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六城雅敦 投稿日:2017/02/20 21:39

【1748】[2094]近代は「天体原理主義」から「数学原理主義」の転換であり、これからは「特徴ベクトル原理主義」へ

会員番号2099六城雅敦です。本日は2017年2月20日(月)です。

昨日発行された下條竜夫氏の最新刊「物理学者が解き明かす思考の整理法」(ビジネス社)を読みました。

目次
第1章 なぜ日本人は哲学がわからないのか
第2章 星占いの科学
第3章 歴史の謎を天文学から明らかにする
第4章 金融工学とはどういう学問か
第5章 現代物理学は本当に正しいのか?
第6章 STAP事件の真実
第7章 AIとは何か
第8章 なぜ日本人は論理的な文章が書けないのか?

この本は大学の教養課程の学生向けに書かれ、内容が盛りだくさんですが、各章どれも深い中身でどれも、新たな事実があり息つく間もなく、これでもかと下條氏が直球で投げ込んで来る力作です。

冒頭からいきなり哲学論になりますが、別に難しい話ではありません。

■アリストテレス哲学が、イスラム哲学経由で、キリスト教の中に入り込んでいった

 数学史の本を読めば分かるのですが、科学(数学)と宗教の関係は普通ではありません。
宗教(信仰心)に、科学的(論理的)な思考が入る余地はないはずだった。それを無理やり入れていった。

ギリシア哲学を、無理やり、信仰の「神」(ほんとうはこの言葉は不適切)の教理の中で、体系的に
合体させようとした神学者たちがいた。本来、整合性は無い。

神学者(僧侶の中で、神の存在を証明しようとした者たち)により、新しい宇宙観や自然観が新たに加わる度に、神学者(哲学者)は、ローマ・カトリック教の教義との整合性を、無理やり、見つけることで、信者を納得させていかねばならなかった。整合するはずはなかったのに。

<B>■ギリシア哲学は、キリスト教(ローマン・カトリック)の神学とは、論理矛盾なく整合できるはずはなかった 

 本書の解説では、15世紀(1439年)に、東ローマ帝国(ビザンチン帝国)が、イスラム教のオスマン・トルコ帝国によって崩壊させられかかっていた次期に、ローマ教会との統合の話をする会議のために、フィレンツエにやってきた、デミストラ・プレトン(ギリシア語を話し、コンスタンチノープルからやってきた、当時、最高のプラトン研究者)という哲学者が、唱えた考え方が支配的だった。

プラトンの考えは現世とは別の理想世界が存在している。その(神の)世界は観念(イデア)でしか我々は知ることができないとされていた。

ところが、プラトンのあとの(プラトン本人から学んだ)アリストテレス哲学は、現世(現実)こそが神の造った世界であり、現実(リアリズム)でしか、神(これを無限なるものとして、アリストテレスでも認めていた))の存在を知る手だてはないとした。

 それまで、1000年の間信じられたプラトン哲学のイデア論よりも、アリストテレス哲学のほうが、現実世界を矛盾無く説明できる、現実的な解決であったので、ローマ・カトリック教会の僧侶(神学者)たちの中に、取り込まれていった。それでも、信仰と、理性の整合はつかない。融合はできない。
アリストテレスの世界観を引き継いだユークリッド幾何学が神学者たちの中で、大きな議論を生むようにになった。それがスコラ論争(1300年代まで)だ。

<B>アリストテレスのいう神の世界観はメソポタミアが発祥である

 太陽や月と 星座 との動関連を研究する、占星術(いわゆる星占い)がある。これが古代の天文学だ。
やがて、近代の天文学や物理学になっていった。

これら自然科学がペルシャ地方で発達して、当時のイスラム教の中のイスラム哲学が、北アフリカからイベリア半島(今のスペイン)に、はいって(後=ご=ウマイヤ朝。アッバース朝と対立した)、アラビア語から、ラテン語に翻訳がすすんで(キルヒ一族によって、翻訳都市、コルドバでなされた)、そうやって、北アフリカ経由で、ヨーロッパ世界に、辿り着いたものが、近代(15世紀、1400年代)の西洋思想の始りだった。

 プラトン( 紀元前399年に、自分の長年の先生のソクラテスが、毒杯をあおいで自殺した)から、アリストテレスの主張にパラダイムシフトしたのが近代(modern、モダーン)だ。この説に私も同意します。 ただし、1493年から始まった、フィレンツエでの、前述したプレトンたちを招いての、ルネサンス運動は、プラトン哲学を使っての「人間復興(ルネサンス)」、すなわち、ローマ・カトリック教会に、激しく、反対して、ローマ教会の教義を打ち破る、運動であった。これが、同時代の、北ドイツ、オランダでの、北方ルネサンス運動(激しく湧き起こったプロテスタントの、宗教改革運動と同じ時代だ。ルター派とカルヴァン派が内部で対立した)に影響を与えて、北方ルネサンスから、ヨーロッパ近代が生まれた。

<B>■天体の研究では中国文明が1000年以上進んでいた 

(副島隆彦注記。ここから先は、六城くんの、mおかしな文に、訂正および加筆はしません。私、副島隆彦は、少し、六城くんの、雑駁な知識に、怒っている。彼は、理科系の数学と物理学はよく出来て、分かっているのだが。副島隆彦注記おわり)

第二章では古代の天体観測はメソポタミア文明とならんで中国も進んでいたというお話です。奈良の高松宮古墳やキトラ遺跡の北斗七星が描かれた壁画、そして中国由来である大阪天王寺と法隆寺にも類似した絵が残っているそうです。

中国の天文学が奈良時代以前にも伝えられており、奈良時代には宗教祭事として重要視されていたと言うことです。
天皇という称号は、北極星の中国の名称であり、天の支配者という意味から中国では最高支配者にも使われていたと言うこと。それを大和朝廷の華僑系日本人が真似たということ。

<B>■中国発祥の古代天文学は道教となって日本にも定着した

古代史の重要な鍵として星々の動きが政治中枢から民間信仰にまで強い影響を与えていたことを下條氏は地元西播磨の神社を調査したことで明らかにしています。

天皇の補佐には陰陽師家があり、庶民も妙見(みょうけん)信仰があります。いまでも大阪北西部(能勢町)でも星祭りと称した妙見信仰が盛んです。発祥は大阪府南部(南河内郡太子町:聖徳太子の墓がある)です。私(六城)の故郷でもあるので話題となって少し嬉しいです。

<B>■神社が北斗七星の形に配置されているのは偶然ではない

西播磨には秦河勝(はたかわかつ)が祭られた大避(おおさけ)神社があります。大避とは中国語では「ダビデ」という意味だそうで、ユダヤ人と日本人が同じ種族であるという「日ユ同祖論」では有名だそうです。ここの関連神社も北斗七星で配置されていることからも北極を模したことで、権力を表していたということです。

