重たい掲示板
書き込みの連番がリニューアルによりリセットされております。
旧サイトの書き込みの連番は[●●]で表示されております。ご了承ください
書き込みの連番がリニューアルによりリセットされております。旧サイトの書き込みの連番は[●●]で表示されております。ご了承ください
※ログイン後に投稿フォームが表示されます。
Loginはこちら【2147】[2528]私は、新しい本を急いで書き上げた。そしてコロナ・バカ騒ぎ。いい加減にしろ。これは、翼賛(よくさん)体制への道だ。
副島隆彦です。今日は、2020年4月18日(土)です。
私は、この2週間は、自分の最新刊の、金融本を書き上げるために、出版社ではなくて、印刷屋、の一歩手前の 組版屋(くみはんや。英語では type setter タイプ・セッターだ)に、3泊4日を、2回やって、それで、書き上げた。
編集者や、校正者(こうせいしゃ。プルーフリーダー)用の部屋の椅子を並べて寝ながら、起きたら原稿を書く、ということをして書き上げた。まだ、こんなことが出来る、自分に、自信を持った。
今度の本の名前は、『もうすぐ 世界恐慌(ワールド・デプレッション)― そしてハイパー(超)インフレが襲い来る 』(徳間書店、5月1日刊)だ。この本の帯に、「金(きん)が買えなくなる。急いで金(きん)を買いなさい」 と打ち込んだ。この本の宣伝は、来週、今日のぼやきで、弟子たちがやります。
もう、金(きん)が、どんどん買えなくなっている。買ったことのない人で、自分のわずかばかりの、例えば、親から貰(もら)った資金とかある人は、今からでも買いにゆきなさい。もう、金100グラムで、65万円ぐらいになってしまった。おそらく、実質で、今の 6倍になるでしょう。世界経済は、そのような方向に、向かっている。
私は、世界的な、新型コロナウイルス騒ぎのことを、横目(よこめ)で睨(にら)みながら(各国のことを伝える、記事をネットで追いかけることだけはする)、「嫌(いや)だなあ」と思いながら、生きている。都会は、インフラ(交通機関と物流とコンビニ、スーパー)はしっかり動いている。ガラーンとして、人はパラパラしか居ない。零細な飲食業のお店は、どんどん休業、廃業している。この人たちへの打撃が、一番、大きい。日銭(ひぜに)の収入を失ったら、生きて行けない人たちが、生きづらくなっている。
新型コロナウイルスのパンデミック騒ぎについての私の考えは、この本の 第5章にたくさん書いた。 これは、形を変えた戦争なのだ。
私は、この本で、「世界の今の事態は、私の勝利だ」と考えている。3月20日(金)に、株式の世界的な暴落が、まだ収まらない(血便が出続けているような状態)の時に、ひとりで勝利宣言をした。誰も理解してくれない。 そして翌週、3月24日(火)に、世界中の権力者、支配者たちが、血相を変えて、結束して「エーイ、ヤー」で、「政策総動員(せいさくそうどういん)」(笑い)で、カネを掻き集めて(国家と中央銀行が、ニセ金=カウンターフット・ビル= 作りをして)、株価を世界中で、一斉に、買い支えて、買い上げた。
この日、NYの平均株価は、2,118ドル 上げた。その前週の3月16日に、3,000ドルの大暴落をして、さらに、2400ドル、そして1000ドル下げていた(23日)。それを、24日に、権力者相場(けんりょくしゃそうば)で、人工的に持ち上げて、これで、世界資本主義同盟(ワールド・キャピタリスト・リーグ)は、一旦は、「資本主義の全般的危機」から脱出した。やれやれ、だ。この状態が、暫(しばら)くは続くだろう。そして次の危機が、来年来るだろう。
日本人の96%は、株なんか関係がなく、関心がないから、4月に入って、いよいよ、新型コロナウイルス騒ぎの方に、のめり込んだ。NYと、イタリアとスペインがヒドい、と、ガンガン、ニューズが来る。 日本の、往年のお笑い芸能人、志村けんが、コロナウイスルで死んだ(3月29日)ことで、日本国民は、相当のショックを受けたようだ。全国の街がガラーンとなった、のは、緊急事態宣言が東京都と7都府県対象が4月7日に出て、その次の日からだ。
しかし高齢者の原宿と呼ばれる、巣鴨のとげ抜き地蔵(施設になんか入らないで、ぴんぴんコロリを祈願する聖地)の商店街は賑わっていて、千葉の海には潮干狩りにたくさんの人が出ていた。
私は、これまでずっと書いて来たとおり、これは世界権力者、支配者たちが、実行している「大惨事(だいさんじ)便乗型(びんじょうがた)資本主義」 disaster capitalism 「ディザスター・キャピタリスム」である。あるいは、 Shock Doctrine 「ショック・ドクトリン」 ( Naomi Cline ナオミ・クライン 著)すなわち、「国民、民衆を、恐怖に陥れ、支配する」という統治戦略だと分かっているから一切、騒ぐ気が無い。別名は、shock politics 「ショック・ポリティックス」「恐怖で人民を支配せよ政治」である。
『日本に恐ろしい大きな戦争が迫り来る』から
ナオミ・クライン
私は、家に帰って来て、何をしていたかというと、ずっと、ネットの Youtube ユーチューブ(グーグルGoogle が親会社)で、日本の演歌を、見て聴いていた。私は、ユーチューブが、ここまで、便利なものだと、これまで分からなかった。演歌を、ずっと、カラオケ代わりに聞いて、使えるのだ。「そうか、今の日本人が(も)、ユーチューブばっかり、スマホで見ている、というのは、こういうことか」と、分かった。
ああ、これじゃ、テレビと、それからカラオケ屋 が、滅んだはずだ。昔のラジオの流し聞き、が出来てしまう。PCの性能も上がったので、スピーカーも、かなり性能が、この数年でよくなった。音量も、特製スピーカーを付けなくても、まあまあだ。
私は、少年時代から、ずっと(新)左翼の「岩波・朝日文化」で育った知識人志願者だから、演歌や、映画や、野球、スポーツ、芸能界、には、何の興味も無かった。ずっと本を読んでいた。それでも、どこかから、ラジオやテレビの音が聞こえてきて、それで、自分と同時代の、ポップスや演歌や、ロックンロール(よりも後の世代、ロックいや、日本では、演歌の後の時代は、グループサウンズと言った)の曲を、知っている。
大ヒットした曲、歌の芸能人の演奏会(厚生年金会館ホールとか武道館)なんか行ったこともない。お金も時間も無かった。10代、20代は、自分が生きることで精一杯だ。
それでも、私は、演歌の名曲(ヒット曲)を知っている。それを、ユーチューブが、これでもか、これでもか、と ただで、見せてくれるので、ビックリしている。 これだと、もう、文科(もんか)省と 文化庁の 天下り官僚たちが、支配している、何百人も天下っている、愚劣極まりない、JASRAC(ジャスラック)という、楽曲(がくきょく。と言う )からの、著作権の保護 を口実にした、カネ毟(むし)り取り団体は、無力だ。 アマゾンと、グーグルと、ウイキぺディアが、日本も支配している。
立派な人格者だった作曲家の小林亜星(こばやしあせい)たちが、ジャスラックの官僚支配と、ピン撥(は)ねに抗議して、1990年代に、激しく闘っていた。 ユーチューブ(グーグル) が、外国から、とか、自分の息の掛かった「個人のフリ」の音楽業者たちを使って、こんなに、古い時代の名曲を、大量に、次々とアップロードしているから、もうJASRACの、愚劣な支配は終わりだ。
今の、まだ「生きている」出来たての曲は、芸能事務所が、違法アップロードを、ユーチューブに抗議して、ガンガン消しているようだ。芸能人の飯の食い上げになるから。
私は、日本演歌論(にっぽんえんかろん)も、すでに、これまでに、10本ぐらい書いている。「美空ひばりと 山口組3代目・田岡一雄」や、「郷ひろみと 山口百恵」、・・・などである。そのうち、纏(まと)めて本にしたい。私のことだから、かなり裏側の真実を暴き立てている。まだまだ、書くことがある。
今度、私が、コロナウイスル騒ぎの最中(さなか)で、ずっと、聞いていたのは、結局は、藤圭子(ふじけいこ)と、 青江三奈(あおえみな)であった。 このふたりは、私と同時代(数歳上ぐらい)で、戦後の日本で、高度成長経済の真ん中で、日本国民のサラリーマン層を中心に、大変な人気があったふたりだ。 他の演歌歌手についても、追い追い言及する。
国民歌謡(こくみんかよう)を私は、バカにしない。だた、それらを、自分は時間をかけて聴いたことが無かった。西洋の最新の音楽や芸術の知識も、知ったかぶりで吸収しなければならなかったし。だけど、きっと、この二人が、日本の エディット・ピアフであり、マリア・カラスなのだ。他の、それぞれの国の国民的大(だい)歌手でもいい。
私は、以下に、ユーチューブの、この2人の URLを載せる。 皆さんも、聴いてみてください。横に、ネイル nail 爪(つめ)が、並んでいるから、そこから、どんどん、入っていって下さい。そういう受け入れ準備と、時間がある人だけだろうけど。自分は、演歌は聴かない、という人は、拒絶して下さい。
