「2145」 副島隆彦最新刊『米国債の巨額踏み倒しで金融統制が来る』(徳間書店)が発売 2024年7月23日

SNSI・副島隆彦の学問道場研究員の古村治彦(ふるむらはるひこ)です。今日は2024年7月23日です。

副島隆彦(そえじまたかひこ)先生の最新刊『米国債の巨額踏み倒しで金融統制が来る』(徳間書店)が7月31日発売です。

米国債の巨額踏み倒しで金融統制が来る←青い部分をクリックするとアマゾンに行きます。

下に、まえがき、目次、あとがきを掲載します。参考にして是非手に取ってお読みください。

(貼り付けはじめ)

まえがき    副島隆彦(そえじまたかひこ)

世界中で政治的異変が起きているから金(ゴールド)を買うべきだ

私が『ドル覇権(はけん)の崩壊』(徳間書店、2007年8月刊)を書いて17年が経(た)つ。
遂(つい)に米ドル(即ち米国債[べいこくさい])による世界支配体制(覇権 hegemony[ ヘジェモニー])が、私たちの目の前で崩れつつある。

特にアメリカ株(NYダウ)が5月20日に、4万77ドルの史上最高値を付けた時が、アメリカ帝国(エムパイア)の力の頂点(ピーク)だった。このあとグズグズしている。日本株は、その前の3月22日に、4万888円の史上最高値を付けて、再び7月10日に4万1831円をつけた。

そして5月16日に、北京でプーチンと習近平が会談して「これからの世界体制の有り方」について話し合った(後述する)。この時、世界史(人類史)の軸(アクシス)が動いた。
私が、この本で強調して書くべきはやはり金(きん)のことだ。もう金(きん)の地金(じがね)値段は簡単には下がらない。世界各国で政治的な異変(いへん)が次々に起きている。だから、これからでもまだまだ、金(ゴールド)を買うべきだ。まさしく〝有事(ゆうじ)の金〟だ。金(きん)は私が前著で書いた通り、「3倍になる」。特に、これまで金を買ったことのない人は、決意を固めて今からでも金を買いなさい。
私は、あなたたちの背中をドーンと押す。なぜ、このような一見(いっけん)無謀に見えることを、私、副島隆彦が書くのか。この本を読み進めてください。

2019年から2024年前半までの金価格の推移(田中貴金属,、赤線が田中貴金属小売価格)

この本の書名は、『米国債の(アメリカ政府による)巨額踏み倒しで(日本でも)金融統制が来る』である。何を言っているのか、この文を読んだだけでは簡単には分からないでしょう。少し分(わ)かり易(やす)く書くと、「アメリカは自分の既発行(きはっこう)の米国債を踏み倒して没落する」である。アメリカの国家財政と金融市場は、もうボロボロ状態である。もうすぐ崩れ落ちる。私たち日本人は、アメリカ帝国の崩壊が目前に迫っていて、米ドル(と米国債)の大(だい)下落がもうすぐ起きることを目撃することになる。

これまでに私、副島隆彦の金融本を真面目に読んできた人たちなら、分かってくれるだろう。ここで、「巨額の米国債の踏み倒し(償還(しょうかん)しないこと)」を、難しく言うと national debt restructuring 「ナショナル・デット・リストラクチュアリング」である。

本の3ページ、31ページ

これを日本語に訳すと、「国家の債務の再編(さいへん)」という。この「債務(デット)の再編(リストラクチュアリング)」という経済学の専門用語が私たち日本人に本当に分かりにくい。難かしいコトバだ。この「債務の再編(とか圧縮(あっしゅく))」を、分かり易く真実をぶちまけて書くと、まさしく「借金の踏み倒し」のことである。これなら分かるでしょう。「リストラするぞー」なら何となく分かるだろう。

アメリカで、これまでに累積(るいせき)している巨額の国家借金の踏み倒しが、もうすぐ起きる。まさか、とてもそんなことは信じられない、と思っている人たちに対して私は、何も説得する気はない。縁(えん)なき衆生(しゅじょう)だ。私がひとりで焦ってこのことを書いているのは、この事態が実際に起きた時に、その時、「ほーら見てごらん。私、副島隆彦が書いたとおりになったでしょう」と言いたいからだ。そのために、この1冊の本を書いているのである。

これまでの私の、年2冊の定期刊行物(笑)のような金融本たちに付き合ってくれて、読んでくれた皆さんに対しては、感謝の気持ちがある。副島隆彦の金融予言(よげん)の、またしてもの的中を、ともに喜んでもらいたい。他の連中なんかどうでもいい。
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米国債の巨額踏み倒しで金融統制が来る──【目次】

