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Loginはこちら【1974】[2347]来週末、9月30日(日)の、私の金融セミナーに、来て下さい。
副島隆彦です。今日は、9月17日(月)です。
リーマン・ショックが、起きて、丁度、10年が経(た)った。それは9月15日であったから、「あれから10年」である。本当に10年がたったのだ。
こんな中で、私は、自分の金融セミナー(講演会)を開く。 まだ、自分の金融資産や、投資資金に、余裕がある人たちは、ご参加下さい。 詳細は、以下の通りです。
(転載 貼り付け始め)
私、副島隆彦が、一所懸命 5時間 話します。有料です。金融、経済のこれからの動きを聴きたい人は、是非、来て下さい。まだ席は空いています。
以下の ネットの「こくちーず」の申し込み画面 ↓↓↓ を 開いて申し込んで下さい。
https://kokucheese.com/event/index/536017/
「副島隆彦(そえじまたかひこ)の“予言者”金融セミナー 第16回」
*会場:イイノホール&カンファレンスセンター 東京都千代田区内幸町2-1-1
*日時:2018年9月30日(日)
*開場・受付/11:00~ 終了/17:30 (予定)
*受講料:15,000円(税込)/全指定席
https://kokucheese.com/event/index/536017/
(転載貼り付け終わり)
以上の通りです。 副島隆彦です。 資産家や投資家たちは、まだ、余裕のある生活をしている。だが、国民大衆、一般庶民は、相当に追い詰められてきた。 わずかばかりの生活資金を握りしめ、毎月の給料(賃金)に、頼りながら、カツカツの生活をしている。皆、自分の実情を言うのは、みっともないことなので、黙っている。
リーマン・ショックから10年。次の大恐慌への突入が、何となく、そこはか となく 噂が立って語られている。 生来の優れた感覚をした人々の間で、ヒソヒソと語られている。しかし、あとの方に載せる新聞記事以外では、皆、怖がって、公(おおやけ)にはこの話題には、触れようとしない。
私は、この 不安な情勢なかで、自分が、考えていることを、ありったけ、今度の金融セミナーの参加者に向かって話さなければいけない。
私は、「リーマン・ショック」が起きた、2008年9月15日の、その2週間前に、『恐慌前夜(きょうこうぜんや)』(祥伝社刊) という本を書いて出版した。 この本が書店に並んでから、2週間後に、本当にアメリカの大手の金融法人であったリーマン・ブラザーズは、破綻、倒産、そして解体処分された。そしてNYの大銀行、大証券、大保険会社(世界最大だったAIG エイ・アイ・ジー)を含めて、ほとんどが破綻した。
それを、アメリカ政府と、FRB(アメリカの中央銀行)が、20兆ドル=2000兆円を投入して、救済した。 その毒が、今、政府に回ってきている。数十倍の規模のなって、跳ね返ってくる。 私は、自分のこの本に、「リーマン・ブラザーズは、もうすぐ破綻する」と、はっきりと書いている。 そして、政府がそれを勝手に救済すると、それは、結局、国民の生活に、大きな打撃となって、現れる。
それは、その前の、1999年、2000年の 日本の銀行危機(金融恐慌)を、日本政府(小渕政権)が、合計、総額140兆円の国の資金で救済した。やってはいけない、違法なことをした。 その為に、日本は大不況がこのあともずっと続いた。だから、そういうことをしてはいけない。責任者たちに、責任を取らせて、厳しい処罰をしなければいけない、とまで、あの時、私は、本に書いた。
リーマンに続いて、ニューヨークの、巨大金融法人のほとんどが、連鎖破綻に見舞われた。金融恐慌(きんゆうきょうこう)が、あの時、本当に、地球を襲ったのだ。あれから10年である。以下の新聞記事は、後掲(こうけい)する。
(転載貼り付け始め)
「 リーマン・ショック(から)10年 日本財政(の)悪化止まらず 」
2018年9月14日 東京新聞
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2018091490070001.html
(転載貼り付け終わり)
副島隆彦です。 安倍首相は、どうやら、トランプ大統領を、まんまと、騙したようである。
だから、 そのことにハッと気づいた、トランプは、9月9日に、 「日本よ、真珠湾攻撃を忘れるな」と、言い出した。「このままでは、日本との友好関係も、終わりだな」と、まで言った。
それは、21日からNYで始まる、閣僚級の 貿易戦争=通商交渉で、「日本、譲歩する気が無いようだ。我々の要求を突っぱねる気だ 」と、トランプが、交渉の現場(ウイルバー・ロス商務長官、ライトハイザーUSTR代表 )から、通報があって、それで、トランプはカッときた。 このあと、安倍政権を、激しく脅(おど)しだした。 それは、あとに載せる新聞記事の通りだ。
トランプが、「安倍よ、お前は、私の言うことをよく聞く。だから、お前に、日本の首相をやらせ続けよう」と、考えたのが、甘かった。 安倍首相は、この9月20日に、まんまと自民党総裁の選挙で勝利したあと、25日の、ニューヨークでの、日米首脳会談に望む。
この21日からは、日米貿易戦争(通商交渉)の2回目の閣僚級会議が、始まって、茂木敏充(もてぎとしみつ)内閣府特命担当大臣(経済財政政策)大臣が、のらりくらりと、アメリカから、要求、攻撃を、交わす段取り、になっている。
トランプは、「しまった。安倍に計(はか)られた。オレが、甘かった。他の奴を後釜に、選んでおけばよかった。あいつを、日本の首相に続投させる、という私の考えが甘かった。よーし、それなら、私にも考えがある」と、激しく怒っている。 だから、トランプは、このあと、安倍潰(つぶ)しに邁進する。
日本の首相を決めるのは、覇権国=宗主国(そうしゅこく。コロニアル・マスター)のアメリカ帝国の、大統領である。だから、「安倍の次を誰にしますか」と、トランプは、半年ぐらい前に、ジャパン・ハンドラーズ( Japan handlers 日本操り対策班)の事務方(じむかた)から、具申され決断を促された時に、「安倍だ。こいつのままでいい。このまま、やらせろ。こいつは、オレの言うことを聞く」と、日本に対する、知恵の足りない判断を、トランプはした。
このことの間違いが、今、出てきた。それで、トランプは、「しまった、安倍にやられた」と、怒っている。しかし、自分の判断ミスだから、苛立(いらだ)つしかできない。このように、アメリカの忠実な属国(ぞっこく)である日本の首相は、アメリカの大統領が決めるのだ。 それは、子会社の社長を、親会社(大企業)の社長、会長が決めるのと、同じことだ。
だが、安部は、トランプを騙して、まんまと首相の座にしがみついた。安部は、首相に3選される。だから、トランプとの会談を、「貿易交渉でのアメリカの要求を突っぱねて、それで、私は乗り切れる」と、ほくそ笑んでいた。こうやって、アメリカ(トランプ)を騙したのだ。トランプが、安倍の椅子をひっくり返すには、最低、半年はかかる。
はらわた が、煮えくりかえっているトランプは、これから、安倍への仕返しをやるだろう。それでも、貿易交渉の場では、日本は、もう簡単には引き下がらない。安倍晋三にしてみれば、アメリカに屈従しつづけの6年間だった。日米関係は、このあと嵐になる。
安倍晋三は、そのために、用意周到に、中国にすり寄っている。日本の経済界(大企業の連合体。経団連)の総意も、 「中国で、儲けるしか、儲けさせて貰えない。アメリカは、私たちから、利益のすべてを奪い取る。もう日本企業は、アメリカではやってゆけない」と判断している。
だから、日本国民の大方(おおかた)の理解とは違って、日本(安倍政権)は、アメリカからの脅し、圧迫に対して、中国に助けを求めているのだ。こういう、裏の話も、来たる、9月30日(日)の金融セミナーでします。
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(転載貼り付け始め)
