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Loginはこちら【1583】[1916]天武天皇の正統性について
柿本人麿の悲劇(その10)
〔1886〕人麿の悲劇(その7)で「吉備の津の采女(うねめ)の死(みまか)りし時、柿本朝臣人麿の作る歌一首並びに短歌」巻第二〔217~219〕は、人麿が亡き妻に奉げたレクイエム(鎮魂歌)であることを論じた。
妻を見殺しにした人麿は、懺悔、慰霊の旅を続けなければならなかった。「吉備津の采女」に対する鎮魂は、己の妻に対する鎮魂と響きあっている。
この歌の次に配置されているのが「讃岐の狭岑島(さみねのしま)に、石の中に死(みまか)れる人を視て、柿本朝臣人麿の作る歌一首並びに短歌」220~222である。
讃岐の狭岑島に、石の中に死(みまか)れる人を視て、柿本朝臣人麿の作る歌
玉藻よし 讃岐の国は 国柄か 見れども飽かぬ 神柄か ここだ貴き
天地 日月とともに 満(た)りゆかむ 神の御面(みおも)と 継ぎて来る
中の水門(みなと)ゆ 船浮けて わが漕ぎ来れば 時つ風 雲居に吹くに
沖見れば とゐ波立ち 辺見れば 白波さわく
鯨魚(いさな)取り 海を恐(かしこ)み 行く船の 梶引き折りて
をちこちの 島は多けど 名くはし 狭岑の島の 荒磯面(ありそも)に 庵てみれば
波の音(と)の 繁き浜べを 敷たへの 枕になして 荒床に 自伏(ころふ)す君が 家知らば 行きても告げむ
妻知らば 来も問はましを 玉鉾の 道だに知らず おぼぼしく 待ち恋ふらむ 愛(は)しき妻らは
《訳》
(玉藻よし)讃岐の国は、国柄が良い故か、見ても見飽きることが無い。それとも神柄がとても貴いのか、天地日月とともに永久に満ち栄えて行くだろう神の御面として受け継いできた。
中の港から我らが出港し漕いで来ると、季節風が大空に吹き、沖には大きなうねりが立ち、浜辺には白波が騒ぎ押し寄せている。
(鯨魚〈いさな〉取り)海が恐ろしいので、櫂を全力で漕ぎ、あちらこちらに島々は沢山あるが、良い名である狭岑の島に泊まり、仮庵を作りあたりを見回すと、波の音の頻りにする浜辺を枕として、荒床に倒れ伏しているあなた。
あなたの家が分るなら、行って知らせましょう。妻が知ったなら、やって来てあれこれ夫を発見した時のことなどを問うだろうに。
あなたの死を知らせる道すら知らない。不安な思いで待ち恋い慕っているだろう、あなたの愛しい妻は。
この歌の命は、後半にある。
「荒床に 自伏(ころふ)す君が 家知らば 行きても告げむ 妻知らば 来も問はましを 玉鉾の 道だに知らず おぼぼしく 待ちか恋ふらむ 愛しき妻らは」
人麿は、実に心優しい。海岸に打ち伏している屍に人麿の心は共振を起こしている。「あなたの家路が分ったら、飛んで行って、あなたの奥さんに教えてあげましょう」と。
必死に捜索したが、ついに発見できなかった妻、その妻への鎮魂と、狭岑の島の海岸に一人伏している屍への思いが重なり合い共鳴しているのを歌い上げている。
人麿は、妻への鎮魂の旅をいまだに続けていたのである。
【1582】[1915]地震と火山爆発は同じ5
会員番号2953の澤田正典です.今日は平成28年4月29日です.
すみません,続けさせていただきます.どうかお許しください.
地球の中心部が強いプラスの電荷を持ちますので,そのプラスの電荷が宇宙からマイナスの電荷(電子)を集めます.すると,地表面や海面がマイナスの電荷を持ちますので,地球大気の上空50kmより高い場所に存在する電離層が静電誘導されて,電離層の内側がプラス,外側(宇宙空間側)がマイナスの電荷を持ちます.結果,地表面や海面から上空50kmにある電離層との間には,およそ30万ボルト程度の電位差が発生します.これは大気電場と呼ばれています.この大気電場に従って大気電流が流れます.地殻や海水が半導体や導体という電気を通しやすい物質で構成されているのに対して,大気は絶縁体なので,大気電流は主に大気を構成する分子やちり等に付着して,大気イオンや静電気となって移動する形で流れます.
