病に倒れ、十二月三日に崩御なされた。近江朝も大変な時であった。
 郭務宋は、翌年五月末日まで滞在している。この五月初頭に、近江朝は美濃、尾張国で百姓の徴集を開始している。『日本書紀』は、天智天皇の山陵を築く為と記すが、徴集された百姓に武器を取らせていたとも記す。またこの徴集された百姓のシンボルカラーが赤色であった。赤色が唐のシンボルカラーであることは、当時の東アジアでは常識であった。唐以外で、赤色をシンボリに使うなど許されることではなかった。
 百済滅亡にともない多くの百済人が難民となって日本に辿り着いていた。天智天皇は、彼らに琵琶湖東岸から美濃、尾張にかけて土地を与え開墾、自活を促していた。美濃、尾張国には、多くの百済人が居たのである。近江朝は、彼らを中核に軍を編成して、筑紫から半島に送る決断をしたのでは無かったか。この百姓徴集を知った時、大海人皇子(天武天皇)は「壬申の乱」の蜂起を決断した、と『日本書紀』は伝える。倭国と百済は、協力して唐・新羅と戦った仲間であった。
 

アルルの男・ヒロシ 投稿日:2015/02/16 03:03

【1432】[1751]新しい企画として「情報交換会のサロン(仮)」の第一回目の活動報告

 アルルの男・ヒロシです。先日、2月14日に新宿で上記のSNSI・学問道場イベントを開催しました。会員と非会員の相互の交流を図る情報交換の場として開催したものです。参加したのは13人で、会員が8割でした。今回の会合では参加者が読んで面白かった本を持ち寄っていただきました。13人で一人ずつ自己紹介すると3時間はあっという間に過ぎました。
 参加者の方々が紹介した本のタイトルを列挙します。様々な本があります。
◯ウィトゲンシュタインのウィーン (平凡社ライブラリー) 単行本 - 2001/3
スティーヴン トゥールミン (著), アラン・S. ジャニク (著), Stephen E. Toulmin (著), Allan S. Janik (著), 藤村 龍雄 (著)
http://www.amazon.co.jp/ウィトゲンシュタインのウィーン-平凡社ライブラリー-スティーヴン-トゥールミン/dp/4582763863
◯魂主義という生き方──5つの自分革命が仕事と人生を変える 単行本(ソフトカバー) - 2014/12/12
高橋佳子 (著)
http://www.amazon.co.jp/魂主義という生き方──5つの自分革命が仕事と人生を変える-高橋佳子/dp/4879280976/ref=sr_1_1?s=books&ie=UTF8&qid=1424022809&sr=1-1&keywords=魂主義
◯全日本プロレス「崩壊」の真相 単行本 - 2014/12/15
別冊宝島編集部 (編集)
http://www.amazon.co.jp/全日本プロレス「崩壊」の真相-別冊宝島編集部/dp/4800236061/ref=sr_1_1?s=books&ie=UTF8&qid=1424022860&sr=1-1&keywords=全日本プロレス崩壊
◯ゴーマニズム宣言SPECIAL 新戦争論1 単行本 - 2015/1/28
小林 よしのり (著)
http://www.amazon.co.jp/ゴーマニズム宣言SPECIAL-新戦争論1-小林-よしのり/dp/4344027132/ref=sr_1_1?s=books&ie=UTF8&qid=1424022909&sr=1-1&keywords=新戦争論1
◯イスラム:失われた歴史 単行本 - 2010/9/18
マイケル・ハミルトン・モーガン (著), 北沢 方邦 (翻訳)
http://www.amazon.co.jp/失われた歴史-マイケル・ハミルトン・モーガン/dp/458274429X/ref=sr_1_1?s=books&ie=UTF8&qid=1424022963&sr=1-1&keywords=イスラム失われた歴史
◯絶望の裁判所 (講談社現代新書) 新書 - 2014/2/19
瀬木 比呂志 (著)
http://www.amazon.co.jp/絶望の裁判所-講談社現代新書-瀬木-比呂志/dp/4062882507/ref=sr_1_1?s=books&ie=UTF8&qid=1424023002&sr=1-1&keywords=絶望の裁判所
◯政治を哲学する本 ハードカバー - 1994/5
副島 隆彦 (著)
http://www.amazon.co.jp/政治を哲学する本-副島-隆彦/dp/4893463748/ref=sr_1_1?s=books&ie=UTF8&qid=1424023048&sr=1-1&keywords=政治を哲学する本
◯新版 法律学の正体 単行本 - 2002/7
副島 隆彦 (著), 山口 宏 (著)
http://www.amazon.co.jp/新版-法律学の正体-副島-隆彦/dp/4896916425/ref=sr_1_1?s=books&ie=UTF8&qid=1424023086&sr=1-1&keywords=法律学の正体
◯地方消滅 – 東京一極集中が招く人口急減 (中公新書) 新書 - 2014/8/22
増田 寛也 (著)
http://www.amazon.co.jp/地方消滅-東京一極集中が招く人口急減-中公新書-増田-寛也/dp/4121022823/ref=sr_1_1?s=books&ie=UTF8&qid=1424023128&sr=1-1&keywords=地方消滅

