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Loginはこちら【1888】[2247]「エルサレムを首都と認める問題」の 続編(後編)を読みに行ってください。
副島隆彦です。 今日は、2017年12月27日です。
私は、今日のぼやきに「トランプの 、エルサレムをイスラエル国の首都と認める問題」の 続編(後編) を 今日のぼやきに、今朝、載せたので読んでください。 ものすごく 勉強になりますよ。
この、碩学(せきがく)副島隆彦が、渾身の作として、書いているのだから、読む方も威儀(いぎ)を正して読みなさい。
あまりに歴史年表の、歴史の話( この3200年間の 中東、アラビア世界の話)
で、いっぱい歴史の年号(と言うと、元号のようだが、ここでは違う)が、出てきて、自分の脳(頭)では、とてもついて行けない、脳(思考力)が堪(た)えられない、という人も、我慢して、読みなさい。自分の脳を、強くしなさい。
歴史のことに詳しくて、世界史のこともよく知っている人で、私、副島隆彦の記述で、明らかな間違いや、誤文、誤記がある、と気づいた人は、どんどん、私に連絡してきて(メールを)ください。
私、副島隆彦の世界史への 洞察力の 恐ろしいまでの、切れ味が、分った人は、私から徹底的に、学びなさい。大きく、この世界の真実を知りなさい。
私は、もう、この頃は、「私から、しっかり学びなさい」と平気で、言えるようになった。相手が、どんな人であっても、私は、「私、副島隆彦から学びなさい」と言えるようになった。 そして、「私、副島隆彦に、何か教えることがある人は、私が、優れた内容だ、思想だと、認めたら、私の先生です、と認定する」と言う。
副島隆彦の世界(史)理解は、そろそろ冴(さ)え渡って来た、と自分でも思う。ただ、日本土人の知識層では、ちょっと付いて来れるのかな、と心配だ。
だが、もう、そういう心配もしていられない。私が、先頭を切って、どんどん先に進まないと、この低脳国家=被(ひ)洗脳国家では、朦朧(もうろう)と闇(やみ)がちっとも晴れない。私がこの暗闇を払う。
それでは、「今日のぼやき」を読み行って下さい。丁寧に、ゆっくりと読みなさいよ。
今日は、ついでに、以下に「人類の月面着陸は有ったのか」問題に、関連する記事を載せる。 トランプ大統領が、「人類を再び月へ」だそうだ。
馬鹿言うな。月になんか、あと100年かけれも人類(人間)は行けないよ。と、
私、副島隆彦が、言ったら、あなたは、仰反(のけぞ)るか、か、それとも、
はー? 何のことですか、と 白(しら)けまくるか。どっちだ。
トランプは、現職のアメリカ大統領だから、「大統領、実は、アメリカ軍(NASAは全部、軍人だ)月には行っていません。1969年の飛行士の月面着陸は、虚偽(ウソ)です 」と、就任直後に、報告を受けている。それでも、『アメリカの国家の決断として、ウソをつき続けることになっています。どうか、この国家としての態度の継続をお願いします」と、 担当の官僚に言われたのだ。
トランプは、「分った、分った。オレもそれでいいよ」と決断して、それで、以下の記事のようになる。 馬鹿じゃなかろか、のみっともない奴らの姿だ。トランプを含めて、大嘘つきどもめが。
トランプは、何でも、自分のトゥィッター real Trump Twitter に書いて、アメリカ国民(だけでなくて、世界中に)知らせる人なのに、この「NASAの
人類を月への再開、火星へ、土星へ」のことをトウィイターしていない。
今は、トランプのトウイッターは、毎日、世界中で、4千4百万人にが、フォローしている。ということは、その3倍の人が、見て読んでいるから、1億2千万人だ。 これでは、もう、NYT(ニューヨークタイムズ紙) や、Wapo (アハハ。ワ・ポだって。ワシントンポスト紙のこと)や、CNN などの、fake news たちは、本当に、会社が、潰れてしまうよ。 よかったなー。ヒラリー派の、ゴロツキ・リベラルの、Moonie ムーニー =統一教会 の 馬鹿野郎どもめ。
トランプ Twitter のURL
https://twitter.com/realDonaldTrump
それと、一緒に、日本人で、上手な訳で、トランプのトウィッター文を翻訳している「三島堂」という、立派な人のサイトも、URL。 この人の努力は、すばらしい。
https://twitter.com/Mishimadou
副島隆彦記
(転載貼り付け始め)
「 米大統領「人類を再び月へ」 月面基地など新計画 」
2017/12/12 日経新聞
【ワシントン=川合智之】トランプ米大統領は11日、人類を再び月へ送ると明記した新たな宇宙計画を発表した。ホワイトハウスで開いた署名式で「米国人宇宙飛行士を再び月へ送る重要な一歩だ」と述べ、「最終的に火星やその先の世界へ向かう基盤をつくる」と宣言した。ただ発表では具体的な予算措置などには触れておらず、実現には不透明感も残る。
宇宙計画に署名したトランプ大統領(11日、ワシントン)=AP
月の周回軌道への宇宙基地建設を目指していた現行計画を修正するもので、月への着陸が実現すれば1972年以来となる。米国が初めて月に宇宙飛行士を送ったのは69年のアポロ11号が初めてで、72年の6回目の月面着陸を最後に有人宇宙探査は途絶えている。最後に月に着陸したハリソン・シュミット宇宙飛行士も署名式に同席し、トランプ氏は「彼を最後にはしない」と強調した。
米国の有人宇宙計画はアポロ計画以降、スペースシャトルや国際宇宙ステーション(ISS)に重点を移した。米航空宇宙局(NASA)の現行計画では2020年代にまず月の周回軌道上に基地をつくり、30年代に火星に飛行する際の中継地にする考えだった。現行計画には日本やロシアも協力を表明していた。
ただ、今回のトランプ氏の発表では具体的な工程や予算措置には触れられていない。04年にブッシュ(子)政権が月への再着陸を目指す計画を発表したが、資金不足で打ち切られた経緯がある。月着陸に必要な巨額費用を負担できるかどうかが課題となる。
(転載貼り付け終わり)
副島隆彦です。それでだ。もう一度、元気よく、行ってこいよ。49年ぶりで(大笑い)、だ。
スペースシャトル計画も、スペースシャトルが発車後に爆発したりして、大変だった、で、アポロ計画の終了(1972年)どころか、スペースシャトル計画も消えてなくなった。今は、ロシアのソユーズ( アメリカは、さんざん、ソユーズをボロ・ロケットとあざけった)が、日本人の飛行士まで乗せて、あの、ドラム缶を繋(つな)いだ 国際宇宙ステーション(地表からの高度400キロ。これ以上は、人類は、行けないのだ) に、到着している。
すると、中から、必ず、長期滞在の ロシア人の ぼーっとした、しかし極めてタフな、飛行士がふたり、出てきて、やーやー、そうこそ、と 挨拶をしている。 これが世界の現状だぞ。
アメリカは、有人飛行船で、地球の軌道上を周回させるだけの技術も、資金も失って、・・・・何が、火星へ、土星へ、だよ。まったく。笑い話にもならない。
月までは、36万キロあるんだぞ。どうやって、行って、どうやって、着陸して、どうやって、月面から再発射して、どうやって無事、帰ってくれると思ってるのか。バカも休み休み、言えよ。
この 「宇宙への夢」(こんなコトバは、今の少年たちから消えたよ。こいつらは、真実に気づいている)で、「科学少年」(古臭いコトバだな)になった、日本のJAXA=昔はNASDA(奈須田さん、茄子だ、か? NASAの中に、Sを入れて、作ったので、みっともなくて、それで、JAXAに変名、解明した。
私は、このJAXA(ジャクサ)の中に居る、「アポロ計画を疑う人間たちを打ち消す係のバカ学者がいる。私、副島隆彦をウォッチしている。それから、バカ科学官僚を、とっちめに、出かけていった。いい思い出だ。
こういうことも、私、副島隆彦は、2004年に出版した、 「人類の月面着陸は無かったろう」(徳間書店刊)に、全部、あれこれ、全部、書いた。
この本を読めば、真実はすべて分る。
今は、以下の アマゾンの 電子書籍で、買えます。買って、ダウンロードして読んでください。
https://goo.gl/fC6E6k
私のこの本を読んで、心底、ゾッとしたい人は、するがいい。「そんな危ない本には、私は、近寄りません」という人は、それはそれでいい。だが、「おい、副島、お前のアタマは、おかしいぜ。みんなで笑おうぜ」と、私を嘲笑した者たちは、そのうち、自分の脳に、ヒビが入って、大きな真実が露見する日に、死ぬほど、苦しむから、待っていなさい。
私、副島隆彦は、ここの勝負でも勝つ。 必ず、勝つ。 読んでいない人は、この本を読みなさい。そして、私に何か、書いてきなさい。私の「人類の月面宅陸は無かったろう」本が出て、大騒ぎになって、あれからもう、13年がたった。いろいろなことが、私のまわりでは起きた。全部、私は、記録として書き留めている。
以下の 日経新聞の科学記者の文で、アメリカは、中国が、月探査を、本格的にやることで、焦っている。 中国が、月面の真実、 を もうすぐ、あと数年で満天下に(すなわち、世界に)暴き立てるだろう。ロシアや、ヨーロッパとは、秘密条約で、「アメリカの、月面着陸ナシの 真実隠蔽 を守ってね」となっている。日本政府もこれに加担している。それでも中国は、どうも、これに加わっていない。
