日本政界●情報メモ
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Loginはこちら【15】「小沢・鳩山を裏切ったのは“聴く耳もたない”国民だった」
「新ベンチャー革命」から貼り付けます。
(転載貼り付け開始)
2010年6月6日 No.138
「小沢・鳩山を裏切ったのは“聴く耳もたない”国民だった」
1.小沢・鳩山コンビの脱・対米従属への挑戦挫折:許せない国民の裏切り
2010年6月2日、小沢・鳩山W辞任サプライズ起こり、6月4日、正統な手続きを経て、菅首相が誕生しました。
筆者は、小沢・鳩山コンビによる、戦後日本初の本格的な『対米従属からの脱却挑戦』に強く期待し、本ブログで一貫して小沢・鳩山体制を強く支援・応援してきました。ところが、日本の国富を狙う輩(ステルス米国戦争屋)、そして対米従属によっておのれの既得権益を維持している輩、すなわち悪徳ペンタゴン[米国戦争屋ジャパンハンドラー(米国安保マフィア)、日本の大手マスコミや政官財に巣食う親米日本人(親・戦争屋)]の執拗な攻撃によって、小沢・鳩山コンビの挑戦が1年弱で、挫折してしまいました。なぜ、短期に挫折したか、それは、政権交代の主役・日本の有権者の過半数が、小沢・鳩山支持を放棄したからです。悪徳ペンタゴン・大手マスコミによって頻発される世論調査の信頼性にいくら疑問があっても、鳩山内閣支持率20%と言う数字が、実際は、50%を超えるとは、さすがに筆者も強弁できません。この意味で、小沢・鳩山両氏を裏切ったのは、悪徳ペンタゴンではなく、究極的には彼らに踊らされた世論調査国民です!(注1)、お間違えなく。
2.世論調査国民の小沢・鳩山コンビ不支持の要因とは
本ブログで筆者は、小沢・鳩山支持率が時間経過とともに、一直線に低下していた原因を、悪徳ペンタゴンの代表・大手マスコミの悪意にまみれたネガキャンにあると観ていました。確かに、それは一因です。しかしながら、2月、小沢献金疑惑が不起訴になった以降も、鳩山内閣支持率はまったく回復しなかったどころか、さらに下がって行ったのです。その傾向を観て、筆者は、世論調査国民の判断基準がまったく理解できませんでした。ただ、ひとつだけ、断っておけば、小沢・鳩山民主政権支持率が下がったにもかかわらず、自民支持率はまったく回復していなかったのです。このことは、対小沢・鳩山ネガキャン効果にて民主支持をいったん保留していた国民は、民主がだめだからといって、自民支持に戻らないことを物語っていました。この現象は、政権交代への執拗な抵抗勢力・悪徳ペンタゴンにとって、大きな誤算であり続けたのです。
さて7月参院選を控えて、民主不利の状況下、民主復活可能ギリギリのタイミングで6月4日、菅首相に交代したとたん、世論調査国民の民主支持率が10ポイントオーダーで急上昇したのです。この現象には、悪徳マスコミの代表・読売も打つ手なしの状況でした。
3.世論調査国民は民主党そのものではなく、小沢氏だけを嫌っていた
今年からの政治の動きを概観するに、国民多数派(利権政治家に無縁の層)は、民主党ではなく、また鳩山氏ですらもなく、本音では、その背後に控える“小沢氏だけを嫌っていた”のではないかと思われます。有権者のうち、若年層や女性は、単純に小沢氏の“悪役的風貌”を嫌っていた。中高年層は、小沢氏に色濃く残る“自民党型土建政治家の”イメージを嫌っていた。まあ、こうなってくると、情緒的判断する人に、論理的な説得をしても、効果ありません。悪徳マスコミは、情緒的判断がすべてのB層(浮動層的有権者で、有権者の過半数を占める)の“小沢アレルギー”を執拗に強く刺激してきて奏功したと分析できます。
一方、国民全体からみれば少数派ながら、ネットには筆者を含めて、論理的な小沢支持者が多数存在します。その小沢支持理由は、小沢氏こそ“脱・対米従属”や“脱・小泉政治”を実行できる唯一のプロ政治家とみなしているからです。しかしながら、一般有権者の頭脳構造は、小沢政治・小沢思想と小沢好き・嫌いが別々にインプットされています。彼らに世論調査するとき悪徳マスコミは意図的に、小沢好き・嫌いの情緒反応を引き出すよう、誘導すればよいのです、実に簡単です。本件、何人かの知識人からすでに世論調査の問題点が数多く指摘されています。悪徳マスコミはそれを承知で、世論調査を悪用しているわけです。
4.世論調査国民よ、悪徳ペンタゴンの隠された小沢攻略動機に気付け
悪徳ペンタゴンのマスコミが、世論調査国民を我田引水的に“嫌・小沢”に誘導する目的はただひとつ“小沢氏の無力化”です。彼ら悪徳ペンタゴンによる小沢無力化の動機は、(1)小沢氏がアンチ戦争屋で、脱・戦争屋(=脱・対米従属)を志向している。(2)小沢氏は、悪徳ペンタゴン日本人(米国戦争屋に協力することによって既得権益を得ている日本人)の売国的犯罪を暴こうとしているからです。
上記を読んで、自分が悪徳ペンタゴンに踊らされていると思った国民よ、自分が、なんてバカだった(墓穴を掘っている)のか、本ブログを読んで、気付いてください。
5.民主党は、悪徳マスコミの世論調査攻撃戦法を逆手に取った
支持率低下に悩んだ民主党執行部は、アンチ・民主の悪徳マスコミの世論調査の利害得失を冷静に研究して、支持率復活作戦を練ったと思われます。おそらく、浮動層国民が“嫌・小沢”であることを読み取ったのでしょう。そして、今回、小沢隠しの忍術戦法を実行、今のところ、図星となったわけです。
民主の世論調査逆手活用戦法に攻め手を失った悪徳ペンタゴンは、これにただちに反撃できなければ、7月参院選で、彼らの期待に反して民主大勝利の芽が出てきたのです。今は菅さんの女性スキャンダルを蒸し返すくらいしか、手がないでしょう(笑)。
折しも有権者の主力・30代、40代には、子供手当が支給され、彼らは政権交代の成果を実感しているでしょう。彼ら受益者は心の片隅で、子供手当の財源を気にしていますが、菅政権では、財源確保の事業仕分けをがんばった若手議員が多く登用され、もうすぐ訪れる選挙運動時、彼らが『官僚天下りの無駄使いをなくせば、消費税を上げなくても、財源は十分で、お釣りがくるほどだ!』(このロジックは詭弁ではなく正しい)と叫べばよいわけです。また特別会計の闇(注2)を突けば、消費税増税を目論む悪徳ペンタゴン官僚は大あわてです。その意味で今回、実によく計算された民主党の首相交代劇でした。
悪徳ペンタゴン一味の自民も官僚も、心底、まいったという心境にちがいありません。これで、自民から分離した新党は宙に浮き、その分、自民本体がさらに弱体化します。自民を支配しているベテラン政治家は年齢も高く、小沢氏と同じルーツをもつ利権屋イメージが払しょくできず、勝利は到底、おぼつかないでしょう。
6.小沢・鳩山コンビを裏切った世論調査国民:今度は民主に踊らされる番だ!