参加者の中で多かったのは小林よしのり、佐藤優の読者であると同時に副島隆彦の読者である、という人。
次回の開催については月一回をめどに考えているが土曜日ではなく日曜日にするべきだという意見が出ました。
会員同士で本の情報を交換できる掲示板があるほうがいい、という意見が出ました。
英文記事を読む会も併催してほしいという声が出ました。
以上、ご報告です。参加していただいた皆様、ありがとうございました。

アルルの男・ヒロシ 投稿日:2015/02/15 20:58

【1431】[1750]曽野綾子や渡部昇一:日本を駄目にするカトリック保守派言論人の周辺

 アルルの男・ヒロシです。笹川良一系の日本財団元理事長の曽野綾子が産經新聞のコラムの中で、南アフリカのアパルトヘイトを賞賛するかのような内容のコラムを寄稿し、産經新聞がこれを載せたことが国際問題になってきている。本日、とうとうNHKも報道した。

(貼り付け開始)

 曾野綾子さんのコラム 南ア大使が抗議
2月15日 13時06分

 産経新聞が、作家の曾野綾子さんが寄稿した、南アフリカを例に、人種ごとに居住区を分けるほうがよいという内容のコラムを掲載したことについて、南アフリカ大使が、 人種隔離政策「アパルトヘイト」を許容するものだとする抗議文を産経新聞に送っていたことが分かりました。

 産経新聞の今月11日の朝刊に掲載されたコラムで、曾野綾子さんは、介護の分野などの労働力不足を補うため移民の受け入れは避けられないとしたうえで、 アパルトヘイトが撤廃されたあとの南アフリカ共和国を例に、「居住区だけは、白人、アジア人、黒人というふうに分けて住むほうがいいと思うようになった」と述べています。

 産経新聞によりますと、このコラムに対し、南アフリカのモハウ・ペコ駐日大使から14日までに、「アパルトヘイトを許容し、美化した。行きすぎた、恥ずべき提案」としたうえで、 「肌の色やほかの基準によって他者を差別してはならない」などとする抗議文が届いたということです。

 これについて産経新聞はホームページなどに、「当該記事は曾野綾子氏の常設コラムで、曾野氏ご本人の意見として掲載しました。コラムについてさまざまなご意見があるのは当然のことと考えております。
産経新聞は、一貫してアパルトヘイトはもとより人種差別などあらゆる差別は許されるものではないとの考えです」とするコメントを掲載しました。

 また曾野綾子さんの「私は文章の中でアパルトヘイト政策を日本で行うよう提唱してなどいません。生活習慣の違う人間が一緒に住むことは難しいという、個人の経験を書いているだけです」というコメントも掲載しています。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150215/k10015469391000.html
(貼り付け終わり)

 住み分けが必要であることをわざわざ南アフリカの例を引き合いに出して論じているのも問題だが、その上でなおも移民政策を推進せよという提言である。これはあまりにも無責任な発言だ。このコラムは産經新聞の編集部の段階で掲載を見送るか、曽野に申し入れて表現を訂正すべきだっただろう。曽野にしてみれば、いつもの「偽悪者」ぶりを発揮したということのようだが、この問題は英国系メディアのロイターが素早く配信しているのが気になる。

