重たい掲示板

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磯貝太 投稿日:2017/11/29 20:38

【1867】[2222]素朴な疑問

-掲示板からの引用
「藤森かよこ先生が、施設が老人を寝たきりにさせているのは、そのほうが管理しやすいからだ、という旨を述べておられたが、はっきり言うが、世間知らずのインテリに、こういう知ったかぶりをされるのは、現場の人間として、もの凄く迷惑だ。『寝たきりにさせている』のでは無い『最初から寝たきり状態』で、入所して来るんですよ(笑)。」
-引用終わり

-また、引用
[投稿する前に]
■■■投稿規定■■■
・この掲示板に投稿するためには、下記のすべての条件を満たし、遵守する必要がある。【副島隆彦に議論を挑みたい場合の条件】
・礼儀正しく、自分の立場や政治思想(思考)を明らかにしてからする。
-引用終わり

と記載されています。

つまり、この掲示板は、
「副島隆彦に議論を挑みたい」
の場だと思料されます。

「副島隆彦に議論を挑みたい」という会員の場だと理解していますが、そこに、「藤森かよこ先生」といきなり出てくると「何で藤森某」????となります。

主語と述語を組み合わせると、
「藤森某→世間知らずのインテリ」
「藤森某→知ったかぶり」
「藤森某→現場の人間としてもの凄く迷惑」

組み合わせると「藤森某は・・世間知らずのインテリ・・で、知ったかぶり・・で、現場の人間としてもの凄く迷惑」

という構成になります。
そうなると、素朴な疑問ですが、
「藤森某は、何かをした、それをによってもの凄い迷惑を与える行為を現場の人間に与えた」
と結論付けされてしまいます。

一体全体、どのような具体的手段で藤森某が現場に迷惑をかけたのか。
これを基にどうやって、副島隆彦に議論を挑むのか?
「副島隆彦に議論を挑みたい」と考える一会員からは、素朴ながらかなり違和感を感じます。

わかりやすく表現すると「副島隆彦に議論を挑みたい」という会員が共有する公共の場で、どうして何故か突然、藤森某が出てきたのかがよくわかりません。

一応、その根拠をご説明された方が誤解がなくなると思いますが。

どのような理由なのでしょうか。

どうしても、「副島隆彦に議論を挑みたい」よりも、個人的感情かが先に何かあるのではないかとどうしても感じられるのですが。

8067浅川京華 投稿日:2017/11/27 21:43

【1866】[2221]今こそ姥捨山の復活を 9

藤森かよこ先生が、施設が老人を寝たきりにさせているのは、そのほうが管理しやすいからだ、という旨を述べておられたが、はっきり言うが、世間知らずのインテリに、こういう知ったかぶりをされるのは、現場の人間として、もの凄く迷惑だ。『寝たきりにさせている』のでは無い『最初から寝たきり状態』で、入所して来るんですよ(笑)。人間は、生物学的に言って、110歳以上は生きない、という話を聞いた事がある。どんなに丈夫な人でも、死なない人はいない。「金さえ払えば健康だって買える」というのは大嘘だ。もっと正確に言うと「金さえ払えば健康にしてもらえる」なんて安易な事は存在しない。マスコミや、現場を知らない知識人の言う事を鵜呑みにしているのか、100近い婆さん、爺さんをつかまえて「うちのお父さん、お母さんは、施設の都合で寝たきりにさせられている」と言う愚かな家族が後を絶たない。100近い寝たきり老人が、本当は元気になれる筈なのに、施設が努力していない、などとオメデタイ事を考えている。どこまで他人のせいにすれば気が済むのか。以前、職場の上司に「病院も、病人は嫌なんですよね」と言った。上司は、笑って頷いた。

『俗ニーチエについて 付記』続き
澁澤龍彦氏は『ババリアの狂王(「異端の肖像」所収 河出文庫)』で、ル―トビヒ二世とワ―グナーの関係について、以下のように述べている。引用する「王の同性愛的傾向を、ワグナ―が知らなかった筈がない。しかしワグナ―は、自尊心と虚栄心とから、そのパトロンの自分に対する熱愛に、性的なものはないと信じ込むふりをしていたようである。確かにその通りだったかもしれない。というのは、ワグナ―に対する場合にのみ、王はその欲望を昇華させることができたからである。これは異例な事であり、音楽家の天才を証するものであろう。音楽家と王との関係が潔白であったという事は、後年、王がその日記の中に、肉の欲望に負けまいとして、ワグナ―の名前を呪文のように引用している事によっても知られる。もし音楽家が王の罪の共犯者であったならば、決して王は彼の名を、純潔の守護神のごとく紙の上に喚起したりはしなかったであろう。」「用心深いワグナ―も、手紙の中で失策をやっている。ある女友達に宛てて『王の愛情があるからと言って、私に女があきらめられましょうか?むろん、そんなことはできやしません。でも、女なしで過ごせたらばよいがと思います。そして王の写真を見ていると、それが出来そうな気がしてくるのです』と書いているのだ。」ニーチエとワグナ―の関係も、多分こういうもの(肉体関係は無い)だったろう、と思う。普通の人なら、こういう関係は「同性愛的ではあるが同性愛そのものではない」と言って逃げる。しかし副島先生は、ニーチエとワグナ―のそれを「同性愛だ」と断言している。やはり、副島先生は天才である。

相田英男 投稿日:2017/11/21 16:07

【1865】[2220]東芝の危機は「人災」ではない

相田英男です。

東芝が定評のあったテレビ事業(レグザ)を、中国メーカーについに売り渡すという。さんざん話題となった半導体(フィラッシュメモリ)事業も、アメリカの投資会社率いる企業連合体に2兆円以上の巨費で売却する方向で、交渉されている。ついでに「サザエさん」のスポンサーからも降りるらしい。

なす術なく破綻への道を辿りつつある東芝だが、この状況についての満足ゆく説明はなされていない。巷で売られている「東芝本」は、「歴代の社長、重役達の失策だ、つまるところ人災だ」と、押し並べて連呼している。でも私は思う。東芝の関係者達もそこまで間抜けばかりであろうか、と。

フラッシュメモリ事業は、非常に収益を挙げられるのは明らかだ。だからメモリだけは手元に残して再建を図るべきだ、それが得策だと、誰もが考えるだろう。しかし、あっけなくアメリカの投資会社連合に明け渡してしまった。メインバンクからメモリ事業の売却を強要された結果だとしても、銀行側も東芝という企業の存続を考えてアドバイスしているとは、到底思えない。

アイン・ランドの代表作「肩をすくめるアトラス」を読んだ人は、あまり多く無いだろう。千ページを超える大作小説だ。あの話の主要人物の一人で、フランシスコ・ダンコニアという実業家が登場する。ダンコニアは、多数の銅鉱山を所有する世界最大の銅採掘企業の、跡取りオーナーだった。ダンコニアは優れた資質を持つ経営者として期待されていたが、放蕩の生活にのめり込んだ挙句に、会社を倒産させて失踪してしまう。しかし、実はダンコニアは立派な人物だった。ダンコニアは、刎頚の友であるジョン・ゴールト(ニュートンとアインシュタインとエジソンを足して10倍した位の能力を持つ天才技術者)の意向を汲み、新世界を創生するために、意図的に自分の会社を潰したのだった。

今の東芝の状況を見ていると、私はこのダンコニアを思い出す。「お前は、誰かが東芝を意図的に潰そうとしていると言いたいのか?」と聞かれたら、私は「そうだ」と答える。今の東芝の危機は意図的に作られたものだと、私は 断言する。

