重たい掲示板
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Loginはこちら【1783】[2136]これからは、どんどん「次の新しいこと」を書きます。 「ヒラリーを逮捕、投獄せよ 」が始まった。
副島隆彦です。今日は、2017年5月15日(月)です。
私は、ずっと、次の一冊の本を書くことに神経を集中させていました。この2ヶ月、ほとほと疲れ切りました。へばった。
本当は、もっと弟子たちを育てるための、彼らの文章への指導をして、面倒を見てあげなければいけないのに、自分の本書き、資料調べばっかりに熱中して、これではいけない、と反省しています。
その一冊の本は、「ニーチェに学ぶ 奴隷をやめて反逆せよ! まず知識・思想から」という本で、来月、6月中には出版されるでしょう。この本を書くことで、本当に疲れ切りました。こんなに自分の脳を磨(す)り潰(つぶ)すように、使ったのは久しぶりです。
この「ニーチェという大(だい)思想家についての本」を粗(あら)く、書き上げたのが、5月8日でした。そのあと、すぐに、ここの重たい掲示板に、私の、最新の世界政治の動きへの分析と、予測をしなければ、と思ったのですが。体と頭が、動かなくなりました。と言っても、何かがおかしくなった訳(わけ)ではありません。
頭の疲れが取れなかった。頭の芯(しん)から疲れました。 ニーチェ(1844-1900)という偉大な男の書いたものと真剣勝負で付き合って、それを、自分のコトバで、なんとか評論しようとして、ニーチェの人生の一番大事なことで、ニーチェ思想の根幹、核心を描ききろうとしたので、私の脳と体が打撃を受けた。その疲れがようやく取れたのが、昨日です。
出版社は、「早く書け、早く仕上げろ」と、本当に、むさ苦しい人間どもで、自分の商売、すなわち、出版社としての売り上げのことしか、考えない、下賎なやつらだな、とブツブツ言いながら、この2ヶ月が過ぎた。 あいつの 頭をたたき割ってやろうかな、と思ったこともあります。
連休の間も、ずっと苦しんでいた。朝から晩まで、ずっと考え詰めて、資料を調べて、それで、倒れるように寝込む。そして、朝の4時頃には、ごそごそ起き出して、それでまた、同じことをする。 牢屋に入っているのも、こんな苦しさかな、と思った。
5月9日(日本では10日)に、ドナルド・トランプが、ジェイムズ・コーミーFBI(米連邦犯罪調査=インヴェストゲイション=庁)の長官のクビを切った。そのあと、数日、アメリカのメディアが、騒いでいた。トランプの鮮(あざ)やかな、高官の斬り方だった。
このことで、ぐだぐだ言っている、日本のテレビ・新聞もあるが、「なぜ、FBI長官を解任したのか?」 に対して、「コーミーは、いい仕事をしなかったからだ。それだけだ」
“ He was not doing good job .”( ヒー・ワズント・ドーィング・グッド・ジョブ)
とトランプは答えた。
そのとき、私は、10日の朝のテレビで、朝のABCのニューズを見ていただけだが、なんと、トランプの脇(わき)、隣には、大統領執務室(オーヴァル・ルーム Oval Room ) の隣の、暖炉(マントルピース)の部屋の隣の席に、ヘンリー・キッシンジャーが、座っていた。ふつうは、招待した国の、首相や、大統領や国王が座る席だ。
この日は、ラブロフ・ロシア外相が、ホワイトハウスに来ていた。キッシンジャーは、ラブロフと、「米、中、ロの3大国で、どうやって、北朝鮮の核兵器を取り上げるかの、(「3巨頭会談の」話し合いの内容を詰める)ために来ていたのだ。
さっき、ちらと、さる筋から連絡があって、耳に挟んで聞いた話では、この米、中、ロの3巨頭会談 (私、副島隆彦が、世界に先駆けて言い出した、 第2次ヤルタ会談体制だ)を開くことがきまったようである。
今の、トランプ政権の ムニューシン財務長官も、ティラーソン国務長官も、キッシンジャーの長年の子分(教え子)なのであって、トランプが付き合って来た人間たちではない。
トランプの最大の仕事仲間は、NYのどぎたない、大型商売の、それこそ自分の体を張って、博奕も張る、カール・アイカーン(規制改革委員会委員長になった。大統領経済諮問委員会・議長にはまだなっていない)だ。
アイカーンたちは、トランプ当選のあの11月9日(現地)の朝までの、金融博奕で、NYの株式を、大暴落(先物で800ドル下げていた)から、その日、9日の現物市場の始まりで、23ドルの上げ(すなわち、トランプ当選暴落 なし)、にまで動かして、それで、自分の金融資産を、倍にしたそうだ。つまり、100億ドル(1兆円)を200億ドル(2兆円)に増やした。 そういう連中だ。
私、副島隆彦が、今、世界の政治を動かしているのは、ヘンリー・キッシンジャー(5月25日で、94歳)だ、と書いて来たとおりなのだ。プーチンとも、習近平とも、ずっと連絡を取って、そして、トランプも、言うことを聞いて、それで、世界は、安定して動いている。北朝鮮が、弾道ミサイルの実験で、一発撃った程度のことで、騒ぐ方がおかしい。「断じて許せない。厳しく抗議する」と、言って、それで、どうするのだ? 日本に何が出来るのだ。
すべて、私、副島隆彦が書いて来たとおり、来年の4月に、アメリカと中国とロシアで、はっきりと片(かた)を付けるから、しっかりと見ていなさい。
肩(かた)を付ける、は、「片」ではなくて、本当は「肩」であって、犯罪者の肩に、入れ墨の筋をいれて非人(ひにん)に落とすことを言う。
私が、以下に載せる、情報だけが正確で、あとは、どうでもいい記事ばかりだった。それは、BBC(英国の国営放送)が、ネット上でタダで見せてくれるサイトの動画のニューズだ。これを見れば、全てのことが分かる。
(転載貼り付け始め)
●「 トランプ氏とコーミー氏 複雑な愛憎の二転三転 BBC」
http://www.bbc.com/japanese/video-39867221
2017年05月10日 BBC
ドナルド・トランプ米大統領は 5月9日、連邦捜査局(FBI)のジェイムズ・コーミー長官(56)を解任した。大統領候補として、そして大統領として、トランプ氏は1年の間にコーミー氏をまずは批判し、次に称賛し、最後には解任するに至った。
まずはヒラリー・クリントン氏の私用メールサーバー問題、やがてはトランプ陣営とロシアとの関係が、2人の関係を二転三転させた。フランツ・ストラッサー記者が振り返る。
http://www.bbc.com/japanese/video-39867221
(転載貼り付け終わり)
副島隆彦です。このBBCの上記のネット上の動画を見れば(誰でも見れる)、はっきりと、5月2日付けの、トランプ大統領の、twitter の文が、スーパーインポウズの 形で、日本文で載っている。
トランプの5月2日のツウイッターは、 「 ヒラリー・クリントンにとってコーミー長官ほどありがたい存在はないだろう。悪いことをたくさんやったのに、無罪放免にしてくれたんだから!」とある。
なぜ、ジェイムズ・コーミーJames Comey FBI長官のクビを、トランプが切ったか。それは、この横着者(おうちゃくもの)の、ボナパルティズムの馬鹿野郎を含めて、 誰も、ヒラリー・クリントンを、どうして、捜査当局である、FBIは、しっかりと調査を続けて、そして、彼女を逮捕、起訴して裁判に掛けないのか。の一点だ。
これからは、米司法(しほう))省のジェフ・セッションズ司法長官(米では、最高検察庁の長官 も兼ねる)が、脅えないで、もっと、前面に出て、証拠に基づいて、ヒラリー逮捕に向かうべきだ。
FBIの中には、「なぜ、上の方は、今も、ヒラリー派ばっかりなのか」という不満の怒りが渦巻いている。
このヒラリー逮捕、裁判、投獄の 重要な仕事を、無理やり上から押え付けて、FBIの真面目な捜査官(たたき上げの朴訥な警察官たち)が、たくさん明らかにしている証拠をもとに、やらないのか、というトランプ大統領の当然の、自然な、怒りの行動だ。
BBCは、イギリスの放送局なのに、やっぱり、世界「反トランプ」同盟で、トランプの悪口ばっかり言っている。 「ロシアが、アメリカの大統領選挙に、サイバー攻撃なので介入していた。 トランプ政権は、ロシア(のプーチン)と違法なつながりをしている」という、ことばっかりを言っている。それなのに、上記のBBCの動画では、はっきりと、ヒラリー・クリントン問題こそは、アメリカ政治が片付けなければいけない問題なのだと、描いている。
なぜ、今のまま、ヒラリーを、もう3ヶ月も自由に泳がせているのか。どうして、彼女を犯罪捜査機関(ラー・エンフォースメント・オフィーサーズ)が、捕まえることが出来なのか。このことのおかしさ(奇妙さ)を、皆で、本気で考えるべきなのだ。
これは、大きな政治勢力間(かん)の、ぶつかり合い、闘いであるから、ヒラリー勢力(グローバリスト、地球支配勢力。大きな戦争をしたがっている者たち)の抵抗が激しくて、それで、がっぷり4つで闘っているから、前に進まないのだ、と言うことができる。
あれほど、ヒラリーが犯した権力犯罪(けんりょくはんざい)が重大であるのに、これを裁こうとしない。 彼女が、国務長官になった2009年から、今までの、この8年間、アラブ諸国を、次から次に、順番に戦乱状況に陥れて、かわいそうに、アラブ諸国の人間たちは、殺され、逃げ惑って難民になって他国で、泥だらけの暮らしをしている。
みんな分かっているのに、日本人も何も言え得ない。ただニューズ番組を見ているだけだ。それは、森友(もりとも)学園事件で、あれほどに、安倍晋三と、奥さんの昭恵、そして、稲田朋美(いなだともみ)防衛相の3人が、奇っ怪な宗教団体に入っている、おかしな人間たちであり、犯罪者たちなのだと、分かってきたのに。
森友学園事件で、私、副島隆彦だけが、「安倍晋三は、財務省その他の役所からの、補助金の中から、4億円を、自分の懐に入れた」と書いたのに、誰も、何も、私の書いたことに何も言わない。「ホントですか-?」も言わない。みんな何も言わない。コワイからだ。
百万円、百万円の寄付金、という馬鹿みたいな、話の方に、すり替えられて、そっちを、ぽかーんと口を開けて、見ている。
そうしたら、国民にまったく尊敬されていないと、腹の底から分かっている、安倍晋三夫妻は、いよいよ、その本性(ほんしょう)、正体を現わして、「憲法改正に向かう」と、動き出した。自分たち、おかしな人間集団だけで、団結して、「この難局を乗り切ろう。悲願に向かって突き進もう」だ。
国民の中の、単純人間(いつも単純な頭で生きている者)たちが、「北朝鮮の核ミサイルが、日本にも飛んでくる。コワイ、コワイ」の 策略に載せられるから、それを当て込んで、安倍晋三たちは、突っ走る気だ。