私は、8年ぐらいまえに、中国調査で、中国人の大学教授で日本語の通訳もする人に、「アメリカの有人月面着陸をどのように、中国では教えているのか」と、尋ねた。そうしたら、この教授は、辺りを見回したあとで、「月には、人間は行っていない。しかし、学生たちに、教えるときは、アメリカ人の飛行士が、月面に降り立った、(1969年から、6回、12人。副島隆彦、大笑い)と教える」と言った。
そうしたら、横にいた、中国人のババアの通訳で、ガイドの女が、中国語で、その男の教授に、「あなた、そんなことを、日本人に、教えていいの」と、激しく叱っていた。 何なのだ、いやな、女だなあ、と、私、は、そのとき思った。 これが、実情だよ。
みんな、自分の頭で、考えなさい。人に聞けることではないからね。あとは、
私、副島隆彦の この大著(たいちょ)を読むしかないですね(笑)。
副島隆彦記。 以下に、くだらない記事だが、これまでのアメリカのアポロ計画やら、宇宙計画の概要が書いているので、読んでください。
(転載貼り付け始め)
「 アポロ計画と何が違う 米国、50年ぶり人類を月へ 」
科学記者の目 (科学技術部シニア・エディター 小玉祥司)
2017/12/26 日経新聞
1969年にアポロ11号が月に着陸してからおよそ50年、人類を再び月に送る計画が動き出した。12月11日にトランプ米大統領が、月への有人探査をNASAに指示する文書に署名。中国なども積極的に月探査に取り組んでいて、日本も米国の有人探査計画に参加していく方針だ。
人類を再び月へ トランプ計画の狙いと展望
トランプ米大統領が有人月探査の新計画を指示する文書に署名した。人類を再び月へ送り込む狙いと展望を科学技術部の小玉祥司シニア・エディターが解説する。
■アポロ計画では6回着陸 今回は火星への中継拠点に
アポロ計画では、1969年に11号が初めて月に着陸、アームストロング船長が人類史上初めて月に足跡をしるした。その後、72年の17号まで、事故で引き返した13号を除いて6回の着陸に成功し、12人の宇宙飛行士が月に降り立った。これまでに人類が地球以外の星に到着したのは、この時だけだ。
月面に立てた米国の国旗とアポロ11号のオルドリン飛行士(NASA)
( 副島隆彦注記。 本当に、この写真は、笑える。見てみろ。ボーと旗の前で突っ立っている、月面の?飛行士の 手前の、大きなワラジ(草鞋)のような痕を。何なのだ、これは。面白いことをする人たちだなー、ホントに )
アポロ計画は月に人類を送ること自体が目的だった。しかし今回は、すでに公表されている火星探査など、より遠くの星々へ向かう足ががりとして月に拠点を設ける。
米国では、オバマ大統領時代に人類を火星に送る構想を打ち出していたが、今回は、そうした計画の前段階として、月への有人探査を追加した格好だ。トランプ大統領も「月面に旗を立てるだけではなく、火星探査への基盤を築く」と説明している。
NASAは2030年代中ごろに火星へ人類を送る構想を進めている。その足がかりとして月を回る宇宙ステーション「深宇宙ゲートウェイ」の建設構想にも取り組んでいて、ロシアとも協力することを確認済みだ。そうした一連の流れのなかで、月面に宇宙飛行士を降り立たせるとともに有人拠点を建設。深宇宙ゲートウェイとともに、火星などへ向かう拠点にしようというわけだ。
月に宇宙飛行士を送ることをNASAに指示する文書に署名するトランプ米大統領(NASA/Aubrey Gemignani)
地球から直接、火星などに向かおうとすると、大量の燃料を積んで出発しなければならず、打ち上げに大変な費用や労力がかかる。月の基地や宇宙ステーションにいったん必要な燃料や機材を運び、そこから火星などに出発すれば、必要な燃料を抑えることができる。
基地ができれば、月に眠る資源の開発にもつながる。これまでの探査で月に水やアルミニウムなどが存在することなどがわかっていて、水は酸素や水素に分解してロケット燃料などにも使える期待もある。日本の探査機「かぐや」が月の地下に巨大な空洞があることを見つけたが、月に基地を造るときに利用できるのではないかと、米国も関心を寄せている。
■中国は13年に無人探査機の着陸に成功
月の探査に熱心なのは米国だけではない。なかでも中国は13年に、米国と旧ソ連に続いて3番目に月に無人探査機「嫦娥(じょうが)3号」を着陸させることに成功した。
2017年11月打ち上げの予定は延期されたが、無人探査機「嫦娥5号」を着陸させ、サンプルを地球に持ち帰る計画も進行中だ。具体的なスケジュールなどは公表していないが、有人での月面着陸を視野に入れて探査計画を進めていることは間違いない。
独自の有人ロケットを持たない日本は、12月に宇宙基本計画の工程表を改定し、米国の探査計画などに参加して、月や火星の有人探査を目指すことを決めている。
地球温暖化対策に消極的な姿勢をとるなど科学分野には関心が低いトランプ大統領だが、宇宙開発に関しては大統領選挙中から前向きな発言をしていた。特に有人探査を推進する姿勢は強く、今回の月へ宇宙飛行士を送る方針もその流れに沿ったものといえる。またアポロ計画は米国民にとって過去の大きな栄光でもあり、支持率が低迷するトランプ大統領にとって人気回復策のひとつとみられることも否めない。
NASAが開発を進めている大型ロケット「SLS」(NASA)
とはいえ、米国はすでに、火星探査などに向けて大型ロケット「SLS」や新型宇宙船「オライオン」などの開発を進めている。民間企業のスペースXも、アポロ宇宙船の打ち上げに使われたサターン5型を上回る大型ロケット「BFR」を開発して、火星の有人探査を目指すことを公表している。月に人類を送る計画でも、こうした技術が利用されるはずだ。
一方で、アポロ計画の時は、旧ソ連との激しい宇宙開発競争の中で、ケネディ大統領が「1960年代のうちに人類を月に到達させる」と宣言。米国が国の威信をかけて資金を投入した。今回は、月に着陸する具体的なスケジュールは決まっておらず、予算をどう手当てするかといった課題も残っている。再び人類が月に立てるかは、技術よりも資金の問題が大きいかもしれない。(科学技術部シニア・エディター 小玉祥司)
(転載貼り付け終わり)
副島隆彦拝
【1887】[2246]自分達が言っていることをわかっているのか?
相田です。
しつこいと思われるだろうが、伊方原発の稼働停止の裁判に関して書く。私の本を読まれた方はご存知だろうが、あの本の最後にはカルデラ噴火の話を載せている。あれを書いている時は、こんなふざけた裁判が進行中だとは知らなかった。その判決もまた、技術屋としては、あまりにふざけているとしか思えないものだ。以下は毎日新聞の社説を引用する。
(引用始め)
伊方原発差し止め命令 噴火リスクへの重い警告
毎日新聞2017年12月14日 東京朝刊
原発の安全性への疑問が、司法界に広がっていることの証しだ。国や電力会社は重く受け止めるべきだ。
昨年再稼働した四国電力伊方原発3号機(愛媛県)について、広島高裁が運転差し止めを命じる仮処分決定を出した。高裁では初となる。
伊方原発から約130キロ西に阿蘇がある。四電は噴火で約15センチの火山灰が積もると想定したが、決定はこの想定を過少だと判断した。そのうえで、伊方原発を安全審査で合格させた原子力規制委員会の判断は不合理だと結論付けた。世界有数の火山国である日本は、原発と共存することができるのか。そんな根本的な問いかけが、司法からなされたと言えよう。
東京電力福島第1原発事故を受けて定められた新規制基準に基づき、電力会社は、原発から160キロ圏の火山の影響調査を義務づけられた。原発の運用期間中に噴火が起きて、火砕流や溶岩流が到達する恐れがあると評価されれば、立地不適格で原発は稼働できない。
阿蘇は約9万年前に巨大噴火(破局的噴火)を起こし、世界最大級の陥没地形(カルデラ)ができた。
四電は、より小規模の噴火を想定し、火砕流などが阿蘇から到達する可能性は十分に低いと評価した。規制委も認めた。一方、広島高裁は、現在の火山学には限界があり、過去最大規模の噴火を想定すべきだと指摘。原発の敷地に火砕流が到達する可能性は低いとは評価できない、と判断した。この決定に従えば、現在稼働中の九州電力川内原発1、2号機(鹿児島県)も停止の対象となるだろう。
周辺には、阿蘇のほか鹿児島湾など、複数のカルデラがあり、巨大噴火の影響を受ける危険性が全国の原発の中で最も高いとされる。九電は四電と同様に、運用期間中にそうした噴火が起きる可能性は十分低いと評価し、規制委も了承していた。日本で巨大噴火が起きるのは1万年に1回程度とされている。だが、頻度が低いからといって対策を先送りすれば、大きなしっぺ返しを受けることを、私たちは福島第1原発事故で学んだはずだ。
政府や電力会社は、原発の火山対策について、さらに議論を深めていく必要がある。
(引用終わり)
毎日新聞とは、東スポや日刊ゲンダイなどのタブロイド紙ではなくて、日本を代表する本格的(?)な新聞紙だと、私はかねてから思って来た。しかしである。上の社説の文章の内容は、どういうことだろうか?この社説を読んで、「ふーん、そうなのか」と、納得する方々が、日本には大勢いる、ということなのだろうか?