古代人にとって天球の写し鏡が地上であったのです。このような人間の考えは脈々と受け継がれてきたのです。

<B>■天体原理主義を打ち破ったパスカル

ブレーズ・パスカル(1623-1662)「人は考える葦(あし)である」という言葉と液体の圧力はどこにも同じに働くという「パスカルの原理」で知られているパスカルは科学者兼哲学者です。

パスカルは賭けにおいては神の采配よりも「確率」を研究していきます。やがて期待値や確率という学問体系が生まれていきます。金融工学もパスカルが発祥なのだと下條氏は説明し、それは単に正規分布(釣り鐘型の分布)をもとにした売り買いでしかない。

取引の根拠として数学の手法が用いられてきたのが20世紀の時代であったと言われる日がやがて来るだろうと述べています。

世界の中央銀行(日銀も含む)による量的緩和で景気が良くなる数学的根拠は大ハズレもいいところです。

<B>■物理学における数学とは思考を節約する道具でしかない

播磨のSpring8(大型電子加速器)の研究者である下條氏の発言にはびっくりしました。
物理学者にとって数学(数式)は、言いたいことを表す道具(表現)の一つでしかないということです。

説明しやすいから数学を使うのです。別の方法で説明できればそれでも良いと言うこと。

氷から水になる現象をエントロピー式で表したり、流体にレイノルズ数を使うのは理学者や工学者にとって想像(実感)しやすいからです。

<B>■科学者の悪い癖「一定の条件下において・・・」という前置き

副島先生が科学者の悪癖を鋭く指摘しています。
それが「~の条件下において・・・」といった前提をおいて話を始めると言うことです。

下條氏もそれは認めており、相手も同じ土俵に引き上げていかないと生産的な議論にならないという制約でもあり、伝統的でもあるということ。

しかしこの副島先生の指摘は重要だと私は考えます。というのも
私(六城)が最近読んだ本に「エントロピーの常識が崩壊した!―科学における人間の復権と21世紀科学革命」千代島 雅(ちよじま ただし)著 晃洋書房 (2001/02) という本があります。

哲学者による「エントロピーは増大する一方だ(熱力学第二法則)」という説はとても恣意的だという指摘をした本です。

実験において初期条件が全く人工的な状況だからです。そしてほら無秩序になったでしょという解説も人の目によるものだからです。

(たとえばトランプをシャッフルすれば無秩序になったというが、別の秩序になったという見方もできる)

<B>■科学の業績は政府や国家間の陰謀(Conspirancy:共同謀議)でもある

あ~あ第一線の科学者がこんなこと言っちゃっていいのか?というお話です。

STAP細胞騒動でうごめいたハーバード大学とそれになびいた世界のメディア、そして裏では「金のなる木」としての特許とそれに絡む国際金融によるファンド(つまり強欲な世界)を解説しています。

こうして有能な科学者や実験屋は強欲者によって奉られたり、つぶされていくという闇深い話も存在するということです。この掲示板を読まれる方には理解していただけるかと思います。

<B>■「数学原理主義」から「特徴ベクトル原理主義」へ

中国の天文学から星占い、金融工学から人工知能まで、まあなんて引き出しの多い方なんだと驚きながら読み進めます。

最近特に強くなりすぎた将棋ソフトも題材としています。

将棋の最善手を求めるための手法としてプロ棋士を真似るために考案されたのが「特徴ベクトル(特徴表現)」という数値化技法です。

ボナンザを造った天才プログラマー保木邦仁(1975年-)氏がプロ棋士の最善手をプログラムで再現するために導入した概念です。

保木邦仁氏は下條氏と同じ物理化学の研究者であり、化学反応の量子化学計算プログラムを将棋ソフトに流用したと解説されています。

ブレークスルーは、プロ棋士の棋譜を人間が入力するのではなく、コンピュータ自身で「特徴ベクトル(特徴表現)」を見つけるプロセスを持ち得たことであると説明しています。

<B>■教師なしで学習していく学習過程のブレークスルー

深層学習という手法でビッグデータで自動学習ができるようになったAI(人工知能)は「特徴ベクトル(特徴表現)」の精度を増やしていくだろうということ。

人間の脳の学習過程の解明にも役立ちますが、かつての論理計算しかしなかったコンピュータが経験で自動的に学び、まさに「人工知能」になる時代へと突入したということ。

<B>■論理的な文章とはPowerPointでのプレゼン資料のことだ

私(六城)もロジカル・シンキングとか論理的文章入門といった類の本を何冊か買ったことがあります。

数ページ読んだだけで本棚の肥やしです。

下條氏は<説明に落ち度がなく、論破されない文書が論理的な文章ではない>と述べています。

欧米人の論理的とは、流れ(Flow)がわかりやすいことが第一であることなのだそうです。

パラグラフでまとめて、それが次のパラグラフへつながる連鎖構造が「論理的文章」だということ。

良い例はプレゼンで使われるパワーポイント的な構成であるということです。

これは意外と若者の方が向いているかもしれませんね。これはそのまま副島先生のいう文書家業(文書修行)と重なっているといえます。

「理科系からみた文科系の世界」という帯びこそが、ほんとうはこの本のタイトルにふさわしいと思います。

たいへんお奨めです。自分自身の思想/思考の源流を考える上でも、ヒントが満載です。

六城雅敦拝

副島隆彦 投稿日:2017/02/20 14:21

【1747】[2093]魚市場は、築地のまま。それと東京のお台場でカジノをやる。

副島隆彦です。今日は、2017年2月20日(月)です。

私のこの文章の すぐ下の、相田英男氏が、日本の原発問題で最高度で、最新の知識と情報を持っている人です。 彼の文章を、私は、どのように読んでものすごく勉強したかを、今度、書きます。 

 今度の緊急の、「東芝(とうしば)潰(つぶ)れる」問題への相田氏の分析と提言を、皆さん、しっかり読んで下さい。

 私、副島隆彦 は、3週間前から、気づいていたのだが、書かないままにしてきた。ようやく書く。それは、東京の築地の 中央卸売市場(魚と野菜の両方の卸売りの市場)の移転は消えてなくなったようだ、という情報だ。

 東京湾の先の方の、戦後に埋め立てられて出来た、豊洲(とよす)への移転は、もう無くなったようだ。 小池百合子・東京都知事たちは、すでに1年ぐらい前から、この「移転なし。築地のまま」の路線で動いていたのだ。

 この話は、噂となって、築地や晴海一帯の、業者たちの間で囁(ささや)かれていた。だが、新聞、テレビが、全く報道しない。「築地のまま。豊洲への移転なし」は、日本の権力者たちの上の方では、すでに決まっていたことだ。だから、わざとらしく「基準値の79倍のベンゼンが、豊洲の地下から出た」という、日本国民脅(おど)かし、脅(おど)しの、くだらない国民脅迫を、ずっと国民扇動ニューズで、テレビ、新聞が、やってきた。

 「豊洲は土壌が汚染されている」という、根拠の無い、偽りの扇動話は、その隣(となり)というか、そこよりも外側の「お台場での東京カジノの開催」と連携した動きだ。 これは、アメリカからの命令だ。

