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Loginはこちら【1727】[2069]プーチンに完全に手玉に取られた安倍政権は、退陣(たいじん、のきじん)すべきだ。
副島隆彦です。 今日は、2016年12月17日です。
ロシアのプーチンが、日本の安倍首相ごときの、小物の策に乗るはずがない、と
私はすっと思っていた。そのとおりだ。 日本が、ずば抜けた頭をした、プーチンを、上手にたらし込んで、何とか、北方4島のうちの、わずかでも、返還(取り戻し)の交渉に引きずり込もうとした。が、全くダメだった。
共同記者会見での、情けなさそうな、安倍晋三の 顔は、惨(みじ)め極まりないものだった。側近どもと、官僚の作文がなければ、自分の頭では、何も話せない 無能人間をさらけ出した。 さっさと首相を辞めさせなければいけない。
「国民は、がっかりだ」と、以下の新聞記事の 二階俊博(にかいとしひろ)自民党幹事長の言うとおりだ。 「なーんだ。北方領土の、2島の返還の入り口さえないのか。プーチンに食い逃げされただけじゃないか。安倍首相では、全く相手にされていない。これじゃダメだ」となって、いまから安倍退陣(たいじん、のきじん)の話が、自民党内で、どんどん出てくる。
安倍首相も、それから、いつも安倍の肩の後(うし)ろに、小さくいる、「日本のゲッペルス(ナチスの宣伝相)」と呼ばれる、チビの世耕弘成(せこうひろしげ)も、自分が、日ロ交渉の立役者になろうとして、(岸田外相を、押し除(の)けて ) 大失敗だ。
もうひとりの 安倍側近の、やくざ者、暴力団そのものの、萩生田(はぎうだ)光一(こういち) も、 自分たちで、「おれ達では、役不足だ。とても 大国政治は、できねえな」 と、がっかりして、自信喪失状態のはずなのだ。 おまえたちは、もう、さっさと辞めろ。
しっかりした日本国民は、みんな、そう思っているよ。
(転載貼り付け始め)
〇「 日露首脳会談 自民・二階俊博幹事長「国民の大半がガッカリしている」
産経新聞 2016年 12/16(金) 19:09配信
自民党の二階俊博幹事長は16日、安倍晋三首相とロシアのプーチン大統領との首脳会談について「国民の大半がガッカリしているということを、われわれは心に刻む必要がある」と述べ、成果が不十分との認識を示した。党本部で記者団に語った。
与野党内には安倍首相が今回の会談結果を受けて衆院解散に踏み切るとの憶測もあったが、二階氏は「首相からその解説を聞いていない。この程度のことは解散のテーマにはならないと思っていたから、なんでもない」と述べた。
北方領土問題を含む平和条約交渉については「解決の見通しがつくかのような報道が続いた。日本国民は『これで解決するんだ』と思った。なんの進歩もなくこのまま終わるなら、一体あの前触れはなんだったのかということを、日本の外交当局は主張しなければならない」と述べ、不満をあらわにした。
そのうえで、「時間を区切った交渉のはずだ。経済問題も大事だが、人間は経済だけで生きているわけではない。もう少し、真摯(しんし)に向き合ってもらいたい」と述べ、早期の平和条約締結の必要性を訴えた。
日露首脳は元島民らの北方領土への自由訪問拡充で合意したが、二階氏は「この程度のことで喜んでいるのではなくて、真の平和、真の友好のために一層の努力をするきっかけというか、バネにする方向に進んでほしい」と注文を付けた。
一方で、二階氏は「日露首脳が胸襟を開いて会談がなされたということは、成功だった」と述べ、一定の評価も与えた。
(転載貼り付け終わり)
副島隆彦 記
【1726】[2068]日本は核燃料サイクルを続けるだろう
相田です。
最近はゴジラと音楽のサブカル話ばかりで、本業(?)の原子力の投稿をしてません。例の話のまとめとなる第5章は、半分位で中断していますが、私が書かない間に何故かいつも色々な話題が提供されてしまいます。まずは以下の田原総一郎の話をご覧ください。その後で、高速増殖炉開発について、私が思う処をざっくばらんに書きます。
(引用始め)
これでいいのか!非公開で「もんじゅ」後継炉の開発が決められていた!!