「トランプ氏、強まる対日圧力 通商協議へ「大問題に」
2018/9/8 日経新聞
【ワシントン=河浪武史】トランプ米大統領は7日、日本との2国間通商交渉を改めて求め、「合意しなければ大問題になる」と述べた。9月下旬に開く予定の首脳会談を前に、同氏は日本へ露骨に圧力をかける。米国が譲歩を求めるのは「自動車」「農業」「為替」の3分野だ。
「日本と合意しなければ、日本は彼らにとって大変な問題になると分かっている」。トランプ氏は7日、遊説に出向く大統領専用機で米メディアなどの同行記者団にまくし立てた。「日本はオバマ前大統領とはディール(取引、駆け引き)をしなかった(そして、突っぱねた)。仕返しを受けないと思っていたからだが、自分はそうじゃない」
トランプ政権は北朝鮮問題などアジア政策で日本との協調関係を重視してきたが、政権内外でスキャンダルが相次ぐトランプ氏はなりふり構わぬ強硬策に傾いている。
日米は9月下旬のニューヨークでの国連総会に合わせて首脳会談を開く予定だ。トランプ氏は自由貿易協定(FTA)を念頭に2国間の貿易交渉入りを求めており、日本側に圧力をかけ始めた。
(転載貼り付け終わり)
副島隆彦です。 それから、今度の金融セミナーでは、私の「アメリカ空軍の、北朝鮮への6月爆撃」は、実現せず、なぜ、ハズレたのか。その理由をあれこれ詳しく話します。ここでも、私が拠ったアメリカの軍事情報筋からの話とかを、します。
そして、これから先、北朝鮮で何が起き、今後、どうなるか、も話します。 その他の、世界の政治情勢の動きについても、金融・経済だけでなく、盛りだくさんで、6時間ぐらい話すでしょう。だから、来て下さい。
では、いつごろ、アメリカの、そして日本にも 政府の財政破綻を原因とする、巨大金融危機がやってくるか。その時、政府が、預金封鎖(よきんふうさ)を含めて、どういう緊急の対策を取るか、も話します。
世界恐慌(ワールド・デプレッション)への突入、すなわち、それが、日本国内の、緊急の金融統制(きんゆうとうせい)の始まりであり、まさしく、預金封鎖(よきんふうさ)である。それが、いつ始まるか、今度の金融セミナーで、はっきりと断言します。 ですから、来て下さい。
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「 リーマン・ショック10年 日本財政悪化止まらず 」
2018年9月14日 東京新聞
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2018091490070001.html
15日で10年がたつ。 2008年の金融危機「リーマン・ショック」の際に財政支出を急増させた先進七カ国(G7)の中で、日本の財政悪化がこの十年で最も進んだ。
ほかの国は危機から平常時に戻り支出を抑えるが、日本だけが予算を膨張させ続ける。リーマン級の経済危機が再発した場合、膨大な支出を伴う緊急の景気対策を打つことができる余力はどんどん小さくなっている。 (渥美龍太)
国際通貨基金(IMF)によると、国内総生産(GDP)に占める日本の借金残高の比率は、リーマン前年の2007年の175・4%から、この2018年四月で、236%と大幅に悪化した。米国は64・6%から108%、 欧州の中で財政状況が厳しいイタリアでも、99・8%から129・7%であり、日本に比べれば悪化していない。
当時、世界的な不況になったことを受け、各国は景気回復のために予算の支出を増やした。日本も計30兆円近い経済対策を打った。その後、景気回復に伴い各国は予算を絞った。だが、日本の旧民主党政権と安倍政権は、景気対策を名目に支出を増やし続けた。リーマン後に、英国やイタリアなども、財政を監視する独立機関を設けている。G7でそれがないのは日本だけだ。
日本だけが予算の膨張が止まらない。その結果、今年末に編成される19年度の当初予算の一般会計は、初の100兆円を超える見通しだ。借金が増え続けて、緊急支出の余力が乏しくなっている。
日銀元(もと)理事の早川英男(はやかわひでお)氏は、「日本より余力がある米国でさえ、次の景気後退の備えに危機感が強い。日本は、普通の景気後退にさえ耐えられない可能性がある」と指摘する。
こうした懸念に対して、(10年前のリーマン危機の)当時、首相として対応に追われた麻生太郎財務相は、11日の記者会見で、「(次の危機が)起きる状況による。仮定の話には答えにくい」と、明確に話さなかった。
用語解説。「リーマン・ショック」 2008年9月15日の米証券大手リーマン・ブラザーズの経営破綻をきっかけとする世界的な金融・経済危機。
信用力の低い人などを対象とした住宅ローン「サブプライム・ローン」に関連
する金融商品などの価格下落で、前年(2007年)に高まっていた金融機関の信用不安が、一段と深刻化した。
世界的に株価が暴落し、実体(じったい)経済にも悪影響が及んで、世界同時不況に陥った。景気てこ入れのため、各国が財政出動や金融緩和に動いた。
(転載貼り付け終わり)
副島隆彦です。この新聞記事は、明確、明瞭に、10年前のリーマン・ショックとその後の、世界の金融の現状を書いています。
それでは、再度、宣伝します。私の金融セミナーに、いらしてください。
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「副島隆彦(そえじまたかひこ)の“予言者”金融セミナー 第16回」
*会場:イイノホール&カンファレンスセンター 東京都千代田区内幸町2-1-1
*日時:2018年9月30日(日)
*開場・受付/11:00~ 終了/17:30 (予定)
*受講料:15,000円(税込)/全指定席
https://kokucheese.com/event/index/536017/
副島隆彦です。その他、次の巨大な金融危機を予測する有識者が、世界中で増えている。一件だけ載せる。以下のインタヴュー記事は、10年前の当時、ヨーロッパ中央銀行(ECB)の総裁をしていた、ジャン・クロード・トリシェの発言である。
(転載貼り付け始め)
●「トリシェ氏 「金融政策の余地乏しく」」
2018年9月11日 日本経済新聞
https://r.nikkei.com/article/DGXMZO35166340Q8A910C1EE8000?s=1
――危機から10年、世界経済をどうみますか。
「かなりの長期間、世界的な景気拡大が続いている。どこかの時点で景気後退への対処が必要になるだろう」
「問題は、主要各国で公的債務(こうてきさいむ)が拡大して、財政出動の余地が乏しいなかで、何ができるかだ。金融政策でも、十分な利下げ余地が、次の危機までに準備できるとは思えない。中央銀行の資産規模 は膨らみ、量的緩和(りょうてきかんわ)などの非伝統(ひでんとうてき)的な政策にも動きにくい 」
「さらに、我々はリーマン危機の当時よりも、よい状況にいるわけではない。公的、民間の債務規模は、国内総生産(GDP)比で年々高まっている。グローバルな金融情勢からいえば、当時と同じくらい危険か、あるいは、それよりも危険かもしれない。いま景気後退(リセッション。不況入り)が起これば、かなり困難な状況に陥るだろう」
――危機後、世界は金融規制を強化しました。
「(この10年で)金融監督において、大きな進展があったことは明らかだ。だが、銀行が厳しく規制される、その一方で、シャドー・バンキングや、ノンバンクといったほかの金融部門に規制は及んでいない」
「(過剰債務が大不況につながる道筋を示した、先駆者の学者の)アービング・フィッシャーの「負債デフレ論」を忘れるな、と、私は言いたい。(過大な負債が危機の温床と論じた)ハイマン・ミンスキーの金融不安定性仮説も大事だ。これらの理論が、リーマン危機で真実だと証明された。そして現在もなお真実だ」
――危機回避には何が必要ですか。
