「2243」 副島隆彦(そえじまたかひこ)最新刊『米ドル札の消滅 それでも金の上昇は続く』(徳間書店)が発売 2026年6月18日
- HOME
- 「今日のぼやき」広報ページ目次
- 「2243」 副島隆彦(そえじまたかひこ)最新刊『米ドル札の消滅 それでも金の上昇は続く』(徳間書店)が発売 2026年6月18日
SNSI・副島隆彦の学問道場研究員の古村治彦(ふるむらはるひこ)です。今日は2026年6月18日です。
2026年6月26日に副島隆彦先生の最新刊『米ドル札の消滅 それでも金の上昇は続く』(徳間書店)が発売です。アマゾンでも予約が開始です。

『米ドル札の消滅 それでも金の上昇は続く』←アマゾンのページに移動します
本書では2026年前半(1月から5月末)までの世界の経済・金融と政治の動きについて説明されている。更にはアメリカにおける大きな動き、「仮想通貨(crypto currency [クリプト・カレンシー])の導入(ステイブル・コイン stable coin)と米ドル札の消滅」について詳細に説明されている。日本でも仮想通貨という言葉をよく聞くようになったが(よく耳にする「ビットコイン」もその一種)、それがどういうものか分からない。副島先生が簡潔に絵解きをして私たちに教えてくれる。そして、金(きん)と銀(ぎん)の価格の動きについても予言されている。短期的な動きに一喜一憂することなく、大きく構えておくことだと安心できる。あとがきには株高を演出しているAI銘柄の暴落、AIバブルの崩壊についても予言されている。これだけ読めば安心の、盛りだくさんの1冊となっている。

50年間の金価格の動き

代表的な仮想通貨であるビットコイン、イーサリアム、テザーのマーク
※「重たい掲示板」 副島隆彦 投稿日:2026/06/07 19:48 「【3226】AIバブル(NVIDIAたち)がはじけ始めたようである。 AI bubble has burst.」も合わせてお読みください↓
https://snsi.jp/bbs/page-1/#24502
以下に、まえがき、目次、あとがきを掲載する。是非手に取ってお読みください。
(貼り付けはじめ)
まえがき 副島隆彦(そえじまたかひこ)
●やがてドル札も1万円札も消滅する
この本は、これからの金と銀の動きを追いかけて分析する。金と銀は、これからも、まだまだ上がる。この説明を、ずっとやってゆく。
そしてこの本のもう一つの大きな柱は、もうあと数年で、アメリカのドルのお札(紙幣)が、どんどん無くなっていくことを書く。それに連れて日本の1万円札も消滅に向かう。このドル札の消滅 US Dollar is vanishing(ヴァニシング) は、普通の人にはとても信じられないことだ。だが、現在、急速にアメリカ政府(トランプ政権)は、ドル紙幣を実際に世の中で使われなくする動きに向かっている。それは暗号資産(あんごうしさん)なるものによって、ドル紙幣にとって代わらせようとしている動きである。だから本書の書名は『米ドル札の消滅 それでも金の上昇は続く』 Dollar Di-minishing, Gold Gaining[ダラー・デミニッシング ゴールド・ゲイニング] なのだ。
私は、このドル札の消滅のことを前の本からも書き始めている。いよいよ、これが加速している。今では、もう×仮想通貨というコトバは使わない。暗号資産という。これを英語でcrypto assetクリプト・アセット という。そして、このクリプト・アセットがやがてお金(かね)になると、クリプト・カレンシー、暗号通貨(つうか)になる。暗号資産が強制通用力(つうようりょく)を持つ法定通貨(ほうていつうか)(legal[リーガル] tender[テンダー])になることで一国で通用するお金になる。どんどん、そのようになりつつある。初めは、ただ単に送金や代金の決済(けっさい)手段として使われるように見せる。だが、やがて、この暗号通貨が、現在の米ドルの100ドル札にとって代わろうとしている。ここで大事なことは、この暗号通貨は中央銀行や政府が発行するのではなく、あくまで民間企業が発行体(たい)となって発行するものだ。それを法律が通貨(つうか)(お金[かね])として保障する。