田原総一郎 2016年12月12日
僕は、ほんとうに腹を立てている。高速増殖原型炉「もんじゅ」のことだ。つい2カ月ほど前、僕はメルマガで、「お粗末すぎた『もんじゅ』の運営は、日本の原子力問題の象徴だ」と書いた。今でも強くそう思っている。
高速増殖炉では、燃やした「燃料」、すなわちプルトニウムを再処理し、ふたたび原発の燃料として使用できる。だから、当初は「夢の原子炉」と呼ばれた。研究開発用の原型炉が「もんじゅ」だ。しかし、その開発の経緯は、お粗末としか言いようがない。
1995年にナトリウム漏れ事故が発生。しかも、当時、運営母体であった動燃は事故を隠ぺいしていた。その後、もんじゅは運転を休止、2010年に試運転を開始したが、今度は部品が落下し、またもや運転を止めた。2012年には機器の点検漏れが9679個あったことが発覚した。
約1兆円もの国費を投じながら、まさに、失態続きだった。これでは廃炉は当然だろう。ところが、である。政府は国民に今後を問うどころか、11月30日の非公開の会議で、「もんじゅ」の後継となる、高速実証炉の開発方針を示したのだ。
この実証炉は、「もんじゅ」のようにプルトニウムの増殖はない。だが、原理は同じだ。つまり、原型炉で失敗しておきながら、実証炉を造るというのだ。なんという無責任さなのだろう。しかも国民に何の説明もない。
その会議の出席者は、経済産業相、文部科学相、電気事業連合会、三菱重工業、そして「もんじゅ」の運営にあたる日本原子力研究開発機構だ。政治家と役人と身内同然の企業だけ、と言ってもいい。
以前にも書いたことだが、僕は原発に対して、完全に「ノー」という立場ではない。東京電力、経済産業省はもちろん、主なメーカーや学者にもたくさん会い、これまで取材を重ねてきた。だから、頭ごなしに技術を否定するわけではない。しかし、「原子力ムラ」と呼ばれる、閉鎖的な組織の在り方の問題性を、取材を通して僕は非常に強く感じた。
だからこそ言いたい。今回の、実証炉の開発を決めたようなやり方をするから、国民は原子力全体に不信感を持つのだ、と。「福島の教訓」は、まったく生かされていない、と僕は憤っているのだ。れてはいけないと思うのである。
(引用終り)
相田です。上の話を読んでのコメントです。
①高速増殖炉はナトリウムの冷却材が必要なため、実用化は困難だと盛んに主張されるが、実はナトリウムを扱うための基本技術は、とうの昔に日本で確立されている。その装置は1978年から茨城県大洗(海水浴場で有名。最近では、女子高生が部活で戦車に乗って相手校と砲撃戦を行うという、奇天烈なTVアニメの舞台にされたことで、オタクの聖地にもなっているらしい)で稼働している実験炉の「常陽(じょうよう)」である。常陽の熱出力はもんじゅの五分の一と小さいが、ナトリウムの冷却ループを使った高速炉としての運転を20年以上問題なく続けている。最近は補助装置の故障で停止しているが、修理できれば元のように運転が可能である。この常陽の知見を生かして作られたのが原型炉のもんじゅと言われているが、本当は実はそうでは無い。ここが肝心な所であるが後で説明する。
②日本の高速炉開発は、原研(旧日本原子力研究所)の設立当初から、中心課題となる「国産動力炉開発」の一環として始まったが、最初はあまり重要視されていなかった。第一次南極越冬隊長として名を馳せたカリスマ技術者の西堀栄三部(にしほりえいざぶろう)が、南極から戻り原研理事として赴任した以降は、西堀の発案による半均質炉(はんきんしつろ)が国産動力炉の第一候補とされ、原研の予算と人員多くが半均質炉の開発に投入された。高速炉の開発はその脇で、数人の担当者により細々と続けられたという。しかし期待の半均質炉は、西堀の開発方針が二転三転したことなどから、開発メンバー間の求心力が失われてしまい、菊池理事長の時代に開発が中心される。原研労組のストライキ問題に加えて、中心テーマだった国産動力炉開発も失敗したために、原研の評価が著しく下がったことが菊池理事長の辞任を招いたのだった。
③高速炉の開発は原研でも相当に困難と考えられていたが、菊池理事長の時代には、液体ナトリウム中の臨界実験が可能な試験装置(FCA)の予算が認可されて、開発が加速されていた。その時の高速炉開発の中心メンバーとして活躍したのは、大阪大学理学部で菊池正士と伏見康治(ふしみこうじ)の指導をうけた、物理学者の能澤正雄(のざわまさお)氏であった。菊池の次に原研理事長に赴任した丹羽周夫(にわちかお、三菱造船元社長)は、名誉挽回のため高速炉開発を原研の最重要課題に設定し、能澤氏はその開発責任者として活躍する。能澤氏の取り纏めにより、1967年に原研の高速炉開発グループは、200枚以上の第二次設計図面を完成させ、その図面に基づいて作られた装置が常陽だった。
