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Loginはこちら【1887】[2246]自分達が言っていることをわかっているのか?
相田です。
しつこいと思われるだろうが、伊方原発の稼働停止の裁判に関して書く。私の本を読まれた方はご存知だろうが、あの本の最後にはカルデラ噴火の話を載せている。あれを書いている時は、こんなふざけた裁判が進行中だとは知らなかった。その判決もまた、技術屋としては、あまりにふざけているとしか思えないものだ。以下は毎日新聞の社説を引用する。
(引用始め)
伊方原発差し止め命令 噴火リスクへの重い警告
毎日新聞2017年12月14日 東京朝刊
原発の安全性への疑問が、司法界に広がっていることの証しだ。国や電力会社は重く受け止めるべきだ。
昨年再稼働した四国電力伊方原発3号機(愛媛県)について、広島高裁が運転差し止めを命じる仮処分決定を出した。高裁では初となる。
伊方原発から約130キロ西に阿蘇がある。四電は噴火で約15センチの火山灰が積もると想定したが、決定はこの想定を過少だと判断した。そのうえで、伊方原発を安全審査で合格させた原子力規制委員会の判断は不合理だと結論付けた。世界有数の火山国である日本は、原発と共存することができるのか。そんな根本的な問いかけが、司法からなされたと言えよう。
東京電力福島第1原発事故を受けて定められた新規制基準に基づき、電力会社は、原発から160キロ圏の火山の影響調査を義務づけられた。原発の運用期間中に噴火が起きて、火砕流や溶岩流が到達する恐れがあると評価されれば、立地不適格で原発は稼働できない。
阿蘇は約9万年前に巨大噴火(破局的噴火)を起こし、世界最大級の陥没地形(カルデラ)ができた。
四電は、より小規模の噴火を想定し、火砕流などが阿蘇から到達する可能性は十分に低いと評価した。規制委も認めた。一方、広島高裁は、現在の火山学には限界があり、過去最大規模の噴火を想定すべきだと指摘。原発の敷地に火砕流が到達する可能性は低いとは評価できない、と判断した。この決定に従えば、現在稼働中の九州電力川内原発1、2号機(鹿児島県)も停止の対象となるだろう。
周辺には、阿蘇のほか鹿児島湾など、複数のカルデラがあり、巨大噴火の影響を受ける危険性が全国の原発の中で最も高いとされる。九電は四電と同様に、運用期間中にそうした噴火が起きる可能性は十分低いと評価し、規制委も了承していた。日本で巨大噴火が起きるのは1万年に1回程度とされている。だが、頻度が低いからといって対策を先送りすれば、大きなしっぺ返しを受けることを、私たちは福島第1原発事故で学んだはずだ。
政府や電力会社は、原発の火山対策について、さらに議論を深めていく必要がある。
(引用終わり)
毎日新聞とは、東スポや日刊ゲンダイなどのタブロイド紙ではなくて、日本を代表する本格的(?)な新聞紙だと、私はかねてから思って来た。しかしである。上の社説の文章の内容は、どういうことだろうか?この社説を読んで、「ふーん、そうなのか」と、納得する方々が、日本には大勢いる、ということなのだろうか?
社説には「カルデラ」、とか「破局的噴火」という文言が使われている。これを書いた毎日新聞の人物は、カルデラ噴火に対する認識は持っているのだろう。しかし、毎日新聞のカルデラ噴火の理解は、あまりにも浅すぎる。こんな社説など、とても書いてはいけないレベルの、浅すぎる理解である。
私は、自分の本を書く前に、カルデラ噴火について、ネットから幾つか文献を拾って読んでみた。わかったことは、カルデラ噴火が起きたならば、原発が壊れる前に、日本人の殆どが死んでしまうということだ。私の認識は大袈裟ではない。私は火山学の素人だ。が、この分野の第一人者である、神戸大学の巽教授が、次のようにコメントされている。
(引用始め)
伊方原発3号機の運転停止の仮処分: 司法判断の意味とマグマ学者からの懸念
巽好幸 神戸大学海洋底探査センター教授
(中略)
テレビで放映された映像を見ていると、原告団は「歴史的判決」と意気揚々である。ヒロシマという悲劇の地に暮らす人々の原発への思いは十分に理解できるものがある。一方で、火山の息遣いやマグマの動きに注目するマグマ学者としては、この高揚感に一抹の懸念がある。それは、今回の判断が「原発反対」の道具だけに使われはしないかということだ。
もちろん私は原発賛成派には属さない。そもそも世界一の地震大国、火山大国に原発はふさわしくないと感じる。私の危惧は、感情的原発反対論者の多くが、巨大噴火で原発が破壊された場合の危険性のみに注目していることである。冷静に考えていただきたい。巨大カルデラ噴火が一度起きて原発が火砕流で被害を受けるような場合には、その領域に暮らす人々の日常生活はすでに高温の火砕流によって破壊されているだろう。
そればかりではない、数十キロメートルの高さまで立ち上がった巨大噴煙柱から偏西風に乗って運ばれる火山灰は、日本列島の大部分を覆い尽くしてしまう可能性が高く、その場合は列島の大部分でライフラインがストップする。今回の伊方原発問題で想定された阿蘇山巨大カルデラ噴火が起きると、広島には恐らく火砕流は到達しないであろうがほぼ確実に1メートルもの厚さの火山灰に街は埋没し、人々の日常はほぼ完全に崩壊すると予想される。
巨大カルデラ噴火の危険性を根拠に原発再稼働に反対すること自体は正当であると思うが、それ以前に(少なくとも同時に)巨大カルデラ噴火そのものの試練に対する覚悟を持つべきであろう。もちろん、覚悟は諦念ではない。いかにこの火山大国で暮らしていくかを考えることこそ覚悟である。
(引用終わり)
海を隔てた九州で起きた、巨大な噴火の影響で、愛媛県の原発が破壊される状況で、原発の周囲で生活する愛媛県の方々は、その生命は、原発さえなければ安全に保たれるのだ、と、毎日新聞の記者は認識して、社説を書いたのだろう。上の社説を読んだ私には、そのようにしか理解できない。
「別にそれで良いではないか。原発のような恐ろしい機械を止めるならば、多少は論理的におかしな主張でも、許されるのだ」と、原発反対派は考えているのだろうか?
そうだとすれば、それは、大きな間違いだ。
自分の信念を貫くために、論理が破綻した主張を繰り出して、相手を押さえつけるのならば、同じやり方で、自分たちも斬られる事を覚悟しなければならない。伊方原発を止めた原告と裁判官は、戦時中に治安維持法で左翼達を大勢検挙して、獄殺した、日本政府の振る舞いと、何ら変わらない。そのことを、原発反対派は、よくよく理解するべきである。
返す刀で、自分達も斬られても、文句は言えないのだ。考えてもみないのか、お前らは!?
私は断言するが、今回の裁判の判例を支持するかどうか、その判断は、自然科学現象を論理的に考えて、受け止められるかどうかの試金石であり、踏み絵になる。日本の知識人達のSTEM(Science, Technology, Engineering and Mathematics)の理解度を試す、リトマス紙なのだ。この判決についてのコメントは、後々まで記録されて、各自の理解力評価を下される証拠となると、覚悟するべきだ。以下に、その証拠となる記事の一つを載せる。
(引用始め)
「伊方原発の運転差し止め」を決めたベテラン判事の本音を読み解く
町田徹 現代ビジネス 12/19(火) 6:00配信
(中略)
現在の火山学の知見では、阿蘇カルデラの火山活動の可能性が十分小さいと言えず、噴火規模の推定もできないことから、約9万年前に起きた過去最大の噴火VEI7を想定して、伊方原発の立地の適切性を評価せざるを得ない、と決定は指摘。
四国電力が行った地質調査や火砕流シミュレーションから、火砕流が原発の敷地に到達する可能性が小さいと言えないので、原発の立地として伊方原発は不適切だと断じたのだ。
加えて、下級審が、そのような規模の噴火が原発の運用期間中に発生する可能性が示されない限り、安全確保策を示さなくても問題ないと差し止め請求を棄却したのは誤りで、司法がそのような限定的な解釈をすることは許されないとも述べている。
(中略)
裁判所のヒエラルキーを勘案すると、期間限定に関する広島高裁の言い様は、下級審にフリーハンドを与えたものとは思えない。むしろ、同高裁の論理だてを熟考するよう下級審の判事にプレッシャーを与えたものと解釈した方が素直だろう。
また、後述するが、原発再稼働の是非の判断を原子力規制委員会に丸投げにして、選挙のたびに脱原発が基本政策のような印象を有権者に与えながら、一向に脱原発や縮原発の戦略を描こうとしない安倍政権にも圧力をかけたものと思われてならない。
仮処分が電力各社に与えた衝撃も大きい。出張先を本拠地とする電力会社を取材した。予想した通り、この電力会社の幹部は、深い苦悩の色を浮かべて、次のような危機感を吐露した。
「日本列島全体で発生の確率が『1万年に1回程度』とされる超巨大噴火の可能性を根拠に立地の是非を論じたら、日本中探しても原発を建設できる土地などない。わずか40~60年という耐用期間中に、そうした超巨大噴火が原発を直撃する確率となるとほぼゼロに近いのに、あまりに乱暴な判断ではないのか」
「こうなると四国電力1社の問題にとどまらない。まずは関西電力がマスコミ対応などを含めて全面的なサポートに入るだろうが、これは原子力発電所を保有する電力会社に共通の問題である。われわれは一致団結して、社会的な理解を求めていかなければならない」――といった具合である。
福島第一原発事故前は日本に50基以上の原発が存在したが、30年後には少なければ1~2基、多くて5~10基くらいしか、日本に原発が残らないかもしれない。自らは決して口にできないが、それが電力会社の本音だと筆者は取材で感じている。
そんな電力会社の衝撃緩和策としての最小限の原発稼働のシナリオを粉々に打ち砕き、各社の収益を圧迫して、最終的に経営危機に追い込みかねない、そんな悪夢のシナリオとして、広島高裁の仮処分が下ったというのが、電力各社の受け止め方となっている。
そこで求められるのが、広島高裁の野々上裁判長の目から見ても納得できるであろう、政府主導の脱原発もしくは縮原発の明確な青写真作りである。
(引用終わり)
広島高裁の野々上裁判長を「論理的に納得させる」ことは、私には不可能だ。
相田英男 拝
【1886】[2242]「米のエルサレム首都承認」問題 を徹底的に解説した。
副島隆彦です。 今日は、2017年12月19日(火)です。
トランプ米大統領が、12月6日に、「エルサレムをイスラエルの首都と、アメリカ政府は承認する」という声明を出した。