またバカな妄想を言っていると誰もが思うだろう。しかし私は自信がある。東芝の周辺にいた関係者達には、東芝を潰さなければならない切実な事情があるのだ。その証拠の一つが、以下の記事だ。

(引用始め)

大丈夫かGE? 優等生企業の苦境は日本にとって朗報なのか
11/15(水) 21:20配信

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171115-00004485-toushin-bus_all&p=2

【急落を続けるGE株】
世界の製造業を代表する米国ゼネラル・エレクトリック(GE)が苦境にあえいでいます。11月13日の同社の株価は前日比▲7%安で引け、年初来安値を更新。年初来では▲40%の下落率、時価総額では約12兆円が失われており、世界的な株高が続くなかで特異なアンダーパフォームとなっています。

GEは航空機エンジン、発電機、医療機器などを手掛ける複合企業ですが、元をたどれば日本でも有名な発明王のエジソンが1878年に創業した照明会社で、非常に歴史の長い会社です。また、1981年から2001年まで20年間、同社のCEOを務めたジャック・ウエルチ氏は、在任中に株価を30倍に上昇させたことなどから、日本でも名経営者としてよく知られています。

その名門企業に何が起きているのか?まずは、13日に行われた投資家向け説明会の内容から探ってみたいと思います。

【予想以上に厳しい業績見通しが示された13日の説明会】
今回の説明会は、2017年8月1日に前任のジェフ・イメルトCEO(2001年~2017年)を引きついでCEOに就任したジョン・フラナリー氏らの新経営チームによって行われた初の投資家向け説明会でした。プレゼンテーション資料は57ページに及び、全社だけではなく各事業の戦略が詳細に説明されましたが、主要なポイントは以下の3点でした。

第1は、2018年度(2018年1月~12月)の業績も低迷が続くとされたことです。具体的には、M&Aを除いた自律的な売上成長率は0~3%増に留まるとされ、調整後一株利益についても、2017年度見通し1.05~1.10ドルに対し、2018年度も1~1.07ドルとほぼ横ばいの見通しが示されています。

GEは、イメルト氏が退任する直前の今年の夏までは2018年度に2ドルを目指すとしていましたが、経営陣が変わっても、短期業績は急速には回復しないことが示されたことになります。

第2は、配当が引き下げられたことです。2017年12月に予定される四半期配当から、0.12ドルと従来比で半減となることが発表されています。GEは、1892年にニューヨーク証券取引所に上場以降、安定的に配当を行っており、減配は1929年の世界恐慌時と金融危機後の2009年の2回だけです。今回は外部環境が好転するなかでの減配であるため、内部的に大きな問題を抱えていることが改めて強く印象付けられることになりました。

第3は、航空、ヘルスケア、電力の3事業に経営資源を集中させ、200億ドル(約2.3兆円)規模の資産売却(鉄道、照明、産業ソリューションなど)を今後1~2年で行うとしたものの、具体策は明らかにされなかったことです。以上3点から、改革の意志は強く感じられるものの、その実行についてはなお見極めが必要という印象が避けられません。

【パワー(発電事業)の改革は有言実行で】
日本でも、最近発表された決算では三菱重工やIHI の火力発電事業の収益が悪化していましたが、GEも例外ではなく、コア事業として残したこの事業の立て直しが今後の回復のカギを握ると考えられます。

今回の説明会では、その再建策として、規模の適正化、ホリスティックな(体系的な)サービスへの集中、「say/do ratio」の向上(有言実行)などの考えが示されました。やや概念的過ぎることが気になるところではあるものの、この事業の改革に近道はないことをここから読み取ることができます。

GEの時価総額は今年に入り大きく下落したとはいえ、なお約19兆円と、日立の約5倍もある巨大企業であり、まだまだ侮ることができない存在です。また、新たな施策を”小出し”にするのも、従業員の危機意識を高め改革を加速させる狙いがあるとも考えられます。

和泉 美治

(引用終わり)

東芝とはGE(ゼネラル・エレクトリック、アメリカ最大の総合電機メーカー)の子会社である。だから「東芝問題」を考える時には、まず「親会社」であるGEの動向を分析しなければならない。これが私のかねてからの主張である。この前提に異論がある方は、まずは私の著書「東芝はなぜ原発で失敗したのか」をご覧いただきたい。ウィキペディアにある「東芝」と「GE」の記載を読み比べてみても、ある程度の事情はわかるだろう。

この「親会社」のGEが不振に見舞われている。理由は火力発電事業の売上の低迷だ。特に主要製品として重点投資してきた、発電用大型ガスタービンの販売が芳しく無い。福島原発事故以来、原発建設にブレーキが掛かった事で、ガスタービンによる火力発電が活発化すると期待されていた。アメリカでの「シェールガス革命」による天然ガスの価格下落も、追い風になる筈だった。しかし、世界市場でのガスタービンの売れ行きは良くない。

私の本に書いたが、ガスタービンによる発電は、相当なメンテナンス費用が毎年かさむのだ。だから高額な大型ガスタービン(出力100メガワット以上)をわざわざ買わずに、古い石炭火力発電設備を当面動かし続けることが、電力会社の規定路線になっている。そのようである。出力が100メガワット以下の、中小型のガスタービンは、それなりに需要があるらしい。しかし中小型のタービンでは、あまり売上には寄与しない。

発電用の大型ガスタービンを製造できるのは、GEの他にはドイツのシーメンスと、日本の三菱重工(実際には日立製作所との合弁会社の三菱日立パワーソリューションズ、MHPS)の、三社しかない。この三社を合わせて、年間で400台の大型ガスタービンを製造できる設備を持っているという。ところが予想される大型タービンの需要は、世界中合わせても、ここ数年間は年間100台程度しかないらしい。当面の市場は1/4にシュリンクしてしまうのだ。完全に過剰投資になってしまっている。

よって、GE、シーメンス、三菱重工の三社は、いずれも厳しい状況にある。ブルームバーグの記事によると、シーメンスはガスタービン工場のリストラにより、6000人以上の人員削減を行うという。しかし、最も危ない状況にあるのがGEだ。2015年からGEは、最大の稼ぎ頭だった金融事業の切り離しを決断し、本業の社会インフラ事業への転換を進めていた。そこでの収益の柱となるのが、長年にわたり開発資源を重点投資してきた、大型ガスタービンと、それによる火力発電プラント建設だった。しかし、その期待の事業で収益を挙げる見込がなくなったのだ。

GEは東芝や日立のような、とりあえず何かの製品を作って売れば良いだけの、単なる製造会社ではない。アメリカを代表する、誇り高い歴史とブランド価値を持つ会社がGEだ。最先端かつ独創的な技術とビジネスモデルを打ち出して、優れた業績を挙げること、それにより投資家に高いリターンを与え続けることが、GEには宿命付けられている。しかし、株価が急落している今のGEを、投資家達は見放しつつあるようだ。ウォーレン・バフェットは今年に入り、持っていたGEの株を全て売却した。ムーディーズは11月16日に、GEの格付けをA2(ダブルエー)まで落とした。アメリカの投資家達は既に、GEをシングルAと同等の会社としか見なしていないという。創業以来の最大の危機的状況に、今のGEは陥りつつある。

グローバルな見地からは、東芝のような田舎企業の赤字や倒産よりも、GEの収益悪化の方が深刻なことは明らかだ。GEのオーナーはJ.P.モルガン財閥(欧州ロスチャイルド財閥の米国の出先)だ。GEを救済するために、モルガンの中で幾つかのプランが数年前から立案され、その一つが現在実行されている。東芝の危機はそのGE救済プランの余波を受けたものだ。そのように私は考えている。