「まず前回の危機をきっかけに導入した新たな金融監督のルールや基準を守る必要がある。金融の規制緩和(きせいかんわ)は間違った方向への動きだ。(金融システム全体のリスクを評価する)マクロ・プルーデンスに もっと真剣に取り組む必要もある。(税制などで)資本よりも債務を優遇する今の仕組みを洗い出し、再考することも欠かせない」
「世界的な経済の不均衡は、今もまだ残っている。米国は(大型減税などで)消費を増やし、貯蓄を減らす方向に動いている。この景気浮揚の政策は、経常赤字を増やすことになるだろうから、看過できない」
――リーマン危機では素早い対応に称賛が集まりました。だが、2008年と2011年に実施した利上げ には批判もあります。
「危機時には極めて迅速に行動しなければならない。(いわゆるフランスの大銀行のパリバ・ショックが起きた)07年8月9日には 950億ユーロの流動性 を供給することを2時間半で決定した。あのとき我々は危機に積極的に動いた最初の中央銀行だった」
「同じことは2010年と2011年にもいえる。あのときは、緊急で、金融市場からギリシャやイタリアなどの国債を購入すると決めた。その決定は週末のうちになされた。これらの決定は、あまりに大胆で非伝統的だ、と激しく批判された。だが、危機回避に決定的な役割を果たした」
「こうした非伝統的な措置で、我々は、劇的なシステム危機と闘わなければならなかった。その一方で、政策金利(短期金利)についていえば、我々が約束通りに物価の安定をもたらす、ということを何としても強く示す必要があった。当時は、ECB(ヨーロッパ中央銀行)が、インフレを放置するのではないか、と強く疑われていた」
「我々が、少しでも(市場参加者。および、広くはヨーロッパ民衆からの)信認を失えば、物価上昇率の予想が不安定化して、ただちに中期、長期の市場金利が上昇していたはずだ。断固として危機と闘うのがコインの表側だとすれば、通貨の信認をなんとか維持して、中長期の物価上昇率予想と長期金利を低く抑える、という考えが、コインの裏側にあった」
――信認の喪失をそこまで恐れたのはなぜですか。
「ユーロは、当時も今も、ドルとは異なる。ユーロ圏も、米国経済とは異なる。単一通貨ユーロが生まれたのは、1999年で、サブプライム危機まで8年しかなかった。多くのグローバル市場の参加者の目には、ユーロは、まだシステム的に脆弱な性質を持っている、と映っていた」
「通貨ユーロの不安定化と金利の急騰を避けるためには、(危機に対して米国よりも)即時に毅然と闘う必要があった。一方で、ユーロの信用と安定が疑われるなか( 政策金利の決定という)伝統的な政策は、市場参加者からみて極めて信用できるものでなければなかった。( 伝統的、非伝統的な )2つの政策が補い合い、ユーロ圏の金利を低く抑えようとしたのだ」(聞き手はベルリン=石川潤)
ジャンクロード・トリシェ氏 フランス銀行総裁を経て2003~11年に欧州中央銀行(ECB)総裁。誕生したばかりの単一通貨ユーロの信認確保に努め「ミスター・ユーロ」とも呼ばれた。75歳。
(転載貼り付け終わり)
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副島隆彦 拝
【1973】[2346]安倍首相を、小沢派の元参議院議員・平野貞夫氏が、「内乱予備罪」で刑事告発した。
( 副島隆彦が、冒頭に割り込み加筆します。 今日は、2018年9月17日です。
田中進二郎くんが、せっかい良い文章を載せたのだが、文章がヒドい。 人が、思い余(あま)って、感情を込めて書くと、どうしても、このような、上擦(うわず)った文章になる。 私が、手を入れて、書き改めた。私の弟子たちは、私からの 文章手入れを、受けることで、文章修行している。
私は、学問道場の会員たちの投稿の文章にも、その真意を、正確に伝えるために、加筆、修正することが、ときどきある。 それが、学問道場を主宰する者の、務めである。 皆、しっかりした文章を書けるようになりなさい。 副島隆彦の、冒頭での、割り込み加筆、終わり。)
いまのところ大手マスメディアは、この平野貞夫氏の行動を黙殺している。
だが、日刊ゲンダイ、週刊ポストだけが、これを報じている。新聞「赤旗」はこれを報じていません。これはおそらく、この平野貞夫(ひらのさだお)氏との対談の中に、筆坂秀世(ふでさかひでよ)元日本共産党中央委員会委員が、参加していることと関係している。
筆坂氏は著書の中で、激しい共産党批判を行っており(新潮新書『日本共産党』など)、日本共産党にとっては許しがたい裏切り者だ。この筆坂氏が、意気投合し、応援している平野氏を新聞赤旗が、取り上げることは出来ない、という構図だ。
そういう事情があることは想像できるが、今度の、平野貞夫氏の壮挙( 日本の首相を、内乱予備罪で告発するのは史上初めてだ)を「そんなものあり得ません」と、見て見ぬふりをしないためには、、私たちひとりひとりに、高度の政治判断力が必要だ。
これは、副島隆彦先生が ↓ 下の方の、文で書いている「人間世界に有る 五つの正義」の説明 と直結していると、私は思う。
私たちが、この国での不満分子のまま、あるいは、自民党への批判勢力としての、万年野党でだらだらと生き延びるだけなら、私たち自身が、不甲斐(ふがい)無い人生で、終わる、ということだ。
体制派は、「人間世界(人類9を支配している5つの正義 の うちの 5番目の、釜戸・台所の正義」である、経済的な正義、すなわち、「貧しい者たちの首を切って、家(企業)から、追い出してもいい正義がある」を、断行しようとしている。自分たち大手の新聞社やテレビ局という大組織を食べさせていくためには、平野貞夫の主張は、黙殺する、 という 判断になる。
本当に「安倍倒閣」のために、野党共闘を実現するのであれば、私たちは、平野貞夫の主張を「赤旗」が掲載するほどの、危険な道を支持しなければいけない。これは、5番目の、「経済的な正義」(組織が生き残るためには、生産性のない社員は、追い出さなければいけない)より上位の、 「5つの正義」のうちの1番目の ” polis Justice ” ポリス・ジャスティス 「公共のための 正義」、いわゆる、社会正義 、公共のための正義 だ。
(副島隆彦が、ここで、割り込に加筆します。2018年9月17日。 私が、前掲した、「Ⓒ副島隆彦」ものである、「5つの正義」 の表の 1番目の × police Justice は、間違い、誤記です。
正しくは、 〇 Polis Justice としなければいけない。 ギリシア語の そのままの英語表記では、ポリス は、× police( これだと、警察の意味になる。都市国家の治安を守るための組織 ) ではなくて、〇 polis ポリス と 表記しなければいけない。 副島隆彦の誤記である。 割り込み、加筆終わり )
私たち、日本国民の生活は、極度に、追い詰められてきた。その原因は、国民を救済しようとしない、今の政府に有る。だから、政府(安倍政権)を、打倒しなければいけないのである。
もう日本国内の大きな組織の中にいる人間たちは、何にもしゃべれなくなっている。
「バイキング」というワイドショーがある。これは、ニューズ番組のふりをしたバラエティ番組だ。この司会者の坂上忍(さかがみしのぶ)は、安倍首相が「私も毎日見てますよ」と言っただけで、パタリと政治についての話題を取り上げることをやめたそうだ。それで、毎日、どうでもいいようなスポーツ界や芸能界の不祥事を延々と取り上げている。
これは、「おい忖度(そんたく)しろよ」という脅迫だ。こういうマスメディアへの脅迫も、「現在の刑法学に従って、『暴力』と解釈できる」と、平野貞夫氏は、↑の記者会見の動画でコメントしている。
この動画は、消されるかもしれないので、早めに見て下さい。
だから、私の判断では、安倍昭恵夫人が、副島先生に直接、語ったという「主人(安倍首相)も『世界の権力者人物図鑑』を読んで勉強してますよ」と言ったのも、「忖度しなさい」の脅迫だったのだ、と、私は、勝手に想像する。
私、田中進二郎は、これまでは、安倍首相でも、むずかしい本は読めないけれど、写真がたくさん載っている人物図鑑なら、写真週刊誌と同じだから、文章は少ないので、読めるんだ、だ、と思い込んでいた。