小沢・鳩山を裏切った世論調査国民よ、菅政権の民主は、依然として、あなたたちを論理的に説得する気はありません。その意味で、民主執行部も、悪徳マスコミも、本音では、あなたたちを“愚民”として扱っています。昨年、8月の衆院選のとき同様、あなたたちはまたも民主に踊らされるのです。悪徳ペンタゴンに踊らされるよりはるかにましですが・・・。
ところで小沢・鳩山コンビは、このような国民愚弄のだまし戦法をとらずに、国民に向って真摯に対応しようと努力してきましたが、世論調査国民は、依然として、鳩山氏決別のメッセージ『国民は聴く耳もたなかった』ということです。
ところで、育ちのよい鳩山首相が、前自民政権を批判することはほとんどありませんでしたね、みなさん思い出してみてください。記憶ありますか。その意味で、彼が、悪徳ペンタゴンや愚民から受けた傷は予想以上に深いでしょう。一方、悪徳ペンタゴン・自民の政治家は、口を開けば、鳩山氏の批判ばかり、お前に言われたくないよ!鳩山氏をさんざん、批判した奴よ(自民の人間、マスコミの人間、ネットウヨ含む)、人間として許せない、失礼だよ。
いずれにしても、世論調査国民のあなたたちが、今後も政治を情緒的にしか理解しないのであれば、つねに時の政権から利用され、結局、国民全体が損をするのです。その被害は、あなたたちのみならず、われわれ国民全員に及びます、正直、大迷惑です。
ちなみに、2005年、郵政民営化選挙のとき、小泉フィーバーに踊ったみなさん、その後、日本はよくなりましたか、間違いなく、貧乏になりましたね(注3)。対米隷属小泉政権時代、われわれの国富が、ステルス米国戦争屋に、こっそり30~40兆円規模で奪い取られ、イラク戦争に浪費されたのです(注4)。この事実を決して忘れないでください。愚民は愚政しか生まない。
注1:本ブログNo.124『小沢・鳩山コンビの誤算、それは世論調査国民の裏切り』2010年5月11日
http://blogs.yahoo.co.jp/hisa_yamamot/13816780.html
注2:特別会計(純計176.4兆円:平成22年度)、ウィキペディア参照
特別会計のうち、資金特別会計で行われる米ドルの買い支え(=米国債購入)をちょっと控えれば、子供手当の財源くらいは簡単に捻出できる。この真実を国民(=愚民)にいかに隠蔽するかが、悪徳ペンタゴン・マスコミの使命となっている。
注3:ベンチャー革命No.251『日本国民はなぜ、貧乏化しているのか』2008年1月4日
http://www.geocities.co.jp/SiliconValley-Oakland/1386/mvr251.htm
注4:ジョセフ・E・スティグリッツ、リンダ・ビルムズ[2008]『世界を不幸にするアメリカの戦争経済』徳間書店、p201
付記:米国イラク戦争における日本の直接負担は3070億ドル(30数兆円)で、イラク戦争当時の小泉政権時代、日本政府の異常な外貨準備高増=米国債購入(30~40兆円増)と金額的に一致する。1000兆円(10兆ドル)規模の財政赤字累積抱える米国連邦政府から日本政府への米国債(借入)の返済は行われていない。
ベンチャー革命投稿の過去ログ
http://www.geocities.co.jp/SiliconValley-Oakland/1386/melma.htm
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【14】「菅政権「脱小沢人事」に隠された小沢の思い」
「永田町異聞」から貼り付けます。
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2010年06月05日(土)
「菅政権「脱小沢人事」に隠された小沢の思い」
昨日、新総理となった菅直人を小沢一郎は遠ざけている。いや、遠ざかっている。
今、菅直人と会うわけにはいかないだろう。人事に介入、再び小沢院政、新政権にも影響力・・・書きたい放題、書かれるのは分かりきっているのだ。
あえて、菅直人と距離を置くことで、新政権の立ち上がりを順調に進め、「傀儡」などとカケラも思わせないようにコトを運ばなければ、鳩山由紀夫ともども辞任した意味はない。
出来レースの代表選と思われないため、小沢自ら田中真紀子に出馬を要請した。菅、樽床に加え田中が出れば代表選が派手になるという考えもあっただろう。
田中真紀子は断ったが、小沢が田中に要請したという事実が側近や田中の口を通して外へ出るだけでも無意味ではなかったはずだ。
小沢グループは独自の候補者擁立に失敗した。いったん樽床支持に傾きかけたが、反対意見もあり、自主投票を決めた。そういう報道は、菅直人にとって決してマイナスではなかった。
「小沢グループ」と「非小沢グループ」の対立の演出は、今の民主党には欠かせない。果たして、代表選の結果は菅直人291票、樽床伸二129票という絶妙のバランスになった。
鳩山とともに小沢が幹事長を辞めたとき、暗黙のうちに新しい政権の骨格はできていた。
参院選を前に、いわゆる「非小沢」色の政権をつくることで民主党の危機を救う。これが、いわば大局観だ。
首班指名を行う昨日の衆院本会議場。菅は、先に着席していた小沢に一瞥もくれず、自席に向かった。
携帯では連絡を取り合っている。小沢は「静かにしていただくほうがいい」という菅の考えを、複雑な心境ながら理解している。小沢がオモテに出れば叩かれることくらい百も承知だ。
むろん、小沢側近の心中はおだやかでない。党内で非主流の立場に追いやられる危機感がつのっている。
早くも、マスコミは仙谷官房長官、枝野幹事長内定と報じ、「ここまで露骨な人事をやるのか」という小沢側近の反発を伝えている。
小沢も、信服して自分についてくる愛弟子がかわいい。その怒りを吸収するため自らも怒って見せる器量が大将には求められる。
その意味で、今日の朝日新聞の、「小沢グループ猛反発」を伝える記事は興味深い。記事を時系列に並べなおし、筆者が勝手に不要と思った部分を削除して以下にまとめてみた。
前夜(3日夜)の小沢氏は荒れていた。独自候補の擁立に失敗したうえ、一新会は「樽床支持」ではまとまらなかった。小沢氏はこう憤ったという。
「何だ、一新会は。自主投票という体たらくは」
4日夜、小沢氏は都内の料理店に姿を見せた。「一新会」の幹部や樽床氏を擁立した40人あまりが集まっていた。小沢氏はこう語った。
「おれはもう幹事長じゃないけど、みんなでこれから頑張るために、おれもやることをやるぞ」
菅氏が参院選を乗り越えたとしても、9月には代表の任期満了を迎える。小沢グループはすでに、投票権を持つ党員・サポーターを積極的に集めている。小沢氏の「逆襲宣言」とも言える言葉に、出席者の一人は小沢氏の代表選立候補もあると受け止めた。
菅氏が仙谷、枝野を重用する姿勢が火に油を注いだ。小沢側近議員は「排除の論理だ。一致結束しなければならないときに、これでは選挙も勝てないし、党運営はうまくいかない」と漏らした。
新党や連立政権をつくっては壊してきた小沢氏。追い込みすぎて党が分裂する事態を恐れる党内の声もある。ベテラン議員の一人は「非主流派になれば(小沢グループの)150人で自民党と組むなんてことも考えかねない。菅さんもそこを考えてやらないと大変なことになる」と話す。
さて以上の記事から何が読み取れるだろうか。一新会のメンバーを鼓舞する大将としての心意気を小沢が示したことは確かだ。ここで士気を落とすわけにはいかない。
空中分解が迫る自民党と組むことはありえないが、菅新首相の人事を牽制する側近たちの気持ちもよく分かる。
しかし、彼らとて近視眼的思考には陥っていまい。ハラの底では、捲土重来を期して、しばらくは雌伏の時を過ごすことを受け入れざるをえないと心得ているのではないか。
ふつうのサラリーマンの家庭で育った菅直人に、94代総理大臣の座がめぐってきたことを、まずは前向きにとらえたい。
