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大伴安麿の妻・石川郎女について
大伴安麿の二度目の妻・石川郎女は、皇太子・草壁皇子と大津皇子が争った曰く付きの石川郎女であった。皇太子・草壁皇子の求婚を蹴って大津皇子に走ったことは、当時の大スキャンダルであった。
大納言兼大将軍大伴卿の歌一首(巻四、517)
神樹(かむき)にも 手は触るとふを うつたへに 人妻といへば 触れぬものかも
(大意)神聖な御神木でさえ手で触っていいのに、人妻と云うだけで絶対に触って悪いというのか。
人妻と云うのは、大津皇子の妻・石川郎女である。大津皇子は、天武天皇崩御の直後、皇太子に対する謀反の罪を着せられ殺害されていた。この歌は石川郎女に対する求愛の歌である。
石川郎女の歌、即ち佐保大伴の大家(おほとじ)ぞ(巻四、518)
春日野の 山辺の道を 恐(おそり)なく 通ひし君が 見えぬころかも
(大意)春日野の山辺の道を、なに畏れることなく通ってお出でになっていたあなたが、この頃さっぱりお顔をお見せになりませんね。
佐保大伴は、大伴安麿の宅が佐保にあった事に依る。大家(おほとじ)は、主婦の尊称。
石川郎女は、石川氏のお嬢さん。石川氏は「壬申の乱」以前の蘇我氏である。蘇我氏は、滅ぼされた大友皇子(天智天皇の長男)軍の中核であった。
一方、大伴氏は一族結束して天武に味方した。安麿は、その大伴氏の中で最も活躍した人物であり、天武の王朝の真の主宰者・高市皇子の篤い信頼を得ていた。
春日野の山辺の道は、蘇我氏の勢力圏です。大伴安麿は、蘇我氏の恨みを買っていたのです。そんなことは少しも恐れずに石川郎女に求愛し通っていた。
安麿には最初の奥さんとの間に三人の息子が居りました。長男は大伴旅人と云い『万葉集』に優れた歌を多く残しています。
次男は、田主と云い、三男は、宿奈麿と云います。次男の田主が、父・安磨の再婚に懸念を持ったようです。無理もありません、相手は皇太子・草壁皇子を振ったあの石川郎女ですから。持統天皇の怒りを買った女性です。
巻二の126~128に、石川郎女が田主の理解を得ようとする興味深い歌の遣り取りと物語が残されています。
大津皇子の侍(まちかた)石川郎女、大伴宿禰宿奈麿に贈る歌(巻二、129)
古りにし 嫗(おみな)してや かくばかり 恋に沈まむ 手童(たわらは)の如(ごと)
(大意)年老いたお婆さんなのに、こんなにも恋に沈むものなのでしょうか、まるで幼い子供のように。
大伴宿奈麿は、安麿の三男。古にし嫗と言っているが、石川郎女はまだ三十前のはずだ。安麿は、和銅七年(714年)正三位、大納言兼大将軍で亡くなるが、石川郎女は、天平七年(735年)でも健在であった。
安麿が石川郎女に求婚したのは、草壁皇子が亡くなった持統三年(689年)以後だろう。
また安麿の息子たちは、二十歳を過ぎていた。
私が石川郎女にこだわるのは、柿本人麿の正体を解く鍵は石川郎女にあると確信しているからだ。柿本人麿こそ、万世一系の天皇制の歴史を創造した中心人物と確信している。
【1696】[2033]2016年11月20日開催定例会に関するお知らせ
SNSI・副島隆彦の学問道場研究員の古村治彦です。
2016年11月20日開催の定例会も近づいてまいりました。
先日は、講師の鳩山由紀夫元首相と副島隆彦先生が事前打ち合わせを行いました。
今回もこの場をお借りして、2016年11月20日開催の定例会に関するお知らせをいたします。
●参加をご検討の方々
定例会の参加申し込みはまだ受け付けております。しかし、近いうちに参加申し込みを締め切る
可能性も出てまいりました。ご検討の程、宜しくお願い申し上げます。
事前申し込みをいただいていない方の当日受付は行わない予定です。
↓参加申し込みは以下の申込フォームからお願いいたします↓
http://soejima.to/cgi-bin/kouen/kouen.html
●参加申し込みをいただいた方々
私どものウェブサイトの申込フォームから参加申し込みをいただいた方には、Eメールアドレス宛てに
自動返信メールを差し上げております。しかし、携帯電話やフリー(hotmailなど)のメールアドレス
ですと、長文のために受信拒否となったり、迷惑メールに分類されたりすることがあります。
自動返信メールを受け取っていないという方は、お手数ですが、下記連絡先までご連絡ください。
申込フォームからのご連絡は、混乱の原因となりますので、お止め下さい。
ご都合で参加できなくなったという方は下記連絡先までご連絡ください。
1名でも多くの方に参加していただけますようにご協力を宜しくお願い申し上げます。
●参加費のお振込みをいただいた方々
参加費お振込みをいただきました方々には、入場券となりますハガキを発送しております。
2016年10月31日までにお振込みをいただいた方で、まだハガキがついていないという方は、
お手数をお掛けし恐縮ですが、下記連絡先まで、ご連絡ください(11月1日から投函を始めましたので、お届けには最大で4、5日かかると思われますので、今週末までに届かなかった場合にはご連絡ください)。
11月1日以降にお振込みいただいた方には入金確認メールはお送りせず、入金確認後には入場券となりますハガキをお送りいたします。
ハガキが郵便局の手違いのためにお届けできないことや、新聞やチラシに紛れて廃棄したり、
紛失してしまったりすることがございます。そういうことが起きましたら、下記連絡先までご連絡ください。
●参加費のお振込みをいただいていない方々
参加費のお振込みをいただいていない方々には、スムーズな入場のために、事前にお振込みを
宜しくお願い申し上げます。
【連絡先】
Eメールアドレス:snsi@mwb.biglobe.ne.jp
電話番号:048-788-1837
ファックス:048-788-1854
以上、宜しくお願い申し上げます。
副島隆彦の学問道場
古村治彦拝
【1695】[2032]副島隆彦氏の米大統領選に関する近著2冊関する書評2/2
副島隆彦氏の米大統領選に関する近著2冊関する書評
”トランプ大統領とアメリカの真実”に続き、ヒラリー・クリントンを題材にした米大統領選シリーズ第二弾、”Lock Her Up ! ヒラリーを逮捕、投獄せよ“が発売された。そのセンセーショナルなタイトルと正気を逸した表情のヒラリーが載ったどぎつい表紙に一瞬手に取るのをためらったが、購入して一気呵成に読了した。
史上最低の大統領選とマスコミが繰り返し揶揄する今回の米大統領選について、著者はその慧眼をもって、マネーを支配する米支配者層の代表ヒラリー・クリントンとグラスルーツ運動に支えられたポピュリズムの代表ドナルド・トランプとの乾坤一擲の戦いであることを一連の著書で浮き彫りにする。
また、ヒラリー候補が抱えるEメールスキャンダルが、我々の想像する単なる公務における私的メール使用などという生易しいものではなく、現職大統領をも巻き込んだ、米国司法制度の根幹を揺るがしかねない一大政治スキャンダルであることの核心を突く。
米国では既に国家機密にも指定されたヒラリーメールの概要を日本で知るには、本書を手にする以外にない。
情報の非対称性と言葉の壁という2つのハンディキャップに苦しむ我々日本国民が、米国大統領選という大舞台で繰り広げられる壮大な政治劇を楽しむためのガイドブックとして。また、やがてこの米大統領選の帰結を受け日本へ及ぶであろう影響を読み解く上で必読の2冊と言える。
前著、”トランプ大統領とアメリカの真実”では、一介の不動産業者に過ぎないトランプ氏が大統領候補にまで台頭する過程を、ポピュリズム、リバータリアニズムといった基本的米政治用語の定義を押さえながら米国政治思想の流れを背景に当該分野の本邦第一人者である著者が緻密な筆使いで解説する久々に読み応えのある1冊であった。
ことにセンサスデータを基に著者が独自に作成したという米国の人種構成とその推移に関する2枚の図表は今回の大統領選を読み解く上で重要な資料と成り得る。
最新の海外事情に精通しているのみならず、こういう当たり前の事実を怠ることなく自らの手で検証し、積み上げ、独自の理論を展開して行く姿勢が著者の真に優れたところである。
最新刊となる”Lock Her Up !”ではヒラリー候補の抱える巨大な闇、Eメールスキャンダルの真相とベンガジ事件について、クロノロジーの手法を用いて余すことなく語られている。
ヒラリーメールについてはマスコミでも度々取り上げられてきたが、いずれも焦点のぼやけた断片的な報道で、その真相をつかむことができなかった。さらに、華々しいトランプ候補の女性スキャンダル報道とういノイズによりかき消されてきたヒラリーEメールスキャンダルの全貌を今やっと理解することができた。
また、挿入写真として用いられているポートレートの1枚1枚が、人物の本質を目ざとく捉えており、本書を視覚的にも見ごたえのあるものとしている。
殺人に向かう傭兵達と一緒に喜々とした表情のヒラリー!
