気になる記事の転載掲示板

◆巻頭言◆

新設されたこの掲示板(BBS)は、私、副島隆彦宛ての読者からの個人メールの転載サイトです。私の「今日のぼやき」ではとても対応できない状態になりましたので、このように拡張しました。

学問道場への入門許可の意味も含みます。別に自分は入門したい訳ではないという人もいるでしょうが。私宛てに挨拶を兼ねた簡略な自己紹介文を寄せてくれた人々と、ここの先進生たちとの情報共有の意味と更なる情報開示方針決定に従う趣旨もあります。以後は積極的に各掲示板の方へ書き込み投稿して下さい。(2001年4月1日記)
会員番号2370番 投稿日:2012/04/19 11:39

【235】田中角栄事件と小沢一郎事件の決定的な違いについて

田中角栄事件と小沢一郎事件の決定的な違いについて書いている文章を
「世川行介放浪日記」より転載します。
http://blog.goo.ne.jp/segawakousuke/e/d3cdb1a994380fe2959dc7d99ba66173

(転載貼り付けはじめ)
小沢裁判への雑感
2012年04月18日 17時34分02秒

 1976年、
 田中角栄という優れた政治家が、
 5億円の受託収賄罪と外国為替・外国貿易管理法違反の容疑で逮捕され、
 一審で有罪判決を受けて、控訴を重ね、やがて政治生命を失った。
 当時は、検察に象徴される「司法の正義」に、国民の多くは喝采をおくった。

 2011年になって、その弟子である政治家小沢一郎が強制起訴され、
 この4月26日に、判決が出る。

 無罪有罪は五分五分、というのが一般的な見方だが、
 僕は、これは無罪でなければならない、と思っている。

 それは、小沢支持陣営の立場から言うのではなく、
 「法の威厳」の立場から、そう思っている。
 戦いは、相手の状況と心理を読まなくては駄目なのだ。

 ネット荒野では、わめくだけが取り柄の「ネット壮士」たちが、
 論理性も何もない感情的刺激語を書き散らして与太をまいているが、
 僕が信頼に足る<知性>と思ってつき合って来て、
 かつては小沢一郎に好意的で、今は小沢一郎に懐疑的な人たち、
 (たとえて言うなら、「島根のI君」のような人たちのことだが、)
 彼らに、最近、「この裁判をどう思うか?」と訊いた。
 すると、
 彼らは、一様に、
「小沢一郎がどうとかこうとかではなく、
 これだけ証拠のない裁判で有罪を出すことは出来ないだろう。
 それをやったら、自分たちは、もう、この国の法を信じられなくなる」
 という回答を返してきた。

 やっぱりな、
 と思った。

 おそらく、
 ここが、この小沢裁判の判決において、一番の問題点なのだ。

 小沢一郎を抹殺するために、有罪判決を出すことは、
 それは、それほど難しいことではないはずだ。
 執行猶予付きの有罪判決。罰金刑。公民権停止。
 これは、出来る。
 田中角栄はこの抹殺手法で政治生命を剥奪された。

 あれから
 30年ほどの歳月が流れたが、
 おそらく、小沢一郎を強制起訴して、ある時期まで、司法官僚たちは、
 30年経っていても、まだ田中角栄の時の手法が使える。
 司法には、それだけの威厳と、国民からの信頼がある。
 と思っていたはずだ。

 しかし、今回の小沢裁判を冷静に検証すると、
 田中事件は宗主国米国の強い意向から始まったものであるが、
 今回の小沢一郎事件の発端にあったのは、
 小沢一郎が、戦後理念の一つである「三権分立」を重んじ、
 国会答弁に内閣法制局を出さない。と言ったことだ。
 ここは、決定的な相違だ。

 
 小沢一郎の主張は至極真っ当なものであった。
 三権分立は<戦後理念>の核の一つであり、戦後日本の骨格であった。
 著しい風化の中で、その実務担当者にすぎない法務官僚たちが、
 法を縦にとって国家運営に口を挟みすぎたのは、
 三権分立を損なう行動だった。
 だから、まず政治の場から三権分立の原点に戻せ、と主張する小沢一郎は正しかった。

 が、
 これまで法によってこの国の政治に深く関与していた法務官僚にとっては、
 小沢一郎は、いくら殺しても殺し足りないくらいに「憎い男」になった。
 そして、事実、
 法権力のありったけを駆使して、「小沢抹殺キャンペーン」を張った。
 つまり、今回の小沢一郎抹殺劇は、法務官僚たちの<我欲>である。

 しかし、
 司法官僚たちは、
 官僚機構、政界、マスコミ、言論界…、
 自分たちの息のかかった組織をすべて使って抹殺劇を企てたが、
 その司法の慢心を、市井にある<無言の知>の層の人々は、
 親小沢とか、反小沢とかいった立場の別に関係なく、
 推移をしっかりと見ていた。
 見て、
 判決次第では、司法の威厳が失われるぞ、
 とまで危惧するようになった。
 ここもまた、田中角栄事件と小沢一郎事件の決定的な違いだ。
 検察が「法の正義」の代行機関でなくなっていることを、
 この国の<知性>が見破ったのだ。

 <無言の知>の層の人々が気づいたのは、おそらく、次のようなことだ。

 小沢一郎裁判は、
 法務官僚だけでなく、
 本来はこの国の裏方(実務家)であるべき高級官僚たち全体の<我欲>、
 もっと言うと、利権保守本能、
 それにすぎない。
 その<我欲>が法によって保護されたなら、
 この国はもはや法治国家ではなくなってしまい、
 それは国家の危機につながる。

 彼らの多くは、ネットを闊歩する小沢支持の「ネット壮士」たちの野蛮無礼な言動を、
 侮蔑と嫌悪の眼で見ていたから、
 そうした壮士たちの抗議行動に組する気持ちにはならなかった。
 しかし、
 動きはしないけれども、
 小沢裁判の経過だけは、黙って、しっかりと、見つめてきた。

 一方の法務官僚たちは、
 この20年間ほどで、官僚支配に慣れつつある国民を、舐めきっていた。
 まさか、小沢一郎裁判が司法の威厳の危機に届く裁判になるとは、
 予想だにしていなかった。
 と思う。

 法務官僚たちの誤算は何だったかと言うと、
 平成に入って、確かに、国民の<知性>も劣化していったが、
 しかし、
 司法もまた、劣化の坂道を下っていた。
 自信家ぞろいの法務官僚たちは、おそらく、そこに気づいていなかった。
 これが大誤算であった。

 僕などが、今回の小沢裁判を無罪でなければならない、とするのは、
 この司法世界の知性と危機感に視線を向けるからだ。

 裁判官も、馬鹿ばっかりがいるわけではない。
 今回の判決の処置を一つ間違えたら、
 国民の司法に対する信頼が一挙に崩れ、
 法の威厳を失うかもしれない、
 と危惧する司法担当者もまだ多く存在しているはずだ、
 と思うからだ。
 そうした視線で小沢裁判を見つめてきた僕などからすると、
 司法の威厳を重視する司法担当者は、
 小沢一郎に対して、無罪判決しか出せないはずだ。
 という気がする。

 そうは言っても、
 小沢裁判は、無罪が出るかもしれないし、有罪が出るかもしれない。
 そんなことは、司法担当者しかわからないことだから、
 ネット壮士たちのように、勇ましいことを書く気にはなれないが、
 たった一つ言えるのは、
 仮に、有罪判決が出たとしたら、
「この国の<法>は、もはや信頼に足る<法>ではなくなったのであるから、
 法の遵守は無用である」
 と考える人間が出現しても、
 それを誰も非難することが出来なくなるだろう。
 ということだ。

 小沢一郎裁判は、
 法務官僚たちの<我欲>から始まった裁判ではあるが、
 意外な展開を見せ、
 平成の法の深部までを突き刺す錐(きり)にまでなってしまった。
 これを司法担当者たちがどうこなすのか。
 <無言の知>の層の人たちは、無表情を装いながら、
 26日の判決を待っている。

(転載貼り付け終わり)

世川行介(せがわこうすけ)
1952年島根県生まれ。大和証券勤務後、特定郵便局長に。43歳で郵便局長を辞し、上京。5年間の歌舞伎町暮しの後、各地を放浪、現在に至る。著書、『歌舞伎町ドリーム』、『郵政 何が問われたか』、『地デジ利権』、『泣かない小沢一郎(あいつ)が憎らしい』

よっちん 投稿日:2012/04/18 00:37

【234】読売新聞の1面に、気になる記事がありましたので転載しておきます

よっちんと申します。
4月17日の読売新聞の1面に、気になる記事がありましたので転載しておきます。

(転載貼り付けはじめ)

「地球を読む」新執筆者にナイ氏

大型コラム「地球を読む」の執筆者として新たにジョセフ・ナイ米ハーバード大学教授(75)=写真=が加わります。
ナイ氏は、軍事力や経済力だけでなく理念や文化の力で世界を指導する「ソフトパワー」の概念を打ち出したことなどで知られる世界有数の国際政治学者です。
鋭い分析と提言をご期待ください。