権力者(権力を握っている者)のやることに、庶民、大衆、一般人は、コワイから何も言わない。そして、これは、権力闘争なのであって、権力闘争に、一般人は、加わることはできない、それは危ないから、というまっとうな判断を、それなりに皆(みんな)している。
私、副島隆彦だけは、大きな枠組みの本当のことを言う、書く。たとえ殺されても、構わない。真実を書き続ける。そして、次々と、「これからどなる。その次はどうなる」と、予言者(よげんしゃ)としても、国家戦略家として、死ぬまで、やり続ける。自分は危ないから、遠くから見ているだけにします、というのであれば、それでも、いい。ただし、学問道場の会員になって、私たちの学問、思想、言論での闘いを支援して下さい。
「情報が欲しい、情報が欲しい」、「これからどうなるんですか。その次はどうなるんですか」ばっかり言うな。 私、副島隆彦は、本にも書いて、どんどん発表しているではないか。
私の本をしっかり、赤線を入れながら読みなさい。 今は、本屋に、『アメリカに食い潰(つぶ)される日本経済』(徳間書店、2週間前に発売された)が、並んでいます。買って読みなさい。びっくりするような大事なことを、分かりやすく、分かり易く、どこまでも、分かり易く、はっきりと書いていますから。
今月末(30日)には、『老人一年生』(幻冬舎=げんとうしゃ=新書)という私の本が出ます。これは、「老人になると、あちこち、体が、痛いよー、痛いよー。だが、60歳にならないと、老人の体の痛みは、若い人たちには、分からない。
私、副島隆彦は、自分の身を以て、老人の、痛い、痛い、が分かるようになった」という体験記だ。 出版寸前まで、書名を、『老人は痛い』 にしようとしていたのだが、やっぱり、私が、始めに考えたとおりに、『老人一年生(になった私)』にした。
私は、もう、そろそろ、「次々と新しいことを書くぞ」という気になってきた。どうやら、副島隆彦が言うこと(書くこと)が、近(きん)未来予測として、一番、よく当たっている、と、多くの人たちが気づくようになったようだ。 だから、私は、もう、あまり、「これまでに何度も書きましたが」という、面倒見の良い、いつまでも、落ちこぼれ、頭の悪い人間たちに配慮して、「これ、分かりますか? ここまでの、私の話を分かってくれましたか?」と、羊の群れを纏(まと)めるように書くのを、やめようかな、と考えるよになった。
そろそろ、威張って、次々と新しいことを書いてゆこうかな。自分は、副島隆彦の書くことが、ほとんど分かる、という人たちは、そうしてくれ、そうしてくれと、言うだろう。
だから、今後は、「新しいことを書きます」というコトバを標語にして、その際は、すでに私が、数回は書いたことは、自明(じめい)のこととして、「そんなことは分かってるよ。知っているよ」という人たちを、中心にして、私の言論、評論、思想研究を、やろうと思います。まだ、思う、だけで、どこまで実行できるか、な。
これからは、もっと、もっと、私の、最先端でも、突拍子もないことを含めた、私の考えと、未来予測を、どんどん書いてゆきます。何かあったのかな。副島隆彦があまり書かないな、と、一円も払わないで、タダで、「情報だけ貰えばいいんだ」いうさもしい人間たちは、相手にしない。 私が、一番、大事にするのは、学問道場の会員になってくれている人たちだ。あとのギャラリーは、私の本を買って読みなさい。
私は、自分の今度の、「ニーチェ本」を書き上げることで、あと一苦労しないといけない。当たり前だ、どんな、仕事も、職業というのはキツいものなのだ、と、言うだろうから、その通りだ、と思う。だが、物書きというのは、本当にキツいですよ。毎日、20キロぐらいの全力疾走での半分マラソンをしている感じです。
今にも発狂しそうだ、という感じの脳(のう、頭、あたま)のきつさです。 それでも、私は、この仕事が、生来、向いているから、続けられる。向いて(適性、てきせい)いなかったら、やっていません。どんな人も、自分の職業は、それになんとか耐えられるからやっているのだろう。いい歳(とし)になったら、このことが分かってくる。
ここに集まる人たちは、それでも、自分の目の前の生活に、押しつぶされることなく、血相を変えて、金策(きんさく)や、職探しに明け暮れる、ということはない、余裕が有る分だけで、社会・政治問題に興味がある、という、国民全体から見たら、1%ぐらいの人たちです。
生活に余裕がないと、何も出来ない。それと、自分の体力と知力(思考力)に、わずかでも余裕があるから、それで、副島隆彦の言論に付き合ってくれているのでしょう。有り難いことだと思います。 副島隆彦拝
【1782】[2135]1572年のサン・バルテルミの虐殺が与えた影響について
副島隆彦先生のご投稿の
今日のぼやき(会員専用1971)で、冒頭部分がわかりにくいので、前後の話がつながるように編集してみました。)
(今日のぼやき1971の冒頭部分から引用開始)
話はそれますが、 もう少し前に、フランス国王のアンリ2世(1519-1559)というのがいる。この人は相当に苦労して国を治めたんです。もうどうしていいかわからない状態でした。
アンリ2世は、カトリーヌ・ド・メディシスという女性を奥さんにもらったんですね。カトリーヌ・ド・メディシスというのは、「メディチ」ですから、イタリアの大富豪のメディチ家の娘なんです。これは、「偉大なるロレンツォ王」と呼ばれる、私の大好きなフィレンツェにいた、貴族とも自称しない、また、国王でもないのに、実はフィレンツェの最大実力者だった、ロレンツォ・デ・メディチの姪っ子になります。そのカトリーヌ・ド・メディシスがフランス国王と結婚したんですよ。1533年のことです。このアンリ2世は、有名な予言者のノストラダムスにその死を予言されたことでも知られる人物です。1559年に馬上のやりの試合で、目を貫かれて、それで死んでしまうのです。
カトリーヌはアンリ2世とノストラダムスの二人に入れあげていたんですけどね。

カトリーヌ・ド・メディシス(写真)
その結婚から約40年後に、アンリ4世(1553-1610)はシャルル9世の妹・マグリット・ド・フランスと結婚しました。
(田中進二郎加筆ーーアンリ4世の女好きは大変なもので、一生の間に50人の愛人をつくったといいます。その最初の奥さんがマグリットです。二番目に妃となったのが、さっき出てきたカトリーヌ・ド・メディシスの姪(遠縁)のマリー・ド・メディシスです。この人はアンリ2世の妃のカトリーヌとは違って、浪費家でろくでもない女なんですが、王子ーのちのルイ13世ーを生んでいて、1610年にカトリック勢力によってアンリ4世が暗殺されると、摂政に就きます。そして、夫のアンリ4世が認めた信教の自由を全部消してしまうんですよ。息子のルイ13世は大きくなると、この母親のマリーを追い出して親政を開始します。しかし、それから後も母子二人の対立が長く続きます。これを調停したのが、前回-今日のぼやき1970-に登場したリシュリューです。ここからルイ13世の信任が厚くなっていって、1624年にリシュリューは宰相の座に就くことになります。ー田中加筆終わり。)
話を戻して、アンリ4世がマグリット・ド・フランスと最初の結婚をした結婚式の夜、パリの町中でプロテスタントたち2万人ぐらいが虐殺されます。この実行犯は、カトリックの突撃隊というか、さっき言ったフランス右翼の警察や軍隊みたいな連中に殺されたんです。これが世にいう「サン・バルテルミの虐殺」です。1572年のことです。
(以上、副島隆彦先生の今日のぼやき1971 引用終わり)
田中進二郎です。「サン・バルテルミの虐殺」のときに、イギリスの一人の外交官がパリでこの大事件を目撃しています。それは、のちにエリザベス1世のイギリスでスパイマスターになる、フランシス・ウォルシンガムという人物です。
イギリスではテレビ映画『エリザベス』やその続編の『エリザベスーThe Golden Age』
に登場するので有名だそうですが、ウォルシンガムはイギリスの諜報機関を設立した重要人物です。彼について、佐藤優監訳の最新刊『MI6対KGB-英露インテリジェンス抗争秘史』
(レム・クラシリニコフ著 松澤一直訳 東京堂出版刊)には次のように書かれています。
ウォルシンガムは、若い時にイタリアのパドヴァ大学で法学を学びながら、イエズス会士ともつながりを持っていた。この頃にマキャベリの『君主論』を研究した。そして、カトリック教会の異端審問の制度について精通していく。しかし、パリでサン・バルテルミの虐殺を目撃して、その残忍さにカトリックへの憎悪をつのらせます。イギリスに帰国すると、
メアリー・スチュアート(スコットランド女王 「血のメアリー」で有名なメアリー1世とは別人)の一派から、エリザベス女王を守るために、諜報機関を作り上げていきます。イギリスではその頃に郵便制度が始まっていますが、ウォルシンガムは郵便物を検閲することをやっています。
メアリーを泳がせておいて、エリザベス女王暗殺を命じる手紙をつかんだあと、一斉逮捕します(1586年バビントン・プロット事件)。
首謀者のバビントンとメアリーは、手紙を暗号で書いてやりとりしていたが、それらの手紙はすべてウォルシンガムのもとで写しがとられ、かれが雇い入れたトマス・フェリペスという暗号解読家のもとで解読されていた。そしてウォルシンガムは、メアリーがエリザベスの暗殺計画にかかわっているという決定的な証拠をつかみます。
そのあと、イエズス会の秘密警察さながらの拷問をメアリー一派に加えていきます。そして、メアリーは処刑される(1587年2月)。これは、スペインの無敵艦隊との決戦の前年です。ウォルシンガムは、スペインの重要な港湾都市にスパイを配置して、無敵艦隊の動きを逐一報告させていました。そして、エリザベス女王の愛人とも言われる海賊のキャプテン・ドレイクに指示を出しています。それから、スパイを通じて、イギリスの偽情報をスペインに流していきます。こうして、無敵艦隊はイギリスに敗れることになります。ウォルシンガムの作り上げた諜報機関の原理原則は、このあとも引き継がれていって、現在のMI6(イギリス対外諜報機関)、MI5(国内諜報機関)にも脈々と受け継がれている、と『MI6対KGB』には書かれています。
つまり、ウォルシンガムはイエズス会の秘密警察のしくみを盗んで、イギリスの諜報機関を作り上げた、というわけです。そのきっかけが、1572年のサン・ヴァルテルミの虐殺だったことを思うと、この事件が与えた衝撃の大きさが分かりますね。
田中進二郎拝
【1781】[2134]2017年5月28日開催の第37回定例会についてのお知らせ(SNSI・古村)
SNSI・副島隆彦の学問道場研究員の古村治彦です。
本日は2017年5月8日(月)です。
2017年5月28日(日)に開催いたします第37回定例会・講演会まで残り3週間となりました。定例会・講演会に関し、この場をお借りしまして、お知らせをいたします。