茫然としたうつろな表情で実年齢より遥かに老けて見えるヒラリー!
目をひんむき驚きとも恐怖とも言えない正気を逸した表情のヒラリー!
いずれもヒラリー候補の真の姿を実によく捉えている。
さらに著者は2016年9月時点での情報を基に、トランプ大統領の誕生に確信深め、ついには選挙戦中にヒラリー候補が病魔に倒れ、逮捕拘束されることを大胆にも予測する。その様を記した箇所を中心に本書は読み物としてもまた楽しむことができる。ストーリーテラーでもある著者の面目躍如といったところか。
しかしながら著者がヒラリー候補の病状評価と予後予測について語るくだりについてはいささか詰めの甘さを感じた。
百聞は一見にしかずと、”ヒラリー・クリントンの奇行まとめ”と題したYuTube動画を見たところ、これが米大統領候補の姿かと、あまりの酷さに我が目を疑った。一見の価値ありである。
動画が悪意を持って故意に修正されたものでないならば、ヒラリー候補は明らかにinsaneであり、何らかの精神神経疾患を患っているのは疑う余地がないと思われた。動画ではヒラリー候補の病状諸説が挙げられているが、多くは単なる状態像を説明しているに過ぎず、想定される疾患もその論拠に乏しい。
現在のところヒラリー候補の病状を最も有力な診断仮説と思われるのは、トランプ候補のdrug abuse説である。
10月15日にニューハンプシャー・ポーツマスで開催された集会においてトランプ候補はヒラリー候補の薬物使用疑惑と薬物検査の必要性について述べている。
また先の動画では、ビル・クリントン政権時代のホワイトハウスで興奮したヒラリーを落ち着かせるためにchill pills(鎮静剤)を使用していたという報告が興味を引く。ファーストレディー時代に使用した鎮静剤を契機にヒラリー候補は神経刺激薬(psycho stymulant)の乱用にまでステップアップしていったのかもしれない。
実際に診察もしていない人物の診断を下すということは憚られることであるが、神経刺激薬の常用による副作用と一過性脳虚血発作(TIA)の合併というのが今のところヒラリー候補に見られる多彩な症状から服薬動機までを、最も合理的に説明可能な診断仮説と思われる。
そしてその時期については大統領選後にずれ込む可能性も高いが、ヒラリー候補は著者の予想通り、麻痺や重篤な機能障害の残る回復不可能な脳梗塞や心臓発作に倒れるであろう。
米国では、日本で覚醒剤として違法薬剤に指定され、使用が禁止されているアンフェタミン(アデロール®)がADHDの治療薬として合法的に入手可能である。
一般に米国人エリートはストレス軽減に大麻やオピウムなどを好む傾向があると言われ、先日もトヨタの米国人女性役員が麻薬性鎮痛剤オキシコドンの密輸を理由に辞任したのは記憶に新しいところであるが、現在のヒラリー候補が必要とし実際に使用しているのは神経刺激薬だろう。
そういえば郵政選挙で小泉純一郎氏が行った名演説の際、日本で合法的に入手可能な準覚醒剤であるメチルフェニデート(リタリン®)を服用したと著者が何かの本に記していたのを思い出した。
これからの時代はアスリート同様、政治指導者もまたドーピングチェックが必要な時代となるのかもしれない。
繰り返しとなるが、著者の予測通り、ヒラリー候補は早晩病に倒れ、やがては罪に問われるのであろう。しかしながら、著者自身が述べている様に著者とて神や預言者ではない。その正確な時期までを言い当てるのは極めて難しい。
また、今回の大統領選の結果次第で著者は厳しい批判を受けるであろう。
こうした状況下においても、言論人としておのれの保身を顧みず、自身の言に姑息な保険をかけることなく、今回の米大統領選の帰結を旗幟鮮明とする著者の姿勢は素晴らしく、また切なさを感じる。
果たして著者の予言が成就するか、私はただ固唾をのんで見守っている。
残すところあと1週間余りと米大統領選はいよいよ終盤にさしかかるなか、先日オクトーバー・サプライズがさく裂した。
一方、著者の予想とは裏腹に2016年11月1日現在、マネーの支配者達の喧伝機関と化したマスコミは依然として怪しげな世論調査を論拠にヒラリー優勢を伝え続けている。
そしてトランプ候補が心配する不正選挙が実行されるのならば米史上初の女性大統領が誕生し、これがあたかも順当な結末であったかのようにマスコミは報ずるのだろう。
しかしそのとき我々は多くの米国人と一緒にマネーの支配者達によって米国の民主主義が捻じ曲げられるまさにその瞬間を目撃することとなる。
果たしてその時、トランプ候補はかつてのニクソンやゴア同様、おとなしくこの結果に忍従するのだろうか?
また、閉塞した社会の変革を求めてトランプ候補を支持した多くの物言わぬ、いや物言えぬ米国民はいったいどういう行動をとるのだろうか?
