「1657」お知らせ2つ。副島先生の新刊『税金恐怖政治(タックス・テロリズム)』(幻冬舎)の発刊の紹介。 それから、今、国会を揺るがしている、森友学園への「国有地ほとんどタダで払い下げ問題」(=安倍晋三記念小学校問題)を追いかけている作家の菅野完氏との対談の内容を動画と文で載せます。2017年3月1日

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アルルの男・ヒロシです。今日は、2017年3月1日です。

 まず、今国会を震撼させている、安倍晋三夫妻、および大阪維新の会の松井一郎府知事を巻き込んだ学校法人森友学園(もりともがくえん)に対する国有地激安払い下げによる便宜供与(べんぎきょうよ)問題と、この学校法人が経営する幼稚園での園児に対する差別主義を教え込む教育の問題を追いかけている、作家の菅野完(すがのたもつ)さんと、副島隆彦先生が、さる1月末に対談をして、その様子は会員ページで公開しますので、こちらでもお知らせします。数回に分けて掲載いたします。

 こっちでは触(さわ)りの部分を動画で紹介します。菅野さんは皆様もご存じの方もおられると思いますが、関西出身という土地勘を活かして、森友学園周辺の関係者の取材を行っておられます。その様子は、「ハーバービジネスオンライン」というニュースサイトで継続的に報告があります。(https://hbol.jp/131054

 今回の副島先生との対談は、この事件が発覚する前ですから、テーマは「学生運動について」です。1970年代の学生政治運動の現場を知っている副島隆彦と、その時代から続いている左翼運動に対するカウンター(反撃)である右翼政治運動(この学生運動が生長の家という宗教と結びついて今の「日本会議」になっている)に詳しい菅野さんとの、世代を超えた対談です。詳しい内容は「会員ページ」でどうぞ。下に乗せているのはほんの触りです。

170127菅野完副島隆彦(short) from SNSI on Vimeo.

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 さて、二番目のお知らせは、新刊『税金恐怖政治(タックス・テロリズム)が資産家層を追い詰める』(幻冬舎)という本です。


現在予約受付中(3月7日刊行予定です)

 「資産家いじめ」と言われても、私はろくに貯金もない貧乏人ですから、この問題を真に迫って理解することはできないのですが、ただ、この本の中では、資産家層(金持ちたち)の資産運用と税金対策、うっかりしていると誰でも被害に合う「空き巣」問題まで踏み込んで、そのあたりも興味深く読めます。

 国際的な税金関係の各国の税金取り官僚の動きもわかります。さらに、「タワーマンション節税やアパート経営などやめる」という部分は金持ち層のコンセンサスになってきているのではないか。人口が減ってくるのに、アパート投資で、資産家層は儲からないアパートを建設してしまって、大損をしているという話も最近よく聞きます。

 とりあえず、目次を貼り付けます。

(目次貼付け開始)

税金恐怖政治(タックス・テロリズム)が資産家層を追い詰める/目次

まえがき 副島隆彦

1 ヒステリー状態の税金官僚たち
いま狙われているのは小金持ち層
国内で身動きがとれない資産5億円以下の人たち
税金テロリズムとは
徴税は悪政である

2 税金官僚たちの動きを知る
「パナマ文書」から発覚したセコム創業者・飯田亮氏の対応
たくさん相続税を納める人たちに、この国はなぜ社会的名誉を与えないのか
相続税の基準が、1億円から5千万円まで下がった
公務員たちはなぜ金持ちが嫌いなのか
世界中の税金官僚が、自国の金持ちを追い回している

3 パナマ文書問題とは何だったのか
パナマ文書流出の引き金となった事件 アメリカVSイギリスの争い
アメリカの狙いは、外国の金持ちや大企業のお金
アメリカに狙われる日本企業
衰退国家アメリカの、なりふり構わぬ恐ろしさ
結託する世界の税金官僚たち
税理士も、親戚も旦那も妻も子供も信用してはいけない

4 マイナンバーと申告書類
マイナンバー制で税金が取られやすくなった
FinTech(フィンテック)の阻止に使われるマイナンバー
政治家を利用してマイナンバー制を導入した税金官僚
マイナンバーは、国に一元管理されるIDになる
消費税法はインボイス(適格請求書)制度に変わる
国外財産調書をどうするか
財産債務明細書にどこまで書くか
不良少年の「関係ねえ」に私は感動した

