2012年アカデミー賞受賞式をみて
2012年アカデミー賞授賞式概況をNHK再放送でみた。
すべて字幕が丁寧に作成されていた。
助演女優賞は、「ヘルプ-心がつなぐストーリー-」のオクタヴィア・スペンサーという黒人女性だった。
感動的な受賞シーンが終わった後、
なにか不自然さ、違和感を覚えたのは、この受賞シーンの直後の、一見、おちゃらけた小話であった。
白黒画面に変わり、昔の、なぜか、「オズの魔法使い」の試写会の設定で、
「オズの魔法使い」がTheEnd、となった画面から始まり、
この映画を視聴した後の、紳士淑女に今みた映画の感想を質問する
シーンが映し出された。
紳士淑女は、「なぜ大人をださないのかしら」、「最初に出てきた農民を途中でも出すべきだ」、
「猿をだすべきだ」、「猿も今後、出るようになるんじゃないのか」、猿、猿、Monkey、monkey
を連発している紳士がいた。
monkeyはおそらく日本人をさしている。(と、感じた)
黒人女性が受賞した後は、今度は、日本人じゃないのか?、とでもいいたげなストーリーライン。
なぜオズの魔法使いか、また、monkeyという言葉が多発する意味合い、
これは副島隆彦先生著ハリウッドで政治思想を読む、を読んでいれば分かることだ。
このアカデミー賞のストーリーラインに、いろんな視点をもつ人間を意識していることがよく分かる。
黒人女性が受賞をすることに対してまだ大きな抵抗を感じる層がいるということなのだろう。その人たちに対するフォローなのかな、などと思った。
また、差別という意識をしたとたん、monkeyがでてくるくらい、人々はmonkeyに対する、強烈に意識をしている、ということなのではないか。
今、アメリカの行き場がなくなりつつある今のアメリカにおいてmonkeyは、人々の意識下で、結構、大きな存在、なのかもしれない。
あるいは、アカデミー協会の、”to be continued”のメッセージなのかも。次は、日本人ですよという。
経済的に大きな負担をかけてきてこれからも負担をお願いする日本に対して、そのくらいのことは考えているよ、ということなのかも。
・・・と、いろいろ考えさせられる、ワンシーンでありました。