私は知りたい。
それが「アメリカのトランプ時代の幕開け」というタイトルになろうが、「ヒラリー大統領の末路」というタイトルになろうが、この米大統領選の帰結を記した著者の手による第3部を早く読みたい。
最後に、日本の言論界で孤立しながらも常に真実を伝え続ける著者の勇気と忍耐力に私は深い畏敬の念を覚える。
【1694】[2031]副島隆彦氏の米大統領選に関する近著2冊関する書評1/2
今回が初めての投稿となる50代の精神科医師です。
精神科開業医という職業柄、愛猫の名を借りた匿名での投稿をお許し下さい。
医師とは言っても、普段は狭い診察室で混乱した患者と向き合い、時に検察へ出向き犯罪者と対峙して精神鑑定を行うという汚い現場仕事の毎日です。
副島隆彦氏の著書を愛読し、学び続けてきた甲斐あって、マスコミ報道に惑わされることなく、社会で起こっている事件の真の姿とその推移を私なりに見抜けるようになったと自負しております。
今回、米大統領選に関する著書2冊を読み、氏へ私の拙い感想文をメールしたところ重掲へ投稿してみてはとお誘いを受けました。医学所見を加えてちょっと手直ししてからと思っているうちに2週間が過ぎてしまいました。私と比べるべくもありませんが、氏が流動する米国の政治情勢を的確に捉え”Lock Her Up !“を僅か1ヶ月余りで書き上げたことは驚嘆に値します。
私の様な政治の門外漢が米大統領選の書評を書くことに可笑しさを感じながらも副島隆彦氏の米大統領選に関する近著2冊を読み返し、改めて氏の現状分析の鋭さと、誰にでも分る平易な表現術の素晴らしさを改めて実感しました。
まだお読みでない方は是非手にとってお読みください。
そして米大統領選の結末、そしてその影響を受けて訪れるであろう米国発の大きな世界情勢の変化を共に楽しみましょう。
【1693】[2030]天武天皇の正統性について
大伴安麿の妻・石川郎女について(その2)
前回(2025)で皇太子・草壁皇子と太政大臣・大津皇子の関係に付いて述べました。草壁皇子は天武天皇の皇后(後に即位して持統天皇)の間の出生で、大津皇子は皇后(持統天皇)の実の姉(大田皇女)と天武天皇の間の出生です。
二人の皇子は、共に石川郎女に求愛しましたが、石川郎女は大津皇子を選びました。これが大津皇子殺害の原因だ、という学者もいるのです。石川郎女を巡る二人の皇子の争いは、当時の大スキャンダルだったようです。
天武天皇が崩ずるや、その喪も明ける内に、大津皇子に謀反の罪を着せ、事の審議もせず即座に殺害しています。
草壁皇子は皇太子に立てられていたのですから、天皇に即位するのが自然ですが、即位することはなかったのです。天皇は空位でした。そんな状態で三年経ち草壁皇子は病を得て亡くなってしまいます。苦肉の策で仕方なく皇后を即位させました持統天皇です。
どうやら大津皇子殺害が、時の最高権力者・高市皇子の許しを得ずに皇后一派の独断で行われたらしい。これが高市皇子の逆鱗に触れた。
高市皇子こそ、この天武の王朝の創業者です。彼は、大津皇子の大きな才能に期待するところが大でした。しかし、それこそ皇后にとって嫉妬の種だったのです。
学者たちは、天武・持統朝を天皇親政の最も成功した時代と、天皇政治の理想のように持ち上げますが、この時代の真の主宰者は高市皇子です。その高市皇子は、持統十年(696年)七月に突然亡くなります。日嗣(ひつぎ)のことなど何も決めていませんでした。
ここに持統天皇は、主な皇族・貴族を宮中に招いて誰を日嗣(皇太子)に立てるべきかを諮問した。天武天皇の皇子の中には、自分こそ次期天皇に相応しいと野心をのぞかせる者もおり、衆議は紛々とした。
そこに葛野王(かどののおほきみ)が立ち「我が国の法では、神代より子孫相うけて天位を継いできた。もし兄弟が相続するような事態になれば、必ず世は乱れる。素直に天の心を聞くならば聖嗣(日嗣)は自ずから定まるはずである。それに異論をはさむ余地があるか」と一喝した。
つまり、先の皇太子・草壁皇子の子・軽皇子の立太子(日嗣)に正統性があると喝破したのであった。
天皇は、この葛野王の言葉をたいそうお喜びになり葛野王に大きな褒賞を与えた、と『懐風藻』は記している。
不思議に思うのは私だけではあるまい、『日本書紀』は、天智天皇と天武天皇を実の兄弟と記している。「壬申の乱」と云うのは、天智天皇の長男・大友皇子を天智の弟の天武が滅ぼした戦いである。兄の息子の皇位を弟が奪った戦である。
『懐風藻』の論理では、それは「乱」以外の何物でもない。『懐風藻』の論理では、天武は正しい秩序の破壊者となる。
不思議なのは、持統天皇が葛野王の論理を「是」として夫である天武の行為の正統性を否定していることだ。
葛野王の言葉で、草壁皇子の子・軽皇子の立太子が決まり、翌年八月、持統天皇は譲位し、軽皇子が即位なされた。文武天皇である。
注意して欲しいのは、この構図は天孫降臨神話と瓜二つ、いや全く同じだという事である。
持統天皇の即位にしろ、文武天皇の即位でも、その正統性に疑問があったのだ。正統性を創造したのである。文武天皇の即位を正統化する為に、天孫降臨進派を創造し、神話の時代にはめ込んだのではなかったか。
葛野野王とは、「壬申の乱」で滅ぼされた大友皇子と十市皇女の間の出生。
十市皇女は、天武天皇と額田姫王の間の出生。
『懐風藻』、天平勝宝三年(751ねん)に上梓されたわが国最古の漢詩集。なおこの翌年、東大寺大仏の開眼供養があった。
【1692】[2029] FBIがヒラリー・メールの再捜査を開始。これでトランプの勝利が確定した。
副島隆彦です。今日は、2016年10月29日です。
私は、昨日まで、一週間、中国に行っていました。 中原(ちゅうげん)の、古都の 洛陽(らくよう、ルオヤン)の、古代の遺跡の辺(あた)りに、どうしても行って自分の目と体で見たかった。 行って良かった。本当に勉強になった。このことは、あとの方で書きます。
以下の記事にあるとおり、米大統領選挙は、トランプの勝ちが決まった。ヒラリーは大敗どころか、そのあと逮捕、投獄されることが、これで決まった。学問道場の会員たちよ、喜んで下さい。
投票日まで、あと10日だ。もう歴史の歯車は、後(あと)には退(ひ)かない。
FBI が、ヒラリー・メールの犯罪捜査(インヴェスティゲイション 、investigation )の再開を28日の早朝に、決定した。 そのことを知らないで、アイオワ州の会場に向かっていたヒラリーたちは、飛行場で飛行機から降りて来るときに、現地で待ち受けた、報道陣のカメラの砲列と記者団から、「 新しいヒラリー・メールが出て、FBI が、捜査を再開しました。クリントン候補、どう考えますか 」の質問が飛んだ。が、ヒラリーは、動揺したまま顔を強張(こわば)らして、無言で車に乗り込んだ。
飛行機の中では、Wi-Fi ( ワイファイ) が使えないので、地上との交信、連絡が取れなかった。 「どうして、こんな時間にFBIは。 と、ヒラリー陣営は激怒している」と、アメリカのテレビ局各社は、報道した。
今朝の ABC 以下、すべての主要な、“腐(くさ)れ” ( wicked ウイッキッド) 主要メディアは、報じた。昨日、28日のアメリカの東部の現地時間で、朝の10時ぐらいのことだ。 日本では、29日の早朝である。
NHK を含めた日本のテレビ局と主要新聞の動揺も激しい。朝日新聞は、今朝の朝刊で、小さな記事で書いた。日経新聞は、ついに一行も書かなかった。「クリントン氏に追い風、優勢」 と、恥知らずにもまだ書いている。
人間は、急には態度を変えられない。自分たちの大失策を簡単には認めない。「 たいした事実ではない。まだまだ、ヒラリーが優勢だ」と、バカ丸出しで、アメリカの 偏向メディア( 体制主流派、エスタブリッシュメント)に追随している。
(転載貼り付け始め)
「 FBI、クリントン氏メール問題の調査再開 選挙戦に打撃 」
AFP=時事 2016年10月29日(土) 3:56配信
米大統領選の民主党候補ヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)氏が、国務長官時代に私用電子メールサーバーを使っていた問題で、連邦捜査局(FBI)は10月28日、「関連すると思われる新たなメールが見つかったことを受け、調査を再開した」と明らかにした。選挙戦をリードする同氏への大きな打撃となる。
FBI のジェームズ・コミー(James Comey)長官は、上下両院の各委員会委員長に宛てた書簡で、一連の新たなメールに機密情報が含まれていたかを判断する「適切な調査」を FBI が行うと説明。さらに、これらのメールが「調査に対して持つ重要性を評価する意向」を示した。