④能澤氏は 西堀栄三部が失敗した半均質炉よりも、技術的ハードルが高いと予想されていた高速炉の開発を、見事に成功させた非常に優れた技術者だった。大阪大学での研究に壁を感じていた能澤氏に、原研への入所の根回しをしたのは伏見康治だった。伏見は工学的センスに優れた能澤氏の才能に目を付けて、師である理事長の菊池をサポートするために、能澤氏を原研に送り込んだのだろう。伏見の見立て通りに能澤氏は原研で見事な成果を上げたものの、その時に菊池は既に理事長の座を追われていた。
⑤しかし原研がせっかく仕上げた常陽の設計図は、同時期に設立された新たな特殊法人の動力炉・核燃料サイクル事業団(動燃)に全て引き渡され、建設と運用も全て動燃の業績にされてしまう。左翼の集まりである原研には、超重要プロジェクトの高速増殖炉の開発は任せられないという、体制側の怒りによる判断だった。引き続き動燃ではもんじゅの設計が始まっまったものの、能澤氏を始めとする原研で常陽の設計を担当した技術者たちは、もんじゅの設計に加わることは無かった。動燃から技術的なアドバイス求められることも、殆ど無かったらしい。
⑥能澤氏によると、もんじゅの設計には常陽に比べて危なっかしい処が幾つもあったという。結果的にそれらの箇所の多くが、完成後にトラブルを起こす事になった。ナトリウム漏れ事故の起点となった温度計のさや管以外にも、基礎設計段階で数多くの問題がもんじゅには存在したらしい。そもそもが、左翼だろうが統一協会だろうが、きちんと考えて作った装置であれば、早々に壊れるものでは無いのだ。もんじゅがいわくつきの装置である事実は、体制側も重々承知だったのだろう。これ以上ダメな装置に税金(1兆円以上?)を投入するよりも、同じ金で新しくちゃんとしたのを作ってしまえ、というのが、今回の「実証炉」建設の動機だろう。
⑦今回の実証炉は、もんじゅのような国内メーカー各社が分担してつくるのではなく、三菱重工が単独で作るという。三菱は20年位前からもんじゅの後継機の製造準備をしていたことは、業界では誰でも知る事実だ。設計も三菱ではほぼ出来上がっているのだろう。日立や東芝よりも三菱は意気込みが違う。本来ならば、三菱はウエスティングハウスと連携して、新型軽水炉のAP1000を世界中に売りまくる予定だったが、東芝とそれを影であやつるGEの策略により阻止された。その後も新たな原子炉の受注も無く、製造技術が衰えてゆくのが三菱は不安なのだろう。三菱のために多額の税金を払う事には疑問もあるだろうが、アレバのEPRの無様な状況を見ると、製造能力の劣化が深刻な事態を招くことが誰しも理解出来るだろう。今回の実証炉の建設には、常陽の成果ともんじゅの失敗からの知見が十分に反映されるのだろう。多分ええ加減なものを作ることはない筈だ。そうでないと、三菱自体が終わってしまう。ちなみに中国では今、めちゃめちゃ原発が建設されているため、現場の製造能力は日本を既に越えている。日本製鋼所の圧力容器だけは例外だが。「華龍一号」も多分ハリボテ原発ではない。日本で原発が作れなくなったら、別に中国から「華龍一号」を買えばいいのだが、流石にそれでは・・・
⑧日本では核燃料サイクルは破綻したと誰もが主張するが、私はそうは思わない。プルトニウムを抽出しなくても、軽水炉の使用済ウランを使って発電することは理論的には可能だ。それにはキャンドル炉を使えばよい。キャンドル炉とは、東工大教授を先日退官した関本博(せきもとひろし)氏が長年掛けて研究している原子炉であり、ビル・ゲイツがスポンサーとなり開発している、テラパワー社の進行波炉(しんこうはろ)と同じタイプの装置だ。テラパワーは関本氏の論文を重要視しており、関本氏から多くのアドバイスも受けている。進行波炉には軽水炉のようなメルトダウンが原理上存在しない。それでいて、天然ウランや使用済ウランによる核反応が可能で、50パーセント以上のウランを燃料として用いることが、進行波炉では可能になるいう。軽水炉の場合、燃料として使えるウラン235は天然ウラン中にわずか0.3%しか含まれていないため、ウランのほとんどが「核のゴミ」と化してしまうが、キャンドル炉ならば 、軽水炉よりはるかに多くのウランが有効に使えるのだ。それもメルトダウンする事もなく。