平成の22年間、鳩山由紀夫にいたる14人の総理大臣のうち、親が政官界と無縁であったのは、漁師の息子だった村山富市、写真館に生まれた海部俊樹くらいだろう。
とくに直近の4代は、祖父や父も総理をつとめた華麗なる系図の持ち主が連なった。しかし、鳩山由紀夫にはそれまでの総理のような尊大なふるまいはなかった。ぶら下がり会見にも記者たちに軽く一礼をしてのぞんだ。
次回の衆院選には出馬せず、政界を引退するという。惜しい政治家を失おうとしていることを日本人ははるか後世に思い知ることになるかもしれない。
菅直人は直情径行型のように見られがちだが、策士の一面も持ち合わせている。小沢氏との水面下のホットラインが途切れない限り、うまく政権運営をしていくことが可能だろう。
(転載貼り付け終了)
【13】「脱小沢人事強行なら愛称は「ほら吹き総理」に」
「植草一秀の『知られざる真実』」から貼り付けます。
(転載貼り付け開始)
2010年6月 5日 (土)
「脱小沢人事強行なら愛称は「ほら吹き総理」に」
第94代内閣総理大臣に菅直人氏が選出された。当初、6月4日中に組閣を終えて菅内閣が発足することが見込まれていたが、菅新総理の意向で、組閣は6月8日に先送りされた。
菅直人新総理としては、内閣の布陣を変えて、本格政権として菅内閣を発足させたいということだろう。
民主党役員人事、組閣が週明けに持ち越されたが、後顧の憂いなきよう、じっくりと時間をかけて人事案を練り上げるべきだ。
菅総理は早速、三つの大きな課題に直面する。
第一は、参院選に向けての体制を立て直すことである。メディアの集中攻撃により、鳩山内閣の支持率が一貫して低下した。とどめを刺したのが普天間問題での辺野古海岸破壊案に回帰したことだ。内閣支持率、政党支持率がともに最低値に低下し、参院選での惨敗が免れがたい状況に陥った。
菅総理の第一の課題は、民主党の体制を立て直し、主権者国民の支持回復を実現することである。民主党代表選が迅速かつ効果的に実施され、民主党に対する支持率低下には歯止めがかかった可能性が高い。改革政党としての民主党のイメージを再生できれば、主権者国民の支持は急回復する可能性がある。
第二は、直面する課題に的確に対応することである。鳩山内閣が総辞職に追い込まれた直接の原因は普天間問題で、主権者国民の意思を尊重しなかったことにある。普天間問題はそもそも極めて困難な課題であったが、鳩山総理は県外移設を公言したからには、最後まで意志を貫かねばならなかった。
菅政権は鳩山内閣が米国と共同声明を発表してしまったあとを引き継ぐから、当面は、日米合意を踏まえなければならないが、早急に新政権としての対応を迫られることになる。
一部報道は、菅新総理の「日米共同声明を踏まえて」との発言を、新政権が「鳩山内閣が米国と合意した内容を踏襲する」と報じているが、言葉の拡大解釈である。
沖縄では本年11月に知事選が実施される。辺野古海岸破壊工事を許可する候補者は知事選で必ず敗北する。日米合意があっても、沖縄県知事の許可がなければ海岸破壊工事には着手できない。
この状況を踏まえて、新政権は普天間問題について、実現可能性のある代替案を示さねばならない。その際に、海兵隊拠点の海外移設の方針を明示するのかどうかが焦点である。
菅新総理は、かつて米軍基地問題について、海兵隊の国内駐留は必要でないとの基本認識を保持していることを明言している。この発言が菅新総理の基本認識を示していると考えられるが、この基本認識に沿って、海兵隊拠点の海外移設の方針を米国との交渉のなかで実現できるか。注目される。
また、政局の陰に隠れて意識が低下しているが、国民生活の視点から見れば、経済運営での適切な対応が喫緊の課題である。2008年後半から2009年前半にかけての急激な世界経済悪化に対して、主要国が積極的な経済政策対応を示して、危機が後退した。世界経済は緩やかな改善傾向を示している。
しかし、サブプライム危機の根は深く、その後遺症の一環として、欧州で深刻な波乱が広がっている。表面的には南欧諸国の財政危機が広がっており、財政の健全性回復が求められているが、問題全体の裏側には、EUの財政政策否定論が重い影を落としている。
EUは財政発動を避けて、通貨下落で景気後退をしのごうとしているとも考えられるが、この発想は世界大恐慌を招いた通貨切り下げ競争=近隣窮乏化政策と軌を一にするものであり、大きな危険を内包するものである。この点につては、『金利・為替・株価特報』2010年5月28日号を参照賜りたい。
菅新総理は、鳩山内閣での財務相を務めたが、財務省の緊縮財政路線に吸引される傾向を強めてきた。このことが、鳩山政権内部での経済政策運営路線をめぐる内部対立の一因になった。
結論から言えば、菅氏が主張してきた近視眼的な財政収支改善優先の政策は極めて危険である。欧州の緊縮財政の主張とも重なる部分がある。
私は放漫財政を主張したことは一度もない。常に中長期の財政健全性を重視し続けてきた。しかし、短期の経済政策運営における近視眼的な財政再建原理主義は「百害あって一利なし」であることを強調し続けてきたのだ。この点を菅新総理が誤れば、菅新政権は経済問題を背景に崩壊に追い込まれるだろう。
第三の課題は、民主党の挙党態勢を確立することである。菅新総理は代表選で民主党がひとつになって参院選に立ち向かうことを宣言した。その直後の党人事、組閣で挙党態勢を確立しないなら、新政権就航時点で「うそつき総理」、「裏切り総理」のレッテルを貼られることになる。
鳩山政権は小沢-鳩山連合の勝利によってもたらされたが、鳩山総理は挙党態勢を構築するために、反小沢陣営の中心人物を主要閣僚に起用して厚遇した。挙党態勢を重視したからである。
しかし、反小沢陣営の議員に対米隷属派議員が多く、これらの議員に外務相、沖縄担当相などの職責を与えた結果、普天間問題で米国に言いなりの対応が示されてしまった。また、八ッ場ダムの工事中止が公約に掲げられ、前原国交相は就任直後に工事中止を宣言したが、その後、地元住民の強い反発に遭い、工事は継続されたままになっている。この問題もそのまま手つかずで放置されている。
民主党国会議員423名のうち、小沢一郎氏に近いグループが120名強存在する。3分の1が小沢氏グループである。小沢一郎氏を敵対視する既得権益勢力=悪徳ペンタゴンは、「脱小沢」などの表現で、菅新体制における小沢氏グループ人脈排除を誘導しようとしているが、これこそ反民主主義の行動である。
政権交代実現の最大の功労者は小沢一郎氏である。また、120名の小沢氏グループの国会議員が存在することは、それだけ多くの主権者国民が小沢氏グループを支援していることを物語る。
主権者が国民であるとの大原則を踏まえれば、「脱小沢」だの「非小沢」だのの発言が血迷った妄言であることは歴然としている。
菅直人新総理が「挙党一致」を掲げながら、政権発足時点から小沢氏人脈を排除するなら、菅総理は出発時点から「うそつき総理」、「裏切り総理」、「二枚舌総理」の汚名を伴ってゆかねばならないことになる。
官房長官に仙谷由人氏を起用するなら、党幹事長は全党的な信頼を得られる人物を起用するべきである。
主権者は国民である。主権者国民は昨年8月30日の総選挙で、民主党の小沢-鳩山-菅のトロイカ体制を支持して政権交代の偉業を実現させたのである。この原点を忘れ、主権者国民の意思を踏みにじる行動を菅新総理が示すなら、その責めは必ず自分自身に跳ね返ることを忘れてはならない。
菅新総理は言行一致で挙党態勢を確立し、主権者国民が政権交代に託した日本政治刷新の大きな課題を実現してゆかねばならない。
(転載貼り付け終了)
【12】「菅首相の誕生:参院選まで対・米国戦争屋防衛内閣となるか」
「新ベンチャー革命」から貼り付けます。
(転載貼り付け開始)
2010年6月4日 No.137
「菅首相の誕生:参院選まで対・米国戦争屋防衛内閣となるか」
