「1883」 副島隆彦との対談が収録されている、西森マリー著『ディープ・ステイトの真実』が発売される 2020年7月4日

 SNSI・副島隆彦の学問道場研究員の古村治彦(ふるむらはるひこ)です。今日は2020年7月4日です。

 今回は、2020年7月10日に発売になる、西森(にしもり)マリー著『ディープ・ステイトの真実』を紹介します。この本の中で、著者の西森マリー氏は副島隆彦先生と対談を行っています。


ディープ・ステイトの真実 日本人が絶対知らない!アメリカ大統領選

まず、西森マリー氏の経歴を以下に紹介します。

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西森マリー(にしもり まりー)
 ジャーナリスト。エジプトのカイロ大学で比較心理学を専攻。イスラム教徒。1989年から1994年までNHK教育テレビ「英会話」講師、NHK海外向け英語放送のDJ、テレビ朝日系「CNNモーニング」のキャスターなどを歴任。1994年から4年間、ヨーロッパで動物権運動の取材。1998年、拠点をアメリカのテキサスに移し、ジャーナリストとして活躍している。

 著書に『ギリシア・ローマ神話を知れば英語はもっと上達する』(講談社)、『ドナルド・トランプはなぜ大統領になれたのか?アメリカを蝕むリベラル・エリートの真実』(星海社新書)、『世界のエリートがみんな使っているシェイクスピアの英語』『聖書をわかれば英語はもっとわかる』(以上、講談社)、『レッド・ステイツの真実―― アメリカの知られざる実像に迫る』『西森マリーのカード、英語で書きましょう!』(以上、研究社)、『英語で楽しく自己紹介!』(ジャパンタイムズ)他多数。

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 この西森マリー著『ディープ・ステイトの真実』は、アメリカ政治の現在の動きを大きく解明している。日本の主要メディアは、アメリカに「ディープ・ステイト」が存在することを、まったく報道しない。
 西森氏は、この本で、アメリカ国内政治の重要な事件や出来事を丹念に調べ上げ、それらをまとめ上げ、アメリカ(と、そして世界)を支配する「ディープ・ステイト」Deep State の正体に迫った。アメリカでもディープ・ステイトに関してこれだけの詳細で精緻な調査をまとめた本はまずありません。

 ドナルド・トランプ大統領は、2016年の大統領選挙の間も、「自分は、ディープ・ステイトと闘うのだ」と目標に掲げた。そして大統領になったあとも、「ディープ・ステイト(陰に隠れた政府)」との闘いを、トランプは、必死でやっている。おかしな話なのです。正式のアメリカ政治の最高権限者になったはずのトランプが、本当の権力(power パウア)を持っていない。トランプ自身が、「ディープ・ステイトの連中が、アメリカ政治を動かしている。こいつらをやっつけなければいけない」と、しょっちゅう、ツイートする。

 そしてトランプを強く支持する、温厚な保守の人々が、「そうだ、そうだ。ディープ・ステイトを叩き潰せ」と、全米で、いきり立っている。そこには、白人の労働者階級の人々も加わっている。
このトランプ支持者たちの合い言葉が、「ディープ・ステイト」がアメリカ政治を操(あやつ)って
いる、だ。

 この現状をよく表している言葉が「ドレイン・ザ・スワンプ!」Drain the Swamp ! だ。日本語に訳すと、「沼や川に、長年の泥が積もって、水が汚れて腐って底が見えない。この沼の水を抜いて、乾かして、きれいにせよ」である。日本のテレビでも、各地の池や沼の水を抜くと、そこに意外な、気持ちの悪い、生物がうようよいることを見せることで人気になったテレビ番組がある。このイメージだ。 

 スワンプ(よごれて腐った臭い沼)とは、まさしく、ワシントンDC(ワシントン政界。 inside the beltway ともいう)のことを指している。それを、汚水を抜いて、それらの奇っ怪な、よごれた政治家、官僚、メディア、軍人たちを、太陽の光と熱で、白日(はくじつ)の下(もと)に晒(さら)して、日乾しにせよ! ということだ。これが、トランプを熱烈に支持する、アメリカの温厚で、誠実な人々の強い願いだ。だから、「ディープ・ステイトを暴き立てろ」こそは、今のアメリカ国民の、一番、大事な政治スローガンである。

 日本にも、アメリカの腐った「ディープ・ステイト」である主要メディア(テレビ、新聞)の家来、手先になって、「トランプの再選は危ない」と書き散らす、日本メディアたちがいる。彼らも、まさしく、ディープ・ステイトの一翼だ。このことに、私たちは鋭く気づかなければいけない。そのために、この西森マリー著の『ディープ・ステイトの真実』が、日本に出現したのだ。
 
 このあと、まえがきと目次、そして特別に、巻末の副島隆彦先生との対談の前半を公開する。以下に貼り付けます。この対談の後半は、今月末に「会員ページ」に載せます。他の皆さんも、この本をどうぞ書店で手に取ってください。

(貼り付けはじめ)

    まえがき        西森マリー

La plus belle des ruses du Diable est de vous persuader qu’il n’existe pas !
―― Charles Baudelaire 
 悪魔の最も狡猾な策略は、悪魔など存在しない、と思わせることだ!
―― シャルル・ボードレール

 ディープ・ステイトとは、「陰で政策(特に外交政策)を牛耳る闇の支配層」のことです。
 1 9 6 1 年1 月、ケネディにバトンを渡したアイゼンハワーが退任演説で軍産複合体(ミリタリー・インダストリアル・コンプレックス)の脅威を警告。以降、2008年の大統領選でオバマが出現するまでの47年間、ディープ・ステイトとは、軍産複合体と諜報機関、軍需産業で儲ける財政組織や石油業界、国務省(日本の外務省に当たります)高官、タカ派政治家・評論家のことでした。

