「66」 イタリアのシシリー島(パレルモの町)を本拠とするマフィアの表の顔たちの最近の様子。2007.11.14

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副島隆彦です。 イタリアのマフィアは、イタリアの国家警察や、検察官たちと激しく争って、逮捕と、それへの報復としての、特別検察官の乗った車ごと吹き飛ばず爆殺の仕方というのが印象深く世界中に知られて、残っている。

マフェアの本当の最高幹部は、イタリア政界の一番上にいる連中だ。名指しをすれば、ベルルスコーニ前首相だ。 これが、日本で言えば、・・・のような自民党の最高幹部のような人たちだ。
山口組系とでも言おう。 こっちが、デイヴィッド・ロックフェラー系だ。 それに対して、ベルルスコーニと争い続けて、イタリア首相に返り咲いた・・・の方が、欧州ロスチャイルド系だ。

 こういう「公然たる秘密」ほど、どんな情報誌も、あるいは訳(わけ)知りメディアも書かない。 私は、自分の体で、そういうことが分かるようになった。自民党の中にも、キレイで悪いことをしない(できない)政治家たちが、半数はいる。それ以外の薄汚れた人間たちがいる。それは、自ら「悪に手を染めた」場合と、出生以来の血筋の問題の場合もある。

 どこの国にも、そういうのはあるのだろう。距離を置いて、冷ややかに見つめるしかない。自分だけキレイぶっても仕方が無いが、無力な庶民の側にいつも身をおいているのが、はやり安全である。

以下のようなマフィアの逮捕劇のようなものは、数年に一度ある。どういう組(組織)の系統図になっているのかは、まだ誰も書いていないはずだ。アメリカ人の作家たちの書いた『汝(なんじ)の父を敬え』や、『バラキ』や、『コーザ・ノストラ(我らが大義)』などが現われたのは、1970年代だった。

それから、映画『ラッキー・ルチアーノ』を改作して、アイデア盗作して出来た、大作映画『ゴッドファーザー』の時代が、1990年代にあって、そのあとは、もう無くなった。さびしい気がする。

 アメリカ移民組の、イタリア系アメリカ人の自衛組織としてのマフィアもの、ではなくて、本当の、イタリアのイタリア人による、イタリアのマフィアの話や、それの映画化された、本当に泥臭い作品をそろそろ、見たいものだと思う。 副島隆彦拝


(転載貼り付け始め)

● 「マフィア最高実力者、23年逃亡の末に逮捕 」

(c)AFP by Gina Doggett 2007年11月06日 04:26

エキサイトニュース 2007年11月09日 12時56分
http://www.excite.co.jp/News/odd/00081194580648.
html

  イタリアのシチリア警察当局は5日、マフィアの最高実力者とされるSalvatore Lo Piccolo容疑者(65)を 逮捕した。「ボスの中のボス」として知られたベルナルド・プロベンツァーノ受刑者の逮捕から1年半後の 後継者逮捕となった。

 警察によると、捜査員約40人がパレルモ郊外のGiardinelloの民家を包囲。威嚇射撃後に民家に突入、一緒にいた息子のSandro Lo Piccolo容疑者(32)ほか2人とともに同容疑者を逮捕した。 4人とも銃器を携帯していたが、抵抗することなく投降した。

逮捕時、息子のSandro Lo Piccolo 容疑者は涙を流しながら「愛してるぜ親父」と繰り返し叫んでいたと言う。4人はいずれもイタリアの最重要指名手配犯の30人に含まれていた。  Salvatore Lo Piccolo容疑者は23年の間逃亡を続けていた。


● 【イタリア】「 マフィアの「十カ条」、逮捕されたボスの自宅から発見 」
  2007/11/10(土)

http://www.upi.com/NewsTrack/Top_News/2007/11/
08/reputed_mobster_had_mafia_commandments/
7720/

UPI Nov. 8, 2007  at 5:01 PM より抜粋 (記者による訳)

[ローマ 8日 ロイター]イタリアで、マフィア構成員のための「十カ条」ともいえる文書が明らかになった。 シシリア島マフィアの最高実力者とされ、5日に逮捕されたサルバトーレ・ロ・ピッコロ 容疑者の自宅から 見つかったもので、8日付のイタリア各紙が報じた。

文書には「コーザノストラ(マフィア)に忠誠を誓う。裏切れば私の肉体は始末される」という一節があるほか、 「われわれの友の妻を見てはいけない」などと書かれている。 また、頻繁にバーを訪れてはいけないことや、妻を尊重すること、「倫理道徳にそぐわない行いをする者」はマフィアから排除されることなども含まれていた。

十カ条は別ソースによると、

入門するにはわれわれの仲間から紹介を受けること
友人の妻に目をつけないこと
警察とは通じないこと
酒場には行かないこと
いつでもコーザノストラのために備えておくこと
約束は絶対厳守
妻には敬意を持って接すること
仲間同士信頼しあうこと
仲間の金に手をつけないこと
警察官の親類、関係者、モラルに欠けるものは仲間になれない

とのこと。


● 「マフィア:依然強い影響力 イタリア最大の企業に?」

毎日新聞 2007年10月28日

http://mainichi.jp/select/world/europe/news/20071029
k0000m030079000c.html

 イタリアの暴力犯罪組織「マフィア」が、法外な高利貸しや「ピッツォ」と呼ばれる「みかじめ料」などで 巨額な収入を得て、依然、同国社会で強い影響力を持っていることが「伊小売業者協会」の調査と 報告で分かった。同国ANSA通信はマフィアを「イタリア最大の企業」だと皮肉っている。

 報告によると、マフィアの被害に遭っているのは、シチリア、カンパーニャ州など同国南部を主とした 事業主ら推計約16万人。平均月利10%の高利貸しは、マフィア側に年間120億ユーロ (約1兆9500億円)の利益をもたらし、過去3年間で16万5000件の事業を破産させ、5万軒のホテルを倒産させた。

 また、マフィアが要求する「みかじめ料」は、露天市場の八百屋で1日当たり最高10ユーロ(約1630円)、一般商店で月当たり同200ユーロ(約3万2600円)。スーパーマーケットの 開設には5000ユーロ(約81万円)、ビル建設には1万ユーロ(約163万円)が必要とされ、「みかじめ料」の年間総額は60億ユーロ(約9780億円)にのぼった。

 南部では大手携帯電話会社が「みかじめ料」を拒絶したところ、いくつかの地域で新しいアンテナを設置できず、通話に支障をきたしている。最近は南部だけでなく、中部ラツィオ州や
北部ロンバルディア州でも、それぞれ5000~6000の業者が「みかじめ料」を支払い、時に野菜や肉類などの物価上昇にもつながっているという。

 マフィアをはじめとする犯罪組織の年間収入は約900億ユーロ(約14兆6700億円)と、イタリアの国内総生産(GDP)の約7%にも上る。近年は殺人などの凶悪犯罪こそ目立たなくなったマフィアだが、国民の間では「最ももうけている産業」との呼び声が高い。


【米国・イタリア】米マフィアの大物? FBIが写真公開、情報募る[09/15]
http://news21.2ch.net/test/read.cgi/news5plus/
1189852033/

(転載貼り付け終わり)

副島隆彦拝

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