 この問題は日本の外交にさらに悪影響を与える要因になる。これは政治的に正しくない発言であり、これを安倍晋三の知人である曽野が行ったということ、さらにそれを安倍晋三お気に入りのメディアである産経が不用意に載せてしまったことが、大きな意味をもつ。本来は安倍晋三の応援団のはずの保守系メディアが派手なオウンゴールを放ったということである。

 まず南アフリカの住み分け=アパルトヘイトとつながるのは想像できることで、このことで安倍政権の南アフリカ政策に一つ大きな不安定要因が加わることになる。これは中国に対向するという意味でも大きなマイナスだ。中国は南アを含めたBRICSの盟主である。中国にうまく利用されそうだ。

 さらにアパルトヘイトというのは現在の問題としては、南アフリカではなく、パレスチナのガザ地区のイスラエルの入植政策と大きく関わっている。イスラエルの政策は「現代のアパルトヘイト」と呼ばれ、ニューヨーク・タイムズなどの欧米メディアでもイスラエルと組む企業のボイコット運動が大きく報じられているのである。(http://www.bdsmovement.net/

 安倍政権は先のイスラエル訪問で、ガザへの入植政策は批判したが、同時にパレスチナの国際刑事裁判所(ICC)加入の動きについては批判している。これではイスラエルの国際法違反の虐殺をハマスの違法行為と同時に国際法廷でさばくということができないわけで、安倍政権の姿勢は一見、イスラエルを批判しているように見えて、イスラエルとしては歓迎すべき内容なのである。

 前に書いた記事でも私が述べたように、安倍首相の今回の中東歴訪は大きく日本のイスラエルロビーによって大きく仕組まれた可能性がある。イスラエル有効議連の中山泰秀を人質事件の現地対策本部長にしたことも含めて裏に大きな動きがあるだろう。外務副大臣には人質事件の対処経験のある城内実もおり、城内の方が中山よりも適任であったというのは外交通の認めるところだ。その中山を今度は今月18日のワシントンでのテロ対策国際会議に派遣するという。

 産經新聞が今朝の一面で報じたところでは、この会議で中山外務副大臣は、イスラム国対策で17億円を追加支援するというが、「テロ対処能力の向上」に当てられるというこの17億円のODAは果たして本当に安倍晋三の言う「非軍事支援」なのであろうか。

 イスラエルは3月の総選挙に向けて各国の首脳を巻き込んで政治利用する動きに出ており、中山泰秀を重視する政治判断も安倍政権がこの流れに巻き込まれているということである。

 さて、曽野綾子の問題については官邸記者会見でもロイターの記者が話題にしている。問題の記事は2月11日の産經新聞に掲載されたものだが、菅義偉官房長官は曽野が教育再生会議のメンバーだったのは過去のことだとし、「一昨年の十一月に教育再生会議をやめておられる方ですから、曽野さんのことにについてはコメントするは控えたい」として、火消しに入っている。

 ただ、曽野綾子と安倍晋三の関係は深いだろう。過去の安倍晋三と曽野綾子の発言をいろいろ調べてみるといいだろう。同時に曽野はコラムで介護従事者のしごとを軽んじるような発言をしている。この点については野党は安倍首相の考えが曽野と違うのかどうか、国会でただした方がいい。介護従事者の報酬が低いなどの問題は国会で処遇改善法案を出すなどの議員立法提案も考えられるだろう。

 ところで、曽野綾子のコラムについては、産経とよく似た主張をするが、実は発行母体は統一教会であるという「世界日報」が擁護するコラムを掲載しているのが注目される。(http://t.co/x2YQl18ajh