水分子は分極した構造を持っている特徴があり,分子自体がプラス極とマイナス極を持っているため,静電気を帯びやすい,大気中においてプラスイオンにもマイナスイオンにもなりやすい分子です.地表面や海面から大気中に放出される水蒸気は,地表面や海面と同電位の状態で放出されるため,電子を付着させた状態で,静電気を保った状態で,マイナスイオンとして大気中に放出されます.水蒸気は,電気的な力を得て地表面や海面から大気中に上昇します.もちろん,特に昼間は,太陽光によって与えられた熱力学的な力も加わって大気中を上昇します.
このマイナスイオンとなった水蒸気は,大気中を上昇して行くうちに,プラスに偏った電気を持つちりや分子と出会います.これは地表面や海面が持つマイナスの電荷に引かれて,電離層から下降してきたプラスイオンです.これらが大気中で出会うと,プラスイオンの周りに,マイナスイオンとなった水蒸気が凝集を始めます.凝集を始めると水滴となって,次第に全体の質量が大きくなっていきます.それでもしばらくは,空中に浮いていられる程度の浮力を保ちます.これが雲です.
大気電場を連続観測していると,上空が青空や星空であるときは,地表面がマイナスに,大気側がプラスに観測されますが,その観測地点の上空に雲が現れると,たちまち地表面がプラスに,大気側がマイナスに逆転して観測されます.地球上における,ごくローカルな1地点において,上空に雲がかかった程度のことで,地球大気全体の電気的な構造が引っ繰り返るはずもありませんから.雲が強くマイナスに偏った電荷を抱えていることがわかります.実際,雲の底面が,きれいに地表面と平行に,平らになっている様子が,よく観測されますが,雲が地表面から電気的な斥力を受けているためであると考えると納得できます.
雲が大量にマイナスイオンを抱え込むと雷雲となり,負電雷の原因となります.夏は暑いため,地表面や海面から大気中に供給される水蒸気の量,つまりマイナスイオンの量が増えます.大気中にはマイナスイオンが蓄積されていき,熱力学的な力も伴って,上昇気流を伴いながら積乱雲を形成します.このとき,大気の絶縁を破るほど電位差が大きくなったときに,積乱雲から地上へ向けて一気に電子が移動します.これが雷(負電雷)です.この放電に伴い,積乱雲を構成していた水滴が電気的な浮力を一気に喪失しますので大雨となって地上に降り注ぎます.この雨が大気の絶縁を弱めますので,ますます放電が助長され,雨量も増していきます.発達した積乱雲は対流圏の最上部(圏界面)まで到達すると横に広がりながら圏界面にマイナスイオンを蓄積していきます.そして,その電荷が十分に蓄積されたとき,一気に電離層との間で放電が発生し,電離層へ向かって電子が移動します.これが成層圏における雷であるブルージェットです.スプライトやエルブスといった超高層雷放電現象も,この一連の電荷の流れの中で説明される現象と思われます.
澤田正典 拝
【1581】[1914]地震と火山爆発は同じ4
会員番号2953の澤田正典です.今日は平成28年4月24日です.
ここからは,地球という天体における電気的な力について考察していきます.
地殻内部において核爆発を引き起こす原因となる,核燃料の生成と起爆に関わる大きな要因として,電気力があります.
地球という天体においては,中心部が電気的に強いプラスの電荷を持っていると考えられるため,電気的な活動が活発に行われていると考えます.地球の中心部が電気的に強いプラスの電荷を持っていると考える理由は,次のとおりです.
・極めて高圧であるため,圧力を支えるために,原子核同士の反発力が必要となり,負電荷が邪魔になる.
・極めて高圧であるため,原子間距離が接近し,隣り合う原子同士で電子殻が重なり合い,電子同士の間で斥力が発生し,電子が追い出される.