1.鳩山首相ワンポイント・リリーフというシナリオ的中
昨年2009年12月1日の拙稿・本ブログにて、鳩山政権の行方を占っています(注1)。それによれば、以下のように、当時、3つのシナリオが描けました。
(1) 鳩山首相献金疑惑追及は、日本の親・戦争屋=CIAの日本人(反鳩山派)が勝手にやっているのみであり、本家の戦争屋=CIAはノータッチである。
(2) 鳩山首相はもともとワンポイント・リリーフであり、近未来、前原氏もしくは別の親・戦争屋=CIA系民主党政治家に首相のポストを明け渡すシナリオが動いている。
(3) 鳩山首相はアンチ戦争屋と思われているので、親・戦争屋=CIAに変節するジェスチャーをして戦争屋=CIAからの正面攻撃をかわす。
さらに、筆者は、昨年12月時点にて、水面下でシナリオ(2)が動いていると予想しました。その通り、鳩山首相は、2010年6月2日、8ヶ月半の短命にて、首相の座を降りてしまいました。上記、(2)のシナリオ予想が当たって、喜ぶべきか、嘆くべきか、迷ってしまいます。
なお、上記、(1)および(3)のシナリオも、まったく見当はずれではないと思います。
2.電光石火の早業、菅直人新首相誕生
2010年6月2日、鳩山首相が突然、辞意表明、6月4日、早くも、後任に菅直人氏が第94代の新首相に選出されています。しかも、密室談合ではなく、当て馬の対抗馬を立て、民主党内での民主主義的手続きを踏み、正統に民主党党首を選出した後、電光石火の早業で菅新首相が6月4日午後、衆参両院本会議で認証を受けました。この間、民主党内はアンチ小沢議員を含み、見事に統制が取れていました。それを横目に野党自民党はさぞかし腰を抜かして驚いたことでしょう。
菅氏は早速、仙石氏(親米派)を官房長官に任命しています。この一連の動きは、誰かが予めシナリオを描いており、シナリオ通りに進行しています。
事前に、大手マスコミは、鳩山辞任サプライズも、菅首相シナリオもまったく嗅ぎ付けることができていませんでした。したがって、このシナリオは、悪徳マスコミ(悪徳ペンタゴンの一味)の埒外で練られてきたことは確かです。
菅内閣の組閣は、小沢・鳩山色を一変させ、事業仕分けで活躍した親米派(行革推進派)中心となりそうです。米国戦争屋ジャパンハンドラーから見て、民主党内小泉シンパ的政権に見えるので、アンチ小沢・鳩山だった大手マスコミ(戦争屋のロボット)によるアンチ民主バッシングは鎮静化するとみられます。
3.対・米国戦争屋防衛政権の誕生
2006年以降(ポスト小泉以降)、民主党は日本を実質支配する米国戦争屋の行動原理をよく研究し、最近の戦争屋は、自民、民主にかかわらず、対米完全従属政権であった小泉政権をベンチマーク(比較対象の基準)にしていると気付いたのでしょう。
戦争屋の基準にはずれると、彼らは、日本国内に飼っている闇の謀略部隊や、配下の日本の大手マスコミ・親米官僚を動かして、ありとあらゆる手段で、ときの政権に攻撃をかけてくることもわかりました。
安倍政権(自民)しかり、福田政権(自民)しかり、麻生政権(自民)しかり、そして鳩山政権(民主)しかりです。戦争屋にとって、政党は関係ないのです。親・戦争屋か、アンチ戦争屋かが判断基準なのです。
戦争屋がどれほど、ときの政権に攻撃を仕掛けても、国民がそれに惑わされず、信念をもって、応援すれば、何も怖くはないのですが、現実に、多くのお人好し国民は、戦争屋の動かすロボット(悪徳マスコミ)の扇動にまんまと引っかかることもよくわかりました。
こういう日本人も1票をもっているので、民主党も背に腹は変えられません。とにかく、参院選に勝つまで、悪徳マスコミ(戦争屋の奴隷)の攻撃をかわすことを最優先しています。
4.前原首相ではなく、菅首相カードは、民主党が譲れるギリギリの限界だった
米国戦争屋は、民主党内の小泉二世のような前原氏を首相にすれば、もっと大満足だったのでしょうが、民主党としては、そこまで、露骨な人事には踏み切れなかったということでしょう。その代わり、菅内閣に小泉シンパをちりばめてごまかすしかありません。鳩山内閣でも同じ手を使ったのですが、うまくごまかせなかったのです。とにかく、参院選まで、ごまかせばよいのです。
5.悪徳マスコミはどう攻めるか
小沢・鳩山コンビ(アンチ戦争屋)という攻撃目標を失った悪徳マスコミは今後、どう攻めてくるのでしょうか。彼らは戦争屋のロボットですから、今、親分・戦争屋の顔色を窺っている最中でしょう。しがない貧乏性で、早速、菅氏のスキャンダルをあさっているようです。戦争屋から攻撃命令がでたときの準備をしているのでしょう。マスコミの下っ端は、戦争屋の基準がよく理解できず、民主を叩けば、戦争屋が喜ぶと誤解している連中も多いようです。ほんとうに煮ても焼いても食えない奴等です。
筆者の記憶によれば、菅さんはかつてKOS(カネ・まるまる・サケ)という、戦争屋謀略部隊の三大陥穽工作ツールのうち、真ん中のOでしくじったことがあります。小沢・鳩山コンビを落としたKでは、菅氏は年金未払いでやられたことがありましたが、完全なる冤罪でした。一回、頭を丸めて、四国お遍路霊場巡りをやっていました。中川昭一氏のようなSはないでしょう。いずれにしても、KOSのいずれかで落とされるリスクがもっとも低く、かつ、国民に知られている人材ということで、選ばれています。だから、悪徳マスコミも参院選までに、うまく攻撃できるかどうか、お手並み拝見です。
注1:本ブログNo.49『苦渋の戦争屋(=CIA)対策:鵺(ぬえ)となる民主党』2009年12月1日
http://blogs.yahoo.co.jp/hisa_yamamot/4244445.html
ベンチャー革命投稿の過去ログ
http://www.geocities.co.jp/SiliconValley-Oakland/1386/melma.htm
テックベンチャー投稿の過去ログ
http://www.geocities.co.jp/SiliconValley-PaloAlto/8285/column-top.html
(転載貼り付け終了)
【11】佐藤優 平成の悪党 小沢一郎
佐藤優の趣旨
普天間問題は、結局は、官僚の言うとおりするしか選択肢はないのだという、日本国民と政治家への見せしめである。
鳩山は、官僚につぶされた。
今、官僚クーデターが闇で進行中である。
菅により、民主党の官僚派(反小沢派)が力を増し、官僚の力がさらに増す。
アメリカは沖縄から撤退し、自衛隊が抑止力の役割を担うべき
小沢一郎は、平成の悪党になり討ち死にすることが歴史的役割
http://www.youtube.com/watch?v=TjDjRR7TZX0
http://www.youtube.com/watch?v=Bsc3XK9m7kg
http://www.youtube.com/watch?v=MKfURNQk1KI
http://www.youtube.com/watch?v=rt1F2d6M57E
【10】「菅直人民主党新代表選出と樽床伸二氏の名演説」
「植草一秀の『知られざる真実』」から貼り付けます。
(転載貼り付け開始)
2010年6月 4日 (金)
「菅直人民主党新代表選出と樽床伸二氏の名演説」
6月4日、民主党の代表選が実施され、菅直人氏が新代表に選出された。鳩山政権は同日午前総辞職したが、同日中に国会で内閣総理大臣の指名選挙が行われ、菅新代表は第94代内閣総理大臣に就任することになる。
代表選に際して、菅直人氏と樽床伸二氏の二名の立候補者が立候補演説を行った。樽床氏の気迫あふれる演説が民主党議員のみならず、多くの主権者国民の心に響いたのではないかと考えられる。
昨年8月30日の総選挙を通じて政権交代の大業が成就した。政権交代を牽引したのは、2006年4月に成立した小沢-鳩山-菅の民主党トロイカ体制だった。とりわけ、民主党を解党の危機から救出し、政権交代実現の布石を盤石に敷いたのは小沢一郎元民主党代表である。