⑨アメリカには金が無いので、テラパワーは中国と進行波炉の開発進めている。既にテスト装置は完成しているらしいが、発電に使うにはまだまだコストが高いらしい。そうだろうな、とは思う。今すぐでなくても、別に100年後位に装置が完成すれば良い。その間に日本では、軽水炉の使用済ウランを進行波炉用にリサイクルする技術ができれば、その後の数千年以上はエネルギーの不安から解放されるだろう。そんな未来は左翼ジジイ達には耐えられないだろうが、どうせそうならざるを得ない、と私は考えている。だから私は、今の原発の状況を別に心配はしていない。うるさいジジイ達は心に不安を抱えたまま、さっさとあの世に逝って貰いたいと切に願う。
⑩キャンドル炉がそんなに素晴らしい方式ならば、なぜ日本政府はキャンドルではなく、もんじゅ型の高速炉にこだわるのだろうか?その理由は簡単で、進行波炉は運転する際にプルトニウムを必要としないからだ。プルトニウムを抽出せずとも、使用済ウランから直接、高速中性子による核反応を起こせてしまうことが、キャンドル炉は凄いのだ。これが日本政府には恐ろしい。中国や北朝鮮に対する脅しのために、プルトニウムを合法的に所有する理由が日本に無くなってしまうからだ。せっかく長年掛けてアメリカを説得し続けて手に入れた、プルトニウムを持つ権利を自分から捨てますなどとは、まだまだ言えないのだろう。だから今回の「高速実証炉」が、どうしても必要なのだ。
この際だからプルトニウム無しの高速炉の開発に日本は舵を切ります、と堂々と宣言してたらどうか、という気もするが、プルトニウムを捨てると不安で仕方がない根性無しのポチ右翼達からの反発もあったりして、政府も難しいのだろう。私は個人的には、東アジアの幸せのためには、北朝鮮と韓国がさっさと合併して大国となって安定化することが大事である、と思っている。お互いつまらんツッパリは止めて、楽しく暮らした方がいいじゃん、日本も含めてさ、プルトニウムもさっさと捨てて仕舞えば良い、ついでに中国の水爆も一緒に、と、本心では切に願っている。
何だか話に脈絡が無くなってきたので、これで止める。実は他にも、日本で原発の開発を続けなければいけない切実な理由があると、自分には思えるのだが、ますます荒唐無稽な内容になるので、次回に回す。
相田英男 拝
【1725】[2066]伊東俊太郎著「近代科学の源流」は近代科学史を根底から覆した
会員の大川です。今日は2016年12月11日です。
ドナルド・トランプが次期アメリカ大統領に決まり、世界史的な大変革が始まった。
この激動の時代に、今までの歴史の通説で隠されていた事実が次々と暴かれていくことは間違いない。その1つが、副島隆彦 SNSI副島国家戦略研究所著「明治を創った幕府の天才たち 蕃書調所研究」である。この本の帯に「さらば!ウソ八百の薩長史観!!」とあるように、これまで常識とされていた薩長中心史観は今後ますます見直されていくことだろう。
以下、伊東俊太郎著「近代科学の源流」(2007年、中公文庫)について述べる。
伊東先生(東京大学名誉教授)は「近代科学の源流」において、古代ギリシアの科学がビザンティンとアラビアに継承されながら発展し、12世紀に古代ギリシア(ヘレニズム時代を含む)、ビザンティン、アラビアの最高水準の科学文献がラテン語に翻訳され、これによって西欧ラテン世界がギリシアの科学を学習・習得していったことを、ギリシア語、アラビア語、ラテン語、シリア語の原典を緻密に研究することによって証明した。従来の西欧中心の近代科学史を根本から問い直した研究成果である。(1978 年に刊行され、文庫化にあたり校訂のうえ2007年に出版された。)
私はこの本を1年以上前に初めて読んで、大きな衝撃を受けた。それまで近代科学史に漠然と抱いていた疑問が氷解する思いがした。そして、何とかして伊東先生の研究成果をこの学問道場に報告したいと思い、やっと今、ここに書くに至った次第である。
解説者の金子務氏は巻末で、本書の内容を次のように簡潔に要約している。
(引用始め)
近代科学の「誕生」といったら、ガリレオ、ニュートンらによる研究方法の確立と、ロンドン王立協会やパリ科学アカデミー誕生という第一次制度化のあった、「十七世紀科学革命」を指摘するのが普通であろう。しかし本書は、そういう近代科学の「誕生」ではなく、その「源流」の解明を目指している。
すなわち、中世科学のうねりを生み出す四代潮流、古代ギリシア科学、中世ラテン科学、ビザンツ科学、アラビア科学、の四つの源流の解明に主力を注いで、それに三分の二を割き、残りで十二世紀ルネサンスの大翻訳運動を経て、西欧ラテン科学が興隆・発展して、本流のガリレオ科学に至るまでの流れを纏(まと)めている。」(同書p.394)
(引用終わり)
科学史において、西欧が初めてアリストテレス、ユークリッド、プトレマイオスなどの膨大な科学文献を知ることになった12世紀は、西欧の「12世紀ルネサンス」と呼ばれる。伊東先生の研究について私がある科学者に報告したところ、「伊東先生の研究は素晴らしいね」という反応が即座に返ってきた。科学者や科学史の専門家の間ではよく知られ、高く評価されている研究なのだろう。
