「183」ユーチューバーたちの世界(私が見た限りでの) ⑮ 人間シャンパンタワーのこと
副島隆彦です。今日は2026年5月16日です。
今日は秘書の要望で、緊急にこの話をします。
今話題になっている「人間シャンパンタワー騒動」について、私がこのことを知ったのは5月8日ごろです。今までに何回か話をした「丸の内OLレイナ」のYouTuve動画で知りました。それがとんでもない内容で。
参考 騒動を時系列でまとめたブログ https://note.com/cutplaza/n/n6da996c182c8
「これが資本主義だ」発言で大炎上――“女体シャンパンタワー騒動”を時系列で整理|cutplaza
参考 事件の真相に迫るブログ https://media-a.hateblo.jp/entry/reina
【真相】丸の内OLレイナ“人間ピラミッドシャンパンタワー事件” 他にも何があった?親権問題の苦境と野心 – mediaA’s blog
だから、要するに6人の女性が全裸になって、運動会の組体操でやるような3段の人間ピラミッドを作った。それでその素っ裸の女性のお尻のほうにね、ある男が1本5万円か、10万円はしないでしょうが、シャンパンをかけたと。それでキャーキャー騒いでいるわけ。男は「これが資本主義だ」と言いながらかけたんだそうです。その動画が、音声付きで流れちゃった。
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動画の衝撃のワンシーン
丸ノ内OLレイナについては、最近の第2ぼやき ●(リンクを入れる) に書きました。彼女は今、32歳かな。10年前からユーチューバーになっていて、その世界(セクシー系)では有名な女性です。彼女が「人間シャンパンタワー」に関わっていた、というので5月2日から大騒ぎになった。【私(秘書S)は5月8日ごろにヤフーニューズになっているのを見て知りました。先生は?】私(副島)は5月7日くらいにユーチューブ番組を見て知りました。動画のなかで、ぷろたんとレイナが2人で並んで「もう助けようがないな、お前は」とか話しているのを見てね。その時はまさか全裸とは思わなかったんだけど。
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レイナは「みんなに謝ります。皆さんに不快な思いをさせて申し訳ありません」とか言って、自分のYouTube番組でも謝ってるんだけど。でも、「実際あそこ(人間ピラミッドの動画)に映っているのは私、本人です」と言っちゃって。「あの時、私は、タクシー代として1万円もらっただけです」って。六本木のお店らしくて、看板の一部が動画に載っているから店名もされているらしい。
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レイナんの謝罪に、「そんな恥ずかしい、みっともないことをして情けない」と国民が思ったのか、それとも困り果てたかどうかが問題でね。実は、日本社会の今の状況では、誰も困り果ててはいないんです。ただコメント欄には、「こんな恥ずかしいことをして、子供【レイナには2人の子供がいる】に会わせられない」とか「下品な女だ」とか、特に女性からのそういう書き込みがたくさんありました。【批判されるなら、主催した坂井とかいう男の人たちではないの?】まあ、両方でしょう。主催者(男9人)も参加者(女6人)も。
猥褻(わいせつ)いう言葉があって、猥褻を英語で obscene(オブシーン)、猥褻なものをobscenity(オブシーニティー)と言う。いやらしさという意味なんですけどね。それで、刑法上にわいせつ罪と言う犯罪があるんですね。それは「人に不愉快な感情を与えるいやらしいこと」という性的な表現です。今回の騒動では、それをみんなの前で、というわけじゃないんだけど、自分たちの秘密のパーティーでやってたと。その動画を、この坂井という男を嫌っていたやつが流したらしい。
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坂井は大慌てに慌てて、「こんな映像は生成AIだ」とかなんとか言い訳をしていたんだけど、やっぱり事実だったとバレた。それで動画を流出させた男を裁判で訴えるとか言ってたけども、まあ謝罪しました。しかし坂井の奥さんが怒ってね、「こんなもの娘に見せられないでしょう」とか「離婚する」とか騒ぎになったと。その後どうなったかは、私は分かりません。この坂井と言う男は会社いくつも経営している社長だから、お金をたくさん持ってるんだと思いますが、こいつが残高3億円の預金通帳をバッと見せたという動画もあってね。その通帳も行方不明だとかなんとか、まあどうしようない話です。だから普通の健全な世界で生きてる人たちはあまり相手にしない。このシャンパンタワー騒動もすぐに忘れ去られるんですけどね。
■人間シャンパンタワー騒動で、ピークをついた