振り返れば、2005年9月の総選挙で民主党は小泉自民党に惨敗した。郵政民営化を掲げる小泉元首相に対し、岡田克也代表が率いる民主党は、明確な政策方針を示すことができなかった。その結果として民主党は大敗し、岡田克也代表は引責辞任した。
後継代表に就任したのは前原誠司氏であった。2006年年初、小泉政権はホリエモン逮捕、輸入牛肉危険部位混入、耐震構造偽装事件、防衛施設庁汚職問題で窮地に追い込まれた。野党である民主党は攻勢を強めるべき局面であったが、偽メールをもとに小泉政権を追及する指揮を執ったのが前原誠司代表で、前原氏は引責辞任した。
2006年4月、民主党は文字通り解党の危機に直面した。この危機に代表に就任したのが小沢一郎氏である。危機のなかで火中の栗を拾ったのである。
小沢民主党は代表就任直後に千葉7区の衆院補欠選挙で奇跡の大逆転勝利を勝ち取った。その後、2007年7月の参院選で大勝利を収め、参議院第一党の地位を確保するとともに、参議院での野党過半数確保を実現した。そして、政権交代実現の直前にまで民主党を大躍進させたのである。
日本政治をこれまで支配し続けてきた既得権益勢力は、露骨な小沢一郎氏攻撃を継続した。2007年参院選での小沢一郎氏に対する激しいネガティブ・キャンペーン、2007年秋の大連立構想、2008年春の日銀幹部人事、2008年秋の民主党代表選などのすべての機会を通じて、小沢一郎氏の影響力を低下させようとする工作活動が展開された。しかし、小沢一郎氏はこれらの謀略を乗り越えて、民主党を軸とする勢力による政権樹立にむけて躍進を続けた。
いよいよ、政権交代実現が視界に入った昨年3月3日、史上最大の政治謀略が仕掛けられた。小沢一郎民主党代表の公設第一秘書である大久保隆規氏が突然逮捕されたのである(三三事変)。
このような政治謀略に対しては、徹底して毅然と闘うことが基本である。小沢一郎氏は不正な検察権力行使に対して正々堂々と闘う方針を示したが、メディアによる土石流のような集中攻撃が総選挙に与える影響を勘案して、筋を曲げて代表職を辞した。
この小沢一郎氏の意思を受け継いだのが鳩山由紀夫前代表だった。その結果として、昨年8月30日の総選挙で見事に政権交代の大業が成就したのである。
しかし、既得権益勢力との闘いはまだ残されていた。本年夏の参院選である。この参院選に勝利して初めて、安定した政権基盤が確保され、2013年までの衆院任期をフルに活用することが可能になる。
既得権益勢力は、日本政治刷新を阻止するために、激しい新政権攻撃を継続した。三三事変での裁判では、三三事変そのものが政治謀略であったことを裏付ける事実が明らかになった。大久保隆規氏の政治資金処理が法律的に何ら問題ではないことが裁判の証言で明らかになったのである。
検察は窮地を脱するためにさらなる暴走を重ねた。これが本年1月15日の石川知裕衆議院議員などの逮捕であった(一一五事変)。これらの政治謀略と連携するメディアの激しいネガティブ・キャンペーンにより、小沢一郎氏に対するネガティブなイメージが定着させられたが、その明確な根拠は存在しない。
鳩山内閣が総辞職に追い込まれた直接の原因は普天間問題での政策運営の誤りにあった。その結果として、今回の代表選が実施されることになったのである。
民主党の現下の最大の課題は、悪徳ペンタゴンとの最終決戦である本年夏の参院選に勝利することである。参院選に勝利して初めて日本政治刷新の大事業を本格的に進展させることができる。
樽床氏は演説のなかで、二つの重要なメッセージを示した。
第一は、「ピンチは最大のチャンスである」こと。
民主党は昨年も総選挙直前に最大のピンチを迎えた。このピンチに対して、小沢一郎民主党代表は、我が身を捨てて党を救う道を選んだ。この柔軟で高等な無私の行動がなければ、総選挙での民主党大勝はあり得なかった。
今回も民主党は危機に直面した。危機に直面した最大の理由は、既得権益勢力=悪徳ペンタゴンが民主党攻撃を継続してきたことにある。卑劣な政治謀略ではあるが、現実に勝利するには、悪とも敢然と立ち向かわねばならないのである。
今回の鳩山総理、小沢幹事長辞任は、昨年同様、ピンチをチャンスに変える我が身を犠牲にする行動であった。
樽床氏が示した第二のメッセージは、政権交代実現の最大の功労者である小沢一郎前幹事長、鳩山由紀夫内閣総理大臣に感謝するとともに、その自己犠牲の意思を尊重し、民主党が一致結束することの重要性を示したことである。
民主党内部には、かつ民主党を解党の危機に追い込んだ張本人たちを中心に小沢一郎氏を排除しようとの行動が強まってきた。これらの議員は思い上がりもいい加減にするべきである。政権交代を実現した主役は議員ではない。主権者国民である。
主権者国民は小沢-鳩山-菅の民主党トロイカ体制が運営した民主党を支持し、政権交代の偉業を実現させたのである。この現実をも踏まえず、自己の利益だけを追求する民主党内反党主義者を主権者国民は排除したいと願っているのだ。これらの悪党の代表が渡部恒三氏である。
樽床氏の挙党一致の呼び掛けに対して、菅直人氏も「ノーサイド」と応じ、挙党一致の方針を明示したことが最重要である。
菅直人新代表は、演説の冒頭で、鳩山前総理、小沢一郎前幹事長を政権交代実現の最大の功労者であることを適正に認識する見識を示した。
このことを踏まえて、菅直人新代表は民主党挙党一致体制を構築しなければならない。樽床氏が訴えたように、「好きだ嫌いだで危機を乗り越えることはできない」のである。好きだ嫌いだと騒いでいる人々は、頭を冷やし、深く反省するべきである。
日本政治刷新に向けての第二幕が開いた。ピンチは最大のチャンスである。今回の代表選で示されたメッセージのなかに、党を再生させる重要な鍵が多く含まれていた。
菅直人新代表兼新内閣総理大臣にとっては、民主党の挙党一致体制を賢明に構築することが最初の最重要任務になる。遺漏なき対応が強く求められる。
(転載貼り付け終了)
【9】「菅首相の誕生:参院選まで対・米国戦争屋防衛内閣となるか」
「新ベンチャー革命」から貼り付けます。
(転載貼り付け開始)
2010年6月4日 No.137
「菅首相の誕生:参院選まで対・米国戦争屋防衛内閣となるか」
1.鳩山首相ワンポイント・リリーフというシナリオ的中
昨年2009年12月1日の拙稿・本ブログにて、鳩山政権の行方を占っています(注1)。それによれば、以下のように、当時、3つのシナリオが描けました。
(1) 鳩山首相献金疑惑追及は、日本の親・戦争屋=CIAの日本人(反鳩山派)が勝手にやっているのみであり、本家の戦争屋=CIAはノータッチである。
(2) 鳩山首相はもともとワンポイント・リリーフであり、近未来、前原氏もしくは別の親・戦争屋=CIA系民主党政治家に首相のポストを明け渡すシナリオが動いている。
(3) 鳩山首相はアンチ戦争屋と思われているので、親・戦争屋=CIAに変節するジェスチャーをして戦争屋=CIAからの正面攻撃をかわす。
さらに、筆者は、昨年12月時点にて、水面下でシナリオ(2)が動いていると予想しました。その通り、鳩山首相は、2010年6月2日、8ヶ月半の短命にて、首相の座を降りてしまいました。上記、(2)のシナリオ予想が当たって、喜ぶべきか、嘆くべきか、迷ってしまいます。
なお、上記、(1)および(3)のシナリオも、まったく見当はずれではないと思います。
2.電光石火の早業、菅直人新首相誕生
2010年6月2日、鳩山首相が突然、辞意表明、6月4日、早くも、後任に菅直人氏が第94代の新首相に選出されています。しかも、密室談合ではなく、当て馬の対抗馬を立て、民主党内での民主主義的手続きを踏み、正統に民主党党首を選出した後、電光石火の早業で菅新首相が6月4日午後、衆参両院本会議で認証を受けました。この間、民主党内はアンチ小沢議員を含み、見事に統制が取れていました。それを横目に野党自民党はさぞかし腰を抜かして驚いたことでしょう。