 世界日報といえば、かつては曽野と並び、産経の「正論」系言論人であるイエズス会の渡部昇一・上智大学名誉教授が愛読していると公言し、広告塔をやっていた新聞である。過去の渡部と統一教会の関係は深く、1985年6月のカウサ(CAUSA。アメリカ社会統一協会連合)第三回日本会議に出席、さらに、1985年8月5日の東京勝共講師団結成集会では基調講演を行っているという。統一教会の政治部門が国際勝共連合という反共主義を掲げている団体であり、こことカトリック言論人の渡部は思想で共鳴したのかもしれない。渡部の活動していた文藝春秋の『諸君!』というのも要するに岩波の『世界』のような共産主義擁護の雑誌のカウンターとして産經新聞と同じように日本の財界が米国の支援を受けて刊行したものであり、そこには当時の国際情勢が深く根を下ろしている。

 統一教会=勝共連合のメンバーである久保木修己の著作(美しい国 日本の使命―久保木修己遺稿集)が安倍晋三の『美しい国』というスローガンに影響を与えていることは一目瞭然である。この久保木は、元日本統一教会会長であるといい、自らの著作の中で「そのころ、統一教会の本部は渋谷区南平台にあって、実は岸先生のお宅の隣でした。それで太田郁恵さんがその教祖の紹介もあって、岸先生宅に通うようになりました」と書いているのである。

 岸信介、笹川良一と勝共連合の関わりは有名な話であり、日本の初代会長は「統一教会」の会長でもあった久保木修己。名誉会長は笹川良一だったわけであるから、統一教会は「反共」を軸に日本の保守政界ロビー工作をしていたわけである。

 しかし、不思議なことに統一教会の教義では、日本は賞賛する対象ではなく「サタン」として位置づけられているのだという。共産主義である中国がサタンであるのはわかるのだがなぜ日本もそのような低い位置づけなのか。この点について「朝日ジャーナル」に寄稿した鈴木邦男氏の文章がある。これによるとこういう説明だ。

(貼り付け開始)

反共は方便、実際は共産主義

 イエスが再臨する「東方の国」は韓国であり、韓国語が祖国語となって世界は一つになるという。なぜ、「東方の国」が韓国かというと、中国は共産化したからサタン側の国であり、日本は「代々、天照大神を崇拝してきた国として、さらに、全体主義国家として、…・

 韓国のキリスト教を迫害した国」だから、これも「サタン側の国家」だという。また、「第二次世界大戦は、民主主義によって結託した米、英、仏の天の側国家と、全体主義によって結託した独、日、伊のサタン側国家との対戦であった」という。

 これは、『原理講論』にかいてある通りである。そして、韓民族がいかに「サタン」の日本によって、侵略され、迫害され てきたかがこれでもか、これでもかと書かれている。『文春』の告発レポートでは、さらに驚くべき事実が書かれている。韓民族が選民であり、他民族に優越しており、再臨主とは、すなわち文鮮明氏のことであり、文氏によって世界は統一され、必然的に韓国は世界の中心となり、韓国語が世界の共通語となる。こう説かれているという。

http://wondrousjapanforever.blog.fc2.com/blog-entry-234.html
(貼り付け終わり)

 要するに統一教会の教義は一種の韓民族の「ハン(恨)」の思想に裏付けられているということなのか。日本の保守政界に浸透することで、日本に復讐し、悔い改めさせるという狙いがあったのかもしれない。そう考えていくと、安倍政権の周辺にいる勝共連合にちかい人々が、ことさらに歴史修正主義的な発言をして日本の保守派におもねり、一方で世界における日本の国際的地位を低めているという活動の意味が見えてくるのではないか。

 この中でイエズス会の渡部、カトリックの曽野の関係者である笹川良一のような日本原理主義者に浸透していくという戦術は実にしたたかであった。その毒がいま、安倍政権の外交政策の失敗という形で露呈しているのではないか、そのようにすら思ってしまうのである。

 そういえば、日本をコントロールする米シンクタンクである戦略国際問題研究所(CSIS)ももともとはイエズス会によって設立されたものである。元々はイエズス会神父、エドマンド・アロイシウス・ウォルシュ、1885年10月10日 – 1956年10月31日)によって、1919年にジョージタウン大学内に、「エドマンド A. ウォルシュ外交学院」として創設された、ということは知っておいたほうがいいだろう。イエズス会といえば「ダ・ヴィンチ・コード」に登場した、オプス・デイなどの裏の政治ネットワークもある。