1.の、社会を支える 公共の正義 と、 5.の かまど、台所の正義である、冷酷な資本主義の正義、すなわち、パソナの会長の竹中平蔵(たけなかへいぞう)や、社長の南部泰之(なんぶやすゆき)、そして、その出資者である孫正義(そんまさよし)たちの、「奴隷売買をしてもいい正義(すなわち、人材派遣会社=現代の奴隷商人 を経営する正義 の 違いを、副島先生は、はっきりと、知っていたのだ。 私、田中は、これまで、このことを、自覚がなった。
話を平野氏に戻す。 内乱(予備)罪というのは、安倍首相は、現在、日本国に対して、クーデターをやっている、ということだ。これに対して、多くの法律専門家たちは、「現政府が、政府自身を転覆することなど、あり得ない、それは論理矛盾だ」と考えるだろう。しかし、そうではない、と平野氏は会見で述べている。
「クーデターというのは、戦車で国会を取り囲むような武力行使のことをいう」と大多数の国民は思っている。これも違う、と平野氏は言っている。「現行の憲法が定める統治体制を、揺るがすような暴力行為(威嚇、脅迫も含まれる)を行うこと」だ、と。これには、内乱(予備)罪が適用される、と平野氏は言っている。なるほどと、私は、思う。
平野貞夫氏は、自身が、かつて参議院で、改正刑法の委員会の委員を務めた、ということで、この刑法の条文を作るのにも、参画していたそうである。その他、30もの罪状を並べて、、このたび、告発状を最高検察庁に提出した。すると、最高検察庁は、参議院議員歴30年の平野氏を玄関払いすることはせずに、部屋に招き入れて話をきいた。そのあと、この告発状を受け取った、受理した、という。このことのが、↑の説明会の動画で分かる。
平野氏はこれまでの政治活動の同志たちの協力の申し出を断り、「これは、命がけでやっている。覚悟は決めている。だから、あれこれ周りに迷惑をかけてはいけないし、逆にこちらも周りから縛られたくはない」と言っている。極めて潔(いさぎよ)い態度である。
西郷隆盛が、西南戦争の挙兵の際に、「政府に尋問(じんもん)の筋(すじ)これあり」という文句を掲げた。そのことを彷彿(ほうふつ)とさせる。これは、党利党略のための行動ではない。「日本国への最後のご奉公」(平野氏)としてやっているそうだ。
この一件がどのように推移していくのか、私は見守りつつ、学問道場に知らさねば、と思って投稿した。
田中進二郎 拝
【1972】[2345]焼け石に水かもしれないが
下の投稿の補足であるが、北海道電力のサイトに、苫東発電所の設備被害の状況があったので見た。問題の4号機は、火災が起きたものの、蒸気タービン自体は外から見る限りでは、問題は無いらしい。それでも、一旦タービンを分解して点検する必要があるという。出力70万kWの超々臨界圧(ちょうちょうりんかいあつ)型の蒸気タービンは、馬鹿でかくて非常に重い。点検に必要な設備を運び込み、大型クレーンで分解した部品を吊るして、部品を全部確認する。そして何も問題が無ければ、もう一度組み立てる。ここまで作業が終わるまで、11月一杯は必要なのだろう。作業を急いで部品が落下したら、それで終わりである。また、点検で部品の修理が必要になれば、さらに時間がかかり、直ぐに正月が過ぎることだろう。
北電が発表する、11月後半で発電所の修理が完了するという予測は、全ての作業が、問題無く終わることが前提だ。おそらくは楽観的過ぎる。
やはり、泊原発の再稼働を急ぐべきだと私には思える。が、安倍も世耕も、ええカッコしいの根性無しだから、再稼働の決断はしないだろう。全く情けない。能力に欠けた指導者を選んだ、我々日本人全員が招いた不幸である。
さて、北海道電力は、石狩湾新港発電所にLNG(天然ガス)火力発電設備を建設している。全部で4機作る予定だが、1号機(56.94万kW)は、年明けの2月に運転開始らしい。これは、GE製のガスタービン・コンバインドサイクル(GTCC)発電設備である。発電効率が60%を超える、最新のHA型(Hアドバンスドタイプ、燃焼温度1600度級)ガスタービンである。
泊原発の再稼働も間に合わないなら、こちらを使う手もある。出力は、苫東4号機の70万kWよりも少し小さいが、代替えとしては十分だ。既にテスト運転はできる段階らしいので、GEによるガスタービンの設置は終わっている。北電によると、テスト運転の電力ならば、僅かだが回せるらしい。しかし、「そんなセコイことを言わずに、直ぐにフル出力で動かせ」と、GEに圧力を掛けるのだ。
新品の超高性能ガスタービンを、慣らし運転もロクに無しに、フル出力でぶん回すのは無茶ではある。が、背に腹は変えられない状況だ。GEは当然ながら嫌がるだろう。アレコレと出来ない言い訳を並べると思う。
しかしその時は、経済産業省の連中がGEに伝えるのだ。「あんまりゴネると、そうですねえ。東京電力が沢山持っている、あなたの会社が入れたGTCC用ガスタービンの、LTSA契約(long term service agreement, 長期保守契約)を、今回で全部打ち切りましょうか?次のLTSA契約は、MHPSに回すことにしましょう。東電は今は我々日本政府が管理していますから、いつでも御社との契約を切れますからね」と、脅す、のではなくて、丁寧に、こちらの意図を説明するのだ。この間、サウジアラビア政府がGEに伝えたように、言ってやればいい。
それでもGEが言う事を聞かなければ、その時は「わかりました。それならば、東電と一緒に東芝も日本政府が買収します。その時は、半導体事業を売って入って来た2兆円も、丸々こちらで召し上げます。あなたの会社のリストラ費用には、絶対に回しませんからね」とか、言えばよい。GEは真っ青になって、土下座して謝るだろう。後からトランプが色々と言ってくるだろうが、安倍がいつもの調子で、シラっとやり過ごせ。
これくらい、経済産業省のキャリア官僚達も、ガツンとGEに言ってやれないものか?今まで散々なめられてきたのに。今まさに、危機に陥っている、北海道の人達を守るために、少しは体を張ってやれよ、全く。
でも、東日本大震災の時は、原子力安全保安院の官僚達は、真っ先に逃げて雲隠れしたもんな。震災前は、電力会社の幹部達に対して、あんなにも、散々威張りちらしてたクセに。あれには唖然とさせられた。
今回も結局は、政治家もキャリア官僚達も、国民に真の危機が迫るその時に、責任逃れに終始して、無駄な時間を費やして終わるのか?
経産省のキャリア達よ、せめて、原発再稼働の必要性を、物分かりの悪い安倍にコンコンとレクチャーするか、GEに石狩1号機をフル稼働させるよう圧力を掛けるとか、少しは、国民の役に立つことができないものだろうか?二度も三度も、無様な姿を晒し続けると、流石に見放されるぞ。
相田英男 拝
【1971】[2344]安倍よ、世耕よ、直ちに決断せよ
相田英男です。
私は北海道住民ではない。だから、現地の被害と停電の状況の深刻さが、具体的にはわからない。ただし報道されるように、被災した苫東厚真(とまとうあつま)発電所の修理が、冬場までに終わらず、厳冬期の電力が足りない事態が想定されるならば、それならば、停止中の泊原発の再稼働準備を、一刻も早く進めるべきだ、と思う。池田信夫の意見と同じだ。
苫東厚真発電所のプラントのうち、1、2号機はボイラーの故障だから、早く直るだろう。でも、残りの4号機は蒸気タービンの破損らしい。詳細が報道されないのでわからないが、世耕大臣が話すように、11月中には4号機の修理は、多分終わらない。4号機が直るのは、正月明けだろう。メーカーの日立というか、今はMHPS(三菱日立パワーソリューションズ)だが、彼等が必死で頑張っても、USC(超々臨界圧)型の大型蒸気タービンの故障を、2ケ月ちょいでは直せない。
この前提で冬場を迎える事を、覚悟すべきだ。
1、2号機が動いたとしても、どちらも30年以上前の機械だという。無事に冬場を越せるかどうかも、微妙なのではないか。
そうすると、無傷のままで停止中の泊原発を動かす準備に、直ぐに取り掛かるべきではないのか?
