[2541]やれやれ、コロナ・バカ騒ぎは、ようやく終わった。次の災難が覆(おお)い被(かぶ)さるように来る。
副島隆彦です。今日は、2020年4月30日です。
コロナのバカ騒ぎが、ようやく終わった。まだ、「キャーキャー、コワイ、コワイ」で、紙マスクをして、「自分の大事な人に、病気をうつしてはいけない」と、しおらしそうな、偽善的な態度を、取っている者たちは、以下のことを自覚しなさい。自分は、脳(のう、頭、おつむ。思考力)が、生来、弱くて、何にでもすぐに、扇動される、愚か者だと、知りなさい。
世界中で、経済活動の再開に向かって、どんどん動き出している。この、島国、日本の、世界の田舎者(いなかもの)たちも、さっさと、態度を変えて、今の「キャーキャー、コワイ、コワイ」を無かったことにしないと、時代遅れの、「とっても、見苦しい私」になってしまう。分かってんの? 知恵遅れの皆さん。
コロナウイルスで死ぬのではない。肺炎で死ぬのだ。医者だったら、そのように死因を書く。肺炎で死ぬ、毎年、ものすごい数(おそらく、日本だけで20万人ぐらい。年間100万人の死者のうち )の老人、高齢者、超(ちょう)高齢者、 80歳台、90歳台、100歳(これだけで、6万人ぐらいいる)を、どんどん死なせなければいけないのだ。介護施設とはそういう場所なのだ。
イタリア人は、皆、このことを知っていて、表面上は、お膝元である、カトリック教会の重圧に、屈しているように見えるが、みんな「もううんざりだ」と言っている。それでイタリア人たちは、アメリカ人も、海岸、海辺に出て、大勢で寝そべっている。「コロナでの死者が2万人を超えた」とか、発表している。イタリアでは、介護施設まるごとで、老人たちが死んでいる。こういうことが、たくさん起きている。
日本では、2月からのコロナ騒動で、2,3,4月の丸3カ月で、350人が死んだ、と、発表がある。ほとんど(おそらく80%以上)は、超高齢者か、糖尿病などの症状を持っていた人だ。3カ月で350人の死者、などは、笑い種(ぐさ)の数字だ。感染者が1。2万人、とか言うが、ほとんどの人は回復したはずだ。今も集中治療室(ICU インテグレイテッド・ケア。ユニット)に、入って生死をさ迷っている若い人、とか、いるのか。 こういう事実を、どうして、どこも報道しないのか。
他の普通のインフルエンザ だって、死にかかるぐらいキツい場合が多い。インフルエンザは、風邪( cold コールド)とは違う。死にかかる。これと、今度の、新型コロナが、どれほど異なる、というのか。 「人間の命は、(無限にか?)尊い」という、洗脳思想をなんとか、しなさい。動物(牛、豚、トリ)を、年間600億頭も、毎年、殺して食べているのに。地球人口は、77億人だ。 毎年7千万人ぐらいずつ増えている。日本は、先進国だから、減りだしている。
こういう事実、真実を、日本で報道する、正直で勇敢なメディアがない。年がら年中、リベラル派を気取っている連中は、こういうことになると、ホントに根性無しで、だらしない。この者たちは、何が何でも、弱者の味方で、人命尊重なのだ。私は、大嫌いだ。 人は、皆、どうせ死ぬのだ。高齢者から先に、死なせなければいけない。
それよりも、反共バカ右翼ではない、穏やかな保守の人間たちが、ボゾボソと話す、「もう、こんな、騒ぎは、大概(たいがい)にしてくれよ」の方が、ずっと、人間として信用できる。あの、2011年、3・11(もう9年が経った)大地震、大津波の翌日からの、福島第1原発の爆発事故のあと、と、全く、同じだ。「コワイ、コワイ、キャーキャー」まだ、リベラル派を気取る、馬鹿たちは、意地でも言い続けている。
生来の、馬鹿なんだ、お前たちは。私が、「コロナ騒ぎは、福島原発事故の時と、同じだ」と、私が、言ったら、途端(とたん)に、私に向かって、目を剥(む)いて「違います」と叫んだ、バカ女の、女編集者がいる。私のすぐそばにいる者たちでも、頭(おつむ)の程度はこれぐらいだ。学問道場の会員たちでも分かったものではない。何しに、ここに、学びに来ているのか。
副島隆彦は、福島原発の事故時にも、すぐに現地に行た。その時は死を覚悟した。そして、現地から「なーんだ。何も危険ではない」と、発信し続けた。現地の映像の動画もある。「みんな、現地の現場を見に来なさい。赤ちゃん1人、作業員1人、死なない。死んでいない」「一番、大事にしなければいけないのは、ここの 福島の浜通り(はまどおり)の、原発のそばのいる人たちだ。皆、元気で生きている。自分の目で、見に来なさい」と。
それらの記録は、ここの学問道場の、2011年の3月からの過去の記録の箇所に、すべて残っている。見たければ、今からでも、すべて見ることが出来る。私たちの学問道場は、隠し事はない。 福島からずっと遠くにいて、愚鈍な人間たちが、キャーキャー、コワイ、コワイと騒いだ(今もいる)、バカタレどもだ。今度のコロナ騒ぎと全く同じだ。
本当は、米、欧、日の ” 先進国(せんしんこく)の だんご3兄弟”が、金融、経済の運営で、大失敗していて、もう、どうにもならないぐらい、危機の最中(さなか)にある。それを、コロナ騒ぎに、仕立てて、それで、経済封鎖、統制経済に、持っていって、自分たちの責任を、このドサクサで、隠してしまおう、ということなのだ。これぐらいの知恵が、お前たちは、どうして回らないのか。やっぱり愚か者だ。
大きな真実を、ひと言も言わないで、過剰な人命尊重(じんめいそんちょう)思想に、のめり込んで、タブー視して、皆で、避けて通って、生きている。お前たちは、本当に、いやらしい人間たちだ。人類の諸悪の根源は、 この人命尊重を、唱え続け、人類を、奇妙に洗脳し続けた、 ローマ・カトリック教会だ。その中心にいる、イエズス会だ。 私は、この諸悪の根源たちとの戦い、が、これからの人類(人間)にとっての、最大の戦いだ、と、ずっと、腹の底から、念じ続けている。