5 不動産をどうするか問題
田舎の土地は生きているうちに売る
路線価のどうしようもないひどさ
タワーマンション節税やアパート経営などやめる
借り手がつかない駅前商業ビル、アパート、マンション
フリー・レントとマイナス金利はよく似ている
不動産鑑定士というひどい商売

6 現金をどうするか
日本のデフレは続く。現金が大事だ
財務官僚たちにとって重要なのは〝国民〟より〝国〟
お札を刷り散らかした副作用がこれから出る
「引き出し制限」と「新札切り替え」が迫っている
現金を消せ、という世界の動き

7 どう逃がすか、と金(きん)の扱い
今からでも外国に移住して、住民票を捨てることを考える
海外に逃がす時は、体に貼付けていくのが大原則
シンガポールの保税倉庫を使う手もある
タンス預金は、国にこうして狙われる
現金は金(きん)に変えるのが基本
金の卸価格は4300円が攻防戦
泥棒がますます増える。気をつけてください

8 私は1600万円を泥棒された
副島隆彦、泥棒にやられる
自己防衛がこれからますます大事になる
防犯態勢を今更ながら整えた
タンス預金をしているといつの間にかなくなる
警察は動かない
保険会社は意地でも払わないとわかった

9 海外で暮らす富裕層に話を聞いた
日本を棄てた経営者たちのその後
マイナンバー制度で海外資産はどうなる
移住したら日本の健康保険は捨てる
海外の不動産投資の実情
国際免許証が使える
マレーシアのビザの取り方

10 税金官僚は企業を洗脳する
国税通則法の改正が意味すること
官僚のスパイを養成するための「コーポレート・ガバナンス」
官僚は、投資家も使って経営陣を痛めつける
企業の税金裁判が増えている
「コンプライアンス」という密告制度
外国企業への締め付けは厳しくなっている

11 世界は統制経済へ向かう
統制経済はすでに始まっている
緩和のしわ寄せが金持ちへ行く
重税サラリーマンも税金まみれ
飲み食い経費も税務署は見ている
重税と闘った人たち
税金官僚は「法の下の平等」を逆手にとる

あとがき 副島隆彦

(貼り付け終わり)

 続いて、檄文(げきぶん)のような勢いも感じられる、まえがき と あとがき を掲載します。

(貼り付け開始)

     まえがき  副島隆彦

 税金恐怖政治(タックス・テロリズム)の始まりである。

 国税庁はついに、「(いわゆる)富裕層(ふゆうそう)への課税強化宣言」(国税庁HPにあり)を昨年11月初めに行った。後述する。

 併(あわ)せて、中小企業のオーナー経営者で、給与(だけ)を受け取っているものたちへの税務調査をわざと(、、、)行うようになった。そしておみやげ(、、、、)(修正申告)を徴収しないでにやりと笑って税務調査を終わらせる。「国(くに)は、あなたの相続税時(じ)の資産をしっかり把握(はあく)した。もう逃げられないよ」という脅(おど)しの調査である。「(いわゆる)富裕層」(金持ち)に対する〝萎縮効果〟を狙ったものだ。

もうどうにもならない。

 ついに、こういうところにまで日本の資産家、小金持ちたちは追い詰められた。何が何でも「ひとり(最低)1億円ずつは相続税で取ってやる」という構えだ。これは税金(タックス)テロリズムの始まりだ。課税強化と増税は悪であり、悪政なのだ、という自覚を税金(取り)官僚たちが無くしつつある。自分たちが悪人なのだ、という自意識を喪失しつつある。愚劣なことに、「税金徴収は正義(ジャスティス)である」と巨大な勘違いをしている。

 私は、前作『税金官僚から 逃がせ隠せ個人資産』(2013年10月 幻冬舎刊)で、日本の小金持ちや小資産家たちを守る努力をしてきた。それでも金融庁と国税庁がここまで激しい攻撃を仕掛けてくると、もう手の打ちようがない。それぐらいまで激しい動きになっている。

 皆さんも気づいているだろう。日経新聞のど真ん中に、「富裕層への課税の強化」という言葉が去年から毎週のように出るようになった。金融庁と国税庁がヒステリー状態で、日本の小資産家、小金持ち層を痛めつけようとしている。