藤圭子 (1951-2013)
https://www.youtube.com/watch?v=uraQJ–t6UI&list=RDuraQJ–t6UI&start_radio=1&t=17
青江三奈(1941-2000)
https://www.youtube.com/watch?v=s-dLf7e3cH4
私は、白状すると、一番好きな演歌の曲は、青江三奈の「池袋の夜」と、伊沢八郎の「ああ上野駅」と、それから、どう考えても、広域暴力団の山口組の歌だろうと、思っている「昔の名前で出ています」と、「婦系図(おんなけいず)」と、・・・あ書きだしたら止まらねえ。やめよう。
私にとっての コロナウイルスのバカ騒ぎ は、「柳ヶ瀬ブルース」を聴くことだ。
今日は、副島隆彦の 藤圭子論 と 青江三奈論は、書かない。そのうち書いて発表する。
それと、私が、鋭く気づいたことは、何と、
港町ブルース (森進一、 1969=昭和44=年)
https://www.youtube.com/watch?v=d0Zdar4SPhA
は、視聴回数 ビューアー数)が、2千181万回 と出ている。
凄い。5人の女のトップ演歌歌手が、和服で、並んで、堂々と歌っている。美しい。
2,181万回数 というのは、さっきの藤圭子、青江三奈が、多くて、70万回数なのであるのに対して、圧倒的である。これは、中国人が見に来ているからだ。日本人だけだったら、400万人ぐらいで限度だ。
あとは、中国人だ。ビューアーが、たくさん中国語で書いている。私は、このことが嬉しい。 日本人と中国人は、こうやって、分かり合えるのだ。中国人は、日本人を尊敬している。日本の繊細(せんさい)な文化、への憧れと深い理解がある。明治時代からこっちは、ずっと、日本人が、没落した大帝国である中国人に、たくさんのことを教えてきた(岡田英弘=おかだひでひろ=先生の学説)。
もうすぐ、西洋白人の、丁度500年間(西暦1500年頃から)の 近代文明(モダーン・シビライゼイション)が終わってゆく。これからは、中国が世界を引っ張ってゆく。アジアが中心の世界になって行く(すでに世界GDPの6割はアジアが作っている)。その時に、中国人は、日本の国民歌謡である演歌からも、たくさんのことを学んで、それを世界化するだろう。
まず、テレサ・テン( 鄧麗君=とうれいくん=) がいる。「愛人」と「償(つぐな)い」と「時の流れに身を任せ」だっけ。彼女は、中国語(プートンホア)と日本語の両方で歌って、中国人に日本の演歌の凄さ、素晴らしさ、を伝えた。
その前には、1980年に、山口百恵と石田あゆみと、「一休さん」(ニン、ニン、ニン)が、圧倒的に、中国人の日本への深い尊敬を生んだ。この時の中国は、文化大革命の動乱から立ち直って、まだボロボロの服に、生きるのがやっの貧困状態だった。オンボロ・テレビのまわりにみんなで集まって、日本から貰(もら)ってきた、テレビ番組を見て、「自分たちも、豊かになりたい。もうこんな貧乏はイヤだ」と、死ぬほど思った。優れた指導者の 鄧小平(とうしょうへい)の元に、中国人は団結した。気づいたら、自分たちのすぐ隣りに、同じアジア人の日本が築いた先進資本主義の 憧(あこが)れの目標があった。
・・・私は、知識人だから、演歌なんかに熱中したことはない(キリッ)。それでも、3月24日の、「副島隆彦の勝利のお祝い」(ささやかに数人で、小さなフランス料理屋でやった)で、ワインを2本、空けた。私は、普通はお湯割りの焼酎を2杯しか飲めないのに、飲んで酔った。「ざまあ、見ろ、世界権力者ども」と。そして、スマホで演歌を歌った。他に客がいなかったから。ワインはその夜に上手に全部吐いたから大丈夫。
私は、知識人だから知っている。それは、あの戦争に、静かにひとりで反対し続けたのは、日本人では、清沢洌(きよさわきよし)だけだった、と。 彼は、「暗黒日記(あんこくにっき)」という本を書いただけだ。戦争中は、何もしないで、ずっと日記を書き続けただけだ。それが、敗戦後に本になって評価された。清沢は、1930年のロンドン軍縮会議に、記者として行って、代表団と話し込んでいるようなインテリだった。
日本人で、他に、戦争に反対したのは、詩人の金子光晴(かねこみつはる)と、アナキスト詩人の秋山清(あきやまきよし)だけだ。だけど、このふたりは、「嫌(いや)だなあ」と、詩で抵抗しただけだ。 私の先生の、吉本隆明(よしもとりゅうめい)が、「転向(てんこう)論」の中で、書いている。今は、あの時と似ている。日本全国で、なし崩しの、扇動された民衆、国民の動きと、自分の恐怖心に駆られての、大政翼賛(たいせいよくさん)への動きが、今、見られる。
他の、日本知識人は、岩波書店の社主で、左翼リベラル勢力の代表のようだった、岩波茂雄(いわなみ・しげお)でも、真珠湾攻撃(1941.12.8未明)があって、シンガポール攻略が、ドカーンと有った、時に、みんな、ドッと吹っ切れたように、それまでの、反戦思想 を棄てた。不景気で圧殺されていた感情が、国民の間から、どっと溢(あふ)れ出た。鬼畜米英(きちくべいえい)、「日本民族の、撃ちてし止(や)まん、一億火の玉だ」というコトバが、急に出てきた。これに、一斉に、国民は、皆で同調して、翼賛政治体制(よくさん・せいじたいせい)に流れ込んだ。
網走(あばしり)の刑務所に捕まっていた、日本共産党の最高幹部たちも、同じようだったろう。
当時の代表的な日本の知識人たち(例えば、斎藤茂吉、島崎藤村、高村光太郎、徳富蘇峰、長谷川如是閑、尾崎行雄ら )も、一も二もなく、開戦に舞い上がった。民衆の上層は、皇居の周囲を「天皇陛下、万歳」を唱えながら、ぞろぞろと提灯行列(ちょうちん・ぎょうれつ)をした。
日本史学者たちが、書かないが、真珠湾攻撃が起きた、その日まで、日本国民は、アメリカと開戦する、などと、思ってもいなかった。政府の要人たちと、軍のトップたち以外は、アメリカ合衆国との開戦
知らなかった。 1041年(昭和16年)の 3月から、「日米交渉」は、始まっていた。
アメリカ政府はコーデル・ハル国務長官が、「日本は、中国から手を引け。居留民も、日本国内に引き上げさせよ」と、始めから、要求していた。交渉官(全権公使)の、野村吉三郎(のむらきちざぶろう)は、海軍中将であって、外交官ではない。 助っ人で送られた、外交官の来栖三郎(くるすさぶろう)は、日独伊の軍事同盟を推進した男だ。 この2人は、 アメリカ側と、厳しい交渉などしていない。ヘラヘラしていただけだ。
アメリカとイギリスは、日本を、中国との泥沼の戦争に引き釣り込んでおいて、そのあと、日米開戦なるものを、仕組んだ。 日本国民は、アメリカと開戦する、など、知りもしなかった。 御前会議(ごぜんかいき)が、数回、開かれ、開戦を準備する動きは、着々と、進んでいた。樺太のヒトカップ湾には、すでに連合艦隊が、出撃態勢に入っていた。 すべては、米英に、そのように仕組まれていた。日本は、昭和天皇以下、ずべての指導者が、騙(だま)され、嵌(は)められていたのだ。 この世界史の大きな、真実を、日本の知識人たちは、歴史学者を含めて、今でも、あまり自覚がない。
私、副島隆彦は、「副島隆彦の 歴史再(さい)発掘」(2019年1月刊、ビジネス社)で、この、驚くべき真実を、ずっと書いた。人間は、集団として、こんなにも愚かに、容易に騙され、扇動されるのだ。私は、深い慨嘆(がいたん)と共に、80年前の当時と、2020年の今、とを、大きな類似 として、見ている。今の動きも、大政翼賛会(たいせいよくさんかい)への道だ。
坂本竜一や糸井重里、・・・のような、左翼リベラル系の知識人たちまでが、コロナ騒ぎの翼賛体制に、絡(から)め取られるような、発言をしている。歴史は繰り返すのだ。
当時の日本を代表する知識人たちは、その後の、3年半の戦争に、うんざりしてきて、「日本は負けるようだ。早く、戦争が、終わらないものか」と、言い出した。彼らは、上層国民だから、上手に、軽井沢、熱海、日光に疎開して、そこから、遠くの赤い夜の空の、東京大空襲の火を見ていた。
どんな国の、どんな戦争も、3年半ぐらいで、国民も、始めの熱狂がすっかり醒めて、たくさんの死人(兵士としての死)が出て、国民も「はやく、終わらないかなあ」となる。
太宰治(だざいおさむ、38歳で、戦後に死)は、戦争に反対しなかったが、それでも、戦争中は、 「富士には月見草がよく似合う」と、甲府の峠の茶店(ちゃみせ)の宿にいて、「富岳百景(ふがくひゃっけい)」や「右大臣(うだいじん)実朝(さねとも)」を書いて「 明るさは、滅びの姿であろうか。暗いうちは、家も人も、滅びはせぬ」と、書いた。このまま、こんな愚かなことをしていると、日本は、滅ぶ、と書いたのだ。
私は、日本知識人の系譜を、次の世代に繋(つな)いでいく人間として、自覚的に今の時代を生きている。