これまでに多くの皆様に参加申し込みをいただきまして、ありがとうございます。引き続き参加申し込みを承っておりますので、宜しくお願い申し上げます。
<<講演会のお申込みはこちらへどうぞ>>
http://snsi-j.jp/kouen/kouen.html
お申し込み後に参加人数の変更やキャンセルがある場合には早めにお知らせください。
2017年5月8日までに参加費をお振込みいただきました方には本日、ハガキを発送いたしました。お届けまで今しばらくお待ちください。今週末(2017年5月14日)までにお届けできない場合には、お手数をおかけし恐縮ですが、下記連絡先までお知らせくださいませ。
【連絡先】
Eメールアドレス:snsi@mwb.biglobe.ne.jp
電話番号:048-788-1837
副島隆彦先生の最新刊『アメリカに食い潰される日本経済』も発売となり、全国書店でも並んでおります。是非、お求めくださいますよう、宜しくお願い申し上げます。
昨年11月に鳩山由紀夫元首相をお迎えして開催しました定例会を収録したDVDも発売されておりますので、宜しくお願い申し上げます。
<<DVDのお申込みはこちらへどうぞ>>
https://snsi.jp/shops/index#dvd
宜しくお願い申し上げます。
副島隆彦の学問道場
古村治彦拝
【1780】[2133]瀬戸内寂聴氏、美輪明宏氏について
瀬戸内寂聴氏を目にする度「インチキ尼さん」「スキンへツドのタレント婆さん」と不快で、パツと見るのを止める。キリスト教の修道女も、そうだと思うが、出家とは、世を捨てる、という事だ。ならば、マスコミに出てきて、エラそうな事を色々言うのはおかしい。たとえ日本が戦争を始めて、滅びようが、無関係でいるべきだ。仏教の開祖であるおシヤカ様は、ある国の王子だったが、出家するなら、子供を踏んでいけと言われて、本当に子供を踏んで出て行った、更に、自分の国に、他国が攻め込んできたのを見捨てて出て行った、と聞くが。次、美輪明宏氏について。これは、辛酸なめ子氏も指摘していたと思うが、美輪氏はどう見ても、エリート、セレブとは無縁な、周刊誌的な低俗な世界から這い上がった人物だと思うが、にも関わらず、周刊誌的な低俗なものを毛嫌いし、高級な文化やら芸術やらこそ素晴らしい、そして自分は、そういう本物が分かる本物の貴婦人だ、と思い込んでいる、根本で、エラいカン違いをしている人物だと思う(余談だが、そもそも男を貴婦人とは言わない。もし、いわゆる性同一性障害で苦しんでいる、などという人が、これを見ている人でいたら、是非『1961人間の原型は女であるという事実』を読んで頂きたい。性同一性障害なんていう考え方は間違いだ。別にこれは、障害、病気では無い、本当の事でしかない。俗に言う、性同一性障害の人がおかしいのではない、女はこうだ、男はこうだ、という常識の方がおかしい、という説は本当だ、というだけだ)。
【1779】[2132]2017年5月28日開催の第37回定例会についてのお知らせ(SNSI・古村)
SNSI・副島隆彦の学問道場研究員の古村治彦です。
本日は2017年4月28日(金)です。
1か月後の2017年5月28日(日)に開催いたします第37回定例会・講演会に関し、この場をお借りしまして、お知らせをいたします。
これまでに多くの皆様に参加申し込みをいただきまして、ありがとうございます。引き続き参加申し込みを承っておりますので、宜しくお願い申し上げます。
<<講演会のお申込みはこちらへどうぞ>>
http://snsi-j.jp/kouen/kouen.html
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第37回 副島隆彦を囲む会主催定例会
「ディヴィッド・ロックフェラー死後の世界新秩序“G3”を大予言する」
講師:副島隆彦先生、中田安彦研究員
開催日 2017年5月28日(日曜日)
会場 「日本建築学会 建築会館ホール」
アクセス
■JR「田町」駅,都営地下鉄「三田」駅(浅草線・三田線)
会場住所 〒108-8414 東京都港区芝5丁目26番20号
TEL:03-3456-2051 FAX:03-3456-2058
※定例会の予定等についてのご質問は、囲む会(メールアドレス:snsi@mwb.biglobe.ne.jp、048-788-1837)へ、お問い合わせをお願い致します。
「日本建築学会 建築会館ホール」へは、交通アクセスについてだけ、お問い合わせ下さい。
【当日の予定】
開場 12:15
開演 13:00
終了 16:30
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お申し込み後に参加人数の変更やキャンセルがある場合には早めにお知らせください。
お申し込みフォームでお申込みいただきますと、メールでお返事を差し上げております。しかし、携帯電話のメールアドレスでは受け取れないということが起きる場合がございます。また、お返事メールが迷惑メールやスパムメールに分類されることもございますので、ご確認をお願いいたします。お返事メールがお届けできていない場合には、お手数をおかけし恐縮ですが、下記連絡先までご連絡ください。
参加費のお振込みをいただいた方には確認のメールをお送りしております。2017年4月26日(水)までにお振込みをお済ませの方で、まだ確認のメールを受け取っていないという方は、お手数をおかけし恐縮ですが、下記連絡先までご連絡ください。
【連絡先】
Eメールアドレス:snsi@mwb.biglobe.ne.jp
電話番号:048-788-1837
参加費をお振込みいただきました方には、大型連休終了後の「2017年5月8日」以降に入場券となりますお葉書をお送りいたします。
副島隆彦先生の最新刊『アメリカに食い潰される日本経済』も発売となり、全国書店でも並び始めております。是非、お求めくださいますよう、宜しくお願い申し上げます。
昨年11月に開催しました定例会を収録したDVDも発売されておりますので、宜しくお願い申し上げます。
<<DVDのお申込みはこちらへどうぞ>>
https://snsi.jp/shops/index#dvd
宜しくお願い申し上げます。
副島隆彦の学問道場
古村治彦拝
【1778】[2131]今こそ大政奉還を 6
4月25日、出勤したら、ノ―トに「弾道ミサイル落下時の注意事項」という送りが。パニツクになるのは分かっていたが(大笑)。職場の連中に「日本にミサイルは飛んで来ないよ。何でかっつうと、トランプは、北朝鮮の現体制を潰したいだけで、アジア全体で戦争させる気はないからだよ。ヒラリーだったら、アジア全体を戦場にしたろうけど、という事だって、確かな情報だよ」と私ゃ断言したが、私がそんな事を言う迄もなく、みんな、前述の送りに、ゲラゲラ笑うばかりだった(今の所)。テレビで、日本には核シエルタ―がない、こんな国は日本だけだ、とか言ってたが、日本は憲法で、正式に戦争放棄してるんだから、そんなもん、あるわけねぇじゃねぇか、今更何言ってんだ、と呆れた(本当に、憲法で正式に戦争放棄しているにも関わらず、こういう国民教育をきちんとしてこなかったから、こんな的外れな事ばっかりいうのだ)。日本は戦争放棄しているから、自発的はもとより、他国から攻め込まれても戦争はしない、その時は、無抵抗のまま殺されるのである。しかし、どんな状態になっても、日本は絶対戦争をしない、と言いはれる政治家なんて、一人もいないんじゃないか?という事が、目下の最大の不安だ。どうせ、湾岸戦争の時みたいに、米国に媚びて、流されて、自衛隊派兵とかしてしまうんじゃないか、と。だったらやっぱリ「今こそ大政奉還を」ではないか。どんな状態になっても、日本は絶対に戦争はしない、と押し通せる人など、今上天皇しかいないじゃないか。
【1777】[2130]フランス大統領選挙を分析する。 マクロンが勝つだろう。
副島隆彦です。 今日は、2017年4月24日(月)です。
フランス大統領選挙の投票結果が今朝、出た。以下に載せる新聞記事は、開票率70%でのもので、「 マクロンと ルペンの双方が、23%ずつ」となっている。フィヨンは19%だった。
私は今朝の各国のテレビ放送をパラパラと見ただけだ。以下に私が書くことは、予測にさえならない、分析だ。 2週間後の 5月8日(日)の決選投票で、どっちが勝つか、というだけのことだ。私の予測を書く。
僅差(きんさ)で、イマニュエル・マクロン(39歳)が勝つだろう。その理由を羅列する。
勝利演説で笑顔を見せる右翼・国民戦線(FN)のルペン党首
右翼・国民戦線(FN)のルペン党首の優勢が伝えられると、会場に集まった国民戦線の支援者たちは歓声を上げ喜んだ
23日、パリで支持者に応えるマクロン前経済相=ロイター。親欧州連合(EU)のマクロン候補の決選投票進出を祝って、会場にはフランス国旗とEU旗が揺れた
仏大統領選の第1回投票後、パリで支持者の前に姿を見せ、24歳年上の妻ブリジットさんとキスを交わすマクロン候補
1.国民戦線(フロン・ナシオナーレ 、英語ではナショナル・フロント)のマリーヌ・ルペン女史(48歳)が、勝つと、ヨーロッパにあまりにも急激な変化が起きる。これを阻止しないといけないと、世界中が考えている。だから、若いマクロンに決まるだろう。
2.マリーヌ・ルペンが、仏大統領になると、EU(ヨーロピアン・ユニオン。本当は、ヨーロッパ同盟) が壊れる、と、そこら中で騒いでいる。その通りだろう。フランスもEUから離脱(エグジット)する、と言い出すと、本当にEUが崩壊、解体に向かう。それは全ヨーロッパ人にとって困ったことになる。 だから、ルペンを勝たせるわけにはゆかない、という動きが出ている。
3.マリーヌ・ルペンは、公然とロシアのプーチンと仲がいい。 そうなると、「ルペン=プーチン同盟」に、さらに、この9月にはドイツの総選挙で勝つであろう、メルケルが加わって、ヨーロッパは、大きくは、プーチンのロシアの勢力圏内に入る。
マリーヌ・ルペンは、自分の国民戦線という党を運営するための資金を、ロシアに借りに行っている。それは5年ぐらい前からはっきりしていた。 こういう「国家(政府)が、外国の資金によって動かされる問題」は、古くて新しい問題だ。日本などは、アメリカの属国で、100%管理下に置かれているから、こういうことでは、何も偉そうなことは言えない。
4. だから、アメリカの国務省(および、その下部組織のCIA )が、去年から仕組んでいて、「若いマクロンで、ルペンと対決させて、勝たせろ」と仕組んだ。 それで、フランソワ・フィヨン という フランス保守の正当の人物を、スキャンダルで、弱体化させた。 本当はフィヨンが、大統領になるべき人物だったのだ。それをアメリカが邪魔した。 なぜか?
