「150」上野千鶴子の女性学が、中国で大人気 ②
- HOME
- 「今日のぼやき」広報ページ目次
- 「150」上野千鶴子の女性学が、中国で大人気 ②
副島隆彦です。
■日本より厳しい、中国の一夫一婦制
私がつい最近気づいたのは、北京大学の女子学生みたいな人たちが何百万人もいて、彼らは各世代でいますから40代50代60代。この人たちは、知能が高くても家庭に入ってしまう人も多い。党の官僚や大企業の幹部たちの奧様になっているんですね。いい暮らししています。
それでも男との性欲問題に関しては我慢に我慢だと思う。何なら社会的地位が高いから、他の男と性行為をやるとバレるんですね。バレるとやっぱり、中国社会では厳しいと思う。ここが中国5000年、は嘘で本当は4000年(夏って書いてかの国っていうのを認めるとまあ4500ぐらいになるという考えがある)。4000年の歴史を引きずってるもんだから。儒教の思想もあるしね。中国社会は厳しいんですよ。
だから、民衆の生活や倫理、道徳や社会規範に関しては、中国共産党は何の主導力もないんです、思想的に。なぜなら中国共産党は、カール・マルクスたちが作った思想を中国に導入しただけですから、生活次元での女性の生き方論に関する研究はないんです。
ところが、共産党的支配というのは、ものすごく強いですから、日本よりも一夫一婦制の共生は厳しいと思う。なぜなら古い国だからです。「男女は7歳にして同席せず」って、孔子の教えに書いてるくらい、男女別々教育は徹底してるんですね。 それに、共産党時代になって「女性に対する抑圧はなくなった」ことになっているんですよ。「労働社階級が解放された」ってことになっているから。今でも中国には企業に労働組合はありません。えーっていうぐらい遅れてるのね。だけど地下労働組合みたいなのがあって、従業員たちが本気で経営者に向かって暴れるんですね。待遇改善と賃上げの要求ですけど、それはもう共産党も認めていますね。
ところがこうやって、「女性の立場から見た時に、中国はものすごく遅れている」と。そうすると「隣の日本という国は、150年前にさっさと西洋化した」と。西洋近代の思想とね、学問と知識を全部受け入れた偉大な国なんです。これを日本人が、中国研究をやっている連中ですら分かっていないことですけどね。日本人というのはものすごく、実は中国人に尊敬されているんです
■日本と中国の、語られない関係
1931年の満州事変以来、日本による中国侵略で15年戦争と言いますが、その時に中国を大変ひどく痛めつけたと。真実はね。最大時200万人の日本の軍隊が中国大陸に侵略しましたから。その時に中国人は武器も兵器もろくなものを持っていなくてね。ほとんど日本軍の勝利なんです。そうすると日本軍はいい思いをしている。日本軍も下の方の兵隊10万人20万人は死んだけどね。その侵略した日本軍も、それから商売をやりに行った大企業の男たちもみんな、中国人の綺麗な若い女たちを愛人にしてたのね。これは真実なんです。クーニャン、姑娘:qu niang)と言いますけど、若い娘のことです。クーニャンと「いい思い」をしたと。それを平気で日本の男たちがべらべら喋ってたのね。で、力のある男とお金持ってる男に、女の人は弱いから。やっぱり抱かれたんですね。その伝統が日本と中国の関係にあるんです。あんまり喋らないことになっています。
★クーニャン
ところが英米オランダと戦争を始めるとボロボロに日本が負け始めましてね。真珠湾攻撃からたった最初の半年だけ。もう半年後のミッドウェイ海戦で大きな空母を4隻撃沈された後はボロ負けなんですね。武器と兵器の質が違う。日本軍の動きは全部、無線で傍受されてましたから、3年半で日本軍敗戦です。中国戦線、いや満州に100万人いたんですけどね。今の旧満州に。
だからね私がはっと気づいたのは、「うわ、中国共産党の幹部の男たちが困ってるよ」っていうかね。最近の女子学生たちは、インターネット上にスマホでとった動画をガンガン上げますから。先日、二流大学の女子学生が、自分が白人の男と性交をしている動画を上げちゃったらしい。 生殖器まで映ってるとは思いませんけども。ベッドの中で抱き合ってるのを撮って、それでこの女子学生は退学処分になりました。つい最近のことです。
■中国民衆の爆発
それに対して民衆がネット上で怒った。中国の民衆が怒りだすと中国共産党は怯えるんです。本当に。中国共産党は、ネット言論にものすごく弱いんです。女子学生を退学にした大学当局が、今度は中国共産党に厳しく叱られますね。それは人民を管理する能力、つまり大学の学生を管理する能力が劣っていると認定されて。中国は徹底した官僚主義国家ですから。
だから 北京大学の女子学生たちも表面上は穏やかにしている。何千人が集まって拳を上げて大学等級の批判抗議する、ということは一切しません。しかし、わーっと全中国の大学に、上野千鶴子の本の話は広がってるんですよ。