人間とは、こんなにも、集団で群れとなって、一瞬のうちに扇動され、洗脳(マインド・コントロール、あるいはブレイン・ウォッシュ)される、愚か極まりない生き物だ。動物たち以下だ。動物には、共同幻想(きょうどうげんそう。mass illusion マス・イルージョン)が無い。だから、思想の集団感染による狂躁がない。思想の感染を、英語で、ideologcal infection 「イデオロジカル・インフェクション」と言う。 私、副島隆彦は、この思想や宗教 の、世界的な集団感染、と蔓延(まんえん)の研究の専門家なのだ。
だから、人間(ヒト、human 人類、ホモ・サピエンス)というのは、思想の集団感染を起こす、キチガイ猿(さる)、「発狂した猿(エイプ)」insane ape 「インセイン・エイプ」なのだ。このことが、私はよくよく分かった。不愉快極まりない。
本当に「狂ったサル ― 人類は自滅の危機に立っている 」という本を書いた学者がいる。 1985年、サイマル出版会 刊だ。 A・セントジェルジという人の 著作で、 国弘正雄 (くにひろまさお)の訳だ。国弘正雄とは、私は、昔、会っていろいろと話した。英語がもの凄く出来た人だ。日米会談の時の、首相の通訳の仕事もした人だ。
さあ、もう、さっさと 都市の経済活動を再開せよ。外出禁止令(shelter in place シェルター・イン・プレイス と言う。「家の中でじっとしてろ」という意味だ。軍隊が、クーデターを起こしたときの夜間外出禁止令 curfuw カーフュー とは違う) のようなものもさっさと、取り外せ。国民への余計な、移動制限、規制をやめろ。さっさと 商店街と、商業を再開させないと、本当に、日銭(ひぜに)収入で生きている、飲食店 始め、商業が、売り上げ、収入を失って、そこで働いている者たちが、悲惨なことになる。現になっている。
日本政府は、連休明けの 5月7日(木)から、さっさと学校を再開しなければいけない。一切の移動規制や、愚劣な、営業の自粛をやめさせなけれいけない。
アメリカでは、トランプ大統領が、4月17日から、’Re-opening America again ‘ 「リオープニング・アメリカ・アゲイン」とか、’Liberate Minesota !’ 「ミネソタ州を(コロナ規制から)解放せよ」と、書きだした。「経済活動を、さっさと再開せよ」と号令を出したのだ。トランプが、態度(政策)を変えだしたのは、4月12日からだ。それに対して、小粒の政治家としての、自己保身で、過剰な反応をして州民を締め付けていた、州知事どもが、慌てふためいて、
「え。一体、どうなったの。もう風向きが変わったの」と、あわ食っている。
一時、懸命の対応で人気の出た、NY州のクオモ知事も、トランプから「集中治療室が足りない、人口呼吸器が足りない、とあんまり、おねだりばっかり、連邦政府に言うな。ベッド数は余っているではないか」と、言われて、ドギマギし始めた。一気に、人気も落ちた。それで、クオモ知事も、「NY州も、ロックダウン解除に向かって、動き出す」と言い出した。
サウスカロライナ州知事など、優れた保守(共和党)の数人の州知事がいる。 彼らは、自分の田舎の州で、ロックダウン(都市封鎖)をしなかった。 それから、ネヴァダ州ラスベガス市長のおばちゃんも、規制をしなかった。それで、リベラル・メディアから、非常識だ、と叩かれても、平然としている。
国で、しっかりしていたのは、スウエーデンだ。ここの首相と政府が偉かった。一切、経済封鎖や、外出禁止令(シェルター・イン・プレイス。家でじっとしていなさい)を出さなかった。それで、「2千人死者が出た」と、叩かれている。叩いている メディアの方が、薄汚いやつらだ。グローバリスト(地球支配主義者)どもだ。
(転載貼り付け始め)
副島隆彦注記。この 「スウェーデン公衆衛生局の疫学者であるアンダース・テグネル」が偉い。
◯ 「集団免疫」作戦のスウェーデン (副島隆彦注記。以下は、バカ見出し)に異変、死亡率がアメリカや中国の2倍超に」
2020年5/1(金) ニューズウエーク紙 = ” Weekly CIA ”
新型コロナウイルスの感染拡大に対するスウェーデン独自の対策は、ウイルスにさらされる人の数を増やすことで「集団免疫」を形成し、感染拡大の第2波を防ぐという作戦の一環だとされている。
スウェーデン公衆衛生局の疫学者であるアンダース・テグネルは、4月下旬にBBCラジオの番組に出演し、「我が国の死者(2500人)のうち少なくとも半数は、高齢者施設の中で集団感染した人々だ。封鎖をすれば感染拡大を阻止できる、という考え方は理解しがたい」と主張。スウェーデンの方法は「功を奏している。私たちの医療システムは崩壊に追い込まれていない」と述べた。
対策強化を求める声も
テグネルは、4月21日、米CNBCの番組にも出演した。「 スウェーデンの首都ストックホルムの住民のうち、最大20%が新型コロナウイルスに感染した」と述べ、「ストックホルムの人口の15~20%が、既に免疫を獲得していると確信している」と主張した。「これは完全な集団免疫( 引用者注記。しゅうだんめんえき。herd immunity ハード・イミューニティ )ではないが、ウイルスの再増殖を抑制し、感染の(第2波が訪れる)スピードを抑える」と述べた。
ルンド大学(スウェーデン)のピーター・ニルソン教授(内科医学・感染学)は、4月下旬、本誌に次のように語った。「個人的には、必要であれば(そして地元の政府や議会でそれを可能にする法律が可決されれば)感染者の特に多い地域を封鎖するのもひとつの選択肢だと考えている。だが我々は、まだその段階には達していないと思う。医療部門には大きなストレスがかかっているが、手一杯の状態ではない。まだ余力があり、ストックホルムにある臨時病院もまだ使っていない」
(転載貼り付け終わり)