だけどユーチューバー界隈は、この騒動で盛り上がった。「炎上する」とか「バズる」って言うんですが、300万人から500万人の人間に影響を与えていますね。それが今のユーチューバーの世界の中心人物たちですから。私がこれまでに知った人たちよりも、ユーチューバーたちはもっと幅広くいろんな業界のいろんな業種、いろんな世界にいて、それぞれの人たちの話があるから決めつけてはいけないんだけど。それでも私が話した三崎優太、ぷろたん、三崎と結婚した「あまねこ」や、丸の内OLレイナ、彼らがやっぱりユーチューバーの中心なんですよ。
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私は去年の10月からユーチューバーたちの動きを追っかけているんですが、彼らの社会への影響力が今、ピーク(頂点)を迎えたということです。もう一つ、この期間のピークを迎えたのが不動産の価格です。東京の湾岸やら港区中央区千代田区の高級鉄筋アパートですね、タワーレジデンス(✖タワマン)と言うべきだけど、それらの値段が1月から下がり始めたというのがあってね。
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簡単に言うと、東京23区ではの高層鉄筋アパート(✖マンション)の新築の値段は、79平米(20坪)で1億円を越えているんです。中古でも1億円以上する。湾岸あたりだと1億6千万円とかになっている。
これはドバイでの値段との対比で分かることです。ドバイやシンガポール、香港とかはタックスヘイブン(tax haven)と呼ばれている。ヘブンは天国で、それとは違います。ヘイブンというのは、ハリケーンや台風から船が逃げて逃げ込む港のことですよ。
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タックスヘイブンというのは税金がほとんどかからない、特別な、フリーポートと呼ばれる自由貿易機構の歴史があるところで、高所得者や企業が税金を回避するために利用する。そのタックスヘイブンでの不動産の値段が2月28日のイラン戦争の始まりによって急激におかしくなった。特にドバイの高層鉄筋アパート(✖マンション)の価格が暴落している。これは東京での値段と繋がっているんです。つまり、ピークアウトしたんですね。これも私は去年の10月から追っかけていた。
私にとっては奇妙な一致でね。私が追いかけていた時期にどちら(ユーチューバーの影響力とドバイの不動産価格)もピークアウトしたというのは。私、副島隆彦はやっぱり感覚が鋭い人間だから、「その国の国民文化の先端がどこにあるか」を追いかける人間ですからね。大きな山の形に盛り上がっていって、ピークついて下落していく人々の思想、思考の動きの様子がわかるんですね。
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丸の内OLレイナが参加した「人間シャンパンタワー」でピークをついた。大ボスであるホリエモンでさえ唖然として。なんて言っていいかわからないぐらいの驚きを世間に与えたんです。これが今の日本人の、最先端の風俗ですね。国民文化としての先鋭的な快楽の追求の問題です。
■副島隆彦のニーチェ論の体系書
実は私、副島隆彦が書いた「ニーチェの本」というのがあって、これは本当は重要な本なんだけどね。2017年6月に出して(出版して)いますから、もう9年になります。
■副島隆彦のニーチェ論の体系書
本の題名とリンク
この本「ニーチェに学ぶ 奴隷をやめて反逆せよ まず知識思想から」本は、副島隆彦のニーチェ論の体系書なんです。ニーチェという思想家はどういう人であって、どういうことを主張したかを、最も分かりやすく解明しました。この本を作ってくれた編集者のO氏はドイツ語とフランス語がサラサラとできる人で、彼のドイツ語能力がすごいからね。ニーチェ自身が書いたドイツ語の原文の何十ページ分にカタカナルビをつけて、この本で説明しています。単に評論・解釈したんじゃなくてね。「これとこれを読みなさい。そしてその日本語訳も読みなさい」という形でね。こういうふうにほら、ずっと書いてある本なんです。
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日本語訳と英語訳まで載せた。素晴らしい本なんですよ。これまであまり売れてないけどね、この本は分かる人が増えればこれからもっと読まれるでしょう。
ニーチェという大思想家は、ワーグナーというヨーロッパ最大の劇作家と深くつきあった。ワーグナーといえばオペラですけど、ワーグナー自身はオペラという言葉は使わないで、「ムジーク・ドラマ」と呼んだんですが、歌劇のことです。彼はオーストリア人、まあドイツ人ですね。ライプチヒのあたりで活動していた。それで
ニーチェとワーグナーはこの本の表紙にもあるとおり、同性愛の関係だったんです。同性愛という概念自体が、キリスト教によって禁圧されてるから、特に当時1840年から80年代でも、犯罪者扱いですね。同性愛者であることが公然と露呈すると 牢屋に入れられるという時代です。
