重たい掲示板

書き込みの連番がリニューアルによりリセットされております。
旧サイトの書き込みの連番は[●●]で表示されております。ご了承ください

書き込みの連番がリニューアルによりリセットされております。旧サイトの書き込みの連番は[●●]で表示されております。ご了承ください

アルルの男・ヒロシ 投稿日:2015/02/15 20:58

【1431】[1750]曽野綾子や渡部昇一:日本を駄目にするカトリック保守派言論人の周辺

 アルルの男・ヒロシです。笹川良一系の日本財団元理事長の曽野綾子が産經新聞のコラムの中で、南アフリカのアパルトヘイトを賞賛するかのような内容のコラムを寄稿し、産經新聞がこれを載せたことが国際問題になってきている。本日、とうとうNHKも報道した。

(貼り付け開始)

 曾野綾子さんのコラム 南ア大使が抗議
2月15日 13時06分

 産経新聞が、作家の曾野綾子さんが寄稿した、南アフリカを例に、人種ごとに居住区を分けるほうがよいという内容のコラムを掲載したことについて、南アフリカ大使が、 人種隔離政策「アパルトヘイト」を許容するものだとする抗議文を産経新聞に送っていたことが分かりました。

 産経新聞の今月11日の朝刊に掲載されたコラムで、曾野綾子さんは、介護の分野などの労働力不足を補うため移民の受け入れは避けられないとしたうえで、 アパルトヘイトが撤廃されたあとの南アフリカ共和国を例に、「居住区だけは、白人、アジア人、黒人というふうに分けて住むほうがいいと思うようになった」と述べています。

 産経新聞によりますと、このコラムに対し、南アフリカのモハウ・ペコ駐日大使から14日までに、「アパルトヘイトを許容し、美化した。行きすぎた、恥ずべき提案」としたうえで、 「肌の色やほかの基準によって他者を差別してはならない」などとする抗議文が届いたということです。

 これについて産経新聞はホームページなどに、「当該記事は曾野綾子氏の常設コラムで、曾野氏ご本人の意見として掲載しました。コラムについてさまざまなご意見があるのは当然のことと考えております。
産経新聞は、一貫してアパルトヘイトはもとより人種差別などあらゆる差別は許されるものではないとの考えです」とするコメントを掲載しました。

 また曾野綾子さんの「私は文章の中でアパルトヘイト政策を日本で行うよう提唱してなどいません。生活習慣の違う人間が一緒に住むことは難しいという、個人の経験を書いているだけです」というコメントも掲載しています。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150215/k10015469391000.html
(貼り付け終わり)

 住み分けが必要であることをわざわざ南アフリカの例を引き合いに出して論じているのも問題だが、その上でなおも移民政策を推進せよという提言である。これはあまりにも無責任な発言だ。このコラムは産經新聞の編集部の段階で掲載を見送るか、曽野に申し入れて表現を訂正すべきだっただろう。曽野にしてみれば、いつもの「偽悪者」ぶりを発揮したということのようだが、この問題は英国系メディアのロイターが素早く配信しているのが気になる。

 この問題は日本の外交にさらに悪影響を与える要因になる。これは政治的に正しくない発言であり、これを安倍晋三の知人である曽野が行ったということ、さらにそれを安倍晋三お気に入りのメディアである産経が不用意に載せてしまったことが、大きな意味をもつ。本来は安倍晋三の応援団のはずの保守系メディアが派手なオウンゴールを放ったということである。

 まず南アフリカの住み分け=アパルトヘイトとつながるのは想像できることで、このことで安倍政権の南アフリカ政策に一つ大きな不安定要因が加わることになる。これは中国に対向するという意味でも大きなマイナスだ。中国は南アを含めたBRICSの盟主である。中国にうまく利用されそうだ。

 さらにアパルトヘイトというのは現在の問題としては、南アフリカではなく、パレスチナのガザ地区のイスラエルの入植政策と大きく関わっている。イスラエルの政策は「現代のアパルトヘイト」と呼ばれ、ニューヨーク・タイムズなどの欧米メディアでもイスラエルと組む企業のボイコット運動が大きく報じられているのである。(http://www.bdsmovement.net/

 安倍政権は先のイスラエル訪問で、ガザへの入植政策は批判したが、同時にパレスチナの国際刑事裁判所(ICC)加入の動きについては批判している。これではイスラエルの国際法違反の虐殺をハマスの違法行為と同時に国際法廷でさばくということができないわけで、安倍政権の姿勢は一見、イスラエルを批判しているように見えて、イスラエルとしては歓迎すべき内容なのである。

 前に書いた記事でも私が述べたように、安倍首相の今回の中東歴訪は大きく日本のイスラエルロビーによって大きく仕組まれた可能性がある。イスラエル有効議連の中山泰秀を人質事件の現地対策本部長にしたことも含めて裏に大きな動きがあるだろう。外務副大臣には人質事件の対処経験のある城内実もおり、城内の方が中山よりも適任であったというのは外交通の認めるところだ。その中山を今度は今月18日のワシントンでのテロ対策国際会議に派遣するという。

 産經新聞が今朝の一面で報じたところでは、この会議で中山外務副大臣は、イスラム国対策で17億円を追加支援するというが、「テロ対処能力の向上」に当てられるというこの17億円のODAは果たして本当に安倍晋三の言う「非軍事支援」なのであろうか。

 イスラエルは3月の総選挙に向けて各国の首脳を巻き込んで政治利用する動きに出ており、中山泰秀を重視する政治判断も安倍政権がこの流れに巻き込まれているということである。

 さて、曽野綾子の問題については官邸記者会見でもロイターの記者が話題にしている。問題の記事は2月11日の産經新聞に掲載されたものだが、菅義偉官房長官は曽野が教育再生会議のメンバーだったのは過去のことだとし、「一昨年の十一月に教育再生会議をやめておられる方ですから、曽野さんのことにについてはコメントするは控えたい」として、火消しに入っている。

 ただ、曽野綾子と安倍晋三の関係は深いだろう。過去の安倍晋三と曽野綾子の発言をいろいろ調べてみるといいだろう。同時に曽野はコラムで介護従事者のしごとを軽んじるような発言をしている。この点については野党は安倍首相の考えが曽野と違うのかどうか、国会でただした方がいい。介護従事者の報酬が低いなどの問題は国会で処遇改善法案を出すなどの議員立法提案も考えられるだろう。

 ところで、曽野綾子のコラムについては、産経とよく似た主張をするが、実は発行母体は統一教会であるという「世界日報」が擁護するコラムを掲載しているのが注目される。(http://t.co/x2YQl18ajh