(転載貼り付けおわり)

その、鋭い分析と提言を分析しますのでご期待ください。
と、言えるくらいになりたいですね。

よっちん拝

大川晴美 投稿日:2012/04/01 15:17

【233】アゼルバイジャンはイスラエルに空軍基地使用を許可したのか

会員の大川です。イランとイスラエルは1500キロ以上離れているため、イランの核関連施設をイスラエルから直接攻撃するのは困難だと思われていましたが、米誌「フォーリン・ポリシー」電子版は3月28日、米国政府関係者の話として、イスラエルはイラン北部で国境を接するアゼルバイジャンから空軍基地の使用許可を得たようだ、と報じました。(長文のため転載省略)

“Israel’s Secret Staging Ground” Foreign Policy, March 28, 2012
http://www.foreignpolicy.com/articles/2012/03/28/israel_s_secret_staging_ground

これに対してイスラエルのHaaretzは4月1日、AFPの報道を引用して、アゼルバイジャン国防関係者はフォーリン・ポリシーの報道内容(イスラエルへの基地使用許可)を否定した、と報じています。

“Azerbaijan denies granting Israel access to air bases on Iran border” Haaretz, 01 April 2012
http://www.haaretz.com/news/diplomacy-defense/azerbaijan-denies-granting-israel-access-to-air-bases-on-iran-border-1.421562

この地域の地図を広げて見ると、アゼルバイジャンの基地からであれば、イラン国内の各地域を給油なしで空爆することが可能なように見えます(軍事的な根拠は未確認)。そのため、基地使用を許可したのか否かは極めて重大な問題です。

イランとイスラエルとアゼルバイジャン、イスラエルと米国、そして周辺各国の動向から目が離せません。

大川晴美

清野 眞一 投稿日:2012/02/11 09:35

【232】日本は米国にいったいいくらドルを貸しているのか:消費税増税や年金改悪の前に国民は知る権利がある

「新ベンチャー革命」(2012年2月10日 No.527)を貼り付けます。

(転載貼り付け開始)

タイトル:日本は米国にいったいいくらドルを貸しているのか:消費税増税や年金改悪の前に国民は知る権利がある

1.日本は、ほんとうは世界一のドル金持ち国のはず

 もうすぐ3.11地震の1周忌を迎えますが、2011年、遂に貿易収支が赤字となっています。第二次オイルショックの1980年以来、31年ぶりの貿易赤字となったようです。しかしながら、この31年間の日本の経済力はたいしたものだったのです。その証拠に、この31年間の日本の国際収支(注1)の累計は3.2兆ドルの黒字となります。1980年から2011年までの円ドル相場は平均的に見て、およそ130円/ドルくらいですから、3.2兆ドルはだいたい400兆円超です。これを米国政府などに貸した場合、累積利子分を加える必要があります。80年から2011年までの31年間の日本の国際収支黒字分のドル資産400兆円相当の対外貸出期間平均15年として標準的金利年率5%単利と仮定すると元利合計は400(1+0.05×15)=700兆円という計算になります。要するに、日本は世界一のドル債権国であるのは確かです。

 ところで財務省は、日本は先進国の中でもっとも対GDP比の借金の大きな国と喧伝しています。確かに国の財政上、日本は1000兆円の借金大国ですが、この借金の大半は国民資産からの日本政府の借金です。一方、日本国民の金融資産は1500兆円ありますから、差し引き、まだ500兆円の黒字です。

 にもかかわらず、財務省が野田総理に増税が必要と言わせているのは、上記、単純計算だけでも700兆円もあるドル債権の大半を持っていると思われる米国政府が日本政府にドル借金を返済していないからではないでしょうか。

2.国民経済統計上、日本は確かに貧乏化している

 一橋大学准教授・小黒氏の分析(注2)によれば、日本の経済状況が悪化していることがよくわかります。日本国民の貯蓄(対・国民総所得)は低下の一途で、2013年には国民貯蓄がマイナスに転じると予測されています。つまり国民は平均的に収入より支出の方が上回るということで、2011年における貿易赤字と同様、国民の家計が平均的に赤字に転じるわけです。

 国民の家計が火の車になれば、当然、国民からの税金徴収で成り立つ国家財政も火の車になります。ところが、財務省は、自分たちの税収不足を消費税の増税で穴埋めしたいがため、家計が赤字の国民からとことん搾取する魂胆です。

 上記、小黒氏が日本経済破綻を予測するのも無理ありません。

3.官僚と国民の利害対立が深刻化する

 過去30年間、日本国民はせっせと貯蓄するゆとりがあったのですが、近未来、国民の家計は平均的にみて破綻する可能性が出てきました。これまで久しく経験してこなかった厳しい状況が国民の間に生まれます。この状態で、もし増税されたらひとたまりもありません。われら国民は現在でも、ありとあらゆるところで税金を取られていますが、それがさらに増やされるわけです。近未来の日本において左団扇で居られるのは官僚や公務員のみという事態が生じます。そこで、一般国民と官僚の対立はかつてないほどに深刻化すると思われます。

4.ドル長者日本の増税推進者はなぜ増税が必要かを国民に説明する義務がある

 われら国民が解せないのは、この30年間、日本国家の家計はずっと黒字だったはずで、日本にはしこたまおカネが貯まっていてもおかしくないのです。少なくとも、日本の国際収支黒字の累積3.2兆ドルおよびその貸出利子がどこにあるのか国民は知る権利があります。日本は世界一のドル債権国なのになぜ、日本の国家財政が苦しくなったのか、国民はまったく知らされていません。

 本ブログでは、日米間にて新帝国循環が起きており、日本の国富が合法的に米国に移転されていると主張しています(注3)。なぜなら、米国政府が日本政府から借りているドル借金を返していないからです。

5.財務省・日銀は日本国家の対米ドル債権総額を国民に開示すべき

 本ブログでは、日本全体(官産合計)で、対米ドル債権の総額は700兆円から1000兆円規模あると主張する日米関係専門家の副島隆彦氏の試算を支持しています。なぜなら、上記のように、日本の国際収支黒字累積額から、その規模の巨額ドル債権を日本全体がもっている計算になるからです。しかしながら、この数字の実態は公表されていません。公表されているのは財務省の外貨準備高が2012年1月末現在で1.3兆ドル存在するという統計(注4)のみです。

 現在、1ドルが77~78円ですからほぼ100兆円規模の米ドル資産を日本政府だけで保有している計算です。

 上記のように日本政府の外貨準備高が公表されるようになったのは2001年、大蔵省が財務省に変更されてからであり、それ以前の大蔵省時代の日本政府の対米債権額は公表されていません。

 ところで現在、日本政府は米国政府から毎年15兆円相当の満期米国債の償還を受けていることが国会で公表されています(注5)。この年15兆円という日本政府への対米ドル債権返済額は日本の対米貿易黒字額プラス米国債利子分ではないかと推測されます。現在、財政赤字に苦しむ米国政府は日本政府に年15兆円の借りを返すゆとりはないので、日本政府は米国政府より返済された米国債償還金にて再び米国債を買っているのです。

6.亀井静香氏は、日本政府は米国政府に200兆円貸していると証言

 2009年、亀井静香氏が小沢・鳩山政権時代に金融・郵政担当大臣であった頃、日本政府は米国政府に200兆円貸していると証言しています(注6)。この200兆円という数字と財務省が公表している外貨準備高は合致しません。ちなみに、2009年(平成21年)12月末の外貨準備高は1兆ドル(1ドル90円として90兆円)です。

 この当時の亀井氏証言からわかることは、財務省公表の外貨準備高と日本政府の対米政府ドル債権額は一致していないという事実です。要するに、財務省は2001年以降に貯まった日本政府のドル資産のみ公表して、日本政府の対米政府ドル債権総額を公表していないということです。もっと言うと、民間(日本の金融機関や日本企業)のもつ対米ドル債権総額も公表されていません。

 このように国民は日本全体のもつ対米ドル債権総額を正確に知らされていないのです。これを個人の家庭に例えれば、亭主(国民)に内緒で、妻(財務省)が他人(米国政府)に多額のおカネを貸して返してもらっていないのに、亭主(国民)には金欠だと妻(財務省)がヒステリーを起こしているのと同じです。汗水たらしておカネを稼いでくる亭主はたまったものではありません。

注1:日本の国際収支の推移
http://ecodb.net/country/JP/imf_bca.html#index01

注2:日経ビジネス、小黒一正“国民貯蓄と貿易収支の赤字が示す日本経済破綻のシナリオ”2012年1月5日
http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20111202/224801/

注3:本ブログNo.524『3.11事件からもうすぐ一周忌:悪夢の『新帝国循環』シナリオが迫る、われら国民は目覚めよ!』2012年2月2日
http://blogs.yahoo.co.jp/hisa_yamamot/28316030.html

注4:財務省、外貨準備等の状況(平成24年1月末現在)
http://www.mof.go.jp/international_policy/reference/official_reserve_assets/2401.html

注5:本ブログNo.503『日本政府は米国政府に貸した借金を毎年15兆円返してもらっているはず:消費税増税は全く不要であることは小学生にもわかる話』2011年12月31日
http://blogs.yahoo.co.jp/hisa_yamamot/27949807.html