 「横浜の山下埠頭(やましたふとう、あの横浜港の氷川丸の隣)なんかで、やりたくない。東京でやらせろ」という、アメリカとオーストラリアのカジノ(博奕、ばくち)業者の、最大手たちが、安倍晋三に、ごり押しして、それで昨年の12月に、大慌てで、IR(アイアール)法=総合リゾート法 を、安倍政権は、国会をごり押しで通過させた。以下の新聞記事のとおりだ。

 小池百合子を支える勢力は、奇っ怪な宗教団体の勢力だ。 これは安倍晋三首相と深く連携している。小池都知事と、安倍首相は、森喜朗(文教族ドン、日本の最大暴力団のトップ)が、オリンピック利権を握っているのが、煙たくて、煙たくて、長年、目の上のたんこぶだった。この森喜朗(もりよしろう)を追い落として、自分たちの単独の、日本会議を表(おもて)団体とする勢力によって、オリンピック利権も握りしめたいと、ずっと、この方針で動いている。  

 内田茂(うちだしげる)という東京都の自民党と公明党の両方が長年、支えてきた、東京都政治のドン をも、追い落として、自民党都連(石原慎太郎の息子が代表)までも、叩きつぶして、引退に追い込んで、自民党都連をも、小池と安倍の宗教勢力の支配下に置きたい。

 築地からの魚市場の豊洲への移転も、この2年間ずっと、この利権の奪い合いの、激しい、蹴(け)たぐり合いの表(あらわ)れだ。 私は、一昨日、ようやく、「豊洲への移転なし。築地のまま」の証拠の記事を、たったひとつだけ手に入れた。以下の 光文社の「女性自身」誌の記事だ。そこの末尾に、

 築地の仲卸(なかおろし)業者の発言、「・・・・赤字が出続ける豊洲より、食の安全が守られる築地を、小池さんは選 んでくれると思う。都議選前に移転を白紙撤回して、築地の再整備、改修という 方向性をぜひ示してほしいですね! 」となっている。

 私、副島隆彦は、東京で出版社とかを動き回るときは、築地の勝鬨(かちどき)橋の脇にある、築地の市場の横を通ることが多いので、タクシーの運転手たちに、それとなく聞いた。すると、「豊洲への移転はないんだって?」と持ちかけると、「どうも、そのようだね」と彼らは答えた。 

 今から3週間前にはっきりしたようだ。 小池と安倍というのは、本当に、国民のカネ、人のカネだと、思って、すでに600億円ぐらい掛っている豊洲の生鮮市場の建設費を全部ナシにしてしまう気だ。これまでの建設費を、ドブに捨ててしまうことになる。

 その責任を、石原慎太郎に押しつけて、小池は「自分は、そのような都民の食の安全を守れない、豊洲への移転には、初めから関わっていない(自分は、キレイで清潔だ)」と、責任問題から逃げられることをずっと初めから計画して画策してきた、ということだ。

 その途中での、森喜朗との利権争いと、自民党の東京都連を痛めつけての、自分たちの奇妙な宗教勢力への議会勢力の塗り替えを、今、必死でやっている。 ヒラリーが当選して、米大統領になっていたら、自分たちもその一部として、小池と安倍で、憲法改正=改憲(かいけん)、戦争が出来る態勢(体制)としての、自分たちの勢力堅めをしようとしていた。今も、この戦争勢力作りとして、着着と動いている。

(転載貼り付け始め)

●「小池都知事 豊洲移転に年100億の赤字試算、都議選前に中止か」

2017年2月3日 女性自身誌
http://jisin.jp/serial/社会スポーツ/POL/27515

「豊洲市場建設にかけた総費用と、築地改修の費用の計算、さらに今後の市場のあり方の見通しを考えていくのが極めて重要だと考えています。(豊洲市場のライフサイクル・コストや損益などの)数字はさまざまな分析をした試算です。目安として念頭に置き、未来を見据えた判断が必要だと考えています」

1月27日の定例記者会見で、小池百合子都知事(64)は、表情を引き締めてこう語った。小池都知事は就任後1カ月の昨年8月31日に、「築地市場の豊洲新市場への移転を延期します」と宣言。それ以来、記者団から「移転」か「中止」かの判断に ついて会見のたびにたずねられ、コメントしてきた。

「 歴代市場長5人が(豊洲の地下空間に)盛り土をしないとの変更を『知らなかった』とは“無責任体制”と言わざるをえない。食の安全をないがしろにした市場は、そもそもありえない」(9月23日)

「(環境基準を超えた)ベンゼン(=発がん性物質)、ヒ素が出たとの報告を受け、大変驚いています」(9月30日)

今年1月14日、最新の地下水調査で環境基準の79倍ものベンゼンが検出されたことを受け、「 いい数値が出ないだろうという不安を超える数値が出てきて、驚いている」とコメントし追加調査を決定した。

1月20日の会見では、「専門家会議の科学的な評価を踏まえて、総合的な結論をする」とこれまでどおり明言を避けたものの、質疑応答では、「安全性が数値で確認されても、『本当に大丈夫?』という消費者の心理もある。私も消費者の1人だと思っており、しっかり考えていきたい 」と一歩踏み込んだ印象の発言もあった。
 
築地市場の仲卸(なかおろし)業の「小峰屋」の和知幹夫さんは次のように話す。

「やっぱり“小池さん以前”はお役所仕事だったんだね。発がん性物質ベンゼンが 79倍出ているうえに、年間100億円も赤字も出る場所での営業なんて、私たち業者はコワくて行けないよ。お客さんにも安心して来場してもらわなければいけないんだから。赤字が出続ける豊洲より、食の安全が守られる築地を、小池さんは選んでくれると思う。都議選前に移転を白紙撤回して、築地の再整備、改修という 方向性をぜひ示してほしいですね!」

 こうなってくると、もはや都知事の口からいつ“重大発表”がなされるかという時期だけが気になるところ。

「早ければ6月にも『中止』の意思を示す可能性もある」と分析するのは、築地市場移転問題を10年前から取材し続けているジャーナリスト、池上正樹さんだ。 池上さんはこう続ける。

「3、4月の地下水の追加調査結果や専門家会議の提言などの内容で『移転NO!』 という世論が盛り上がれば、その追い風に乗って東京都議会議員選挙(7月2日投開票)の前に都知事が意思を表明するというシナリオは、ありうると思います」

次々に“驚くべき数字”が報告される築地市場の豊洲移転問題--。小池都知事の 最終判断が待たれる。

(転載貼り付け終わり)

副島隆彦です。上記のように、汚れた政治家たちが、国民そっちのけで、自分たちの利権と権力を維持するために、おかしな方向に、大規模公共事業を持って行きつつある。
「発がん物質のベンゼンが、基準値の79倍で出た」という、何の問題も無い、どうでもいいようなことで、国民を脅して(特に、すぐに、健康のことで騒ぐ女たちを)、騙して、こんなヒドいことになって行く。

 さっさと豊洲に、中央市場を、なんで移さないのだ、と、国民は、みんな不思議な感じで、見ていた。そうしたら、こういう 小池勢力(うしろに奇っ怪な宗教勢力あり)が暗躍して、こういうことをずっと画策していたのだ。