 世界日報といえば、かつては曽野と並び、産経の「正論」系言論人であるイエズス会の渡部昇一・上智大学名誉教授が愛読していると公言し、広告塔をやっていた新聞である。過去の渡部と統一教会の関係は深く、1985年6月のカウサ(CAUSA。アメリカ社会統一協会連合)第三回日本会議に出席、さらに、1985年8月5日の東京勝共講師団結成集会では基調講演を行っているという。統一教会の政治部門が国際勝共連合という反共主義を掲げている団体であり、こことカトリック言論人の渡部は思想で共鳴したのかもしれない。渡部の活動していた文藝春秋の『諸君!』というのも要するに岩波の『世界』のような共産主義擁護の雑誌のカウンターとして産經新聞と同じように日本の財界が米国の支援を受けて刊行したものであり、そこには当時の国際情勢が深く根を下ろしている。

 統一教会=勝共連合のメンバーである久保木修己の著作(美しい国 日本の使命―久保木修己遺稿集)が安倍晋三の『美しい国』というスローガンに影響を与えていることは一目瞭然である。この久保木は、元日本統一教会会長であるといい、自らの著作の中で「そのころ、統一教会の本部は渋谷区南平台にあって、実は岸先生のお宅の隣でした。それで太田郁恵さんがその教祖の紹介もあって、岸先生宅に通うようになりました」と書いているのである。

 岸信介、笹川良一と勝共連合の関わりは有名な話であり、日本の初代会長は「統一教会」の会長でもあった久保木修己。名誉会長は笹川良一だったわけであるから、統一教会は「反共」を軸に日本の保守政界ロビー工作をしていたわけである。

 しかし、不思議なことに統一教会の教義では、日本は賞賛する対象ではなく「サタン」として位置づけられているのだという。共産主義である中国がサタンであるのはわかるのだがなぜ日本もそのような低い位置づけなのか。この点について「朝日ジャーナル」に寄稿した鈴木邦男氏の文章がある。これによるとこういう説明だ。

(貼り付け開始)

反共は方便、実際は共産主義

 イエスが再臨する「東方の国」は韓国であり、韓国語が祖国語となって世界は一つになるという。なぜ、「東方の国」が韓国かというと、中国は共産化したからサタン側の国であり、日本は「代々、天照大神を崇拝してきた国として、さらに、全体主義国家として、…・

 韓国のキリスト教を迫害した国」だから、これも「サタン側の国家」だという。また、「第二次世界大戦は、民主主義によって結託した米、英、仏の天の側国家と、全体主義によって結託した独、日、伊のサタン側国家との対戦であった」という。

 これは、『原理講論』にかいてある通りである。そして、韓民族がいかに「サタン」の日本によって、侵略され、迫害され てきたかがこれでもか、これでもかと書かれている。『文春』の告発レポートでは、さらに驚くべき事実が書かれている。韓民族が選民であり、他民族に優越しており、再臨主とは、すなわち文鮮明氏のことであり、文氏によって世界は統一され、必然的に韓国は世界の中心となり、韓国語が世界の共通語となる。こう説かれているという。

http://wondrousjapanforever.blog.fc2.com/blog-entry-234.html
(貼り付け終わり)

 要するに統一教会の教義は一種の韓民族の「ハン(恨)」の思想に裏付けられているということなのか。日本の保守政界に浸透することで、日本に復讐し、悔い改めさせるという狙いがあったのかもしれない。そう考えていくと、安倍政権の周辺にいる勝共連合にちかい人々が、ことさらに歴史修正主義的な発言をして日本の保守派におもねり、一方で世界における日本の国際的地位を低めているという活動の意味が見えてくるのではないか。

 この中でイエズス会の渡部、カトリックの曽野の関係者である笹川良一のような日本原理主義者に浸透していくという戦術は実にしたたかであった。その毒がいま、安倍政権の外交政策の失敗という形で露呈しているのではないか、そのようにすら思ってしまうのである。

 そういえば、日本をコントロールする米シンクタンクである戦略国際問題研究所(CSIS)ももともとはイエズス会によって設立されたものである。元々はイエズス会神父、エドマンド・アロイシウス・ウォルシュ、1885年10月10日 – 1956年10月31日)によって、1919年にジョージタウン大学内に、「エドマンド A. ウォルシュ外交学院」として創設された、ということは知っておいたほうがいいだろう。イエズス会といえば「ダ・ヴィンチ・コード」に登場した、オプス・デイなどの裏の政治ネットワークもある。

 CSISと現在、笹川平和財団は深く結びついている。

守谷健二 投稿日:2015/02/09 10:16

【1430】[1749]天武天皇の正統性

  柿本人麻呂の立ち位置

 天武天皇の正統性を主張する史料は『日本書紀』『古事記』『万葉集』の三点である。『万葉集』で天武天皇の即位の正統性を主張し、神の子孫である皇統の日本統治の正統性を高らかに歌い上げている。「大君は神にし座(ま)せば」のフレーズは人麻呂に始まる。つまり天皇の神聖は、人麻呂が創り上げたと云うことが出来るのだ。
 注目すべきは、人麻呂の作歌の方が『日本書紀』『古事記』に先行していることである。私は「壬申の乱」と言うのは、倭国(筑紫王朝)の大皇弟であった大海人皇子(天武天皇)の近畿大和王朝(日本国)乗っ取り(横奪)事件であったことを明らかにしてきた。天武の即位には正統性がなかった。「壬申の乱」は不義の戦であった。
 故に天武天皇は、何よりも正統性を欲したのである。天武による歴史編纂の詔は、自身の正統性を創造するためのものであった。『古事記』序文が云う「偽りを削り、実(まこと)を定め」ではなく「実を削り、偽りを定め」る行為であった。『万葉集』の人麻呂の歌が『日本書紀』『古事記』に先行していることは、何を意味するのだろう。歴史編纂は、天武朝の最重要事業であった。天武天皇に正統性を与えることは最優先課題であった。その課題に誰よりも早く応えていたのが柿本人麻呂であった。
 通説では、人麻呂を下級官吏で石見国の鴨山で、人知れず亡くなったと云う。しかし、そんなバカなことがあるものか、天武天皇に正統性を与えることが最重要課題であったのだ。人麻呂は、その課題に率先して応えていた。下級官吏などであったはずがない。歴史編纂の中心にいたのである。人麻呂は、ありのままの歴史を謳ったのではない。人麻呂が歌った故に、それは神話になり、歴史になったのだ。
 人麻呂の歌で一番重要な歌は、199番の高市皇子(天武天皇の長男)に奉げた挽歌である。この歌は『万葉集』で最も長大な歌で日本の詩歌の最高峰と讃えられている。人麻呂は、この歌で天武の決起の正統性を歌い上げている。またこの歌で注意すべきは「壬申の乱」の指揮も、その後の天武天皇・持統天皇の代で実際に政権を執ったのを高市皇子であった、と歌い上げていることである。
 日本の天皇は、この時から神聖を与えられ、君臨すれど統治せずであった。人麻呂は正統性の創造者(クリエーター・オブ・レジテマシー)である。下級の地方官吏や流罪人であったはがない。政権の中枢にいた人物である。実際の主宰者であった高市皇子の片腕であった人物だ。
 『古今和歌集』の「仮名序」は次のように記す。