 オバマ政権時代は、あらゆることを政府が牛耳る社会主義的な政策を好むオバマを守るために、どんな手を使ってでも反オバマ派を政治的に抹殺しようとする役人や、政府肥大化を歓迎する高官がディープ・ステイトと呼ばれていました。 

 しかし、2016年に、過剰福祉拒否、不法移民受け容れ反対、を説き、アメリカが外国に干渉することを望まないトランプが台頭して以来、反トランプ!という共通の目的の下に右記の二つのグループが合体。
 
 その結果、ディープ・ステイトは、軍産複合体(ぐんさんふくごうたい)と、戦争で儲ける財政組織や燃料関連業界、諜報機関、タカ派と民主党派エリート、政権が変わっても解雇される恐れのない公務員、海外干渉・政権交代をイデオロギー上の理由で支持するネオコン、人道的理由で支持するリベラル派エリート、人道主義という大義名分の下で実は金儲けを企むソロス、さらに、トランプを傷つけるためならどんなフェイク・ニューズでも平然と〝報道〟する(アメリカの)大手メディアが加わった、前代未聞の強大な超党派勢力になったのです!

 この本は、ディープ・ステイトが操った数々のクーデターの知られざる実態を検証し、平和主義者の顔をしたリベラル派エリートの正体を暴き、フェイク・ニューズと化した大手メディアの偽善の数々をご紹介する〝ディープ・ステイト入門書〟です。

 ロシア疑惑とウクライナ疑惑に端を発した、トランプ大統領への弾劾(だんがい。インピーチメント)裁判は、事実をジグソーパズルのようにつなぎ合わせていくと、ロシアという敵がいないと存在の必然性を主張できない軍産複合体と諜報機関、ウクライナの体制変更を望むネオコンと、オバマの政治的遺産を守りたいリベラル派エリートがトランプ潰しのために仕組んだ罠に、大手メディアが便乗して、ディープ・ステイトが起こしたクーデターだった、ということがハッキリと見えてきます。

 推理小説を読む感覚で、謎解きの旅をお楽しみください!

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『ディープ・ステイトの真実』◆ 目 次

まえがき 1

第1章 大手メディアが伝えたロシア疑惑 14
始まりは民主党全国委員会のコンピュータ・ハッキング 14
狙われたトランプ 17

第2章 スティール調査書 19
あら探し専門会社に雇われた元MI6のスパイ 19
「スティール調査書は〝作り話〟」とFBIもCIAも知っていた 23

第3章 モラー報告書 26
共謀の証拠がなくても「共謀はあった」と信じて疑わない民主党派 26
メール・ハッキングもロシアの仕業とは断定してないモラー報告書 27
クラウドストライクの分析は当てになるのか? 31

第4章 魔女狩りの執行人たち 35
ロシア疑惑捜査陣の面子(メンツ) 35
トランプ嫌いの捜査関係者 37
これは魔女狩りだ! 46

第5章 ホロウィッツ報告書 49
ホロウィッツ監察官の調査で分かったこと 49
不法な監視 53

第6章 オバマ政権の悪事 54
トランプ当選後から大統領就任までのオバマ政権の非行の数々 54

第7章 クリストファー・スティール 65
クリストファー・スティールってどんな人? 65
民主党べったりのハリウッド 67

第8章 ディープ・ステイトに狙われた人々・その1 ドン・ジュニア 70
トランプの長男ドン・ジュニア 70
クレムリンの弁護士ヴェセルニツカヤはなぜトランプタワーに送り込まれたか 73

第9章  ディープ・ステイトに狙われた人々・その2 
ポール・マナフォート 75
トランプの選挙コンサルタント、ポール・マナフォート 75
実はウクライナ国の工作員、アレクサンドラ・チャルパとその妹 76
民主党とウクライナの〝共謀〟 82

第10章  ディープ・ステイトに狙われた人々・その3 
マイケル・フリン 85
マイケル・フリン安全保障問題担当大統領補佐官 85
諜報機関、国務省、国防省に激しく憎まれていたフリン 87
「平和の使者」の皮をかぶったテロ仕掛け人、フェトフッラー・ギュレン 94
ミランダ警告も与えず尋問 98

第11章  ディープ・ステイトに狙われた人々・その4 
パパドポロス 102
外国スパイ網 102
主な登場人物 105
トランプの外交政策顧問、パパドポロスの世にも不思議な物語 110
あまりに卑劣なFBI捜査 128

第12章  ディープ・ステイトに狙われた人々・その5 
カーター・ペイジ 134
もう一人の外交政策顧問カーター・ペイジ 134
トランプ本人を盗聴するための入口として利用された 136

第13章 ステファン・ハルパーの正体 139
選挙裏工作の大ベテラン 139
ハルパーの黒幕はCIA(ブレナン) 143

第14章 謎の人物ジョセフ・ミフサド 147
明らかに嘘をついてるミフサド教授 147

第15章 CIA、大手メディア、民主党議員の共謀 151
クーデター、レジーム・チェンジのCIA史 151
〝ロシアの脅威〟という呪文 160
偽情報をばらまく本当の〝犯罪者たち〟 162
大手メディアと民主党 166
ディープ・ステイトはゴキブリ 171

第16章 オバマとブレナン、二人三脚の悪だくみ 175
ロシア疑惑の主犯、ブレナンとオバマ 175
〝赤狩り〟の下院非米活動委員会の伝統 177
〝アラブ通〟ブレナンのお粗末なアラビア語力 179
オバマの出生証明書をめぐる複数の〝謎の死〟 181
ドローンでテロリストと民間人を殺しまくったオバマとブレナン 183
ペトレイアスを追い落としてCIA長官になったブレナン 185
盗聴魔オバマ 187
イスラム国を支援したオバマ 189
自分が大好きなオバマ 191
陰険オバマのゆがんださもしい根性 193