社説には「カルデラ」、とか「破局的噴火」という文言が使われている。これを書いた毎日新聞の人物は、カルデラ噴火に対する認識は持っているのだろう。しかし、毎日新聞のカルデラ噴火の理解は、あまりにも浅すぎる。こんな社説など、とても書いてはいけないレベルの、浅すぎる理解である。
私は、自分の本を書く前に、カルデラ噴火について、ネットから幾つか文献を拾って読んでみた。わかったことは、カルデラ噴火が起きたならば、原発が壊れる前に、日本人の殆どが死んでしまうということだ。私の認識は大袈裟ではない。私は火山学の素人だ。が、この分野の第一人者である、神戸大学の巽教授が、次のようにコメントされている。
(引用始め)
伊方原発3号機の運転停止の仮処分: 司法判断の意味とマグマ学者からの懸念
巽好幸 神戸大学海洋底探査センター教授
(中略)
テレビで放映された映像を見ていると、原告団は「歴史的判決」と意気揚々である。ヒロシマという悲劇の地に暮らす人々の原発への思いは十分に理解できるものがある。一方で、火山の息遣いやマグマの動きに注目するマグマ学者としては、この高揚感に一抹の懸念がある。それは、今回の判断が「原発反対」の道具だけに使われはしないかということだ。
もちろん私は原発賛成派には属さない。そもそも世界一の地震大国、火山大国に原発はふさわしくないと感じる。私の危惧は、感情的原発反対論者の多くが、巨大噴火で原発が破壊された場合の危険性のみに注目していることである。冷静に考えていただきたい。巨大カルデラ噴火が一度起きて原発が火砕流で被害を受けるような場合には、その領域に暮らす人々の日常生活はすでに高温の火砕流によって破壊されているだろう。
そればかりではない、数十キロメートルの高さまで立ち上がった巨大噴煙柱から偏西風に乗って運ばれる火山灰は、日本列島の大部分を覆い尽くしてしまう可能性が高く、その場合は列島の大部分でライフラインがストップする。今回の伊方原発問題で想定された阿蘇山巨大カルデラ噴火が起きると、広島には恐らく火砕流は到達しないであろうがほぼ確実に1メートルもの厚さの火山灰に街は埋没し、人々の日常はほぼ完全に崩壊すると予想される。
巨大カルデラ噴火の危険性を根拠に原発再稼働に反対すること自体は正当であると思うが、それ以前に(少なくとも同時に)巨大カルデラ噴火そのものの試練に対する覚悟を持つべきであろう。もちろん、覚悟は諦念ではない。いかにこの火山大国で暮らしていくかを考えることこそ覚悟である。
(引用終わり)
海を隔てた九州で起きた、巨大な噴火の影響で、愛媛県の原発が破壊される状況で、原発の周囲で生活する愛媛県の方々は、その生命は、原発さえなければ安全に保たれるのだ、と、毎日新聞の記者は認識して、社説を書いたのだろう。上の社説を読んだ私には、そのようにしか理解できない。
「別にそれで良いではないか。原発のような恐ろしい機械を止めるならば、多少は論理的におかしな主張でも、許されるのだ」と、原発反対派は考えているのだろうか?
そうだとすれば、それは、大きな間違いだ。
自分の信念を貫くために、論理が破綻した主張を繰り出して、相手を押さえつけるのならば、同じやり方で、自分たちも斬られる事を覚悟しなければならない。伊方原発を止めた原告と裁判官は、戦時中に治安維持法で左翼達を大勢検挙して、獄殺した、日本政府の振る舞いと、何ら変わらない。そのことを、原発反対派は、よくよく理解するべきである。
返す刀で、自分達も斬られても、文句は言えないのだ。考えてもみないのか、お前らは!?
私は断言するが、今回の裁判の判例を支持するかどうか、その判断は、自然科学現象を論理的に考えて、受け止められるかどうかの試金石であり、踏み絵になる。日本の知識人達のSTEM(Science, Technology, Engineering and Mathematics)の理解度を試す、リトマス紙なのだ。この判決についてのコメントは、後々まで記録されて、各自の理解力評価を下される証拠となると、覚悟するべきだ。以下に、その証拠となる記事の一つを載せる。
(引用始め)
「伊方原発の運転差し止め」を決めたベテラン判事の本音を読み解く
町田徹 現代ビジネス 12/19(火) 6:00配信
(中略)
現在の火山学の知見では、阿蘇カルデラの火山活動の可能性が十分小さいと言えず、噴火規模の推定もできないことから、約9万年前に起きた過去最大の噴火VEI7を想定して、伊方原発の立地の適切性を評価せざるを得ない、と決定は指摘。
四国電力が行った地質調査や火砕流シミュレーションから、火砕流が原発の敷地に到達する可能性が小さいと言えないので、原発の立地として伊方原発は不適切だと断じたのだ。
加えて、下級審が、そのような規模の噴火が原発の運用期間中に発生する可能性が示されない限り、安全確保策を示さなくても問題ないと差し止め請求を棄却したのは誤りで、司法がそのような限定的な解釈をすることは許されないとも述べている。
(中略)
裁判所のヒエラルキーを勘案すると、期間限定に関する広島高裁の言い様は、下級審にフリーハンドを与えたものとは思えない。むしろ、同高裁の論理だてを熟考するよう下級審の判事にプレッシャーを与えたものと解釈した方が素直だろう。
また、後述するが、原発再稼働の是非の判断を原子力規制委員会に丸投げにして、選挙のたびに脱原発が基本政策のような印象を有権者に与えながら、一向に脱原発や縮原発の戦略を描こうとしない安倍政権にも圧力をかけたものと思われてならない。
仮処分が電力各社に与えた衝撃も大きい。出張先を本拠地とする電力会社を取材した。予想した通り、この電力会社の幹部は、深い苦悩の色を浮かべて、次のような危機感を吐露した。
「日本列島全体で発生の確率が『1万年に1回程度』とされる超巨大噴火の可能性を根拠に立地の是非を論じたら、日本中探しても原発を建設できる土地などない。わずか40~60年という耐用期間中に、そうした超巨大噴火が原発を直撃する確率となるとほぼゼロに近いのに、あまりに乱暴な判断ではないのか」
「こうなると四国電力1社の問題にとどまらない。まずは関西電力がマスコミ対応などを含めて全面的なサポートに入るだろうが、これは原子力発電所を保有する電力会社に共通の問題である。われわれは一致団結して、社会的な理解を求めていかなければならない」――といった具合である。
福島第一原発事故前は日本に50基以上の原発が存在したが、30年後には少なければ1~2基、多くて5~10基くらいしか、日本に原発が残らないかもしれない。自らは決して口にできないが、それが電力会社の本音だと筆者は取材で感じている。
そんな電力会社の衝撃緩和策としての最小限の原発稼働のシナリオを粉々に打ち砕き、各社の収益を圧迫して、最終的に経営危機に追い込みかねない、そんな悪夢のシナリオとして、広島高裁の仮処分が下ったというのが、電力各社の受け止め方となっている。
そこで求められるのが、広島高裁の野々上裁判長の目から見ても納得できるであろう、政府主導の脱原発もしくは縮原発の明確な青写真作りである。
(引用終わり)
広島高裁の野々上裁判長を「論理的に納得させる」ことは、私には不可能だ。
相田英男 拝
【1886】[2242]「米のエルサレム首都承認」問題 を徹底的に解説した。
副島隆彦です。 今日は、2017年12月19日(火)です。
トランプ米大統領が、12月6日に、「エルサレムをイスラエルの首都と、アメリカ政府は承認する」という声明を出した。
これは、1995年に出来たアメリカの「イスラエル首都法」という法律を、ようやくトランプ大統領が、実施したものである。だからアメリカの民主党の議員たちでさえ何も騒いでいない。
このことで、アラブ、イスラム諸国は大騒ぎになっている。日本でも、すぐに訳も分からず、動物的な勘だけで、「また戦争が起きるんじゃないの」と、言い出す人たちが出ている。そういうことは無い。
何にも知識がなくて、新聞記事を読んだ程度で、すぐに、自分はインテリで世界のことを知っている、と思い込む。私は、この際だから、エルサレムが作られてからの、3200年間の あの地域の 歴史の 全体像を、日本人に大きな理解を与えようと思い立った。それで、すぐに準備を始めた。
最新の今日のぼやき「2009」番で、私は、徹底的にこの問題を解説したので、読みにいってください。私たちは、もっと歴史を勉強をしなければいけない。
いつも、歴史年表と 世界地図帳(日本地図も) を手元に置いて、気になったことがあったら、すぐに、自分で調べる、という癖(くせ)、生活慣習 habit を身につけないといけない。
ネット(ウエブ上)の記事を、適当に読み散らして、それで分かった気になるな。
コツコツと、自分の頭で、丁寧に、 歴史事実の 概要を、大きな見方でいいからしなければいけない。 今回は、「イスラエル、パレスチナ 問題」とは何々かを、私、副島隆彦が、徹底的に、長い歴史( 3200年前からの)を遡(さかのぼ)って解説したので、じっくりと読んでください。 読み飛ばしをしてはいけない。