菅氏は早速、仙石氏(親米派)を官房長官に任命しています。この一連の動きは、誰かが予めシナリオを描いており、シナリオ通りに進行しています。
事前に、大手マスコミは、鳩山辞任サプライズも、菅首相シナリオもまったく嗅ぎ付けることができていませんでした。したがって、このシナリオは、悪徳マスコミ(悪徳ペンタゴンの一味)の埒外で練られてきたことは確かです。
菅内閣の組閣は、小沢・鳩山色を一変させ、事業仕分けで活躍した親米派(行革推進派)中心となりそうです。米国戦争屋ジャパンハンドラーから見て、民主党内小泉シンパ的政権に見えるので、アンチ小沢・鳩山だった大手マスコミ(戦争屋のロボット)によるアンチ民主バッシングは鎮静化するとみられます。
3.対・米国戦争屋防衛政権の誕生
2006年以降(ポスト小泉以降)、民主党は日本を実質支配する米国戦争屋の行動原理をよく研究し、最近の戦争屋は、自民、民主にかかわらず、対米完全従属政権であった小泉政権をベンチマーク(比較対象の基準)にしていると気付いたのでしょう。
戦争屋の基準にはずれると、彼らは、日本国内に飼っている闇の謀略部隊や、配下の日本の大手マスコミ・親米官僚を動かして、ありとあらゆる手段で、ときの政権に攻撃をかけてくることもわかりました。
安倍政権(自民)しかり、福田政権(自民)しかり、麻生政権(自民)しかり、そして鳩山政権(民主)しかりです。戦争屋にとって、政党は関係ないのです。親・戦争屋か、アンチ戦争屋かが判断基準なのです。
戦争屋がどれほど、ときの政権に攻撃を仕掛けても、国民がそれに惑わされず、信念をもって、応援すれば、何も怖くはないのですが、現実に、多くのお人好し国民は、戦争屋の動かすロボット(悪徳マスコミ)の扇動にまんまと引っかかることもよくわかりました。
こういう日本人も1票をもっているので、民主党も背に腹は変えられません。とにかく、参院選に勝つまで、悪徳マスコミ(戦争屋の奴隷)の攻撃をかわすことを最優先しています。
4.前原首相ではなく、菅首相カードは、民主党が譲れるギリギリの限界だった
米国戦争屋は、民主党内の小泉二世のような前原氏を首相にすれば、もっと大満足だったのでしょうが、民主党としては、そこまで、露骨な人事には踏み切れなかったということでしょう。その代わり、菅内閣に小泉シンパをちりばめてごまかすしかありません。鳩山内閣でも同じ手を使ったのですが、うまくごまかせなかったのです。とにかく、参院選まで、ごまかせばよいのです。
5.悪徳マスコミはどう攻めるか
小沢・鳩山コンビ(アンチ戦争屋)という攻撃目標を失った悪徳マスコミは今後、どう攻めてくるのでしょうか。彼らは戦争屋のロボットですから、今、親分・戦争屋の顔色を窺っている最中でしょう。しがない貧乏性で、早速、菅氏のスキャンダルをあさっているようです。戦争屋から攻撃命令がでたときの準備をしているのでしょう。マスコミの下っ端は、戦争屋の基準がよく理解できず、民主を叩けば、戦争屋が喜ぶと誤解している連中も多いようです。ほんとうに煮ても焼いても食えない奴等です。
筆者の記憶によれば、菅さんはかつてKOS(カネ・まるまる・サケ)という、戦争屋謀略部隊の三大陥穽工作ツールのうち、真ん中のOでしくじったことがあります。小沢・鳩山コンビを落としたKでは、菅氏は年金未払いでやられたことがありましたが、完全なる冤罪でした。一回、頭を丸めて、四国お遍路霊場巡りをやっていました。中川昭一氏のようなSはないでしょう。いずれにしても、KOSのいずれかで落とされるリスクがもっとも低く、かつ、国民に知られている人材ということで、選ばれています。だから、悪徳マスコミも参院選までに、うまく攻撃できるかどうか、お手並み拝見です。
注1:本ブログNo.49『苦渋の戦争屋(=CIA)対策:鵺(ぬえ)となる民主党』2009年12月1日
http://blogs.yahoo.co.jp/hisa_yamamot/4244445.html
ベンチャー革命投稿の過去ログ
http://www.geocities.co.jp/SiliconValley-Oakland/1386/melma.htm
テックベンチャー投稿の過去ログ
http://www.geocities.co.jp/SiliconValley-PaloAlto/8285/column-top.html
(転載貼り付け終了)
【8】「鳩山辞任の真相と画一報道のギャップ」
「永田町異聞」から貼り付けます。
(転載貼り付け開始)
2010年06月03日(木)
「鳩山辞任の真相と画一報道のギャップ」
胸騒ぎとでもいうのだろうか。首相補佐官、中山義活は6月1日の夜更け、公邸を訪ねた。
風呂から上がってきた鳩山首相は、中山にこう語ったそうだ。
「長い間ありがとう。私は雨天の友を大切にする。これからも一緒にがんばろう」
逆境のときにも変わらず支えてくれる「雨天の友」中山に、深夜の静寂のなかで、首相は何を伝えたかったのか。
中山は言う。「長いつき合いですから感じるものがありました。ひょっとしたら、と思いました」
6月1日の当ブログ「鳩山首相は覚悟を決めているのではないか」で、その前日の5月31日に小沢幹事長、輿石参院議員会長と会談したさいのやりとりを、筆者はこう推測した。
鳩山首相は小沢幹事長らに何らかの意思を伝え、あとの判断を委ねるつもりだったのだろう。首相という地位に執着するつもりがないこと。それを、どういう表現かは分からないが二人に伝えたのではないか。
実際に、鳩山首相は5月31日の会談のさい、二人に「辞める意思」を打ち明けたと会見で語っている。
このときにほぼ、鳩山、小沢の辞任への流れが決まったといっていい。
大方のメディアが言うように「道連れ」とか、小沢が鳩山を「見限った」とか、そんな問題ではない。党代表である首相が辞めれば、幹事長も辞める。それがふつうである。
この二人の退陣がどのように影響するか、党にとってプラスになるのかどうか。それを考える時間をもう一日とって、6月1日の鳩山、小沢、輿石の三者会談で結論を出したのだ。
鳩山首相の表情、親指を立てるなどのいつもと違うふるまい。テレビで大写しになる映像を冷静に見ているわれわれ視聴者は、そこから「鳩山の覚悟」を読み取ることができる。
鳩山由紀夫という人物の日頃のものの考え方や、行動パターン、人柄もじっくり考慮に入れる余裕もある。
しかし、現場でさまざまな情報の渦に巻き込まれている記者や議員たちが、目の前で展開している現実を正確にとらえるのはきわめて難しい。
それが現場の怖さである。現場で分かることは多いが、現場では分からないこともある。
1日の三者会談のあと、平野官房長官、細野豪志組織委員長はともに「継続協議」を強調、小沢幹事長も「継続協議する」とのコメントを出しただけで、記者団の質問には答えなかった。
一方で、まだ「私と幹事長は辞める」と明かせない鳩山首相は「がんばっていきたい」と言うほかない。
そこでメディアは「首相続投に強い意欲」と報じ、すべての記事がその方向に流れる。党側の「鳩山おろし」の動き、それに抵抗する鳩山総理というステレオタイプな筋書きが、まるで事実であるかのごとく世間に広がっていく。
このように人間や政治という複雑な生き物に対する画一的なモノの見方、それに基づく記事の中身が、いかに事実と違っているかを感じさせてくれたのが、昨日の鳩山首相「辞任表明」演説、ならびにその後の会見だった。
記者は人の話を聞いて書く。他社に出し抜かれないよう素早く記事にする。さまざまな情報を頭のなかにしばらく寝かせ、熟成させ、自分なりの思考をめぐらせるという習慣も、時間的ゆとりもない。
大量に垂れ流されるメディアの情報のなかから、必要なものと不要なものを嗅ぎ分けるのはわれわれ受け手が心すべき問題なのかもしれない。
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【7】「日本政治刷新第二幕に元祖刷新派菅直人氏登場」