フィヨンの、妻と子供たちに、「100万ユーロ(1億2千万円)分の、政治家の秘書としての名目で、政府からの給与支払いがなされていた」ことが、理由で、フィヨンは、失脚寸前のまま、選挙までやってきた。
5.フィヨンが、正当(かつ正統)の、フランス・ドゴーリスト(ドゴール主義者)である。この「ドゴール主義」というコトバの意味を、日本の知識人層でも、なかなか知らない。私は、フランスの現代の政治知識人たちの動きを、ずっと、ジャンポール・サルトル、アルベール・カミュ、から1980年代の構造主義者ミシェル・フーコーにいたるまで、40年間、観察してきたので、このことが分かる。
フランス人は、気高い、優越感情民族で、他のヨーロッパ人たちの盟主だ、とずっと、思い込んでいる国民だ。
(ここでは、神聖ローマ帝国の、ヨーロッパで、唯一の皇帝(エンペラー)であり続けた ウイーンのハプスブルグ家の話はしない。フランスもイギリスもドイツの、たかがずっと王様、国王の国なのだ。 )
フランスの故ド・ゴール大統領は、反米(はんべい)の政治家であり、世界帝国(ワールド・エンパイア)化したアメリカによるフランス支配、ヨーロッパ支配に、反対して異議を唱え続けた政治家だ。フランスで本物の知識人層で、一番、頭のいい人たちは、今もドゴール主義者なのだ。つまり、「アメリカのフランス支配を許さない」というひとたちだ。アメリカ経由でしかフランスを理解できない日本の知識人たちには、このことが分からない。
ドゴールは、NATO( ネイトー。北大西洋条約機構。つまり、ヨーロッパ統一軍。しかしアメリカ軍の実質的な指揮下にある)の最高司令官をフランスから出さなかった。パリが、NATO軍の司令部になることを拒否した。「ドゴールは、モスクワの長女だ」とまで、1950年代、60年代に言われたのだ。
6. こういうフランス政治の「アメリカ人ども、なにする者ぞ。この貧乏アングロ・サクソンの成り上がり者どもめ」という根性と気概(きがい。ヴァーチュー virture) があるものだから、アメリカは、フランスのドゴール主義者がきらいだ。
だから、フィヨンを、スキャンダルで潰して、マクロンを、マリーヌ・ルペンと一騎打ち(決選投票)させるように仕組んだ。 だから、EU とNATO を守るために、アメリカが、フランス大統領選挙も謀略(ぼうりゃく。共同謀議=共謀=コンスピラシー)で操(あやつ)ったのである。僅差でマクロンが勝つように仕組んだ。だからマクロンの勝ちだ。
今朝のF2(フランス・ドゥ)のテレビでも、敗退したフィヨンが、元気なさそうに、「私はマクロンを支持する。マクロンに投票するように」と呼びかけていた。これが現実政治(リアル・ポリティックス)というものだ。
マクロンは、フランスの幹部養成大学(グランゼコールの中の、パリ行政学院、エコール・ノルマル)出で、かつ、大企業弁護士をやってから、社会党の、今の、オランド政権の経済相を、すこしだけやったあと、オランドを裏切って社会党政権を出て行って、自分の党を立ち上げた。いかにも、アメリカのCIAの意思で動かされている。
マクロンの奥さんは、24歳年上で、マクロンの高校時代に教師と教え子だったかんけいだという。ということはマクロンの奥さんは、63歳で、私と同じ歳だ。私はこの事実に感動した。人間というのは、こういうことをしながら生きてゆく生き物だ。
マリーヌ・ルペンも、まだ48歳だ。次(5年後、か6年後?)を狙えばいい。ルペンも、父親の、ジャンマリー・ルペンというフランス右翼精神丸出しの、強烈なオヤジとは、ちがって、国民政党になって、穏やかな政策を実行すると約束することで支持を拡大してきた。
反移民(アンタイ・イミグラント)政策と言っても、アラブ諸国人や、アフリカの旧フランス植民地の国々からの、犯罪性のある(すなわち犯罪歴のある)移民たちを、どこかの島に、強制収容所(コンセントレイション・キャンプ)を作って入れるだろう。この強制収容所は、難民(レフュジー)収容施設と全くおなじ感じで、出入り自由で緩(ゆる)やかに収容するだろう。これが、出来ることの関の山だ。
これらの経済難民あるは、移民たちには帰る国がない。この点が、シリア難民たち、戦乱時の政治難民(レフュジー。これが高度になると、ポリティカル・アサイラム。政治亡命者あつかいとなる)とは異なる。
7.こうなると、もうオランドたちフランス社会党の勢力も、マクロンを応援するしかなくなる。これで実に巧妙に絶妙に、フランス保守派(フランス共和党)と社会党の両方の力を、分裂させないで、マクロンに結集させることができる。それで、マリーヌ・ルペンの、フランス愛国・民族主義の 「反イスラム教、反移民」の民族排外主義(ショウビニズム)の、ヨーロッパ全体で起きている台頭、アップサージ(勢力押し上げの風潮)を、阻止する、というアメリカの計画通りになっている。
8. アメリカのトランプ大統領は、マリーヌ・ルペンを支持している。だから、トランプ大統領の意思とは、反する動きで、アメリカ国務省の官僚たちは今も動いている、ということだ。だから、トランプが、「国務省とCIAを締め上げてやる」と、国務省の来年度の予算(ただし裁量的経費の部分)を、30%カット(削減)した。トランプと、プーチンと、中国の習近平の3巨頭は、「それならそれでいいよ。まあ、ゆっくりやるか」という感じで、今の世界の大きな動きに対処している。
9. アメリカ軍10万人を、実は中心とする、ヨーロッパNATO軍の将軍たちの中に、「ロシアとの戦争も辞さない」という、強固な意志をした反共主義者(アンタイ・コミュニズム)の軍人(あがり)たちがいる。 彼らが、WACL(ワクル。ワールド・アンタイ・コミュニズム・リーグ。世界反共同盟)という、日本で言えば、「日本会議」とそっくりの組織に入っている。
ここが、「EUの東方拡大(とうほうかくだい)」という政策を、傲慢にも、無謀にも、とり続けて、実行し続けて、ロシアを怒らせたのが、今の、EUの大間違いの原因だ。バルト3国やら、ポーランド、ハンガリーから、南スラブの旧東欧諸国にまで、「EUへの加盟国(現在29カ国)の拡大」をごり押しした。
そしてウクライナと、トルコで、問題を起こした。 ウクライナの西部のガリチア地方の、反共産主義(アンチ・コミュニズム)の信念と、ナチス・ドイツ軍と一緒に動いた、過去をもつ者たちが、今のウクライナ政府(ポロシェンコ政権)の中心にいる。これで、ロシアとぶつかり続けている。そして、かなり分(ぶ)が悪い。
「EUの東方拡大が、EUの存立にとって、大間違いの方針だったのだ」と、認めるべきなのだ。そうやって、EUは、こじんまりとまとまらないとやってゆけない。ロシア人がたくさんいて、正教徒(ギリシャ正教や、ロシア正教)がたくさんいる地帯にまで、UE(ヨーロッパ同盟)運動を広げようとしたことの、大間違いと大失敗だ。トルコのエルドアン政権も、今や、プーチンと組んで、ヨーロッパを「見下げ果てた連中だ」と思っている。
10.私は、EUと ユーロ通貨は、簡単には、壊れない、と思っている。今さら、各国それぞれのパスポートとか、昔の古い通貨(お札、紙幣)に戻れるわけがない。人間は、一端、便利なものを手に入れたら、簡単には手放さない。
11.それでもヨーロッパの没落、と衰退は今後も進む。ヨーロッパの生産力と成長力は衰えている。新興国と後進国の、大成長する力には勝てない。ヨーロッパは、もう、ただの観光地なのだ。ヨーロッパ近代500年(たったの500年だ)の栄光と繁栄を引きずったまま、ゆっくりと衰退してゆく。 それでは日本は? 私たちの日本は、どうなるのか。
12.プーチンが、恐ろしく面白いことを言っていた。 EU の解体どころか、NATOに言及して、「NATOは、もう要らない。その代わりをOSCE (オウ・エス・シー・イー)が、その役割を果たせばいい」と。 このOSCEは、欧州(ヨーロッパ)安全保障協力機構(オーガナイゼイション・フォー・セキュリティ・アンド・コウオペレイション・イン・ヨーロップ)で、実質的に、UE の安全保障・軍事問題を担当する部署で、EU政府の 軍事、外交問題の組織だ。ヨーロッパの57カ国が参加している。
このOSCE には、ロシアも、「私もヨーロッパの一員だ」で、1972年から参加している。ということは、NATO が解体、廃止されから、このOSCE が、「ヨーロッパの集団的な安全保障(コレクティヴ・セキュリティ)」を実行する役割を持たせればいい、となる。ということは、ロシアの影響下に、全ヨーロッパが入ってしまうことだ。笑い話を通りすぎる滑稽さだ。 本当に、世界は、こういう方向に、進んでゆくのだろうか?