菅官房長官は、原子力規制委員会の安全審査が終わらないので、再稼働は出来ない、とコメントした。しかし、こんなのは、責任逃れの言い訳だ。規制委員会の審査など、反対派をなだめるためのアリバイ審査に過ぎない。どれだけ分厚い書類を電力会社に作らせても、状況は何も変わらない。
というか、大地震が起きても、原発は壊れない。現に、福島第1も第2も、女川原発も、柏崎原発も、震度6の地震をくらっても、壊れずに、安全に自動停止したではないか。実機が安全性を証明している。福島で壊れたのは、地震の後の津波を受けたからだ。津波対策用の電源車などの準備をすれば、万が一でも大丈夫の筈だ。
だから、安倍と世耕で、直接指示をして、規制委員会の審査を飛び越して、再稼働を進めるべきだ。細かい事は、冬場を乗り越えてから考えれば良い。泊原発は、燃料棒が抜いてあるので、三菱と関電と九電からも応援の技術者を呼び、徹夜で作業することだ。今すぐに、安倍と世耕が判断すれば、何とかなるだろう。
実際に、それほど電気が必要無いならば、慌てる必要など無い。苫東厚真の修理が終わるのを待てば良い。しかし、そうでなければ、時間はほとんどない。神学論争に明け暮れるより、命を守ることを考えるべきだ。
相田英男 拝
【1970】[2342]私の 金融セミナーが有ります。 いらしてください。
副島隆彦です。 今日は、2018年9月6日(木)です。
私の金融セミナー(講演会)が 東京の都心で、有ります。
来たる9月30日(日)の午前11時から夕方までです。
私が、一所懸命、5時間 話します。有料です。金融、経済のこれからの動きを聴きたい人は、是非、来て下さい。まだ席は空いています。
以下の ネットの「こくちーず」の申し込み画面 ↓↓↓ を 開いて申し込んで下さい。
https://kokucheese.com/event/index/536017/
トルコ・リラや、アルゼンチン・ペソなど、新興国の通貨の不安が続いている。世界が急激に不安定になっている。アルゼンチンの政策金利(=短期金利)は、年率60%にもなっていて、国債利回り(長期金利)は、18.252%だ。これらの新興国の国債暴落は、ユーロ危機に波及する。
出所:朝日新聞2018年9月3日
トランプ“暴れん坊”政権による貿易戦争での、諸外国いじめは、米国に撥ね返る。11月の選挙に共和党が勝っても、来年の1月には、米国債が崩れる(金利が上昇)するだろう。無理矢理つり上げている 株価も、そろそろおかしくなってきた。
米国へ、新興国から資金が引き揚げられている。世界中で、国債暴落、株暴落が近づいている。米中の貿易戦争(通商交渉)は、形だけの妥協をする。なぜなら、アメリカは、中国の米国債売りがコワイからだ。 ロシアは米国債をすべて売却して、金(きん)を買い増しした。アメリカ政府による、金暴落の、“金殺し”、が続いている。
私たちの周りで、銀行の支店がどんどん消えている。まさしく拙著『銀行消滅』のとおりだ。預金封鎖 の 足音が聞こえてきた。
日本(人)は、世界の嵐を上手に避けて、裡側(うちがわ)に立て籠るべきだ。危険な投資はしていはいけない。だが、資産の海外逃がしは、やるべきだ。日本政府は、資産家層を狙っている。
こういう内容の 話を、私が、ガンガン、思う存分、します。投資家、資産家の人で興味のある人は、是非、いらして下さい。詳細は、以下の通りです。
場所は、日比谷公園の隣の、イイノ海運が持っている、立派なホールです。
https://kokucheese.com/event/index/536017/
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「副島隆彦(そえじまたかひこ)の“予言者”金融セミナー 第16回」
*会場:イイノホール&カンファレンスセンター 東京都千代田区内幸町2-1-1
*日時:2018年9月30日(日)
*開場・受付/11:00~ 終了/17:30 (予定)
*受講料:15,000円(税込)/全指定席
https://kokucheese.com/event/index/536017/
副島隆彦 拝
【1969】[2341]ネット通販屋の アマゾン に、怒りの 抗議行動をすることを、私は決めた。
副島隆彦です。 今日は、2018年9月5日です。
私は、アマゾン Amazon .com というネットの販売 サイトの会社 に怒っている。
今や、アマゾン (本社、ワシントン州シアトル ジェフ・ベゾス会長)は、株式時価総額が、1兆ドル(110兆円 9月4日 )の巨大企業だ。
ただのIT(イアティー)の、門付(かどつ)け、口寄(くちよ)せの、窓口(まどぐち)会社のくせに、世界中の、いろいろな業界を苦しめている。まじめな物づくりなど、何もしていない。 人の褌(ふんどし)で、ボロ儲けをしている、悪質な、巨大企業だ。今や、許しがたい会社だ。
日本の出版業界 の 、アマゾンのお陰(かげ)、所為(せい)で、ヒドい目にあっている。 私は、もの書き、言論人として、本を書いて、出版して貰って、その1割(一冊160円)を貰(もら)って生きている人間だ。
アマゾンのせいで、日本の出版業界( 出版社、取り次ぎ=卸し業、書店)が、文字通り、潰れかかっている。 アマゾンのせいで、本が、本当に売れなくなった。 このままでは、日本の出版業界は、壊滅的な打撃を受ける。
遂(つい)には、小売りの 大型スーパーマーケットの全国チェーンや、ユニクロ(ファーストリテイリング)のような実店舗(じつてんぽ)の衣料品会社までも、追い詰めれて来た。
日本からも アマゾンへの 強い批判と、抗議行動 を 私たちは、起こす準備をしなければいけない。 アマゾンは、独禁法(どくきんほう)への違反の、今や、人類に危害を加える、ネット企業となっている。
消費者=国民 のために、出来るだけ安く、商品を、届けるのが、アマゾンの仕事であるから、アマゾンは、消費者=大衆の味方である、では、もう済まない。アメリカのメガスーパー・チェーンの ウオルマートまでが、アマゾンとの 本気での、闘いを始めた。
今や、日本国民みんなが、被害者なのだ。 それに対して、「アマゾンは便利だ。安くで手軽に、本が買える。本屋にいちいち行かなくてもいいし、アマゾン・プライムなら、送料もかからないし。どうせ、アマゾンの勝ちだよ 」
「私は、本屋で、下見してから、アマゾンで、買うよ」などと、言っている者たちは、奴隷根性をした人間であり、やがて、この人たちまでが、アマゾンに食い殺されることになる。
この文の、下の方に 画像で貼り付ける 文は、私の最近の本の中に書いたことだ。 ここに有るとおり、 アメリカのイエール大学の、若い女性の法学者の、 リナ・カーン女史が、「アマゾンを独禁法(の中の、集中排除法)違反で、処罰せよ」 という論文を書いた。これを受けてアメリカの重鎮の法学者たちが、真剣に、このアマゾン問題の協議を始めた。 アメリカでも、相当に深刻な事態になっているのだ。
私は、一昨日、弟子たちと、出版社の各社の編集長たちに向けて、メールを書いた。
(転載貼り付け始め)
弟子たち へ
各社の 編集長たちへも
副島隆彦から 2018年9月1日
私、副島隆彦 は、昨日の、神田の蕎麦屋での、 編集者と弟子たちとの 「第2回 真剣打ち合わせ会」での提言を受けて、決断しました。
もう我慢できない。自分が、動き始めるしかない。アマゾンの 目黒雅叙園(めぐろがじょえん)?の脇の高層ビル? の アマゾン・ジャパン本社 に向けて、 抗議行動を起こします。
○月○日 午前11時から、3時ぐらいまで、とします。市川市 の アマゾンの巨大倉庫も目標とするべきだろう。 こっちの倉庫にしか、アマゾンの日本における実体は、無いだろうから。
アマゾンが、日本の出版業界、出版社、書店を、文字通り、叩き潰して、殺そうとしている。 もう、許さん。 私は、この アマゾンへの抗議行動で、 賛同してくれる、作家、評論家たちも結集しなければならない。 私たちが、アマゾンから相当の打撃を受けている、被害者だからだ。
私たちの新刊書が出て、すぐに、アマゾンの画面で、 新刊値段の、すぐその下に、「中古品 300円、とか、 ついには、1円」 の表示が、出る。 何ごとだ。 私たち、物書きを舐(な)めているのか。 なんで、私たちが苦労して書いて、出版社が出してくれた本が、「1円」なのか。 「1円で出品している、ネット古書店は、送料の280円の、半分が収入として入るから、それで儲かるんですよ」 と、したり顔で、言っているんじゃない!