 ・・・いにしへよりかく伝はるうちにも、奈良の御時よりぞ広まりける。かの御代や、歌の心を知ろしめしたりけむ。かの御時に、正三位なむ、歌の聖なりける。これは、君も人も身をあわせたりといふなるべし。・・・

 仮名序のこの部分が長年研究者を悩ませてきた。何故なら『万葉集』の中では、人麻呂は奈良遷都以前に石見国で死んでいることになっている。それなのに『古今和歌集』は、奈良遷都後も人麻呂は生きており正三位の人物であった、と云うのだ。正三位は大納言の官位である。平安時代の末期には、この仮名序の理解が不可能になっていたらしい。その為「奈良の御時」は、文武天皇と読め、と云うのが定説になってきた。しかしそれはおかしい、文武天皇の在位は697~707年で、奈良遷都は710年である。奈良遷都の時には、文武天皇は亡くなっていた。
 ではどのように考えれば良いのだろう。「古今和歌集」が編纂された905年頃まで、柿本人麻呂の正体を伝える秘伝、口伝が生きていたのではないか。秘伝、口伝などは、文字化されると滅びると言われている。人麻呂の正体を伝える秘伝も、『古今和歌集』の仮名序に書かれることで滅んだのではないか。
 人麻呂が地方の下級官吏や流罪人であったはずがない。政権の中枢にいた、実際の政権の主宰者であった高市皇子の片腕であった人物である。天武天皇の正統性の創造主であった。

 

アルルの男・ヒロシ 投稿日:2015/02/03 13:59

【1429】[1748]新しい企画として「情報交換会のサロン(仮)」をやります。

 アルルの男・ヒロシです。

 2月14日(土)から毎月、一回から多くて二回のペースで、「副島隆彦を囲む会」(SNSI)の会員の皆さんとそれ以外の読書人の皆さんの間での情報交換会を兼ねた交流会を開催したいと思います。

 このイベントは、去年に開催した「ケンカ道場」とは別に(それもできるだけやりますが)もっと気楽に肩の力を抜いた形で参加できるものにしようと思います。つまり、この会に限っては、「学問道場・SNSI」の会員ではない人も参加できます。

 具体的には、一ヶ月に一回程度、土曜日の夜に都内の喫茶系会議室に15人程度で集まって、いろいろな現在の政治・経済、あるいは金融動向、英米メディアの報じる世界情報、そして、いろんな趣味を持った読書好きの人たちの間で、「最近出たおすすめの本」を紹介しあって、知識学問の共有をして、「あたまのいい日本人」になろうという目的でやりたいと思います。まだ追々決めていきたいのですが具体的なメニューとしては

◎先月出た本で面白そうなものを紹介(新聞書評などを手がかりに)
◎参加者が最近読んで面白かった本を教えあう(漫画でもいい)
◎国際情報紙「The Economist」の記事を英語が読めない人も含めて一生懸命読み合う
◎ハリウッド映画の優れた「政治映画」の鑑賞会を開く
◎大使館御用達のエスニック料理を食べながら政治談義(割り勘で)

 といったことを考えています。

 基本的にはサロン、喫茶室での少人数の談話がメインです。去年やった「勉強会」よりもずいぶん気楽に参加できるお話会にしました。非会員の方も参加できるので、思想的に固定した集まりではなく、本当に「読書好き」「映画好き」の人が集まれる会にしたいと思います。会で話題になった本などは会員向けにはできれば紹介したい。

 第一回は2月14日(土)に新宿のルノアールで開催するように部屋は手配してあります。15人程度の部屋ですからお申し込みはお早めにお願いします。(先着順で締め切りです。私のツイッターでも時間をおいて参加者募集をします)

 お申し込みは以下の申し込みフォームに必要事項を書いてください。今回は試験的な開催ということで、参加費はいりません。次回以降、部屋代やお菓子代などの実費をお願いするかもしれません。それはその時にお知らせします。

https://docs.google.com/forms/d/1jdil8TKu8lnvKF6q7xYbGAGmkTRigFTWdWAdBHgQUtI/viewform

※2月5日朝に申し込みが定員に達しました。また次回の機会によろしくお願いします。
すでにお申込みの皆様には2月8日以降にメールで個別に詳細をご連絡します。

 お名前やメールアドレスなどが必要なのは緊急時の連絡に必要なためです。よろしくお願いします。

 どの年齢層の方でも来ていただければ嬉しいですが、若い人にもっと本を読んで欲しいので、若い人に是非来てほしいと思います。

 受付は先着順ですが、締め切りになった場合はこの場所で告知します。受付完了した方にはメールやツイッターのDMで場所や集合時間をお知らせします。

=====

 もともとこの「学問道場」は会員制の読者サイト(副島本の読者たち同好の士が集まる)だったのですが、活動の拠点というか重要な情報は、選挙活動の時のビラ配りとか、だれでも書き込める掲示板に集まってきて、私達もそれで勉強していたものでした。ところが掲示板に悪戯投稿が増えたせいで、掲示板そのものを会員以外には閉鎖しなければならなくなりました。それで面白い情報が入ってこなくなったのです。

 また、掲示板というシステムそのものが旧世代のメディアとなってしまいました。今の若いネットユーザーはツイッターやブログ、フェイスブックといったSNSをつかって情報交換をするのが主流です。私達はあえてこの流れに逆らっていますが、同時に、インターネットでは本当の情報は得られない、実際に人が狭い部屋に集まってざっくばらんに話をしないと本音は出てこない、とも思います。

 そこで少人数の勉強会を去年企画しましたが、これはちょっと難しすぎたと反省しています。もっと読書そのものに興味を持つ用な仕掛けが必要だと考え、この「サロン」の企画をやってみようと思いました。

 同好会のオフ会(オフラインミーティング)に参加する気分で参加ください。SNSIからは企画を考えた私以外は当面参加しません。副島隆彦先生も来ることはありません。先生は従来通り「ケンカ道場」をペースは落としますが開催しますので、そちらに参加されます。

 お待ちしております。

 