副島隆彦です。 このようにスウエーデンの政府は、正しい判断と行動をした。テレビで見ていると、スウエーデンの都市の繁華街は、人で賑わっている。人々は、平然としている。マスクなんかしていない。
日本のテレビ局どもによる、バカ女たちと、生来の低知能 である善人どもへの扇動は、ヒドかった。許し難い。それと、反(はん)中国と、反共(はんきょう)の信念の バカ右翼たちの、中国への、悪口と、憎悪がヒドかった。
アメリカ軍の中の、強硬な、反共宗教に、脳を汚染された者たちが、武漢(ぶかん、ウーハン)で、昨10月に、自分たちで作った、人工、人造のコロナウイルスを 撒いて起こした、これは、米中の、生物化学(せいぶつかがく)戦争( Biologcal Chemical Warfare バイオロジカル・ケミカル・ウオーフェア)であった。
そして、それを、徹底的に防御(ぼうぎょ、デフェンス)しきった中国の勝ちだ。だから、ウイルスを撒いた、アメリカの 凶悪な、ヒラリー派、 Moonie 統一教会(これを作ったのは、前述した、ローマ・カトリック教会と CIAだ)の勢力の負けだ。副島隆彦は、このように、はっきりと、書く。何回でも、何十回でも書く。誰にも、どんな組織にも遠慮しない。顔を背(そむ)けられても、なんともない。これが、副島隆彦の強さだ。
メリーランド州(首都ワシントンのすぐ隣り)にある、フォートデトリック陸軍基地内の細菌兵器製造所(研究所)と、同じメリーランド州の州都、ボルチモアにある、ジョンズ・ホプキンス大学、そして、ビル・ゲイツ財団( お前は、デイヴィッド・ロックフェラーが死んだあと、次の世界皇帝を狙っているのだろう。役不足だよ) と、 ダボズ会議(ワールド・エコノミック・フォーラムのクラウス・シュワルツ会長・スイス大学教授)お前たちも、共犯者だ。私に、よーく、分かったよ。
明日、5月1日には、私の新刊書の 「もうすぐ 世界恐慌」(徳間書店刊)が、発売になる。買って読みなさい。 今日のぼやき で、今、宣伝している。
ところが、全国の書店の、半分が、閉店している、という。本当に、困ったことだ。
こういうことだと、 私にとっては、憎(にっく)き、アマゾンに儲けさせることになる。 今や、出版社からの、新刊書の 売り上げの3割(30%)は、アマゾンが、独占しつつある。この数字は、出版業界に居る人間たちには、常識だ。去年まで、2割だったのに。 これで書店が、さらに、バタバタと潰(つぶ)れる。本当に、私としては、困ったことだ。
今度の新型コルナウイルス(COVID ー19) のことで、私が、気になっている、「発生源(発生地は、武漢)についての重要な、研究」の 評論文が、ひとつだけある。 今も、私、副島隆彦は、以下に載せる、中国の知識人向けの、高級誌である 「財新(ざいしん)」に載った、この 一本の文だけは、ずっと、執着している。
ここに書かれていることを、中心にして、私は、ずっと考え込んでいる。 ずば抜けた頭脳をしている、副島隆彦が、このように言うのだから、素直に従いなさい。そして、皆さんも、しっかり読みなさい。 副島隆彦記
(転載貼り付け始め)
***** ****編集長へ
2020.4.24
副島隆彦から
私は、以下の 中国の 「財新(ざいしん)」という金融、経済の知識人向け 雑誌の 記事が、今に至るも、これが、新型コロナウイスル の 発生源(origines オリジンズ。発生地は、武漢)についての、最重要な評論文だ、と判断しています。
私、副島隆彦にとっては、この記事(評論文)だけが、今も重要です。他の文は、いい。要らない。 私は、これを、これまでに20回ぐらい読みました。 ずっと 繰り返し、繰り返し読んでいます。
この文を、日本の 東洋経済 が、2月12日 という早い時期に 以下の通り、極めて上手な日本文になった ものを、東洋経済のウエブサイトに載せた。この事実にも、私は、ずっと、注目している。
この「財新」の最新の記事は、In Deep 「イン・ディープ」という 私が、ニューズ・ソース として、最重要視している、おそらく中国の 国家情報部が作っている、サイト に 載ったものと重なっている。
https://indeep.jp/
その中でも、この記事が、一番、重要だ。私の眼力で、そうなる。
「新型コロナウイルスは、どのようにして作られた(人工的に製造された)か」
、「 雲南(うんなん)キクガシラ(菊頭、だろう)コウモリに存在するRaTG13コロナウイルスとの(ゲノム配列が、新型コロナウイルスと)一致率は96% 」 と、以下の文にある。
途中で、突然変異 がおきて、後の4%(1200カ所)で、遺伝子配列が、突然変異を起こして、それで、新型コロナウイスルになった 説。 これを、 中国人の 女の研究者 の 石正麗(せき・せいれい)が、主張している。始めから、ずっと、この女学者が、主張している。 この女学者は、以下の、インド人学者たちが、いち早く発表した、以下の説を、以下の記事で、激しく嫌っている。
私、副島隆彦は、1月31日に、 In Deep サイト に いち早く載った、このインド人たちの 研究発表に、飛びついた。今も、このインド人たちが、正しい、と、 考えている。
https://indeep.jp/found-hiv-in-wuhan-coronavirus//
「・・1月31日、インドのデリー大学とインド理工学院に所属する研究者たちが、bioRxivで、「 2019新型コロナウイルスの棘突起タンパク質に含まれる独特な挿入配列と エイズウイルスのHIV-1 dp120、Gagタンパク質との間で見られる奇妙な相似性」という研究論文を発表した。・・・・」 とある。
私は、今朝、2度寝をして、11時半に起きたとき、自分の頭の中の 、この3カ月抱えていた、重たい苦しみの塊(かたまり)から、ふっと解放された気がしました。もう、コロナウイスルのバカ騒ぎは、私の中で、終わった、、と判断した。もう、自分の頭は他の仕事に移る、と決めた。