この動きに日本も引きずられている。日本でも、やがて1万円札が使われなくなる。日本人は、1万円札が大好きである。私たちは自分の国のお札に大変な信用を置いている。ところがアメリカでは、100ドル札(1万6000円に相当)などのお札(さつ)が嫌われている。アメリカでは、庶民層も含めて、「現金(キャッシュ)は、持っているだけで損だ。インフレで政府が現金の価値をどんどん無くさせて、奪い取っているのだ」と考えている。だから、アメリカ国民はあまり銀行預金をしない。その代わりに、クレジットカードなどのデジタル通貨(マネー)を使っている。これに金利が5%ぐらい付いても平気でカード決済をする。日本人は少しでも金利が付くのが嫌いだ。だから1万円札の現金を何よりも大切にしている。
ところが、それでもやがてアメリカでも日本でもヨーロッパでも、現金のお札が消滅させられようとしている。アメリカでは、暗号資産(×仮想通貨)の王様であるビットコインではなくてどうやらイーサリアム、そしてテザーと呼ばれる暗号資産を「ステイブル・コイン」(安定した安全なお金)として、急激に通用させようとしている。
100ドル札や1万円札が、もうすぐ無くなる、などは、とても信じられないという人が大半だろう。だが、この事態が急激に進行しているのである。例えば、中国では、もう人民元(じんみんげん)のお札(その代表が100人民元札[さつ]=人民幣[レンミンビ])が7年前から、ほとんど使われなくなっている。中国全土で、お札(さつ)が消えた。中国国民は、朝から晩まで、ほとんどスマホ決済のようなデジタル・マネーで生きている。私は7年前(2019年)に中国に行ってこの現実を知って驚いた。だから世界がこの動きになってゆく、と私が書くのだから、素直に信じなさい。
ここには、確かに大きな悪だくみが存在する。アメリカ政府は、自分がこれまでに抱え込んでいる巨額の財政赤字と対外(たいがい)借金を暗号資産に取り換えることによって、大きくごまかして借金の重たい負担から、逃げようとしている。例えば、中国や日本がアメリカに対して米国債の形で持っている巨額の対米(たいべい)債権を、「実質的にチャラにする」という恐るべき、手段に出ようとしている。このことを本書の第2章以下で、詳しく説明する。
アメリカは生き延びるために、半導体(セミコンダクター)企業とAI(エイアイ)技術の進歩でドカーンと資金を集める。ニューヨークの金融市場を潤(うるお)わせることで、お金(かね)はいくらでも有(あ)る、という幻想を振りまく。その代表例が6月12日に新規にNASDAQ(ナスダック)に上場(リスト)する宇宙企業のSpace(スペイス) X(エックス)(イーロン・マスクがオウナー)である。IPO(アイピーオウ)(公開時価格)を1・75兆ドル(280兆円)とした。この他にOpen(オープン) AI(エイアイ)(サム・アルトマン会長)とAnthropic(アンソロピック)(ダリオ・アモデイCEO)の上場も予定される。どちらも1兆ドルは行くだろう。バブルとしか言いようがない異常な事態だ。これらの超(ちょう)巨額の資金が、どこかから降って湧いたようにするために、トランプ政権はドル札(さつ)(通貨発行量)と米国債を手品(てじな)で大増刷して市場に蒔(ま)く。これ以外に手はない。こうやってアメリカ金融資本主義は、まだまだ繁栄を続ける、という大きなインチキで生き長らえるつもりである。
●イラン戦争はもう停戦した