これは、1995年に出来たアメリカの「イスラエル首都法」という法律を、ようやくトランプ大統領が、実施したものである。だからアメリカの民主党の議員たちでさえ何も騒いでいない。
このことで、アラブ、イスラム諸国は大騒ぎになっている。日本でも、すぐに訳も分からず、動物的な勘だけで、「また戦争が起きるんじゃないの」と、言い出す人たちが出ている。そういうことは無い。
何にも知識がなくて、新聞記事を読んだ程度で、すぐに、自分はインテリで世界のことを知っている、と思い込む。私は、この際だから、エルサレムが作られてからの、3200年間の あの地域の 歴史の 全体像を、日本人に大きな理解を与えようと思い立った。それで、すぐに準備を始めた。
最新の今日のぼやき「2009」番で、私は、徹底的にこの問題を解説したので、読みにいってください。私たちは、もっと歴史を勉強をしなければいけない。
いつも、歴史年表と 世界地図帳(日本地図も) を手元に置いて、気になったことがあったら、すぐに、自分で調べる、という癖(くせ)、生活慣習 habit を身につけないといけない。
ネット(ウエブ上)の記事を、適当に読み散らして、それで分かった気になるな。
コツコツと、自分の頭で、丁寧に、 歴史事実の 概要を、大きな見方でいいからしなければいけない。 今回は、「イスラエル、パレスチナ 問題」とは何々かを、私、副島隆彦が、徹底的に、長い歴史( 3200年前からの)を遡(さかのぼ)って解説したので、じっくりと読んでください。 読み飛ばしをしてはいけない。
しっかりと、1行ずつ、文章を読んで、自分の頭を使って考えて、「本当にそうなのか」と疑いながら、そのとを確認しよう(他の文献や、年表で確認する)として、自分でメモを取りながら、歴史事実を確認しながら読みなさい。 この丹念な作業が出来ない人は、 ただのお庶民で、人生を終わる。 それでいいじゃなか、という人は、もう、ここの学問道場には、寄り付かないようになった。
もっと歴史の勉強をしなさい。 自分の気に入った小説を読み飛ばして、それで、自分は読書人(どくしょじん)だと、思い込まないように。
(転載貼り付け始め)
「 エルサレム“首都”抗議デモで3人死亡 」
2017年12月16日 日本テレビ
イスラム諸国、対抗して「東エルサレムはパレスチナの首都」
中東・エルサレムやパレスチナ自治区では15日、アメリカがエルサレムをイスラエルの首都と認めてから2回目となるイスラム教の集団礼拝を迎え、抗議デモが相次ぎ、衝突で3人が死亡した。
エルサレムの旧市街では、集団礼拝の後、抗議デモが行われ、排除しようとするイスラエルの治安部隊と小競り合いとなった。また、パレスチナ自治区では各地でデモ隊と治安部隊が衝突。デモ隊が石を投げると、治安部隊は催涙ガスなどで応戦した。一連の衝突で、パレスチナ人3人が死亡、260人がケガをしたとイスラエルメディアは伝えている。
トランプ大統領の決定から1週間以上経過したが、パレスチナ側の反発が収まる気配はなく、依然、緊張が続いている。来週には、大統領の決定を説明するため、ペンス副大統領がエルサレムを訪れる予定で、抗議行動がさらに激しくなる恐れもある。
○ 「東エルサレムはパレスチナの首都」と宣言
2017年12月14日 日本テレビ
アメリカのトランプ大統領が中東・エルサレムをイスラエルの首都と認めたことに対抗して、イスラム諸国は13日、「東エルサレムをパレスチナの首都」と宣言する声明を取りまとめた。
世界50か国以上のイスラム諸国の首脳らが13日、トルコのイスタンブールで緊急会合を行った。出席したパレスチナ自治政府のアッバス議長は、トランプ大統領の決定を「最大の罪だ」と非難し、アメリカはイスラエル寄りで、和平協議の仲介役として不適格だと述べた。
アッバス議長「アメリカがこれ以上、和平協議で役割を果たすことを受け入れない」 会合では、トランプ大統領の決定を非難する共同声明を発表した。さらに、声明では「東エルサレムはパレスチナの首都だ」と宣言し、すべての国に、これを認めるよう呼びかけた。
(転載貼り付け終わり)
副島隆彦拝
【1885】[2241]お市の方についての小考
市川崑監督の映画『破戒』を、先日、20数年ぶりで観たが(私が『破戒』を観るのは、これで3回目か4回目だ)、2165で、引用した主人公の言葉「先生のお後を追って生きたいという気持ちを、抑えることが出来ません」は「先生に導かれて生きたいという気持ちを」の間違いだった。
本題。山田風太郎氏の『妖説太閤記(昭和53年 講談社)』という小説がある。私は、これが、豊臣秀吉を、一番実像通りに描いている、と思っている。『妖説太閤記』では、1秀吉の目的はお市の方だった(天下人になったのも、ひたすらその為だった)2信長を殺したのは秀吉だった 、と描かれている。2については、副島先生の『信長はイエズス会に爆殺され、家康は摩り替えられた』を読み、山田説より副島説の方が、より、真実だろう、と考えるようになったが(もし山田氏が生きていて、副島先生の「信長はイエズス会に殺された」説を知ったら「あっ!!」と思っただろう)、1に関してはやはり山田説が最も鋭い、と、今だに思っている。秀吉がお市の方を狙っていた、というのは、歴史上でも定説、フィクションの世界でも定番になっているが、秀吉のような偉人が、女ごときに執着していた筈が無い、秀吉がお市の方に横恋慕していたというのは、メロドラマ的なフィクションだ、と言う人もいるが、私はそれは、浅薄な見方だと考える。人間は皆、他人が知ったら「エッ!?まさかー」とゾッとするような、とんでもなく気持ち悪い目的を隠し持って、行動しているものだ。凡人がそうなら、偉人と呼ばれている人間は、もっと「そう」だろう。副島先生が、秀吉については、本当の事が伝えられている(徳川が意図的に、そうした)、なので、あまり自分は、秀吉については言う事が無い、と、仰っておられたと思うが、秀吉についての本当の事というのは、よく知られている、猿そっくりの物凄いブ男だった、とか、物凄い女好きだった、生まれが卑しかった、等の事だろう。秀吉のお市の方ヘの横恋慕を「メロドラマ的なフィクション」などと言ったが、例えばの話、薄汚いホ―ムレスの男が本気で、誰か皇室の女性を「いつかあの女をものにしてやる」と、画策していたら、と、想像してみれば良い、真底ゾッとする。秀吉のお市の方ヘの横恋慕とは、そういうものだ。で、なぜお市の方は、日本の歴史上、名高い女性なのか。織田信長の妹で、絶世の美女だった、というだけで、こんなに有名にはならない。お市の方は「嫌いな男(秀吉)の言いなりになるくらいなら死ぬ」という女の真実を、体現している女性である。お市の方の偉大さは、この点に尽きる。
【1884】[2240]法曹界はみんなこんな奴らばかりなのか?
相田です。
下の投稿だけのつもりが、凄い話題が出ていたので、追加で書かずにおれませんでした。しかし、私の本が出てから、何でこんなに関連するネタが、次々と出てくるのやら・・・
(引用始め)
<伊方運転差し止め>「火山影響評価ガイド」厳格に適用
毎日新聞 12/13(水) 19:43配信
四国電力伊方原発3号機(愛媛県伊方町)の運転差し止めを広島、愛媛両県の住民が求めた仮処分申請の即時抗告審で、広島高裁(野々上友之裁判長)は13日、申し立てを却下した今年3月の広島地裁決定を覆し、四電に原発の運転差し止めを命じる決定を出した。野々上裁判長は「阿蘇山(熊本県)の火砕流が敷地に到達する可能性が十分小さいとはいえない。立地として不適」と断じ、重大事故で「住民の生命・身体への具体的危険がある」と認めた。差し止め期限は来年9月末とした。高裁段階の差し止め判断は初めて。
伊方3号機は今年10月から定期検査で停止中。仮処分はすぐに効力が生じ、今後の司法手続きで決定が再び覆るまで運転できない。四電は近く保全異議、仮処分の執行停止の申し立てを同高裁にする方針だが、予定していた来年2月の営業運転再開は困難な状況だ。
伊方3号機は2015年7月、国の原子力規制委員会が東日本大震災後に作成した新規制基準による安全審査に合格し、昨年8月に再稼働した。
決定で野々上裁判長は、規制委の内規「火山影響評価ガイド」を厳格に適用し、半径160キロの火山で今後起こる噴火の規模が推定できない場合、過去最大の噴火を想定すべきだと指摘。伊方原発から約130キロ離れた阿蘇山について「9万年前の最大噴火で火砕流が敷地に到達した可能性が十分小さいと評価できない。原発の立地は認められない」と述べた。地質調査などを基に「火砕流は到達せず安全」としていた四電の主張を退けた。
阿蘇山の噴火に伴う火山灰などの噴出物についても、四電が想定した九重山(大分県、伊方原発から約108キロ)の2倍近くになると指摘。「四電による降下物の厚さや大気中濃度の想定は過小」とした。
その上で「新規制基準に適合するとした規制委の判断は不合理」と批判し、事故で放射性物質が放出され、住民の生命や身体に危険が及ぶ恐れがあると認定した。
一方、火山災害以外は、新規制基準に基づく基準地震動(地震時に想定する最大の揺れ)の設定などを「合理的」と容認した。
運転差し止めの期限は、広島地裁で別に審理中の差し止め訴訟の判決で「異なる判断をする可能性もある」として来年9月30日までとした。
東日本大震災後、差し止めを認めた判決・決定(異議審含む)は、関西電力高浜原発3、4号機(福井県、3号機は当時稼働中)を巡る昨年3月の大津地裁の仮処分など過去4例。いずれも地裁の判断だった。
伊方原発3号機を巡る仮処分申請は、高松高裁、山口地裁岩国支部、大分地裁でも係争中。【東久保逸夫】
(引用終わり)
相田です。
この話題については、すでに議論が沸騰しているようだ。当然だろうな。
私も、この裁判官とこの判決には「すごい」としか言いようがない。
9万年前の阿蘇山の噴火がどんなものか、少しはこの裁判官は勉強しなかったのか?司法試験に通った人物が、このレベルの理解力とは・・・日本という国は、法律の世界とは、一体なんなのだ?と、ガチで不安になる。
この判決がありならば、どんな無茶な理屈でも裁判で有罪にできるのではないのか?電車に乗って女の子を眺めただけで、痴漢で逮捕されて、有罪にされそうだ。「触ってない」といくら主張っても、「頭の中で想像しただろう。思っただけで姦淫したことになるんだ、キリストも言ったただろう」とか言われて。秘密保護法とか共謀罪とか、別に必要ないじゃん。
北海道を除く日本の全てが分厚い火山灰に覆われて、国民の殆どが死ぬ状況で、原発が壊れて「住民の生命・身体への具体的危険がある」と心配する意味など、一体どこにあるのか?