75歳以上の、後期高齢者(こうきこうれいしゃ)で、介護施設(人間が高齢で死ぬために有る施設)にいて、今度の新型コロナウイスルでの、死者数と、割合を、正確に公表せよ。例年(シーズナル)のインフルエンザでの死者の数と、その、何分の一なのか、を、各国政府は明らかにせよ。
日本は、年間、100万人が死ぬ(新生児が70万人生まれる)。そのほとんどは、超(ちょう)高齢者だ。肺炎での死が、20万人ぐらいいるだろう。コロナウイスルでの死者、170人とか言うのは、悪い冗談を通り越す、民衆を扇動して怯(おび)えさせるための、作為だ。
アメリカは、人口3億人で、年間6万人が、通常型のインフルエンザで死んでいる。このうち、今度の、新型インフルエンザで死んだ、2万人のうちの、超高齢者と、介護施設(elderly home)での死者数は、どれぐらいなのか。他の感染者は、どうなったのか。下らない配慮などは要らないから、公表せよ。 こら、ジョンズ・ホプキンズ大学! お前たち自身が、このウイルスを製造した、元凶のひとつのハズなのだ。
さて、最後に。
私は、このように、家にいるときは、ユーチューブで、いくらでも見せてくれる、日本演歌に嵌(はま)まっていた。フト、そこから流れて、同じユーチューブで 見た。2年前の、紅白歌合戦に、チラと出てきて、「あ、これは、ちょっとイカン」と、すぐに、画面から消えた、あの、大柄な少女たち の集団ダンスだ。郷ひろみのバックで踊っていた。私は、目を疑った。その集団舞踏のあまりもの迫力に。それは、プロのダンサーたちの集団舞踏のレベルを超えていた。
大阪府立(堺市)登美丘(とみおか)高校 ダンス部の「バブリーダンス」 (荻野目洋子の「ダンシング・ヒーロー」の歌で踊る )だ。ごく普通の女子高生が、厚化粧して、大きく変身している。
https://www.youtube.com/watch?v=Lxr9tvYUHcg
これを、私は、ずっと共感して、厭(あ)かず3時間ぐらい、あれこれ見ていた。 2017年のヒットだから、もう3年遅れで、私は、日本の女子高校生たちの、恐るべき自発性の発揮の、集団身体舞踏 を、見ていた(ひとつで158万回 のビューアー数)。これは体制派にとっては、危険で、秩序破壊的だ。
吉永小百合(よしながさゆり)が、映画「キューポラのある町」(◯年作)で、きっと埼玉県の浦和女子高だろうが、あの女子高校生たちの、ブルマー姿の「健全な」体操の姿との違い。だが、それでも、この登美丘(とみおか)高校の、バブリーダンスに存在する、同じ国民としての文化の連続性に、私は、ひとりで感動していた。「オッたまげー」だ。 日本国民の、自主的な集団行動による、創意工夫は、偉い ! 政府、役人、官僚ども、が邪魔をしなければ、国民文化は、いくらでも伸びる。
(終わり) 副島隆彦拝
【2146】[2527]倭の女王、卑弥呼の本名は「張玉蘭」であり、倭では「玉姫」と呼ばれただろう論 その2 玉姫=玉依姫=甕依姫
前回に続いて、「倭の女王、卑弥呼の本名は「張玉蘭」であり、倭では「玉姫」と呼ばれただろう論」を書いておきます。
下↓にふたつ、牧野さんと新谷さんの新しい投稿があるので、それもぜひ見てください。
前回はここをクリックしてください。
タイトルにある玉依姫(たまよりひめ)というのは、日本書紀、古事記にでてくる人物である。初代の天皇、神武天皇の母にあたる。ということは、天皇家の万世一系が本当なら、現在の皇族の始祖にあたる人ということになる。どうやら実在した人物らしく、日南市の宮浦神社というところにお墓(御陵)があるそうだ。
また甕依姫(みかよりひめ)という人は、筑後国風土記逸文という文にでてくる巫女(みこ)である。 九州王朝説(倭国は関西ではなく、ずっと九州にあったという説)で有名な古田武彦という歴史学者が、この甕依姫(みかよりひめ)こそが卑弥呼だとしている。ウイキペディアに、筑後国風土記逸文の訳文があるので載せておく。
<引用開始>
昔、こ(筑前・筑後)の国境に荒ぶる神がいて通行人の半分は生き半分は死んでいた。その数は極めて多かった。そこで「人の命尽の神」と言った。筑紫君、肥君らの占いによって、筑紫君等の先祖である甕依姫(みかよりひめ)を祭司としてまつらせたところ、これより以降は通行人に神の被害がなくなったという。これを持って「筑紫の神」と言う。
<引用終了>
「玉姫」と「玉依」と「甕依」。三人の姫がでてきた。
この三人の共通点は名前の発音がそっくりだということだ。玉姫は現代中国語で発音すると「ゆうじい」となる。玉依は「ゆうい」。また、甕依は音読みで、「ようい」だ。完全に同じとは言えないが、発音がよく似ているのがわかる。特に姫と依は、音読みが「き」と「い」でよく似ている。
ここから、私はこの三人は同一人物だろうと判断する。
そうすると、卑弥呼は古事記・日本書記では神武天皇の母ということになる。これは、非常に重要なことだ。なぜなら、多くの歴史学者が卑弥呼が古事記日本書記のどの人物に相当するかを徹底的に調べたが(神功皇后がそうだとも言われている)、結局よくわからなかった。初代天皇の母という一番ありそうで、誰でも思いつきそうな人物が卑弥呼だったというのは、ちょっとした盲点なのである。
副島隆彦説では邪馬台国は福岡にあったということになっている。
この福岡の大宰府の裏に竈門(かまど)神社と呼ばれる神社がある。この神社の主祭神が玉依姫(たまよりひめ)だ。「鬼滅の刃」という漫画が大ヒットしていて、その主人公が竈門屋という苗字なのでファンがたくさん、ここを訪れているらしい。
もし本当に卑弥呼が福岡にいたとしたら、ここ竈門神社あたりに住んでいたと思う。それはこの裏が山(宝満山(ほうまんざん))になっており、暦を決める天体観測に最適だからだ。暦を決めるためには、太陽の後ろの星を決定しなくてはならず、それには東と西が地平線近くまで見通せなくてはならない。暦の決定こそが当時の最先端科学のひとつであり、ここはそれに最適だ。
さらに、「かまど」と「やまと」という2つのことばはそっくりである。「山門」が「竈門」になったのか、元から「かまどこく」だったのかはわからないが、もし、福岡に邪馬台国があったとしたら、この大宰府の裏、竈門が邪馬台国で間違いないだろう。
魏志倭人伝の指摘どおりに道を辿っていくと、 伊都国(糸島)->奴国(博多)->不彌国(福岡市宇美町)ー>投馬国(大野城)->邪馬台国(竈門)と方角だけは正確だ。
この玉依姫(たまよりひめ)は、日南市にお墓(御陵)がある。ということは、どこかの時点で福岡を追放され、失意のもと宮崎の先まで逃げて亡くなったということになる。大宰府が菅原道真が亡くなってタタリ神になったところだから、なにかしら因縁めいている。
下條竜夫拝
【2145】[2526]新型コロナウイルス対処法(2)
昨日、投稿し、妻に見て貰いましたら、「のぼせていることが、分かる。そんな文章は、皆さん読まないのよね。」と、言われて修正しようと思いましたが、方法がわからず、そうままです。申し訳ありません。
では、対処法第二弾です。
前回、書きました対処法を徹底的実行しましても、完璧では、ありません。軽い咳でも微細粒子は、飛散します。医師である娘が言います、「お父さんが一番危険。短い距離で診察し、患者さんが多いから。」
可能な限り、対処法を行っても、娘の言う通りです。
でも、私は喜んでおります。おそらく微細粒子が皮膚に付着し、ワクチン効果を起こしてくれるんじゃないかと。もともと、ワクチンは、病原菌を弱体化したり、量を減らしたものを、接種させるものです。
これは、皮膚科医の常識ですが、日常診療で、帯状疱疹を見ていると、微量に水痘-帯状疱疹ウイルスに接しているため、そのワクチン効果として、皮膚科医には帯状疱疹が発症しないと言われております。73歳の小生も帯状疱疹罹患なしです。
コロナの微量感染は接触は、帯状疱疹と同じ効果が期待できるんじゃないでしょうか。知らず知らずのうちに、ワクチンされて、免疫が出来るかも知れません。
問題の恐怖ドクトリンに関しては、NHKの「驚異の人体」「恐怖と免疫力」を御覧ください。
やることはやって、堂々と待つことです。
副島隆彦先生の言われる通り、恐怖心を持つことなく、恐怖ドクトリンに屈すことなく、生き抜くことです。
あくまでも、町医者の言うことです。絶対信頼を置くことなく、参考にして下さい。
【2144】[2525]障害福祉事業者
3123 新谷です
学問道場で学びながら起業した、43歳経営者です。
2523に誘発されたので書きました。
今は、大きく膨れた社会保障費にさらされて、今は、高齢者が死んでも、
家族以外は悲しまない。
皆口にしないが、そう考える人間も多い。
私は、人命は尊いと思いながらも、死んでいるのは弱った人たちばかりが
殆どなのだから騒ぐなと思う。
こういう状況でも会社は肥大した社会保障費を払い続ける、誰のためか?