FBI は以前にもクリントン氏の私用メール問題を調査していた。だが、今年7月6日に、「違法行為の証拠はない」として、調査の終了を発表していた。コミー長官は新たなメールについて、「 前回の調査とは無関係の事案と関連して見つかった」と説明している。
米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)によると、新たなメールの存在は、クリントン氏の側近であるフーマ・アベディン(Huma Abedin)氏と、その夫のアンソニー・ウィーナー(Anthony Weiner)元下院議員が所有していた電子機器が押収されたことにより明らかになった。
民主党所属のウィーナー氏は、インターネット上で女性とみだらな写真を交換していた事実が発覚したことにより下院議員を辞職した。現在、15歳の少女と性的なメッセージを交わした疑いで、FBIの捜査対象となっている。
大統領選をクリントン氏と争う共和党候補のドナルド・トランプ(Donald Trump)氏は、今回の発表にすぐさま反応。10月28日に、ニューハンプシャー(New Hampshire)州マンチェスター(Manchester)で開いた集会での演説で、国務長官在任中に私用メールサーバーを使用したクリントン氏には大統領の資格はないと批判した。
一方、クリントン陣営の選対部長を務めているジョン・ポデスタ(John Podesta)氏は、コミー長官の(議会宛ての捜査を再開するとの)書簡に激しく反発し、調査に関する詳細な情報の公表を要求した。
(転載貼り付け終わり)
副島隆彦です。 以上のとおり、FB Iが、内部からの大きな突き上げもあって、「このままでは、自分たち国家警察が、国民から捨てられる。冗談ではなく激しい批判に晒される。自分たち捜査機関自身が、汚れた役人集団で、証拠が挙っているのに捜査をしないことで、証拠隠滅(しょうこいんめつ)、捜査妨害で、ヒラリーたちの犯罪への共犯者になってしまう」と、激しく危機感を募らせて、それで、コーミーFBI長官を動かした。
これは、米大統領選挙で、早くから言われてきた、まさしく、これが、オクトバー・サプライズ October surprise だ。これが、10月28日に起きた、ということだ。
このことは、アメリカでは、トランプの大勝利の確定だ。日本では、言論の予言者(よげんしゃ、predictor 。 天や神の言葉を伝える 預言者 prophet プロウフェットとは違う)を自称してきた 副島隆彦の勝利だ。
会員の皆さんは、今からでもいいから、私が書いて出した『トランプ大統領 とアメリカの真実 』(日本文芸社、7月1日刊)と、 『 Lock Her Up ! ロック・ハー・アップ ヒラリーを逮捕、投獄せよ』(光文社、 10月20日刊) を買って読んで下さい。 今から、この2冊の本は、ベストセラー・リストに入り直して、全国でたくさん売れるでしょう。
ヒラリーを逮捕、投獄せよ Lock Her Up ! ロック ハー アップ
日本人は、敗戦後、アメリカの洗脳にあって、日本の大メディア(テレビ、新聞)が、アメリカの手先をやり過ぎて、かつ、安倍晋三政権という愚劣な連中が、アメリカに屈従する奴隷政権であるために、国民は、「目と耳を塞(ふさ)がれて」障害者のようにされている国民だ。
2016年10月28日のトランプの演説(1時間2分ごろから、ロック・ハー・アップの大合唱が聞こえます)
副島隆彦です。 今日から、どんどん、「ヒラリー、トランプの 支持率の変化」で、「トランプ氏 逆転が、起きた 」と、態度の変更を始めるだろう。それでも、この恥知らずのポールスター (世論調査会社)と、メディアの 変節、居直り、急激な態度変更を、私たちは許してはならない。 この一年間、さんざん、「支持率で、ヒラリー46%、トランプ38% で、ヒラリー優勢」 と書き続けた。 お前たちの 民衆扇動、国民洗脳の策略は、
許しがたい。
きっと、このウソの世論調査の発表の連続 と、不正選挙(集票マシーンの違法操作)の2本立てで、ヒラリーを絶対に勝たせる、という盤石の、政治統制、米国民への 洗脳政治を、 継続する、という極悪人どもの戦略(ストラテジー)で 動いてきたのだ。それが、今、トランプという優れた指導者と、アメリカ国民の必死の努力で、うち破られようとしている。 真に慶賀(けいが)すべきことである。
さて、次に。 来日(10月26日から28日)したフィリピンの ドゥテルテ大統領の、立派さを見よ。私、副島隆彦は、ドゥテルテ大統領のような人間に、自分もなりたい。 私は、日本のトランプ 日本のドゥテルテになりたい。
他に、この重要な役割を果たす人間が、この 腰抜け、屈服、背骨をアメリカにたたき折られたままの、日本人に中から、出てこないのなら、私が、その役目を果たす。
(ここに、誰か、ドゥテルテ と 習近平の 10月20日の、会談の画像を貼ってください)
ドゥテルテは、10月20日の、会談の時、習近平の前で、ガムを噛みながら、居眠りしていたという。たいした人物だ。 このすっとぼけ方は、世界政治を動かす力量を持っている大人物(だいじんぶつ)の仕草(しぐさ)である。 自分に都合の悪い 交渉の内容になると、居眠りをするのが一番、いい。世界の政治の舞台で、この芸が出来るほどの人物を、私たちの日本国は、持っていない。 生真面目一方(いっぽう)だけでは、ダメなんだ。
ドゥテルテは、日本で、安倍晋三と会談したあと、在日のフィリピン人経済人たちの会合で、27日に、「アメリカは、フィリピン人を、パンを投げれば、くわえて戻ってくる犬ように扱ってきた。
フィリピンには 何もいいことはなかった。アメリカと、経済的にも、軍事的にも、関係を絶つ 」と言い放った。私、副島隆彦は、この言葉を、中国のテレビで見ていて、泣いた。 「フィリピン人の尊厳と誇りを傷つけてきた者たちを許さない」 と、 ドゥテルテは、言った。 私は、この男を大統領に選んで、団結して、国家の再生と隆盛を誓っているフィリピン国民を、深く尊敬する。
それに比べて日本という国は全く変わらない。ヒドい国のままなのだ。 世界の大きな変化を自覚しない。 惨めで、哀れな、アメリカの属国、従属国を続ける気だ。このままいつまでも、こんな属国の奴隷のままでいいのか。
日本には、本当の気概(きがい、ヴァーチュー virtue 根性 ) を持った人間が現れない。 日本が独立国家であることを、真に実現するための国民運動が、小沢・鳩山政権が、2010年に、叩き壊されたときに、無くした。
私は、東南アジアでは、フィリピンだけは嫌いだった。
穢(きたな)くて、貧乏で、犯罪ばかりで、治安が悪くて、絶望的な国だった。マニラのマカティ地区という、高級で、防衛してある地区にだけ、日本人の企業の駐在員どもが集まって住んでいる。貧困層、貧民層が山ほどいるフィリピンを嫌ってきた。それを、ドゥテルテが、劇的に変えつつある。 女性が、夜、安全に歩ける街になりつつある。
ドゥテルテという偉大な指導者を、頭に押し立てて、これからフィリピンは、急激に変わるだろう。 優れた指導者が出現して、指導者のずば抜けた頭脳と剛胆な実行力を、民衆、国民が支えて、一致団結したら、その国は、大きな成長をとげる。
インドネシアのジョコ・ウィドド大統領も頭のいい立派な人物だ。気さくで威張ることをしない。
今、世界が大きく、変わり始めている。
このことを感じ取ることが出来ない、理解できないような、頭の悪い人間たちは、滅びてしまえ。 私たちの学問道場は、日本で、一番、勘の鋭い、敏感な人間たちの集まりだ。それを引っ張っている私、副島隆彦の能力に対する信頼がある。私たちが、細々(ほそぼそ)とでも頑張り通さなければいけない。
28日の、ニューハンプシャーでの、トランプの演説では、2万人を集めた集会で、「FBI のコーミーたちが、自分たちの間違いを認めて、ヒラリーへの犯罪捜査を再開すると決定した。賞賛すべきことだ。だが、まだ、安心はできない。悪党ども (スペイン語で、onbley ? オンブレー とかいう bad people のことらしい) がまだ残っている。あいつらは、何をするか分からない。
ヒラリーたちは、追い詰められて、ゴロツキ ( mobsters モブスター)たちをカネで雇って、ひとり日当1500ドル で、私たちの集会を破壊しに来ている。その証拠も出ている 」 と、 演説した。
トランプは、気を引き締めている。 投票日まであと10日だ。 私、副島隆彦は、不正選挙、rigged election 、集票マシーンの違法操作、voter fraud だけを、今も心配している。