 CSISと現在、笹川平和財団は深く結びついている。

守谷健二 投稿日:2015/02/09 10:16

【1430】[1749]天武天皇の正統性

  柿本人麻呂の立ち位置

 天武天皇の正統性を主張する史料は『日本書紀』『古事記』『万葉集』の三点である。『万葉集』で天武天皇の即位の正統性を主張し、神の子孫である皇統の日本統治の正統性を高らかに歌い上げている。「大君は神にし座(ま)せば」のフレーズは人麻呂に始まる。つまり天皇の神聖は、人麻呂が創り上げたと云うことが出来るのだ。
 注目すべきは、人麻呂の作歌の方が『日本書紀』『古事記』に先行していることである。私は「壬申の乱」と言うのは、倭国(筑紫王朝)の大皇弟であった大海人皇子(天武天皇)の近畿大和王朝(日本国)乗っ取り(横奪)事件であったことを明らかにしてきた。天武の即位には正統性がなかった。「壬申の乱」は不義の戦であった。
 故に天武天皇は、何よりも正統性を欲したのである。天武による歴史編纂の詔は、自身の正統性を創造するためのものであった。『古事記』序文が云う「偽りを削り、実(まこと)を定め」ではなく「実を削り、偽りを定め」る行為であった。『万葉集』の人麻呂の歌が『日本書紀』『古事記』に先行していることは、何を意味するのだろう。歴史編纂は、天武朝の最重要事業であった。天武天皇に正統性を与えることは最優先課題であった。その課題に誰よりも早く応えていたのが柿本人麻呂であった。
 通説では、人麻呂を下級官吏で石見国の鴨山で、人知れず亡くなったと云う。しかし、そんなバカなことがあるものか、天武天皇に正統性を与えることが最重要課題であったのだ。人麻呂は、その課題に率先して応えていた。下級官吏などであったはずがない。歴史編纂の中心にいたのである。人麻呂は、ありのままの歴史を謳ったのではない。人麻呂が歌った故に、それは神話になり、歴史になったのだ。
 人麻呂の歌で一番重要な歌は、199番の高市皇子(天武天皇の長男)に奉げた挽歌である。この歌は『万葉集』で最も長大な歌で日本の詩歌の最高峰と讃えられている。人麻呂は、この歌で天武の決起の正統性を歌い上げている。またこの歌で注意すべきは「壬申の乱」の指揮も、その後の天武天皇・持統天皇の代で実際に政権を執ったのを高市皇子であった、と歌い上げていることである。
 日本の天皇は、この時から神聖を与えられ、君臨すれど統治せずであった。人麻呂は正統性の創造者(クリエーター・オブ・レジテマシー)である。下級の地方官吏や流罪人であったはがない。政権の中枢にいた人物である。実際の主宰者であった高市皇子の片腕であった人物だ。
 『古今和歌集』の「仮名序」は次のように記す。

 ・・・いにしへよりかく伝はるうちにも、奈良の御時よりぞ広まりける。かの御代や、歌の心を知ろしめしたりけむ。かの御時に、正三位なむ、歌の聖なりける。これは、君も人も身をあわせたりといふなるべし。・・・

 仮名序のこの部分が長年研究者を悩ませてきた。何故なら『万葉集』の中では、人麻呂は奈良遷都以前に石見国で死んでいることになっている。それなのに『古今和歌集』は、奈良遷都後も人麻呂は生きており正三位の人物であった、と云うのだ。正三位は大納言の官位である。平安時代の末期には、この仮名序の理解が不可能になっていたらしい。その為「奈良の御時」は、文武天皇と読め、と云うのが定説になってきた。しかしそれはおかしい、文武天皇の在位は697~707年で、奈良遷都は710年である。奈良遷都の時には、文武天皇は亡くなっていた。
 ではどのように考えれば良いのだろう。「古今和歌集」が編纂された905年頃まで、柿本人麻呂の正体を伝える秘伝、口伝が生きていたのではないか。秘伝、口伝などは、文字化されると滅びると言われている。人麻呂の正体を伝える秘伝も、『古今和歌集』の仮名序に書かれることで滅んだのではないか。
 人麻呂が地方の下級官吏や流罪人であったはずがない。政権の中枢にいた、実際の政権の主宰者であった高市皇子の片腕であった人物である。天武天皇の正統性の創造主であった。