ジャック・ウェルチ時代の稼ぎ頭だった金融事業(GEキャピタル)の売却を、GEが発表して大規模なリストラに着手したのは、2015年4月だった。ほぼ同時期に東芝では「不正会計問題」が発覚して、破綻への道を辿り始めた。両者が同時期に起きたのは偶然ではない。東芝の一連の優良事業の売却と、GEのリストラはリンクして進んでいると考えるべきだ。

東芝がこれまで支払った一連の巨額な費用、同時に優良事業の売却により受け取る費用は共に、巡り巡ってGEのリストラに使われることになるのではないか。フラッシュメモリ事業などはGEには必要ない。残さずにさっさと売って、キャッシュを受け取って、リストラ費用に回すのがGEにとって得策だ。最終的には、東芝の火力発電事業(GEガスタービンのメンテナンス部隊でもある)を、東芝から分離させてGEの直接の傘下に入れるまで、東芝のリストラは続くことだろう。その頃には、老朽化した火力発電プラントのリプレース用途に、大型ガスタービンが売れる可能性も出てくるかもしれない。それまで、モルガン財閥による東芝への締め付けが、じわじわと続くことになると、私は予想している。

巷の「東芝本」はどれも、東芝の危機の原因は、これまでの無能な社長達が経営判断を間違えたからだ、という主張で一貫している。しかしである。サラリーマンや公務員の方々は、自分たちの組織のトップが、一体どんな人物達なのか想像してみれば良い。一連の本で描かれる東芝の社長達よりも、立派な経営者達がどれだけいるというのだ?どれも似たり寄ったりの、性格の悪い連中ばかりではないのか?東芝の「内部の」関係者達は、事態の収拾に向けて良くやっていると思う。しかし「外から」のバイアスが強烈すぎて、彼らにもどうしようもないのだ。石坂泰三や土光敏夫が今の社長でいても、何ら状況を変えられないだろうと、私は思う。

「あいつらはバカで俺は賢い」と悦に浸らずに、「もしかすると、俺もバカだったのかもしれない」と、疑ってみることだ。天動説から地動説に考えを切り替えないと、状況を見誤るぞ、と私は訴えたい。

相田英男 拝


東芝はなぜ原発で失敗したのか

本郷誠一 投稿日:2017/11/21 14:31

【1864】[2218]日産自動車、スバル、神戸製鋼問題について考える

はじめまして。
昨年8月に学問道場の会員になりました本郷誠一と申します。建設会社を営んでおります。工事の下請けと公共工事はやらない。工事の丸投げはしないを創業以来貫いています。
小さい会社ですが、創業以来40年間、一期たりとも赤字決算はありませんでした。 そして、従業員の給料、下職への支払い、金融機関への返済については、一回たりとも遅れたこともありませんでした。 それは、私の会社の勲章であるかも知れません。
そんな私が建築という仕事をしながら学んだ人生の様々な事や感じた事を、何の脈絡も無く一方的に会社のホームページ上に、月に10~15編位書かせて頂いています。
独立独歩の中小企業の経営者にしか解らない心の痛みや、建築の仕事を通じて見た人生の裏側の現実といったものを書いています。勿論、本業の建築の事も書いています。
その一つを、自己紹介代わりに転載させて頂きました。少し長く、ちょっと勘違いの事もあるかも知れませんが、お読みいただければ幸いです。
文筆業ではないので、直感的に思い付いた事をパッと書くのが信条ですから、間違いも多々あると思いますが、そこのところはお許しください。

<日産自動車、スバル、神戸製鋼問題について考える>

矢沢永吉の「やっちゃえ日産」が「やっちゃった!」は、笑い話では済まない今の日本の厳しい現状が見えてきます。
日産自動車が9月29日に同社の新車最終国内の6工場で製造した21車種の完成検査の一部を未認定の審査員が行っていたというもの、新車約6万台の販売の一部停止、更に過去3年内に販売した121万台もの車についてリコールを届け出たという発表がありました。
費用には約250億円に上る可能性があるというものです。
もう一つは、スバル自動車も10月30日、同様に3年前から無資格の従業員が従事していて、過去3年以内に製造された39万5000台を対象にリコールするというものです。
日産は38年前から不正があったと認めています。原因としては検査員不足という事です。又、国交省や社内の定期的な監査が行われる月は、現場監督者が補助検査員に検査ラインから外れるように指導したり、資格があることを示すバッジを付けさせたりしていた様です。他社においてもこのような事は大なり小なり見られると思いますが、検査員の試験でも試験問題を何となく教えていたりしていたと言います。

神戸製鋼は製品の検査データを改ざんしていて、子会社の工場がJIS=日本工業規格に関する法令に違反していたというニュースが立て続けに起こっていて、メイド イン ジャパンへの信頼が裏切られたと、マスコミのテレビや週刊誌等で取り上げられています。
確かに不正は良くないし、そんな事をすれば消費者及び世界の信頼を悪くすることはあるでしょう。そんな中、人ごとみたいに大騒ぎしてバッシングするだけでなく、物事の本質や業界のしきたりや社会の常識、世界の常識を考えて行かなければなりません。
そして、その事がどれだけ人命やリスクや安全性の許容範囲を超えているのかという問題も並行して考えて行かなければならないのではないかと思っています。
神戸製鋼の品質データ偽装問題については約10年前から常態化していたと言われていますが、ほとんどの業界でそのような事はあったし、今でも当たり前のように行われているのではないかと推測されます。

耐震偽装も東芝の問題も根は同じところにあって、以前は皆そうだったと言えば今の世の中では通用しないのでしょうが、だからと言ってひとつ不正が見つかっただけで、その会社だけが絶対悪で、場合によっては歴史ある会社を倒産させるような圧力をかけ過ぎて良いのかという問題もあります。もう少し歴史的な流れとか世界の常識とか、これから国際的に生き残って行く為にはどうしたら良いのかというような事も合わせて考えて行かなければならない問題だと思っています。
例えば、一時期、耐震偽装の姉歯事件としても大問題になりましたが、建て替えた元の建物より10倍も危険な建物が日本中あちこちに実際に建っているのも事実なのです。
元々、日本の工業製品等の強度試験は、かなりの余裕を持って行われていて、例えばそれらが10%マイナスの強度になったとしても安全性にすぐ問題に訳ではありません。まして
今回の神戸製鋼の場合は、過去10年分のデータを取り寄せて確認した結果、強度が最大3%程度不足していたという事です。JR東日本も新幹線の一部の部品の強度がJIS基準に対し、0.4%不足していたというのです。
当然の事として設計段階では、必要以上の高い強度を規定しているのですから、これ程の大騒動を起こしたりするのは、ちょっと違うなと思います。騒動の裏側に何かドロドロとした何かが潜んでいるのではないかと勘繰ってしまいます。
日本のこのような報道や事件の裏にはいつも何か反日的というか、日本の地位やイメージを国際的に引きずり下す為大騒ぎしたり、匿名を隠れ蓑に何処かの機関に訴えたり、片寄った自大主義や日本の競争力を低下させ、国力を貶めている様な勢力があるのではないかと思ってしまうのです。報道機関の人々の中にも、あなたは本当に日本人ですか?というような質問をする人もたくさんいて、今回の神戸製鋼の問題についての経営者の釈明会見でも、特に報道関係者達が罵声を散々浴びせたりしているのを見るにつけ、「お前たちが言うな」という嫌な感じがします。
最近のマスコミ関係者の偏向的な報道姿勢や劣化、そしてタレント化には目を覆いたくなります。