全く阿呆らしい。社会保険事務局もだんだんガラが悪くなってきている。
文句を言っている個人や、支払いが遅れている法人を見るたびに
自分の年金ばかり気にしている老人が醜く見えてくる。
どうして私たちが、自民党政権を支える高齢者の為に、命をすり減らさなければならないのか?
だから高齢者から発する「保身」じみた言葉を耳にすると、「潔く死ねばいいのに」と素直に思う。
私は福祉事業、障害児の療育支援や重度の訪問介護の支援に、今、この瞬間支援にまわっている。
彼らの置かれている状況は緊迫している。
だから、特に国会議員になっているような2人の重度障害者が、日々どれだけ不遇な
状態であることも理解できる。
彼らは日常が「コロナ」そのもので、常に生死と向き合って生きている。
呼吸器をつけているような人なら、感染したら即死だ。
彼らの病気は、今の医療では突破できない、常にコロナ以上の痛恨の事態にあると言う現実がある。
私たちは、どっしり構えるしかない。
同時に、人が生涯、加齢と共に見事に生きるということの難しさも
知り得た。
人は窮地に立たされた時、本質が垣間見れる。
私は尊敬に値する師として副島先生をしりえた。
学問道場でこの16年学んだ私は、自分の能力の伸び代が各段に上がったと実感している。
だからこそ、諸先輩方の保身の発言に触ると、情けなく惨めに思う。
【2143】[2524]新生コロナウイルスへの対処法
私は73歳の皮膚科開業医です。1日の平均外来患者数はピーク時は240人、その後200人、コロナ流行でも、多い時で250人、平均180人の多忙な毎日を送っている現役医師です。孫8人で、男の子が1人で、女の子が7人です。とてもとても可愛い孫たちです。孫の成長を楽しみに、私も長生きをしたいと思っております。長年、副島隆彦先生の読者です愛読者です。おかげで、私的にも経済的にも恵まれた毎日を過ごしております。
私のコロナ対策を披歴いたします。
ひたすら、殺菌と免疫力アップです。
殺菌は、殺菌水とお札硬貨消毒の乾熱滅菌器です。100℃・10分で、お札と硬貨を滅菌します。
殺菌水は、強酸性電解水を使います。もう40年使っております。脱脂もなくカサカサしません。目にもしみません。口や目にも入っても害はありません。患者さん、一人一人見て、たんびに殺菌します。
次は、免疫力アップです。
十分な睡眠と食事と幸せです。運動は、4000歩、せいぜい5000歩まで、6000歩は危険領域です。
睡眠は、午後7時半から、8時半までには寝ます。たまのたま11時になります。朝3-4時には、目が醒めてぐぜぐぜしています。用事があれば、起きて調べ物をします。
食事は、ランチョンマットと箸置きは必須です。無いのは餌で、あるのが食事です。野菜ジュースとトマトジュースで、1日分の野菜摂取量はまかないます。
原則、肉食。炭水化物ダイエットです。夫婦、73歳どうしなので、テイクアウトのお惣菜と自慢の手作りおかずです。ビール1缶と焼酎のお湯割です。
それといよいよ、幸せです。
幸せは、生き甲斐の満足です。男は女、女は自分の美容と子供・孫です。
男は女の中で、一番大好きは妻です。不思議といくつになっても90歳になっても、綺麗に見えるようです。そこで、妻を褒めます。君はいくつになっても昔と変わりなく綺麗だね。君の子供と孫は立派だね。科学的には、二人の子供でも、心情的には妻は、自分だけの子と思っています。子供孫の悪口には怒ります。厳禁です。
ここまで、実行すると妻は幸せです。
夫は、多少の修行が、必要です。自分の女人への気持ちを妻に集中する訓練を行うことです。運転中、信号待ちの時、道路上の女性を見ない訓練をすることです。
そして、キャバクラのホステスか、ママちゃんになってもらいことです。厚化粧と古い一張羅の服を着てもらうことです。
コロナ感染女性との三蜜(密閉密集密接)がなくなります。
夫は幸せ、妻も幸せ、夫婦仲良は子供の喜びのようです。
喜び時は、β-エンドルフィンが出ます。β-エンドルフィンは免疫力を高めます。
ここまで用心して、罹ったら、きっと良くなると希望を持つことです。それでもダメだったら、輪廻転生、次の人生からのお呼びがかかっていると、潔く終えることです。
副島隆彦先生が言われるように、恐怖心を持たないことです。恐怖心はストレスホルモンに作用して、免疫力を低めます。
ワクチンで集団免疫が、出来ているインフルエンザでも、2018年は3325人なくなっていましす。新型コロナは致死率が、低いです。メタボ履歴が無ければ大丈夫です。あっても、少々で有れば、大丈夫です。
副島隆彦先生を信じ、明るく仲良く喜んで前述のことに打ち込むことです。
以上、私の日頃の実践を報告しました。コロナ対策に限らず、この20年やっていることです。ご参考になれば、幸甚です。
【2142】[2523]新型コロナウイルスについて
初めて投稿します。匿名希望です。副島先生のコロナ安全宣言、大丈夫でしょうか?毎日、国・自治体の強制的な行動規制が続いています。国民の命を守ろうというより医療の崩壊を防げ、医療従事者に感謝しようと毎日テレビがタレ流しています。我々はおとなしく家に居て、この病気なったらまるで悪いことしたみたいに周りからバッシングを受けかねません。高熱が出ても病院をたらい回しにされ、重症化するかその前に亡くなるか、厳しい状況が想定されます。先生が言われたように大した病気じゃないから大丈夫だとは思えません。私も70歳でまだ死にたくないです。現在、世界中が必至でこの病と闘っている中、日本だけがまん、がまんで太平洋戦争中の精神論で乗り越えようとしているかのような様子を見ると、とても心もとない思いです。本当に日本の医療を信頼していいのでしょうか。専門家会議の話を聞いても検査のこととかこれからどのようにこの病と闘うのかという肝心なことは答えずに只管3密を避け、人と接触せず家にいなさい位しか話しません。多くの人たちがこの状況に戸惑い疑問に思い不安を募らせているように思います。こんな時こそ副島先生の考えを伺い今のどうしようもない状況にどう向きあうのか、その視点を考え方を示してほしいと切望しています。
【2141】[2522]新型コロナウイルス対策、安倍政権の不作為
会員の一柳 洋です。
ネットテレビ デモクラシータイムス4/12収録の「自粛で東京は救えるか~ウイルスは変異した!PCRと抗体検査【新型コロナと闘う児玉龍彦×金子勝」を見て下さい。
東京大学,先端科学技術研究センター,特任研究員の児玉先生が安倍政権における無作為を厳しく批判しています(メディアが一切報じていないところ)。
厚労省だけでなく、疫学研究をする大学を統括する文科省が著しい不作為をしていることを暴いています。
また政府の専門家委員会連中を失敗の反省をせず、それ故、フェースが変わっているにもか係わらず、国民の命を救う具体策が出せていないと厳しく指摘しています。
話を聞いているとノモンハン事件の作戦首謀者の辻政信や服部卓四郎が、何の反省もなくガダルカナルで同じ負けパターンの作戦指導をしていると言う風に聞こえます。
児玉先生は今、優先順位をつけて何をすべきかも述べています。
【2140】[2521]コロナ・ショック後の世界(2)
昨年の12月、武漢でコロナウイルスの感染が広まっているというニュースを聞いた。当初はコウモリのウイルスが野生の動物に感染して、それを武漢の食肉市場を通して買って食べたことにより人に感染が広まったという通説が報道された。その後、武漢郊外にある生物化学兵器研究所から漏洩したものだという説が広まり、それも誤って漏洩した説、人為的にわざと漏洩させたという説、人為的漏洩説にもその黒幕が様々あり、諸説入り混じっている。
もし、人為的に作られたウイルスが(過失からであろうと作為的にであろうと)感染を広げているのだとすると、このウイルスは実に巧妙に設計されたウイルスであるといえる。なぜなら、感染後発症するまでに何日も掛かり、しかも感染しても全く症状の出ない人と,軽い風邪程度の症状で収まっている人が全体の8割を占め、感染初期の人+症状の出ない8割の人が本人の自覚のないままに感染を広める媒介者となって、広範囲に動き回ってしまうという事が起っている。
これはこれで、重要なことで真実を知りたいと思うが、いま我々が考えなければならないことは、この『コロナ・ショック』が社会を混乱に陥れ、いずれ『コロナ大恐慌』が起きるだろうという心配である。
そしてコロナ・ショックの後に社会がどのように変わっていくのか?非常に興味のあることです。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
① 結局、一年延期となった来年のオリンピックは中止となる
オリンピックは一年「延期」ということになったが、本当は中止するのがベストの選択だったと思います。