これと、カジノ解禁(かいきん)問題が絡んでいる。
 ついに、「カジノは、東京のお台場でやる。横浜の山下埠頭ではない」と、急激に、変更になった。 これは、アメリカからの圧力で決まったことである。

 昨年11月17日に、安倍晋三が、NYのトランプ・タワーに、11月9日の大統領選に勝利したトランプに、スリスリしてすり寄って、恥も外聞も無く会いに行ったときに、この「東京でカジノをやらせろ」を、強引に約束させられたのだ。「わかりました。すぐに法律を通します」と。

 安倍は帰ってきたら、強引を通り越す、異常な行動に出て、無理やり、カジノ法案を、一気に強行採決で、国会通過させた。まわりの自民党、公明党の大物議員たちもオロオロしてしていた。これに野党もどう反対していいか、分からない慌てぶりだった。

 ほとんど新聞に、ちらとしか公表せない形で、国民が騒ぐ時間を与えずに、そそくさに、この法律を通してしまった。まだ、「基本法」だけだ、ということになっている。

(転載貼り付け始め)

●「カジノ解禁法案、衆院内閣委で可決 自民が採決強行」

2016年12月2日 朝日新聞
http://www.asahi.com/articles/ASJD156JTJD1UTFK00B.html

 カジノを含む統合型リゾート(副島隆彦注記。IR、アイ・アール。インテグレテイテッド・リゾート)の整備を政府に促す議員立法「カジノ解 禁法案」が、12月2日午後の衆院内閣委員会で自民党、日本維新の会などの賛成多数で可決した。

 自民が採決を強行した。民進党は採決に抗議して棄権。共産党は反対 した。公明党は党議拘束をかけず、議員個人の判断に委ねる「自主投票」で委員3人の賛否が分かれた。

 自民は12月6日の衆院本会議で法案を通過させたうえで、会期末の12月14日までに参院で可決、成立をめざす。法案は超党派議連に所属する自民、旧維新の党、旧次 世代の党の議員8人が提出。議員立法は与野党合意が原則だが、合意がないまま先月11月30日に審議入り。

 ギャンブル依存症などへの懸念が指摘される中、衆院で の委員会審議は2日間だけだった。環太平洋経済連携協定(TPP)承認案や年金制度改革法案に続く採決強行に、民進などは強く反発している。

 民進は12月2日、委員会開催前の内閣委理事会で、関係閣僚の出席や地方公聴会の実施など2年前に与野党で合意していた審議のルールが守られていない点を指摘し、採決や委員会開催に反対した。

●「カジノ法、賛成多数で可決・成立」

2016年12月15日 日本経済新聞
http://www.nikkei.com/article/DGXLASFK14H7C_U6A211C1000000/

 カジノを中心とする統合型リゾート(IR)整備推進法(カジノ法)は、12月15日未 明の衆院本会議で自民党と日本維新の会などの賛成多数で可決、成立した。政府・与党はこれに先立ち、14日までの会期を17日まで再延長することを決めた。

 野党4党は内閣不信任決議案を提出したが、与党などの反対多数で否決された。カジノ法は、カジノに宿泊施設や会議場を併設したIRの整備を促す内容で、基本法という位置づけ。運営業者の選定基準やギャンブル依存症対策については、1年以内に政府が整備する実施法案に盛り込む。自民、公明両党は年明け以降、法整備に向けた協議を始める方針だ。

 国会審議では、自民党が参院審議を踏まえ、独自に法案を修正。ギャンブル依存症対策の強化や、施行後5年以内に法律を見直す規定などを盛り込んだ。12月14日夕 の参院本会議で修正案を可決し、衆院に回付した。マネーロンダリング(資金洗浄)防止を促す付帯決議も新たに加えた。公明党は自主投票で臨み、山口那津男代表や井上義久幹事長らが反対した。

(転載貼り付け終わり)

副島隆彦です。このようにカジノ法案は、超特急で、大慌てで、安倍晋三が、ごり押しして国会を通してしまった。
「首相である私が、アメリカのトランプ次期政権と(11月17日に、トランプ・タワーで)約束してきたのですから、どうしても通します」ということで、属国(ぞっこく)日本の哀れな指導者として、安倍晋三が、突っ走った。

 トランプ・タワーで、安倍に、「カジノ法案を通しなさい」と、直接、言い渡したのは、ジャレット・クシュナー(36歳。トランプの娘、イヴァンカの夫。大統領上級補佐官になった)である。クシュナーは、NYの正統派のユダヤ人で、父親譲りのNYの不動産業と情報産業を、これから自分が支配する気である。

 クシュナーは、義理の父である トランプのことを、“ daddy ”「ダディ」と呼んでいる。今も、大統領執務室で、トランプへの強い助言者として、ダディと呼んでいるだろう。

 このクシュナーが、シェルダン・アデルソン ( Sheldon Adelson 1933年生、84歳)という、ラスベガスの大物のカジノ業者の意向を受けて、このむくつけき、賭博業者の代理人として、「東京でカジノを開きたいから、急いで法律を通してくれ」と、強要した。

 安倍晋三は、一も二も無く、頷(うなづ)いた。これが、「親分子分の関係の堅めの杯(さかづき)」についてまわる代償(だいしょう)だ。

 アデルソンは、ラスベガス・サンズ Las Vegas Sands という大手のカジノ業者として、スティーブ・ウイン Steve Wynn (1942生)と争っている。すでに、日本全国の、競馬協会の、場外馬券売り場は、外に大きな看板があって、あそこに、 Wyns 「ウインズ」と出ている。 ウインズと日本競馬協会(JAR ジェイエイアール)は組んでやっている、というよりもすでに下請けになっている。 これとの競争で、アデルソンのラスベガス・サンズが、「これ以上、我慢しない。どうしても、東京でカジノをやる」と、安倍晋三にごり押ししたのだ。

 これで、横浜の山下埠頭に作る予定だった、カジノ・ホテルの計画が、無くなった、か、日本国民の博奕好き人間たち(ギャンブル依存症人間たち)が、一日、数万円のお金をすって貧乏になるための スマートボール場のような、小型のカジノ場にする、計画に変わるのだろう。「とにかく東京にカジノを作れ」と、アメリカのトランプの支援者で、大口の寄付をした、アデルソンの要望を、緊急事態で、日本は、言うことを聞く。

 だから、お台場の、フジテレビのすぐ横の、今もヒルトンと、インターコンチネンタルホテルがあるところの、ホテルの上の階で、カジノを開かせろ、ということになった。

 ついでに、その横にあって、日本人は誰も行かない「船の博物館」というのがあるから、あれを壊して、もっと大きな海辺の高級大型ホテルを作って、そこの最上階か、地下をカジノ場にしろ、ということだろう。

 さらには、豊洲の中央市場予定地だった所も、オリンピックが終わったら、カジノホール付きの大型ホテルを作れ、ということになるのではないか。世界基準の大型カジノ場でないと、世界中の博奕打ち(ギャンブラー)たちが、集まれない、ということだ。