第17章 ロシア疑惑の真相 197
ロシア・ゲートではなく〝オバマ・ゲート〟が真相 197

第18章 ウクライナ疑惑~弾劾裁判~ 203
トランプ潰しの第2弾 203
〝ウクライナ疑惑〟という〝お話〟 205

第19章 ザ・グレイト・ゲーム 208
「ロシアは本質的に拡大政策主義」―― グレイト・ゲームという台本 208
すべての戦争、紛争、〝民衆蜂起〟の陰で糸引くキッシンジャーとブレジンスキー 211
ドイツ語圏でも人気のプーティンがディープ・ステイトの反露感情に火をつけた 215

第20章 グラディオ作戦 218
ナチの戦犯をリクルートして実行されたステイ・ビハインド作戦 218
偽旗工作としてのグラディオ作戦 220

第21章 グラディオからグラディオBへ 224
ド・ゴールを殺そうとしたCIA 224
ローマ法王暗殺未遂事件もグラディオ作戦 225
イスラム教過激派を使う偽旗工作 ―― グラディオB 230

第22章 民主主義奨励を隠れ蓑に外国を侵略する疑似NGO 236
〝レジーム・チェンジ〟を仕掛ける組織・団体 236
アメリカが気に入らないリーダーは〝最悪の独裁者〟の烙印 238
ロシア疑惑、ウクライナ疑惑はこの手法をアメリカ国内に応用しただけ 241

第23章 ウクライナ〝革命〟というお話 244
ブレジンスキーが書いた台本が実行に移されたウクライナ〝革命〟 244

第24章 ウクライナの真実 247
ディープ・ステイトが推すユシチェンコvs反急進派ヤヌコヴィッチ 247
ディープ・ステイトの〝生け贄〟カダフィ大佐 251
真実を闇に葬ったチャルパ 255
リークされたニューランドの会話もメディアは無視 257
実際はネオナチがデモ隊を撃っていた 260
ジョージ・ソロスの悪だくみ 265
「クリミアは欧州の問題」のトランプ発言がディープ・ステイトの怒りに火をつけた 268
大統領選とトランプ泥塗りサイト 270
大統領就任式に「弾劾作戦が始まった」(ワシントン・ポスト) 275
スクリパル事件を最大利用するディープ・ステイト 278
ニュー・ノレッジのアラバマ・プロジェクト 281
スクリパル殺害未遂はディープ・ステイトの仕業 284
トランプはウクライナへの武器輸出に交換条件など出してない 286
ディープ・ステイトがいかにまったくの大嘘を国民の半分に信じ込ませたか 290
〝急を要する〟のに平気でクリスマス休暇入りの茶番 297

第25章 結論 299
弾劾は2020年、トランプ再選を防ぐためのグラディオ2 299
ディープ・ステイトが「ディープ・ステイト」の存在を認める 302
ディープ・ステイトの長年の寄生虫バイデン 308

第26章 トランプ対ディープ・ステイト 第3ラウンド 313
コロナ禍の最中も続くトランプ潰し報道 313
ファクト・チェック機関にもソロスの影 316
2020年大統領選はグラディオ・パート3 318

あとがき 322

特別対談 西森マリー × 副島隆彦
日本人が知らない!2020年アメリカ大統領選とディープ・ステイトの真実 327

(貼り付け終わり)

 ここから、特別に、「特別対談 西森マリー×副島隆彦日本人が知らない!2020年アメリカ大統領選とディープ・ステイトの真実」の前半部を掲載する。

(貼り付けはじめ)

    「 特別対談 西森マリー×副島隆彦  日本人が知らない!2020年
    アメリカ大統領選とディープ・ステイトの真実 」

本対談は、2020年6月3日(日本時間)午前7時に、スカイプを使って行われた(編集部)

 ◆ジャーナリストも知らない「ディープ・ステイト」の実態

副島 最初に私が言うべきは、西森さんが今回お書きになった『ディープ・ステイトの真実』は、たいへん素晴らしい本です。私はここに書かれていることに何の異論もない。それどころか大賛成です。
 大賛成というのは、大きな枠組みで、私と同じ立場でお書きになっている。私の立場や思想や生き方とほとんど同じです。
 ただし、これは日本国内においては極めて少数の人間たちです。このことを分かってください。

西森 アメリカでもそうですよ。アメリカでも気づいていない人のほうが圧倒的に多くて、いまでも「ロシア疑惑」をそのまま信じている人が国民の半分以上です。

副島 そうでしょう。私とあなたは同じ思想的立場に立っている。かつ、これは闘いなんですよ。私たちは知識人(インテレクチュアルズ)で、言論人、表現者ですから、文字、言論で戦うしかない。私たちは無力なんですよ。

西森 そうなんです。

副島 とくに日本においては、力(ちから)にならない。勢力にならない。

西森 私は、副島先生が、2016年11月8日(日本時間9日)のトランプ大統領選勝利を予言した一冊(『トランプ大統領とアメリカの真実』日本文芸社、2016年6月30日刊)を最近読んで、私の本(『ドナルド・トランプはなぜ大統領になれたのか?』星海社新書、2017年2月刊)とほぼ同じことを、日本にいながら、選挙の半年も前から断言していたことに驚愕しています。また、先生が私と同じリバータリアンであること。ランド・ポール、ロン・ポール親子とトレイ・ガウディが好きであること、を知って、私と同じだ!と、喜んでおります。

副島 私は、今回の西森さんのディープ・ステイト(裏に隠れている政府)論で、あなたが書いたことは95パーセント理解できる。ただ、こういう日本人は日本にいません。私しかいません、本当に。哀れで悲しいこの国の現実だけど。NHKの解説委員とか、ヨーロッパやアメリカに10年以上、新聞記者で、あるいは時事通信や共同通信から派遣されて赴任していた連中でも理解できていない。

西森 その原因のひとつは、彼らはロサンゼルス、ニューヨーク、あとシカゴ、ワシントンにしかいないからです。副島先生が日本にいながら、選挙の半年も前から、トランプが当選することを分かっていらした。本当に驚異的なことです。