日本人が全て死んで、百年くらいして噴火が収まって、火山調査や観光に来た外国人達が、放射能に汚染されることまで、今から心配しておけ、とか、この裁判官は言うつもりなのか?
毎日新聞も冷静に記事を書くような内容じゃないだろうが。記者達の文章読解力は大丈夫か?
相田英男 拝
【1883】[2239]ドイツと日本の差
会員の中山です。
50歳直前に副島先生の英語本を読みもう一度英語を読み出しました。
当初英語の経済記事をすらすらと読めるようになりたくて、英語の勉強をしたのですが、昨年の春にハイキングで道に迷ったドイツ人を道案内することになりました。
外国人と英語で話したのは初めてだったので大変緊張しましたが、なんとか無事ハイキングコースガイドし終えました。
彼は日本人の奥様との間に2人目の坊やが生まれて半年間の、日本でいう育児休暇を得て来日したとのことです。
まず、言いたいことの一つ目はこのいわゆる少子化対策の日本と独の差です。
その日にメルアドを交換しました。
彼とは来日中に数回ハイキングのガイドをして、交友を深めました。
彼と、私のつたない英語で会話した中で、一番驚いたことは、わたしが「アメリカは、ドイツの金(ゴールド)返さないようだ。消費した可能性が高い。ドイツ人は怒るべきだ。」といったところ、少しも複雑な表情を見せず「Winner takes all」と言ったのです。
ドイツ人と日本人の違いをまざまざと感じた瞬間でした。
現在、日本には沢山の外国人が訪日しています。この人たちは英語の勉強をする意欲のある人にとって英語の先生です。
この人々と友達になることが最も効率の良い勉強方法と思います。
メールも英文で打たなければなりません。
ここに来る多くの人にとっては無用の投稿でしょうが、お一人でも参考にされる方がいらっしゃれば本望です。
【1882】[2238]解体ショーはさらに続く
相田です。
GEの株価は今日も17ドル台に沈んだままだ。GEは瀕死の状態から抜け出せない状況なのに、性懲りも無く、次のような前向き発表をする。奴らの悪あがきがいつまで続くのやら、じっくり見届けるつもりだ。
(引用始め)
General Electric Sets a Record for Gas Turbine Efficiency, Giving Natural Gas Another Win
「GEのガスタービン、3Dプリントで発電効率の新記録を達成」
MIT technology review
GEは12月4日、HAガスタービンが3Dプリンティング技術の利用によって新記録を樹立したと発表した。発電効率64%という記録は、前回の2016年にGEが達成した公式記録、62.22%を大きく上回った。
数字だけでは大きな差に感じられないかもしれないが、ガスタービン技術では、わずかな熱効率の向上が燃料の大きな節約と動力向上につながる。ガスタービンの熱効率は、一定量の天然ガスを燃焼させたときに取り出せる動力量を示すものだ。GEパワー(GE Power、GEの電力事業部門)の概算では、熱効率の1%の向上は顧客にとって、年間にすると莫大な燃料の節約になる。
このもう一段の熱効率改善につながった大きな要因の1つが、これまで実現不可能だった形状のタービン部品の製作に、金属3Dプリンティング技術を利用したことだった。新しく設計された部品は、燃焼前の燃料と空気の混合比を効率的に調整する。GEはほかにも、ジェット・タービンに3Dプリンティングで製作したノズルを使用したり、最新の金属3Dプリンターの発表したりして、製造ツールとしての3Dプリンティングへの投資が正しかったことを実証している(「直径1メートルの部品も製造可能、GEの新型3D金属プリンター」参照)。
米国では、石炭に代わって天然ガスの消費が増えている。米国における石炭使用量は過去5年間で30%減少している。天然ガスは安価で豊富にあり、石炭業界が対抗するのは難しくなっている(「トランプ政権は、炭鉱労働者の希望と地球の未来を粉砕する」参照)。ガスや液体燃料に対応するGEのようなガスタービンは熱効率がますます高くなっており、石炭に引導を渡すことになるかもしれない。
(引用終わり)
相田です。3Dプリンターについての説明は不要だろう。GEは3Dプリンターによりガスタービン部品を作ることで、効率がアップしたと言い張っている。しかし、3Dプリンターで作れる部品は、ガスタービンの構成部品のほんの一部に過ぎない。最も高温になる初段バケット(ブレード)や、回転ディスクなどの大型部品を、3Dプリンターで作るのは不可能だ。バケットの形はとりあえず作れるだろう。が、耐熱性を高めるために単結晶合金とした初段バケットを、粉末を固めて作れる筈など無い。ハッタリもたいがいにしろよ、と呆れるばかりだ。
よしんば、どれほどガスタービンの効率を高めても、それが売れなければ、結局は何の意味もない。「3Dプリンティングへの投資が正しかったことを実証している」と、GEがいくら吠えても、投資家達は冷ややかだ。彼らもそれほどお人好しではない。
もう一つのGEが売りにしている技術に、IoTシステム(Internet of things、全ての機械をネットに接続して、データを共有・管理する仕組み)の「プレディックス」がある。しかし、こちらも開発費がかさむばかりで、収益に全く貢献しないようだ。たとえ、プレディックスができたところで、データを取るためのガスタービンが売れなければ、絵に描いた餅に過ぎない。金融事業を手放したGEはやはり弱かった。ここまで弱いとは想像しなかったが。
さて、「真の親会社」がふざけたハッタリを振り撒く裏で、その子会社の東芝の解体も着実に進んでいる。先日、東芝の一部上場を維持するため、6千億円もの株の増資が行われた。この時に、増資枠を新たな株主達に仲介したゴールドマン・サックス証券には、200億円もの手数料が東芝から渡るという。何という濡れ手に粟か。こんな事態を、東芝のメインバンクの三井住友やみずほが、文句を言わずに見過ごすことなど、あるのだろうか?そんな金があるなら、まずこっちに返せ、と普通なら東芝に言うのではなかろうか?せめて日本の証券会社に渡して国内に還元させろ、と忠告すべきではないのか?メインバンクであるならば。
真実は、全てはGEと、そのさらにオーナーであるJPモルガンが作った筋書きにより、話が進んでいるということだ。ゴールドマンに渡った手数料や、増資に加わった株主達が得る利益の一部が、GEのリストラ対策に流れることは確実だ。
新たに加わった投資家の中には、「物言う株主達」も数多く含まれているという。彼らの意向により東芝はこれから、バラバラに解体されるだろう、という報道もされている。しかし、東芝をどうばらけさせるのか、その方法と手順は、「物言う株主達」の横槍で変わるのではない。最初からモルガンにより決められている。だから、メディカル部門が最初にキャノンに売られて、半導体事業もアメリカに売られるのだ。残ったインフラ事業の中の、使えると判断される部門だけが、最後にGEに直接吸収されるだろう。そこまで行くだろう。
「不正会計問題」が持ち上がった時から、東芝をどのように分断して、GEにくっつけるのかを、モルガンはきちんと計画して、実行に移している。三井住友銀行のオーナーもモルガンだ。だから東芝のメインバンクも、モルガンの決定には逆らうことが出来ない。そう考えるべきだ。
私は陰謀論者である、東芝問題に関しては。というか、ここまではっきりとした、誰にでもわかる明らかな「陰謀」が、一体どこにあるというのか?こんな大きな一連の流れが、「肩書きコレクター」や「テヘランから来た男」達などの、経営判断誤りだけで決まってしまうことなど、あり得ない。経済評論家などは、アホ連中ばかりだ。
心労が祟ったせいで、西室、西田の当事者である両巨頭が続けて逝去された。死人に口無しではないだろうが、この二人に全責任を負わせる内容が、今でも盛んに主張されている。しかし、それは間違いだ、と私ははっきりと訴えたい。
サラリーマンならば長年の経験から、大企業の頂点の更に上には「奥の院」が存在することが、何となくわかるだろう。日本の国家の奥の院が「横田幕府」であるように。組織の真に重要な決定は「奥の院」で下されて、社長はそれに従うしかないことが、往々にしてあり得る。東芝の奥の院はアメリカにある。西室、西田の悲劇の理由はそこにある。そして、海の向こうで決められたプランに従って、東芝の解体ショーはこれからも続く。
相田英男 拝
【1881】[2236]この若いライターは、すばらしい。真実を書く人だ。私は彼を応援する。
副島隆彦です。今日は、2017年12月12日(火)です。
私は、ネット上のニューズ記事の中に見つけた 一本の優れたコラムに注目した。
その前に、今日のぼやき を読みに行ってください。 私たちの学問道場の会員定例会(自力の講演会)の DVDが完成して販売が始まりました。
下に載せるのは、「 日本が中国に完敗した今、26歳の私 が全てのオッサンに言いたいこと 藤田 祥平 」という文です。
この現地ルポのコラム を書いたのは、藤田祥平(ふじたしょうへい)という、まだ26歳の若い
ライターだ。 彼は、真実を書く人だ。私は、こういう 全く新しい、本当のことを書く若い人たちが現れるのを、ずっと待っていた。 以下の文を、コラムの文を 読んで、私、副島隆彦と一緒に 感動してください。
ここには、本当の最新の中国のことが、現地ルポルタージュとして鮮やかに書かれている。これが、本当の今の中国だ。日本は、中国の巨大な発展と成長の前に 完全に負けてしまった。
私、副島隆彦は、今から20年前の1998年の8月に、上海と北京に行って、「これは凄(すご)いことになっている。中国は、日本を追い抜くどころか、世界覇権国(せかいはけんこく)になる」と、分かった。
そして、それから10年後の 2007年、アメリカのサブプライム・ローン崩れ、翌年の リーマン・ショックの巨大な金融崩壊( ゴールドマンサックス 以外のすべてのニューヨークの大銀行、証券、保険会社が破綻した。それを20兆ドル=2000兆円の 国家資金を投入して、アメリカ政府が違法に救済した。これでアメリカ政府に毒が回った )が、もうすぐ起きるだろうことを、私、副島隆彦は、予言の金融本を、たて続けて4冊書いて、連続的に当てた。