今年の2月28日から始まったイランに対するアメリカからの軍事攻撃で、ずっと今の世界は動いている。6月になってもまだズルズルと戦争は続いている。この戦争はイラン戦争 Iran War と呼ばれるようになった。両国の合意で停戦(ていせん)(cease[シース] fire[ファイア])したのだが、アメリカのトランプ政権の頑迷な態度で、戦争の終結への和平(わへい)交渉(ピース・トークス peace talks)がなかなかはかどらない。ホルムズ海峡を、原油や天然ガスの輸送タンカーが通りにくくなったままで、世界経済に影響が出たままである。
しかし停戦(ていせん)は大きくは成立している。4月7日から双方の合意で停戦している。ところが、まだ、軍事的な緊張関係が断続的に続いている。第4章でイラン戦争について詳しく論じた。私たち日本人は、停戦と和平交渉の区別がつかない。P159に国際紛争の6つの段階の図式を載せた
●金と銀は再び上昇を始める
今年の1月29日に、金(ゴールド)と銀(シルバー)の価格が史上最高値をつけた。前の方にドル建て(世界金[きん])と日本国内(1グラム当たり)の2つのグラフを載せた。
金は、何と国際価格(NYの先物[さきもの]市場で決める)で1オンス=5626ドルをつけた。日本国内の値段では、1グラム=3万248円(小売り)である。最高値の5600ドルと3万円という数字をまず、覚えなさい。このあと金は、少し下落して、1オンス=4500ドル、国内では、1グラム=2万5000円まで落ちた。最高値から4か月経った5月中頃から、金と銀は再び、少しずつ上昇を始めている。このあと第1章で詳しく説明する。
それに対して銀[ぎん](シルバー)は、世界値段で最高値で、1オンス(31・1グラム)=120ドルまで行った。国内値段(小売り)で1グラム=640円の最高値をつけた(1月29日)。このあと金の値下がりに連れて、銀も下落した。そして5月になって、ようやく回復の動きを見せている。金は再び5000ドル、銀は100ドル超えを目指して動いている。
金の値動きについては、過去6年間で見ると13ページに載せたグラフの通りである
私は自分の前著『金を握りしめたものが勝つ 銀は10倍になる』(祥伝社刊)を今年の2月に出版した。その本には間に合わなくて、その前の1月末の最高値(ピーク、頂点)の2万6000円台をつけた古い数字しか載せていない。だからこの本で、金の値段が、その後、どのようになったかをはっきりと説明してゆく。この半年間で辿(たど)った金と銀の値段の動きを、この本で詳しく見ていく。今は、本書の各所に載せた金と銀の値動きのグラフをちらりと見るだけにしておいてください。
●日本では金価格の動きを説明する者がいない
日本では、この半年間の金(きん)の価格の激しい動きを体系立てて説明する者が誰もいない。本当にいない。だから私がやるしかない。金の値動きについて、全体の流れを説明する人がいないなどということがあるのかと、疑問に思うだろう。ところが本当にいないのだ。専門家が誰もやらない。不思議な話である。人間というのは、目先のことばかり追いかけて、自分の資金が増えることばかり考えている。だからわずか半年前の値動きについてしっかりと見直すことをしない。
いわゆる「チャート分析(英語ではテクニカル・アナリシスと言う)」の大家たちがいて、過去の株価や金融指標の値動きをずっと分析しているように思われている。だが、この投資のプロウproたちであっても、大きな流れとしての、金(きん)の動きを知らない。彼らのほとんどは、これまで株式の動きばっかりを追いかけてきた人々である。金のことはあまり知らない。それが急に金(きん)の世界に入ってきて、まるで長年の専門家のような顔をしている。
私、副島隆彦が、日本では金に関する評論家として第一人者である。このことは業界でも認められているはずである。それは私がこれまでの30年間に書いてきた金融本、約100冊の本で、この事実が証明されている。私がこれまでに〝金買(きんか)え評論家〟と呼ばれて、勝ち取ってきた大きな信用と信頼をバカにする者はいないだろう。