日本の 言論人、評論家、として、私は怒っている。 私は、2年ぐらい前から、 各屋の 編集長たちに向かって、 アマゾンへの 怒りを表明してきた。「このままでは、日本の出版社 と書店 は、、全部、アマゾンに、潰されてしまう。 大手の出版社と、書店チェーンも 例外ではない。 編集長たち自身が、サラリーマンとして、売り上げを上げなければいけない、社内での立場で、もう、職業として、ボロボロだ」 と。
もう、この アメリカの 巨大ネット通販屋 の、 これ以上の 暴虐を、許してはならなない」 と。 「日販と 東販の 2大大手の、取り次ぎも、さっさと合併して、日本国内の市場を守る態勢を作らなければいけない。独禁法 違反になるらしい、などと、知ったかぶりを言っている 場合ではない。 アマゾンの方こそ、世界中の 出版業界を、潰そうとしている、独禁法 違反の 犯罪会社だ」 と、私は、言ってきた。
出版社の編集者、編集長たちが、一番、追い詰められて、地獄の淵をさ迷っている。「本が売れないよー。利益が出ないよー」の、嘆きを、私は、この7年間 (2011年の 3.11 の 大地震、大津波のあとから、特に)ずっと、聞いてきた。
大手の出版社ほど、この地獄の状態は、ひどい。それを、いい加減に、気取って、ボロ隠しをして、「ウチは、大丈夫ですから」 と、気取って言っているやつは、アホだ。 私は、あらゆる種類の、気取り屋、ええかっこし、が、大嫌いだ。 こういうやつらは、本当に、戦えない。企業の奴隷 政府の犬、を、自ら進んでやる人間だ。
「エへへへ。 私も、アマゾンで、安い本を買うからなあ」と、ニタニタ笑っているような、 人間は、おのれの、知能の低さと、背骨(せぼね)が折れている。人生は、自分で闘い取るものなのだ、を知らない人間の 生き方だ。そういうやつが、世の中には、たくさんいる。 スマホを握りしめた「羊たちの沈黙」(映画の題名。 サイレンス・オブ・ラム) で、スマホを握りしめたまま、トサツ(屠殺)場に送られて行く、 羊や牛、豚と同じだ。
私、副島隆彦は、そういう人間を、目の前で見ていると、即座に判断して、蔑(さげす)みの表情と 警句、皮肉 を、その者に与える。 相手は、だいたい、気づかない振りをする。そういうやつらだ。奴隷根性が身に染みている。
「商品は、なるべく 安いほうがいい。 安ければ安いほど、消費者 (コンシューマー。国民、一般大衆) の利益だ」、の経済法則に逆らうことはできない。 という理屈(理論) の限界問題だ。 これは、 正義(せいぎ)の実現の問題であって、
下の方に、私が、画像で貼り付ける、私が作った、一覧表の 「人類の 5つの正義(せいぎ、ジャスティス、justice)の表」 をよーく読んでください。
1.ポリスの正義 police justice 公共のために尽くす正義
2. 世俗の正義 アリストテレスの 分配の正義 。正、不正を 平衡(へいこう)で、釣り合わせる。
3. 聖職者たちの正義。 神の正義
4. 矯正(きょうせい)的正義。 持たざる者たち(貧困者)のための正義。社会主義おこれ。
5.オイコス (かまど、台所)の正義。 蓄財、利殖の肯定 。奴隷の売買も認める。 要らない従業員を辞めさせる正義。 このオイコス Oicos が、オコノミ-、エコミー oeconomy 経済 の正義 になった。
以上が、人類が、これまでに作ってきた、大きな、5つの正義だ。ギリシア時代に、すでに分かられていた。
このうちの、 5.が、オイコスの法(掟、定め) だ。 この オイコス が、釜戸(かまど)台所 の正義 で、 経済法則(エコノミック・ルール)に従うことだ。従うしかない、という思想だ。 この 「 台所(オイコス Oicos )のルール」 から、オイコノミー、エコノミー economy の、冷酷な 人間世界 を貫く 法則 、掟(おきて)が作られた。 オイコスの掟(ルール)は、奴隷売買を認め、 従業員を首にし、 貧乏人を餓死させる自由を認める。
こんな 正義( ジャスティス、justice ) =経済法則 エコノミック・ルール economic rule = ナチュラル・ラー natural law までも、人類は認めてきた。
この、5番目の オイコスの正義 が、アマゾンの会長の、“たこ坊主”の ジェフ・ベゾズ Jeff Bezos が自分の信念、宗教にしている正義だ。
日本でいえば、あの、むくつけき、 やり部屋で、麻薬吸いの(麻薬警察に捕まった) 竹中平蔵(たけなかへいぞう)が、いう、「人間には、失業する自由もありますから」だ。
しかし、それは、人間世界を貫く、5つの 大正義 の 一つに過ぎない。
大正義の、 筆頭は、 1.の ポリスの正義 (公共のために、命を奉げる 正義) だ。 あるいは、ノモスの法 という。それが、ギリシア時代(ギリシア文明)から伝わる、正義だ。
だから、アマゾンが、振りかざす、 5,の 「経済法則 の 正義。 商品は、 安ければやしぃほど、いいの 正義 」 と、 2.や4.の 社会的公正、公平の原理 の 正義で、私たちは、真正面から、 アマゾンと、闘わなければならない。
新刊書の下に、「中古本で、1円」 が、ずらーとずーっと、アマゾンのページに並んでいる。この現状は、本を作って売っている者として、本当に許しがたい。
このアマゾンに、 1円中古本を出品している、全国の、抜け目のない古書店たちの、実体、実態、真実は、何なのだ。 私の推測では、彼らは、アマゾンの別動隊であり、アマゾンの息のかかった、ワルのネット倉庫業者どもだ。こいつらを、アマゾン本体と、ともに、表面に、露出させて、調べ上げて、社会的制裁を加えなければ、いけない。
送料の 250円、300円の 半分が、彼らの 懐(ふところ)に入るから、それで、利益を出せるのです、と、したり顔で、物知りぶって、言っている、オマエ自身が、愚か者で、事勿(ことなか)れ主義の、卑怯者だ。姑息な生き方上手として、 生きて行け。
以上のように、連絡しました。 各自、自分なりに動けるように、○月○日(○)に、向けて、計画を立ててください。 副島隆彦 記
(転載貼り付け終わり)
副島隆彦です。 以下の新聞記事の通り、アメリカでは、民主党の大物上院議員のバーニー・サンダースが、アマゾン批判を、行っている。トランプ大統領は、アマゾンのジェフ・ベゾスを この2年間、ずっと叩いてきた。 ジェフ・ベゾスは、ワシントン・ポスト紙のオーナーとして、トランプ叩きを、ずっと、やっている。
アマゾンは、今や、 株式の時価発行総額で、アップルに次ぐ、世界最大企業だ。 1兆ドル(110兆円)を、越した。 このために、どれだけの人が、泣いていることだろうか。
(転載貼り付け始め)
「 株価時価総額「1兆ドル」アマゾン を襲う サンダース旋風 」
米州総局 清水石珠実
2018/9/5 日経新聞
4日の米株式市場でダウ工業株30種平均は3日続落。米通商政策の先行き懸念などで多くの株が売られる中、値を上げたのが米アマゾン・ドット・コムだ。午前中に上場来高値を更新し、一時1兆ドルの時価総額を達成。米企業としては8月2日のアップル以来2社目の快挙だが、アマゾンは喜んでばかりはいられない状態にある。政治の場での逆風が強まっているからだ。
若者に人気のバーニー・サンダース米上院議員はアマゾン批判を強めている=AP
といっても、日ごろからアマゾンやその創業者で最高経営責任者(CEO)のジェフ・ベゾス氏を“口撃”しているトランプ米大統領からの圧力のことではない。「アマゾンの多くの従業員が食費や住居費、健康保険などを、国民の税金で運営している生活保護に頼って生活している。ベゾス氏が自分の従業員に低い給料しか払っていないからだ」。若者の間で人気の高いバーニー・サンダース米上院議員は最近、演説のなかでアマゾン批判を繰り返すようになっている。