・極めて高温であるため,電子が大きな運動量を持ち高速運動し,その速度は中心部で最大となり,結果として中心部ほど電子密度が疎となる.
以上により,地球の中心部は電気的に強いプラスとなり,追い出された電子が,その周囲に高密度に集まっていると考えます.
この高密度な電子の層が,おそらくは下部マントル層か,地球コアとの境界付近にあるはずです.
この高密度電子層においては,電気抵抗が非常に小さい可能性があります.そして地球コアの周囲に球面状に閉じて分布しているため,電流が発生した場合,長期的に保存されてきた可能性があります.
原始地球において,太陽から無数のプラズマの固まりが地球に叩きつけられてきました.このプラズマの塊である太陽風やコロナ質量放出(CME)に含まれる荷電粒子は,高速の,電子や水素原子核(=陽子,プロトン)で構成されており,負電荷,もしくは正電荷そのものであり,その比率や密度や速度や空間分布を刻一刻と変化させながら,断続的に地球に叩きつけられてきました.この結果,地球の周囲では太陽風やCMEによる磁場が発生したり消滅したりします.この常に変動する磁場が,電磁誘導の原理で,地球内部に電流を駆動してきたと考えられます.
電流は流れ続ける性質がありますので,最初のうちは,太陽風やCMEにおける電荷の正負の比率や密度,速度,空間分布の偏りにあわせて,くるくると電流の回転軸を回転させながら電流としてのエネルギーを徐々に蓄えていったのでしょう.そしてある程度以上の電流が貯えられてくると次第に安定してきて,ほぼ一定の回転軸でドーナツ状の電流として保存されるようになったと考えられます.
おそらく,ほぼ赤道面に平行な回転面を持つ,ドーナツ状の電流が,現在も地球内部に存在します.それが今も,地磁気の発生源です.このドーナツ状の電流の回転軸がくるんとひっくり返ると,地磁気の逆転になります.地球が何らかの電磁気学的な強い力を外から受けたときに,実際にそういう現象がかつて何回も繰り返し発生してきたと考えられます.
なお,おそらく地球以外の天体も,その内部に,ほぼ同様の電気的な構造を持っているはずです.太陽も.
澤田正典 拝
【1580】[1913]地震と火山爆発は同じ3
会員番号2953の澤田正典です.今日は平成28年4月23日です.
副島隆彦先生,守谷健二先生,他諸先生方,いつもありがとうございます.私がこの重掲に,何度も投稿してしまい,すみません.
今回はまず,地殻変動の分類をします.プレート運動によって地殻に弾性エネルギーが蓄積されて,それが解放される現象は存在します.弾性エネルギーの解放に伴い発生する地殻変動の現象は,
・プレート境界型地震の発生後,プレート境界の上面側の地殻で見られる,長期的な伸張変動(余効変動).
・プレート境界において発生する,スロースリップ,ゆっくり地震,サイレント地震.
です.プレート境界で地震=核爆発が発生すると,高温によってプレート境界面の岩盤が溶解し,その面の摩擦力が低下し,弾性エネルギーの解放による長期的な伸張変動が発生すると考えています.これが,私の解釈による余効変動のメカニズムです.そして,温度の低下に従う摩擦力の回復と,弾性エネルギーの解放に伴う復元力の低下により,時間が経過するにつれて余効変動は収束していくと考えます.東北太平洋沖地震の震源となったプレート境界では,今でも余効変動が継続しています.核爆発の大きさも相当なものでしたが,それだけではなく,弾性エネルギーの蓄積も,たしかに,大きかったのでしょう.
プレート境界はもともと,強固に固着しておらず,摩擦力程度の弱い力で,上面プレートと海洋プレートの面同士が接着されています.静電気的な力が,この摩擦力に関与する場合もあると思います.そして,ある程度の弾性エネルギーが蓄えられると,たとえプレート境界型の地震が発生していなくとも,復元力のほうが摩擦力に勝り,ゆっくりと滑ります.それがスロースリップという現象であり,東海地震の想定震源域の周辺で,ときおり発生が確認されている現象だと推理されます.房総半島で何度か観測されてきたゆっくり地震も,同様の現象でしょう.