私のこれまでの「金を買いなさい。早めに買っておきなさい」という強い勧めに従って、金を1グラム=4000円とか8000円で10年前や5年前に買った人たちが、大きな含み利益を上げて喜んでいる。なぜなら金1グラムが3万円を超えて(1月29日)、買った時の価格から5倍、10倍の大きな値上がりをみせたからである。金を1キロの板(いた)(バー)で1枚持っていただけで、それが3000万円になったのである。小さな家や鉄筋アパートの一室を買える値段だ。日本全国に、私がこれまでに書いた本の影響で金(きん)を買って儲かった人たちが最低でも10万人、大きく言えば100万人ぐらいいるようである。彼らからの感謝の連絡が私に届いていることから、このことが分かる。
金が3万円(小売り)を超してその後、2万5000円にまで下落し、その後3月24日の最安値2万4777円を経て、今再び3万円に戻ろうとしている。銀も同じように1グラム=640円の最高値をつけた後、480円ぐらいでズルズルと値動きした。その後、再び500円台を回復して再上昇を始めている。
この半年間に一体、何が起きていたかを第1章で詳しく説明する。私はさっき「実に不思議な話だが、金(きん)の値動きについて、この半年間の値動きを説明する者がいない」と書いたが、なぜそうなるのか。それは人間は、その時その時の数字だけしか追いかけない生物だからだ。過去のことはすぐに忘れる。ちょっと目先(めさき)の、次の値動きのことで、そわそわドキドキするだけで、それ以上のことをしない生き物だ。これは、生来の博奕(ばくち)打ちの能力に恵まれている、金融投資で自分の財産を作ってきたようなプロウの投資家たちであっても同じである。
プロウの投資家たちはチャート(罫線[けいせん])分析で、その先の値動きを予測して自分の投資の決断を冷酷に行う。このチャート分析を毎日毎日やり続けている人は金融グラフを見慣れているから、75日移動平均線とか、ボリンジャー・バンド(帯)とか酒田(さかた)五法とか、一目均衡表(いちもくきんこうひょう)やエリオット波動で、ごく近い将来の投資予測をやっている。
だが私、副島隆彦は、彼ら株式や債券や為替のチャート分析を毎日やっている投資家たちを、自分の客(本の読者)にして来なかった。私は、「金や銀の値動きについて一喜一憂することなく、ゆったりと1か月に1度ぐらい値動きを見る程度でいなさい」と勧めてきた。だから私は博奕打ち(ギャンブラー)が嫌いなのだ。投資家というコトバさえ嫌いだ。投資と博奕の才能に生来(せいらい)恵まれた人たちは自分のそれを大事にしなさい。それは、その人が持って生まれた才能(タレント)であり、人生の糧(かて)になるものだ。他の多くの人々には無いものだ。だから、この天性の才能についてこれ以上あれこれ言うことはしない。
私、副島隆彦は、「金と銀を買いなさい」と一貫して、30年間、唱導してきた。だが、このことで「投資」というコトバを使ったことはない。私が「早いうちに金を買いなさい」と強く勧めてきたのは、投資(インヴェストメント)のためではない。普通の人々のためである。かつ、私の本を書店で見つけて、5年前、10年前、20年前から買って読んで来た、生来(せいらい)賢い知恵のある人々向けであった。あくまで自分の老後の生活の資金と、家族の経済的な余裕になるものとして「金を買っておきなさい。必ず大きく上がりますから」と書いたのである。このことを勘違いしないでもらいたい。
私がこれまでに書いてきた、「金は1オンス=5000ドルの倍の1万ドルになる」の通りだ。だから、このあと金は2倍になる。そのように改めて予測、予言をしておく。だから日本国内値段では1グラム=3万円を超えてさらに少しずつ上がり続け、倍の6万円にまで上がっていく。それまでに、あと2年ぐらいかかるだろう。ということは金価格は、去年の1年間と今年1月に起きた世界中を驚かせた急激な、激しい上昇は起きない。このことを分かってほしい。このあとは少し時間がかかる。2023年8月に金の小売1グラム=1万円を突破してからの2年半で、3倍の3万円になった。真に驚嘆すべきことだった。
