「2098」 映画『オッペンハイマー』と第五福竜丸の真実 (第2回・全2回) 2023年11月15日
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副島隆彦です。今日は2023年11月15日です。
映画『オッペンハイマー(Oppenheimer)』を起点にして、原爆開発と反核運動について話しています。今回が2回目です。
前回、名前が出てきたけど、エンリコ・フェルミ(Enrico Fermi、1901ー1954年、53歳で死)というのは、イタリア人なんだけどベニト・ムッソリーニ(Benito Mussolini、1883-1945年、)が大嫌いな男で、だからアメリカのために協力すると言った、知能・頭脳からいったらアインシュタインと同格の人なんです。これとレオ・シラード(Leo Szilard、1898ー1964年、66歳で死)というハンガリー系ユダヤ人、こいつがおもしろい男で相当な才人なんです。頭が良かったとしか言いようがない。彼らは原爆をつくれるということで、1942年からフランクリン・D・ルーズベルト(Franklin Delano Roosevelt、1882-1945年、63歳で死)大統領から許可をもらって、たくさん資金を与えられて、ロスアラモスの研究所でつくっているんです。
エンリコ・フェルミ
ムッソリーニ
レオ・シラード
しかし、よくよく考えたら、原爆という爆弾をつくるのは冶金(やきん)工学なんです。冶金というのは金属学(metallurgy)なんです。例えば、世界一のエアコン会社はダイキンなんですよ。これはもともと日立系なんですけどね。それが日立のコンプレッサーを使って、要するに保冷剤の理屈と一緒です。コンプレッサーで温度を低くして空気を冷やす。ガスを使うんですけど、ガスの温度を冷やして周りにくっつけたら温度が下がる。それを風にしてわーっと外に出したら、エアコンディショナーができるわけです。世界一のエアコンをつくっていますが、これもダイキン(大金)というのは、大阪金属工業所という会社なんです。冶金工学というのはものすごく大事で、いろんな金属をまぜたり、溶かしたり、型にはめて、材料にしてつくるんです。
ダイキンのコンプレッサーの説明
恐らくロスアラモスでつくっていた丸い大きな直径3メートルぐらいの玉なんですけど、写真があります。たどんみたいに、ほとんど花火の玉を打ち上げるような感じだと思う。その中に爆薬を入れるんです。爆薬と言ったって何かわからないけど、中心に起爆剤が必要なんですよ。起爆剤を起爆させてウランが変質して核分裂を起こすわけ。核分裂はそれが周りに一瞬のうちにぱーっと広がる現象です。
それと、生命の最初の生殖細胞の細胞分裂は一緒なんです。受精した卵が一瞬のうちに何億個にふえるんです。で、人間のというか動物の原型をつくる。だから、男の精子と女の卵子がまざって核分裂みたいなのを起こすんですよ。だから私は山中伸弥(やまなかしんや、1962年-、61歳)とかたちが大嫌いなんです。
山中伸弥
小保方晴子(おぼかたはるこ、1983年-、40歳)は「STAP細胞はあります」と言うけど、あれは、STAP細胞あるなし問題じゃない。幹細胞(stem cell)という土台、基幹部分に対して、本当は生殖細胞の分裂を起こすためには生殖細胞を使わなきゃだめなんです。それをローマ法王が禁止したんです。豚の細胞と人間の細胞をまぜたりするやつが出てくるから。実際そういうマッドサイエンティストたちがいるんです。だから、ステップセル、ステップ細胞なら大丈夫と言ったんだろう。それに対して小保方たちは「STAP細胞はあります」と言った。
小保方晴子
それに対して山中たちがやっている、iPS細胞はやっていいことになっている。爪とか皮膚の表面とかで増殖が起きる。私はそれに反対している。やっぱり生殖細胞を使わなきゃ駄目なんですよ。核分裂を起こす。この話はもうしません。それと同じで、一瞬のうちに核分裂反応が起きるための起爆剤とかね、それを金属の材料でどのようにつくるかで苦労したんですよ。
STAP細胞とiPS細胞の違い
それが、オッペンハイマーというよりも、ドイツ人の技術者たちの努力なんです。これはアメリカ国家体制上、絶対言っちゃいけないことになっている。同じようにソビエト側でも、ドイツ人の技術者たちを使って彼らにやらせて成功したのね。ロシア人の技術者がやったんじゃないんですよ。アンドレイ・サハロフ(Andrei Sakharov、1921-1989年、68歳で死)博士が責任者だけどね。ここのところをみんな勘違いしちゃいけないんだ。
アンドレイ・サハロフ