注6:ブルームバーグ“亀井金融相「為替強調介入呼びかけを」、円高で・・・単独会見(Update 1)2009年12月2日
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-KU0PJ81A1I4H01.html

(転載貼り付け終了)

清野 眞一 投稿日:2012/02/07 14:22

【231】福島原発破局事故で国民に多大な迷惑を掛けた東電はなぜ、強気なのか

「新ベンチャー革命」(2012年2月6日 No.526)を貼り付けます。

(転載貼り付け開始)

タイトル:福島原発破局事故で国民に多大な迷惑を掛けた東電はなぜ、強気なのか

1.孤立無援に陥った東京電力

 東京電力は先日、産業向け電気料金の17%値上げを発表しましたが、これは当然の権利だと主張したため、世論の猛反発を受けています(注1)。

 これまで、東電はマスコミにとって上客であったので、3.11事件以来、東電批判は抑制気味でしたが、ここにきて、マスコミの東電バッシングが解禁されたようです。今は、政府も東京都もマスコミもそろってアンチ東電に回り、東電は今、孤立無援状態に追い込まれています。

 さて本ブログでは東電叩きに転向したマスコミを悪徳ペンタゴン日本人勢力とみなしています。

なお、上記、悪徳ペンタゴン日本人勢力および彼らを動かす米国戦争屋の定義は、本ブログのNo.225の注記をご覧ください。

この状況から、東電は悪徳ペンタゴン勢力ではないとみなすことができます。

2.東電は90年代から悪徳ペンタゴン・米国覇権主義者に睨まれていた

ところで、筆者は2000年代初頭から東電原発技術と原発事故リスクに関心を持ってきましたが、それは個人的に、筆者がIHI時代、東電のLNG火力プラントをいくつも手がけてきた過去があるからです。そして東電は90年代末から米国戦争屋CIAの脅威の対象(=攻略の対象)にされていたことを知っていました(注2)。90年代、米戦争屋配下のエンロンによる米原発新設阻止のための原発ネガキャンにより米国では原発建設がゼロとなったのですが、そのスキを突いて、日本の原発技術が米戦争屋の許容レベル以上に進歩しました。米戦争屋CIAは日本の原発技術開発の主導者を東電と見立てたのです(注3)。

米戦争屋がなぜ、90年代、米原発新設の阻止を実行していたか、当時の筆者には、その疑問が解けませんでしたが、今となっては、米原発の多くが米戦争屋の手中にあることから、米戦争屋にとって、米原発をコントロラブル状態にしておきたいと考えているのではないかと読んでいます(注4)。

 米戦争屋が、彼らの核戦略上、米原発を手中にする謀略を実行していた90年代、彼ら米戦争屋CIAにとっての原発戦略課題は、日本の原発技術が米国を凌駕したことです。米戦争屋は核戦略上、核技術において日本が米国を追い越すことを“絶対に”認めません。

 そこで、彼らは日本の核技術を軍事用、平和利用にかかわらず、彼ら米戦争屋の掌中にてコントロラブル状態に留めておく必要があると考えていたわけです(注3)。米戦争屋の中でも、イスラエル寄りの過激派ネオコン勢力にその考えが強いと言えます。そして、2001年、ブッシュ戦争屋ネオコン政権が誕生して、東電攻略が開始されています。例えば、2002年に発覚した東電原発トラブル隠し事件(注5)も、米戦争屋が当時の悪徳ペンタゴン小泉隷米政権に圧力を掛けて、暴露させた疑いが濃厚です、さすがの東電もこれには参ったでしょう。要するにGEと東電間の内輪の問題を、マスコミによって日本全国に暴露されたわけで、当時のマスコミはすでに米戦争屋CIAにコントロールされていたことを物語っています。

3.東電はなぜ、強気なのか

 3.11事件もそろそろ一周忌を迎えますが、東電福島原発事故処理を巡って、国民はこの1年、東電の対国民姿勢や態度をずっと観察してきたわけです。そして、多くの国民は、東電の強気の態度を怪訝に思っているのではないでしょうか。中には、東電に対して強い不快感を示す国民も少なくありません。

 東電は地域独占を認められた殿様企業、親方日の丸企業であるのは確かですが、それにしても、国民に対して申し訳ないことをしたという姿勢はあまり感じられません、なぜでしょうか。東電幹部が原発地元住民の前で謝っていることもありますが、いわゆる“コメツキバッタ”の感は拭えません。

 モラルハザードという言葉がありますが、東電関係者のモラルが問われることも多々あり、最近、悪徳ペンタゴン・マスコミから批判の的にされています。

 われら国民は正義の味方ヅラでエラソーに東電批判しているマスコミ連中を観て、自分もそれに同調していたら、それこそ、彼らの思うつぼです。ただし、本ブログは、東電の味方ではありませんが・・・。

4.東電幹部は3.11事件の真相を知っているのではないか

 東電幹部はなぜ、強気なのか、本ブログの大胆な見方、それは、東電幹部は3.11事件の真相をある程度、知っているのではないかというものです。

 本ブログでは、3.11事件は単なる偶発的な大地震・津波ではないという見方をとっています、その根拠は主に、浜田・外務政務官の2004年スマトラ沖地震・津波に関する投稿によります(注6、注7、注8)。もうひとつ、地震研究では世界一と自負していた日本の地震専門家が3.11地震をまったく予測できていなかった事実にもよります、日本の地震研究者は決してトンマではないと信じています。

 さらに、東電福島原発では3.11事件前から、信じられないようなトラブルが起きています。まず、2010年6月に福島第一原発(福一)2号機が停電事故で緊急停止しています(注9)。巨大な発電所の主発電機の制御電源が突然、原因不明で停電するというなんて聞いたことがありません。こんな事故はテロ以外に考えられません。もうひとつ、3.11事件前の2010年11月、福一5号機の原子炉隔離時冷却系(RCIC)の遠隔操作弁用信号ケーブルが外されていたという事故が起きています(注10)。この事故報告書PDFは今、ネットから削除されています。この事故も信じられません。何者かのテロ以外に考えられません。

 この他にも東電福島原発の安全監視システムにイスラエル企業・マグナBSP製機器が使われているという情報もネットで流布しています(注11)。この情報が事実なら、これは非常に危険です、なぜなら、原発や核施設の運転制御システムを破壊する世界最先端のサイバー兵器・スタックスネット(注12)を開発したのはイスラエルの諜報部隊といううわさがあるからです。

 本ブログではネット情報やマスコミ情報に基づいて、3.11事件後、ずっと福一事故をフォローしてきましたが、東電福一事故真相への疑惑は高まるばかりです。そう言えば、先日も、政府の原子力事故対策本部の議事録が証拠隠滅されていると判明したばかりです(注13)。3.11事件および東電原発事故に関し、日本政府が国民に何か隠していると疑わざるを得ません。

注1:読売オンライン“東電、値上げを権利と勘違い 経産相批判”2012年2月1日
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20120201-OYT1T00247.htm

注2:本ブログNo.342『東電は20世紀末から米国に狙われており、今、それが現実となった』2011年4月16日
http://blogs.yahoo.co.jp/hisa_yamamot/23977726.html

注3:本ブログNo.321『東電福島第一原発危機の遠因は小泉・竹中政権時代に仕込まれた?』2011年3月22日
http://blogs.yahoo.co.jp/hisa_yamamot/23500555.html

注4:本ブログNo.368『東電原発事故対策で官邸が米国に乗っ取られたのは何故か』2011年5月18日
http://blogs.yahoo.co.jp/hisa_yamamot/24586039.html

注5:東京電力原発トラブル隠し事件、ウィキペディア参照

注6:本ブログNo.390『2009年に3.11大地震・大津波を黙示していたフューチャリスト・浜田和幸自民党参院議員』2011年6月21日
http://blogs.yahoo.co.jp/hisa_yamamot/25189313.html

注7:本ブログNo.522『エクソンの日本撤退:近未来の日本で石油・原発パニックが起こされる危険の兆候か (1/2)』2012年1月30日
http://blogs.yahoo.co.jp/hisa_yamamot/28284795.html

注8:本ブログNo.522『エクソンの日本撤退:近未来の日本で石油・原発パニックが起こされる危険の兆候か (2/2)』2012年1月30日
http://blogs.yahoo.co.jp/hisa_yamamot/28284814.html

注9:本ブログNo.326『昨年6月、東電福島原発老朽機には前駆症状があった:いわき市議ブログに重大記録あり』2011年3月28日
http://blogs.yahoo.co.jp/hisa_yamamot/23630312.html

注10:本ブログNo.326『NHK放映中途遮断:東電福島事故機の非常用炉心冷却装置のスイッチが切られていた?スリーマイルおよびチェルノブイリと同じなのは偶然か?』2011年8月18日
http://blogs.yahoo.co.jp/hisa_yamamot/26101705.html

注11:本ブログNo.377『醜い内輪もめにみえる菅おろしには、何かウラがあるのではないか』2011年6月2日
http://blogs.yahoo.co.jp/hisa_yamamot/24835225.html

注12:スタックスネット、ウィキペディア参照
http://en.wikipedia.org/wiki/Stuxnet

注13:本ブログNo.517『東日本破滅の寸前だった東電福島原発事故:政府が原発災害対策記録を隠蔽しなければならない隠された理由とは?』2012年1月23日
http://blogs.yahoo.co.jp/hisa_yamamot/28211932.html

(転載貼り付け終了)

清野 眞一 投稿日:2012/02/02 10:53

【230】日本は世界一金持ち国家のはず:米国がちゃんと日本に借金を返せば消費増税も必要ないし、年金財源不足も全くない!