今回の、日産やスバルの問題や神戸製鋼の問題は社内及び元社員による内部告発という説も根強く出ています。そしていずれも最終的には「企業」と「行政」との関わり合いというか癒着という大きな問題もあります。
内部告白者は本当の意味で消費者の安全性という視点から告発したのでしょうか。あるいは会社や上司への怨念から出た復讐劇なのでしょうか。
行政の問題についても役人は国民の側の代弁者なのか、あるいは利権獲得の為の手段として許認可を与えたり逆にリークしたりしているのではないかと思うところもあります、そして役人の不作為の罪という話は日常的にあちこちにあるような気がします。
いずれにしても、この問題の本質や裏側にも思考の目を向けていかなければならないと思います。
近年増えているクレーマーや、少し意味合いは違いますが被害妄想の人々の増加や便乗主義者の異常行為をそのまま認めていいのかという問題も、これらの問題を論ずる時には一緒に考える事が大事だと思っています。

一級建築士という国家資格を持つ私がこんなことを書くと、非常にまずいし誤解される事になりますが、あえて言うと建築士の資格が無くても立派な仕事をしている人はたくさんいますし、公然の秘密となっていますが世界的な評価を得ている建築家の中にも一級建築士の資格を持っていない人がたくさんいます。そして建築雑誌等の設計者の欄には、その無資格の建築家の名前が堂々と記載されています。
反対に資格があったとしてもペーパードライバーみたいな人もたくさんいて、堂々と建物は建っていますから消費者の立場からしたら、どちらが安心安全であるかは意見の分かれるところではありますが、経験を取るのか資格を取るのかは、どちらとも言えない部分もあります。
建築士の名義貸しの問題も昔も今も存在していますから、表面的なところだけで大騒ぎするのでは本質を見失ってしまいます。所詮、国家資格と言ってもピンからキリまであって行政の天下り機関等が、自分達の存在意義を認めさせる為に様々な資格制度を無理やり作っているところもあり、それらの許認可やハローワーク的な職業訓練等を運営しているところが特殊法人や役人の天下りの受け皿になっていたりします。
ですから、資格があるから善、無いから悪というような決めつけ方はどうなのかと思います。
昔の職人なんかは何の資格も無く、親方から認められるとか、世間が認めてくれるという事が第一でした。当然の事として技術力の高さは誰もが認めるところであり、経験とか勘とか矜持とか人間性とかも自ずと身に付けており、かといって今のように何でもかんでも資格制度があった訳でもなく、又特別な物創り以外は暗黙のルールがあり、資格制度というようなものに従っていた訳ではありませんでした。その方が世の中ある意味上手く廻っていくという感じがするのです。

私の持っている一級建築士の資格の建築士法だって、田名角栄が大臣の時に作ったという話があって、田中角栄が一級建築士の第1号という笑い話もあります。田中角栄は高等教育を受けていないで政治の頂点まで登り詰めた稀な人ですから(15歳で高等小学校卒業)16歳で上京し住み込みで働きながら、神田の中央工学校木工課(夜間部)に通い、18歳で卒業し設計事務所に勤め、19歳で独立して「共栄建築事務所」を設立。25歳で「田中土建工業」を設立しているのですから、やっぱり努力家で偉い人です。
27歳で国政進出するも落選、2回目29歳で当選します。一級建築士第1号は噂であって本当は16989号だったようです。しかし(社)日本建築士会連合会の発行する「建築士」8月号によると田中角栄は建築士法制定(昭和25年)の第一の功労者であるから、合格証は田中角栄を第1号にしたが本人が登録するのを忘れていて16989号になったと記載されてましたから、やっぱり実質的には第1号だったのですね。

あらゆる所で世界的に見ると日本だけが真面目過ぎて、同じ土俵で勝負するには世界の常識と大分掛け離れたところもあって、ハンデやギャップを感じてしまいます。
同じ真面目でもダウンタウンの松本人志の日本郵政の「バカ真面目」のような嘘っぽいギャグならいいかも知れませんが(笑)何だかんだ言ってもどの国も国際競争力というのは大変大事な事で、他の国に負けじと大変な努力をしています。政治の世界でいえば国益を儲けた戦いというのがあって、それに負ければ国民が貧乏になって飢え死にしたり、不条理な戦争の巻き添えになったりする場合もあります。つまり国民の命運がかかっている訳です。そんな時、本当か嘘かという事は重要ではなく、どうやって生き延びていくのかという事が最重要課題となる場合もあります。
そこでは相手をどう騙すのかという事がとても重要となる場合があります。特定企業への不買運動や、インターネットの匿名性を利用した相手企業へのネガティブキャンペーンや、ライバル会社の優秀な社員の引き抜きや同業会社の展示会で技術的な秘密を探るとか、様々な形で諜報活動が行われています。ですから、当然の事として国と国との戦いの中ではもっと激しいスパイ活動が行われているはずです。リアルな戦争では正に、その事によって勝敗が決まるというのは当然の事なのです。しかしながら諸外国にスパイを潜伏させ諜報活動をしていないのは先進諸国では日本位かもしれません。企業の戦いもそのような面もあり、日産やスバルや神戸製鋼の問題も社員や社員の家族や、ひいては日本国民の命がかかっているという部分もある訳ですから、1人のクレーマーや内部告発や外国の煽動行動によって、このような歴史ある立派な会社が倒産してもいいのかと考えるべきだと思うのです。
ものすごい歴史や技術や将来性のあるシャープや東芝が中国や台湾の会社にタダ同然で持っていかれてもいいのかという事や、そんな中、日本だけがコンプライアンスや企業倫理や正しさの追求だけしていって、この厳しい国際競争の中で生き残っていけるのかという切実な問題が発生してきています。

人間バレないと思ったらほとんどの人と企業は嘘をつくと思いますが、それが人間社会の真実であって、だからと言ってそれが「死を意味する事か」というと私はそうではないと思います。最近話題の不倫問題も、結局は配偶者に嘘をつく訳ですが、バレても今の日本では死刑にはなりません(笑)
国際社会では自国がいかに素晴らしい国であるかという事を宣伝する為に北朝鮮や中国のようにというか、どこの国でもでも程度の差こそあれ嘘の情報を流したりして外国をそして自国民まで騙して、その国の存続を守るという事が堂々と当たり前のように行われていたり、アメリカや先進諸国でもその国の産業を守る為、虚偽のデータを出したり、ライバル国の自動車のリコールを戦略的に作り出したり、例え裁判になったとしても、常識的にはおかしな判決でも自国に有利であれば司法でさえもそれに従う事がまかり通っているのです。
日産自動車やスバルや神戸製鋼は、日本を支え代表する輸出産業ですから、このような事件やニュースが頻繁に起こると、一国の衰退化は避けられません。それがリークだろうと、ちょっとしたミスであろうと、そんなことはお構いなしに負の情報が駆け巡り、金銭的に多大な損失を与えたり、一方の他の国や会社ではそれらの恩恵を受けて「濡れ手に粟」という状況も堂々とまかり通ってしまうのです。
今回の問題でマスコミの誘導の仕方や国民の反応を見ていると、日本人と日本人が異常に騒いで対立し、お互いの首を絞めて、お互いが失速している様な感じがします。そして一体誰が得をしているのかと思います。あとは官と民の対立というか不信感の増大も気になるところです。