 そして、同時並行で、日本全国に、「日本国民も自由に行ける、 アミューズメント・パークのようなカジノ場」ということで、10箇所ぐらいを解禁にするのだろう。その時に、横浜港の脇、と大阪港の先端の夢洲(ゆめしま。松井府知事の利権)という埠頭と、和歌山(二階俊博の地盤))と、それから、四国に一箇所(愛媛県だろう。塩崎恭久がいるから)、九州は、長崎のハウステンボスでもう決まりだ。これと沖縄だ。

 北海道にも一箇所。東北は、仙台市のはずれの、松島あたりか。このようにして、カジノ(賭博場、ギャンブル場)を日本国内に作ってゆくことが決まったのだ。 冒頭に書いた豊洲の土地が、これに深く関係している。

 シェルダン・アデルソンのラスベガス・サンズは、シンガポールの、マリーナベイ・サンズという、てっぺんに船が3本の大型ホテルの上に乗っている形のホテルの地下の大ホールで、カジノ場を2011年末からやっている。ウインズと競うようにして、サンズは、マカオにも大きなカジノ場を、2002年から作って大もうけしている。

 このアデルソンとジャレット・クシュナーが組んでいる、ということは、妻のイヴァンカも、このカジノ利権に噛んでいる、ということだ。だから、イヴァンカが、父親のトランプに、

 「ダディ。お父さんは、日本の安倍首相の言うことを、そのまま、聞いていればいいのよ。安倍首相は、頭のいい人よ」と、父親に助言した、という、おかしな報道が、1月になってからあった。あれが、これらのカジノ利権を含んだ、日本利権に、このイヴァンカとクシュナー夫婦が絡んだ、ということだ。日本でカジノを開いても、年間、2千億円ぐらいの利益しか出ないだろうが、それでも大きい。

 アメリカの国内インフラ整備のために、安倍晋三が、2月10日の首脳会談のために、貢ぎ金の4500億ドル(51兆円)のリストを持って行った。その際に、その中でも、目玉である、テキサス州の ダラスからヒューストンに、日本の新幹線を、通勤新線として、もってゆく、という計画は、本決まりだ。

 これは、ハワード・ベイカーという、20年前に、駐日本のアメリカ大使をしていた、テキサス州の大物政治家( だけど、身長は、150センチしか無い。チビの世耕弘成=経産相=もびっくりの体躯だ)が、リック・ペリー(エネルギー庁長官になった。テキサス州知事あがり)と組んでやる。このベイカー元大使(元上院議員)がずっと、JR東海の名誉会長の、葛西隆之(かさいよしゆき)のワルと、動いていた。これには、日本から2兆円ぐらいが、つぎ込まれる。アメリカは、カネを出さない。そんなカネなんかない。みんな日本からの貢ぎ金だ。この話は、そのうち書く。 

 日本のパチンコ業者(アゼルが筆頭)たちも、パチンコ業 が頭打ちで、全国で閉店、廃業しているパチンコ店がたくさん出ている。だから、前述した、カジノ場付きのアミューズメント・パークの中に、食い込んで、スロットルマシーンや、スマートボールで、新たな利益を出したいと願っている。 長年、カジノ解禁に反対してきた、警察利権団体とPTAの連合体も、もう、ひと言も声をあげない。

 アデルソンは、東京でカジノをやる祭に、オーストラリアの、大手のカジノ業者である、ジェームズ・パッカーと組んで、二人の共同の資金で、始めるようだ。このジェームズ・パッカーというオーストラリア人の実業家が、父親の キャリー・パッカーの時代から、シドニーの、オペラハウスの隣にある、シドニー・カジノ・ホテル と、シドニー競馬 を経営してきた人物だ。

 パッカー一族は、あのニューズ・コーポレーションの ルパート・マードックと、オーストラリアで最大の競争相手だ。もうひとり、オーストラリアには、アラン・ボンドという名うての 豪腕の経営者がいたが、詐欺罪で捕まってから脱落している。

 こういうことも、そのうち、私は、「トランプを取り巻く、どぎたない、お仲間の、泥臭い、しかし能力のある実業家たち」として、まとめて書く。世界は、いまのまま泥臭(くさ)いまま、この人間という綺麗事(きれいごと)では済まない、薄汚れた生き物の世界として、続いて行く。  副島隆彦 記

相田英男 投稿日:2017/02/19 06:44

【1746】[2092]間違い訂正

× 郵政公社 → ○ 郵貯銀行

× ABBI → ○ AIIB

こういうのはオルタナティブ ファクツ とは言えないですね。
(他にもあったらすみません)

相田英男 拝

相田英男 投稿日:2017/02/18 18:28

【1745】[2091]T芝の無残さはポチ国日本の未来の姿だ

相田です。

T芝が揉めている。私も詳しくは知らないが、ウェスティングハウスの米国AP1000の建設で大赤字をこいたのが理由らしい。後からなら何でも言えるのだが、WH側に建設を全部お任せしたのがマズかったよな、としみじみ思う。アメリカの原発は80年代以降は全く建設されていない。とすると、アメリカで原発を作った経験のある技術者、土建屋達はほとんどリタイアしており、WH自体とWHが集めた連中は皆、原発の建設に関してはど素人だった訳だ。ど素人達に強く出れなかったことが、敗因だったのだろう。

日本では柏崎や浜岡でABWR(改良型沸騰水型原発)の建設を経験したオッサン達が、ギリギリ現役で残っている。彼等を集めてプロジェクトチームとしてアメリカに送り込んで、WHを指導させれば、赤字が出ても最小限で済んだだろう。いや、T芝も多分、ある程度はベテラン達を連れて行きアドバイスを与えたのだろうが、WH側が真面目に聞かなかったのだろうな、おそらくは。

とはいえ、作るのは全くの新設計の第3世代プラス型の原発だ。今迄誰も作った実績が無い装置だ。まっさらな初号機の建設には「想定外」の事象が発生する事を見込むのが、当たり前だ。にもかかわらず、WHはモジュール構造等の新構造を取り入れることで、十分にコストが下げられます等と、立派なデマカセを振りまいて、T芝が騙された、というか 、WHを強く説得出来なかった、ということだろう。

フィンランドでアレバが建設しているEPR(欧州型加圧水型原子炉)でも、建設経験の不足のため大赤字になることが、2005年あたりでは 広く認識されていた。T芝もこのことを重々承知の筈だったが、アレバと同じ失敗にまんまとハマってしまった。経済評論家連中はWH買収がそもそもの間違いだ、と今更の如く連呼しているが、あの当時のT芝はWHを買収せざるを得ないように、追い込まれていたのだ。私はこれまでにしつこく主張しているが、T芝をWH買収に追い込んだのは、T芝の実質親会社であるGE(ゼネラル・エレクトリック)社なのだ。GE命令でT芝はWHを買収させられれたのだ。