「新ベンチャー革命」(2012年2月1日 No.523)を貼り付けます。

(転載貼り付け開始)

タイトル:日本は世界一金持ち国家のはず:米国がちゃんと日本に借金を返せば消費増税も必要ないし、年金財源不足も全くない!

1.日本政府・野田政権の姑息性が国民に丸見え

 最近のネット世論をのぞくと、日本政府・野田政権が次々に繰り出す法案のウラに隠されている本音を最近ではみんな、たちまち見破っています。例えば、消費増税と引き換えに、公務員給与を7.8%引き下げる案が浮上しています。この提案に対し、官僚の聖域である天下りシステムの抜本改革に手を付けさせないため、公務員給与引き下げをちらつかせて、国民を煙に巻こうとしているのがミエミエですが、これをネット国民にすっかり読まれています。

 また、消費増税が年金財源の捻出であるかのように見せかけるため、年金との一体改革なるキャッチフレーズを財務官僚は野田総理に言わせていますが、これも大嘘であることを2012年2月1日付け日刊ゲンダイがばらしています。年金財源を消費増税で確保しようとすれば、現行の消費税率5%を23%まで引き上げる必要があるとのこと。この数字自体は納得いきます。筆者の個人的事情からその理由を以下に述べます。

 さて、我が家の例を説明しますと、筆者は40数年、年金を払って支払い累積は今、千数百万円となっています。一方、95歳近くまで生きて2年前に亡くなった筆者の母は30数年間、年金をもらい続けて、総額は4千数百万円に上ります。そして80数歳で死んだ父がもらっていた分を足すと総額7千万円を超える計算です。従って筆者が払った年金だけでは筆者の両親を到底、扶養できなかったわけで、誰か他の方が払ってくれた数人分の年金積立金にて筆者の両親が無事、天寿を全うできたということになります。両親を早く亡くされた誰かの支払ってくださった年金積立金が、たまたま長生きした筆者の両親を扶養していたわけですが、この点については年金をせっせと払ってくださった国民のみなさんに大変感謝しています。

 日本において2000年時点で、一人の年金受給者を約4人の年金積立者で扶養している計算ですが、2020年には約2人となるそうです(注1)。つまり筆者が近未来、年金受給者になる頃は日本の年金財源が非常に危ないことがよくわかります。したがって、近未来、年金財源が不足するのは間違いありませんが、それを消費税財源で補填すれば、上記、消費税率23%が必要という計算は当たっているでしょう。

 しかしながら、近未来、大幅に不足する年金財源を年金積立者の支払い負担増額で賄うか、一般国民からの増税負担で賄うかは国家戦略の根幹に係わる大問題です。消費税を10%にする議論と一緒くたにすること自体がすでにまやかしです。

2.小沢・鳩山コンビから民主党を乗っ取った輩は国民からの信用ゼロ

 2009年の政権交代時の民主党と今の野田・岡田民主党はまるで異なる政党であり、かつての自民党よりも劣るというのが、ネット国民の定説となっています。したがって、今の政府・与党が何を国民に提案しても、国民はもう全く信用していません。ネット世論の普及で、国民が賢くなったのと、今の民主党政権のあまりのお粗末さで、政府の正体がバレバレになってしまいました。ここまで来ると、政府が何やってもダメであり、国民の官僚不信感はつのるばかりです、そして政党不信感は与野党問わず急速に広がっています。そこであせった一部の人たちが自公、民主でない第三極の新党結成に動いていますが、なにせ、肝心の民主党の小沢・鳩山グループの動きがよく見えないので、国民はみんなイライラしています。

 政府・与党の消費増税路線暴走を通じて、表面化した政官vs国民離反対立の蔓延はかつてないほど深刻です。それもこれも、日本政治が米国戦争屋ジャパンハンドラーに背後から操られて、民主主義が骨抜きにされているからです、欺瞞的二大政党制の米国と非常によく似た政治状況が日本で起きています。

なお、上記、米国戦争屋およびそのロボット・悪徳ペンタゴン日本人勢力の定義は、本ブログのNo.225の注記をご覧ください。

3.政府の経済政策に対する不審感が急速に高まる

 ネット世論でよく指摘されているのが、政府の経済政策です。日本経済は90年代初頭のバブル崩壊以降、20年間もデフレが続いています(注2)。われら国民は働けど、働けど、ドンドン貧乏化していることが数字によく表れています。だから政府の税収が伸びるわけがありません。そこで、財務省は増税をやって自分たちのポケットマネー(特別会計財源)を減らさないようしようとしていますが、その心根が国民に見透かされています。

 デフレ経済日本で増税すれば、ますます経済が疲弊して逆効果であることは子供にもわかります。財務省は全て承知の上で増税を国民に求めているのです。そのことを国民の多くが気付き始めています。

4.財務省は日本を繁栄させようと思っていない

 これまで、国民は政官指導層は日本を良くしようと思っているはずだと思い込んできましたが、最近の国民は、日本の政官指導層は日本を良くしようとする気はないのではないかと疑い始めていますが、そのとおりです。

 本ブログではそのことをすでに指摘しています。まず、小沢・鳩山政権の崩壊にて、日本は悪徳ペンタゴン独裁国家となっており、日本から民主主義がすでに失われています(注3)。さらに、悪徳ペンタゴンは日本をよくするどころか、実は日本を滅ぼそうとしているのではないかとすら極論できます(注4)。

 人間はアカの他人の不幸に接しても悲しくないように、世界の人々は日本が不幸になっても日本人以外、誰も悲しみません、否、それどころか、日本が消えてくれた方が良いと考える人の方が圧倒的に多いのです。米国にもそのような人が存在しますし、日本近辺の周辺国にもそのような人が存在します。

 したがって、財務省の官僚がそのような人にコントロールされて、そのような人の言いなりに動いたら、結果的に日本は滅びて行くのです。

5.日本はほんとうは世界一の金持ち国家であると気付け

 80年代後半、プラザ合意以降の日本政府・日銀がバブル発生と崩壊の過程でオウンゴール(日本経済自殺行為)を放っていたことを指摘したのは米国経済学者マイケル・ハドソン博士でした(注5)。

 彼ら政府・日銀の政策は奏功し(?)、この20年間、日本経済は衰退する一方なのです(注2)。彼らはそれなりの専門家集団ですから、増税すれば一層、日本経済が疲弊することはわかっています。にもかかわらず、増税路線を暴走している、というより、だからこそ、増税路線を暴走しているのです、これをオウンゴールと言わずして、何といえば良いでしょうか。

 これまでお人好し国民は日本の政官の指導層は日本を良くしようと思っているはずだと信じてきたかもしれませんが、今の日本が米国戦争屋に闇支配されているかぎり、日本の政官の指導層は米国戦争屋の言いなりになっているだけですから、日本を良くしようとは全く思っていないと知りましょう。

 米国が日本にちゃんと借金を返せば、消費増税も不要だし、年金危機もまったくないのです、日本国民は昔も今も、勤勉であることに変わりはないのですからほんとうは世界一のお金持ちなのです(注6)。ただ残念ながら、われらの国富が政府・日銀によって米国に移転されているので貧乏になっているだけなのです、われら国民はそれに気付くべきです、米国を恐れる日本のマスコミは絶対にそれを報道しませんから。

注1:厚生年金・国民年金増額対策室
http://www.office-onoduka.com/siru_seido/ss0701.html

注2:国民総生産(ウィキペディア参照)のGDP経年変化
http://ja.wikipedia.org/wiki/国内総生産#.E6.97.A5.E6.9C.AC

注3:本ブログNo.435『2009年政権交代の挫折:日本は悪徳ペンタゴン独裁国家となる』2011年9月2日
http://blogs.yahoo.co.jp/hisa_yamamot/26328585.html

注4:本ブログNo.504『2012年日本の不幸:日本を滅ぼすことを使命とする勢力に支配されている悲惨な現実』2012年1月1日
http://blogs.yahoo.co.jp/hisa_yamamot/27964946.html

注5:本ブログNo.505『日本の黒幕の使命:日本の国際競争力を弱体化させること』2012年1月2日
http://blogs.yahoo.co.jp/hisa_yamamot/27977360.html

注6:本ブログNo.503『日本政府は米国政府に貸した借金を毎年15兆円返してもらっているはず:消費税増税は全く不要であることは小学生にもわかる話』2011年12月31日
http://blogs.yahoo.co.jp/hisa_yamamot/27949807.html

(転載貼り付け終了)

副島隆彦 投稿日:2012/01/27 09:32

【229】私が過去に書いた文で ネット上に転載されているもの 

副島隆彦です。 私が、かつて書いて、本の中や、学問道場のサイトの中にある文で、ネット上に転載されているもので、目に触れたものがありましたので、なつかしいので、ここに転載します。

この 転載掲示板には、久しぶりに来ます。 副島隆彦拝

(転載貼り付け始め)

「 マッカーサーが連れてきたニューディーラーの正体」

 日本の戦後は、アメリカの政界の最も悪質な部分である「ニューディーラー」にたちによってつくられた。
彼らニューディーラーたちは、1930年代のアメリカのリベラル勢力である。彼らの代表がフランクリン・ ルーズベルト大統領であった。この一部が敗戦直後にマッカーサー元師の取り巻きとして日本にも上陸した。

 この者たちによって私たち日本人は、敗戦直後から現在までずっと管理・教育されてきた。この事を英文で書くと 次のようになる。

  The‘New Dealers'(i.e the prototypical globalists)brought int japan with their ideeas that brainwashed
the japanese people duringt the Occupation years.