世界は、「第2次ヤルカ会談」、すなわち、トランプ、プーチン、習近平の、米、ロシア、中国の 3巨頭体制に入ってゆく、と、世界で一番最初に言い出した、私、副島隆彦自身の、大いなる楽観論 のとおりに進行してゆくのだろうか、という、大きな自己疑問に、私自身が晒(さら)される。世の中=世界は、そんなに簡単に、進んでゆくはずがない。と、私は自分自身に対して、今、深く、立ち向かっている。私は、ここで沈潜して沈思しなければ済まない。
13.ただでさえ、アメリカのトランプ大統領は、「アメリカはmヨーロッパを助けない。助けて(守って)欲しければ、もっとカネをだせ。アメリカ軍のヨーロッパ駐留経費をもっと負担しろ。そうでなければ、アメリカ軍は、ヨーロッパから撤退するぞ」である。これが、今のヨーロッパ情勢だ。
私、副島隆彦は、この様子をじっと見ている。事態の進行を、静かに見守っている。北朝鮮問題への、私の、視点、予言でもそうだが、「大国政治とはそういうもの 」だ。かつ、歴史時間というものは、そのように経過してゆく。 急激な変化は起こらない方がいい。私たちの今の世界は、緩やかに動いている。この動きに合わせて、私たちは自分の生活を、なるべく穏(おだ)やかに、紡(つむ)ぎ出してゆけばいいのだ。 副島隆彦記
(新聞記事を一本だけ 転載貼り付け 始め)
●「 中道マクロン氏と右翼ルペン氏で決選投票へ 仏大統領選 」
2017年4月24日06時41分 朝日新聞
フランス大統領選の第1回投票が23日にあり、オランド政権の閣僚の座を辞して独自に立候補したマクロン前経済相と、反欧州連合(EU)を掲げる右翼・国民戦線(FN)のルペン党首が5月7日の決選投票に進む見通しになった。
仏内務省の推計(開票率71%)では、ルペン、マクロン両氏の得票はそれぞれ約23%。約20%にとどまった最大野党・共和党(中道右派)のフィヨン元首相は敗北を認めた。選挙戦の最終盤で急伸した左翼のメランション欧州議会議員は約19%となっている。
テロが相次ぐ中、非常事態宣言下での大統領選となった。投票3日前の20日にもパリの繁華街シャンゼリゼ通りで警官が銃撃され、治安の確保が関心を呼んだ。いずれの候補も「国民を守る」と訴えて投票に望んだ。
決選投票では、脱EUや自国通貨フランの復活、「自国第一」を掲げて保護主義を訴えるルペン氏と、親EUで「国民を守る欧州をつくる」と訴えるマクロン氏の論争になる。
一方、与党・社会党(中道左派)のアモン前国民教育相は得票率6%と低迷した。フランスは、ユーロ危機後も、経済の足踏みが続き、失業率は高止まりしている。オランド社会党政権への不満は強かった。左右の2大政党が不在の、異例の決選投票になる。
(転載貼り付け終わり)
副島隆彦 拝
【1776】[2129]まさか陰謀論でくるとは・・・・
相田です。
東大元教授で原子力研究者の諸葛宗男(もろくずむねお)氏が、東芝問題について書かれていた。諸葛氏は福島事故の際に、コメンテーターとしてテレビに出ずっぱりだったので、顔を見れば誰でも、あああの人か、とわかるだろう。
http://www.gepr.org/ja/contents/20170418-01/
私が先にぼやきで書いた内容は技術の話に留めたのだが、諸葛氏の場合はSNSIの私の向こうを張って、思い切りアメリカ政府の陰謀に振っているのが、大変可笑しかった。私もアメリカで実際の建設現場を見た訳ではないので、本当の処はわからない。諸葛氏は東芝にもツテがあるみたいなので、内部情報もいろいろ御存知なのだろう。
それでも、WECの軍事技術が中国に渡ることを恐れたアメリカが、AP1000の建設工事を密かに妨害したという諸葛氏の推測 には、ちょっと無理があると思える。ぼやきにも書いたが、空母の原子炉を作っているウェスティングハウスはノースロップ・グラマンの子会社で、東芝のWECとは全くの別会社である。だから東芝が軍事用の核技術を中国に渡すことは出来ない筈だ。
空母や原潜の原子炉も同じウェスティングハウス設計のPWRだろう、とも思えるのだが、実はウラン燃料が軍用と民間用では全く異なる。発電用ウランの濃縮度はせいぜい5%程度であるが、空母用のPWRには濃縮度95%という、とんでもない高濃度のウランを使うらしい。濃縮度が90%を超えるとそのまま原爆として使えてしまう凄まじいウラン燃料を、空母や原潜は平気で積んでいるのだ。 原子炉の構造上、核爆発に至ることは無いらしいが・・・・
確かにこんな技術が中国に渡ってしまったら流石にマズイと思うが、東芝はこっちは関係ないのだ。AP1000 は中国では一足先に完成しつつある。ということは設計図面も中国は既に見ている。図面から建設過程から全てを見れる訳だから、AP1000の技術的なノウハウに関しては、リバース・エンジニアリングをやり尽くしてほぼ全てを中国は理解している筈だ。特許の関係で中国は自由に使えないだけで、東芝が隠す技術など今更ないと思う。
ウィキペディアの英語版でストーン&ウェブスターについて見たところ、ショーに買収された後では、とんでもないアコギな仕打ちを受けていることが書かれていた。敢えてここでは引用しないが、ショーに買収された時点で、ストーン&ウェブスターにはまともな技術など殆ど残っていなかったのではないだろうか?
そもそもが東芝は、GEの意向を忠実に伺いながら事業を進める会社だ。アメリカが中国との関係を嫌うならば、GEが東芝に指示すれば済む話だと思う。でもこの件でGEが東芝を指導した形跡は全く無い。
今回の経緯については、原子力規制委員会のメンバーをアメリカに派遣して、関係者にヒアリングして真実を書き留めておくべきだろうと、私は強く思うがどうなのだろうか?断層の周期が一万年とか十万年とかの、馬鹿げた議論を繰り返してる場合じゃないだろうに・・・・。もうやってるならいいんだけどさ。
相田英男 拝
【1775】[2127]今こそ大政奉還を 5
米国のシリア攻撃の報に、トランプは、アメリカは、世界の警察である事を止める、そんなカネはもう無い、という人じゃないのか?(早々世界警察をやめられない、大国はツライよ、ということか?)北朝鮮なんて、本当に他国に攻め込んでくる程の国力など無かろうから、放っときゃいいのに、と私ゃ思った。早く死んだ方が良い人間を生かす事に手を貸す仕事(ボケ老人介護)をして生きている自分に、つくづくうんざりしているこの頃(しかし考えてみれば、早く死んだ方が良い人間を生かす事に手を貸す仕事と言ったら、全ての仕事が、そうかも知れない)、いっそ、ミサイルでも飛んで来て、ここで全部終わったらスツキリだなー、などと思ったりする(笑)。1929自治会加入は強制か?を書いた時、こういう私的な事は、会員専用掲示板の方へ、という意見を頂き「あ―、これだからインテリはヤだよ」と思った。自分とは直接関係ないコウマイな事について、あれこれ考えるのが大好きなインテリの方々も、現実には「あ―、ヤだ」と思いつつ、自治会に入ってたりするんである。むずかしい事について、ああだこうだ言うのが大好きなインテリの方々も、たったこれだけの現実すら、思い通りに出来ない。『たったこれだけの現実』に立ち向かうのが、現実の戦いだ。アニメやマンガや、物語と違って、現実の戦いとは、こんなにカツコ悪いものだ。殆どの他人から、笑われ、奇異の目で見られ、あるいは、気持ち悪がられるものでしかない。で、本題。特例法による退位、それは、今上天皇への「お前は間違っている」という決めつけだ。そして、次の天皇である皇太子への「お前の間違った行為(退位という我儘)は許さん」という脅しだ。皇室典範を改正し、正式に、永続的に退位を位置付けない、という事は、そういうことだ。我が客のボケ老人たちなみに、生きていてもしようが無い政治家達が、日本人で唯一まともな人かねと思える今上天皇に向かって、なんという態度だ、である。、ちなみに、ハプスブルク家にも、ロシア皇室にも、マリア・テレジアやら、エカテリーナやら、有名な女帝はいる。しかし彼女らは、それこそ「特例法」のもとに即位した女帝だ。正式に女子の継承を認めなかったこれらの皇室は、滅んだ。
【1774】[2126]重大な予言をする。安心せよ。北朝鮮の核兵器は日本には飛んで来ない。
副島隆彦です。 今日は、2017年4月10日(月)です。
世界情勢が、急激に軍事的な緊張状態に入った。 私は、この6日(木)に、以下に書く、自分の世界情勢への分析と予測(予言)を、自分の身近の人たちには伝えた。8日の大阪での講演でも少し話した。その後、仕事に追われて時間が取れなかった。ようやくこの重たい掲示板に書く。
私、副島隆彦は、緊張しながらも、冷静にこれからのことを予言する。私の予言をよく聞いて(読んで)ください。まず私の予言の、骨格だけを荒削りに、どんどん書いてゆきます。
下↓の 会員の磯貝(いそがい)氏の文が、大きく現在起きていることの概要(アウトライン)を正確に捕らえている。
1.副島隆彦のこれからの厳粛な予言である。北朝鮮に対する 米軍の 攻撃(空爆)は、起きる。それは来年の4月である。丁度1年後だ。そのときは、バンカーバスター・ミサイル(通常兵器では最高の破壊力を持つ。地下50メートルまでの分厚いコンクリートを貫通してそこで爆発する)を使う。おそらくこれを六発から八発打ち込む。あるいは連続的にこれを行う。これで北朝鮮の全域の核施設の全て破壊する。
2.その前に、北朝鮮(金正恩、キムジョンウン体制)を挑発して、先にミサイルを撃たせる。必ず北朝鮮に先に撃たせる。米軍による爆撃はその直後だ。この米軍のミサイルは、通常兵器であって核兵器ではない。戦術核ではない。 北朝鮮に先に撃たせる、ということがアメリカの軍事作戦の絶対的な条件、要素である。
真珠湾攻撃もそうだった。日本から先に手を出した形になった真珠湾攻撃は、日本の最高指導者層の中にまで深くアメリカの意思で動く者たちがいたからだ(重光葵、米内光政、山本五十六ら)。第一次大戦への米国の参戦の理由となったルシタニア号沈没事件(ドイツの潜水艦の攻撃とした)も、始めからアメリカ政府による、謀略であり捏造によるものだった。 米西戦争(1899年)の始まりも、米政府がキューバの客船を自分たちで爆発、沈没させて起こした。6日のシリア攻撃の前にも、捏造のサリン撒き事件を起こした。
3.来年の米軍による攻撃の前の北朝鮮からミサイルは、韓国に向けて撃たれる。日本には打ち込まれない。日本の領土(にある米軍基地。三沢、岩国、沖縄の嘉手納)に撃ち込まれることはばい。しかも核兵器ではない。