やっぱり冶金工学が大事だ。材料工学と言ってもいいけどね。材料工学が日本は強いですからね。量子コンピュータをつくるのも結局、材料工学と常温核融合と、あれが大事らしいですね。材料工学であれだ、レールから3センチ5センチ浮き上がる、リニアモーターカーの新しい新幹線も走るんだけど、リニアという思想も浮き上がるわけですね。リニア(linear)は直線という意味ですけどね。
超伝導ですね。だから、ああいったsuperconductivityというんだけど、ああいうのも金属材料工学ですからね、それが大事なんです。
私はオッペンハイマーを非難してくさしているわけじゃなくて、どうもやっぱり隠しているんです、ドイツ人の技術者たちがつくっているんだという真実をね。いま北朝鮮で核兵器をつくっているのも、これはドイツ系のロシア人ですね。だからもう分かっていることなんだけど、言わないことになっているんです。
IAEA(International Atomic Energy Agency)、国際原子力機関は、1957年7月29日に発足した。つまり一連の流れは全部つながっているんです。さっき言ったように、もう日本は反核運動も何も原爆アレルギーがすごく強い国だということで、反対、反対で反対運動をさせて、2000万人の署名が集まるとか、第五福竜丸のときもそれをやっちゃったんですよ。それをうまく利用しながら、「はい、安全な原発をつくりましょう」運動をやるわけね。この脳がひっくり返りそうなことをやらされるんですよ。踊らされるんです、民衆、大衆というのは。左翼たちも含めてね。このことを気づけよというのが副島隆彦の出現した理由なんですね。
ソ連もさっき言ったように、1949年9月23日に原爆実験に成功した。その4年後、1953年8月2日にはアメリカの後追いで水爆実験に成功している。おかしな話で、でき上がっているんです、ちゃんと、不思議なことに。その次の年には、「はい、原発を開発します」と。日本はその6年おくれで、「日本でも原発をつくります」と。核兵器反対運動ばかり言っていながら、一方で原発をつくり始めてどんどんふやすわけです。
そしてもう一つは、これは簡単にわかるべきなんだけど、デリバリーシステム(delivery system)という言葉ならわかると思うけど、配達屋さんです。宇宙に飛ばして相手国の真上から落とすんです。そのデリバリーシステムがロケットです。宇宙ロケットと言いますが、これはミサイルと言っても一緒なんです。ICBMだったらintercontinental ballistic missileですから、大陸間弾道弾はballistic missileと訳しますが、これと宇宙ロケットは同じなんです。
それをフォン・ブラウン(Wernher Freiherr von Braun、1912-1977年、65歳で死)というドイツ人の学者がつくった。フォン・ブラウンもアメリカに連れていかれたんです。ドイツが戦争に負けた直後、すぐに。そして、アメリカでミサイル、ロケットの開発をずっとやる訳です。「そんなの当たり前じゃないか」と本人は言ったんです。自分たちサイエンティストは権力者に利用されるようにできている。この考えが一番大人なんですよ。
フォン・ブラウン
私が『人類の月面着陸は無かったろう論』を書いたときに、弟子の一人がはっきり言ったんです。科学者なんて、権力者やそのときの政治イデオロギーに動かされるんだとね。体制や権力者たちの意思で動く。ある一人の人間の思想で何かが変わったりどうこうしたりならない。そこが大事な見方です。
ただ、ドラマとしては、最高級の頭のいい責任者、ロスアラモス研究所のダイレクター、所長がロバート・オッペンハイマーだった訳ですからね。彼自身は理論物理学者であって同時に数学者ですから、デンマークの首都のコペンハーゲンにある、当時、ニールス・ボーア(Niels Henrik David Bohr、1885―1962年、77歳で死)という理論物理学者の最高級の学者がいた。そのボーアの研究室に集まって数学ばかりやっているんですけど。数学が一番できる人間です。ニールス・ボーアや3人ぐらい弟子たちと自分が一緒に行って勉強しているわけで、1925年に量子力学(quantum physics)が誕生した。
ニールス・ボーア
その現場に仁科芳雄(にしなよしお、1890-1951年、60歳で死)がいた。仁科が帰ってきてから日本政府を説得して、予算、お金をつくって、1937年に、日本にニールス・ボーアたちを呼んでいるんです。日本も、当時、世界最先端の理論を追っかけているんですよ。だから、仁科が理化学研究所の所長なんですが、これは東大の物理学よりも偉いんですよ。東大の物理学はあまり偉くないんだそうです。