通常、ルネサンスといえば14~15世紀のイタリアルネサンスを意味し、思想、文学、芸術、建築などの分野が中心である(ルネサンスに8~9世紀のカロリング・ルネサンスを含める場合もある)が、最近では「12世紀ルネサンス」も一般読者向けのヨーロッパ史の本に記載されるようになってきた。しかし、その内容は研究者によって異なる。西欧がビザンティンやアラビアから科学を学んだというよりも、12世紀に西欧の内部で学術研究が活性化したことを強調する内容が多いようだ。
伊東先生は「週刊エコノミスト」(毎日新聞出版)2015年6月2日号のインタビューで、次のように述べている。(42-43ページ)
(引用開始)
現在のヨーロッパ史を読むと、ある歴史上の重要な局面が消されている。それは、イスラム世界が西欧文明の成立に重要な役割を果たしたという事実だ。12世紀、西欧はイスラム世界にあった優れた学術を取り入れ、近代文明として離陸する根底を作った。それはちょうど、幕末から明治にかけての日本が、西欧の学術に出合い、その後の発展の基礎を作ったのと同じだ。当時の日本がしたことを西欧は12世紀に経験したのだ。(中略)
西欧文明というと、数学者ユークリッドや哲学者アリストテレスが出た古代ギリシャ以来3000年の歴史がある、と一般的には理解されている。しかし、これは間違いだ。実は古代ギリシャの文明は、西欧で一度途絶えている。(中略)
彼ら(引用者注:先駆的な知性を持った西欧の「目覚めた人」たち)がイスラム世界から知識を吸収して西欧の学術の背骨を作り、それが17世紀の科学革命へとつながった。デカルト、ガリレオ、ニュートンの時代になって初めて、西欧が世界を主導するようになる。
この歴史的事実を、今のイスラム世界は知っている。しかし、西欧社会は認めず、西欧の見方をうのみにする国の人々は知らないままだ。
(引用終わり)
では、12世紀に初めて西欧が本格的に科学を学んだと言える根拠は何か。伊東先生は、誰がいつ何処で、何語から何語に、プトレマイオスの「アルマゲスト」(天文学の研究書)やユークリッドの「原論」やアルハーゼンの「光学」やヒポクラテス、ガレノスの医学書を翻訳したか、それによって天文学や数学や物理学や医学が何処へどのように伝わってどのように発展していったか、それらをギリシア語、アラビア語、ラテン語、シリア語の原典(写本)にできるだけ忠実に解明している。原典に基づく根拠を明確に示しているのだ。(ただし、チャールズ・ハスキンズや堀米庸三などの先駆的研究に負うところも多い。)
つまり伊東先生は、古代から中世のギリシア語、アラビア語、ラテン語、シリア語の原典をそのまま読んで、そこに書かれている数学、医学、天文学、物理学の内容を比較検証し、それらの文明史的意義を明らかにするという、にわかには信じ難い稀有の能力をお持ちなのである。そのうえ、高度な研究成果を一般読者向けにわかりやすく解説するという、恐るべき能力と文章力を備えているのだ。
二千年以上の時間の長さと、西欧から東欧・アラビアまでを扱う地理的スケールの大きさと、多言語を駆使した文献研究の緻密さに圧倒されるばかりである。そして何よりも、西欧が軽視してきたアラビア文明を掘り起こして光を当てた。歴史の通説を根本から覆した快挙である。
なお、伊東先生の「12世紀ルネサンス」(講談社学術文庫、2006年)も、高度な内容をわかりやすい文章で表している。
大川晴美
【1724】[2065]”これが、現代アメリカ政治思想の全体像 です。これを何とか分かりなさい。
副島隆彦です。
トランプ当選(ヒラリー派、敗北)から、早くも一ヶ月が経(た)った。
トランプ勝利の 衝撃は、今も続いている。 こんな男は、はやく殺してしまえ(暗殺しろ)、という
米、欧、日の 支配階級(エスタブリッシュメント 、笑。この語を彼ら自身が認めてしまっている)は、
激しい内心の憎しみを込めて、呪詛(じゅそ)し、念(ねん)じている。 私、副島隆彦には、この
「感じ」がしみ通るように分かる。
それで、「副島さん。なぜ、あなたは、トランプの当選、勝利をあれほど、明確に予測(予言)で
きたのですか」 と、 各所から、聞かれる。 私への質問は、そのほか、いろいろとある。
そして、「これからどうなるのですか。 これから世界はどうなるのですか」という、質問がある。
私は、怒り出して、 「これから、どうなるんですか」ばっかり言うな。 これまでの、アホの、
知恵の足りない、その 威張り腐ってきた、 お前(自分)自身を、深く反省せよ。