「損切り」が出来ずに、未練がましく「ナンピン買い」をしてしまったようで、ますます傷口を広げてしまうでしょう。
コロナ恐慌のために国民はオリンピックどころではない。来年になれば国民のオリンピックを見る目は益々冷(さ)めて、白けてしまう。
オリンピックを待ち望んでいた国民の多くは、(本当は)オリンピックが素晴らしい祭典であるかのようにテレビで毎日毎日洗脳され続けていただけで、いざ自分たちの生活が脅かされる状態になれば、馬鹿げた祭典など見向きもしないだろう。そんなことも予見できずに「延期」に固執するとは政治センスがあまりにもない。
オリンピックを開きたいのは五輪利権に巣食う一部のスポーツ・ゴロと選手強化のために莫大な税金をつぎ込んで金メダルを目指す選手だけとなろう。(彼らの多くも結局は未来のスポーツ・ゴロのなのだ。スポーツは素晴らしいものだが、大量の税金をつぎ込んで選手を養成するのは間違っている)
安倍首相はこう言えば良かったのです。「オリンピックを延期した場合、追加でさらに費用がかかります。その費用をコロナ恐慌で困窮する国民のために使いたいと思いますので、オリンピックを中止します」と言えばどれだけ喜ばれたであろう。それが言えなくて(あるいはそんな発想は元から無いので)オリンピックの「延期」を決めた・・・でも結局はオリンピックは中止になるだろう。
オリンピックに関しては「2020東京オリンピック」は中止になるだろうが、オリンピックそのものを廃止するべきだとの議論が起ってくるだろう。1980年にオリンピックにプロの選手が出ることが容認され、オリンピックの商業化が進んだ。プロのスポーツ競技はスポーツ大会ではなく、スポーツ興行である。
② BIと消費税廃止の議論が盛んになり、その方向に一歩近づく
コロナ恐慌で大量の失業者と大量の廃業する零細企業が出て、次の総選挙をきっかけにBI(ベーシック・インカム)と消費税廃止の問題が選挙のテーマになる。
コロナ恐慌は金融恐慌につながり、やがて『コロナ大恐慌』と呼ばれる社会の混乱になるだろう。下手をすると、社会の崩壊にもつながりかねない事態だとの認識が必要だろう。歴史的には『コロナ以前』『コロナ以後』と明確に区別して語られるようになるだろう。
失業して収入が無くなり、住む家さえ失ってしまう人が大量に出ることが予想される。それを防ぐには毎月の最低の収入を保証しなければならないほどの危機なのだ。
コロナ危機で収入が激減した人に対する(一人当たりではなく、一家庭に)30万円の支給は金額だけが強調され一見素晴らしい対策に見えるが、やたら手続きが複雑で、一体だれがもらえるのか良く分からない。PCR検査が行政の手続きを複雑にして、わざと受けずらくしたように、この収入支給対策も手続きをわざと複雑にして、貰(もら)えずらくしているとしか思えない。
そんな対策よりも一人当たり10万円をすべての人に支給する。赤ちゃんから高齢者まで、貧乏人から金持ちまで支給する。そして、一定額以上の年間所得があった人からはサラリーマンなら年末調整で、自営業者なら確定申告で、年金受給者なら高額年金を受給している人から(年金支給時に調整して)、それぞれ『コロナ恐慌復興税』として回収すればよい。
収入を断たれて困窮している人は一刻も早く現金を手にしたいはずである。手続き云々よりもまず全員に配ればよい。マイナンバーが全員に通知されたのだから、現金も同じように配れるはずだ。
その際に不正が起るかも知れないなどと下らないことをいう人が必ず出てくる。少しぐらいの不正は起こっても仕方ないのだ。水道は各家庭に届くまでに10%ぐらいの漏水が起ったとしても、それを理由に水道事業を止めるのは本末転倒である。多少の不正はあっても当たり前と考えなければならない。
このすべての人に一定金額を支給すればよいという発想は実はN国党の党首、立花孝志がYouTubeで発表していることである。
立花孝志は七月に行われる東京都知事選挙に出馬を表明している。その表明の際の公約の一つとして、「50万円を赤ちゃんから高齢者まで、すべての都民に配る。一定額以上の所得のある人からは、来年の税金を納めるときに、50万円を回収すればよい。東京都がそれを実行すれば他の道府県も同じことをするだろう」という事を言っている。
前回の都知事選挙と同じく、今回も立花孝志は当選を目指しているわけではない。選挙とは当選だけを目指すものではない。選挙とは自らの政治主張を表明し合う場である。誰が当選しても当選した都知事は落選した候補者を支持した少数意見も尊重して政策に反映させるのが民主主義であると言うのが立花の主張である。
もう一つの消費税をゼロにすることは最も手早く、国民に現金を配る方法であり、実施するための費用がほとんどかからず、早く、確実にすべての人に経済的恩恵を与える方法である。年収が200万円の人なら20万円の所得が増えたことになる。そして、低所得者ほどその減税の効果は大きい。2年間これを実施して経済の底割れを防ぎ、その間に経済を立て直すための基本の政策となる。
③ テレワーク、リモートワークがビジネスの進め方の主流となる
コロナショックをきっかけとして、多くの企業が導入し、また導入を試みているテレワークやリモートワークがそのまま受け入れられ定着していく。
学校教育においても遠隔授業、オンライン授業が模索され、いずれは新しい手法として取り入れられてくるだろう。
テレワークは従来オフィスでしていた会議やデスクワークを遠隔で行うということだけではなく、仕事の進め方も変わり、その結果、今まで隠れていた無駄が明らかになり、AIの導入も加わり多数の失業が出るかもしれない。
④ グローバリゼーションが見直される
国際分業、グローバリゼーションは行き過ぎであり、間違いであるとの認識が広まる。
一番目の理由として、国際分業は平時には最適なシステムかもしれないが、いったん災害や戦争が起こった場合、部品の供給が止まり、たった一つの部品が無いために完成品の組み立てが止まってしまうという決定的な弱点が(3.11に続き)再び認識された。
二番目の理由として、途上国の安い労働力を求めて工場を海外に移すことは、資本の側にとっては(一時的に)利益の拡大になるが、国内に失業者が生まれ、所得が減少し購買力が失われるため、せっかく安く作った製品が売れないということになる。
何故なら、一社だけが労働力の安い途上国に工場を移した場合なら、他の競合企業との競争に勝てるのだが、やがて全ての企業が同じことをすれば、価格競争での優位さが無くなるだけでなく、所得が減少した先進国の全ての労働者の購買力が減少し、製品を売るための市場そのものが縮小し、ついには無くなってしまうという矛盾がある。
1989年11月ベルリンの壁が崩壊し(西高東低だった)東西の労働賃金の堰(せき)が無くなった。
水の水位がやがて低い方に均(なら)されて行くように西側の労働者の高い賃金が徐々に下がり始め、さらにグローバル化が進むことによって、労働力の安い低開発国に工場が移転され、先進国の生産システムが空洞化すると同時に、先進国の労働者の賃金が低下するという現象が西側の先進国で起こった。
以上2点が明らかになった結果、国際分業は破綻した。従ってコロナ・ショック後の世界においては生産の国内回帰の流れが求められるだろう。労働者の所得を増やし、購買力を増加させ、市場を再生することが正しいのだとの考え方が生まれてくるだろう。
ただし、AIやリモートワークの普及によって、すべての仕事が影響を受け、人に頼らない仕事の進め方に置き換わっていくため、グローバル化以前の状態には決して戻らず、失業者の増加につながる。このことが②のBIの議論の根拠となるだろう。
⑤ 安全保障の考え方が見直される
仮想敵国を作り、武器を購入し、国の防衛を考えることが国民の生命と財産を守る為の安全保障だと、普通の人はマスコミの洗脳によって信じ込まされていた。
ところがコロナ危機に見舞われたことにより、多くの人は(目から鱗が落ち)安全保障にたいする考え方を変えざるを得ないだろう。
自分や家族の安全と命を守るために、都市のインフラを維持するために、必要な武器はオスプレイやイージスシステムではない。
必要なのは医療用のマスクやガウン、消毒用アルコール、医師や看護師や病院や人工呼吸器やECMO(エクモ)、そしてワクチンや治療薬やそれらを開発をする研究者(オリンピックの強化選手ではなく!大学の研究者の冷遇ぶりを見よ!)と何よりも国内においてそれらを製造し供給できる体制なのだ。
ドラッグストアーの店頭では買うことが難しい不足するマスクはその大半が中国で作られているようだ。医療用の高性能マスクや、ガウンなども素材も含めて外国で作られている。