4.おそらく、このとき、少なくても3千人から1万人の死者が出るだろう。その攻撃目標は、仁川(インチョンン)の米海軍の基地か、ソウルの南方の 烏山(ウサン)の米軍の空軍基地だろう。繰り返すが、その時期は、来年の4月である。それは核兵器ではない。通常のミサイルだ。それまでの、これからの一年間は、あれこれと騒がしい、報道が続く。だから、世界はすっかり戦争体制に入ったかのように、騒然としてくる。しかし、この作為的に作られる次々の事件で、私たちは不安に陥(おとしい)れられるべきではない。
5.この北朝鮮からの先制攻撃(せんせいこうげき、プリエンプティブ・アタック)があったあと、即座に、1.の米軍による 北朝鮮のすべての核兵器の製造拠点と核開発の施設への一斉の、米軍の日本海にいる巡洋艦と潜水艦からの、バンカーバスターでの攻撃がある。決して戦術核(せんじゅつかく、タクティカル・ニュークレア・ウェポン)ではない。首都・平壌(ピョンヤン)は狙わない。そのあとの交渉相手を失うから。
6.繰り返すが、日本領土への北朝鮮からのミサイル攻撃はない。だから日本人は安全である。だから心配するなと、私がいくら言ってもどうせ無駄だろうが、それでも私たちは動揺することなく、冷静に事態を見守るべきだ。 繰り返すが、韓国に北朝鮮のミサイルが、来年の4月(ごろ)に発射されるだろう。これは射程100キロから200キロぐらいしか飛ばない短距離ミサイルである。
7.もし北朝鮮が、万が一、中距離の戦術(せんじゅつ)核兵器(レベルのもの)を、韓国内に撃ち込むと、一発で5万人ぐらいが死ぬ。私、副島隆彦は、それは避けられると考えている。その直後に即座の米軍(軍の最高司令官、シュープリーム・コマンダー であるトランプ大統領の命令で)の計画通りの反撃が起きる。
8.このあと北の国境線から、中国軍(人民解放軍)が北朝鮮内に進撃する。その兵員の数は5万人から10万人だろう。多くても20万人だ。それで一気に北朝鮮を軍事的に制圧する。おそらく一週間以内に首都平壌を押さえる。
そして金正恩(キムジョンウン)体制を崩壊させて、キム・ハンソルの政権を作らせる。キム・ハンソルは、2月13日に、マレーシアのクアラルンプールの空港で、VXガスの固形型で殺された金正男(キムジョンナム)の長男である。
これで北朝鮮の国民は安心する。このキム・ハンソルに指導者を取り替えられることで、北朝鮮での戦闘、戦乱はただちに収束するだろう。キム・ハンソルは、スイスから、すでに無事アメリカ国内に連れてこられて保護されている。
9.だからアメリカ軍の地上兵力が、北朝鮮に上陸することはない。地上軍(グランウンド・インファントリー)の投入は中国がやる。 アメリカはやらない。トランプ政権の何よりの優先事項は、アメリカの兵士が外国の土地でたくさん死ぬことがなないようにすることだ。だから、米軍は、ミサイルでの一斉攻撃をするが、あとは、中国(習近平体制)に任せる。現在のトランプ政権の動きは、すべては、この大きな方針での動きだ。
10.アメリカの目的は、北朝鮮から核兵器(現在、核弾頭の固形型が、最低8発 有る)を破壊して取り上げて無力化することだ。これだけがアメリカの目的だ。後述する「 核不拡散(ニュークレア・ノンプロリファーレイション)」の維持(メインテイン)だけが、アメリカの対(たい)北朝鮮攻撃の目的である。それ以外の北朝鮮の体制の作り替え(変更)は、中国に任せる。これは習近平政権の仕事であり義務である。
11.だから私たち日本(人)は、今から来年の4月までの、この一年間に起きるあれこれの大騒ぎを、平然と冷静に受け止めることが大事だ。私、副島隆彦は、この20年間、日本国の民間人国家戦略家を名乗ってきた。その真骨頂が今回示されることになる。近未来の予言をする者としての、深い覚悟で、この先読みと対処、対処をはっきりとここに書いておく。
日本国民は、狼狽(うろた)えることなく、これから一年間に次々と起きるであろう出来事をじっくりと静観するべきだ。繰り返すが、日本に北朝鮮の核兵器が撃ち込まれることはない。
12.私たちは、アメリカからも、北朝鮮からも、脅されない。情報攪乱されて、極度の不安状態(パニック)に陥って、軽挙妄動しない。 日本国は、この北朝鮮で起き、ごく短期間で収束(終了)する、来年の4月の戦争に対して、常に局外中立(きょくがいちゅうりつ)の、中立国としての立場を貫くべきである。
「いいや、そんなことは無理だ。日本はアメリカの属国であるから、米軍と共に、自衛隊
(防衛省)も動かなければならない。そうするしかない」と言うのは、短慮であり、軽率な考えである。「そのために有事法制と 戦争遂行のための法律を作ったのだ」と、保守派の人々は言うだろう。しかしアメリカ軍に引きずられて、自衛隊がいいように動かされることがないように、しっかりと自分自身の行動に、細かく細かく歯止めを掛けるべきだ。防衛省と自衛隊の幹部たちは、そのように綿密に動いている。
13.自衛隊が行うのは、米軍を後方から支援して行う、行わされる、ロジスティカル・サポート(後方支援活動。物資輸送、戦場人足=にんそく=、輜重兵=しちょうへい=の仕事)だけである。それで十分に、戦争に荷担している、と言われるだろうが、「先の敗戦後に、アメリカさまが、作って押しつけてくださった、ありがたい日本国憲法の第九条=戦争放棄=がありますので、日本は他国との戦争は出来ません」と突っ張ればいい。
14.国際社会(=世界)は、この苦し紛れの弁明を許してくれるだろう。だから自衛隊が、米軍と共同で軍事行動に踏み切ることは絶対にしてはならない。「日本は平和国家であり、戦争をしない国です。中立国です」と言い続けるべきだ。この主張をこれからの一年間、ずっと言い続けて、これさえ守れれば、北朝鮮から通常兵器ミサイル、あるいは、核兵器(中距離弾道ミサイル。千キロ飛ぶ)は日本に飛んでこない。 いくら、愚か者の、戦争したがり政権である安倍政権と言えども、目下、震え上がって、勇ましいことなんか、何も言えない。
15.だから、この4月6、7日に、トランプが、習近平と、フロリダ半島の、超豪華の高級別荘ホテル( 政府がトランプの会社から大統領リゾート施設として借り上げている)のマール・ア・ラーゴ( C.W.Post ポスト財団、というケッログと張り合う、シリアル食品会社の一族の持ち物だったものをトランプが買い取ったもの)での、6日、7日の会談の、まさしくその最中に準備して、習近平に伝達したあと、この夕食会の後(午後8時40分)に、トランプが、直ちに発射命令を出した。
14.それはシリアのイドリブ県の空軍基地(アル・シャイラート基地)への攻撃(トマホーク・ミサイル59発の発射)であった。翌日(日本では8日の朝)のロシアRTV(エル・テー・ヴェ)の放送で、「23発が到達しているが、36発は、どこに行ったか分からない」と、現地の基地の中を、移動して映しながらロシアの現地レポーターが報道していた。
ほとんど損害はなくて、戦闘機の掩体豪(えんたいごう)が、真上から正確に打ち抜かれていた。その前に避難させておきたのだろう、破壊された戦闘機や爆撃機は見えない。「アメリカ軍のトマホーク・ミサイルの攻撃能力と破壊力は、たいしたことはない」とレポーターは言いたげだった。
15.このシリアへの米軍のミサイル攻撃は、予めロシア(プーチン)そしてシリア政府へも事前通告、事前連絡されていた。このことは3日前からの各国の新聞記事と報道で明らかだ。
だから、今回のアメリカのシリア攻撃は、シリア政府を痛めつけることを目標にしたものではない。専ら、北朝鮮の金正恩体制への、警告であり、脅しである。今、北朝鮮は深刻に考え込んでいる。
16. と同時に、このアメリカのシリア攻撃は、訪米して会談(夕食会)の最中だった、中国の習近平への、礼砲(れいほう)である。 相手を吃驚(びっくり)させ、晩餐の余興のサープライズの柔らかい脅しである。 習近平に向かって、トランプが、「このあと、私はシリアを爆撃する命令を出します」と囁(ささや)いたはずだ(宴もたけなわの午後8時頃)。
「私のお隣にいる習近平氏に、私は、事前にこのようにお知らせします。世界を私たち二つの大国で、今後も平和に無事、管理してゆきましょう。そのためには、貴国(中国)の賛同と、協力をいただかなければいけません」と。
17.それに対して、習近平は憮然として、黙って何も言わなかったようだ。夕食会が終わって、中側は、マール・ア・ラーゴの隣の、これも、トランプが建てた高層のリゾート・ホテルに急いで引き返していった。こっちの高層ホテルはトランプが自分で建ててから、となりのポスト家の由緒あるマール・ア・ラーゴを、威圧して半値で買い叩いて買った。そのあと再びポスト家の資産会社が買い戻したが、再度トランプ・オーガナイゼイションが買い取ったものだ。
18.習近平たちは、「トランプに騙された、計られた」と怒っただろう。しかし、中国は大国であるから、アメリカのこのいたずらのような、礼砲(空砲)発射の、歓迎の大砲を、受け流すことにした。
翌日の北京の外交部(外務省)の女性報道官の記者会見でも、「アメリカの国際法違反の、シリア国(戦争をしていない相手)への爆撃への非難」を形だけ行った。これが自分たちへの礼砲であることに気づいている。
19.アメリカ合衆国 は、歴史的に、これまでに必ずこういうことをしてきた。1853年、4年の、マシュー・カルブレイス・ペリー提督(コモドア)が、米国インド洋艦隊の遠征艦隊(エクスペディショナリー)を率いて日本に来たときも。久里浜、そして、横浜(東神奈川の宿)への上陸の際にも、この礼砲(空砲)を30発ぐらい撃って、交渉相手の 日本側(江戸幕府)をその轟音で驚かしている。
その前に、ペリー艦隊は、江戸湾深く侵入して、品川沖から江戸城の照準を合わせて、空砲を撃った。そのまわりを、数百隻の日本側の小舟が取り巻くよう対峙して、日本漁民と兵卒たちが飛び口を持って、ペリー艦隊と対峙していた。日本側は、「この大砲には、日本はかなわない。江戸城は破壊される」と判断した幕府側は、ただちにブラカシ(だまし)戦略を採って、「出来るだけ、米艦隊を江戸から引き離せ」の戦略に出て、それで、神奈川条約(和親条約=フレンドシップ・トリーティ)の次は、下田まで引き下がらせて、そこで、修好通商条約(トレイド・アンド・コマース・トリィーティ)を結んだ。これが開国の受け入れ(日本の強制開国の受諾)であった。
同じよう、第二次大戦の敗戦後に、吉田茂外相(当時、幣原喜重郎首相)の官邸で、「(私たちアメリカが作った)この憲法草案を呑みなさい。そして国会で通過させなさい」とアメリカ側が、吉田らを説得している最中に、外相邸の真上を屋根に接触しかねない、すれそれの超低空飛行で、米軍機数機が、轟音をたてながら通過した。このマッカーサー憲法の草案の中身をすべて英文のまま理解できたのは、吉田茂の通訳官をやっていた白洲次郎(イギリス貴族との合いの子)だけだった。