しっかりと、1行ずつ、文章を読んで、自分の頭を使って考えて、「本当にそうなのか」と疑いながら、そのとを確認しよう(他の文献や、年表で確認する)として、自分でメモを取りながら、歴史事実を確認しながら読みなさい。 この丹念な作業が出来ない人は、 ただのお庶民で、人生を終わる。 それでいいじゃなか、という人は、もう、ここの学問道場には、寄り付かないようになった。
もっと歴史の勉強をしなさい。 自分の気に入った小説を読み飛ばして、それで、自分は読書人(どくしょじん)だと、思い込まないように。
(転載貼り付け始め)
「 エルサレム“首都”抗議デモで3人死亡 」
2017年12月16日 日本テレビ
イスラム諸国、対抗して「東エルサレムはパレスチナの首都」
中東・エルサレムやパレスチナ自治区では15日、アメリカがエルサレムをイスラエルの首都と認めてから2回目となるイスラム教の集団礼拝を迎え、抗議デモが相次ぎ、衝突で3人が死亡した。
エルサレムの旧市街では、集団礼拝の後、抗議デモが行われ、排除しようとするイスラエルの治安部隊と小競り合いとなった。また、パレスチナ自治区では各地でデモ隊と治安部隊が衝突。デモ隊が石を投げると、治安部隊は催涙ガスなどで応戦した。一連の衝突で、パレスチナ人3人が死亡、260人がケガをしたとイスラエルメディアは伝えている。
トランプ大統領の決定から1週間以上経過したが、パレスチナ側の反発が収まる気配はなく、依然、緊張が続いている。来週には、大統領の決定を説明するため、ペンス副大統領がエルサレムを訪れる予定で、抗議行動がさらに激しくなる恐れもある。
○ 「東エルサレムはパレスチナの首都」と宣言
2017年12月14日 日本テレビ
アメリカのトランプ大統領が中東・エルサレムをイスラエルの首都と認めたことに対抗して、イスラム諸国は13日、「東エルサレムをパレスチナの首都」と宣言する声明を取りまとめた。
世界50か国以上のイスラム諸国の首脳らが13日、トルコのイスタンブールで緊急会合を行った。出席したパレスチナ自治政府のアッバス議長は、トランプ大統領の決定を「最大の罪だ」と非難し、アメリカはイスラエル寄りで、和平協議の仲介役として不適格だと述べた。
アッバス議長「アメリカがこれ以上、和平協議で役割を果たすことを受け入れない」 会合では、トランプ大統領の決定を非難する共同声明を発表した。さらに、声明では「東エルサレムはパレスチナの首都だ」と宣言し、すべての国に、これを認めるよう呼びかけた。
(転載貼り付け終わり)
副島隆彦拝
【1885】[2241]お市の方についての小考
市川崑監督の映画『破戒』を、先日、20数年ぶりで観たが(私が『破戒』を観るのは、これで3回目か4回目だ)、2165で、引用した主人公の言葉「先生のお後を追って生きたいという気持ちを、抑えることが出来ません」は「先生に導かれて生きたいという気持ちを」の間違いだった。
本題。山田風太郎氏の『妖説太閤記(昭和53年 講談社)』という小説がある。私は、これが、豊臣秀吉を、一番実像通りに描いている、と思っている。『妖説太閤記』では、1秀吉の目的はお市の方だった(天下人になったのも、ひたすらその為だった)2信長を殺したのは秀吉だった 、と描かれている。2については、副島先生の『信長はイエズス会に爆殺され、家康は摩り替えられた』を読み、山田説より副島説の方が、より、真実だろう、と考えるようになったが(もし山田氏が生きていて、副島先生の「信長はイエズス会に殺された」説を知ったら「あっ!!」と思っただろう)、1に関してはやはり山田説が最も鋭い、と、今だに思っている。秀吉がお市の方を狙っていた、というのは、歴史上でも定説、フィクションの世界でも定番になっているが、秀吉のような偉人が、女ごときに執着していた筈が無い、秀吉がお市の方に横恋慕していたというのは、メロドラマ的なフィクションだ、と言う人もいるが、私はそれは、浅薄な見方だと考える。人間は皆、他人が知ったら「エッ!?まさかー」とゾッとするような、とんでもなく気持ち悪い目的を隠し持って、行動しているものだ。凡人がそうなら、偉人と呼ばれている人間は、もっと「そう」だろう。副島先生が、秀吉については、本当の事が伝えられている(徳川が意図的に、そうした)、なので、あまり自分は、秀吉については言う事が無い、と、仰っておられたと思うが、秀吉についての本当の事というのは、よく知られている、猿そっくりの物凄いブ男だった、とか、物凄い女好きだった、生まれが卑しかった、等の事だろう。秀吉のお市の方ヘの横恋慕を「メロドラマ的なフィクション」などと言ったが、例えばの話、薄汚いホ―ムレスの男が本気で、誰か皇室の女性を「いつかあの女をものにしてやる」と、画策していたら、と、想像してみれば良い、真底ゾッとする。秀吉のお市の方ヘの横恋慕とは、そういうものだ。で、なぜお市の方は、日本の歴史上、名高い女性なのか。織田信長の妹で、絶世の美女だった、というだけで、こんなに有名にはならない。お市の方は「嫌いな男(秀吉)の言いなりになるくらいなら死ぬ」という女の真実を、体現している女性である。お市の方の偉大さは、この点に尽きる。
【1884】[2240]法曹界はみんなこんな奴らばかりなのか?
相田です。
下の投稿だけのつもりが、凄い話題が出ていたので、追加で書かずにおれませんでした。しかし、私の本が出てから、何でこんなに関連するネタが、次々と出てくるのやら・・・
(引用始め)
<伊方運転差し止め>「火山影響評価ガイド」厳格に適用
毎日新聞 12/13(水) 19:43配信
四国電力伊方原発3号機(愛媛県伊方町)の運転差し止めを広島、愛媛両県の住民が求めた仮処分申請の即時抗告審で、広島高裁(野々上友之裁判長)は13日、申し立てを却下した今年3月の広島地裁決定を覆し、四電に原発の運転差し止めを命じる決定を出した。野々上裁判長は「阿蘇山(熊本県)の火砕流が敷地に到達する可能性が十分小さいとはいえない。立地として不適」と断じ、重大事故で「住民の生命・身体への具体的危険がある」と認めた。差し止め期限は来年9月末とした。高裁段階の差し止め判断は初めて。
伊方3号機は今年10月から定期検査で停止中。仮処分はすぐに効力が生じ、今後の司法手続きで決定が再び覆るまで運転できない。四電は近く保全異議、仮処分の執行停止の申し立てを同高裁にする方針だが、予定していた来年2月の営業運転再開は困難な状況だ。
伊方3号機は2015年7月、国の原子力規制委員会が東日本大震災後に作成した新規制基準による安全審査に合格し、昨年8月に再稼働した。
決定で野々上裁判長は、規制委の内規「火山影響評価ガイド」を厳格に適用し、半径160キロの火山で今後起こる噴火の規模が推定できない場合、過去最大の噴火を想定すべきだと指摘。伊方原発から約130キロ離れた阿蘇山について「9万年前の最大噴火で火砕流が敷地に到達した可能性が十分小さいと評価できない。原発の立地は認められない」と述べた。地質調査などを基に「火砕流は到達せず安全」としていた四電の主張を退けた。
阿蘇山の噴火に伴う火山灰などの噴出物についても、四電が想定した九重山(大分県、伊方原発から約108キロ)の2倍近くになると指摘。「四電による降下物の厚さや大気中濃度の想定は過小」とした。
その上で「新規制基準に適合するとした規制委の判断は不合理」と批判し、事故で放射性物質が放出され、住民の生命や身体に危険が及ぶ恐れがあると認定した。
一方、火山災害以外は、新規制基準に基づく基準地震動(地震時に想定する最大の揺れ)の設定などを「合理的」と容認した。
運転差し止めの期限は、広島地裁で別に審理中の差し止め訴訟の判決で「異なる判断をする可能性もある」として来年9月30日までとした。
東日本大震災後、差し止めを認めた判決・決定(異議審含む)は、関西電力高浜原発3、4号機(福井県、3号機は当時稼働中)を巡る昨年3月の大津地裁の仮処分など過去4例。いずれも地裁の判断だった。
伊方原発3号機を巡る仮処分申請は、高松高裁、山口地裁岩国支部、大分地裁でも係争中。【東久保逸夫】
(引用終わり)
相田です。
この話題については、すでに議論が沸騰しているようだ。当然だろうな。
私も、この裁判官とこの判決には「すごい」としか言いようがない。
9万年前の阿蘇山の噴火がどんなものか、少しはこの裁判官は勉強しなかったのか?司法試験に通った人物が、このレベルの理解力とは・・・日本という国は、法律の世界とは、一体なんなのだ?と、ガチで不安になる。
この判決がありならば、どんな無茶な理屈でも裁判で有罪にできるのではないのか?電車に乗って女の子を眺めただけで、痴漢で逮捕されて、有罪にされそうだ。「触ってない」といくら主張っても、「頭の中で想像しただろう。思っただけで姦淫したことになるんだ、キリストも言ったただろう」とか言われて。秘密保護法とか共謀罪とか、別に必要ないじゃん。
北海道を除く日本の全てが分厚い火山灰に覆われて、国民の殆どが死ぬ状況で、原発が壊れて「住民の生命・身体への具体的危険がある」と心配する意味など、一体どこにあるのか?