「馬鹿の一つ覚えのように、これからどうなる、ばっかり言っているな。この、馬鹿」と、私は
何人かを、叱りつけた。 本当は、私が、叱(しか)りつける相手は、 日本で、自分たちが、一番頭が
いいと、思い込んでいる、 官僚のトップたちと、新聞テレビの記者たちと、 学者どもだ。
こいつらの、横っ面をひっぱたきながら、私が、「この世界で通用している、大きな真実、大きな
共同了解事項」 を、 逐一、教えてゆかなければいけないのだ。
今は、 私、副島隆彦が、どんなに、こういうヒドい、悪罵(あくば)を、投げつけても、黙って、
副島隆彦の言論を 聞かなければいけない段階らしい。 そのように 私に、素直に、正直に言う者たちもいる。
だが、その一方で、「ソク、副島の やろう。威張るんじゃない。お前の言うことなんか、オレの
耳の中に、入ってこないよ。お前の言うことなんか、理解してたまるか」 という、激しい、私への
敵愾心(てきがいしん)、反発、反抗もある。
だが、やっぱり、副島隆彦から習おう。その方が、自分の身のためだ。 この世界が、どうように
なっているか、どのような原理(げんり、プリンシプル)で、動いているか、知りたいんだ。
これを知って、分からないと、自分のこれからの死活問題になる、 と、 バカでなければ、
感じるらしい。 それじゃ、やっぱり、 私、副島隆彦から、いつもの、泥棒の、盗み読みでも
何でもいいから、学ばなければ済まないだろう。
私は、お前たち、土人の酋長(しゅうちょう)の家来、呪(まじな)い師(これを、tribal dignitarieis ,
トライバル・ディグニタリーズという) たちなんか、大嫌いだ。 が、日本人、日本国民が
かわいそうなので、日本国のために、私が、大きな真実を教えてやる、有り難く聴け、という
ことになる。
それでだ。ここの学問道場の会員と、それに近い人たちで、私、副島隆彦の本を、これまでに
真剣に読んで来た人たちは、大きな有利の立場にある。 あなたたちは、すでに、「副島ワールド」
への、入(はい)り口(ぐち)、入口があって、そこから、入ってきてくれた人たちだ。
だから、私は、感謝の気持ちを込めて、あなたたちに、 「もっと、奥の方に、思想の中心部分に、
入ってきてください」と、言う。
それが、以下の、たった一枚の 大きな画像だ。 私の主著(しゅちょ)である、「世界覇権国
アメリカを動かす 政治家と知識人たち」 (1999年刊、初版は、筑摩書房から1995年刊)の
初めの、冒頭の 2ページ見開きの、 図表だ。
世界覇権国アメリカを動かす政治家と知識人たち (講談社 α文庫)
これが、「アメリカの現代の政治思想の 全体像」だ。 これまで、この図表を、見ていなくて、
理解しようともしなかった皆さんは、今こそ、じっと、じーっとこの図表を 見なさい。
そして、なんとか理解しようとしなさい。 そうしたら、今以上に、格段に、頭がよくなります。
まだ、「副島隆彦のワールド」への入り方を知らない人たちに比べて、あたなたちは、ものすごく
有利なのです。
この3枚の図表を、これから、日本というアジアの土人国の、一番、秀才だと自分では思っている
者たちが、理解しなければ済まないのだ。 すでに、密かに、ドロボーしている者が、
500人ぐらいいる。 官僚、新聞記者、学者、言論人どもだ。 私、副島隆彦の名前を
出して、しっかり引用を明示して、私に、感謝して、それから、自分の意見(コメント)を
書きなさい。
これから、2万人ぐらいの 日本の インテリたちが、この図表を 、どうしても、どうしても、
理解しなければ済まなくなる。
それは、なぜなら、「どうして、副島隆彦は、トランプの勝利を、あんなに確信をもって
事前に 予測できたのか」 の 理由は、この一枚の、「政治思想(ポリティカル・ソートの
諸流派、というものは、どういうものか」を、 私が、日本人では唯一、世界基準(ワールド・
バリューズ)で、分かっていて、この理解から、当然に導かれる結論が、トランプ勝利だった
からだ。
これは、土人の知識人たちにとっては、驚きをもって迎えられるコトバだが、これが真実だ。
この図表を、会員も、土人の国の知識人たちも、穴が空くほど、見つめなさい。それから、
この本を、読みなさい。 あ、その前に、「トランプ大統領 とアメリカの真実」(日本文芸社
7月刊)を、読んでいないような、横着者(おうちゃくもの)は、話にならないから、私たちの
ここの 学問道場に近づくな。 ネット人間が、ダメなのは、本を買って読まない、という
点だ。
これから、私は、全国各所に、 この 「この500年間の ヨーロッパ近代が、作った