 As a result,japan has led a sheltered existence for the
past half-century from the rest of the world in terms of prevailing political thoughts,thus creating a
one- domineted ruling class. This ruling class then intentionally isolated the country from the outside,
in order to maintain control over the japanese people.

上の英文の訳

 「ニューディーラー(すなわち、グローバリストの初期の形態)が、占領時代に日本に彼らの思想を植えつけた。

 その後、それらの意図的な思想が、日本国民の思考の中に根づいた。だから日本は、この半世紀の間ずっと、 世界中で通用している本物の政治思想や考え方から壁を作られて遮られてきた。そして国内に専制的なひとつの
支配階級をつくった。この支配層は日本国内の支配を維持するために、日本を外側世界と意思が通じない状態に 置く原因をつくった。」

 
 この英文を、自分の友人や知人のアメリカ人やイギリス人その他の英語圏国民に見せてみとよい。 政治問題に 関心のある少し知的な英米人であれば、必ずそれなりの興味深い反応を示すだろう。もし、本当に頭の良い賢明な アメリカ人であったら、「どうして、お前は、このことを知っているのだ?」と驚かれたあとに、さらに多くの 恐るべき真実をあれこれ語ってくれるだろう。

引用は副島隆彦「日本の危機の本質」P33~34 から

●  この本は、今の時代には珍しく極端に政治的な本である。
『地獄の黙示録』や『ゴットファーザー』、あるいはクリント・イーストウッド、オリバー・ストーン、 スパイク・リーなどの監督作品は、ハリウッドで制作された商業映画でありながら、アメリカ知識人の 文脈では「政治映画」というジャンルに分類される。

 本書はこれらの優れた政治映画映画を導きの糸として、そこから、欧米の白人社会内を分断する カトリック対プロテスタントの激しい対立や、リベラル対保守という政治的対立のほんとうの意味を、明らかにしていく。なぜなら、そこにアメリカ社会を理解するための確信があるからだ。

 同時に、欧米の白人社会の間にプロテスタントとカトリックという深い対立と差別の構造があることが 本書によってはじめて明らかにされる。 こんなことは欧米の知識人の間では常識なのだが、彼らは絶対にそのことを口にしないから、日本人は これまで誰もはっきりと理解できなかったのだ。

副島隆彦「ハリウッド映画で読む世界覇権国アメリカ」より抜粋

● インタビューズ (2010年02月19日)

 単式・複式簿記の違いが解れば小沢氏政治資金問題は氷解する
細野祐二氏(公認会計士)インタビュー

http://www.videonews.com/
http://www.videonews.com/interviews/001999/001364.php

 以前にマル激にも出演している「公認会計士対特捜検察」著者で公認会計士の細野祐二(ほそのゆうじ)氏が、 小沢氏の資金管理団体による政治資金収支報告書の虚偽記載問題は、単に当時の会計責任者 だった石川知裕氏(現衆議院議員・政治資金規正法違反で起訴)が、収支計算の基本となる
複式簿記を理解していないことから起きた問題と考えてまちがいないだろうと指摘する論文を 発表して、話題を呼んでいる。

無料ストリーミング放送
http://www.videonews.com/asx/interviews/100219_hosono_300.asx
細野祐二氏の論文
http://ow.ly/17q3B

●  まず、考古学Archseorojyアルケオロジーと、歴史学history の違いから説明する。簡単に書く。

 文字 letters レターがあるものからあとが、歴史(学)だ。遺跡の中の碑文や刀剣に文字があれば(それらを 解読することで)歴史学の対象となる。 文字や文章がなければ歴史学ではない。土器や石器や住居跡だけなら、 それは考古学 アルケオロジー の対象だ。

 まず、このことをはっきりと自覚している者が、歴史学者を含めて
日本にはどれだけいるのか。文字や文献の出現からあとが、歴史の対象である。

 その以前は、全て、先史時代 pre-historic プレ・ヒストリックである。 「先史時代」のことは、だから、歴史学が扱ってはならない。

 歴史は史料(文という歴史資料)のみに 基づいて、なるべく厳密に、厳格に考証・研究されなければならない。 史料の取り扱いがいい加減で、自分勝手な「事実のふくらまし」をやったら、歴史学者としては、命取りである。

 石碑や古文書を史料として、かつ、そこに書かれていることをなるべく厳密に取り扱って合理的な推論 (リーズニング reasoning)が成り立つ範囲で、当時の世界を記述するのが、歴史学である。

 ただし、歴史学 history は、人文 じんぶん、humanities ヒューマニティーズの一部である。であるから、厳密には、 物語 story ストーリーの一部に過ぎない。サイエンス(学問)ではない。

 世界の学問の分類基準では、厳密には歴史学は、人文(学)の一部であって、サイエンス scienceではない。 歴史学者がどんなに頑張ってもそうだ。ここでの分類問題では、これまでに私はたくさん書いてきたので、
いちいち争わない。

 文字・石碑・文献・古文書のあることについてだけ、それらだけを証拠として、厳密に取り扱う。それ以外の ことは、すべて勝手な解釈だ。歴史の読み物を書いている書き手の物語(作り話)だ。 たとえ著者が歴史学者の肩書きを持っていても、勝手な物語は、勝手な物語だ。

 だから、歴史学は、 人文(じんぶん)=下等学問(かとうがくもん、=文学 ぶんがく) の一種なのだ。 おそらく、どんなに、厳密なサイエンスの振りをしても、考古学 (の論文の類)も、歴史学と同じく人文でしかないだろう。

副島隆彦「属国日本論を超えて」P175~177 から

● 「809」 副島隆彦の「ミネルバの梟(ふくろう)は夜、飛び立つ」論。

 私が原著は12年前に書いた本である「決然たる政治学への道」(弓立社=ゆだちしゃ=刊、2002年)の P.174に、「本当は学問の体系はこのようになっているの表」で、私は、はっきりと、

 「フィロソフィー (×哲学と訳すのは嫌いだ。知恵の学)と数学は、神学(セオロジー、テオロジー)の下女、はしためである」 そして、「サイエンス(ヨーロッパ近代学問)と、この神学が、大きく闘うのである」と書いた。 神学(セオロジー)は日本人には分からない。

 「神学論争」なる言葉は、日本語になっているが、その中身を 日本人で分かる者はいないだろう。そして、その下に、初級学問=下等学問(かとうがくもん)としての、ヒューマニティーズ (人文、じんぶん、人間の文字による記録、石碑、古文書の解読、文学部の世界)があるのだ、と書いている。 

「数学は、神学の下女」なのだ。これは、ヨーロッパの学問の体系の中では、はっきりしていることだ。 数学は、決して自然科学(しぜんかかく、ナチュラル・サイエンス)には、所属しないのだ。

 ただ道具として多用される。私、副島隆彦がこのように書いて、まだ反論したり、何か異論を唱えることの 出来る、日本人は、誰でもいいから、名乗りを挙げて出来てください

(転載貼り付け終わり)

副島隆彦拝

清野 眞一 投稿日:2012/01/23 09:30

【228】新型ウィルスは生物兵器であることをみずからばらした米国:イラン先制攻撃のシグナルか

「新ベンチャー革命」(2012年1月22日 No.516)を貼り付けます。

(転載貼り付け開始)

タイトル:新型ウィルスは生物兵器であることをみずからばらした米国:イラン先制攻撃のシグナルか

1.案の定だった、米国政府、新型インフルが人工ウィルスであると暗に認めたも同然

 2012年1月21日の報道によれば、米国政府が世界中の鳥インフルエンザ・ウィルス研究者39人に研究停止を要求したそうです(注1)。その理由は、鳥インフル・ウィルスがバイオテロに使用される危険があるからとのこと。