 私は今テキサス州に住んでいるので、周りが全員トランプのファンです。そして、私はオクラホマ州にもよく行くので、アメリカの「レッド・ステイツ」(=共和党の強い非都会型の農業地帯の州)の人たちのことがよく分かるんです。だけど日本の、いや、日本だけでなく、アメリカでもジャーナリストというのは西海岸と東海岸とシカゴぐらいにしかいないから、レッド・ステイツのことをまったく分かっていない。ジャーナリストが分かっていないということの原因の一つはそこにあると思います。

副島 私は、これまでの30年間で200冊の本を書いてきました。ずっと同じことを言ってきました。私の本を少しでも読んでいただければわかる。私は5年ぐらい前からあなたと同じ主張の本を書いてきました。今回、西森さんは「ディープ・ステイト」という言葉を中心に持ってきました。私にとって一番大事な言葉は、“drain the swamp [ドレイン・ザ・スワンプ]” です。

 この言葉を日本人は今も理解できない。普通のインテリでも、新聞記者でも学者でも。スワンプという言葉は「穢(きたな」い沼地」で、この沼地をイリゲイション( 灌漑 [かんがい])しなければいけない。湿地帯から汚れた水を抜くと出てくる、底を這い回っているヒルとかヘビとかイモリとか、穢い生き物を、水を抜いて干乾(ひぼ)しにしろ、ドレインしろ、と。この意味を分かる日本人の知識人はいません。「ドレイン・ザ・スワンプ!」、あの、ワルのヒラリーたちを干乾しにしろ、と。この野郎たちがアメリカのデモクラシーを壊して盗んでいる人たちなのだ、と。

 私はそういう闘いの本をずっと書いてきました。だから、日本の現状はいやというほど分かっています。
 この国は、1億2000万人もいるけれど、意識的、計画的に内側に閉じ込められている国。敗戦後75年。敗戦後はフランクリン・ルーズベルトのニューディーラーという政策によってです。ルーズベルトたちはポーズとしては民衆の味方でリベラル派でした。素晴らしい憲法を日本国に上から与えた。

 この素晴らしい憲法のおかげで、私は何を書いても捕まりません。言論の自由、freedom of expression (フリーダム・オブ・エクスプレッション)あるいは free speech(フリー・スピーチ)が認められているから。これはアメリカでできた思想で、やっぱり偉大です。私はそれに守られている。私には、その恩義がニューディーラーたちにあります。このニューディーラーたちも、その後コミュニスト(共産主義者)と同格扱いされて、朝鮮戦争(1950年6月)からヒドい目に遭っていきました。そういうアメリカの歴史も私は知っています。

 大きな枠組みで私は世界基準の人間です。威張り腐るわけではないけれど、日本においては私は極めて稀有(けう)な人間です。政ポリティカル・ソート治思想の大きな枠組みを、30年前に分かった人間だからです。「グローバリズム」(地球支配主義)や「グローバリスト」(地球支配主義者)という言葉を、私は30年前から使っています。人類の長い歴史の勉強もしましたし、アメリカン・デモクラシーがどのように作られてきたかも分かりました。

西森 先生の本を読むと、いったいどこから情報を得ているのか。あまり情報を得ているという感じがしないんですね。閃ひらめきと勘かんだけで事情が見えている感じがするんですけど。

副島 政治知識人(ポリティカル・インテレクチュアルズ)というのは、そういうものなんです。どこの国にも、私みたいな人間が必ず出現するんです。世界を獲得するんです。世界の枠組みが全部分かる。日本にもそういう人間が出てくるんです。そして人々に大きな真実を伝える。中国もそうだけど。一番優れた人間というのが、必ず生まれます。それはね、大きな全体の枠組みが分かってしまう人間なんです。

西森 私は先生が暗殺されるんじゃないかと心配しています。

副島 私にそのように言う人たちが、日本にもいます。ただ、この国は、私程度の人間では暗殺されません。なぜか私は分かっています。土人(どじん)の国だからです。 彼ら悪人たちは私を理解できない。このバカ野郎が何か言っているけれど理解できない。それでは殺す理由にならない。彼らには私を理解するだけの知能と知識がない。この国は知識人がいない国です。自分は知識人だと思い込んでいるバカが山ほどいるだけで。

 あまりにも言語の壁が大きすぎた。日本人は英語があまりにもできなかった。これが簡単な真実。それはアメリカ人が計画して英語を日本人に勉強させなかったからだ。ウソのめちゃくちゃな英語教育をやった。NHKの英会話番組の講師をしていた西森さんは、そのことをよく分かっているはずだ。

 嘘八百、とんでもない英語教師たちが、とんでもない英語教育をやり続けた。まったくできない。ただ、生来(せいらい)言語感覚に優れ、音(おん)を聞き取れる一部の日本人が外国に出て行って、あなたと同じようなバイリンガルからポリグロットに近い人たちが確かにいる。でもその人たちは枠の外にはじかれた。日本の中に入れてもらえない。はっきり言いますが、あなただって、除外(エクスクルード)されたのだと思う。

西森 そうですね。

副島 除外されて、日本人なんだけど日本人ではない。そして、あなた自身はコズモポリタンになってしまったと思います。私はそうはいかない。日本土人の中の、土人の一人として、土人の中の一番頭のいい人間として死ぬまで生きていく。殺されてもいいんだ、という覚悟で生きていく。男だから、ということもある。

 私が政治活動をやらないから殺されないんです。実際に、私が中国の国家安全部、あるいはロシアのFSB(ロシア連邦保安庁。KGBの後継)の連中と付き合ったら、殺されますよ。あるいは、私がドイツに行って、たとえばドイツのネオナチであるAfD[アー・エフ・デー](ドイツのための選択肢。ここにドイツの悪い人間たちが集まっている)をインタビューして回ったら危ないですよ。日本とドイツが再び本当に理解し合おうとして、私が動いたら、必ず殺されます。それはもう分かっているんです。