それでも、以下の記事だけは、どうしても、気になって、それで、もう一度、読み返した。それぐらい、重要です。私にとっては、この一本だけだ。このあとも、ずっと拘(こだわ)るのは。
***編集長よ。 中国(とロシア)政府は、なぜか、「新型コロナウイスルの 人工、人造説 は、愚かである」 という態度に、奇妙に、徹底的に立ち始めた。 これは、アメリカとの衝突を、自分たちの方から、早めに回避して、今の世界体制を 取り敢えず、このまま平穏に、戦争だ、と言わずに、 穏便に 収めてゆく、と決めたようだ。
このような戦略的な対応をしていると、私、副島隆彦は、冷酷に判断している。 その方が、大人だ、と。 世界中の反中国・反ロシア=反共右翼勢力が、何を言おうが、そういう、世界的に敗北しつつある、愚劣な少数勢力の メディア言論は、ほっておいて、世界の安定 と経済活動(貿易、輸出入)の再開 の方に、舵を切った、と、私は判断している。
石正麗(せきせいれい)という中国人学者が、これから、どういう発言をするか、が重要だ。それを、習近平(中国政府)も、じっと、見ている。 それは、ファーウエイ騒動の時、このホアウエイの、 あの会長(CEO)任正非(じんせいひ)の動きを、習近平が、弾圧(邪魔)せずに、対等の関係として、じっと見守っていたのと、同じに私には見える(思える)。それぐらい、中国は、戦略的に、今、を対応している。
中国の コウモリ からの突然変異による 新型コロナウイルスの 発生(誕生)説を、採用している最先端のウイルス学者たちの、おそらくは、ほとんどは、正直な、真面目= 大きな 政治の闘いの真実を知らない研究者たちが、今後、どのようにして、コツコツと、証拠に基づきながら、真実に至り付くか、を、見守ることが、政治権力者たちの、優位性であり、高みであり、同時にサイエンス ( science、 シャンス。ヨーロッパ近代学問)というものが、正しく辿るべき道筋だと、私、副島隆彦も思う。
以下の文を、慎重に、繰り返し読むと、「遺伝子解読(ゲノム解析)の、突然変異の 部分である、「残りの4%」のところが、おそらく、アメリカの生物兵器製造所(研究所)で、遺伝子組み換え技法で、作った、人工のゲノム genome( ジェノム)部分だろう。
副島隆彦拝
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Sent: Friday, February 14, 2020 12:00 PM
To: 副島隆彦 <GZE03120@nifty.ne.jp>
Subject: 新型コロナウイルス「生物兵器論」は本当なのか 専門家見解「人工で製造することは不可能」
新型コロナウイルス「生物兵器論」は本当なのか 専門家見解「人工で製造することは不可能」
https://toyokeizai.net/articles/-/329766/
財新編集部 本記事は『財新』の提供記事です
2020/02/12 東洋経済
「新型コロナウイルスは人間が造った生物化学兵器だ」という言説が、中国の内外で広まり始めている。中国の独立系メディア「財新」の取材班は、疑惑の根拠とされる論文や国内外の専門家を独自に取材。生物兵器説の真偽を検証している。
「陰謀論者は科学を信じません。私は国の専門機関が調査を行い、私たちの潔白を証明してくれることを望んでいます」。中国科学院武漢ウイルス研究所の女性研究員である石正麗(せき・せいれい)は、2月4日、財新記者の取材に返信してこう述べた。「私自身の言葉には説得力がありません。私は他人の考えや言論をコントロールすることはできないのです」
石正麗は、中国科学院の新興および劇症ウイルスとバイオセーフティーの重点実験施設の主任 や 武漢ウイルス研究所新興感染症研究センター の主任、河北省科学技術庁「2019新型肺炎救急科学技術難関攻略研究プロジェクト」救急難関攻略専門家グループ のグループ長を務めている。
新型コロナウイルス肺炎の感染拡大が厳しい状況を迎える中で、彼女の所属する実験施設が新型コロナウイルスの発生源ではないか、という「疑惑」の渦中へと巻き込まれた。
「
新型コロナウイルスは人間が造った生物化学兵器だ」「新型コロナウイルスは武漢ウイルス研究所の実験施設から流出したものだ」……。 新型コロナウイルスの感染が爆発的に拡大して以降、新型コロナウイルスと中国科学院が武漢に持つウイルス研究所との間に関連があるとソーシャルメディアで発信する人が後を絶たない。
公開されている資料によれば、中国科学院が武漢に持つウイルス研究所は中国で唯一のバイオセーフティーレベルP4の実験施設を有している。石正麗は当該実験施設の副主任であり、バイオセーフティーレベルP3の実験施設の主任だ。
P4 とは国際基準で危険度が最も高い病原体を扱えるバイオセーフティーレベル(BSL)の最高防護レベルを表し、高度に危険な研究やいまなおワクチンや治療方法が知られていない病原体を専門的に扱う研究施設で用いられる。
なぜ武漢に集中して新型ウイルスが拡散しているのか
噂は人々の心の中に疑惑を植え付け、想像をかき立てた。例えば、なぜ武漢に集中して新型ウイルスが拡散しているのか。なぜウイルスを人に伝えた病原体、つまり中間媒介に当たる宿主が見つからないのか。ウイルスのもともとの宿主はコウモリであり、そして石正麗(せきせいれい)の実験施設はまさにコウモリに関するウイルス研究における学術的な権威なのだ。
石正麗(せき・せいれい)のチームは、かつて2017年に、SARS(重症急性呼吸器症候群)ウイルスがいくつかのコウモリを起源とする、SARS型コロナウイルスが変異したものであることを突き止めた。