 

アルルの男・ヒロシ 投稿日:2015/02/03 13:59

【1429】[1748]新しい企画として「情報交換会のサロン(仮)」をやります。

 アルルの男・ヒロシです。

 2月14日(土)から毎月、一回から多くて二回のペースで、「副島隆彦を囲む会」(SNSI)の会員の皆さんとそれ以外の読書人の皆さんの間での情報交換会を兼ねた交流会を開催したいと思います。

 このイベントは、去年に開催した「ケンカ道場」とは別に(それもできるだけやりますが)もっと気楽に肩の力を抜いた形で参加できるものにしようと思います。つまり、この会に限っては、「学問道場・SNSI」の会員ではない人も参加できます。

 具体的には、一ヶ月に一回程度、土曜日の夜に都内の喫茶系会議室に15人程度で集まって、いろいろな現在の政治・経済、あるいは金融動向、英米メディアの報じる世界情報、そして、いろんな趣味を持った読書好きの人たちの間で、「最近出たおすすめの本」を紹介しあって、知識学問の共有をして、「あたまのいい日本人」になろうという目的でやりたいと思います。まだ追々決めていきたいのですが具体的なメニューとしては

◎先月出た本で面白そうなものを紹介(新聞書評などを手がかりに)
◎参加者が最近読んで面白かった本を教えあう(漫画でもいい)
◎国際情報紙「The Economist」の記事を英語が読めない人も含めて一生懸命読み合う
◎ハリウッド映画の優れた「政治映画」の鑑賞会を開く
◎大使館御用達のエスニック料理を食べながら政治談義(割り勘で)

 といったことを考えています。

 基本的にはサロン、喫茶室での少人数の談話がメインです。去年やった「勉強会」よりもずいぶん気楽に参加できるお話会にしました。非会員の方も参加できるので、思想的に固定した集まりではなく、本当に「読書好き」「映画好き」の人が集まれる会にしたいと思います。会で話題になった本などは会員向けにはできれば紹介したい。

 第一回は2月14日(土)に新宿のルノアールで開催するように部屋は手配してあります。15人程度の部屋ですからお申し込みはお早めにお願いします。(先着順で締め切りです。私のツイッターでも時間をおいて参加者募集をします)

 お申し込みは以下の申し込みフォームに必要事項を書いてください。今回は試験的な開催ということで、参加費はいりません。次回以降、部屋代やお菓子代などの実費をお願いするかもしれません。それはその時にお知らせします。

https://docs.google.com/forms/d/1jdil8TKu8lnvKF6q7xYbGAGmkTRigFTWdWAdBHgQUtI/viewform

※2月5日朝に申し込みが定員に達しました。また次回の機会によろしくお願いします。
すでにお申込みの皆様には2月8日以降にメールで個別に詳細をご連絡します。

 お名前やメールアドレスなどが必要なのは緊急時の連絡に必要なためです。よろしくお願いします。

 どの年齢層の方でも来ていただければ嬉しいですが、若い人にもっと本を読んで欲しいので、若い人に是非来てほしいと思います。

 受付は先着順ですが、締め切りになった場合はこの場所で告知します。受付完了した方にはメールやツイッターのDMで場所や集合時間をお知らせします。

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 もともとこの「学問道場」は会員制の読者サイト(副島本の読者たち同好の士が集まる)だったのですが、活動の拠点というか重要な情報は、選挙活動の時のビラ配りとか、だれでも書き込める掲示板に集まってきて、私達もそれで勉強していたものでした。ところが掲示板に悪戯投稿が増えたせいで、掲示板そのものを会員以外には閉鎖しなければならなくなりました。それで面白い情報が入ってこなくなったのです。