仁科芳雄
なぜなら、原発とか原子力とかの研究は、東大工学部がやることになっている。東大物理学とか数学科を出たら何になるんですかと言ったら、「高校の先生になるんじゃない?」と東大教授の西村肇(にしむらはじめ、1933年-、90歳)が言っていた。そういうものなんですよ。一番でき過ぎても役に立たない人がいっぱいいる。偏差値80みたいな人たちがいるけど、頭がおかしいんですね。だから、ほかの人と一緒に共同研究とかできない人間たちだと思う。そういうのをほっといて、やっぱり組織・団体で動きますから、国家目的に向かって予算がついて、研究所がついて、資源とか材料とか、あの大きな実験設備ができるわけです。
さっき言った、フォン・ブラウンがドイツでV1、V2というロケットを飛ばすんです。これがロンドンを狙ってがんがん1万発ぐらい落としたんです。ロンドンのビルが壊れるとかね。爆撃機の空襲じゃないんです。ロケットでロンドンを襲撃した。それをつくったのがフォン・ブラウン博士です。火薬の詰め方とロケットの飛ばし方を一生懸命研究したんだ。で、アメリカに渡って、アメリカのICBM、つまり核兵器をね、飛ばすロケットの部分は彼と弟子たちがやった訳です。
V1ロケット
V2ロケット
それがフォン・ブラウンたちの技術なんだけど、同時に、フォン・ブラウン以外のロケット技術をつくっていたドイツ人の技術者たちはソビエトに行っていますからね。やっぱりこのデリバリーシステム部門なんです。宇宙ロケットというのは、地上最低100キロじゃちょっとまだ空気があるから火がついちゃうんですよ。急激な酸化をしますからね。
最初ガガーリン(Yurii Gagarin、1934-1968年、34歳で死)が乗っていったときは、1961年4月12日、ボストーク1号(Vostok-1)というのに乗っていって世界一周成功したんです。その後、女性宇宙飛行士のワレンチナ・テレシコワ(Valentina Vladimirovna Tereshkova、1937年-、86歳)も行きました(1963年)。しかし、それより早い1957年にスプートニク1号(Sputnik 1)というソ連の人工衛星が成功して、これで、ロシアに負けたといって、アメリカじゅうがショックを受けたんです。
ガガーリン
テレシコワ
だから、前回に1954年の話をしましたが、ビキニの水爆実験で第五福竜丸が逃げてきた。それが3月1日で、6月29日にオッペンハイマーがアメリカ議会でばんばん叩かれて、アメリカ国民に共産主義者が潜り込んでいる理論でぶったたかれて追放されてというドラマをやっている。ソ連がスプートニク成功したのはそこから3年後ですね。
次の年には核実験禁止の請願というのを、9236人の世界中のサイエンティストたちが共同で請願をやったんです。これはパグウォッシュより、ラッセル=アインシュタイン宣言より4年後ですね。日本人も何百人も入っているでしょう。
その次の1959年9月30日に、ニキータ・フルシチョフ(Nikita Khrushchev、1894-1971年、77歳で死)が中国を訪問して毛沢東(もうたくとう、1893-1976年、82歳で死)と大げんかになったというのもあるんです。当時、実は1966年に毛沢東と宮本顕治(みやもとけんじ、1908-2007年、98歳で死)共産党委員長が大げんかになったというのもあります。
フルシチョフと毛沢東
毛沢東と宮本顕治
1963年7月25日に、アメリカ・イギリス・ソ連、米英ソで部分的核実験禁止の仮条約が結ばれたんです。それに対して、10月にフランスのシャルル・ド・ゴール(Charles de Gaulle、1890-1970年、79歳で死)大統領が反対した。先に持った人間たちがずるい、自分たちだけ得する。俺たちも持つと言ったわけ。これがフランスの理屈なんです。だから15年ぐらい前かな、ムルロア環礁、南の島でフランスも水爆を持ったんです。フランスは自力で持っていますね。
フランスは今でも原発をどんどん動かしていますからね。ジェーン・バーキン(Jane Birkin、1946-2023年、76歳で死)が福島の原発の様子を見に来ていますからね。その影響もあるんですよ。誰も現地で原住民は死んでないと分かった。ドイツ人は馬鹿だからおびえちゃって原発を全面禁止にしたんです。アンゲラ・メルケル(Angela Dorothea Merkel、1954年-、69歳)首相は分かっているんだけどもうしようがないということで、ドイツは原発を全面禁止。フランスはがんがん動かして周りの国々に電気を売っています。