ただし銀についての、今の値段である1グラム=500円(1オンス=80ドル台)というのは、依然として安すぎる。だから今の10倍の1グラム=5000円、即ち1オンス800ドルになるだろう。金貨(ゴールド・コイン)と銀貨(シルバー・コイン)に、このことを置き換えると、金は1オンス(31・1グラム)が、現在の金価格である90万円が、倍の180万円ぐらいにはなる。そのとき銀貨は、現在の1枚1万6000円が、10倍の16万円になるということだ。ただしそれにも、この後、数年かかる。このように改めてはっきりと予言しておきます。
この後の章で、私は金と銀の値動きをさらに詳しく説明していくが、私は、ただ単に「金融予言が当たるから、副島隆彦の言うことを信じる」という人を好まない。金価格が1月29日に暴騰してつけた最高値までの動きと、その後の半年間の下落と停滞(ていたい)によって、大きく山の形が崩れた。第1章のP33のグラフのとおりである。北アルプスの剣岳(つるぎだけ)や剣(けん)が峰(みね)のような尖(とが)った山頂が現れ、そして崩れていった過程が別のP39のグラフからも、はっきりとみてとれる。人間というのは、自分が大きな出来事、激動のさなか(最中[さいちゅう])にあって、激しい雨嵐の中にいる時には「何が何だか分からない」ものだ。愚かなまでに周囲に付和雷同して、次々に話題を変えていく。
少し後になって嵐が過(す)ぎてようやくそれらを振り返り、「いったいあの激動のさなかに何が起きていて、それがどのようになり、そしてさらにどのように次の動きへと繋がっているのか」と振り返るべきなのである。少し時間が経って、過去を振り返るという余裕が生まれた時にはじめて、人間は物事(ものごと)の一連の流れ、即ち全体像を理解できる。だから私が前著の『金を握りしめたものが勝つ』(祥伝社、2026年2月)や、その前の『金融恐慌が始まるので 金は3倍になる』(祥伝社、2023年12月)で予言を的中(てきちゅう)させたように、大きな流れで物事を見ることの重要性を、この本の読者にも分かってもらいたい。
ズルズルと混乱が続いている(ように見せている)今のイラン戦争も、やがてみんなに飽きられる。人々の関心は、いつの間にか全く別の次の世界事件へと移っていく。あのコロナウイルス、ワクチン騒ぎの4年間(2020年1月から2023年)でも、15年前の2011年の「3・11」の大震災と原発事故でも、その時は大騒ぎしたが、やっぱり次々と過ぎ去っていった。だからこれからもこうして、人類(人間)は大騒ぎの大事件を次々に起こしながら生き延びてゆく。あるいはそのように仕組まれて動かされてゆく。この人間の所業(しょぎょう)を冷酷に見つめることで、私は金融の予測もする。100年単位で人類史(世界史)を見定(みさだ)めてその流れの一部として、すべてを概観(アウトルック)している。
こうやって、この本でも金と銀のこれからの動きを中心に書いていくのだが、それはお客(読者)の要望に応える必要からだ。このことは、私に与えられた責務(せきむ)として、自分が背負った運命だと分かっている。私はもっと大きく人間(人類)というものを捉(とら)えることを思考(思想)の柱としてきた。お祭りごとの大騒ぎや、政治や経済の大事件、政治を作る国家や大きな宗教勢力、戦争の恐怖、そして政治をつくる国家そのものでさえ、すべて人間という愚かな生き物が自分たちの脳(のう)(頭、思考、知能[ちのう])の中で作り上げる「共同の幻想」マス・イルージョン mass illusion の産物なのだ。人間は、この大きな共同幻想に捉(とら)われて生きていく変な生物だ。そのように私、副島隆彦は諦観(ていかん)していて、この新(しん)共同幻想論も私は現在、書き進めている。それでは第1章に向かいます。
=====
まえがき
やがてドル札も1万円札も消滅する─2
イラン戦争はもう停戦した─9
金と銀は再び上昇を始める─10
日本では金価格の動きを説明する者がいない─12
第1章 金と銀の激しい値動きはなぜ起きたか