今のアメリカで本当に悪いのは、 1.大メディア (テレビ、新聞 除くFox Channel )、
2.世論調査会社( pollsters 、 ポールスター)。ウソの支持率の発表を、この一年間、ずっとやり続けている。
3. ロビイスト ( lobbyists 、政治利権あさり人間ども、ワシントンに巣喰っている。元官僚とか元下院議員とか。 日本あやつり班 の アーミテージやマイケル・グリーンもここに入る ) だ。 この3つを、トランプは、首都ワシントンから大掃除する、撃滅する と、アメリカ国民に約束している。
オバマとミッシェルの黒人大統領夫婦も、だんだん醜悪になってきた。自分たちの責任が、トランプによって暴かれることになるから、必死で、大嫌いのヒラリーを連日、応援している。バカじゃないか。黙って、じっとしていて、「我、関せず」で、自分だけ逃げを打てばよかったのに。
このあと、唯一残された、不正選挙で、集票マシーン (大悪党の ジョージ・ソロスの会社の機械、メンテナンスもやる)を 操作できなくなれば、確実にヒラリーの負けだ。大敗だ。
現に、アメリカ各地で、選挙管理委員会の建物の前で、数百人のトランプ派が集まって、「不正選挙を許さない」と、監視を始めている。そして、ヒラリー派のゴロツキたちとぶつかって、警官隊が中に入って、小競り合いになっている。それらの報道は、それぞれの地方のテレビ局でしか放送されない。
もし、不正選挙=集票マシーンの違法操作 が、行われて、「トランプへの投票が、ヒラリーの方に盗まれて計算される」機械が、動き出していることが、暴かれたら、その時は、それこそ、民主政治 democracy への挑戦であるから、トランプ派の激高する人々は、銃を持って立ち上がるだろう。 私、副島隆彦も、義勇兵( ぎゆうへい、 volunteer ヴォランティーア) となって日本からその戦いに参加する。
だが、どうやら。トランプの大勝となりそうだ。 もう、後戻りできない。ヒラリーは、捕まる。そして裁判に掛けられて刑務所送りだ。その際の訴因(そいん)を、何にするか、で、4通り、あると、 私の「ヒラリー逮捕」本に書いた。 そこを読んで下さい。
その内容は、私が、次に出す、「アメリカのトランプ時代の幕開け」本で、詳しく吟味することになる。その処理の仕方によっては、私は、トランプを非難しなければならなくなるだろう。
「 隠すな。ヒラリーが破壊した、ヒラリー・メール 3.3万通(すでに復元してある)をすべて、公開せよ。そして、アメリカは、犯罪国家(クライム・ステイト)として、正しく国際社会から、処罰を受けよ」と、私、副島隆彦は、書くだろう。
ヒラリーたちが、2011年10月に、Libya のカダフィを惨殺したあと、リビア国の資金200億ドル(2.4兆円)を強奪して、この資金で、今のあの凶暴な、IS(アイエス)「イスラム国」を作ったのだ。7万人の人殺しの殺し屋の傭兵(ようへい、マーシナリー)の訓練と、装備と、武器弾薬を、シリアと、北イラクに3年かけて、運び込んだ。そして、2014年6月10日に、突如、北イラクのモスルに出現させた。
もし、クリントン財団に、そのリビアから強奪した資金を入金しなさい、とか、ISの訓練状況とかの、交信のヒラリー・メールが、公然と出たら、そのときは、アメリカという国が、犯罪国家(クライム・スイテト)ということが判明する。だから、ヒラリー・メールのうちの、1700通。その中の、110通。さらには、15通、プラス7通で計22通の メールだけは、最高度(トップ・シークレット)のアメリカの国家機密として、絶対に、表に出せない。 今のアメリは、こういう状況なのだ。
トランプの支持率は80%ぐらいある。アメリカの50の州の全州で、だ。 ヒラリーの支持率は、15%ぐらいだ。これを、「ヒラリー 46%、 トランプ 38%。依然として ヒラリー優勢 」「世論調査会社の発表によると」と、逃げられるようにして書き続けた、日本の新聞、テレビも、恥を知れ。その責任を、そろそろ取らせてやる。
「どうせ、ヒラリーが勝つんでしょ。副島隆彦ってバカだなあ」と、言ってきた連中も、覚悟せよ。お前たちの、愛国者を気取りながら、アメリカの手先をやり続けた、その歪んだ精神に向かって、木刀の一撃を食らわしてやる。私の目の前に現れてみよ。
ヒラリー支持派を自認してきた者たちは、よっぽどの確信犯の者たち以外は、もう、投票所に行かないだろう。 そうすると、この大統領選挙の結果は、どうなるか。今から、よーく考えておくべきだ。
さて、 ここから、私は、昨日までの自分の中国調査旅行のことを書かなければいけない。が、もう疲れた。 そのうち、書きます。
私は、中国の古代の歴代王朝(帝国)の地である、洛陽(らくよう、ルオヤン)に、この歳になってようやく行けた。その感慨がある。 中国文明の始まりである 夏(か)の国(帝国、王朝)が、洛陽のはずれ、二里斗(にりと)遺跡にある、と知っていた。その辺りと、そばまで行けた。
殷墟(いんきょ)=商(しょう)の王朝があった安陽(あんよう、 鄴 ぎょう)には行けなかったが、殷=商の王朝の前の、夏(か)の帝国が、やはり、洛陽のはずれに有ったことを、確認して、嬉しかった。紀元前 2070年に 始まった(建国)という考古学上の決定もあった。これは世界的に学界で認められている。
それから、魏晋(ぎしん)南北朝 の、 魏(あの 三国時代の 魏の曹操=そうそう=)も、北魏(ほくぎ)の都も、ここだった。 それから、西晋(せいしん、司馬懿の司馬氏)も。そして隋唐(ずいとう)時代も、ここだ。長安(ちょうあん、今の西安 シーアン)には、2回行って、それなりに自分の 古代中国の帝国史(王朝史)は、体で、分かったと、思っていたが、どうも、気分がよくなかった。
本当の中国の中心は、やはり、洛陽だった。漢民族(ハン・レイス)と漢字の中心は、この河南省(かなんしょう)である。 中国が、一番素晴らしかった宋(そう、北宋)も、この洛陽だ。 南の開封(かいほう、汴=べん=)が、北宋の都となっているが、どうも、洛陽でもあったようだ。 そして、金(きん)が、攻めてきて、北宋が潰れて、漢民族は南に逃れて、南宋(なんそう)を作った、紀元(中国では公元、と言っている)1200年代からは、南の杭州(こうしゅう、ハンジョウ)に都を置いた。
このときから、一千年間、洛陽は、歴史の闇に埋もれていったようだ。9王朝というが、本当は、13王朝の首都(帝都)だった。
秦の始皇帝(BC221年に、初めての皇帝を始めた )も、その前から周(しゅう)も、そして、春秋戦国の時代も、咸陽、鎬京(長安の郊外)も、どうも洛陽が分からないと、分からない。 唐の3代、高宗のの奥様に収まった、則天武后(そくてんぶこう)は、洛陽に都を移した。690年だ。そして、皇帝(こうてい)の代わりに、天皇(てんこう)を、自ら名乗った。この天皇(てんこう)を、日本国は、借用してきて、天皇(てんのう)を、名乗り始めたのだ。則天武后が死んだあと、幽閉されていた、息子の叡宗(えいそう)が、再び、長安で、「皇帝」に戻った。
隋(ずい)の煬帝(ようだい)も、洛陽にいた。日本の王、アマタリシヒコ =蘇我馬子・入鹿 大王 (この人が、「聖徳太子」) は、隋の初代皇帝・楊堅(ようけん)の子、2代皇帝、煬帝(ようだい)に朝貢したのだ。
三国時代の 魏の 曹操(そうそう)も、この洛陽にいたのだ。なーんだ、みーんな、ここに居たのか、と改めて感動した。そして、王宮があったのは、今、洛陽博物館が立っている、まさしく、この場所あたり、だと、教えられた。 いやー、すごいなあと、しみじみと感じ入った。
それから、洛陽は、1000年間、埋もれて忘れ去られた。日本の奈良の都の南の、明日香(あすか)の里が、忘れ去られて、1000年間、ほったらかしにされたことに似ている。私が、16歳の時、今から47年前に、ひとりで、明日香を訪ねたときでも、草深い農村地帯だった。ほとんど観光地として整備されていなかった。そんなものだ。歴史の勉強というのは。
洛陽(今は、300万人の都市) の他に、鄭州(ていしゅう、チョンチョウ)に行けた。ここが900万人の大都会だ。河南省の省都(省会 と中国語ではいう)だ。 ここには、安陽の殷墟(いんきょ、商王朝)よりも前の殷=商の 遺跡(商代遺址) がある。 ここから、はるかに、泰山(たいざん、秦安)、曲阜(きょくふ、孔子の故郷) までを感じることができた。
今の上海は、もう4年前のバルブが頂点だったので、落ち着いていて、超高層ビルの建設も終わっていた。ここには、歴史はない。三国時代の孫権(そんけん)の呉(ご)の国だ。その南の杭州と、紹興(しょうこう。ここは魯迅の故郷。ここが、越=えつ=の国の首都だった ) だから、日本人は、今でも、呉越同舟(ごえつどうしゅう)、と 四面楚歌(しめんそか)とかを習って知っているが、それが、中国のどこにあったのかを、誰も探求しない。