このような安全保障上必要な基本的なものはたとえ価格が高くなったとしても、国内で供給できる体制を作って置かなければならないという認識が国民の間にできるだろう。
全く同じ理由から、食料品の国内自給を考えなければならない。国際分業にして外国から安いものを買うのが合理的であるという考え方は、コロナ危機に依って、食料の輸出を抑制しようという動きが各国に出ている今、完全に破綻している。
⑤ 選挙のあり方が変わるだろう
次の総選挙が二年以内に行われる。コロナの流行は2年は終息しないだろうとの有力な見解(ジョンズ・ホプキンズ大学の予測、京都大学山中伸弥教授の見解など)がある。コロナ騒動が収まらない中での選挙が行われる場合、従来のような街頭演説や有権者に握手を求めて人込みの中を歩くといったスタイルの選挙は出来ない。次の総選挙がネットを使った選挙が当たり前となるキッカケになるだろう。
自らの政治主張をYouTube動画を使ってい選挙運動を行えば、有権者と候補者がダイレクトに意見を交換することも可能である。内容のある主張や政策を有権者にうまく伝えられないような候補者は視聴者(有権者)から相手にされない。
これまでの、大声で候補者の名前を連呼したり、ウグイス嬢が必要だった選挙は一変するだろう。選挙事務所さえ必要は無くなり、真の意味での「金のかからない選挙」が実現する。
これまでの選挙においては地盤(後援会組織)、看板(知名度)、鞄(選挙資金)が当選の条件とされてきたが、ネット選挙はそれを打ち破る新しい手法であり、旧来の方法で当選していた議員に代わって、新しいタイプの議員が生まれてくる可能性が高い。
特に、「従来の選挙は金がかかる為、当選後の議員活動において選挙資金の提供を受けた企業や組織、個人の意向に沿った政治をしなければならず、それがこの国の政治を歪め、一部の人の利益のための法律が立法されるる原因であった」とする立花孝志の主張は一定の支持を集めるだろう。
選挙に金を掛けずに当選できれば、当選後に誰かに忖度(そんたく)した政治を行う必要がない。ネット選挙は殆ど金を掛けずに行うことが可能である。ネットで行う主張に魅力があり、正しいものであれば、視聴者(有権者)の支持が集まる。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
昨年12月、武漢で発生した、蝙蝠(こうもり)を起源とする(と言われた)ウイルスが人に感染しているというニュースに接していた時は、まだまだ他人事であった。
武漢の断固たる都市封鎖にただただ驚き、ダイアモンドプリンセス号騒動のゆるい対応にあきれ、学校の休業に戸惑い、欧米での感染拡大が中国を上回って再び驚き、オリンピックの延期にやれやれと思い、外出自粛要請、緊急事態宣言と続き、いま多くの日本人は委縮してひっそりと家の中に閉じ籠っている人が多い。
巣籠(すごもり)のために保存食を大量に買い溜めし、トイレット・ペーパーも沢山買った人が大多数であったことは、スパーマーケットの売り場を毎日観察していればよくわかる。
感染はこれからも広まり、多くの人がやがて免疫を持ち流行は終息するだろう。その意味ではコロナウイルスをそれほど恐れる必要はないのかもしれない。しかし、感染しない方がいいだろう。医療体制(治療薬の開発を含めて)が整う時間を考慮すれば、自分や家族の安全を考えて、できるだけ遅くに感染するのが個人としての対策だと思う。
しかし、その間に経済活動は深刻な打撃を受けて、立ち直れない人が多く出ることも簡単に予想できる。
人々はショックを受け狼狽し、テレビの情報にのみ頼る人々は、いいように洗脳され、情報に操られていく。権力者は長年の間に積み上げられ、隠し続けてきた不都合な不正をこれから起こる『コロナ大恐慌』のどさくさに紛れて、胡散霧消(うさんむしょう)にしてしまおうとするだろう。
『コロナ大恐慌』は本当に起こりつつある。真に恐ろしいのはコロナウイルスではなく、この混乱により湧き出てくる詐欺師や邪悪な政治家が善意の顔をしてあくどく立ち回ることの方だろう。
2020年4月14日投稿
【2139】[2520]パンデミック後の世界
佐藤義孝です。「LONGER RUN ECONOMIC CONSEQENCES OF PANDEMIC」というサンフランシスコ連銀の若手経済学者たちがまとめたレポートを紹介します。
ラジオ日経、マーケットプレスで紹介されてました。全文英語です。難解な数式が出てきて、私は途中で読むのを諦めましたが、図を見てるだけでも何となく言ってることが理解できます。
この論文によると、パンデミックは戦争と違い長期にわたり自然利子率を下げる原因になるとのことです。自然利子率とは引き締めでも緩和的でもない中立的な金利のことです。
パンデミックの場合、人は死ぬが交通インフラや建物は破壊されず資本ストックはそのまま残ります。資本ストックが残ることで成長率が下がり20年にわたって自然利子率が下がります。一旦デフレになるが人手不足で実質賃金は上がるとのことです。ただし、今回の新型コロナの場合、若者より年配の人の致死率が高くこの限りではないかもしれません。
戦争の場合、人だけでなく資本ストックも破壊され尽くされるので自然利子率は上がると書かれています。
パンデミックが収まった後、世界はGDPの10~20%の巨額な財政支出を打った後なので、簡単には金利上げられないと思います。そうなるとマーケットはバブル化しその後崩壊して一気に世界大恐慌もあり得ると思います。
この論文を紹介していたストラテジストの岡崎良介さんも懸念してましたが、大恐慌から戦争になったのは需要が無いからです。需要が無いからスクラップ&ビルドで、無理やり需要をつくるしか不況から抜け出せないかもしれません。まさに副島先生が仰ってるウォー・ブースト・エコノミーであり軍事ケインズ主義ではないでしょうか。
私は戦争という未来が来ないことを切に願います。
【2138】[2519]岩田健太郎医師 の『新型コロナウイルスの真実』が発売された。
神戸大の感染医学の教授の岩田健太郎医師が書いた『新型コロナウイルスの真実』について
田中進二郎 筆
『新型コロナウイルスの真実』(ベスト新書)が、今週、出版されました。みんな買って読んで
ください。↓
https://www.amazon.co.jp/新型コロナウイルスの真実-ベスト新書-岩田健太郎/dp/4584126100
この本は、大変平易な文章で書かれており、岩田健太郎医師の、この新型コロナウイルスについての見解を、誰でも理解できるようになっています。岩田健太郎氏は以下にまとめてあるように、今年2月に起こったクルーズ船ダイヤモンド・プリンセス号でのコロナウイルス集団感染の現場に、単身乗り込んでいって、その実態をYouTube動画で告発しました。その動画は数日間で150万回以上見られたあと、削除されました。
ただ、岩田医師は本書の中で、ダイヤモンド・プリンセス号でのことをぼかし気味に書いている。クルーズ船から彼をつまみ出したのは誰か、を明言していません。やはり、新型コロナウイルス問題については、医師たちが本当のことをいうと追放されてしまうという現実がある。岩田医師はこの一件のあと、「学会の感染対策のガイドラインのメンバーから露骨に外された」(↑のP124)ようだ。
日本では、厚生労働省に同調しない医師は閉め出されるが、海外ではダイヤモンド・プリンセス号の対応は完全に失敗した、というのがすでに定まった評価だ。それを厚生労働省は、人員を総動員してやるだけのことをやったのだから、間違っているはずはない、と今でも全く反省していない。これで、日本の国際的な信用が落ちてしまった、と岩田医師は批判している。
岩田医師がいう、厚生労働省の全体主義的な「もうみんなで決めたことだから逆らうな」という風潮(同調圧力)は、安倍首相の緊急事態宣言以降、明らかにより強まっている。あらゆる職場で、同調圧力がかけられて、。日々ころころ変わる自粛要請に従うだけの奴隷が、状況に合わせて右顧左眄(うこさべん)しながら、右往左往しながら、より過酷な労働を強いられている。朝令暮改だから、どこにも筋道立ったものはない。すべて矛盾している。まともに従っていると、国民は頭がおかしくなるだろう。
だから、そこから少しでも、脱出して冷静沈着であることが必要なのだ。そうした個人の努力の一助にこの本はなるだろう。
以下に、岩田健太郎医師が、厚労省の検疫対応のずさんさを告発した一件の関連記事をのせます。
なお、副島隆彦先生のこの件についてのまとめの文章をお借りさせていただきます。
(副島先生 許可をいただきありがとうございます)
(リテラ誌から記事を引用)
◯ 感染症専門家・岩田教授をクルーズ船から追い出したのは、橋本岳・厚労副大臣
だった! ずさんな体制による船内感染拡大を隠蔽
https://lite-ra.com/2020/02/post-5265.html