プレート運動はゆっくりとした運動ですから,弾性エネルギーの蓄積は基本的にゆっくりと進みますので,開放されるときも,ゆっくりと解放されるはずです.そして弾性エネルギーが解放されないまま時間が経過するほどに,弾性エネルギーは地殻を塑性変形させながら消滅するはずです.地殻内部には,弾性エネルギーはほとんど残っていないと思います.プレート運動で押されていますから,応力は働いていますが.
プレートテクトニクスが直接的に関与している現象など,この程度です.
なお,地殻内地震において余効変動が発生した場合,それが必ずしも弾性エネルギーの解放に起因するとは限りません.核爆発に伴う高熱が関与した,別のメカニズムである可能性も考えられます.
次に,核爆発や核反応に伴い発生する地殻変動の現象は,
・すべての地震における震動.
・プレート境界型地震における,プレート境界をせん断破壊面としたせん断破壊の促進と応力の解放.
・地殻内地震における,地殻内部の部分的なせん断破壊の促進と応力の解放,及び断層面の形成.
・火山におけるマグマ水蒸気爆発.
・火山におけるマグマ上昇及び火山性微動.
です.ここでは,核爆発や核反応によって発生するエネルギーのうち,力学的なエネルギーの関与が大きなものを上に,熱力学的なエネルギーの関与が大きなものを下に書いてあります.また,断層面は応力を解放したせん断破壊面であり,地震動のエネルギー源である核爆発とは無関係ですから,地震動の振動の方向成分と,断層面の変位の方向成分も無関係になります.
今後,修正することがあるかもしれませんが,今は上記のとおりに分類したいと思います.
こういった分類を確実に行う目的上においては,現在の地震学が蓄積している,力学的な物理量の観測データが,後々,役立つだろうと思っています.(ただし,そんな研究をしたところで,地震予報や災害予測には,ほとんど役に立ちません.優先順位で言えば,一番最後の方です.今の地震学では,一番最後にやればよいことを,わざわざ,一番最初にやろうとしているのです.なんらかの謀が働いているに,決まっているではないか.そんなことをしている間に,税金を払っている日本国民の皆様が津波や地震や火山災害で何万人も亡くなっているのです.ひどい話である.)
私は副島隆彦先生の書籍と講演会に感謝しています.私にとって大切な恩師です.ベンジャミンフルフォード先生,リチャードコシミズ先生にも,感謝しております.そして,船井幸雄先生に,深く感謝しております.
澤田正典 拝
【1579】[1912]天武天皇の正統性について
柿本人麿の悲劇(その9)
《柿本朝臣人麿、妻死(みまか)りし後、泣血哀慟して作る歌》〔207~216を検討してきた。そこで明らかになったことは、
1、三首の長歌の長歌の後半は、三首とも必死になって妻を捜し求めている様を謳っている。
〈大鳥の羽易の山に 汝が恋ふる 妻は居ますと 人の言へば 岩根さくみて なづみ来し 好けくもぞ無き うつそみと 思ひし妹が 灰にてませば〉〔213〕
「うつそみと」…生きていると 「思ひし妹が」・・・信じていた妻が 「灰にてませば」…灰なのだもの
三首とも、人麿が必死になって捜索していたことを歌っているのです。〔207〕の歌では、人麿の妻が苦境にあったことを歌っています。人麿は、世間の目、評判が恐ろしくて妻の元へ通うことが出来ないと歌っている。ほとぼりが覚めたらまた逢えるようになるさ、とのんきに構えていた。既に二人の間には子供が誕生していたのにです。
人麻呂の妻は、遂に堪え切れずに覚悟の失踪を遂げた、と私は読み解いた。
「世の中を 背きし得ねば かぎろひの 燃ゆる荒野に 白妙の 天領巾(あまひれ)隠れ 鳥じもの 朝立ちいまして 入日なす 隠りにしかば」〔210〕
人麿の妻は、お里でひっそりと暮らすことすら世間の批判の的になり、厳しい視線の中にあったのだ。まるで村八分のような。そんな妻の苦境を人麿は十分承知していた。しかし、世間が怖いと救いの手を差し伸べることが出来なかった。時間が経てばほとぼりも覚め、また逢えるようになるさ、と。