「ドル覇権の崩壊」(徳間書店、2007年3月)、「恐慌前夜」(祥伝社、2008年9月)などだ。あのとき、アメリカ帝国は歴史的に致命的な大打撃を受けた。それを、その後 糊塗(こと)、隠蔽(いんぺい)して、2010、11年に、表面上は国家危機(世界金融危機)を乗り切った。そして、今のアメリカの表面上だけ強そうな現状がある。
あの激動の最中(さなか)に、私は、自分の初めての中国本である、「中国 赤い資本主義 は平和な帝国 を目指(めざ)す」(ビジネス社刊、2007年)を書いた。 それ以来、毎年、一冊ずつ、しぶとく自分の中国現地調査を行って中国研究の本を書き続けた。合計10冊になる。 「それでも中国は巨大な成長を続ける」、「中国バブル経済は、アメリカに勝つ」、「あと5年で、中国が世界を支配する」などだ。
これらの本に対して、反中国の右翼たちから、随分と悪口を書かれ続けた。が、一体、どっちが正しかったのだ。
その他に、あの石平(せきへい、シーピン)氏と、3冊の対談本を出した。
石平氏は、北京大学出の秀才で、中国共産党による日本言論界への二重スパイで(国家情報部員)であって、日本の間抜けで、知能の低い反共右翼たちの中に潜(もぐ)り込んだ。
それに比べて、日本は、1992年のバブル崩壊(狂乱地価、住宅高騰=こうとう=でもあった)のあと、もう25年間もずっと、デフレ不況が続き、「マイナス成長」(笑い。そんな成長があるのか)を20年間も続けている。まともに就職できない、コネもない、若者たちが、本当に可哀想だ。
そして、この10年、「中国崩壊論(ちゅうごくほうかいろん)」すなわち、「中国は経済政策、政治弾圧に失敗して、各地で暴動が生きて、崩壊する 」を書き続けた、今や赤っ恥の言論人どもが、今、退場し消えつつある。 中国は崩壊する、どころか、ますます繁栄して大成長しているではないか。日本全土に押し寄せている、中国人の旅行者たちの姿を、私たちは、毎日、見ている。
この 反中国右翼で、反韓国、北朝鮮(チャンコロ、チョウセンジン、チョンコー、ロスケ=ロシア人への蔑称 などを使う人たち)への、差別と憎悪の言論を振りまく者たちが、自滅、崩壊しつつある。中国崩壊ではなくて、自分たちが崩壊しつつある。
新聞、雑誌記者たちを含めて、この Moonie、ムーニー=統一教会、日本会議系の国会議員、幸福実現党 などの 反共右翼たち の 言論崩壊を、私、副島隆彦が、このまま見過ごすはずがないではないか。次々に、名指しで撃滅してやる。今こそ、私たちは、「アジア人どうし 戦わず」の大きな旗を掲げて、日本人は、アジアの一国として、平和を守って生きてゆく。
私たち日本人は、今の自民党の政治を終わらせて、世界で通用する、強力な優れた指導者の出現を待って、官僚どもを叩きのめして、彼らから政治の実権を、改革勢力が、奪い取らなければいけない。
以下の文を書いた 藤田祥平(ふじたしょうへい)君は、ライター(職業としての文章書き)の才能のある、かつ、優れた感覚をした若者である。私、副島隆彦の眼鏡にかなったので、以後、彼の文を読むときに、注目し続ける。皆さんも、そうしてください。
(転載貼り付け始め)
「 日本が中国に完敗した今、26歳の私 が全てのオッサンに言いたいこと 藤田 祥平 」
2017年12/2(土) 現代ビジネス(講談社、週刊現代 のウエブ版)
藤田 祥平 筆
深センで常識をブチ壊された
私はバブル崩壊の暗雲立ちこめる1991年に生まれた、失われた世代の寵児である。年齢は26歳。両親は大阪府のベッドタウンでそれなりに大きな中古車販売店を営んでいて、子供のころは金持ちだったが、いまは零落した。
東日本大震災の年に母が急逝したのだが、そのころから父は折りに触れて金がないとこぼすようになった。家業を継ぐほうがいいのかと相談すると、「この仕事にはもう未来がないからやめておけ」と父は言った。
それで文章の道に進んだ。こちらもそんなに豊かな未来があるわけではないが、どうせなら好きなことをやるほうがいい。そうして1年ほどウェブ媒体で記事を書き続けた。専攻はビデオゲームと小説だが、注文があればなんでも受ける。
その甲斐あってか、とあるメディアから声がかかり、先月中国へ取材旅行を敢行した。取材の目的は、中国のヴァーチャル・リアリティ市場を調査することだった。その内容は、「電ファミニコゲーマー」たる雑誌にて掲載予定である。
この取材の最中、私は、自分の常識を根底から揺るがされた。
超巨大IT企業、テンセントのお膝元である深セン市――日本でいえばトヨタのお膝元としての愛知県のようなイメージだろう――に香港から入ったとき、もちろん想像していたような共産主義的な雰囲気もあったのだが、中心部に近づくにつれて、その印象はどんどん薄れていった。
負けたのだ、日本が。少なくとも経済的には。
ココナッツの自動販売機
これが「高度経済成長」なのか…
天を突くような高層ビルがあちこちに建ち並び、そのうちのいくつもが建設中である。
華強北(ファーチャンペイ)という名の中心地は電気街だが、ヨドバシカメラ15棟分くらいの広さがあり、メーカー直営店や個人経営の問屋が延々と続く。
街中のあちこちに放置されている同型の自転車は、スマホのQRコードで決済し、どこでも乗ってどこでも乗り捨てられる「mobike」という世界最大のシェアサイクルサーヴィスだ。
ショッピングモールにはココナッツの実が大量に詰められた自動販売機があって、メッセンジャーアプリ「微信(WeChat)」で電子マネー決済を済ませると、機械のなかでココナッツに穴を空け、ストローを挿した状態でココナッツが出てくる。
この「微信」はほぼすべてのサーヴィスや商店に浸透していて、時の流れに忘れ去られたような小汚い個人商店でさえ、オーナーのおじさんとスマホを重ねあわせて決済できる。
肌で感じた。中国の経済成長はいわば身体的なものであって、のびのびと身体を動かせばそれだけで充分な対価が返ってくる性質のものなのだ。そしてこの国は、身体を動かせる若い労働力にあふれている。
つまり、老齢をむかえて思うように身体が動かなくなった日本がいまの中国から新しく学べることは、おそらく何もない。この圧倒的な深センの街のなかで、「私たちはもう、これを高度成長期に体験済みなのだ」と私は思った。
道行く人々がとにかく何かを喋りまくっている。5人に1人は、機嫌良く鼻歌なんか歌っている。 魚群のような自動車の群れはえんえんとクラクションを鳴らし続けていて、マナーなどという窮屈な枷は存在しておらず、ただ人々の心のこもった会話と仕草だけがある。
繰りかえすが、私はバブル崩壊の暗雲のなか生まれた。そうして26年が経ったが、はっきり言おう、人間がここまで希望を持って生きていいものだとは、想像だにしなかった。
ヴァーチャル・リアリティのコンテンツに力を入れている種々の企業に取材を行うとき、この感覚はますます強められた。彼らの決断はおそろしく早い。ちょっと首を傾げるような詰めの甘い企画のプロダクトが、すでに市場に溢れている。
私がサラリーマンをやっていたころに書いたさまざまな企画書は、日本では直ぐに却下された。しかしこの国であれば、なんの問題もなく通っていただろう。そうして私の考えや行動が現実に影響し、それによって仕事をしている実感を得られただろう。
正直に告白すれば、彼らが羨(うらや)ましくて仕方なく、私は街中にばらまかれた大量のLEDの光のもとで、何度か泣いてしまった。この国でなら、文章でも食えるだろうと希望を抱けたはずなのだ。
取材で入ったスラム街
人材も輸出するしかない
しかし、愚痴ばかり言っていても仕方がない。いまの中国に対して、日本が行えることは何か、考えてみよう。
私なりの答えは、文化の斡旋だ。深セン市で体験したほとんどすべてのコンテンツのクオリティは、目を覆いたくなるほど低かった。目を覆いたくなるというのは比喩ではない、VRをいくつもやったからだ。いずれもひどく酔っぱらって、大変だった。
このクオリティの低さに理由を求めるならば、文化大革命や共産党によるビデオゲーム規制など、なぜか文化を破壊したり抑圧したりする、独特のお国柄にあるのだろう。ことコンテンツ創造にかんする、文化的蓄積がないのだ。だからこそこの国に、娯楽として洗練された日本のコンテンツをうまく輸出するべきだ。比喩的にいえば、悟空やマリオやピカチュウが向こうで泣き寝入りしないような形で、輸出するのだ。
ここまでは、他の誰かがすでに言っていることの焼き増しである。ここに付け加えるとすれば――日本の優れた人材さえをも、うまく輸出することだ。なぜか? すでに状況は、日本人そのものを残すには手遅れで、せめて日本の文化的・経済的遺伝子を残さねばならないところまで、進んでしまったからだ。
私はすべての20代を代表して、人生の先輩方であるあなたに言わせてもらいたい。先兵のひとりとして、管理職を務めるあなたに、経営者のあなたに、意思決定権をもつあなたに言わせてもらいたい。私たちはこの戦況を作り出したあなたに、文句を言いたいのではない。
そうではなくて、能力のある若者に適切な権限を与え、いい加減に労働時間をまともなものに変更し、女性の給料を男性とおなじにし、すでに未来のない国内戦から撤退して、戦場を中国に移せ、と言いたいのだ。
もっと具体的に言おう。中国の物量をいいかげんに認識して、彼らに魚の味ではなく、釣り方を教える戦略に切り替えろ。私たちは国際社会に協調することにかけては一流なのだから、米(アメリカ)や旧EU圏 とのパイプを維持しつつ、中国とも独自の協調路線を取れ。
読み終わった英語の教本を売り、中国語の教本を買え。いわば、これは他国の特需に介入するようなものだが、地球上にはいまのところ国境があるのだから、仕方なかろうが!
(日本の)出生率のデータを見ろ、大卒初任給平均のデータを見ろ、平均労働時間のデータを見ろ!