 本ブログでは豚インフルや鳥インフルが生物化学兵器用の人工ウィルスではないかと早くから疑っていました(注2、注3)。

 本ブログの指摘した疑惑はやはり間違いなさそうです。

2.米国政府はなぜ、唐突にこんなことを要求したのか

 新型インフルが自然発生するものならば、研究するなと要求するのは変です。一国の政府が世界のインフル研究者に研究するなと要求するのは本来、ほんとうにおかしいのですが、これら新型インフル・ウィルスが米国発の人工ウィルスであれば、他国に研究するなと要求することは有り得ます。やはり本ブログ(注2、注3)で睨んだとおりです。

 かつて舛添厚生労働大臣が豚フル・パニックを利用して売名行為に走りましたが(注4)、とんだお笑い草です。

 米国が生物化学兵器としてインフルエンザ・ウィルスの研究しているのは確かですが、豚フルや鳥フルのウィルスが兵器用の人工ウィルスではないかと全世界の人々から疑われるのを承知で、上記のような要求を世界の研究者に突きつけたのは、やはり、風雲急を告げるイラン情勢が関係していると想像されます。

3.予断を許さないイラン情勢

 2012年のイラン情勢については、元・防衛大教授・孫崎享氏が分析しています(注5)。

 本ブログでもイスラエル防衛に血道を上げるネオコン(世界的寡頭勢力内の過激派)が盛んにイランを挑発していることをすでに取り上げています(注6)。

 イラン政府は必死で怒りを抑えて、挑発に乗らないよう踏ん張っています、それもこれも、イランの背後に控えるロシアと中国が絶対に挑発に乗るなとイランに助言しているからでしょう。

4.世界的寡頭勢力の手口は昔から変わらない

 筆者は今、山本五十六の著作を読んでいますが、70年前の1941年、日本は先に手をだして、まんまと彼ら世界的寡頭勢力の罠に嵌って敗戦し、300万人に上る日本国民の犠牲者を出した過去があります。

 日本やイラクの敗戦歴史を学習しているイラン政府は彼らの手口を熟知しているからこそ、挑発に乗らないわけですが、逆に、ネオコンの方が我慢の限界に来ていて、最近、イランの核研究者を暗殺しています(注7)。ネオコンはよほどあせっているらしく、自分たちが暗殺したことがばれても平気で居直り始めました。

 この事実から、過去、イラクで頻発した自爆テロもネオコンの仕業である可能性が非常に高いわけです。

 イスラエル防衛のためには手段を問わない過激なネオコンは主に米国戦争屋に紛れ込んでおり、2001年以降、ブッシュ戦争屋政権を牛耳って、9.11事件、アフガン攻撃、イラク戦争を実行してきましたが、彼らはリビア・カダフィー政権を闇から操り、アルカイダを闇から操り、タリバンも闇から操っていたことがすでにウィキリークスでバレています(注8)。

 ついでに言えば、北朝鮮も彼らに闇から操られていると考えるのが自然です。要するに、彼らは自分たちの敵を自分でコントロールしており、自分のペースで戦争を遂行するのを理想としています。

なお、上記、米国戦争屋およびそのロボット・悪徳ペンタゴン日本人の定義は、本ブログのNo.225の注記をご覧ください。

5.新型ウィリス生物兵器がイラン戦争勃発の口実に使用されるのか

 上記、米国政府による鳥インフル研究禁止通達から、イラン戦争勃発を目指してウズウズしている米戦争屋ネオコンは、次の手として新型ウィルス生物兵器を何らかの形で利用しようとしているか、あるいはみずから使用しようとしている可能性が浮上します。

 ところで、90年代初頭の湾岸戦争の前、80年代末、イラク東部で化学兵器が使用され、イラク・イラン国境のクルド人地域の一般市民が数千人規模で殺害されるという事件が勃発しています(注9)。この手の事件は下手人の特定が困難であり、戦争勃発の口実に利用される危険性が非常に高いわけです。

 たとえば、近未来、イラン周辺で何者かが生物化学兵器を使用し大被害を出して、イランがやったと軍事プロパガンダを仕掛けるわけです。そして、イランが大量破壊兵器を持っていると騒いで、戦争屋ネオコンによる先制攻撃の口実をでっち上げる作戦が想定されます。2003年のブッシュ戦争屋政権時代におけるイラク先制攻撃と同じ手口です。

 鳥インフル研究禁止は、近未来のイラン戦争の先制攻撃のシグナルなのかも知れません。ところで彼らは戦争おっぱじめる際、必ず金策の手当をつけてから実行に移します、戦争には巨額の資金が必要ですから・・・。またも我ら日本国民のフトコロが狙われるのでしょうか。

 ちなみに、2003年イラク戦争の際、小泉・竹中政権が30~40兆円規模の大量の米国債を買って間接的にブッシュ米戦争屋ネオコン政権の実行したイラク戦争の戦費負担に協力しています。このことは、ノーベル賞経済学者・ジョセフ・スティグリッツ博士がその著作にて日本のイラク戦争負担は3070億ドルだったとはじき出していますから間違いありません(注10)。

注1:asahi.com “鳥インフル研究自主停止 60日間、H5N1論文著者ら“ 2012年1月21日
http://www.asahi.com/science/update/0121/TKY201201210162.html

注2:ベンチャー革命No.295『豚インフルエンザ:メキシコの無血占領か』2009年4月30日                                
http://www.geocities.co.jp/SiliconValley-Oakland/1386/mvr295.htm

注3:本ブログNo.11『なぜ新型伝染病がつぎつぎと世界に蔓延するのか』2009年8月22日
http://blogs.yahoo.co.jp/hisa_yamamot/328773.html

注4:本ブログNo.9『舛添大臣の“豚フル”宣言は“獲らぬ狸”であろう』2009年8月19日
http://blogs.yahoo.co.jp/hisa_yamamot/272408.html

注5:日経ビジネスONLINE “イラン危機、カギは「中国」「ユダヤ」「選挙」 元駐イラン対しが読むホルムズ海峡の行方”2012年1年20日
http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20120119/226308/?top_updt&rt=nocnt

注6:本ブログNo.488『イラン核施設が謎の爆発:イスラエル要人曰く、事故ではないと・・・』2011年12月1日
http://blogs.yahoo.co.jp/hisa_yamamot/27612658.html

注7:YOMIURI ONLINE “イラン核施設幹部暗殺「CIAとモサドが関与」”2012年1月13日
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20120113-OYT1T01305.htm

注8:本ブログNo.439『悪徳ペンタゴン日本人を操る米国ジャパンハンドラーの手口がばれ始めた』2011年9月6日
http://blogs.yahoo.co.jp/hisa_yamamot/26396145.html

注9:Halabja poison gas attack  
http://en.wikipedia.org/wiki/Halabja_poison_gas_attack

注10:ジョセフ・スティグリッツ[2008]『世界を不幸にするアメリカの戦争経済』徳間書店、p201

(転載貼り付け終了)

清野 眞一 投稿日:2012/01/22 10:55

【227】官僚に絡め取られた野田総理:野党時代は“すばらしい政治家”だった?

「新ベンチャー革命」(2012年1月21日 No.515)を貼り付けます。

(転載貼り付け開始)

タイトル:官僚に絡め取られた野田総理:野党時代は“すばらしい政治家”だった?

1.野田総理の二枚舌演説の証拠画像がネットの話題に

 本ブログ(注1)にて野田総理の政見演説における豹変振りを紹介しました。この動画はユーチューブにて誰でも見られます(注2)。本件、ネットで話題が沸騰しているので、そのうち削除される可能性があります。そこで筆者は早速、ダウンロードしておきました。ネットでは多くの人がこうして画像を保存してしまっているので、権力側がいくら削除してももはや手遅れです。

 このような二枚舌の証拠画像を国民サイドに握られた総理大臣は歴史始まって以来、初めてではないでしょうか。

 いずれにしても、野田総理の居直りは半端ではありません(注3)。このような二枚舌の証拠を突きつけられても、おそらく“それがどうした”と居直りそうです。

 もしオモテの大手テレビ局がこの野田画像を全国の茶の間に流せば、全国の国民は仰天して腰を抜かすのではないでしょうか。人間、ここまで居直れるのかと唸ってしまいます。もしこれがマスコミの天敵・小沢氏の画像だったら、彼らマスコミ連中は連日、この画像を鬼の首でも獲ったかのように、繰り返し、繰り返し茶の間に流し続けるでしょう。しかしながら、野田総理に対して、その気配は全くありません。

 日本のマスコミはほんとうにとんでもなく狂ってしまいました。

2.なぜ、野田総理はこれほど豹変したのか

 野党時代の野田氏の名演説から、彼は2009年当時、官僚の天下りを根絶すれば、年間12兆円が捻出でき、消費税を5%から10%に上げる必要はないと単純・素直に考えていたと思われます。ところが政権に入って官僚を使いこなす立場になって、官僚を敵に回すと何もできないことがわかったのではないでしょうか。そこで、彼はひたすら官僚の言いなりになってしまったと想像されます。