 また、掲示板というシステムそのものが旧世代のメディアとなってしまいました。今の若いネットユーザーはツイッターやブログ、フェイスブックといったSNSをつかって情報交換をするのが主流です。私達はあえてこの流れに逆らっていますが、同時に、インターネットでは本当の情報は得られない、実際に人が狭い部屋に集まってざっくばらんに話をしないと本音は出てこない、とも思います。

 そこで少人数の勉強会を去年企画しましたが、これはちょっと難しすぎたと反省しています。もっと読書そのものに興味を持つ用な仕掛けが必要だと考え、この「サロン」の企画をやってみようと思いました。

 同好会のオフ会(オフラインミーティング)に参加する気分で参加ください。SNSIからは企画を考えた私以外は当面参加しません。副島隆彦先生も来ることはありません。先生は従来通り「ケンカ道場」をペースは落としますが開催しますので、そちらに参加されます。

 お待ちしております。

 

アルルの男・ヒロシ 投稿日:2015/02/03 11:05

【1428】[1747]安倍政権が人質拘束を隠して総選挙に圧勝した話

アルルの男・ヒロシです。

今朝のネットニュースで「週刊女性」の記事からの引用として次のような驚くべき証言が掲載されていた。

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後藤健二さん 外務省が妻にしていた「総選挙12日前の口止め工作」
女性自身 2月3日(火)0時0分配信

テロ組織『イスラム国』に人質となっていたジャーナリスト・後藤健二さん(47)の殺害が公表された。 イスラム国を訪れたこともあるジャーナリスト・常岡浩介氏が言う。

「遺体の返還はこれまで例がありません。イスラム国は、遺体に“身代金”を払うよう要求してきたこともあります」

殺害を受け、後藤さんの妻は、夫を「誇りに思う」との声明を発表した。妻は、幼児2人を抱えながら独立行政法人で働く、東大大学院修了のキャリア女性だ。12月2日に夫の拘束をイスラム国からのメールで知って以来、彼女は苦難の日々を過ごしてきた。だが、常岡さんは重大な情報を本誌に明かす。

「この12月2日という日は、衆議院総選挙の告示日でした。12月14日が投票日ですから、その12日前という状況です。じつはこのとき、外務省が後藤さんの奥さんとシリア人の現地ガイドに、厳重に“口止め”をしていたのです」

選挙直前に“日本人人質事件”が発覚すれば、選挙に影響が――。万一にも事件が表沙汰にならないよう、外務省が口止めをしていたというのだ。

「奥さんは子供を守るため、もともとメディアにさらされたくないとは思っておられましたが、外務省からの“口止め工作”について、現地ガイドがはっきりと証言しています。外務省は『後藤さんを守るためだ』と言ってきたそうですが、選挙前にこの話が出たら、安倍首相にプラスにはなりません。譲歩して助けても、助けられなくても批判されますから。でも、選挙前に拘束の事実が明らかになっていたら、日本政府はもっとまじめに助けていたかもしれませんね」

政府による後藤さんの救出活動に問題はなかったのか。これからその検証が始まるーー。

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この外務省が、後藤健二さんの奥さんに「人質事件について口止め」していたという証言。有り得る話である。

まさかそんなとおもうだろうが、実は安倍政権は似たような事実の隠蔽を去年の衆議院選挙の際に行っているのである。

それは海江田万里民主党前代表の選挙区で自民党から立候補した安倍派の山田美樹という通産官僚あがりの女政治家の陣営が次のような事件を起こしていたからだ。

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山田美樹氏:運動員人身事故、近くで演説 秘書が身分隠す
毎日新聞 2014年12月27日 15時00分(最終更新 12月27日 18時28分)

◇被害男性、一時意識不明 秘書「月曜まで待って」

衆院選公示期間中の12日、東京1区の自民党、山田美樹氏(40)の運動員が選挙区内で人身事故を起こし、被害者が救急搬送される近くで山田氏ら陣営が街 頭演説を行っていたことが毎日新聞の取材で分かった。翌日に被害者の入院先を訪ねてきた秘書が、応対した親族に「(投開票後の)月曜まで待ってくれ」など と言って身分を明かさなかったことも判明。被害者側は「非常識だ」と批判しており、山田氏の事務所は取材に対し、山田氏本人に事故をすぐ報告すべきだった などと釈明している。