それに対して私は、「マルクス主義フェミニズムなんだから、さっさと中国政府と北京大学は彼女を呼べ。呼んで講演させろ」と思ってます。おそらく1年以内に実現するんじゃないかな。 ただしガス抜きというか、嫌な言葉だけど、上野の言論の激しいところは中国共産党としては認めないと。性欲問題や男女問題は、陰でこそこそやってくれと、いうでしょう。言葉遣いも成立しませんので
もう結論で言う。ということは、今の女子学生が騒ぎ出しただけじゃなくて、30代40代50代60代ぐらいまでの中国の高学歴の頭の女たちの中に、怒りが充満している。「自分たちは一夫一婦制をしっかり守って、ずっと我慢して、そんな好きでもない旦那と子供を育てて生きてきた」と。「でも、もう我慢したくない」という爆発現象を、中国社会にもたらしますね。 しかし中国政府もまあ、うまいところで抑えるでしょう。離婚の自由は、中国にも、まあ、ありますからね。離婚しますね。離婚して別の男とくっつくというのが、中国でも認められてはいたんだけど、公然化しますねこれからは。日本よりももっと激しく公然化する。なぜなら男女同権で女が自立してますから。一人っ子政策で子供一人ですから、おばあちゃんに面倒見せせれば簡単なことでね。自分の両親と、立派な大きな鉄筋アパートで暮らしていますからね。
■中国の住宅事情は解決ずみ
中国の鉄筋アパートは100平米と決まってるんです。日本みたいに屈々(くつくつ)した30、40、50坪みたいなアパートはもうなくなりました。30坪100平米が世界基準なんですね。金持ちになると、その倍の200平米のもある。もう巨大な感じで30階建て 50階建てのアパートが、上海だけで1万本建っているでしょう。私が20年前に調査に行った頃に3000本と言われていた。北京も2000本と言われたけど、おそらくもう1万本ぐらい高級な高層鉄筋アパートが建ってますね。
中国は、30階建てぐらいの建物も一気に、500個ぐらい平気で作ります。ど真ん中にコンクリートを生コンの大きな工場を最初に作っておいて、その周りに、高層鉄筋アパートを平気で200本とか500本とか作るんです。恐らしいくらいの力を持っているんですよ、中国の生産力って。もう日本人なんかはコトバになりません。それで住宅問題はね、都市部ではほとんど解決しています。過剰供給になっていますね。もうこの話はしません。
★中国の鉄筋高層アパート
ということは、その鉄筋高層アパートに、貧乏してたけど一生懸命頑張った両親まで一緒に暮らしたりするのね。北京や上海の市民は。実はこういうアパートを3件5件10件持ってます。一件3億円みたいな。本当に冗談じゃないんですよ。北京四環路(ペキンしかんろ)という日本で言えば山手線の、内側みたいなところは3億4億します。これを10件持っている北京市民・上海市民がいっぱいいるんですよ。
■「市民」とは
この「市民」という言葉は、日本とは意味が違う。中国は歴史的に、3000年前から、都市の市民と周りの百姓、田舎もんとは激しい区別がついている国なんです。都市市民と農家の大衆(農民)は、全然違うんです。今はそれが「差別しない」で見えなくなっていると言うけど、ものすごく違う。今でも、都市戸籍と農村戸籍という二種類の戸籍があります(1958年に導入)。
だから100億円資産を持っている北京市民・上海市民が、中国共産党の幹部たちを含めて1000万人以上いますね。高学歴の女たちは、その奥様になっているわけですよ。その奥様も資産家の娘だったりするわけで。
■もう女たちは我慢しない
そうして今、男女問題の性欲問題、もう我慢しない問題が出てきていますね。しかし賢い女はやっぱり旦那との関係を真面目にやりますから、我慢するんですね。ところが旦那の浮気、不倫がバレたりした時は大喧嘩になる。中国の女は激しいですからやっぱり離婚しますね。だからそこら中離婚だらけに決まっているんですよ、今の中国は。それはあんまり誰も書かないけどね。日本より激しいと思う。
その現象が、上野千鶴子の本がバカ売れする問題に跳ね返りました。これを日本では誰も評論する人がいない。副島隆彦がやるしかない。しかも笑い話ですけどね。東大の社会学部の代表的な教授たちですよ。私ははっきり彼らに向かって言ったことがある。あなたたちぐらい社会学者ほどソシオロジー、社会を知らない人たちはいないね。東大の政治学者たちほど
世の中の本当の政治がわかってないねって。経済学者ほど経済、実態の人の経済がわかってないよって、馬鹿にしたことがあるんです。彼らはもう知らんことしてましたけどね
こういう、「中国の女たちがもう我慢しない問題」っていうのが大きく出てきてます。これは私の中国論の一部としても大事ですから、私は上野千鶴子に会いに行きたいと思っている。