新型コロナウイルスの感染が爆発的に拡大して以降、石正麗のチームは1月23日に、生物学論文のプレプリント・プラットフォーム(注:論文原稿を査読の前にいち早く公開するためのサーバー)である bioRxiv で、「新型コロナウイルスの発見とそれがコウモリを起源とする可能性について」という研究論文を発表した。
その研究の中で、新型コロナウイルスと2003年のSARSウイルス(SARS-CoV)の DNA配列 の一致率は 79.5%、雲南キクガシラコウモリに存在する RaTG13コロナウイルスとの一致率は96%に達していることが明らかにされており、コウモリが新型コロナウイルスの起源である可能性が示されている。
この研究はすでに実験レベルにおいて、新型コロナウイルス と SARSウイルスの関連性を証明しており、またその起源がコウモリである可能性を示している。この論文は査読(さどく。ピア・レヴュー)を終えた後の、2月3日、国際的なトップレベルの学術ジャーナル誌『ネイチャー』で発表された。
新型肺炎 中国現地リポート「疫病都市」はこちら(画像をクリックすると週刊東洋経済プラス緊急リポートのページにジャンプします)
外部からの疑惑と非難に直面した石正麗(せきせいれい)は、2月2日、微信(WeChat)のモーメンツで、怒りに燃えて次のように反応した。
「2019年の新型コロナウイルスは大自然が人類の愚かな生活習慣に与えた罰だ。私、石正麗 は自分の命をかけて保証する。実験施設とは関係がない。不良メディアのデマを信じて拡散する人、インドの科学者の信頼できないいわゆる学術的な分析を信じる人にご忠告申し上げる。お前たちの臭い口を閉じろ」と。
その後、石正麗(せきせいれい)は、財新記者に対して、専門的な問題を専門家ではない人々とは議論したくないと説明し、「話が通じない」「無益で、時間の浪費だ」と語った。彼女はまた「私があなたに言えるのは、私たちが合法的にルールにのっとって実験活動を行ってきたということです」と述べた。
ソーシャルメディアにおける疑惑の声
最も早く石正麗の実験施設と新型コロナウイルスとを関連づけた言説の1つは、1月下旬のものだ。中国中央電視台(CCTV)で2018年に、武漢ウイルス研究所が主導する科学技術チームが、コウモリに起源を持つ新型コロナウイルスの一種(SADS-CoV)を発見した、と報道されていたのをある人物が見つけ、新型コロナウイルス(2019-nCoV)との関連性があるのではないかと臆測した。
実際には、2018年に発見されたのは「豚急性下痢症コロナウイルス」で、新型コロナウイルスとは分類学上異なる種類のウイルスだ。二者のDNA配列の相似率は50%であり、そこには大きな隔たりがある。
それに続いて、別の人物が国際医学誌の『Nature Medicine』で、2015年11月9日に発表された石正麗が関与している研究論文を見つけた。当該研究論文は中国馬蹄コウモリで見つかったSARSに似たコロナウイルスの一種(SHC014-CoV)が疾病を引き起こす可能性に関するもので、研究者はSARSの遺伝子をリバースジェネティクス(逆遺伝学)の手法を活用して、一種のキメラ・ウイルスを生成ならびに同定した。
簡単に言えば、このキメラ・ウイルスはSHC014の表面タンパク質とSARSウイルスの骨格によって構成されている。キメラ・ウイルスは人体の呼吸器細胞に感染できたので、人体細胞のキーとなるレセプターと結合して感染するのに必要な仕組みを、SHC014の表面タンパク質が備えていることが証明された。
キメラ・ウイルスはネズミの疾病を引き起こしたが、死に至らしめることはなかった。研究論文では、コウモリの間で現在流行しているウイルスがSARS-CoV(SARSウイルス)の感染拡大を再び引き起こす潜在的なリスクについて述べられている。
指摘する必要がある点は、この論文には全部で15名の執筆者がいることだ。執筆者たちはそれぞれアメリカのノースカロライナ大学、アーカンソー州やジェファーソン市の食品薬物管理局国家毒物学研究センターなどに所属しており、そのうちの2名が中国科学院武漢ウイルス研究所の研究者である葛行義と石正麗なのだ。
執筆者の中で、葛行義は偽型実験を担当し、石正麗(せきせいれい)は、SHC014 の棘突起タンパク質のDNA配列 と プラスミドを提供している。実験の計画と実施はどちらもノースカロライナ大学チャペルヒル校の実験施設で進められた。
疑問を呈する人々はこの研究を根拠として、新型コロナウイルスが4年前の実験によって改変されたウイルスであり、実験施設から流出したという可能性について論じている。
彼らはまた、『ネイチャー』の経験豊富な記者デクラン・バトラー(Declan Butler)が2015年に書いた記事や、パスツール(Pasteur)研究所のウイルス学者ウェイン・ホブソン(Simon Wain-Hobson)がかつて述べた「もしウイルスが流出したなら、その拡散する経路は誰にも予測できないだろう」という言葉を引き合いに出している。
その後、この都合よく背景と前後の因果関係を切り取られた情報は、ソーシャルメディア上で広められた。石正麗と彼女のチームを「実名で通報」したり、直接顔を合わせて問いただしたりする人々さえいた。ここで述べておかなければならないのは、それらの疑惑を呈した人々はいずれもウイルス関連分野の専門家ではなかったということだ。
財新記者は、『ネイチャー』のバトラー記者が書いた上記の記事を調べてみた。実際には、バトラー記者の記事は中立的な立場で、彼は異なる2つの見方を両方とも引用しており、「機能獲得性研究」が引き起こした議論について詳述している。
ウイルスの「機能獲得性研究」とは、実験施設の中で病原体が持つ毒性や拡散の容易性を増強するか、またはウイルスの宿主の範囲を拡大し、ウイルスの特性を研究し、新しい伝染病として評価する研究手法を指す。