おれたち(日本の)若者は疲れ果て、飢えている。もしもいまのような見当違いの戦略で、いつまでもおれたちを戦わせ続けるつもりなら、おれたちはこんな国から出ていくぞ。
誰でもいい、あなたの会社の有望な若者をまずはひとりつまみ上げて、中国に送れ。通訳をつければ、そいつはなんだってやる。
たとえば私は、三和地区という深センのスラム街に分け入った。ネットカフェで3日間ゲームをやり、1日だけ肉体労働をして暮らす「廃人」たちに、取材をするためだ。
その地区に降り立ったとき、「人力資源市場」という看板が掲げられた、薄汚い建物の前に労働者たちがたむろしており、陽によく焼けた肌を晒した筋骨隆々の男たちが、私にあきらかな敵意の視線を向けていた。
そして、私は彼らに声をかけ、カメラを向けた。驚くべきことに、取材はうまくいった。それどころか、おもに農村出身の彼らが国の将来に希望を抱いていること、まじめに働けばひとかどの生活ができるようになると考えていること、ゲームやアニメといった日本の文化的コンテンツに尊敬の念を抱いていることが知れた。
ただ、そもそもこんな突撃取材ができるのは、私が20代で、失うものが少ないからだ。もしも私に子供がいれば、あんな街に入る仕事など断っていた。
だからこれは私の手柄というよりも、私くらいの年齢の者を思い切って現地に飛ばした、雑誌編集部の手柄なのだ。
だから、私はあなたに言いたい。頼むから、私たち若者をあなたの愚痴に付き合わせる案山子としてではなく、経済的な鉄砲玉として使ってくれ。
あなたは若いころ、米に対してそうしてきたではないか。
あなたが生き延びて帰り、この社会をここまで豊かにしたのは、上官の命令を忠実に守ったからではなく、自分の頭で考え、行動したからではないか。だからあなたは、私たちを、これほどまでに優れた次の世代を、育て上げることができたのではないか。私たちにも、おなじようにやらせてくれ。
そして私たち(副島隆彦加筆。日本の若者)に子供を作らせてくれ。20代に機会を与えよ。我々に恩を与えよ。そうしなければ、私たちはもう、日本を捨てて、勝手にやる。それも一斉にではない、能力のある者から順番に、だ。
――その流れがすでに起こっていることを、知らないわけがなかろうが!
中国のタクシーの覇気を見よ
……という話を60代の父にしたところ、彼は私に聞いた。「向こうでは、車はどんなものが走っている?
私は見かけたロゴの社名をいくつか挙げた。 「運転の感じはどうだった?
「イタリアと同程度だ」と私は答えた。「だけど、もっと荒い。何度かタクシーに乗ったが、飛ばしまくる。混んでいるところではクラクションを連打しながら、割り込みまくって進む。そのくせ危なくはない。すばらしい運転技術だよ。40分かかるとナビに出ているところを35分で着く」
「その5分は大きいぜ」と父は言った。「その5分でどれだけのことができる。商談の準備を確かめられる。仕事のイメージを描ける。煙草を一本つけて、気持ちを作れる」
「タクシーの助手席に乗っていたんだが、あの運転、なんだか親父の若いころを思い出したよ」 「その感覚は正しい」と彼は答えた。「おれも若いころは、飛ばしまくりの割り込みまくりだった。いま思えば、そうやって経済が発展していたんだろうな。勤めていたころ、5時に帰社しなければならないときは、3時までに仕事を終えて、2時間ほど酒屋で角打ちしたもんさ。それでよかったし、酒屋にも金が落ちた」
私は深く頷いた。ところで、最愛の妻を7年前に失った彼はいま、あたらしいフィリピーナの恋人をフーガの助手席に乗せて、何度目かの青春を楽しんでいる。まるで彼とともに、日本の物語が美しく終わるかのようだ。しかし、勝手に終わられてはたまらない。私たちはまだ、あと50年は生きねばならないのだから。
そして深センの夜の街を歩いているとき、私の傍らにいた私と同年代のガイドは、つたない日本語で私に聞いた。「どうすればもっと日本語がうまくなるだろうか? 」 彼は私とともにスラム街に分け入り、勇敢な心でもって、貴重な証言を人々から聞き出してくれた男だった。
私は答えた。「日本を、日本語をもっと好きになることだ。書店にある、中国語に翻訳された日本人作家の小説を読んで、お気に入りを見つけるんだ。それから、その小説の日本語版を買って、2冊を突き合わせて読む。そこで用いられている言葉は、言葉のプロによるものだ。だから、間違いない」
彼は深く頷いて言った。「それはとてもいいアイデアです。ありがとう。やってみます」
藤田 祥平
(転載貼り付け終わり)
副島隆彦です。 私は本当にこの、藤田祥平の文章のうまさ、頭の良さに感服した。以後、彼を物書き、言論業界で、応援する。彼のような、本当の新しいことを書く、若い人間を、どんどん表明に出さなければいけないのだ。
「90歳、何がめでたい」(佐藤愛子著、今年のベストセラー1位)の、こんな、ばばあ、老人本 なんか吹き飛ばしてしまえ。 老人はどんどん死んでゆけば、それでいいのだ。いちいち、あちこちに、くだらない遠慮や、配慮なんか、している暇なんかあるかよ。
副島隆彦拝
【1880】[2235]「イチキレ、ニコウ、サンスマホ」?
二年前の正月明け1月10日頃、京都の白川通りを車で北上していた。白川通りは東山連峰に沿って、南禅寺山門付近から北上し宝ヶ池通りに至る京都市を南北に貫く主要な道路である。市営動物園、大文字山を過ぎ、銀閣寺を右手に見ながら、丸太町の交差点を過ぎると、片側二車線となり、両側には洒落たレストランや喫茶店、芸術系大学、ブティックなどが並びに、北山通りと共に人気のある通りである。
丸太町の交差点を過ぎて、私は左側の車線を走行していたのだが、三十メートル先にハザードランプを点滅させて停車している車が見えたので、右側の車線に移ろうとウインカーを出し、三回点滅したころ車線変更をした。日曜日のせいもあり普段よりも道路は混んでいたので、右車線を走っている車と車の間に割り込むような形になってしまったが、決して無理な車線変更だとは思わなかった。ところが、後ろを走っていた車のドライバーはそうは思わなかったらしい。いきなりクラクションを鳴らした上に、左車線に移り、私の車を追い越すと、更に私の車の前に割り込んできた。そして嫌がらせに急ブレーキをかけたので、危うく追突しかけた。その後も不規則な動きをするので、私は細い通りを左折して、その車から離れた。
私は、9年前に東京近郊から滋賀県にに転居したのだが、こちらに来てまず驚いたのは、関西のドライバーの交通マナーの悪さであった。信号の無い脇道から渋滞でのろのろ運転中の主道路に出るような場合、関東でなら普通に譲って前に入れてくれるような場合でも、なかなか入れてくれない。こちらが譲ってあげた場合も、「どうもありがとう」のサインであるハザードランプの点滅をするドライバーが関東に比べて極端に少なかった。(9年後の今はハザードランプを付ける関西のドライバーも少しは増えたと思う)
車社会のマナーの点では、関東の大半のドライバーは関西のドライバーよりもはるかに良質であると思う。
さらに驚いたのは、ウインカーを出さずに曲がる車が二割ぐらいいることだ。曲がる直前にやっと出す車も入れると半分は落第である。そして、これがイオンモールのような大駐車場に入ると不思議なことに半分の車がウインカーを出さなくなる。まるでウインカーを出すと損をする様な感じなのだ。ウインカーを出さないのは高齢のドライバーが増えていることと関係があるかもしれない。
私の観察によると、京都ナンバーの車はせこいドライバーが多い。自分の車の前には絶対に他車を割り込ませまいという固い信念を持っているみたいなドライバーが実に多い。私は大津市に住んでいるので滋賀ナンバーである。京都ナンバーは滋賀ナンバーを「稲妻ナンバー」と呼んで小馬鹿にしているらしい。「滋」の漢字のイメージが雷様の稲妻の形に似ているからだ。東京で品川ナンバーが埼玉ナンバーをダサイタマとか言って小馬鹿にしているのと同じなのだ。
昭和38年(1963)名神高速道路の開通が話題となり、マイカーブームの到来があった。高速道路が出来始めたとはいえ、一般道路の状況はまだまだ悪く、舗装されていない砂利道も多かった。私の小中学校時代の思い出は、雨の日の登校時、未舗装の道路のそこら中に雨水の溜まり穴が出来、そこをスピードを落とさない車が、泥水を跳ね上げて走っていく光景、跳ね上げる泥水の量はダンプカーが圧倒していた。通学中の子供たちの列は、傘を一斉に横に向けてその泥水を傘で防ぎながら登校していた。よけ損(そこ)ねて泥水をかぶったこともあったが、それは社会の活力をどこかしら感じる結構楽しい思い出として残っている。
マイカーブームは女性ドライバーの登場でもあった。そして夜は仕事帰りに同僚と飲酒して車で帰宅するドライバーが大問題となった。
交通事故がどんどん増え、危ないドライバーの代表として、「一姫、二虎、三ダンプ」という言葉が生まれた。
「姫」とは女性ドライバのことである。このころはオートマチック車はまだ開発されてなく、全てマニュアル車であった。つまり足で操作するペダルが三つもありその一つが、今はもうないクラッチペダルなのだが、免許取りたてのドライバーにとって、女性にも男性にもなかなか厄介な存在で、特に急な登り坂で停車して発進する場合、左手でサイドブレーキを緩めながら、左足のクラッチペダルを徐々に上げて、右足のアクセルペダルを少しずつ踏み込むという操作が必要で、なれないドライバーにとっては、今のノンクラッチ車(オートマ車)の様な気軽なものではなかった。
だから、そこいら中でエンスト(エンジンストップ)を起こす車がいて、交差点でエンジンを始動させる車を見るとたいてい女性ドライバーだった。
「虎」とは飲酒運転をする酔っ払いドライバーのことである。会社帰りに上司や同僚と酒席を共にし、上司や同僚を送っていく途中によく事故が起こった。
「ダンプ」とはダンプトラック、ダンプカーのことで、当時は本当は最も危ないドライバーだった。高度経済成長の最前線で危険で汚い仕事をさせられた男たち。このころのダンプは、荷台に山盛り一杯土砂を積んでいた。でこぼこの砂利道を砂埃を上げて、車体が揺れるたびに積み荷の土砂が道路にまき散らされ、砂利道の穴ぼこが埋められてしまうので、ちょうどいいのかなーと思ったりした。