11月5日からのトランプ大統領による、日本、韓国、中国への歴訪を見ていても、それぞれの国の利権と思惑があり、騙し合いは当たり前の事であることが解ります。そんな中、日本だけが馬鹿正直に対応し過ぎて、諸外国の餌食になっているという印象を強く持ちました。
トランプ大統領が日本に来た時は日本でありながら日本の治外法権の地である横田基地に大統領の専用機を乗り付け、トランプ大統領は米国軍兵士と日本の自衛隊の前で演説しました。そのバックステージに飾られていたのは、たくさんの星条旗だけで、日の丸は1本もありませんでした。こんな屈辱的な光景を見て、安倍さんや政治家は平気なのでしょうか。普通の国なら国としてしっかり抗議し国民だって大騒ぎするはずです。
それどころか、安倍首相は埼玉のゴルフ場で馬鹿面下げてニコニコと大統領を迎えている。
韓国では元慰安婦とトランプとを抱擁させ。更に日本固有の島である竹島を不法占拠し、その近くで同地で採ったエビを大統領の晩餐会でだすという演出をしています。このような屈辱的な行為に報道はするが無反応な日本という国はもう普通の国としての体を無していないような気がします。

1995年、中国の李鵬首相とオーストラリアのハワード元首相の対談で李鵬首相が発した「日本はあと20年で消えて無くなる」と言った言葉が真実味を持ってきたような気がします。
日本人は、戦後70年に渡る植民地政策で、完全におとなしい羊になったような感じです。
そして中国習近平とアメリカのトランプとの交渉では、日本という言葉はひとつとして出てきません。副島先生の言われる通り、これから先は中国とアメリカだけで決めていこうという会談であったと私も感じました。
日本の「馬鹿真面目」もいいかげんにしてほしいと思います。
しかしながら、日本と言う国はその馬鹿真面目で国際的信用を得て来たという事もありますので、中々難しい問題ではありますが、最近はその牙城も様々な要因で崩れ落ちそうであるという事も事実です。
そして最後にそれらの不祥事や日本国内外のゴタゴタの全てのツケは、税金という形で私達国民一人一人に重くのしかかってくるという事も忘れてはいけません。

8067浅川京華 投稿日:2017/11/10 15:27

【1863】[2217]女は皆化粧する、という迷信について

現皇太子夫妻の御成婚直後、日本で、サミツトか何かがあり、取材に来た外国人記者に、雅子様をどう思いますか?と聞いた所「大変チヤ―ミングな方ですが、私は美智子皇后の方に、より大きな魅力を感じました。あれ程気品のある方は、ヨ―ロツパの王族にもいませんよ」と答えた、と、どっかの周刊誌で読み「へ―、外人でも、分かる人は分かるんだ」と、ちょっと、ホツとしたのを覚えている。

2213の、副島先生の文中の『頭の弱い人と、40代くらいで鋭い人生感覚、人間洞察力を持っている女性達程、「世界権力者人物図鑑」は、政治の世界を理解するのに、とっても役立つでしょう』という所を読み、頭の弱い人と、40代くらいの頭の良い女は同じだ、という皮肉かぁ、フ―ン、まア、頭の良い女程シンプルだからな、インテリ男程『屁をふっても理屈を言う馬鹿』と紙一重なのと違って、などと思った。「人間の原型は女であるという事実」に照らせば、男は余計な事をするもの、女は余分を捨てる事によって、より洗練されるもの、といった所か。

2210の、古都氏の、小沢一郎氏についての意見について。私は小沢一郎氏については、政治家としての力は凄いが(剛腕、とか言われてましたね)「自衛隊を正式に軍隊にして、海外派兵出来る普通の国に日本をする」と主張したが為に、悪い奴呼ばわりされてきた人物、という印象しか無い。私は「戦争するくらいなら無抵抗のまま殺されるべき、戦争をして生き残っても、良い事など何も無い(又永遠に、戦争責任取れ―、と言われるだけだ。言い訳など通用しない)」と考えてる人間だから、小沢一郎氏の言う、日本の「普通の国」化には、勿論、賛成しない。私は、いずれ日本にも、トランプタイプの人物(本当の事をズケズケ言って、行動力があって、かつ現実的で、余計な事をしない)が現れて、首相になるだろう、それが時代の趨勢だろう、と、期待しているが。ただ、ついでに言うが、私は、トランプ氏は、人物的には嫌いである。理由は簡潔に「女の趣味が悪いから」と言っておく。以下、来日したトランプ大統領の娘についての、私と職場の先輩女性との会話
私「あの人、キレイだと思います?」
苦笑い「思わない。」
私「やっぱりそう思います?ハデで下品な、二流のモデルタイプの女ですよね。トランプの周りの女って、あんなのばっかですよね。」
苦笑「そうそう」
2211でも、ちょっと触れた、作家の岩井志麻子先生(と、中瀬ゆかり先生)が、某テレビ番組で、イバンカさんは美しい、あんなカンペキな人がいるんですねー、なんて言ってるのを聞き、女が女(特にうまくいってる女)を貶すと
、ひがみだ―、と言われるから、心にも無い事言ってンだな―と思ったのだった。
で、本題。私の考える美女の必須じょう件とは『品と清潔感』である。これが無い女は、どんな女でも、私は綺麗だと思わない。厳しい事を言うと、化粧自体が品が無い、清潔感が無い、と思っているが(この場合の化粧とはメイクの事で、基礎化粧、スキンケアは省く)、女の中には、私のように「化粧は肌に良くない」と考えて、積極的に化粧せずに生きる人が、一定数存在するが、世間は何故か、こういう女をいない事にしている(化粧品会社が困るからかね。或いは「女は化粧してるからキレイなんだ!してなきゃオレより見られたもんじゃねー、ワハハ」という男のコンプレツクスゆえか)。フランスのアンリ二世の寵姫だったデイアーヌ・ド・ポワチエも、一切、化粧しない人だった。私は自分自身以外で、全く化粧しない人を、身近で、思い出せるだけで3人知っているが、3人とも、肌は極めて美しい人である。3人のうち2人は、お婆さんだったが、若い時からずっと化粧しないで来た人の肌の綺麗さというのは、凄いものがある。皺やしみ、たるみが普通にあっても、化粧に汚染されていない、内側から輝くような肌だった。

いそがい 投稿日:2017/11/09 19:34

【1862】[2216]安倍総理を讃える

我が国代表の安倍総理がトランプ米国大統領接待ゴルフでバンカーにご自分自身がはまったそうです。
涙ぐましい努力です。
ウケ狙いだったらとても残念。
トランプさんは見ていなかったようです。
多分、これは日本では国家最高機密。
日本以外では世界最高基準のブラックジョークでしょうか。
ノーベル賞に、
「とても優れたおべっか使いで墓穴を掘る部門」
があれば、末端ながら候補者程度になったと推察されます。
頑張れ、頑張れ、安倍総理。
きっと次もある、その先のみせかけの栄光も十二分にあるはずだ???と思料しています。

https://www.youtube.com/watch?v=Ft7Kf2_Z8Lc

片岡 裕晴 投稿日:2017/11/06 21:39

【1861】[2215]無題

先日、美容院に行き髪の毛をカットしてもらった。カットしてくれたのは20代後半の優しい女性の美容師さんで、感じがとてもいい。

どんな話題を振っても、うまく相槌を打ってくれて、自分の意見もちゃんと主張する賢い人である。優秀な美容師かどうかは、ヘアーメークのセンスは勿論のことであるが、話題が豊富で客の話に上手に付き合ってくれる器量の持ち主かどうかだと思う。

私が理容院よりも美容院を好む理由は洗髪の時、理容院(散髪屋さん)では前屈の姿勢で髪を洗ってくれるが、美容院(昔風にパーマネント屋さん)では仰向きの姿勢で椅子の上で寝た状態で髪を洗ってくれることにある。

リクライニングした椅子の上に寝た状態で頭髪を温かいお湯で、優しい女性の手でマッサージしてもらいながら、洗ってもらううち、つい気持ちよくなってウトウト眠りかけてしまうことさえある。

ついでに優しい女性の手で髭も剃ってもらいたいと思うのだが、美容院ではこれができないのだ。

「だって! 法律で! 美容師には髭(ひげ)を剃る国家資格がないんだもん!」だって。これって、なんか日産自動車やSUBARUの無資格の人が検査をして、車を出荷していました。しかも、三十年も四十年も前からって話と似てませんか?

