「2013」 副島隆彦最新刊『愛子天皇待望(たいぼう)論』(弓立社)が発売 2022年9月12日
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SNSI・副島隆彦の学問道場研究員の古村治彦(ふるむらはるひこ)です。今日は2022年9月12日です。
今回は副島隆彦先生の最新刊『愛子天皇待望論』(弓立社)をご紹介します。アマゾンで発表された発売日は2022年10月7日です。「重たい掲示板」で副島先生が書いているように、9月18日に開催される『第24回副島隆彦(そえじまたかひこ)の“予言者”金融セミナー』の会場でいち早く販売されるそうです。
愛子天皇待望論 アマゾンのぺージへ
愛子さまは2021年12月1日に成人を迎え、翌年の3月17日に初めての単独記者会見に臨んだ。この記者会見での受け答えの様子、ユーモアのセンスと頭の回転の速さで国民の多くが「この人が天皇で良い」と考えるようになった。以下のアドレスで記者会見の映像を見ることができる。
※【映像ノーカット】愛子さま初めての単独記者会見(2022年3月17日)
https://www.youtube.com/watch?v=FJEPm1xlhgY
「愛子天皇待望論」の邪魔になっているのが皇室典範という皇室関係の法律の、第1条「皇位は、皇統に属する男系の男子が、これを継承する」という条文だ。愛子天皇を実現するためには変更することが必要だ。この問題を含め、天皇、皇室をめぐる諸問題を副島先生がまとめ、分析をしている。それが『愛子天皇待望論』だ。私たちが教えられてきた、習ってきて、常識とされることに鋭く切り込んで、新たな考えや視点を獲得することができる。
以下に、まえがき、目次、あとがきを貼り付けます。
(貼り付けはじめ)
まえがき 副島隆彦
愛子さまは、2022年3月17日に、皇居で「成年(成人)の記者会見」を立派に行っ
た。これが国民へのすばらしいお披露目(ひろめ)となった。大変評判がよかった。愛子さまはしっかりした語り口で、軽い冗談まで交えて皇室記者たちの笑いを誘った。
このテレビ放送を見た多くの国民が、これを見て微笑(ほほえ)ましく思い、高く評価して、「この女性が日本の次の天皇になるにふさわしい」と判断した。
眞子さん・小室圭氏問題は遠くに過ぎ去り、日本人の多くが女性天皇を受け容れ、次は愛子天皇でいいと考えた。日本国民の8割がこれまでのいろいろの世論調査でも「愛子さまでいい」となっている。
ところが岸田政権は、ピタリと止まって、女性(女系)天皇容認に向かって法律改正を
する動きを見せない。日本の国家体制にとって、このことは重大であるに決まっている。天皇については、憲法第1条から8条に定めている。その次の第9条が、戦争放棄と平和憲法の定めである。天皇のお世継(よつぎ)問題が停滞している。
岸田政権は、7月の参院選挙を自民党勝利で乗り切ったのだから、皇室典範(こうしつてんぱん)という法律(今はただの法律だ)を、改正する動きに出るだろう。それが多くの国民の希望だからだ。
7月8日に安倍晋三元首相が、特異な宗教団体の抗争に絡んで死亡した。しかし、この
動きを今後の日本国は皆で乗り越えてゆく。
今こそだ。今こそやるべきだ。今や急激に、 「天皇は絶対に男でなければいけない」と、頑迷に唱える者たちの政治勢力が衰えている。皇室典範をたった一行「皇位は、皇統に属する男系及び女系の長子が継承する」と、書き変えさえすればそれで済むことである。
私たちはそれをじっと待つしかない。しかし、それでも私たち国民の側から、もっと積
極的に、「女性天皇でいい。愛子さまでいい」という声を大きく上(あ)げなければいけないと思う。だから私は、この愛子天皇待望(たいぼう)論を書いてゆく。 副島隆彦
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愛子天皇待望論*目次
まえがき 2
第1章 次の天皇は愛子(あいこ)さまであるべきだ。 11
国民は女性天皇を望んでいる 11
皇族の表記 16
頑迷な右翼、国粋主義者たち 21