2020.02.19 感染症専門家・岩田教授をクルーズ船から追い出したのは、橋本岳・厚
労副大臣 リテラ
YouTubeでダイヤモンド・プリンセス号の感染症対応を告発する岩田教授
意味のない水際対策、検査・治療体制確立の大幅な遅れ、現場での混乱とパニック
を誘発する方針、患者への経済支援ゼロ、自己責任押しつけなど、安倍政権の新型コ
ロナ対応の酷さが次々に明らかになっているが、今度は、クルーズ船「ダイヤモン
ド・プリンセス」の信じられないひどい実態が明らかになった。
ダイヤモンド・プリンセス号の船内に入った神戸大学病院感染症内科の教授、岩田
健太郎氏が、その衝撃的な実態とずさんな感染症対応をYouTubeに投稿した動画で告
発。大きな問題になっているのだ。しかも、岩田氏によると、感染症対策の改善を提
言しても、「厚労省トップ」は聞く耳を持たず、わずか1日で追い出されてしまった
のだという。
そして、岩田氏のアドバイスに聞く耳を持たず、岩田氏を追い出した「厚労省トッ
プ」というのは、なんと自民党の橋本岳・厚労副大臣だったことも判明した。
まずは改めて岩田氏の告発を紹介しよう。岩田氏自身は20年以上、感染症の臨床治
療や研究に従事し、感染症関係の著作も多数ある専門家。エボラ出血熱、SARSなどの
ときはアフリカや中国の医療現場にも出かけ、対策に取り組んできた。しかも、今回
の新型コロナでも、パニックを煽るメディア報道とは一線を画し、冷静な意見を語っ
ている。
ところが、そんな岩田氏がダイヤモンド・プリンセスの船内を目の当たりにして
語ったのは、「エボラのときのアフリカやSARSのときの中国よりひどい」「心の底か
ら怖いと思った」という衝撃的な表現だった。
「それはもうひどいものでした。もうこの仕事20年以上やってですね、アフリカのエ
ボラとか中国のSARSとか色んな感染症と立ち向かってきました」
「アフリカに居ても中国に居ても怖くなかったわけですが、ダイアモンドプリンセス
の中はものすごい悲惨な状態で、心の底から怖いと思いました。これはもうCOVID-19
に感染してもしょうがないんじゃないかと本気で思いました」
「もう……これは、あの……大変なことでアフリカや中国なんかに比べても全然ひど
い感染対策をしている。シエラレオネなんかのほうがよっぽどマシでした」
岩田氏がなぜ恐怖を感じたかと言うと、船内で感染症拡大の対策がまったくとられ
ていなかったからだ。岩田氏によると、ウイルス医療の現場では、ウイルスがまった
くないグリーンゾーンとウイルスがいるかもしれないレッドゾーンをきちっと分け
て、レッドゾーンでは完全にPPEという防護服をつけ、グリーンゾーンでは何もしな
くていいと取り決め。医療関係者やスタッフへの感染拡大を防ぐのが常識なのだとい
う。
ところが、ダイヤモンド・プリンセスでは「グリーンもレッドもグチャグチャに
なっていて、どこが危なくてどこが危なくないのかまったく区別かつかない」状態
だった。岩田氏はこんな衝撃的なエピソードも明かした。
「もうどこの手すりと、どこの絨毯、どこにウイルスがいるのかさっぱりわからない
状態でいろんな人がアドホックにPPE (Personal Protective Equipment の略
個人防護具) をつけたり手袋をはめたり、マスクをつけてい
たり、つけなかったりするわけです」
「で、クルーの方もN95(医療マスクのこと)をつけていたりつけなかったり、ある
いは熱のある方が自分の部屋から出て歩いて行って医務室に行ったりするっていうの
が、通常でおこなわれているということです」
「検疫所の方と一緒に歩いていて、ヒュッと患者さんとすれ違ったりするわけです。
『あ!いま、患者さんとすれ違っちゃう!』と、笑顔で検疫所の職員が言っているわ
けです。我々的には超非常識なこと平気でみなさんやってて、みんなそれについて何
も思っていないと。訊いたら、そもそも常駐してるプロの感染対策の専門家が一人も
いない」
「私が聞いた限りでは、DMAT(Disaster Medical Assistance Teamの略 災害派
遣医療チーム)の職員それから厚労省の方、検疫官の方がPCR陽性になったという話
は聞いてたんですけど、それはもうむべなるかなと思いました」
「中の方に聞いたら『いやー、我々もこれ自分たちも感染するなと思ってますよ』と
いうふうに言われてびっくりしたわけです」
岩田氏がこうした状況に危機感を抱いたのは、たんに医療チームやスタッフの身の
安全を心配してのことではない。医療従事者やスタッフが感染すると、彼らが媒介に
なって感染拡大を誘発するからだ。
「彼ら医療従事者ですから、帰ると自分たちの病院で仕事するわけで、今度はそこか
らまた院内感染が広がってしまいかねない」
しかも、この船内のずさんな体制には明らかな原因があった。ダイヤモンド・プリ
ンセスに感染症対策の専門家は常駐しておらず、何の知識もない厚労省の役人たちが
統一したルールもないまま、いきあたりばったりでやっていただけだったのである。
「まさかここまでひどいとは思ってなくて、もうちょっとちゃんと専門家が入って専
門家が責任を取って、リーダーシップを取って、ちゃんと感染対策についてのルール
を決めて、やってるんだろうと思ったんですけど、まったくそんなことはないわけで
す。もうとんでもないことなわけです」
■厚労省トップに提言するも聞く耳持つ気なし、「なんでお前がこんなとこにいるん
だ」
本サイトはかなり早い段階から、クルーズ船での隔離とずさんな対応を指摘し、
「船内感染を拡大させるだけだ」と批判してきたが、実態は予想以上、戦慄すべきひ
どさだったというわけだ。
しかし、岩田氏はダイヤモンド・プリンセスの内情を暴露するために、船内に入っ
たわけではない。こうした問題を船内できちんと指摘し、改善するよう、DMAT(災害
派遣医療チーム)や厚労省幹部に提案していた。
そもそも、岩田氏がダイヤモンド・プリンセスに乗船しようとしたのは、前から感
染症対策がうまくいっていないんじゃないかという懸念を持っていたところに、船内
にいる人間から「怖い」と、「感染が広がっていくんじゃないか」という助けを求め
るメッセージをもらったためだった。そこで、厚労省の知人と交渉し、DMATの一員、
臨時の検疫官として入ることになった。
そして、初日にここまで書いてきたような状況を把握し、感染症対策の改善を船内
にいる「厚労省のトップ」に相談。夕方のDMATのカンファレンスでも提言したいと申
し出ていた。
ところが、岩田氏によるとその「厚労省のトップ」は、「ものすごく嫌な顔され
て、聞く耳持つ気ない」「なんでお前がこんなとこにいるんだ」「なんでお前がそん
なこと言うんだ」という態度。そして、いきなり、たった1日で、ダイヤモンド・プ
リンセスを追い出されてしまったのである。
岩田氏は、同じくYouTube動画のなかでこう証言している。
「突如として夕方5時ぐらいに電話がかかってきて『お前は出ていきなさい』と検疫
の許可は与えない、まあ、臨時の検疫官として入ってたんですけど、その許可を取り
消すということで資格を取られて」
「とにかく岩田に対してすごいムカついた人がいると、誰とは言えないけどムカつい
たと、だからもうお前はもう出ていくしかないんだって話をされました」
なんとせっかく感染症の専門家が建設的な提案をしたと言うのに、提案を受けた
「厚労省トップ」は聞く耳を持たず、逆に「ムカついた」という理由で追い出してし
まったのである。
■岩田教授を追い出した橋本岳厚労副大臣は厚労省のデータ捏造問題でも暴言と恫喝
乗客やスタッフの健康を無視した硬直した官僚的対応に呆れるしかないが、この岩
田氏を追い出した「厚労省トップ」の正体が程なく明らかになった。自民党所属の橋
本岳・厚労副大臣が岩田氏のYouTube動画に対して、こんな反論をツイートしたの
だ。
〈なお昨日、私の預かり知らぬところで、ある医師が検疫中の船内に立ち入られると
いう事案がありました。事後に拝見したご本人の動画によると、ご本人の希望により
あちこち頼ったあげくに厚生労働省の者が適当な理由をつけて許したとの由ですが、
現場責任者としての私は承知しておりませんでした。〉
〈お見掛けした際に私からご挨拶をし、ご用向きを伺ったものの明確なご返事がな
く、よって丁寧に船舶からご退去をいただきました。多少表情は冷たかったかもしれ
ません。専門家ともあろう方が、そのようなルートで検疫中の船舶に侵入されるとい
うのは、正直驚きを禁じ得ません。〉
〈ただの感染症蔓延地域ではないのです。本件は厚生労働省本省に伝え、なぜこのよ
うな事案が発生したか確認を求めています。〉