 しかし、私は日本に立てこもって動かないで、本だけを書き続けて、本当のことを全部書き続けてきた。これでいいんです。西森さんは、アメリカでずっと暮らしてきたから分かると思うんですが、日本人は、アメリカの本当の歴史を誰も知らないんですよ。

西森 そうですね。

副島 アメリカの本当の政治の闘いの歴史を日本人には教えないことになっている。佐藤優氏が言っていたけど、アメリカン・スタディーズ(アメリカ研究)は日本ではやらせてもらえない。外務省にも2人しかいない。で、この2人もバカなんです。何にも分かっていない。本当のアメリカ国民の血だらけの闘いを日本人は誰も知らない。だから、ひどい国なんですよ。洗脳された国民ですから。そして内側に計画的に閉じ込められている国民ですからね。

西森 でも、先生。アメリカも同じだと思いますよ。

副島 そうだと思う。本当は一緒だと思う。ただし、アメリカのインテレクチュアルズは、上のほうはレベルが高いです。しかも今の世界帝国(ワールド・エンパイア)ですから、優れた人材がたくさん集まってきて、ものすごくレベルが高い。と同時に、エンパイアであることの苦しみというか、内部抗争というか、激しい闘いもありますよね。

 日本では、エンライトン(啓蒙)されたあなたや私が優れているといくら言ってみても、お前らみたいなマイノリティは誰からも相手にされないよ、という風にして、脇(わき)にどかされ追い詰められてずっと来ました。

 私は死ぬまで闘い続けますから、それはそれで構わない。私は深く深く諦あきらめている。私にとっては、このこと(私が徹底的に孤立していること)は、私の利権(りけん)なんです。日本語という土人言語、浪花節(なにわぶし)言語で、私は文章を書ける。書いて本にして出しても殺されない。アメリカだったら、私が書いているようなことを書いたら殺されますよ。

西森 そうですね。

副島 一発で殺されます。そんなことは分かっている。日本ではほったらかしにされて許されている。だから、このことは私の利権(利益)なのです。日本の権力者、支配者というのはアメリカの手先どもで、アメリカの子分(ヘンチマン)でポーン( 手駒、てごま)ですからね。アメリカ帝国にお金を払う、貢(みつ)ぐ係りですから。今回のコロナ騒動でも、百兆円(1兆ドル)ぐらい持っていかれたと思いますよ。本当です。ワン・トリリオン・ダラーズです。

 それは日本銀行と財務省が裏金で払ったお金です。本当にたいへんなお金を日本はアメリカに払っている。それはもう返ってきません。だから、日本人はいくら努力しても努力しても貧乏なままです。
 でも、アメリカ様(さま)にこの75年、守ってもらって平和でよかったじゃないか、このことを認めろ、と、アメリカは言うわけですね。私の主著の一つは『属国・日本論』です。この間「決定版」を出し直しました(PHP研究所、2019年)。日本は、アメリカの従属国(トリビュータリー・ステイト)、家来(けらい)の国だと書いた。このことを、ズビグネフ・ブレジンスキーが使った言葉では、「日本はフラジャイル・フラワーだ」です。いつでもすぐ潰される「弱い花」なんだ、と。だから、お前たちは俺たちアメリカ帝国にせっせとドーネイション(献金)すればいいんだ、と。日本とはそういう国だ。そういうふうに作られています。

西森 でも、先生、それは日本だけじゃないと思いますよ。ドイツだけは、ちょっとだけアメリカと闘っていますけど。他の国もみんなアメリカの属国なんじゃないかと思いますね。

副島 ドイツが敗戦後、一番アメリカに痛めつけられたでしょうね。ヨーロッパ白人の優等民族で、英米と覇権(ヘジェモニー)を争って本気で激突して大敗しましたから。ドイツもアメリカに屈服して従属国になった。

 世界史に現れた帝国の、その周辺の従属国というのはみんなそうです。ただ、このことを認めるか認めないかが問題です。世界中のポリティカル・サイエンティスト(政治学者)たちは、絶対認めない。彼らこそは、グローバリストだからです。人類の歴史(世界史の5000年間)は、すべて「帝国と属国の関係」だった。この大きな真実を認めると、自分たちがただの御用(ごよう)学者、御用商人だということがバレてしまう。だからイヤなんですよ。

 ◆リバータリアンになる人は元極左の人が多い

副島 ただ、アメリカ国内にも左翼(レフトウィング)の作家や知識人はいて、リバターリアンの知識人たちがいます。私は30年前にリバータリアンを知った人間なんです。ハンター・S・トンプソンという有名なアメリカ作家、ラジカル知識人のコロラド州の家に会いに行ったときに教えてもらった。日本人では私が初めてです。リバータリアンの知識人たちから、世界とはどういうふうにできているか少しずつ習ったんですよ。リバータリアンというのは泥臭い思想です。

西森 そうですね。

副島 アイン・ランド女史みたいな奇抜な思想家もいます。リバータリアンは、きれい事を言いません。リバータリアンはヘンな理想主義を言いません。18歳になってなんとか自力で生きれればそれでいいんだ、と。トランプも、大きなくくり(枠)では、リバータリアンです。自分の力で生きてゆく、自助努力の人です。アメリカの開拓農民の気風を持っている。

西森 いま、そのリバータリアンを、ジョージ・ソロスとコーク兄弟が手をたずさえて潰そうとしているんですよ。

副島 ええ、分かっていますよ。コーク4兄弟の父親のフレッドは、リバータリアン運動の始めからいる大金持ちで、カンザス州のウィチタに本拠がある大企業です。

 ただね、リバータリアンの思想派閥も、アメリカに20ぐらいある。コーク兄弟なんてのは、そのうちの一つに過ぎません。で、このコーク兄弟がカネを出している派閥が共和党の下院議員の中で46人の勢力を持っています。彼らはトランプの言うことを聞きません。公然と逆らっている。コーク兄弟の会社は外国進出をしない。アメリカ国内だけで石油や天然ガスの掘削機とパイプラインを作っている。で、従業員を大事にして、従業員と一緒にご飯を食べるみたいな人たちです。