そんな中、妻は死に装束に身を正し、覚悟の失踪を遂げたのである。
私の目にした全ての解説書は「世の中を 背きし得ねば」を「人間が死ぬと云うのは逃れようのない世の摂理」と訳している。題詞の「柿本朝臣人麿、妻死(みまか)りし後、泣血哀慟して作る歌」を無批判に受け入れ、人麿の妻は死んでしまっているのだ、と決め付けて解釈しているのだ。
死んでしまっているのなら、どうして人麿は必死になって捜索する必要があると言うのだ。
人麿は、妻を見殺しにしたのである。妻殺しの原罪を負って出発した詩人が柿本人麿である。
【1578】[1911]司馬遼太郎からのメッセージ
会員番号1602番の石川 満章と申します。人生の折り返し地点は越えています。かなりの左寄りからだいぶ戻して、中道左派的な考えに落ち着いています。
今回は、NHKテレビテキスト「100分de名著 司馬遼太郎スペシャル」をお勧めしたいと思い投稿する次第です。
http://www.nhk.or.jp/meicho/famousbook/52_shiba/index.html
私は、「属国日本史 幕末編」の影響だけではありませんが、司馬遼太郎の作品に傾倒する人があまり好きではありません。身近にそのような人はひとりもいないのですが、読んだことも無いのに、見聞きするものから勝手に猛烈サラリーマン的なイメージを作り、忌避してきました。
それはNHKのテレビドラマ「坂の上の雲」が放映された時期に、ますます強化されました。「美しい日本を取り戻す」などという人達の盛り上がりとともに。
それなのにこのテキストを私が手に取ったのは、その表紙に磯田道史という名を見つけたからです。
「武士の家計簿」でその名を知り、朝日新聞の土曜版の「備える歴史学」の連載で、歴史の出来事の説明を面白く読ませて頂いたので、この人が書くならと購入しました。
磯田氏は司馬作品を、敗戦で全てを失う前の日本は素晴らしかったと言っているのではなく、”日本国家が誤りに陥っていくときのパターンを何度も繰り返し示そうとしました。”と読み解いています。
司馬遼太郎自身、日本軍の精神論の犠牲になりかけたそうですから、戦前の日本を礼賛するはずもないでしょう。
このテキストのおかげで、私の司馬遼太郎作品への考えは一新されました。もし、私のように司馬遼太郎を毛嫌いしている人がいましたら、このテキストを手にとってみて下さい。
私は、「この国のかたち」、「二十一世紀に生きる君たちへ」から読んでみたいと思います。
【1577】[1910]第4章 理不尽すぎる審判(理科系掲示板にて)
相田英男です。
大変ご無沙汰してます。
唐突なのですが、私がまとめていた原子力の論考の第4章を、理科系掲示板に全文掲載しています。会員掲示板の続きですが、あれなしでも別に読める筈です。
かなり長い文章で、しかも、ほとんどが国会議事録の引用という、フザケルナ的な内容ですが、私としてはここがどうしても書きたい処だったので、全文載せることにしました。これを書くための今回の論考でした。
日本の原子力開発の隠された闇を、ここで全て暴きたいと思います。
[以下目次]
「思想対立が起こした福島原発事故」
第4章 理不尽すぎる審判
4.1 原研とはおいらん道中なのか?
4.2 菊池正士、国会に立つ
4.3 最強の刺客あらわる
4.4 訪れた運命の日
4.6 打ち出された「森山ドクトリン」
4.6 悪いのはすべて理事長
4.7 オセロの駒にされた原研労組
4.8 正義は何処にある
相田英男 拝
【1576】[1909]地震と火山爆発は同じ2
会員番号2953の澤田正典です.今日は平成28年4月19日です.
副島先生から今朝,メールをいただきました.ありがとうございました.
副島先生が,人工地震を否定する立場でおられることは,知っています.幾つかのメディアで,副島先生が,そのように意見を述べておられた記憶はあります.その根拠として,地震の巨大なエネルギーを人為的な方法で発生させることはできないからとの解釈に基づいておられると思います.