アルルの男・ヒロシ 投稿日:2015/02/03 11:05

【1428】[1747]安倍政権が人質拘束を隠して総選挙に圧勝した話

アルルの男・ヒロシです。

今朝のネットニュースで「週刊女性」の記事からの引用として次のような驚くべき証言が掲載されていた。

(貼り付け開始)

後藤健二さん 外務省が妻にしていた「総選挙12日前の口止め工作」
女性自身 2月3日(火)0時0分配信

テロ組織『イスラム国』に人質となっていたジャーナリスト・後藤健二さん(47)の殺害が公表された。 イスラム国を訪れたこともあるジャーナリスト・常岡浩介氏が言う。

「遺体の返還はこれまで例がありません。イスラム国は、遺体に“身代金”を払うよう要求してきたこともあります」

殺害を受け、後藤さんの妻は、夫を「誇りに思う」との声明を発表した。妻は、幼児2人を抱えながら独立行政法人で働く、東大大学院修了のキャリア女性だ。12月2日に夫の拘束をイスラム国からのメールで知って以来、彼女は苦難の日々を過ごしてきた。だが、常岡さんは重大な情報を本誌に明かす。

「この12月2日という日は、衆議院総選挙の告示日でした。12月14日が投票日ですから、その12日前という状況です。じつはこのとき、外務省が後藤さんの奥さんとシリア人の現地ガイドに、厳重に“口止め”をしていたのです」

選挙直前に“日本人人質事件”が発覚すれば、選挙に影響が――。万一にも事件が表沙汰にならないよう、外務省が口止めをしていたというのだ。

「奥さんは子供を守るため、もともとメディアにさらされたくないとは思っておられましたが、外務省からの“口止め工作”について、現地ガイドがはっきりと証言しています。外務省は『後藤さんを守るためだ』と言ってきたそうですが、選挙前にこの話が出たら、安倍首相にプラスにはなりません。譲歩して助けても、助けられなくても批判されますから。でも、選挙前に拘束の事実が明らかになっていたら、日本政府はもっとまじめに助けていたかもしれませんね」

政府による後藤さんの救出活動に問題はなかったのか。これからその検証が始まるーー。

(貼り付け終わり)

この外務省が、後藤健二さんの奥さんに「人質事件について口止め」していたという証言。有り得る話である。

まさかそんなとおもうだろうが、実は安倍政権は似たような事実の隠蔽を去年の衆議院選挙の際に行っているのである。

それは海江田万里民主党前代表の選挙区で自民党から立候補した安倍派の山田美樹という通産官僚あがりの女政治家の陣営が次のような事件を起こしていたからだ。

(貼り付け開始)

山田美樹氏:運動員人身事故、近くで演説 秘書が身分隠す
毎日新聞 2014年12月27日 15時00分(最終更新 12月27日 18時28分)

◇被害男性、一時意識不明 秘書「月曜まで待って」

衆院選公示期間中の12日、東京1区の自民党、山田美樹氏(40)の運動員が選挙区内で人身事故を起こし、被害者が救急搬送される近くで山田氏ら陣営が街 頭演説を行っていたことが毎日新聞の取材で分かった。翌日に被害者の入院先を訪ねてきた秘書が、応対した親族に「(投開票後の)月曜まで待ってくれ」など と言って身分を明かさなかったことも判明。被害者側は「非常識だ」と批判しており、山田氏の事務所は取材に対し、山田氏本人に事故をすぐ報告すべきだった などと釈明している。

警視庁神田署などによると、事故は12日午後1時半ごろ、東京都千代田区神田神保町2の神保町交差点そばで発生。 道路左側に止めた車の右後部ドアを運動員の30代男性が開けたところ、後ろから来た都内の印刷関連会社に勤務する60代男性のバイクと接触した。男性は転 倒して一時意識不明となり、搬送先で外傷性くも膜下出血と診断されて2週間以上入院した。半年間の通院が必要で運転もできない状態だという。

車に乗っていた山田氏事務所の吉沢昌樹政策秘書らによると、遊説支援で山田氏と合流するため神保町へ向かい、到着直後に事故が起きた。山田氏らは救急車が 到着後に現場から約30メートルの場所で街頭演説を始め、事故処理中も続けた。終了後に選挙カーで移動し、山田氏本人に事故の報告をしたのは同日夕方だっ たという。

被害者の男性は勤務中で、勤め先の会社会長(68)は「運動員の事故も知らず、近くで演説するのはおかしい」と指摘。 「吉沢秘書らが親族を訪ねたのは事故翌日で、名刺を渡すことや身分を明かすことを『月曜(投開票翌日)まで待ってほしい』と言って拒んだと親族から聞い た。不誠実だ」と批判する。

取材に対し、山田氏の事務所は「候補者(山田氏)への事故発生の連絡が遅くなった点については厳重に注意した」と文書で回答。被害者側への対応については「捜査中で詳細について説明できないが、誠意を持って対応している。山田もお見舞いに伺った」としている。

しかし、山田氏が病院を訪れたのは、毎日新聞が取材を申し込んだ翌日(20日)だったという。事故当日の経緯や事故後の対応について、国会周辺で山田氏本人に直接聞いたところ「イレギュラーな取材は勘弁してほしい」とだけ述べた。

(貼り付け終わり)

このように山田美樹という自民党の政治家は、交通事故を隠蔽して選挙を終えている。

なぜ山田美樹が自己を隠蔽して、被害者に秘書を通じて圧力をかけたかというと、東京1区というのは安倍晋三や麻生太郎が総選挙の最終日に行う秋葉原駅がある千代田区を選挙区とするからだ。

上の毎日新聞の記事によると、山田美樹のスタッフが起こした交通事故は、演説会場である岩波ホール前であり、ツイッターでの目撃情報もあった。しかし、翌日の13日の安倍晋三との応援最終演説に差し障るということで、事故を隠蔽したのだ。

最終演説の前日に肝心の東京1区の陣営が重大な交通事故を起こしていたということがわかれば、当然に選挙運動の自粛が求められる。しかし、安倍晋三の最終演説の場所はネトウヨの聖地である「秋葉原」を外せない。


山田美樹も参加した安倍晋三秋葉原最終演説(12月13日)

そういう判断があって、山田美樹陣営の交通事故は隠蔽された。これは自民党本部ぐるみの仕業であるような気がする。その辺の事実関係も、とうの山田美樹が年末年始逃げ隠れしまくって、一切記者会見をしないので分からない。だから憶測するしか無い。

そして、週刊女性が疑惑を報じた今回の総選挙前の人質事件の隠蔽。むろん、このような圧力があるなしにかかわらず、後藤さんの奥さんはJICAの職員だから事実を暴露するようなことはないだろう。