アメリカは、こういう脅かし方を、必ずする。子供じみているがこれがアメリカ外交の基本手段だ。相手をびくつかせて、心理的に圧迫して、譲歩と妥協を強いる作戦だ。
20.習近平と中国政府は、このあと宿泊施設に帰って、重苦しい雰囲気になったろう。翌日7日の午前に本格的な米中会談があった。アメリカの術中に入ったことを、中国は百も承知で、それでも既定方針通りに行動した。会談を終わって中国はさっさと帰っていった。
21.アメリカの地中海の巡洋艦(クルーザー)搭載の「トマホーク・ミサイル」の発射の様子は世界中に放映された。これに十分に驚いた人々は、日本にもいて、小心者で敏感な感覚をした人たちだ。「核戦争が始まるのではないか」と脅えた。それが今の日本だけでなく、世界中を覆っている緊張状態だ。
ただし、ボケーッとして、何も感じない鈍感な人もたくさんいる。小説「化身(けしん。これは素晴らしかった)」と「失楽園」を書いて逝去した小説家の渡辺淳一(わたなべじゅんいち)が言った「鈍感力(どんかんりょく)」で、鈍感な人の方が、いい場合もある。
人間、敏感(過敏症)だけが優れている、ということはない。ただ、鈍感(たいていは、愚鈍、かつ知恵遅れ、の場合が多い。安倍昭恵夫人のように)な人たちは、後になってから、急にキャーキャー騒ぎ出して、「コワイ、コワイ」とパニックに陥るから、始末に負えない。
22.だから、これから日本国内に起こるのは、この「キャー、核戦争コワイ、コワイ」で、「アメリカさま、私たちを守って下さい。キャーキャー」の騒ぎだ。これはアメリカ政府の思うつぼだ。これで、日本はまたアメリカの高額な軍事兵器を買わされる。
THHRD (サード)という「高高度のミサイル防衛網」という、迎撃ミサイル(打ち落とすため、と称しているミサイル)を、3千億円(30億ドル)ぐらいで何セットか買わされる。韓国も同様だろう。ところが、このTHHRD迎撃ミサイルは、迎撃(打ち落とす)は出来ない。と、専門家たちが言っている。高速度で飛んでくる飛行体(北朝鮮のミサイル)にその頂点の高度の所でぶち当てることは、ほとんど無理らしい。
23.日本は、始めから軍事的には無力である。自力で核戦争に耐える力はない。こんな能力など、なくても構わない。日本は非核国家であることを貫けばそれでいい。日本の国家戦略家を自称する私はこの立場だ。 刀、刃物を振り回すと、必ず、自分で、自分の足や手をケガする。そういうものだ。
24.戦争になったら日本国内で防御するしかない。どこの国であれ外国が攻めてきたら、日本の領土、領空、領海(海岸線から22キロ)の中で戦う、という考えが正しい。これは、アメリカの、トランプ政権を支えているリバータリアンの勢力(ソシアル・コンサーヴァティブ social conservatives )と同じ考えである。だから、決して、この「専守防衛(えんしゅぼうえい)」は、荒唐無稽な考えではない。自衛のための戦争は自分の国の中でやる。スイス国民もこのように考えている。
戦争は、自国内で行うのが、あとあとになってからも正しい。まわりの国々に非難されることがない。他国に軍隊を進駐させて行う戦争は、それは侵略である。やってはいけない。
25.だから何があろうと自衛力が弱かろうと、日本(人、国)が、取るべき方針は、局外中立の、中立国である、と宣言して、この立場を死守することである。「戦争をやりたいのなら、どうぞそちらでやってください。私たちはやりません。アジア人どうしで、殺し合いはしません」と言い続けるのが正しい。「それは、弱虫、腰抜けの考えだ」という人がいたら、「あなたが、おまえが、先に行って、死んでこい」と反論すればいい。愚かな人たちが自分の足りない知恵で、責任ある大人ぶって、国家、政府の言うことに騙(だま)されて、いつも率先して志願してそして死んだ。 勇ましそうにすればいい、というものではない。あれこれ深く考えた上での、慎重な臆病さこそは、生き延びる知恵だ。
26.日本は、アメリカの属国(トリビュータリー・ステイト tributary state 、朝貢国、従属国、家来の国)である。この考えは1997年に、私が、『属国・日本論』を書いて広まった国家論だ。 この考えからも日本の生き残りの策は有る。狼狽(ろうばい)してはいけない。「狼狽(うろた)えて馬鹿なことをするな」が、今の日本人にとって切実で大切な標語(スローガン)だ。
27.先の大戦(WW2)の敗戦から72年目で、私たちは、次の大きな戦争(WW3)の時代に突入しつつある。これは事実である。しかしアメリカのトランプ新政権は、今回、それを避けるための慎重な行動に出ている。これはマネイジド・スモール・ウォーmanaged small war 「よく管理された小さな戦争」である。決して大きな戦争( large warラージ・ウォー)ではない。それでも、これまでの、low intensified conflict 「 低緊張紛争状態」からは随分と変わった。
28. もし、今年、ヒラリー・クリントンが米大統領になっていたら、今年の10月ぐらいから、ほぼ確実に、ラージ・ウォー、すなわち、第三次世界大戦(WW3)が始まっていた。確実に、アメリカは中国とぶつかっていただろう。 ヒラリーが大統領にならなくて、彼女を支える勢力が後退したので、それで、世界は救われた。
ヒラリー勢力(死のカルト集団)が指導するアメリカであったら、中国、およびロシアと戦争を始めていただろう。それは、北朝鮮の他に、中国の南沙諸島(なんさしょとう、スプラットリーアイランズ)の軍事基地への米軍の爆撃で始まっていただろう。それが、トランプを支えるアメリカ国民の勢力の登場で、ひとまず大きく回避されたのだ。これは、人類にとって喜ばしいことである。
29. 私、副島隆彦が、なぜこのように、今年中にではなく、来年の4月に、米軍の軍事行動(北朝鮮の核施設への攻撃)がある、と予言として断言できるのか。それは大国政治というのは、そのようなものだからである。
今すぐにも、北朝鮮から日本に核兵器が飛んでくる、と書いて、騒ぐような専門家と、扇動メディア(テレビ、新聞、週刊誌)は、日本にとって困りものだ。この愚かな扇動言論や扇動情報に、載せられて、慌て騒ぐ人々が出ないように、私、副島隆彦が、こうして急いでこの予言をしているのだ。
30.今度のフロリダ州のパームビーチの、超豪華お屋敷のマール・ア・ラーゴの米中会談で、「年内に、それも11月中に、トランプ大統領の訪中」が決まった。トランプは、今度は、自分が中国に乗り込んでゆくのである。だから、アメリカ軍による北朝鮮攻撃は、その翌年の4月なのだ。
31. 分かりますか? トランプ訪中の、その前の今年10月の 第19回中国共産党の大会(「19大」と言う)で、習近平は、新しい指導者人事を決めて国内をしっかり安定させておかなければいけない。習近平の次の「チャイナ7(セブン)」(中央政治委員会常務委員の7人)の次の顔ぶれのことは、私はここでは書かない。
32. 習近平が、「もう、これ以上、金正恩の勝手な行動は許さない。世界の動きにあまりにも反している 」という堅い決断をしている。習均平が、北朝鮮の体制変更を決意していることは、すでによく知られている。出来れば、平和的にこれを行いたいが、もう無理だ。この米中会談の直前の6日にも、いやがらせで、日本海に向けて北朝鮮は、中距離(千キロ)のミサイルの実験を行った。
だから、習はトランプと話していて、アメリカ単独での北朝鮮への軍事的解決をそのまま黙って見ているわけには行かない。トランプは、「中国軍が、北朝鮮に進軍して、今の体制を変更することを、アメリカとしては望む。よろしくやってくれ」と言ったはずだ。習近平は、多くのことを話せない。それでも北朝鮮は、中国の影響下にある国で有り、アメリカも、北朝鮮は、中国の庇護国(ひごこく)である、と、認めている。
33.これは、朝鮮戦争(1950年6月25日勃発)の休戦後の、38度線での現状の維持を認める立場からも、はっきりしている。だから、トランプは、「北朝鮮のことは中国がうまく監視してくれ。アメリカとしては、北朝鮮から核兵器を取り除くことだけが目的だ。それ以上のことは全くしない」と宣言した。 だから、来年の4月に、中国人民解放軍が、北朝鮮に入る(進撃するすることが、この「トランプ・習のフロリダ・マールアラーゴ会談」(2017年4月7日)にほぼ決まった、ということだ。
34.その前に、北朝鮮の体制が、自分で内部から崩壊して、世界(米中)の言うことを聞く、世界の動きに反対しない、穏やかなキム・ハンソル体制に変わることを、私たちは望むが、おそらく、そうはならず、これからの1年間は、極東(ファー・イースト far east 東北アジア)は、緊張した日々が続くだろう。
35. 実は、この「マール・ア・ラーゴ米中会談」を、すべてお膳立てして、根回しして、実現させたのは、誰あろう、やっぱりヘンリー・キッシンジャーである。
彼は、94歳のきつい老体を押して動いている。私、副島隆彦が、「キッシンジャーが、フロリダの フォート・マイヤーズ空軍基地に入った」という情報をアメリカから貰ったのは、4月5日だった。このフォートマイヤーズ基地は、マールアラーゴのある、
パームビーチから南に50キロぐらい(車で1時間)のところだ。パームビーチ・イーストの超豪華な別荘地地区(中には、中にゴルフ場を1つどころか、2つ持っている大邸宅があるそうだ) に、 入ってゆくのにどうしても通るパームビーチ・ウエストの一般大衆用の市街と大橋を通らなくても、マール・ア・ラーゴに入れるようになっている。
だからキッシンジャーは、密かに、習近平とも、トランプとも、このマール・ア・ラーゴの大邸宅の中で会談の事前に会っている。この事実がものすごく重要なのだ。
36. だからトランプと習近平の 会談を、その中身まですべて brokering ブローカリング して振り付けしているのは、私、副島隆彦が、ずっと私の本の中でも書いて来たとおり、ヘンリー・キッシンジャー博士である。世界でこの情報を最初に発信したのは、FOXのオーストラリア・ラジオだった。FOXは、ご存じの通り、トランプの盟友のルパート・マードックの所有である。
37. ヘンリー・キッシンジャーは、ロシアのプーチンとも連絡を取り合って、彼をも、この「米、中、ロシアの3巨頭会談」への道を、作ろうとしている。この、私、副島隆彦が、世界の誰よりも早く言い出した「トランプ、プーチン、習謹平による 第2次ヤルタ会談」の実現である。「本当に、ヤルタでやればいいのに。やるんじゃないの」と私は、去年の11月から軽口で言い出した。