日本人が全て死んで、百年くらいして噴火が収まって、火山調査や観光に来た外国人達が、放射能に汚染されることまで、今から心配しておけ、とか、この裁判官は言うつもりなのか?
毎日新聞も冷静に記事を書くような内容じゃないだろうが。記者達の文章読解力は大丈夫か?
相田英男 拝
【1883】[2239]ドイツと日本の差
会員の中山です。
50歳直前に副島先生の英語本を読みもう一度英語を読み出しました。
当初英語の経済記事をすらすらと読めるようになりたくて、英語の勉強をしたのですが、昨年の春にハイキングで道に迷ったドイツ人を道案内することになりました。
外国人と英語で話したのは初めてだったので大変緊張しましたが、なんとか無事ハイキングコースガイドし終えました。
彼は日本人の奥様との間に2人目の坊やが生まれて半年間の、日本でいう育児休暇を得て来日したとのことです。
まず、言いたいことの一つ目はこのいわゆる少子化対策の日本と独の差です。
その日にメルアドを交換しました。
彼とは来日中に数回ハイキングのガイドをして、交友を深めました。
彼と、私のつたない英語で会話した中で、一番驚いたことは、わたしが「アメリカは、ドイツの金(ゴールド)返さないようだ。消費した可能性が高い。ドイツ人は怒るべきだ。」といったところ、少しも複雑な表情を見せず「Winner takes all」と言ったのです。
ドイツ人と日本人の違いをまざまざと感じた瞬間でした。
現在、日本には沢山の外国人が訪日しています。この人たちは英語の勉強をする意欲のある人にとって英語の先生です。
この人々と友達になることが最も効率の良い勉強方法と思います。
メールも英文で打たなければなりません。
ここに来る多くの人にとっては無用の投稿でしょうが、お一人でも参考にされる方がいらっしゃれば本望です。
【1882】[2238]解体ショーはさらに続く
相田です。
GEの株価は今日も17ドル台に沈んだままだ。GEは瀕死の状態から抜け出せない状況なのに、性懲りも無く、次のような前向き発表をする。奴らの悪あがきがいつまで続くのやら、じっくり見届けるつもりだ。
(引用始め)
General Electric Sets a Record for Gas Turbine Efficiency, Giving Natural Gas Another Win
「GEのガスタービン、3Dプリントで発電効率の新記録を達成」
MIT technology review
GEは12月4日、HAガスタービンが3Dプリンティング技術の利用によって新記録を樹立したと発表した。発電効率64%という記録は、前回の2016年にGEが達成した公式記録、62.22%を大きく上回った。
数字だけでは大きな差に感じられないかもしれないが、ガスタービン技術では、わずかな熱効率の向上が燃料の大きな節約と動力向上につながる。ガスタービンの熱効率は、一定量の天然ガスを燃焼させたときに取り出せる動力量を示すものだ。GEパワー(GE Power、GEの電力事業部門)の概算では、熱効率の1%の向上は顧客にとって、年間にすると莫大な燃料の節約になる。
このもう一段の熱効率改善につながった大きな要因の1つが、これまで実現不可能だった形状のタービン部品の製作に、金属3Dプリンティング技術を利用したことだった。新しく設計された部品は、燃焼前の燃料と空気の混合比を効率的に調整する。GEはほかにも、ジェット・タービンに3Dプリンティングで製作したノズルを使用したり、最新の金属3Dプリンターの発表したりして、製造ツールとしての3Dプリンティングへの投資が正しかったことを実証している(「直径1メートルの部品も製造可能、GEの新型3D金属プリンター」参照)。
米国では、石炭に代わって天然ガスの消費が増えている。米国における石炭使用量は過去5年間で30%減少している。天然ガスは安価で豊富にあり、石炭業界が対抗するのは難しくなっている(「トランプ政権は、炭鉱労働者の希望と地球の未来を粉砕する」参照)。ガスや液体燃料に対応するGEのようなガスタービンは熱効率がますます高くなっており、石炭に引導を渡すことになるかもしれない。
(引用終わり)
相田です。3Dプリンターについての説明は不要だろう。GEは3Dプリンターによりガスタービン部品を作ることで、効率がアップしたと言い張っている。しかし、3Dプリンターで作れる部品は、ガスタービンの構成部品のほんの一部に過ぎない。最も高温になる初段バケット(ブレード)や、回転ディスクなどの大型部品を、3Dプリンターで作るのは不可能だ。バケットの形はとりあえず作れるだろう。が、耐熱性を高めるために単結晶合金とした初段バケットを、粉末を固めて作れる筈など無い。ハッタリもたいがいにしろよ、と呆れるばかりだ。
よしんば、どれほどガスタービンの効率を高めても、それが売れなければ、結局は何の意味もない。「3Dプリンティングへの投資が正しかったことを実証している」と、GEがいくら吠えても、投資家達は冷ややかだ。彼らもそれほどお人好しではない。
もう一つのGEが売りにしている技術に、IoTシステム(Internet of things、全ての機械をネットに接続して、データを共有・管理する仕組み)の「プレディックス」がある。しかし、こちらも開発費がかさむばかりで、収益に全く貢献しないようだ。たとえ、プレディックスができたところで、データを取るためのガスタービンが売れなければ、絵に描いた餅に過ぎない。金融事業を手放したGEはやはり弱かった。ここまで弱いとは想像しなかったが。
さて、「真の親会社」がふざけたハッタリを振り撒く裏で、その子会社の東芝の解体も着実に進んでいる。先日、東芝の一部上場を維持するため、6千億円もの株の増資が行われた。この時に、増資枠を新たな株主達に仲介したゴールドマン・サックス証券には、200億円もの手数料が東芝から渡るという。何という濡れ手に粟か。こんな事態を、東芝のメインバンクの三井住友やみずほが、文句を言わずに見過ごすことなど、あるのだろうか?そんな金があるなら、まずこっちに返せ、と普通なら東芝に言うのではなかろうか?せめて日本の証券会社に渡して国内に還元させろ、と忠告すべきではないのか?メインバンクであるならば。
真実は、全てはGEと、そのさらにオーナーであるJPモルガンが作った筋書きにより、話が進んでいるということだ。ゴールドマンに渡った手数料や、増資に加わった株主達が得る利益の一部が、GEのリストラ対策に流れることは確実だ。
新たに加わった投資家の中には、「物言う株主達」も数多く含まれているという。彼らの意向により東芝はこれから、バラバラに解体されるだろう、という報道もされている。しかし、東芝をどうばらけさせるのか、その方法と手順は、「物言う株主達」の横槍で変わるのではない。最初からモルガンにより決められている。だから、メディカル部門が最初にキャノンに売られて、半導体事業もアメリカに売られるのだ。残ったインフラ事業の中の、使えると判断される部門だけが、最後にGEに直接吸収されるだろう。そこまで行くだろう。
「不正会計問題」が持ち上がった時から、東芝をどのように分断して、GEにくっつけるのかを、モルガンはきちんと計画して、実行に移している。三井住友銀行のオーナーもモルガンだ。だから東芝のメインバンクも、モルガンの決定には逆らうことが出来ない。そう考えるべきだ。
私は陰謀論者である、東芝問題に関しては。というか、ここまではっきりとした、誰にでもわかる明らかな「陰謀」が、一体どこにあるというのか?こんな大きな一連の流れが、「肩書きコレクター」や「テヘランから来た男」達などの、経営判断誤りだけで決まってしまうことなど、あり得ない。経済評論家などは、アホ連中ばかりだ。
心労が祟ったせいで、西室、西田の当事者である両巨頭が続けて逝去された。死人に口無しではないだろうが、この二人に全責任を負わせる内容が、今でも盛んに主張されている。しかし、それは間違いだ、と私ははっきりと訴えたい。
サラリーマンならば長年の経験から、大企業の頂点の更に上には「奥の院」が存在することが、何となくわかるだろう。日本の国家の奥の院が「横田幕府」であるように。組織の真に重要な決定は「奥の院」で下されて、社長はそれに従うしかないことが、往々にしてあり得る。東芝の奥の院はアメリカにある。西室、西田の悲劇の理由はそこにある。そして、海の向こうで決められたプランに従って、東芝の解体ショーはこれからも続く。