バトラー記者の記事によれば、ある専門家はこの種の研究に反対している。例えば、ウェイン・ホブソンがそうした実験に反対する理由は、この種の研究には何ら有益な点がなく、コウモリの体内に潜む野生のSHC014ウイルスが人間にもたらすいかなるリスクをも明らかにするものではないと考えているからだ。
アメリカのラトガース大学に所属する分子生物学者であり、ワクスマン微生物研究所の実験施設主任でもあるリチャード・エブライト(Richard Ebright)は、「この種のプロジェクトのもたらす唯一の成果は、実験施設の中で新しい非自然的なリスクを作り出すことだ」と考えている。ウェイン・ホブソンとリチャード・エブライトは共に「機能獲得性研究」を長年にわたって批判している研究者だ。
報道によれば、アメリカの国立衛生研究所(NIH)は、2013年10月から、この種の研究に対するすべての援助を一時的に停止しているが、この実験が当該機関による審査期間中は継続されることを許した。この種のプロジェクトには研究を停止させるほどのリスクが認められないとNIHが結論を下したからだ。
実験は病原体を識別する助けになる
だが、この種の研究には確かに有益な点があると考える学者もいる。例えば、研究組織「生体健康連盟」の総裁であるピーター・ダザック(Peter Daszak)は、この種の実験が取り急ぎその危険性を考慮しなければならない病原体を識別する助けになり、いっそうの関心を集めることができる、と考えている。彼は例を挙げて、もしこの研究が行われなかったなら、SHC014ウイルスは今でも脅威とは見なされていなかっただろうと述べている。
科学者たちはこれまで、分子の水平モデリングとそのほかの研究に基づいて、このウイルスが人には感染しないと考えていたが、実験によって初めてこのウイルスがすでに人のレセプターと結合できることが明らかにされたのだ。ピーター・ダザックはかつて石正麗のチームと一緒に協力して科学研究を行ったことがある。
国内の生物化学の専門家の1人が財新記者に解説してくれたところによると、バイオセーフティーを保証できるという前提のもとで、この種の病原体の機能獲得性研究は、ウイルスの作用や拡散の仕組み、特性をいっそう深く認識し、未知のウイルスをよりよく予防するのに役立つそうだ。
「細菌についての研究は相対的に進んでいますが、動物に由来するウイルスについてわかっていることはまだまだ多くありません。もしウイルスを研究するなら、獲得性の機能研究が確実に必要とされるでしょう。ただし、各種の流出を防止しなければなりません」と、その専門家は語っていた。「科学はもろ刃の剣なのです」と。
インドの科学者の論文が引き起こした議論
これまでに述べた石正麗とその実験施設について疑惑を呈した人々はみな非専門家だった。だがその後、インドの科学者がbioRxivで公表した論文(現在は撤回されている)が新たな議論を引き起こした。
1月31日、インドのデリー大学とインド理工学院に所属する研究者たちが、bioRxivで「2019新型コロナウイルスの棘突起タンパク質に含まれる独特な挿入配列とエイズウイルスのHIV-1 dp120、Gagタンパク質との間で見られる奇妙な相似性」という研究論文を発表した。
簡単に言えば、彼らは新型コロナウイルスとSARSウイルスの棘突起タンパク質の配列を比較し、SARSウイルスと比べると新型コロナウイルスの棘突起タンパク質には4つの新しい挿入配列があることを発見したのだ。その後、彼らはこの4つの挿入配列をデータベース中の配列と比較した結果、4つの挿入配列がともにエイズウイルスのタンパク質配列の中にあることを見つけた。
この研究論文によれば、この種の特異な同一性/相似性が自然界の中で偶然に起こる現象とは考えられず、またこの4つの挿入配列は新型コロナウイルスに独特なもので、そのほかのコロナウイルスには存在しない、とされている。
このニュースがまたもやネットユーザーの想像と臆測――新型コロナウイルスは、SARSウイルスとエイズウイルスを人工的に合成したものなのではないか、という疑いを引き起こした。
しかし、その後、このインドの研究者たちは研究論文を撤回している。現在のところ、この研究論文のURLには論文のタイトルしか残っておらず、アブストラクト(要旨)には「当該論文は執筆者によって撤回されました。執筆者は同じ分野の研究者による該当論文の手法と結論、解釈に対するフィードバックに基づき修正を行うつもりです」という文章に置き換えられている。
研究論文の執筆者の1人が、bioRxivにコメントを残しており、次のように述べている。
「これは初期段階の研究です。私たちには陰謀論にその議論の根拠を提供する意図はありません。私たちは同じ分野の研究者たちがbioRxivおよびその他の場所で行う批評と査読を尊重していますが、このストーリーはすでにソーシャルメディアとニュースメディアにおいて異なる仕方で解釈され、拡散してしまいました。
世界的な範囲でいっそうの誤解と混乱を引き起こす事態を避けるため、私たちは現在のプレプリント版を撤回し、さらなる分析を行ってから修正版を提出することに決定しました」
bioRxiv も公式サイト上に黄色の「警告」テープを表示して、次のように述べている。「bioRxivは新型ウイルスと関係のあるたくさんの新しい研究論文を受け取っています。必ず以下の点にご注意ください。
これらの研究論文は同じ分野の研究者たちによる査読をまだ受けていません。決定的な結論を述べたものだと見なされるべきではありませんし、臨床試験や健康と関わる行為についての指針ともなりません。また、既成事実としてニュースメディア上で報道されるべきでもありません」。
実際に、インドの研究者たちによる研究論文の結論には、研究論文が撤回される前から多くの国際的な専門家たちにより疑問が呈されていた。アメリカのスタンフォード大学に所属する生物化学の助教授シルヴァーナ・コナーマン(Silvana Konermann)は、インドの研究者たちの研究論文を調べた結果、いわゆる相似性は偽物だったと発見したとTwitterで述べている。
