ドイツの本屋さん2

会員番号6916 カタリ―ナ 投稿日:2013/06/19 06:53

ドイツに長期滞在している日本人です。今日は2013年6月18日。

わたしは昔から本が好きで、ドイツに来てからは、近所の本屋さんで英語の本を買って読むのが楽しみになりました。よく行く本屋さんが3店あって、毎週末、英語の本のコーナーで面白そうな本を探します。(ドイツ語の本は読めないので・・・。)どの本屋さんにも、少ないながらも英語とフランス語とスペイン語の本があります。

3つのうち一番大きい店にはマンガのコーナーがあって、日本のマンガがドイツ語に翻訳されて沢山置いてあります。興味深いことに、3店とも神学書のコーナーがあり、かなり広い面積を占めています。

「今週のベストセラー」など目立つ場所にある本としては、ダン・ブラウンの「インフェルノ」の英語版とドイツ語版、”Fifty Shades of Grey”とそのシリーズもの、そしてさまざまなミステリー小説があります。”Fifty Shades of Grey”は女性に大人気の官能小説で、ヨーロッパ中で爆発的に売れているらしいです。日本の作家では村上春樹。Umberto Ecoも健闘しています。それからブラント、シュミット、コールなどのドイツの元首相や、ゴルバチョフ、エリザベス女王、ローマ法王などの著名人の伝記が沢山置かれています。アンネの日記もありました。

わたしが何気なく選んで正解だったのは、Jefferson Bassの”The Bones of Avignon”。舞台はアメリカのテネシー州から南フランスのアヴィニョンへ、そしてアヴィニョンに法王庁があった14世紀と現代の間を行き来して、テンプル騎士団の処刑、法王庁に隠されたイエス・キリストの遺骨の謎、トリノの聖骸布の謎を追いかけます。詩人ペトラルカや画家シモーネ・マルティーニの芸術と恋愛物語、名画の贋作の世界、そしてアヴィニョンの観光名所も堪能できる歴史ミステリー小説です。

今読んでいるのはStephen Greenblattの”The Swerve”。2012年にピューリッツァー賞を受賞したノンフィクションで、日本語にも翻訳されているらしいです。15世紀にポッジォ・ブラッチョリーニというブックハンターが、古代ローマのルクレティウスが書いた”On the Nature of Things”という本を発見する話なのですが、読み始めたらもう止まりません。古代ローマの詩人や皇帝や学者の名前が次々と登場して、そのたびにブリタニカ百科事典で確認するので、1ページ読むだけでもものすごく時間がかかります。おかげで古代ローマに関する知識が増えました。

この調子でいけば、これからもドイツで次々と面白い本に出会えるに違いありません。
それでは、今回はこれにて失礼いたします。