私は、自分の人生の60年を掛けて、こうやって、ようやく、東アジアの歴史の中心地に行くことができた。自分の臍(へそ)を確認しに行った気になって、深く納得して安堵(あんど)した。
とりあえず、トランプ勝利、万歳。
副島隆彦 拝
【1691】[2028]世論調査のまとめサイト
米国での直近の世論調査のサイトです。
以下の副島先生の掲示された内容に関連したサイトを見ていたらぽっと出てきました。
以下の記事の世論調査の数字の最新のものが出ています。
リンクが付いているので各世論調査の調査基準も判ります。
面白いのは今年年初からトランプ氏が優位な世論調査もあったという事です。
現時点で、クリントン氏が12ポイントの大差で優位としているのはABC News位でしょうか?
他は誤差の範囲といえるのではないでしょうか?
ご参考までに。
<< Freedom's Lighthouse >>
http://freedomslighthouse.net/election/2014-2016/2016-presidential-election-national-polls/
以上、
【1690】[2027]トランプ氏に関する米国の記事(10/24)より
東京オリンピック会場のニュースはもう本当にやめて欲しいです。
日本のメディアも、もう一般人の注意をそらす材料が無いんでしょう。
それを無理やり作る気力も資金も無い、そんな印象です。
同じ思いをされている方が山ほど居る事を無意識に感じます。
以下は日本時間25日の大体午前3時頃にFox newsのサイトに出た記事です。
日本のメディアでは全然わからないトランプ氏の一般への受け取られ方が良く判ります。
この記事は特に探したものではなく、会社の昼休みにgoogleでDonald Trumpでニュースを検索しただけで簡単に見つかりました。
いわゆる主要メディアの一角であるFoxでこういう報道がされているのです。
意味が通りにくい部分もあるかもしれませんがスピード優先で和訳しました。
ご参考までに。
<<掲示元のサイト>>
http://www.foxnews.com/opinion/2016/10/24/why-im-still-betting-big-on-donald-trump-to-win.html
Why I’m (still) betting big on Donald Trump to win
題:なぜ私は(まだ)ドナルド・トランプの勝利に大きく賭けるのか
By Wayne Allyn Root(ウェイン・アリン・ルート)
Published October 24, 2016(日本時間25日午前3時頃)
Every mainstream media outlet in the country keeps saying Trump is losing badly. They say this as if it’s fact. And based on many polls, it does look that way.
アメリカ中のメインストリームの各メディア局が全てトランプがこっぴどく負けていると言い続けている。
彼らはこれがあたかも事実の様に言っている。
実際多くの世論調査ではその様にも見える。
But so did Brexit. That was the vote for UK to leave the EU. No one anywhere in the establishment…or media…or any major politician thought
it would pass.
しかしBrexitもそうだった。
それは英国でのEU離脱に関する投票だった。
権力層は誰も、メディアや主要な政治家も誰も離脱の投票が多数になるとは思っていなかった。
But it did.
しかし結果は離脱だった。
I believe this is our Brexit. And I’m putting my money where my mouth is. I’m betting big on Donald Trump to win the election. Here’s why.
私は今の選挙が米国民のBrexitだと思う。
だから私は紙幣にキスしてそうなる事を祈っている。
私はドナルド・トランプが勝つことに賭けている。
以下がその理由だ:
I had the honor of attending the presidential debate as a guest of Donald Trump in my adopted hometown of Las Vegas.
私はドナルド・トランプのゲストとして、第二の故郷であるラスベガスで、大統領選のディベート会場に出席する名誉を与えられた。
My day began with a taste of what the Washington establishment and so-called “experts” think of the race. I was a guest on “Fox & Friends.”
On one side of me was a Democrat political strategist from D.C. predicting a Clinton victory. On the other side was a Republican
strategist from Washington predicting a Clinton victory. Both felt the presidential race was already over and Clinton could be headied for a landslide victory. That’s the thinking from Washington.
その日の私はワシントンの権力者の認識と同じで、いわゆる「エキスパート」が大統領選について考える見方と同じ思いで始まった。
私は”Fox & Friends”のゲストだった。
私の横にはワシントンDCから来た民主党の政治ストラテジストがクリントン氏の勝利を予測し、もう片側には共和党のストラテジストがクリントン氏の勝利を予想していた。
両者のコメントはあたかも大統領選挙は既に終わっていて、クリントン氏は地滑り的勝利に向かっている様な印象だった。
それは(あくまで)ワシントンの考え方だ。
Which is fascinating. I call it “group think.” Both of these political gurus would probably lose a ton of income if Trump wins. I guarantee they both hang out with all the same kind of establishment people…go to the same parties…read the same newspapers…study the same biased polls that oversample Democrats. No wonder they come to the same conclusions.
その考えは魅力的ではある。
私はそんな考え方のことを”group think”と呼んでいる。
コメントをした政治に関する両師匠はトランプ氏が勝ったら恐らく収入の大半を失うであろう。
彼らは年がら年中似た様なエスタブリッシュメントの人達と一緒に居るに違いない、、、同じパーティーに行って、同じ新聞を読んで、同じトランプ候補に関して偏向した同じ世論調査を研究して、、、
だったら(共和党や民主党と違った組織に係わっているのに、クリントン氏が勝つという)同じ結論になるのは当然だ。
But they are not alone. Every time I turn on any TV or radio station, all I hear is predictions of doom and gloom for Trump. The national media seems to have already printed the headline, “Dewey Beats Truman.” You remember how that ended.