だから、フランスは偉いといえば偉いんです。日本の側からは全ての原水爆実験反対、禁止ですからね。きれいごと言っているのが日本人なんだけど、世界のことが分かって言っているのかどうかは別なんです。女という生き物がよく持っている、何でも反対すれば自分が正しいというやつでね。その程度の知能なんですよ。大きな構造体で見る目がないんだ。日本には、フランスの立場も理解してあげるという人はいないと思う。
あと、日本の原発で出た廃棄物の処理をフランスがやってあげると言って、パシフィック・ピンテール号でフランスに持っていこうとしたらアメリカが潜水艦まで下に動かして邪魔ばかりしたんですね。そういうこともあるんです。
だから、私が話したことは相当大事なことなんですけども。だから何だよと言われると私はもう困るんだ。ただ、もうだまされるわけにはいかないんだと。大きな仕組みで私たちは動かされる。反原発・原爆ヒステリーを日本人に起こさせておいて、同時に原子力の平和利用とやるわけです。この複雑構造がまさしく1954年を中心にでき上がっているんだ。
これ以上細かいことを言うとあまりよくないんだけども、例えば日本共産党の中で、ソビエトの原爆は認めると言った人たちがいた。それが中野重治(なかのしげはる、1902-1979年、77歳で死)とか佐多稲子(さたいねこ、1904-1998年、94歳で死)という文学者たちなんです。彼らは格からいったら宮本顕治委員長より上なんですよ、東大の中でも。だけど追放されたんです。だから私は今でも中野重治派なんです。
中野重治
佐多稲子
それから志賀義雄(しがよしお、1901-1989年、88歳で死)という、本当は宮本顕治より格が上の共産党のナンバー3がいたんだけど、共産党追放処分になったの。ソ連の核は持っていいんだという理論を唱えたのね。そのときに大阪大学で秘書、かばん持ちをしていたのが長谷川慶太郎(はせがわけいたろう、1927-2019年、91歳で死)なんです。ソ連派の大物と言われた志賀義雄が正しかったと私は思う、今考えたらね。これを言うと、「おまえはソビエトの手先だ」と言われるわけ。だけど実際、今ロシア、中国の手先、私はもうなっちゃっています。きれいさっぱり分かりやすいということで、偽善が私にはないんです。
志賀義雄
長谷川慶太郎
同時に、あまりにも態度をはっきりさせ過ぎているから、嫌われるのを通り越して、無視されるんです。もう私に向かって憎しみ込めてわあわあ文句を言う人はいない。なぜなら、私の頭脳のほうがずっと優れているというのは分かっているらしい。私と30分議論したら切り殺されるというのは、彼らは分かっているんですよ。だから誰も出てきません。「おまえは大きな構造体で知識や人を語れるか」と一言私が言ったらもう震えますよ。無視して訳の分からないことを言うしかない。それを私が許す訳がない。全部叩きのめしますから、今の私が日本最強というのは本当なんですよ。そのことを周りの人は割とよく知っているんです。だから誰も近寄ってきません。
でも、私にとっちゃ、さっき1954年3月1日に死の灰が降るところを第五福竜丸が必死で逃げて帰ってきて、その水爆実験に成功したと。やらせ水爆実験の中をマグロ船が逃げてきた。逃げて帰ってきて、3月16日に読売新聞がスクープしたと。このときからのやらせが本当に不愉快です。
このときのマーシャル群島のビキニ環礁というのは、マーシャル群島というと日本軍が占領していたときに、「私のラバさん、酋長の娘」という歌があるの。「色は黒いが南洋じゃ美人。赤道直下マーシャル群島」という歌があってね、もう笑い話を通り越すんですよ。戦艦大和がこの辺まで行っていたりしてね。そこなんですよ、まさに。ニューギニアのもっと北のほうのですね。
やっぱり原爆と水爆とどう違うんだよと、今も分からんかったけど、thermonuclear warfareといって熱核戦争という言葉も使いました。thermoは熱ですね。nuclearは核です。戦争がwarfareなんです。原爆反対運動と原水爆禁止運動ってどう違うんだといったら、そんなもの一緒じゃないかと。ただ、原爆に比べて水爆は1000倍の破壊力があると言われている。
今度のオッペンハイマーの映画の中でものすごく大事なのは、オッペンハイマーは水爆をつくるなと言ったんです。そんなことをやっている暇はないんだ、原爆だけでいいんだと言った。ところが、オッペンハイマーは理論的にも何ももう水爆ができると分かっていた。やったけれども、いま水爆実験されたら、ロスアラモス研究所の自分たちの予算が削られる。これは日本の広島、長崎に落とした後の話ですよ。予算の奪い合い競争になったんです。