地震学は,地震のエネルギーを,地震計で計測した震動の振幅から求めていますが,本当は,一つの地震がどれほどのエネルギーを放出したのかは,わからないのです.とりあえず使用できるデータが地震計のデータしか存在しないためです.例外として,地震発生後,かなり経過した後で,地殻変動量を根拠として,地震のエネルギーの最推定を行う場合がある程度です.
本当は,震源で,大量の熱エネルギーが発生しているかもしれません.それも地震のエネルギーとして,本当であれば追加する必要はありますが,そのデータがありませんから,結局,振動エネルギーだけしか計測対象とできない.それを元に,エネルギー量を経験則等で概算するしかない.
そして,そのエネルギー量ですが,たとえば,今回の熊本県の地震の,M7.3となりますと,熱量の単位であるジュールに換算すると,5.62ペタジュールです.史上最大の核兵器ツァーリ・ボンバ(ソビエト,1961年)の爆発では210ペタジュールのエネルギーが放出されていますから,サイズ的には,この核兵器の1/37くらいの重さの核兵器があれば,一応,人工的に同等のエネルギーが作成できます.
参考資料(「エネルギーの比較」ウィキペディア)
https://ja.wikipedia.org/wiki/エネルギーの比較
このツァーリボンバは水素爆弾ですので,その核燃料は重水素化リチウムであったようです.重水素や三重水素の代替物質として,使われた物質であるようです.
核燃料のサイズが大きくなれば,M10だって可能です.
この核燃料が,自然現象として,地殻内部や火山に,蓄積されてしまう可能性が,あるんです.それが,自然現象として起爆したときが自然地震もしくはマグマ水蒸気爆発であり,人為的な要素で起爆したときが人工地震もしくは人工火山爆発となります.更には核燃料の人為的な供給の可能性も排除はできません.技術的には可能なことですから.あとは,ばれるかどうかの問題だけだ.
私は,この話は,怖いことだと思っています.そして,簡単には人工地震説を完全否定できる根拠が無い.あるなら,ぜひ,教えていただきたい.
基本的に,断層は,地震のエネルギー源ではありません.もし断層が地震のエネルギー源であるならば,その断層面が地表面に現れたとき,地表面は,核爆発と同等のエネルギーを放出した後の姿として,当然ながら,断層面とその周辺は,ぐちゃぐちゃのぼろぼろに破壊されつくしているはずだからです.なのに,実際の断層面の地表にあらわれた写真や映像を,テレビでご覧になって,わかるでしょう.土ぼこりすら,地震発生前と同じ場所に残っているのです.そんなものが核爆発に匹敵するエネルギーを放出したわけが,ないのです.
私は,地殻内部に核燃料が蓄積されるプロセスとしては,地下水の電気分解のメカニズムによる重水濃縮がもっとも有力な候補になると考えています.この電気分解に必要な電力は,大気電場によって与えられていると考えます.そして,大気電場は地表面から電離層の間にのみ働く30万ボルトもの大電圧ではなく,地表面はおろか下部マントル層まで続く電場であり,その間に大気電流のみならず地殻電流が垂直成分に流れているものと推理しています.それゆえ,降水量の多い地域と,地震活動の活発な領域が,世界的に良く一致するのです.
今は地震学では,力学的な物理量しか計測していませんので,力学的な考察を進めた研究成果がほとんどであり,それ以上のものが出てこないのです.そのため,私は最小限しか地震学関連の論文を読んでいません.プレート境界のすべり量の推定値とか,ひずみ分布の推測とか,そういう論文しか今は見当たりません.地震学の教科書もほとんど力学的な考察しか書いていません.
そのため,仮に地震という自然現象が,電気化学的及び原子核物理学的な要素を強く持っていた場合,現状の地震学では永遠に地震という自然現象を解明できないでしょう.
ここでは,地球という天体における全体的な電流の分布,電圧の分布から考察し,地殻内部や火山において,どのような電気化学的な現象が発生しているのか,どのようなメカニズムで核爆発=地震=マグマ水蒸気爆発が発生するのか,そして,どのような手法で人為的に地震を起こしうるのかについて説明することを試みていきます.相手とする学問分野が,理系に限られるとはいえ,非常に広範に及びますから,全体的な理解まで,かなり時間を頂くことにならざるを得ません.