ダンプの運ちゃんが酒を飲みダンプカーを運転したら最悪であった。当時はまだ「姫」がダンプを運転する時代ではなかった。
これが、高度経済成長期の危ないドライバー、ワーストスリーであった。
そして、平成が終わろうとしている現在、危(あぶ)ないドライバー、ワーストスリーを私自身の経験から、「一切れ、二高、三スマホ」とした。
「切れ」とは切れたドライバーのことで、冒頭紹介した事例や二三か月前に話題になっていた、高速道路のしかも追い越し車線に車を停車させ因縁をつけるという信じがたい事件が起こっていた。このようなドライバーは車を運転しないときも問題を起こすような低質な人間だと思うが、車を運転している時の自分の領域(すなわち相手の領域でもある)ということを考えておくことが重要である。
運転中のスピードによりこの領域は変化するが、一般道を4~50キロで走っている場合、前方4車長分、後方2車長分、左右は走行車線の白線から白線までを私は自分の領域と感じている。この領域内に他車やオートバイ、自転車、人が入ってくると、自分の領域を犯されたと感じる。だから、当然周りのドライバーも同じことを感じながら運転していると思わないといけない。
「高」とは高齢者ドライバーのことである。高齢者ドライバーのアクセルとブレーキの踏み間違いによる事故の報道が沢山ある。確かにショッピングセンターの駐車場で苦労しながら車庫入れをしている車を見ると高齢者が多いし、車から杖を突きながら高齢のドライバーが降りてくることもある。そして、助手席からは腰の曲がったお婆さんが降りてくると、大変だなーと同情してしまい、こういう人たちと一緒に車社会が動いているのだと改めて思う。
しかしながら、私は高齢者ドライバーの事故報道は少し割り引いて理解しなければならないと思う。「また、高齢者が事故!」というように大きく報道される傾向があるし、高齢者ドライバーの絶対数が大きくなっているのだから高齢者の起こす事故件数が増えるのは当然である。
「スマホ」とは携帯電話、スマートホンを見ながら運転しているドライバーのことである。赤信号で停まった時、ルームミラー越しに後ろのドライバーを観察すると、下を向いているドライバーが多い。ほとんどはスマートホンを見ているのだろう。そして、なぜだか軽自動車で黒のワンボックスカーに乗った若い女性ドライバーが多い。しかも、この手の女性ドライバーは余り車間距離を取らず後ろにくっついてくる感じで運転する人が多い。(あくまでも私の経験した事実を言っています)だから、軽自動車で黒のワンボックス、女性ドライバー、スマホと三つの条件が重なると、車線を変更して先に行ってもらう。以前、追突されそうになった経験からだ。
ナンバープレートに関する私の偏見をもう一つ言うと、大阪の「なにわ」ナンバーにものすごく悪い印象を持っている。特に大型の黒のワンボックスカーの「なにわ」ナンバー車が側(そば)にいると、できる限り避けようとする。思い出せないが過去に嫌な経験があったのだろうか。
こうしてドライバーたちはお互いに小馬鹿にしあいながら、今日も走る。明日もあさっても、その次の日も次の日も、毎日毎日、車社会は動いていく。 素晴らしいな、人生は。 人生万歳。
クソ横綱白鳳の真似をして、万歳三唱してやるぞ。 万歳!万歳!八百長バンザイ!
【1879】[2234]世界権力者図鑑 2020?
まーまーみなさん。内輪であーだこうだ言っても、葬式(そうしき)でつまらんと言ってるのと一緒で・・・
どうか、そんなことより天地が、ひっくり返るような投稿をしてみてはいかがだろう。どうせ、誰もみていないのだから(日々(雑音)の生活で疲れきっている)
そうそう、最近出たあの写真集の感想、誰も言わないから僕が私が、印刷が汚い(これは困った。AdobeRGBとsRGBの変換違いのような仕上がりで、あの墨の混じったピンク何か狙いがあるのか?)
さすがに、セクシー(一般的に英語圏では規制語句であり、公共の場で使うことは出来ない)な本を出したことがないところは、こんなものかと思った。
【1878】[2233]動揺するな。北朝鮮への米軍の爆撃は、来年の4月。私の予言通り。
副島隆彦です。今日は、もう2017年12月5日(火)です。
私の近況を報告します。近況とは、何をやって生きているのか、ということです。会員に 伝えたいことも加えて、書いてゆきます。
この学問道場の 今日のぼやきで、「世界権力者図鑑 2018」(ビジネス社刊)が、11月21日(火曜日)には全国の書店で発売されることの宣伝をしました。通りかかりの書店で立ち読みしてください。書店でパラパラめくってから、これなら自分の為になりそうだと、分かってから買うのが、正しい本の買い方だと私は思います。
10月中ずっと降り続いた長雨(あるいは反対に干魃=かんばつ=)のせいで、私の脳(頭、思考力。×心ではない。 マインドは、脳だ) が少しおかしかった。この10月、11月に、私はいろいろな種類のことを一挙にまとめて研究したので、自分の頭がかなりきつかった。そのうち、それらの内容を話します。
古代から、作物が獲れなくて、餓死するのではないか、と 苦しんだ農民たちの苦労が、飢えることがなくなって裕かになった今の時代の私にも何となく分かる。
今の私たちには、飢え(飢餓)や干魃で苦しむことはないが、今の時代に合わせて、人生の苦労は、人それぞれで有る。 私も、6種類の本を、同時進行で書いているが、本書きの仕事もきつい。
11月には、5日からのトランプ米大統領のアジア歴訪と、ベトナムでのAPEC 、フィリピンでのASEAN Gala (アセアン・ガラ) 40周年記念の首脳会議 があった。私は、それもずっと追いかけていた。
11月4日のサウジアラビアでのMbS(ムハンマド・ビン・サルマン 王太子( ×皇太子ではない)による、上からのクーデター( palace coup パレス・クー。coup は、coup d’eta クーデターの略称。 日本では宮廷革命と訳されてきた。権力者たち内部の争いだ )で、ムハンマド王太子(クラウン・プリンス。次期国王、32歳 )が、同族のサウド家の、自分の従兄弟(いとこ)たちまで、一斉に捕まえた。王子たち11人と、重要な財界人とかを含めて28人を逮捕、監禁した。ビンラディーン社の会長も捕まっている。ビンラディーン建設は、中東全体の最大手の建設会社だ。
自分の従兄弟たちが、金銭面で長年、極めて腐敗( ふはい。corrpution コラプション。国家、国民のお金を盗んできた )している、国家のカネを横取りして私服を肥やしてきた。と して、ムハンマド王太子は、彼らを、殴ったり 拷問したりして、厳しい尋問にかけている。と NYTが報じた。
サウジ国内の彼らの財産はすべて没収されたようだ。この動きは、2年前の2015年から起きていたので、私は、サウド家内部の動きもずっと調べている。
ムハンマド・ビン・サルマン 王太子(32歳)
首都リヤドにある五つ星ホテル「リッツ・カールトン」
彼らが捕まっているのは、最高級の リッツ・カールトン・ホテルで、 ” Ritz-Carlton Jail (ジェイル、拘置所)” と、呼ばれている(笑い)。 prison (刑務所、監獄)までではないが、jailジェイルは、custody (カストディ、留置場)や、勾留場(ディテンション detension )と似た、「牢屋(ろうや)」だ。こういう知識は、法学部で、刑事法をしっかり勉強しただけが分かる。法学部出でも弁護士たちから上が知っている。だたの新聞記者や、言論人程度では、分からない。 私、副島隆彦は、博学だから、コツコツと自力で学んで知っている。
捕まった、サウジアラビアの富豪で投資家のアルワリード・ビン・タラル王子
サウジの国民は、特に、若い男と女性たち が、このムハンマド王太子の、この「腐敗撲滅」のクーデターに対して、熱烈に共感して、大きな支持と賛同を示しているようだ。
どうも、あのジャレット・クシュナー(大統領上級顧問)は、サウジアラビアで起きた、この「上からのクーデター」(パレス・クー palace coup d’etat 宮廷革命 )の 決行の日の、直前まで、サウジの首都リヤドに居たようだ。そして、ムハンマド王太子に助言というか、アメリカの全面支持を伝えて、一緒に、これを決行したに等しい。
そして、11月6日 の早朝には、何食わぬ顔をして、日本に現れて皇居の半周ジョギングをしている。横田の米軍基地からまっすぐトランプのいるホテルに来て、サウジの動きの一部始終を義父( トランプのことを Daddy ダディと呼ぶ。笑)に詳しく報告したのだろう。 36歳にして恐ろしい男だ。
クシュナーは、ロシア疑惑 Russian collusion ラシアン・コルージョン という、アメリカの、意地汚い権力闘争で、ヒラリー派(=Moonie ムーニー、統一教会 に 汚染されている)の司法省、FBI、そして国務省、CIA に今も頑強に巣食っている、反共右翼 の官僚どもから、付け狙われて、自分に攻撃の炎が向かっていると分かっている。だから、自分の最側近の 秀才弁護士たちを、特別検察官のムラーの陣営に潜り込ませている。このことも私は、前に書いた。クシュナーが、この程度の攻撃に負けるわけはない。
それから、10月5日のNYT(ニューヨークタイムズ紙)から、公然と火がついた、大物プロデューサー(あの MIRAMAX ミラマックスの)ハーヴェイ・ワインシュテーン Harvey Winestein の女優たちへのセクシュアル・ハラスメント事件と、そのあとの業火の、燃えさかる火の連続 を、私は、ずっと追いかけていた。私、副島隆彦 にとっては、この30年間の自分の ハリウッド政治映画(ポリティカル・ムーヴィーズ)の映画評論の、なんというか、驚くべき転換点の出現で、本当に驚いている。
ここには、超有名どころの、私にとっての長年の icon アイコン、偶像である ずっと尊敬してきた最高の映画監督たちや、俳優、女優たちがずらずらと並んだ。それらを思い出深く、情報採集しているうちに、この一ヶ月がたった。クエンティン・タランティーノや、デ・ニーロや、デカプリオ 、ウッデイ・アレンたちだ。
それに対して、ブラッド・ピットが 大いに男を挙げている。「オレの奥さん(