相田英男 拝
【1881】[2236]この若いライターは、すばらしい。真実を書く人だ。私は彼を応援する。
副島隆彦です。今日は、2017年12月12日(火)です。
私は、ネット上のニューズ記事の中に見つけた 一本の優れたコラムに注目した。
その前に、今日のぼやき を読みに行ってください。 私たちの学問道場の会員定例会(自力の講演会)の DVDが完成して販売が始まりました。
下に載せるのは、「 日本が中国に完敗した今、26歳の私 が全てのオッサンに言いたいこと 藤田 祥平 」という文です。
この現地ルポのコラム を書いたのは、藤田祥平(ふじたしょうへい)という、まだ26歳の若い
ライターだ。 彼は、真実を書く人だ。私は、こういう 全く新しい、本当のことを書く若い人たちが現れるのを、ずっと待っていた。 以下の文を、コラムの文を 読んで、私、副島隆彦と一緒に 感動してください。
ここには、本当の最新の中国のことが、現地ルポルタージュとして鮮やかに書かれている。これが、本当の今の中国だ。日本は、中国の巨大な発展と成長の前に 完全に負けてしまった。
私、副島隆彦は、今から20年前の1998年の8月に、上海と北京に行って、「これは凄(すご)いことになっている。中国は、日本を追い抜くどころか、世界覇権国(せかいはけんこく)になる」と、分かった。
そして、それから10年後の 2007年、アメリカのサブプライム・ローン崩れ、翌年の リーマン・ショックの巨大な金融崩壊( ゴールドマンサックス 以外のすべてのニューヨークの大銀行、証券、保険会社が破綻した。それを20兆ドル=2000兆円の 国家資金を投入して、アメリカ政府が違法に救済した。これでアメリカ政府に毒が回った )が、もうすぐ起きるだろうことを、私、副島隆彦は、予言の金融本を、たて続けて4冊書いて、連続的に当てた。
「ドル覇権の崩壊」(徳間書店、2007年3月)、「恐慌前夜」(祥伝社、2008年9月)などだ。あのとき、アメリカ帝国は歴史的に致命的な大打撃を受けた。それを、その後 糊塗(こと)、隠蔽(いんぺい)して、2010、11年に、表面上は国家危機(世界金融危機)を乗り切った。そして、今のアメリカの表面上だけ強そうな現状がある。
あの激動の最中(さなか)に、私は、自分の初めての中国本である、「中国 赤い資本主義 は平和な帝国 を目指(めざ)す」(ビジネス社刊、2007年)を書いた。 それ以来、毎年、一冊ずつ、しぶとく自分の中国現地調査を行って中国研究の本を書き続けた。合計10冊になる。 「それでも中国は巨大な成長を続ける」、「中国バブル経済は、アメリカに勝つ」、「あと5年で、中国が世界を支配する」などだ。
これらの本に対して、反中国の右翼たちから、随分と悪口を書かれ続けた。が、一体、どっちが正しかったのだ。
その他に、あの石平(せきへい、シーピン)氏と、3冊の対談本を出した。
石平氏は、北京大学出の秀才で、中国共産党による日本言論界への二重スパイで(国家情報部員)であって、日本の間抜けで、知能の低い反共右翼たちの中に潜(もぐ)り込んだ。
それに比べて、日本は、1992年のバブル崩壊(狂乱地価、住宅高騰=こうとう=でもあった)のあと、もう25年間もずっと、デフレ不況が続き、「マイナス成長」(笑い。そんな成長があるのか)を20年間も続けている。まともに就職できない、コネもない、若者たちが、本当に可哀想だ。
そして、この10年、「中国崩壊論(ちゅうごくほうかいろん)」すなわち、「中国は経済政策、政治弾圧に失敗して、各地で暴動が生きて、崩壊する 」を書き続けた、今や赤っ恥の言論人どもが、今、退場し消えつつある。 中国は崩壊する、どころか、ますます繁栄して大成長しているではないか。日本全土に押し寄せている、中国人の旅行者たちの姿を、私たちは、毎日、見ている。
この 反中国右翼で、反韓国、北朝鮮(チャンコロ、チョウセンジン、チョンコー、ロスケ=ロシア人への蔑称 などを使う人たち)への、差別と憎悪の言論を振りまく者たちが、自滅、崩壊しつつある。中国崩壊ではなくて、自分たちが崩壊しつつある。
新聞、雑誌記者たちを含めて、この Moonie、ムーニー=統一教会、日本会議系の国会議員、幸福実現党 などの 反共右翼たち の 言論崩壊を、私、副島隆彦が、このまま見過ごすはずがないではないか。次々に、名指しで撃滅してやる。今こそ、私たちは、「アジア人どうし 戦わず」の大きな旗を掲げて、日本人は、アジアの一国として、平和を守って生きてゆく。
私たち日本人は、今の自民党の政治を終わらせて、世界で通用する、強力な優れた指導者の出現を待って、官僚どもを叩きのめして、彼らから政治の実権を、改革勢力が、奪い取らなければいけない。
以下の文を書いた 藤田祥平(ふじたしょうへい)君は、ライター(職業としての文章書き)の才能のある、かつ、優れた感覚をした若者である。私、副島隆彦の眼鏡にかなったので、以後、彼の文を読むときに、注目し続ける。皆さんも、そうしてください。
(転載貼り付け始め)
「 日本が中国に完敗した今、26歳の私 が全てのオッサンに言いたいこと 藤田 祥平 」
2017年12/2(土) 現代ビジネス(講談社、週刊現代 のウエブ版)
藤田 祥平 筆
深センで常識をブチ壊された
私はバブル崩壊の暗雲立ちこめる1991年に生まれた、失われた世代の寵児である。年齢は26歳。両親は大阪府のベッドタウンでそれなりに大きな中古車販売店を営んでいて、子供のころは金持ちだったが、いまは零落した。
東日本大震災の年に母が急逝したのだが、そのころから父は折りに触れて金がないとこぼすようになった。家業を継ぐほうがいいのかと相談すると、「この仕事にはもう未来がないからやめておけ」と父は言った。
それで文章の道に進んだ。こちらもそんなに豊かな未来があるわけではないが、どうせなら好きなことをやるほうがいい。そうして1年ほどウェブ媒体で記事を書き続けた。専攻はビデオゲームと小説だが、注文があればなんでも受ける。
その甲斐あってか、とあるメディアから声がかかり、先月中国へ取材旅行を敢行した。取材の目的は、中国のヴァーチャル・リアリティ市場を調査することだった。その内容は、「電ファミニコゲーマー」たる雑誌にて掲載予定である。
この取材の最中、私は、自分の常識を根底から揺るがされた。
超巨大IT企業、テンセントのお膝元である深セン市――日本でいえばトヨタのお膝元としての愛知県のようなイメージだろう――に香港から入ったとき、もちろん想像していたような共産主義的な雰囲気もあったのだが、中心部に近づくにつれて、その印象はどんどん薄れていった。
負けたのだ、日本が。少なくとも経済的には。
ココナッツの自動販売機
これが「高度経済成長」なのか…
天を突くような高層ビルがあちこちに建ち並び、そのうちのいくつもが建設中である。
華強北(ファーチャンペイ)という名の中心地は電気街だが、ヨドバシカメラ15棟分くらいの広さがあり、メーカー直営店や個人経営の問屋が延々と続く。
街中のあちこちに放置されている同型の自転車は、スマホのQRコードで決済し、どこでも乗ってどこでも乗り捨てられる「mobike」という世界最大のシェアサイクルサーヴィスだ。
ショッピングモールにはココナッツの実が大量に詰められた自動販売機があって、メッセンジャーアプリ「微信(WeChat)」で電子マネー決済を済ませると、機械のなかでココナッツに穴を空け、ストローを挿した状態でココナッツが出てくる。
この「微信」はほぼすべてのサーヴィスや商店に浸透していて、時の流れに忘れ去られたような小汚い個人商店でさえ、オーナーのおじさんとスマホを重ねあわせて決済できる。
肌で感じた。中国の経済成長はいわば身体的なものであって、のびのびと身体を動かせばそれだけで充分な対価が返ってくる性質のものなのだ。そしてこの国は、身体を動かせる若い労働力にあふれている。
つまり、老齢をむかえて思うように身体が動かなくなった日本がいまの中国から新しく学べることは、おそらく何もない。この圧倒的な深センの街のなかで、「私たちはもう、これを高度成長期に体験済みなのだ」と私は思った。
道行く人々がとにかく何かを喋りまくっている。5人に1人は、機嫌良く鼻歌なんか歌っている。 魚群のような自動車の群れはえんえんとクラクションを鳴らし続けていて、マナーなどという窮屈な枷は存在しておらず、ただ人々の心のこもった会話と仕草だけがある。