私は2年制の土木工学の専門学校を出た人間であり,今でも大学出ていませんから,本来であれば,地震学のみならず地球科学全般,そして原子核物理学の領域にまで踏み込んだ理学系の論述をする役割を担う人間ではないのです.でも,緊急事態ですから,仕方ありません.覚悟して書いていきます.
しばらく連載させていただきます.小難しい話ばかりで,みんな,ごめんね.
澤田正典 拝
【1575】[1908]副島先生の外れた予言「ダウ平均は1万8千ドルを超えない」
会員番号6447、小林リタジイジです。
初めて投稿します。私は4年前に「奴隷」であることすら拒否された人間です。そうです、長年やっていたサラリーマンをリストラで早期退職したのです。
会社を辞めて分かったことは肩書きなんてなくても、スーツのかわりにジーンズと革ジャンで楽しく自由に生きられるということです。
名もなき庶民ですので本名で投稿したいのですが、同姓同名の有名人がいるので「なりすまし」と思われないためにペンネームを急遽考えました。
さて、「世界連鎖暴落はなぜ再発したか」(初版平成28年3月10日)の中での予言「ニューヨークダウ平均は1万8000ドルを超えない」、「為替は1ドル120円前後で変わらない」は外れました。
引用開始「もう日本株2万円突破とか、アメリカ株が1万8000ドルの再度の大台乗せということはない。」(上掲書P28)引用終わり
引用開始「為替相場は、これからも1ドル120円前後で変わらない。動いても2円がいいところだ。」(上掲書P42)引用終わり
4月18日、ニューヨークダウの終値は1万8004ドルです。過去1週間、1ドル108円から109円くらいで推移しています。
副島先生の予言が外れた理由が前掲書の中に書かれているのが面白いです。それは、「情報の非対称性」です。
引用開始『もっと本当のことを言おう。「情報の非対称性」とは、情報優位者と情報劣後者との間にどうしても起きる不平等と普通は言われている。しかし本当はそういうことではない。本当の本当は、答えを初めから知っている特殊な人間たちがいる、ということだ。これが真実の「情報の非対称性」である。初めから答え(勝ち馬や勝つ選手)を知っている特別な人間たちがいる。彼らは何も教えられていない多くの人間たちとは違う。彼らは初めから「次はこうする。次はこうなる」と決めているのである。』(P178~P128)引用終わり
外れたことを嗤いたいのではありません。はずれたからこそ副島先生は信頼に足るということです。副島先生が「答えを知っている側」ではないということですので、副島先生が記していることはポジショントークではないからです。では、なぜ外れるかと言えば、副島先生の想定を超えて、市場は操られているということだと思います。
私のような「答えを知らない側」でも生きていかなければなりません。その時の前提として「世の中は、次をこうすると決めている人間がいる八百長なのだ」という認識を持っていれば、新聞を読んでいても読み方が変わります。また騙されるかもしれませんが、騙されにくくなることは間違いありません。
私は名もなき庶民として副島先生の著書「世界連鎖暴落はなぜ再発したか」を次のように活かしていきます。
ポイントは3点。
1.株価が下がっても「空売り」で儲けられるようにすること
副島先生は株価は乱高下と言っているのですから、株価が上がる時は「買い」で、下げる時は「空売り」で儲けられるようにすればよいということです。
引用開始「この激しい飛行機の乱気流の中の揺れ(タービュランス)の株式市場を、私たちはこれからも経験してゆく。」(P30)引用終わり
2.年金には頼らず、自立して生き抜く覚悟を決めたこと
年金の積立金を上がりもしない株に突っ込む以上将来的に年金は減額されていく可能性が高いので、年金など当てにせず働き続ける覚悟をしました。
引用開始「ということは、1万8000円の日経平均が、1万4000円台にまで落ちたら、大損して年金の積立金は半分に消えてしまうだろう。日本のサラリーマンたち(公務員を含む)4000万人が営々と働いて天引きで積み立てた血と汗の結晶である年金が、半分吹き飛んでしまうということである。まったくバカなことをするものだ。」(P106)引用終わり
3.選挙で投票すること