サンダース氏といえば、2016年の米大統領選で民主党指名をヒラリー・クリントン元国務長官と争い、民主社会主義者であることを前面に押し出して支持を獲得、「サンダース旋風」と呼ばれる現象を起こした人物だ。現在は11月の中間選挙に向けて、民主社会主義系の候補者の支援演説に全米を駆け回っているが、世論の支持を獲得するための争点の1つに「アマゾン批判」を選んだ格好だ。
アマゾンはこれまでトランプ氏に「郵便システムを悪用している」「税金をきちんと払っていない」などと批判されても、ほぼ反論せずにきた。だが今回、サンダース氏のアマゾン批判には「不正確で誤解を招く批判を繰り返している」との声明を出した。サンダース氏の支持層の中心は「ミレニアル世代(40歳以下)」で、アマゾンが重視する利用者層と重なる。賃金や格差問題という幅広い層の人たちにとって敏感な問題で無言を貫くのは、イメージ戦略からも賢明ではないと判断した。
8月29日にアマゾンが自社ブロクに書き込んだ説明によると、アマゾンの倉庫内での劣悪な労働環境を批判するサンダース氏に何度も視察を呼びかけているが実現したことはなく、同氏が実際に倉庫内をみたことは一度もないという。また、アマゾン労働者の平均年収が2万8446ドル(約317万円)とする同氏の主張は米国外やパートタイム労働者を含む数値で、フルタイムの米国内労働者に絞ると3万4123ドル(約380万円)。全米平均(3万1千ドル程度)を上回る数値で、アマゾンの給料が特別に低い訳ではないと反論した。
米メディアによると、サンダース氏は近日中に従業員数が500人を超える企業の従業員が政府の生活保護を活用した場合、受給額と同額を税金として会社から徴収する法案を米議会に提案する計画という。アマゾンだけを狙い撃ちにした法案ではないが、サンダース氏が演説で法案の背景をアマゾンを例に出して説明するたびに同社の好感度は下がらざるを得ない。
3月下旬に「トランプ氏がアマゾンに対する規制強化に固執している」と報じられ、一時は1週間で株価が7%以上下落したこともあったが、その後は好業績に支えられて株価を伸ばして「1兆ドルクラブ」の仲間入りを果たしたアマゾン。時代を代表する成功企業に逆風が吹くのは珍しいことではない。次に迫り来るサンダース・リスクも無事に乗り切ることができるだろうか。 (ニューヨーク=清水石珠実)
(転載貼り付け終わり)
副島隆彦拝
【1968】[2340]『昼も夜も彷徨え』アイモニデス物語、を読んで
『昼も夜も彷徨え』アイモニデス物語は、今年の1月、中公文庫から出版された小説です。著者は中村小夜。無名の作者です。作品はこの一作だけだと思います。
小生、読んで非常に感心し、また感動しました。12世紀の地中海世界(イスラム社会、ユダヤ人社会)が実に生き生きと描写されており、盲を開かれる思いがしました。
大哲学者・アイモニデスの生涯を、血沸き肉躍る冒険活劇に仕立て上げ、四百八十ページに及ぶ大作を一気呵成に読了させてくれました。
この本の手引きとして、あとがきを引用します。
異国を長い間旅していると、日本語の活字に飢えてくる。特にイスラーム圏にいると、日本の本が手に入る可能性はまずない。
私がエジプトとシリアに住み、レバノンとえおる檀を旅し、その後シリアから陸路で国境を越えてトルコからギリシャ、イタリア、フランス、スペイン、ポルトガルまで地中海世界を放浪したのは世紀の変わり目で、スマホもまだなく、ようやく町のインターネット・カフェで日本とメールのやり取りができるようになった頃だった。
そんな環境だから、住んでいる者や、すれ違う旅人どうしで手持ちの本を交換し合うのは宝の交換のような喜びだった。そうして出会った一冊の本の中に、「昼も夜も彷徨え」というアイモニデスの言葉がのっていた。その言葉は、故郷から遠く離れ、異邦人として、旅人として生きていた私の心に、静かに寄り添うように響いた。
当時の私は、サラディンと十字軍の歴史を追っていたので、アイモニデスがユダヤ教徒で、アイユーブ朝の宮廷侍医の一人だと云うことだけは知っていたが、それ以上のことは何も知らなかった。いったいどんな人物か、どんな生涯を送り、どんな状況でこの言葉を発したのだろう?
歴史を追っていたと云っても、学生でも研究者でもなく、会社を辞めて身一つでエジプトに渡った風来坊だった。夜明けの静かなアザーンの朗誦と共に目覚め、アラビア語を学び、スークで地元の人たちと語り、時にはモスクに行ってコーランの朗誦を聞き、時にはヒッチハイクで砂漠に残る十字軍の遺跡を訪ね、また夜のアザーンを聞いて眠る、夢のような日々だった。
旅をして旅を住処とする暮しは、どこにも居場所がない孤独と背中合わせだ。でもその生活は苦ではなく、日本でなんとなく感じる閉塞感から解き放たれたような自由を感じていた。多分あの言葉を発したアイモニデスも、その自由と孤独をわが身で体験した人物だったのではないだろうか?
帰国してからアイモニデスについて調べてみたが、これはとんでもないものに心惹かれてしまったな、と思った。宮廷侍医だけでなく、中世最大のユダヤ教の思想家であり、哲学者であり、一流のタルムード学者、とても門外漢の私などに手に負える相手ではない。
一方で私は、アイモニデスが生きたイスラーム世界の空気を肌で感じていた。彼が渡り歩いた土地の多くを、私もまた旅していた。
コルドバの路地裏で石畳の音を聞いた。地中海を渡る船でザコ寝して夜明けを迎えた。沙漠に寝っ転がって、満天の星空の下で眠った(本当に、まぶしくって、眠れやしない!)。
砂と人いきれでごった返すカイロは、旧市街に行くと、十二世紀の地図を頭に入れても動ける当時の面影を残していた。
もし土地に記憶と言うものがあるならば、その記憶をたどって一つの世界が描けるかもしれない・・・。いつしか私の中で、物語が勝手に言葉を紡ぎ始めた。
・・・・
是非一読をお勧めします。
平成三十年九月五日、守谷健二拝
【1967】[2339]『自由人物理:波動論、量子力学原論』について
今日のぼやきに相田さんが西村肇先生の『自由人物理:波動論、量子力学原論』について書いている。この本は私も「ランダウの『力学』や『物理学辞典』を横に置いて引きながら、正月と夏休みに読んだ。本当に勉強になった。
一言でいうと、この本は副島先生の『世界覇権国アメリカを動かす政治家と知識人たち 』の物理学版である。『世界覇権国アメリカを動かす政治家と知識人たち 』を読めば、世界の思想の現在の状況が頭に入る。同様に、『自由人物理』を通読することで、物理を学んだ人なら誰でも、日本でトップクラスの物理通になれる。そういう本だ。
ニュートン力学から始まって、相対論的量子力学まで説明してある。その中に物理の基本概念がどのようにして導入されてきたかが、数式ではなく、ことば中心で丁寧に説明してある。我々は教科書は読んでも、原典まで通読することはほとんどない。だから、基本概念が導入されてきたときの背景がピンとこない。それが手稲に説明されている。ここがすごいところだ。
最後は西村先生の量子化学理論と物理学者としての自分の業績で締めくくっている。スピンのところの理解は、昔、長沼伸一郎という人が書いた『物理数学の直感的方法』(長沼伸一郎著、ブルーバックス)に相当する。あともう少しで、本当に直感的にスピンを理解できるところまで来ている。
さて、印象に残ったところを、相田さんにならって私も下に書き出しておきます。
1)力学の中に解析力学という一部門がある。大抵、力学の教科書の最後の方にくっついていて、「ニュートン力学以外でも、こういう解き方もあります」という形で紹介されている。
西村先生は、この解析力学をニュートン力学の上に置き、創始者であるラグランジェとハミルトンを非常に高く評価している。ランダウの『力学』でも、最初が解析力学になっていて、ずっと不思議だったのだが、今回『自由人物理』を読んで「あーそうなのか」と納得した。
解析力学こそが力学の王様であり、ニュートン力学はむしろそこからの派生であるとの見方である。
2)この本は、やはり、量子力学とはいかにして発展してきたかというところがすばらしい。今まで称賛されることの多かったハイゼンベルグ、ボーアを低く置き、アインシュタイン(光量子仮説)とドブロイ(物質波)を高く評価している。