繰りかえすが、私はバブル崩壊の暗雲のなか生まれた。そうして26年が経ったが、はっきり言おう、人間がここまで希望を持って生きていいものだとは、想像だにしなかった。
ヴァーチャル・リアリティのコンテンツに力を入れている種々の企業に取材を行うとき、この感覚はますます強められた。彼らの決断はおそろしく早い。ちょっと首を傾げるような詰めの甘い企画のプロダクトが、すでに市場に溢れている。
私がサラリーマンをやっていたころに書いたさまざまな企画書は、日本では直ぐに却下された。しかしこの国であれば、なんの問題もなく通っていただろう。そうして私の考えや行動が現実に影響し、それによって仕事をしている実感を得られただろう。
正直に告白すれば、彼らが羨(うらや)ましくて仕方なく、私は街中にばらまかれた大量のLEDの光のもとで、何度か泣いてしまった。この国でなら、文章でも食えるだろうと希望を抱けたはずなのだ。
取材で入ったスラム街
人材も輸出するしかない
しかし、愚痴ばかり言っていても仕方がない。いまの中国に対して、日本が行えることは何か、考えてみよう。
私なりの答えは、文化の斡旋だ。深セン市で体験したほとんどすべてのコンテンツのクオリティは、目を覆いたくなるほど低かった。目を覆いたくなるというのは比喩ではない、VRをいくつもやったからだ。いずれもひどく酔っぱらって、大変だった。
このクオリティの低さに理由を求めるならば、文化大革命や共産党によるビデオゲーム規制など、なぜか文化を破壊したり抑圧したりする、独特のお国柄にあるのだろう。ことコンテンツ創造にかんする、文化的蓄積がないのだ。だからこそこの国に、娯楽として洗練された日本のコンテンツをうまく輸出するべきだ。比喩的にいえば、悟空やマリオやピカチュウが向こうで泣き寝入りしないような形で、輸出するのだ。
ここまでは、他の誰かがすでに言っていることの焼き増しである。ここに付け加えるとすれば――日本の優れた人材さえをも、うまく輸出することだ。なぜか? すでに状況は、日本人そのものを残すには手遅れで、せめて日本の文化的・経済的遺伝子を残さねばならないところまで、進んでしまったからだ。
私はすべての20代を代表して、人生の先輩方であるあなたに言わせてもらいたい。先兵のひとりとして、管理職を務めるあなたに、経営者のあなたに、意思決定権をもつあなたに言わせてもらいたい。私たちはこの戦況を作り出したあなたに、文句を言いたいのではない。
そうではなくて、能力のある若者に適切な権限を与え、いい加減に労働時間をまともなものに変更し、女性の給料を男性とおなじにし、すでに未来のない国内戦から撤退して、戦場を中国に移せ、と言いたいのだ。
もっと具体的に言おう。中国の物量をいいかげんに認識して、彼らに魚の味ではなく、釣り方を教える戦略に切り替えろ。私たちは国際社会に協調することにかけては一流なのだから、米(アメリカ)や旧EU圏 とのパイプを維持しつつ、中国とも独自の協調路線を取れ。
読み終わった英語の教本を売り、中国語の教本を買え。いわば、これは他国の特需に介入するようなものだが、地球上にはいまのところ国境があるのだから、仕方なかろうが!
(日本の)出生率のデータを見ろ、大卒初任給平均のデータを見ろ、平均労働時間のデータを見ろ!
おれたち(日本の)若者は疲れ果て、飢えている。もしもいまのような見当違いの戦略で、いつまでもおれたちを戦わせ続けるつもりなら、おれたちはこんな国から出ていくぞ。
誰でもいい、あなたの会社の有望な若者をまずはひとりつまみ上げて、中国に送れ。通訳をつければ、そいつはなんだってやる。
たとえば私は、三和地区という深センのスラム街に分け入った。ネットカフェで3日間ゲームをやり、1日だけ肉体労働をして暮らす「廃人」たちに、取材をするためだ。
その地区に降り立ったとき、「人力資源市場」という看板が掲げられた、薄汚い建物の前に労働者たちがたむろしており、陽によく焼けた肌を晒した筋骨隆々の男たちが、私にあきらかな敵意の視線を向けていた。
そして、私は彼らに声をかけ、カメラを向けた。驚くべきことに、取材はうまくいった。それどころか、おもに農村出身の彼らが国の将来に希望を抱いていること、まじめに働けばひとかどの生活ができるようになると考えていること、ゲームやアニメといった日本の文化的コンテンツに尊敬の念を抱いていることが知れた。
ただ、そもそもこんな突撃取材ができるのは、私が20代で、失うものが少ないからだ。もしも私に子供がいれば、あんな街に入る仕事など断っていた。
だからこれは私の手柄というよりも、私くらいの年齢の者を思い切って現地に飛ばした、雑誌編集部の手柄なのだ。
だから、私はあなたに言いたい。頼むから、私たち若者をあなたの愚痴に付き合わせる案山子としてではなく、経済的な鉄砲玉として使ってくれ。
あなたは若いころ、米に対してそうしてきたではないか。
あなたが生き延びて帰り、この社会をここまで豊かにしたのは、上官の命令を忠実に守ったからではなく、自分の頭で考え、行動したからではないか。だからあなたは、私たちを、これほどまでに優れた次の世代を、育て上げることができたのではないか。私たちにも、おなじようにやらせてくれ。
そして私たち(副島隆彦加筆。日本の若者)に子供を作らせてくれ。20代に機会を与えよ。我々に恩を与えよ。そうしなければ、私たちはもう、日本を捨てて、勝手にやる。それも一斉にではない、能力のある者から順番に、だ。
――その流れがすでに起こっていることを、知らないわけがなかろうが!
中国のタクシーの覇気を見よ
……という話を60代の父にしたところ、彼は私に聞いた。「向こうでは、車はどんなものが走っている?
私は見かけたロゴの社名をいくつか挙げた。 「運転の感じはどうだった?
「イタリアと同程度だ」と私は答えた。「だけど、もっと荒い。何度かタクシーに乗ったが、飛ばしまくる。混んでいるところではクラクションを連打しながら、割り込みまくって進む。そのくせ危なくはない。すばらしい運転技術だよ。40分かかるとナビに出ているところを35分で着く」
「その5分は大きいぜ」と父は言った。「その5分でどれだけのことができる。商談の準備を確かめられる。仕事のイメージを描ける。煙草を一本つけて、気持ちを作れる」
「タクシーの助手席に乗っていたんだが、あの運転、なんだか親父の若いころを思い出したよ」 「その感覚は正しい」と彼は答えた。「おれも若いころは、飛ばしまくりの割り込みまくりだった。いま思えば、そうやって経済が発展していたんだろうな。勤めていたころ、5時に帰社しなければならないときは、3時までに仕事を終えて、2時間ほど酒屋で角打ちしたもんさ。それでよかったし、酒屋にも金が落ちた」
私は深く頷いた。ところで、最愛の妻を7年前に失った彼はいま、あたらしいフィリピーナの恋人をフーガの助手席に乗せて、何度目かの青春を楽しんでいる。まるで彼とともに、日本の物語が美しく終わるかのようだ。しかし、勝手に終わられてはたまらない。私たちはまだ、あと50年は生きねばならないのだから。
そして深センの夜の街を歩いているとき、私の傍らにいた私と同年代のガイドは、つたない日本語で私に聞いた。「どうすればもっと日本語がうまくなるだろうか? 」 彼は私とともにスラム街に分け入り、勇敢な心でもって、貴重な証言を人々から聞き出してくれた男だった。
私は答えた。「日本を、日本語をもっと好きになることだ。書店にある、中国語に翻訳された日本人作家の小説を読んで、お気に入りを見つけるんだ。それから、その小説の日本語版を買って、2冊を突き合わせて読む。そこで用いられている言葉は、言葉のプロによるものだ。だから、間違いない」
彼は深く頷いて言った。「それはとてもいいアイデアです。ありがとう。やってみます」
藤田 祥平
(転載貼り付け終わり)
副島隆彦です。 私は本当にこの、藤田祥平の文章のうまさ、頭の良さに感服した。以後、彼を物書き、言論業界で、応援する。彼のような、本当の新しいことを書く、若い人間を、どんどん表明に出さなければいけないのだ。
「90歳、何がめでたい」(佐藤愛子著、今年のベストセラー1位)の、こんな、ばばあ、老人本 なんか吹き飛ばしてしまえ。 老人はどんどん死んでゆけば、それでいいのだ。いちいち、あちこちに、くだらない遠慮や、配慮なんか、している暇なんかあるかよ。
副島隆彦拝
【1880】[2235]「イチキレ、ニコウ、サンスマホ」?