警視庁神田署などによると、事故は12日午後1時半ごろ、東京都千代田区神田神保町2の神保町交差点そばで発生。 道路左側に止めた車の右後部ドアを運動員の30代男性が開けたところ、後ろから来た都内の印刷関連会社に勤務する60代男性のバイクと接触した。男性は転 倒して一時意識不明となり、搬送先で外傷性くも膜下出血と診断されて2週間以上入院した。半年間の通院が必要で運転もできない状態だという。

車に乗っていた山田氏事務所の吉沢昌樹政策秘書らによると、遊説支援で山田氏と合流するため神保町へ向かい、到着直後に事故が起きた。山田氏らは救急車が 到着後に現場から約30メートルの場所で街頭演説を始め、事故処理中も続けた。終了後に選挙カーで移動し、山田氏本人に事故の報告をしたのは同日夕方だっ たという。

被害者の男性は勤務中で、勤め先の会社会長(68)は「運動員の事故も知らず、近くで演説するのはおかしい」と指摘。 「吉沢秘書らが親族を訪ねたのは事故翌日で、名刺を渡すことや身分を明かすことを『月曜(投開票翌日)まで待ってほしい』と言って拒んだと親族から聞い た。不誠実だ」と批判する。

取材に対し、山田氏の事務所は「候補者(山田氏)への事故発生の連絡が遅くなった点については厳重に注意した」と文書で回答。被害者側への対応については「捜査中で詳細について説明できないが、誠意を持って対応している。山田もお見舞いに伺った」としている。

しかし、山田氏が病院を訪れたのは、毎日新聞が取材を申し込んだ翌日(20日)だったという。事故当日の経緯や事故後の対応について、国会周辺で山田氏本人に直接聞いたところ「イレギュラーな取材は勘弁してほしい」とだけ述べた。

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このように山田美樹という自民党の政治家は、交通事故を隠蔽して選挙を終えている。

なぜ山田美樹が自己を隠蔽して、被害者に秘書を通じて圧力をかけたかというと、東京1区というのは安倍晋三や麻生太郎が総選挙の最終日に行う秋葉原駅がある千代田区を選挙区とするからだ。

上の毎日新聞の記事によると、山田美樹のスタッフが起こした交通事故は、演説会場である岩波ホール前であり、ツイッターでの目撃情報もあった。しかし、翌日の13日の安倍晋三との応援最終演説に差し障るということで、事故を隠蔽したのだ。

最終演説の前日に肝心の東京1区の陣営が重大な交通事故を起こしていたということがわかれば、当然に選挙運動の自粛が求められる。しかし、安倍晋三の最終演説の場所はネトウヨの聖地である「秋葉原」を外せない。


山田美樹も参加した安倍晋三秋葉原最終演説(12月13日)

そういう判断があって、山田美樹陣営の交通事故は隠蔽された。これは自民党本部ぐるみの仕業であるような気がする。その辺の事実関係も、とうの山田美樹が年末年始逃げ隠れしまくって、一切記者会見をしないので分からない。だから憶測するしか無い。

そして、週刊女性が疑惑を報じた今回の総選挙前の人質事件の隠蔽。むろん、このような圧力があるなしにかかわらず、後藤さんの奥さんはJICAの職員だから事実を暴露するようなことはないだろう。

しかし、問題は、このような安倍首相の政権維持のために山田美樹の事件を隠ぺいする体質が自民党にはある、ということだ。これは許されることではない。

このことをまずお伝えしたい。

ところでこの人質事件のもみ消し疑惑、女性自身という女性誌に掲載されているのが重要な気がする。

女性誌の三題噺は「美智子様」「明菜」「静香」だ。

皇室報道といえば女性誌だ。奥様方は美容院でこういう雑誌を読むのだ。

そういう雑誌に安倍政権批判が出た。

宮内庁はお怒りなのではないか。