あの時にT芝がWHを買わない選択肢は無かった。何故ならば、そうでなかったならば、三菱重工がWHを買収していたからだ。GEは三菱には絶対に買収させたく無かった。だから東芝に「命令して」WHを買わせたのだ。何度でもこのことを繰り返すぞ、私は。

この経緯について私は、以前に「エコ洗脳本」 の寄稿の中で詳しく書いた。会員の方はぼやきの過去ログの中から今でも読める。

重電メーカーの中で、もっともアメリカ(GE)の言うことに素直に従ったのが東芝だった。三菱は一番言うことを聞かなかった。だからGEから攻撃されてWHを奪われた。今でも、古い原発の蒸気発生器修理のトラブルで訴えられたり、MRJの納期を遅らされたり、とかの、嫌がらせを受けて大変だ。日立は前はGEの意向に従っていたが、途中で嫌になり徐々に距離を置き始めている。そのため火力発電事業を三菱と日立は合併させた。

そして、最後までGEに従い続けたのがT芝だ。WH買収以外にも、N室T蔵さんが郵政公社の初代社長になりアメリカに郵貯の金を貢いだり等の、至れり尽くせりをアメリカに繰り返した。そしてその結果が、今の状況なのだ。

福島事故の影響が誤算だったと、色々書かれているが、震災が起こらなくても、GEの当初からのシナリオに、AP1000が難しくなったらT芝を見捨てるパターンが想定されていたと、私は思う。今回それが早めに来ただけの事では無いのか?

安部ポチ政権と自民党議員の皆さんよ、これだけアメリカにに尽くしてきたT芝の無残な姿を見て、一体どの様に思うのだ?これでもアメリカ様にヘイコラとヨイショし続けて行くつもりなのか!?日本の国自体がボロボロにされるまで、このままヨイショし続けるしかないのかね、政治家と役人の方々??

白人達からみると、日本は中国という巨大市場を活性化させるための、導火線というか、触媒、というかスターター、みたいな物にすぎなかったのだ。中国が自力で経済発展できるまでの咬ませ犬だったのだ。そしてもはや利用価値の亡くなった日本は、ボロボロになるまで毟られるだけなのだ。

こうなったらT芝は、中国と交渉してAP1000の技術ライセンスと特許を無料で公開する条件で、ABBIとかから融資を受けたたらどうか?中国はAP1000のライセンスを欲しくて仕方ない筈だ。5000億円位の金なら中国はポンと出すだろう。そしたら半導体事業も残したままT芝は立て直せるのではないかね?それでもアメリカ様に付いて行くかね?相手がヤクザなDV男で散々暴力を振るわれても、これからも我慢します、てなことかね?

相田英男 拝

8067浅川京華 投稿日:2017/02/13 23:40

【1744】[2090]戦争放棄は素晴らしいか?

最初に、森本様、会員専用掲示板の方で、お礼をありがとうございます。では、本題に移る。答えは「別に素晴らしくはない。素晴らしい所か、とてつもなく恐ろしい事である」。昔、浅田彰氏が、日本の憲法九じょう(じょうの漢字が出ないので、これで失礼)について「戦争をするくらいなら、他国に攻め込まれても、無抵抗のまま殺されよう、という憲法」と述べていたが、九じょうについては、この考え方が、最も妥当と思う(ちなみに私は、正しい、という言葉は、滅多に使わない。正しい事など存在しない、すべては比較的でしかない、こちらとあちらを比べたら、どっちがマシか、でしかない、というのが、私の価値観、世界観である)。そして私は、こういう憲法九じょうを支持する。戦争に正当防衛など存在しない。戦争責任などと言うが、戦争とはもともと、責任など取れるようなものではない、一度やったら、取り返しのつかないものである、という事くらい、歴史を見れば分かる。だから私は、自発的にはもとより、他国が日本に攻め込んできたとしても、戦争をすべきではない、その時は、総自決した方が良いと思う。それが平和を愛する素晴らしい行為だから、ではない。無抵抗のまま殺されるなど、とてつもなく恐ろしい事である。私だって、そんな事は、出来れば避けたい。が、加害者になるより、その方がマシだと、冷静に考えて思うからだ。戦争をして生き残って、その後、又、戦争責任を取れ、補償しろと言われて、何が嬉しいか?

8067浅川京華 投稿日:2017/02/12 21:42

【1743】[2089]今こそ大政奉還を 3

天皇退位問題について発言している会員は、私と森本さんの二人だけのようですが、特例法が通ったら、日本の誤った道への大きな一歩だと思うので、私はこの事について、執拗に発言する。その前に「今こそ大政奉還を 2」で、現在残っている世界の王室は、日本の皇室以外すべて、女子の継承を認めていると言ったが、これを「世界のほとんどの王室は」と訂正する(多分中東の王室などは、女王など認めていないだろう)。本題に移る。47才で突然死した高円宮という人がいた。昭和天皇寄りの人間が皇室周辺を占めていて、今上天皇は見下されている、という印象を、私は昔から強く持っているが、その中で高円宮は、数少ない今上天皇崇拝者だった。現皇太子夫妻とも親しかった。高円宮が今上天皇について「歴代の天皇の中でも、あれだけの人はいない」という旨の発言をしたこともある。その高円宮が、40代で急死したのは、つくづく惜しかった。今も生きていたら、今回の問題についても、今上天皇を支持し、今上天皇の意志に反した動きを、表立って批判しただろう、と考えていて、ふと思った。高円宮はスポ―ツマンで、スカツシユをやっている最中に突然死した。若くて丈夫な人が、やり慣れているはずのスポ―ツ中に突然死する、というのは、あり得ない事ではないから、私も当時、その死の報を、意外に思っただけだった。しかし、今上天皇は、進歩的(古い表現だが)と昔から言われていた(つまり、危険視されている存在だった)。その崇拝者の若い皇族が突然死するなど、考えてみれば不自然だ。あれは暗殺だったんじゃないか?私は今まで聞いた事はないが、暗殺だという噂が、あるいは、当時からあるんじゃないか?と。

副島隆彦 投稿日:2017/02/10 05:38

【1742】[2087]安倍は、アメリカに51兆円も、貢ぎ金をもってゆく。何ということだ。

副島隆彦です。今日は、2017年2月10日です。

 安倍晋三首相が、トランプ大統領に、取り入るために、明日11日(アメリカでは10日)に、持って行く日本からの資金は、なんと4500億ドル(51兆円)だそうだ。 

 これを、日本国民の年金の積立金(GPIF、ジー・ピー・アイ・エフ と言う)から、持ち出すようだ。 いくらなんでも、大抵のことには驚かない、私であってもビックリだ。

 トランプが、娘のイヴァンカまで連れて、フロリダ州の「トランプ・ゴルフ場」まで、ゴルフをしに行く。どうも、イヴァンカというのは夫のジャレットと共に、相当に貪欲な女のようだ。この理由は次回、書く。

安倍は、トランプのお供というか、自ら進んで子分になりに、べったりと付いて、キャディ(元々は、young lad ヤング・ラッド、と言う意味で、貧しい少年たちの仕事だった)をやりにゆく。 日本は、アメリカに51兆円も、一気に貢(みつ)ぐのだ。