まえがき     副島隆彦
世界中で政治的異変が起きているから金(ゴールド)を買うべきだ─2

第1章 アメリカは100兆ドルの借金を踏み倒す
アメリカはもうすぐ巨額借金を踏み倒す─14
米国内のドルの20倍のドルが世界に垂れ流されている─16
金融タカ派とハト派はどこで争っているのか─20
産業資本家は金利が低い方がいい─24
安価な円を使った円キャリートレイドが逆回転を起こす─28
貧乏諸国の借金踏み倒しが始まる─30
アメリカの不動産が暴落している─35
アメリカは内戦になって多数の国民が死ぬ─43
トランプはドルを切り下げる─51
国家が借金を踏み倒す時代が始まる─54
国家も破産する──ギリシアの教訓─68
日本がアメリカに貢いだお金は1800兆円─72
米国債の借金は本当は20倍ある─85
世界の金融経済がこれから大爆発する原因は大量にばら撒かれた米国債─93
アメリカは借りた金を返さない─97
世界規模で起こっている借金取り立て─100
借金返済の苦しみを中心に世の中はできている─103

第2章 ドル覇権の崩壊が始まる
米国債という借金証書を返せなくなったアメリカ帝国は没落する─112
米国債の隠れ借金で一番苦しんでいるのはドイツだろう─118
もうすぐ1ドル=120円台まで円高になるだろう。それを支える大きな構図─124
日本は手持ちの米国債を売ることができる─126
サウジや中東諸国が大量の米ドルを金に変えるよう要求している─137
ドル基軸からBRICSの新通貨体制に移行する─141

第3章 やっぱり金は3倍になる
ゴールドマンサックスが金価格2700ドルを予想─150
「金は3倍になる」という私の予想どおりになりそうだ─156
金の値段はまだまだ上がる─160
やっぱり野口コインで金を買うのがお得─161
国際金価格はやがて3000ドルを突破してさらに上がる─164
金の価値は金自身が生み出す─167
税務署とケンカしなさい─171
そろそろプラチナを買うのもいい─174
銀貨も安いから買っておくといい─176
パラジウムも値上がりしたが…─178
日本でタワー・レジデンスの激しい値上がりが起きている。NYは値下がり─181
米ドルの信用が失墜し、米国債の巨額踏み倒しが起きる─183
ついに中露同盟の側にグローバルサウスがついた─185
プーチンと習近平が組んだ中露同盟が世界を主導する─187

第4章 国家は惜しみなく国民の資産を奪う
日本政府はリデノミネイションで1万円を1000円にする─198
銀行から現金を下ろそうとすると警察官が来る─206
日本政府は現金を消そうとしている─210
デジタル・マネーも現金を消したい意向の現れ─211
マイナンバーは「個体識別番号」と言うべきだ─217
インボイスは本当は請求書なのに、領収書にもした─222
かつてアメリカで金(きん)保有禁止の大統領令が出された─223
財産税は金融資産の保有額しだい─229
最終的には預金封鎖も政府は考えている─235
本当の富裕層はもう海外に逃げている─240
これからはインドネシアに注目すべきだ─245
旧日本軍の今村均大将が偉かった─247

第5章 アメリカは内戦(市民戦争(シヴィル・ウォー))で国家分裂するだろう
国民の80%の支持率でも、なぜかトランプは当選できない─252
アメリカは内戦状態になって国家分裂する─257

あとがき─260

【特別付録】大恐慌でも大丈夫な株15銘柄─262

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あとがき     副島隆彦

この本を書き上げるのに苦労した。この4、5、6月の3カ月に悪戦苦闘(あくせんくとう)した。文筆家(言論人)が文章を書けない(書かない)苦労など、世の中の知ったことではない。「早(は)よ。書いて出せ。待っているんだぞ」が人々の言葉だ。

本書『米国債の巨額踏み倒し(デット・リストラクチュアリング)で金融統制が来る』は、A(ア) rotten(ロットン) system(システム) for(フォー) sovereign(ソヴリン) debt(デット) restructuring(リストラクチュアリング) needs(ニーズ) fixing(フィクシング). という英文に戻して、これを、なんとか日本国民が分かるように説明することだ。

この一点だけに集中し絞り込んで、私はこの一冊の本を書いた。「現在のアメリカ合衆国が抱える巨額の国家債務(借金)の仕組みは腐り果てているから、それを組み立て直す(再編する)必要がある」という意味だ。
ところが、もうすぐ起きることは、アメリカ政府が宣言するであろうが、“(We have)No financial responsibility.”「私は債務を返済する責任は負わない」「大借金を返す気はない」だ。アメリカは居直り強盗をするだろう。

これと同時併行で起きているのが、貧乏新興国54カ国で一斉にやるかもしれない、世界銀行、IMFからの借(しゃっ)款(かん)(借金)の踏み倒しである。これは“G20 (ジートゥエンティ) Common(コモン) Assurance(アシュアランス)(=Debt[デット])Restructuring(リストラチュアリング) Program(プログラム)”として現在G20で議論されていることだ。

私はこの本でもっと多くのことを説明したかったが、気が勢(せ)いて、とても私の頭(思考力)が追いつかない。それでも、これだけのことを書いた。本当に苦しい3カ月だった。これでよしとする。

最後に、この本も徳間書店編集部力石幸一氏の苦労と共に成った。記して感謝します。

2024年7月
副島隆彦(そえじまたかひこ)

(貼り付け終わり)
(終わり)

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