このような見方を初めて知った。現在の量子力学の教科書はすべてプランクの量子仮説から始まって、不確定性関係(ハイゼンベルグ)、原子モ
デル(ボーア)とつながっていき例外はない(本当にない)。この指摘は、今後の量子力学を学ぶものにとって重要な事実だ。
3)特に、「原子の中の物質波を定在波で考えることで原子構造が説明できる」というのが朝永振一郎の考えであるという発見に感動した。私は量子化学を授業で教えているが、この「定在波だけが原子内で存在するからn=1,2,3と増えていく」という考えは間違いだろうとずっと思っていた。この考えが、ドブロイのものではなく、朝永振一郎のアイデアであると聞いて納得した。
4)この本の基調をしめているのは、『言葉で考える物理』だ。私は、数学は得意ではないので、いつも言葉で考えて物理をやっている。だからこの考え方が非常に気に入った。
5)繰り返しになるが、この本をきちんと通読できれば、物理を大学で学んだ人なら誰でも日本でトップクラスの物理通になれる。だから非常に重要な本だ。
下條竜夫拝
【1966】[2338]8月22日「今日のぼやき」の感想
会員の小林と申します。昨日副島先生に「今日のぼやき」の感想をメールさせて頂いたところ、早速ご返信を頂きましたので、以下の投稿にて私からの返信に代えさせて頂きます。
私は以下のような内容をメールさせて頂きました。
(貼り付け始め)
8月22日の仮定法に関する「今日のぼやき」拝読致しました。感想を送らせて頂きたいと思います。
これはフォレストのいう文法書からの引用ですが、例えば日本語だと「君が大人
になったらわかるだろう」(大人になる可能性はあるから、これは直説法)とい
う文章と、「君が子供だったら許してもらえるだろうけどなあ」(これはおそらく大人に対して言っているので仮定)というように「~なら」「~だったら」という表現で直説法も仮定法も両方表現できてしまいますが、英語でははっきりと時制で区別されています。それが日本人と西洋人の思考回路の違いであって、日本人が仮定法を理解する上での大きな妨げになっているという先生の主張は非常に納得いくものがありました。
また、これはビートルズの「If I fell」という歌の歌詞からの引用ですが、
If I fell in love with you, would you promise to be true?
という仮定法の表現があります。 「恋に落ちる」 の フォール・イン・ラヴ の fall が、過去形のfell (フェル) になっています。このとき、 主節(うしろの方の文)の、助動詞も、will ではなくて、wouldになっています。 この ビートルズの歌の歌詞(リリック)の英文の 意味、訳文は、次のようになります。
「僕が君と恋に落ちる、ことはないだろうけど、仮に、まあ、あったとしたら、君は僕に誠実でいてくれるだろうか。いや、いてくれないだろうなあ 」
というように、このwouldという言葉には一言で皮肉や不安などの様々な感情が入っているというご指摘も、まさにその通りだと思いました。
(貼り付け終わり)
すると、副島先生からは仮定法という言葉自体を廃止すべきだということや、不定詞という言葉自体がおかしいという旨のメールを頂きました。以下に、その返信をさせて頂きます。
>ただ、 もう、×仮定法 という コトバを、日本の英文法学は、廃止にすべ>きなのです。 おそらく conditional を、明治の終わりゴロに、バカは、
>仮定法 と 訳したのでしょう。 これが、大間違いの原因だ。
私もconditionalには0から3まであって、仮定法(正確にいうと叙想法)と直説法がまぜこぜに説明されていることに疑問を感じていました。これはおそらくイギリスの英文法学者の怠慢であり、そのいい加減な理論を出発点にしている日本の英文法理論が訳の分からない造語ばかりなのも無理のない話と思います。
>私は、すでに、いろいろ書いていますが、 例えば infinitive インフィニ>ティヴを、「不定詞」などと、訳した。 まるで、住所不定無職 の よう>>だ。これは、 インフィニット で、 無限詞 とか、汎用詞 とでもやくす>べきで、あるいは、「動詞の語幹」 とか、日本語との関係で、理解すべきこ>とだった。
確かにこの「不定詞」という言葉も非常に腑に落ちにくい言葉と思います。(「動名詞」はなかなか良いネーミングだと思いますが。)infinitiveとは本来動詞defineから派生したdefinitive(限定語:境界がはっきりしているから限定というニュアンス)の対義語にあたるものであって、境界がはっきりしない、つまり無限のニュアンスを表すものであって、無限詞とでもいった方が正しいのでしょう。しかし、不定詞のtoがスコラ哲学の普遍論争の影響を受けているということは存じ上げておりませんでした。
本当に、短いメールの中に知性のきらめきといったものが感じられ、大変勉強になりました。
【1965】[2337]「今日のぼやき」 の広報ページの私の最新の文を、読みに行ってください。
副島隆彦です。 今日は、2018年8月27日(月)です。
7月からの猛暑の夏(それとヘンな台風たち)が、ようやく、日ごとに過ぎ去って行きつつあります。
私は、「今日のぼやき」の広報ページに、 自分の最新の文章を載せています。それを、読みに行ってください。 真剣に、一時間ぐらい掛けて、読みなさい。
オレは、副島から、政治や、経済の最新情報を、ドロボーできさえすれば、それでいいんだよ、へへへ、 の人でも、 私の文章への、畏敬(いけい)の念があれば、 今日のぼやきの 文を、読み行きなさい。
日本人(=日本国民 。 The Japanese ザ・ジャパニーズ この The ザ は、「種類全体を 表す the 」で、 日本人全部のことを表す。英文法学で、そう言う )の、英語の勉強についての、深刻で、切実で、重要なことを、私が、説明しています。
私が、今から、22年前(1995年)に書いて、出版して、ベストセラーになった、本の内容を、私が、22年ぶりに、「どうしても、私、副島隆彦は、
日本人に、このことを、教える」 と、再訪(さいほう)、繰り返し、執念深く、再説明する ことを、堅く、激しく、誓っているからだ。
それが、国民知識人を、自称する、私の 生来持った、激しい情熱だ。
(転載貼り付け始め)
今日のぼやき 「1768」番
『英文法の謎を解く』再訪 「仮定法の文」 の巨大な謎 。 ×「かもしれない」という卑怯で愚劣な日本語のコトバを、廃語(はいご)にすべきだ論 (第1回・全2回) 2018年8月22日
副島隆彦です。今日は2018年8月22日です。今日は英語の勉強をします。
本気で、英語、英文 について、考えたい人は、きっと、収穫が大きいですから、私の、この文を、真剣に読んでください。 私、副島隆彦に、とっての、 20歳代、30代歳の 知能、才能の、投入があります。 私は、以下の文を、今、本気で、 私の読者たちに 読んで、考えてもらいたい。
第1巻目が 出版されたのは、1995年だから、もう22年前だ。この年に私が書いた『英文法の謎を解く』という本があります。全部で3巻本です。「続」と、完結編」があります。
これは、筑摩書房の ちくま新書 から出しました。これの「英文法の謎を解く」の第1巻目の、123ページからの第8章「仮定法はなぜむずかしいか」という章について、今日は、徹底的に、話します。
それから、卑怯者、自分の責任を回避する、ずる賢い人間が、日常で、よく使う、「・・かもしれない」 という オカシナ 日本語を、そろそろ、国民を上げて、使わないようにしよう。廃語(はいご。 obsolete word アブソリート・ワード)にせよ、という、私、副島隆彦の主張を、これに付け加えます。
・・・・
(転載貼り付け終わり )
、上気の文をしっかり、読んでください。 出来れば、私に感想のメールをください。
副島隆彦 拝