普通の国民の視点から 23
皇室典範と岸田政権 25
20歳を迎えた愛子さまの今後 28
「眞子(まこ)さま騒動」と日本人 32
女という生き物が持つ劣性 38
もう世界は王族と大貴族の時代ではない 45
君主政の国・日本 52
第2章 「万世一系」などない 69
安倍晋三と天皇家 69
イギリスが作った「現人神(あらひとがみ)」 70
「万世一系」はまやかし 75
日本の近代史で1番ワルい男 80
第3章 雅子さまの頭のご病気問題を考える 83
雅子さまの頭のご病気の本当の原因は何か 83
「帰国子女」と「合いの子さん」が抱えるクレオール問題 101
モスクワ↓スイス↓日本↓アメリカと移動した子供時代 105
「脳が割れる問題」とアイデンティティー・クライシス 106
超エリート階級が抱える精神の傷 115
雅子さまを苦しめたスキャンダルとバッシング 117
雅子さまを選んだ皇太子は我慢強い立派な人である 122
第4章 天皇家は安倍元首相を嫌っている 135
富田メモと『昭和天皇実録』 142
A級戦犯とは 148
終戦の経緯と戦後の世界体制 153
安倍晋三らの「歴史修正(しゅうせい)主義」を世界はどう見るか 157
A級戦犯合祀を受け、昭和天皇は 169
今、日本国民が理解すべきこと 174
「富田メモ」のその後 175
第5章 天皇という現人神[あらひとがみ](生き神さま)を作ったのは
イギリスである 183
本物のワル・山縣有朋 183
山縣有朋の「語られない秘密」 190
病弱だった大正天皇 194
時の権力者が天皇をつくる 196
今に連なるワルの系譜「長州閥」と山縣の子分たち 204
日本を裏で操ったイギリスの制度と思想 214
現人神(あらひとがみ)とイギリス国王 220
第6章 「ザ・カルト・オブ・ヤスクニ」 229
「昭和天皇・富田メモ」は米国の意思がリークさせた 229
民族派・愛国派の構想を瓦解させた「異変」 235
アメリカ大使館が仕掛けた「日本の思想警察」復活説 240
「産経・古森公開質問状」と「元国連大使」の愚かな行動 243
あとがき 249
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あとがき 副島隆彦
この本『愛子天皇待望論』を書きあげて、私は思う。日本のいわゆるリベラル派あるいは反(はん)自民党(反[はん]保守党)の人々は、天皇家(皇室)のことに触(ふ)れたがらない。そういう長い慣行というか傾向がある。それがいけなかった。このことが大きく天皇家を国民から孤立させてしまった。
天皇家のことについて気軽に語ることは、億劫(おっくう)で口はばったいと感じて発言を避ける雰囲気が日本国民にある。それを打ち破らなくてはならない。
私は、今回、初めて天皇家とその代(だい)替わり(皇位継承)の問題について、この一冊の本を書く、と決心した。ところが、いざ書き出してみて、たった一行の文、あるいは、ひとつの文字、そして一行の文の敬語(尊敬語、丁寧語)の使い方ひとつで、ものすごく苦労した。天皇問題について何か書くことは大変なことだ、と知った。
「自分の文章は間違った(誤った)言葉づかい(文遣[ふみづか]い)をしているのではないか。自分に知性と教養が足りないことが、人様[ひとさま](読者)に露呈(露見)するのではないか」と、気が引(ひ)けた。天皇家のことになると、日本人はごく短く、仲間うちでボソボソと己れの感情を吐露(とろ)するだけで、日頃は無視している。日本国の長い伝統と重い数々の歴史が後(うしろ)にあるからだ。
この3年間、あれほど、眞(まこ)子と小室圭問題で、2人を論難した(悪口を言った)人々は、やがて穏(おだ)やかになって自分の生活に戻っていった。さらには両親である秋篠宮家にまで飛び火して、罵(ののし)りの言葉を投げる人々が、まだ少数だがいる。
世界中がコロナウイルスとワクチンの問題、そして2月からのウクライナ戦争の惨事まで、次々に事件が起こるから、いつまでも、ひとつのことで騒いでいられない。
小室眞子さんは皇族の地位を離れて臣籍降下して、一般人(ふつうの国民)になったの