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ワーグナー
この二人の思想上の先生がショーペン・ハウエルという人で、『意志と表象としての世界』(Die Welt als Wille und Vorstellung 1819年)という重要な本を書いている。ショーペンハウエルはベルリン大学で学生の人気とり競争して、ヘーゲルに負けたんだけどね。その話は今日はしませんが。
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ショーペンハウエル
★参考リンク おしえてソエジー
ニーチェに戻すと、彼が27歳(1872年)に書いた、『悲劇の誕生』(Die Geburt der Tragödie 1982)という本が重要なんです。これは大作なんですよ、本当に。
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『悲劇の誕生』【フリードリヒ・ニーチェの初期の著作で、古代ギリシャの悲劇の起源とその意義を探求した重要な哲学的作品です。ニーチェの哲学的な考え方の基礎を築いた。この本では、ギリシャ悲劇がアポロン的な理性とディオニュソス的な感情の二つの衝動の融合によって生まれたと論じています。ニーチェは、アポロンを秩序や理性の象徴、ディオニュソスを情熱や陶酔の象徴として位置づけ、両者の対立と結合が芸術の本質であると考えました。byAI】
■ニーチェは、人類を奴隷にしたキリスト教と闘った
副島隆彦です。ニーチェは「デュオニソス的なるもの」という概念を組み立ててずっと説明している。これは陶酔と熱狂の世界です。もう一つが「アポロン的なるもの」で健全な健康な世界。こっちもちゃんと書いた。
デュオニソス的というのは、これには男女の愛を中心にした性的なものがたくさん含まれるんだけど、これがニーチェの『悲劇の誕生』の中心の課題なんです。この中身は今ここでは割愛しますが、ニーチェの思想のその外側にあるのがカソリック教会が作ったキリスト教です。
キリスト教の思想の理解というのは簡単には言えないけど、イエスという立派な男がいて、その人の教えに従うだけならよかったんだけどね。イエスを救世主とか神に祀(まつ)り上げてしまった。救世主のことをクライスト、キリストというんです。名前がイエスだから、イエスキリストになる。この人を神殿に祀ってキリスト教ができたんですけどね。キリスト教の教えに従えという形でね。そして「悪(あく)」というのと「罪(つみ)」というのを、パウロと言う男が作ったんです。キリスト教の創業者はパウロなんですよ。それ以来、今もヨーロッパ、そして北アメリカ世界はこのキリスト教を骨格にして出来上がっているわけね。500年前の近代がモダンができて以来、このキリスト教の白人の思想が大砲の力で日本にまで来て、戦国時代の日本にも影響を与えたわけですね。キリスト教が白人世界を支配したから、世界に広まった。
でもキリスト教にも悪い面があってね。つまり「言うことを聞きなさい。神の前にひざまずけ。屈服せよ」と。このローマ教会のキリスト教が人類、人間を奴隷にしたんだ。そういう思想がキリスト教なんだと、それを抉(えぐ)り出した思想家がニーチェなんです。だからニーチェの思想の根幹は、キリスト教と闘ったことなんです。
「キリスト教は愚烈な思想なんだ。人間を奴隷にした。それよりも、キリスト教よりもっと古いギリシャ時代の思想家たちの生き方に戻れ。ギリシャに戻れ」
ニーチェはそう言ったんですよ。
■「キリスト教より前の、ギリシャの思想に戻れ」と。その思想とは
ギリシャの思想といっても紀元前500年くらいのソクラテス、ソクラテスより40歳下のプラトン、そのさらに40歳下のアリストテレスを中心にした大思想家たちですね。この頃のギリシャの素晴らしさに戻れと言った。それがニーチェの思想なんです。このことがなかなか日本人が理解できない。わざと理解できないようにされている。どこからの圧力かはもうわかると思うけど。
だけどこの27歳の時のニーチェ初作は、本当はワーグナーに捧(ささ)げた本なんです。自分が当時愛していた、尊敬していた大作家にね。その後はケンカになるんだけど。この話も今日はしません。
ここで、「デュオニソス的なるもの」とは何か、私の本に当時の絵画を載せました。これは生命の泉(ラ・フォンターナ・デラビータ)と言ってイタリアのルネサンスの頃、1470年頃の絵画です。これがニーチェが理想とした人類の姿なんです。絵を見たらわかる通り。きれいな大理石で出来ている大きなお風呂にお湯をいっぱい入れて、人間の男女5人ずつぐらいが素っ裸で入っているわけです。これは貴族の男やその奥様たちなんですね。ということは貴族たちは自分の友達の奥様とも裸で愛し合う、性行為をするんですよ。これをオージー、オルゲイヤーと言います。一番下品な言葉で言えば乱行パーティーです。