 よく似た例は長妻・元厚労大臣にも見られます。彼も2009年の政権交代後、国民からの熱い期待を受けて張り切って厚労大臣になって長年懸案であった年金問題を解決しようとしたのですが、厚労官僚から思うように協力が得られなくて省内にて孤立してしまいました。今の長妻氏は別人のように存在感がなくなりました。また、小泉政権時代、外務大臣になった田中真紀子氏も外務省の人事に手を突っ込んだため、露骨な妨害をされてすぐに辞任を余儀なくされました。田中氏にとって外務官僚が妨害するのは想定内だったのですが、自分のスカートの裾を後ろから引っ張っていたのは、あろうことか、自分を外務大臣に任命した小泉首相その人だったと国会で告白しています。この話から、小泉首相の本性が透けて見えます。

 これらの事例は、日本における政治家と官僚の関係をよく物語っています。

ところで日本には亭主関白という言い方が残っていますが、それは主に男尊女卑社会と言われた西日本地方での話です。これにはウラがあって、女房はオモテムキ、亭主のメンツを立てていますが、現実は女房が家計を握っているわけです。

 長崎出身の歌手・さだまさしのヒット曲“関白宣言”はこの西日本文化を象徴しています。

 ちなみに、米国は日本の男尊女卑の逆のレディファースト社会と言われていますが、筆者の対米経験によれば、実は、米国こそ男性優位社会です、レディファーストというのは単にカムフラージュに過ぎません。

 さて話題を戻しますと、日本の政治家は“亭主”であり、官僚は“女房”と言えます。亭主は女房の言いなりになっていれば、いい気分でいられるのです。戦後の自民党政治家の大半が官僚にいい気分にさせてもらい、みんなそろって大臣病だったわけですが、官僚からは内心、バカにされていたということです。

3.政治家主導を唱えていたのは小沢氏だった

 自民党出身の小沢氏は、上記の自民政治家の大臣病体質を観て育っていますから、政権交代によって、国民の代表・政治家主導の日本、すなわち本来の民主主義政治を取り戻そうとしたことは周知の事実です。

 そこで、小沢氏は官僚にとって極めて不都合な政治家となって、悪徳ペンタゴン官僚の謀略によってひどい目に遭わされています。

なお、上記、悪徳ペンタゴン日本人勢力および彼らを動かす米国戦争屋の定義は、本ブログのNo.225の注記をご覧ください。

4.野田総理豹変の遠因は小沢ショックにあり

 2009年の政権交代を一言で表現すれば、それは『小沢vs 悪徳ペンタゴン官僚の対決』と総括できます。

 小沢攻略に血道を挙げる悪徳ペンタゴン官僚の後ろには、マスコミ、米国ジャパンハンドラーがついているのですが、これが小沢氏の敗因です。

 政権交代後の民主党若手議員は野田総理を含み、この対決構造を目の当たりにしたのです。その現象を本ブログでは“小沢ショック”と命名しています(注4)。

 そこで、上記の野田氏の豹変の遠因はこの小沢ショック症候群によるものと分析できます。

 野田総理を筆頭に民主党議員の多くは小沢ショック症候群に陥り、野党時代とは別人のように豹変したと思われます、そしてわれら国民から見れば、現在の不甲斐ない民主党議員は、かつての政権党時代の自民党議員となんら変わらなくなったのです。これこそまさに、小沢vs 悪徳ペンタゴン官僚対決における後者の勝利です、悔しながら・・・。

 今の黄昏民主党の唯一の救いは、自民に比べて、小沢的政治家が少なからず残存している点です。

5.日米政治体制の違い

 われら国民は、戦後日本は米国の指導により米国型民主主義社会となったと認識しているかもしれませんが、これは大きな誤解です。日本は民主主義社会を偽装した官僚支配国家なのです。戦後の日本国民は悪徳ペンタゴン勢力に大きく騙されています。最近、多くの国民がウスウスそのことに気付いてきました。

 この日本の欺瞞的二重構造国家体制は1940年体制と呼ばれています(注5)。この体制は米国とまったく異なります。米国は小沢氏の目指す政治家主導国家です、ただし、現実は米国寡頭勢力(米国戦争屋含む)にステルス支配されていますが、いずれにしても米国は決して官僚支配国家ではありません。米国の官僚は米国連邦政府のアドミ担当の位置づけに過ぎません。

 戦後、日本を統治した米国GHQは日本の1940年生まれの官僚支配国家体制をアンチ民主主義体制とみなして、解体するどころか、逆に利用しようと考えて戦前の1940年に誕生した官僚主導の国家総動員体制を戦後も温存したのです(注6)。その意味で彼ら米国ジャパンハンドラーも二枚舌であり、ほんとうに狡猾な人たちです。

6.政策シンクタンク機能の日米相違

 筆者は米国シンクタンク・SRIインターナショナル(本部シリコンバレー)出身ですが、SRIはワシントンDCにも拠点を持ち、連邦政府の政策支援を担っています。SRIは特に科学技術政策に強い非営利中立シンクタンクです。このようにワシントンDCには多数の非営利中立シンクタンクが存在し、米国人政治家は官僚ではなく外部の非営利中立シンクタンクを活用して政策立案を行うのが常識です。一方、日本では米国の常識である非営利中立であるべき政策シンクタンク機能を官僚および官僚天下り機関が独占しているわけです。従って、日本の政治家は政策立案の際、官僚やその天下り機関に依存せざるを得ない仕組みが出来上がっています。この構造にこそ今日の日本の官僚支配体制の真髄があります。

 日本独特の官僚独占シンクタンク機能の問題点、それは、そのコストをすべてわれら国民の血税で賄っている点です。上記、野田氏の言うとおり、彼らシロアリ官僚は毎年12兆円の税金を浪費して政治家に対して、実質的官僚優位体制を維持しています、確かに野党時代の野田氏のシロアリ官僚批判論は正鵠を射ています(笑)。

 一方、米国では非営利中立政策シンクタンクに米国寡頭勢力が莫大な資金援助しており、米国人官僚が政策立案に入り込む余地はほとんどありません。だから米国連邦政府は実質的に米国寡頭勢力(戦争屋含む)に支配されています。

 さらに彼ら米国寡頭勢力はそのステルス支配ノウハウを米国支配から日本属国支配にまで拡大応用しています。そして、対日属国ステルス支配のために、日本の官僚を巧妙に利用しているわけです。それこそが、上記、悪徳ペンタゴン体制(1940年体制を含む)そのものなのです。

 2009年、野党時代の野田氏は、この悪徳ペンタゴン支配体制の本質をズバリ指摘していた“すばらしい政治家”であったのは確かです。2009年時点にて“すばらしい政治家”であったこの野田氏を2012年現在、極め付きの悪徳ペンタゴン政治家に豹変させた元凶、それこそが、悪徳ペンタゴン1940年体制そのものであるとわれら国民は認識すべきです。

注1:本ブログNo.514『われら国民は“ノダの振りみて我が振り直せ”をモットーにすべき』2012年1月19日
http://blogs.yahoo.co.jp/hisa_yamamot/28167248.html

注2:必見 野田佳彦の超特大ブーメラン発言、2012年1月19日
http://www.youtube.com/watch?v=THkY0BZqwjE

注3:本ブログNo.493『野田居直り政権の誕生:日本政治をここまで狂わせた元凶はマスコミを牛耳る黒幕と気付け!』2011年12月11日
http://blogs.yahoo.co.jp/hisa_yamamot/27733271.html

注4:本ブログNo.512『小沢ショックがもたらしたもの:日本の民主主義危機』2012年1月15日
http://blogs.yahoo.co.jp/hisa_yamamot/28125119.html

注5:ベンチャー革命No.032『1940年体制からの決別』2002年12月22日
http://www.geocities.co.jp/SiliconValley-Oakland/1386/mvr032.htm

注6:野口悠紀雄[2002]『1940年体制 さらば戦時経済』東洋経済新報社、新版版

(転載貼り付け終了)

清野 眞一 投稿日:2012/01/13 12:41

【226】アメリカの亀井静香、ロン・ポールはCIAに殺されてもよいと吼えるか

「新ベンチャー革命」(2012年1月12日 No.510)を貼り付けます。

(転載貼り付け開始)

タイトル:アメリカの亀井静香、ロン・ポールはCIAに殺されてもよいと吼えるか

1.伏兵ロン・ポールの人気が米国若者中心に急上昇

 2012年は4年に1回のオリンピックの年ですが、米国大統領選が行われる年でもあります。そこで、日本のマスコミは米共和党大統領候補予備選のニュースを連日流しています。今のところ、マサチューセッツ州知事だったミット・ロムニーが優勢のようですが、一方、あのロン・ポールも無視できなくなって、やむを得ず取り上げています。昨年、米国では格差社会に反対するデモが全米で盛んでしたが、このデモに参加していた若者中心にロン・ポールの人気が急上昇しています。今はネット社会ですから、米国でもマスコミの世論操作が効かなくなっており、ネット愛好の米国若者のロン・ポールへの期待が高まっています。

 ところで、このところ、日本のマスコミが不承不承ロン・ポールを取り上げざるを得ないのは、彼が在日米軍撤退を主張しているからです。沖縄の人が大喜びしそうな大統領候補です、ただし日米安保マフィアにつながる一部の沖縄利権者を除いて・・・。