アンジェリーナ・ジョリー、アンジー)にもう近寄るな。言い寄ったら、殺してやる」と、ブラピは、ワインシュテイーンに、言い放っていたのだ。そのことを、ハリウッドの業界人たちは知っている。だから、ブラピの人気が今、凄い。
それから、当然に、中国共産党の19回大会「19大(だい)」が10月18日から、24日に終わって、新体制が始まった。 “ニュー・チャイナ 7 “ (7人のトップ人事)が決まった。 しかし、国家体制としての、習近平の「次の10年間 の独裁体制」は、正式には、来年の3月の全人代(ぜんじんだい。中国の国民議会)で決まる。
だから、そのあとの4月に、「北朝鮮を処理、処分、片づける。体制変更して、世界に開かれた穏健な国家に変える」を断行する。習近平独裁で、これを実行して、そのあと、3年ぐらいが、ガヤガヤと経(た)つ。
だから、そのあとの、後(うし)ろの習時代の 2022年からの5年で、中国は、デモクラシー(それは、 1. 普通選挙制=ユニヴァーサル・サフレッジ universal suffrage = と 2.複数政党制=マルチ・パーティ・システム multi-party system の 2つから成る )の国に移行する。
こういう巨大な真実は、私、副島隆彦からしか、日本では知識入手できない。そうだろう。 ちがうのか。
前述した 「世界権力者図鑑2018」にも書いた。 李克強(りこくきょう。国務院総理=首相)たち、共青団(きょうせいだん)の、悪事が出来ない、善人ぞろいの大秀才たち の集団は、「私たちは、野党勢力になる。それでいい。そのうち政権を取れるだろう 」で、中国の指導部は、10年先を見越して、団結して、着々と動いている。内部の 権力抗争などやっている暇はない。 このことを習近平も、じゅうじゅう知っているのだ。 今の中国の巨大な成長と、リーダーたちのずば抜けて、優れた頭脳を、日本人が舐めてかかっていると、いよいよ日本は世界から落ちこぼれる。日本は、いまや東アジアの一小国であって、韓国、台湾、フィリピン並の国だ。
だが、フィリピンには、偉大な 指導者となった ドゥテルテが現れた。 ドゥテルテは、すべてのフィリピン国民から敬愛され、尊敬。支持率は90%ぐらいある。 こういう優れた指導者(真の愛国者)を
私たち 日本人は持てなくて、本当に悲惨な国だ。
ドゥテルテは、 本当に言ったのだ。 「あの オバマは、一国の代表である、私を、叱(しか)りつけたのだ。一国の大統領に対して非礼、極まりない。 黒人のくせに」 と、言い放った。
これに、 ASEAN(東アジア諸国 の 団結の組織)の 各国の、代表たちが、一瞬にして、どっと沸いた。 ドゥテルテの、 あのフィリピン国の原住民の浅黒い、顔で、「黒人のくせに」と言った、この 恐るべき勇気と、この世の真実を公然と語る その偉大な能力に、私、副島隆彦も感服した。
今や、 ドゥテルテが、ASEAN 全体を指導する大指導者だ。 皆が、尊敬して、敬っている。それでもフィリピンは貧しい国だ。
ドゥテルテは、11月13日の マニラでのASEANの 歓迎会で、 ひとりでバラードを口ずさんでいたが、 隣の トランプから、「歌ってくれ」 と言われて、 「 ただいま、コマンダー・イン・チーフ(軍の最高司令官、米国の大統領閣下)からの要請がありましたので、歌います」 と、
駐留米兵たちが、戦前から歌っていて、フィリピンの民衆もよく知っている、哀愁漂う、歌を披露した。
フィリピンは、アーサー・マッカーサー大将 ( proconsul プロウコンサル、軍事総督) による、フィリピン支配、統治 以来(米西戦争、1898年で、スペイン帝国から奪い取った) の国だ。
私、副島隆彦は、このドゥテルテが歌う、バラードをネットの画面で、聞いていて、泣いた。
アメリカ帝国の属国となって生きた、フィリピンの 民族独立運動の指導者、 リサールや、ケソンのことを思って、泣いた。 こういうことを知っている日本人は、もう私しかいないだろう。
日本は、低脳にされて猿(マンキー)並に、された哀れな国民だ。 同じアメちゃんのの属国でも今のフィリピン人の方が ずっと偉い。
この他に、私は、歴史本2冊と、金融・経済の次の本を抱えている。アメリカ政治分析の本も出さなければ済まない。きつい仕事をずっとやっている。私は、一冊、一冊、1ページ、1ページ 手を抜かないで書いてきた。そうやって私は、自分の信用を作ってきた。何があろうが、自分の仕事、やるべきことを、コツコツと努力し続ける人間が偉いのだ。
それで、北朝鮮情勢だ。何か、変な噂(うわさ)や、新聞記事が出回っているようで、「12月18日ごろに、米軍の北朝鮮爆撃が敢行される」というのである。後ろの方に、載せる。
私、副島隆彦は、今日も、はっきりと書きます。米軍の北朝鮮爆撃、そして、中国軍の侵攻(進撃)そして平壌(ピョンヤン)の制圧、そして金正恩(キムジョンウン)体制の変更は、来年の4月だ。私が、6カ月前に、予言したとおりになる。
私は、このことを明確に今日も書きます。日本の他の言論人や、専門家や、テレビ新聞が何を言おうが、書こうが、それらはすべて、副島隆彦の後追(あとお)いの 物真似(ものまね)だ。いよいよ、私が、今年の4月に予言したとおりに、事態は、私の予言に吸い寄せられるように、動いている。
だから、私の予言の文を、まだ、読んでいない人は、ここの 重たい掲示板の、4月10日の私の文章を、読みに行きなさい。
日本には、北朝鮮の核兵器(核ミサイル)は、飛んでこない。心配するな。慌てるな。キャーキャー騒ぐな。じっとして自分のやるべきことをやりなさい。 バカほど大騒ぎをする。そしてまわりの顰蹙(ひんしゅく)を買う。 私たちは、じっとしていればいいのだ。
日本(人)には、何の力もない。日本は、東アジアの一つの小国に過ぎない。威張ることなく、自分の分(ぶん)を弁(わきま)えて静かにしていればいい。
以下に、ポイントフォームで、簡潔に書いてゆく。
1.北朝鮮は、IAEA(世界のNPT=核拡散防止=体制)も脱退しているから、自国の防衛のために、核兵器を保有する権利を、主権(しゅけん。ソブリーンティ sovereignty )のある国家として持っている。
イスラエルは、密かに300発ぐらいの核弾頭を持っている。これは、1964年に、中国の四川省の奥で核実験をして保有したものだ。この頃は、中国とイスラエルは極秘で組んでいた。イスラエルが、アメリカから盗み出した最新兵器の技術を、超安価で中国が買っていた。
2007年に、中国は、合計17億人いるアラブ、イスラム諸国と仲良くする、と決断して、イスラエルと決裂した。 イスラエルが核保有国だから、だから、イランが、カリカリして、「私たちが核を持って何が悪い」となるのだ。 パキスタンとインドも、勝手に核を持ってしまった。だから、北朝鮮が、核を持つこと自体を、国際社会は非難する理由と理屈が立たない。日本国民には、この世界で通用している理屈は、教えないことになっている。
2.この北朝鮮に対して、「危ないじゃないか」と、制裁と 国際的な強制執行の行動をとれるのは、The UN ( ザ・ユーエヌ。ユナイテッド・ネイションズ。 ×国際連合 ○連合諸国)の 総会 general assembly での決議だけだ。あるいは、少なくとも UNSC(諸国連合 安保理=あんぽり= 軍事問題の解決機関)の 満場一致(特に五大国=ファイブ・パーマネント・メンバーズ。米、ロ、中、英、仏 )の決議 resolution レゾルーション が有ったときだけだ。
3.米政府と言えども、勝手に北朝鮮への軍事行動は取れない。今回は、ロシアも中国も、反対しないだろうから、このUNの決議で、北朝鮮処分(処理、片付け)は実行されるだろう。それには、手続きが必要だから、だから、それは来年の4月だ。
4.トランプ政権は、北朝鮮の核関連施設120カ所? への 一斉の爆撃(エアレイド)をしたあと、どんどん朝鮮半島から、手を引く。韓国の釜山(プサン)の海軍基地だけを残して、どんどん軍隊を撤退させるだろう。それが、「アメリカは、もう自分の国に帰ろう」の isolationism アイソレイショニズム だ。
これは、「アメリカはもう、出来るだけ外国のことに関わりたくない(自国の安全が脅かされない限り)」と言う思想で、国内問題優先主義と訳せ、と 私、副島隆彦が、ずっと主張している。アイソレイショニズムは、「アメリカの若者を外国で死なせるな」という思想だ。このことを分かりなさい。
トランプたちを支えている思想は、「仕事が終わったら、さっさと家に帰るぞ。いつまでも外国になんかいないぞ」「経営者の一番の、苦労は、どうやって拡張しすぎた事業を上手に縮小するか(尻払い、殿軍=でんぐん= 軍隊の引き上げ)」だ。
5. あのおフランスだって、自分たちが、世界植民地拡張時代に手に入れた、南太平洋の、タヒチ諸島や、ニユーカレドニアなどの 島々を、「もうカネがかかって、どうにもならない。旧植民地への出費と負担が大きすぎる」で、「さっさと独立でも何でも、してくれ。もうフランス本土からは、カネを出せないんだ」と悲鳴をあげているのだ。
そうなると、やっぱり中国が、これらを買い取る、という動きになる。少なくとも、港湾経営権(ポート・オーソリティ port authority )を買うだろう。これは世界中の主要な港が、売ろうと思えば売り買いできるものだ。
6.UNの副事務総長(デピューティ・セクレタリー・ジェネラル)が、北朝鮮に行って、「少しは国際社会の言うことを聞きなさい」と、宥(なだ)めに行ったが、これは、仲介や、仲裁(ミデイエイション mediation )ではない。事情聴取に行って、言い分を聞いただけだ。これも手続きの一部だ。国際社会(=世界)は、言い分を聞いた、という儀式だ。
ロシアのプーチンも 今回は、仲裁者(mediator )を引き受けない。 それでも、北朝鮮とロシアとの国境に60キロの高速道路があって、その下の地下のトンネルを鉄道が走っているそうだから、そこからキムジョンウンと家族だけを、モスクワに亡命させる、という、「世界の指導者たちは、決して手荒らではない」というジェスチャーをするだろう。
7.北朝鮮の移動式(大型のトラック式)のあの核兵器は、明らかにロシア製の核とミサイルの技術が移転したものだ。プーチンは、どういう顔ぶれのロシア人の科学者たちが、1991年のソビエト崩壊のあとも、北朝鮮に残留して、厚遇を受けて、核兵器の開発を続けたかを正確に知っている。