(転載貼り付け始め)

「 安倍首相のアメリカへの貢(みつ)ぎ金(がね)  一晩で51兆円 ! 」

2017/02/09   大井幸子(おおいさちこ)氏 の 文 
http://www.globalstream-news.com/ohi-report/post-18456/

 2月10日の日米首脳会談に世界が注目している「トランプへの土産」がある。米国への経済協力の原案は既に日本の新聞でも報道されているが、特に目を引くのが、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)による米国インフラ事業への投資である。

 この原案では米で数十万人の雇用創出につなげるという効果を謳っている。総額4500億ドル(約51兆円)の土産の見返りに、安倍首相はフロリダのトランプ御殿(別荘)に招待され、ゴルフも共にする。一晩の会談で51兆円を持って来てくれる日本とは何と気前が良いのだろう。

関連記事
日経新聞 2017年2月2日 
「公的年金、米インフラに投資 首脳会談で提案へ 政府、雇用創出へ包括策」
http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS01H5E_R00C17A2MM8000/

FT紙(英フィナンシャル・タイムズ紙) 2017年2月7日  
”Shinzo Abe drums up business pledges to woo Trump”,
https://www.ft.com/content/cdae8542-ed22-11e6-930f-061b01e23655

 私の米国の友人は「米国にとっては良いかもしれないが、日本の将来にとっては良くないでしょう」と心配のメールをくれた。

私の日本人の友人は、「GPIFから、アメリカにカネをつぎ込むとは、日本にもいよいよカネがないとしか思えない。国民に将来支払われる年金が、米国のインフラに投資されて回収できなくても文句も言えないだろう。今でさえ年金受給額が減っているというのに、日本の若者がかわいそうだ」と悲嘆に暮れていた。

(転載貼り付け終わり)

副島隆彦です。 上記の文は、 大井幸子氏という、アメリカのNYの金融業界で、10年以上の長い期間、金融トレイダーとして働いて、実践での経験を積んだ女性で、帰国後、独立して金融コンサルタント会社を開いている。 私、副島隆彦の古くからの(小室直樹先生の小室ゼミ。もう30年前 )友人である。 大井女史は、多くの貴重な、金融情報を発信している。 以下に行って読んで下さい。

http://www.globalstream-news.com/ohi-report/post-18456/

副島隆彦です。 日本の政府がやっている 日本国民の 大切な、今や、命の次に大切な、いろいろの 年金の 運用組織( GPIF, ガヴァメント・ペンション・インヴェズトメント・ファンド)から、安倍が、勝手に持ち出して、アメリカの このように湯水のごとく、「くれてやる」、「差し上げる」、「召し上げられる」、「這(は)いつくばって奉納(ほうのう)する」のが、こんなに巨額でいいのか。

 いくら、「安倍ちゃん、頑張って」の安倍支持派の 国民でも、少しは青ざめたらどうだ。

 「いくらなんでも、ここまで、アメリカの属国をやるとは! これじゃ、もう、奴隷じゃないか」 と、 日本の右翼たちは怒らないのか。 これだけ貢がされても、それでもなお、、チャンコロ、ロスケ(ロシア)、朝鮮人、からの攻撃がコワイから、アメリカさまの 軍事力に守ってもらわなければいけないから、だから、言われたとおりに、お金を差し出す、というのか。 

 日本国民の 地獄の暮らしの 実態、実情 が、すでに、あちこちに、ボロボロと露見しつつある。 

 私、副島隆彦が生きている、出版業界、書店、出版社も、すでに、地獄の状態になっている。どんどん潰(つぶ)れつつある。私クラスの一番、本が売れる書き手、作家でも、自分が食べるのが精一杯になってきた。本当だ。「まさか、そんな」は、通用しないのだ。

 みんな、自分の足下を見てみるがいい。 まさしく、ひとりひとりが、赤貧洗(せきひんあら)うが如(ごと)し、になってきている。 私は、大げさに、誇張で書いているのではない。 

 すでに決意した餓死者( 職と収入口をあきらめて、食を、自ら断つ、ことでの衰弱死をする者)たちが、どんどん出ている。 福祉が、どうの弱者救済が、どうの、の段階では無い。健康な日本国民までが、死につつあるのだ。51兆円も、トランプに、お土産で、持参する、安倍晋三、という、こういう“ザ・カルト・オブ・靖国(やすくに)”の男を、日本国民は、一体、いつまで、のさばらせて、首相をやらせておくつもりか。

 国民の方が、先に死んでしまう。いくら、トヨタ以下の、日本の優秀な輸出大企業3000社の、経営者、社員、技術者、労働者たちが、いくら、必死に働いて、死ぬほど苦労して、貿易で利益を出して、外貨を稼いで、それが税金になって、日本国民を食べさせている、と言っても、もう限界だ。こんなにアメリカに、毎回、毎回、年金のカネまで、ふんだくられるようになっては。もうスッカラカンにされ、何も無くなる。

 日本で、貧者たちの、飢えた若者たち、年金がどんどん減額になっている老人たちも、による 暴動が起きないのが、不思議だ。 このままだと、暴動が起きるだろう。

 私、副島隆彦の 予言(近=きん=未来予測)は、当たるからな。 私の脳に、ビリビリと、こういうオラクル(oracle 託宣、神託)がどうしてもやってくる。 

副島隆彦 拝

関本克良 投稿日:2017/02/08 06:15

【1741】[2086]ネット右翼??

迷惑メールが届いています。「ネット右翼??」と言われる人びとの活動でしょうか。私は日本軍性奴隷制度(日本軍慰安婦制度)の問題の研究もしているので、その関係で2014年に国連人権委員会に日本友和会の国連代表として参加していたときに、ジュネーブでたくさんの「右翼??」と呼ばれる方々と出会って、ネット上でいろいろと私の宣伝をしてくれていますが、まあ「ご苦労さん」というところです。

彼等と会話して驚いたのは、会話が通じないということでした、、、本当に会話が通じない、隣の国の人は人間ではないというような話しかしない。この人たちは大丈夫だろうかと、この人たちのために、心配している。

この問題では、日韓合意がされた時点である意味、研究意欲を失いかけている。というのが、日韓政府の政治の駆け引きのため、日韓の「取引材料」として処理された印象が強い。政府がその程度のことしかしないのなら、真剣に研究するのが馬鹿らしくなっている。

なぜこの問題を研究したのかは、日本の世界戦略のためにアジアとの和解が重要だと考えたからであり、東アジアの共同体構想の実現が必要だと考えるからです。根本にはドル基軸通貨の円高問題があり、アジア地域通貨の実現が必要だと考えるからです。かなり遠回りの運動方針ですが、、、

余談が長くなりました。まあ、こういう人間です。

性奴隷問題について

多くの日本軍「慰安婦」が騙されて誘拐されている【事実】
https://fellowship-of-reconciliation.jimdo.com/

長崎地裁判決(1936年)