イラン戦争で金価格が大きく動いた─32
アラブ各国が金を大量に売った─42
銀の値動きについて─46
銀は歴史的に金の15分の1と決まっている─49
これからも銀を買いなさい─52
銀の供給不足が露呈したら銀価格は急騰する─59
アメリカは泥沼状態に陥った─62
第2章 アメリカはドル紙幣を暗号資産に変えて消滅させる
金貨・銀貨は農民でもつくれるというバイメタリストの思想が大事─65
ポイントで現金が消滅させられる─73
イーサリアムとテザーという暗号資産をステイブル・コインにしてドルと交換できるトークンにする─76
ビットコインは下落するから買うな─88
ドルをデジタル通貨にすることでアメリカは巨額の負債を帳消しにする─94
100ドル札は消滅して、日本の1万円札も無くなる─98
ゆうちょ銀行も貯金をデジタル通貨にする─100
ピーター・ティールが日本に来た理由─102
NY発の金融恐慌で商品先物のCOMEXとCMEは潰れるだろう─104
ビットコインではなく、テザーやイーサリアムが暗号資産の中心になる─112
第3章 もうすぐドル覇権の崩壊が始まる
債券自警団(ボンド・ヴィジランテ)が、日本に上陸した─120
ベッセント財務長官は日本の長期金利上昇が米国債を直撃することが死ぬほど怖い─125
米長期金利の上昇に震えあがるトランプ─128
高市売国奴政権が日本の富をアメリカに差し出す─135
ワルの国防次官エルブリッジ・コルビーが不正選挙を仕掛けた─140
米中首脳会談で本当は何を話したのか─146
政治と経済は互いに貸借を取り合ってバランスする理論─150
1兆ドルに迫りつつあるアメリカの国債利払い費─152
新NISAの日本の資金がアメリカに流れている─155
第4章 トランプはなぜイラン戦争を始めたか
トランプは狂ったように世界の実物資産獲得に動いている─158
1月のベネズエラ攻撃で石油を確保─164
イランのハメネイ爆殺からシナリオが狂った─165
エプスタイン問題から目をそらす目的も─166
トランプは認知症 dementia である─167
トランプに替わって副大統領のヴァンスが大統領になる─171
イラン戦争はトランプの負け。イランの勝ちである─178
イランは誇り高いペルシア帝国に戻る─183
副大統領ヴァンスの冷静な対応─188
これから10年以内にイランとイスラエルが核戦争をするだろう─198
資本主義は繁栄と戦争の循環理論でできている─201
第5章 銀は10倍どころか20倍になる 急いで銀貨を買いなさい
なぜ金(きん)と銀(ぎん)が、これほどに高騰したのか─206
金(きん)と銀(ぎん)の今後の動きはどうなる?─216
急いで銀貨(シルバー・コイン)を買いなさい─217
一旦下げた金(きん)と銀(ぎん)が、再び高騰していく─226
米金融機関大手が銀の先物取引で大損害を出した─233
ニューヨークにもう重要鉱物の価格決定力はない─239
NY発の金融恐慌で商品先物市場=取引所のCOMEXとCMEは潰れるだろう─242
金、銀、プラチナなど重要鉱物が戦略物資に格上げされた─245
あとがき
=====
あとがき(そえじまたかひこ)
私はこの本で、この半年間(2026年1月から)の金(きん)と銀(ぎん)の動きを徹底的に追いかけた。金と銀に一体何が起きていたのかを詳しく説明した。
それと併行して、目下(もっか)起きている暗号資産(クリプト・アセット)(旧仮想通貨)を急いで新しいお金(マネー)(強制通用する通貨[カレンシー])にして、弱体化する今のドルに取って代えようとするアメリカ政府(トランプ政権)の動きを追いかけた。日本政府もこれに突き動かされている。即ち、今のドル紙幣(ビル)と日本の1万円札もやがて消滅(ヴァニッシュ)させられる。このことを冷酷な近(きん)未来予測として書いた。
AIバブルははじける