 リバータリアン運動の中ではちょっと特異で、彼らは主流派ではない。彼らのお父さんのフレッド・コークはアメリカの反(はん)共産主義運動の嚆矢(こうし)となったジョン・バーチ・ソサイエティ(協会)の中心メンバーだった。だから反共主義者だったんです。

 だから、ジョージ・ソロスやスティーヴ・バノンたちと、いま付き合えるんです。反共産主義こそは自分たちの血に流れる、脳のてっぺんからの信念(ビリー フ)です。だから、反共産主義(アンティ・コミュニズム)と言いさえすれば、自分たちに大きな正義(ジャスティス)がある、という人たちですね。こういうアメリカの現代政治思想の大きな分類と、微妙な対立点を日本人は理解できない。私だけでしょうね(と豪語する)。

西森 あの人たちが牛耳っていますよね。

副島 牛耳っているけれども、コーク兄弟はバカではないから、ソロスやバノンに騙(だま)されることはないですよ。あなたがお書きになっているとおり、ディープ・ステイトと闘うアメリカ民衆がいますから。そんなに悲観ばかりしなくていい。

 トランプ派の軍人や警察署長たちがいます。トランプが暗殺されないのは、彼ら警察幹部や高級軍人たちがトランプを守っている。CIAやFBIの中にもトランプ派がいます。そういう激しいぶつかり合いをアメリカの政治はやっています。私はその闘いが分かるんです。私は日本の極左過激派運動(エクストリーミスト・レフト・ウィング・ムーヴメント)から出てきた人間ですから。

西森 私もそうなんですよ。

副島 そうでしょう(笑)。この極左過激派運動は、もう50年前ですね。1970年前後に大学紛争とか、学生運動といいました。世界中で若者たちのベトナム反戦運動や「パリの5月革命」や中国の文化大革命(文革[ぶんかく])という悲惨な闘争がありました。その煽りでした。みじめなみじめな闘いでした。たくさんの学生が日本でも死にました。バカな殺し合いをやって。私はあの時の少年兵(しょうねんへい)ですから。

 日本でも、トロツカイト(Trotskyite トロツキスト)のセクトの流れがあって、反ソビエト、反帝国主義をスローガンにした。内部が10ぐらいに分かれていました。私は15歳から、この派閥分析、党派分析 の専門家なんです。新左翼の中が、どこでどのように思想が分裂して、それぞれが派閥(セクト)となって互いにぶつかり合って、わーわー怒鳴り合いのケンカになり分裂していくか。私はその分析の専門家なんです。

西森 すごく不思議だと思うんですけど、リバータリアンになる人というのは昔、極左だった人が多いですよね。私は学生運動じゃなくて、動物の権利運動をずっとやっていて、なぜテキサスに移動したかというと、テキサスにはトロフィー・ハンティングという、動物を閉じ込めておいて撃ち殺すという、娯楽のためのハンティングがあって、私はそれを潰すためにテキサスにやってきたんです。そういう場所が2000か所ぐらいあるんですよ。あと、毛皮(ファー)反対の運動もずっとやっていた。

 こういう運動をしていると、必ずグループの中に一人、ヘンに過激な人が現れて、毛皮の店を焼き討ちにしようとか、トロフィー・ハンティングの場所に銃を持って行って、ハンティングする人たちを銃殺しようとか言う人が必ず一人いるんですよ。で、その当時は全然気づかなかったんですけど、今から思うと、それはFBIやCIAから送り込まれた人だったと思うんですよ。

副島 そうです。潜入(インフィルトレイト)してきた警察のスパイですね。1960年の安保反対運動でも、70年安保の大学闘争も公安警察官がたくさん潜り込んできた。日本の赤軍派という一番過激な連中は、シリアのゴラン高原まで行って軍事教練させられて暴力事件を起こした人たちがいた。ドイツ赤軍(バーダー・マインホーフ)も同じことをやった。

 内部に政治警察の潜入者(インフィルトレイター infiltrator )がいて煽動する。そしてわざと暴走させて、過激派をただの犯罪者集団に転落させてゆく。政治活動には、必ずこのバイ菌(きん)たちの危険が伴う。西森さんがこの本で書いている、まさしく「グラディオ作戦」に騙されてイタリアの銀行頭取を殺したり、元首相を殺したりした人たちも全部、仕組まれていた。

西森 そうですね。

副島 このことに気づいている人は、今の今でも、まだあまりいない。善意のリベラル派たちは考えが甘いんだ。私も30年かけてようやくたどり着いた。私はこのことで血を吐く思いで生きてきました。
 だからね、西森さん、公安警察がたくさん潜り込んできて日本の過激派もひどい目に遭った。内部抗争を起こされて、指導部を叩き殺されて、激しい憎しみ合いの坩堝(るつぼ)に陥っていった。それを私は自分で目撃して生きてきた。

 私は生き延びなければいけないと深く決意した。ヘンに過激な運動をしてはいけない。生き方としては穏やかな人間でなければいけない。人生は我慢に我慢だと思って努力してきた。とにかくこれらのすべてを書いて本にして遺せばいいと思っています。

西森 副島先生、また別の質問があるんですけど、アメリカでPC(ポリィテカル・コレクトネス)で、ニューヨークでは「不法移民」という言葉を使うと逮捕されてしまうようなところまで行っています。それは結局、言葉を矯正(コレクト)することによって、不法移民という言葉を無くせば、不法移民という概念もなくなる、ということをやっているんですね。怖いことだと思います。

副島 そうですね。不法移民( illegal arrivals イリーガル・アライヴァルズ)というコトバを、それ自体が差別だ、とする。ビジターとかゲストとでも言うんでしょう。その前に、西森さん、それは「不法」ではなく「違法」と言わなければいけないんです。違法移民です。「不法」と「違法」の違いが分かる日本人は法学部を出た人間だけで、わざと言葉を微妙に違えるんです。遺言状(ゆいごんじょう)と普通、日本人は言いますが、法学部を出た人たちは「いごんじょう」と言います。そういうわずかな言葉の使い方のずれをわざとやって、専門家たちが威張るんです。どこの国でもそうですね。専門家というのは、人騙(ひとだま)しです。