「安太郎は上海において帝国海軍軍人を相手とする海軍慰安所なる淫売屋を共同にて経営することになし 同所に女を送らねばならなぬが 女を雇うについては売淫の事を隠して女給として雇うがよいと申したり」

「安太郎ハ上海二於テ帝國海軍軍人ヲ相手トスル海軍慰安所ナル淫賣屋ヲ 藤田稔ト共同ニテ經營スルコトニ爲シ 同所二女ヲ送ラネハナラヌカ女ヲ雇フニ付テハ賣淫ノ事ヲ秘シ女給トシテ雇フカ良イト申シタリ」

参考までに。

国際法と国家の法的責任に関する考察 : 日本軍「慰安婦」問題と被害者の損害賠償請求権を焦点として
http://opac.tenri-u.ac.jp/opac/repository/metadata/3239/GKH022907.pdf

以上です。

関本克良 投稿日:2017/02/06 03:05

【1740】[2082]法と「正しさ」について

初めて投稿いたします。私立大学の専任教員をしておりますが、学士は中国研究、法学修士、学術博士を取得しました。

中国の社会福祉を研究していますが「福祉」とは何かの研究から、人権研究を進めたのですが、現在の「人権」概念がなかり根拠のないものであると考えています。権利とは何かについても重要ですが、まずは、権利(主観的法)を客観的に規定する客観法としての法について書いていきます。

参考文献は、法哲学者の水波朗(1922年10月3日(大正11年) – 2003年(平成15年)7月31日)九州大学名誉教授、元久留米大学教授、専門は法哲学)の著作です。

私は、自然法について論じる際に、ホッブズが人間の自然状態(人間の本性)を「戦争状態」と定義していることに批判的な意見をもっています。

ホッブズは『リバイアサン』などで、人間の本性=戦争状態であることから、自己の生存のためにあらゆる手段をとることが「自由」として認められ、これが「自然権」であるとしています。このあたりが、自由=権利、自由権的基本権こそが、権利の本質であるように語られる論拠になっているように理解しています。

人権の概念がよく分からないのは、ホッブズが人間を「戦争状態」と定義したことによって、どうしても人間の本性である「戦争(生存競争)」と「人権(特に社会権)」とが整合性をもてないことにあると考えています。基本的に、権利の本質が「自由」であることにも疑問をもっています。

水波は「自由」とは「法が禁止していない範囲の自由」であるとして、法が禁止しない範囲とは、法規範の外にある範囲となるために、自由という権利は法的には存在しないと言っています。つまり、自由という権利はないと。既存の法学からすればかなり破壊的な意見で、こうした論文を書こうとしてもどこも受け付けてくれそうにありません。

ホッブズが人間を「戦争状態」と言ったことも論駁しなければならないのですが、自然法を考える際には、法とは何かをまず考えなければなりません。

水波の自然法論は、一般的にトマス主義自然法と呼ばれますが、トマス・アクイナスがとった伝統的な立場をとるようです。水波門下では、人間の自然状態は補完性原理であり、共同善をその目的とするようです。なぜ、補完性となるのかというと人間の本性は「家族関係」であり、家族関係は決して「戦争」ではなく、補完性(隣人の不足分を補い合う関係)であると考えています。私は補完性原理のほうが、人間本性の定義として正しいと考えます。

ホッブズがどうして人間本性を「戦争状態」としたのかは不明ですが、ホッブズは、人間の定義において、肉体と霊魂の二元論をとったデカルトの影響を受けて、ホッブズが人間を「過度に肉体的な存在」として捉えたことにあると考えています。

ここから、ホッブズ以降の哲学者が、人間に対する学問を快楽主義(功利主義)、経験主義に向かわせ、経済学では効用学説がおこり、法学では人定法主義(法実証主義)がおこった、その源流はホッブズにあると考えています。

私は、ホッブズの人間本性論=戦争状態の批判が現代社会科学において大変重要であると考えています。功利主義に対しても批判的な意見をもちますが、同じ意味でホッブズの影響が大きいと考えています。つまり、人間=肉体とし、生命=最高善、死=最高悪とする快楽と苦痛のみを基準とする哲学に対する批判が必要ではないかと。

トマスアクイナスは、水波の意見に従えば、人間とは肉体と霊魂の完全なる結合であるとして、この両者は不可分であると考えるようです。デカルト以降の哲学では、どうも両者が分離しており、肉体(経験主義)と霊魂(理性論・観念論)が分離して、イギリス経験論とドイツ観念論の流れを形成したと理解しています。つまり、ホッブズは、デカルトの肉体的な哲学のみを採用したと。

もう一つというか、最も重要な点のみを書きます。それは、「正しさ」とは何かについての自然法論の意見です。

トマスアクイナスはアリストテレスからアイデアを得て、自然法を確立したようですが、最も重要なことは、アリストテレスが「正」と「正義」を分けた点にあるようです。ここでは「正=事物の本質」が決まらなければ「正義(正しさ)」が生まれないと考えます。私は学生にはよくこういいます。ここにペットボトルがある、ペットボトルの本質は「液体を入れる」ことであると、これがペットボトルの本質(正)である。ペットボトルの本質(正)が決まれば初めて、ペットボトルにとって、液体を入れることは「正しい」と言えるのだ、と。

ここから、事物の正(本質)が特定されなければ、その事物にとって「正しさ」が決まらないのだということに気づきました。この点が、自然法の最も重要な点のようです。

トマスアクイナスは、これを受けて「法」と「法律」を分けています。つまり、「法」とは「事物の本質」であり、「法」が決まれば初めて「法律(正しさ、~すべき、当為)」が生まれるのであると。この思考方法は演繹になるので、哲学や倫理について論じるには、演繹法がやはり重要ではないかと思っています。

余談ですが、王陽明の陽明学の「致良知」も演繹であり、朱熹の「格物致知」が帰納の思考法ではないかと、王陽明は事物の本質が各物によって異なるという、帰納的思考(正義の相対化)を批判したのではないかと、直感的に考えています。

思いつくまま書かせて頂きました。
論理の細部に間違いもあるかと存じますが、宜しくご批判ください。

「副島隆彦の学問道場」事務所 投稿日:2017/02/04 13:53

【1739】[2081]2/1~2/2に発生したアクセス障害につきまして

「副島隆彦の学問道場」事務所の須藤と申します。
2/1明け方から2/2夕刻頃にかけまして、「学問道場」サイトにアクセス出来ない状態が続いておりました。
常日頃「学問道場」を閲覧していただいております皆様には、
ご心配、ご不便をおかけしてしまい、深くお詫び申し上げます。
障害の原因は、サーバー会社に問い合わせましたが、まだ分かっておりません。
障害の発生していた間、取り急ぎ「学問道場」全体のデータのバックアップと、別の予備サーバーへの移転を試みておりました。

本サイトはひとまず復旧しましたが、今後の対策として、サーバーの強化、等を考えております。
「学問道場」閲覧に障害が起こらぬよう、全力を尽くして参ります。
色々、至らぬことが多く、この度は本当に申し訳ございませんでした。