エドワード・テラー(Edward Teller、1908-2003年、95歳で死)というハンガリー系のユダヤ人ですが、水爆推進派だった。エドワード・テラーたちが水爆派なんですよ。もっと巨大な破壊力のある兵器をつくれと言って、それに対してオッペンハイマーが嫌がり出した。これ以上巨大な破壊力のある兵器なんかつくったらいけないんだと反論した。最後のところで、これは1946年です。アインシュタインと、プリンストン大学の校舎のそばの池のところで2人で、「私たちはこんなことをやっちゃったな」みたいな、「原爆なんかつくって、巨大な破壊力を手に入れちゃったよ」、どうしたらいいんだろうなと話し込んだと。これが真実なんです。だから、これでこの映画は終わっているはずなんです。
エドワード・テラー
前回言ったように1963年に、リンドン・ジョンソン大統領からエンリコ・フェルミ賞をもらった。オッペンハイマーは名誉回復した。やらせなんです。アメリカ人は偉かった、偉かったという話にしてね。そして、授賞式のときに、ホワイトハウスにこのエドワード・テラー、水爆派が来て、オッペンハイマーは握手した。ところが奥さんのキティはしなかった。共産主義者ですからね。
だから、テラーはサンフランシスコにあるローレンス・リバモア研究所(Lawrence Livermore National Laboratory)のほうを新設する資金が欲しかったんです。実際もらっちゃったわけね。そうすると、オッペンハイマーたちは要らなくなっちゃったんですよ。その問題なんですよ。でしょう、もう要らないとなった。終わっちゃったから、できちゃったしなということですね。実際は500倍ぐらいだと思うけど、広島型の500倍、黒色火薬、TNTに換算して10メガトンの500倍といったら5000メガトンか、というのを実際つくっているんですよ。それをぶっ放す、発射するかどうか問題に人類が来ちゃっている。
ローレンス・リバモア研究所
ローレンス・リバモア研究所が技術開発して、あちこちの軍需関係の、いや、それこそボーイングとかああいうところ、つくっているんじゃないですかね。レイセオンとかマクドネル・ダグラスとかああいうところがつくっているんですよ。どこでつくっているかは秘密、内緒になっている。
だから、もうそんなものつくらなくていいんじゃないかと言ったオッペンハイマーは正しかったと私は思う。巨大な破壊力をつくるんじゃないと。もうつくったって意味がないと言ったオッペンハイマーが正しかったはずです。そこで今人類が悩んでいるんですよ。
だけども副島隆彦は一歩先を行って、2022年6月に出した『プーチンを罠に嵌め、策略に陥れた英米ディープステイトはウクライナ戦争を第3次世界大戦にする』に書いています。2月24日にウクライナ戦争が始まりました。もうここまでいろんな悪い仕掛けをいっぱいつくって、何が何でも絶対プーチンがウクライナに攻め込まなきゃ済まないように仕組んだんだと。おどして、だましてね。おまえたちは悪(わる)なんだと。ブチャの虐殺でも何でも全部つくってね。それに私が怒った。
で、プーチンはもう自分たちが完全にはめられたと、やられたとわかったんです。あのときに本当に、ロシア最強の空挺師団のスペツナズと特殊部隊と空挺部隊の恐らく3分の1ぐらいはせん滅されたんです。キエフの周りに落下傘でおりた連中も全滅です。イリューシンという巨大な飛行機ごと落とされています。北の空港での800人のロシアの最先鋭戦闘部隊がせん滅されただけじゃ済まない。だから一瞬のうちに、2月26日に、核兵器を撃つ準備態勢に入れと、put on high alertと各部隊に言ったプーチンが偉い。つまりレベルを1段階上げたんですよ。このままじゃ自分たちがやられると。
そして、5月に、サルマートという、1万8000キロ飛んで、核兵器というのは北極を回って飛ぶことになっているんだけど、南極からも回っていけるという実験が成功したのを見せつけたわけ。プーチンはやる気だぞとなったところで現在の世界があるわけね。
私は怒ったから、プーチンは、もう諸悪の根源であるところの人類のバチカンのローマ・カトリックの総本山と、それから、イギリスのウェストミンスター大聖堂の裏側というか、大聖堂の一部がビッグベンといってイギリス議会なんです。テムズ川に面している。ウェストミンスター大聖堂の裏側なんです。ここに1発ずつ落とせと、それを副島が言っちゃったら、副島は巨大な核兵器賛成主義者になっちゃったよ。今そこで私の思考もとまっています。これで終わります。
(終わり)
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