「彼らは新型コロナウイルスとSARSウイルスを比較して、4つの新しく挿入された遺伝子配列を発見しました。そのうち2つはすでにコウモリのコロナウイルスの中で発見されているものです。残りの2つの挿入配列のうち、1つはHIVウイルスの配列にいちばんよく似ていますが、非常に短く、偶然性が高いとはいえません。
もう1つの挿入配列とHIVウイルスを除く13種類のウイルスの配列はより似ていますが、これらの相似性も偶然性が高いというわけではありません(挿入部分の大きさとウイルスのタンパク質データベースの大きさから考えて)」
アメリカのワシントン大学 医学部とゲノム科学部の副教授であり、フレッド・ハッチンソン(Fred Hutchinson)がん研究センターに所属する生物情報学の専門家トレバー・ベッドフォード(Trevor Bedford)はTwitterで、「自ら比較を再現してみた結果、これらの短い挿入配列が確かに新型コロナウイルスに存在することを確認したが、これらの挿入配列は多くの種類の生物(の配列)とマッチングするもので、HIVウイルスの配列だと結論する理由はない」と、述べている。
コロナウイルスとエイズウイルスの大きな違い
アメリカのオハイオ州立大学・ウイルスと新興病原学センターの主任である劉善慮はオンライン学術メディア「知識分子」のインタビューを受けたときに次のように指摘している。
「科学とウイルス進化の角度から述べれば、コロナウイルスと逆転写ウイルスであるエイズウイルスの間には大きな違いがあります。相同性が低すぎるため、DNA間で組み換えが起こる可能性が低いのです。
さらに、経験からいえば、私たちが比較するすべての遺伝子配列の中ではいつも、数十個のヌクレオチドまたは数個のアミノ酸がいくつかのまったく関連のないものと完全に、または非常に似ていることが発見されています。でもそこには何ら生物学的な意義はありません」
多くの専門家が、新型コロナウイルスに存在しそのほかのコロナウイルスには存在しないこの挿入配列がHIVウイルスの中で発見された配列に類似していると考えている。だが、大切な点は、これらの遺伝子の暗号配列がそのほかのウイルスにも存在することだ。それらがすべてHIVウイルスから来たと信じる理由はない。
2020年1月21日、「中国科学:生命科学」英語版はオンラインで掲載した研究論文において、武漢のコロナウイルスが人に感染する仕組みを明らかにした。武漢のコロナウイルスは、S-タンパク質が人のACE2と相互に作用する分子の仕組みを通して、人の呼吸器官の表皮細胞に感染する。
研究論文を執筆した研究者の1人である中国科学院上海パスツール研究所の研究員 郝沛によると、「人体に作用する仕組みが一致しているところから見て、武漢のコロナウイルスの感染能力はSARSウイルスと同程度であると考えられるが、感染能力はウイルスの拡散度合に影響する要素の1つにすぎない」という。さらにウイルスの複製、ウイルスが拡散する経路など、ウイルスの拡散度合に影響を及ぼす要素はほかにもある。
1月22日、北京大学、広西漢方薬大学、寧波大学および武漢生物エンジニアリング学院の研究者たちが連名で、「Journal of Medical Virology」のオンライン版で研究論文を発表した。その研究によれば、新型コロナウイルス2019-nCoVは、コウモリのコロナウイルスと起源が未知のコロナウイルスとの間で遺伝子が組み替えられることによって発生したウイルスであるらしい。
では、結局のところ、新型コロナウイルスが人工で製造された、遺伝子工学の産物である可能性はあるのだろうか? 財新記者は多くの専門家や研究者をインタビューしたが、彼らの一致した判断は、「不可能」だ。
遺伝子工学を起源とする証拠はない
トレバー・ベッドフォードは財新記者に、新型コロナウイルスが遺伝子工学を起源とすることを示す証拠はないと語った。彼の解説によれば、コウモリの身体に見られるウイルス(RaTG13コロナウイルス)と相互に比較すると、新型コロナウイルスに存在する遺伝子の差異は自然進化によるものと一致する。
「もしゲノム編集(遺伝子編集)したウイルスであれば、大量の遺伝物質を置換する必要がありますが、今のところその種の痕跡は観察されていません。反対に、自然進化したと思われる、まばらで分散的な変異しか見られません」
トレバー・ベッドフォードはオープンソースのウェブサイト(nextstrain.org)を開設し、各種の病原体の遺伝子配列についての分析と可視化を行えるようにした。
その中には以前から知られているコロナウイルスのファミリー(コウモリ、ハクビシン、SARS)の遺伝子配列の系譜から、世界的なインフルエンザウイルスの共有データベースGISAID(Global Initiative on Sharing All Influenza Data)で共有されている新型コロナウイルス関連肺炎患者53人のウイルス遺伝子の全配列が含まれている。
ベッドフォードは、ウイルス間のヌクレオチドの差異とほかのコロナウイルスの仮定突然変異率の推計を結び合わせて、RaTG13コロナウイルスと新型コロナウイルスという2種類のウイルスは「25~65年前に1つの共同の祖先から生まれた」としている。つまり、RaTG13ウイルスが新型コロナウイルスへと変異するには数十年の時間が必要だろうということだ。
ベッドフォードの分析によれば、RaTG13コロナウイルスと新型コロナウイルスの間には1100個近いヌクレオチドの差異が認められる。これと比較できるのは、ハクビシンのコロナウイルスと人のSARSウイルスとの間に認められる差異がたった10個のヌクレオチドにすぎないという点だ。