だから、これで国家問題として終わりである。あとはお世継(よつぎ)である愛子さまをどうやって私たち国民が暖かく見守ってゆくか、の問題である。
前述したがリベラル派さらには左翼的な国民(私もここに入る)は、天皇の問題になると複雑な気持ちになって、あまり触(さわ)りたくない。
その理由と原因を考えると、やはり戦前までの国家体制としての天皇制が持ったさまざまの抑圧と強権発動(きょうけんはつどう)と、それから、戦争にまで至って多くの国民を死なせた「天皇の戦争責任問題」があるからだ。私もやはり、天皇制と帝国憲法に戦争責任があったと思う。
大きな観点から見て敗戦後のこの77年間の日本の天皇家は、日本国民に何も悪いことはしていない。この大きな判断に、私は至り着く。明仁(あきひと)上皇と美智子(みちこ)上皇后は、ひたすら50年間、かつて激戦地となった各地をひとつひとつ訪れ、戦死した者たちのための鎮魂(ちんこん)と慰霊のための墓参を熱心に行った。
鎮魂と慰霊による平和への希求こそは、天皇家に課せられた最も重要な責務である。だから私なりに紆余曲折(うよきょくせつ)し懊悩(おうのう)したあとに、次の天皇を愛子さまにすることが、日本が2度と戦争しないで済む、平和な国であるために極めて大事なことだ、と結論づける。
明仁上皇はすでに89歳になる。美智子上皇后は88歳である。長男(徳仁[なるひと]天皇)の長女である愛子さまの皇位継承を、何よりも念願し心待ちにしているだろう。私たち日本国民の大多数意思が、それを実現しなければいけない。
その一方で天皇家になんでも責任を押しつける、という風潮が日本にあることを、私たちは気づいて留意しなければいけない。天皇という国王がいるせいで、全てを天皇の所為(せい)にできる、という悪弊(あくへい)が日本には有る。政治家(国家指導者)も国民も、自分たち自身の責任を自覚せずに、安易な天皇崇拝と天皇畏敬(いけい)あるいは天皇への反感(反発)によって胡麻化(ごまか)してしまう。これは明らかに国王制度をいつまでも持っていることから来る悪習、弊害である。
超然とした特別な人々の存在を、国民文化としていつまでも無自覚に認めてゆくわけに
もゆかない。私は本文の中で書いたが、これから60年後に、愛子天皇が80歳になった頃に大きな体制変動が起きるだろう。天皇制を国家体制から外(はず)して、日本が、本物の民主政治(デモクラシー)の国になってゆくべき道筋のことにも留意しなければいけない。
だが、今は、とにかく愚劣で頑迷で旧弊(きゅうへい)なだけの「男の天皇しか認めない」人々との明確な対決のためにも、日本国民のものおじしない敢然たる態度と、注意を喚起するために、私はここに愛子天皇待望論を書いた。
最後に。私の「愛子さまを次の天皇にするべきだ。それが日本国民の大多数の願いです」という主張と主題だけを聞いて、あれこれ言わず、 「本を出しましょう」と快く出版を引き受けてくださった、弓立社の森下紀夫氏に感謝します。
ウクライナ戦争の勃発があったために、私はその戦況(せんきょう)の追いかけに没頭した。だから丸々3ヶ月間、私はこの本の原稿を放ったらかしにした。この間、辛抱強く待って下さったフリー編集者の小川哲生氏に多大のご苦労をおかけした。これまでに頂(いただ)いた長年の友誼と併せて感謝します。
最後に書き足す。この本の原稿は6月までにほとんど出来あがっていた。だから安倍晋
三元首相の名が、生きている人として、おそらく本書の中に100ヶ所以上に出てくる。
そうしたら、7月8日(2022年)に、あの安倍晋三銃撃死亡の大事件が起きた。私
は、気が抜けて茫然自失した。10日間、病気で寝込んだ。この本の内容に、深く深く関
わっているからである。私は何かを強く予見していた。そしてそれが現実のものとなった。
観念(=イデア 霊魂=エスプリ、精神=ガイスト ) は、現実(=レアール)
を打ち破る。
2022年7月22日 副島隆彦
(貼り付け終わり)
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