いっその事、全日本美容師組合で談合して、「来年から美容院でも髭を剃りま~す!」って宣言を出したらどうだろうか。ひょっとして、共謀罪で逮捕されるかも。厚生労働省が頭に来て、全国の美容院を営業停止処分にするって命令出したらもっと面白いだろうな。日本中の女性から非難轟轟、ただでは収まりませんぞ。

この同じ女性の美容師さんが客ではなく、自宅で自分の恋人や、夫や父親の髭を剃ってあげても、厚労省は文句を言わないだろう。

これも、自由恋愛で男女がセックスしたり、夫婦がセックスするのは構わないけど、お金を取って同じことをしてはいけませんという売春防止法にそっくりですね。

日産自動車やSUBARUの資格のない人が検査して、資格者のハンコを借りて押していた問題は、建築業界における一級建築士の名義貸し問題と全く同じである。

私も昔、建築関連の業界で仕事をしていたが、私が関連したごく狭い範囲での経験から言えることは、名義貸しに類したことはごく普通に行われていた。つまり、建築基準法に定める国家資格を持たない設計者(建築士とは違う)が、ごく普通に設計図を引き、建築を行っている。

恐らくその組織の中に一級建築士が在籍し、全ての設計図書に目を通しているという苦しい言い訳は成り立つのだろう。(しかし、全ての図面に目を通すことなど時間的に出来はしない)

勿論、最終図面には一級建築士のハンコが押されるのだが、本人(一級建築士)以外が押すことの方が多いのではないだろうか。

名義貸しは良いことか、悪いことか?「悪イコトデスゥ。。。」とみんなが言う。しかし、建築業界で日産自動車やSUBARUのの様に厳格に資格者以外は設計したり建築監理をしてはいけないと言ったら、一体どうなるか考えてみればいい。工事は停滞し、建築業界は大混乱間違いないだろう。

1990年頃サラリーマンだった私は、ある資格が必要になり、その資格を取るために開催された専門学校主催の講習会に参加した。その講習会は3週間の期間であったが、ある科目の三回目の講義が始まったところ、担当の講師が勘違いをして前回と同じ講義を始めた。

その講師は同じ科目を何クラスも持っていて、別のクラスと間違えたのだろう。
私を含めてほとんどの受講生が講師の間違いに気付いたと思うが、誰も間違いを指摘せず、数分経った頃、受講生の一人が席を立ち後ろのドアから出ていった。

そして二三分後、その受講生が何と事務局員を連れて戻ってきた。そして、その事務員の口から間違いを指摘させたのである。(ここで副島先生の文体をお借りして表現すると)私は唖然としてしまったのです。

つまり、その人は、受講生は講義を聴く役割、講師はテキストを講義する役割、事務局員は講習会の運営管理を行う役割と線引きした上で、間違いを指摘するのは事務局員の仕事だと考えたのだと私は理解した。本当は「先生、間違ってますよ」と一言いえば済んだことなのに。。。そして、誰も傷つかず、恥をかくことも無かったのに。。。

今年の七月のことである。 何年か使ったiPhone5をAUのショップでiPhone7に機種変更して、使ってみたところ設定がうまくいかなかったのか、OCNのメールアドレスで送信はできるのだが、受信が出来ないという問題と、新幹線の車内でWiFiにつながらなかったので、購入したAUショップに行き、相談をしたのだが、対応した男性スタッフはそれはOCNとJR東海に聞いて下さいというのみで、結局その場では何の解決にもならなかったという経験をした。

その男性スタッフはAUの仕事、OCNの仕事、JRの仕事と守備範囲を線引きし、自分の領域以外のことで下手に関わって問題でも起きたら大変だとでも考えたのだろう。

マンションでは居住者間で問題が起きた時、(生活音やタバコの煙が隣家から流れてくる等)当事者同士は決して話し合わず、管理組合に訴えるという解決方法が取られるのが通例である。

このように当事者が話し合えば簡単に問題が解決できることも、公的な管理者に解決をゆだねる傾向が徐々に進行している。

ちょっとした親切心と自分の持っている知識を活用すれば、問題がすぐに解決するような場合も、自分の守備範囲を超えると、相手の縄張りを犯してしまうと考えるのか、自分の領域にはっきりと線引きをしてしまい、決してそれを一歩も越えてはいけないという風潮が広がりつつある。

私が幼児だった頃から高校生までの記憶を呼び戻し、今現在を比べてみると、人と人との関係はこんなにも変わってしまったのかと驚いてしまう。

1950年、私は4歳であり、兵庫県伊丹市に住んでいた。土曜日、早めに帰宅した父親と(当時は土曜は午前中のみの半日勤務だった)夕方、散歩に出かけた時、道ですれ違った全然見知らぬオッチャンが「すんません、火かしてんか」と言いながら近寄ってくる。

歩きタバコをしていた父は手の指に挟んでいた火のついたタバコを口に咥えてオッチャンに向ける。オッチャンはまだ火のついていないタバコを口に咥えて、父の顔に近づき、父のタバコの火に合わせると、二人同時にほっぺたが引っ込むくらい息を吸う。父のタバコの火がオッチャンのタバコに分け与えられ、オッチャンは礼を言ってすれ違って行く。

あるいは、駅の待合室でタバコを吸っている父の隣に私が座っている時、見知らぬ大人が近寄ってきて、火を貸してくれと言う。

父はこの時は背広のポケットからライターを取り出し、その人のタバコに火を付けてあげた。

ライターの揮発油の匂いが辺りに漂い、(初対面の)二人の大人は二言三言、言葉を交わす。
母に連れられて、大阪の百貨店に買い物に行くような時、伊丹駅から阪急電車に乗り、発車を待っているうち段々乗客が混んできて、母と私が座っている前にも人が立つほど混雑してくると、母はごく自然に前に立っている人の手荷物を持ちましょうと言う。

言われた相手もお礼を言って母に荷物を預け、母はそれを膝の上に抱える。

逆に私たちが立っている時は、前に座っている人が母の荷物を膝の上に持ってくれることが普通にあった。(今ではこんなことは無い。もし荷物を持ちましょうかと言ったら、恐らく不信の目を向けられるだろう)

このような当時の大人たちの風習は火を借りたり、荷物を持ってもらうという実利もあっただろうが、見知らぬ人同士が一時(ひととき)ではあるが狭い空間を共有する気まずさを和らげるための、一種の挨拶であり、儀礼的な意味も含まれていたのだろう。

このころ、伊丹の街には「キーちゃん」と呼ばれて親しまれていた名物男がいた。
この人が街を歩いているのを小さな子供たちが見つけると、「ワー、キーちゃんや!」と叫びながら集まってきて、からかったり、からかわれたりしていた。

この人は坊主刈りで無精ひげを生やした三十歳くらいの知恵遅れの人だったと思う。(キーちゃんのキは気違いのキだったのかと後々、成長してから気が付いた)