しかし、問題は、このような安倍首相の政権維持のために山田美樹の事件を隠ぺいする体質が自民党にはある、ということだ。これは許されることではない。

このことをまずお伝えしたい。

ところでこの人質事件のもみ消し疑惑、女性自身という女性誌に掲載されているのが重要な気がする。

女性誌の三題噺は「美智子様」「明菜」「静香」だ。

皇室報道といえば女性誌だ。奥様方は美容院でこういう雑誌を読むのだ。

そういう雑誌に安倍政権批判が出た。

宮内庁はお怒りなのではないか。

名和 公平 投稿日:2015/02/02 21:25

【1427】[1746]素晴らしいYoutube チャンネル発見

会員#3130 の 名和公平です。

こちらの会員の皆様であれば絶対おすすめのYoutubeのチャンネルを
最近、発見しました。

ちょっとふざけた感じですが、、、内容はピカイチの感じです。

””らっきーデタラメ放送局””

https://www.youtube.com/channel/UCJP0zTC00cby9gnhMTCiOUQ

アルルの男・ヒロシ 投稿日:2015/02/01 08:58

【1426】[1745]安倍晋三の最悪のコメントを糾弾する

アルルの男・ヒロシです。

数日間膠着状態になっていた、イスラム国(ISIS)による人質事件が悲劇的な結末を迎えた。

私もこの動画を見ましたが、これは明らかに後藤健二氏の殺害動画だった。

知人が朝早くに電話してきたことで私はこの動画を見た。

もう動画は消されているようだ。

安倍晋三首相がコメントを出した。

これは最悪のコメントである。

(貼り付け開始)

安倍首相「強い怒り 許さない」
NHK 2月1日 7時02分

安倍首相「強い怒り 許さない」
イスラム過激派組織「イスラム国」とみられる組織に拘束された後藤健二さんを殺害したとする動画がインターネット上に投稿されたことを受けて、安倍総理大臣は、午前6時40分すぎ、総理大臣官邸で記者団に対し、「非道、卑劣極まりないテロ行為に強い怒りを覚える。テロリストたちを決して許さない」と述べました。

イスラム過激派組織「イスラム国」とみられる組織に拘束された後藤健二さんを殺害したとする動画がインターネット上に投稿されたことを受けて、総理大臣官邸には、午前5時半すぎ、菅官房長官、加藤官房副長官、世耕官房副長官らが相次いで入りました。
安倍総理大臣は、午前6時40分すぎ、記者団に対し、「湯川さんに続いて、後藤さんを殺害したとみられる動画が公開された。ご家族のご心痛を思うとことばもない。政府として全力で対応してきたが、誠に痛恨の極みだ。非道、卑劣極まりないテロ行為に強い怒りを覚える」と述べました。
そのうえで安倍総理大臣は、「テロリストたちを決して許さない。その罪を償わさせるために国際社会と連携していく。日本がテロに屈することは決してない。食糧支援、医療支援などの人道支援をさらに拡充していく。テロと戦う国際社会において、日本としての責任をき然として果たしていく」と述べました。
これに先立って、菅官房長官は、午前6時から記者会見し、「西村内閣危機管理監、谷内国家安全保障局長に対し、関係省庁と連携して、情報収集をはじめ、しっかり対応に当たるよう指示した」と述べました。
政府は、総理大臣官邸で関係閣僚会議を開いて、対応を協議することにしています。

(貼り付け終わり)

安倍晋三のコメントだけではなくこれからも次から次へと自民党の政治家が「テロに屈しない」という空虚なコメントを出し続けるだろう。

一番酷いのは「罪を償わせるために」と安倍晋三が挑発的な事を言っている点だ。

これは安倍晋三が中東訪問で発言した内容と同じだ。

この問題は基本的には「山賊や馬賊の支配地域に入っていった日本人が人質に取られた」という問題である。「テロと戦う」という言葉に騙されてはいけない。ここで不必要に相手を挑発するのは愚の骨頂だ。

日本はテロと戦う必要はない。

今後は中東地域で日本人を標的にした事件が起きやすくなるかもしれない。

「テロに毅然として対処する」とスローガンを唱えたことで安倍晋三はますます多くの中東の日本人を危険に晒したことになる。

世界は近代化は進んでいるが、全体としては前近代に向かっている。

今の中東はイスラム教の間の戦国時代だ。日本は無理にここに関わる必要はない。

この事件、田母神俊雄らの「頑張れ日本」の会員でもある湯川遥菜氏が民間軍事会社を名乗ってイスラム国支配地域に入っていったことから始まる。私はこの湯川氏を操った黒幕がいると見ている。

そして安倍政権の最大の失策はヨルダンに協力を要請したことだ。

安倍晋三はトルコのエルドアン大統領と親しいくせに、この事件では終始、イスラエルと親しいヨルダンとつながっていた。そして現地対策本部にはイスラエル・ロビーである中山泰秀外務副大臣を据えた。ここにイスラエル・ロビーの日本に対する政治工作があったのだろう。ヨルダンを巻き込んだことで、後藤氏の声明がヨルダンの飛行士との釣り合い関係になってしまい、問題を複雑化させた。このことだけで安倍晋三や菅義偉官房長官、その他谷内正太郎を始めとする日本のNSCのメンバーには重大な政治責任がある。

そして安倍晋三はイスラエルでアメリカのネオコンの凶暴なマケイン上院議員と会っていた。馬鹿な(なのか確信犯)外務省はこのマケインとの面会についても公式サイトで紹介していた。

戦前ならばこれで内閣が倒れている。安倍政権を継続させることが日本の国益にとって最も利益にならないことだ。自民党の谷垣禎一幹事長、佐藤勉国対委員長は、二階俊博総務会長と一緒になって、安倍政権倒閣を始めるべきだ。その前に予算審議といっても何も始まらない。谷垣総理で仕切りなおしだ。

今後は日本における対テロ戦争派であるネオコン派とイスラエル・ロビーの代理人と、それ以外の従来の穏健な外交路線の政治家の戦いが始まるだろう。誰が敵で誰が味方かを見誤らないようにしたい。

広島西 投稿日:2015/01/30 18:48

【1425】[1744]人質事件を巡っての妄想

 先日、とあるブログを見ていたら、今回の人質事件に関して、恐らく男性と思われる方が意見を述べていました。その主旨は「日本は財政危機で、税金を使わねばならない分野は多岐にわたる。よって人質釈放のために税金を遣うことのプライオリティは低い。ましてや危険を承知で自らの意志で行った人だ。ただ無事で帰ってきて欲しいと願う人は税金がどう使われるかを気にしない人ではないか。同盟国が犠牲を出しながら断固テロと戦う態度をとっている中、日本がおとなしくテロに屈してもいいものか」というもの。
それを読んで、「では一体どういう人で、どういった条件であれば救って妥当なの?」と考えたら、妄想がむくむくと沸いてきました。以下、妄想・20xx年のありえない(かもしれない)、あくまでも私の脳内フィクションです。