でも、それはそんな彼ら二人だけではない。
私がテレビやラジオを付けるといつもトランプ候補の惨憺たる選挙予想だ。
全国ネットのメディアは既に”Dewey beats Truman(注:実際はTrumanが勝ったのに反対候補が勝ったとした大誤報)”と書いた見出しを印刷している様だ。
その選挙戦が結果としてどうなったかはご記憶にあると思うが。
Yes, I understand why they think Trump is finished. Most of the national polls show Donald behind by 4 to 12 points. But didn’t all the experts and pollsters predict Trump’s demise every step of the way during the GOP primaries too? I’ve predicted his success since day one — starting right here at Fox News on the day he declared for president.
そう、私はなぜ彼らがトランプ氏が終わっていると考えるのかが判る。
殆どの世論調査ではドナルドは4から12ポイント負けているのだ。
そう言っても全ての専門家達は共和党予備選で彼が共和党の正式な候補になるまでの間ずうっとトランプ氏の消滅を予言していたんじゃなかったのか?
私は初日から彼の勝利を予言していた、、、このFox Newsで彼が大統領選に出馬する事を宣言したその日から。
More importantly, why is the media ignoring the polls predicting Trump is in the lead? I’m betting you’ve never heard a word about these polls in the media.
重要な点は、なぜメディアはトランプがリードしているという世論調査を無視し続けるのだろうか?
きっとあなた方はトランプが勝っているという世論調査についてメディアで聞いた事は無いだろう。
Rasmussen has Trump up by 43-41 percent.
Rasmussenはトランプ氏が支持率43%対41%で勝っているとしている。
USC/LA Times has Trump up by 1 point.
USC/LA Timesはトランプ氏が1point差で勝っているとしている。
And most importantly, the most accurate poll of the 2012 election,
IBD/TIPP has Trump up 43 to 41 percent.
より注目すべきは、2012年の大統領選挙でもっとも正確な予測をしたIBD/TIPPは43%対41%でトランプ氏が勝っているとしている。
Funny how the mainstream media doesn’t mention these polls.
メインストリームのメディアがこれらの世論調査の事を報道しないのはちゃんちゃらおかしな話だ。
But there are many signs this year is different and pollsters cannot accurately measure the direction of the electorate.
ただ、今年の選挙は多くの点でいつもと違う兆候があるし、世論調査も選挙民の正確な方向は測りきれないとも言える。
Trump attracts 10,000 or more crazed fans to his events. Hillary attracts 200 to 500. And most of those attendees are Democrat Party
employees or union hacks paid to be there! The exact number since August 1 is 561,000 for Trump events vs 31,000 for Hillary events.
トランプ氏のイベントには1万人やもっと多くの熱狂的なファンが集まって来る。
ヒラリーは200から500人程度でそれらの多くは民主党の従業員や金で買われて参加している組合員達だ。
8月1日からの(集会動員人数の)正確な数字を言えばトランプ氏のイベントには561,000人、ヒラリー氏のイベントには31,000人が参加している。
Hillary can’t even sell her new book. As of this moment, it’s #5,568 at Amazon. It’s brand new. It’s written by the most high-profile woman in the world. She has had an audience of over 60 million watching each of the past three presidential debates. Yet no one is buying her book.
ヒラリーは最近出版された自分の本すら売れていない。
現時点でamazon.comでは5568番目の売れ行きだ。
つい最近出版されたばかりなのに。
その本は最も著名な女性ライターによって書かれているのに。
ヒラリーは三回の大統領選のディベートで6000万人が見たテレビに出たのに、、、誰も彼女の本を買おうとしない。
The signs are everywhere. Literally.
実際、(彼女の不人気の)サインはどこでも目に付く。
どこに行っても、だ。
My best friend’s wife drove this weekend from DC to Florida. She saw hundreds of Trump signs on lawns, on barns, on highway overpasses. She saw one Gary Johnson sign. But there wasn’t one Hillary sign. Not one.
私の親友の奥さんがこの週末ワシントンDCからフロリダ州までドライブをした。
彼女は何百ものトランプ氏の(支持を示す)広告を庭の芝生や納屋、高速道路の陸橋のところに掲げられていたのを目にした。
ひとつだけGary Johnson候補の広告が有ったそうだ。
しかし、ヒラリーの広告はひとつも無かった。
ただのひとつも。
Then there’s the dramatic drop in NFL ratings. My friends are all NFL fans. This is due to the anger of the people I wrote about in my new book “ANGRY WHITE MALE.” This is the same “Silent Majority” who are boycotting the NFL over disrespect for the flag by NFL players.
で、NFL(アメリカンフットボール)の視聴率に劇的な低下があった。
私の友人は全て皆NFLのファンだ。
これは、私の新しい本、「怒れる白人男性」に書かれた男達の怒りがあったからだ。(訳者注:国歌斉唱に立ち上がらなかったプレーヤーをトランプ氏が批判したから)
この(白人男性という)サイレントマジョリティーが、国旗に敬意を示さないNFLプレイヤーに対して(大好きな)試合を見るのをやめたからだ。
This is “the Trump effect” at work. My friends are angry and motivated.
The media just doesn’t understand what’s happening on Main Street.
これが現場でのトランプ効果だ。
私の友人たちは怒り、何かをしようという気になっている。
メディアが一般人の身近で現在進んでいる状況を何も理解していないからだ。
Then there’s the kind of polls I trust. My friend is a Vegas cab driver.
She starts every new ride with this conversation opener, “Welcome to Vegas. Now let’s talk about the election. Who are you voting for?” In the privacy of her cab, with no one watching or judging, every single passenger in the past two weeks has whispered “TRUMP.” Yes, all of them.
で、私が信頼する世論調査の類がある。
私の友人はタクシーの運転手だ。
彼女は乗客が乗ってくるといつもこう話しかける「ベガスにようこそ!じゃ、選挙について話しましょう。あなたは誰に投票するの?」
タクシーという密室の中で、誰も見ておらず他人にあれこれ言われない状況で、
この2週間一人残らず全ての乗客が「トランプ」とつぶやいたそうだ。
そう、一人残らず全てが。
So what gives? I’ve predicted this in the media for three months now.
This is our Brexit. None of the experts saw Brexit coming. Only the people on Main Street knew.
だから何だって?
私はこれをメディアで3ヶ月間予測してきた。
これこそがわれわれのBrexitだ。
専門家は誰一人としてBrexitが来るのを見ていない。
その辺の一般人しかそれが判らないのだ。
Here’s some facts to back up my contention. William Hill, one of the largest legal bookmakers in the world, warned days ago that the betting patterns of this election look exactly like Brexit.
ここで、私の主張をバックアップする事実を紹介しよう。
William Hillという世界で最も大きな合法の賭博屋が今回の選挙の賭け率の推移のパターンはBrexitの際とまさに同じようなものになって来ている、と数日前に警戒を促したのである。
All the big bets they’ve taken are on Clinton. They report 71 percent of the money is on Hillary. Just like Brexit.
全ての大きな「掛け金」はクリントンが勝つ方に賭けられている。
71パーセントの「掛け金」がヒラリーにかかっている。
Brexitの時とそっくり同じように。
But 65 percent of the actual bets are on Trump. The little guys are all betting on Trump. Guess who determines the outcome of elections? The little guys. They’re betting their $5 and $10 on Trump. Just like Brexit.
しかし、65パーセントの実際の「賭けの件数」はトランプが勝つ、というものだ。
ちっぽけな民衆は全てトランプにお金を賭けているのだ。
でも、選挙の結果を実際誰が左右すると思う?
そんなちっぽけな民衆だ。
彼らは5ドルや10ドルをトランプに賭けている。
Brexitの時とそっくり同じに。
I’ll take the Vegas cab driver’s poll over the fancy D.C. pollsters any day.
私はベガスのタクシー運転手を見栄えのするDCの世論調査専門家より信用する。
I’ll take the betting patterns at legal bookmakers.
私は合法賭け屋での賭けパターンを信用する。
I’ll take the sign of a massive drop in NFL ratings.
私はNFLの急激な視聴率低下の意味を重視する。
I’ll take the size of the crowds at Trump rallies.