 アメリカの人権(人種)平等主義者たちがウルトラ過激化して、すべての人間は善人だから、いま牢屋にいる人までみんな外に出しなさい、と主張する。中南米諸国からの難民も全部入国させなさい、と。

 そしたら、普通の温和なアメリカ白人たちがイヤがりますよ。私たちも、もう十分に貧乏だ。もうこれ以上、アメリカ合衆国に入って来ないでくれ、と。しかし、これを公然と言うと、自分が人種差別主義者になってしまう。自分が人種差別を認めるレイシストになってしまう。お前は犯罪者だと言われてしまう。

 だから、それに対して、トランプ派の人々は、真っ向から「それは違う」と言う。人間はできることとできないことがあるんだ、できないことに対してまで、きれい事を言うのを俺たちはやめたんだ。これがリバータリアンであり、トランプ派です。

 ◆恐ろしいジョージ・ソロスの「アンティファ」運動

西森 日本で報道されているかどうかよく知りませんが、今、アメリカ中で暴動が起こっていて、昨日(6月1日)なんかはニューヨークのソーホー地区で、シャネルやグッチの店舗が襲撃されて略奪されました。警官はただ見ているんです。黒人が略奪しているのを捕まえると、さらに警官による黒人差別というイメージが高まる。

 だから警官は何もできないでいるという状態。これがもっと続くと、これまで浮動票だった白人の女性が、法と秩序(law and order [ラー・アンド・オーダー])を求めてトランプ寄りになってしまう。だから、黒人たちにとってはかえって不利な状況になると思うんですけどね。どうしてそのことが分からないんだろうと、私は不思議でしょうがない。

副島 あなたはずば抜けて頭がいい人だから最先端のテーマに、ジャーナリストのセンスでサッと飛びついて真実を理解して、すぐに優れた判断を下す能力がある。それでいいのです。本当は、あの黒人暴動のフリをさせた商店略奪、破壊活動は「アンティファ ANTIFA 」というアンティファシスト運動です。

 トランプ・ツィッターの中にも出てきた(5月27日)言葉だ。背後にジョージ・ソロスがいる。全米で5000人ぐらいの白人の部隊を持っていて、こいつらが計画的に犯罪集団として襲いかかっている。もうここまでバレている。もっともっと真実をバラさなければいけない。

 今回、西森さんは『ディープ・ステイトの真実』をお書きになったから、その次の本は、『アンティファ ANTIFA の真実 ―― ジョージ・ソロスたちの大犯罪』ですね。

西森 金の流れを追え、ということですね。

副島 その通りです。“ Follow the money. ” です。ソロスは本当に悪いやつで、ソロスこそはヒラリーの応援団長で、代表ですからね。恐ろしい男です。オキュパイ・ウォールストリート運動、「ウォールストリートを占拠せよ」もこのアンティファが仕掛けたものです。あれはソロスの長男坊のロバートが組織している。「1%対99%」1%のお金持ちたちに対し99%の民衆は可哀そうだ、とか、わざとやるんですよ。ああいう人騙しを。このことを分かっているのは日本人は私だけでしょう、残念ながら。

西森 あともう一つ、国連(こくれん)はいいものではない。

副島 ザ・ユナイテッド・ネイションズは、「連合諸国(しょこく)」と訳すのが正しい。それを「国際連合」だなんて、どこにも「国際」なんて書いてない。中国では正しく「聯合(れんごう)諸国」と訳している。日本とドイツとイタリアを両側から挟み撃ちにして攻め殺したときにできた国家連合ですからね。

 ロシア(ソビエト)を英米が自分の側に取り込んだときに勝負があった。今は「5大国(たいこく)」(ファイヴ・パーマネント・メンバーズ。安保理常任理事国[あんぽりじょうにんりじこく])という5人のお役人様がいて、ここだけが刀(核兵器)を持てる。だから、今でもユナイテッド・ネイションズ(UN)としてはインドとパキスタンの核兵器を認めません。

 いつでも取り上げるための駆逐艦がインド洋にいます。だけど、イスラエルが400発の核兵器を持っている。これは内緒にして言わないようにしよう、ということになっています。5大国とは、米、ロ、中国、英、仏です。

西森 UN(ユナイテッド・ネイションズ)は完全にビルダーバーグの手先ですね。私は先生と違って、先見の明がないので、単にニューズを読んでいるだけなんですが、2001年だったか、「リプレイスメント・マイグレイション」というUNの決定が出て、ヨーロッパが老人化しているので、海外からたくさん若い人たちを移住者として呼ぶ、というUNの決定だったんですね。

「移民」という言葉もやめて、単に「移住者」をリプレイスメントとして入れようという決定でした。その何年かあとに、「難民(レフュジー)」という言葉も禁じるという国連の決定があって、そのあと、アメリカでは「不法移民」という言葉もやめるようになった。それで子供向けのビデオゲームを国連が作った。

 たとえば、難民の子どもがパンをもらうためにどれだけ苦労するかということが、そのビデオゲームで体験できるというものなのです。そのビデオゲームをヨーロッパの子どもたちに配っていたんです。そのときからすでに、難民は可哀そうだと洗脳していたんですね。それから5、6年して、シリアの難民たちがたくさんヨーロッパに入ってきた。15歳ぐらいのときにそのビデオを見た人たちが、20歳ぐらいになったときに、シリアの難民がたくさん入ってきた。この流れを見ていると、国連はすでにシリアの混乱を予測していた、というか、ブレジンスキーの企画書と同じというか、その通りに進んでいるんだと私は思いました。