橋本副大臣は岩田氏の建設的な提案に一顧だにしなかったばかりか、岩田氏が自分
のあずかり知らぬところで船内に入ったことに激怒し、それだけを理由に追放してし
まったのである。しかも、許可を得て臨時検疫官として船内に入っている岩田氏のこ
とを「船舶に侵入」よばわりする始末だった。
実は、橋本副大臣は橋本龍太郎首相の次男だが、その傲慢な“俺様”ぶりは永田町
でも有名。「働き方改革」法案をめぐる厚労省のデータ捏造問題でも、精緻に検証し
てデータの捏造を指摘した上西充子法政大学教授に対して、フェイスブックで「噴飯
もの」などと攻撃し、謝罪に追い込まれている。
今回も同様だ。実は、ダイヤモンド・プリンセスの混乱と感染拡大についても、現場
で指揮をとっている橋本副大臣や厚労省の硬直した姿勢に原因があるとの声が聞こえ
ていた。
しかし、橋本副大臣はそのことを明らかにされたくないため、貴重な提言に耳を一
切貸さず、逆に“部外者”である岩田氏を追い出し、YouTube動画に対してあんなヒ
ステリックな反応を示したのだ。ようするに、橋本副大臣らは船内の混乱と感染拡大
をなかったことにするため、事実や情報を隠蔽しようとしているのだ。
しかし、この姿勢は、橋本副大臣だけでなく、安倍政権の新型コロナ対応全体に共
通する問題だ。何の効果もなかった水際作戦を自画自賛し、実際はすぐに検査体制が
敷けるのに、虚偽の理由をもちだして検査を限定し、まるで国内感染者を低く見せた
いのかと言いたくなるような工作にいそしむ。
岩田氏はYouTube動画のなかで、こと感染症については、SARSのときの中国より情
報公開ができていないとしたうえ、今回、YouTubeでの告発に至った理由をこう語っ
ていた。
「このことを日本のみなさん、あるいは世界のみなさんが知らぬままになっていて、
とくに外国のみなさんなんかはそうやって、かえって悪いマネジメントでずっとク
ルーズの中で感染のリスクに耐えなきゃいけなかったということですね。やはりこれ
は、日本の失敗なわけですけど、それを隠すともっと失敗なわけです。
たしかに『マズイ対応であるということがバレる』っていうのはそれは恥ずかしいこ
とかもしれないですけど、これを隠蔽するともっと恥ずかしいわけです。やはり情報
公開は大事なんですね」
わたしたちは、生命の安全のために不可欠な情報すら公開されない、とんでもない
体制の国で生活していることをもっと自覚する必要がある。(編集部)
(リテラの記事 引用終わり)
(以下に、副島隆彦先生の文で、学問道場の弟子たちとの内部連絡文に書かれたもの
を引用します)
私(副島隆彦)は、この「馬鹿の橋本岳(はしもとがく)厚労副大臣 」を、
岡山の医師会の講演会のあとの 懇親会(食事会)で、3回会ってる。 もう15年
ぐらい前だ。 こういう地元医者の集まりには、自民党の地元議員が、必ず、のこ
のこと顔を出す。
私は、夜の こういう会にだけ顔を出した、この橋下岳(はしもとがく)に、
用心して、 初めから、「君の、親分が誰か、正直に、私に言いなさい。小泉
首相の 方か、それとも 野中さんか」と、かなり厳しく問い詰めた。宴会の
座敷の間で、正座したまま、向かい合って。私に挨拶をして名刺を出したので。
私が、2回ぐらい「正直に言いなさい」と、グッと語気を強めたら、この評論家には
適わない、と、感じたのだろう。 「野中先生です」と 白状した。私は、「そう
か。それなら、ここにいてもいい」と、私は、言った。
いかにも馬鹿そうな、デブのまだ30台の 若者だった。ボンクラを絵で描いたよう
な政治家の3代目 だ。 橋本龍太郎の 岡山2区の選挙区 を受け継いでいた。
私は、咄嗟に判断した。 その場で、確か、医師の1人から聞いたか。 この横柄な
しかし、自民党の親分たちにはヘイコラで、地元の支援者(親分たち)にも、従順な
この ボンクラは、自分の父の 橋本龍太郎は、アメリカの怒りを買って、アメリカ
に殺されたのに。 母親が、小泉に 土下座して、「息子を政治家にして下さい」と、
やったので、当選した。 日本の政治は、このように、「大酋長(しゅうちょう)会議
の、酋長たちの判断で決まる」国だ。こういう伝統を、ずっと、持っている。インディアン
だ。
東アジアの、ウラルアルタイ語系 ツングース (モンゴル人、満州人 になった)
と、南方ポリネシアンの島嶼(とうしょ)の部族社会の風俗の 混合体だ。
この酋長たちのことを、 英語で、トライヴァル・ディグニタリーズ tribal
dignitariesと言う。「部族の中の親分たち」という意味だ。 このまんまだ。
橋下岳のような、本当に見るからに、馬鹿そうな、どうしようも無いのを、血統カリ
ズマ(地盤、看板、カバン=資金)だけで、選んで行く。この自民党土人(どじん)国家
のままこのあとも、ずっと行かせる、わけには行かない。
(副島隆彦先生のコメントつづき)
岩田健太郎 は、自分で、あの動画を消した(削除した)。2月20日の午前9時ごろか
に削除したのだろう。岩田健太郎 に、もの凄い圧力が掛かったのだ。まず自分の恩師
たちから。その上の自民党と厚労省と文科省からのものだ。 政治の力というのは、こう
いうものだ。
(副島隆彦先生のコメント引用終わり)
◯ クルーズ船告発の動画削除 岩田氏「迷惑かけおわび」
2020年2月20日 10:13 共同通信
新型コロナウイルスの感染が広がったクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」に一時乗船して、船内の感染管理の惨状を動画投稿サイト「ユーチューブ」で告発した岩田健太郎神戸大教授は20日朝、動画を削除した。
岩田氏は自身のツイッターで「動画は削除しました。ご迷惑をおかけした方には心よりおわび申し上げます」と述べた。さらに「これ以上この議論を続ける理由はなくなった」とした。
動画は、クルーズ船内でウイルスに汚染された危険区域と安全な区域を区別せず、専門家も常駐させないなど「ものすごい悲惨な状態」などと指摘していた。
再生回数は150万回を超えるなど内外で大きな反響を呼び、加藤勝信厚生労働相は19日深夜の記者会見で「感染管理の専門チームが常に船内にいて、医療従事者や乗員の衛生活動の指導をしていた。感染の危険性が高いところとそうではないところに分けていた」などと反論していた。
欧米メディアは削除前の19日、日本の検疫態勢を疑問視する岩田氏の発言を相次いで伝えた。英BBC放送は特派員がクルーズ船前から中継し「検疫中に感染が広がったとの強い疑いがある」と指摘。インターネットを通じて岩田氏と会見し、下船した乗客らが船外の市民らと接触することを「とても懸念している」とする発言を伝えた。〔共同〕
◯ 専門医の告発動画に関心 欧米メディア、相次ぎ報道
2020年2月20日 ニューヨーク、共同通信
新型コロナウイルスの感染が広がったクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」を巡り、感染対策の不備を告発した感染症専門医の岩田健太郎神戸大教授が「ユーチューブ」に投稿した動画が海外でも関心を集めている。欧米メディアは19日、日本の検疫態勢を疑問視する岩田氏の発言を相次いで伝えた。
岩田氏は災害派遣医療チームに同行して18日に一時乗船。その後、船内の検疫態勢を批判する動画を日本語と英語で投稿した。
◯ 米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)電子版は、エボラ出血熱や重症急性呼吸器症候群(SARS)の対応で自身が経験したアフリカや中国の現場と比べても感染予防対策がまずく「心の底から怖いと思った」とする岩田氏の発言を紹介。同氏の告発動画もウェブサイトに掲載するなど高い関心を見せた。
◯ 英BBC放送や英紙フィナンシャル・タイムズ、ロイター通信なども、船内には感染症の専門家がおらず対策は「全く不十分」だと訴える発言を伝えた。岩田氏が投稿した動画の再生回数は、19日時点で日本語版は150万回以上、英語版は30万回以上に達した。
◯ 橋本岳厚労省副大臣 不潔ルートと清潔ルートの写真をtwitterに掲載
橋本副大臣、「不潔ルート」の写真投稿も「墓穴だ」と総ツッコミ
(https://news.yahoo.co.jp/byline/okadayuka/20200221-00164033/ より一部引用)
橋本副大臣は20日のTwitterで、船内のゾーニング(感染のリスクがある場所と安全な場所の区分け)の不備を指摘した感染症対策の専門家・岩田健太郎さんの告発に対して、船内では適切にゾーニングを行っていると反論。「左手が清潔ルート、右側が不潔ルートです」といった解説付きで、船内の写真を投稿した。
(引用終わり)
田中進二郎拝