 痛めつけるとは、たった一言、「税金を徴収する」ということだ。とくに外国(避難)財産課税がものすごい勢いで強化された。法律をどんどん新たに作っている。「立法者(ラー・メイカーズ)(国会議員たち。国民の代表)をそっちのけでバカ扱いして勝手にどんどん法案を通してしまう。

タックス・テロリストは、アメリカやヨーロッパで使われている言葉である。 副島隆彦

 あとがき   副島隆彦

 この本の書名『税金恐怖政治(タックス・テロリズム)が資産家層を追い詰める』の元になった tax terrorism 「タックス・テロリズム」という言葉は本当にある。欧米の先進諸国にある。私の勝手な造語ではない。

 なぜ、税金を取る税務署員(タックスマン)たちが、テロリストなのか、と不思議に思うだろう。だが本当にそうなのだ。ここまでヒドい税金取り立てをすると、国民が怒りだす。徴税(ちょうぜい)テロが起きているのだ。

 アメリカで1980年の選挙で、ロナルド・レーガンがなぜ大統領になったのか。それは、アメリカの共和党(リパブリカン)を支える金持ちや経営者たちの間に、税務署員に対する大きな怨嗟(えんさ)の声が上がっていたからだ。P.13に載せたIRS(米国税庁)に飛行機で突っ込んだ経営者がいるとおりだ。

「レーガンよー。お願いだから、あのIRS(アイアールエス)(内国歳入庁(ないこくさいにゅうちょう) 日本でいう国税庁)の職員たちを何とかしてくれー。あいつらのやることはあんまりだ。私たち金持ちの家に襲いかかって、税金逃れをした、と言って、暴力を振るって、私たち金持ちに、辱めを加える。なんとかしてくれー」

 という呻(うめ)き声がアメリカで起きていたのだ。資産家の家に、税務署員が急襲(スクワッド)して、自分たちに逆らったと言って撃ち殺された人たちまでが、本当にたくさんいる。レーガンはその時、カリフォルニア州の州知事をして、同州で起きていた「税金の取り立てがひどい」という反(アンタイ)税金(タックス)裁判の原告たちを支援した。

 IRSの職員たちは、税の取り立て競争で、報奨金を20万ドル(2千万円)とか貰って、キューバのハバナで優雅にバカンスを楽しむ者たちまでいた。だからアメリカ国民のあの頃の怒りに圧(お)されて、レーガンが当選したのだ。今も全く同じだ。

 今度のトランプ当選もこれと全く同じ感じで、だから「トランプはレーガンの再来」と言われている。トランプの選挙対策本部の主要なメンバーは、80年代のレーガン主義者である。超エリート大学(東部のアイビー・リーガーズ、名門8大学)を出ている者はひとりもいない。

 トランプに対して米国民が、「あの、ワシントンで威張り腐っている官僚とロビイスト(政治利権屋)たちを、トランプよ、叩(たた)きのめしてくれー」と、動いたのである。こういう世界で流通している大きな真実を、日本国民に隠しているから、私がたくさんの本を書いてきた。

 幻冬舎の相馬裕子氏にひとかたならぬ苦労をおかけして、ようやくのことで本書は成った。記して感謝します。私にとっての厳しい苦しい2年間であった。

 日本では私が唯(ただ)ひとり、「トランプが当選する」と予言(プレディクト)の本を書いて出版して、そして事実となった。私には何の名誉も与えられなかった。ただ、多くの国民の間に、ザワザワと噂が立って広がった。これだけでも有り難いことだと思わなければいけないのだろう。

 私の、真実の暴(あば)きの言論の苦闘の人生は、このあとも続く。分かってくださる人たちの無言の支援が私を支えている。

           2017年1月      副島隆彦

(貼り付け終わり)

 このあとがきにも書かれていますが、ドナルド・トランプを支持しているの庶民、大衆の他に、中小企業の経営者層と資産家がいる。この人達は、税金を減らしたいし、オバマケアの負担も減らしたい。

 トランプは中小企業庁長官に、自分の盟友のアメリカ・プロレス界のやり手の経営者である、リンダ・マクマホン(夫がプロレスラーあがり)という女性を指名した。中小企業が活動しやすい税制を目指すといわれています。これは民主党に見切りをつけてトランプ派になった白人労働者たちとは違う勢力の、トランプ支持層です。

現在予約受付中(3月7日刊行予定です)

 以上、お知らせ2件でした。これからも「副島隆彦の学問道場」をよろしくお願いいたします。

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