38.「ヤルタ会談」とは、ドイツの敗戦が決まった、1944年2月4日の、ルーズベルト、チャーチル、スターリンのよる黒海のヤルタにおける、「日、独、伊の三国軍事同盟(ジ・アクシス 、枢軸国=すうじくこく=)を敗戦させたあとの世界体制を話し合った重要な、今の世界体制を作った会議だ。
その前年1943年11月22日のカイロ会談には中国の蒋介石(しょうかいせき、チャン・カイシク)は呼ばれたのに、日本軍に対してあまりに弱かったのでヤルタには呼ばれなかった。 このヤルタ会談の、次の、新しい世界体制を決める、「第2次ヤルタ会談」が、来年にも、プーチンも交えて、開かれるだろう。根回しは、すべてヘンリー・キッシンジャーがやっている。
39. この動きの全ては、昨年の2月3日に、キッシンジャーが、モスクワに飛んで、プーチンに、「デス・カルト Death Cult 死のカルト集団が、世界戦争を始めようとしている。プーチンよ、この動きを止めてくれ」言ったときだ。プーチンは、「ダー(分かった)」と答えた。この死のカルトが、欧米日本では、統一教会であり、中東アラブ・イスラム教世界ではIS(アイ・エス)などのサラフィーヤの組織である。日本では安倍晋三の勢力である。世界各国にいる。このことが実に、恐ろしいことだ。
40.だから、私たち日本人は、来年4月だろうと副島隆彦が予言する、この北朝鮮での極めて短期間の戦争への動きを、冷静沈着に受け止めて、決して動揺せずに、「私たちは、何もしない。動かない。じっと見ている」という強い態度でいればいい。これ以外に、私たちが採(と)る道はない。 韓国と北朝鮮の国民にとっては、再びのかわいそうで難儀な道である。
42.韓半島統一(南北統一)という朝鮮民族(コーリアン・ネイション)の平和的な統一への悲願の達成を、私たち日本人は応援すべきだ。かつ、そのように米政府も、表面だけは、そのように言いながら、外交交渉をする。だが、実際は、現状の固定のままだろう。
43.米中にしてみれば、双方の軍隊が、直接、対決(対峙)して、向かい合うというのは避けたい。日本の「実に実感に溢(あふ)れた」保守言論人たちも、長年これを言い続けている。「朝鮮半島は、分断されたまま、米中のとっての 緩衝地帯(かんしょうちたい、バッファー・ゾーン buffer zone )で有り続けてもらわないと困る。日本にとってはその方が、中国と直接、接さないからいいのだ、と必ず言う。分断された民族をそのまま見捨てる、非情の考えである。それでも、今回のトランプ政権の獲得目標は、北朝鮮から核兵器を取り上げることだ。これだけを達成して、極東に安定と平和を維持できればそれでいい。 私は、このキッシンジャーが決断して実行して、トランプ政権に教えている、この方針を支持する。
44.今回の、シリア空爆は、トランプが「オレは、ピストルを撃とうと思ったら、本当に撃つんだぞ。ただの口だけの人間ではないぞ」という、北朝鮮への脅し(警告)であり、中国への礼砲(同じく軽い脅し)であった。このシリア爆撃のイベントを推進したのは、ジャレット・クシュナー(トランプの義息。36歳)である。ここで、主任戦略官の スティーブ・バノンとクシュナーがSEC(国家安全保障会議)の中で衝突したとされる。私は、このことの詳細は、今は書かない。
45. ただし、4月4日に、シリアで、サリン・ガス(化学兵器)が撒かれて、83人の民間人が死んだ、というのは、虚偽の、やらせの報道だ。バシャール・アサド政権はやっていない。そのことは、中国も、ロシアも、先進諸国の頭のいい人間たちは、全員知っている。だが、この事件を理由に、トランプは、わざとらしく、振り付けられたどおりに、「無残に女性や子供を殺したアサド政権は許せない」と「わざと感情的になって見せて」シリア爆撃を命令した。このヤラセのインチキを、分かっていてやるのも、アメリカの歴史的な手口だ。他に理由の付けようがないと、こういうマニューバー(謀略)をアメリカはやる。
このサリンガスは、イスラエル製であり、シリア反体制派武装勢力と いう おかしな(おそらくイスラエルの言うとおりに動く勢力)の連中がいつも仕組む。そして、世界中のメディアに、そのままウソの報道を行う。 サリンガスを浴びて痙攣(けいれん)しながら苦しんでいる子供たちを、素手で触っている大人たちは、なぜ苦しまないのか、というおかしな映像を見ているだけで、事件は捏造だと分かる。こういう振り付けを、ジャレット・クシュナーが、軍人たちの支持を受けてやった、というのなら、この男(NYの正統派のユダヤ人)が、これからトランプの上級顧問として、次々にやるであろう悪事を私は冷酷に予測する。
46.北朝鮮の核開発の動きは、1993年3月12日の、「IAEA(国際原子力委員会)の加盟国から脱退する」から始まった。このときから北の核開発の動きが発覚した。今から24年前だ。その翌年に、デイトン合意があった。
47. 今の世界の核兵器の開発の管理 への動きを、決定したのは、2年前の2015年の1月29日の ヘンリー・キッシンジャーが 米上院に呼ばれて行った証言だ。「米国は、すでに核の拡散(プロリファレイション)を(5大国、パーマネント・メンバー 常任理事国 しか持てないはずなのに)許してしまっている」という証言だ。
ここで、キッシンジャーは、「 現状ですでに、核の拡散(5大国以外がどんどん持つこと)は、止められない状態になっている。しかし、それでも現状で食い止めて、現状を維持(メインテイン、maintein)すべきであって、今以上の核の拡散 (勝手な核保有の エクスパンションexpansion )は許すべきでない」と言った。これが、北朝鮮の核兵器は取り上げる、という大きな決断の表れの根拠となっている。
48. キッシンジャーは、この2015年1月のこの証言で、「すでにイランは、核兵器の製造能力を持っている。これを押さえることは出来るが、私は、この議論の判断を・・・控える(やめる)」と言った。この発言は、このあとの、2015年7月14日の「イランの核(開発停止の)合意」につながる。
イランはこの合意(条約)で、最低10年間の核兵器開発の中止を約束した。しかしそれでもイランが秘密裏に核兵器を持ってしまえば、サウジアラビアが、これに強く反発して、当然の権利として核兵器を持つ。中国から性沿い技術ごとまとめて買う。そしてどんどんその他に国々にも広がる。
49.だからキッシンジャーの、核兵器の保有の拡散(プロリファーレイション)を防いで、現状で維持する(メインテイン)という方針の決断で、北朝鮮から、来年の春、核兵器を取り上げる、という、米中、そしてロシアも合意している、世界政策が実行される。これがキッシンジャーの最後の仕事だろう。
50.だから、これからの一年間の世の中の騒がしくなり、今にも北朝鮮から核兵器が日本に飛んで来る、という扇動言論が起きるが、私たちは、これに惑わされてはいけない。これからの大騒ぎを利用して、「だから憲法を改正して、日本は、戦争が出来る国にならなくてはいけない」という勢力が、またしても跳梁跋扈(ちょうりょうばっこ)することになる。私たちは、1年後の、さらにその先のことを考えて、「ほら朝鮮半島は、非核化されたのだから、憲法改正などを言う必要はない」と反論し続けなければいけない。
51.「 朝鮮半島での戦争がすぐに終わって、一番、困るのは、あなたたち、戦争を従っている人たちだ。愚か者だ。戦争の脅威が取り去られて、一番、いやなのはあなたたち自身だ」と、この安倍晋三の支持勢力の、「自分たちは世界の現実をよく知っている大人だ。現実主義者だ」という人たちに、冷静に反撃すべきだ。何が一番、賢い考えなのかは、その人が、どこまで遠くを見据えて、先へ先へと考える能力(知能)を持っているか、である。
私の予言は当たるだろう。今日は、これぐらいにします。
副島隆彦拝
(資料として 新聞記事を一本だけ載せる)
「 シリア軍事攻撃「2日半」の決断=首脳会談舞台裏で命令―米大統領 」
時事通信 2017年 4/8(土) 16:46 配信
4月6日、米フロリダ州パームビーチの別荘マールアラーゴで、テレビ会議システムを通じ、シリア攻撃に関する国家安全保障チームの説明を受けるトランプ大統領ら。
【ワシントン時事】シリアでの化学兵器によるとみられる攻撃発生を知ったトランプ米大統領は、五十数時間後には空軍基地へのミサイル攻撃に踏み切った。
〔写真特集〕シリア内戦~米駆逐艦、地中海から巡航ミサイル発射~
アサド政権の退陣を明確に求めなかったそれまでの方針を一変したかにみえる強硬措置は、政権の安全保障チームによる矢継ぎ早の会合を経て、米中首脳会談が開催されたフロリダ州のリゾートで最終決定が下された。
シリア北西部イドリブ県で猛毒の神経ガス、サリンと疑われる毒ガスによるとみられる攻撃が起きたのが4日。スパイサー大統領報道官によれば、トランプ氏は同日午前10時半からの定例ブリーフィングで攻撃発生を知らされた。ホワイトハウスは同日午後、「文明社会では看過できない」と非難する声明を出した。
4日夜から5日にかけ、政権の安保チームが相次いで会合を開催。軍当局者は「大統領は5日、対応策として軍事的選択肢を幾つか挙げるようマティス国防長官に指示した」と話す。
トランプ氏は5日に行われたヨルダン国王との共同記者会見で、化学兵器使用によって「シリアとアサド大統領への私の姿勢は大きく変わった」と述べ、厳しい姿勢で臨む考えを表明。同日午後の国家安全保障会議(NSC)の会合で、トランプ氏は軍などがまとめた提案の説明を受けた。
6日午後、習近平・中国国家主席との会談のためフロリダ州へ向かう機中で、再びNSC会合を開催。同行していないメンバーは電話で参加した。同じ機中、トランプ氏は記者団に「アサド(大統領)は恐ろしいことをした。何かをすべきだ」と語り、強硬措置の可能性を示唆している。
ロイター通信によると、トランプ氏はフロリダ到着後、首脳会談の準備と並行してマティス長官、マクマスター大統領補佐官(国家安全保障担当)と極秘に会談した。長官らは三つの案を提示。人的被害は最小限にすべきだという意見を踏まえ、トランプ氏はシャイラト基地だけにミサイルを撃ち込む案を採用した。
午後4時から改めて開かれたNSC会合で、トランプ氏はミサイル発射を命令。ロイターによれば、国防総省に急きょ集まったダンフォード統合参謀本部議長ら軍首脳が攻撃計画を最終確定したのは、NSC会合のわずか15分前だった。
会合後、トランプ氏は習主席との夕食会に出席。午後7時40分、地中海東部に展開する米駆逐艦2隻が巡航ミサイル「トマホーク」発射を開始した。第1弾が標的の基地に着弾したのは、その約1時間後だった。
(転載貼り付け終わり)
副島隆彦拝