ノンポリとして長年過ごし20歳になってから40年が経ちますが、選挙で投票に行ったのは過去2回だけです。戦争を仕掛けられる可能性がある以上、戦争に反対の立場の政党に投票します。私にできることはその程度です。英語か中国語が堪能で海外に逃げる財産がある人は逃げればよいですが、語学も苦手、財産もない私ができることは、大海の一滴の水でしかないですが選挙で投票することです。
引用開始「関東大震災(1923年9月1日。大正12年)のあとに復興債を償還できなくなって、金融恐慌(1927年。昭和2年)が起きた。そのあと昭和恐慌(1930年から1933年)が襲いかかった。そのあとは、もう統制経済と「軍靴の時代」です。
そして戦争が80年周期で襲いかかる。これは人類史の法則です。また同じことを繰り返すでしょう。」(P162)引用終わり
本来であれば、「知らない側」である、副島先生は市場に関し予言などしない方がよいのですが、読者に対するサービス精神が旺盛過ぎるのだと思います。
副島先生のすごさは、市場に関する予測なのではなく、世界基準の大きなパラダイムを分かりやすく説明してくださる、また、新聞報道では分からない世の中の真実を教えてくださることです。
イスラム国を創ったのは誰か、ウクライナ問題でロシアが悪いのか、ヒラリー・クリントン女史がどういう人物であるのかも副島先生に教えていただきました。
副島先生の著作および学問道場への投稿は、私にとって最高のエンターテイメントです。現実世界は「小説より奇なり」ですね。
わずかな本代、有料会員になったところで安い学問道場の会費で多くを学ばせていただくとともに楽しませていただき感謝しております。
副島先生のますますのご活躍を衷心より祈念申し上げます。
小林リタジイジ拝
【1574】[1907]介護の現場から
私の仕事は介護福祉士です。以前、老人施設で利用者(業界では、介護サ―ビスを受ける人を、利用者と言います)3人を、介護士がベランダから落として殺したという事件がありました。私の勤務する施設で、この事件にちなみ、老人虐待についてのアンケ―トを書けと言われ、私はそれに、以下のように書きました。「何もしていないおとなしい老人を面白半分に虐待するなどという事は、まず、無いのではと私は思う。現実の認知症の老人は弱者などではなく、暴れる狂人で、それに対して、ついカツとなってやり返してしまった、というのが、老人虐待の実態だと思う。虐待映像など、一部だけをシヨツキングに報じるのは、認知症老人や、介護への無理解を助長するものでしかないと思う。」また、こうも書きました「意識もなく、体だけが生きている、放っておけば自然死する老人に、経管栄養を流して(食べられなくなった人に、胃ろうと言って胃に穴を開け、そこから、これを流します)他人の手で無理矢理生かす事自体が虐待だ」。前述の事件について、テレビで、介護の現場は本当に大変で、老人の方が暴力を振るったり、暴言を吐いたりすることもある、それに対して介護士がイライラすることもあるでしょう、でも、プロだったら、そのイライラをコントロ―ルできなければならない、と言っていたコメンテ―タ―がいたが、こんな意見は大嘘です。いかにプロだろうが、女神のように優しい人だろうが、認知症老人にイライラしない人などいません。美智子皇后だって、こんな人のオムツ交換を毎日していたら、ぶん殴りたくなってくるだろうと断言します。現場のプロが、「暴れる狂人」に我慢しているのは、犯罪者になりたくないのと、仕事を失くしたくないからです。老人介護の問題について、国がすべき根本の事は、介護の充実でも、介護士の教育でもなく、安楽死を認める事です。認知症老人とは、生きているだけで他人の迷惑でしかない存在だ、という現実を直視せずに、私ら現場の人間を悪者扱いするな、です。作家の、故山田風太郎氏が、以前、65才になったら、希望者を募り、国立往生院とでも呼ぶべき施設に入り、安楽死させてもらったらどうか、と書いたら、大賛成の投書が殺到した、それが65才以上の老婦人ばかりだった、と書いていました。私の職場にも、安楽死ル――ムなどを設けるべきだと、私は本気で考えています。職場の同じ立場の連中も、影では、こうした意見に賛成しても、表向きは無難な事しか言いませんが。