「植草一秀の『知られざる真実』」から貼り付けます。
(転載貼り付け開始)
2010年6月 3日 (木)
「日本政治刷新第二幕に元祖刷新派菅直人氏登場」
昨年8月30日の総選挙を通じて政権交代の大業が成就した。政権交代を牽引したのは、2006年4月に成立した小沢-鳩山-菅の民主党トロイカ体制だった。
日本政治刷新勢力は決戦の総選挙に大勝利を収め、日本の歴史上、初めて民衆の力による政権樹立が実現した。
しかし、もうひとつの決戦が残されている。2010年夏の参院選である。政治刷新勢力による新政権は衆議院で圧倒的多数を確保したが、参議院では過半数を辛うじて確保する勢力しか有していない。
これまで日本政治を支配してきたのが米・官・業のトライアングルである。このトライアングルの代理人として活動してきたのが利権政治屋と御用マスメディアであった。米官業に政電を加えた五者=悪徳ペンタゴンが日本政治を支配し続けてきた。
昨年9月の鳩山政権樹立は悪徳ペンタゴンの手から政治権力、政治利権を剥奪するものであった。既得権益勢力である悪徳ペンタゴンは、権力奪還に向けて死に物狂いの活動を展開してきた。
旧支配勢力の中核を占めるのが米国である。米国は第2次大戦後の65年間、日本政治を支配し続けてきた。露骨な内政干渉と政治謀略を繰り返してきたのが米国の対日工作の真実である。
この点については、名古屋大学教授の春名幹男氏の名著
『秘密のファイル-CIAの対日工作-(上・下)』
秘密のファイル(下) CIAの対日工作
著者:春名 幹男
販売元:株式会社共同通信社
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あるいは、松本清張氏の名著
『日本の黒い霧』
日本の黒い霧〈上〉 (文春文庫)
著者:松本 清張
販売元:文藝春秋
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日本の黒い霧〈下〉 (文春文庫)
著者:松本 清張
販売元:文藝春秋
Amazon.co.jpで詳細を確認する
に詳しいので、ぜひご一読されたい。
米国が動員する対日工作の主役は、検察とマスメディアである。新政権粉砕を至上命題とする悪徳ペンタゴンは検察勢力とマスメディアを総動員して鳩山政権攻撃を続けてきた。
鳩山総理が辞意表明に際して小沢氏の「政治とカネ」の問題をクローズアップしたために、この問題が歪められた状態のまま、世間に残存することになることは、将来に大きな禍根を残す。この点は昨日付記事に記述した。
一般国民は小沢氏が巻き込まれている問題の詳細を知らない。「政治とカネ」にまつわるダーティーなイメージが土石流のように流布され、小沢氏は個人として、この激しい攻撃に対抗する術を持たない。小沢氏は定例記者会見などの場を用いて、可能な限りの説明責任を果たしてきたと思われるが、メディアが「説明責任が足りない」と毎日喧伝し続ければ、一般国民の脳にはそのようなイメージが刷り込まれる。
『週刊ポスト』誌が孤軍奮闘で官房機密費問題を取り上げているが、官房機密費を受領した新聞記者が多数存在することも明らかにされつつある。メディアが「説明責任」を強調するなら、メディア自身が説明責任を果たすべきであるし、疑惑のある言論人は十分な説明責任を果たすべきである。
三宅久之氏などは官房機密費100万円の受領をテレビ番組で自白したのであるから、即刻番組を降板すべきであり、本人が抵抗するなら、テレビ局が降板させるべきである。それ以外に重大なセクハラ事案で大学を解任された田勢康弘氏を番組キャスターとして起用し続ける厚顔無恥なテレビ局も存在する。
小沢氏が巻き込まれている「政治とカネ」問題は、政治謀略である可能性が極めて高い。通常は何らの問題ともされない事務上の取り扱いが、小沢氏の資金管理団体に限って犯罪扱いされているのである。
昨年の三三事変裁判では、逮捕、起訴された大久保隆規氏の無罪判決が動かしがたい状況が生じ、これを回避するために検察が石川知裕衆議院議員の逮捕、起訴というさらなる暴挙を重ねた可能性が高いのである。
詳しくは昨日付記事を参照賜りたい。
悪徳ペンタゴンは本年夏の参院選で与党を過半数割れに追い込み、政界大再編を実現しようとしている。米・官・業が引き続き日本の支配者として君臨する体制を堅持することを至上命題としている。この目的に照らして、排除しなければならない最重要ターゲットが小沢一郎氏なのである。
鳩山内閣の支持率が低下し、普天間問題での鳩山総理の判断ミスから、民主党は参院選を目前に、極めて厳しい状況に追い込まれた。このまま参院選になだれ込めば、悪徳ペンタゴンの思うつぼである。
こうした情勢判断を踏まえて小沢一郎氏が行動した。鳩山総理は続投の意思を強く保持していたのだと考えられる。しかし、両院議員総会での解任動議の可能性を知り、辞意を固めたのだと思われる。その際に、小沢氏にも同時辞任を求めたのだと思われる。
鳩山総理秘書の案件は確定したが、小沢氏秘書の問題は裁判係争中である。「無罪推定の原則」を重視し、両者を明確に区別することが本来求められた。
しかし、マスメディアが誤ったイメージ報道を繰り返しているから、選挙への影響という「実」の部分を考慮すれば、小沢氏がいったん表面から引くことは民主党にとっての得策であるとも考えられる。
こうした状況を背景に、菅直人氏が次期民主党代表、内閣総理大臣候補として浮上した。日本政治刷新の事業は100年に1度の大事業である。日本史上、初めて民衆の力による民衆のための政府を樹立しようとする試みである。
昨年8月以来の第一幕では、幕引き終了直前に悪徳ペンタゴンが猛烈な逆襲を演じ、日本政治刷新勢力が追い込まれて幕が終了したが、民主党代表選から第二幕が始まる。この第二幕の主役が菅直人氏になる可能性が高い。
日本政治刷新の課題は、
①対米隷属外交からの脱却
②官僚利権の根絶
③政治権力と大資本の癒着排除
の三つである。
この三大課題に取り組む総司令官として、菅直人氏以上に適任の人材はいない。巨大化した与党を統率するには、きめ細かな統治能力が求められる。菅直人氏がかつて民主党代表を務めた期間には、党内に不協和音が発生しなかったわけではない。
しかし、党代表を退き、多くの役職を経験することを通じて帝王学を身に付けたのではないかと期待される。菅直人氏が民主党新代表に就任することになる際には、政権交代実現の最大の功労者である小沢一郎氏とその同志に適切に対応することが不可欠である。小沢氏が了解するなら、小沢氏を副総理として閣内で処遇することを検討するべきである。
菅直人氏が小沢氏陣営と敵対して代表に就任するなら、民主党は確実に分裂に進むことになるだろう。日本政治が混乱の極に戻る可能性があり、賢明な選択ではない。とりわけ、菅直人氏が対米隷属勢力と手を結ぶことは許されない。菅直人氏の賢明な判断が求められる。
鳩山政権末期には、上記三大課題に対する取り組みが、いずれも大幅に後退した感を否めない。鳩山総理の辞任により、新たな体制がスタートするが、これを契機に日本政治刷新に向けてのエンジンがもう一度全開にされることが望まれる。
参院選まで残すところ一月になった。政権刷新により、日本政治刷新に向けての気運をもう一度取り戻さねばならない。
参院選を勝利で乗り越えれば、2013年までの3年の時間が手に入る。漫然と過ごせば3年はあっという間だが、この時間を使いこなせば、日本政治刷新の大事業も完遂可能である。
日本政治刷新を求める人々が力を結集して、最終決戦の参院選を勝ち抜かねばならない。
(転載貼り付け終了)
【6】「「植民地」から脱するために、必要なことはなんだろう?(追記)」
「渡瀬夏彦の「沖縄 チムワサワサ 日記」」から貼り付けます。
(転載貼り付け開始)
2010年06月03日
「「植民地」から脱するために、必要なことはなんだろう?(追記)」