政治思想の各流派(=思想の潮流)が、200年前から、アメリカに移転して、どのように
成長したのか」を、教えて回るだろう。 それが、私、副島隆彦の天命(てんめい)だから、
私は、それを着実にやる。 どんな質問にも、私は、徹底的に、平易に答えるだろう。
私は、もう 63歳だぞ。 この図表を作って、本に似せたのは、今から21年前だぞ。
私の、苦労を少しは理解しなさい。いや、会員たちの中には、私の苦労を分かってくれて、
それで、学問道場を、ずっと応援してくれている、本当に、頭のいい、生来の優れた人間が、
たくさんいます。 私の同志だ。 私は、あなたたちを、いつも大切に思っています。
副島隆彦 拝
【1723】[2063]ラジオで、叫ぶ。副島先生
オバマが、大統領になったときのことを思い出す。
確か、J-waveの番組(大統領選の前)にでた副島先生は、司会者に「君は、何を言っているんだ。次の大統領はオバマに決まったんだよ。」と怒鳴り散らしていた。司会者(後日そのことについては話題が出なかった。)もたじたじだった。
今回もお見事だった。
「ヘぇーそうなの」(2分の1だろう)で終わってしまう日本人の素晴らしさに乾杯。
Econo-Globalists 19読んだ方がいいよ。なるほどなと思った。残念ながら・・・
【1722】[2061]お礼を一言
私の質問に答えて下さったお二方、ありがとうございます。私も職場の健康診断のいい加減さも知っており(正常値というのが、コロコロ変わるんですよね)、生まれてこのかた、50年近い間、病院になどほとんど行かず、自己管理だけで生きて来て(便秘と肥満がなければ病気にはならない、たいていの病気は治る、死ぬような病気になったら、もう寿命だ、というのが、私の健康観である)正解だったとしみじみ思っている今日この頃、やっぱリそうか、と思いました。私と同年配の周りの連中は、みんな病院浸け、薬浸けで、50になるやならずで、もう、体はボロボロです。聞くは一時の恥、この質問をして良かったと思っています。しかし、甲状腺癌子供基金とは、じゃあ、一体何なのでしょうか?今更ながら、背筋が寒くなります。
【1721】[2060]福島
もし浅川様が会員でありましたら、2013年08月頃にあった副島先生と
中川恵一先生の対談集を読まれるといいと思いますよ。
中川先生は、福島では放射能ではガンは増えないけど、他の理由では増える可能性があるようなことを言っておられました。
「人間、働かずに…」
・有料ページなので、これ以上は差し控えます。まずい内容でしたら削除してください。
【1720】[2059]ガンもどき
今回は仕事上差し障りがありますので姓名は控えさせてください。
以下に、あるサイトの文章の一部をコピペします。医師の中では周知の事実で特別な内容ではありません。
(引用開始)
甲状腺がんは過剰診断が起こりやすい、つまり、治療しなくても症状を引き起こさない癌を見つけてしまいやすい、典型的な癌である。甲状腺がんの多くは進行がゆっくりで、予後が良い。また、病理解剖で数十%の人に甲状腺がんが見つかることが知られている。なお、日本人の甲状腺がんの年齢調整死亡率は0.5前後(10万人年当たり)である。甲状腺は体表近くにあり、現在は超音波による検査機器が進歩しているから、その気になればサイズが数ミリといった小さな甲状腺がんを発見することもできる。よって、特に何の症状も無い成人に対して甲状腺がん検診を行えば、放置しても症状を引き起こさない(過剰診断の)甲状腺がんが多く見つかる。
(引用終了)
私は以上で福島の件は説明できると考えています。すなわちどの地域でも、検査すればする程ガンもどきが見つかるということです。
だからこれ以上検査しなくていいということになるのでしょう。
ちなみに私は自分自身に症状がない限り、甲状腺と前立腺は絶対検査しないと覚悟を決めています。
【1719】[2058]福島原発事故についての疑問
福島の実家に行った、という友人に、福島に行くと鼻血が出る、という話は本当か、と聞いた所(「美味しんぼ」で、そんな話が描かれていたと、ひと頃、ちょっと騒がれていた)、彼女の答えは「みんなパチンコやってる」。彼女によると、福島の被災者は、国から貰ったカネで、今だに働きもせず、パチンコやって遊び暮らしているとの事。福島の被災者が、全員そう、というわけではなかろうが、彼女の話は、ある一面本当だろう、と思う。11月28日の朝日新聞で「甲状腺癌子供基金 来月から給付申請受付」という記事を見た。福島原発事故後、甲状腺癌と診断された子供を支えようと、そういう組織が発足したそうで、記事によると「事故当時18才以下の福島県民を対象にした同県の検査では、170人以上が、癌の疑いがあるとされる」とあった。副島先生は、かの原発事故は、人体に影響を及ぼす程のものではないと、ずっと仰っているが、こういう質問をすると、そんな事は、自分で現地に行って確かめろと怒られそうだとビクビクしているが、これは事実なのか、お教えいただきたい。