私がこの話をよく覚えているのは、戦後、大連から引き揚げてきた父が母の生家の世話になり、祖父母や母の姉一家と同じ一つの屋根の下で13人の大家族が住んでいて、六人の子供たちの世話をしながら、祖母や母や伯母や叔母たちがよくキーちゃんの話をしていたからだ。

母たちの話によると、キーちゃんには阪急電車の伊丹線に無料(ただ)で乗れる特権があったらしい。
街の人気者のキーちゃんは改札口で切符切りをしている駅員とも顔見知りで、子供と同じであるキーちゃんはただで乗せてあげたのだろう。

管理職である駅長もこのことは知っていただろうが、見て見ぬ振りをしていたと思う。今ではこの様なことはあり得ない。

自動改札機の普及がそれを物理的に妨(さまた)げていることも然り(さり)乍ら(ながら)、このような感覚を駅員が持ち合わせていない。

それは今を生きる私たちがいつの間にかこのような、曖昧さ、寛容さ、いい加減さ、だらしなさを許すセンスを失ってしまったからだろう。

府川雅明 投稿日:2017/11/06 00:42

【1860】[2214]副島さんの慧眼に乾杯

今回のトランプの来日は、まさに副島さんのご指摘の如く、トランプがいかに
本質的に頭の良い人間かを立証しました。同時に、これも副島さんが何度も繰り返されるように、「アジア人同士戦わず。」を骨身にしみて痛感しました。日本がかつて無為な戦争をしたために、トランプの娘を事前来日させることになったのですね。

副島隆彦 投稿日:2017/11/05 17:31

【1859】[2213]イヴァンカ来日 そして トランプも来て、安部とゴルフ 。何なんだろうねえ、この人たち。

副島隆彦です。今日は、2017年11月5日です。

以下の写真は、イヴァンカ Ivanka の来日してすぐの写真だ。イヴァンカは、トランプ大統領
の娘で、大統領補佐官の肩書き。 旦那が、ジャレット・クシュナー。 クシュナーは 忙しく
て、日本、韓国、中国に来れなかった (7日に訂正。 クシュナーも来ていた。目立たないように
動いたようだ。7日の早朝、お供=SP= と皇居一週のジョギングをしていた。)

 安倍首相の お出迎えの時の イヴァンカの服装がすごかった。東京の高層ビルの中に
ある、星野(ほしの)グループ(世界の秘密結社に入っている業者)の 星のや
(ほしのや)という 和風の高級料理屋の玄関で お出迎え。
イヴァンカのおっぱい( 美容整形用 のシリコンを大量に入れている)が凄いなあ。

 イヴァンカの着ている 服は、ミュウミュウという ブランドらしい。自分の、
イヴァンカ・ブランド(安っぽい。安いらしい。上野の御徒町(オカチーマチー)の
吉池(よしいけ)の辺りで売っている。 若い頃の、正田美智子(しょうだみちこ)
さん=今の 美智子皇后 も、(米軍の横流し品であふれた、戦後ヤミ市のひとつだった))
「オカチに 化粧品を買いにゆく」が好きで、敗戦後の ええとこのお嬢様たちでも憧れ
の街だった。

 私は、「トランプ・ツゥイター」(リアル・トランプ、本人)の サイトの他に、
この 「トランプ・ツゥイター の 日本語訳」を上手にやっている「 三島堂(
みしまどう)」という英語、英文が よく分かっている人のサイトに、読みに行く
ことにしています。 皆さんも、どうぞ。 訳文が、正確で 優れています。

https://twitter.com/mishimadou

私が笑ったのは、 Ivanka の ツゥイターのサイト が、RT(retweet リトゥイート)
されている 画面をクリックしたら、成田でのお出迎え(ハガティ駐日大使
夫妻が写っているのが始まり )の、その動画の次に、「三島堂」の日本語サイトでは、
投稿者 の おそらく在日のアメリカ人の 投稿文が3つ 続けて載っていた。

 その一つ目が、  Stay in Japan forever . 「ステイ・イン・ジャパン・
フォーエヴァー」 で、「イヴァンカさん、どうぞ、日本にそのまま居てください。
(出来れば)ずっと居なさい」 という文だ。 これで「笑い」だ。

 その次の投稿文 が、 I wish ,too !!! 「アイ・ウイッシュ・タ(ツゥー)」
で、「私も、そう思う。是非、そうして欲しい」 で、そのあとに、「なんて美しい
人(女性)だろう」 Such a Beautiful woman と書いている。 これで、
「中(ちゅう)笑い」 だ。

 そのあとの 3つめが、決定的で、「三段目」で、 Thank her surgeon
「 サンク・ハー・サージャン 」 で、 「イヴァンカさんの外科医に
感謝します」 となっている。これで「大笑い」 です。

 この写真のとおり、 若い頃の(今は36歳)、まだおそらく20代の始め頃の、若い
イヴァンカの 素顔の、正真正銘の顔が写っている。 ああ、これが、本当の
この女の顔なんだー 。アメリカによく居る、田舎の ねえちゃんの、ぼやっとした
ごく普通の 白人の女の子だ。 たらっとした表情の 口が大きい(これはいいことだ)。
そして黒い髪だ。 それが、’before , after ‘ 「ビフォア → アフター」 の矢印
付きで、 美容整形後は、右側の、今の 綺麗な顔になっている。 女というのは、
凄いもんだなあ、と(男である私は)息をのむ。

美容整形とともに、黒い自毛(じげ)が、ダーティ・ブロンド dirty blond 「ちょっと
濁った金髪」になっている。 ブロンド blond(e) にも、実は、5種類有って、pure blond
「純粋の 真の 金髪」から、いろいろとある。あのマリリン・モンローだって、自分の
毛はブルネットだったのに金髪に染めていた。 

 だから、さっきの 3つ目の投稿文、 (I) Thank her surgeon . 「 アイ・
サンク・ハー・サージャン」で、「私は、イヴァンカさんをこんなに、見違(みちが)
えるほどに、美しくしてくれた(彼女の 顔に手術した)美容整形外科医に 感謝します」
 という意味だ。

 そして実物の「ビフォア、アフター」写真が載っている。 これで「、大笑い」となり
ます。 分かった? こういう「英文解尺(えいぶんかいしゃく)」の 授業を、30代の私
、副島隆彦.は、代々木ゼミナールの授業でずっとやっていました。  

 皆さん。 この風刺、落首(らくしゅ)、落とし紙、川柳(せんきゅう)
の 強烈な皮肉の効いた(諧謔=かいぎゃく=の精神。大田南畝=おおたなんぽ=や、
山東京伝=さんとうきょうでん=、蔦屋重三郎=つたやじゅうざぶろう=たち)の
、江戸の晩期の、決死の覚悟 の「 手鎖(てぐさり)五十日」の ) 狂歌(きょうか)、
狂句(きょうく)の伝統を、私たちは今に復活しよう。

「笑い →  中笑い → 大笑い 」 の 三拍子、三呼吸、三段落 を 覚えましょう。

 イヴァンカの夫のクシュナー( この夫婦は、7年後に、自分たちが、米大統領夫婦に
なることを、半ば本気で考えている。権力への道、というのは、そういうものだ)
は、 今、特別検察官(米司法省の副長官の、反トランプの親玉が任命した) のムラー(
ドイツ語読みならミューラー )が、「クシュナー。お前にまで、階段=ハシゴ をつないで、
逮捕してやる。 Russian collusion 「ラッシアン・コルージョン」「ロシア・
疑惑」で、証拠をつかんで、追い詰めてやる 」で、目下、クシュナーを狙って、
追いかけている。 