私はトランプ氏の集会での群衆の多さを重視する。
I’ll take the signs along the road for Trump vs none for Hillary.
私は、ヒラリーのと比べたトランプの支持広告の数の多さを重視する。
The signs are all there. Something is happening that the DC experts and mainstream media can’t see, or understand. Or maybe they just don’t want to.
(トランプが勝つという)その兆候はあちこちにある。
ワシントンDCの専門家達や、メインストリームの全国ネットメディアには見えないか理解できないものが。
そうじゃなかったら、ただ彼らはトランプに当選して欲しくないだけなのかもしれない。
This is our Brexit. And I’m betting big on Trump.
これが私達米国民のBrexitだ。
だから、私はトランプに大きく賭けている。
Wayne Allyn Root is a capitalist evangelist, serial entrepreneur,
conservative national media commentator, and proud champion of the
middle class. He is a former Libertarian vice presidential nominee, now
back to the GOP. Wayne’s latest book is “Angry White Male” (Skyhorse
Publishing). He is a supporter of Donald Trump’s presidential campaign.
For more, visit his website: http://www.ROOTforAmerica.com. Follow him on
Twitter@WayneRoot.
以上、
【1689】[2026]学問道場からのお知らせ(学問道場・古村)
SNSI・副島隆彦の学問道場研究員の古村治彦です。
今回もこの場をお借りして、3点お知らせをいたします。
①2016年11月20日開催の定例会について
2016年11月20日開催の定例会には多くの方々の参加申し込みをいただきまして、ありがとうございます。
お席にはまだ余裕がございますので、是非お申し込みください。
◯講演会名:「鳩山由紀夫元首相が見た、『属国・日本』の真実」(仮)
講師:鳩山由紀夫元首相、副島隆彦、中田安彦(司会進行)
日時:2016年11月20日(日)
開催場所:三井住友銀行東館 ライジング・スクエア「SMBCホール」
住所:東京都千代田区丸の内1−3−2 地下鉄「大手町駅」C14出口直結
https://www.rising-square.jp/access.html
開催日:2016年11月20日(日)
12:15 開場
13:00 開演 鳩山由紀夫先生 講演(30分)
13:30 第一部 終了(15分休憩)
13:45 第二部 パネルディスカッション(鳩山、副島、中田)(75分)
15:00 第二部 終了(15分休憩)
15:15 第三部 質疑応答(鳩山、副島、中田)(30分)
15:45 第三部 終了
15:50 当日のまとめなど(副島)
16:20 終了の予定
※終了時刻は、当日の都合により、延長などで変更になることもございます。
講演会費
会員:5000円 非会員:6000円
↓定例会お申込みはコチラ↓
http://soejima.to/cgi-bin/kouen/kouen.html
参加申し込みを上記フォームからしたが、連絡が来ないという方は、下記連絡先までご連絡ください。
携帯電話のEメールアドレスやフリーメール(hotmailなど)ですと、こちらかの返信メールが長文のために受付拒否されたり、
はじかれたり、また迷惑メール、スパムメールと分類されることもございます。
既に参加費をお振込みいただいた方々にはこちらからお振込確認のメールを差し上げております。参加費を振り込んで、
1週間以上経過したのに確認メールが来ない、という方は、お手数をお掛けし恐縮ですが、下記連絡先までお知らせください。
【連絡先】
電話番号:048-788-1837
ファックス:048-788-1854
メールアドレス:snsi@mwb.biglobe.ne.jp
当日の受付、入場をスムーズに行いますため、定例会参加費のお振込みを何卒宜しくお願い申し上げます。
②副島隆彦先生の最新刊『ユーロ恐慌 欧州壊滅と日本』(祥伝社、2016年11月1日)発売について
副島隆彦先生の最新刊『ユーロ恐慌 欧州壊滅と日本』(祥伝社)が、2016年11月1日に発売となります。
本ウェブサイト内の「今日のぼやき」広報ページで詳しいお知らせをいたします。どうぞよろしくお願い申し上げます。
③2017年度会員継続のお願いについて
現在、「副島隆彦の学問道場」会員の方々には、2017年度会員継続のお願いを近々郵送いたします。
会員継続のご検討の程、宜しくお願い申し上げます。
以上、お知らせ申し上げます。
SNSI・副島隆彦の学問道場
古村治彦拝
【1688】[2025]天武天皇の正統性について
大伴安麿の妻石川郎女について
〔2015〕の続きです。
石川郎女は『万葉集』で最も魅力的な女性です。その登場を見て行きましょう。
大津皇子、石川郎女に贈る御歌一首(巻二、107)
あしひきの 山のしづくに 妹待つと われ立ち濡れぬ 山のしづくに
石川郎女、和(こた)へ奉る歌一首(108)
吾(あ)を待つと 君が濡れけむ あしひきの 山のしづくに ならましものを
大津皇子、密かに石川郎女に婚(あ)ふ時、津守連通(つもりのむらじとほる)その事を占へ露(あら)はすに、皇子の作りましし御歌一首(109)
大船の 津守の占(うら)に 告(の)らむとは まさしに知りて わが二人寝し
日並皇子尊(ひなみしのみこのみこと)、石川郎女に贈り賜ふ御歌一首(郎女、字を大女児といふ)
大女児(おほなこ)を 彼方(をちかた)野辺に 刈る草の 束の間も われ忘れめや(110)
大津皇子は、大海人皇子(天武天皇)と天智天皇の娘・大田皇女の間に生まれています。大田皇女は、西暦661年正月に斉明天皇の筑紫行幸の際、難波を出発した二日後船上で大来皇女(おほくのひめみこ)を出産した方です。以前私は、斉明天皇の筑紫行幸は、身重の大田皇女を筑紫(倭国)に無事送り届ける為のものであった、と論じました。
大津皇子は、その大田皇女を母に持ち、筑紫で生まれたと言われています。大田皇女は、天武天皇の皇后で、後に即位した持統天皇の実の姉です。実の姉妹で、先に結婚したのは大田皇女ですから、大田皇女の方に皇后になる優先権があったはずですが、大津皇子を御産みになって間もなく亡くなってしまわれたのか、その後の歴史に登場せず、妹(後の持統天皇)が皇后になりました。
(110)の歌の作者、日並皇子尊(ひなみしのみこのみこと)とは、天武天皇と皇后(持統天皇)の間に生まれた草壁皇子で、皇太子に立てられていました。
大津皇子の方は、太政大臣です。『懐風藻』によれば、大津皇子は明朗快活で衆望を集めていたとあります。
(107)と(108)の歌は大津皇子と石川郎女の密会の歌です。石川郎女の返しの歌のなんとも妖艶なことよ。
しかし(110)で分かるように、草壁皇子も石川郎女にぞっこん惚れ込んでていたのです。
刈る草の間も「本当に少しの間も」われ忘れめや「私は忘れることが出来ようか、いや忘れることなど出来るはずがない」
皇太子・草壁皇子が悶々と思いを募らせていたのに、石川郎女は大津皇子の下へ走ってしまった。
このことは、陰陽使(占い師)津守連通の占いで直ちに露見しました。
大船の 津守の占(うら)に 告(の)らむとは まさしに知りて わが二人寝し(109)
「津守の占いで事が露見することなど、そんなことは承知の上で私たち二人は寝たんだよ」
この大津皇子の男らしさ、潔(いさぎよ)さ。皇后(持統天皇)は、嫉妬していたに違いない。自分が腹を痛めた草壁皇子が皇太子に立てられていたとはいえ、衆望は大津皇子に集まっていた。大津皇子は、実の姉の子である。皇位継承順位だって、どちらが上か微妙なものがあった。
朱鳥元年(西暦686)九月、天武天皇が崩御するや、直ちに大津皇子に謀反の罪を着せ殺してしまった。
(つづく)