<外務省広報:20xx年 4月より海外へ渡航・滞在される方へのお知らせ>
公務員以外の一般の方が自らの意志により渡航し、海外滞在中にテロ等により人質になった場合、救出条件を満たすと考えられるのは以下の方々です。

・満年齢59歳6ヶ月までの概ね健康な男女。(本年3月以前の62歳11ヶ月までとした規定は4月以降変更になりましたのでご注意ください)。ただし閉経後の女性、生活習慣病を含む持病をお持ちの方、お体の不自由な方等、並びに「副島隆彦の学問道場」会員の方には付帯条件及び免責事項がありますので、これらに該当すると思われる方は独立行政法人「いきいき海外渡航包括支援センター」の専門スタッフに個別にお問い合わせください。なお、渡航滞在中に該当年齢に達する方で滞在中の延長を希望される場合は、よく目立つ所に延長バッジを装着することが義務付けられております。これは松(61日以上6ヶ月まで)、竹(30日以上60日未満)、梅(1日~29日)の3種類、それぞれ20万円、10万円、5万円(税別)となっております。延長バッジは独立行政法人「ふれあい海外渡航センター」で取り扱っております。松竹梅それぞれ女性向きのスワロフスキーを散りばめたのデコバッジも取り扱っております。

・東証1部上場企業の方の場合は年齢制限は70歳未満、ただし代表権のある会長、社長に限ります。本年3月以前の「執行役員以上」から変更になりましたのでご注意ください。年収600万円以上のホワイトカラー・エグゼンプションに該当される会社員の方は、この分野においてもエグゼンプトされます。(妄想注:2015年現在、1075万円で検討されているが20xx年においては年収は600万円に減額設定されている)。

・渡航滞在地域はマーダーズ日本法人が定める格付けに準じての適応になります。A+++、A の国であること、加えてそれらの国々の非危険地区と考えられる都市・地域であるA’ 及びA’ の条件を満たす場合にのみ救出可能です。例えばA 国に滞在中にたまたまB’地区に足を踏み入れて事件に巻き込まれた場合、適応はできませんので予めご了承ください。同様に渡航滞在中に格付けが変更され国A 、地域A’ 以下になった場合の責任は持ちかねます。海外滞在中はこまめに格付けチェックされることをお奨めします。

・お問い合わせにつきましては、独立行政法人「セイフティ海外渡航コールセンター」までお願いします。なおフリーダイアルではありません。通話料は1分間50円となります。

*****

この頃、ISIS(イスラム国)では、組織の事務系分野に就職を希望する日本人が門前市をなす状態。それまでの「英検2級程度」としていた条件を「TOEIC750点以上」にし、さらに「フランス語検定2級取得」を加えるかどうかで幹部が協議中。

守谷健二 投稿日:2015/01/26 14:33

【1424】[1743]天武天皇の正統性について

 天武天皇の正統性の喪失

 現代の日本人は、何の躊躇いもなく「壬申の乱」と呼んでいる。「乱」と言うのは「世を乱す、秩序を破ること」で負の行為、悪事である。
 日本の最初の正史である『日本書紀』は、わずか一ヶ月に過ぎない大海人皇子(天武天皇)の決起に始まるこの内戦(壬申の乱)にわざわざ一巻を立て天武天皇の正統性を高らかに主張し、天武軍の兵士たちを顕彰している。『日本書紀』を聖典とする立場からは、天武の決起を「乱」と云う事は許されないはずである。しかし、我々は何の躊躇いもなく「壬申の乱」と呼んでいる。
 文献に最初に「壬申の乱」の文字が現れるのは、天平宝字三年(西暦751年)に上梓された『懐風藻』の大友皇子伝にである。天平三年と言うのは東大寺大仏開眼供養の在った年の前年である。
 大友皇子は「壬申の年の乱に遇い天命を遂げず」と明記する。『懐風藻』は、天武天皇の正統性を真っ向から否定している。つまり『日本書紀』の歴史は「偽り」であると言っているのだ。天武の行為を「壬申の乱」と呼ぶことは、これ以降定着し現代に受け継がれている。
 前にも書いたが、奈良時代末期天武の血は、皇位から強制的に排除され、天武の血の混じらない後胤(光仁天皇)が擁立され、その皇子桓武天皇によって平安時代が開かれている。奈良王朝と平安王朝は、違う王朝である。平安の王朝には「偽りの歴史(日本書紀)」を正す環境が整っていたはずだ。「偽り」を正すべきであった。しかし、「偽りの歴史」と承知しながら『日本書紀』をそのまま受け継いだのである。
 ご承知のように、中国の政治思想の根幹にあるのは「革命(天道)は、是か非か」との問い掛けである。何故なら、革命は、臣下が主君を討つ行為である。秩序の根本理念である「忠」に反する行為である。どうして臣下が主君を討つことが許されるのか。この問い掛けに、儒教は「徳」で答えた。徳を失った君主は、王権を失っても仕方ないと。孟子は、徳を失った王は討ち滅ぶすべきだ、と革命を積極的に評価した。
 一方天武の創った『日本書紀』の歴史は、革命の概念を完全に除去したものであった。権力者(王朝)が最も忌み嫌うのは「革命」である。平安の王朝は『日本書紀』の歴史はインチキであると承知しながら受け継いだのである。
 何たる怠慢、精神的荒廃、堕落、こんなことで歴史に対する尊敬など生まれるはずがない。日本では歴史などどうでもいい国になったのである。

赤石修一 投稿日:2015/01/25 16:01

【1423】[1742]映画「望郷の鐘」の紹介です

会員5年目の、赤石修一と云います、初めての投稿です。
ブックTV(すずらん本屋堂の前番組・BS11)で初めて副島隆彦先生の存在を知り、先生の本や学問道場(福島原発ツアーに参加させていただきました)を参考に人生を歩んできました。
映画の紹介です。「山本慈昭・望郷の鐘・満蒙開拓団の落日」です。
監督は山田火砂子、主演は内藤剛志。
私の地、愛知県では1月24日(土)よりシネマスコーレ(名古屋駅西のビックカメラの近くで、良質の映画を提供してくれる、心のある映画館です。)で上映中です、
敗戦の3ヶ月前に満州入植した、山本慈昭、長野県阿智村開拓団の物語です。敗戦が濃厚な時期に入植させ多くの人が死に、生き残った人への国の援助もなく、いつたい国というものはなんなのか、まるで暴力団の大掛かりな組織と感じたのは私だけでしょうか?
今この国が再び戦争へ向かっている現状で反戦を訴えている映画を観て、平和を考えるのも良いのではないでしょうか。