■「文春砲」の暴露記事
上野千鶴子の盟友、色川 大吉(いろかわ だいきち、1925―2021,96歳で死)という歴史学者がいます。上野より23歳年上で、京都大学の頃からの先生なんですね。上野との対談も本になっている。色川大吉は、ちびころの親父なんだけど民衆憲法の歴史を調べた学者で、その民衆憲法を明治の初めに作った人たちの調査、自由民権運動なんかの研究家です。広川大吉は、日本共産党の中では歴史学者で偉い人だったんだけど、なんと東京経済大学という国分寺にある田舎大学の学者で終わりました。
★色川大吉と上野
上野千鶴子は広川大吉を死ぬほど尊敬していて。広川の死に間際の10年間ぐらい、自分の八ヶ岳のふもとの別荘に連れて行って。自分で面倒見たんですね。それで週に一回、八ヶ岳から赤いスポーツカーで中央高速をぶっ飛ばして、東大の授業に来てたんだと思う。一泊二日ぐらいで。
それで広川の最期15時間だけ、色川大吉と結婚した。色川の面倒をみるために。自分が正式の配偶者ってことにしないと、相続とかいろいろな手続きができないということで婚姻届を出した。そのことを、例の「文春砲」(2023年2/22号)が「おひとりさまの教祖 上野千鶴子が結婚していた」という暴露記事にした。上野は怒り狂って裁判で訴えましたね。「どうせ書くなら日付もかけ、婚姻届けを出した翌日になくなったことを…(中略)…第三者の口から不正確な情報が拡散するくらいなら当事者がきちんと発言した方がいい(から緊急寄稿をした)」と、上野は婦人公論に書いた。
そんなに怒る必要ないじゃないか、と私は思うけども。だって上野自身が学者として人のこといっぱい言論として書いてきたから。でもやっぱりね、自分が掲げてきた女性学の大きな成果の泥を塗られるような気がしたんでしょう。本来、東大教授たちって、自分が非難されることにものすごく弱いんです。それで威張ってきたもんだから。
朝日新聞の記者で本田勝一って 超一流で左翼新聞記者で威張ってるのがいたのね。
辞めた後、あのいつグルートの江戸江が逃げ隠れて住んでいた岩手の八幡隊(はちまんんたい)の大きな別荘地にタダで汚れていってね、1週間ぐらい、30万、50万円ぐらいの接待旅行をしたことをね、噂の真相に書かれただけでこの本田勝一が逆上して、おびえまくったんです。正義の味方である自分がね、たった30万円ぐらいのお金をね、接待してもらっただけのことを書かれただけで、怯えまくったのね。あれ異常だった。
そういうもんです。人間というのは。だから私は、副島隆彦は、何を書かれても怖くない。下積みが長いですからね。人のこといっぱい書いてきたからね、自分が書かれて当たり前なんです。だから弟子たちにはもう10年20年言っている。私が死んでからなら、私のことはなんでも書いていい。それも逃げですけどね。【生きてるうちはダメなんですね】ダメ。・・・上野千鶴子そうだね 気持ちわかりますよ。ただね 井戸川大吉との愛情生活のことはね、もっと違うものだと思ってたんだな。上野千鶴子の裏の顔はね、ボブ君とかいうアメリカ白人の男とか、ナヨナヨした男とかね、いっぱい付き合っているんですよ。
■まとめ
「女性の性欲を解放しろ」という大事なテーマは、今からでも出てきていいんです。絶対に出てくるんです。ヨーロッパアメリカで、ウィメンズ・リベレーション運動が起きて、それからもう40年遅れでいいから、アジア世界もそれを繰り返せと、副島は思います。だから上野千鶴子の学問を認めて、アジア圏は中国を含めて表面に出せ、と。
あとつまんないことだけど、同じ3日4日前に会った記事。タイは仏教大国ですから、偉い坊主の高僧たちが山ほどいるんでしょう。この子供僧になる手前の40代50代の子供僧ですよ。修行積んで偉い偉いと呼ばれている。その子供様を騙して二重関係を結んで脅して
お金を巻き上げていた女が捕まりました。タイその話は別婚にまたします。
だからこれが一応、私の上野千鶴子論の始まり。上野千鶴子は怒るかもしれないけど、私は無視しますね。以上終わり。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
後日談
秘書S:マルフェミ(マルクス主義フェミニズム)ってなんだろう・・・。
ソエジ:マルクスの友人であるエンゲルスがこう言った。人生の目的は「再生産(子どもを作ること)」と「生活の改善」だと。それに同意する人がマルフェミ。いいや、愛とか恋とかが重要だ、という人はマルフェミじゃない。
秘書S:じゃあ、私はマルフェミです。上野千鶴子の本には何回も救われている。ファンですし。
ソエジ:ええっ?・・・そうか、あなたはマルフェミだったのか・・・私はもっと(マルフェミの本質など)いろいろ知っているけど、(マルフェミの女性は)こわいから、これ以上は教えない。
(おわり)
このページを印刷する