中国科学院の生物情報学分野の研究者の1人が財新記者に述べたところによれば、新型コロナウイルスは「どう見ても天然のもので、人工のものである可能性はない」。その根拠としては、新型コロナウイルスの全配列の分析によって、その遺伝子配列が雲南キクガシラコウモリに存在するRaTG13コロナウイルスと最もよく似ていることが明らかになっており、その一致率が96%に上ることが挙げられる。
ただし、この 4%の遺伝子の差異 は極めて大きい。人とマウスの遺伝子の相似度も90%に上るからだ。このような差異を人工的に補填することは決してできない。なぜなら、新型コロナウイルスは3万個近いヌクレオチドを持ち、4%といえば1200カ所の遺伝子変異に当たるからだ。「大自然だけがそのようなことを行えます。長年にわたる進化がこのようなウイルスを造り出したのです」と、この研究者は述べている。
そのほか、ウイルスが遺伝子断片を失うのはよくあることで、そうやって自己をスリム化し、ウイルスは各周期にゲノムを合成する。ウイルスにとっては機能がシンプルであるほど効率が高い。しかし実は、逆にウイルスが遺伝子断片を獲得して自己に挿入するのは難しいのだ。
「(陰謀論者は)人類の偉大さを買いかぶりすぎています。人が(これらの遺伝子断片の挿入を)実行できるとしても、どうして1200カ所もの遺伝子変異を作り出す必要があるのでしょうか? わずかな改変ではダメなのですか? なぜこんなに複雑なことを? 結果を自分でも制御できないのに?」
アメリカのペンシルバニア大学医学部の副研究員である李懿澤は財新記者に、新型コロナウイルスを実験施設で製造するのは不可能だ、と述べた。
人工的に改変された痕跡は残っていない
「実験施設でウイルスを製造するには遺伝子のリバースジェネティクス(逆遺伝学)が必要です。そしてその核心は配列のつなぎ合わせですが、配列のつなぎ合わせには人工的に酵素の一種であるエンドヌクレアーゼを導入する必要があり、そうすると人工的に改変された痕跡が残ります。
配列の中に(エンドヌクレアーゼが)人工的に導入された箇所が見つかれば、基本的にはそのウイルスが人工的に製造されたものだと認められるでしょう。そのような痕跡を残さないことは不可能です。そして、新型コロナウイルスには人工的に導入されたエンドヌクレアーゼの痕跡がありません。ですから、実験施設で製造されたものである可能性はありません」
前述した「機能獲得性研究」の批判者であるリチャード・エブライトは、現在の時点におけるウイルスの遺伝子配列の分析に基づけば、ウイルスがゲノム編集されたということを証明する実質的な証拠はない、と財新記者に語った。
だが、彼は次のように注意を促している。ウイルスがゲノム編集されたかどうか(この種の可能性はすでに排除されている)とウイルスが実験施設での事故によって人々の間に広まったかどうか(現在のところその可能性は排除できない)は分けて考えなければならない。これは重要な点だ。
「今すぐ感染拡大に立ち向かうのが最も重要です。感染拡大が終結した後、法科学調査(forensic investigation)を行い、感染が爆発的に拡大した今回のウイルスの起源を確定する必要があるでしょう」と、彼は述べている。
アメリカのオハイオ州立大学 獣医予防学の終身教授である王秋紅も、最近「中国科学報」のインタビューを受けたときに政府の介入を呼びかけている。彼女は、感染拡大が発生して以来、とても多くのデマが出現したことを指摘した。
ある者はウイルスが中国科学院武漢ウイルス研究所によって製造されたものだと言い、またある者はノースカロライナ大学チャペルヒル校のラルフ・バリック(Ralph Baric)実験施設から流出したもので、バリック実験施設ではかつてSARSウイルスをマウスに感染させる実験を進めていたと言っている。
「国が専門家チームを設立してデマを打ち消すことを切に希望しています」と、彼女は述べている。「現在、遺伝子配列がすでに公表されています。この配列の分析から、ウイルスが人工的に製造されたことを示す箇所は見つかりません。実験施設から流出したものである可能性はないのです。完全に自然界のウイルスです」
1月31日に『ネイチャー』が掲載した記事によると、大多数の研究者が、ウイルスの遺伝子配列は、新型コロナウイルスが武漢のウイルス研究所から来たものだという見方を否定している、と考えている。
新しい疾病やウイルスが出現するたびに言われる話
かつて石正麗と協力して研究を行ったピーター・ダザックは『ネイチャー』に次のように語っている。「新しい疾病やウイルスが出現するたびに、いつも同じようなことが言われます。これは某機関が放出もしくは流出させたものだ、もしくはゲノム編集を施されたウイルスだ、といった具合です。残念なことです」。
確かに、重大な感染病の発生にはいつも似たような陰謀論がつきまとう。例えば、2003年にSARSが蔓延していた時期、「SARSは人工的に製造された兵器だ」というデマが一時期盛んに取り沙汰された。2014年、エボラが西アフリカのギニア共和国などで爆発的に感染を拡大したときにも、アメリカ人がエボラウイルスを製造したというデマがあった。
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マサチューセッツ工科大学政治学部の教授であるヴィピン・ナラン(Vipin Narang)は、最近Twitterで次のような意見を表明した。今回の感染拡大が生物兵器によるものであることを示す証拠はない、故意にこの種のデマを拡散するのは「まったくもって無責任」なことだ、と。
「実際のところ、(もし仮にこれが生物兵器だったとしたら)本当にお粗末な生物兵器です。なぜなら、自分も害を被るリスクがあるからです。いい生物兵器は致死率が高く、感染力が低いものでなければなりません」と、彼は述べている。 (財新記者: 楊睿、馮禹丁、趙今朝)
(転載貼り付け終わり)
副島隆彦拝