副島隆彦 投稿日:2015/01/23 23:13

【1422】[1741] 1月19日からの ISIS による日本人2人の人質事件について 

副島隆彦です。 今日は、2015年1月23日です。

 1月19日から起きた シリアので ISIS「イスラム国」による日本人の人質事件の ことで 私も発言しなければ、と思っていた。 4日経(た)った。

 私は、始めは、朝のニューズでの ネットの画面からのいつもの ヤラセ臭い、あのいつもの砂漠を背景としたシーンで、日本の安倍晋三政権までが、確信犯で、こういう事件を契機に、安保法制の法律群の改正を、この5月からどんどんやるんだろう、と思っていた。 

 特に、その中でも自衛隊法の改正と、 周辺事態法(しゅうへんじたいほう)の改正で、中東、湾岸(ザ・ガルフ)地域まで、「日本の周辺」に含んで、自衛隊の海外出兵をやり易(やす)くするためだろう、と 思っていた。

 どうも、そうではない。 やっぱり安倍晋三は、イスラエルのネタニエフに騙されたのだ。それから、アメリカの上院議員のジョン・マケインにも、連携されて嵌(はめ)められたのだ。 安倍は、内心では、「やられた」と分かっているはずだ。しかし、自分がいいように操られた、ということを認めるわけにはゆかない。 

 菅義偉(すがよしひで)と飯島勲(いいじまいさお)の タヌキ野郎の二人までが、騙されたか、否かが、分からない。 そうでなければ確信犯の イスラエルと連帯する、「共同の軍事行動も辞さず。 日本は、イスラエルと共に、イスラム過激派(ジハーディスト、テロリスト)と戦う」という、日本の外交戦略の大転換になる。

 これは、一国としての 宣戦布告(ウォー・デクラレイション)になるのか? 私、副島隆彦は、このことをこの3日間、考えていた。

 そんなことをしたら、中東地域、イスラム教世界で、日本人のビジネスマンとかが、今後、どんどん拐(さら)われて人質になってしまう。 今、日本国内 に広がっている不安は、 「 安部首相は大丈夫か。 要らぬお節介をして、日本が中東の紛争に、わざわざ巻き込まれに行ったのではないか。安部首相の行動は 軽率(けいそつ)だ」 という声である。

 しかし、日本のメディア(テレビ、新聞)は、「官邸」という独裁政権に、押さえ込まれているから、どこも正直に、素直に、このことを言えない。

 あとの方に、ネットのインタビュー記事を載せるが、板垣雄三(いたがきゆうぞう)とおう東大のイスラム政治学のエライ先生への岩上安身氏からの質問への答えが、そうだ。

 私、副島隆彦も、安倍晋三は、イスラエルのネタニヤフに引きづられて騙されて、テルアビブであんな共同会見を、やってしまって、アホだから騙されのだ、と 考える。 これで日本の国益と、日本国民の生命を危機に陥れることになった。その責任を安倍晋三は一身に追わなければいけない。首相として自分がやってしまったことなのだから。

 やっぱり安倍は 知恵が足りないのだ。偏差値42程度の頭で、一国の運命を担うことは出来ない。日本人でまともな人たちは、皆、そう思っている。しかし皆、怖いから何も言わない。私、副島隆彦は言う。

 私が、腹を決めて、こういうことを書く気になったのは、さっき日経新聞のネットの以下の記事を読んだからだ。 オバマは、ネタニヤフとの3月の会談を拒否した、とある。

 これは凄(すご)いことだ。 オバマは、20日の 一般教書演説(ステイト・オブ・ユニオン、“国民の団結“というような意味だろう)で相当、強気の演説をした。「ヒラリーよ、これ以上、外交政策の邪魔はしないでくれ。これ以上、アメリカの対外的な進路の誤りを犯すわけにはゆかないのだ」 と、 相当強く、言った。

 オバマのこの発言に、ヨーロッパ人の見識 有る人々が賛同している。日本でも、いくらリベラル戦争反対勢力が、押さえ込まれているとしても、あんまり、凶暴な路線で、自分たちまで戦争に巻き込まれるのはゴメンだ、という感じになってきた。

 以下の最新の記事から分かることは、 オバマは、公然と、イスラエルと敵対することを宣言したに等しい。米国内の ヒラリーとマケインたち、ネオコン連合の、“大きな戦争 をする派” との オバマたち “世界は大きな戦争は回避すべきだ派”の激しい 闘いの始まりだ。

(転載貼り付け 始め) 

◯「 米大統領、イスラエル首相訪米時の会談拒否の意向 」

2015年1月23日   日経新聞  ワシントン、吉野直也

 オバマ米大統領は22日、3月に米国の訪問を予定するイスラエルのネタニヤフ首相との会談を拒否する意向を示した。米CNNテレビが報じた。ネタニヤフ氏についてはベイナー下院議長がホワイトハウスの頭越しに訪米と米議会での演説を要請。ネタニヤフ氏は受諾する考えを表明している。

 イスラエルとイランは敵対関係。ネタニヤフ氏の演説がイランと欧米の核問題を巡る協議に影響する可能性は高い。アーネスト米大統領報道官はホワイトハウスを介さずにネタニヤフ氏の訪米を求めたベイナー氏に不快感を示し、ベイナー氏は「独自に決断できる」と述べていた。野党・共和党はイランへの新たな制裁法案の可決をめざしている。

(転載貼り付け終わり)

副島隆彦です。 このアメリカの慎重な動きとの関連で、日本の愚かな動きを推し量ると、やはり安倍晋三は、イスラエルのネタニエフ とマケイン に騙されたのだ。

 なぜ、わざわざ のこのこ、この時期にイスラエルまで行って、日本国民の命を危険に晒(さら)すことに加担したのか。 自分がどう動いいたら、どういうことが起きる、ということへの知恵が足りなくて、知能が足りない。

ケンカ(紛争)の一方当事者の肩を安易に持ったら、反対当事者の怒りと恨みを買う、ということが分からないようでは、とてもまともな大人とは言えない。

(転載貼り付け始め)

◯ 「「はめられた」 安倍総理の決定的な政治的ミス!
~イスラエル国旗と日章旗が並ぶ前で、「イスラム国との戦い」を事実上宣言 」

IWJ Independent Web Journal
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/226436

 イスラム国からの「犯行声明」、あるいは彼らをテロリストと呼び、彼らとの戦いを「対テロ戦争」と呼ぶなら、まさしく「宣戦布告」であるが、そうした声明をイスラエルに訪問しているタイミングで受けとった安倍総理の間の悪さについて、東京大学名誉教授の板垣雄三(いたがきゆうぞう)氏は、先ほど私(岩上安身)の電話での取材に応じて、こう答えた。