 だが、クシュナーも、ただ者ではない。若くして(36歳。妻のイヴァンカと同年齢)
 ニューヨークの恐ろしいユダヤ人たちの 総元締め(父親のあとを継ぐ)になっている。

 クシュナーの 顧問弁護士たちで、飛び抜けて優勝な者の、数人が、なんと、
ムラー特別検察官(スペシャル・カウンシラー、プロセキューター)のスタッフの中に
潜り込んでいる。 ふつう年収2百万ドル(2億円)の高級を捨てて、今は、たったの
年収6万ドル(6百万円)の 司法省の職員になっている。 クシュナー防衛で動いて
いる。 

こうやって、アメリカの政治の世界の 権力闘争(power struggle パウア・ストラグル)
も、続いている。だから、イヴァンカは、韓国に行かないで、急いでワシントンDCに
戻った。旦那と二人で激しい権力闘争の防御戦をやっている。

どうせ、「ロシア疑惑」の証拠は出ない。何も出ない。何にもない。無いものはない。
それなのに、ヒラリー派の ゴロツキ官僚どもは、いよいよ、ヒラリーの犯罪捜査の
方に、米司法省とその下部組織である FBI が、動き出すのを、妨害して、
自分たちが、追い詰められるのを、命がけで阻止している。

これが、世界帝国の首都で行われている 血みどろの戦いだ。 それが、
イヴァンカの、「(にっこりと小声で)サンキュー」の あの、柔らかい、優しい「なんてかわ
いい人なんだろう」 で、日本国民=日本土人 の皆さん は、暖かく、迎え入れる。 
そうやって、私たちの日々は、平和に平和に 過ぎてゆく、ああ、いいなあ。

 最後に、自分の我が学問道場の宣伝です。 中田安彦(アルルくん)が書いて、
私が監修した「世界権力者人物図鑑(せかいけんりょくしゃ・じんぶつずかん) 
2018 年版」が、11月21日には、発売になります。


世界権力者図鑑2018

 このビジュアルに作った 世界の大物政治家たちの人物写真をふんだんに集めて解説文を
載せた写真集で、これで、世界政治が、一番、簡単に、総合的に、「すべてが分かる」本
となりました。どうぞ、皆さん、まず書店の 店頭の女性ファッション雑誌が並んでいる
ところに置かれるように作ってありますので、そこで、パステルカラーで、イヴァンカさ
ん、トランプ奥さん(ファースト・レディ)のメラニア夫人を、表紙に、ファッション・
モデルのように表紙に並べています。まず、本屋で立ち読みしてから、買ってください。
そして勉強してください。

 本当に勉強になりますよ。 政治とか、世界のことは、よく分からんなあ、恥ずかしくて、
そんなことも知らんのか、と人から言われたくないし。という人たちに、特にお勧(おすす)
めです。「NHKのこどもニュース」の解説員から、始まって、この「子供ニューズ」
は、本当は、そのお父さんたちが、一所懸命に見て、それで人気絵が出た、
池上彰(いけがみあきら)氏の、 志(こころざし)と才能から、私も学ぼうとしている。

読んで、見て、みんなで 大笑い。というのが、私たち学問道場の 真の勉強姿勢です。
冗談ではなくて、この 「世界権力者人物図鑑」は、 あの頭(おつむ)が生来、弱い
、軽い、 安倍晋三・昭恵 ご夫妻の 愛読書です。 ホントだよ。 昭恵夫人が、
私、副島隆彦に、本当に、直接、「副島センセ。主人は、先生の、あの世界中の政治家たち
の写真集を読んでいます。センセは、主人のことをきっとお嫌いでしょうが」と私に、
言ったのだ。

 だから、頭(おつむ)の弱い人たち、と 40代ぐらいで、鋭い人生感覚、人間洞察力を
持っている女性たち ほど、この「世界権力者人物(じんぶつ)図鑑」は、政治の世界を
理解するのに、とっても役に立つでしょう。

 この本の 表紙の 下の帯(おび)には、 「政治の裏側は 女が決める」と
書かれているはずです。  いいでしょう?

副島隆彦 拝

SNSI・古村治彦 投稿日:2017/11/04 23:19

【1858】[2212]2017年11月3日に佐藤優先生と副島隆彦先生の対談が行われました

 SNSI研究員の古村治彦です。

 2017年11月3日に東京の東京駅近くの八重洲ブックセンター8階のイヴェントスペースで、『世界政治 裏側の真実』(日本文芸社、2017年9月)発刊を記念して、佐藤優先生と副島隆彦先生の公開対談が行われました。14時から始まり、予定を超えて15時30分まで質疑応答も含めて行われ、その後、サイン会となりました。


世界政治 裏側の真実

 両先生の対談のテーマは多岐にわたりましたが、佐藤先生は官僚(43歳まで外務省におられたとのことです)出身で、官僚の立場から、副島先生は組織や団体に属したことがない自由人の立場から、それぞれが考えを述べ合うということが基本にあり、まったく別の観点からの話がなされて、それで対談で両先生の話がうまくかみ合い、盛り上がったのだろうと私は思います。

 興味深かったのは北朝鮮に関しての話でした。副島先生は『』でも述べていますが、2018年4月にアメリカ軍による北朝鮮爆撃と中国人民解放軍による北朝鮮侵攻が行われるという「予言」をしています。一方、佐藤先生は、アメリカと北朝鮮が話し合いで平和的な解決がなされるという予想をしています。佐藤先生は、武力行使になれば多くの人々が犠牲になるが、それはよくないということで、そのような予想をしたのだと述べ、政府関係者や防衛関係者の間でもアメリカによる爆撃があるのではないかと考える人たちが多くなっていると指摘しました。そして、副島先生の「予言」の当たる確率は「1000分の1」だと述べました。私は聞きながら、一瞬「えっ」と思ったのですが、政治や外交の世界での「1000分の1」はかなりの高確率なのだということで納得しました。

 佐藤先生は副島先生に最初に会った時のエピソードを紹介しました。初対面の時、副島先生は「人類が月面に着陸したということを信じていますか?」と佐藤先生に質問したそうです。この時、佐藤先生は「私はキリスト教徒で死んだ人が3日目に生き返ったことを信じているくらいですから、人類が月面に到達したことくらいのことは信じます」と答えたそうです。そのあとにウィーン学団(エルンスト・マッハやルードビッヒ・ウィトゲンシュタイン)の話になったということです。そして、佐藤先生は副島先生の『人類の月面着陸は無かったろう論』(徳間書店、2004年)とウィトゲンシュタインの『論理哲学論考』(野矢茂樹訳、岩波文庫、2003年)を読んで欲しい、厳密な証明とは何か、ということを言っている点で同じだと指摘しました。私は、『人類の月面着陸は無かったろう論』をそうした視点で読めるのかと恥ずかしながらこの時に得心しました。

 この他にも様々なお話がなされました。『世界政治 裏側の真実』の惹句、サブタイトルは「忍者・佐藤優と狂犬・副島隆彦の手裏剣対談」です。「忍者(抜け忍、インテリジェンス・オフィサー[情報収集・分析担当官])」である佐藤優と、「狂犬(だれにも頼らずに独力で切り拓いてきた)」である副島隆彦が丁々発止、手裏剣を投げ合う「忍者」と「狂犬」という言葉は国家権力組織にいた人と自由な立場を貫いてきた人ということを簡潔に表現しています。

 どうぞ、『世界政治 裏側の真実』を手に取ってお読みください。よろしくお願い申し上げます。