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これは欧米白人の歴史の基本のところに今もある。支配階級の貴族や知識人や芸術家たちが実行、実践しているんです、今も。例えばアメリカや、ドイツ、フランスの大学教諭たちは、自分たちが開催する食事会のパーティーの後に、自分たちだけの秘密結社の集まりがあって、そこでこのオルゲイヤーのお祭りをやるんです。映画「オッペンハイマー」というのが近年あったけど、それはベルリン大学でもアメリカン大学でもね、自分の先生である教授の奥様たちとも、オッペンハイマーが寝てました、という話なんです。真実はね。これは日本人では誰一人も理解していません。でもそういう世界なんですね。
このオージー(オルゲイア)は、ギリシア時代は「デュオニソス」という半分人間で半分神の男に体現されていた。ローマ時代になるとこれが「バッコス」になって、その宴会はバッコス(バカナリア)の祭りになる。
この「バカナリアの祭り」で、金持ちの男や女たちが狂乱の中で享楽にふける。集団性行為を行う。周りには楽器で音楽を奏でるたり歌を歌ったりする人々がいて、食事を運んできたり熱いお湯を継ぎ足したりする人たちがいる従者たちがいる。これが「ヨーロッパ」なるものの本当の姿なんですよ。
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■「ヨーロッパ」だけでなく、「人類」の歴史の真実
これを禁圧して押さえつけたのがキリスト教なんですね。だからキリスト教の正しさとしては、「秩序を守れ」とか、「健全な人間の風俗を守れ」という言い方になる。これを日本の刑法学では、公共良俗と言います。公の秩序、善良なる風俗という意味ですね。これを犯した者は、公共良俗違反、わいせつ罪で処罰すると。世界体制はそういう風になっている。
実際にギリシャ時代もローマ時代も、このデュオニソス(バカナリア)の祭りは、王様によって何回も禁止されてるんです。制度や体制を生み出す者たちからはね。それでも禁止されても禁止されても、ずっと生き残ってるんですよ。それが本当のヨーロッパの歴史です。
だから今回、丸の内レイナが参加して、一番上に乗った「人間シャンパンタワー」というのは、バカナリア(バッコス、デュオニソス)の祭りの流れに所属するんです。これを、日本人では誰も説明する人がいないから、私が大きな流れとして説明します。
もっとはっきり言うと今の大学生たちでも、ほんの一部だろうけどね。まあ5%ぐらいだと思うけども、大学のサークルとかなんとかで男5人女5人とかでね。例えば熱海とかの貸し別荘かなんかに来てキャーキャー大騒ぎになって、集団の乱行パーティーをやってるんですよ。それが現実の若者というもので、それを理解してあげるという考え方もあるんですけどね。
絶対そういうことはしないという人たちが8割9割いるんだけどね。機会があればやっちゃうという人たちが。でも1割以下だけど、「バッコスの祭り」をする人たちがいるんですよ。これも隠れた真実で、知ってる人は知っている。知らない人は何も知らないというふうに世界はできてます。
だからこのバッコス(ディオニソス)の祭りという、この思想が連綿として人類の中にあると。欧米白人の文化だけでなく、南米でもアフリカでもアジア諸国でもね。支配者たちの文化の中に昔からあるんですよ。でもそれは口に出して言ってはいけないことになっていて、日本なんかでも教えないことになってます。日本の歴史の中の花街(はなまち、かがい)の吉原(よしわら)も、民間人が作った花街もそう。どの国にもあるんですね。当時の花魁(おいらん)が今の女優だっていう話も、私はしました。リンク 吉原の話
ディオネシソスの祭りに話を戻すと、加わっている女たちはあくまで上流階級の女たちです。ここがね、大事なことで。普通の庶民や一般の人々はそういうところには参加しません。それは子どもの教育上も社会生活上も、そんなものがあってはいけないことになっているから。8割9割の一般国民は知らない世界のことなんですね。でもそろそろ、日本の知識人階級だけじゃなくて、一般国民も国民知識としてわからきゃいけない。やっぱり私がはっきりとやっておかなければいけないと思いました。以上、終わり。
【ちょっと待って。今回の人間シャンパンタワーは、バッコス(デュオニソス)の祭りなんですか?】そうです。【それをあの人たちは、もう無意識のうちにやったってことですか?】そうです。無意識でやってるけど、人類のもつ遺伝子で、そういう行為、文化として繋がっているから。だから坂井が「これが資本主義だ」言ったっていうのは、「俺たちは繁栄した頂点で大金持ちなんだ」と。バッコスの祭りそのものをやってしまったんです。それを理解しなきゃいけない。それをただ単にね、「いやらしい人間たちの下品な行動だ」と蔑視する、ということをしてはいけないんですね。
(終わり)
【バッコスの祭りの大理石像も、先生が作った美術庭園にあります。見に来てね😽】
リンク note 「熱海 ギリシア彫刻の美術庭園」応援サイト