二年前の正月明け1月10日頃、京都の白川通りを車で北上していた。白川通りは東山連峰に沿って、南禅寺山門付近から北上し宝ヶ池通りに至る京都市を南北に貫く主要な道路である。市営動物園、大文字山を過ぎ、銀閣寺を右手に見ながら、丸太町の交差点を過ぎると、片側二車線となり、両側には洒落たレストランや喫茶店、芸術系大学、ブティックなどが並びに、北山通りと共に人気のある通りである。
丸太町の交差点を過ぎて、私は左側の車線を走行していたのだが、三十メートル先にハザードランプを点滅させて停車している車が見えたので、右側の車線に移ろうとウインカーを出し、三回点滅したころ車線変更をした。日曜日のせいもあり普段よりも道路は混んでいたので、右車線を走っている車と車の間に割り込むような形になってしまったが、決して無理な車線変更だとは思わなかった。ところが、後ろを走っていた車のドライバーはそうは思わなかったらしい。いきなりクラクションを鳴らした上に、左車線に移り、私の車を追い越すと、更に私の車の前に割り込んできた。そして嫌がらせに急ブレーキをかけたので、危うく追突しかけた。その後も不規則な動きをするので、私は細い通りを左折して、その車から離れた。
私は、9年前に東京近郊から滋賀県にに転居したのだが、こちらに来てまず驚いたのは、関西のドライバーの交通マナーの悪さであった。信号の無い脇道から渋滞でのろのろ運転中の主道路に出るような場合、関東でなら普通に譲って前に入れてくれるような場合でも、なかなか入れてくれない。こちらが譲ってあげた場合も、「どうもありがとう」のサインであるハザードランプの点滅をするドライバーが関東に比べて極端に少なかった。(9年後の今はハザードランプを付ける関西のドライバーも少しは増えたと思う)
車社会のマナーの点では、関東の大半のドライバーは関西のドライバーよりもはるかに良質であると思う。
さらに驚いたのは、ウインカーを出さずに曲がる車が二割ぐらいいることだ。曲がる直前にやっと出す車も入れると半分は落第である。そして、これがイオンモールのような大駐車場に入ると不思議なことに半分の車がウインカーを出さなくなる。まるでウインカーを出すと損をする様な感じなのだ。ウインカーを出さないのは高齢のドライバーが増えていることと関係があるかもしれない。
私の観察によると、京都ナンバーの車はせこいドライバーが多い。自分の車の前には絶対に他車を割り込ませまいという固い信念を持っているみたいなドライバーが実に多い。私は大津市に住んでいるので滋賀ナンバーである。京都ナンバーは滋賀ナンバーを「稲妻ナンバー」と呼んで小馬鹿にしているらしい。「滋」の漢字のイメージが雷様の稲妻の形に似ているからだ。東京で品川ナンバーが埼玉ナンバーをダサイタマとか言って小馬鹿にしているのと同じなのだ。
昭和38年(1963)名神高速道路の開通が話題となり、マイカーブームの到来があった。高速道路が出来始めたとはいえ、一般道路の状況はまだまだ悪く、舗装されていない砂利道も多かった。私の小中学校時代の思い出は、雨の日の登校時、未舗装の道路のそこら中に雨水の溜まり穴が出来、そこをスピードを落とさない車が、泥水を跳ね上げて走っていく光景、跳ね上げる泥水の量はダンプカーが圧倒していた。通学中の子供たちの列は、傘を一斉に横に向けてその泥水を傘で防ぎながら登校していた。よけ損(そこ)ねて泥水をかぶったこともあったが、それは社会の活力をどこかしら感じる結構楽しい思い出として残っている。
マイカーブームは女性ドライバーの登場でもあった。そして夜は仕事帰りに同僚と飲酒して車で帰宅するドライバーが大問題となった。
交通事故がどんどん増え、危ないドライバーの代表として、「一姫、二虎、三ダンプ」という言葉が生まれた。
「姫」とは女性ドライバのことである。このころはオートマチック車はまだ開発されてなく、全てマニュアル車であった。つまり足で操作するペダルが三つもありその一つが、今はもうないクラッチペダルなのだが、免許取りたてのドライバーにとって、女性にも男性にもなかなか厄介な存在で、特に急な登り坂で停車して発進する場合、左手でサイドブレーキを緩めながら、左足のクラッチペダルを徐々に上げて、右足のアクセルペダルを少しずつ踏み込むという操作が必要で、なれないドライバーにとっては、今のノンクラッチ車(オートマ車)の様な気軽なものではなかった。
だから、そこいら中でエンスト(エンジンストップ)を起こす車がいて、交差点でエンジンを始動させる車を見るとたいてい女性ドライバーだった。
「虎」とは飲酒運転をする酔っ払いドライバーのことである。会社帰りに上司や同僚と酒席を共にし、上司や同僚を送っていく途中によく事故が起こった。
「ダンプ」とはダンプトラック、ダンプカーのことで、当時は本当は最も危ないドライバーだった。高度経済成長の最前線で危険で汚い仕事をさせられた男たち。このころのダンプは、荷台に山盛り一杯土砂を積んでいた。でこぼこの砂利道を砂埃を上げて、車体が揺れるたびに積み荷の土砂が道路にまき散らされ、砂利道の穴ぼこが埋められてしまうので、ちょうどいいのかなーと思ったりした。
ダンプの運ちゃんが酒を飲みダンプカーを運転したら最悪であった。当時はまだ「姫」がダンプを運転する時代ではなかった。
これが、高度経済成長期の危ないドライバー、ワーストスリーであった。
そして、平成が終わろうとしている現在、危(あぶ)ないドライバー、ワーストスリーを私自身の経験から、「一切れ、二高、三スマホ」とした。
「切れ」とは切れたドライバーのことで、冒頭紹介した事例や二三か月前に話題になっていた、高速道路のしかも追い越し車線に車を停車させ因縁をつけるという信じがたい事件が起こっていた。このようなドライバーは車を運転しないときも問題を起こすような低質な人間だと思うが、車を運転している時の自分の領域(すなわち相手の領域でもある)ということを考えておくことが重要である。
運転中のスピードによりこの領域は変化するが、一般道を4~50キロで走っている場合、前方4車長分、後方2車長分、左右は走行車線の白線から白線までを私は自分の領域と感じている。この領域内に他車やオートバイ、自転車、人が入ってくると、自分の領域を犯されたと感じる。だから、当然周りのドライバーも同じことを感じながら運転していると思わないといけない。
「高」とは高齢者ドライバーのことである。高齢者ドライバーのアクセルとブレーキの踏み間違いによる事故の報道が沢山ある。確かにショッピングセンターの駐車場で苦労しながら車庫入れをしている車を見ると高齢者が多いし、車から杖を突きながら高齢のドライバーが降りてくることもある。そして、助手席からは腰の曲がったお婆さんが降りてくると、大変だなーと同情してしまい、こういう人たちと一緒に車社会が動いているのだと改めて思う。
しかしながら、私は高齢者ドライバーの事故報道は少し割り引いて理解しなければならないと思う。「また、高齢者が事故!」というように大きく報道される傾向があるし、高齢者ドライバーの絶対数が大きくなっているのだから高齢者の起こす事故件数が増えるのは当然である。
「スマホ」とは携帯電話、スマートホンを見ながら運転しているドライバーのことである。赤信号で停まった時、ルームミラー越しに後ろのドライバーを観察すると、下を向いているドライバーが多い。ほとんどはスマートホンを見ているのだろう。そして、なぜだか軽自動車で黒のワンボックスカーに乗った若い女性ドライバーが多い。しかも、この手の女性ドライバーは余り車間距離を取らず後ろにくっついてくる感じで運転する人が多い。(あくまでも私の経験した事実を言っています)だから、軽自動車で黒のワンボックス、女性ドライバー、スマホと三つの条件が重なると、車線を変更して先に行ってもらう。以前、追突されそうになった経験からだ。
ナンバープレートに関する私の偏見をもう一つ言うと、大阪の「なにわ」ナンバーにものすごく悪い印象を持っている。特に大型の黒のワンボックスカーの「なにわ」ナンバー車が側(そば)にいると、できる限り避けようとする。思い出せないが過去に嫌な経験があったのだろうか。
こうしてドライバーたちはお互いに小馬鹿にしあいながら、今日も走る。明日もあさっても、その次の日も次の日も、毎日毎日、車社会は動いていく。 素晴らしいな、人生は。 人生万歳。
クソ横綱白鳳の真似をして、万歳三唱してやるぞ。 万歳!万歳!八百長バンザイ!
【1879】[2234]世界権力者図鑑 2020?
まーまーみなさん。内輪であーだこうだ言っても、葬式(そうしき)でつまらんと言ってるのと一緒で・・・
どうか、そんなことより天地が、ひっくり返るような投稿をしてみてはいかがだろう。どうせ、誰もみていないのだから(日々(雑音)の生活で疲れきっている)
そうそう、最近出たあの写真集の感想、誰も言わないから僕が私が、印刷が汚い(これは困った。AdobeRGBとsRGBの変換違いのような仕上がりで、あの墨の混じったピンク何か狙いがあるのか?)
さすがに、セクシー(一般的に英語圏では規制語句であり、公共の場で使うことは出来ない)な本を出したことがないところは、こんなものかと思った。