「ヨーロッパでイスラエルは孤立している。欧米とイスラエルにすれば、日本がしゃしゃり出てきたのはもっけの幸いでしょう。日章旗とイスラエルの旗が並んだその前で記者会見を行なうという、最悪の状況で『テロとの戦い』を宣言してしまった。これははめられましたね。安倍総理の決定的な政治的ミスです。

(日本の)一般のマスメディアは、イスラムは親日的だから、欧米の人質と違って、特別扱いしてくれるのではないか、などと言っておりますが、大間違いです」

 日本は泥沼の戦いに、何の覚悟もなく、引きずりこまれてゆくだろう、と板垣教授はみる。

「日本はこのままだと、滅びの道をたどることになりますよ」

安倍総理は、ネタニヤフ首相と前に、イスラエルを「友人」と呼び、イスラム国を単なるテロリスト扱いした、そのツケは、これまで日本が官民あげて苦労して築いてきた対アラブ、対中東外交の積み上げを劇的に崩壊させてしまうかもしれない。

(転載貼り付け終わり)

副島隆彦です。 やはりこのイスラム学の日本の権威である板垣教授の発言は重い。さて、このあと、どうなるか、だ。しばらくして、また、私の考えを書きます。

 以下に資料として載せるのは、「官邸」=安倍独裁政権 と、それに引きずり回されて、何の優れた行動も取れない 「外務省」の 公式発表です。 読んでいるだけで面白い。

 飯島勲まで一緒に、ずるずるとひきづられてイスラエルまで行っていることが分かった。

(転載貼り付け始め)

◯  イスラエル訪問-2日目-(首相官邸)

http://www.kantei.go.jp/jp/97_abe/actions/201501/19israel.html

 平成27年1月19日(現地時間)、イスラエル国を訪問している安倍総理
は、ホロコースト博物館を視察しました。続いて、首相府において、ビン ヤミ
ン・ネタニヤフ首相と共同記者発表を行った後、同首相との首脳会談を行いまし
た。そして、大統領府に赴き、ルーベン・リヴリン大統領を表敬し ました。

 次に、総理は、エルサレム旧市街を視察した後、イツハク・ヘルツォグ野党連
合代表による表敬を受け、その後、イスラエル・パレスチナ合同青年招 聘参加
者の同窓会に出席しました。

 続いて、アメリカ合衆国のジョン・マケイン上院議 員らによる表敬を受け、夜には、ネタニヤフ首相主催夕食会に出 席しました。

 翌20日(現地時間)、総理は、内外記者会見を行いました。

◯「安倍総理大臣のイスラエル訪問 」 (外務省)
http://www.mofa.go.jp/mofaj/me_a/me1/il/page4_000911.html

(7)マケイン米上院議員他による表敬

(ア)1月19日午後,安倍総理大臣は,同地訪問中のジョン・マケイン上院議員
(軍事委員長)をはじめとする米連邦上院議員7名(コーカー議員 (外交委員
長),グラハム議員,バラッソ議員,ドネリー議員,ケイン議員及びキング議員
他)による表敬を受けた。

(イ)安倍総理から,日米関係への貢献に謝意を述べるとともに,戦火を交えた
日米両国が戦後和解して強固な同盟国となったこと,今後も両国で連携 して地
域と世界の平和と繁栄に貢献してきたこと,今後も両国で連携して貢献していき
たい旨述べた。両者は,アジア太平洋地域における日米同盟の重 要性につき認
識を共有した。

(ウ)安倍総理は,日米間で幅広い分野での安保・防衛協力を進めていきたい旨
述べた。マケイン委員長からは,日米間で安保・防衛協力や米軍再編の 取組を
進めることの重要性につき賛意が示された。

(エ)この他,両者は,アジア太平洋の安全保障情勢,中東情勢,TPP,エネル
ギー協力についても意見交換を行い,日米同盟の枠組みで両国の協力 を強化し
ていくことを確認しました。

 中山泰秀(なかやまやすひで) (副島隆彦注記。この中山家 という政治家の家系は、自民党の中でさえ、「中山の人たちは、何代も前から、イスラエル人らしいんだよなあ」と言われている人たちだ)

飯島勲内閣参与とエルサレム市内「嘆きの壁」を一望できる高台より。中山泰
秀 (´・Д・)」ガンバッテイコ!】ー 場所: 嘆きの壁
https://www.facebook.com/photo.php?fbid=778847232198907

(転載貼り付け終わり)

副島隆彦です。さらに最後に、一番新しい人質返せ(救出)交渉の、ヨルダンのアンマンの様子の報道記事だ。日本人のテレビ、新聞、雑誌の記者たちが現地まで押しかけているようだ。 

「236億円(2億ドル)を、日本政府の裏金で払って、表面上は、脅迫に屈していないということにして、(イギリスや、フランスもそうしているんだから)ふたりを無事、連れ帰ったら安部首相の人気がまた上がるだろうなあ」 と、皆、野次馬根性で思っているが、誰も公然と言わないので、私、副島隆彦は言っておく。そのために、私のような人間がいるのだ。

(転載貼り付け始め)

◯「 イスラム国殺害脅迫 期限切れも情報収集急ぐ 部族長や宗教家とのパイプづくり模索 」

 産経新聞  2015年1月23日(金) 18時47分配信

 【アンマン(ヨルダン)=森本充】 「何ら対応に変わりはなく、無事解放に全力を尽くすだけだ」。現地対策本部が置かれているヨルダンの日本大使館は23日、交渉期限を過ぎた後も情報収集を続けた。

 現地対策本部長の中山泰秀(なかやまやすひで)外務副大臣は、期限まで残り1時間を切った午前7時(現地時間)すぎ、宿泊先のホテル前で報道陣の質問に答えた。

 中山氏は、イスラム国側との接触の有無といった活動内容については口を閉ざしたが、部族長や宗教家ら解決の糸口となる重要人物とのパイプづくりを進めていることを明かした。その上で「職員は(人質の)2人の思いをくんで、夜通し努力を続けている。良い方向に向かうことを願う」と話し、険しい表情で大使館に向かった。

 大使館前では日本の報道陣に加え、地元メディアもカメラを構え、事態の推移を見守った。2人の拘束を知る地元住民も多く「どのような活動の過程で拘束されたのか」などと関心を寄せる住民もいた。大使館には、2人の状況を問い合わせる電話も世界から相次いでいるという。大使館職員は「邦人保護をあきらめない」と力を込めた。

(転載貼り付け終わり)

副島隆彦拝