2.ロン・ポールに対する日本のマスコミ報道姿勢からわかる偏向性

 本ブログでは日本を不幸にしている悪徳ペンタゴン日本人をテーマとしていますが、上記、ロン・ポールを取り上げざるを得なくなって慌てる日本のマスコミは日刊ゲンダイを除き、極め付きの悪徳ペンタゴン勢力とみなしています。

なお、上記、悪徳ペンタゴン日本人勢力および彼らを動かす米国戦争屋の定義は、本ブログのNo.225の注記をご覧ください。

 日本のマスコミはことごとく米国戦争屋に牛耳られているというのが本ブログの採る立場ですが、米国戦争屋はこれまで米大統領選を闇からコントロールしてきました。彼らは主に共和党支持ですが、予定が狂って米民主党が政権取ったときのために、米民主党にもエージェントを送り込んでいます。その代表がヒラリー・クリントン国務長官です。

 共和党の大統領候補はロン・ポールを除き、米戦争屋の世界戦略を受けて、イラン先制攻撃賛成です。ロン・ポールを除く彼らは米戦争屋ボスから支援を受けていることが彼らの主張からミエミエです。

 一方、日本のマスコミも米戦争屋の世界戦略を代弁する共和党候補を中心に報道しているのがミエミエです。この報道姿勢から、共和党候補同様、日本のマスコミも米戦争屋に闇から牛耳られていることが筆者にはよく見えますが、それでも多くの日本国民にはまだイマイチよく見えないかもしれません。

 今回の米大統領予備選の特徴、それは4年前と違って、共和党候補ロン・ポールの存在感が2012年格段に大きくなっている事実です。親戦争屋・共和党の下院議員でありながらアンチ戦争屋のロン・ポール候補の存在を日本のマスコミは無視できなくなっています。彼らのロン・ポールに対する異端児扱い的報道姿勢からみて、日本のマスコミの偏向的立ち位置が非常によく見えてきました。

 さらによく見えてきたのは、日本のマスコミは一貫して米戦争屋が米国覇権を握っているという立場で米国報道していることです。その意味で彼らの米国報道は決して中立的ではありません、非常に偏向しています。なぜなら、今、米国覇権を握っているのはアンチ戦争屋のオバマ政権ですから・・。

3.米国にもまともな国民は多い

 日本のマスコミはロン・ポールを極端な思想の持ち主と決めつけていますが、それなら、なぜ、このような極端な思想の政治家が米国で受けているのでしょうか、彼らマスコミは決して、このことを解説しません、なぜなら、彼ら日本のマスコミは米戦争屋に不利な報道は絶対にしないからです。

 米国では在日米軍(米戦争屋の私有物)は税金の無駄と考える国民が多数派なのです、当然です、米国民から見れば、自分たちの払う税金でなぜ米軍が日本を防衛しなければならないのか到底理解できないからです。だから、在日米軍撤退を主張するロン・ポールが大人気なのです。ちなみに、米戦争屋にとって在日米軍の真の使命は日本の監視ですが、米国民には日本を前線基地にする米国防衛と詭弁を弄しているのです。

 日本よりネットの発達の著しい米国では若者中心に、9.11事件が米国戦争屋政権だったブッシュ・ジュニア政権の自作自演であると知っています。さらに、米大統領は背後から米戦争屋あるいは欧州寡頭勢力にコントロールされていることも知っています。このようなウラを知っている米国ネット愛好層を中心にロン・ポールが支持されているわけで、彼は決して極端な思想の持ち主でもなんでもありません。むしろ米国でまともな神経を持っている国民の考えを代弁しているのです、だからロン・ポールが大人気なのです。ちなみにこの人気は92年の大統領選(ちょうど20年前)に登場したロス・ペロー(注1)の人気急上昇現象とよく似ています。

 今の日本も自公・民主二大既成政党不信が高まっていますが、米国でも同様の現象がすでに起きています、われわれも参考にしましょう。

4.米戦争屋に不都合なロン・ポールはなぜ、殺されないのか

 いずれにしても、上記のように今のロン・ポールはかつて活躍したロス・ペローとよく似た位置づけです。湾岸戦争後の92年の大統領選時代に、共和・民主の二大既成政党に不満を持つ米国民の受け皿として米改革党の大統領候補だったロス・ペローは一時、世論調査で人気トップを取ったこともありました。このときの大統領選で米戦争屋のエージェント・パパ・ブッシュ陣営は引っ掻き回され、結局、二期目の政権が取れなかったのです。この事態にもっともあせったのが米戦争屋であり、彼らが湾岸戦争後計画していたイラク戦争は結局、2003年まで10年も延期されたのです。米戦争屋のうちとりわけ過激なネオコンはイラク戦争をどうしてもやりたいため、2000年の大統領選にて大掛かりな選挙不正を行なってブッシュ・ジュニアを強引に米戦争屋の傀儡大統領に据えたのです。この事実も、ロン・ポールを支持するまともな米国民はよく知っています。

 今回のロン・ポールは、上記のようなまともな米国民の期待の受け皿として活躍していますが、かつてのロス・ペローと違って、親戦争屋・共和党に籍を置いています。これまで、ロン・ポールは共和党内にてアンチ戦争屋の立場を貫いて来ても米戦争屋CIAから無力化されなかったのは、大富豪のロス・ペローと違って、資金を持たない小物(小者)と見られてきたからでしょう。戦争屋ボスからみれば、小うるさいハエのような存在であり、いつでも落とせる対象だったのです。

 92年当時のロス・ペローは米戦争屋の世界戦略を脅かしたので、恫喝されたらしく大統領選の過熱した92年7月、いったん大統領選から撤退を余儀なくされています。同様に、ロン・ポールも米戦争屋の許容値を超えれば、間違いなく落とされます。

 それでも米戦争屋にとって、共和党にてアンチ戦争屋ポーズを取ってくれるロン・ポールはそれなりの効用があるのです、なぜならば、ロン・ポールが共和党議員の立場で戦争屋を批判することで、共和党の懐の深さを印象付けてアンチ戦争屋の米国民の支持が民主党やティーパーティに流れるのを食い止める効果があるからです。

 米戦争屋はおのれのビジネスが人殺し屋という因果な商売であることを自分自身よくわかっているので、米国民がもし覚醒して米戦争屋の正体を知れば、その傀儡・共和党を支持するはずがないとよくわかっています。だから戦争屋は常に国民に対してステルス化しているのです。

5.ロン・ポールもロス・ペローの二の舞になるのか

 ロン・ポールの人気が今後、もっと過熱すると、米戦争屋もだまっておらず、なんらかの恫喝を彼に仕掛けるでしょう。一方、ロン・ポールもしたたかであり、ロス・ペローが活躍した時代の内部事情にも精通しているはずですから、簡単には引き下がらないでしょう。もう76歳で命も惜しくないと思います。

 ちなみに、ブッシュ戦争屋政権時代の2007年頃、米戦争屋ネオコンがロン・ポール暗殺を計画していると報じた陰謀サイトもあります(注2)。なぜなら、ロン・ポールは9.11 事件の真相究明の急先鋒に立つ米国政治家だからですから、何時暗殺されてもおかしくない、たとえば、オモテムキ事故死とか病死とかで・・・。

 ロン・ポール自身は、米戦争屋ネオコンの獰猛性を熟知しているはずです。その彼が、命知らずの行動に走れるのは、やはり、誰かに守られている面があるからでしょう。彼を守っている勢力ということになれば、それは欧州寡頭勢力の中のアンチ戦争屋勢力しかありません、ウィキリークス創業のジュリアン・アサンジが未だ殺されずに健在なのは、彼を庇護している勢力があるからで、それはロン・ポール守護神と同じ勢力でしょう。

 米戦争屋ネオコンの仕掛けるロン・ポール暗殺計画を暴露したのが、ビルダーバーグ研究家・作家ダニエル・エスチューリン(注3)なら、ビルダーバーグを支配する欧州寡頭勢力にロン・ポールが守られているという仮説は成立し得ます。同じく欧州寡頭勢力に守られていて、簡単に暗殺されないオバマ大統領同様に、ロン・ポールも米戦争屋CIAネオコン(9.11仕掛け人)から簡単には殺されないはずです。

 90年代のロス・ペロー時代に比べて、米戦争屋の威力は今、幸い低落気味なので、ロン・ポールの命を賭けた活躍に是非期待したいところです。

 76歳のロン・ポールと並ぶのは、我が日本の75歳の亀井静香氏です、亀井氏も米戦争屋CIAの獰猛性を熟知しており、CIAに殺されるのを覚悟しています(注4)。

注1:ロス・ペロー、ウィキペディア参照

注2:prison planet com、“Estulin: Elitists Consider Assassinating Ron Paul”、Dec. 14, 2007
http://www.prisonplanet.com/articles/december2007/121407_assassinating_paul.htm

注3:ダニエル・エスチューリン[2006]『ビルダーバーグ倶楽部』バジリコ株式会社

注4:本ブログNo.23『亀井郵政・金融担当大臣:命がけの就任』2009年9月16日
http://blogs.yahoo.co.jp/hisa_yamamot/938730.html

(転載貼り付け終了)