だから、ロシアにとっては、すべての動きがいまも手に取るように分かる。プーチンは、北朝鮮処分が、終わったあと、天然ガスのパイプラインを韓国、と日本にまで通して、この地域へのロシアの影響力の保持 と、経済開発 を計画している。これが、ロシアの“漁夫の利” だ。 もっと大きくは、ロシアのシベリア開発(広大なシベリアには、たったの600万人しかロシア白人はいない)の一環だ。中国は、「沿海州(えんかいしゅう)を返してくれ」とロシアに言いたいが、もう両国の国境線は歴史的に画定した。中国とロシアには国境紛争はもうない。
8. 韓国の平昌(ピョンヤン)オリンピックが、2月9日開会式で、月末までやっている。 そして3月の9日から2週間はパラリンピックだ。この間は北朝鮮爆撃、侵攻は出来ない。
米韓の合同軍事演習( drill ドリル)が行われるが、これが最後の予行演習であり、実戦さながらでやるだろう。 日本は、予定通り後方支援活動(こうほうしえんかつどう。戦場人足=せんじょうにんそく= 荷物運び)をやらされる。これだけやればいい。
日本の米軍の港と米軍基地から艦船と爆撃機が飛び立つが、そのことで北朝鮮が、日本に過度の敵意を抱くことはない。 日本はアメリカの属国(従属国、朝貢国 tributary state)としての運命を生きるしかない。
9.中国も、習近平の軍事独裁の指揮の下、軍人たちで、ベトナム懲罰戦争(1979年)を指揮官として戦った者たちが司令官となって、北朝鮮に、北(吉林省)と海(渤海)の方から上陸、侵攻する。5万人ぐらい死ぬだろうが、それぐらいは中国にとっては計算のうちだ。中国軍を、共産党の私党から、正常な国家組織に作り替える努力は、このあと行われる。
10.トランプにとっても、習近平にとっても、北朝鮮処理( 今のミャンマーのように、外資に解放して、たくさん外資導入して国を再建させる )が終わったあとは、軍隊と軍需産業(ミリタリー・インダストリー)の膨張を厳しく押さえつけて、核兵器の多弾頭化(ただんとうか、MIRV)などの軍備増強路線にならないように引き締める。
徹底的に軍備縮小(軍縮。デミリタリライゼイション)をして、軍事予算を、急激に削減してゆくだろう。このことが、「尻払い=殿軍(でんぐん)」の「勝って兜の緒を締めよ」で、指導者にとって一番、大事なことだ。
世界を、米、中、ロの 3大国の指導者(トランプ、習近平、プーチン)のよる“第2次ヤルタ会談体制”( 「ニュー・ヤルタ 2.0」)に持ち込んで、大戦争を避けるためには、3大国による、共同での軍縮 の道が、正しい。
11.中国軍も、北朝鮮の体制変更をしたあとは、急いで、北朝鮮領土から、撤退(ウイズドロー)、撤収(エヴァキュエイション)しなければいけない。38度線はこのまま固定する。韓国軍や米軍と対峙することがないようにする。韓国軍も、38度線を越えて進撃することはない。
韓国軍は、北朝鮮から逃げてくる、同胞(同じ民族)を助けるだろう。もし、米軍や、日本軍が、北朝鮮軍と戦うことになったら、きっと、韓国軍は、米軍や日本軍と戦うだろう。愛国心とか、同胞愛というのは、そのように崇高なものなのだ。このことを私たち日本人は、肝に銘じておくべきだ。
12.これからの“第2次朝鮮戦争”、“戦争特需”、朝鮮戦争復興特需(ふっこうとくくじゅ)“ で儲かる株式や、軍需産業の銘柄を知りたい人は、私の最新刊の金融本『銀行消滅(ぎんこうしょうめつ)』(祥伝社、11月初、発売)を書店で立ち読みしてから買いなさい。
以上です。 以下に、くだらない噂を立てて、日本国民を、動揺させて、浮き足立たせて、根拠のない恐怖感(コワイ、コワイ)に陥れようとする、悪質な、扇動記事を一つだけ載せます。
(転載貼り付け始め)
● 「12・18、米の北朝鮮攻撃Xデー警戒 各国緊張の極秘情報、世界最強ステルス戦闘機6機投入の狙い 」
2017年11月28日 夕刊フジ
http://www.zakzak.co.jp/soc/news/171128/soc1711280007-n1.html
朝鮮半島の緊張が続いている。北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が、平和的解決を求めた中国の「特使」と会わずに“追い返した”ことを受け、ドナルド・トランプ米大統領は北朝鮮を「テロ支援国家」に再指定したのだ。北朝鮮による「核・ミサイル開発」の加速化と、各国の情報当局が警戒する「北朝鮮攻撃のXデーは、12月18日の新月の夜前後」という情報とは。ジャーナリストの加賀孝英氏の緊急リポート。
驚かないでいただきたい。今、次の極秘情報が流れて、各国の情報当局関係者が極度に緊張している。
《米国は、北朝鮮が平和的解決を拒否したと判断した。トランプ氏がついに『北朝鮮への予防的先制攻撃』(正恩氏斬首作戦)を決断し、作戦準備を命じた。第一候補のXデーは12月18日、新月の夜前後》
旧知の米軍情報当局関係者は「この裏には、3つの重大な理由がある」と語った。以下の3つの情報だ。
(1)米本土を攻撃できる北朝鮮のICBM(大陸間弾道ミサイル)「火星14」の開発が、年内にはほぼ完了する。米国には時間がない。
(2)北朝鮮は10月中旬から、核弾頭の量産体制に入った。日本や韓国、米領グアムの米軍基地を狙う、中距離弾道ミサイル「ノドン」「火星12」に搭載可能になる。日本と韓国に潜入した工作員(日本約600人、韓国約5万人)の動向が異常だ。急激に活発化している。
(3)北朝鮮への経済制裁が効いてきた。軍部は飢餓状態だ。正恩氏はクーデターを阻止するため、父の金正日(キム・ジョンイル)総書記の命日である12月17日か、来年1月8日の正恩氏の誕生日前後に、日本海の北部か太平洋上で、核実験(水爆の可能性も)を強行、暴走する可能性がある。
正恩氏は“狂気”に走っている。
米韓両軍は12月4日から8日まで、朝鮮半島周辺で、史上最大規模の合同軍事演習「ビジラント・エース」を行い、戦闘機約230機が結集する。米軍からは、空軍や海軍、海兵隊などの兵士約1万2000人が参加する。
ここに、米空軍の最新鋭ステルス戦闘機F22「ラプター」6機と、同F35A「ライトニングII」が3、4機投入されるという。
問題はF22だ。同機は「レーダーにまったく映らない。過去撃墜されたことが一度もない。敵を100%倒す」(防衛省関係者)と恐れられる、世界最強の戦闘機だ。F22が、朝鮮半島に6機も展開すれば初めてである。その狙いは何か。
米軍関係者は「正恩氏に対する『白旗を上げろ! 米国は本気だ!』という最後通告だ。正恩氏は『F22に狙われたら命はない』と理解し、脅えて震えているはずだ」といい、続けた。
「米軍は2005年、極秘作戦を強行した。F22の原型である世界初のステルス戦闘機F117『ナイトホーク』を、平壌(ピョンヤン)上空に侵入させ、正日氏の豪邸に目がけて、急降下を繰り返した。正日氏は手も足も出ず、死を覚悟して震えていたとされる。その絶対恐怖を息子が忘れるはずがない」 重大な局面が迫っている。
■加賀孝英(かが・こうえい) ジャーナリスト。1957年生まれ。週刊文春、新潮社を経て独立。95年、第1回編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム大賞受賞。週刊誌、月刊誌を舞台に幅広く活躍し、数々のスクープで知られている。
(貼り付け転載終わり)
副島隆彦です。 サウジの宮廷のクーデターのことの最新の記事も一本載せます。
(転載貼り付け始め)
●「 サウジ粛清、拘束されたエリート層の大半が資産没収で同意 」
2017年12/6(水) AFP
サウジアラビア首都リヤドにある高級ホテル「リッツ・カールトン」(2017年5月21日撮影)。【翻訳編集】 AFPBB News
【AFP=時事】サウジアラビア政府が進める汚職捜査で拘束され、高級ホテルに1か月余り収容されているエリート層の大半が、釈放と引き換えに資産の没収に同意したことが分かった。司法長官が5日、明らかにした。
首都リヤドにある五つ星ホテル「リッツ・カールトン(Ritz-Carlton)」には、エリート層に対する近年最大の摘発によって身柄を拘束された王子や閣僚、大物実業家らが多数収容されており、同ホテルは仮設の「高級刑務所」と化している。シェイク・サウド・モジェブ(Sheikh Saud al-Mojeb)司法長官によると、これまで約320人を事情聴取し、現在159人を拘束している。拘束者の多くが資産の没収もしくは不正に得たとされる利得を国に引き渡すことに同意しているという。
モジェブ氏は、数十年にわたる横領と汚職によって少なくとも推計1000億ドル(約11兆2000億円)が失われたと述べていた。先週には、元国家警備相でかつて次期国王候補と目されていたムトイブ・ビン・アブドラ(Miteb bin Abdullah)王子が、10億ドル(約1100億円)超とされる支払いに同意し、釈放されている。
ムトイブ王子の解任については、国防相も務めるムハンマド・ビン・サルマン(Mohammed Bin Salman)皇太子が治安部隊に対する自身の権限を強化する狙いがあったとの見方もある。
しかしサウジ当局は今回の粛清について、石油依存からの脱却を模索する中、国内で横行する汚職を標的としたものにすぎないと主張している。
・ サウジ、イエメンからのミサイル迎撃に失敗か 米紙
・ サウジ皇太子、イラン最高指導者を「新たなヒトラー」呼ばわり
○「 サウジ王子、搭乗ヘリ墜落で死亡=「粛清」恐れ逃亡図る? 」
【カイロ時事】2017/11/07
サウジアラビア南西部アシル州の副知事だったマンスール・ビン・ムクリン王子が5日、搭乗していたヘリコプターの墜落で死亡した。王子は、汚職摘発を名目に王族や閣僚ら多数を拘束したムハンマド皇太子の反対派。不正行為への追及を逃れようと国外に向かっていた際にヘリが墜落したとの臆測が広がっている。
マンスール王子は、サルマン現国王が2015年に即位した後に退任させられたムクリン元皇太子の息子。有力王族メンバーながらムハンマド皇太子から冷遇されたとみられる。国営通信は6日、王子死去の情報のみを短く伝え、墜落の詳細などは不明だ。
(転載貼り付け終わり)
副島隆彦拝