この半年間、世の中でAI(エイアイ)(人工知能)の急速な進歩のことが騒がれている。巨大(ビッグ)テック企業である〝マグニフィセント7(セブン)〟(アマゾン、アップル、マイクロソフト、グーグル=アルファベット、メタ、テスラ、そしてエヌビディア)が、絶頂のAIバブル(好景気)を作り出していると大騒ぎだ。株価がいずれも高騰している。特にNVIDIA(エヌビディア)という新興の最先端のAI(エイアイ)チップ(GPU[ジーピーユー]という)を製造する企業が、時価総額で世界最大企業(5・2兆ドル、800兆円)になってしまった。大変な金額だ。日本の頂点であるトヨタはようやくたったの4000億ドル(60兆円)である。14分の1だ。たった1社で5・2兆ドルという巨額の、これだけのアブク銭(ぜに)が一体、NY(ニューヨーク)の金融市場にどこから湧(わ)いて溢(あふ)れ出て来るのか。
お金(通貨量)はやろうと思えば、政府がいくらでも底なし沼で作って放出できるものである。このことはアメリカ理論経済学の最後の破(やぶ)れ目(め)であり、絶対口(くち)にしてはいけない禁忌(タブー)である。この悪魔の真実がここで顔を出す。だから必ずいつか天罰が落ちる。今のAI(エイアイ)バブルは遠からずはじけて(bubble[バブル] burst[バースト]と言う)崩れ落ちる。人間の知能(インテレクト)(思考力)に追いついて人間を凌駕(りょうが)する人工知能など作られることはない。今あるAI(エイアイ)というのは、大容量の情報を貯めたデータベース(database)の別名に過ぎない。AIとは「データベースの逆方向への動き」のことだ。
前述の米の巨大テック企業たちは、今、巨大データセンター作りに血道をあげている。年間利益の5倍ぐらいの費用をかけてデータセンターを全米各地に作っている。そこで使われるGPUを、だからNVIDIAが大量に作って販売している。ところが、これらのデータセンター作りは、世界中で頓挫(とんざ)して半分以上の、工事が止まっている。それらを動かす電力の供給が滞(とどこお)っているからと言われる。
すでにNVIDIAからのAIチップ(GPU)の供給は、過剰になっていて過剰設備、過剰生産の問題が起きている。株主たちは怒って「これ以上データセンターなんか作るな。どうせ余って破棄することになる」として、アマゾンの株価が大きく下落したりした。
だから今のAIバブルの大騒ぎはやがて収束する。AIバブルは近いうちにはじける(バースト)。人間の知能を超える何かが生まれて、やがて人間(人類)を支配するようになる、などはまさしくSF(サイエンス・フィクション)である。毎日、チャットGPT(オープンAI社製)と話して癒(いや)されていると吹聴する人間たち、というのは一過性の熱病だ。だからAI(エイアイ)でたかが電気通信屋の巨大企業たちがボロ儲けをする時代もやがて過ぎ去る。
マイケル・バーリ Michael Burryという、サブプライム・ローン崩れ(2007年)を予言して、逆張(ぎゃくば)りで当てた天才投資家がいる。4月10日に、「私はNVIDIA(エヌビディア)のプット・オプション(先物[さきもの]の空[から]売りショートの一種)を買った」と発表した。バーリは、「巨大テック企業たちは、すでに半導体の過剰供給、過剰設備を粉飾(ふんしょく)決算している。真実の利益はそんなに出ていない」と鋭く分析した。マイケル・バーリは映画〝Big[ビッグ] short[ショート]〟(2015年)『マネー・ショート 華麗なる大逆転』のモデルになった人物だ。この「世紀の空(から)売り ビッグショート」があった。翌年の2008年がリーマン・ショックである。あれから18年が経(た)つ。
あとがきでこんなことまで書く必要はなかったのだが、私は自分が今の時代に乗り遅れる訳(わけ)には行かないので、常に日本の言論で最先頭を走りたいから、こうしてAIのことも書いた。
本書を書くに当たっていつもの通り徳間書店学芸編集部の力石幸一氏の伴走を得た。記して感謝します。
2026年6月
副島隆彦(そえじまたかひこ)
(貼り付け終わり)
(終わり)