けさ写真家・石川真生さんのブログhttp://blog.livedoor.jp/ishikawamao/を開いてみて、なるほどその通りだよなぁ、と思った。長年名護市へ撮影に通い続けている真生さんならではの、ウチナーンチュとしての実感が書かれていた。
民主党代表選びや参議院議員選挙より大切なのは、9月の名護市議選挙と11月の沖縄県知事選挙だというべきかもしれない。
そこで名護市には、すでに「アメリカの代理人」や「安保マフィア関係者」が入り込んで、市民や市議会への切り崩し工作に力を入れているという情報がある。「新基地建設反対」の意思が明確な人は別として、基地誘致に慎重だった人まで、札束でほっぺたピタピタされて、懐柔されたりグラつき始めているのだという。軍需、土建の利権が絡んで、おぞましい光景が繰り広げられているのかと思うとウンザリする。
フラフラする市議会議員も情けないが、何より憎むべきは、沖縄をあくまでわがまま放題の許される「植民地」にしておきたい日米政府周辺の安保マフィアでろう。
では、わたしたちは、いったい何ができるだろう。
「普天間基地危険除去」の名を借りた「辺野古・最新型出撃基地建設」のたくらみを、完全に断念させるために。
名護市や沖縄県の、新たな「植民地化」を進めさせないために。
「海にも陸にも絶対に基地は造らせない」と表明している稲嶺進・名護市長をしっかりと支えるために。
*
「新基地建設計画」を14年間押し付けられてきた地元は、辺野古・豊原・久志の辺野古周辺3区だけではない。名護市東海岸は、その3区と大浦湾をはさんで隣接する「二見以北10区」を含めた「久志13区」から成っている。そのことは、まだまだ全国的には知られていない。(追記:この計画によって大きな影響を受ける地域としては、名護市の南に位置する宜野座村松田区などもあげられる。なお、この記事のアップ当初の3区の地名が、辺野古・豊浦・久辺となっていました。訂正します。失礼しました)
青く美しい海と緑豊かな山とに抱かれた、「アメ」などしゃぶらされなくても、もともと「豊かな」場所。どんなに逆立ちしても都会では味わえない「心豊かな生活」のある地域である。
ジュゴンが回遊し、その餌場の「海草藻場」(海の中の牧草地帯のようなもの)があり、アオサンゴの大群落はじめ、希少生物の宝庫としての海が、住民のまさに眼前に広がる地域である。豊かな海は、間違いなく豊かな山が支えている。そういう土地である。
その地域に大規模自然破壊の最新型軍事基地を造ろうというのが、5月28日の「日米共同声明」の中身である。旧自公政権時代から、基本的に何も変わっていない、「実現不可能」なお粗末な計画なのである。
そこに小手先の訓練移転等「負担軽減策」をいくら付け加えたって、賢明なる名護市民、沖縄県民は、そんなごまかしに、だまされないのである。
わたしは今、東京に滞在しながらつくづく思う。
おのれの軸足を、少なくとも「心の軸足」をどこに置くべきか。
原点に立ち返りたいとしみじみ思う。
拠って立つべき場所は、永田町や霞が関なんかでは決してない。
名護市東海岸には、やむにやまれず基地建設反対運動に立ち上がった「地元住民」がいる。
それまで市民運動と無縁な暮らしを送っていた人たちが、96年に普天間移設候補地として名指しされてから、14年間も地道な運動を続けている。
旧自公政権の「アメとムチ」政策のおかげで、静かに暮らしていた地域の人びとは「賛成派」「反対派」に分断され、家族・親戚の間にさえ反目が起こった。この14年間の「心の被害」は、すでに甚大だ。それでも、信念を曲げずに辛抱強く、政府の横暴と対峙し闘ってきた人たちが、この名護東海岸に生活している。
その代表格が、当ブログにも何度か登場していただいている渡具知武清さん智佳子さん夫妻と子供たち。
渡具知ファミリーの「5月28日緊急集会」での訴えを、「ヘリ基地いらない二見以北10区の会」のホームページで読むことができる。ぜひご覧ください。
→http://kichi-iranai.jp/d_10kumovement/d_konsyu/20100530/20100530..html
さて、渡具知さんと同じ集落に住む名護市議会議員・東恩納琢磨さんも、わたしは13年前の市民投票の頃、取材で出会った人のひとりだ。きたる9月の市議選でも、絶対に当選してほしい人である(応援ゆたしく、です)。
琢磨さんは、97年の市民投票の直前に、それまで勤めていた土木会社を辞めた。生活のためとはいえ、基地建設誘致派の会社にいることは、自らの良心に照らして、できなかった。基地に頼らないシマおこしをしようと、ピンチをチャンスに変える発想の転換で、エコガイドの事業を起こし、ジュゴン保護活動に力を入れるようになっていった。国際的なネットワークに積極的にコミットして、新基地建設計画の理不尽さを訴えてつづけてきた。土木会社を辞めるとき、妻には「おれは出世はしないかもしれないけど、子供たちに誇れる生き方はできる」と告げていた。もちろん妻も親も、彼の心を理解し、そうして今の琢磨さんの活動がある。
わたしは、おのが胸に「普天間問題」に関する日米政府の仕打ちへのワジワジー(怒り、腹立たしさ)がたまり、沸点に達したように感じるとき、辺野古・大浦湾の美しい景色や、この地域に住む人たちの顔を思い浮かべる。その瞬間、ふっと肩の力が抜けて、自分のできる範囲で地道に頑張ろう、という気持ちになれる。
岡田克也外相は、つい最近も「伊波洋一・宜野湾市長が、地元普天間の危険除去のための県内移設に反対するのはおかしい」という意味の暴言を吐いて、市長はもちろん沖縄県民の怒りの炎に油を注いだ。アメリカに脅され外務官僚に取り込まれ、腰が引けたまま仕事らしい仕事もできず、あげくに彼は、沖縄に対して不満をぶつけてきたわけである。
岡田氏にひとつ、明らかな事実を、控えめに申し上げておこう。
伊波市長にも、「県内移設」に反対する多くの宜野湾市民、沖縄県民にも、名護市東海岸に住む人や、豊かな自然が傷つけられることに対して、その「痛み」を共有する能力がある。あなたには、それが皆無なのである。
沖縄の人びとは、そういうあなたの、日米同盟のために沖縄の人間が泣いたって当然、といわんばかりの悪しき「官僚的」体質を、とっくに見抜いている。そして、地元合意無視の「日米共同声明」発表の「A級戦犯」の一人としてのあなたを、多くの沖縄県民は、決して許さないだろう。
沖縄県民から全国民に対して投げかけられているのは、まず第一に、この「痛み」に対する想像力を、あなたは持てるのか持てないのか、というシンプルな問いである。
それを抜きにして、普天間「閉鎖・返還問題」を「移設問題」などとすりかえて、お茶の間の話題にしていること自体、ちゃんちゃらおかしいのである。
ああ、なんだかこのところ、お気楽な話題がめっきり減って、普天間問題ばっかり書いている。
わたしが利用しているこの「てぃーだブログ」には、「足あと」機能という便利なものがある。昨日一昨日の2日間は、なぜかたまたま、バスケットの琉球キングス関係者や、ハンドボールの琉球コラソンの選手や、世界ランカーのプロボクサーといったスポーツマンの皆さんが、当ブログへの訪問の印である「足あと」を集中的に残してくださっていた(つまり、その人たち、みーんな「てぃーだブロガー」なんですなぁ、、、それもすごいことです、、、笑)。
もしかしたら「おいおい、渡瀬は最近、スポーツのこと全然書いてないけど、大丈夫かねー」という意味かもしれないし、「おれたちだって、普天間問題、ちゃんと関心持ってるよー」という意味合いもあるかもしれない。いずれにしても、ありがとうございます。ときには、テレビでスポーツ観戦したり、楽しいこと考えつつ暮らしてますので、ご安心を。
皆さんのことも、今後また書かせてもらいたいと思ってますので。
お互い、地に足つけて、頑張っていきまっしょい。
本日も良き一日になりますように。
(転載貼り付け終了)