【1718】[2057]不思議な記事
沖縄タイムスのネット版に【平安名純代・米国特約記者】さんによる署名記事が掲載されました。
平安名純代??、どこまで名字でどこから名前なのかさっぱりわからん。記者の何が特約なのか、こちらもさっぱりわからない不思議な記者についてネットで検索すると結構ヒットしました。どうもよくわからない記者だという内容が多かったのですが本題からそれるので割愛します。
記事を貼り付けますが、
http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/73002
記事中に、
ーーペンス氏関係者は本紙に対し、「米側には、日本の支出で建設される新基地建設計画に異論はなく、見直しの必要性などを問う声は上がっていない」と説明した。ーー
と記載されています。
「米側には、日本の支出で建設される新基地建設計画に異論はなく」
日本でお金を出す日本の公共工事に異論を述べる事は米国から日本への内政干渉になるのでごく普通の一般論になると思います。
その一般論をペンス氏の関係者(一体どこの誰???)が【平安名純代・米国特約記者】に説明した??(どうやって、口頭なのか、文書なのか、メールなのかさっぱりわからない)。
「日本の支出で建設される新基地建設計画に異論はなく」ということは、辺野古が日本で支出される新基地計画なので異論がない。
辺野古も多分該当するだろうから、辺野古の建設工事は変更なしと勝手に拡大解釈したのでしょうか。
ここまでくると怪文書ならぬ奇怪な謎解き文書になっていきます。
辺野古については副島隆彦氏著の「トランプ大統領とアメリカの真実」の185ページ17行目からの内容を要約すると「辺野古は、将来日本空軍と海軍が出来るだろうから空母の発着鑑訓練用に建設する」と記載されています。
ということは、米国側の「日本の支出で建設される新基地建設計画(多分、おそらく辺野古も含まれるようだ)に日本の基地を作るのは勝手にやれ」ということだが、沖縄県民には米国による外圧様々なので「辺野古やむなし」と煙り巻くという日本国当局側の怪文書攻撃なのだろうか。
ほかにも突っ込みどころ満載の記事ですがヤフーのニュースにも載ったので、読まれた方も結構多いと思った次第です。
(引用開始)
沖縄タイムス+プラス ニュース
「日本のお金で建設される基地」 トランプ政権、辺野古に異論なし
2016年11月27日 11:00
普天間移設問題・辺野古新基地
トランプ氏
在沖米軍
海兵隊移転
【平安名純代・米国特約記者】トランプ次期米大統領が選挙中に掲げた軍事・外交政策を巡る草案に、沖縄県名護市辺野古の新基地建設計画を維持する方針が盛り込まれていた。最終案の確定はこれからだが、政権移行チームには海兵隊の支持者も多く、新基地建設計画が見直される可能性は低いとみられる。
トランプ氏関係者によると、同草案は、新基地建設計画を支持するワシントンの保守系シンクタンク「ヘリテージ財団」の提言を元に、マイケル・フリン次期国家安全保障担当大統領補佐官がまとめたという。
陸軍出身で前国防情報局長のフリン氏は、選挙戦はトランプ氏の外交顧問として軍事政策面における中枢的役割を担った人物。10月には訪日し、日本の政府関係者と面会したほか、自民党本部で講演も行った。
マイク・ペンス次期副大統領の関係者によると、米海兵隊の増強を主張したのは海兵隊員を息子に持つペンス氏で、国防長官に有力視されているジェームズ・マティス元中央軍司令官を候補に推したのも同氏という。
ペンス氏関係者は本紙に対し、「米側には、日本の支出で建設される新基地建設計画に異論はなく、見直しの必要性などを問う声は上がっていない」と説明した。
トランプ氏は、米議会が2011年に定めた国防支出の上限を引き上げることで軍備増強が可能になると主張している。
米議会がトランプ氏の強制削減撤回要請を受け入れるかどうかは未知数だが、新基地建設計画については米議会はすでに容認していることから、現時点での見直しの可能性は低いといえる。
新基地建設反対を掲げる翁長雄志知事はトランプ氏との会談希望を表明しているが、トランプ氏就任後はすでに正式決定した外交・軍事政策のもとに新政権始動となるため、方向転換は難しいとみられる。新基地建設計画を白紙化するには、現時点で意思決定権を持つ新政権中枢にアプローチできるかどうかが鍵となる。
(引用終わり)