副島 そういうことですね。

西森 単なる予想ではなくて、予(あらかじ)め企画があって。難民が襲ってくるということを分かっていた。5年前からそういうことをやっていたんだと思ったんです。あれもすべて「グラディオ」だったんですね。

副島 そうですね。それで、西森さん、貴女(あなた)はテキサスにいるから分かると思うんだけど、テキサスで一番嫌われている政治家はリンカーンですよ。リンカーンナイト Lincolnite という言葉がある。リンカーンナイトと聞くとテキサス人( Texan テクサン)は、激しく怒ります。

 この野郎のおかげで、テキサスは南北戦争のあとひどいことになったんだ、と今も思っている。リンカーンは、とんでもない偽善者で、黒人の奴隷解放を掲げたので、勝利した。しかし、そこには、多くの政治謀略があった。

 私はテキサス人(3000万人)の気持ちがよく分かる。テキサス人たちの怒りがあって、自分たちは大きく騙されたんだ、と今は気づいている。アメリカは国家分裂する、という本を私は昨年書いた(『国家分裂するアメリカ政治 七顛八倒(しちてんばっとう)』秀和システム、2019年刊)。

 カリフォルニア州(4000万人)を中心にして西海岸は、アジア人と混ざって生きてゆく。真ん中の農業地帯はテキサス州を中心にまとまる。東海岸はヨーロッパ白人たちとくっついて分裂する。ジョージ・オーウェルが描いた3つの世界になるわけですね。

 ただし、私は、政治変動はなるべく穏やかであることが一番いい。UN(ユーエヌ)をいま解体せよとか、そういうことを言わないほうがいい。中国とロシアが、今どうしているかと言うと、極力アメリカと戦わない、争わないという態度を取っています。とにかく自由貿易(国際経済)をやらなければいけない。自由貿易ができなくなることが一番世界にとってよくないことだ。中国がここまで急激に豊かになったのは、自由貿易体制のWTO(ダブリューティーオー。 世界貿易機関)に、2000年に入れたからだ。このことが本当に大事なことです。

 中国人は、みんなアメリカが新型コロナウイルス(COVID‐19)を、武漢で撒いたって分かっているのです。でもこのことは言っちゃいけないことになっている。攻撃をかけてきたのはアメリカのほうだ。そして、それを中国は立派に防御(迎撃)しきった。だから中国の勝ちだ。私は平気で本に書きました(『もうすぐ世界恐慌』徳間書店、2020年5月1日刊)。

 アメリカのヒラリー派の狂気の軍人どもが撒いたんだ、と。特殊部隊(スペシャル・フォーシズ)が撒いたんだ。昨年の10月17日に武漢で世界軍人運動会というのがあって、そこに300人の米兵が来ていた。アメリカ軍楽隊も100人だった。その機材の中に入れていた。武漢で作られたものを改良したものか。遺伝子操作で突然変異を起こしたウイルスを持ち込んで撒いた。

 中国人はみんな知っています。今の中国は頭がいい。しかし、このことは指導部から一般国民(人民大衆)まで一言も言ってはいけないことになっています。戦争になるから。アメリカが仕掛けたとはっきり言うと。分かっているんです。今の中国のインテレクチュアルズはものすごく頭がいい。

西森 そうなんですか!!

副島 そう。だから、穏やかであることが一番大事なんです。このあとも、着々とUNを含め国際機関を、中国は順番に取っていきます。

西森 WHOは完全に中国支持になっちゃいましたからね。

副島 そうです。アフリカ諸国や南米諸国の支持を中国は取っていますからね。
私の日本国内での言論は、中国戦略に加担しているもののように見られています。私は中国の手先のように反共右翼たちから言われる。だけど、私は中国人の友達さえ一人もいません。中国語も分かりません。それでも、次の世界覇権国(ワールド・ヘジェモニー)は中国が握るんだ。私は2007年からこのことが分かった。

 2007年に『中国 赤い資本主義は平和な帝国を目指す』(ビジネス社)を書いて、このあとほぼ毎年、中国の現地調査に行き、14冊の自分の中国研究本を出版しています。私はアメリカ研究だけやっているのではありません。

 反共右翼たちから中国の手先と言われて嫌われても何ともない。私は冷酷に人類の歴史の近(きん)未来を予測(予言)しているだけだ。穏やかにアメリカを衰退させなければいけない。第3次世界大戦(WWⅢ)を起こさせてはいけない。これを言うと貴女(あなた)が暮らしているテキサスの人たちもいやだろうけど。

 日本はアメリカの属国であることから、少しずつ少しずつ独立してゆけばいい。古代ローマ帝国の軍隊が、ロンディニウム(今のロンドン)とか、ウィンドボナ(現在のウィーン)とか、ルテティア(今のパリ)とか、ケルンとかから撤退していったとき(5世紀、西暦400年代)から、西ヨーロッパのゲルマン系の諸族が、それぞれの国家を作っていったんですね。

 帝国は必ず軍隊を引き揚げていかなければいけないんです。それが帝国の運命だ。大きなところで私の判断はそういうことです。感情的にならないで、穏やかに、静かにじっと世界の変化を見ています。
 私は、中国と戦争を絶対にしなければいけない、という気色の悪い連中(世界中にいる。日本にもいる)の気持ちも分かる。ここまで言わなければいけない。なんでヒラリー派(ムーニー Moonie )の勢力(日本にもその子分たちがいる。安倍政権)がこんなに戦争したがるかというと、このままでは自分たちの世界支配が終わるからですよ。

 彼らがディープ・ステイトそのものだ。自分たちの世界支配権が奪われたらたまらない。スティーヴ・バノンがそのようにはっきりと書いている。その前に、今の白人文明を守るために、中国を叩き潰せ、いまのうちに、と。それで戦争を仕掛けているわけで。そのことをロシアのプーティンもよく知っている。

(前半ここまで)

(貼り付け終わり)


ディープ・ステイトの真実 日本人が絶対知らない!アメリカ大統領選

(終わり)

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